(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、情報処理装置1が各金融機関10a〜10c(取引機関の一例)が扱う金融商品(流動資産の一例)の取引に関する各種情報を提供する機能を有する提供サーバである場合の例を示す。金融商品とは、例えば、株、為替および先物等のユーザが金融取引可能な商品である。なお、金融商品は、流動資産の一例であって、流動資産は、例えば仮想通貨であってもよい。かかる場合、流動資産の取引を扱う取引機関は、仮想通貨の取引を扱う仮想通貨取引所となる。なお、以下では、金融機関10a〜10cを特に区別しない場合、単に金融機関10と記載する場合がある。また、
図1に示す例では、ユーザU1は、金融機関10a,10bの口座を有し(つまり、取引可能な状態)、金融機関10cについては口座を有していないこととする。
【0011】
提供サーバとしての情報処理装置1は、金融商品または金融機関に関する情報を提供する金融サイトを提供する。かかる金融サイトでは、例えばアプリケーションの実行により生成される専用の画面をユーザU1の端末装置100(ユーザ端末100)へ表示して、例えば、マーケット情報が提供される。また、かかる金融サイトでは、例えば、銘柄コードや証券コード等と呼ばれるコードや企業名を入力することで、特定の金融商品を検索することもできる。その他にも、金融サイトでは、金融商品の板気配や、ユーザにより投稿される掲示板、金融商品の値動きを示すチャート等も提供される。また、情報処理装置1は、例えば、ユーザ端末100の金融サイトが表示されていない通常の待受け画面上にプッシュ通知することで金融サイトにおける各種情報を通知してもよい。
【0012】
ここで、従来の情報処理装置について説明する。従来の情報処理装置は、ユーザが契約する複数の金融機関からユーザの取引内容に関する情報を取得して、共通の画面上でまとめて表示していた。つまり、従来は、各金融機関の情報を共通のインターフェースに表示することで、ユーザによる各金融機関の取引内容の一元管理を可能としていた。
【0013】
しかしながら、従来は、単に共通のインターフェースに各金融機関の取引内容を表示しているに過ぎず、ユーザへ提供する情報として質が高いとは言えなかった。
【0014】
そこで、実施形態に係る情報処理装置1では、複数の金融機関10a〜10cから取得した金融機関10a〜10cの保有する金融情報(保有情報の一例)に基づいて決定される提供情報を提供する。例えば、実施形態に係る情報処理装置1では、複数の金融機関10a〜10cから取得した金融機関10a〜10cの保有する金融情報に基づいて所定の金融情報を決定し、かかる金融情報を含む提供情報を提供する。以下、
図1を用いて実施形態に係る情報処理について具体的に説明する。
【0015】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置1は、まず、複数の金融機関10a〜10cそれぞれから金融機関10a〜10cの保有する金融情報を取得する(ステップS1)。金融情報は、例えば、各金融機関10a〜10cが扱う金融商品に関する情報や、各金融機関10a〜10cがユーザU1へ所定の通知内容する通知情報が含まれる。なお、金融情報の詳細については後述する。
【0016】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、複数の金融機関10a〜10cから取得した金融情報を分析して、例えばユーザU1へ提案する所定の金融商品を決定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、金融機関10と契約するユーザU1すべてについて、最も保有されている銘柄(金融商品の一例)をユーザU1へ提案する金融商品として決定する。
【0017】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、決定した金融商品に関する金融情報を含む提供情報をユーザU1へ提供する(ステップS3)。
図1に示す例では、情報処理装置1は、金融サイト上の画面に、金融会社10a〜10cが保有する金融商品の中から決定した「今、最も保有されている銘柄」や「昨日最も儲けた人が持っていた銘柄」等のように、所定の金融商品に関する金融情報をユーザ端末100へ表示する。なお、「今、最も保有されている銘柄」や「昨日最も儲けた人が持っていた銘柄」は、金融情報を集計して分析した金融取引の分析結果の一例であって、例えば、ユーザU1に提供される金融取引の分析結果であればよい。
【0018】
そして、実施形態に係る情報処理装置1は、例えば、提供した提供情報に対して、ユーザU1が金融商品を購入する操作を受け付けた場合(ステップS4)、かかる金融商品を扱う金融機関10a〜10c(金融機関10a〜10cのいずれか1つまたは複数)に対して発注依頼を行う(ステップS5)。
【0019】
つまり、実施形態に係る情報処理装置1は、従来のように金融商品の取引内容を表示するのではなく、取引内容を総合的に分析して、例えば、ユーザU1が興味を持ちそうな金融商品を提案する。これにより、従来よりも質の高い情報をユーザU1へ提供できる。
【0020】
さらに、実施形態に係る情報処理装置1が提供する提供情報には、ユーザU1が口座を有していない金融機関10cの金融情報も含まれる。すなわち、従来は、契約している金融機関からしか金融情報を得られなかったのに対し、実施形態に係る情報処理装置1では、口座を有していない金融機関10cからも金融情報を得ることができるため、従来よりも質の高い情報をユーザU1へ提供できる。
【0021】
なお、実施形態に係る情報処理装置1は、金融機関10からユーザU1へ所定の通知情報を通知する場合に、複数の金融機関10の通知情報を分析して、例えば、重要な通知情報を優先してユーザU1へ通知するが、かかる点については後述する。
【0022】
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示す図である。
【0023】
図2に示すように、情報処理システムSは、情報処理装置1と、金融機関10と、ユーザ端末100とを含む。
【0024】
情報処理装置1、金融機関10のサーバ装置およびユーザ端末100は、ネットワークNを介して接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。なお、
図2に示すように、金融機関10のサーバ装置およびユーザ端末100は、それぞれ複数台含まれ得る。
【0025】
ユーザ端末100は、ユーザU1によって利用される情報処理装置である。ユーザ端末100は、たとえば、スマートフォン、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット型端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)等である。ユーザ端末100は、ユーザU1による操作に従って、情報処理装置1に対して各種要求を送信する。
【0026】
金融機関10は、金融機関10によって管理されるサーバ装置である。かかるサーバ装置は、金融機関10が扱う金融商品に関する金融情報を情報処理装置1へ配信する。また、サーバ装置は、金融機関10と契約しているユーザU1に対して各種の通知内容を含む通知情報を通知する。通知情報には、例えば、金融機関10の取引に関する取引約款等が含まれる。
【0027】
情報処理装置1は、上述したようにユーザU1へ提案する金融商品を含む提供情報を通知する通知サーバである。例えば、情報処理装置1は、アプリケーションの実行により生成される専用の画面に提供情報を表示する。また、情報処理装置1は、ユーザU1から金融商品の取引受付等を行い、金融機関10へ受け付けた取引内容に基づいて各種発注を行う。
【0028】
また、情報処理装置1は、例えば、ECサイトとして機能するショッピングサーバである。本実施形態において、情報処理装置1は、ユーザU1に対してオンラインモールの機能を提供する。オンラインモールは、複数のストアが出店するサイトである。情報処理装置1は、複数のストアから出品商品に関する商品情報を受け付けるとともに、商品情報をユーザU1へ提供し、商品購入の受付等を行う。
【0029】
また、情報処理装置1は、検索サイトとして機能する検索サーバでもある。検索サーバとしての情報処理装置1は、検索サービスを提供する。たとえば、検索サーバとしての情報処理装置1は、ユーザU1から検索キーワードの入力を受け付けて、検索キーワードに基づく検索結果をユーザに提供する。
【0030】
検索サーバとしての情報処理装置1は、例えば、ショッピングサーバ内における商品検索や、金融商品の取引サイトにおける銘柄の検索等を行う。
【0031】
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置1の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
【0032】
図3に示すように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを備える。なお、情報処理装置1は、情報処理装置1を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(たとえば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(たとえば、液晶ディスプレイ等)を備えていてもよい。
【0033】
通信部2は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、金融機関10およびユーザ端末100との間で情報の送受信を行う。
【0034】
記憶部4は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部4は、取引情報41と、ユーザ情報42と、会社情報43と、重要度情報44とを記憶する。
【0035】
取引情報41は、金融機関が扱う金融商品の取引に関する情報である。取引情報41には、後述する取得部31が取得する金融情報が含まれる。ここで、
図4を用いて、取引情報41について説明する。
【0036】
図4は、取引情報41の説明図である。
図4に示すように、取引情報41には、「会社ID」、「ユーザID」、「銘柄」および「保有数」といった項目が含まれる。「会社ID」は、金融機関10を識別する識別情報である。「ユーザID」は、ユーザU1を識別する識別情報である。
【0037】
「銘柄」は、ユーザU1が保有する金融商品に関する情報であり、例えば、銘柄名(会社名、株式会社の会社名や、通貨の名称、先物取引の品目名等)や証券コード等である。「保有数」は、ユーザU1が保有する金融商品の数量であり、例えば、株数や、通貨の枚数、先物取引の数量等である。
【0038】
なお、
図4に示す取引情報41は一例であって、例えば、金融商品の取得単価や、現在の単価、優待に関する優待情報等が含まれてもよい。
【0039】
ユーザ情報42は、ユーザU1の取引に関する情報である。ここで、
図5を用いて、ユーザ情報42について説明する。
図5は、ユーザ情報42の説明図である。
図5に示すように、ユーザ情報42には、「ユーザID」、「口座情報」、「保有銘柄」、「損益額」および「取引履歴」といった項目を有する。
【0040】
「ユーザID」は、ユーザU1を識別する識別情報である。「口座情報」は、ユーザU1の口座に関する情報であり、例えば、契約した金融機関10や、口座番号、現在の預金金額等の情報が含まれる。「保有銘柄」は、ユーザU1が保有する金融商品に関する情報であり、銘柄の名称や、保有数等を含む。
【0041】
「損益額」は、「保有銘柄」の損益額を示す情報であり、売買した際の銘柄の評価額(単価)から現在の評価額(単価)を差し引いた値で表される。なお、損益額ではなく、損益率であってもよい。「取引履歴」は、ユーザU1の取引履歴に関する情報(取引履歴情報)であり、例えば、取引日時や、取引に使用した金融機関10、取引銘柄、取引数等の情報が含まれる。
【0042】
なお、
図5に示すユーザ情報42は一例であって、例えば、ユーザU1が興味を持つ金融商品やかかる金融商品の業界等がユーザU1によって登録されてもよい。
【0043】
会社情報43は、金融機関10に関する情報である。ここで、
図6を用いて、会社情報43について説明する。
図6は、会社情報43の説明図である。
図6に示すように、会社情報43には、「会社ID」、「銘柄数」、「手数料」および「約款」といった項目が含まれる。
【0044】
「会社ID」は、金融機関10を識別する識別情報である。「銘柄数」は、金融機関10で取り扱う金融商品の総数である。「手数料」は、金融商品の取り引きの際に必要な手数料(取引手数料)を示す。「約款」は、金融機関10の取引約款に関する約款情報である。
【0045】
なお、
図6に示す会社情報43は一例であって、例えば、「銘柄数」は、種別毎にさらに分類されてもよい。例えば、「銘柄数」を、「株銘柄数」、「為替銘柄数」、「先物銘柄数」にそれぞれ分けてもよい。
【0046】
重要度情報44は、後述する決定部32が通知情報の優先順位を決定するための指標となる情報である。重要度情報44は、金融機関10毎に決められた重要度から予め生成される情報である。ここで、
図7を用いて、重要度情報44について説明する。
図7は、重要度情報44の説明図である。
【0047】
図7に示すように、重要度情報44には、「優先度」、「会社ID」および「重要度フラグ」といった項目が含まれる。「優先度」は、後述する通知情報の優先順位の指標を示す。「会社ID」は、通知情報を出力した金融機関10の識別情報である。「重要度フラグ」は、通知情報における通知内容の重要度を示すフラグであり、かかるフラグは、金融機関10毎に設定される。つまり、重要度情報44は、各金融機関10で設定された重要度を優先度という共通の指標に変換するための情報である。
【0048】
例えば、
図7に示す例において、優先度「1」に変換されるものは、会社IDが「CO1」の重要度フラグ「重要」と、「CO2」の「必読」と、「CO3」の「○○日まで」である。つまり、重要度情報44を用いることで、金融機関10毎に異なる重要度フラグを共通の優先度に変換可能となる。
【0049】
なお、
図7に示す「○○日まで」は、例えば、残り日数に応じて優先度を変えてもよい。例えば、残り日数が所定数以上残っている場合は、優先度を「1」からに「2」下げ、所定数未満となった場合に、優先度を「2」から「1」に上げてもよい。
【0050】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、たとえば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0051】
図3に示すように、制御部3は、取得部31と、決定部32と、算出部33と、分析部34と、提供部35と、受付部36とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部3の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0052】
取得部31は、複数の金融機関10それぞれから金融機関10の保有する情報を取得する。例えば、取得部31は、金融商品を扱う複数の金融機関10それぞれから金融商品に関する金融情報を取得する。金融情報には、例えば、金融機関10が取り扱う銘柄や、金融商品の優待に関する優待情報、金融商品を取引する際に必要な手数料(取引手数料)等の金融機関10の基本情報に加え、金融商品の現在の価格や価格の推移に関する情報、口座を有するユーザU1の金融商品の取引履歴等に関する情報(取引履歴情報)等のような金融取引に関する情報も含まれる。取引履歴情報には、注文日時や、約定日時、注文銘柄、注文数、約定価格(売買価格)等の取引に関する情報が含まれる。また、金融情報には、後述する通知情報がさらに含まれる場合がある。
【0053】
また、取得部31は、ユーザU1が保有している金融機関10の口座に関する口座情報を取得する。口座情報には、口座番号や、預金に関する情報が含まれる。預金に関する情報は、言い換えれば、ユーザU1の資金力に関する資産情報ともいえる。なお、資産情報は、例えば、ユーザU1の保有する金融商品の損益額を預金から増減させた金額であってもよい。
【0054】
また、取得部31は、口座を保有している金融機関10によるユーザU1への通知内容を含む通知情報を取得する。通知情報には、ユーザU1へのダイレクトメールや、前日の金融商品の値動き等の情報、金融機関10の取引約款を示す約款情報等といった通知内容の情報が含まれる。あるいは、通知情報には、金融機関10で使用可能な取引ツール(テクニカル指標や、自動取引のプログラム等)に関する情報が含まれてもよい。約款情報には、金融機関10が新たに発行する取引約款や、既に存在する取引約款の変更に関する情報が含まれてよい。また、通知情報には、通知内容の重要度に関する情報も含まれる。かかる重要度は、金融機関10毎に設定され、例えば、通知情報を見るまでは取引できなくなるものや、通知情報を閲覧可能な期間が決められたものは重要度が高い。かかる重要度は、例えば、「重要」や「必読」等といったフラグが付されるものや、「○○日まで」といった期限が設定されるものもある。
【0055】
また、取得部31は、ネットワーク上におけるユーザU1の行動を示す行動情報を取得する。行動情報には、例えば、検索サイトにおける検索行動や、ショッピングサイトにおける購入行動等が含まれる。
【0056】
なお、取得部31による各種情報の取得タイミングは任意である。例えば、取得部31は、上記したすべての情報を一定の期間毎に取得してもよく、あるいは、毎日決まった時間に取得することとしてもよい。
【0057】
決定部32は、各種情報を決定する。例えば、決定部32は、取得部31によって取得された複数の金融機関10における金融情報に基づいて、例えば、ユーザU1へ提案する所定の金融商品を決定する。例えば、決定部32は、現在、最も保有されている株の銘柄や、前日に最も儲けた他ユーザが保有している銘柄を所定の金融商品として決定する。
【0058】
具体的には、決定部32は、複数のユーザ(他ユーザ含む)が保有する銘柄の保有数それぞれを合計した合計値が最も高い銘柄を最も保有されている銘柄(金融商品)として決定する。なお、決定部32は、ユーザU1が最も保有されている銘柄を既に保有している場合、銘柄の買い増しあるいは、2番目に合計値が高い銘柄を所定の金融商品として決定してもよい。
【0059】
また、決定部32は、他ユーザの前日の損益額について、利益額が最も高い他ユーザを前日に最も儲けた他ユーザとする。なお、決定部32は、ユーザU1の資金力を考慮して金融商品を決定してもよい。すなわち、決定部32は、ユーザU1の資金力から所定の範囲内にある資金力を有する他ユーザにおいて最も保有されている銘柄や、かかる他ユーザのうち最も儲けた他ユーザが保有している銘柄を所定の金融商品として決定してもよい。すなわち、決定部32は、ユーザU1の資金力と類似する他ユーザが取引する金融商品の中から所定の金融商品を決定する。
【0060】
また、決定部32は、金融機関10の取引手数料および金融情報に基づいて所定の金融商品を決定してもよい。例えば、決定部32は、ユーザU1が保有する金融商品を扱う金融機関10よりも取引手数料が安い金融機関10があった場合、取引手数料が安い金融機関10の金融商品をユーザU1へ提案する金融商品として決定する。つまり、決定部32は、同じ金融商品について、取引手数料が最も安い金融機関10でかかる金融商品を保有するように買い替えを促す。
【0061】
また、決定部32は、取得部31によって取得された行動情報および金融情報に基づいて所定の金融商品を決定する。例えば、決定部32は、ユーザU1が検索サイトにおいて頻繁に同じ銘柄を検索していた場合、かかる銘柄をユーザU1へ提案する金融商品として決定する。あるいは、決定部32は、ユーザU1が所定の業界の株銘柄を頻繁に検索していた場合、かかる業界の中の銘柄を所定の金融商品として決定してもよい。
【0062】
例えば、決定部32は、ユーザU1が車業界の特定の部品メーカーの銘柄を検索していた場合、かかる部品メーカー以外のメーカー(例えば、ユーザU1が検索したことがないメーカー)の銘柄をユーザU1へ提案する金融商品として決定する。
【0063】
これにより、ユーザU1が新たな銘柄を知ることで、取引銘柄の範囲を拡げることができるとともに、金融機関10にとっては新たな顧客獲得機会を得ることができる。また、決定部32は、ユーザU1がネットワーク上で購入した商品またはサービスが金融商品の優待であった場合、当該優待に係る金融商品を所定の金融商品として決定する。具体的には、決定部32は、ユーザU1がショッピングサイトで購入した商品が金融商品の優待の対象となっている場合、ユーザU1への購入を提案する金融商品として決定する。
【0064】
また、決定部32は、取得部31によって取得された通知情報に基づいて、例えば、ユーザU1へ通知する通知情報を決定する。例えば、決定部32は、通知情報に含まれる重要度に基づいてユーザU1へ通知する通知情報の優先順位を決定する。具体的には、決定部32は、記憶部4に記憶された重要度情報44を用いて、通知情報に含まれる重要度を優先度に変換する。
【0065】
つまり、複数の金融機関10それぞれで設定された重要度を共通の優先度に置き換える。そして、決定部32は、変換した優先度が高いほど、優先順位を上位にする。なお、決定部32は、例えば優先度が同じ通知情報があった場合、ユーザU1の取引頻度を考慮して優先順位を決定してもよい。
【0066】
例えば、決定部32は、上記した取引履歴情報に基づいてユーザU1における金融機関10毎の取引頻度を算出し、算出した取引頻度に応じて優先順位を決定する。つまり、決定部32は、優先度が同じ通知情報について、ユーザU1の取引頻度が高い金融機関10の通知情報を優先する。
【0067】
算出部33は、各種情報を算出する。例えば、算出部33は、取得部31が取得した口座情報に基づいてユーザU1の金融商品の買付余力を算出する。買付余力とは、ユーザU1があとどのくらい金融商品を購入する金銭的余力があるかを示す指標である。例えば、算出部33は、ユーザU1が保有する口座の預金から損益額を差し引いた金額を買付余力として算出する。また、算出部33は、ユーザU1が複数の口座を保有する場合、各口座から算出される買付余力を合計した合計値を買付余力として算出する。
【0068】
分析部34は、各種情報の分析を行う。例えば、分析部34は、取得部31が取得した口座情報および取引履歴情報に基づいてユーザU1の金融商品の取引(金融取引)に関する分析を行う。具体的には、分析部34は、ユーザU1の金融商品毎や、取引手法毎(デイトレードや、スイングトレード、スワップ金利取得等)の勝率(例えば、利益額の大きさや、利益が出た取引回数等)を分析する。例えば、分析部34は、分析結果として、「今、最も保有されている銘柄」や「昨日最も儲けた人が持っていた銘柄」を提供部35へ出力する。
【0069】
また、分析部34は、取得部31が取得した複数のユーザU1の口座情報に基づいて機関投資家の投資状況を分析する。具体的には、分析部34は、個人投資家である複数のユーザU1の特定の金融商品における取引履歴からその日の個人投資家における特定の金融商品の売買金額を予測し、予測した売買金額を特定の金融商品における全体の売買金額から差し引くことで、特定の金融商品における機関投資家の売買金額を分析する。
【0070】
提供部35は、決定部32によって決定された金融商品に関する金融情報を含む提供情報をユーザU1へ提供する。例えば、提供部35は、分析部34の分析結果、すなわち、複数の金融機関10における金融情報を集計して分析した金融取引の分析結果を提供情報として提供する。ここで、
図8を用いて、提供部35の提供例について説明する。
図8は、提供部35の提供例を示す図である。
図8では、ユーザ端末100に提供情報を画面表示する場合を一例として示す。また、
図8では、決定部32によって、「A銘柄」および「B銘柄」が金融商品として決定されたとする。
【0071】
図8に示すように、提供部35は、提供情報として、「A銘柄」および「B銘柄」の金融商品を画面表示するとともに、「A社の商品が20%オフ」や「B社の商品が30%オフ」等の優待に関する優待情報を合わせて提供する。さらに、提供部35は、「あなたはA社の商品を定期的に購入しており、優待を受けることで○○円安く買えます。」といった実際に金融商品を購入することによるメリットを示す情報を提供する。かかるメリットを示す情報は、例えば、ユーザU1の行動情報に基づいて生成可能である。これにより、ユーザU1が金融商品を購入する際の判断の一助とすることができる。
【0072】
また、
図8に示すように、提供部35は、「A社の商品と似た商品であり、A社より優待条件が優れています。」といった他の提供情報との差異を示す情報を提供する。かかる差異を示す情報は、優待情報および金融情報に基づいて生成可能である。これにより、ユーザU1に対して新たな取引機会を生み出すことができるとともに、ユーザU1にとってより好条件の金融商品を提供できる。
【0073】
また、提供部35は、決定部32によって決定された通知情報を含む提供情報を提供する。例えば、提供部35は、金融機関10によるダイレクトメールや、前日の金融商品の値動き等の通知情報を提供する。例えば、提供部35は、通知情報として金融機関10の約款情報を提供して、ユーザU1がかかる約款情報に同意した場合、金融機関10へユーザU1が約款情報に同意したことを通知するが、かかる点については
図9で後述する。
【0074】
また、提供部35は、決定部32によって決定された優先順位で通知情報を提供する。かかる優先順位は、例えば、通知する順序や、項目一覧で表示される並び順等で構成されてよい。
【0075】
あるいは、提供部35は、優先順位に応じて提供手段を変えてもよい。例えば、提供部35は、最も優先順位が高い通知情報については、プッシュ通知等で積極的にユーザU1に知らせるようにし、それ以外の優先順位の通知情報については、金融サイトへのアクセスがあった場合に通知するようにしてもよい。これにより、重要な通知情報をユーザU1へより早く提供できる。
【0076】
また、提供部35は、算出部33によって算出された買付余力を提供する。買付余力の提供タイミングは、例えば、毎日(あるいは市場が休みの日以外毎日)定められたタイミングで行うことが好ましい。具体的には、提供部35は、金融取引を行う市場が開く所定時間前や、市場終了直後等に買付余力を提供する。
【0077】
また、提供部35は、分析部34の分析結果を含む提供情報を提供する。例えば、提供部35は、ユーザU1の上記した勝率等をグラフ化するとともに、推奨される取引手法のモデルを生成し、提供情報として提供する。
【0078】
また、提供部35は、ユーザU1が口座を有していない金融機関10の通知情報をかかるユーザU1へ提供してもよい。これにより、ユーザU1が新たに口座を開設する一助とすることができる。
【0079】
なお、提供部35は、ユーザU1の取引の熟練度に応じた通知情報を提供してもよい。なお、熟練度は、例えば、金融商品を取引している回数や、取引額等に応じて算出可能である。
【0080】
例えば、提供部35は、熟練度が高いユーザU1に対しては通知情報に含まれる取引ツールが豊富、つまり高機能を有する金融機関10の通知情報を提供する。一方、提供部35は、熟練度が低いユーザU1に対しては取引ツールが比較的少ない、つまり覚える機能が少ない金融機関10の通知情報を提供する。
【0081】
これにより、ユーザU1の熟練度に応じた金融機関10を提案できるため、ユーザU1の熟練度に合わせて取引環境を提供することができる。
【0082】
受付部36は、ユーザU1の操作を受け付ける。受付部36は、提供部35によって提供された約款情報の取引約款に対してユーザU1が同意したことを示す同意操作を受け付ける。かかる点について、
図9を用いて、説明する。
【0083】
図9は、約款同意時の情報処理装置1の処理内容を示す図である。
図9では、通知情報として金融機関10の約款情報がユーザU1のユーザ端末100へ提供されたこととする。
【0084】
かかる場合、提供部35は、約款情報とともに同意ボタンB1の表示画面を提供する(ステップS11)。そして、受付部36は、ユーザU1の同意ボタンB1への操作(同意操作)を受け付ける(ステップS12)。
【0085】
そして、提供部35は、受付部36が同意操作を受け付けた場合、ユーザU1が約款情報に同意したことを示す同意情報を生成し、金融機関10へかかる同意情報を提供する(ステップS13)。これにより、例えば、ユーザU1が複数の金融機関10と契約している場合に、各金融機関10の専用サイトに移動して取引約款に同意する必要がなくなるため、ユーザU1の煩わしさを低減できる。
【0086】
なお、提供部35は、取引約款にユーザU1が同意したことを金融機関10へ提供したが、金融機関10に対して他の情報も提供してよい。例えば、提供部35は、ユーザU1のネットワーク上の行動や、他の金融機関10でユーザU1が保有している金融商品等を金融機関10へ提供してもよい。
【0087】
次に、
図10を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【0088】
図10に示すように、まず、取得部31は、金融商品を扱う複数の金融機関10それぞれから金融機関の保有する金融情報を取得する(ステップS101)。
【0089】
つづいて、決定部32は、取得部31によって取得された複数の金融機関10における金融情報に基づいて所定の金融情報を決定する(ステップS102)。つづいて、提供部35は、決定部32によって決定された所定の金融情報を含む提供情報をユーザU1へ提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0090】
また、上述してきた実施形態にかかる情報処理装置1は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0091】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0092】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0093】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0094】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0095】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部4内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0096】
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部31と、提供部35とを備える。取得部31は、金融商品を扱う複数の金融機関10それぞれから金融機関10の保有する金融情報を取得する。提供部35は、取得部31によって取得された複数の金融機関10における金融情報に基づいて決定される所定の金融情報を含む提供情報をユーザU1へ提供する。
【0097】
さらに、実施形態に係る情報処理装置1が提供する提供情報には、ユーザU1が口座を有していない金融機関10cの金融情報も含まれる。すなわち、従来は、契約している金融機関からしか金融情報を得られなかったのに対し、実施形態に係る情報処理装置1では、口座を有していない金融機関10cからも金融情報を得ることができるため、従来よりも質の高い情報をユーザU1へ提供できる。
【0098】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、金融情報には、金融商品に関する情報が含まれる。提供部35は、取得部31によって取得された前記金融情報に基づいて決定される所定の金融商品に関する情報を含む提供情報を提供する。
【0099】
これにより、従来のように金融商品の取引内容を表示するのではなく、取引内容を総合的に分析して、例えば、ユーザU1が興味を持ちそうな金融商品を提案できるため、従来よりも質の高い情報をユーザU1へ提供できる。
【0100】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、取得部31は、金融機関10によるユーザU1への通知内容を含む通知情報をさらに取得する。提供部35は、取得部31によって取得された通知情報に基づいて決定される所定の通知情報を含む提供情報を提供する。
【0101】
これにより、金融機関10から送信される通知情報をユーザU1に対して適切に提供することができる。
【0102】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、決定部32をさらに備える。決定部32は、通知情報の通知の優先順位を決定する。また、通知情報には、通知内容の重要度に関する情報が含まれる。決定部32は、重要度に基づいてかかる優先順位を決定する。提供部35は、決定部32によって決定された優先順位で通知情報を提供する。
【0103】
これにより、複数の金融機関10から通知情報が送信された場合であっても、優先度の高い通知情報から順に提供できるため、ユーザU1が重要な通知情報の見落としを防止できるとともに、重要な通知情報をより早期に提供できる。
【0104】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、取得部31は、ユーザU1の金融商品の取引履歴に関する取引履歴情報をさらに取得する。決定部32は、取引履歴情報に基づいてユーザU1における金融機関10毎の取引頻度を算出し、算出した取引頻度に応じて優先順位を決定する。
【0105】
これにより、例えば、同じ優先度の通知情報があった場合に、取引頻度が高い金融機関10、すなわち、ユーザU1にとって重要な金融機関10の通知情報をより優先できる。
【0106】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、算出部33を備える。取得部31は、ユーザU1が保有している口座に関する口座情報をさらに取得する。算出部33は、取得部31が取得した口座情報に基づいてユーザU1の金融商品の買付余力を算出する。提供部35は、算出部33によって算出された買付余力を含む提供情報を、金融商品の買い付け可能な期間において、予め定められたタイミングで提供する。
【0107】
これにより、例えば、複数の口座を有するユーザU1が金融商品の取引前において、買付余力を計算する作業をしなくてよいため、ユーザU1の煩わしさを低減できる。
【0108】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、分析部34を備える。分析部34は、取得部31が取得した口座情報に基づいてユーザU1の金融商品の取引に関する分析を行う。提供部35は、分析部34の分析結果を含む提供情報を提供する。
【0109】
これにより、ユーザU1に対して投資傾向や勝率等の質の高い情報を提供することができる。
【0110】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、ユーザU1は、個人投資家である。分析部34は、取得部31が取得した複数のユーザU1の口座情報に基づいて機関投資家の投資状況を分析する。
【0111】
これにより、個人投資家であるユーザU1が機関投資家の投資状況を把握しながら金融商品の取引を行うことができる。
【0112】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部36を備える。受付部36は、ユーザU1の操作を受け付ける。受付部36は、提供部35によって提供された約款情報の取引約款に対してユーザU1が同意したことを示す同意操作を受け付ける。提供部35は、受付部36が同意操作を受け付けた場合、ユーザU1が取引約款に同意したことを示す同意情報を金融機関10へ提供する。
【0113】
これにより、ユーザU1が複数の金融機関10と契約している場合に、情報処理装置1が提供する金融サイト上で複数の取引約款すべての同意操作を行えるため、ユーザU1の煩わしさを低減できる。
【0114】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、金融情報には、金融機関の金融商品に対する取引手数料に関する情報が含まれる。提供部35は、金融情報および取引手数料に基づいて決定される金融商品に関する金融情報を含む提供情報を提供する。
【0115】
これにより、例えば、同じ金融商品を扱う複数の金融機関10の中から取引手数料が最も安い金融機関10をユーザU1へ提案できるため、ユーザU1へ提案される情報の質を高めることができる。
【0116】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、取得部31は、ユーザU1の資金力に関する資産情報をさらに取得する。提供部35は、ユーザU1の資金力と類似する他ユーザが取引する金融商品の金融情報に基づいて決定される金融商品に関する金融情報を含む提供情報を提供する。
【0117】
これにより、ユーザU1とおおよそ資金力が同程度の他ユーザが取引している金融商品をユーザU1へ提案できる、すなわち、ユーザU1が取引しやすい価格の金融商品を提供できる。
【0118】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、取得部31は、ネットワーク上におけるユーザU1の行動を示す行動情報を取得する。提供部35は、取得部31によって取得された行動情報および金融情報に基づいて決定される金融商品に関する金融情報を含む提供情報を提供する。
【0119】
これにより、ユーザU1のネットワーク上の行動から興味がありそうな金融商品を予測してユーザU1へ提案できる、すなわち、ユーザU1がより取引を行う可能性が高い金融商品を提供できる。
【0120】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、金融情報には、金融商品の優待に関する優待情報が含まれる。提供部35は、ユーザU1がネットワーク上で購入した商品またはサービスが金融商品の優待であった場合、金融商品に関する金融情報を含む提供情報を提供する。
【0121】
これにより、ネットワーク上での購入行動と金融商品とを関連付けできるため、より質の高い情報をユーザU1へ提供できる。
【0122】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0123】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0124】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0125】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0126】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、決定部32は、決定手段や決定回路に読み替えることができる。