【課題を解決するための手段】
【0010】
それに応じてロボット掃除機を動作させるために、方法を実行するように構成される処理ユニットまたは同様のものを備えるロボット掃除機を提供することは有益である。
【0011】
発明者らは、ロボット掃除機が最終的に掃除対象表面全体を移動しているという事実を利用することが可能であることを認識している。ロボット掃除機が最終的に全表面をカバーし、これはその動作寿命の間に何度も行われるので、ロボット掃除機によって実行されるナビゲーションおよび掃除の安全性および効率を高める確実で驚くほど効率的な方法を提供することが可能である。
【0012】
掃除中、表面上に間隔をおいてロードマップノードを登録するステップであって、前記ロードマップノードが位置情報を備えるステップと、ロボット掃除機が先に登録されたロードマップノードから現在登録されているロードマップノードまで直接駆動している場合に、ロードマップノードを連結してロードマップ図にロードマップリンクを形成するステップとを含み、それによって、ロードマップ図のロードマップリンクがロボット掃除機のナビゲーションを容易にしてもよい、掃除対象表面上でのロボット掃除機の動作方法が本明細書に開示される。
【0013】
ロードマップリンクはシーケンスを形成してもよく、それによって、このシーケンスは連続的でもよくまたは連続的でなくてもよい。このようなシーケンスは、たとえば、1つの地点から別の地点に自身を輸送する、または、任意の位置から充電器への戻りを誘導するための、ロボット掃除機が後の段階で再利用してたどることができる経路を形成する。
【0014】
上記の方法は、ロボット掃除機が掃除対象表面全体を進んでいるという事実を利用する。最終的に表面は、一緒に連結されるロードマップノードで仮想的におおわれる。したがって、ロボット掃除機は、障害物と衝突することなく安全に駆動できる場所が正確にわかる。換言すれば、ロボット掃除機がロードマップノードを連続的に登録するので、ロボット掃除機が、その現在位置から以前にあった任意の位置までの障害物のない経路またはシーケンスを見つけ出す可能性は常にある。
【0015】
ロードマップノードは、ロボット掃除機のメモリに登録される仮想ロードマップノードでもよい。
【0016】
上記において、用語「直接駆動が現在登録されているロードマップノードに先に登録されたロードマップノードを形成すること」は、ロボット掃除機が、先に登録されたロードマップノードと現在登録されているロードマップノードとの間で障害物に衝突することなくまたは障害物を検出することなく駆動していることを意味する。
【0017】
障害物が2つのロードマップノードの間に検出された場合、ロボット掃除機はそれを避けて進み、それを行いながらロードマップノードを登録し続ける。
【0018】
好ましい実施形態によると、方法は、ロボット掃除機が衝突の危険性なくそれらの間を駆動することができる問題なく仮定できるように、2つのロードマップノードが十分に近いことがわかる場合に、第1のシーケンスの先に登録されたロードマップノードと、登録されたロードマップノードの第2のシーケンスの現在登録されているロードマップノードとの間にショートカットリンクを追加するステップを含んでもよい。
【0019】
障害物が第1のシーケンスの先に登録されたロードマップノードと、第2のシーケンスの現在登録されているロードマップノードとの間に検出されない場合、たとえば安全な仮定が考慮されてもよく、前記第2のシーケンスは第1のシーケンスからオフセットして配置される。
【0020】
ショートカットリンクはナビゲーションの確実性を増加させる。ロボット掃除機は、ショートカットリンクを使用することによって、シーケンス部分の間で駆動して、進むことが可能である。ショートカットリンクは、本明細書で後に開示されるように、非常に大きく輸送経路を短くすることができる。
【0021】
第1のシーケンスの先に登録されたロードマップノードと、第2のシーケンスの現在登録されているロードマップノードとの間にショートカットを追加するための基準は、オフセットがロボット掃除機の幅より小さいということでもよい。
【0022】
一般に、オフセットは、ロボット掃除機の寸法の1つ、たとえばロボット掃除機の幅または長さより小さいように選択されてもよい。
【0023】
これにより、第1のシーケンス部分の登録されたロードマップノードと、第2のシーケンス部分の現在登録されているロードマップノードとの間に障害物がないことをロボット掃除機が保証することを助けることができる。
【0024】
第1のシーケンス部分および第2のシーケンス部分は、ロードマップリンクによって連結される少なくとも2つのロードマップノードをそれぞれ備えてもよい。
【0025】
ある実施形態において、方法は、第1の位置の近くの登録されたロードマップノードおよび第2の位置の近くの登録されたロードマップノードを識別し、次いで、第1の位置から第2の位置まで通じる最小量の連結済の登録されたロードマップノードを備える輸送シーケンスを計算することによって、好ましくはロードマップ図内の第1の位置と好ましくはロードマップ図内の第2の位置との間の最短距離を決定するステップをさらに含んでもよい。
【0026】
上記の代わりに、ロボット掃除機は、各リンク、したがってロードマップリンクおよびショートカットリンクの幾何学的な長さを測定し、最短の総距離を有する経路またはシーケンスを選択するように構成されてもよく、前記総距離は経路またはシーケンスに含まれるすべてのリンクの幾何学的な長さの合計である。これは、さらに短いシーケンスを提供してもよい。
【0027】
輸送シーケンスは、ロードマップリンクとショートカットリンクとを備えてもよい。
【0028】
連結されたロードマップノードの最小量は一般に、第1の位置から第2の位置までの最短距離を指す。輸送シーケンスは、確立されるロードマップリンクおよびショートカットリンクを使用し、したがって障害物との衝突を避ける。
【0029】
ある実施形態において、間隔は時間間隔でもよい。
【0030】
時間間隔は、1〜30秒、好ましくは3〜20秒、より好ましくは5〜15秒の範囲でもよい。
【0031】
ロボット掃除機は、ロードマップノードのみ登録し、同時に、掃除対象表面上を移動するように構成されてもよい。
【0032】
別の実施形態において、登録されたロードマップノードの間の間隔は、距離間隔でもよい。
【0033】
距離間隔は、1〜20cm、好ましくは5〜15cm、より好ましくは7〜13cmの範囲でもよい。
【0034】
あるいは、距離間隔は、ロボット掃除機で最大寸法の1%〜100%、より好ましくはロボット掃除機の最大寸法の20%〜50%の範囲でもよい。
【0035】
距離間隔は、処理ユニットに接続される位置センサで測定されてもよい。
【0036】
有利なことには、ロボット掃除機が定義済の上方閾値より多くその移動方向を変えていることが検出された場合、間隔は縮められてもよい。
【0037】
これにより、ロボット掃除機が複雑な領域で進んでいるときの精度を向上させることができ、前記領域はたとえば多くの障害物または複雑なレイアウトを有する。
【0038】
上方閾値はたとえば、時間あたりのロボット掃除機の方向変化量、または、距離あたりのロボット掃除機の方向変化量として測定されてもよい。
【0039】
別の実施形態において、ロボット掃除機が定義済の下方閾値より少なくその移動方向を変えていることが検出された場合、間隔は拡大されてもよい。
【0040】
これにより、ロードマップノード、したがって発生するデータの量を減少させることができる。
【0041】
下方閾値もたとえば、時間あたりのロボット掃除機の方向変化量、または、距離あたりのロボット掃除機の方向変化量として測定されてもよい。
【0042】
別の実施形態において、方法は、直線のシーケンスセグメントの第1のロードマップノードと最後のロードマップノードとを接続することによって、直線的に連結されたロードマップノードの間に直線ショートカットリンクを追加するステップをさらに含んでもよい。
【0043】
直線ショートカットリンクはロードマップ図を簡略化することができる。
【0044】
間に配置されるロードマップノードは、第1のシーケンス部分と第2のシーケンス部分との間のショートカットリンクに必要とされることがあるので、直線的に連結されたロードマップノードの第1のロードマップノードと最後のロードマップノードとの間に配置される当初登録されたロードマップノードを削除しないことが有利であることがある。
【0045】
ロボット掃除機が細長い通路または同様のものを通って進むとき、直線ショートカットリンクが有利であることがある。
【0046】
別の実施形態において、ロードマップノードは、ロードマップノードおよび/またはロードマップリンクを登録する時点で、ロボット掃除機の状態についての追加情報を備えてもよい。
【0047】
追加情報は、複数の可能性があるロードマップノードの間で、障害物との衝突のリスクを減少させるロードマップノードの任意のシーケンスを選択するために使用されてもよい。
【0048】
追加情報はたとえば、ナビゲーションの安全性を改善するために、このような物体または障害物に遭遇した場合に「カーペット縁」、「壁」、「敷居」などのタグを備えてもよい。
【0049】
また、本体と、ロボット掃除機を移動させるために配置される推進システムと、本体に接続され、ロボット掃除機が物体と接触しているかどうかを検出するために配置される接触検出部分と、推進システムに動作可能に接続される推測航法センサとを備えるロボット掃除機が本明細書に開示される。ロボット掃除機は、推進システムを制御するために配置される処理ユニットをさらに備えてもよく、それによって、処理ユニットは、推測航法センサに接続されてもよく、上記のステップおよび/または機能のうちの任意のものを含む方法を実行するように構成されてもよい。
【0050】
コンピュータ実行可能命令がロボット掃除機に含まれる処理ユニットで実行されるときに、上記のステップおよび/または機能のうちの任意のものを含む方法をロボット掃除機に実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムが本明細書にさらに開示される。
【0051】
コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品がさらに開示され、コンピュータ可読記憶媒体はその中に具現化される上記によるコンピュータプログラムを有する。
【0052】
一般に、特許請求の範囲で使用されているすべての用語は、本明細書中で明確に別段の定義がなされていないかぎり、その技術分野における通常の意味に従って解釈されるものとする。「ある/その要素、機器、構成部品、手段、装置、ステップ等」というすべての記述は、明確な別段の断りがないかぎり、その要素、機器、構成部品、手段、装置、ステップ等の少なくとも一例を指すものとして包括的に解釈されるものとする。本明細書で開示されているあらゆる方法のステップは、その旨明記されていないかぎり、開示されている順序のとおりに実行されなくてもよい。
【0053】
ここで、例として以下のような添付の図面を参照しながら本発明を説明する。