【実施例】
【0029】
(製剤例1)錠剤
(表1)
1錠中(mg) a b c d e
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スマトリプタンコハク酸塩 70 − − − −
エレトリプタン臭化水素酸塩 − 30 − − −
リザトリプタン安息香酸塩 − − 15 − −
ゾルミトリプタン − − − 2.5 −
ナラトリプタン塩酸塩 − − − − 2.8
アスコルビン酸カルシウム 250 250 250 250 250
乳糖 50 50 70 90 90
結晶セルロース 10 10 10 10 10
ヒプロメロース 20 15 10 10 10
クロスカルメロースナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量
ステアリン酸マグネシウム 適量 適量 適量 適量 適量
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上記成分および分量をとり、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製造する。
【0030】
(製剤例2)顆粒剤
(表2)
1包中(mg) a b c d e
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スマトリプタンコハク酸塩 70 − − − −
エレトリプタン臭化水素酸塩 − 30 − − −
リザトリプタン安息香酸塩 − − 15 − −
ゾルミトリプタン − − − 2.5 −
ナラトリプタン塩酸塩 − − − − 2.8
アスコルビン酸カルシウム 250 250 250 250 250
乳糖 50 50 50 50 50
結晶セルロース 10 10 10 10 10
ヒプロメロース 10 10 10 10 10
クロスカルメロースナトリウム 適量 適量 適量 適量 適量
ステアリン酸マグネシウム 適量 適量 適量 適量 適量
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「顆粒」の項に準じて顆粒剤を製造する。
【0031】
(試験例)疼痛反応潜時試験
(1)被検物質
スマトリプタンコハク酸塩はSMS PHARMACEUTICALS製のものを、ベンフォチアミンは第一三共ケミカルファーマ製のものを、アスコルビン酸カルシウムはエーザイフードケミカル製のものを、ヘスペリジンはアルプス薬品製のものを使用した。媒体として、関東化学製のカルボキシメチルセルロースナトリウム(以下、CMCと称すことがある)を大塚製薬工場製の日局注射用水で希釈して0.5%のCMC水溶液を使用した。被験薬は表3の通りであり、投与液量はいずれの群も同じ10ml/Kgとした。
【0032】
(表3)
投与群 薬剤配合(mg/kg)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
被験薬1 対照(CMC0.5%水溶液)
被験薬2 スマトリプタンコハク酸塩(0.01)
被験薬3 スマトリプタンコハク酸塩(0.01)+ベンフォチアミン(25)
被験薬4 スマトリプタン湖畔酸塩(0.01)+アスコルビン酸カルシウム(500)
被験薬5 スマトリプタンコハク酸塩(0.01)+ヘスペリジン(90)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0033】
(2)試験動物と群分け
3週齢のICR系雄性マウス(Crl:CD1)を日本チャールスリバー社より購入し使用した。動物は22±3℃、湿度50±20%、照明時間8:00〜20:00の環境下で飼育馴化した。動物入荷翌日よりモルヒネ塩酸塩(第一三共プロファーマ製)添加水溶液を飲料水として与えた。与えたモルヒネ塩酸塩の濃度は、動物入荷翌日を0日として、0〜1日目は0.1mg/mL、2〜3日目は0.2mg/mL、4〜5日目は0.3mg/mL、6日目以降からは0.4mg/mLとした。
モルヒネ処置14〜15日目(最終日)に、ホットプレート式鎮痛効果測定装置(室町機械製)への馴化を行なった。すなわち、35℃に設定した熱板上にマウスを置いて装置への馴化を行なった。14日目の馴化終了後、52℃に設定した熱板上にマウスを個別に置くと同時に潜時計測を開始した。疼痛反応(足舐め、逃避行動)を示した時点での時間を潜時とした。1動物あたり2回の潜時を測定し、いずれの測定値も10〜20秒の範囲で、かつその差が3秒以内の動物を選択し、層別連続無作為化法により群分けを行った。
【0034】
(3)試験方法
群分け翌日(15日目)の馴化終了後に飲料水を水道水(モルヒネ除去)に代えた。モルヒネの連用後に退薬することで片頭痛様の知覚過敏を引き起こす試験法を用いた。モルヒネ除去から5時間30分後に、被験薬投与直前における52℃熱板潜時を測定し、その後、被験薬を経口ゾンデにて投与した。被験薬投与60分後に再び、52℃熱板潜時を測定した。
【0035】
(4)疼痛反応潜時の試験結果
各被験薬群における試験結果を表4に示す(n=12)。
【0036】
(表4)
群 投与前の潜時(秒) 投与後の潜時(秒)
―――――――――――――――――――――――――――――――
被験薬1 10.2±0.2 9.8±0.5
被験薬2 9.7±0.2 11.8±0.4 *
被験薬3 10.3±0.3 12.4±0.6 **
被験薬4 10.1±0.2 13.1±0.4 ** #
被験薬5 10.3±0.4 12.3±0.5 **
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*:被験薬1(対照:CMC液)との有意差Dunnett法 p<0.05
**:被験薬1(対照:CMC液)との有意差Dunnett法 p<0.01
#:被験薬2(トリプタン単剤)との有意差 t検定 p<0.05
【0037】
表4の結果より、スマトリプタンコハク酸塩単剤(被験薬2)は対照(CMC溶媒のみ)と比較して有意に潜時を延長させ本試験系の有効性が確認できる(p<0.05)。スマトリプタンコハク酸塩に、単独の投与では潜時を延長させる作用を示さない、ベンフォチアミン、アスコルビン酸カルシウム又はヘスペリジンを併用した場合には、何れの併用群も対照より有意に潜時を延長させることが認められた(p<0.01)。
【0038】
しかし、スマトリプタンコハク酸塩単剤(被験薬2)と併用群(被験薬3〜5)とを比較すると、スマトリプタンコハク酸塩とアスコルビン酸カルシウムの併用(被験薬4)のみが有意に潜時を延長させていることが認められた(p<0.05)。したがって、スマトリプタンコハク酸塩にアスコルビン酸カルシウムを併用させると、スマトリプタンコハク酸塩の鎮痛作用を顕著に増強することが明らかとなった。