(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6877384
(24)【登録日】2021年4月30日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】適用ガスを含むナノバブル水生成装置
(51)【国際特許分類】
B01F 5/06 20060101AFI20210517BHJP
B01F 1/00 20060101ALI20210517BHJP
B01F 3/04 20060101ALI20210517BHJP
B01F 15/02 20060101ALI20210517BHJP
C02F 1/68 20060101ALI20210517BHJP
C25B 1/04 20210101ALI20210517BHJP
C25B 9/00 20210101ALI20210517BHJP
【FI】
B01F5/06
B01F1/00 A
B01F3/04 Z
B01F15/02 A
C02F1/68 510A
C02F1/68 510B
C02F1/68 510H
C02F1/68 520B
C02F1/68 520C
C02F1/68 530B
C25B1/10
C25B9/00 A
【請求項の数】3
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-78331(P2018-78331)
(22)【出願日】2018年4月16日
(65)【公開番号】特開2018-199122(P2018-199122A)
(43)【公開日】2018年12月20日
【審査請求日】2018年8月15日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0049836
(32)【優先日】2017年4月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518132927
【氏名又は名称】株式会社因應
【氏名又は名称原語表記】IN EUNG Co.,LTD
(73)【特許権者】
【識別番号】518132938
【氏名又は名称】朴 鐘 厚
【氏名又は名称原語表記】PARK,Jong Hoo
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴 鐘 厚
【審査官】
小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−020005(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−0787042(KR,B1)
【文献】
特開2009−045619(JP,A)
【文献】
特開2015−188859(JP,A)
【文献】
特開2016−137423(JP,A)
【文献】
特開2010−125427(JP,A)
【文献】
特開2003−329159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 1/00、3/04、5/02、5/06、15/02
C02F 1/24、1/68
F16K 1/00−1/54、31/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、前記モータに一体化されたポンプと、前記ポンプに供給管を介して接続された圧力タンクと、前記圧力タンクの水流入ポートに直接的に接続されており、真空チャンバ内の全長よりも短い高さの中空管が内部に水平に取り付けられ、織り糸状の網部材が挿入され、一端にノズル孔が形成され、周壁周りに異なる形状の複数の微細なノズル孔が形成されている気泡発生管と、外気又は特定のガスを内部に導入する外気流入部と、前記外気流入部の上部に気密に接続され、前記外気又は前記特定のガスの量を調整する圧力調整部とを有する圧力調整器と、全てのシステムを制御するための電子制御部とを有する、適用ガスを含むナノバブル水生成装置であって、
前記圧力調整器は、
カップ部と、中央に形成された空間と、前記空間に外気を導入するために吸気管に接続された流入通路と、前記外気を排出管を介して排出するための流出通路と、前記流入通路と前記流出通路とを連通するように所定の高さを有する本体内にてバネ座及びノズルを中心に形成される筒体と、前記外気流入部の上部周囲周りの肩部に装着された支持板と、前記外気流入部に形成されて前記ノズルを開閉する閉塞部材とを備える前記外気流入部と、
前記外気流入部の上部フランジに結合される下部フランジを形成し、前記閉塞部材の頭部を収容するための二重の中空空間を形成する下部と、 六角ナットを収容する六角体が内部に形成され、外周にねじ切り部が形成され前記下部より小径となって延びる上部と、 前記上部の前記ねじ切り部に螺合して長さ部分に沿って上下動する回転体を有する回転部と、 前記回転体の上部に設けられたマイクロモータの駆動軸に連結され、前記回転体の内側中心から下方に延びた内壁に装着された移動部材と、 前記移動部材の下部に連結され、外周に前記六角ナットが回転可能に装着され、前記頭部の中心のねじ孔に挿入されたねじ部材を含む回転ねじ部とを備える前記圧力調整部と、
前記カップ部の上部周囲上に位置し、供給される外気又は特定ガスの量を調整するために、前記空間を閉塞して前記外気流入部と前記圧力調整部との境界を規定する前記支持板に設けられる弁と、
ナノバブル水のサイズをさらに微細化するために、最終的に前記圧力タンクから出口管を介してナノバブル水を膨張させて破砕するナノバブル水膨張管とを備える。
【請求項2】
請求項1に記載の適用ガスを含むナノバブル水生成装置であって、
前記弁は、
前記カップ部の上部周囲上に前記支持板を有して前記空間を閉塞し、前記外気流入部と前記圧力調整部との境界を規定し、前記バネと共に外気導入管に挿入されて前記ノズルを開閉する尖端を有する脚部と、前記支持板の下部に直に隣接して前記バネによって弾性的に支持されるクロス部と、前記支持板から上方に一体に延びて上端に前記ねじ部を形成するねじ切り部を含む閉塞部材と、前記クロス部の上端から突出して前記ねじ切り部に連結され、前記支持板の上面に対して密着した隣接部材を含む頭部とを備える。
【請求項3】
請求項1に記載の適用ガスを含むナノバブル水生成装置であって、
前記ナノバブル水膨張管は、
内部に中空に形成された入口部と、
内側部に形成された中間壁に設けられた前記入口部の外側に螺合され、前記中間壁に少なくとも2個の孔が穿設された容積部と、
さらに微細化するために、ナノバブル水を膨張させて破砕させる穴に取り付けられた破砕構造と、
前記容積部にねじ結合され、前記容積部と隣接して同じ大きさの容積を狭めるように小径の出口ポートを含む出口部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汎用のマイクロバブル発生装置として構成されるナノバブル水生成装置を提供することに関し、特に、圧力タンクのチャンバ圧力を調整するための少なくとも1個の圧力タンクを備え、酸素、水素、炭素、窒素ガスなどの特定のガスからなる適用ガスを、使用目的に応じて溶解させた適用ガスを含むナノバブル水生成装置を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の先行技術が、「微細気泡発生装置」と題する特許文献1、「微細気泡発生装置」と題する特許文献2、「微細気泡発生装置」と題する特許文献3及び「集積微細気泡発生装置」と題する特許文献4に開示されている。最も典型的な特許文献4に開示された発明は、「微細気泡発生装置」という名称で登録されており、3つの事例に対応させて改良した発明であり、対応する米国特許は米国特許第7,874,546号である。
【0003】
特許文献1には、真空チャンバ内を負圧にして導入した外気を、浴槽から供給された浴槽水に、パルス状に開閉する電子弁によって混合させることにより、微細マイクロバブル水を発生させる発明が開示されている。この発明においては、浴槽の給水管と圧力タンクとの間に設置され、圧力タンクに水を供給するポンプと、ポンプと給水弁との間に設置され、給水弁に外気を供給する空気供給管と、給水管の端部に設けられ、圧力タンクからの外気を含む混合水を噴霧する噴霧ノズルと、電子弁を介して閉鎖され、脈波の態様で負圧により外気を導入するように設けられた真空チャンバとが備えられている。
【0004】
この発明においては、多量の微細気泡を含む混合水を、供給弁を通過する水と共に電子弁に導入される真空チャンバからの外気を含む水をポンプで一旦加圧して供給し、供給管を介して負圧状態に保った状態で圧力タンクに供給する。しかし、真空チャンバから発生する外気の供給と圧力タンクに形成される圧力が所定の程度に制限されるため、圧力タンク内で発生する混合水によっては、十分な量の微細なマイクロバルブ含む微細なマイクロバルブ水が生成できない。そのため、この発明は、その埋め合せとして示唆される別個の噴射ノズルに依存する。
【0005】
この構成においては、タイミング制御ポンプを使用しておらず、特に、給気弁自体は電子切換バルブであるので、電源が長時間オフされると、外気が予期せずに真空チャンバ及び/又は供給管に導入される。製品性能の低下の結果として気泡の生成が非常に遅れる。
【0006】
さらに、ポンプの運転の他にリアルタイムチェック及び電子制御部を介した給気状況の制御が必要であるため、電子制御回路、バルブ接続配線、センサ設置などが複雑化するので、システムが頻繁に故障する。そして、高価で高速の電子供給空気弁を用いるので、製品コストが高くなる。
【0007】
微細マイクロバルブ発生装置は、外気が濾過されずに直接導入されるため、給気弁や真空チャンバ内に異物が不可避的に混入するので、概してシステムが些細な誤動作を起こし、頻繁なメンテナンスが必要となる。
【0008】
特許文献2に開示された発明は、特許文献1に開示された発明の技術的構成と比較して、水ポンプと圧力タンクとの間に水バランスレベルを有しており、微細マイクロバブル発生装置の停止中も、規定量に達するまで圧力タンクへの送水は維持される。再始動時には、直ちに貯留された給水を用いてポンプによって微細気泡を発生することができる。
【0009】
しかしながら、先に登録された発明と同様に、特許文献2に開示された発明は、ポンプ運転の他に給気状態のリアルタイムチェック及び電子制御が必要であるため、電子制御回路、バルブ接続配線及びセンサの設置が複雑化するので、概して、システムが頻繁に誤動作し、頻繁なメンテナンスやサービスが必要となる。
【0010】
特許文献2に開示された発明は、さらに、特許文献1に開示された発明の技術的構成と比較して、空気供給管の入口に接続され、外気を浄化する空気浄化フィルタと、空気浄化フィルタと真空チャンバとの間に配置され、水圧作用管を介して移送されるポンプからの水圧の変化を受ける空気供給弁とを備えている。
【0011】
ここで、空気供給弁は、接続管に接続された水圧作用管からポンプの水圧を検出する。そして、検出した水圧に基づいて、空気浄化フィルタから規定量の浄化空気が真空チャンバに供給される。
【0012】
このような構成により、上記登録発明は、圧力タンクの内圧が一定に保持されるだけでなく、一定量の微細気泡を発生させるので、システムが安定化するという利点を有している。しかし、このシステムは、システムの始動時から圧力タンク内の圧力が一定値に達するまでの所定時間だけ待機する必要がある。これは商品の品質低下の一因である。
【0013】
図1に示すように、特許文献4に開示された発明は、集積ナノバブル発生装置10に関するものであり、電源部20及びナノバブル発生部40を備えている。電源部20は、電子制御部1のシステム制御下において作動する。電子制御部1は、モータ2を始動させてポンプ3を作動させることにより、吸入管4に水を導入し、続いて浄化フィルタ5を介してポンプ3内に水を導入する。同時に、電子制御部1は、空気供給管7から外気を供給し、逆止弁9を介してポンプ3に空気を加圧するために電子弁6及び第2の真空チャンバ8を開放する。そして、ポンプ3は、水を空気に混合し、続いて、混合水を気泡発生部30のタンク11に供給する。
【0014】
気泡発生部30は、システムの作動を独立に制御する電源制御部12を備えている。電源制御部12は、三方電磁弁13を制御して、吸入管4から流入した水を圧力タンク11に直接導入し、さらに圧力検出部14を作動させて吸入管4内の水圧を検出し、モータ2の作動がしているかを判別する。また、電力制御部12は、第1の真空チャンバ15を作動させ、加圧外気を逆止弁16及び空気噴射ノズル18を介して圧力タンク11に供給する。圧力タンク11は、多量のナノバルブを含む混合水又は水を含むナノバルブを気泡膨張ノズル17を介して利用者に供給する。気泡膨張ノズル17はシャワーに適した噴霧ノズルからなる。
【0015】
このようなシステムの場合、気泡発生制御部40は圧力タンク11の下部に設けられ、圧力タンク11は気泡膨張ノズル17を介して多量のナノバルブを含む混合水を生成する。
【0016】
気泡発生制御部40は、上下逆さのT字状の本体部を有し、その垂直部分には、吸入管4から圧力タンク11内に流入する水を案内する第1の案内通路21と、圧力タンク11から出口部にナノバルブを含む混合水を案内する第2の案内通路22とが形成されている。第1及び第2の案内通路21,22の垂直部分の下方の水平部分には、シリンダ23が形成されている。シリンダ23は、ばね24により弾性的に支持されたピストン25と、ピストン25の前方で第1の案内通路21と連通する第1の連通ポート27と、ピストン25の後方で第2の案内通路22と連通する第2の連通ポート28とを備えている。これにより、ピストン25は、吸入管4から流入する飲用可能な水の圧力が1.5Kg/cm
2を超える場合、排出ポートを閉鎖して、第2の連通ポート28を閉塞する。圧力タンク11は、既定の負圧を有する真空チャンバ35として構成され、その上面には、エアチェックバルブ34が取り付けられ、噴霧ノズル18によって圧力タンク11内が負圧を形成される。
【0017】
ミクロン水生成器31は、第1の案内通路21の流入水の出口ポートに隣接して設けられている。ミクロン水生成器31は、真空チャンバ35の内部全長より若干短い高さの中空管33と、中空管33内に取り付けられ、その上端にノズル孔36が形成された織り糸網部材32とを備えている。第2の案内通路22の混合水の入口ポートには、分配オリフィス26が取り付けられている。分配オリフィス26は、最終的に、さらに細かなサイズにナノバルブ含有水を破砕するように、中心に微細な穴を有し、その周囲を取り囲むように多数の溝が形成されている。
【0018】
一体型ナノバルブ発生装置は、ポンプから供給された水を加圧空気と2段階で混合し、混合水を気泡発生制御部に供給した後、ミクロン水生成器を通過させる第1及び第2の真空チャンバを備えており、これにより、多量のナノバルブを含む混合水をさらに破砕する。
【0019】
一体型ナノバルブ発生装置の使用目的は、飲用水又は浴用水をナノバルブを含む混合水とすることだけである。一体型ナノバルブ発生装置は、システムの電力と動作を別々に制御するが、システムは少なくとも1つの制御部と少なくとも1個のチャンバを備えるため複雑であり、製造コストが高く非経済的である。また、従来の微細気泡発生装置の維持管理や使用目的の多様化は困難である。
【0020】
さらに、一般的にナノバルブ水の生成は、真空チャンバの圧力変化に依存する傾向がある。すなわち、真空チャンバの圧力変化は、誤動作や速度変化を誘引するだけでなく、ナノバブル水の排出位置やシステム位置の相違によってナノバブルのミクロンサイズやナノバブルの発生量が不均一となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】韓国特許登録公報第10−0674567号公報
【特許文献2】韓国特許登録公報第10−0737435号公報
【特許文献3】韓国特許登録公報第10−0787042号公報
【特許文献4】韓国特許登録公報第10−1027212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
以上に鑑みて、ナノバブル水生成装置が特定のガス、例えば酸素、水素、窒素などが溶解したナノバルブ水を生成すると、特定のガスの供給に応じて真空チャンバの圧力が均一に維持され、システムの設置位置及びナノバブル水の供給位置との相違にかかわらず、ナノバブル水の生成量の変化が低減され、ナノバブル水の均質性が維持されることで、システム性能が向上することが好ましい。システムの構成が単純化され、使用目的が多様化し、メンテナンスやサービスが便利となればさらに好ましい。
【0023】
本発明の主な目的は、圧力タンク内の圧力を調整するために適用ガスを含有するナノバブル水生成装置を提供することである。さらに、本発明の目的は、酸素、水素、窒素、炭素などの特定のガスを含む適用ガスの何れかを用いて、システムの適用範囲を拡大することである。さらに、本発明の目的は、ナノバブル水の品質を均一化し、ナノバブル水を一定量生成ででき、システムの構成を革新的に簡略化することである。
【0024】
本発明の他の目的は、外気中の酸素、水素、窒素、炭素などの特定のガスの何れかを含み、集約農業に使用され得る浴槽水、植生栽培水などの目的に対応した産業応用機器及び機械を有するシステムに適用可能であり、ナノバブル水を所定量発生させるための特定の適用ガスを変更せずに、適用ガスを含むナノバブル水生成装置を提供することである。
【0025】
本発明の他の目的は、変化なく既定量のナノバルブ水が生成され、使用目的に応じて酸素バルブ水、水素バルブ水、炭素バルブ水などが生成され、飲用水や浄水に対応する小型家電システムや家電機器に適用可能である、適用ガスを含むナノバブル水生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の一態様によれば、適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、モータと、前記モータに一体化されたポンプと、前記ポンプに接続されたポンプと、圧力タンクの吸水口に取り付けられた気泡発生管と、全てのシステムを制御するための電子制御部とを有し、さらに、前記圧力タンク内の圧力を均一に制御するために外気又は特定のガスを内部に導入する外気流入部と、前記外気流入部の上部に気密に接続され、供給される前記外気又は前記特定のガスの量を調整する圧力調整部とを有する圧力調整器と、ナノバルブ水のサイズをさらに微細化するために、最終的に前記圧力タンクから出口管を介してナノバブル水を膨張させて破砕するナノバルブ水膨張管とを備える。
【0027】
適用ガスを含むナノバルブ水生成装置は、前記ナノバルブ水発生管は、前記圧力タンクの水流入ポートに直接的に接続されており、真空チャンバ内の全長よりも短い高さの中空管が内部に水平に取り付けられ、織り糸状の網部材が挿入され、一端にノズル孔が形成され、周壁周りに異なる形状の複数の微細なノズル孔が形成されている。
【0028】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、前記外気流入部は、カップ部と、中央に形成された空間と、前記空間に外気を導入するために吸気管に接続された流入通路と、前記外気を排出管を介して排出するための排出路と、前記流入通路と前記出力通路とを連通するように所定の高さを有する本体内にてバネ座及びノズルを中心に形成される筒体とを備える。
【0029】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、前記外気流入部は内部に位置する閉塞部材のクロス部及び脚部を有し、前記圧力調節部は、弁を構成し、内部に位置する頭部を有し、前記外気流入部の上部周囲周りの肩部に装着された支持板が境界として形成され、前記弁は、前記カップ部の上部周囲上に前記支持板を有して前記空間を閉塞し、前記外気流入部と前記圧力調整部との境界を規定し、前記バネと共に前記外気導入管に挿入されて前記ノズルを開閉する尖端を有する脚部と、前記支持板の下部に直に隣接して前記バネによって弾性的に支持されるクロス部と、前記支持板から上方に一体に延びて上端に前記ねじ部を形成するねじ切り部を含む閉塞部材と、前記クロス部の上端から突出して前記ねじ切り部に連結され、前記支持板の上面に対して密着した隣接部材を含む頭部とを備える。
【0030】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、前記ナノバルブ水膨張管は、内部に中空に形成された入口部と、内側部に形成された中間壁に設けられた前記入口部の外側に螺合され、前記中間壁に少なくとも2個の孔が穿設された容積部と、さらに微細化するために、ナノバブル水を膨張させて破砕させる穴に取り付けられた破砕構造と、前記容積部にねじ結合され、前記容積部と隣接して同じ大きさの容積を狭めるように小径の出口ポートを含む出口部とを備える。
【0031】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、前記圧力調整部は、前記外気流入部の上部フランジに結合される下部フランジを形成し、前記閉塞部材の前記頭部を収容するための二重の中空空間を形成する下部と、六角ナットを収容する六角体が内部に形成され、外周にねじ切り部が形成され前記下部より小径となって延びる上部と、前記上部の前記ねじ切り部に螺合して前記長さ部分に沿って上下動する回転体を有する回転部と、前記回転体の上部に設けられたマイクロモータの駆動軸に連結され、前記回転体の内側中心から下方に延びた内壁に装着された移動部材と、前記移動部材の下部に連結され、外周に前記六角ナットが回転可能に装着され、前記頭部の中心のねじ孔に挿入されたねじ部材を含む回転ねじ部とを備える。
【0032】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、前記破砕構造は、前記中間壁に結合されるねじ部に形成された下部本体を含む本体と、前記下部と前記フランジから既定距離を隔てて延びた上部本体との境界を形成するフランジであって、表面に第1のスリットが形成され、内部に前記下部本体は円形金属板を保持する第1のリテーナを有し、中央にナノバブル水を高速で膨張させる微細な穴のオリフィスが形成され、円状の周囲に弾性部材からなる外側フレームが設けられたフランジと、ナノバルブ水をさらに破砕して微細化するために第1の微細な網を保持するように構成された弾性材料からなる他のフレームを含む第2のリテーナと、上部フレームを含むキャップ形状を有し、他の第2の微細な網が取り付けられた破砕部材と、前記上側フレームから下方に向って一体に延び、ナノバブル水を同時に膨張、破砕するために周囲に複数の第2のスリットが形成された円形体とを備える。
【0033】
本発明の他の態様によれば、適用ガスを含む前記ナノバブル水生成装置は、モータ、前記モータに一体的に連結され、水供給管を通じて導入された液体を圧力タンクに一定圧力で供給するポンプと、前記圧力タンクの吸水口に装着されたナノバブル水生成管と、全てのシステムを制御する電子制御部とを備え、さらに、前記圧力タンクは、ブラケット上に取り付けられ、少なくとも2個が下部で互いに接続されており、互いに向かい合う少なくとも2個の前記圧力タンク内の圧力を制御するための外気及び/又は特定のガスを誘導する入口部分と、前記上部に気密に密着され、供給される外気及び/又は特定のガス並びにナノバルブ水の量を調節する圧力調節部を含む圧力調節器と、前記圧力タンクから排出管を通過する前記ナノバルブ水を、最終的に膨張して破砕し、より短時間でさらに微細化するナノバルブ水膨張管とを備える。
【0034】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、前記ナノバブル水出力管は、一端が排出管に接続され、外周にねじ部が形成された第2の本体と、円形金属板を取り囲むように弾性材料からなるフレームを有し、中心に第2のオリフィスが形成された第3のリテーナと、
シリコンなどの弾性材料からなるフレームを有し、微細金属網を取り囲み、拡散したナノバブル水を細かく破砕する第4のリテーナと、破砕されたナノバブル水を拡散するために規定長さの円筒状リングと、ナノバルブ水を勢いよく出力するために狭くなった端部と、前記第2の本体部の前記ねじ切り部を結合し、挿入されて閉塞する閉塞リングとを有する出力部とを備え、端部は狭くなっており、前記第3のリテーナ、前記第4のリテーナ及び前記円筒状リングは前記第2の本体内に位置し、前記出力部は互いに螺合して前記ナノバルブ水を順次処理する。
【0035】
本発明の他の態様によれば、適用ガスを含む前記ナノバブル水生成装置は、モータ、前記モータに一体的に連結され、既定圧力で液体を供給管を通して圧力タンクに供給するポンプと、全システムを制御する電子制御部とを備え、さらに、前記圧力タンク内に外気及び/又は特定のガスを供給して圧力を均一に維持する外気流入部と、前記外気流入部の上部に気密に密着し、前記圧力タンクに供給される外気の量を調整する圧力調整部とを有する圧力調整器と、前記圧力タンクから前記吐出管を通過するナノバブル水を最終的に膨張させて破砕してさらに微粒子化するナノバブル水出力管と、2区画セル及び3区画セルの電解液装置として構成され、酸素ガス(O
2)及び/又は水素イオン(H
+)を生成する第1及び第2の電解質ガス発生部とを備える。
【0036】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、第1の電解質のガス発生部は、原水を供給する貯留タンク、2区画セル型の誘電体ダイヤフラム電解セル、前記誘電体ダイヤフラム電解セルの間に取り付けられた誘電体ダイヤフラム、内部に陽極が設けられた第1の陽極チャンバと、内部に陰極が設けられた第2の陰極チャンバとを備え、酸素ガス(O
2)及び/又は水素イオン(H
+)を発生させるために原水が前記何れかのチャンバに供給される。
【0037】
適用ガスを含むナノバブル水生成装置は、第1の電解質のガス発生部は、原水を供給する貯留タンク、2区画セル型の誘電体ダイヤフラム電解セル、前記誘電体ダイヤフラム電解セルの間に取り付けられた誘電体ダイヤフラム、内部に陽極が設けられた第1の陽極チャンバと、内部に陰極が設けられた第2の陰極チャンバとを備え、酸素ガス(O
2)及び/又は水素イオン(H
+)を発生させるために原水が前記何れかのチャンバに供給される。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、外気による圧力タンク内の圧力が定まり、外気は例えば酸素、水素、窒素、炭素ガスなどの特定の適用ガスとしてもよく、適用範囲が何れか1の適用ガスを用いたものに拡大され、変動なく定量のナノバルブ水を生成するシステムの構成が革新的に単純化される。そして、本発明は、浴槽水、農業に適した野菜栽培用の水などの目的に合致した産業用機器のシステムの他、使用目的に応じて酸素バルブ水、水素バルブ水、炭素バルブ水などを含む、飲用水や浄水の目的に合致した小型家電システムに適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】従来技術に係る一体型ナノバブル発生装置の構成を示すブロック図。
【
図2】本発明の一実施形態に係る適用ガスを含むナノバルブ水生成装置における主要部品の組み付け状態を示す斜視正面図。
【
図3】本発明の一実施形態に係る適用ガスを含むナノバルブ水生成装置の概略構成を示すブロック図。
【
図4】本発明の一実施形態に係る適用ガスを含むナノバルブ水生成装置におけるナノバルブ水膨張管を示す破断斜視図。
【
図5】本発明の一実施形態に係る適用ガスを含むナノバルブ水生成装置におけるナノバルブ水膨張管の破砕部材を示す破断斜視図。
【
図6】本発明の一実施形態に係るナノバルブ水生成装置におけるナノバルブ水膨張管の圧力タンクに供給する特定のガスの圧力を調整する圧力調整器を示す断面図。
【
図7】本発明の他の実施形態に係る家電機器に使用される適用ガスを含むナノバルブ水生成装置における主要部品の組み付け状態を示す斜視図。
【
図8】本発明の他の実施形態による家電機器に使用される適用ガスを含むナノバルブ水生成装置におけるナノバルブ出力管を示す破断斜視図。
【
図9】本発明の他の実施形態に係る、酸素ガス又は水素ガスを発生させる第1の電解ガス発生部を備えた適用ガスを含むナノバルブ水生成装置における重要部品の組み付け状態を示す斜視図。
【
図10】本発明の他の実施形態に係る、酸素ガス又は水素ガスを生成させる第1の電解ガス発生部を備えた適用ガスを含むナノバブル水生成装置を示すブロック図。
【
図11】本発明の他の実施形態に係る適用ガスを含むナノバルブ水生成装置において、酸素又は水素ガスを生成するために設けられた第2の電解質ガス発生部の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0041】
図2及び
図3に示すように、本発明の一実施形態によれば、ナノバルブ水生成装置(nano-bubble water generating apparatus)100は、モータ101に隣接して一体化されたポンプ102を備えている。ポンプ102は、液体、典型的には水を、吸入管(inlet pipe)103から、供給管104を介して既定の圧力で圧力タンク105に供給する。
【0042】
ナノバブル水生成装置100は、さらに、圧力タンク105内の真空チャンバ106の圧力を調整して、外気又は特定のガス、例えば酸素、水素、窒素が溶解したナノバルブ水を生成する圧力調整器140と、圧力調整器140を含む全体システムを制御する電子制御部90と、圧力タンク105の水流入ポートに設置され。ナノバルブ水をより微細化させるナノバルブ水生成管110とを備えている。電子制御部90は、圧力タンク105の圧力を確認するために、入力線82を介して圧力検知センサ81から検知信号を受信する。
【0043】
ナノバルブ水生成管110は、圧力タンク105の水流入ポートに直接接続されており、真空チャンバ106内の全長よりも若干短い長さの中空管107と、中空管107内に挿入され、その上端にノズル孔109が形成された織り網部材(threaded net member)108と、図面にて周囲の壁面に記載されているように、円形、長方形、三角形などの種々の形状又はやや長めの孔などとして形成された複数の細孔111とを備えている。ここで、中空管107は水平に取り付けられており、細孔111の直径は0.1mm〜0.3mmであり、さらには長くても0.5mmmである。
【0044】
このようにして、本発明によれば、ナノバブル水生成装置100は、外部から吸入管103を通して圧力タンク105に水を供給するが、このとき、圧力調整器140がガス供給管80からの外気又は水素、酸素などの適用ガスの圧力を調整し、真空チャンバ106内の圧力を調整するとともに特定のガスを含むナノバルブ水を生成するために、調整された適用ガスをポンプ102に供給する。
【0045】
すなわち、圧力タンク105は、酸素、水素、窒素などの特定のガス又は外気を内部に導入するガス供給管114から供給されたガスによって調整された圧力に維持される。ガス供給管114から圧力タンク105に導入された水は、ナノバルブ生成部10を通過した水と特定のガスとが互いに混じり合い、その中で破砕して飛び散ってナノバブル水が生成するが、その間、既定の圧力に保たれる。ナノバブル水は、排出管112からナノバルブ水膨張管(nano-bubble water expanding tube)120を通って処理される。ナノバブル水膨張管120は、システムから放出されたナノバルブ水を以下のようにしてさらに微細化する。
【0046】
図4に示すように、ナノバブル水膨張管120は、圧力タンク105から吐出管112を経たナノバブル水を、最終的に膨張させて破砕し、より微細化する。
【0047】
ナノバルブ水膨張管120は、内部に中空の入口部121と、入口部(inlet portion)121の外側に螺合され、その内部に形成された中間壁123を含む容積部(volume portion)122と、中間壁123に穿設された少なくとも2個の孔124、例えば3個の孔124と、孔124に取り付けられ、ナノバルブ水を膨張させて破砕し、これによりさらに微細化させる破砕部材(shattering member)130(50)と、容積部分122とねじ結合され、容積部分122に隣接する同じ寸法の容積から狭められた小径の出口ポート125を有する出口部分126とを備えている。
【0048】
図5に示すように、破砕構造体50は、中間壁123と結合するねじ部に形成された下部体51を含む第1の本体部と、下部体51と上部体52との境界を形成するフランジ52とを備え、上部体53はフランジ52から既定の距離だけ延出しており、フランジ52の上面に第1のスリット54が形成されている。下部体51は、円形金属板を保持する第1のリテーナ56を有し、その中心にナノバブル水を高速で膨張させる微細孔のオリフィス62が形成されており、その円周状の周囲にシリコンなどの弾性材料からなる外側フレームが設けられ、ナノバルブ水をさらに微細化させる第1の微細ネット(fine net)63を保持するように構成された弾性材料からなる別のフレームを有する第2のリテーナ57と、別の第2の微細ネット64が取り付けられる上部フレーム65を有するカップ状の破砕部材58とを備え、円形体60が上部フレーム65から下方に向けて一体的に延設され、その周囲に複数の第2のスリット66が形成されており、これにより、ナノバブル水を同時に膨張、破砕する。
【0049】
このようにして、ナノバブル水膨張管120は、生成物であるナノバブル水を排出する。例えば、水はまず外部から吸入管103を通して供給され、次にポンプ102を介して圧力タンク105に供給される。圧力調整器140は、ガス供給管114からの特定のガスをポンプ102を介して供給することによって、真空チャンバ106内の圧力を調整する。圧力タンク105内では、特定の気体と供給された水とが混合され、細かく破砕されて中空管107を通過して膨張し、ナノバブル水が生成される。ナノバブル水は、拡散(diffused)、破砕(shattered)、膨張(expanded)、破砕される過程で溶解されるべき適用ガスを含むナノバブル水として排出され、ナノバブル水膨張管120を介して排出管112を通って拡散される。
【0050】
図6に示すように、圧力調整器140が圧力タンク105に対応して真空チャンバ106を既定の圧力に維持することにより、外部要因にかかわらず、ナノバブルを既定の粒子径及び発生量を一定に維持できる。
【0051】
圧力調整器140は、外気流入部131と、外気流入部131の上部にネジ129によって気密に密着されて圧力タンクへの外気の供給量を調節する圧力調節部132とを備えている。
【0052】
外気流入部131は、カップ部133と、内部に形成された空間134と、空間134に外気を導入する導入管35に接続された流入通路136と、出力管137を通って外気を流出させるように形成された流出通路138と、流入通路136を流出通路138に連通するように既定の高さを有し、本体内にてバネ座139及びノズル141を中心に形成される筒状の誘引筒142とを備えている。
【0053】
外気流入部131は、その上部周囲の肩部上に位置する支持板147と、誘引管141のノズル141を開閉する閉塞部材(sealing member)149とを備えている。バルブ150は、後述するように、圧力調整部132内に支持板147を保持する頭部(head portion)151を有している。
【0054】
すなわち、バルブ150は、カップ部133の上部外周に位置して空間134を密閉し、外気流入部131と圧力調節部132との境界を画成する支持板147と、バネ145と共に外気誘導管142内に挿入されてノズル141を開閉する尖端を有する脚部146、バネ145に弾性的に支持され、支持板147の下部と直接的に隣接する支持板147、及び支持板147から上方に向って一体的に延び、上端部の周りにねじ部が形成されたねじ部148を含む密閉部材149と、クロス部材143の上部から突出するねじ部148に連結され、支持板147の上面に密着する隣接部材144を含む頭部151とを備えている。
【0055】
圧力調整部132は、外気流入部131の上部フランジに結合される下部フランジを形成し、密閉部材149の頭部151を収容する二重中空空間を形成する下部152と、下部152からより小さな直径を有して延び、その内部に六角ナットを受け入れるように形成された六角形状の本体と、その外周にねじ部が形成された上部153とを備えている。
【0056】
回転部155は、上部153のねじ部と螺合して長さ方向に上下動する回転体156と、回転体156の上部中心から既定の直径を有して下方に伸びる内壁に取り付けられ、マイクロモータ160の駆動軸に連結された移動部材158と、移動部材158の下部に固定され、外周部に六角ナット154が回転可能に取り付けられ、頭部151の中央のねじ穴に挿入されたねじ部材159を有する回転ねじ部157とを備えている。
【0057】
このように、圧力調節器140が1のユニットに組み付けられ作動すると、マイクロモータ160の作動力によって、マイクロモータ160に軸連結された回転子156及び移動部材158が同時に回転する。そして、これらの回転により、上部153の六角体に連結された六角ナット154が回転する。このとき、六角ナット154の回転によって、ねじ部157とねじ部材159とが同時に上下動する。このようにして、圧力調圧器140は、頭部151を含むバルブ150の上下動を制御する。
【0058】
図7は、家電製品に適するように構成された本発明の別の実施形態を示す。ここでは、ナノバルブ水生成装置100は、圧力タンク内の圧力を均一にするように互いに向かい合う2個の小型の圧力タンクを有しており、特定のガス又は適用ガスが溶解するナノバルブ水がさらに均一に生成される。2個の圧力タンクを除いて、本実施形態の構成は、第1の実施形態の構成と同じである。説明を簡潔とするために同じ部分に同じ符号が付与されている。
【0059】
別の実施形態によれば、ナノバルブ水生成装置100は、モータ101に隣接して連結されたポンプ102を有している。ポンプ102は、液体、例えば、吸入管103からの水及び外気、例えば空気、酸素、水素、窒素などを既定の圧力になるようにガス混合配管113を介して供給し、2個の圧力タンク105,105’に交互に供給する。2個の圧力タンク105,105’は、パイプ(図示せず)を介して下部に直接的に結合されて、内部にナノバブル水生成管が取り付けられている。なお、詳細な説明は省略する。
【0060】
また、ナノバブル水装置100は、外気又は特定のガスを供給して圧力タンク105内の圧力を制御する圧力調整器、及び圧力調整器を含む全系の制御部を備えている。これらの詳細な説明も省略する。
【0061】
このように、ナノバブル水生成装置100は、混合管113を介して外部(図示せず)の外気又は水素、酸素などから水をポンプ102に供給することにより、圧力タンク105を制御する。圧力タンク105は、外気と水とを含む混合バルブ水をさらに微細に破砕し、微細なナノバルブ水を生成する。ナノバブル水は、圧力タンク105’に接続された排出管112を通って排出され、最後にナノバルブ水排出管170を通過する。ナノバブル水排出管170は、後述するように、通過するナノバブル水をさらに微細に破砕処理する。
【0062】
図8に示すように、ナノバブル水排出管170は、最終的に圧力タンク105からのナノバブル水を膨張して破砕させ、さらに微細なナノサイズに形成する。
【0063】
ナノバルブ水排出管170は、
図5に示す第1の実施形態の破砕部材50と同様の構成を有しており、一端が排出管112に接続され、外周面にねじ部が形成されている第2の本体171と、円形金属板173’を取り囲むようにシリコンなどの弾性材料からなるフレームを有し、第2のオリフィス172が中心に形成される第3のリテーナ173と、微細金属網(fine metal net)174を取り囲み、拡散したナノバルブ水を細かく破砕するシリコンなどの弾性材料からなるフレームを有する第4のリテーナ175と、破砕されたナノバルブ水を拡散させるため既定長さの筒状リング176を有する排出部178とを備え、さらに、ナノバルブ水を勢いよく排出するために狭まった端部と、第2の本体171のねじ部に連結され、内部に挿入され封止される封止リング177とを備えており、端部が狭くなっている。ここで、第3のリテーナ173、第4のリテーナ174及び円筒リング176は、ナノバルブ水を交互に処理するために互いに螺合する第2の本体と出力部178の内部に位置している。
【0064】
本発明の別の実施形態を
図9から
図11に示す。その構成は第1の実施形態と同様である。以降、同じ部分には同じ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0065】
本発明の別の実施形態に係るナノバルブ水生成装置100は、モータに隣接して結合されたポンプ102を備えている。ポンプ102は、既定の圧力で導入管から供給管を介して圧力タンク105に液体、典型的には水を供給する。ナノバルブ発生管110は、圧力タンク105の入口ポートに固定されている。ナノバルブ発生管110は、従来の特許登録済の微粉水発生器と同様に、その内部に真空チャンバ106の内部全長よりも少し短い長さの中空管107が水平に設置されている、ナノバルブ水排出管170の構成は、第1の実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0066】
圧力タンク105において発生したナノバブル水は、排出管112、ナノバルブ水排出管170の順に通過する。ナノバブル排水管170は、
図8に示す実施形態の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0067】
一方、ナノバブル水生成装置100は、後述するように外気又は特定のガスの供給を受けて圧力タンク105内の真空チャンバ106を制御する圧力調整器140と、圧力調整器140を含む全システムを制御する電子制御部90とを備えている。ここで、システムには、第1の実施形態で述べた圧力調整器140又は供給されるガス量を調節するバルブが備わっていてもよい。電子制御部90は、圧力タンク105の圧力を検知するセンサ81から入力線82を介して圧力検知信号を受信する。
【0068】
ナノバブル水排出管170は、最終的に、圧力タンク105から排出管112を経たナノバルブ水を膨張させて破砕して微細な粒子を形成する。圧力調整器140は、真空チャンバ106内の圧力を調整する。
【0069】
圧力調整器140は、2区画セル型の第1の電解質ガス発生部70と3区画セル型の第2の電解質ガス発生部190の何れかと組み合わせてもよい。第1の電解質ガス発生部70及び第2の電解質ガス発生部190は、電解質装置として構成されている。第1及び第2電解質ガス発生部70,190は、原水を共通して供給する貯蔵タンク179を備えている。
【0070】
図10に示すように、第1の電解質ガス発生部70は、中央部に誘電体ダイヤフラム72が設けられた2区画型の誘電体ダイヤフラム電解セル71を備えている。誘電体ダイヤフラム電解セル71には、誘電体ダイヤフラム72の両側に、第1の陽極73が設置された第1の陽極チャンバ75と、第1の陰極74が設置された第2の陰極チャンバ76とが構成されている。第1の陽極チャンバ75と第1の陰極チャンバ76に、塩化ナトリウム液と純水である水又は原水の混合液とが貯蔵タンク179から第1及び第2の流入バルブ77,77’を介して選択的に供給される。
【0071】
電解質ガス発生部70は、陽極チャンバ75内の第1の陽極73において水(H
2O)から酸素ガス(O
2)と水素イオン(H
+)を生成し、一方、第1の陰極74において、水を電気分解して、水素ガス(H
2)と水酸化物イオン(OH
−)を生成する。このように、第1の排出弁78を介して酸素ガス(O
2)を収集、排出するために、貯蔵タンク179から陽極チャンバ75に原水が供給される。一方、第2の排出弁78’を介して水素ガス(H
2)を収集するために、貯蔵タンク179から陰極チャンバ76に原水が供給される。同時に、酸素ガス(O
2)又は水素ガス(H
2)を圧力調整器140及び吸入管103を通過してポンプ102に供給すると、水素ガス又は酸素ガスとの混合水が既定圧力で圧力タンク105に供給され、酸素ガスが溶解した酸素ナノバブル水又は水素ガスが溶解した水素ナノバブル水が生成される。
【0072】
同様に、
図11に示すように、第2の電解質ガス発生部190は、3区画型の電解装置として構成され、電解質セルである陰極チャンバ及び陽極チャンバとこれらの間に位置する中間チャンバとを備えており、塩(NaCl)水などの電解質の水溶液が蓄えられる。陽極チャンバは、内部に陽極を有し、多孔質ポリマーからなるダイヤフラム膜により中間チャンバから分離されている。陰極チャンバは、内部に陰極を有し、多孔質ポリマーからなるダイヤフラム膜により中間チャンバから分離されている。
【0073】
このような構成であるので、陰極チャンバ及び/又は陽極チャンバを通って水が循環するとともに、中間チャンバを通過して隣接するチャンバに電解水溶液が移動することができる。このとき、陽極及び陰極にそれぞれ既定の正負の直流電流を印加すると、陽極チャンバにおいて酸素ガス(O
2)が発生し、陰極チャンバにおいて水素ガス(H
2)が発生する。
【0074】
すなわち、第2の電解質ガス発生部190は、第2の陰極84を収容する陰極チャンバ186と、中間チャンバ187と、第2の陽極185を収容する陽極チャンバ188と、陰極チャンバ186、中間チャンバ187及び陽極チャンバ188を互いに隔てるイオン選択ダイヤフラム182,183とを備えている。DC電源は、電力線195,196を介して第2の陰極及び陽極184,185に同時に印加する。
【0075】
貯蔵タンク179に貯蔵された原水は、第1及び第2の流入弁191,191’の動作に基いて、共通供給管199から分岐された第1及び第2の給水ライン191,191’を通過して、選択的に第2の陰極チャンバ及び陽極チャンバ186,185に供給される。電解液貯留タンク194で生成された電解液は、循環ポンプ197により汲み上げられ、循環配管198を介して中間チャンバ187に供給されて循環する。
【0076】
したがって、酸素ガス(O
2)と水素ガス(H
2)は、それぞれ圧力調整器140及びポンプ102を介して圧力タンク105に供給され、これらの何れかのガスと混合された原水は、酸素が溶解した多量の酸素ナノバブル水又は水素が溶解した多量の水素ナノバルブ水となる。
【0077】
以上説明したように、本発明によれば、適用ガスの用途に応じて、アルカリ水素ナノバブル水又は弱酸性酸素ナノバブル水を製造することができる。また、他のガス供給管を介して窒素ガスを供給することにより、窒素ナノバブル水分解性窒素を多量に生成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、ナノバルブ浄水器、ナノバブルフットバス、園芸用窒素ナノバブル水生成装置、産業分野における農業用の水生成装置、衣服洗濯用のナノバブル洗濯機、魚の養殖場に酸素を供給するための酸素発生器又は野菜又は果物を洗浄するための洗濯機などに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0079】
100…ナノバブル水生成装置、 101…モータ、 102…ポンプ、 105,105’…圧力タンク、 110…ナノバブル水生成管、 90…電子制御部、 120…ナノバルブ水膨張管、 50…破砕部材、 140…圧力調整器、130…破砕部材、 131・・外気流入部、 132…圧力調整部、 150…弁、 160…マイクロモータ、 170…ナノバルブ水排出管。