特許第6877823号(P6877823)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6877823
(24)【登録日】2021年5月6日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】分電盤
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/40 20060101AFI20210517BHJP
【FI】
   H02B1/40 B
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2017-30963(P2017-30963)
(22)【出願日】2017年2月22日
(65)【公開番号】特開2018-137902(P2018-137902A)
(43)【公開日】2018年8月30日
【審査請求日】2019年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】特許業務法人なじま特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水野 孝美
【審査官】 太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−289333(JP,A)
【文献】 特開2015−139249(JP,A)
【文献】 特開2001−346305(JP,A)
【文献】 特開2000−324625(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/40− 1/44
H01H 9/00− 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配電機器と、配電機器を備えるベース部材と、配電機器の操作部を露出させる開口部を備えたカバー部材を有する分電盤であって、
開口部は、カバー部材の表面部よりも背面側に位置し、左右端部にカバー部材の表面部から背面側に延びる壁部を備え、
開口部の上方に、カバー部材の表面部より背面方向に傾斜させた上側傾斜部を備え、前記上側傾斜部の左右端部に前記壁部が位置し、前記上側傾斜部に配電機器の名称を表示する表示部を設けた分電盤。
【請求項2】
開口部の下方に、カバー部材の表面部より背面方向に傾斜させた下側傾斜部を備えた請求項1に記載の分電盤。
【請求項3】
カバー部材には複数の開口部を備え、複数の開口部の上方に、カバー部材の表面部より背面方向に傾斜させた上側傾斜部を備えた請求項1又は2に記載の分電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、分電盤のカバーから分岐ブレーカの操作部を露出させるために、開口部を設けることが知られている。特許文献1には分岐ブレーカに対応する開口部は二つ設けられており、これら開口部の間には、各分岐ブレーカの種類や容量を記した表示部が設けられている。これら表示部を確認することにより、使用者はいずれの目的に使用されている分岐ブレーカであるのかを把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−28891号公報
【0004】
ところで、住宅用分電盤は、家屋の上方に設置されることが一般的であるが、この場合、使用者は下方から覗き込むようにして、表示部の表示内容を確認することが多い。一方、特許文献1に記載されているように従来の表示部は、正面に向けて表示するように、構成されており、負荷名称などを表示するプレートが垂直方向に延びるように配置されているため、下方から覗き込むときに十分な確認ができない場合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより、解決を試みた。本発明の課題は、分電盤の表示部を下方からでも確認しやすいものにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、次のような手段を採用する。第一の手段は、配電機器と、配電機器を備えるベース部材と、配電機器の操作部を露出させる開口部を備えたカバー部材を有する分電盤であって、開口部の上方に、カバー部材の表面部より背面方向に傾斜させた上側傾斜部を備え、前記上側傾斜部に配電機器の名称を表示する表示部を設けた分電盤である。
【0007】
第一の手段における開口部の下方に、カバー部材の表面部より背面方向に傾斜させた下側傾斜部を備えた構成とすることが好ましい。
【0008】
第一の手段におけるカバー部材には複数の開口部を備え、複数の開口部の上方に、カバー部材の表面部より背面方向に傾斜させた上側傾斜部を備えた構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、分電盤の表示部を下方からでも確認しやすいものにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の分電盤の斜視図である。
図2】実施形態の分電盤からカバー部材を外した状態を示した分解斜視図である。ただし、カバー部材の扉は省略している。
図3】実施形態の分電盤におけるケースの分解斜視図である。ただし、カバー部材の扉は省略している。
図4】分岐ブレーカ用のパネル部材となる第二パネルの斜視図である。
図5】実施形態の分電盤の断面図である。ただし、カバー部材の扉は省略している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に発明を実施するための形態を示す。図1乃至図3に示されていることから理解されるように、本実施形態の分電盤1は、配電機器9(分岐ブレーカ等)と、配電機器9を備えるベース部材2と、配電機器9の操作部91を露出させる開口部31を備えたカバー部材3を有している。また、開口部31の上方には、カバー部材3の表面部32より背面方向に傾斜させた上側傾斜部33を備え、前記上側傾斜部33に配電機器9の名称を表示する表示部34を設けている。このため、分電盤1の表示部34を下方からでも確認しやすくなる。表示部34は表示部カバーと対応する配電機器9に接続している負荷を示す負荷名称板から構成されているものである。
【0012】
ここで、本実施形態の分電盤1のカバー部材3周りについて説明する。カバー部材3には開口39を備えており、この開口39にはカバー部材3の一部を形成する主幹ブレーカ11や分岐ブレーカを覆うパネル部材が嵌めあわされる。本実施形態では、主幹ブレーカ11周りと分岐ブレーカ周りには、各々異なる部材がパネル部材として嵌めあわされている。より具体的には、主幹ブレーカ11に対応する位置に開口部49を設けた第一パネル36が、カバー部材3の開口39に着脱可能に嵌めあわされている。また、分岐ブレーカに対応する位置に開口部31を設けた第二パネル37が、カバー部材3の開口39に着脱可能に嵌めあわされている。なお、図1に示す例においては、カバー部材3には、回動可能な扉部41を備えている。この扉部41を回動させると、開口39を覆うことが可能となる。
【0013】
本実施形態においては、図4に示すように、第二パネル37に設けた開口部31周りに上側傾斜部33を備えている。また、開口部31周りであって、開口部31の下方には、カバー部材3の表面部32より背面方向に傾斜させた下側傾斜部35を備えている。このため、配電機器9の操作部91の状態を下方からでも確認しやすくなる。本実施形態においては、図5に示されたことから理解されるように、上側傾斜部33は下側傾斜部35よりも傾斜が緩やかとなるように構成されている。このため、上側傾斜部33自体に貼っている表示部34などは、広い範囲で確認しやすく、下側傾斜部35の上方に位置する操作部91も確認しやすい。
【0014】
上側傾斜部33、下側傾斜部35は開口部31の左右端部に渡って形成しているものであり、つまり、開口部31に臨む全ての配電機器9の表示部34に対応させて形成している。なお、上側傾斜部33は表面部32より背面方向に傾斜させているので、左右端部を覆うため、開口部31の左右端部に壁部31aを形成している。これにより、表示部34の表示部カバー内に形成した負荷名称板の脱落を壁部31aによって支持する構造となっている。
【0015】
本実施形態においては、第二パネル37には複数の開口部31を備え、複数の開口部31の上方に、カバー部材3の表面部32より背面方向に傾斜させた上側傾斜部33を備えている。つまり、視認しやすい上側傾斜部33が隣接した開口部31にも備えており、配電機器9が多い場合でも、状況判断をしやすくなる。また、図1などに示すように、第二パネル37に上下並んで開口部31が設けられている場合、それら開口部31に対応する各々の上側傾斜部33に表示部34を取り付ければ、分電盤1内で上下に位置する配電機器9の各々に対応する表示部34が視認しやすくなる。
【0016】
本実施形態の第二パネル37の開口部31に臨む配電機器9は分岐ブレーカであり、分岐ブレーカのオンオフ操作に使用可能な操作部91が分電盤1の外側から操作可能となっている。図5に示されたことから理解されるように、操作部91は表面部32よりも背面側に位置する構造であり、表面部32より背面側に凹んだ凹空間内に操作部91の前側の先端が位置する構造となっている。このため、表面部32に沿って手を動かしても、手が操作部91に当たることが無い。したがって、操作部91の誤操作を抑制することが可能となる。
【0017】
本実施形態の上側傾斜部33は、図4及び図5に示されたことから理解されるように、その開放端部が肉厚に形成されており、表示部34の表示部カバーを保持可能な規制部38を構成している。なお、上側傾斜部33に沿って表示部34の表示部カバーを取り付けることができるよう、カバー部材3には係止孔42を備えている。
【0018】
以上、一つの実施形態を中心に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。例えば、実施形態では2枚のパネルがシールド板として機能しているが、パネルの枚数は1枚のみであっても、3枚以上であっても構わない。分岐ブレーカの数や配電機器の種類によってパネルの形態や枚数を変更すればよい。
【符号の説明】
【0019】
1 分電盤
2 ベース部材
3 カバー部材
9 配電機器
31 開口部
32 表面部
33 上側傾斜部
34 表示部
35 下側傾斜部
91 操作部
図1
図2
図3
図4
図5