特許第6878320号(P6878320)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6878320接続モジュール用カバー、および接続モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6878320
(24)【登録日】2021年5月6日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】接続モジュール用カバー、および接続モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/20 20210101AFI20210517BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20210517BHJP
【FI】
   H01M2/10 S
   H01M2/20 A
   H01M2/10 M
【請求項の数】10
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-4938(P2018-4938)
(22)【出願日】2018年1月16日
(65)【公開番号】特開2019-125474(P2019-125474A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2020年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳田 泰次
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 慎一
(72)【発明者】
【氏名】小寺 康彦
(72)【発明者】
【氏名】畔柳 喜暁
(72)【発明者】
【氏名】田中 航一
【審査官】 儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−037986(JP,A)
【文献】 特開2013−037988(JP,A)
【文献】 特開2013−178969(JP,A)
【文献】 特開2016−119184(JP,A)
【文献】 特開2017−091948(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/187996(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0158396(US,A1)
【文献】 中国実用新案第204391173(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20
H01M 50/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極および負極の電極端子を有する蓄電素子を複数並べてなる蓄電素子列を複数列含む蓄電素子スタックに組付けられる接続モジュールに取付けられる接続モジュール用カバーであって、
第1列目の蓄電素子列は、前記蓄電素子スタックにおいて、前記蓄電素子列の蓄電素子の並び方向と垂直方向の一端に位置する第1電極端子列を含み、最終列の蓄電素子列は、前記蓄電素子スタックにおいて、前記蓄電素子の並び方向と垂直方向の他端に位置する第2電極端子列を含み、
前記接続モジュールは、前記蓄電素子列の前記電極端子間を電気的に接続する複数のバスバーを含み、前記複数のバスバーは、前記第1電極端子列に対応した第1バスバー列と、前記第2電極端子列に対応した第2バスバー列とを含み、
当該接続モジュール用カバーは、
前記第1バスバー列を覆う第1カバー部と、
前記第2バスバー列を覆う第2カバー部と、
を備え、
前記第1カバー部は、
前記接続モジュールの、前記並び方向と垂直方向の一端部に相対移動可能に係止する係止部と、
前記第2カバー部に対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する第1結合部と、を含み、
前記第2カバー部は、
前記接続モジュールの、前記並び方向と垂直方向の他端部に相対移動可能に係止する前記係止部と、
前記第1カバー部の前記第1結合部に対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する第2結合部と、を含み、
前記第1カバー部と前記第2カバー部との間に配置される中央カバー部を備え、
前記中央カバー部は、
前記第1結合部および前記第2結合部と結合し、前記第1カバー部およびに第2カバー部に対して相対移動可能に結合する中央結合部を含み、
前記第1結合部および前記第2結合部は、前記中央結合部にロック嵌合する嵌合爪部を含み、
前記中央結合部は、
前記嵌合爪部が嵌合され、前記嵌合爪部の爪幅よりも広い開口幅を有する開口部と、
前記開口部内に形成され、嵌合爪部をロックするロック部と、を含む、接続モジュール用カバー。
【請求項2】
請求項1に記載の接続モジュール用カバーにおいて、
前記中央結合部は、前記蓄電素子の並び方向に沿って前記中央カバー部の複数の個所に設けられ、
前記中央結合部の前記開口部の開口幅は、異なる大きさの開口幅を含む、接続モジュール用カバー。
【請求項3】
正極および負極の電極端子を有する蓄電素子を複数並べてなる蓄電素子列を複数列含む蓄電素子スタックに組付けられる接続モジュールに取付けられる接続モジュール用カバーであって、
第1列目の蓄電素子列は、前記蓄電素子スタックにおいて、前記蓄電素子列の蓄電素子の並び方向と垂直方向の一端に位置する第1電極端子列を含み、最終列の蓄電素子列は、前記蓄電素子スタックにおいて、前記蓄電素子の並び方向と垂直方向の他端に位置する第2電極端子列を含み、
前記接続モジュールは、前記蓄電素子列の前記電極端子間を電気的に接続する複数のバスバーを含み、前記複数のバスバーは、前記第1電極端子列に対応した第1バスバー列と、前記第2電極端子列に対応した第2バスバー列とを含み、
当該接続モジュール用カバーは、
前記第1バスバー列を覆う第1カバー部と、
前記第2バスバー列を覆う第2カバー部と、
を備え、
前記第1カバー部は、
前記接続モジュールの、前記並び方向と垂直方向の一端部に相対移動可能に係止する係止部と、
前記第2カバー部に対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する第1結合部と、を含み、
前記第2カバー部は、
前記接続モジュールの、前記並び方向と垂直方向の他端部に相対移動可能に係止する前記係止部と、
前記第1カバー部の前記第1結合部に対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する第2結合部と、を含み、
前記第1カバー部と前記第2カバー部との間に配置される中央カバー部を備え、
前記中央カバー部は、
前記第1結合部および前記第2結合部と結合し、前記第1カバー部およびに第2カバー部に対して相対移動可能に結合する中央結合部を含み、
前記中央カバー部は、前記接続モジュールに対して前記並び方向の位置決めをするための位置決め部を有する、接続モジュール用カバー。
【請求項4】
請求項3に記載の接続モジュール用カバーにおいて、
前記第1結合部および前記第2結合部は、前記中央結合部にロック嵌合する嵌合爪部を含み、
前記中央結合部は、
前記嵌合爪部が嵌合され、前記嵌合爪部の爪幅よりも広い開口幅を有する開口部と、
前記開口部内に形成され、嵌合爪部をロックするロック部と、を含む、接続モジュール用カバー。
【請求項5】
請求項4に記載の接続モジュール用カバーにおいて、
前記中央結合部は、前記蓄電素子の並び方向に沿って前記中央カバー部の複数の個所に設けられ、
前記中央結合部の前記開口部の開口幅は、異なる大きさの開口幅を含む、接続モジュール用カバー。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の接続モジュール用カバーにおいて、
当該接続モジュール用カバーは、前記接続モジュールの上部全体を覆う形状を有する、接続モジュール用カバー。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の接続モジュール用カバーと、
前記複数のバスバーの各バスバーに対応して設けられ、各バスバーを絶縁して保持する複数のバスバー保持部と、を備えた接続モジュールであって、
前記第1カバー部および前記第2カバー部の前記係止部に対応した前記バスバー保持部は、前記係止部が相対移動可能に係止する被係止部を含む、接続モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載の接続モジュールにおいて、
前記係止部は、板部と、当該板部に形成された爪部とによって構成され、
前記被係止部は、前記バスバー保持部から突出し、前記係止部が係止する湾曲壁によって構成され、
前記湾曲壁は、前記係止部が挿入され、前記係止部の前記板部の板幅よりも広い開口幅を有する開口部を含む、接続モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載の接続モジュールにおいて、
前記係止部は、前記蓄電素子の並び方向に沿って第1カバー部および第2カバー部の複数の個所に設けられ、
前記被係止部の前記開口部の開口幅は、異なる大きさの開口幅を含む、接続モジュール。
【請求項10】
請求項6から請求項9の何れか一項に記載の接続モジュールにおいて、
各バスバー保持部間には前記蓄電素子スタックの積層公差に対応するためのスリットが設けられており、
前記第1カバー部および前記第2カバー部は、前記スリットを覆い隠す側壁を有する、接続モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続モジュール用カバーおよび当該カバーを備えた接続モジュールに関し、詳しくは、蓄電素子スタックの上部に組付けられる配線モジュールへのカバーの取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車等の車両用の蓄電モジュールでは、正極及び負極の電極端子を有する蓄電素子が複数個並んで配列されている。その際、隣り合う蓄電素子の電極端子間がバスバーで接続されることにより、複数の蓄電素子が直列に接続された蓄電素子列が形成されるようになっている。また、通常、蓄電素子列の上部にはバスバーを保持するバスバーモジュール(接続モジュール)が組付けられている。一般的なバスバーモジュールにおいては、バスバーと電極端子との接続部を絶縁保護するためにカバーがバスバーモジュールに取付けられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
また、通常、蓄電素子列における蓄電素子の並び方向の電極ピッチの公差が存在し、その公差によって蓄電素子列とバスバーモジュールとの間に位置ずれ(蓄電素子列の積層公差)が生じる。そのため、上記文献1では、バスバーモジュールおよびバスバーモジュールのカバーにヒンジ等の移動部を設けることによって、電極ピッチの公差に対応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−238544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、蓄電モジュールにおいては、出力電圧等の関係から、蓄電素子列の配列が二列等の複数列とされる場合がある。そのため、複数列の蓄電素子列によって構成される蓄電素子スタックに対しても、簡易な構成で蓄電素子の電極ピッチの公差に対応できる、接続モジュール用のカバーが所望されていた。
【0006】
そこで、本明細書では、複数列の蓄電素子列によって構成される蓄電素子スタックに対して、簡易な構成で蓄電素子の電極ピッチの公差に対応できる接続モジュール用カバーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によって開示される接続モジュール用カバーは、正極および負極の電極端子を有する蓄電素子を複数並べてなる蓄電素子列を複数列含む蓄電素子スタックに組付けられる接続モジュールに取付けられる接続モジュール用カバーであって、第1列目の蓄電素子列は、前記蓄電素子スタックにおいて、前記蓄電素子列の蓄電素子の並び方向と垂直方向の一端に位置する第1電極端子列を含み、最終列の蓄電素子列は、前記蓄電素子スタックにおいて、前記蓄電素子の並び方向と垂直方向の他端に位置する第2電極端子列を含み、前記接続モジュールは、前記蓄電素子列の前記電極端子間を電気的に接続する複数のバスバーを含み、前記複数のバスバーは、前記第1電極端子列に対応した第1バスバー列と、前記第2電極端子列に対応した第2バスバー列とを含み、当該接続モジュール用カバーは、前記第1バスバー列を覆う第1カバー部と、前記第2バスバー列を覆う第2カバー部と、を備え、前記第1カバー部は、前記接続モジュールの、前記並び方向と垂直方向の一端部に相対移動可能に係止する係止部と、前記第2カバー部に対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する第1結合部と、を含み、前記第2カバー部は、前記接続モジュールの、前記並び方向と垂直方向の他端部に相対移動可能に係止する前記係止部と、前記第1カバー部の前記第1結合部に対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する第2結合部と、を含む。
【0008】
本構成によれば、接続モジュール用カバーは、直接または間接的に、相対移動可能に結合する、第1バスバー列に対応した第1カバー部と、第2バスバー列に対応した第2カバー部とによって構成される。また、第1カバー部は、接続モジュールの一端部(第1バスバー列)に対しても相対移動可能に係止し、第2カバー部は、接続モジュールの他端部(第2バスバー列)に対しても相対移動可能に係止する。そのため、接続モジュールの第1バスバー列および第2バスバー列が蓄電素子の電極ピッチの公差に対応して移動する構成においても、第1カバー部および第2カバー部は、接続モジュールの移動に対して個別に追随して移動できる。すなわち、本構成の接続モジュール用カバーによれば、複数列の蓄電素子列によって構成される蓄電素子スタックに対して、カバーを分割し、個別に移動可能とする簡易な構成によって蓄電素子の電極ピッチの公差に対応できる。
【0009】
上記接続モジュール用カバーにおいて、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間に配置される中央カバー部を備え、前記中央カバー部は、前記第1結合部および前記第2結合部と結合し、前記第1カバー部およびに第2カバー部に対して相対移動可能に結合する中央結合部を含むようにしてもよい。
本構成によれば、第1カバー部と第2カバー部とは、中央カバー部を介して間接的に相対移動可能に結合する。そのため、蓄電素子列の列数が例えば、2列から3列に増加する場合であっても、中央カバー部の大きさを変更するだけで対応できる。すなわち、中央カバー部を介在させることで、カバーが第1および第2カバー部によって構成される場合と比べて、蓄電素子列の列数の変化に対して、カバーの設計変更を低減できる。
【0010】
また、上記接続モジュール用カバーにおいて、前記第1結合部および前記第2結合部は、前記中央結合部にロック嵌合する嵌合爪部を含み、前記中央結合部は、前記嵌合爪部が嵌合され、前記嵌合爪部の爪幅よりも広い開口幅を有する開口部と、前記開口部内に形成され、嵌合爪部をロックするロック部と、を含むようにしてもよい。
本構成によれば、第1カバー部および第2カバー部と、中央カバー部との相対移動可能な結合を、簡易な構成で形成できる。
【0011】
また、上記接続モジュール用カバーにおいて、前記中央結合部は、前記蓄電素子の並び方向に沿って前記中央カバー部の複数の個所に設けられ、前記中央結合部の前記開口部の開口幅は、異なる大きさの開口幅を含むようにしてもよい。
本構成によれば、中央結合部の開口部の開口幅を同一とする場合に比べて、接続モジュールへのカバーの取付けの安定性を確保しつつ、蓄電素子の電極ピッチの公差の対応への融通性を高めることができる。
【0012】
また、上記接続モジュール用カバーにおいて、前記中央カバー部は、前記接続モジュールに対して前記並び方向の位置決めをするための位置決め部を有するようにしてもよい。
本構成によれば、中央カバー部が位置決め部を有することによって、接続モジュール用カバーを接続モジュールに取付ける際に、中央カバー部を接続モジュールに固定することができる。それによってカバーの取付け作業が効率化される。また、第1カバー部および第2カバー部は接続モジュールに固定されないが、中央カバー部が接続モジュールに固定されるため、カバーの取付け状態が安定化する。
【0013】
また、上記接続モジュール用カバーにおいて、当該接続モジュール用カバーは、前記接続モジュールの上部全体を覆う形状を有するようにしてもよい。
本構成によれば、カバーが接続モジュールの上部全体を覆う構成であるため、接続モジュールの、バスバー等の活電部の保護を行える。
【0014】
また、本明細書によって開示される接続モジュールは、上記何れかに記載の接続モジュール用カバーと、前記複数のバスバーの各バスバーに対応して設けられ、各バスバーを絶縁して保持する複数のバスバー保持部と、を備えた接続モジュールであって、前記第1カバー部および前記第2カバー部の前記係止部32に対応した前記バスバー保持部は、前記係止部が相対移動可能に係止する被係止部を含む。
本構成によれば、第1カバー部および第2カバー部は、が相対移動可能にバスバー保持部に係止しているため、バスバー保持部が蓄電素子の電極ピッチの公差に対応して移動する構成においても、接続モジュール用カバーは、同極ピッチの公差に対応して移動することができる。
【0015】
また、上記接続モジュールにおいて、前記係止部は、板部と、当該板部に形成された爪部とによって構成され、前記被係止部は、前記バスバー保持部から突出し、前記係止部が係止する湾曲壁によって構成され、前記湾曲壁は、前記係止部が挿入され、前記係止部の前記板部の板幅よりも広い開口幅を有する開口部を含むようにしてもよい。
本構成によれば、第1カバー部および第2カバー部と、バスバー保持部との相対移動可能な係合を、簡易な構成で形成できる。
【0016】
また、上記続モジュールにおいて、前記係止部は、前記蓄電素子の並び方向に沿って第1カバー部および第2カバー部の複数の個所に設けられ、前記被係止部の前記開口部の開口幅は、異なる大きさの開口幅を含むようにしてもよい。
本構成によれば、被係止部の開口部の開口幅を同一とする場合に比べて、バスバー保持部(接続モジュール)へのカバーの取付けの安定性を確保しつつ、蓄電素子の電極ピッチの公差の対応への融通性を高めることができる。
【0017】
また、上記続モジュールにおいて、各バスバー保持部間には前記蓄電素子スタックの積層公差に対応するためのスリットが設けられており、
前記第1カバー部および前記第2カバー部は、前記スリットを覆い隠す側壁を有するようにしてもよい。
本構成によれば、第1カバー部および第2カバー部の側壁によって、接続モジュールのスリットが閉鎖されるため、接続モジュールの活電部のより確実な保護を行える。
【発明の効果】
【0018】
本発明の接続モジュール用カバーによれば、複数列の蓄電素子列によって構成される蓄電素子スタックに対して、簡易な構成で蓄電素子の電極ピッチの公差に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一実施形態に係る接続モジュール用カバーを備える蓄電モジュールの斜視図
図2】蓄電モジュールの分解斜視図
図3】蓄電モジュールの平面図
図4図3のB−B線における断面図
図5】一実施形態に係る接続モジュールの平面図
図6】接続モジュール用カバーの第1カバー部の斜視図
図7】接続モジュール用カバーの第2カバー部の斜視図
図8】接続モジュール用カバーの中央カバー部の斜視図
図9】接続モジュール用カバーの裏面側から見た平面図
図10図1の矢印Aで示す円の部分の拡大図
図11図4の矢印Dで示す円の部分の拡大図
図12】第1カバー部および第2カバー部の係合部の拡大図
図13図3の矢印Cで示す円の部分の拡大図
図14図4の矢印Eで示す円の部分の拡大図
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施形態>
一実施形態を図1ないし図14によって説明する。なお、以下の説明において、複数の同一部材については、一の部材に符号を付し、他の部材については符号および説明を省略することがある。
【0021】
1.蓄電モジュール
蓄電モジュールM1は、図2に示されるように、蓄電素子スタック10、接続モジュール20、および接続モジュール用カバー30によって構成される。蓄電モジュールM1は、例えば、電気自動車またはハイブリッド自動車等の車両の駆動源として使用される。なお、図1に示される蓄電モジュールM1において、矢印Xで示される方向を蓄電素子11の並び方向(左右方向)とし、矢印Yで示される方向を蓄電素子11の並び方向と垂直の方向(前後方向)とし、矢印Zで示される方向を上下方向とする。
【0022】
2.蓄電素子スタック
蓄電素子スタック10は、蓄電素子11を複数(本実施形態では12個)並べてなる蓄電素子列12を複数列含む。本実施形態では、蓄電素子スタック10は、図2に示されるように、2列の蓄電素子列(12A、12B)を含む。以下において2列の蓄電素子列を区別する必要のない場合、単に、蓄電素子列12と記す。なお、蓄電素子列12の列数は2列に限られず、例えば、3列あるいは4列であってもよい。
【0023】
第1蓄電素子列(「第1列目の蓄電素子列」に相当)12Aは、蓄電素子スタック10において、蓄電素子11の並び方向(図2の矢印X方向)と垂直方向(図2の矢印Y方向)の一端部(後端部)に位置する第1電極端子列13Aを含む。また、第2蓄電素子列(「最終列の蓄電素子列」に相当)12Bは、蓄電素子スタック10において、蓄電素子11の並び方向と垂直方向の他端部(前端部)に位置する第2電極端子列13Bを含む。なお、以下において、第1蓄電素子列12Aおよび第2蓄電素子列12Bを区別する必要のない場合、単に蓄電素子列12と記す。また、第1電極端子列13Aおよび第2電極端子列13Bを区別する必要のない場合、単に電極端子列13と記す。
【0024】
各蓄電素子11は、内部に図示しない蓄電要素が収容された扁平な直方体状の本体部の上面から垂直に突出する正極電極端子14Aおよび負極電極端子14Bを有する。なお、以下において正極および負極を区別する必要のない場合、単に電極端子14と記す。
【0025】
各電極端子14にはバスバー21の端子挿通孔21H(図5参照)が挿通されるようになっている。電極端子14の側壁部分には、ナットが螺合されるねじ山(図示せず)が形成されている。
【0026】
電極端子14に挿通されたバスバー21と、端子台15とが接触することにより、バスバー21と電極端子14とが電気的に接続されるようになっている。各蓄電素子列において、複数の蓄電素子11は、図2における左右方向(矢印X方向)について隣り合う電極端子14の極性が反対になるように配置されている。また、第1蓄電素子列12Aと第2蓄電素子列12Bに関して、各蓄電素子11は、図2における前後方向(矢印Y方向)について隣り合う電極端子14の極性が反対になるように配置されている。
なお、蓄電素子スタック10において、第1および第2蓄電素子列(12A、12B)は、収容箱16に収容されている。
【0027】
3.接続モジュール
接続モジュール20は、図2および図5に示すように、複数のバスバー21、複数のバスバー保持部23、および連絡部28等を含む。
【0028】
各バスバー21は、蓄電素子列12の電極端子14間を電気的に接続する。また、複数のバスバー21は、第1蓄電素子列12Aの第1電極端子列13Aに対応した第1バスバー列22Aと、第2蓄電素子列12Bの第2電極端子列13Bに対応した第2バスバー列22Bとを含む。
【0029】
各バスバー21は、銅、銅合金、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属からなり、隣り合う電極端子14,14間の寸法(電極ピッチ)に応じた長さの板状をなしている。図5における上側両端部のバスバー21A以外のバスバー21には、電極端子14が挿通される一対の端子挿通孔21Hが、貫通形成されている。なお、図5における上側両端部のバスバー21Aには、端子挿通孔21Hが1つだけ貫通形成されている。端子挿通孔21Hの形状は、蓄電素子11の並び方向(矢印X方向)に長い長円形状をなす。
【0030】
また、後述する第1カバー部31Aの係止部32に対応したバスバー保持部23Aは、係止部32が相対移動可能に係止する被係止部27を含む。また、後述する第2カバー部31Bの係止部32に対応したバスバー保持部23Aは、係止部32が相対移動可能に係止する被係止部27を含む。
【0031】
このように、被係止部27によって第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bは、相対移動可能にバスバー保持部23Aに係止できるため、バスバー保持部23が蓄電素子11の電極ピッチの公差に対応して移動する構成においても、接続モジュール用カバー30は、同ピッチの公差に対応して変動することができる。
【0032】
被係止部27は、図10に示されるように、バスバー保持部23Aから突出し、係止部32が係止する湾曲壁27によって構成されている。湾曲壁27は、係止部32が挿入され、係止部32の板部32Aの板幅W3よりも広い開口幅W4を有する開口部27Aを含む。
【0033】
また、湾曲壁(被係止部)27は、図5に示されるように、蓄電素子11の並び方向(図5の矢印X方向)に沿って接続モジュール20の複数の個所(本実施形態では、接続モジュール20の前後端部に3か所、計6か所)に設けられている。そして、湾曲壁27の開口部27Aの開口幅W2は、異なる大きさの開口幅を含む。本実施形態では、図3に示されるように、矢印X方向の両端部に設けられる開口部27Aの開口幅W4Sより、同矢印X方向の中央部に設けられる湾曲壁27の開口部37Aの開口幅W4Cの方が広い。
【0034】
これによって、各湾曲壁27の開口部27Aの開口幅W4を同一とする場合に比べて、接続モジュール20へのカバー30の取付けの安定性を確保しつつ、蓄電素子11の電極ピッチの公差の対応への融通性を高めることができる。すなわち、全ての湾曲壁27の開口部27Aの開口幅W4が広いと同公差の対応への融通性は高まるが、カバー30の取付けの安定性が低下することとなる。なお、この構成に限られず、湾曲壁27の各開口部27Aの開口幅W4は同一とされてもよい。
【0035】
また、各バスバー保持部23間には、蓄電素子列12における蓄電素子11の積層公差に対応するためのスリット25およびヒンジ26が設けられている。
【0036】
また、接続モジュール20は、第1蓄電素子列12Aと第2蓄電素子列12Bとの電極端子14間を接続する列間バスバー24、および第1バスバー列22Aと第2バスバー列22Bの間を連絡する連絡部28等を含む。連絡部28には、後述する中央カバー部31の位置決め部36が嵌合される一対の位置決め溝29が形成されている。
【0037】
さらに、接続モジュール20は、蓄電素子11の電圧を検知する検知端子DT、および検知端子DTに接続された検知線(図示せず)等を含む。検知端子DTは、バスバー保持部23内においてバスバー21に接続され、バスバー保持部23は、検知線が配策される配策部を有する。
【0038】
4.接続モジュール用カバー
接続モジュール用カバー30は、接続モジュール20の上部に取付けられるカバーであり、図2および図3に示されるように、第1カバー部31A、第2カバー部31B、および中央カバー部31Cの分割された3個のカバー部によって構成される。本実施形態では、接続モジュール用カバー30は、図1および図2に示されるように、接続モジュール20の上部全体を覆う形状を有する。このように、接続モジュール用カバー30が接続モジュール20の上部全体を覆う構成であるため、接続モジュール20の、バスバー21等の活電部の保護を行える。なお。以下、接続モジュール用カバー30を単にカバー30と記載する場合がある。
【0039】
第1カバー部31Aは接続モジュール20の第1バスバー列22Aを覆い、第2カバー部31Bは第2バスバー列22Bを覆う。中央カバー部31Cは、第1カバー部31Aと第2カバー部31Bとの間に配置される。
【0040】
第1カバー部31Aは、図6に示されるように、接続モジュール20の、並び方向と垂直方向(図5の矢印Y方向)の一端部(後端部)に相対移動可能に係止される係止部32と、第2カバー部31Bに対して、中央カバー部31Cを介して間接的に、相対移動可能に結合する第1結合部33Aとを含む。
【0041】
係止部32は、バスバー保持部23Aの被係止部27に相対移動可能に係止される。本実施形態では、係止部32は、図10および図11に示されるように、板部32Aと、板部32Aに形成された爪部32Bとによって構成される。
第1結合部33Aは、図12に示されるように、後述する中央カバー部31Cの中央結合部34にロック嵌合する嵌合爪部33Nを含む。
【0042】
同様に第2カバー部31Bは、図7に示されるように、接続モジュール20の、並び方向と垂直方向の他端部(前端部)に相対移動可能に係止される係止部32と、第1カバー部31Aに対して、中央カバー部31Cを介して間接的に、相対移動可能に結合する第2結合部33Bと、を含む。本実施形態において、第2結合部33Bは、第1結合部33Aと同一の形状である(図12参照)。以下において、第1結合部33Aと第2結合部33Bとを区別する必要が無い場合、結合部33と記す。
【0043】
また、第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bは、図6および図7に示されるように、上記接続モジュール20のスリット25を覆い隠す側壁35を有する。これら第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bの側壁35によって、接続モジュール20のスリット25が閉鎖されるため、接続モジュール20の活電部のより確実な保護を行える。
【0044】
中央カバー部31Cは、図8に示されるように、第1結合部33Aおよび第2結合部33Bと結合し、第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bに対して相対移動可能に結合する中央結合部34を含む。
【0045】
中央結合部34は、図13およびに図14示されるように、結合部33の嵌合爪部33Nが嵌合され、嵌合爪部33Nの爪幅W1よりも広い開口幅W2を有する開口部34Aと、開口部34A内に形成され、嵌合爪部33Nをロックするロック部34Bと、を含む。
【0046】
また、中央結合部34は、図3および図8に示されるように、蓄電素子11の並び方向(図3の矢印X方向)に沿って中央カバー部31Cの複数の個所(本実施形態では、前後端部に3か所、計6か所)に設けられている。そして、中央結合部34の開口部34Aの開口幅W2は、異なる大きさの開口幅を含む。本実施形態では、図3の矢印X方向の両端部に設けられる中央結合部34の開口部34Aの開口幅W2Sより、同矢印X方向の中央部に設けられる中央結合部34の開口部34Aの開口幅W2Cの方が広い。
【0047】
これによって、上記湾曲壁27の開口部27Aの場合と同様に、各中央結合部34の開口部34Aの開口幅W2を同一とする場合に比べて、接続モジュール20へのカバー30の取付けの安定性を確保しつつ、蓄電素子11の電極ピッチの公差の対応への融通性を高めることができる。すなわち、すべての中央結合部34の開口部34Aの開口幅が広いと同公差の対応への融通性は高まるが、カバー30の取付けの安定性が低下することとなる。なお、この構成に限られず、中央結合部34の各開口部34Aの開口幅W2は同一とされてもよい。
【0048】
また、中央カバー部31Cは、接続モジュール20に対して蓄電素子11の並び方向(矢印X方向)の位置決めをするための位置決め部36を有する。位置決め部36は、本実施形態では、一対の棒状の突起部36によって構成されている。棒状の突起部36は、カバー30を接続モジュール20に取付ける際に、接続モジュール20の位置決め溝29に挿入される。
【0049】
このように、中央カバー部31Cが位置決め部36を有することによって、カバー30を接続モジュール20に取付ける際に、中央カバー部31Cを接続モジュール20に固定することができる。それによってカバー30の取付け作業が効率化される。また、第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bは接続モジュール20に固定されないが、中央カバー部31Cが位置決め部36によって接続モジュール20に固定されるため、カバー30の取付け状態が安定化する。なお、位置決め部36は設けられなくてもよい。
【0050】
5.接続モジュール用カバーの接続モジュールへの組付け方法
次に、接続モジュール用カバー30の接続モジュール20への組付け方法について説明する。なお、この組付け方法は一例であり、この方法に限られない。
【0051】
まず、図2に示されるように、収容箱16内に第1蓄電素子列12Aおよび第2蓄電素子列12Bが収容された蓄電素子スタック10を準備する。
【0052】
次いで、蓄電素子スタック10の各蓄電素子11の電極端子14が形成された面に接続モジュール20を組付ける。その際、蓄電素子スタック10の各電極端子14をバスバー21の端子挿通孔21Hに挿通させたのち、各電極端子14にナットを取り付ける。
【0053】
接続モジュール20の組付けと同時または前後して、各カバー部(31A、31B、31C)を結合部33および中央結合部34によって結合して、図9に示されるような、カバー30を準備しておく。次いで、中央カバー部31Cの一対の位置決め部36を接続モジュール20の位置決め溝29に挿入してカバー30を位置決めする。次いで、第1および第2カバー部(31A、31B)の係止部32を接続モジュール20の被係止部27に係止させることによって、カバー30が接続モジュール20に組付けられる。これによって、図1に示されるような蓄電モジュールM1が完成する。
【0054】
6.本実施形態の効果
本実施形態によれば、接続モジュール用カバー30は、第1バスバー列22Aに対応した第1カバー部31Aと、第2バスバー列22Bに対応した第2カバー部31Bと、中央カバー部31Cによって構成される。その際、第1カバー部31Aは、中央カバー部31Cを介して間接的に、第2カバー部31Bに相対移動可能に結合している。
【0055】
具体的には、第1カバー部31Aと中央カバー部31Cとは、第1カバー部31Aの第1結合部33Aと中央カバー部31Cの中央結合部34とによって、相対移動可能に結合している。また、第2カバー部31Bと中央カバー部31Cとは、第2カバー部31Bの第2結合部33Bと中央カバー部31Cの中央結合部34とによって、相対移動可能に結合している。そのため、第1カバー部31Aと第2カバー部31Bとは、中央カバー部31Cを介して相対移動可能に結合していることとなる。例えば、第2カバー部31Bが移動しない場合(固定状態)において、第1カバー部31Aは第2カバー部31Bに対して移動できる。あるいは、その逆に、第1カバー部31Aが移動しない場合(固定状態)において、第2カバー部31Bは第1カバー部31Aに対して移動できる。
【0056】
また、第1カバー部31Aは、接続モジュールの一端部(第1バスバー列22A)に対しても相対移動可能に係止し、第2カバー部31Bは、接続モジュール20の他端部(第2バスバー列22B)に対しても相対移動可能に係止する。そのため、第1バスバー列22Aおよび第2バスバー列22Bが蓄電素子11の電極ピッチの公差に対応して移動する構成においても、第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bは、接続モジュール20の電極ピッチの公差に起因する移動に対して個別に追随して移動できる。すなわち、本実施形態の接続モジュール用カバー30によれば、2列(複数列)の蓄電素子列(12A、12B)によって構成される蓄電素子スタック10に対して、カバー30を分割し、個別に移動可能とする簡易な構成によって蓄電素子11の電極ピッチの公差に対応できる。
【0057】
また、第1カバー部31Aと第2カバー部31Bとは、中央カバー部31Cを介して間接的に相対移動可能に結合する。そのため、蓄電素子列12の列数が例えば、2列から3列に増加する場合であっても、中央カバー部31Cの大きさを変更(設計変更)するだけで対応できる。すなわち、中央カバー部31Cを介在させることで、カバー30が第1および第2カバー部(31A、31B)によって構成される場合と比べて、蓄電素子列の列数の変化に対して、カバー30の設計変更を低減できる。
【0058】
また、第1および第2カバー部(31A、31B)の係止部32は、板部32Aと、板部32Aに形成された爪部32Bとによって構成され、接続モジュール20の被係止部27は、バスバー保持部23から突出し、係止部32が係止する湾曲壁27によって構成されている。そして、湾曲壁27は、係止部32が挿入され、係止部の板部32Aの板幅W3よりも広い開口幅W4を有する開口部27Aを含んでいる。そのため、第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bと、バスバー保持部23との相対移動可能な係合を、簡易な構成で形成できる。なお、係止部32および被係止部27の構成はこれに限られない。
【0059】
また、第1カバー部31Aの第1結合部33Aおよび第2カバー部31Bの第2結合部33Bは、中央カバー部31Cの中央結合部34にロック嵌合する嵌合爪部33Nを含む。そして、中央結合部34は、嵌合爪部33Nが嵌合され、嵌合爪部33Nの爪幅W1よりも広い開口幅W2を有する開口部34Aと、開口部34A内に形成され、嵌合爪部33Nをロックするロック部34Bと、を含む。そのため、第1カバー部31Aおよび第2カバー部31Bと、中央カバー部31Cとの相対移動可能な結合を、簡易な構成で形成できる。なお、第1結合部33A、第2結合部33B、および中央結合部34の構成はこれに限られない。
【0060】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0061】
(1)上記実施形態では、接続モジュール用カバー30を、第1カバー部31A、第2カバー部31B、および中央カバー部31Cの分割された3個のカバー部によって構成する例を示したが、これに限られない。接続モジュール用カバー30は、中央カバー部31Cを省略して、第1カバー部31Aと第2カバー部31Bによって構成するようにしてもよい。言い換えれば、第1カバー部31Aの第1結合部33Aが第2カバー部31Bに対して、直接、相対移動可能に結合し、第2カバー部31Bの第2結合部33Bが第1カバー部31Aに対して、直接、相対移動可能に結合する構成であってもよい。この場合、第2結合部33Bの構成を、例えば、中央結合部34と同一の構成とすることによって、第1カバー部31Aと第2カバー部31Bとは、相対移動可能に結合できる。
すなわち、第1カバー部31Aの第1結合部33Aは第2カバー部31Bに対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する構成であればよい。また、第2カバー部31Bの第2結合部33Bは第1カバー部31Aに対して、直接または間接的に、相対移動可能に結合する構成であればよい。
【符号の説明】
【0062】
10…蓄電素子スタック
11…蓄電素子
12A…第1蓄電素子列(第1列目の蓄電素子列)
12B…第2蓄電素子列(最終列の蓄電素子列)
13A…第1電極端子列
13B…第2電極端子列
14A…正極電極端子
14B…負極電極端子
20…接続モジュール
21、21A…バスバー
22A…第1バスバー列
22B…第2バスバー列
23、23A…バスバー保持部
25…スリット
27…湾曲壁部(被係止部)
27A…湾曲壁部の開口部
30…接続モジュール用カバー
31A…第1カバー部
31B…第2カバー部
31C…中央カバー部
32…係止部
32A…係止部の板部
32B…係止部の爪部
33A…第1結合部
33B…第2結合部
33N…嵌合爪部
34…中央結合部
34A…中央結合部の開口部
35…側壁
36…位置決め部
M1…蓄電モジュール、
W1…嵌合爪部の爪幅
W2…中央結合部の開口部の開口幅
W3…板部の幅
W4…湾曲壁部の開口部の開口幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14