特許第6878719号(P6878719)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6878719
(24)【登録日】2021年5月7日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】学習手帳
(51)【国際特許分類】
   B42D 15/00 20060101AFI20210524BHJP
【FI】
   B42D15/00 301J
   B42D15/00 301D
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-74946(P2017-74946)
(22)【出願日】2017年4月5日
(65)【公開番号】特開2018-176454(P2018-176454A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年4月3日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年11月25日、及び、平成28年11月30日に、サンプル品作成のために株式会社プリントパックに対して公開
(73)【特許権者】
【識別番号】516292993
【氏名又は名称】EDUL Design株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100143085
【弁理士】
【氏名又は名称】藤飯 章弘
(72)【発明者】
【氏名】梶田 泰里
【審査官】 藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−100936(JP,A)
【文献】 特開2013−75459(JP,A)
【文献】 実開昭56−93764(JP,U)
【文献】 韓国登録特許第10−0691329(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 5/00
B42D 5/04
B42D 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
綴りのページを開いた状態で、綴り部分を挟んで両方のページにまたがって日ごとに分けた一週間分の日毎記入欄を備えており、
前記各日毎記入欄は、一日の経過時間で分けた時間分け記入欄を備えており、
前記一週間分の日毎記入欄における少なくとも一部の前記時間分け記入欄には、1時間ごとの経過時間を示す数字表記と共に、授業に関する情報欄が併記されており、
前記授業に関する情報欄の右側に、前記1時間ごとの経過時間を示す数字表記の少なくとも一部が並列して表記されていることを特徴とする学習手帳。
【請求項2】
前記授業に関する情報欄は、授業の時限数に関する情報欄であることを特徴とする請求項1に記載の学習手帳。
【請求項3】
前記授業に関する情報欄の右側に、授業別チェック項目欄が表記されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の学習手帳。
【請求項4】
学習手帳は、ページを閉じた状態で縦長であり、前記各日毎記入欄は縦長であって、ページを開いた状態で左右の一端から順に両方のページにまたがって一週間分の前記各日毎記入欄が形成されており、一週間分の前記日毎記入欄の左右の他端側の一方か、或いは、その両方に週間記入欄が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の学習手帳。
【請求項5】
前記各日毎記入欄は、前記時間分け記入欄の範囲外に、日毎自己評価欄を備えており、
前記週間記入欄は、週間学習時間目標・結果記入欄を備えており、
ページを開いた状態で、前記各日毎自己評価欄と、前記週間学習時間目標・結果記入欄とは、左右方向に伸びる帯状ラインを構成しており、
前記帯状ラインを構成する前記各日毎自己評価欄及び前記週間学習時間目標・結果記入欄は、同色に色付け化、或いは、アミカケデザイン化されていることを特徴とする請求項4に記載の学習手帳。
【請求項6】
前記各日毎記入欄は、前記時間分け記入欄の下方に深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄を備えており、
前記各深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄には、日毎の学習時間を棒グラフ化可能な日毎学習時間メータ―部が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の学習手帳。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習手帳に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、学生が自身の行動を時間と関連付けて管理するためのツールとして、学習手帳が幅広く用いられている。学習手帳の種類は様々存在するが、一般的な学習手帳としては、例えば、ページを開いた状態で左右のページに渡って1週間分の日毎記入欄が形成されており、また、当該日毎記入欄の範囲外においてメモ欄が形成されているものが知られている。なお、日毎記入欄には、一日の経過時間を示す数字(時間目盛り)が記載されており、時間目盛りに対応する時間において行う予定である授業の科目名や提出物、宿題の範囲等の情報や、放課後の予定に関する情報を書き込めるように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来から知られている学習手帳は、使用する者が学生である点に特化しているため、学生の生活リズムを意識し、又、使用者である学生の学習意欲を惹起させることを意識した構成であり、単にビジネス用のシステム手帳を使用する場合とは異なり、学生にとっては比較的使用しやすいものである。
【0004】
しかしながら、例えば、中学校や高等学校といった学校での授業の開始時間や終了時間と、日毎記入欄に記載されている経過時間を示す数字(例えば、8,9,10といった数字)とが一致していないことに起因して、授業の時間割(時限数)に対応する情報、例えば、宿題の範囲や提出物、授業が行われる教室に関する情報を、一日の経過時間を示す数字が記載されているだけの日毎記入欄中にうまく書き込みにくく、使用しづらいという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、より一層、学生が使用しやすい学習手帳を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の前記目的は、綴りのページを開いた状態で、綴り部分を挟んで両方のページにまたがって日ごとに分けた一週間分の日毎記入欄を備えており、前記各日毎記入欄は、一日の経過時間で分けた時間分け記入欄を備えており、前記一週間分の日毎記入欄における少なくとも一部の前記時間分け記入欄には、1時間ごとの経過時間を示す数字表記と共に、授業に関する情報欄が併記されており、前記授業に関する情報欄の右側に、前記1時間ごとの経過時間を示す数字表記の少なくとも一部が並列して表記されていることを特徴とする学習手帳により達成される。
【0007】
また、上記学習手帳において、前記授業に関する情報欄は、授業の時限数に関する情報欄であることが好ましい。
【0008】
また、前記授業に関する情報欄の右側に、授業別チェック項目欄が表記されていることが好ましい。
【0009】
また、学習手帳は、ページを閉じた状態で縦長であり、前記各日毎記入欄は縦長であって、ページを開いた状態で左右の一端から順に両方のページにまたがって一週間分の前記各日毎記入欄が形成されており、一週間分の前記日毎記入欄の左右の他端側一方か、或いは、その両方に週間記入欄が形成されていることが好ましい。
【0010】
また、前記各日毎記入欄は、前記時間分け記入欄の範囲外に、日毎自己評価欄を備えており、前記週間記入欄は、週間学習時間目標・結果記入欄を備えており、ページを開いた状態で、前記各日毎自己評価欄と、前記週間学習時間目標・結果記入欄とは、左右方向に伸びる帯状ラインを構成しており、前記帯状ラインを構成する前記各日毎自己評価欄及び前記週間学習時間目標・結果記入欄は、同色に色付け化、或いは、アミカケデザイン化されていることが好ましい。
【0011】
また、前記各日毎記入欄は、前記時間分け記入欄の下方に深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄を備えており、前記各深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄には、日毎の学習時間を棒グラフ化可能な日毎学習時間メータ―部が形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、より一層、学生が使用しやすい学習手帳を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る学習手帳の綴りのページを開いた状態を示す平面図である。
図2図1に示す学習手帳の要部拡大図である。
図3図1に示す学習手帳の他の要部拡大図である。
図4図1に示す学習手帳の使用形態を示す要部拡大図である。
図5図1に示す学習手帳の他の要部拡大図である。
図6図1に示す学習手帳の他の要部拡大図である。
図7図1に示す学習手帳の変形例を示す要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる学習手帳1の綴りのページを開いた状態を示す平面図であり、図2は、その要部拡大図である。なお、本発明に係る学習手帳1は、ページを閉じた状態で縦長の形態となるように構成されている。
【0015】
本実施形態に係る学習手帳1は、図1に示すように、綴りのページを開いた状態において、綴り部分Zを挟んで両方のページにまたがって日ごとに分けた一週間分の日毎記入欄2と、当該日毎記入欄2の範囲外に設けられる週間記入欄3とを備えている。
【0016】
各日毎記入欄2は、縦長に形成されており、ページを開いた状態で左の一端から順に両方のページにまたがって一週間分の日毎記入欄2が形成されており、一週間分の日毎記入欄2の右側に週間記入欄3が形成されている。より具体的には、月曜日から金曜日までの日毎記入欄2を左ページに左端から順番に配列し、土曜日と日曜日との日毎記入欄2を右ページ内の左側(綴り線に近い側)に順に設けるように構成している。週間記入欄3は、日曜日に関する日毎記入欄2の右側に配置されている。なお、日毎記入欄2の上部欄外には、月数や年度が表示されている。図1においては、月数として「4 April 卯月」と表示されており、年度として「2017」と表示されている。
【0017】
各日毎記入欄2の上部には、日付と曜日とを表示し、その下に一日の経過時間で分けた時間分け記入欄21が設けられている。この各時間分け記入欄21の左側には、1時間ごとの経過時間を示す数字表記が設けられており、この数字表記の区分けに応じた横方向の区切りラインが縦方向に沿って形成されている。なお、本実施形態においては、経過時間を示す数字表記の内、5時を示す“5”に対応する位置には区切りラインを形成しておらず、日付及び曜日の記載の下方に、比較的大きめの特記事項欄211を設けている。この特記事項欄211は、その日一日の主なイベントや意気込み等を記入できるように構成されている。
【0018】
また、本発明における時間分け記入欄21には、図1図2の要部拡大図に示すように、1時間ごとの経過時間を示す数字表記と共に、授業に関する情報欄21aが併記されており、当該授業に関する情報欄21aの右側に、1時間ごとの経過時間を示す数字表記の少なくとも一部21bが並列して表記されている。本実施形態においては、授業に関する情報欄21aを、授業の時限数に関する情報欄として構成している。なお、日曜日には授業が無いため、日曜日に関する日毎記入欄2においては、授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)を表記しないように形成されている。
【0019】
より具体的には、月曜日から金曜日に関する各日毎記入欄2においては、時間分け記入欄21の左側に、5時から24時までの1時間ごとの経過時間を示す数字表記(5,6,7,8・・・22,23,24)と、1時限目から7時限目までの授業の時限数に関する数字表記(1,2,3・・・6,7)を備えた授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)とが表記されている。また、1時間ごとの経過時間を示す数字表記(5,6,7,8・・・22,23,24)の内、その一部21bである8〜17については、授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)の右側に並列となるように表記されている。
【0020】
また、土曜日に関する日毎記入欄2においては、時間分け記入欄21の左側に、6時から24時までの1時間ごとの経過時間を示す数字表記(6,7,8・・・22,23,24)と、1時限目から4時限目までの授業の時限数に関する数字表記(1,2,3、4)を備えた授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)とが併記されている。また、1時間ごとの経過時間を示す数字表記(6,7,8・・・22,23,24)の内、その一部である8〜13については、授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)の右側に並列となるように表記されている。
【0021】
なお、時間分け記入欄21の左側に表記される1時間ごとの経過時間を示す数字表記の数字範囲は特に限定されないが、少なくとも6時から23時までの1時間ごとの経過時間を示す数字表記が記載されていることが好ましい。また、授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)において記載される数字表記の数字範囲についても特に限定されないが、月曜日から金曜日に関する日毎記入欄2の授業に関する情報欄21aにおいては、少なくとも1時限目から6時限目までの授業の時限数に関する数字表記が記載されていることが好ましい。なお、土曜日に関する日毎記入欄2の授業に関する情報欄21aにおいては、少なくとも1時限目から3時限目までの授業の時限数に関する数字表記が記載されていることが好ましい。
【0022】
ここで、授業の時限数に関する数字表記として、1時限目を表す“1”という表記は、1時間ごとの経過時間を示す数字表記である“9”と“10”との間に表示されており、2時限目を表す“2”という表記は、1時間ごとの経過時間を示す数字表記である“10”と“11”との間に表示されている。3時限目〜7時限目を表す“3”“4”“5”“6”“7”という表記は、以下、順に、経過時間を示す数字表記である“11”と“12”との間、“12”と“13”との間、“13”と“14”との間、“14”と“15”との間、“15”と“16”との間にそれぞれ表示されている。
【0023】
このように、時間分け記入欄21において、1時間ごとの経過時間を示す数字表記と共に、授業の時限数に関する情報欄である授業に関する情報欄21aが併記されており、当該授業に関する情報欄21aの右側に、1時間ごとの経過時間を示す数字表記の少なくとも一部21bが並列して表記されていることにより、より一層、学生が使用しやすい学習手帳1を構成することができる。具体的に説明すると、まず、学校にて通常の授業がある場合においては、1時限目から7時限目までの授業の時限数に関する数字表記に基づいて、所定の欄内に宿題範囲や提出物の内容といった各種必要事項を記入して使用することができる。しかし、学校内での授業とは異なる試験や課外授業、そして修学旅行が行われたり、突発的な休校の際には、通常、時間割に関する時限(例えば、1時間目や2時間目といった区分け)に基づいた行動予定がなされるのではなく、1時間ごとの経過時間に関する区分け(例えば、11時〜14時の間といった区分け)に基づいた行動予定がなされるため、このような場合には、授業の時限数に関する数字表記を備える授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)と並列して表記される1時間ごとの経過時間を示す数字表記に基づいて必要事項を手帳内に記入することが可能となる。つまり、授業の時限数に関する数字表記を備える授業に関する情報欄21a(授業の時限数に関する情報欄)と、1時間ごとの経過時間を示す数字表記の少なくとも一部が並列して表記されていることにより、必要事項を記入しようとする学生にとって、スケジュール管理すべき時間帯の基準を授業の時限数に対応する数字表記とするのか、或いは、1時間ごとの経過時間を示す数字表記とするのかを適宜選択して使用することが可能となり、極めて学生がスケジュール管理しやすい学習手帳1となる。
【0024】
また、時間分け記入欄21においては、1時間ごとの経過時間を示す数字表記の内、12時を示す“12”という表記を他の数字の表記とは異なる色彩、例えば、赤色といった目立つ色彩で表記することが好ましい。このような表記を採用することにより、使用者である学生に対し、脳科学、自律神経の観点から、12時までの午前中はブレインワークに適した時間帯であることを意識づけすることができ、積極的に授業を受けることを心がけるように導くことが可能であり、また、朝に自主学習することを心がけるように導くことが可能となる。
【0025】
また、時間分け記入欄21においては、1時間ごとの経過時間を示す数字表記の内、22時を示す“22”という表記を他の数字の表記とは異なる色彩、例えば、赤色といった目立つ色彩で表記することが好ましい。このような表記を採用することにより、使用者である学生に対し、22時〜2時の時間帯は、脳のゴールデンタイムであり、早寝早起きを心がけることが脳だけではなく身体にも良いことを意識づけることが可能となる。
【0026】
また、経過時間を示す数字表記の内、8時を示す“8”から18時を示す“18”の範囲は、登校時間や学校の授業時間、放課後の自習時間、クラブ活動が行われる時間帯であることから、スクールゾーンとして、例えば、薄いグレーといった色彩で、当該範囲全体を着色し、使用者である学生に、学校での生活を充実して過ごすように意識づけすることが好ましい。
【0027】
また、各日毎記入欄2は、図1図3の要部拡大図に示すように、時間分け記入欄21の下方に深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄22を備えている。学生の場合、24時を超えた深夜まで学習する場合があることから、24時まで表記されている時間分け記入欄21の下側に連続して深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄22を形成し、24時以降の学習実績を記入できるように構成している。また、時間に応じた学習実績を記入するという使用方法の他、その日にやるべきリストを記入して使用してもよい。また、その日にやるべきリストを実施した際のチェック欄が左側に形成されている。
【0028】
また、深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄22には、日毎の学習時間を棒グラフ化可能な日毎学習時間メータ―部221が形成されている。図1図3においては、各日毎記入欄2における右側の境界ラインが日毎学習時間メータ―部221の機能を兼ねるように構成されており、該境界ラインに沿って、下側から上側に向けて、“0”、“1h”、“2h”と表示されている。使用者である学生は、例えば、1時間の学習を行った場合には、図4に示すように、マーカー等を用いて、“0”から“1h”までの範囲にわたってラインLを引くことにより、その日の学習時間を棒グラフ化、つまり、可視化して使用する。このような構成によれば、学習量が多い日、或いは、少ない日がひと目でわかり、日毎或いは週毎の自己の学習時間の振り返りを効果的に行うことが可能となる。
【0029】
また、各日毎記入欄2は、深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄22の下方に日毎自己評価欄23を備えている。この日毎自己評価欄23は、その日の自己の過ごし方を5段階で評価できるように、5つの☆マークを横方向に並べた表示部分を備えている。また、これら☆マークの右側に、その日の学習時間を数字で記入できる領域を備えている。このような構成の日毎自己評価欄23を備えることにより、使用者である学生は、学習時間を含めて、その日一日を振り返り、客観的な自己評価を行うことが可能となる。なお、学習時間を数字で記入できる領域は、上述の日毎学習時間メータ―部221の下方側に配置されており、日毎自己評価欄23に記入される学習時間に関する数字と、日毎学習時間メータ―部221に記入される棒グラフLとが近接配置されるように構成されている。
【0030】
日曜日に関する日毎記入欄2の右側に配置されている週間記入欄3は、一週間における自己の小目標、その一週間において得た知識やアイデア等、発生した問題やその解決策等を記入する欄として活用される。具体的に説明すると、本実施形態においては、上から下に向けて順に、Small Goal欄31、フリーメモ欄32、Self Coaching欄33に区分けされている。Small Goal欄31には、簡単に目標達成できるような小目標を記入できるように構成されている。フリーメモ欄32は、使用者である学生が自由に記入するメモ欄であり、例えば、その一週間において得た知識やアイデア、記憶したい単語、友人との約束事等々を記入する欄である。Self Coaching欄33は、自身を客観視して、発見した問題点や、その問題解決のための方策、行動改善策等を記入することができる欄として、更に、先生が記入するコメント欄としても活用できる。
【0031】
また、本実施形態においては、図1に示すようにSmall Goal欄31を、上記日曜日に関する日毎記入欄2の上部に配置される特記事項欄211と隣り合うように構成して、各日毎記入欄2における特記事項欄211と、Small Goal欄31とが、左右方向に横並びとなるように配置されている。また、横並びに配置される各特記事項欄211とSmall Goal欄31とは、使用者である学生の注意を引くように、同色に色付け化、或いは、アミカケデザイン化し、他の領域と容易に区別できるように構成することが好ましい。このような構成を採用することにより、ページを開くたびに、使用者である学生は、自然と、Small Goal欄31内に週毎に記入する小目標と、特記事項欄211に記入する日々のイベントや意気込みを同じタイミングで視認するようになるため、常に、週における小目標や日々の意気込みに関する内容の意識づけを効果的に行うことが可能となる。
【0032】
また、週間記入欄3の最下部には、図1図5の要部拡大図に示すように、その一週間の目標とするトータル学習時間と、実際に学習したトータル学習時間とを記入する週間学習時間目標・結果記入欄34が設けられている。図5においては、週間学習時間目標・結果記入欄34内の左側に、その週における目標とするトータル学習時間を記入し、週間学習時間目標・結果記入欄34内の右側に、その週において実際に学習したトータル学習時間を記入するように構成されている。
【0033】
ここで、ページを開いた状態において、上述の各日毎自己評価欄23と、週間学習時間目標・結果記入欄34とは、図6の要部拡大図に示すように、左右方向に伸びる一連の帯状ラインを形成するように構成されている。このような構成を採用することにより、使用者である学生は、自然に、帯状ラインに沿って各日毎自己評価欄23及び週間学習時間目標・結果記入欄34を目視することとなり、その週において目標とするトータル学習時間に対する、実際の日々の学習時間との関係を認識しやすくなり、使用者である学生が、週間学習時間目標を達成するには、日々、どの程度の時間を学習するべきか、ということを自ら検討する力を自然と養えるようになる。
【0034】
また、上述の日毎学習時間メータ―部221に記入される棒グラフLは、図4に示すように、日毎自己評価欄23の上部を始点として上方に向かって記入されるものであることから、一連の帯状ラインを形成する各日毎自己評価欄23及び週間学習時間目標・結果記入欄34と、上記棒グラフLとが連動して、使用者である学生の意識に対して学習時間が十分であるか不十分であるかを訴えかける構成になっているため、日毎或いは週毎の学生自身の振り返りを効果的に行いやすくでき、また、学習意欲を向上させることができる。
【0035】
また、一連の帯状ラインを形成する各日毎自己評価欄23及び週間学習時間目標・結果記入欄34は、使用者である学生の注意を引くように、同色に色付け化、或いは、アミカケデザイン化し、他の領域と容易に区別できるように構成することが好ましい。このような構成を採用することにより、ページを開くたびに、使用者である学生は、まず、帯状ラインを形成する各日毎自己評価欄23及び週間学習時間目標・結果記入欄34を目視することとなり、学習に関する意識づけを日々効果的に行うことが可能となる。
【0036】
また、本実施形態においては、図3〜6等に示すように、各日毎記入欄2と週間記入欄3の下方に、つまり、一連の帯状ラインを形成する各日毎自己評価欄23及び週間学習時間目標・結果記入欄34の下方に、一年間の経過が視覚的にわかる経過期間メータ部4が形成されている。この経過期間メータ部4は、ページを開いた状態で、左端から順に右方向に向かって、所定間隔を空けて、月を表示する“4,5,6,7,8,9,10,11,12,1,2,3”と表示されており、学習手帳1における週ページが経過するごとに、経過した週の分だけ左端から右側に向けて棒グラフMが伸びて行くように構成されている。このような経過期間メータ部4を備えることにより、今過ごしている日が、一年の中でどの程度経過した日であるのかを直感的に認識しやすくなり、一年を通しての日々の学習計画立案の意識づけや、すべき事柄への意識づけを効果的に使用者である学生に与えることが可能となる。なお、経過期間メータ部4において1月を表示する“1”という表記は、他の数字の表記とは異なる色彩、例えば、赤色といった目立つ色彩で表記することが好ましい。1月は、年の変わり目であると共に、センター試験の月であり、学生にとって、特に大学受験生にとっては特別な月となることから、“1”という表記を他の数字の表記とは異なる色彩に設定する、或いは、数字表記の形態を変えることにより、今やるべきことを常に意識させることが可能となり、効率的な学習計画立案に寄与することが可能となる。
【0037】
以上、本発明に係る学生手帳の一実施形態について説明したが、学習手帳1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においては、ページを開いた状態で左の一端から順に両方のページにまたがって一週間分の日毎記入欄2が形成されており、一週間分の日毎記入欄2の右の他端側に週間記入欄3が形成されるように構成されているが、このような構成に限定されるものではなく、ページを開いた状態で左側に週間記入欄3を配置し、この週間記入欄3の右側に、一週間分の日毎記入欄2を配置するように構成してもよい。より具体的には、左側のページに週間記入欄3を配置すると共に、当該週間記入欄3の右側に月曜日と火曜日に関する日毎記入欄2を配置し、右側のページに水曜日から日曜日までの日毎記入欄2を配置するように構成してもよい。また、一週間分の日毎記入欄2の両側にそれぞれ週間記入欄3を配置するように構成してもよい。つまり、日毎記入欄2と週間記入欄3の配置に関しては、ページを開いた状態で左右の一端から順に両方のページにまたがって一週間分の各日毎記入欄2が形成されており、一週間分の日毎記入欄2の左右の他端側の一方か、或いは、その両方に週間記入欄3が形成されるように構成することができる。
【0038】
また、上記実施形態においては、授業に関する情報欄21aとして、授業の時限数に関する数字表記(1,2,3・・・、6,7)を当該情報欄21a中に予め記載して構成しているが、使用者である学生が自ら時限数を書き込めるようにするために、授業に関する情報欄21aから、授業の時限数に関する数字表記を省略して空白の欄として構成してもよい。
【0039】
また、授業に関する情報欄21aは、上述のように、授業の時限数に関する情報欄として構成することが好ましいが、このような構成に特に限定されず、例えば、授業への出欠に関する情報を記入できる欄として構成してもよい。
【0040】
また、上記実施形態においては、日毎自己評価欄23を各日毎記入欄2の下部に配置して構成しているが、この日毎自己評価欄23は、時間分け記入欄21の範囲外であればどの位置に配置してもよい。例えば、時間分け記入欄21の上方に日毎自己評価欄23を配置するように構成してもよい。このような構成の場合、週間記入欄3が備える週間学習時間目標・結果記入欄34も、該週間記入欄3の上方に配置し、日毎自己評価欄23と週間学習時間目標・結果記入欄34とが、ページを開いた状態で、左右方向に伸びる帯状ラインを形成するように構成することが好ましい。
【0041】
また、時間分け記入欄21において、1時限目から7時限目までの授業の時限数に関する数字表記が表示されている領域に関し、各授業の時限数に関する数字表記の区分けに応じた横方向の区切りライン間に、図7の要部拡大図に示すように、宿題や小テストの自己管理を容易に行うことができる授業別チェック項目欄212を表示するように構成してもよい。図7の構成においては、宿題が出た際にチェックする項目欄として“HW”と表示した欄と、小テストが実施される際にチェックする項目欄として“小テ”と表示した欄とが形成されている。使用者である学生は、宿題が出た場合や小テストが行われる場合に、当該授業別チェック項目欄212における各欄をペンでチェックしたり、マーカー等で塗り潰すと共に、宿題の提出日や小テストの実施日等の情報を授業別チェック項目欄212の右側に書き加えることにより、提出すべき宿題があることや、実施される小テストがあることを容易に認識させることが可能となり、使用者である学生の利便性を高めることができる。なお、授業別チェック項目欄212の具体的表示内容は、“HW”や“小テ”という表現に限定されず、宿題や小テストであることを認識できる表示であればどのような表示内容であってもよい。また、この授業別チェック項目欄212としては、宿題や小テストを表示する態様に限定されるものでは無く、任意に設定してよい。
【符号の説明】
【0042】
1 学習手帳
2 日毎記入欄
21 時間分け記入欄
21a 授業に関する情報欄
21b 1時間ごとの経過時間を示す数字表記の一部
211 特記事項欄
212 授業別チェック項目欄
22 深夜時間分け記入欄兼TODOリスト記入欄
221 日毎学習時間メータ―部
23 日毎自己評価欄
3 週間記入欄
31 Small Goal欄
32 フリーメモ欄
33 Self Coaching欄
34 週間学習時間目標・結果記入欄
4 経過期間メータ部
Z 綴り部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7