(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保存剤は、アミン、第四級アンモニウム化合物、アルデヒド、抗菌性の酸及びその塩、カルボン酸エステル、酸アミド、フェノール、フェノール誘導体、ジフェニル、ジフェニルアルカン、尿素誘導体、酸素アセタール、酸素ホルマール、窒素アセタール、窒素ホルマール、ベンズアミジン、イソチアゾリン、フタルイミド誘導体、ピリジン誘導体、グアニジン、キノロン、漂白剤、漂白組成物、又はこれらの混合物から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
前記界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び双性イオンの界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
前記第一の洗剤組成物は、防汚剤、抗再析剤、酵素、酵素安定剤、消泡剤、光学的増白剤、キレート剤、封鎖剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される更なる成分を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、手動表面洗浄、特に床洗浄の方法であって:
a)洗剤組成物Aの使用溶液で濡れた洗浄用布地で表面を濡れ拭きすることと;
b)工程a)で汚れた洗浄用布地を、洗剤組成物Aの使用溶液中で機械的かつ自動的な洗浄によって洗うことと;
c)工程b)で得られ、洗剤組成物Aの使用溶液で濡れた洗浄用布地で表面を濡れ拭きすることと;
d)工程b)及びc)を少なくとも一回任意に繰り返すことと
を含む、方法を提供する。
【0035】
本明細書において用いる用語「表面」は、固体の、実質的に非可撓性の表面、例えばシャワー、シンク、トイレ、浴槽、カウンタートップ、タイル、床、壁、パネル、窓、鏡、配管器具、キッチン及びバスルーム家具、輸送車両、及び床を意味し、好ましくは床である。
【0036】
表面洗浄、特に床洗浄に使用するために、及びそれぞれの汚れた洗浄用布地又はモップの洗浄に使用するために適切な洗剤組成物Aは、好ましくは液体洗剤組成物である。本発明において使用する洗剤組成物は、界面活性剤を好ましくは含む。洗剤組成物Aはアルカリ源を含むことが更に好ましい。
【0037】
本発明の方法で使用する洗剤組成物は、他の更なる成分を含んでもよい。本発明の組成物に使用するのに適した更なる成分としては、限定されないが、防汚剤、抗再析剤、酵素、酵素安定剤、消泡剤、光学的増白剤、保存剤、安定剤、例えばキレート剤又は封鎖剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0038】
界面活性剤系
本発明において使用される洗剤組成物Aは、界面活性剤系を含む。
【0039】
本発明の方法における組成物に使用するのに適した界面活性剤としては、限定されないが、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、双性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。好ましい界面活性剤は、非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、本発明の方法で使用する組成物は、約1質量%〜約25質量%、好ましくは3%〜約20質量%、最も好ましくは約5質量%〜約15質量%を含む。非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤を用いる場合、洗浄性能を改善するために共界面活性剤を使用する可能性がある。
【0040】
非イオン性界面活性剤
本発明において有用な非イオン性界面活性剤は、有機疎水性基及び有機親水基の存在により一般に特徴づけられ、また、有機脂肪族、芳香族アルキル、又はポリオキシアルキレン疎水性化合物と、一般的にはエチレンオキシド又はそのポリ加水反応生成物のポリエチレングリコールである、親水性アルカリ性オキシド部分との縮合によって典型的に製造される。実際は、反応性水素原子を有する、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、又はアミド基を有するあらゆる疎水性化合物と、エチレンオキシド、又はその多水和付加体、又はそのアルコキシレンとの混合物、例えばプロピレンオキシドとの混合物とを縮合させて、非イオン性界面活性剤を形成することができる。あらゆる特定の疎水性化合物と縮合させた親水性ポリオキシアルキレン部分の長さは、容易に調整することができ、所望の程度の親水性特性と疎水性特性とのバランスを有する、水分散可能又は水溶性の化合物を得ることができる。本発明において有用な非イオン性界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。
【0041】
1.プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパンと、開始剤反応性水素化合物としてのエチレンジアミンとに基づくポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックポリマー化合物。開始剤の逐次的なプロポキシル化及びエトキシル化から作られるポリマー化合物の例としては、BASF社によって製造されている、商品名Pluronic(登録商標)及びTetronico(登録商標)の下で商業的に入手可能である。Pluronic(登録商標)化合物は、エチレンオキシドと、プロピレングリコールの2つのヒドロキシル基にプロピレンオキシドを付加することによって形成される疎水性塩基とを縮合させることによって形成される、二官能基(2つの反応性水素)化合物である。この疎水性部分は、分子量1,000〜4,000である。次にエチレンオキシドを付加して、最終的な分子量の約10質量%〜約80質量%を構成するよう長さを制御した親水基の間にこの疎水部を挟む。Tetronic(登録商標)化合物は、エチレンジアミンへのプロピレンオキシド及びエチレンオキシドの逐次的な付加から導かれる、テトラ官能性ブロックコポリマーである。水素型プロピレンオキシドの分子量は、500〜7,000であり;親水性のエチレンオキシドは分子量10質量%〜80質量%を構成するよう付加される。
【0042】
2.直鎖構造又は分岐鎖構造の、又は一つ若しくは二つのアルキル構成要素であるアルキル鎖が8〜18の炭素原子を含む、1モルのアルキルフェノールと、3〜50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルキル基は、例えば、ジイソブチレン、ジアミル、重合プロピレン、イソオクチル、ノニル、及びジノニルに代表されることができる。これらの界面活性剤は、アルキルフェノールの、ポリエチレンオキシド縮合物、ポリプロピレンオキシド縮合物、及びポリブチレンオキシド縮合物であることができる。この化学物質の商業的な化合物の例は、ローヌ−プーランク(Rhone-Poulenc)社によって製造されている商品名Igepal(登録商標)、及びユニオンカーバイド(Union Carbide)社によって製造されているTriton(登録商標)の下で市場から入手できる。
【0043】
3.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、6〜24の炭素原子を有する1モルのアルコールと、3〜50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルコール部分は、上記で説明した炭素の範囲のアルコールの混合物から成ることができ、又はこの範囲内の特定の炭素原子数を有するアルコールから成ることができる。そのような商業的な界面活性剤の例は、シェルケミカル(Shell Chemical)社によって製造されている商品名Neodol(登録商標)、及びビスタケミカル(Vista Chemical)社によって製造されているAlfonic(登録商標)の下で入手できる。
【0044】
4.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、8〜18の炭素原子を有する1モルのカルボン酸と、6〜50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。酸性部分は、上記に定義した炭素原子の範囲の酸の混合物から成ることができ、又はその範囲内の特定の炭素原子数を有する酸から成ることができる。この化学物質の商業的な化合物の例としては、ヘンケルコーポレーション(Henkel Corporation)社によって製造されている商品名Nopalcol(登録商標)及びリポケミカルズ(Lipo Chemicals)社によって製造されているLipopeg(登録商標)の下で商業的に入手可能である。一般にポリエチレングリコールエステルと呼ばれるエトキシル化カルボン酸に加えて、グリセリド、グリセリン、及び多価(糖類、又はソルビタン/ソルビトール)アルコールとの反応によって形成した他のアルカノン酸エステルが本発明に適している。これらのエステル部分は全て、これらの分子上に、更なるアシル化又はエチレンオキシド(アルコキシド)付加を受けてこれらの材料の親水性を制御することができる、一つ以上の反応性水素部位を有する。
【0045】
非イオン性低発泡性界面活性剤としては以下が挙げられる。
5.エチレンオキシドをエチレングリコールに付加して所定の分子量の親水性を提供し;次にプロピレンオキシドを付加して、分子の外側(末端)上に疎水性ブロックを得ることによって変性し、本質的に逆転させた、(1)からの化合物。中心に親水性を有する分子量1,000〜3,100の疎水性部分は、最終的な分子の10質量%〜80質量%である。これらの逆転Pluronic(登録商標)は、商品名Pluronic(登録商標)R界面活性剤の下で、BASF社によって製造されている。
【0046】
同様に、Tetronic(登録商標)R界面活性剤は、エチレンジアミンに、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを逐次的に付加することによって、BASF社によって製造されている。中心に親水性を有する分子量2,100〜6,700の疎水性部分は、最終的な分子の10質量%〜80質量%である。
【0047】
6.終端ヒドロキシ基又は(多官能性部分の)基を「キャッピング」又は「末端ブロッキング」することによって変性して、小さい疎水性分子(例えばプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、塩化ベンジル;1〜5の炭素原子を含む短鎖脂肪酸、アルコール、又はハロゲン化アルキル;及びこれらの混合物との反応による発泡を減らした、(1)、(2)、(3)、及び(4)の群からの化合物。反応剤、例えば末端ヒドロキシ基を塩素基へと変換する塩化チオニルもまた挙げられる。末端ヒドロキシ基に対するそのような変形は、全てブロック、ブロック−ヘテリック(heteric)、ヘテリック−ブロック、又は全てヘテリックの非イオン性のものを誘導することがある。
【0048】
更に有効な低発泡性非イオン性のものとしては以下が挙げられる。
7.1959年9月8日に発行されたBrownらの米国特許第2,903,486号明細書のアルキルフェノキシポリエトキシアルカノールであって、式R−Ph−(C
2H4)
n(OA)
mOHで表され、Rは炭素原子8〜9個のアルキル基であり、Phはフェニル基であり、Aは炭素原子3〜4個のアルキレン鎖であり、nは7〜16の整数であり、mは1〜10の整数である。
【0049】
1962年8月7日に発行されたMartinらの米国特許第3,048,548号明細書のポリアルキレングリコール縮合物であって、親水性オキシエチレン鎖及び疎水性オキシプロピレン鎖を交互に有し、末端の疎水性鎖の質量、中間の疎水性単位の質量、及び架橋した親水性単位の質量が、それぞれ縮合物の約1/3を占める、ポリアルキレングリコール縮合物。
【0050】
1968年5月7日に発行されたLissant等の米国特許第3,382,178号明細書に開示された、一般式Z[(OR)
nOH]
zを有する消泡性非イオン性界面活性剤であって、Zはアルコキシル化可能(alkoxylatable)な材料であり、Rはエチレン及びプロピレンであることができるアルカリ性オキシドから導かれる基であり、nは例えば10〜2,000又は2,000より大きい整数であり、zは反応性のオキシアルキル化可能(oxyalkylatable)な基の数によって決定される整数である、消泡性非イオン性界面活性剤。
【0051】
1954年5月4日に発行されたJacksonらの米国特許第2,677,700号明細書に記載の共役ポリオキシアルキレン化合物であって、式Y(C
3H
6O)
n(C
2H
4O)
mHに対応し、Yは、1〜6個の炭素原子及び1つの反応性水素原子を有する有機化合物の残基であり、nは、ヒドロキシル数によって決定される少なくとも6.4の平均値を有し、mは、オキシエチレン部分が分子の10質量%〜90質量%を構成するような値を有する。
【0052】
1954年4月6日に発行されたLundsted等の米国特許第2,674,619号明細書に記載の共役ポリオキシアルキレン化合物であって、式Y[(C
3H
6O)
n(C
2H
4O)
mH]
xを有し、Yは、2〜6個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含む有機化合物の残基であり、xは少なくとも2であり、nは、ポリオキシプロピレン疎水性塩基の分子量が少なくとも900になるような値を有し、mは、分子のオキシエチレン含有量が10質量%〜90質量%になるような値を有する。Yの定義の範囲内に含まれる化合物としては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミン等が挙げられる。オキシプロピレン鎖は、任意であるが有利には、少量のエチレンオキシドを含み、オキシエチレン鎖もまた、任意であるが有利には、少量のプロピレンオキシドを含む。
【0053】
本発明による組成物において有利に用いられる更なる共役ポリオキシアルキレン界面活性剤は、下式:P[(C
3H
6O)
n(C
2H
4O)
mH]
xに対応し、Pは、8〜18個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含む有機化合物の残基であり、xは1又は2の値を有し、nは、ポリオキシエチレン部分の分子量が少なくとも44になるような値を有し、mは、分子のオキシプロピレン含有量が10質量%〜90質量%になるような値を有する。いずれにせよ、オキシプロピレン鎖は、任意であるが有利には、少量のエチレンオキシドを含んでもよく、オキシエチレン鎖もまた、任意であるが有利には、少量のプロピレンオキシドを含んでもよい。
【0054】
8.本発明における使用に適するポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤としては、構造式R
2CONR
1Zを有するものが挙げられ、R
1は、H、C
1〜C
4ヒドロカルビル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、エトキシ基、プロポキシ基、又はこれらの組合せであり;R
2は、直鎖であることができるC
5〜C
31ヒドロカルビルであり;Zは、鎖に直接結合した少なくとも3つのヒドロキシル基を有する直鎖ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル、又はこれらのアルコキシル化(好ましくはエトキシル化、又はプロポキシル化)誘導体である。Zは、還元的アミノ化反応で還元した糖から導くことができる、例えばグリシジル部分である。
【0055】
9.脂肪族アルコールと0〜25モルのエチレンオキシドとのアルキルエトキシレート縮合生成物は、本発明における使用に適している。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖又は分岐鎖、第一級又は第二級のいずれかであることができ、一般に6〜22個の炭素原子を含むことができる。
【0056】
10.エトキシル化C
1〜C
18脂肪族アルコール、及びC
1〜C
18エトキシル化及びプロポキシル化混合脂肪族アルコール、特に水溶性であるものは、本組成物に使用するための適切な界面活性剤である。適切なエトキシル脂肪族アルコールとしては、3〜50のエトキシル化度を有するC
10〜C
18エトキシル脂肪族アルコールが挙げられる。
【0057】
11.特に本組成物に使用するのに適切な非イオン性アルキル多糖類界面活性剤としては、1986年1月21日に発行されたLlenado等の米国特許第4,565,647号明細書に開示されているものが挙げられる。これらの界面活性剤は、6〜30個の炭素原子を含む疎水性基と、1.3〜10個の糖単位を含む多糖、例えばポリグリコシドの親水基を含む。5又は6個の炭素原子を含むあらゆる還元糖類を用いることができ、例えば、グルコース、ガラクトース、及びガラクトシル部分は、グルコシル部分に置換することができる。(任意に、疎水性基を2−,3−,4−等の位置に取り付けると、グルコシド又はガラクトシドとは対照的に、グルコース又はガラクトースを与える。)糖間の結合は、例えば、更なる糖単位の位置の1つと、先在する糖単位上の2−、3−、4−、及び/又は6−位との間であることができる。
【0058】
12.本組成物における使用に適する脂肪酸アミド界面活性剤としては、下式:R
6CON(R
7)
2を有するものが挙げられ、式中、R
6は7〜21個の炭素原子を有するアルキル基であり、R
7はそれぞれ独立して水素、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4ヒドロキシアルキル、又は−(C
2H
4O)
xHであり、xは1〜3の範囲である。
【0059】
13.有用な非イオン性界面活性剤の種類としては、アルコキシル化アミン、特に、アルコールアルコキシル化/アミノ化/アルコキシル化界面活性剤として定義される種類が挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤は、少なくとも部分的に、一般式:
R
20−(PO)
sN−(EO)
tH、
R
20−(PO)
sN−(EO)
tH(EO)
uH、及び
R
20−N(EO)
tH
によって表されてもよく、式中、R
20は8〜20個、好ましくは12〜14個の炭素原子の、アルキル基、アルケニル基、若しくは他の脂肪族基、又はアルキル−アリール基であり、EOはオキシエチレンであり、POはオキシプロピレンであり、sは1〜20、好ましくは2〜5であり、tは1〜10、好ましくは2〜5であり、uは1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物の範囲内の他の変形としては、代替の式:
R
20−(PO)
v−N[(EO)
wH][(EO)
zH]
によって表されてもよく、式中、R
20は上記に定義したものであり、vは1〜20(例えば、1、2、3、又は4(好ましくは2))であり、w及びzは独立して1〜10、好ましくは2〜5である。
【0060】
これらの化合物は、商業的には、非イオン性界面活性剤としてハンツマンケミカルズ(Huntsman Chemicals)社から販売されている一連の製品に代表される。この種類の好ましい化学製品としては、Surfonic
TM PEA25 アミンアルコキシレートが挙げられる。
【0061】
Schick,M.J.によって編集された論文、「非イオン性界面活性剤(Nonionic Surfactants)」、界面活性剤化学シリーズ(the Surfactant Science Series)の第1巻、マーセルデッカー(Marcel Dekker)社、ニューヨーク州、1983年は、本発明の実施において一般的に使用される多種多様な非イオン性化合物の優れた文献である。非イオン性の種類、及びこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、Laughlin及びHeuringの1975年12月30日公開の米国特許第3,929,678号明細書に記載されている。更なる例は、「界面活性剤及び洗剤(Surface Active Agents and Detergents)」(Schwartz、Perry、及びBerchによる、第I及びII巻)である。
【0062】
半極性非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤の半極性の種類は上記に記載した。
【0063】
アニオン性界面活性剤
本発明においても有用であるものは、疎水物質上の電荷が負であるためアニオンに分類される界面活性剤;又は、pHが中性以上に上昇しない限り分子の疎水性部分が電荷を有しない界面活性剤(例えばカルボン酸)である。カルボキシレート、スルホネート、サルフェート、及びホスフェートは、アニオン性界面活性剤に見られる極性の(親水性の)可溶性基である。これらの極性基と結びつくカチオン(カウンターイオン)のうち、ナトリウム、リチウム、及びカリウムは、水溶性をもたらし;アンモニウム及び置換アンモニウムイオンは、水溶性及び油溶性の両方を提供し;カルシウム、バリウム、及びマグネシウムは、油溶性を促進する。当業者であれば理解するように、アニオンは優れた洗浄界面活性剤であり、従って、強力な洗剤組成物への望ましい添加物である。
【0064】
しかしながら、一般に、アニオンは、洗浄系、例えば厳しい泡制御を要するCIPサーキットにおいて、単独又は高濃度レベルでのそれらの使用を制限する高い発泡性を有する。アニオン性界面活性剤は、組成物中で洗浄力以外の特別な化学的性質又は物性的性質を与えるのに有用である。アニオンは、ゲル化剤として、又はゲル化系若しくは増粘系の一部として使用することができる。アニオンは優れた可溶化剤であり、ヒドロトロピー効果及び雲り点制御のためにも使用することができる。
【0065】
多くの商業的なアニオン性界面活性剤の大部分は、当業者に知られ「界面活性剤百科事典(Surfactant Encyclopedia)」、コスメティクス&トイレタリーズ(Cosmetics & Toiletries)、第104巻(2)71〜86頁(1989年)に記載されている、5つの主要な化学的種類及び更なるサブグループへと更に分類することができる。第一の種類としては、アシルアミノ酸(及び塩)、例えばアシルグルタメート、アシルペプチド、サルコシネート(例えばN−アシルサルコシネート)、タウレート(例えばN−アシルタウレート、及びメチルタウリドの脂肪酸アミド)等が挙げられる。第二の種類としては、カルボン酸(及び塩)、例えばアルカノン酸(及びアルカノエート)、エステルカルボン酸(例えばアルキルコハク酸エステル)、エーテルカルボン酸等が挙げられる。第三の種類としては、スルホン酸(及び塩)、例えばイセチオネート(例えばアシルイセチオネート)、アルキルアリールスルホネート、アルキルスルホネート、スルホサクシネート(例えばスルホサクシネートのモノエステル及びジエステル)等が挙げられる。第五の種類としては、硫酸エステル(及び塩)、例えばアルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート等が挙げられる。
【0066】
本組成物に使用するのに適したアニオン性スルフェート界面活性剤としては、直鎖及び分岐鎖の、第一級及び第二級の、アルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、C
5〜C
17アシル−N−(C
1〜C
4アルキル)及び−N−(C
1〜C
2ヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、及びアルキル多糖類のスルフェート、例えばアルキルポリグルコシド(本明細書に記載されている、非イオン性の硫酸処理していない化合物)のスルフェートが挙げられる。
【0067】
合成水溶性アニオン性洗剤化合物の適切な例としては、アルキル単核芳香族スルホネート、例えば直鎖又は分岐鎖のアルキル基内に5〜18個の炭素原子を含むアルキルベンゼンスルホネートの、アンモニウム及び置換アンモニウム(例えばモノ−、ジ−、及びトリエタノールアミン)及びアルカリ金属(例えばナトリウム、リチウム、及びカリウム)塩、例えばアルキルベンゼンスルホネートの塩、又はアルキルトルエン、キシレン、クメン、及びフェノールスルホネートの塩;アルキルナフタレンスルホネート、ジアミルナフタレンスルホネート、及びジノニルナフタレンスルホネート、及びアルコキシル化誘導体の塩が挙げられる。
【0068】
本組成物に使用するのに適したアニオン性カルボキシレート界面活性剤としては、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボン酸塩界面活性剤、及び石鹸(例えばアルキルカルボキシル)が挙げられる。本組成物において有用な、第二級石鹸界面活性剤(例えばアルキルカルボキシル界面活性剤)としては、第二級炭素に結合したカルボキシル単位を含むものが挙げられる。第二級炭素は、環構造、例えばp−オクチル安息香酸、又はアルキル置換シクロヘキシルカルボキシレートであることができる。第二級石鹸界面活性剤は典型的に、エーテル結合、エステル結合、及びヒドロキシル基を含まない。更に、それらは典型的に、頭部基(両親媒性部分)に窒素原子がない。適切な第二級石鹸界面活性剤は典型的に、合計で11〜13個の炭素原子を含むが、しかしながら、更に多くの炭素原子(例えば、最高16個)が存在することができる。
【0069】
本組成物に使用するのに適した他のアニオン性洗剤としては、オレフィンスルホネート、例えば長鎖アルケンスルホネート、長鎖ヒドロキシアルカンスルホネート、又はアルケンスルホネートとヒドロキシアルカン−スルホネートとの混合物が挙げられる。アルキルスルフェート、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテルサルフェート、及び芳香族ポリ(エチレンオキシ)サルフェート、例えばエチレンオキシド及びノニルフェノールの、サルフェート又は縮合生成物(通常1分子当たり1〜6個のオキシエチレン基を有する)もまた挙げられる。樹脂酸及び水素化樹脂酸、例えばロージン、水素化ロージン、及びタロー油中に存在し又はタロー油から誘導される樹脂酸及び水素化樹脂酸もまた適切である。
【0070】
特定の塩は、これを用いる特定の処方及び必要性に応じて適切に選択されるだろう。
【0071】
適切なアニオン性界面活性剤の更なる例は、「界面活性剤及び洗剤(Surface Active Agents and Detergents)」(Schwartz、Perry、及びBerchによる、第I及びII巻)に記載されている。様々なそのような界面活性剤は、1975年12月30日発行のLaughlinらの米国特許第3,929,678号明細書の第23欄第58行〜第29欄第23行にも一般的に開示されている。
【0072】
カチオン性界面活性剤
界面活性剤は、分子のヒドロトロープ部分上の電荷が正である場合、カチオン性として分類される。pHが中性付近又はそれ以下に低下しない限りヒドロトロープは電荷を有しないが、そのときカチオン性となる界面活性剤(例えばアルキルアミン)は、この群に含まれる。理論的には、カチオン性界面活性剤は、「オニウム」構造R
nX
+Y
−を含む任意の構成部分の組合せから合成してもよく、窒素(アンモニウム)、例えばリン(ホスホニウム)、及び硫黄(スルホニウム)以外の化合物を含むことができる。実際は、カチオン性界面活性剤の分野は、窒素カチオンまでの合成のルートが単純で直接的であり、高収率で生成物を与え、より安価に製造できることをおそらく理由として、窒素含有化合物に占められている。
【0073】
カチオン性界面活性剤は、少なくとも一つの長炭素鎖の疎水性基と、少なくとも一つの正に帯電した窒素とを含む化合物を、好ましくは含み、より好ましくは指す。長炭素鎖基は、単純な置換によって、窒素原子に直接結合していてもよく;又は、より好ましくは架橋官能基、若しくはいわゆる介在アルキルアミン及びアミドアミンによって間接的に結合していてもよい。そのような官能基は、分子をより親水性及び/又はより水分散性にすることができ、共界面活性剤混合物によってより容易に水に可溶化させることができ、及び/又は水溶性にすることができる。水溶性を増加させるため、更なる第一級、第二級、若しくは第三級アミノ基を導入することができ、又はアミノ窒素を低分子量アルキル基によって第四級にすることができる。更に、窒素は、様々な程度の不飽和度の分岐鎖若しくは直鎖部分、又は飽和若しくは不飽和複素環の一部であることができる。更に、カチオン性界面活性剤は、一つ以上のカチオン性窒素原子を有する錯結合を含んでもよい。
【0074】
アミンオキシド、両性、及び双性として分類される界面活性剤化合物は、ほとんど中性〜酸性のpHの溶液中では、それ自身が典型的にカチオン性であり、界面活性剤の分類が重複する可能性がある。ポリオキシエチル化カチオン性界面活性剤は、一般に、アルカリ性溶液中では非イオン性界面活性剤のようにふるまい、酸性溶液中ではカチオン性界面活性剤のようにふるまう。
【0075】
最も単純なカチオン性アミン、アミン塩、及び第四級アンモニウム化合物は、下式:(R)(R’)(R’’)N、(R)(R’)(R’’)N
+HX
−、(R)(R’)(R’’)N
+R’’’X
−で描くことができ、式中、Rは長鎖アルキルを表し、R’、R’’、及びR’’’は長鎖アルキル基、又はより小さいアルキル基、又はアリール基、又は水素のいずれかであってよく、Xはアニオンを表す。アミン塩及び第四級アンモニウム化合物は水溶性が高いため、本発明の実施に好ましい。
【0076】
多くの商業的な陽イオン表面活性剤の大部分は、当業者に知られ「界面活性剤百科事典(Surfactant Encyclopedia)」、コスメティクス&トイレタリーズ(Cosmetics & Toiletries)、第104巻(2)86〜96頁(1989年)に記載されている、4つの主要な種類、及び更なるサブグループへと更に分類することができる。第一の分類としては、アルキルアミン、及びこれらの塩が挙げられる。第二の分類としては、アルキルイミダゾリンが挙げられる。第三の分類としては、エトキシル化アミンが挙げられる。第四の分類としては、第四級のもの、例えばアルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンゼン塩、複素環式アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤は、本組成物において有用である可能性がある様々な特性を有することが知られている。
【0077】
これらの望ましい特性としては、中性のpH以下の組成物における洗浄力、抗菌効果、他の剤と組み合わせた増粘若しくはゲル化等が挙げられる。
【0078】
両性界面活性剤
両性(amphoteric)又は両性(ampholytic)界面活性剤は、塩基性親水基及び酸性親水基の両方、並びに有機疎水性基を含む。これらのイオン性物質は、他の種類の界面活性剤について本明細書に記載されている、いずれのアニオン性基又はカチオン性基であってもよい。塩基性窒素基、及び酸性カルボキシレート基は、塩基性親水基、及び酸性親水基として使用される典型的な官能基である。いくつかの界面活性剤において、スルホネート、サルフェート、ホスホネート、又はホスフェートは、負電荷を提供する。
【0079】
両性界面活性剤は、脂肪族の第二級及び第三級アミンの誘導体として広く記載することができ、脂肪族基は直鎖又は分岐鎖であってよく、脂肪族基の一つは8〜18個の炭素原子を含み、一つはアニオン性水溶性基、例えば、カルボキシ基、スルホ基、スルファト基、ホスファト基、又はホスホノ基を含む。両性界面活性剤は、当業者に知られ、「界面活性剤百科事典(Surfactant Encyclopedia)」、コスメティクス&トイレタリーズ(Cosmetics & Toiletries)、第104巻(2)69〜71頁(1989年)に記載されている、2つの主要な種類に更に分類される。第一の分類としては、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)、及びこれらの塩が挙げられる。第二の分類としては、N−アルキルアミノ酸、及びこれらの塩が挙げられる。いくつかの両性界面活性剤は、両方の種類に該当することが想定できる。
【0080】
両性界面活性剤は、当業者に知られている方法によって合成することができる。例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンは、長鎖カルボン酸(又は誘導体)と、ジアルキルエチレンジアミンとの縮合及び閉環によって合成される。商業的な両性界面活性剤は、例えば酢酸エチルを用いた、アルキル化によるイミダゾリン環の加水分解及びその後の開環によって誘導体化される。アルキル化の間、1つ又は2つのカルボキシアルキル基が反応して、第三級アミン、及び異なるアルキル化剤とのエーテル結合を形成して異なる第三級アミンを与える。
【0081】
例えば、本組成物に使用することができる商業的に著名なイミダゾリンから誘導した両性物質としては、例えば、ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシ−プロピオネート、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシ−グリシネート、ココアンホプロピル−スルホネート、及びココアンホカルボキシ−プロピオン酸が挙げられる。好ましいアンホカルボン酸は、アンホジカルボン酸のジカルボン酸の官能性が二酢酸及び/又はジプロピオン酸である脂肪族イミダゾリンから製造される。
【0082】
本明細書の上記に記載したカルボキシメチル化化合物(グリシネート)は、しばしばベタインと呼ばれる。ベタインは、本明細書の下記の双性界面活性剤と題する節において述べる両性物質の特別な種類である。
【0083】
長鎖N−アルキルアミノ酸は、RがC
8〜C
18直鎖又は分岐鎖アルキルである脂肪族アミンRNH
2と、ハロゲン化カルボン酸とを反応させることによって容易に調製される。アミノ酸の第一級アミノ基のアルキル化は、第二級アミン及び第三級アミンを導く。アルキル基は、一つ以上の反応性窒素中心を提供する更なるアミノ基を有していてもよい。商業的なN−アルキルアミン酸のほとんどは、ベータ−アラニン又はベータ−N(2−カルボキシエチル)アラニンの、アルキル誘導体である。本発明において用途を有する商業的なN−アルキルアミノ酸両性物質の例としては、アルキルベータ−アミノジプロピオネート、RN(C
2H
4COOM)
2、及びRNHC
2H
4COOMが挙げられる。これらにおいて、Rは好ましくは、8〜18個の炭素原子を含む非環式疎水性基であり、Mはカチオンであり、アニオンの電荷を中和している。
【0084】
好ましい両性界面活性剤としては、ココナッツ製品、例えばココナッツオイル、又はヤシ脂肪酸から誘導されるものが挙げられる。これらのココナッツから誘導されたより好ましい界面活性剤は、それらの構造の一部として、エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分、好ましくはグリシン、又はこれらの組み合わせ;及び8〜18(好ましくは12)の炭素原子の脂肪族置換基を含む。そのような界面活性剤は、アルキルアンホジカルボン酸とみなすこともできる。ジナトリウムココ両ジプロピオネートは、最も好ましい両性界面活性剤のひとつであり、商品名Miranol
TM FBSの下で、ローディア(Rhodia)社、クランベリー、ニュージャージー州から商業的に入手可能である。ジナトリウムココアンホジアセテートの化学名を有する、他の最も好ましいココナッツから誘導した両性界面活性剤は、ローディア(Rhodia)社、クランベリー、ニュージャージー州から、商品名Miranol
TM C2M−SF Coneの下で、販売されている。
【0085】
両性物質の種類、及びこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日に発行されたLaughlin及びHeuringの米国特許第3,929,678号明細書に記載されている。更なる例は、「界面活性剤及び洗剤(Surface Active Agents and Detergents)」(Schwartz、Perry、及びBerchによる、第I巻及び第II巻)である。
【0086】
双性界面活性剤
双性界面活性剤は、両性界面活性剤の部分集合とみなすことができる。双性界面活性剤は、第二級及び第三級アミン誘導体、複素環式の第二級及び第三級アミン誘導体、又は第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、若しくは第三級スルホニウム化合物の誘導体として広く記載することができる。典型的には、双性界面活性剤としては、正に荷電した第四級アンモニウムイオン、又は場合によってはスルホニウムイオン若しくはホスホニウムイオン、負に荷電したカルボキシル基、及びアルキル基が挙げられる。双性イオンは、分子の等電領域においてほとんど等しい程度にイオン化し、正−負電荷中心間の強い「分子内塩」引力を高めることができる、カチオン性基及びアニオン性基を一般に含む。そのような双性イオン合成界面活性剤の例としては、脂肪族の第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体が挙げられ、ここで、脂肪族基は、直鎖又は分岐鎖であることができ、脂肪族置換基の1つが8〜18個の炭素原子を含んでおり、1つがアニオン性水溶性基、例えば、カルボキシ基、スルホネート基、サルフェート基、ホスフェート基、又はホスホネート基を含む。ベタイン界面活性剤及びスルテイン界面活性剤は、本明細書における使用のための、例示的な双性界面活性剤である。
【0087】
これらの化合物の一般式は:R
1Y
+(R
2)
xCH
2R
3Z
−であり、R
1は、0〜10個のエチレンオキシド部分と0〜1個のグリセリル部分とを有する、8〜18個の炭素原子のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基を含んでおり;Yは窒素、リン、及び硫黄原子からなる群から選択され;R
2は、1〜3個の炭素原子を含む、アルキル基、又はモノヒドロキシアルキル基であり;xは、Yが硫黄原子であるとき1であり、Yが窒素又はリン原子であるとき2であり、R
3は、アルキレン若しくはヒドロキシアルキレン、又は1〜4個の炭素原子のヒドロキシアルキレンであり、Zは、カルボキシレート基、スルホネート基、サルフェート基、ホスホネート基、及びホスフェート基からなる群から選択される基である。
【0088】
上記に掲げた構造を有する双性界面活性剤の例としては:4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート;5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−サルフェート;3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラコサンホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート;3−[N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル−アンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート;3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−プロパン−1−スルホネート;3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシ−プロパン−1−スルホネート;4−[N,N−ジ(2(2−ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート;3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホニオ]−プロパン−1−ホスフェート;3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート;及びS[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシペンタン−1−サルフェートが挙げられる。上記の洗剤界面活性剤に含まれるアルキル基は、直鎖又は分岐鎖、及び飽和又は不飽和であることができる。本組成物の使用に適する双性界面活性剤としては、下記:(R’)(R’’)(R’’’)N
+CH
2CO
2−、(R’)(R’’)SCH
2CO
2−、(R’)(R’’)(R’’’)P
+CH
2CO
2−の一般構造のベタインが挙げられる。
【0089】
これらの界面活性剤ベタインは典型的に、極端なpHにおいて強いカチオン性又はアニオン性の性質を示さず、等電領域内で低減された水溶性も示さない。「外部的(external)」第四級アンモニウム塩とは異なり、ベタインはアニオンと適合する。適切なベタインの例としては、ココナッツアシルアミドプロピルジメチルベタイン;ヘキサデシルジメチルベタイン;C
12〜14アシルアミドプロピルベタイン;C
8〜14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン;C
14〜16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ−1−カルボキシブタン;C
16〜18アシルアミドジメチルベタイン;C
12〜16アシルアミドペンタンジエチルベタイン;及びC
12〜16アシルメチルアミドジメチルベタインが挙げられる。
【0090】
本発明において有用なスルテインは、式R(R
1)
2N
+R
2SO
3−を有するそれらの化合物を含み、Rは、C
6〜C
18ヒドロカルビル基であり、R
1はそれぞれ、典型的には、独立して、C
1〜C
3アルキル、例えばメチルであり、R
2は、C
1〜C
6ヒドロカルビル基、例えばC
1〜C
3アルキレン、又はヒドロキシアルキレン基である。
【0091】
双性イオン物質の種類、及びこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、Laughlin及びHeuringの1975年12月30日公開の米国特許第3,929,678号に記載されている。更なる例は、「界面活性剤及び洗剤(Surface Active Agents and Detergents)」(Schwartz、Perry、及びBerchによる、第I巻及び第II巻)である。
【0092】
界面活性剤は、使用濃度の洗浄溶液の約0.001質量%〜1質量%の範囲で好ましくは存在する。
【0093】
更に好ましい方法において、洗剤組成物Aが使用され、それらの濃縮物は、合計濃度に基づいて1〜10質量%、好ましくは2〜6質量%の界面活性剤を含む。
【0094】
アルカリ源
アルカリ源は、洗剤組成物Aの他の成分と適合する任意のアルカリ源であることができる。例示的なアルカリ源としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属塩、ホスフェート、アミン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0095】
洗剤組成物Aは、アルカリ源を加えることによって、約11以上約14以下、好ましくは約12以上約13以下のpH値を達成するよう調整することができる。pH値は、細菌、例えばバクテリア、菌類、ウイルス、及び胞子の数の最適化された減少を提供するために重要である。
【0096】
好ましいアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウムが挙げられる。しかしながら、最も好ましくは水酸化ナトリウムである。アルカリ金属塩としては、炭酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸カリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。ホスフェートとしては、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。アミンとしては、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びこれらの混合物を含む群から選択されるアルカノールアミンが挙げられる。
【0097】
アルカリ源、好ましくはアルカリ金属水酸化物は、様々な形態、例えば固体ビーズの形態、水溶液に溶解した形態、又はこれらの組み合わせで組成物に添加してもよい。アルカリ金属水酸化物は、12〜100USメッシュの粒径の混合であるペレット又はビーズとして、又は水溶液として、例えば約45質量%、約50質量%、及び約73質量%の溶液として商業的に入手可能である。
【0098】
防汚剤
更に好ましくは、本発明の方法の工程b)において使用される洗剤組成物A又は洗浄液は、汚れ変更特性を汚れに供給する特性を有する剤を含む。
【0099】
そのような剤は、浸透剤、プレ−スポッティング剤(pre-spotting agents)、すなわち前処理剤、HLB調節剤からなる群から選択してもよい。その後の洗浄で汚れが除去されてもよいように、剤によって汚れが変更される。
【0100】
防汚剤は、好ましくはポリマー防汚剤、好ましくはポリアルキレンテレフタレートとポリオキシエチレンテレフタレートとのブロックコポリマー、及びポリアルキレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロックコポリマーを含むものである。好ましくは、これらのポリマー防汚剤は、1つ又は複数の、負に荷電した官能基、例えばスルホネート官能基、好ましくは上記ポリマー防汚剤の末端キャップ基が挙げられる。防汚剤の例としては、引用により本明細書中に含まれる米国特許第5,234,610号明細書に提供されている。
【0101】
汚れ抗再析剤
洗剤組成物Aは、抗再析剤を含んでもよい。いかなる特定の理論にも制約されることを望まないが、抗再析剤は、緩くなった汚れが洗浄された布帛上へ再堆積することを防止することを補助すると考えられる。抗再析剤を用いて、使用溶液中の汚れの懸濁を維持することを促進し、汚れが除去された基質上へそれらが再堆積する傾向を低減することができる。
【0102】
例示的な抗再析剤としては、脂肪酸アミド、フルオロカーボン界面活性剤、錯リン酸エステル、スチレン無水マレイン酸コポリマー、及びセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。特定の例示的な抗再析剤としては、スチレン無水マレイン酸コポリマー、トリポリリン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、アクリル酸ポリマー、及びマレイン酸/オレフィンコポリマーが挙げられる。抗再析剤の量は、洗剤組成物Aの質量に基づいて約0.1質量%以上約10質量%以下、好ましくは約0.2質量%以上約5質量%以下、更に好ましくは約以上0.3質量%〜約1質量%以下、より更に好ましくは約0.4質量%以上〜約0.5質量%以下である。
【0103】
光学的増白剤
蛍光増白剤又は蛍光増光剤と呼ばれる光学的増白剤は、布基材にキャストされた黄色に光学的補償を提供する。光学的増白剤を用いて、黄変は、黄色を有する範囲と同程度の領域に存在する光学的増白剤から放出される光に置き換えられる。光学的増白剤によって供給される青色〜紫色の光は、その場所から反射したその他の光と組み合わさり、実質的に完全な又は強化された明るい白い外見を提供する。蛍光による増白剤は、この更なる光を生じる。光学的増白剤は、紫外線の範囲(例えば、275〜400nm)の光を吸収することができ、紫外の青いスペクトル(例えば、400〜500nm)の光を放出することができる。
【0104】
光学的増白剤系に属する蛍光化合物は、多くの場合縮合環系を含む、典型的には芳香族、又は芳香族複素環式材料である。これらの化合物の重要な構成は、芳香環に関連する共役二重結合の連続した鎖の存在である。そのような共役二重結合の数は、分子の蛍光部分の置換基及び平面性に依存する。
【0105】
多くの増白剤化合物は、スチルベン、又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環(トリアゾール、オキサゾール、イミダゾール等)、又は6員複素環(クマリン、ナフタアルアミド、トリアジン等)の誘導体である。
【0106】
第一の成分の洗剤組成物Aに使用するための光学的増白剤の選択は、多くの要因、例えば洗剤の種類、第一の成分の洗剤組成物Aに存在する成分の他の性質、洗浄水の温度、撹拌の程度、及びタブ径に対する洗浄される材料の比率に依存する。増白剤の選択は、洗浄される材料の種類、例えば、綿、合成物等にも依る。大部分の洗濯洗剤製品は様々な布帛の洗浄に使用されるので、第一の成分の洗剤組成物Aは増白剤の混合物を含むべきであり、それは様々な布帛にとって効果的である。そのような増白剤混合物の個々の成分が適合することは当然必要である。
【0107】
本発明において有用な光学的増白剤は公知であり、商業的に入手可能である。本発明で有用な市販蛍光増白剤は、必ずしも限定されないが、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、アゾール、5及び6員環式ヘテロ環、及び他の様々な物質の誘導体を含むサブグループに分類できる。
【0108】
特に適切な蛍光増白剤の例としては、限定されないが:ジスチリルビフェニル二スルホン酸ナトリウム塩、及びシアヌル酸クロリド/ジアミノスチルベンジスルホン酸ナトリウム塩が挙げられる。適切な商業的に入手可能な蛍光増白剤の例としては、限定されないが:BASF社から入手可能な、Tinopal(登録商標)5 BM−GX、Tinopal(登録商標)CBS−CL、Tinopal(登録商標)CBS−X、Tinopal(登録商標)DMS−X、及びTinopal(登録商標)AMS−GXが挙げられる。
【0109】
この種の増白剤の更なる例は、「蛍光増白剤の製造及び応用(The Production and Application of Fluorescent Brightening Agents)」、M.Zahradnik、ジョンワイリーアンドサンズ(John Wiley & Sons)出版、ニューヨーク(1982年)に開示されており、当該開示は引用により本願明細書に取り入れられる。
【0110】
本発明に有用であることがあるスチルベン誘導体としては、必ずしも限定されないが、ビス(トリアジニル)アミノ−スチルベンの誘導体;スチルベンのビスアシルアミノ誘導体;スチルベンのトリアゾール誘導体;スチルベンのオキサジアゾール誘導体;スチルベンのオキサゾール誘導体;及びスチルベンのスチリル誘導体が挙げられる。好ましい光学的増白剤としては、スチルベン誘導体が挙げられる。
【0111】
適切に使用することができる光学的増白剤は、4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)ビフェニル(CBS−X)及び/又は4,4’−ビス−[(4,6−ジ−アニリノ−s−トリアジン−2−イル)−アミノ]−2,2−スチルベンジスルホン酸(DMS−X)である。
【0112】
光学的増白剤の量は、洗剤組成物Aの質量に基づいて、約0.1質量%以上約2質量%以下、より好ましくは約0.2質量%以上約1質量%以下であることができる。
【0113】
消泡剤
一般に、本発明に用いることができる消泡剤としては、シリカ、及びシリコーン;脂肪酸、又は脂肪酸エステル;アルコール;サルフェート、又はスルホネート;アミン、又はアミド;ハロゲン化化合物、例えばフルオロクロロ炭化水素;植物油、ワックス、鉱油、及びそれらのスルホン化又は硫酸化誘導体;脂肪酸及び/又はそれらの石鹸、例えばアルカリ、アルカリ土類金属石鹸;並びにホスフェート及びリン酸エステル、例えばアルキル及びアルカリ性の二リン酸塩、その中でもトリブチルホスフェート;並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0114】
より有効な泡防止剤の1つとしては、シリコーンが挙げられる。シリコーン、例えばジメチルシリコーン、グリコールポリシロキサン、メチルフェノールポリシロキサン、トリアルキル又はテトラアルキルシラン、疎水性シリカ消泡剤、及びこれらの混合物はすべて、消泡用途に用いることができる。一般に入手可能な商業的な消泡剤としては、シリコーン、例えば、有機エマルジョン中に結合されたシリコーンである、アーマーインダストリアルケミカルカンパニー(Armour Industrial ChemicalcCompany)社からのArdefoam(登録商標);クルセイブルケミカルカンパニー(Krusable Chemical Company)社から入手可能なシリコーン及び非シリコーン型消泡剤であり、シリコーンエステルである、FoamKill(登録商標)又はKresseo(登録商標);並びにダウコーニングコーポレーション(Dow Corning Corporation)社からのAnti−Foam A(登録商標)、及びDC−200が挙げられる。これらの消泡剤は、約0.01質量%〜約20質量%、約0.01質量%〜約5質量%、約0.01質量%〜約4質量%、約0.01質量%〜約3質量%、約0.01質量%〜約2質量%、約0.01質量%〜約1.5質量%、又は約0.01質量%〜約1質量%の濃度で存在することができる。
【0115】
本発明の好ましい実施形態において、用いることができる他の消泡剤としては、有機アミド、例えばクラリアント(Clariant)社からのAntimussol(登録商標)、又は油及び/若しくはポリアルキレンベースの化合物、例えばミュンジング(Munzing)社からのAgitan(登録商標)、又は分岐脂肪族アルコール、例えばサソール(Sasol)社からのIsofol(登録商標)が挙げられる。
【0116】
本発明の組成物は、アルカリ性の環境において安定でありかつ酸化的に安定であるアルコールアルコキシレートに基づく、泡防止剤(antifoaming agents)又は消泡剤(defoaming agents)を更に含んでもよい。このため、より有効な泡防止剤の1つは、約C
8〜C
12、より詳細にはC
9〜C
11のアルコール鎖長を有し、かつアルキレンオキシド部分の全体又は一部にポリ−プロピレンオキシドアルコキシレートを有する、アルコールアルコキシレートである。この種類の一般に入手可能な商業的な消泡剤としては、アルコキシレート、例えばBASF Degressalの;特にDegressal SD20である。
【0117】
更にいわゆる曇り点消泡剤(典型的には、エトキシル化/プロポキシル化アルコールからなる非イオン性界面活性剤)、例えばBASF社からのPlurafac(登録商標)型、又はコグニス(Cognis)社からのDehypon(登録商標)型を、本発明において用いてもよい。
【0118】
キレート剤成分
洗剤組成物Aは、アルカリ性の条件で用いた場合に汚れ除去特性を示すキレート剤を含んでもよい。キレート剤成分は、汚れ内の金属を束縛して、洗浄及び洗浄力を支援するために提供される。キレート剤成分は、組成物の一部として提供することができる。キレート剤成分は、洗剤組成物Aの質量に基づいて、約1質量%以上約30質量%以下、好ましくは約2質量%以上約20質量%以下、更に好ましくは約4質量%〜約10質量%以下、より好ましくは約6質量%以上約8質量%以下の量で組成物に提供することができる。キレート剤成分は、異なるキレート剤の混合物を含むことができることを理解すべきである。
【0119】
本発明に用いることができる例示的なキレート剤としては、ホスホネート、グルコン酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸のペンタナトリウム塩(名称Versenex80(登録商標)の下で入手可能)、グルコヘプトン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン四酢酸の塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸の塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、ニトリロ三酢酸の塩、ジエタノールグリシンナトリウム塩(DEG)、エタノールジグリシン二ナトリウム塩(EDG)、四ナトリウムN,N−ビス(カルボキシラトメチル)−L−グルタメート(GLDA)、及びこれらの混合物が挙げられる。エチレンジアミン四酢酸の例示的な塩としては、二ナトリウム塩、四ナトリウム塩、二アンモニウム塩、及び三ナトリウム塩が挙げられる。ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸の例示的な塩は、三ナトリウム塩である。
【0120】
適切なヒドロキシモノカルボン酸化合物としては、限定されないが、クエン酸;プロピオン酸;グルコン酸;グリコール酸;グルコヘプタン酸;コハク酸;乳酸;メチル乳酸;2−ヒドロキシブタン酸;マンデル酸;アトロ乳酸;フェニル乳酸;グリセリン酸;2,3,4−トリヒドロキシブタン酸;アルファヒドロキシラウリン酸;ベンジル酸;イソクエン酸;シトラマル酸;アガリシン酸;キナ酸;ウロン酸、例えばグルクロン酸、グルクロノラクトン酸、ガラクツロン酸、及びガラクツロノラクトン酸;ヒドロキシピルビン酸;アスコルビン酸;及びトロパ酸が挙げられる。好ましいヒドロキシモノカルボン酸化合物としては、クエン酸;プロピオン酸;グルコン酸;グリコール酸;グルコヘプタン酸;及びコハク酸が挙げられる。適切なヒドロキシジカルボン酸化合物としては、限定されないが、タルトロン酸;リンゴ酸;酒石酸;アラビラル酸;リバル酸;キシラル酸;リキサル酸;グルカル酸;ガラクタル酸;マンナル酸;グラル酸;アラル酸;アルトラル酸;イダル酸;及びタラル酸が挙げられる。好ましいヒドロキシジカルボン酸化合物としては、酒石酸、及びエチレンジアミン四酢酸が挙げられる。
【0121】
第一の成分に用いることができる適切なキレート剤としては、イミノジコハク酸、好ましくはイミノジコハク酸のナトリウム塩、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、及び/又は四ナトリウムN,N−ビス(カルボキシラトメチル)−L−グルタメート(GLDA)である。
【0122】
封鎖剤/ビルダー剤
洗剤組成物Aは、金属イオン封鎖剤を含んでもよい。一般に、金属イオン封鎖剤は、一般に天然水で見られる金属イオンに配位(すなわち、結合)して、金属イオンが洗剤組成物の他の洗浄成分の作用を妨げることを防止することができる分子である。いくつかのキレート剤/封鎖剤は、有効量で含まれる場合、閾値剤(threshold agent)として機能することもできる。キレート剤/封鎖剤に関する更なる議論については、カーク−オスマー(Kirk-Othmer)、化学技術百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)、第三版、第5巻、339〜366頁、及び第23巻、319〜320頁を参照のこと。例えば、有機ホスホネート、アミノカルボン酸、縮合ホスフェート、無機ビルダー剤、ポリマーポリカルボキシレート、これらの混合物等を含む様々な封鎖剤を使用することができる。そのような封鎖剤、及びビルダー剤は、商業的に入手可能である。
【0123】
適切な縮合ホスフェートとしては、オルトリン酸ナトリウム、及びオルトリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、及びピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム及びトリポリリン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムが挙げられ、好ましくはトリポリリン酸のものである。
【0124】
一実施形態において、本発明の組成物は、金属イオン封鎖剤又はビルダー剤として、縮合ホスフェート及びポリアクリレート、又は他のポリマー、例えば、トリポリリン酸ナトリウム、及びポリアクリレートを含む。
【0125】
縮合ホスフェートのナトリウム塩は、対応するカリウム塩より好ましい。
【0126】
ビルダー剤としては、有機ホスホネート、例えば有機ホスホン酸、及びそのアルカリ金属塩が挙げられる。適切な有機ホスホネートのいくつかの例としては:
【0127】
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸:
CH
3C(OH)[PO(OH)
2]
2;
【0128】
アミノトリ(メチレンホスホン酸):
N[CH
2PO(OH)
2]
3;
【0129】
アミノトリ(メチレンホスホネート)、ナトリウム塩;
2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸):HOCH
2CH
2N[CH
2PO(OH)
2]
2;
【0130】
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸):
(HO)
2POCH
2N[CH
2CH
2N[CH
2PO(OH)
2]
2]
2;
【0131】
ジエチレントリアミンペンタ(メチレン−ホスホン酸)、ナトリウム塩:
C
9H
(28−x)N
3Na
xO
15P
5(x=7);
【0132】
ヘキサメチレンジアミン(テトラメチレンホスホン酸)、カリウム塩:
C
10H
(28−x)N
2K
xO
12P
4(x=6);
【0133】
ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(ペンタメチレンホスホン酸):
(HO
2)POCH
2N[(CH
2)
6N[CH
2PO(OH)
2]
2]
2;及びリン酸H
3PO
3;並びに、他の同様の有機ホスホネート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0134】
2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸):
HOCH
2CH
2N[CH
2PO(OH)
2]
2;
【0135】
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸):
(HO)
2POCH
2N[CH
2CH
2N[CH
2PO(OH)
2]
2]
2;
【0136】
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ナトリウム塩:
C
9H
(28−x)N
3Na
xO
15P
5(x=7);
【0137】
ヘキサメチレンジアミン(テトラメチレンホスホン酸)、カリウム塩:
C
10H
(28−x)N
2K
xO
12P
4(x=6);
【0138】
ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(ペンタメチレンホスホン酸):
(HO
2)POCH
2N[(CH
2)
6N[CH
2PO(OH)
2]
2]
2;及びリン酸H
3PO
3;並びに、他の同様の有機ホスホネート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0139】
金属イオン封鎖剤は、アミノカルボン酸型金属イオン封鎖剤であることができ、又はアミノカルボン酸型金属イオン封鎖剤を含むことができる。適切なアミノカルボン酸型封鎖剤としては、酸又はそのアルカリ金属塩、例えば、アミノアセテート及びその塩が挙げられる。いくつかの例としては、N−ヒドロキシエチルアミノ二酢酸;ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA);メチルグリシン二酢酸(MGDA);2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA);エチレンジアミン四酢酸(EDTA);N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA);ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA);及びアラニン−N,N−二酢酸など;及びこれらの混合物が挙げられる。好ましいアミノカルボキシレートとしては、EDTA、MGDA、及びHEIDAのナトリウム塩が挙げられる。
【0140】
使用することができる例示的な金属イオン封鎖剤又はビルダー剤としては、イミノジコハク酸(IDS)、及びイミノジコハク酸の塩を含む。そのような金属イオン封鎖剤は、他の封鎖剤と比較してより環境にやさしいと一般的に考えられているため望ましい。
【0141】
金属イオン封鎖剤及び/又はビルダー剤は、任意成分であることを理解すべきである。
【0142】
本発明の組成物が金属イオン封鎖剤及び/又はビルダー剤を含む場合、金属イオン封鎖剤及び/又はビルダー剤は、洗剤組成物Aの質量に基づいて、約1質量%以上約30質量%以下、好ましくは約2質量%以上約20質量%以下、より好ましくは約4質量%以上約10質量%以下、更に好ましくは約6質量%以上約8質量%以下の量で提供することができる。
【0143】
酵素
洗剤組成物Aは、酵素材料を更に含んでもよい。酵素材料は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、及びその混合物から選択することができる。酵素材料は、洗剤組成物Aの質量に基づいて、約0.001質量%〜約3質量%の濃度で上記組成物に存在することができる。
【0144】
洗剤組成物Aは、洗浄性能及び/又は布帛ケアの利益を提供する一つ又は複数の酵素を含むことができる。本明細書において酵素は、例えば、タンパク質ベースの、炭水化物ベースの、若しくはトリグリセリドベースのステインの除去を含む多種多様な布帛洗濯目的のために、及び/又は布帛修復のために含まれることができる。適当な酵素の例としては、限定されないが、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、[β]−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、又はこれらの組み合わせが挙げられ、また、あらゆる適切な起源であってよい。一つ又は複数の酵素の選択は、要因、例えばpH活性、安定性最適条件、熱安定性、活性洗剤に対する安定性、キレート剤、ビルダー剤等が考慮される。本明細書において有用な洗浄酵素混合物は、アミラーゼと併用した、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼである。洗浄酵素のサンプルは、米国特許第6,579,839号明細書に記載されている。
【0145】
酵素は、洗剤1g当たりの活性酵素の質量で、通常は最高約5mg、より典型的には約0.01mg〜約3mg存在する。換言すると、本明細書において洗剤は、約0.001質量%〜約5質量%、又は約0.01質量%〜約2質量%、又は約0.05質量%〜約1質量%の商業的な酵素調剤を典型的に含む。プロテアーゼ酵素は、洗剤1g当たりに約0.005〜約0.1AUの活性で存在する。本明細書において有用なプロテアーゼとしては、バチルス(Bacillus)からのズブチリシン(subtilisins)のようなもの[例えば、バチルスズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルスレンタス(Bacillus lentus)、バチルスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)(BPN、BPN’)、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alcalophilus)]、例えばEsperase(登録商標)、Alcalase(登録商標)、Everlase(登録商標)、及びSavinase(登録商標)(ノボザイム(Novozymes)社)、BLAP及び異型(ヘンケル(Henkel)社)が挙げられる。更なるプロテアーゼは、欧州特許出願公開第130756号明細書、国際公開第91/06637号、国際公開第95/10591号、及び国際公開第99/20726号に記載されている。アミラーゼは、英国特許第1296839号公報、国際公開第94/02597号、及び国際公開第96/23873号に記載されており;及びPurafect Ox Am(登録商標)(ジェネンコア(Genencor)社)、Termamyl(登録商標)、Natalase(登録商標)、Ban(登録商標)、Fungamyl(登録商標)、Duramyl(登録商標)(全てノボザイム(Novozymes)社)、及びRAPID ASE(インターナショナルバイオシンセティクス(International Bio-Synthetics)社)として入手可能である。
【0146】
本明細書においてセルラーゼは、pH最適条件が5〜9.5である細菌及び/又は菌類のセルラーゼを含む。適切なセルラーゼは、1984年3月6日に発行されたBarbesgoardらの米国特許第4,435,307号に開示されている。本明細書において有用なセルラーゼは、細菌又は菌類のセルラーゼ、例えばヒューミコラインソレンス(Humicola insolens)、特にDSM1800、例えば50kD〜43kD(Carezyme(登録商標))によって生じるセルラーゼが挙げられる。更なる適切なセルラーゼとしては、トリコデルマロンギブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)からのEGIIIセルラーゼである。ノボザイム(Novozymes)社による国際公開第02/099091には、バチルスsp.、DSM12648に内因する、エンド−β−グルカナーゼ活性(EC3.2.1.4)を示す酵素;洗剤及び布地用途に使用されること;並びに国際公開第04/053039における抗再析エンドグルカナーゼが記載されている。花王の欧州特許出願公開第265832号明細書には、バチルスsp.KSM−635の培養生成物から分離した、アルカリ性のセルラーゼK、CMCase I、及びCMCase IIが記載されている。花王は、アルカリ性の環境のための、容易に大量生産できる、高活性アルカリ性セルラーゼ/エンドグルカナーゼを更に記載している:欧州特許出願公開第1350843号明細書(KSM S237;1139;KSM 64;KSM N131)、欧州特許出願公開第265832A号明細書(KSM 635、FERM BP 1485)、欧州特許出願公開第0271044A号明細書(KSM 534、FERM BP 1508;KSM 539、FERM BP 1509;KSM 577、FERM BP 1510;KSM 521、FERM BP 1507;KSM 580、FERM BP 1511;KSM 588、FERM BP 1513;KSM 597、FERM BP 1514;KSM 522、FERM BP 1512;KSM 3445、FERM BP 1506;KSM 425、FERM BP 1505)。
そのようなエンドグルカナーゼは、上記バチルス種の1つに内因するポリペプチド(又はその異型)を含んでもよい。他の適切なセルラーゼは、パエニバチルスポリキサマ(Paenibacilus polyxyma)(野生型)、例えば国際公開第01/062903に記載されているXYG1006からの、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を示すファミリー44グリコシルヒドロラーゼ酵素又はその異型である。本明細書において有用なカルボヒドラーゼとしては、例えば、マンナナーゼ(例えば、米国特許第6,060,299号明細書を参照)、ペクチン酸リアーゼ(例えば、国際公開第99/27083号を参照)、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(例えば、国際公開第96/33267号を参照)、及び/又はキシログルカナーゼ(例えば、国際公開第99/02663を参照)が挙げられる。本明細書において有用な、エンハンサーを有する漂白酵素としては、例えば、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、オキシゲナーゼ、リポキシゲナーゼ(例えば、国際公開第95/26393号を参照)、及び/又は(非ヘム)ハロペルオキシダーゼが挙げられる。
【0147】
適切なエンドグルカナーゼとしては:
1)エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性(E.C.3.2.1.4)を示し、国際公開第02/099091号の配列番号2の位置1−773のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、又は少なくとも94%、又は少なくとも97%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有する、酵素;又は、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を有するそのフラグメント。GCGプログラムにおけるGAPは、GAP導入ペナルティ3.0、及びGAP拡張ペナルティ0.1を用いて同一性を決定する。2002年12月12日のノボザイム(Novozymes)A/Sによる国際公開第02/099091号、例えば、ノボザイム(Novozymes)A/SによるCelluclean
(TM)を参照のこと。GCGは、配列分析ソフトウェアパッケージ(アクセルリス(Accelrys)社、カリフォルニア州、サンディエゴ、米国)を意味する。GCGは、ニードルマン(Needleman)及びヴンシュ(Wunsch)アルゴリズムを使用して、マッチ数を最大化し、かつギャップ数を最小化する2つの完全な配列の連なりを見つける、ギャップ(GAP)と呼ばれるプログラムを含む。
【0148】
2)2003年10月8日に公開された花王の欧州特許出願公開第1350843Aに記載されている、アルカリ性エンドグルカナーゼ酵素([0011]〜[0039]、及び例1〜4)。適切なリパーゼとしては、シュードモナス(Pseudomonas)及びクロモバクター(Chromobacter)によって生じるもの、並びにノボザイム(Novozymes)社からのLIPOLASE(登録商標)、LIPOLASE ULTRA(登録商標)、LIPOPRIME(登録商標)、及びLIPEX(登録商標)が挙げられる。また、1978年2月24日公開の特願昭53−20487号明細書、アレアリオ・ファーマシュティカル(Areario Pharmaceutical)社、名古屋、日本から入手可能な、商品名リパーゼP「Amano」を参照のこと。他の商業的なリパーゼとしては、東洋醸造社、田方、日本から入手可能な、Amano−CES、リパーゼexクロモバクタービスコサム;並びにU.S.バイオケミカル(U.S. Biochemical)社、米国、及びダイオシンス(Diosynth)社、オランダからのクロモバクタービスコサムリパーゼ、及びリパーゼexシュードモナスグラジオリが挙げられる。クチナーゼ[EC3.1.1.50]、及びエステラーゼもまた適切である。液体洗剤処方のために有用な酵素、及びそのような処方へのそれらの取り込みは、1981年4月14日に発行されたHoraらによる米国特許第4,261,868号に開示されている。一実施形態において、本明細書において液体組成物は、野生型プロテアーゼ酵素を実質的に含まない(すなわち、測定可能な量を含まない)。典型的な組合せは、例えば、プロテアーゼ及びリパーゼをアミラーゼと併用して含んでもよい酵素カクテルである。洗剤組成物中に存在する場合、上述の更なる酵素は、組成物の約0.00001質量%〜約2質量%、約0.0001質量%〜約1質量%、又は更には約0.001質量%〜約0.5質量%の酵素タンパク質の濃度で存在してもよい。
【0149】
酵素安定剤
洗剤に使用するための酵素は、様々な技術によって安定化することができる。本明細書において使用される酵素は、酵素にカルシウム及び/又はマグネシウムイオンを提供する、そのようなイオンの水溶性の源を最終的な組成物中に存在させることによって、安定化することができる。プロテアーゼを含む水性組成物の場合、可逆的なプロテアーゼ阻害剤、例えばホウ素化合物を加えて、安定性を更に改善することができる。有用な酵素安定剤系は、カルシウム及び/又はマグネシウム化合物、ホウ素化合物及び置換ホウ酸、芳香族ホウ酸エステル、ペプチド及びペプチド誘導体、ポリオール、低分子量カルボキシレート、比較的疎水性な有機化合物[例えば、特定のエステル、ジアルキルグリコールエーテル、アルコール又はアルコールアルコキシレート]、カルシウムイオン源に加えてアルキルエーテルカルボキシレート、ベンジルアミン塩酸塩、低脂肪族アルコール及びカルボン酸、N,N−ビス(カルボキシメチル)セリン塩;(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、及びPEG;リグニン化合物、ポリアミドオリゴマー、グリコール酸、又はその塩;ポリヘキサメチレンビグアニド、又はN,N−ビス−3−アミノ−プロピル−ドデシルアミン、又は塩;及びこれらの混合物である。洗剤は、可逆的プロテアーゼ阻害剤、例えば、ペプチド若しくはタンパク質型、又はファミリーVIの変性ズブチリシン阻害剤及びプラスミノストレピン;ロイペプチン、ペプチドトリフルオロメチルケトン、又はペプチドアルデヒドを含んでもよい。酵素安定剤は、1リットル当たり約1〜約30ミリモル、又は約2〜約20ミリモル、又は約5〜約15ミリモル、又は約8〜約12ミリモルの安定剤イオンで存在する。
【0150】
保存剤
前記のように、本発明による方法の工程b)において、洗剤組成物Aに加えて、好ましくは保存剤もまた液体洗浄中に使用される。保存剤は、洗剤組成物Aにおける微生物の成長を低減又は防止するために使用される。また、保存剤は、洗剤組成物Aの使用溶液中の、及び洗浄用布地上の微生物の成長を低減又は防止するために、液体洗浄中に使用される。
【0151】
好ましくは、保存剤は、アミン、第四級アンモニウム化合物、アルデヒド、抗菌性の酸及びその塩、カルボン酸エステル、酸アミド、フェノール、フェノール誘導体、ジフェニル、ジフェニルアルカン、尿素誘導体、酸素アセタール、酸素ホルマール、窒素アセタール、窒素ホルマール、ベンズアミジン、イソチアゾリン、フタルイミド誘導体、ピリジン誘導体、グアニジン、キノリン、並びにこれらの混合物から選択される。
【0152】
これらの保存剤は、ウイルス、バクテリア、かび、又は酵母に対して効果的に作用する。
【0153】
本出願の文脈における保存剤とは、抗菌性作用を有し、それで処理した布地布帛上の、及び洗浄用布地を洗浄する洗剤組成物Aの使用溶液中の微生物数を低減することが可能な化合物を意味する。
【0154】
抗菌性の範囲及び作用機構に応じて、保存剤又は殺生物性化合物は、静菌剤及び殺菌剤、静真菌剤及び殺真菌剤等に区別される。適切な保存剤は、アミン、第四級アンモニウム化合物、アルデヒド、抗菌性の酸、又はその塩、カルボン酸エステル、酸アミド、フェノール、フェノール誘導体、ジフェニル、ジフェニルアルカン、尿素誘導体、酸素アセタール、酸素ホルマール、窒素アセタール、窒素ホルマール、ベンズアミジン、イソチアゾリン、フタルイミド誘導体、ピリジン誘導体、グアニジン、キノリン、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、ヨード−2−プロピルブチルカルバメート、ヨウ素、ヨードフォア、ハロゲン化合物、及び上記の任意の混合物から好ましくは選択される。
【0155】
本願明細書の保存剤としては、ウンデシレン酸、サリチル酸、ジヒドロ酢酸、o−フェニルフェノール、N−メチルモルホリノアセトニトリル(MMA)、2−ベンジル−4−クロロフェノール、2,2’−メチレンビス(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、4,4’−ジクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル(ジクロサン)、2,4,4’−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、クロルヘキシジン、N−(4−クロロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N,N’−(1,10−デカンジイルジ−1−ピリジニル−4−イリデン)−ビス(1−オクタンアミン)ジヒドロクロリド、N,N’−ビス(4−クロロフェニル)−3,12−ジイミノ−2,4,11,13−テトラアザテトラデカンジイミドアミド、グルコプロタミン、グアニジン、例えばビグアニジン及びポリグアニジン、例えば1,6−ビス(2−エチルヘキシルビグアニドヘキサン)ジヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−フェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−フェニル−N1,N1−メチルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−o−クロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N1,N1’−2,6−ジクロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ−[N1,N1’−ベータ−(p−メトキシフェニル)ジグアニド−N5,N5’]ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−アルファ−メチル−ベータ−フェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−p−ニトロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、オメガ:オメガ−ジ−(N1,N1’−フェニルジグアニド−N5,N5’)−ジ−n−プロピルエーテルジヒドロクロリド、オメガ:オメガ’−ジ−(N1,N1’−p−クロロフェニルジグアニド−N5,N5’)−ジ−n−プロピルエーテルテトラヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−2,4−ジクロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−p−メチルフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−2,4,5−トリクロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ−[N1,N1’−アルファ−(p−クロロフェニル)エチルジグアニド−N5,N5’]ヘキサンジヒドロクロリド、オメガ:オメガ−ジ−(N1,N1’−p−クロロフェニルジグアニド−N5,N5’)m−キシリルジヒドロクロリド、1,12−ジ−(N1,N1’−p−クロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ドデカンジヒドロクロリド、1,10−ジ−(N1,N1’−フェニルジグアニド−N5,N5’)デカンテトラヒドロクロリド、1,12−ジ−(N1,N1’−フェニルジグアニド−N5,N5’)ドデカンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1,N1’−o−クロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ−(N1、N1’−o−クロロフェニルジグアニド−N5,N5’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、エチレンビス(1−トルイルビグアニド)、エチレンビス(p−トルイルビグアニド)、エチレンビス(3,5−ジメチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(p−tert−アミルフェニルビグアニド)、エチレンビス(ノニルフェニルビグアニド)、エチレンビス(フェニルビグアニド)、エチレンビス(N−ブチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(2,5−ジエトキシフェニルビグアニド)、エチレンビス(2,4−ジメチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(o−ジフェニルビグアニド)、N−ブチルエチレン−ビス(フェニルビグアニド)、トリメチレンビス(o−トルイルビグアニド)、N−ブチルトリメチレン−ビス(フェニルビグアニド)、及び対応する塩、例えば酢酸塩、グルコン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、重亜硫酸塩、フッ化物、ポリマレイン酸塩、N−ココアルキルサルコシン酸塩、リン酸塩、次亜リン酸塩、パーフルオロオクタノン酸塩、ケイ酸塩、ソルビン酸塩、サリチル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、イミノ二酢酸塩、ケイ皮酸塩、チオシアン酸塩、アルギニン酸塩、ピロメリト酸塩、テトラカルボキシ酪酸塩、安息香酸塩、グルタル酸塩、モノフルオロリン酸塩、及びパーフルオロプロピオン酸塩、並びにこれらの任意の混合物が挙げられる。
【0156】
ハロゲン化キシレン及びクレゾール誘導体、例えばp−クロロメタクレゾール、又はp−クロロメタキシレンもまた適切である。
【0157】
好ましくは、保存剤は、第四級アンモニウム化合物である。活性保存剤として適切な第四級アンモニウム化合物(QAC)は、一般式:
(R
1)(R
2)(R
3)(R
4)N
+X
−
を有し、R
1〜R
4は、同じ又は異なるC
1〜C
22アルキル残基、C
7〜C
28アラルキル残基、又は複素環式残基であり、2個、又はピリジンのような芳香族結合の場合3個の残基は窒素原子と共に複素環(例えば、ピリジニウム、又はイミダゾリニウム化合物)を形成しており、X
−は、ハロゲン化物イオン、サルフェートイオン、水酸化物イオン、又は同様のアニオンである。
【0158】
QACは、第三級アミンを、アルキル化剤、例えば塩化メチル、塩化ベンジル、ジメチルサルフェート、臭化ドデシル、及びエチレンオキシドと反応させることによって製造することができる。長いアルキル残基及び2つのメチル基を有する第三級アミンのアルキル化は特に容易に達成され、2つの長い残基及びメチル基を有する第三級アミンの四級化さえ、塩化メチルの助けを借りて、穏やかな条件で実施することができる。3つの長いアルキル残基又はヒドロキシ置換アルキル残基を有するアミンは、反応性が低く、硫酸ジメチルによって好ましくは四級化される。
【0159】
適切なQACとしては、塩化ベンザルコニウム(N−アルキル−N,N−ジメチルベンジルアンモニウムクロリド、CAS番号8001−54−5)、ベンザルコンB(m,p−ジクロロベンジルジメチル−C12−アルキルアンモニウムクロリド、CAS番号58390−78−6)、塩化ベンゾキソニウム(ベンジクロデシルビス(2−ヒドロキシエチル)塩化アンモニウム)、臭化セトリモニウム(N−ヘキサデシル−N,N,N−トリメチルアンモニウムブロミド、CAS番号57−09−0)、塩化ベンゼトニウム(N,N−ジメチル−N−[2−[2−[p−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ]エトキシ]エチル]ベンジルアンモニウムクロリド、CAS番号121−54−0)、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、例えばジ−n−デシルジメチル−アンモニウムクロリド(CAS番号7173−51−5−5)、ジデシルジメチルアンモニウムブロミド(CAS番号2390−68−3)、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、1−セチルピリジニウムクロリド(CAS番号123−03−5)、及びヨウ化チアゾリン(CAS番号15764−48−1)及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいQACは、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、特にジ−n−デシルジメチルアンモニウムクロリド、N−オクタデシル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−ヘキサデシル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、及びC
8〜C
18アルキル残基を有する塩化ベンザルコニウム、特にC
12〜C
14アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリドである。他の好ましい保存剤は、メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジ(カプロイルオキシエチル)アンモニウムメトサルフェートである。これらの保存剤は多くの微生物に反して効果的に作用するという事実とは別に、カチオン性化合物は、綿含有布帛及び綿混合布帛上に特に良好に吸収される。
【0160】
ジアルキルジメチルアンモニウムハロゲン化物、ベンザルコニウムハロゲン化物、及び/又は置換ベンザルコニウムハロゲン化物は、例えば、ロンザ(Lonza)社からのBarquat(登録商標)、メーソン(Mason)社からのMarquat(登録商標)、エボニックインダストリーズ(Evonik Industries)社からのVariquat(登録商標)、及びロンザ(Lonza)社からのHyamine(登録商標)として商業的に入手可能である。他の好ましい保存剤は、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(CAS 52−51−7;Bronopol(登録商標))である。より更に好ましい保存剤は、イソチアゾリノン殺生物剤、特に5−クロロ−4−イソチアゾリン−3−オン(クロロメチルイソチアゾリノン:CMIT)、及び2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(メチルイソチアゾリノン:MIT)から選択される。
【0161】
洗浄液に使用される生成物は、最高50%活性である。投与量濃度は、化学分子に依存して変化する。
【0162】
他の好ましい実施形態において、保存剤は漂白組成物に代表される。
【0163】
好ましい実施形態において、漂白組成物は、以下から選択される過酸を含む:
a)一般式(IV)R
4−O
2C−(CH
2)
q−CO
3Hに対応する過酸であって、R
4は水素、若しくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基であり、qは1〜4の整数である過酸、又はその塩;
b)フタルイミド過カルボン酸(V)であって、過カルボン酸は1〜18個の炭素原子を含むフタルイミド過カルボン酸(V)、又はその塩;
c)式(VI)R
5−CO
3Hに対応し、R
5は1〜18個の炭素原子を含むアルキル若しくはアルケニル基である、化合物。
【0164】
更に好ましい実施形態において、漂白組成物は、以下から選択される過酸を含む:
a)一般式(IV)R
4−O
2C−(CH
2)
q−CO
3Hに対応する過酸であって、R4は水素又はメチル基であり、qは1〜4の整数である過酸、又はその塩;
b)フタルイミド過カルボン酸(V)であって、過カルボン酸は1〜8個の炭素原子を含むフタルイミド過カルボン酸(V)、又はその塩;
c)式(VI)R
5−CO
3Hに対応し、R
5は1〜12個の炭素原子を含むアルキル若しくはアルケニル基である、化合物。
【0165】
更に好ましくは、過酸は、過酢酸、過プロピオン酸、過オクタン酸、フタルイミド過ヘキサン酸、フタルイミド過オクタン酸、過コハク酸、過コハク酸モノメチルエステル、過グルタル酸、過グルタル酸モノメチルエステル、過アジピン酸、過アジピン酸モノメチルエステル、過コハク酸、及び過コハク酸モノメチルエステルから選択される。
【0166】
より更に好ましい実施形態において、漂白組成物は1〜30質量%の過酸を含む。
【0167】
他の好ましい実施形態において、漂白組成物は、0.01〜35質量%の過酸化水素を更に含む。
【0168】
特に好ましい実施形態において、漂白組成物は、少なくとも過酸化水素、過酸、及び対応する酸の混合物を含む。漂白組成物は、少なくとも過酸化水素、ペルオキシ酢酸、及び酢酸を含むことが最も好ましい。
【0169】
漂白組成物
洗剤濃縮組成物、特に液体洗剤濃縮組成物それ自体は、好ましくはいかなる漂白剤も含まない。業務用及び工業用洗浄処理において、通常、漂白剤は洗剤とは別に添加される。漂白剤は、粉末の家庭用洗剤にのみ存在する。
【0170】
本発明によれば、汚れた洗浄用布地を洗う洗浄工程b)は、表面洗浄、特に床洗浄のために用いられる洗剤組成物Aを用いて実施される。洗剤組成物A自体は、漂白組成物を好ましくは含まない。本発明によれば、それらは表面洗浄、特に床洗浄に使用されているか、洗浄されているか、又は洗浄後の濡れた若しくは湿った条件で保存され、表面洗浄、特に床洗浄に使用するために準備されているかのいずれかであるため、洗浄用布地は永久的に濡れており、又は少なくとも湿っている。カビ付くことを好ましくは回避するために、洗浄用布地及び/又は洗浄液に保存剤を加える。好ましくは、保存剤は漂白剤である。
【0171】
いくつかの側面において、漂白組成物は、少なくとも一つの酸化剤を含む。漂白組成物としては、あらゆる様々な酸化剤、例えば、過酸化水素、及び/又はあらゆる無機若しくは有機の過酸化物又は過酸のいずれかが挙げられる。酸化剤は、カルボン酸をペルオキシカルボン酸に変換するのに効果的な量で存在することができる。いくつかの実施形態において、酸化剤は、抗菌活性を有することもできる。他の実施形態において、酸化剤は、抗菌活性を示すには不十分な量で存在する。
【0172】
いくつかの実施形態において、漂白組成物は、約0.001質量%の酸化剤〜60質量%の酸化剤を含む。他の実施形態において、漂白組成物は、約10質量%〜約30質量%の酸化剤を含む。
【0173】
無機酸化剤の例としては、以下の種類の化合物若しくはこれらの化合物の源、又はこれらの種類の化合物を含むか若しくはこれらとの付加体を形成しているアルカリ金属塩が挙げられる:過酸化水素、尿素−過酸化水素錯体、又は以下の過酸化水素ドナー:1族(IA)酸化剤、例えば過酸化リチウム、過酸化ナトリウム;2族(IIA)酸化剤、例えば過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過酸化バリウム;12族(IIB)酸化剤、例えば過酸化亜鉛;13族(IIIA)酸化剤、例えばホウ素化合物、例えば過ホウ酸塩、例えば、式Na
2[B
2(O
2)
2(OH)
4]・6H
2Oの過ホウ酸ナトリウム六水和物(過ホウ酸ナトリウム四水和物とも呼ばれる);式Na
2B
2(O
2)
2[(OH)
4]・4H
2Oのペルオキソホウ酸ナトリウム六水和物(過ホウ酸ナトリウム三水和物とも呼ばれる);式Na
2[B
2(O
2)
2(OH)
4]のペルオキソホウ酸ナトリウム(過ホウ酸ナトリウム一水和物とも呼ばれる);14族(IVA)酸化剤、例えば過ケイ酸塩、及び過炭酸塩とも呼ばれるペルオキシカーボネート、例えば、アルカリ金属の過ケイ酸塩、又はペルオキシカーボネート;15族(VA)酸化剤、例えばペルオキシ亜硝酸、及びその塩;ペルオキシリン酸、及びその塩、例えば過リン酸塩;16族(VIA)酸化剤、例えばペルオキソ硫酸、及びそれらの塩、例えばペルオキソ一硫酸、及びペルオキソ二硫酸、及びそれらの塩、過硫酸塩、例えば過硫酸ナトリウム;VIIa族の酸化剤、例えば過ヨウ素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム。他の活性無機酸素化合物としては、遷移金属過酸化物;及び他のそのような過酸素化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0174】
有機酸化剤の例としては、限定されないが、過安息香酸、過安息香酸の誘導体、t−ブチルベンゾイルヒドロペルオキシド、ベンゾイルヒドロペルオキシド、又はあらゆる他の有機ベースの過酸化物及びこれらの混合物、並びにこれらの化合物の源が挙げられる。他の例としては、限定されないが、過酸、例えば、C
1〜C
22過カルボン酸、例えば過酢酸、過ギ酸、過炭酸、過オクタン酸;過二塩基酸又は過三酸基酸、例えば過酢酸、過コハク酸、過クエン酸、過グリコール酸、過リンゴ酸等;及び芳香族の過酸、例えば過安息香酸、又はその混合物が挙げられる。
【0175】
本発明の方法は、上記に掲げた無機酸化剤の一つ又は複数を使用してもよい。適切な無機酸化剤としては、オゾン、過酸化水素、過酸化水素付加体、IIIA族酸化剤、又はVIA族酸化剤、VA族酸化剤、VIIA族酸化剤の過酸化水素ドナー、又はこれらの混合物が挙げられる。そのような無機酸化剤の適切な例としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0176】
カルボン酸及び過カルボン酸
本発明の方法に使用される漂白組成物は、少なくとも一つのカルボン酸及び/又は過カルボン酸を含んでもよい。いくつかの実施形態において、漂白組成物は、少なくとも二以上のカルボン酸及び/又は過カルボン酸を含む。
【0177】
好ましい実施形態において、本発明の方法に使用されるカルボン酸としては、C
1〜C
22カルボン酸が挙げられる。更に好ましくは、本発明の方法に使用するためのカルボン酸はC
1〜C
12カルボン酸である。本発明の方法に使用するためのカルボン酸は、特にC
5〜C
12カルボン酸でもよい。特定の好ましい実施形態において、本発明の方法に使用するためのカルボン酸は、C
1〜C
4カルボン酸である。適切なカルボン酸の例としては、限定されないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、及びこれらの分岐異性体、乳酸、マレイン酸、アスコルビン酸、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、ネオペンタン酸、ネオヘプタン酸、ネオデカン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0178】
本発明の方法に使用される漂白組成物は、約0.1質量%〜約80質量%のカルボン酸を好ましくは含む。他の実施形態において、組成物は、約1質量%〜約60質量%のカルボン酸を含む。さらに他の実施形態において、組成物は、約20質量%、約30質量%、又は約40質量%のカルボン酸を含む。更に好ましい実施形態において、組成物は、約5質量%〜約10質量%の酢酸を含む。他の実施形態において、組成物は、約5質量%〜約10質量%のオクタン酸を含む。更に好ましくは、本発明の方法に使用される漂白組成物は、オクタン酸及び酢酸の組合せを含む。
【0179】
本発明の方法に使用される漂白組成物は、少なくとも一つのペルオキシカルボン酸を好ましくは含む。漂白組成物において有用なペルオキシカルボン酸としては、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシヘプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシウンデカン酸、ペルオキシドデカン酸、又はそれらの分岐鎖異性体のペルオキシ酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオキシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシピメリン酸、及びペルオキシスベリン酸、並びにこれらの混合物が挙げられる。漂白組成物は、いくつかの異なるペルオキシカルボン酸の組合せを利用してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、組成物は、一つ又は複数のC
1〜C
4ペルオキシカルボン酸、並びに一つ又は複数のC
5〜C
12ペルオキシカルボン酸を含む。いくつかの実施形態において、C
1〜C
4ペルオキシカルボン酸はペルオキシ酢酸であり、かつC
5〜C
15酸はペルオキシオクタン酸である。
【0180】
方法の更に好ましい実施形態において、漂白組成物はペルオキシ酢酸を含む。ペルオキシ酢酸(又は過酢酸)は、下式:CH
3COOOHを有するペルオキシカルボン酸である。一般に、ペルオキシ酢酸は、高濃度で強烈な臭気を有する液体であり、水、アルコール、エーテル、及び硫酸中に自由に可溶性である。ペルオキシ酢酸は、酢酸コバルトの存在下でアセトアルデヒド及び酸素から調製することを含む、当業者に知られているあらゆる方法によって調製することができる。酢酸を過酸化水素と組み合わせることによって、ペルオキシ酢酸の溶液を得ることができる。無水酢酸、過酸化水素、及び硫酸を組み合わせることによって、ペルオキシ酢酸の50%溶液を得ることができる。
【0181】
他の好ましい実施形態では、本発明の方法で使用する漂白組成物は、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、又はペルオキシヘプタン酸を含む。更に好ましい実施形態において、漂白組成物はペルオキシオクタン酸を含む。ペルオキシオクタン酸(又は過オクタン酸)は、式:CH
3(CH
2)
6COOOHを有するペルオキシカルボン酸、例えば、n−ペルオキシオクタン酸である。ペルオキシオクタン酸は、直鎖アルキル部分を有する酸、分岐アルキル部分を有する酸、又はこれらの混合物であることができる。ペルオキシオクタン酸は、当業者に知られているあらゆる方法によって調製することができる。ペルオキシオクタン酸の溶液は、オクタン酸と、過酸化水素と、ヒドロトロープ、溶媒、又はキャリアとを組み合わせることによって得ることができる。
【0182】
更に好ましくは、漂白組成物は、約0.1質量%〜約90質量%の一つ又は複数のペルオキシカルボン酸を含む。他の実施形態において、漂白組成物は、約1質量%〜約25質量%の一つ又は複数のペルオキシカルボン酸を含む。さらに他の実施形態において、漂白組成物は、約5質量%〜約10質量%の一つ又は複数のペルオキシカルボン酸を含む。いくつかの実施形態において、漂白組成物は、約1質量%〜約25質量%のペルオキシ酢酸を含む。他の実施形態において、漂白組成物は、約0.1質量%〜約10質量%のペルオキシオクタン酸を含む。更に他の実施形態において、漂白組成物は、約5質量%のペルオキシ酢酸と、約1.5質量%のペルオキシオクタン酸との混合物を含む。
【0183】
更に好ましくは、過酸は、過酢酸、過プロピオン酸、過オクタン酸、フタルイミド過ヘキサン酸、フタルイミド過オクタン酸、過コハク酸、過コハク酸モノメチルエステル、過グルタル酸、過グルタル酸モノメチルエステル、過アジピン酸、過アジピン酸モノメチルエステル、過コハク酸、及び過コハク酸モノメチルエステルから選択される。
【0184】
更に好ましい実施形態において、漂白組成物は、1〜30質量%の過酸を含む。更に好ましくは、漂白組成物は、0.01〜35質量%の過酸化水素を更に含む。更により好ましくは、漂白組成物は、少なくとも過酸化水素と、過酸と、対応する酸との混合物を含む。最も好ましくは、漂白組成物は、少なくとも過酸化水素と、ペルオキシ酢酸と、酢酸とを含む。
【0185】
更に好ましい方法において、漂白組成物は、本発明の工程b)により洗浄用布地を洗うための洗浄液中の上記濃縮物の0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%、より好ましくは0.1〜1質量%の濃度で使用される。
【0186】
本発明を単に例示するのみでありその範囲を制限することのない以下の例において、本発明を更に説明する。
【実施例】
【0187】
例1:湿式摩耗スクラブテスター(ガードナー(Gardner))を用いた洗浄能力
【0188】
ガードナーによる標準湿式摩耗スクラブ試験を、以下の通りに行った:試験すべき洗浄溶液を、人工的に汚した白いPVC試験片の上に注いだ。スポンジを前後に10回移動させた。その後、試験小片の白色度を色光度計によって分析した。
【0189】
設備
この試験のために、以下の設備を用いた:
1.ガードナー湿式摩耗スクラブテスター装置、モデル494(DIN−ASTM−515);供給元:エーリヒゼン(Erichsen)有限合資会社
2.ミノルタ色度系CR−200;供給元:ミノルタ社
3.スポンジプレス
4.白色PVC−フィルムBenova 4812080、1.3m/50m/0.12mm;供給元:ベネッケ−カリコ(Benecke-Kaliko)株式会社
5.基質としての硬いボール紙のストリップ(寸法:40×554×1mm);供給元:カッパ包装工場ノイス(Kappa Verpackungswerk Neuss)
6.ヘンケル(Henkel)社からの感圧性接着剤J6251(酢酸エチルで1:1に希釈)
7.硬質PVCでできたテンプレート
8.ポリエステルスポンジ
9.試験汚れを適用するために用いる、平坦なブラシ毛を有するフラットペイントブラシ、幅約55mm
10.試験汚れを測定するための時計皿
11.標準試験汚れIPP83/21、供給元:wfkクレーフェルト(Krefeld)
12.カーペットナイフ
13.研究室秤、範囲:2000g、測定精度0.01g
【0190】
試験片の調製:
1.硬質PVCでできたテンプレートを使用して、白色PVC−フィルムを切る。
2.7本のボール紙ストライプを、PVC−フィルムの粗い(!)側部上に互いに近接して、結果的に面積280×554cmを達成するように一列に接着する。ボール紙ストリップとPVC−ホイルとの間に、気泡や折り目があるべきでない。ストリップ終夜乾燥させる。
【0191】
試験汚れの適用:
1.ボール紙ストリップ上に接着したPVC箔の上にPVCテンプレートを置く。
2.時計皿上に2gの試験汚れを計量する。
3.テンプレート内の白色PVCホイル上にフラットブラシで試験汚れを適用する。水平及び垂直のストロークを交互に行う。これをそれぞれの方向に7回繰り返す。最後のコートは、こする運動に対して直角でなければならない。
4.汚れを1時間乾燥させる。
【0192】
洗浄性能(RV−値)の決定:
ポリエステルスポンジの必要な量を水道水中に終夜浸漬させる。1ストリップ当たり1つのスポンジが必要である。
1.カーペットナイフで、ふち(上面の汚れ)に沿って、PVCフィルムをボール紙ストリップと共に切る。
2.湿式研磨スクラブテスター(ガードナー(Gardner))上のガイドレール上に、1つのストリップを置く。
3.バケツから1つのスポンジを取り出し、水を垂らす。
4.スポンジプレスで10秒間スポンジを押圧する。ガードナー(Gardner)装置のホルダにスポンジを置く。重要:スポンジは、400gの錘と共に表面上に置くべきである。
5.計量スプーンで、汚れたストリップ及びスポンジの上に洗浄製品を注入する。濃縮及び希釈製品の両方について、合計25mLを使用する。
6.スポンジホルダの下のガイドレールを動かし、汚れたストリップ上にスポンジを置く。
7.サイクルカウンタを10に設定し、ガードナー(Gardner)装置のスイッチを入れる。
8.ワイプサイクルが完了したあと、スポンジを除去して廃棄する(再利用しない)。
9.試験ストリップを除去し、流れる脱イオン水ですすぐ。試験全体をとおして水を流し、確実に同じ水圧が試験ストリップに当たるようにする。
10.試験ストリップを掛けて乾燥させる。
11.試験溶液当たり6つの汚れた試験ストリップを洗浄する。
12.比較のために、水道水のみを用いて6つのストリップを洗浄する。
【0193】
白色度(%RV)の測定:
1.提供された白色タイルで機器をキャリブレーションする。
2.ストリップ当たり7つの異なるスポットで全6つのストリップの反射を測定する。結果を平均して、洗浄能力のパーセンテージを得た。
3.一つの大きく離れた結果は、算出から除いた。
【0194】
結果の評価:
試験製品及び可能性のある比較希釈物について、全ての測定の平均を算出した:
【数1】
N=測定数(6×7=42)
x=測定点当たりの白色度
x
arithm=平均洗浄性能
【0195】
標準偏差:
【数2】
【0196】
対照:
測定は、水質、並びに温度及び湿度のような研究室の環境条件によって影響される。したがって、全く同じ日に達成された結果のみ比較できる。
【0197】
湿式摩耗スクラブ試験(ガードナー(Gardner))で、組成物1、組成物2、及びこれらの混合物を試験した。組成物1及び2の成分を表1に記載する。組成物2は、保存に適した漂白剤を表す。試験において、製品濃度が1.0質量%の組成物1、0.25質量%の組成物2、及び1質量%の組成物1と0.25質量%の組成物2の混合物を水中で試験し、それぞれの洗浄性能を調べた。水を対照として使用した。上記の6つのストリップの代わりに5つのストリップを用い、したがって、ストリップ当たり7つの異なるスポットで、5つのストリップの反射を測定した。結果を表2にまとめる。
【0198】
【表1】
【0199】
【表2】
【0200】
平均洗浄性能は、パーセントで測定した。表2の結果は、組成物1が水と比較して非常に高い洗浄性能を有することを示す。組成物2は、保存剤として使用することができる漂白剤である。結果は、組成物2単独では洗浄特性を有さず、組成物1の洗浄性能に悪影響を及ぼさないこともまた示す。
【0201】
例2:機械洗浄における第一の洗浄性能
【0202】
方法:
この試験方法を用いて、一つの単一の用途における第一の洗浄性能を評価した。
【0203】
設備
1.洗浄機(例えば、クラトロニック(Clatronic)社からのMiele WS 5071 Mop-Profi、又はMini Washing Machine MWA 3101)
2.ばね秤
3.分光光度計CM−2619d/ミノルタ
【0204】
材料及び化学品
1.機械的人工的汚れ(Wkf−ECO−モニター(Wfk-ECO-Monitors)):(PES=ポリエステル;CO=綿)
脂肪色素汚れ
20C PES/CO上の色素/ラノリン
20D PES/CO上の色素/皮脂
EMPA104 PES/CO上の煤/オリーブオイル
10RM CO上の煤/鉱油
20GM PES/CO上の使用済モーターオイル
20MU PES/CO上の化粧品
EMPA142/2 PES/CO上の口紅
漂白可能なステイン
20J PES/CO上のお茶
20LI PES/CO上の赤ワイン、老化
20K PES/CO上のコーヒー
20JB PES/CO上のブラックカラントジュース
酵素のステイン
10BMR CO上の血液/ミルク/煤
90PB IEC456血液、老化
90MFU ミルクココア、未老化
10ER 卵/煤
10SG CO上のトマト牛肉ソース
EMPA163 CO上のポリッジ
10PPM CO上の色素/植物油/ミルク
10R CO上の澱粉/色素
2.洗浄剤
3.洗浄材料
【0205】
試験方法
1.機械的人工汚れ(モニター)、及び汚れた又はきれいな洗濯物を洗浄機に入れる。
2.キャンピング洗浄機である場合、洗浄剤及び水を加える。
3.洗浄手順を実施する。
4.この手順を4回繰り返す。
5.Wfk−ECO−モニター(Wfk-ECO-Monitors)の評価。
【0206】
測定
1.異なるベース白色度Yであって、光源の紫外線光のフィルタリング、及び洗濯上の光学的増白剤の効果を削除した後の白色度であることを意味する値Yを測定する。
2.4つのWfk−ECO−モニターの平均値をとる。
3.異なる洗浄手順を比較する
【0207】
水中に1質量%の組成物1と0.25質量%の組成物2とを含む使用溶液中で3時間、機械洗浄機(すなわち、いわゆるキャンピング洗浄機、又はカウンタートップ洗浄機)で、本発明の方法による洗浄手順を実施した。洗浄液の初期温度は18℃であり、手順終了後32℃に上昇した。液比率は、1:20(洗浄機20l中に1kgの布地)であった。
【0208】
比較例Aによる洗浄手順は、あらゆる化学物質を含まない冷水中で3時間、機械洗浄機(すなわち、いわゆるキャンピング洗浄機、又はカウンタートップ洗浄機)で実施した。水の初期温度は18℃であり、手順終了後32℃に上昇した。液比率は、1:20(洗浄機20l中に1kgの布地)であった。
【0209】
比較例Bによる洗浄手順は、専門のミーレ洗浄機で、標準的な防感染剤洗浄手順、及び6g/Lの洗浄組成物Mop Eltra(登録商標)(エコラボ(Ecolab))を用いて、60℃の温度を15分間適用して行った。すすぎ及び回転を含む洗浄サイクルの合計継続時間は70分であった。液比率は、1:5(洗浄液5l中に1kgの布地)であった。
【0210】
洗浄手順の後、Wfk−ECO−モニターを上記のとおりに測定した。結果を用3〜5にまとめる。結果は、床洗剤の使用溶液の洗浄性能は、むしろ低い温度を適用した場合であっても、水と比較して良好な洗浄性能を有することを示す。
【0211】
【表3】
【0212】
【表4】
【0213】
【表5】
以下、本発明の実施形態の例を列記する。
[1]
手動表面洗浄方法であって:
a)洗剤組成物Aの使用溶液で濡れた洗浄用布地で、表面を濡れ拭きすることと;
b)工程a)で汚れた前記洗浄用布地を、前記洗剤組成物Aの使用溶液中で機械的かつ自動的な洗浄によって洗うことと;
c)工程b)で得られ、前記洗剤組成物Aの使用溶液によって濡れた前記洗浄用布地で、表面を濡れ拭きすることと;
d)工程b)及びc)を少なくとも一回任意に繰り返すことと
を含む、方法。
[2]
工程b)による前記機械的かつ自動的な洗浄は、工程a)で用いたものと同じ又は異なる濃度を有する前記洗剤組成物Aの使用溶液で行われる、項目1に記載の方法。
[3]
工程b)で得られる前記洗浄用布地は、工程a)で用いた前記使用溶液と同じ濃度の前記洗剤組成物Aの前記使用溶液で浸漬され又は濡れており、工程b)において工程c)による使用の準備ができて提供される、項目1又は2に記載の方法。
[4]
工程b)で得られる前記洗浄用布地は、工程a)で用いた前記使用溶液と同じ濃度の前記洗剤組成物Aの前記使用溶液で浸漬され又は濡れており、工程b)において工程c)による使用の準備ができて提供され、工程c)を実施する前に前記洗浄用布地から前記洗剤組成物Aの前記使用溶液を除去しないために、前記洗浄用布地を回転させない、項目1〜3のいずれか一項に記載の方法。
[5]
工程b)で得られる前記洗浄用布地を、洗浄後かつ工程c)でそれらを使用する前に乾燥させない、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[6]
工程b)による前記機械的かつ自動的な洗浄は、保存剤の更なる存在下で行われる、項目1〜5のいずれか一項に記載の方法。
[7]
前記保存剤は、アミン、第四級アンモニウム化合物、アルデヒド、抗菌性の酸及びその塩、カルボン酸エステル、酸アミド、フェノール、フェノール誘導体、ジフェニル、ジフェニルアルカン、尿素誘導体、酸素アセタール、酸素ホルマール、窒素アセタール、窒素ホルマール、ベンズアミジン、イソチアゾリン、フタルイミド誘導体、ピリジン誘導体、グアニジン、キノロン、漂白剤又は漂白組成物、並びにこれらの混合物から選択される、項目6に記載の方法。
[8]
工程b)による前記機械的かつ自動的な洗浄は、乾燥質量2.0kgの最大容量を有する洗浄機で行われる、項目1〜7のいずれか一項に記載の方法。
[9]
工程b)による前記機械的かつ自動的な洗浄は、5〜45℃、好ましくは5〜40℃、より好ましくは5〜35℃、更に好ましくは5〜30℃、より更に好ましくは5〜25℃、なお更に好ましくは5〜21℃、最も好ましくは5〜18℃の温度で行われる、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
[10]
工程b)による前記機械的かつ自動的な洗浄は、12〜35℃の温度で行われる、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
[11]
工程b)による前記機械的かつ自動的な洗浄は、0.5〜12時間、好ましくは1〜8時間、最も好ましくは1〜4時間行われる、項目1〜10のいずれか一項に記載の方法。
[12]
前記洗剤組成物Aは少なくとも一つの界面活性剤を含む、項目1〜11のいずれか一項に記載の方法。
[13]
前記洗剤組成物Aは、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び双性イオンの界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選択される界面活性剤を含む、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
[14]
前記洗剤組成物Aがアルカリ源を含む、項目1〜13のいずれか一項に記載の方法。
[15]
洗浄される前記表面が床である、項目1〜14のいずれか一項に記載の方法。
[16]
洗浄用布地の使用を含む手動表面洗浄のための、及び前記手動表面洗浄によって汚れた前記洗浄用布地を洗うための、洗剤組成物Aの使用であって、前記洗剤組成物Aは少なくとも一つの界面活性剤を含み、前記洗浄用布地の洗浄は保存剤又は保存組成物の存在下で行われる、使用。
[17]
以下のa)〜c):
a)洗剤組成物Aと;
b)一つ又は複数の洗浄用布地と;
c)ポータブル洗浄機又はカウンタートップ洗浄機と
を含む、システム。
[18]
前記洗剤組成物Aは、表面洗浄に適し、かつ前記洗浄用布地を含む洗濯物を洗うのに適している、項目17に記載のシステム。
[19]
前記洗剤組成物Aは、床洗浄に適し、かつ前記洗浄用布地を含む洗濯物を洗うのに適している、項目17に記載のシステム。
[20]
前記洗剤組成物Aは:
−非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び双性イオンの界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選択される、界面活性剤と;
−アルカリ源と
を含む、項目17〜19のいずれか一項に記載のシステム。
[21]
前記洗剤組成物Aは、防汚剤、抗再析剤、酵素、酵素安定剤、消泡剤、光学的増白剤、保存剤、安定剤、例えばキレート剤又は封鎖剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される更なる成分を更に含む、項目17〜20のいずれか一項に記載のシステム。
[22]
保存剤を、好ましくは別の製品として更に含む、項目17〜21のいずれか一項に記載のシステム。