(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る表示装置の一例を表す斜視図である。
図2は、
図1の表示装置を表すブロック図である。
図3は、フィールドシーケンシャル方式において、光源が発光するタイミングを説明するタイミングチャートである。
【0010】
図1に示すように、表示装置1は、表示パネル2と、サイド光源装置3と、駆動回路4と、を有する。ここで、表示パネル2の平面の一方向がX方向とされ、X方向と直交する方向がY方向とされ、X−Y平面に直交する方向がZ方向とされている。
【0011】
表示パネル2は、第1透光性基板10と、第2透光性基板20と、液晶層50(
図5参照)とを備えている。第2透光性基板20は、第1透光性基板10の表面に垂直な方向(
図1に示すZ方向)に対向して配置される。液晶層50(
図5参照)は、第1透光性基板10と、第2透光性基板20と、封止部19とで、後述する高分子分散型液晶が封止されている。
【0012】
図1に示すように、表示パネル2において、封止部19の内側が、表示領域となる。表示領域には、複数の画素Pixがマトリクス状に配置されている。なお、本開示において、行とは、一方向に配列されるm個の画素Pixを有する画素行をいう。また、列とは、行が配列される方向と直交する方向に配列されるn個の画素Pixを有する画素列をいう。そして、mとnとの値は、垂直方向の表示解像度と水平方向の表示解像度に応じて定まる。また、複数の走査線12が行毎に配線され、複数の信号線13が列毎に配線されている。
【0013】
サイド光源装置3は、発光部31と、光源制御部32と、発光部31及び光源制御部32が配置される光源基板33とを備えている。光源制御部32は、不図示のフレキシブル基板などの配線で、駆動回路4と電気的に接続されている。発光部31と、光源制御部32とは、光源基板33内の配線で電気的に接続されている。
【0014】
図1に示すように、駆動回路4は、第1透光性基板10の表面に固定されている。
図2に示すように、駆動回路4は、入力信号解析部41、画素制御部42、ゲート駆動部43、ソース駆動部44及び共通電位駆動部45を備えている。第1透光性基板10は、第2透光性基板20よりもXY平面の面積が大きく、第2透光性基板20から露出した第1透光性基板10の張り出し部分に、駆動回路4が設けられる。
【0015】
入力信号解析部41には、外部の上位制御部9の画像出力部91から、フレキシブル基板92を介して、画像入力信号(RGBデータなど)VSが入力される。
【0016】
入力信号解析部41は、外部から入力された画像入力信号VSに基づいて画像制御信号VCSとバックライト制御信号LCSとを生成する。バックライト制御信号LCSは、例えば、全ての画素Pixへの平均的な入力階調値に応じて設定される発光部31の光量の情報を含む信号である。例えば、暗い画像が表示される場合、発光部31の光量は小さく設定される。明るい画像が表示される場合、発光部31の光量は大きく設定される。
【0017】
画像制御信号VCSは、表示パネル2の各画素Pixにどのような階調値を与えるかを定める信号である。言い換えると、画像制御信号VCSは、各画素Pixの階調値に関する階調情報を含む信号である。画素制御部42は、画像制御信号VCSの入力階調値にガンマ補正及び伸張処理などの補正処理を加えることによって出力階調値を設定する。そして、画素制御部42は、画像制御信号VCSに基づいて水平駆動信号HDSと垂直駆動信号VDSとを生成する。本実施形態では、フィールドシーケンシャル方式で駆動されるので、水平駆動信号HDSと垂直駆動信号VDSとが発光部31が発光可能な色毎に生成される。
【0018】
ゲート駆動部43は水平駆動信号HDSに基づいて1垂直走査期間内に表示パネル2の走査線12を順次選択する。走査線12の選択の順番は任意である。
【0019】
ソース駆動部44は垂直駆動信号VDSに基づいて1水平走査期間内に表示パネル2の各信号線13に各画素Pixの出力階調値に応じた階調信号を供給する。
【0020】
実施形態1において、表示パネル2はアクティブマトリクス型パネルである。このため、平面視でX方向及びY方向に延在する信号(ソース)線13及び走査(ゲート)線12を有し、信号線13と走査線12との交差部にスイッチング素子Trを有する。
【0021】
スイッチング素子Trとして薄膜トランジスタが用いられる。薄膜トランジスタの例としては、ボトムゲート型トランジスタ又はトップゲート型トランジスタを用いてもよい。スイッチング素子Trとして、シングルゲート薄膜トランジスタを例示するが、ダブルゲートトランジスタでもよい。スイッチング素子Trのソース電極及びドレイン電極のうち一方は信号線13に接続され、ゲート電極は走査線12に接続され、ソース電極及びドレイン電極のうち他方は液晶の容量LCの一端に接続されている。液晶の容量LCは、一端がスイッチング素子Trに画素電極16を介して接続され、他端が共通電極22を介してコモン電位COMに接続されている。コモン電位COMは、共通電位駆動部45より供給される。
【0022】
発光部31は、第1色(例えば、赤色)の発光体34Rと、第2色(例えば、緑色)の発光体34Gと、第3色(例えば、青色)の発光体34Bを備えている。光源制御部32は、第1色の発光体34R、第2色の発光体34G及び第3色の発光体34Bのそれぞれを時分割で発光する。このように、第1色の発光体34R、第2色の発光体34G及び第3色の発光体34Bは、いわゆるフィールドシーケンシャル方式で駆動される。
【0023】
図3に示すように、第1サブフレーム(第1所定時間)RONにおいて、第1色の発光体34Rが発光するとともに、1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixが光を透過させて表示する。このとき表示パネル2全体では、1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixに、上述した各信号線13に各画素Pixの出力階調値に応じた階調信号が供給されていれば、第一色のみ点灯している。
【0024】
次に、第2サブフレーム(第2所定時間)GONにおいて、第2色の発光体34Gが発光するとともに、1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixが光を透過させて表示する。このとき表示パネル2全体では、1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixに、上述した各信号線13に各画素Pixの出力階調値に応じた階調信号が供給されていれば、第2色のみ点灯している。
【0025】
さらに、第3サブフレーム(第3所定時間)BONにおいて、第3色の発光体34Bが発光するとともに、1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixが光を透過させて表示する。このとき表示パネル2全体では、1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixに、上述した各信号線13に各画素Pixの出力階調値に応じた階調信号が供給されていれば、第3色のみ点灯している。
【0026】
人間の眼には、時間的な分解能の制限があり、残像が発生するので、人間の眼には、1フレームの期間に3色の合成された画像が認識される。フィールドシーケンシャル方式では、カラーフィルタを不要とすることができ、カラーフィルタでの吸収ロスが低減するので、高い透過率が実現できる。カラーフィルタ方式では、第1色、第2色、第3色毎に画素Pixを分割したサブピクセルで一画素を作るのに対し、フィールドシーケンシャル方式では、このようなサブピクセル分割をしなくてもよいので、解像度を高めることが容易となる。
【0027】
図4は、画素電極への印加電圧と画素の散乱光の強度との関係を示す説明図である。
図5は、
図1の表示装置の断面の一例を示す断面図である。
図6は、
図1の表示装置の平面を示す平面図である。
図7は、
図5の液晶層部分を拡大した拡大断面図である。
図8は、液晶層において非散乱状態を説明するための断面図である。
図9は、液晶層において散乱状態を説明するための断面図である。
【0028】
1垂直走査期間GateScan内に選択された画素Pixに、上述した各信号線13に各画素Pixの出力階調値に応じた階調信号が供給されていれば、階調信号に応じて画素電極16への印加電圧が変わる。画素電極16への印加電圧が変わると、画素電極16と、共通電極22との間の電圧が変化する。そして、
図4に示すように、画素電極16への印加電圧に応じて、画素Pix毎の液晶層50の散乱状態が制御され、画素Pixの散乱光の強度が変化する。
【0029】
図5及び
図6に示すように、第1透光性基板10は、第1主面10A、第2主面10B、第1側面10C、第2側面10D、第3側面10E及び第4側面10Fを備える。第1主面10Aと第2主面10Bとは、平行な平面である。また、第1側面10Cと第2側面10Dとは、平行な平面である。第3側面10Eと第4側面10Fとは、平行な平面である。
【0030】
図5及び
図6に示すように、第2透光性基板20は、第1主面20A、第2主面20B、第1側面20C、第2側面20D、第3側面20E及び第4側面20Fを備える。第1主面20Aと第2主面20Bとは、平行な平面である。第1側面20Cと第2側面20Dとは、平行な平面である。第3側面20Eと第4側面20Fとは、平行な平面である。
【0031】
図5及び
図6に示すように、第2透光性基板20の第1側面20Cに対向するように、発光部31が設けられている。
図5に示すように、発光部31は、第2透光性基板20の第1側面20Cへ光Lを照射する。発光部31と対向する第2透光性基板20の第1側面20Cは、光入射面となる。発光部31と光入射面との間には、隙間Gが設けられている。隙間Gは、空気層となっている。
【0032】
図5に示すように、発光部31から照射された光Lは、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第1側面20Cから遠ざかる方向に伝播する。第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aから空気層へ光Lが向かうと、屈折率の大きな媒質から屈折率の小さな媒質へ進むことになるので、光Lが第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aへ入射する入射角が臨界角よりも大きければ、光Lが第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aで全反射する。
【0033】
図5に示すように、第1透光性基板10及び第2透光性基板20の内部を伝播した光Lは、散乱状態となっている液晶がある画素Pixで散乱され、入射角が臨界角よりも小さな角度となった散乱光が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aから外部に放射される。第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aから外部に放射された光は、観察者に観察される。以下、
図7から
図9を用いて、散乱状態となっている高分子分散型液晶と、非散乱状態の高分子分散型液晶とについて説明する。
【0034】
図7に示すように、第1透光性基板10には、第1配向膜55が設けられている。第2透光性基板20には、第2配向膜56が設けられている。第1配向膜55及び第2配向膜56は、例えば、垂直配向膜である。
【0035】
高分子のモノマー中に液晶を分散させた溶液が第1透光性基板10と第2透光性基板20との間に封入されている。次に、モノマー及び液晶を第1配向膜55及び第2配向膜56によって配向させた状態で、紫外線又は熱によってモノマーを重合させ、バルク51を形成する。これにより、網目状に形成された高分子のネットワークの隙間に液晶が分散されたリバースモードの高分子分散型の液晶を有する液晶層50が形成される。
【0036】
このように、液晶層50は、高分子によって形成されたバルク51と、バルク51内に分散された複数の微粒子52と、を有する。微粒子52は、液晶によって形成されている。バルク51及び微粒子52は、それぞれ光学異方性を有している。
【0037】
微粒子52に含まれる液晶の配向は、画素電極16と共通電極22との間の電圧差によって制御される。共通電極22とした場合、画素電極16への印加電圧により、液晶の配向が変化する。液晶の配向が変化することにより、画素Pixを通過する光の散乱の度合が変化する。
【0038】
例えば、
図8に示すように、画素電極16と共通電極22との間に電圧が印加されていない状態では、バルク51の光軸Ax1と微粒子52の光軸Ax2の向きは互いに等しい。微粒子52の光軸Ax2は、液晶層50のZ方向と平行である。バルク51の光軸Ax1は、電圧の有無に関わらず、液晶層50のZ方向と平行である。
【0039】
バルク51と微粒子52の常光屈折率は互いに等しい。バルク51と微粒子52の光屈折率は互いに等しい。画素電極16と共通電極22との間に電圧が印加されていない状態では、あらゆる方向においてバルク51と微粒子52との間の屈折率差がゼロになる。液晶層50は、光Lを散乱しない非散乱状態となる。光Lは、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、発光部31から遠ざかる方向に伝播する。液晶層50が光Lを散乱しない非散乱状態であると、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景が視認され、第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景が視認される。
【0040】
図9に示すように、電圧が印加された画素電極16と共通電極22との間では、微粒子52の光軸Ax2は、画素電極16と共通電極22との間に発生する電界によって傾くことになる。バルク51の光軸Ax1は、電界によって変化しないため、バルク51の光軸Ax1と微粒子52の光軸Ax2の向きは互いに異なる。電圧が印加された画素電極16がある画素Pixにおいて、光Lが散乱される。上述したように散乱された光Lの一部が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aから外部に放射された光は、観察者に観察される。
【0041】
実施形態1の表示装置1は、電圧が印加された画素電極16がある画素Pixと、電圧が印加されていない画素電極16がある画素Pixとの組み合わせにより、画像を表示する。電圧が印加されていない画素電極16がある画素Pixでは、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景が視認され、第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景が視認される。電圧が印加された画素電極16がある画素Pixにおいて光Lが散乱されて外部に放射された光によって表示された画像は、背景に重なり、表示されることになる。
【0042】
図10は、画素を示す平面図である。
図11は、
図10のXI−XI’の断面図である。
図1、
図4及び
図10に示すように、第1透光性基板10には、複数の信号線13と複数の走査線12とが平面視において格子状に設けられている。隣り合う走査線12と隣り合う信号線13とで囲まれる領域が、画素Pixである。画素Pixには、画素電極16とスイッチング素子Trとが設けられている。実施形態1において、スイッチング素子Trは、ボトムゲート型の薄膜トランジスタである。スイッチング素子Trは、走査線12と電気的に接続されているゲート電極12Gと平面視において重畳する半導体層15を有する。
【0043】
走査線12は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)等の金属、これらの積層体又はこれらの合金の配線であり、信号線13は、アルミニウム等の金属又は合金の配線である。
【0044】
半導体層15は、平面視において、ゲート電極12Gからはみ出さないように設けられている。これにより、ゲート電極12G側から半導体層15に向かう光Lが反射され、半導体層15に光リークが生じにくくなる。
【0045】
図10に示すように、信号線13と電気的に接続するソース電極13Sは、平面視において、半導体層15の一端部と重畳している。
【0046】
図10に示すように、平面視において、半導体層15の中央部を挟んでソース電極13Sと隣り合う位置には、ドレイン電極14Dが設けられている。ドレイン電極14Dは、平面視において、半導体層15の他端部と重畳している。ソース電極13S及びドレイン電極14Dと重畳しない部分は、スイッチング素子Trのチャネルとして機能する。
図11に示すように、ドレイン電極14Dと接続される導電性配線14は、スルーホールSHで画素電極16と電気的に接続されている。
【0047】
図11に示すように、第1透光性基板10は、例えばガラスで形成された第1基材11を有している。第1基材11は、透光性を有していれば、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂でもよい。第1基材11上には、第1絶縁層17aが設けられ、第1絶縁層17a上に走査線12及びゲート電極12Gが設けられる。また、走査線12を覆って第2絶縁層17bが設けられている。第1絶縁層17a、第2絶縁層17bは、例えば、窒化シリコンなどの透明な無機絶縁部材によって形成されている。
【0048】
第2絶縁層17b上には、半導体層15が積層されている。半導体層15は、例えば、アモルファスシリコンによって形成されているが、ポリシリコン又は酸化物半導体によって形成されていてもよい。
【0049】
第2絶縁層17b上には、半導体層15の一部を覆うソース電極13S及び信号線13と、半導体層15の一部を覆うドレイン電極14Dと、が設けられている。信号線13とドレイン電極14Dは、信号線13と同じ材料で形成されている。半導体層15、信号線13及びドレイン電極14D上には、第3絶縁層17cが設けられている。第3絶縁層17cは、例えば、窒化シリコンなどの透明な無機絶縁部材によって形成されている。
【0050】
第3絶縁層17c上には、画素電極16が設けられている。画素電極16は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透光性導電部材によって形成されている。画素電極16は、第3絶縁層17cに設けられたコンタクトホールを介して導電性配線14及びドレイン電極14Dと電気的に接続されている。画素電極16の上には、第1配向膜55が設けられている。
【0051】
第2透光性基板20は、例えばガラスで形成された第2基材21を有している。第2基材21は、透光性を有していれば、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂でもよい。第2基材21上には、共通電極22が設けられている。共通電極22は、ITOなどの透光性導電部材によって形成されている。共通電極22の上には、第2配向膜56が設けられている。
【0052】
図12は、発光部からの入射光を説明する図である。発光部31からの光は、第2透光性基板20の第1側面20Cへ角度θ0で入射すると、第2透光性基板20の第1主面20Aへ角度i1で入射する。角度i1が臨界角よりも大きければ、第2透光性基板20の第1主面20Aで角度i2で全反射された光が、第2透光性基板20内を伝播していくことになる。
図12に示す発光部31と第1側面20C(光入射面)との間に、隙間Gが設けられているので、角度i1が臨界角よりも小さくなる角度θNの光LNが第2透光性基板20の第1側面20Cへ導光されない。
【0053】
図13は、
図6のV−V’の断面の他の例の断面図である。
図14は、
図13の比較例の断面図である。実施形態1の表示装置は、
図5、
図6及び
図13に示すように、第2透光性基板20の第2側面20Dに、光を反射する反射部60が設けられている。第2側面20Dは、第2透光性基板20の第1主面20Aと垂直である。このため、光Lが第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aで全反射してきても、第2側面20Dへ入射する角度が臨界角よりも小さくなる。このため、反射部60が設けられていない
図14に示す比較例の表示装置では、第2側面20Dで漏れる光があり、
図6に示すように、第2側面20Dに近い領域A2が発光部31に近い領域A1よりも光量が小さくなる。
【0054】
これに対して、実施形態1の表示装置は、
図5、
図6及び
図13に示すように、第2透光性基板20の第2側面20Dに、光を反射する反射部60が設けられている。反射部60は、反射層61と、反射層61を第2側面20Dへ貼り付ける透光性の粘着層62とを備えている。反射層61は、アルミニウム、銀などのフィルム状であり、高い反射率があれば材料は問わない。粘着層62は、紫外線硬化により、第2側面20Dへ反射層61固定する光学弾性樹脂である。粘着層62の屈折率は、第1透光性基板10又は第2透光性基板20と同等、もしくは第1透光性基板10又は第2透光性基板20の屈折率以下であることが望ましい。
【0055】
図15及び
図16は、透光性基板の主面と側面とが直角の場合に側面で反射する光の状態を説明する模式的な断面図である。
図17及び
図18は、透光性基板の主面と側面とが直角でない場合に側面で反射する光の状態を説明する模式的な断面図である。
図15から
図16において、光が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aにおいて全反射する角度は、臨界角iである。
図15及び
図16に示すように、実施形態1において、第2透光性基板20の第1主面20Aと第2側面20Dとが垂直である。これにより、第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aにおいて全反射してきた光が、反射部60により第2側面20Dで光が反射された後も、第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20Aで全反射するようになる。
【0056】
これに対して、
図17に示すように、第2透光性基板20の第1主面20Aと第2側面20Dとが角度α傾いていると、第2側面20Dで光が反射される角度に角度α分の傾きがついて、臨界角iよりも小さくなる角度で、第2透光性基板20の第1主面20Aへ入射する光が増え、第2透光性基板20の第1主面20Aから光が漏れてしまう。
【0057】
同様に、
図18に示すように、第2透光性基板20の第1主面20Aと第2側面20Dとが角度β傾いていると、第2側面20Dで光が反射される角度に角度β分の傾きがついて、臨界角iよりも小さくなる角度で、第1透光性基板10の第1主面10Aから光が漏れてしまう。
【0058】
以上説明したように、実施形態1において、第2透光性基板20の第1主面20Aと第2側面20Dとが直角であれば、反射部60で反射された光も第2透光性基板20の第1主面20Aにおいて、さらに反射されやすくなる。
【0059】
実施形態1の表示装置1は、第1透光性基板10と、第2透光性基板20と、液晶層50と、発光部31と、反射部60とを含む。第2透光性基板20は、第1透光性基板10と対向して配置される。液晶層50は、第1透光性基板10と第2透光性基板20との間に封入される高分子分散型液晶を有する。発光部31は、第2透光性基板20の第1側面20Cに対向して配置されている。反射部60は、発光部31側の第1側面20Cとは反対側の第2側面20Dに配置され、反射部60により第2側面20Dで光を反射する。この構成によれば、バックライト装置又は反射板が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20A側にない。このため、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景が視認され、又は第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景が視認される。また、反射部60により、第2側面20Dで光が反射されるので、
図6に示すように、第2側面20Dに近い領域A2と発光部31に近い領域A1との光量差が小さくなる。
【0060】
さらに、実施形態1の表示装置1は、偏光板が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20A側にない。このため、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景を視認し、又は第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景を視認する場合に、透過率が高いので、背景が鮮明に視認できるようになる。
【0061】
(実施形態1の変形例1)
図19は、実施形態1の変形例1に係る表示装置の断面の一例を示す断面図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0062】
実施形態1の変形例1の反射部65は、アルミニウム、銀などの金属粒子を固めたペースト状である。反射部65は、高い反射率があれば材料は問わない。反射部65が第2透光性基板20の第2側面20Dに全面に塗布されるには、第2透光性基板20の第1主面20Aに一部はみ出すようになる。このペーストの縁であるペースト縁部65eは、封止部19の第2側面20D側端部19eよりも第2側面20D側に留めておくことが望ましい。これにより、ペースト縁部65eが表示装置1の表示領域に影響を与える可能性が低減する。
【0063】
(実施形態1の変形例2)
図20は、実施形態1の変形例2に係る表示装置の断面の一例を示す断面図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0064】
実施形態1の変形例2の反射部60は、入射した光の入射角度と同じ角度の出射角度で入射した光が反射される再帰反射が可能な再帰反射構造体である。反射部60は、反射基材63と、透光性球体64と、粘着層62とを備えている。反射基材63は、アルミニウム、銀などの金属フィルムであり、高い反射率があれば材料は問わない。透光性球体64は、ガラスなどである。例えば、
図20のように、第2透光性基板20の第2側面20Dに対して、角度i4で入射した光は、透光性球体64の底部でレンズ効果により、一点に集まって反射し、第2透光性基板20の第2側面20Dに対して、角度i4で出射した光となる。同様に、第2透光性基板20の第2側面20Dに対して、角度i4とは異なる角度i5で入射した光は、透光性球体64の底部でレンズ効果により、一点に集まって反射し、第2透光性基板20の第2側面20Dに対して、角度i5で出射した光となる。
【0065】
反射部60が再帰反射構造体であると、光が入射してきた方向と平行な方向へ光を反射できるので、第2透光性基板20の第2側面20Dが第2透光性基板20の第1主面20Aと直角でなくても、反射部60で反射された光が第2透光性基板20の第1主面20Aにおいて、さらに反射されやすくなる。
【0066】
なお、反射部60は、他の態様として、入射した光の入射角度と同じ角度の出射角度で入射した光が反射される再帰反射が可能なプリズム層を備える、再帰反射構造体であってもよい。
【0067】
(実施形態1の変形例3)
図21は、実施形態1の変形例3に係る表示装置の断面の一例を示す断面図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0068】
実施形態1の変形例3に係る表示装置1は、第1透光性基板10と、第2透光性基板20と、液晶層50と、発光部31と、反射部60とを含む。発光部31は、第1透光性基板10の第1側面10C及び第2透光性基板20の第1側面20Cに対向して配置されている。反射部60が発光部31側の第1側面20Cとは反対側の第2側面20Dに配置され、反射部60が第2側面20Dで光を反射する。また、反射部60が発光部31側の第1側面10Cとは反対側の第2側面10Dに配置され、反射部60により第2側面10Dで光を反射する。この構成によれば、発光部31から第1透光性基板10の第1側面10C及び第2透光性基板20の第1側面20Cに出射されて表示パネル2内で伝播する面内の光の光量が増える。そして、表示パネル2内で伝播する面内の光の均一性も向上する。
【0069】
また、実施形態1の変形例3に係る表示装置1は、実施形態1と同様に、バックライト装置又は反射板が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面側にない。このため、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景が視認され、又は第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景が視認される。
【0070】
(実施形態1の変形例4)
図22は、実施形態1の変形例4に係る表示装置の平面を示す平面図である。
図23は、
図22のXXIII−XXIII’の断面図である。上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図22のXIII−XIII’の断面は、
図13に示す実施形態1の表示装置と同じであるので、重複する説明は省略する。
【0071】
図22及び
図23に示すように、第2透光性基板20の第4側面20Fに対向するように、発光部31が設けられている。
図23に示すように、発光部31は、第2透光性基板20の第4側面20Fへ光Lを照射する。発光部31と対向する第2透光性基板20の第4側面20Fは、光入射面となる。発光部31と光入射面との間には、隙間Gが設けられている。隙間Gは、空気層となっている。
【0072】
図23に示すように、発光部31から照射された光Lは、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第4側面20Fから遠ざかる方向に伝播する。
【0073】
図22及び
図23に示すように、第2透光性基板20の第3側面20Eに、光を反射する反射部60が設けられている。第3側面20Eは、第2透光性基板20の第1主面20Aと垂直である。反射部60により第3側面20Eで光が反射される。第3側面20Eで光が反射された光は、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第3側面20Eから遠ざかる方向に伝播する。
【0074】
実施形態1の変形例4に係る表示装置1は、第1透光性基板10と、第2透光性基板20と、液晶層50と、発光部31と、反射部60とを含む。2つの発光部31は、第2透光性基板20の第1側面20C及び第4側面20Fに対向してそれぞれ配置されている。反射部60は、発光部31側の第1側面20Cとは反対側の第2側面20Dに配置され、反射部60により第2側面20Dで光を反射する。同様に、反射部60は、発光部31側の第4側面20Fとは反対側の第3側面20Eに配置され、反射部60が第3側面20Eで光を反射する。この構成によれば、2つの反射部60により、第2側面20D及び第3側面20Eで光が反射されるので、2つの発光部31から出射されて表示パネル2内で伝播する面内の光の光量差が小さくなる。2つの発光部31から出射されて表示パネル2内で伝播する面内の光の光量が増える。そして、表示パネル2内で伝播する面内の光の均一性も向上する。
【0075】
また、実施形態1の変形例4に係る表示装置1は、実施形態1と同様に、バックライト装置又は反射板が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面側にない。このため、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景が視認され、又は第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景が視認される。
【0076】
実施形態1の変形例4に係る表示装置1において、実施形態1の変形例3のように、発光部31が第1透光性基板10の第1側面10C、第4側面10F及び第2透光性基板20の第1側面20C、第4側面20Fに対向して配置されているようにしてもよい。また、発光部31側の第1側面10Cとは反対側の第2側面10Dに反射部60が配置され、反射部60が第2側面10Dで光を反射するようにしてもよい。また、
図22のXIII−XIII’の断面が、
図21に示す断面であり、発光部31側の第1側面10Cとは反対側の第2側面10Dに反射部60が配置され、反射部60が第2側面10Dで光を反射するようにしてもよい。
【0077】
(実施形態2)
図24は、実施形態2に係る表示装置の平面を示す平面図である。
図25は、
図24のXXV−XXV’の断面図である。
図26は、
図24のXXVI−XXVI’の断面図である。
図27は、実施形態2に係る表示装置の反射部の製造方法を説明する説明図である。上述した実施形態1及び変形例で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0078】
実施形態2の反射部60Aは、実施形態1のの変形例4における発光部31の位置に配置され、実施形態2の発光部31は、実施形態1のの変形例4における反射部60の位置に配置されている。
【0079】
図24及び
図25に示すように、第2透光性基板20の第2側面20Dに対向するように、発光部31が設けられている。
図25に示すように、発光部31は、第2透光性基板20の第2側面20Dへ光Lを照射する。発光部31と対向する第2透光性基板20の第2側面20Dは、光入射面となる。発光部31と光入射面との間には、隙間Gが設けられている。隙間Gは、空気層となっている。
【0080】
図25に示すように、発光部31から照射された光Lは、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第2側面20Dから遠ざかる方向に伝播する。
【0081】
図24及び
図25に示すように、第1透光性基板10の第1側面10C及び第2透光性基板20の第1側面20Cに、光を反射する反射部60Aが設けられている。第1側面10Cは、第1透光性基板10の第1主面10Aと垂直である。第1側面20Cは、第2透光性基板20の第1主面20Aと垂直である。反射部60Aにより第1側面10C又は第1側面20Cで光が反射される。第1側面10C又は第1側面20Cで光が反射された光は、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第1側面10C又は第1側面20Cから遠ざかる方向に伝播する。
【0082】
図24及び
図26に示すように、第2透光性基板20の第3側面20Eに対向するように、発光部31が設けられている。
図26に示すように、発光部31は、第2透光性基板20の第3側面20Eへ光Lを照射する。発光部31と対向する第2透光性基板20の第3側面20Eは、光入射面となる。発光部31と光入射面との間には、隙間Gが設けられている。隙間Gは、空気層となっている。
【0083】
図26に示すように、発光部31から照射された光Lは、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第3側面20Eから遠ざかる方向に伝播する。
【0084】
図24及び
図26に示すように、第1透光性基板10の第4側面10F及び第2透光性基板20の第4側面20Fに、光を反射する反射部60Aが設けられている。第4側面20Fは、第2透光性基板20の第1主面20Aと垂直である。第4側面10Fは、第1透光性基板10の第1主面10Aと垂直である。反射部60により第4側面10F又は第4側面20Fで光が反射される。第4側面10F又は第4側面20Fで光が反射された光は、第1透光性基板10の第1主面10A及び第2透光性基板20の第1主面20Aで反射しながら、第4側面10F又は第4側面20Fから遠ざかる方向に伝播する。
【0085】
実施形態2の反射部60Aは、アルミニウム、銀などの金属をスパッタリングで成膜した反射膜である。反射部60Aは、高い反射率があれば材料は問わない。
図27に示すように、第1透光性基板10と第2透光性基板20とが貼り合わされた状態で並べられ、複数の表示パネルに一括で反射部60Aが成膜される。なお、実施形態2に係る表示装置の反射部60Aは、上述した実施形態1及び変形例で説明したいずれかの反射部60、65と同じ構造をとることができる。
【0086】
実施形態2に係る表示装置1は、第1透光性基板10と、第2透光性基板20と、液晶層50と、発光部31と、反射部60Aとを含む。2つの発光部31は、第2透光性基板20の第2側面20D及び第3側面20Eに対向してそれぞれ配置されている。反射部60Aは、発光部31側の第2側面20Dとは反対側の第1側面20C及び第1側面10Cに配置され、反射部60Aにより第1側面20C又は第1側面10Cで光を反射する。同様に、反射部60Aは、発光部31側の第3側面20Eとは反対側の第4側面20F及び第4側面10Fに配置され、反射部60Aにより第4側面20F又は第4側面10Fで光を反射する。この構成によれば、2つの反射部60Aにより、第1側面20C、第1側面20C、第4側面20F又は第4側面10Fで光が反射されるので、2つの発光部31から出射されて表示パネル2内で伝播する面内の光の光量差が小さくなる。2つの発光部31から出射されて表示パネル2内で伝播する面内の光の光量が増える。そして、表示パネル2内で伝播する面内の光の均一性も向上する。なお、第1側面20C、第1側面20C、第4側面20F又は第4側面10Fのそれぞれ、別々に反射部60Aがあるようにしてもよい。
【0087】
また、実施形態2において発光部31側の第1側面10Cとは反対側の第2側面10Dに反射部60Aが配置され、反射部60Aが第2側面10Dで光を反射するようにしてもよい。
【0088】
また、実施形態2に係る表示装置1は、実施形態1と同様に、バックライト装置又は反射板が第1透光性基板10の第1主面10A又は第2透光性基板20の第1主面20A側にない。このため、第1透光性基板10の第1主面10Aから第2透光性基板20の第1主面20A側の背景が視認され、又は第2透光性基板20の第1主面20Aから第1透光性基板10の第1主面10A側の背景が視認される。
【0089】
実施形態2を実施形態1に適用して、実施形態2の反射部60Aが実施形態1における発光部31の位置に配置され、実施形態2の発光部31が実施形態1のおける反射部60の位置に配置されているようにしてもよい。
【0090】
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。上述した発明を基にして当業者が適宜設計変更して実施しうる全ての発明も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の技術的範囲に属する。
【0091】
例えば、表示パネル2は、スイッチング素子を有しないパッシブマトリクス型パネルであってもよい。パッシブマトリクスパネル型パネルには、平面視でX方向に延在する第1電極及びY方向に延在する第2電極及び第1電極又は第2電極に電気的に接続された配線を有する。第1電極、第2電極及び配線は、例えばITOなどで形成される。例えば、上述した第1電極を有した第1透光性基板10と、第2電極を有した第2透光性基板20とが液晶層50を挟んで、互いに対向されるように配置される。
【0092】
また、第1配向膜55及び第2配向膜56が垂直配向膜である例について述べたが、第1配向膜55及び第2配向膜56はそれぞれ水平配向膜であってもよい。第1配向膜55及び第2配向膜56は、モノマーを高分子化する際に、モノマーを所定の方向に配向させる機能を有していればよい。これにより、モノマーは、所定の方向に配向した状態で高分子化したポリマーとなる。第1配向膜55及び第2配向膜56が水平配向膜の場合は、画素電極16と共通電極22との間に電圧が印加されていない状態で、バルク51の光軸Ax1と微粒子52の光軸Ax2の向きは互いに等しく、Z方向と直交する方向となる。当該X方向と垂直な方向とは、平面視で第1透光性基板10の辺に沿ったX方向又はY方向に該当する。