(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、温度センサやガスセンサなど種々のセンサが様々な場所や機器に取り付けられており、これによって環境温度やガス濃度などの測定値をリアルタイムに取得することが可能となっている。ここで、センサから出力される測定値はアナログ信号であることから、センサを制御する信号処理回路には、アナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータが必要とされる。また、センサから出力される測定値の信号レベルは非常に小さいため、多くの場合、これを増幅するためのアンプ回路も必要となる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された計測装置においては、CO
2センサの出力電圧を差動回路及びアンプ回路によって増幅した後、ADコンバータによってデジタル変換している。差動回路は、CO
2センサの出力電圧と基準電圧を比較するものである。基準電圧は、DAコンバータによって生成される。
【0004】
しかしながら、ADコンバータに入力される出力電圧はアンプ回路によって増幅された後の電圧であるのに対し、DAコンバータが生成する基準電圧は、アンプ回路の前段に位置する差動回路に入力されるため、ADコンバータとDAコンバータの分解能が同等である場合、基準電圧の誤差成分が大きくなるという問題がある。そして、基準電圧の誤差はアンプ回路によって増幅されるため、最終的に得られる計測値には大きな誤差が生じることになる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による計測装置の構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示す計測装置は、第1のセンサ1、第2のセンサ2、差動回路3、アンプ回路4及び信号処理回路10を備えている。特に限定されるものではないが、第1のセンサ1は例えばガスセンサであり、第2のセンサ2は例えば温度センサである。ガスセンサは、経時変化による出力変動や、環境温度による出力変動が比較的大きいタイプのセンサであるが、後述するように、本実施形態による計測装置は、このような出力変動をより正確に相殺する機能を備えているため、経時変化や環境温度の影響を大幅に低減することが可能となる。
【0017】
第1のセンサ1は、測定対象となる物理量(例えば検出対象ガスの濃度)に基づいて第1のアナログ計測値A1を生成する。第1のアナログ計測値A1は、差動回路3に入力される。尚、第1のセンサ1の出力インピーダンスが高い場合には、第1のセンサ1と差動回路3の間にボルテージフォロワを挿入しても構わない。差動回路3は、第1のアナログ計測値A1とアナログ基準値Arefを比較し、その差分を示す差分値Adefを生成する。差分値Adefはアンプ回路4によって増幅され、アナログ増幅値Aampが生成される。アナログ増幅値Aampは、信号処理回路10に入力される。
図1に示す例では、差動回路3とアンプ回路4をそれぞれ独立して表記しているが、差動回路3の機能とアンプ回路4の機能を併せ持つ差動増幅回路を用いても構わない。この場合、差動増幅回路の入力段が差動回路3に相当し、出力段がアンプ回路4に相当する。
【0018】
信号処理回路10は、ADコンバータ(A/D)11、DAコンバータ(D/A)12、メモリ13、演算部14及びインターフェース部(I/F)15を備えている。ADコンバータ11は、アナログ増幅値Aampを受け、これをデジタル変換することによってデジタル増幅値Dampを生成する回路である。DAコンバータ12は、メモリ13に記憶されたデジタル基準値Drefをアナログ基準値Arefに変換する回路である。演算部14は、後述する各種の演算処理を行う回路である。インターフェース部15は、外部との通信を行うための回路である。
【0019】
アナログ基準値Arefは、所定の条件下において、第1のセンサ1から出力されるべき第1のアナログ計測値A1とほぼ一致するレベルに設定される。所定の条件下とは、典型的には無検出状態、つまり第1のセンサ1がガスセンサであれば、検出対象ガスの濃度が検出限界未満である状態を指すが、必ずしも無検出状態に限定されるものではない。そして、経時変化や環境温度の変化によって第1のセンサ1の特性に変化が生じた場合、これに応じてアナログ基準値Arefを変化させることによって、常に正確な計測を行うことができる。一方、DAコンバータ12の分解能に起因するアナログ基準値Arefの誤差成分については、後述する補正動作によって補正される。
【0020】
図2は、
図1に示す計測装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【0021】
本実施形態による計測装置の動作は、(1)校正動作、(2)測定動作、(3)補正動作、の順に実行される。
【0022】
(1)校正動作
校正動作とは、アナログ基準値Arefを正しいレベルに設定するための動作である。まず、アナログ基準値Arefを、所定の条件下において第1のセンサ1から出力されるであろう第1のアナログ計測値A1の期待値レベルに設定する(ステップS11)。したがって、第1のセンサ1がガスセンサである場合には、検出対象ガスの濃度が検出限界未満である状態、或いは、第1のセンサ1が非活性化された状態における期待値レベルに設定する。
【0023】
この時点におけるアナログ基準値Arefのレベル、つまり第1のアナログ計測値A1の期待値レベルは、メモリ13にあらかじめ記憶されたデジタル基準値Drefに基づくものであっても構わないし、第2のセンサ2から出力される第2のアナログ計測値A2を反映させたものであっても構わない。一例として、第1のセンサ1がガスセンサであり、第2のセンサ2が温度センサである場合、第2のアナログ計測値A2をそのままアナログ基準値Arefとして用いることができる。第2のアナログ計測値A2をそのままアナログ基準値Arefとして用いる場合であっても、第2のアナログ計測値A2をADコンバータ11によって一旦デジタル基準値Drefに変換し、これをDAコンバータ12によってアナログ基準値Arefに変換することが好ましい。この時、一旦生成されたデジタル基準値Drefは、メモリ13に記憶される。
【0024】
上記の動作は、第1のアナログ計測値A1の実際のレベルが期待値レベルからどの程度乖離しているかを測定するものである。したがって、第1のアナログ計測値A1の実際のレベルが期待値レベルと一致していれば、差動回路3から出力される差分値Adefはゼロレベルを示すことから、アンプ回路4から出力されるアナログ増幅値Aampもゼロレベルを示すはずである。尚、差分値Adefやアナログ増幅値Aampのゼロレベルは、必ずしもグランドレベル(0V)であることを意味するものではない。
【0025】
一方、第1のアナログ計測値A1の実際のレベルが期待値レベルから乖離していれば、差分値Adef及びこれを増幅したアナログ増幅値Aampは、その乖離量を反映したものとなる。したがって、この状態で予備計測を行うことにより、第1のアナログ計測値A1の実際のレベルが期待値レベルからどの程度乖離しているのか、把握することが可能となる(ステップS12)。実際に計測動作を行うためには、差動回路3及びアンプ回路4に電力供給を行うとともに、ADコンバータ11を活性化させればよい。
【0026】
これにより、ADコンバータ11からは、アナログ増幅値Aampをデジタル変換したデジタル増幅値Dampが出力される(ステップS13)。このようにして得られたデジタル増幅値Dampは演算部14に入力され、校正値P及びオフセット値Qの算出が行われる(ステップS14)。
【0027】
校正値P及びオフセット値Qの算出は、デジタル増幅値Dampをアンプ回路4のゲインに相当する値で除算することによって行うことが好ましい。つまり、アンプ回路4のゲインがGであれば、デジタル増幅値DampをGで除算すればよい。そして、得られた値を校正値Pとする。校正値Pはデジタル値である。一方、オフセット値Qは、校正値Pのビット数では表現できない剰余であり、校正値Pとは別のデジタル値として表現される。つまり、
Damp/G=P+Q
である。オフセット値Qはデジタル値であるが、剰余分に相当する電圧レベル(オフセットレベル)を表している。尚、アンプ回路4のゲインGが2のべき乗(例えば256倍)となるよう設計すれば、デジタル増幅値Dampの上位ビットを校正値P、下位ビットをオフセット値Qとすることができ、演算部14による除算処理が極めて簡単になる。
【0028】
そして、演算部14は、オフセット値Qをメモリ13に書き込むとともに(ステップS15)、メモリ13に記憶されているデジタル基準値Drefに校正値Pを加算又は減算し、上書きする(ステップS16)。校正値Pを加算するか減算するかは、第1のアナログ計測値A1のレベルが期待値レベルに対してプラス方向に乖離しているのか、マイナス方向に乖離しているのかによって定めればよい。以上により、校正動作が完了する。
【0029】
(2)測定動作
校正動作が完了すると、次に測定動作を行う。測定動作は、メモリ13に上書きされたデジタル基準値DrefをDAコンバータ12に入力し、アナログ基準値Arefを生成した後(ステップS21)、差動回路3及びアンプ回路4に電力供給を行うとともに、ADコンバータ11を活性化させることにより行う(ステップS22)。したがって、上述した校正動作時における予備計測とは異なり、校正されたアナログ基準値Arefが用いられることになる。しかしながら、校正されたアナログ基準値Arefにはオフセット値Qが反映されていないことから、完全には校正されておらず、この時点においても僅かな乖離が生じている。
【0030】
(3)補正動作
測定動作によって得られたアナログ増幅値Aampは、ADコンバータ11に入力され、デジタル増幅値Dampが生成される(ステップS31)。そして、演算部14は、生成されたデジタル増幅値Dampにオフセット値Qを加算又は減算することによって、補正値Dadjを得る(ステップS32)。つまり、
Damp+Q=Dadj、或いは、
Damp−Q=Dadj
である。オフセット値Qを加算するか減算するかは、オフセットが生じている方向、つまり、オフセット成分によってデジタル増幅値Dampに生じる誤差がプラス方向であるのか、マイナス方向であるのかによって定めればよい。オフセットが生じる方向は、除算における剰余の取り方、或いは、差動回路3の極性によって決まる。
【0031】
これにより、校正値Pだけでは校正できなかったオフセット成分がキャンセルされ、より正確な補正値Dadjを得ることができる。補正値Dadjは、第1のセンサ1によって測定された物理量を表すデジタル値である。したがって、必要に応じ、演算部14を用いて物理量を表す値(例えばガス濃度)に変換しても構わない。最終的に得られた値は、インターフェース部15を介して外部に出力される。
【0032】
(4)具体例
次に、具体的な数値を挙げて、上述した一連の動作を説明する。本例では、アンプ回路4のゲインが200倍、ADコンバータ11及びDAコンバータ12のビット数がいずれも12ビットであり、且つ、ダイナミックレンジがいずれも3.3Vである場合を想定している。したがって、ADコンバータ11及びDAコンバータ12の分解能は、約0.8mV(=3.3V/2
12)である。
【0033】
まず、校正動作時におけるデジタル基準値Drefを1875(十進数)に設定する(ステップS11)。この値がDAコンバータ12に入力されると、生成されるアナログ基準値Arefは1.5V(=1875×0.8mV)となる。これは、第1のアナログ計測値A1の期待値レベルが1.5Vであることを意味する。
【0034】
ここで、第1のセンサ1にドリフトが生じており、実際の第1のアナログ計測値A1のレベルが1.5061Vであった場合を考える。つまり、6.1mVのドリフトが生じている状態である。この場合、差動回路3から出力される差分値Adefは、第1のアナログ計測値A1とアナログ基準値Arefの差である6.1mVとなる。この差分値Adefは、アンプ回路4によって200倍に増幅されるため、アナログ増幅値Aampの値は1.22V(=6.1mV×200)となる(ステップS12)。
【0035】
アナログ増幅値AampはADコンバータ11に入力され、デジタル増幅値Dampに変換される(ステップS13)。この場合、デジタル増幅値Dampの値は1525(十進数)である。
【0036】
演算部14は、得られたデジタル増幅値DampをゲインG(=200)で割ることによって、校正値P及びオフセット値Qを算出する(ステップS14)。この場合、
Damp/G=1525/200=7.625
であり、割り切れないため、整数部分(=7)を校正値Pとし、小数点以下(=0.625)をオフセット値Qとする。オフセット値Qは、ゲインGを乗じた値としてメモリ13に記憶される(ステップS15)。したがって、オフセット値Qは125(=0.625×200)(十進数)である。また、演算部14は、メモリ13に記憶されているデジタル基準値Drefに校正値Pを加算し、上書きする(ステップS16)。したがって、新たなデジタル基準値Drefは、1882(=1875+7)(十進数)である。
【0037】
尚、上記の例では、校正値Pを7、オフセット値Qを0.625としているが、校正値Pを8、オフセット値Qを−0.375としても構わない。また、オフセット値Qが整数部分の一部を含んでいても構わない。例えば、校正値Pを6、オフセット値Qを1.625としても構わない。
【0038】
これにより、測定動作時におけるデジタル基準値Drefが1882(十進数)に設定される。この値がDAコンバータ12に入力されると、生成されるアナログ基準値Arefは1.5056V(=1882×0.8mV)に設定される(ステップS21)。この状態で第1のセンサ1を用いた測定を行い(ステップS22)、得られた第1のアナログ計測値A1が例えば1.5119Vであるとすると、差分値Adefは6.3mV(=1.5119V−1.5056V)となり、アナログ増幅値Aampは1.26V(=6.3mV×200)となる。
【0039】
このようにして得られたアナログ増幅値Aampは、アナログ基準値Arefを校正した後に得られた値であるが、校正後のアナログ基準値Aref(=1.5056V)は、本来設定すべきアナログ基準値Arefから僅かに乖離している。これは、本来設定すべきアナログ基準値Arefが1.5061V(=1.5V+7.625×0.8mV)であるものの、オフセット値Qに相当する成分(0.625)が反映されていないためである。そして、オフセット値Qに相当する成分は、DAコンバータ12の分解能を超えているため、アナログ基準値Arefに反映させることは不可能である。
【0040】
アナログ増幅値Aamp(=1.26V)はADコンバータ11に入力され、デジタル増幅値Dampに変換される(ステップS31)。この場合、デジタル増幅値Dampの値は1575(十進数)である。そして、演算部14は、デジタル増幅値Dampからメモリ13に記憶されているオフセット値Qを減算することによって、補正値Dadjを得る(ステップS32)。この場合、補正値Dadjは、1450(=1575−125)(十進数)である。これにより、校正値Pだけでは校正できなかったオフセット成分がキャンセルされる。補正値Dadjの値が1450(十進数)である場合、これをアナログ増幅値Aampに換算すると、1.16V(=1450×0.8mV)に相当する。
【0041】
ここで、仮にアナログ基準値Arefを1.5061Vに設定できた場合と比較検証する。この場合、第1のアナログ計測値A1が1.5119Vであれば、差分値Adefは5.8mV(=1.5119V−1.5061V)であり、アナログ増幅値Aampは1.16V(=5.8mV×200)である。本例の条件では、実際にアナログ基準値Arefを1.5061Vに設定することは不可能であるが、上述の通り、アナログ基準値Arefを1.5061Vに設定した場合と同じ結果(1.16V)が得られていることが分かる。
【0042】
そして、必要に応じて、補正値Dadjを例えばガス濃度を示す値に変換し、インターフェース部15から外部に出力する。一例として、第1のセンサ1がガスセンサであり、その検出感度が10μV/ppmであれば、ガス濃度は580ppm(=1.16V/(10μV×200))となる。
【0043】
以上説明したように、本実施形態による計測装置によれば、校正値Pを用いてアナログ基準値Arefを校正するとともに、DAコンバータ12の分解能未満であるオフセット値Qをデジタル増幅値Dampに加算又は減算していることから、DAコンバータ12の分解能を超えた補正が可能となる。これにより、DAコンバータ12のビット数を増やしたり、ダイナミックレンジを縮小したりすることなく、センサの計測値を高精度に補正することが可能となる。
【0044】
尚、上記の例では、ADコンバータ11とDAコンバータ12のビット数及びダイナミックレンジが互いに等しい場合を想定しているが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0045】
<第2の実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態による計測装置の構成を示す回路図である。
【0046】
図3に示す計測装置は、第1のセンサ1に相当する2つのガスセンサ、つまりCOガスセンサ1aとCO
2ガスセンサ1bを備えている。COガスセンサ1aに対しては差動回路3a及びアンプ回路4aが割り当てられ、CO
2ガスセンサ1bに対しては差動回路3b及びアンプ回路4bが割り当てられている。第2のセンサ2は温度センサである。また、信号処理回路10の構成は
図1に示した通りである。
【0047】
COガスセンサ1aは接触燃焼式のガスセンサであり、直列接続されたサーミスタRd1,Rd2と、制御電圧Vmh1,Vmh2が供給されるヒータ抵抗MH1,MH2を備える。サーミスタRd1,Rd2は、複合金属酸化物、アモルファスシリコン、ポリシリコン、ゲルマニウムなどの負の抵抗温度係数を持つ材料からなる。このうち、サーミスタRd1は触媒CTで覆われており、サーミスタRd2はダミー触媒DCTで覆われている。
【0048】
触媒CTは、γアルミナなどに白金(Pt)を担持させたものを、バインダーとともにペースト状にして、塗布・焼成を行ったものを用いることができる。尚、担持させる材料としては、金(Au)又はパラジウム(Pd)などであっても構わない。一方、ダミー触媒DCTは、白金(Pt)などの触媒金属を含まないγアルミナなどからなり、サーミスタRd1とサーミスタRd2の熱容量を一致させる目的で設けられる。
【0049】
触媒CTは、ヒータ抵抗MH1によって所定の温度に加熱されると、検出対象ガスであるCOガスと雰囲気中のO
2ガスの反応(燃焼)を促進させ、CO
2ガスに変化させる。その際に生じる反応熱はサーミスタRd1に伝導し、その抵抗値を変化させる。これに対し、ダミー触媒DCTは、ヒータ抵抗MH2によって所定の温度に加熱されても、COガスの燃焼を促進させないため、サーミスタRd2の抵抗値は、ヒータ抵抗MH2による加熱のみを反映したものとなる。
【0050】
また、熱伝導率が空気と異なる非検出対象ガスが雰囲気中に存在すると、サーミスタRd1,Rd2の放熱性が変化するが、このような変化はサーミスタRd1,Rd2に対して等しく生じることから、その影響は相殺される。また、経時変化や環境温度の変化に起因するサーミスタRd1,Rd2の特性変動についても相殺される。
【0051】
これにより、サーミスタRd1とサーミスタRd2の接続点に現れるアナログ計測値A1aは、COガスの濃度を反映したレベルとなる。アナログ計測値A1aは、差動回路3aによってアナログ基準値Arefaと比較され、差分値Adefaが生成される。差分値Adefaは、アンプ回路4aによってアナログ増幅値Aampaに増幅され、信号処理回路10に入力される。
【0052】
CO
2ガスセンサ1bは熱伝導式のガスセンサであり、直列接続された抵抗R2及びサーミスタRd3と、制御電圧Vmh3が供給されるヒータ抵抗MH3を備える。ヒータ抵抗MH3によってサーミスタRd3を加熱するとその抵抗値が変化するが、実際の抵抗値は、雰囲気中におけるCO
2ガス濃度によって異なる値となる。これは、CO
2ガスの熱伝導率が空気の熱伝導率よりも低いからであり、雰囲気中におけるCO
2ガス濃度によってサーミスタRd3の放熱性が変化するためである。
【0053】
これにより、抵抗R2とサーミスタRd3の接続点に現れるアナログ計測値A1bは、CO
2ガスの濃度を反映したレベルとなる。アナログ計測値A1bは、差動回路3bによってアナログ基準値Arefbと比較され、差分値Adefbが生成される。差分値Adefbは、アンプ回路4bによってアナログ増幅値Aampbに増幅され、信号処理回路10に入力される。
【0054】
温度センサである第2のセンサ2は、直列接続された抵抗R1及びサーミスタRcを備える。サーミスタRcは環境温度によって抵抗値が変化するため、抵抗R1とサーミスタRcの接続点に現れるアナログ計測値A2は、環境温度を反映したレベルとなる。アナログ計測値A2は、信号処理回路10に入力される。
【0055】
このような構成を有する計測装置においても、信号処理回路10が第1の実施形態において説明した動作を行うことにより、COガスセンサ1a及びCO
2ガスセンサ1bの計測値を高精度に補正することが可能となる。
【0056】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。