(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上端及び下端と乾燥されるべき液体フィード用の入口と乾燥した粒子用の出口とを有する乾燥チャンバと、最大で約500μmまでの平均粒度を有する粒子の流れから粒子のサンプルを採取するためのサンプリング装置とを含む乾燥機であって、
前記液体フィードは前記乾燥機に入って、乾燥した熱風の流れと合流し、
前記粒子の流れは爆発性環境をなし、
前記サンプリング装置は、サンプル容器を有する変位可能なアームを備え、前記変位可能なアームが、粒子のサンプルを前記サンプル容器に収集するために第1のゾーン内に前記サンプル容器が挿入される第1の位置と、前記変位可能なアームが生成物流の外側にある第2のゾーンとを有し、前記第2のゾーンは前記変位可能なアーム用の開口部を有する筺体内に含まれており、前記第1のゾーンは前記乾燥チャンバ内にあるか又は前記乾燥チャンバに取り付けられた導管内にあり、
前記サンプリング装置は、前記第1のゾーンと前記第2のゾーンの間にインターフェースを有し、前記インターフェースが、閉鎖可能な部材、ゲートバルブ、エアナイフ、ロック、又は前記変位可能なアームが入れられるアクセスゲートからなる群から選択されること、及び、前記筺体は、前記第2のゾーン内の圧力を監視し、前記第2のゾーン内の圧力を前記第1のゾーン内の圧力よりも高い圧力に調節するための装置を備えることを特徴とする、
乾燥機。
前記サンプリング装置は、さらに、前記サンプル容器をクリーニングするための装置を備え、前記サンプル容器をクリーニングするための前記装置は前記サンプル容器をフラッシュするための媒体で加圧されたエアノズルを備える、請求項1又は2に記載の乾燥機。
前記サンプル容器は、水平位置及び粒度測定のためのサンプルを収集するための位置を有し、前記位置において、前記サンプル容器の水平位置から5°〜85°の範囲内の角度で前記サンプル容器が回転される、請求項11に記載の乾燥機。
前記変位可能なアームは、さらに、サイズサンプリング容器を有し、前記サンプル容器と前記サイズサンプリング容器とが成す角度が、前記粒子の流れの方向を横断する軸線を基準として20°〜80°の範囲内である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の乾燥機。
前記サンプリング装置は、前記第2のゾーン内に配置された距離センサであって、前記距離センサから前記サンプル容器内のサンプルの表面までの距離を測定する距離センサを備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載の乾燥機。
前記サンプリング装置は、さらに、前記第2のゾーン内の前記サンプル容器を1Hz〜100kHzの範囲内の周波数及び最大で2mmまでの振幅で振動させることができる振動器を備える、請求項14に記載の乾燥機。
前記乾燥機が、噴霧乾燥機、流動床乾燥機、フラッシュ乾燥機、リング乾燥機、又は流動床が組み込まれた若しくは外部流動床を有する噴霧乾燥機からなる群から選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の乾燥機。
【背景技術】
【0002】
粉末乾燥の分野は、かかる粉末の粉塵爆発の形態の潜在的可燃性のために生じうる特定の問題を抱えており、乾燥工程は、乾燥機内での爆発/火災の危険性を推定するために注意深く監視されなければならない。
【0003】
デンマーク国特許第177236(B1)号明細書には、生成物流からオンラインサンプリングするための装置であって、生成物流中に開口部を有する容器を直接入れることによりサンプリングが継続的に実施され、例えば比重、湿度、サイズ及び/又は色などの1又は2つ以上の物理的状態を求めるために流れている生成物がこの容器内に収集される装置が開示されている。この装置は、少なくとも1つの変位可能な容器と、容器を変位させるための手段を備える。
【0004】
欧州特許第2243015(B1)号明細書には、生成物流からサンプリングするための装置であって、サンプリングが継続的に行われ、物理的状態、例えば比重を求めるために生成物がサンプル容器に収集される装置が開示されている。
【0005】
POWDEREYE(登録商標)として知られている市販のサンプリング装置も知られている。
【0006】
既知のサンプリング装置は、共通して、大気条件下で空気と可燃物質との混合物が存在し得る爆発性環境でサンプルを採取するのには適さず、もし引火した場合には残りの生成物に延焼するおそれがあった。可燃性材料は、例えば、気体、水蒸気、霧及び/又は粉塵の形態にあることがある。
【0007】
サンプリングのための既知の装置はいずれも爆発ゾーンを含まないため、爆発性雰囲気での使用のための安全上の要件を満たさない。
【0008】
また、粉末加工の分野では、粒子のサンプルの流動性を推定することにも関心が寄せられている。粒子のサンプルの流動性の推定は、Lumay, Boschini, Traina, Bontempi, Remy, Cloots & Vandewalle (2012, Powder Technology, 224: 19‐27)によって提案されている。この方法は、粒子のサンプルをシリンダ内に入れ、サンプルの上に軽い物体を載せてサンプルを平坦に維持し、シリンダを持ち上げてから同じ距離を落下させることを数回繰り返し、各落下の後にサンプルの高さを計測することを含む。この方法は、プロセスをオンライン又はインライン監視するための装置に組み込むには適さない。
【発明の概要】
【0009】
このような背景から、本発明の目的は、爆発性環境用のサンプリング装置を提供することである。有機材料の粒子は、例えば縦型乾燥機内での乾燥中に、それらが容易に燃焼する乾燥度に達することがある。粒子が、一定範囲のサイズ、例えば、直径で最大で500μmまでのものである場合、粒子は概ね充分に大きい比表面積を有し、この大きな比表面積は、乾燥空気中でのそれらの分散と相伴って、火災や爆発の危険性を生じる。これは、静電気により生じた又は粒子の流れに接する電気設備からの1つのスパークによって、あるいは、加熱性及び/又は発熱性堆積物の場合には自己発火によって生じることがある。本発明の目的は、爆発の危険性があるゾーンからサンプルを収集するための装置であって、例えばATEX(ATmospheres EXplosives)並びに/又は当該分野における他の規格、例えばIECEx及びHAZLOCなどの要件を満たす装置を提供することである。
【0010】
また、本発明の目的は、密度や、脂肪、蛋白質及び/又は水の含有量、カラーコーディング(color coding)、焦げた粒子並びに粒度の検出など、多くの測定のうちの1又は2つ以上を実施可能にすることである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、例えば密度や粒度などの実施した測定の検証を実施可能にすることである。
【0012】
さらに、本発明の目的は、粒子のサンプルの流動性を推定する方法を提供することである。
【0013】
本発明の第1の態様では、これら及びさらなる目的は、第1のゾーンと第2のゾーンの間にインターフェースを有し、当該インターフェースが、閉鎖可能な部材、ゲートバルブ、エアナイフ、ロック、又は変位可能なアームが入れられるアクセスゲートからなる群から選択されるサンプリング装置によって達成される。
【0014】
本発明の第1の態様によると、上記目的は、爆発性環境用のサンプリング装置によって達成される。特に、当該サンプリング装置は、「爆発性環境」をなす粒子の流れ、例えば生成物流から、粒子のサンプルを採取することができる。当該サンプリング装置は、第1のゾーンと第2のゾーンの間にインターフェースを有し、このインターフェースが第2のゾーンから第1のゾーン、あるいはその逆方向に火が燃え拡がるのを防ぐ。このインターフェースをゾーン仕切り(zonal division)と呼ぶこともある。第1のゾーンを「爆発ゾーン(explosion zone)」と呼ぶこともある。本明細書の文脈で、爆発ゾーンは、潜在的に爆発性の雰囲気が存在する任意のゾーン又は領域を意味する。爆発ゾーンとは対照的に、非爆発ゾーン(no-explosion zones)又は「非ゾーン(non-zones)」が存在し、これらは、本明細書の文脈で、爆発の危険性が低い又はないゾーン及び領域を意味する。第1のゾーンのみが爆発ゾーンであり、第1のゾーンと第2のゾーンの間のインターフェースによって、サンプリング装置内に規定される任意のさらなるゾーンがいずれも非爆発ゾーンであることも確保される。
【0015】
粒子の流れは、典型的には、乾燥機の任意のセクション、又は、乾燥セクションの粒子の流れに対して下流にあるセクションに位置する。例えば、粒子は、噴霧乾燥機、流動床、フラッシュ乾燥機、リング乾燥機、流動床が組み込まれた又は外部流動床を有する噴霧乾燥機などの中にあってもよい。一般的に、乾燥機は、例えば縦型乾燥機の上部に、液体フィード用の入口を有し、そこで液体フィードが乾燥機に入って、乾燥した熱風の流れと合流し、液体フィードの液滴は乾燥機の内側を落下し、液滴から液体が除去され、実質的に乾燥した粒子が形成される。液体フィードは、粒子のスラリーもしくは懸濁液、又は溶媒の除去によって粒子を形成することが可能な溶液であることができる。特定の実施形態において、サンプリングされる粒子の流れは、乾燥機の排出導管内にある。
【0016】
特定の実施形態において、第1のゾーンはA-tex指令のガイドライン2014/94/EUの「ゾーン20」として分類され、第2のゾーンはA-tex指令のガイドライン2014/94/EUの「ゾーン22」として分類される。もしサンプリング装置に他のゾーンがある場合、これらのゾーンは第2のゾーンから分離されており、「安全ゾーン」として分類されるのが好ましい。
【0017】
例えば、粉乳は、流れの中で粒子のサイズが小さいために可燃性物質を代表し、本発明のサンプリング装置は、かかる粉体の乾燥中に粉乳からサンプルを採取するのに適している。関連する粉体では、例えばスパークによって、又は、発熱反応での自己発火から、爆発が粉塵爆発として起こることがある。本発明のサンプリング装置は、したがって、その後の分析のために、縦型乾燥機又は縦型粉体誘導導管から粒子を採取するのに適している。サンプリング装置は、サンプル容器を有する変位可能なアームを備える。当該変位可能なアームは、サンプル容器中にサンプルを収集するためにサンプル容器が生成物流中に挿入される第1の位置と、変位可能なアーム、特にサンプル容器を有する変位可能なアームの部分が生成物流の外側にある爆発の危険性が低い第2の位置をとる。第1の位置は第1のゾーンとも呼ばれ、第2の位置は第2のゾーン又は「測定ウェル(measuring well)」とも呼ばれる。
【0018】
第2のゾーンは、変位可能なアームのための適切な開口部を有する筺体内に含まれており、そのため、第2のゾーンは、任意の適切な仕切りによって第1のゾーンから区分けされていてもよい。例えば、第1のゾーンは、変位可能なアームが第2のゾーンから第1のゾーンに進入するように通過可能な開口部、例えば導管を有する壁などによって第2のゾーンから分離されていてもよい。当該開口部は、ゾーン間で火が燃え拡がるのを防止するための任意の適切な装置と一緒になって、インターフェースの役割を果たす。開口部は、一般的に、変位可能なアームに適合するサイズ
である。
【0019】
インターフェースは、閉鎖可能な部材、例えばドア、例えばスライドドアや3〜20枚のブレードを有するアイリスダイヤフラムなど、又は、バルブ、例えばゲートバルブなどを備えていてもよく、あるいは、インターフェースはエアナイフを備えていてもよい。本明細書の文脈では、エアナイフは、任意の適切な空気又はガス、例えば窒素、アルゴンやネオンなどの希ガス、又は大気組成の空気を使用する、開口部を覆う空気の薄膜を意味する。特に、エアナイフは、空気の均一な薄膜、例えば層状パターンで流れる空気として提供することができる。エアナイフは、必要に応じて任意の手段によって生成されてもよい。例えば、エアナイフは、第1のゾーンと第2のゾーンとの間に空気の薄膜又はカーテンを作るよう設計された、例えば線状形状を有する薄いノズルを通って流れる圧縮空気によって生成させることができる。ノズルは、空気を直線状に又は回転方向に導くことができる。エアナイフは、エアナイフの1つ又は複数の入口ノズルからの空気を取り除くために、例えば線状形状を有する出口ノズルを備えていてもよい。エアナイフが空気の層流の場合には、1又は2つ以上の出口ノズルが特に適切である。さらなる実施形態において、エアナイフは、第1のゾーンと第2のゾーンの間の開口部の周囲に複数の入口ノズルを備え、例えば、ノズルは第1のゾーンと第2のゾーンの間の導管内に配置される。それによって、粒子がサンプル容器内に存在しないかぎり、ノズルから開口部への空気の流れが、粒子が第1のゾーンと第2のゾーンの間を通過することを妨げる。さらに、圧縮空気流れがノズルから出る際に周囲の空気が圧縮空気流れに引き込まれるにつれて、その力は増加しうる。一実施形態において、変位可能なアームをエアナイフに引き入れ、それにより、エアナイフは変位可能なアーム全体を取り囲む。例えば、サンプル容器を含む変位可能なアームがエアナイフのノズルを通過する時に、エアナイフを動作させてもよい。さらなる実施形態において、第1のゾーンと第2のゾーンの間のインターフェースは閉鎖可能な部材とエアナイフの両方を備える。
【0020】
サンプリング装置は、密度、粒子の残留水分量、粒度、焦げた粒子及び/又は色などの生成物の少なくとも1つの特徴を求めることを可能にする。好ましい実施形態において、サンプリング装置は、分析された特徴に基づいて、第1のゾーンで起こる爆発の危険性を監視し、サンプリング装置は、火災を防止するために乾燥機を停止できるよう、火災の危険性が所定レベルに達したときに警告を出す装置を備えてもよい。粉体の統合監視によって、乾燥プロセスをより効率的に制御することが可能である。例えば、全脂粉乳を製造する典型的なプロセスでは、粉乳は期待される水分含有量の2.5%となるよう処理されるが、基本的にばらつきが多い。一方、本発明のサンプリング装置を使用すると、3%〜4%の要求限度により近い水分含有量に達するように粉乳を監視することができる。これは電力要求量を節約することになり、何よりも焦げた粉子の含有量が少ないために、粉乳はより高品質のものとなる。同じ考え方が他の粉体にも当てはまるため、これらの利点は粉乳に限られない。
【0021】
サンプリング装置は、食品、医薬品、乳製品、化学、農薬、エネルギー、バイオテクノロジー、ヘルスケアの分野のあらゆる製品、他の多くの製品、例えば、粉乳、コーヒーホワイトナー、乳児用調整粉乳、コーヒーパウダー、医薬品、化学製品などに関して、最大で約500μmまで、例えば10μm〜200μmの範囲内の平均粒度を有する粉体を製造するための縦型乾燥機で使用されるのに特に適している。
【0022】
サンプリング装置、特に、変位可能なアームとサンプル容器は、帯電防止材料、例えば帯電防止金属や帯電防止ポリマー材料などから構成されていることが望ましい。例えば、耐酸性ステンレス鋼、Teflon(登録商標)(PTFE)、TCP(三価クロム不動態化)処理されたアルミニウム、又は、伝導性/導電性プラスチック、例えば帯電防止ポリプロピレン(PP)もしくは帯電防止ポリエチレン(PE)などを使用することができる。それによって、特に、本装置の特にサンプル容器は、そうでなければ乾燥粉体の流れの中に発生しうる静電気を回避又は防止できる。材料にかかわらず、サンプリング装置の任意の部分と、サンプリング装置が設置される乾燥機の任意の部分は、静電気によって引き起こされる火災の危険性をさらに低減させるために電気的に接地されていてもよい。
【0023】
本発明の文脈で、サンプル容器はサンプル抽出容器を意味し、このサンプル抽出容器は、変位可能なアーム内に作られていて変位可能なアームと一体化していてもよく、あるいは、変位可能なアームと複合化していてもよい。サンプル容器は、例えば、変位可能なアームに取り付けられた又は変位可能なアームに一体化されたカップであることができる。サンプル容器は、必要に応じて、任意の形状又はサイズ、例えば容積を有することができる。例えば、サンプル容器、例えば円筒形サンプル容器の深さは、2cm〜15cmの範囲内であることができる。円筒形サンプル容器は2cm〜15cmの範囲内の直径を有することができる。例えば、サンプル容器は約50mlの容積を有することができる。別の実施形態において、サンプル容器は約200mlの容積を有することができる。容積にかかわらず、アスペクト比、例えば、円筒形サンプル容器の深さに対する直径も自由に選択することができる。
【0024】
筺体は、第2のゾーン内の圧力、例えば第1のゾーン内の圧力に対する第2のゾーン内の圧力を監視及び調節するための装置を備えていてもよい。例えば、第2のゾーン内の圧力は、第1のゾーン内の圧力より高くてもよい。第2のゾーンに過剰な圧力を維持することによって、粉塵が第2のゾーンに入って第2のゾーン内に堆積物を生じたり、爆発性雰囲気を生じることはできず、これによって、過剰圧力を利用して爆発を回避することができる。同じことが、サンプリング装置の別のゾーンにも当てはまる。
【0025】
サンプリング装置によって収集されたサンプルを、任意の物理的又は化学的特徴について分析することができ、一実施形態において、サンプリング装置は、収集した粒子のサンプルの物理的又は化学的特徴、例えば密度、水分、粒度、焦げた粒子及び/又は色などの分析、例えば測定、定量化などのための1又は2つ以上の装置を備える。そのため、サンプリング装置を、サンプルを採取し分析するために使用でき、サンプリング装置の使用は概して以下の工程を含む:
変位可能なアームを第2の位置から第1の位置に移動してサンプル容器を生成物流中に挿入する工程であって、サンプル容器の充填開口部が生成物流に面していることによりサンプル容器が充填される工程、
変位可能なアームを、例えばサンプル容器から過剰なサンプルを払い落としながら、第1の位置から第2の位置に移動する工程、
サンプルの少なくとも1つの物理的又は化学的特徴を分析する工程、
変位可能なアームを第2の位置から第1の位置に移動し、サンプル容器を反転させてサンプル容器の内容物を生成物流に放出してサンプル容器を空にする工程、
サンプル容器をクリーニングする工程。
【0026】
サンプリング装置によって行われるサンプリングは、有機粉体を乾燥するプロセスの間、一定の間隔、無作為の間隔、又はオペレーターが望むとおりの任意の間隔で実施することができる。したがって、サンプリングは、自動的なスキームに従ってもよく、あるいは、サンプリングは、手動で又は必要に応じて実施することができる。
【0027】
別の実施形態において、サンプリング装置は、さらに、サンプル容器をクリーニングするための装置を備える。この装置は手動で操作されてもよく、あるいは、この装置は、「自動」クリーニングとも呼ばれる、一組の所定の命令に従ってクリーニング動作を行うように設定されていてもよい。サンプル容器をクリーニングするための装置は、例えばサンプル容器を空にした後に、サンプル容器をフラッシュするための媒体、例えば窒素もしくは空気などのガス状不活性媒体で加圧された少なくとも1つのエアノズルを備えてもよい。サンプル容器をクリーニングするための装置は、変位可能なアームと一体化されていてもよく、あるいは、変位可能なアームの外側にあってもよい。例えば、サンプル容器をクリーニングするための装置は、サンプル容器が反転したときにエアノズルがサンプル容器の内部側の底部に向けて空気を吹き上げるか、又は、生成物流の方向とは少なくとも別の方向、典型的には90°より大きい角度で空気を吹きつけるように、第1のゾーン内、つまり生成物流中に、第2のゾーンから変位可能なアームが出る部位の下方に位置するエアノズルを有してもよい。これによって、生成物流に空気が吹き付けられる。サンプル容器をクリーニングするための装置は、生成物流中に固定されていてもよく、あるいは、サンプル容器をクリーニングするための装置は、サンプル容器を、例えば内容物を排出した後に、クリーニングするために、変位可能なアームに追従してサンプリング装置において変位可能なものであってもよい。別の実施形態において、サンプリング装置は、サンプル容器をクリーニングするためのさらなる又は別の装置であって、例えばサンプルを検証管(verification tube)に放出した後に、第2のゾーン内でサンプル容器をクリーニングするために第2のゾーン内に配置された装置を有する。このようにサンプル容器をクリーニングするための装置は、サンプル容器の内容物が生成物流に戻された後、又は、検証管に放出された後、例えばサンプル容器が生成物流に戻される前に、サンプル容器をクリーニングすることを可能にする。サンプル容器をクリーニングするための装置は、全プロセスで高い衛生要件が求められる食品製造において、食品産業において、又は医薬品製造において、例えば自動CIPプロセスであることができるクリーニング・イン・プレイス(Cleaning In Place)(CIP)手順の一部として使用されるサンプリング装置として特に適する。
【0028】
特定の実施形態において、サンプリング装置は、サンプル容器をクリーニングするための装置とサンプル容器を振動させるための振動器の両方を備える。振動器はサンプル容器を空にしてクリーニングする間、例えばサンプル容器を反転したときに使用でき、振動によって、サンプル容器からサンプルをほぐし、サンプル容器の内容物を排出することの改善に寄与する。
【0029】
一実施形態において、サンプリング装置は、サンプルの物理的又は化学的特徴を分析するための装置を備える。一実施形態において、この装置は、サンプルに接触せずにサンプルの物理的又は化学的特徴を分析することができる。例えば、サンプリング装置は、単色波長、又は、例えば紫外線(UV)、赤外線(IR)、近赤外線(NIR)又は可視光などのある範囲の波長といった所望の波長の光を生成するためのレーザ又はランプ、あるいは、適切な周波数又は周波数範囲の音波、例えば超音波を生成するための装置と、光及び/又は音波を検出するための適切なセンサ、及び、センサから得た信号を記録及び解釈することができるデータプロセッサを有してもよい。例えば、サンプリング装置は、レーザスキャナ、NIRスキャナ、カメラ、視覚システムなどを備えることができる。レーザスキャナ、NIRスキャナ、カメラ、及び/又は、視覚システムは、対応するセンサから得た信号を記録し、解釈することが可能なデータプロセッサを備えていてもよい。
【0030】
レーザスキャナは、例えばサンプル容器内の粉体の量を調べるため、例えばサンプル容器が満杯あるいは空であるか、サンプル容器内にどれだけサンプルが存在するかといったことを調べるために使用することができる。特定の実施形態において、サンプリング装置はレーザと検出器を有し、これらを併用してサンプル容器内のサンプルのレベルを計測することができる。サンプル容器内のサンプルのレベルを、サンプルの「高さ」と呼ぶこともできる。
【0031】
NIRスキャナは、サンプル容器中のサンプルの脂肪、蛋白質及び/又は水分の含有量を分析するために使用されることがある。サンプルの脂肪、蛋白質及び/又は水分の含有量を分析するためにNIRスキャナを使用することは当該分野ではよく知られており、具体的な手順は自由に選択することができる。
【0032】
凝集した粒子を互いに分散するために超音波源を使用することができる。凝集した粒子の分離は、サンプルカップが粒度の分析用に設計されている実施形態、例えばサンプリング装置がサイズサンプリング容器を有する場合に、特に有用である。
【0033】
サンプリング装置がカメラと適切な画像解析システム、すなわち任意選択的に光源を有する視覚システムを備える場合、視覚システムはサンプル中の色ずれ粒子(colour deviating particles)の数を計測し、全粒子数及び/又は期待される色からの色ずれを起こしていない粒子数と比較することができる。例えば、粉乳の粒子は白色であるべきであり、本明細書の文脈では色ずれ粒子であるとみなすより暗い色の粒子又はダークスポットを有する粒子は、かかる色ずれ粒子は典型的には焦げた粒子を表すため、乾燥機内での火災や爆発の危険性を示す。例えば、視覚システムは、画像分析のために、カラースキームCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・キー)又はRGB(赤−緑−青)を使用することができ、粉体全体についての一般的なカラーコードを生成させるために、画像の各画素がカラーコードを受けることにより各画素コードの比較が可能になる。各粒子は1又は2つ以上の画素で表され、色ずれ粒子の量又は割合は、全画素数に対するずれ画素として表すか、あるいは、色ずれ粒子の量又は割合は、粒子に基づく値で表すことができる。そのため、視覚システムは、色ずれを計算し定量することができるソフトウェアを備えることが好ましい。カメラにより記録される画素数は自由に選択することができ、記録画像の形状やフォーマットも自由に選択できる。例えば、カメラは1000画素から最大で10
6画素またはそれ以上、例えば5000画素を記録できる。一実施形態において、写真のフォーマットは正方形、すなわち1:1であり、別の実施形態において、写真は4:3又は16:9のフォーマットで記録される。好ましい一実施形態において、写真は円形フォーマットであり、10,000画素〜1,000,000,000画素を含む。視覚システムは、適切なカメラに加えて、例えば、単色光又はある波長範囲の光を提供する光源からの光を制御するためのフィルタ、及び、カメラの入射光を制御するためのフィルタを備えることができる。サンプリング装置が、例えば蛍光測定などのためにレーザ及び適切な検出器を有する場合にも同様にフィルタを使用することができる。視覚システムは、利用可能な最新技術の設備/オプションを全て含んでもよい。
【0034】
したがって、視覚システムによって、例えば白い粉乳中の色ずれ粒子の数を数えることが可能になる。色ずれ粒子が焦げた粒子を表す場合、縦型乾燥機内での火災や爆発の危険性を示すことがある。したがって、色ずれ粒子の定量化は、火災回避のためにシステムを停止しクリーニングするよう警報信号を生じさせるのに使用することができる。特定の実施形態において、サンプリング装置は火災の危険性を知らせるための警報器を備えることができる。
【0035】
さらなる態様では、本発明は粒子表面の色を定量化する方法に関する。本発明のサンプリング装置、又は、爆発性環境でサンプルを抽出するのに適さない同様のシステムで粒子が抽出されると、粒子は不均一層で存在することになり、不均一層中のフィーチャーによって生じた影は、粒子の実際の色とは異なる色、例えばより暗い色などと誤って解釈されることがあり、そのため、色ずれ粒子の定量化に関して「偽陽性」のリスクを生じる。この問題は、本明細書中に記載するように色ずれ粒子を「焦げた粒子」として定量化する際に特に関連する。そのため、本発明は粒子の表面の色を定量化する方法に関し、当該方法は、
10μm〜500μmの範囲内に平均粒度分布を有する粒子のサンプルをサンプル容器内に用意する工程と、
任意選択的に、粒子の表面を摺り切る工程と、
粒子の表面の画像を撮影する工程と、
カラースキームに従って画像中の画素の色を記録する工程と、
カラースキームの閾値を持つ画素をラベル付けする工程と、
ラベル付けされた画素の色とラベル付けされた画素の周囲の画素の色とを比較する工程と、
ラベル付けされた画素とラベル付けされた画素の周囲の画素との比較に基づいて、色ずれ粒子を不均一フィーチャーから区別する工程と、
表面の色ずれ粒子を定量化する工程を含む。
【0036】
ラベル付けされた画素の周囲の画素は、ラベル付けされた画素から適切な距離、例えばラベル付けされた画素から1〜100画素の距離離れていることができる。
【0037】
画像は表面の鉛直上方から撮影されるのが好ましい。画像撮影工程は、所望の色の光、例えば白色光又はある範囲の波長を有する光を提供することを含むことができる。カラースキームは、自由に選択することができ、例えば、RGBスキーム又はCMYKスキームであることができる。
【0038】
本方法は、有利なことに、表面において、真陽性の色ずれ粒子を偽陽性から区別することを可能にする。本方法は、好ましくは、本発明のサンプリング装置にて実施されるのが好ましく、サンプリング装置のいずれの実施形態のいずれの特徴も本方法に適する。
【0039】
一実施形態において、例えば、サンプリング装置が、例えば光学分析に基づいて、サンプルの物理的又は化学的特徴を非接触的に分析する装置を備える場合、サンプリング装置は、サンプルの物理的又は化学的特徴を分析するための装置、例えばサンプルの非接触分析装置から、第2のゾーンを分離する窓ガラス付きの窓を備える。窓ガラスは任意の適切な材料から成り、所望の厚みやサイズを有することができる。例えば、厚み又はサイズは、現在の測定ウェル内の所定の表面領域の要件に依存することがある。好ましい実施形態において、ガラスはUVからIRまでの非常に広い光学透過範囲を有する結晶であるサファイアガラスでああることができる。さらに、サファイアガラスは食品用として認可されており、一般的な酸や塩基に耐性があり、硬度が高いために傷が付き難く、高温にも耐える。他の実施形態において、窓ガラスは所望の範囲の波長を除去する特定のフィルタを提供するように選択される。
【0040】
サンプリング装置、例えば変位可能なアームは、サンプルの他の特徴を決めるのと同時にサンプルの計量ができるように秤量セルを備えていてもよい。例えば、秤量セルは、変位可能なアーム内に一体化されていてもよく、又は、変位可能なアームの一体化部分であってもよい。
【0041】
ある特定の実施形態において、サンプル容器は、直径と深さが1:10〜1:1、例えば1:5〜3:4の範囲内の比をとる円筒形サンプル容器である。
【0042】
好ましい実施形態において、サンプル容器は、サンプルが収集される生成物流の方向を横断する軸線を中心に回転可能である。それによって、サンプル容器は、変位可能なアームがその第1の位置にあるときに、生成物流からの粒子がサンプル容器を充填するように、サンプル容器の開口部が生成物流に面する「充填位置(filling position)」を有する。例えばサンプル容器の開口部については、サンプル容器の開口部は水平でもよい。サンプル容器を充填位置から反転すると、例えば90°を超えて回転すると、サンプル容器は、サンプル容器の内容物が排出される「内容物排出位置(emptying position)」に入る。特定の実施形態において、サンプル容器は粒度測定のためにサンプルを収集する位置、すなわち「粒度測定位置(particle sizing position)」もとる。粒度測定位置において、サンプル容器は、回転、例えば、水平位置から5°〜85°の範囲内の角度、例えば30°〜60°の範囲内の角度でいずれかの方向に回転される。これによって、サンプル容器は限られた量のサンプルのみを収集できる。限られた量のサンプルがサンプル容器に収集されると、個々の粒子を識別できるようにサンプルをサンプル容器内に分散させることができる。サンプル容器が粒度測定位置をとる場合、サンプリング装置は粒度を分析することができる視覚システムを有することが好ましい。好ましい実施形態において、サンプル容器の底部又はサンプル容器全体は、分析対象の粒子の色と対照的な色を有する。例えば、粉乳の分析の場合には、サンプル容器は、黒色、又は、粉体の色に対する補色である別の暗色、例えば青色を有することができる。サンプルとして収集される粒子の量は、サンプル容器が生成物流中に短時間存在するように、変位可能なアームが第1の位置に存在する時間によって調節することができる。しかし、好ましい実施形態において、変位可能なアームは、100:1〜10:1、例えば80:1〜30:1の範囲内のアスペクト比、例えばサイズサンプリング容器を構成している取り外し可能なアームにおける切欠きの深さに対する直径を有する。サイズサンプリング容器が生成物流の粒度測定位置に配置されたとき、すなわち、サイズサンプリング容器の開口部の水平位置に対して5°〜85°の範囲内、例えば30°〜60°の範囲内の角度で回転されたとき、サイズサンプリング容器内のサンプルが利用可能な容積はサイズサンプリング容器の深さと角度によって制限され、そして、変位可能なアームが第2の位置に動いてサイズサンプリング容器が水平位置に戻されると、サイズサンプリング容器に集められた粒子は、特にサイズサンプリング容器が振動器によって振動を受けた場合、又は、粒子をスライドさせるようにサイズサンプリング容器が回転した場合に、サイズサンプリング容器の底部表面に分散される。それによって、個々の粒子を視覚システムによって検出することができ、サンプルを粒度について分析することができる。好ましい一実施形態において、変位可能なアームは、サンプル容器に加えてサイズサンプリング容器を有する。特に好ましい実施形態において、変位可能なアームは、サンプル容器に加えてサイズサンプリング容器を有し、生成物流の方向を横断する軸線を基準としたサンプル容器とサイズサンプリング容器とが成す角度は、20°〜80°の範囲内、例えば30°〜60°の範囲内である。それによって、粒度測定のためにサイズサンプリング容器にサンプルを収集するとともに、収集の時間とは無関係に他の分析のためにサンプル容器にサンプルを収集することが可能である。しかし、所望であれば、サイズサンプリング容器又はサンプル容器のいずれかに適切なサンプルを収集し、他方にはサンプルを収集しないことも可能である。サンプリング装置がサイズサンプリング容器を有する場合、サンプリング装置は、超音波源も有することが好ましい。
【0043】
さらに別の態様において、本発明は、10μm〜500μmの範囲内の平均粒度分布を有する粒子の粒度分布を求める方法に関する。当該方法は、特に、本発明のサンプリング装置、例えば、サイズサンプリング容器を有するサンプリング装置で実施することができる。10μm〜500μmの範囲内の平均粒度分布を有する粒子の粒度分布を推定する方法は、
底部を有するサイズサンプリング容器を用意する工程と、
粉体のサンプルを用意し、粉体をサイズサンプリング容器の底部に分散させる工程と、
サイズサンプリング容器の底部の画像を撮影する工程と、
カラースキームに従って画像中の画素の色を記録する工程と、
カラースキームにおける閾値を有する画素をラベル付けする工程と、
ラベル付けされた画素の色とラベル付けされた画素の周囲の画素の色とを比較する工程と、
ラベル付けされた画素とラベル付けされた画素の周囲の画素との比較に基づいて、粉体をサイズサンプリング容器の底部から識別する工程と、
粒度を推定する工程と、
粒子を計数して粒子の総数を決定する工程、
を含む。
【0044】
特に、粒子の総数が求められ、そして、粒子の粒度から、粒子の粒度分布を決定するために、粒子を粒度によって分級することができる。
【0045】
ラベル付けされた画素の周囲の画素は、ラベル付けされた画素から適切な距離、例えばラベル付けされた画素から1〜100画素の距離離れていることができる。
【0046】
画像は表面の鉛直上方から撮影されるのが好ましい。画像撮影工程は、所望の色の光、例えば白色光又はある範囲の波長を有する光を提供することを含むことができる。カラースキームは、自由に選択することができ、例えば、RGBスキーム又はCMYKスキームであることができる。本方法は、好ましくは、本発明のサンプリング装置にて実施されるのが好ましく、サンプリング装置のいずれの実施形態のいずれの特徴も本方法に適する。
【0047】
サンプリング装置は、第1の位置と第2の位置の間で変位可能なアームを動かすことができる1又は2つ以上のアクチュエータ及び/又は1又は2つ以上のエンジンもしくはモータを備えることができる。モータとアクチュエータは、サンプル容器を、分析が実施される場所から、例えば測定ウェルから、サンプルを収集するための生成物流まで動かし、戻すことができる。モータとアクチュエータは、さらに、サンプル容器を生成物流の方向に対して逆転させることができ、例えば、サンプルを収集する第1の位置とサンプル容器を空にする第2の位置を定める。さらなる実施形態において、サンプル容器の底部は扉等を有し、扉はモータやアクチュエータを使用して開閉可能であり、扉を開けることでサンプル容器を空にすることができる。
【0048】
サンプリング装置は、例えば、第2のゾーンを含む筺体の一部として、又は、第2のゾーンの筺体とは別の筺体として、機械筺体(machine housing)をさらに備えることができる。機械筺体は、爆発の危険性に関して独自の分類を有することができる独立したゾーンを規定することがあり。機械筺体は、サンプリングの機械部品、例えば、モータやアクチュエータを駆動するための駆動機構を備えてもよい。任意のアクチュエータ、モータ又はエンジンを、電気、空気圧、油圧又は何らかの適切な手段により運転及び制御することができる。
【0049】
一実施形態において、サンプリング装置は計器筺体(instrument housing)を含み、計器筺体は第2のゾーンを含む筺体内にあることがあるか、又は、計器筺体は第2のゾーンを含む筺体とは分離していてもよい。第2のゾーンを含む筺体に対する計器筺体の位置にかかわらず、計器筺体は第3ゾーンを規定するとみなすことができる。第3ゾーンは、爆発の危険性に関して第1のゾーンや第2のゾーンとは異なる分類でもよいが、爆発の危険性のない安全ゾーンであることが好ましい。計器筺体は、サンプルの物理的又は化学的特徴を分析するためにサンプリング装置の任意の装置を含んでもよく、特に、計器筺体は、サンプルに接触せずに物理的又は化学的特徴を分析するための任意の装置を含んでもよい。例えば、サンプルと接触せずにサンプルの物理的又は化学的特徴を分析する装置は、上述した窓ガラスを通してサンプルを分析できるため、計器筺体は第2のゾーンから隔離されていてもよい。
【0050】
互いに分離された機械筺体と計器筺体を用いる場合、2つの筺体は、例えば筺体間の導管によって接続されていてもよく、2つの筺体は同じ過圧で同じゾーン内に含まれているとみなすことができる。導管は、もし必要であると考えられるならば、必要に応じて任意のシーリングを備えていてもよい。
【0051】
サンプリング装置は、さらに、少なくとも1つのシールを備えていてもよく、例えば、計器筺体と機械筺体がある場合、その間にシールがある。シールは加圧媒体、例えば気体又は液体によってクリーニング可能であり、第2のゾーンを機械筺体から分離することができる。これによって、2つのゾーンを、例えば爆発の危険性に関する分類に従って互いに分離することができ、同時に空気/ガスが第2のゾーンから第3ゾーンに物質を移動させないことが確保される。これは、好ましい実施形態において、加圧媒体、例えば空気又は窒素からの過圧によりクリーニングすることができる二重リップシールを使用することにより実現される。シールは、圧縮空気又は窒素によって清浄に保たれるのが好ましい。別の実施形態において、ラビリンスシール、他のリップシール、又は、Oリングを包含するプロファイルリングが使用される。
【0052】
例えば、電気、空気、ガス、光ケーブルなどのあらゆるワイヤ又はケーブル、例えば、変位可能なアームと第2のゾーン又は機械筺体の間の、例えばサンプル容器への及びサンプル容器からの、ワイヤ又はケーブルなどは、変位可能なアーム内に収容されていてもよい。これによって、第2のゾーンの測定ウェルにおいて変位可能なアーム内のワイヤ及びケーブルは、サンプルから吹き上げられた粉体及び/又は塵と接触することができず、スパーク又は電気ワイヤの接続のゆるみから引き起こされる爆発又は火災の危険性を最小限に抑えることができる。
【0053】
別の実施形態において、サンプリング装置は、例えば、さらなる分析のため、又は、補完的分析原理を使用する分析のために、サンプル容器内のサンプルを外部に移動するための検証管をさらに備える。検証管は、第2のゾーンの測定ウェルと外部検証ユニットの間に配置することができる。そのため、例えば、サンプル容器がサンプルを収集し、サンプルが第2のゾーンで分析された後、サンプル容器は検証管に内容物を排出することができる。検証管は、例えば真空又はサンプルを移動するための別の手段を使用して、サンプルを外部検証ユニットに移動することができる導管等を備えることができる。別の実施形態において、検証管は外部検証ユニットに移動することができる容器である。検証管は、好ましくは、例えば周囲の湿度や圧力に対して、サンプルの状態を変えずにサンプルを外部検証ユニットに移動することを確実にする。例えば、検証管にサンプルの内容物が放出されたときに検証管を密封してもよく、あるいは、条件、例えば周囲の湿度、圧力及び温度などを制御することができる。
【0054】
検証ユニットは、例えば、サンプリング装置の測定の対照としてサンプルの重量、容量(すなわち密度)及び粒度を検証することができる閉鎖空間であることができる。これにより、抽出されたサンプルを管に空けることができ、好ましい実施形態において、管はサンプルを閉鎖空間に運び、サンプリング装置の測定の比較としてサンプルを検証することができる。
【0055】
別の実施形態において、サンプリング装置は少なくとも1つの振動器を含む。振動器は、例えばサンプル容器の壁に付着しうるサンプルの粒子をほぐすために、サンプル容器を振動させることが可能な如何なる設計のものでもよい。本発明の文脈では、振動器は発振器とも呼ばれ、2つの用語は入れ替え可能に用いられることがある。振動器は変位可能なアームに一体化されていてもよい。別の実施形態において、振動器は変位可能なアームの外部、例えば検証管内などに配置され、振動器はそこから押し上げられてサンプル容器、例えばサンプル容器の底部などと接し、サンプル容器とその内容物に振動を加えることができる。例えば、振動器の振動数は任意で選択されてもよく、例えば、1Hz〜100kHzの範囲内、1kHz〜50kHzの範囲内などでもよい。振動器の振幅は、概して最大で約2mmまで、例えば最大で約1mmまでとなる。特に、望ましい結果が得られるように、振動器の振動数と振幅は異なる製品に対して個別に調節されてもよい。
【0056】
変位可能なアームの任意の位置、例えば第1の位置又は第2の位置でサンプル容器を振動させてもよく、サンプル容器がサンプルを収集するための第1の位置にあるとき及び/又はサンプル容器の内容物を排出するための第2の位置にあるときにサンプル容器を振動させてもよい。つまり、振動器は、例えば、サンプル容器の内容物が生成物流又は検証管に排出されるときに、サンプル容器の壁に付着している粒子を確実にほぐすようにサンプル容器を振動させることができる。別の実施形態において、サンプリング装置は、サンプル容器内のサンプルを振動させてサンプルを密に詰めることができるように、第2のゾーンでサンプル容器を振動させる振動器を有する。このように密に詰めた後のサンプルは「タップ」サンプルと呼ばれることがあり、このサンプルの密度は、それに対応して、「タップ密度」である。同様に、振動前に記録されたサンプルの密度は「バルク密度」と呼ばれることがある。
【0057】
サンプリング装置が、第2のゾーンでサンプル容器を振動させることができる振動器を含む場合、変位可能なアームはサンプルを計量するための秤量セルも備えることが好ましい。これによって、サンプルのタップ密度の測定が可能になる。
【0058】
特定の実施形態において、サンプリング装置は、例えば、レーザなどの光、又は音に基づいた距離センサであって、距離センサからサンプル容器内のサンプル表面までの距離を測定するために第2のゾーン内に配置された距離センサを備える。特に、距離センサは変位可能なアームが第2の位置にあるときに、サンプル容器の上部、例えば鉛直上方にあってもよい。これによって、サンプル容器内のサンプルの高さを測定できる。サンプリング装置が第2のゾーンでサンプル容器を振動させることができる振動器も備える場合、サンプル容器内のサンプルの高さは、例えばバルク密度とタップ密度を決定するために、サンプルを振動させる前及び振動させた後にそれぞれ計測することができる。また、特定の条件下、例えば振動の周波数や時間に関する特定の条件下で、サンプルの高さについてのいくつかの測定点を得ることもでき、特に、サンプルの高さを、「タップ」の回数、又は、時間(秒)×周波数(ヘルツ)の関数として計測できる。
【0059】
発明者らは、驚くべきことに、10μm〜500μmの平均粒度範囲内にあり、0.5%〜7%の範囲内の水分含有量を有する粒子、例えば粉乳のサンプルの流動性を、1Hz〜100kHzの範囲内の振動周波数において、本発明のサンプリング装置で記録されたサンプルの高さ対タップ回数又はタップ時間のプロットから推定できることを見出した。そのため、別の態様において、本発明は、粒子のサンプルの流動性を推定する方法に関し、当該方法は、
10μm〜500μmの範囲内の平均粒度分布及び0.5%〜7%の範囲内の水分含有量を有する粒子のサンプルを用意する工程と、
有機粒子のサンプルを、振動器を有するサンプル容器に入れる工程と、
サンプル容器を1Hz〜100kHzの範囲内の周波数で振動させる工程と、
サンプルの高さがさらに振動を加えてももはや減少しない高さになるまでサンプル容器内のサンプルの高さを測定する工程と、
第1の高さ測定値、中間高さ測定値及び最終高さ測定値を比較することによりサンプルの流動性を推定する工程、
を含む。
【0060】
第1の高さ測定値は、振動を開始した時間からさらに振動を加えてもサンプルの高さがもはや減少しない時間までに対応する測定時間の最初の10%以内に得た高さ測定値であることができる。最終高さ測定値は、さらに振動を加えても、サンプルの高さがもはや減少しなくなったときに得られた値である。中間高さ測定値は、第1の高さ測定と最終高さ測定の間に得られた如何なる高さ測定値でもよい。比較に複数の中間高さ測定値が算入されるのが好ましい。流動性を推定するために、サンプルの高さ、必要に応じて任意の望ましい方法で規格化されたサンプルの高さを、振動時間に対してプロットし、必要に応じて規格化し、例えばプロットに示されているように、流動性が測定データから計算される。流動性は、任意の計算法を使用してデータから推定することができる。例えば、流動性はサンプルの最大圧縮の50%に達した時間t
50%として、又は、サンプルの他の相対的高さに達した時間として、又は、サンプルが幾つかの特定の高さに達した時間の組み合わせで表すことができる。最終高さ、つまりタップ高さも、例えば、絶対値又は相対値として推定に算入されてもよい。
【0061】
粒子のサンプルの流動性を推定する方法は、有利なことに、サンプルの上に重しを載せなくとも実施できるため、この方法は本発明のサンプリング装置において直接実施できる。従来技術では、サンプルを平坦に維持するために重しが使用されていた。しかし、重しをサンプルの上に載せずに本発明の方法を実施したところ、結果に対する悪影響は全く観察されなかった。そのため、好ましい実施形態において、サンプル上に重しを使用せずに、例えばサンプルの上に重しを載せずに、測定値が得られる。好ましい実施形態において、粒子のサンプルの流動性の測定方法は、本発明のサンプリング装置で実施される。しかし、本発明の方法は、本発明のサンプリング装置において実施されることに限られず、別の態様では、本発明は、上記のとおりの粒子のサンプルの流動性を推定するための装置に関する。この装置は、サンプル容器、例えば円筒形サンプル容器と、サンプル容器中のサンプルの高さを記録するためのレーザセンサを有するレーザ装置と、サンプル容器を振動させる振動器とを備える。サンプルの流動性を推定するための装置は、秤量セルを備えていてもよい。サンプルの流動性を推定するための装置の任意の特徴の全ての詳細は、本発明のサンプリング装置の対応する特徴について本明細書中に記載されているとおりであることができる。
【0062】
本方法は、さらに、例えば高周波数によって、1分間未満で実施できる。一実施形態において、振動は2mm未満、例えば約1mm未満の振幅を有するが、低振幅であっても、本方法は1分間未満の測定時間で実施することができた。例えば、特定の実施形態において、測定時間は10秒間〜40秒間の範囲内であり、例えば、測定時間は約20秒間又は約30秒間である。測定時間中、粒子が軽量で小さなサイズ、すなわち、10μm〜500μmの範囲内の平均粒度分布及び0.5%〜7%の範囲内の水分含有量を有する粒子であっても、粒子のサンプルは最終「タップ」高さに達し、そして、本方法が同一サンプルで繰り返された場合、例えば、多量のサンプルが縦型乾燥機内で得られ、別々の分析のためにより少量の複数のサブサンプルに分配される場合にも、サンプルの最終高さとそれらの各流動性に関して同じ結果が認められた。
【0063】
一実施形態において、サンプル容器は、入口に相当する広い端部とサンプル容器の底部に相当する細い端部を有する円錐台形状又は円錐形状を有する。サンプルが充填された円錐台形状又は円錐形状のサンプル容器の画像が記録されると、円筒形サンプル容器よりも多い割合の粉体を画像分析に利用することができる。
【0064】
さらなる態様において、本発明は乾燥機に関し、例えば、平均粒径が最大で500μmまでであり、水分含有量が0.5%〜7%の範囲内である粒子を製造するための縦型乾燥機に関する。この縦型乾燥機は、上端及び下端と、乾燥されるべき液体フィード用の入口と、乾燥チャンバの下端にある乾燥した粒子用の出口とを有する乾燥チャンバと、本発明の任意の実施形態にしたがうサンプリング装置とを備え、第1のゾーンは乾燥チャンバの排出導管内にある。特定の実施形態において、第1のゾーンと第2のゾーンの間のインターフェースは、粒子の液体フィード用の入口と乾燥した粒子用の出口の間の距離の、乾燥した粒子用の出口から計算して最大で20%までの距離に位置する。
概略図を参照しつつ、現時点で好ましい実施形態の非制限的な実施例によって、本発明を以下でより詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1は、本発明の一実施形態に係るサンプリング装置1の斜視図を示す。サンプリング装置1は、機械筺体6から第1のゾーン4内の生成物流(図示せず)中に軸線に沿って延長可能な変位可能なアーム2を有する。このようにして、サンプル容器3を有する変位可能なアーム2は第1の位置にある。第2の位置(図示せず)で、変位可能なアーム2、特にサンプル容器3を有する変位可能なアーム2の部分は、第2のゾーン5に引っ込み、そこで、サンプル容器3内のサンプル(図示せず)を、サンプルの物理的又は化学的特徴を分析するための、計器筺体7内に配置された1つ以上の装置によって分析することができる。サンプリング装置1は、第1のゾーン4と第2のゾーン5との間のインターフェースにエアナイフ(図示せず)を有する。エアナイフに、空気入口管91から圧縮空気が供給され、エアナイフの空気は空気出口管92を使用して除去することができる。空気入口管91と空気出口管92とを有するエアナイフは、エアナイフが層流下で動作する場合に特に適切である。しかし、他の実施形態において、例えば幾つかの入口管で空気を送出してエアナイフを形成するために、空気出口管92がエアナイフへの空気入口としての機能を果たすことができる。
【0067】
図2では、変位可能なアーム2は、第1のゾーン4への開口部41を通じて第1の位置に延びており、縦型乾燥機内の又は縦型乾燥機からの粉乳であることができる白色粉として表されているサンプル8をサンプル容器3内に収集する。サンプル容器をクリーニングするための装置のエアノズル18も示されている。
【0068】
図3は、本発明のサンプリング装置1の一実施形態の断面図を示す。変位可能なアーム2は第2のゾーン5内の第2の位置にあり、そこで、サンプル8を、物理的又は化学的特徴を分析するための装置によって分析することができる。具体的には、レーザ装置12によりサンプル8の高さを測定することができ、視覚システム13を使用して写真を記録し、分析することができ、NIRスキャナ15がサンプル8を脂肪、蛋白質及び/又は水分について分析することができる。レーザ装置12、視覚システム13及びNIRスキャナ15は計器筺体7内に収容されており、計器筺体7内に安全ゾーンを提供するように、計器筺体7は窓ガラス11によって第2のゾーン5とは隔離されている。機械筺体6は、二重リップシール10によって第2のゾーン5から隔離されている。
【0069】
図4は、レーザ装置12を使用するサンプル8の高さの測定を例示する。レーザ装置12とサンプル8の表面の間の距離を記録するために、レーザ装置12からサンプル8の表面へのレーザビーム121が使用される。サンプル8の高さを測定しながらサンプル8を密に詰めることができるように振動器16を使用してサンプル容器3を振動させることができる。これにより、サンプル8のタップ密度を記録でき、サンプル8の流動性を推定することができる。サンプル8の密度は、レーザ装置12を使用して求められたサンプル8の容積と秤量セル14を使用して記録されたサンプル8の重量から算出される。
【0070】
図5は、サンプル8の表面のある点について、サンプリング時間の関数として、RGBカラースキームでの色の例示的プロットを示す。RGBカラースキームは、
図5に示すように、各色について8ビットの深度を有することがあり、あるいは、RGBカラースキームは、例えば、1色当り、より少ない、例えば4ビット、もしくはそれより多く、例えば12ビット又はそれより多くのビット数を使用してもよい。色ずれ粒子の検出には、1色当り4ビットの色深度で充分であると考えられる。
【0071】
図6では、サンプルのRGBデータが、時間の関数として焦げた粒子の定量化に変換されている。例えば粒子の総数と比べた焦げた粒子として必要に応じて定量化されたサンプル中のダークスポットの百分率として表される一定量に達すると、サンプリング装置1は警告を出すことができる。本発明のサンプリング装置1で記録された実際の画像を
図7に示す。左側のパネルは焦げた粒子がないことを示し、右側のパネルは目視可能な焦げた粒子を示す。
【0072】
図8は、本発明のサンプリング装置1で記録された時間の関数としてのタップ密度の例示的プロットを示す。
【0073】
図9は、NIRスキャナ15を使用して記録された水分、脂肪及び蛋白質の含有量の例示的プロットを示す。
【0074】
図10は、第1のゾーン4内の第1の位置にある変位可能なアーム2を示し、サンプル8の内容物を生成物流中に排出するためにサンプル容器3が反転されている。
【0075】
図11は、第1のゾーン4内の第1の位置にある変位可能なアーム2を示し、サンプル容器3が反転されており、エアノズル18からの空気181によってフラッシュされている。
【0076】
図12は、第2のゾーン5内の第2の位置にある変位可能なアーム2を示し、サンプル8の内容物を検証管17内に排出するためにサンプル容器3が反転されている。第1のゾーン4と第2のゾーン5は、エアナイフ9によりインターフェースされている。
【0077】
図13は、本発明のサンプリング装置1に接続された排出導管101を備えた本発明の乾燥機100を示す。
【0078】
図14と
図15は、変位可能なアーム(
図14と15には図示せず)がサンプル容器3とサイズサンプリング容器31を有する、本発明のサンプリング装置1の一実施形態を示す。サンプル容器3とサイズサンプリング容器31とが成す角度αが点線で示されている。点線の円は、サンプル容器3とサイズサンプリング容器31を有する変位可能なアームの回転方向を示す。
図14において、サイズサンプリング容器31がサンプル8を収集する位置、すなわち、粒度測定位置に存在するように変位可能なアームが回転される。収集されるサンプル8の量は、サイズサンプリング容器31が生成物流の方向(
図14と15では上下の垂直方向)に対して回転する角度とサイズサンプリング容器の深さdにより制限される。
図15では、サイズサンプリング容器31が水平な底部32を有して、サンプル8がサイズサンプリング容器31の底部32全体に分散するように、サイズサンプリング容器31が回転される。サンプル8をサイズサンプリング容器31の底部32上にさらに分散させるために、変位可能なアームを振動させることができる。分散をさらに改善するために、特に凝集粒子を分散させるため、サイズサンプリング容器31の底部32に超音波等にさらしてもよい。サンプル8の粒子がサイズサンプリング容器31の底部32全体に分散されると、視覚システムがサンプル8の粒度を分析し、焦げた粒子を定量することもできる。
【0079】
図16は、変位可能なアームがサンプル容器3とサイズサンプリング容器31を有する一実施形態の概略側面図を示す。
図16aでは、サンプル容器3が充填位置にあるように回転されているが、サイズサンプリング容器31は粒子で満たされない。
図16bでは、サイズサンプリング容器31が充填位置にあるが、サンプル容器3は粒子で満たされない。
図16cでは、サイズサンプリング容器31がサイズサンプリング容器31の底部32上の粒子(図示せず)の分析のための位置にある。粒子の分析のための位置では、サイズサンプリング容器31の底部32は水平である。
本発明に関連する発明の実施態様の一部を以下に示す。
[態様1]
最大で約500μmまでの平均粒度を有する粒子を含む爆発性環境用のサンプリング装置であって、サンプル容器を有する変位可能なアームを備え、前記変位可能なアームが、粒子のサンプルを前記サンプル容器に収集するために第1のゾーン内に前記サンプル容器が挿入される第1の位置と、前記変位可能なアームが生成物流の外側にある第2のゾーンとを有し、前記第2のゾーンは前記変位可能なアーム用の開口部を有する筺体内に含まれており、
前記サンプリング装置は、前記第1のゾーンと前記第2のゾーンの間にインターフェースを有し、前記インターフェースが、閉鎖可能な部材、ゲートバルブ、エアナイフ、ロック、又は前記変位可能なアームが入れられるアクセスゲートからなる群から選択されることを特徴とする、
サンプリング装置。
[態様2]
前記サンプリング装置は、さらに、前記サンプル容器内のサンプルを外部に移動するための検証管を備える、態様1に記載のサンプリング装置。
[態様3]
前記筺体は、前記第2のゾーン内の圧力を監視及び調節するための装置を備える、態様1又は2に記載のサンプリング装置。
[態様4]
前記サンプリング装置は、さらに、前記サンプル容器をクリーニングするための装置を備え、前記サンプル容器をクリーニングするための前記装置は前記サンプル容器をフラッシュするための媒体で加圧されたエアノズルを備える、態様1〜3のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様5]
前記サンプリング装置は、所望の波長の光を生成するためのレーザ又はランプと、所望の波長の光を検出するためのセンサとを備える、態様1〜4のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様6]
前記サンプリング装置は、レーザスキャナ、NIRスキャナ、カメラ、及び視覚システムのうちの1又は2つ以上を備える、態様1〜5のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様7]
前記サンプリング装置は、前記センサからの信号を記録及び解釈することができるデータプロセッサを備える、態様5又は6に記載のサンプリング装置。
[態様8]
前記サンプリング装置は、窓ガラス付きの窓を備え、前記窓は前記第2のゾーンを前記サンプルの物理的又は化学的特徴を分析するための前記装置から隔離する、態様1〜7のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様9]
前記サンプリング装置は、秤量セルを備える、態様1〜8のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様10]
前記秤量セルは、前記変位可能なアーム内に一体化されているか、又は、前記変位可能なアームの一体化部分である、態様9に記載のサンプリング装置。
[態様11]
前記サンプリング装置は、振動器を備える、態様1〜10のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様12]
前記サンプル容器は、サンプルが収集される生成物流の方向を横断する軸線を中心に回転可能である、態様1〜11のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様13]
前記サンプル容器は、粒度測定のためのサンプルを収集するための位置を有し、前記位置において、前記サンプル容器の水平位置から5°〜85°の範囲内の角度で前記サンプル容器が回転される、態様12に記載のサンプリング装置。
[態様14]
前記変位可能なアームは、さらに、サイズサンプリング容器を有し、前記サンプル容器と前記サイズサンプリング容器とが成す角度が、前記生成物流の方向を横断する軸線を基準として20°〜80°の範囲内である、態様11〜13のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様15]
前記サンプリング装置は、前記第2のゾーン内に配置された距離センサであって、前記距離センサから前記サンプル容器内の前記サンプルの前記表面までの距離を測定する距離センサを備える、態様1〜14のいずれか一つに記載のサンプリング装置。
[態様16]
前記サンプリング装置は、さらに、前記第2のゾーン内の前記サンプル容器を1Hz〜100kHzの範囲内の周波数及び最大で2mmまでの振幅で振動させることができる振動器を備える、態様15に記載のサンプリング装置。
[態様17]
乾燥チャンバと、態様1〜16のいずれか一つに記載のサンプリング装置とを備える乾燥機であって、前記乾燥チャンバは、上端及び下端と、乾燥されるべき液体フィード用の入口と、前記乾燥チャンバの前記下端にある乾燥した粒子用の出口とを有し、前記第1のゾーンは前記乾燥チャンバ内にあるか又は前記乾燥チャンバに取り付けられた導管内にある、乾燥機。
[態様18]
粒子のサンプルの流動性を推定する方法であって、
10μm〜500μmの範囲内の平均粒度分布及び0.5%〜7%の範囲内の水分含有量を有する粒子のサンプルを用意する工程と、
前記粒子のサンプルを、振動器を有するサンプル容器に入れる工程と、
前記サンプル容器を1Hz〜100kHzの範囲内の周波数で振動させる工程と、
前記サンプルの高さがさらに振動を加えてももはや減少しない高さになるまで前記サンプル容器内の前記サンプルの高さを測定する工程と、
第1の高さ測定値、中間高さ測定値及び最終高さ測定値を比較することにより前記サンプルの流動性を推定する工程、
を含む、粒子のサンプルの流動性を推定する方法。
[態様19]
前記方法は、前記サンプルの上に重しを載せずに実施される、態様18に記載の粒子のサンプルの流動性を推定する方法。
[態様20]
前記方法は、1分間未満で実施される、態様18又は19に記載の粒子のサンプルの流動性を推定する方法。
[態様21]
前記振動は、2mm未満の振幅を有する、態様18〜20のいずれか一つに記載の粒子のサンプルの流動性を推定する方法。
[態様22]
前記方法は、態様16に記載のサンプリング装置において実施される、態様18〜21のいずれか一つに記載の粒子のサンプルの流動性を推定する方法。