(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一の結合ドメインが、配列番号1050、配列番号1092、配列番号1148、配列番号1176、配列番号1190、配列番号1218、配列番号1232、配列番号1246、配列番号1260、配列番号1274、配列番号1344、配列番号1358、配列番号1372、配列番号1428、及び配列番号1442に記載のものからなる群より選択されるVH領域を含む、請求項1に記載の抗体構築物。
前記第一の結合ドメインが、配列番号1051、配列番号1093、配列番号1149、配列番号1177、配列番号1191、配列番号1219、配列番号1233、配列番号1247、配列番号1261、配列番号1275、配列番号1345、配列番号1359、配列番号1373、配列番号1429、及び配列番号1443に記載のものからなる群より選択されるVL領域を含む、請求項1または2に記載の抗体構築物。
前記第一の結合ドメインが、配列番号1050+1051、配列番号1092+1093、配列番号1148+1149、配列番号1176+1177、配列番号1190+1191、配列番号1218+1219、配列番号1232+1233、配列番号1246+1247、配列番号1260+1261、配列番号1274+1275、配列番号1344+1345、配列番号1358+1359、番号1372+1373、配列番号1428+1429、及び配列番号1442+1443に記載のVH領域及びVL領域の対からなる群より選択されるVH領域及びVL領域を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体構築物。
前記第一の結合ドメインが、配列番号1052、配列番号1094、配列番号1150、配列番号1178、配列番号1192、配列番号1220、配列番号1234、配列番号1248、配列番号1262、配列番号1276、配列番号1346、配列番号1360、配列番号1374、配列番号1430、及び配列番号1444に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体構築物。
配列番号1053、配列番号1095、配列番号1151、配列番号1179、配列番号1193、配列番号1221、配列番号1235、配列番号1249、配列番号1263、配列番号1277、配列番号1347、配列番号1361、配列番号1375、配列番号1431、及び配列番号1445に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体構築物。
配列番号1696、配列番号1702、配列番号1710、配列番号1714、配列番号1716、配列番号1720、配列番号1722、配列番号1724、配列番号1726、配列番号1728、配列番号1738、配列番号1740、配列番号1742、配列番号1750、及び配列番号1752に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含むまたはこれからなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗体構築物。
前記第二の結合ドメインが、ヒトCD3イプシロンに、及びマーモセット(Callithrix jacchus)、ワタボウシタマリン(Saguinus Oedipus)またはリスザル(Saimiri sciureus)CD3イプシロンに結合する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の抗体構築物。
前記腫瘍またはがん疾患が、腎臓、肺、膵臓、卵巣、乳房、結腸、頭頸部、胃、直腸、胸腺、及び脳の腫瘍またはがん、白血病、リンパ腫、メラノーマ、カポジ肉腫、胚性がん腫、及び前述のいずれかに由来する転移性がん疾患からなる群より選択される、請求項16に記載の抗体構築物。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で用いるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の言及を含むことに留意されなければならない。ゆえに、例えば、「試薬」に対する言及は、1つまたは複数のそのような異なる試薬を含み、「方法」に対する言及は、本明細書に記載の方法に関して修正または置換することができる当業者に公知の同等の工程及び方法に対する言及を含む。
【0010】
別段の指示がない限り、一連の要素に先行する「少なくとも」という用語は、この一連のあらゆる要素に言及すると理解されたい。当業者は、慣例の実験以上を使用せずに、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するまたは確認することができるだろう。そのような等価物は、本発明に包含されると意図される。
【0011】
「及び(ならびに)/または(もしくは)」という用語は、本明細書のいずれの場所で使用される場合においても、「及び(ならびに)」、「または(もしくは)」及び「前記用語によって接続される要素の全てまたは任意の他の組み合わせ」の意味を含む。
【0012】
本明細書で使用される「約」または「おおよそ」という用語は、所与の値または範囲の±20%以内、好ましくは±15%以内、より好ましくは±10%以内、最も好ましくは±5%以内を意味する。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲を通して、文脈がそうでないことを必要としない限り、「含む」という単語、及び「含む」「含んでいる」などの派生語は、言及されている整数値または工程または整数値もしくは工程のグループを含むが、任意のその他の整数値または工程または整数値もしくは工程のグループを排除しないことを暗に示すものと理解されるだろう。本明細書で用いるとき、「含む(comprising)」という用語は、「含有する(containing)」もしくは「含む(including)」で、または本明細書で用いるとき、場合によっては「有する(having)」で置き換えることができる。
【0014】
本明細書で用いるとき、「からなる」は、特許請求の範囲の要素において指定されていない任意の要素、工程、または成分を除外する。本明細書で用いるとき、「から本質的になる」は、特許請求の範囲の基本的及び新規の特性に物質的に影響しない物質または工程を除外しない。
【0015】
本明細書の各例において、「含む」、「から本質的になる」及び「からなる」という用語はいずれも、他の2つの用語のいずれかと置き換えられ得る。
【0016】
「抗体構築物」という用語は、その構造及び/または機能が、例えば、完全長または全免疫グロブリン分子の、抗体の構造及び/または機能に基づく、分子を表す。従って、抗体構築物は、その特異的標的または抗原に結合することができる。さらには、本発明に従う抗体構築物は、標的結合を可能にする抗体の最小構造要件を含む。この最小要件は、例えば、少なくとも3つの軽鎖CDR(すなわちVL領域のCDR1、CDR2及びCDR3)及び/または3つの重鎖CDR(すなわちVH領域のCDR1、CDR2及びCDR3)、好ましくは、全6つのCDRの存在により定義され得る。本発明の構築物がベースとする抗体には、例えば、モノクローナル、組換え、キメラ、脱免疫化、ヒト化及びヒト抗体が含まれる。
【0017】
本発明に従う「抗体構築物」の定義には、生物工学的またはタンパク質操作方法またはプロセスにより生成されるラクダ抗体及び他の免疫グロブリン抗体も含む完全長または全抗体が含まれる。これらの完全長抗体は、例えば、モノクローナル、組換え、キメラ、脱免疫化、ヒト化及びヒト抗体であり得る。「抗体構築物」の定義には、VH、VHH、VL、(s)dAb、Fv、Fd、Fab、Fab’、F(ab’)2または「r IgG」(「半抗体」)などの完全長抗体の断片も含まれる。本発明に従う抗体構築物は、抗体の修飾された断片でもあり得、変異体とも呼ばれ、例えば、scFv、di−scFvまたはbi(s)−scFv、scFv−Fc、scFv−ジッパー、scFab、Fab2、Fab3、ダイアボディ、単鎖ダイアボディ、タンデムダイアボディ(Tandab’s)、タンデムdi−scFv、タンデムtri−scFv、以下:(VH−VL−CH3)
2、(scFv−CH3)
2、((scFv)
2−CH3+CH3)、((scFv)
2−CH3)または(scFv−CH3−scFv)
2のような構造に例示される「ミニボディ」、トリアボディまたはテトラボディなどのマルチボディ、及び他のV領域またはドメインから独立して抗原またはエピトープに特異的に結合するVHH、VHまたはVLであり得る可変ドメインを1つのみ含むナノボディまたは単一可変ドメイン抗体などの単一ドメイン抗体が含まれる。本発明に従う抗体構築物のさらに好ましい形式は、クロスボディ、マキシボディ、ヘテロFc構築物及びモノFc構築物である。これらの形式の例は、本明細書下記に記載されるだろう。
【0018】
結合ドメインは、抗体軽鎖可変領域(VL)及び抗体重鎖可変領域(VH)を典型的に含み得る;しかし、両方ともを含む必要はない。Fd断片は、例えば、2つのVH領域を有し、しばしばインタクトな抗原結合ドメインのいくつかの抗原結合機能を保持する。抗体断片、抗体変異体または結合ドメインの形式の追加の例としては、(1)Fab断片、VL、VH、CL及びCH1ドメインを有する一価断片;(2)F(ab’)2断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結された2つのFab断片を有する二価断片;(3)2つのVH及びCH1ドメインを有するFd断片;(4)抗体のシングルアームのVL及びVHドメインを有するFv断片、(5)dAb断片(Ward et al.,(1989)Nature 341:544−546)、これは、VHドメインを有する;(6)単離された相補性決定領域(CDR)、及び(7)単鎖Fv(scFv)が挙げられ、後者が好ましい(例えば、scFv−ライブラリーに由来する)。本発明に従う抗体構築物の実施形態の例は、例えば、WO00/006605、WO2005/040220、WO2008/119567、WO2010/037838、WO2013/026837、WO2013/026833、US2014/0308285、US2014/0302037、WO2014/144722、WO2014/151910、及びWO2015/048272に記載されている。
【0019】
さらには、「抗体構築物」という用語の定義は、一価、二価及び多価(polyvalent/multivalent)構築物及び、ゆえに、1つのみの抗原性構造に特異的に結合する単一特異的構築物、ならびに2つ以上、例えば、2つ、3つまたはそれ以上の抗原性構造に別個の結合ドメインを通して特異的に結合する二重特異性及び多重特異的(polyspecific/multispecific)構築物を含む。さらには、「抗体構築物」という用語の定義は、1つのみのポリペプチド鎖からなる分子ならびに2つ以上のポリペプチド鎖からなる分子、これらの鎖は、同一(ホモ二量体、ホモ三量体またはホモオリゴマー)または異なる(ヘテロ二量体、ヘテロ三量体またはヘテロオリゴマー)ことができる、を含む。上記同定された抗体及びその変異体または誘導体の例は、特に、Harlow and Lane,Antibodies a laboratory manual,CSHL Press(1988)及びUsing Antibodies:a laboratory manual,CSHL Press(1999),Kontermann and Dubel,Antibody Engineering,Springer,2nd ed.2010及びLittle,Recombinant Antibodies for Immunotherapy,Cambridge University Press 2009に記載されている。
【0020】
本発明の抗体構築物は、好ましくは、「in vitroで生成された抗体構築物」である。この用語は、上記定義に従う抗体構築物を表し、その可変領域(例えば、少なくとも1つのCDR)の全てまたは一部は、非免疫細胞選択、例えば、in vitroファージディスプレイ、タンパク質チップまたは候補配列を抗原に結合するそれらの能力について検査することができる任意の他の方法において生成される。ゆえに、この用語は、好ましくは、動物の免疫細胞におけるゲノム再編成によってのみ生成される配列を除外する。「組換え抗体」は、組換えDNA技術または遺伝子工学の使用を通して作成される抗体である。
【0021】
本明細書で使用される「モノクローナル抗体」(mAb)またはモノクローナル抗体構築物という用語は、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を表す、すなわち、その集団を構成している個々の抗体は、微量で存在し得る潜在的な自然変異及び/または翻訳後修飾(例えば、異性化、アミド化)を除いて同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一の抗原部位または抗原の決定基に対して向けられており、それは、異なる決定基(またはエピトープ)に対して向けられた異なる抗体を典型的に含む従来の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的である。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、それらがハイブリドーマ培養によって合成され、ゆえに他の免疫グロブリンが混入していないという利点がある。「モノクローナル」という修飾語は、実質的に均質な抗体の集団から得られるという抗体の特徴を示しており、その抗体が任意の特定の方法によって製造されることを必要とするものとは解釈されない。
【0022】
モノクローナル抗体の調製のために、連続的な細胞株培養により産生される抗体を提供する任意の技術を使用することができる。例えば、使用されるモノクローナル抗体は、Koehler et al.,Nature,256:495(1975)により最初に記載されたハイブリドーマ法により作成されてよく、または組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)によって作成されてよい。ヒトモノクローナル抗体を産生するためのさらなる技術の例としては、トリオーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozbor,Immunology Today 4(1983),72)及びEBV−ハイブリドーマ技術(Cole et al.,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,Inc.(1985),77−96)が挙げられる。
【0023】
次いで、ハイブリドーマを、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)及び表面プラズモン共鳴(BIACORE(商標))分析などの標準的な方法を使用してスクリーニングして、特定の抗原と特異的に結合する抗体を産生する1つまたは複数のハイブリドーマを同定することができる。任意の形態の関連する抗原を、免疫原として、例えば、組換え抗原、天然に存在する形態、その任意の変異体または断片、ならびにその抗原性ペプチドとして使用してよい。BIAcoreシステムにおいて採用される表面プラズモン共鳴を使用して、CD70またはCD3イプシロンなどの標的抗原のエピトープに結合するファージ抗体の有効性を増大させることができる。(Schier,Human Antibodies Hybridomas 7(1996),97−105;Malmborg,J.Immunol.Methods 183(1995),7−13)。
【0024】
モノクローナル抗体を作成する別の例示的な方法には、タンパク質発現ライブラリー、例えば、ファージディスプレイまたはリボソームディスプレイライブラリーをスクリーニングすることが含まれる。ファージディスプレイは、例えば、Ladner et al.,米国特許第5,223,409号;Smith(1985)Science 228:1315−1317,Clackson et al.,Nature,352:624−628(1991)及びMarks et al.,J.Mol.Biol.,222:581−597(1991)に記載されている。
【0025】
ディスプレイライブラリーの使用に加えて、関連する抗原を使用して、非ヒト動物、例えば、げっ歯類(例えば、マウス、ハムスター、ウサギまたはラット)に免疫付与することができる。一実施形態では、非ヒト動物は、ヒト免疫グロブリン遺伝子の少なくとも一部を含む。例えば、マウス抗体産生を欠くマウス系統をヒトIg(免疫グロブリン)遺伝子座の大断片を用いて操作することは可能である。ハイブリドーマ技術を使用して、所望の特異性を有する遺伝子に由来する抗原特異的モノクローナル抗体を産生及び選択してよい。例えば、XENOMOUSE(商標)、Green et al.(1994)Nature Genetics 7:13−21、US2003−0070185、WO96/34096、及びWO96/33735を参照されたい。
【0026】
モノクローナル抗体は、非ヒト動物から得ることもでき、次いで、当技術分野で公知の組換えDNA技術を使用して、修飾する、例えば、ヒト化する、脱免疫化する、キメラにする等ができる。修飾された抗体構築物の例には、非ヒト抗体のヒト化変異体、「親和性成熟」抗体(例えば、Hawkins et al.J.Mol.Biol.254,889−896(1992)及びLowman et al.,Biochemistry 30,10832− 10837(1991)を参照されたい)及びエフェクター機能(複数可)を改変した抗体突然変異体(例えば、米国特許第5,648,260号、Kontermann and Dubel(2010)、前掲書及びLittle(2009)、前掲書を参照されたい)が含まれる。
【0027】
免疫学では、親和性成熟は、B細胞が、免疫反応の過程で抗原に対する親和性が増加した抗体を産生するプロセスである。同じ抗原に反復曝露することで、宿主は、連続的により大きな親和性の抗体を産生するだろう。天然の原型のように、in vitro親和性成熟は、突然変異及び選択の原理に基づく。in vitro親和性成熟は、抗体、抗体構築物、及び抗体断片を最適化するための使用に成功している。CDR内のランダム突然変異は、放射線、化学的突然変異誘発物質またはエラープローンPCRを使用して導入される。加えて、遺伝的多様性は、チェーンシャッフリングにより増大することができる。ファージディスプレイなどのディスプレイ法を使用する2または3ラウンドの突然変異及び選択は、通常、低ナノモル範囲の親和性を有する抗体断片をもたらす。
【0028】
抗体構築物の好ましいタイプのアミノ酸置換変異体(varianation)は、親抗体(例えば、ヒト化またはヒト抗体)の1つまたは複数の超可変領域残基の置換を必然的に含む。通常、さらなる開発のために選択される結果得られる変異体(複数可)は、それらを生成した親抗体と比べて改善された生物学的特性を有するだろう。そのような置換変異体を生成する好都合な方法は、ファージディスプレイを用いる親和性成熟を必然的に含む。簡潔には、いくつかの超可変領域部位(例えば、6〜7部位)を、各部位で全ての可能性のあるアミノ酸置換を生成するように変異させる。そのようにして生成された抗体変異体は、繊維状ファージ粒子から一価の様式で、各粒子内にパッケージされたM13の遺伝子III産物との融合物として提示される。ファージディプレイされた変異体は次いで、本明細書に開示されるように、それらの生物学的活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。修飾のための超可変領域部位候補を同定するために、アラニンスキャニング突然変異誘発を行って、抗原結合に有意に寄与する超可変領域残基を同定することができる。あるいは、または加えて、結合ドメインと例えば、ヒトCD70との間の接触点を同定するために、抗原−抗体複合体の結晶構造を分析することが有益であり得る。そのような接触残基及び隣接残基は、本明細書で詳述される技術にしたがう置換の候補である。一度そのような変異体が生成されたら、変異体のパネルは本明細書に記載されるスクリーニングに供され、そして1つまたは複数の関連するアッセイにおいて優れた特性を示す抗体が、さらなる開発のために選択され得る。
【0029】
本発明のモノクローナル抗体及び抗体構築物は、具体的に、重鎖及び/または軽鎖の一部が特定の種に由来するまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同であり、その鎖(複数可)の残りの部分が別の種に由来するまたは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同である、「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、ならびに、所望の生物学的活性を示す限り、かかる抗体の断片を含む(米国特許第4,816,567号;Morrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851−6855(1984))。本明細書における関心対象のキメラ抗体は、非ヒト霊長類(例えば、旧世界ザル、類人猿等)由来の可変ドメイン抗原結合配列及びヒト定常領域配列を含む「霊長類化」抗体を含む。キメラ抗体を作成するための様々な手法が記載されている。例えば、Morrison et al.,Proc.Natl.Acad.ScL U.S.A.81:6851 ,1985;Takeda et al.,Nature 314:452,1985,Cabilly et al.,米国特許第4,816,567号;Boss et al.,米国特許第4,816,397号;Tanaguchi et al.,EP0171496;EP0173494;及びGB2177096を参照されたい。
【0030】
抗体、抗体構築物、抗体断片または抗体変異体は、例えば、WO98/52976またはWO00/34317に開示される方法によるヒトT細胞エピトープの特異的欠失(「脱免疫化」と呼ばれる方法)によっても修飾され得る。簡潔には、抗体の重鎖及び軽鎖可変ドメインを、MHCクラスIIに結合するペプチドについて分析することができる;これらのペプチドは、(WO98/52976及びWO00/34317で定義される)潜在的T細胞エピトープを表す。WO98/52976及びWO00/34317に記載されるように、潜在的T細胞エピトープの検出のために、「ペプチドスレッディング(peptide threading)」と呼ばれるコンピューターモデリング手法を適用することができ、加えて、ヒトMHCクラスII結合ペプチドのデータベースを、VH及びVL配列に存在するモチーフについて検索することができる。これらのモチーフは、18個の主要MHCクラスII DRアロタイプのいずれかに結合し、ゆえに、潜在的T細胞エピトープを構成する。検出された潜在的T細胞エピトープは、可変ドメイン内の少数のアミノ酸残基を置換することによって、または好ましくは単一アミノ酸置換によって除去することができる。典型的には、保存的置換が行われる。全てではないが多くの場合、ヒト生殖細胞系列抗体配列内の位置で一般的なアミノ酸を使用してよい。ヒト生殖細胞系列配列は、例えば、Tomlinson,et al.(1992)J.Mol.Biol.227:776−798;Cook,G.P.et al.(1995)Immunol.Today Vol.16(5):237−242;及びTomlinson et al.(1995)EMBO J.14:14:4628−4638に開示されている。V BASEディレクトリは、(Tomlinson,LA.et al.MRC Centre for Protein Engineering,Cambridge,UKによってコンパイルされた)ヒト免疫グロブリン可変領域配列の総合的なディレクトリを提供する。これらの配列は、例えば、フレームワーク領域及びCDRのための、ヒト配列の供給源として使用することができる。例えば、米国特許第6,300,064号に記載されるように、コンセンサスヒトフレームワーク領域も使用することができる。
【0031】
「ヒト化」抗体、抗体構築物、変異体またはその断片(例えば、抗体のFv、Fab、Fab’、F(ab’)2または他の抗原結合部分配列)は、大部分がヒト配列である抗体または免疫グロブリンであり、非ヒト免疫グロブリン由来の最小限の配列(複数可)を含有する。その大部分に関して、ヒト化抗体は、そのレシピエントの超可変領域(またはCDR)からの残基が、所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト(例えば、げっ歯類)種(ドナー抗体)、例えば、マウス、ラット、ハムスターまたはウサギの超可変領域からの残基により置き換えられているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域(FR)残基は、対応する非ヒト残基により置き換えられる。さらには、本明細書で使用される「ヒト化抗体」は、レシピエント抗体またはドナー抗体のいずれにおいても見出されない残基も含み得る。これらの修飾は、抗体の性能をさらに洗練及び最適化するためになされる。ヒト化抗体は、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンのもの、の少なくとも一部分も含み得る。さらなる詳細については、Jones et al.,Nature,321:522−525(1986);Reichmann et al.,Nature,332:323−329(1988);及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.,2:593−596(1992)を参照されたい。
【0032】
ヒト化抗体またはその断片は、抗原結合に直接関与しないFv可変ドメインの配列を、ヒトFv可変ドメインからの等価な配列で置き換えることによって生成することができる。ヒト化抗体またはその断片を生成するための例示的な方法は、Morrison(1985)Science 229:1202−1207によって;Oi et al.(1986)BioTechniques 4:214によって;ならびにUS5,585,089;US5,693,761;US5,693,762;US5,859,205;及びUS6,407,213によって提供される。これらの方法は、重鎖または軽鎖の少なくとも1つからの免疫グロブリンFv可変ドメインの全てまたは一部をコードする核酸配列の単離、操作及び発現を含む。そのような核酸は、上記のような、所定の標的に対する抗体を産生するハイブリドーマから、ならびにその他の供給源から取得され得る。ヒト化抗体分子をコードする組換えDNAは、次いで、適切な発現ベクターにクローニングすることができる。
【0033】
ヒト化抗体はまた、ヒト重鎖及び軽鎖遺伝子を発現するが、内因性マウス免疫グロブリン重鎖及び軽鎖遺伝子を発現することができないトランスジェニック動物、例えば、マウスを用いて産生され得る。Winterは、本明細書に記載のヒト化抗体の調製に使用され得る例示的なCDR移植法を記載している(米国特許第5,225,539号)。特定のヒト抗体のCDRの全てが非ヒトCDRの少なくとも一部で置き換えられてよく、またはCDRの一部のみが非ヒトCDRで置き換えられてもよい。所定の抗原に対するヒト化抗体の結合に必要である数のCDRを置き換えることのみが必要とされる。
【0034】
ヒト化抗体は、保存的置換、コンセンサス配列置換、生殖細胞系列置換及び/または復帰突然変異の導入によって最適化することができる。そのような改変された免疫グロブリン分子は、当技術分野で公知のいくつかの技術のいずれかによって作成することができる(例えば、Teng et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,80:7308−7312,1983;Kozbor et al.,Immunology Today,4:7279,1983;Olsson et al.,Meth.Enzymol.,92:3−16,1982、及びEP 239 400)。
【0035】
「ヒト抗体」、「ヒト抗体構築物」及び「ヒト結合ドメイン」という用語は、例えば、Kabat et al.(1991)(前掲書)によって記載されたものを含む、当技術分野で公知のヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列に実質的に対応する抗体領域、例えば、可変及び定常領域またはドメインを有する、抗体、抗体構築物及び結合ドメインを含む。本発明のヒト抗体、抗体構築物または結合ドメインは、例えば、CDRにおいて、特にCDR3において、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、in vitroでのランダムもしくは部位特異的突然変異誘発によってまたはin vivoでの体細胞突然変異によって導入される突然変異)を含み得る。ヒト抗体、抗体構築物または結合ドメインは、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基で置き換えられた、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の位置を有し得る。本明細書で使用されるヒト抗体、抗体構築物及び結合ドメインの定義は、Xenomouseなどの技術またはシステムを使用することによって得ることができる、非人工的及び/または遺伝的に改変された抗体のヒト配列のみを含む、完全ヒト抗体も企図する。
【0036】
いくつかの実施形態では、本発明の抗体構築物は、「単離された」または「実質的に純粋な」抗体構築物である。「単離された」または「実質的に純粋」は、本明細書に開示される抗体構築物を表現するために使用される場合、その産生環境の成分から同定、分離及び/または回収された抗体構築物を意味する。好ましくは、抗体構築物は、その産生環境由来の全ての他の成分を付随しないまたは実質的に付随しない。その産生環境の混入成分、例えば、組換えトランスフェクト細胞から発生する成分は、典型的にそのポリペプチドの診断または治療用途と干渉するだろう物質であり、酵素、ホルモン及び他のタンパク質性または非タンパク質性溶質を含み得る。抗体構築物は、例えば、所与の試料において総タンパク質の少なくとも約5重量%、または少なくとも約50重量%を構成し得る。単離されたタンパク質は、その環境に応じて、総タンパク質含量の5重量%〜99.9重量%を構成し得ることが理解される。ポリペプチドは、それが増加した濃度レベルで作成されるように、誘導性プロモーターまたは高発現プロモーターの使用を通して有意に高い濃度で生成され得る。この定義は、当技術分野で公知の幅広い生物及び/または宿主細胞における抗体構築物の産生を含む。好ましい実施形態では、抗体構築物は、(1)スピニングカップシークエネーターの使用によりN末端もしくは内部アミノ酸配列の少なくとも15残基を得るのに十分な程度まで、または(2)クマシーブルー、もしくは好ましくは銀染色を用いる非還元もしくは還元条件下でのSDS−PAGEにより均質になるまで精製される。しかし、通常、単離された抗体構築物は、少なくとも1つの精製工程によって調製されるだろう。
【0037】
「結合ドメイン」という用語は、本発明との関係で、所与の標的エピトープまたは標的分子上の所与の標的部位(抗原)、ここではそれぞれ、CD70及びCD3に(特異的に)結合する/それらと相互作用する/それらを認識するドメインを特徴決定する。(CD70を認識する)第一の結合ドメインの構造及び機能、ならびに好ましくは(CD3を認識する)第二の結合ドメインの構造及び/または機能もまた、抗体の、例えば、完全長または全免疫グロブリン分子の構造及び/または機能に基づく。本発明に従い、第一の結合ドメインは、3つの軽鎖CDR(すなわち、VL領域のCDR1、CDR2及びCDR3)及び/または3つの重鎖CDR(すなわち、VH領域のCDR1、CDR2及びCDR3)の存在を特徴とする。第二の結合ドメインは、好ましくは、標的結合を可能にする抗体の最小構造要件も含む。より好ましくは、第二の結合ドメインは、少なくとも3つの軽鎖CDR(すなわち、VL領域のCDR1、CDR2及びCDR3)及び/または3つの重鎖CDR(すなわち、VH領域のCDR1、CDR2及びCDR3)を含む。第一及び/または第二の結合ドメインは、既存の(モノクローナル)抗体からのCDR配列をスキャフォールドに移植するよりむしろファージディスプレイまたはライブラリスクリーニング法によって産生されるまたは入手可能であることが想定される。
【0038】
本発明に従って、結合ドメインは、1つまたは複数のポリペプチドの形態である。このようなポリペプチドは、タンパク質性の部分及び非タンパク質性の部分(例えば、化学リンカーまたは化学的架橋剤、例えば、グルタルアルデヒド)を含んでよい。タンパク質(その断片、好ましくは、生物学的に活性な断片、及びペプチド、通常は、30個未満のアミノ酸を有する、を含む)は、(アミノ酸の鎖をもたらす)共有ペプチド結合を介して互いに連結した2つ以上のアミノ酸を含む。本明細書で使用される「ポリペプチド」という用語は、通常30個を超えるアミノ酸からなる分子の群を表す。ポリペプチドは、多量体、例えば、二量体、三量体及びより高次のオリゴマーを形成し得る、すなわち、2つ以上のポリペプチド分子からなり得る。そのような二量体、三量体等を形成するポリペプチド分子は、同一または非同一であり得る。その結果、そのような多量体の対応する高次構造は、ホモまたはヘテロ二量体、ホモまたはヘテロ三量体等と称される。ヘテロ多量体の例は、その天然形態において、2つの同一の軽ポリペプチド鎖及び2つの同一の重ポリペプチド鎖からなる抗体分子である。「ペプチド」、「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語はまた、例えば、グリコシル化、アセチル化、リン酸化等のような翻訳後修飾による修飾がなされた天然修飾ペプチド/ポリペプチド/タンパク質を表す。本明細書における「ペプチド」、「ポリペプチド」または「タンパク質」はまた、化学修飾、例えば、ペグ化されたものであり得る。そのような修飾は、当技術分野で周知であり、本明細書下記に記載される。
【0039】
好ましくは、CD70に結合する結合ドメイン及び/またはCD3に結合する結合ドメインは、ヒト結合ドメインである。少なくとも1つのヒト結合ドメインを含む抗体及び抗体構築物は、非ヒト、例えば、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、ハムスターまたはウサギ)可変及び/または定常領域を有する抗体または抗体構築物に関連する問題のいくつかを回避する。このようなげっ歯類由来のタンパク質の存在は、抗体または抗体構築物の迅速なクリアランスをもたらし得るかまたは患者による抗体または抗体構築物に対する免疫反応の生成をもたらし得る。げっ歯類由来の抗体または抗体構築物の使用を回避するために、ヒトまたは完全ヒト抗体/抗体構築物を、げっ歯類が完全ヒト抗体を産生するように、ヒト抗体機能のげっ歯類への導入を通して生成することができる。
【0040】
メガベースサイズのヒト遺伝子座をYAC中にクローニング及び再構築するならびにそれらをマウス生殖細胞系列に導入する能力は、非常に大きいまたは大まかにマッピングされた遺伝子座の機能的要素の解明ならびにヒト疾患の有用なモデルの作製に対する強力な手法を提供する。さらには、マウス遺伝子座をそれらのヒト等価物で置換するためのこのような技術の利用は、発生過程におけるヒト遺伝子産物の発現及び制御、それらの他の系との連絡、ならびに疾患の誘導及び進行におけるそれらの関与に関して独自の洞察を提供することができる。
【0041】
そのような戦略の重要な応用は、マウス液性免疫系の「ヒト化」である。内因性Ig遺伝子が不活性化されているマウスへのヒト免疫グロブリン(Ig)遺伝子座の導入は、抗体のプログラムされた発現及び構築ならびにB細胞の発生におけるそれらの役割の根底にあるメカニズムを研究する機会を提供する。さらには、そのような戦略は、ヒト疾患における抗体療法の可能性を実現する上で重要なマイルストーンである完全ヒトモノクローナル抗体(mAb)の産生のための理想的な供給源を提供し得る。完全ヒト抗体または抗体構築物は、マウスまたはマウス由来mAbに固有の免疫原性及びアレルギー反応を最小化すること、ゆえに、投与される抗体/抗体構築物の有効性及び安全性を向上させることが期待される。完全ヒト抗体または抗体構築物の使用は、反復的な化合物投与を必要とする慢性及び再発性のヒト疾患、例えば、炎症、自己免疫及びがんの処置において実質的な利益を提供することが期待され得る。
【0042】
この目的を目指す1つの手法は、マウスがマウス抗体の非存在下でヒト抗体の大レパートリーを産生することを期待して、マウス抗体産生性を欠くマウス系統をヒトIg遺伝子座の大断片を用いて操作することであった。大きなヒトIg断片は、大きな可変遺伝子多様性ならびに抗体産生及び発現の適切な調節を保存するであろう。抗体の多様化及び選択ならびにヒトタンパク質に対する免疫寛容の欠如のためにマウス機構を利用することによって、これらのマウス系統において再現されたヒト抗体レパートリーは、ヒト抗原を含む関心対象の任意の抗原に対する高親和性抗体を生ずるはずである。ハイブリドーマ技術を使用することで、所望の特異性を有する抗原特異的ヒトmAbを容易に産生及び選択することができる。この一般的な戦略は、最初のXenoMouseマウス系統の生成と関連して実証された(Green et al.Nature Genetics 7:13−21(1994)を参照されたい)。このXenoMouse系統は、それぞれコア可変及び定常領域配列を含むヒト重鎖遺伝子座及びカッパ軽鎖遺伝子座の245kb及び190kbサイズの生殖細胞系列構成断片を含有する酵母人工染色体(YAC)を用いて操作された。このヒトIg含有YACは、抗体の再編成及び発現の両方に関してマウス系と適合することが証明され、不活性化されたマウスIg遺伝子と置き換えることができた。これは、B細胞の発生を誘導して、完全ヒト抗体の成体様ヒトレパートリーを産生し、そして抗原特異的ヒトmAbを生成するそれらの能力によって実証された。これらの結果はまた、多数のV遺伝子、追加の調節エレメント、及びヒトIg定常領域を含有するヒトIg遺伝子座の大部分の導入が、感染及び免疫付与に対するヒト液性反応に特徴的である実質的に完全なレパートリーを再現し得ることを示唆した。Green et al.の成果は、近年、それぞれヒト重鎖遺伝子座及びカッパ軽鎖遺伝子座のメガベースサイズの生殖系構成YAC断片の導入を通したヒト抗体レパートリーのおおよそ80%超の導入に拡張された。Mendez et al.Nature Genetics 15:146−156(1997)及び米国特許出願番号第08/759,620号を参照されたい。
【0043】
XenoMouseマウスの産生は、米国特許出願番号第07/466,008号、同第07/610,515号、同第07/919,297号、同第07/922,649号、同第08/031,801号、同第08/112,848号、同第08/234,145号、同第08/376,279号、同第08/430,938号、同第08/464,584号、同第08/464,582号、同第08/463,191号、同第08/462,837号、同第08/486,853号、同第08/486,857号、同第08/486,859号、同第08/462,513号、同第08/724,752号、及び同第08/759,620号;ならびに米国特許第6,162,963号;同第6,150,584号;同第6,114,598号;同第6,075,181号、及び同第5,939,598号ならびに日本特許第3 068 180号B2、同第3 068 506号B2、及び同第3 068 507号B2にさらに記載及び描写されている。Mendez et al.Nature Genetics 15:146−156(1997)及びGreen and Jakobovits J.Exp.Med.188:483−495(1998)、EP 0 463 151 B1、WO94/02602、WO96/34096、WO98/24893、WO00/76310、及びWO03/47336も参照されたい。
【0044】
代替の手法では、GenPharm International,Inc.,を含むその他は、「ミニ遺伝子座」手法を活用している。ミニ遺伝子座手法では、外因性Ig遺伝子座は、Ig遺伝子座からの小片(個々の遺伝子)を含むことを通して模倣される。ゆえに、1つまたは複数のVH遺伝子、1つまたは複数のDH遺伝子、1つまたは複数のJH遺伝子、ミュー定常領域、及び第二の定常領域(好ましくは、ガンマ定常領域)が、動物への挿入のための構築物に形成される。この手法は、米国特許第5,545,807号(Surani et al.)ならびに米国特許第5,545,806号;同第5,625,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;同第5,661,016号;同第5,770,429号;同第5,789,650号;同第5,814,318号;同第5,877,397号;同第5,874,299号;同第6,255,458(それぞれLonberg及びKay)、米国特許第5,591,669及び同第6,023.010号(Krimpenfort及びBerns)、米国特許第5,612,205号;同第5,721,367号;及び同第5,789,215号(Berns et al.)、ならびに米国特許第5,643,763(Choi及びDunn)、ならびにGenPharm International米国特許出願番号第07/574,748号、同第07/575,962号、同第07/810,279号、同第07/853,408号、同第07/904,068号、同第07/990,860号、同第08/053,131号、同第08/096,762号、同第08/155,301号、同第08/161,739号、同第08/165,699号、同第08/209,741に記載されている。EP 0 546 073 B1、WO92/03918、WO92/22645、WO92/22647、WO92/22670、WO93/12227、WO94/00569、WO94/25585、WO96/14436、WO97/13852、及びWO98/24884ならびに米国特許第5,981,175号も参照されたい。さらにTaylor et al.(1992)、Chen et al.(1993)、Tuaillon et al.(1993)、Choi et al.(1993)、Lonberg et al.(1994)、Taylor et al.(1994)、及びTuaillon et al.(1995)、Fishwild et al.(1996)をさらに参照されたい。
【0045】
Kirinも、微細胞融合を通して、染色体の大きな欠片、または染色体全体が導入されているマウスからのヒト抗体の生成を実証している。欧州特許出願第773 288号及び同第843 961号を参照されたい。Xenerex Biosciencesは、ヒト抗体の可能性のある生成のための技術を開発している。この技術では、SCIDマウスは、ヒトリンパの細胞、例えば、B及び/またはT細胞で再構築される。次いで、マウスは、抗原で免疫付与され、抗原に対する免疫反応を生成することができる。米国特許第5,476,996号;同第5,698,767号;及び同第5,958,765号を参照されたい。
【0046】
ヒト抗マウス抗体(HAMA)反応は、産業界がキメラまたはそれ以外のヒト化抗体を調製する要因となった。しかしながら、ある特定のヒト抗キメラ抗体(HACA)反応が、特にこの抗体の慢性的なまたは多用量の利用において観察されるであろうと予想される。ゆえに、HAMAまたはHACA反応の懸念及び/または影響を取り除くために、CD70に対するヒト結合ドメイン及び/またはCD3に対するヒト結合ドメインを含む抗体構築物を提供することが望ましいだろう。
【0047】
本発明の文脈において生成された二重特異性抗体構築物のCD70結合ドメインは、実施例2に記載のように、それらのエピトープ特異性について特徴決定された。結合因子は、フローサイトメトリー読み出しにおいて結合の喪失が観察されたキメラCD70分子に応じて、異なる群(I、II、III、IIIv、V、VI、VII及びVIII−表4を参照されたい)へと分類された。従って、好ましい実施形態に従い、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、領域名E3(配列番号745に記載の領域)内に含まれるCD70のエピトープに結合する。以下に記載するように、領域E3を認識する結合ドメインは、追加のCD70領域を認識し得る。
【0048】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、
a)領域E2、E3、E4及びE6、
b)領域E2、E3及びE4、
c)領域E2、E3及びE6、
d)領域E2及びE3、
e)領域E3、E4及びE6、
f)領域E3及びE4、及び
g)領域E3及びE6
からなる群より選択されるCD70領域の組み合わせ内に含まれるCD70のエピトープに結合することがさらに想定される。
【0049】
抗CD70結合ドメインにより認識されるエピトープは、直鎖または立体構造的であってよい。ヒトCD70タンパク質内での上記の領域E2、E3、E4及びE6の位置ならびにそれらの配列識別子(identifyer)を、実施例1に記載する。
【0050】
さらに好ましい実施形態では、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、領域名E1内に含まれるエピトープに結合しない。本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、領域名E7内に含まれるエピトープに結合しないことが、加えてまたは代替として、想定される。
【0051】
「に(特異的に)結合する」、「(特異的に)認識する」、「に(特異的に)指向される」、及び「と(特異的に)反応する」という用語は、本発明に従って、結合ドメインが、所与のエピトープまたは標的分子(抗原)上の所与の標的部位、ここでは:それぞれ、CD70及びCD3と相互作用するまたは特異的に相互作用することを意味する。
【0052】
「エピトープ」という用語は、結合ドメイン、抗体もしくは免疫グロブリン、または抗体もしくは免疫グロブリンの誘導体、断片もしくは変異体が特異的に結合する抗原上の部位を表す。「エピトープ」は抗原性であり、ゆえに、エピトープという用語は本明細書において「抗原性構造」または「抗原性決定基」も表す場合がある。ゆえに、結合ドメインは、「抗原相互作用部位」である。前記結合/相互作用はまた、「特異的認識」を定義することが理解されている。
【0053】
「エピトープ」は、連続アミノ酸またはタンパク質の三次元折り畳みによって並置される非連続アミノ酸の両方によって形成することができる。「直線状エピトープ」は、アミノ酸一次配列が認識されるエピトープを含むエピトープである。直線状エピトープは、典型的に、固有の配列内に、少なくとも3つまたは少なくとも4つ、及びより一般には少なくとも5つまたは少なくとも6つまたは少なくとも7つ、例えば、約8〜約10のアミノ酸を含む。
【0054】
「立体構造エピトープ」は、直線状エピトープと対照的に、エピトープを含むアミノ酸の一次配列が、認識されるエピトープの唯一の定義要素ではないエピトープ(例えば、アミノ酸の一次配列が必ずしも結合ドメインによって認識されないエピトープ)である。典型的に、立体構造エピトープは、直線状エピトープよりも含むアミノ酸の数が多い。立体構造エピトープの認識に関して、結合ドメインは、抗原、好ましくはペプチドもしくはタンパク質またはそれらの断片の三次元構造を認識する(本発明に関しては、第一の結合ドメインに対する抗原性構造は、CD70タンパク質内に含まれる)。例えば、タンパク質分子が折り畳まれて三次元構造が形成される場合、立体構造エピトープを形成するある特定のアミノ酸及び/またはポリペプチド骨格は並置した状態になり、それによって抗体はそのエピトープを認識できるようになる。エピトープの立体構造を決定する方法は、x線結晶解析、二次元核磁気共鳴(2D−NMR)分光分析及び部位特異的スピンラベル及び電子常磁性共鳴(EPR)分光分析を含むがこれらに限定されない。
【0055】
エピトープマッピングするための方法を以下に記載する:ヒトCD70タンパク質中の領域(連続アミノ酸ストレッチ)が、非ヒト及び非霊長類CD70抗原(例えば、マウスCD70、しかし他の例えば、ニワトリ、ラット、ハムスター、ウサギ等も考えられ得る)のその対応する領域と交換/置き換えられるとき、結合ドメインが使用される非ヒト、非霊長類CD70に対して交差反応しない限り、結合ドメインの結合において低減が生じると予想される。前記低減は、ヒトCD70タンパク質におけるそれぞれの領域に対する結合を100%として、ヒトCD70結合タンパク質におけるそれぞれの領域への結合と比較して、好ましくは、少なくとも10%、20%、30%、40%、または50%;より好ましくは、少なくとも60%、70%、または80%、及び最も好ましくは、90%、95%またさらには100%である。前述のヒトCD70/非ヒトCD70キメラがCHO細胞において発現されることが想定される。キメラ分子のC末端で、v5タグが、例えば、GGGGSリンカーを介して融合することが想定される。その方法は、実施例1及び2においてより詳細に記載される。
【0056】
エピトープマッピングのための代替または追加の方法では、ヒトCD70細胞外ドメインのいくつかの短縮切断されたものを、結合ドメインにより認識される特定の領域を決定するために、生成することができる。これらの短縮切断されたものでは、異なる細胞外CD70ドメイン/部分ドメインまたは領域は、C末端から開始して、段階的に除去される。短縮切断されたCD70バージョンがCHO細胞において発現されることが想定される。短縮切断された分子のC末端でv5タグが、例えば、GGGGSリンカーを介して融合されるとも想定される。これは、細胞表面上でのそれらの正しい発現の検証を可能にする。結合の低減または喪失は、結合ドメインにより認識されるCD70領域以外を何も包含しない短縮切断されたCD70バージョンで生じると想定される。ヒトCD70タンパク質(またはその細胞外領域またはドメイン)全体に対する結合を100%として、結合の低減は、好ましくは、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%;より好ましくは、少なくとも60%、70%、80%、及び最も好ましくは、90%、95%またさらには100%である。
【0057】
抗体構築物または結合ドメインによる認識に対する標的抗原の特定の残基の寄与を決定するさらなる方法は、アラニンスキャニングであり(例えば、Morrison KL & Weiss GA.Cur Opin Chem Biol.2001 Jun;5(3):302−7を参照されたい。)、この場合、分析される各残は、例えば、部位特異的突然変異誘発を介して、アラニンにより置き換えられる。アラニンは、その大きくない、化学的に不活性な、メチル官能基のために使用され、これは、前記にもかかわらず、他のアミノ酸の多くが有する二次構造基準を模倣する。時には、バリンまたはロイシンなどの大きいアミノ酸を、突然変異した残基のサイズの保存が望ましい場合に使用することができる。アラニンスキャニングは、長期にわたって使用されている成熟した技術である。
【0058】
結合ドメインとエピトープまたはエピトープを含む領域の間の相互作用は、結合ドメインが、特定のタンパク質または抗原上のエピトープ/エピトープを含む領域(ここでは:それぞれCD70及びCD3)に対して認識可能な親和性を呈すること、及び、概して、CD70またはCD3以外のタンパク質または抗原と有意な反応性を呈さないことを暗示する。「認識可能な親和性」は、約10
−6M(KD)またはより強い親和性での結合を含む。好ましくは、結合は、結合親和性が、約10
−12〜10
−8M、10
−12〜10
−9M、10
−12〜10
−10M、10
−11〜10
−8M、好ましくは、約10
−11〜10
−9Mであるときに、特異的であると考えられる。結合ドメインが、特異的に標的と反応するまたは標的に結合するかどうかは、容易に検査することができ、なかでも、前記結合ドメインの標的タンパク質または抗原との反応を、前記結合ドメインとCD70またはCD3以外のタンパク質または抗原との反応と比較することにより検査することができる。好ましくは、本発明の結合ドメインは、CD70またはCD3以外のタンパク質または抗原と本質的にまたは実質的に結合しない(すなわち、第一の結合ドメインは、CD70以外のタンパク質と結合することができず、第二の結合ドメインは、CD3以外のタンパク質と結合することができない)。
【0059】
「本質的/実質的に結合しない」または「結合できない」という用語は、本発明の結合ドメインが、CD70またはCD3以外のタンパク質または抗原に結合しない、すなわち、CD70またはCD3のそれぞれに対する結合を100%として、CD70またはCD3以外のタンパク質または抗原と、30%超を超えて反応を示さない、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、特に好ましくは9%、8%、7%、6%または5%以下であることを意味する。
【0060】
特異的な結合は、結合ドメイン及び抗原のアミノ酸配列内の特定のモチーフにより影響されると考えられる。ゆえに、結合は、それらの一次、二次及び/または三次構造の結果としてならびに前記構造の二次的修飾の結果として達成される。その特異的抗原との抗原相互作用部位の特異的相互作用は、抗原に対する前記部位の単純な結合をもたらし得る。さらには、その特異的抗原との抗原相互作用部位の特異的相互作用は、あるいはまたは加えて、例えば、抗原の立体構造の変化の誘導、抗原のオリゴマー形成等に起因して、シグナルの開始をもたらし得る。
【0061】
好ましくは、本発明の二重特異性抗体構築物の第一の結合ドメインは、CDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を含むVH領域ならびにCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を含むVL領域を含み、前記CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3は、
1)配列番号1〜6;
2)配列番号11〜16;
3)配列番号21〜26;
4)配列番号31〜36;
5)配列番号41〜46;
6)配列番号51〜56;
7)配列番号61〜66;
8)配列番号71〜76;
9)配列番号81〜86;
10)配列番号91〜96;
11)配列番号101〜106;
12)配列番号111〜116;
13)配列番号121〜126;
14)配列番号131〜136;
15)配列番号141〜146;
16)配列番号151〜156;
17)配列番号161〜166;
18)配列番号171〜176;
19)配列番号181〜186;
20)配列番号191〜196;
21)配列番号201〜206;
22)配列番号211〜216;
23)配列番号221〜226;
24)配列番号231〜236;
25)配列番号241〜246;
26)配列番号251〜256;
27)配列番号261〜266;
28)配列番号271〜276;
29)配列番号281〜286;
30)配列番号291〜296;
31)配列番号301〜306;
32)配列番号311〜316;
33)配列番号321〜326;
34)配列番号331〜336;
35)配列番号341〜346;
36)配列番号351〜356;
37)配列番号361〜366;
38)配列番号371〜376;
39)配列番号381〜386;
40)配列番号391〜396;
41)配列番号401〜406;
42)配列番号411〜416;
43)配列番号421〜426;
44)配列番号431〜436;
45)配列番号441〜446;
46)配列番号451〜456;
47)配列番号461〜466;
48)配列番号471〜476;
49)配列番号481〜486;
50)配列番号491〜496;
51)配列番号501〜506;
52)配列番号511〜516;
53)配列番号521〜526;
54)配列番号531〜536;
55)配列番号541〜546;
56)配列番号551〜556;
57)配列番号561〜566;
58)配列番号571〜576;
59)配列番号581〜586;
60)配列番号591〜596;
61)配列番号601〜606;
62)配列番号611〜616;
63)配列番号621〜626;
64)配列番号631〜636;
65)配列番号641〜646;
66)配列番号651〜656;
67)配列番号661〜666;
68)配列番号671〜676;
69)配列番号681〜686;
70)配列番号691〜696;
71)配列番号701〜706;
72)配列番号711〜716;
73)配列番号721〜726;
74)配列番号731〜736;
75)配列番号1044〜1049;
76)配列番号1058〜1063;
77)配列番号1072〜1077;
78)配列番号1086〜1091;
79)配列番号1100〜1005;
80)配列番号1114〜1119;
81)配列番号1128〜1133;
82)配列番号1142〜1147;
83)配列番号1156〜1161;
84)配列番号1170〜1175;
85)配列番号1184〜1189;
86)配列番号1198〜1203;
87)配列番号1212〜1217;
88)配列番号1226〜1231;
89)配列番号1240〜1245;
90)配列番号1254〜1259;
91)配列番号1268〜1273;
92)配列番号1282〜1287;
93)配列番号1296〜1301;
94)配列番号1310〜1315;
95)配列番号1324〜1329;
96)配列番号1338〜1343;
97)配列番号1352〜1357;
98)配列番号1366〜1371;
99)配列番号1380〜1385;
100)配列番号1394〜1399;
101)配列番号1408〜1413;
102)配列番号1422〜1427;
103)配列番号1436〜1441;
104)配列番号1450〜1455;
105)配列番号1464〜1469;
106)配列番号1478〜1483;
107)配列番号1492〜1497;
108)配列番号1506〜1511;
109)配列番号1520〜1525;
110)配列番号1534〜1539;
111)配列番号1548〜1553;及び
112)配列番号1562〜1567
に記載のものからなる群より選択される。
【0062】
上に定義する抗体構築物の中で、以下のものは、実施例3−16にて決定するように、特定の有益な特徴を有すると見いだされた:標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する第一の結合ドメイン及びT細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインを含む二重特異性抗体構築物であって、第一の結合ドメインは、CDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を含むVH領域ならびにCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を含むVL領域を含み、前記CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3が、
1)配列番号1044〜1049;
2)配列番号1086〜1091;
3)配列番号1142〜1147;
4)配列番号1170〜1175;
5)配列番号1184〜1189;
6)配列番号1212〜1217;
7)配列番号1226〜1231;
8)配列番号1240〜1245;
9)配列番号1254〜1259;
10)配列番号1268〜1273;
11)配列番号1338〜1343;
12)配列番号1352〜1357;
13)配列番号1366〜1371;
14)配列番号1422〜1427;及び
15)配列番号1436〜1441に記載のものからなる群より選択される、前記二重特異性抗体構築物。
【0063】
これらの構築物は、特に高い親和性、高い細胞傷害活性(低いEC50値)、及び有益な種間親和性ギャップ、ならびにヒト生殖細胞系列に対するVH及びVL配列の高い配列同一性、低い単量体から二量体への転換率、高い熱安定性、高い血漿安定性、低い濁度、高いタンパク質均質性、及び有益な単量体/二量体効力ギャップを特徴とする。この文脈では、これらのCDRアミノ酸配列がかなり高い配列類似性を有することに留意されるべきであり、これは、以下の表1及び2において概説される。
【0064】
(表1)CD70結合因子の選択一覧のVH−CDR配列
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
(表2)CD70結合因子の選択因子のVL−CDR配列
[この文献は図面を表示できません]
【0066】
抗体構築物の共通の生物学的/生化学的特徴に関するこの顕著な配列類似性は、6つのVH及びVL CDRに関するコンセンサス配列の草案を可能にする。これらのコンセンサス配列は、以下において同定される。それゆえ、本発明の目的は、標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する第一の結合ドメイン及びT細胞の表面上にあるヒトCD3に(及び一実施形態では少なくともマカクCD3に)結合する第二の結合ドメインを含む二重特異性抗体構築物であって、第一の結合ドメインが、CDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を含むVH領域ならびにCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を含むVL領域を含み、
・前記CDR−H1が、アミノ酸配列X
1YX
2MX
3(配列番号1869)を有し、X
1がS、TまたはVであり、X
2がAまたはSであり、X
3がSまたはNである;
・前記CDR−H2が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、A、Y、V、L、またはTであり、X
2が、GまたはSであり、X
3が、R、Y、S、GまたはIであり、X
4が、T、I、P、またはAであり、X
5が、F、Y、N、QまたはDであり、X
6が、YまたはF、X
7がE、KまたはQである;
・前記CDR−H3が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、H、GまたはVであり、X
2が、P、A、LまたはFであり、X
3が、YまたはFである;
・前記CDR−L1が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、SまたはGであり、X
2が、SまたはGであり、X
3が、IまたはVであり、X
4が、R、Sまたはアミノ酸無しであり、X
5が、SまたはGであり、X
6が、S、N、TまたはDであり、X
7が、Yまたはアミノ酸無しであり、X
8が、AまたはGである;
・前記CDR−L2が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、GまたはAであり、X
2が、AまたはSであり、X
3が、S、T、NまたはIであり、X
4が、RまたはLであり、X
5が、AまたはQであり、X
6が、TまたはSである;ならびに
・前記CDR−L3が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、G、YまたはFであり、X
2が、D、S、Y、IまたはAであり、X
3が、L、T、SまたはYであり、X
4が、F、L、PまたはIであり、X
5が、TまたはPである、前記二重特異性抗体構築物を提供することである。
【0067】
さらに、
・前記CDR−H1が、アミノ酸配列SYSMN(配列番号1422)またはX
1YAMS(配列番号1875)を有し、X
1が、S、TまたはVである;
・前記CDR−H2が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し、X
1が、A、V、LまたはTであり、X
2が、R、S、またはGであり、X
3が、T、PまたはAであり、X
4が、F、N、YまたはQであり、X
5が、E、K、またはQである;
・前記CDR−H3が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し、X
1が、HまたはVであり、X
2が、P、LまたはAであり、X
3がYまたはFである;
・前記CDR−L1が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、SまたはGであり、X
2が、SまたはGであり、X
3が、IまたはVであり、X
4が、RまたはSであり、X
5が、SまたはGであり、X
6が、S、T、NまたはDであり、X
7がAまたはGである;
・前記CDR−L2が、アミノ酸配列AASXLQS(配列番号1879)を有し、XがTもしくはIであるか、またはGX
1SX
2RAT(配列番号1880)を有し、X
1が、AもしくはSであり、X
2が、SもしくはNである;ならびに
・前記CDR−L3が
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し、X
1が、D、Y、SまたはIであり、X
2が、L、SまたはTであり、X
3が、FまたはPであり、X
4が、TまたはPである
ことが想定される。
【0068】
さらに、
・前記CDR−H1が、アミノ酸配列X
1YAMS(配列番号1875)を有し、X
1が、S、TまたはVである;
・前記CDR−H2が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、A、V、LまたはTであり、X
2が、R、S、またはGであり、X
3が、T、PまたはAであり、X
4が、F、N、YまたはQであり、X
5が、E、K、またはQである;
・前記CDR−H3が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、HまたはVであり、X
2が、P、LまたはAであり、X
3が、YまたはFである;
・前記CDR−L1が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、SまたはGであり、X
2が、SまたはGであり、X
3が、IまたはVであり、X
4が、RまたはSであり、X
5が、SまたはGであり、X
6が、S、T、NまたはDであり、X
7が、AまたはGである;
・前記CDR−L2が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、AまたはSであり、X
2が、SまたはNである;ならびに
・前記CDR−L3が、アミノ酸配列
[この文献は図面を表示できません]
を有し、X
1が、D、Y、SまたはIであり、X
2が、L、SまたはTであり、X
3が、FまたはPであり、X
4が、TまたはPである
ことが想定される。
【0069】
さらに、
・前記CDR−H1が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し;
・前記CDR−H2が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し;
・前記CDR−H3が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し;
・前記CDR−L1が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し;
・前記CDR−L2が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有し;
・前記CDR−L3が、
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する
と想定される。
【0070】
「可変」という用語は、それらの配列において可変性を呈し、特定の抗体の特異性及び結合親和性の決定に関与する、抗体または免疫グロブリンドメインの一部分(すなわち、「可変ドメイン(複数可)」)を表す。可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)の対合は、一つになって単一の抗原結合部位を形成する。
【0071】
可変性は、抗体の可変ドメイン全体に均一に分布しているのではなく;それは重鎖及び軽鎖可変領域のそれぞれの部分ドメインに集中している。これらの部分ドメインは、「超可変領域」または「相補性決定領域」(CDR)と呼ばれる。可変ドメインのより保存された(すなわち、非超可変)部分は、「フレームワーク」領域(FRMまたはFR)と呼ばれ、抗原結合表面を形成するための三次元空間における6つのCDRのためのスキャフォールドを提供する。天然に存在する重鎖及び軽鎖の可変ドメインは各々、4つのFRM領域(FR1、FR2、FR3、及びFR4)を含み、大部分がβシート配置をとり、3つの超可変領域によって接続され、これは、ループ接続を形成し、いくつかの例ではβシート構造の一部を形成する。各鎖の超可変領域は、FRMによって他の鎖からの超可変領域と近接してまとめて保持されており、抗原結合部位の形成に寄与している(Kabat et al.,前掲書を参照されたい)。
【0072】
「CDR」という用語及びその複数形は、相補性決定領域(CDR)を表し、そのうちの3つが軽鎖可変領域の結合特性を構成し(CDRL1、CDRL2及びCDRL3)、3つが重鎖可変領域の結合特性を構成する(CDRH1、CDRH2及びCDRH3)。CDRは、抗体と抗原の特異的相互作用を担う残基の大部分を含有し、従って、抗体分子の機能的活性に寄与する:それらは、抗原特異性の主要決定基である。
【0073】
厳密なCDRの境界及び長さは、異なる分類及びナンバリング方式に従う。従ってCDRは、本明細書に記載されるナンバリング方式を含む、Kabat、Chothia、接点または任意のその他の境界の定義によって表され得る。境界が異なるとしても、これらの方式の各々は、可変配列内のいわゆる「超可変領域」を構成するものに関してある程度重複している。従って、これらの方式に従うCDRの定義は、長さ及び隣接するフレームワーク領域との境界領域において異なり得る。例えば、Kabat(種間配列可変性に基づく手法)、Chothia(抗原−抗体複合体の結晶学的研究に基づく手法)、及び/またはMacCallum(Kabat et al.,前掲書;Chothia et al.,J.MoI.Biol,1987,196:901−917;及びMacCallum et al.,J.MoI.Biol,1996,262:732)を参照されたい。抗原結合部位を特徴決定するためのさらに別の標準は、Oxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアによって使用されるAbM定義である。例えば、Antibody Engineering Lab Manual (Ed.:Duebel,S.and Kontermann,R.,Springer−Verlag,Heidelberg)のProtein Sequence and Structure Analysis of Antibody Variable Domainsを参照されたい。2つの残基同定技術が同一領域ではない重複する領域を定義する程度まで、それらを組み合わせて、ハイブリッドCDRを定義することができる。しかし、いわゆるKabat方式に従ったナンバリングが好ましい。
【0074】
典型的に、CDRは、カノニカル構造に分類され得るループ構造を形成する。「カノニカル構造」という用語は、抗原結合(CDR)ループによって取り入れられる主鎖の立体構造を表す。比較構造研究から、6つの抗原結合ループのうちの5つは、利用可能な立体構造の限られたレパートリーしか有さないことが見出された。各カノニカル構造は、ポリペプチド骨格のねじれ角によって特徴づけることができる。従って、抗体間で対応するループは、そのループの大部分において高度のアミノ酸配列可変性にもかかわらず、非常によく似た三次元構造を有し得る(Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.,1987,196:901;Chothia et al.,Nature,1989,342:877;Martin and Thornton,J.Mol.Biol,1996,263:800)。さらには、採用されるループ構造とその周囲のアミノ酸配列の間には関連性がある。特定のカノニカルクラスの立体構造は、ループの長さ及びそのループ内ならびに保存されたフレームワーク内(すなわち、ループ外)の重要な位置に存在するアミノ酸残基によって決定される。従って、特定のカノニカルクラスへの割り当ては、これらの重要なアミノ酸残基の存在に基づいて行うことができる。
【0075】
「カノニカル構造」という用語は、例えば、Kabatによって(Kabat et al.,前掲書)分類されるように、抗体の直鎖状配列に対する考慮も含み得る。Kabatのナンバリングスキーム(方式)は、抗体可変ドメインのアミノ酸残基のナンバリングを一貫した様式で行うために広く採用されている標準であり、本明細書の他所でも述べられているように本発明に適用される好ましいスキームである。さらなる構造の考慮も、抗体のカノニカル構造を決定するために使用され得る。例えば、Kabatのナンバリングによっては十分に反映されない差異は、Chothia et al.のナンバリング方式によって説明され得る、及び/またはその他の技術、例えば、結晶学及び二次元もしくは三次元コンピューターモデリングによって明らかにされ得る。従って、所与の抗体配列は、(例えば、様々なカノニカル構造をライブラリーに含めたいという要望に基づき)とりわけ、適切なシャーシ(chassis)配列を同定することができるカノニカルクラスに分類され得る。抗体アミノ酸配列のKabatナンバリング及びChothia et al.,前掲書により記載される構造の考慮ならびに抗体構造のカノニカルの側面を解釈するためのそれらの含意は、文献に記載されている。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及び三次元構造は、当技術分野で周知である。抗体構造の概説については、Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,eds.Harlow et al.,1988を参照されたい。
【0076】
軽鎖のCDR3及び、特に、重鎖のCDR3は、軽鎖及び重鎖可変領域内での抗原結合において最も重要な決定基を構成し得る。いくつかの抗体構築物では、重鎖CDR3は、抗原と抗体の間の主要接触領域を構成するとみられる。抗体の結合特性を変化させるためまたはどの残基が抗原の結合に寄与するかを決定するために、CDR3のみを変異させるin vitro選択スキームを使用することができる。従って、CDR3は、典型的に、抗体結合部位内の分子多様性の最大の源である。例えば、H3は、2つのアミノ酸残基という短いものまたは26アミノ酸より大きなものであることができる。
【0077】
古典的な完全長抗体または免疫グロブリンでは、各軽(L)鎖は、1つの共有ジスルフィド結合により重(H)鎖に連結しており、一方で、2つのH鎖は、H鎖アイソタイプに応じて1つまたは複数のジスルフィド結合により互いに連結している。VHに最も近位であるCHドメインは、通常CH1と呼ばれる。定常(「C」)ドメインは、抗原結合に直接関与しないが、様々エフェクター機能、例えば、抗体依存性、細胞媒介性細胞傷害性及び補体活性化を呈する。抗体のFc領域は、重鎖定常ドメイン内に含まれ、例えば、細胞表面に位置するFc受容体と相互作用することができる。
【0078】
アセンブリ及び体細胞突然変異後の抗体遺伝子の配列は高度に変動しており、これらの変動した遺伝子は10
10個の異なる抗体分子をコードすると推定される(Immunoglobulin Genes,2
nd ed.,eds.Jonio et al.,Academic Press,San Diego,CA,1995)。従って、免疫系は免疫グロブリンのレパートリーを提供する。「レパートリー」という用語は、少なくとも1つの免疫グロブリンをコードする少なくとも1つの配列から全体がまたは一部が派生した少なくとも1つのヌクレオチド配列を表す。この配列(複数可)は、重鎖のV、D及びJセグメントならびに軽鎖のV及びJセグメントのin vivoでの再編成によって生成され得る。あるいは、この配列(複数可)は、再編成を起こさせるもの、例えば、in vitro刺激、に応じて細胞から生成することができる。あるいは、この配列(複数可)の一部または全てが、DNAスプライシング、ヌクレオチド合成、突然変異誘発、及びその他の方法によって取得され得る、例えば、米国特許第5,565,332号を参照されたい。レパートリーは、1つのみの配列を含み得るか、または、遺伝的に多様なコレクションにおける配列を含む複数の配列を含み得る。
【0079】
本発明に従う好ましい抗体構築物は、標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する第一の(好ましくはヒト)結合ドメイン及びT細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインを含み、第一の結合ドメインが、抗体CD70−1からCD70−74ならびに以下の項目75〜112に示されるものからなる群より選択される抗体、すなわち、CDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を含むVH領域ならびにCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を含むVL領域を含む抗体と同じ、ヒトCD70上のエピトープに結合し、前記CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3が、
1)配列番号1〜6;
2)配列番号11〜16;
3)配列番号21〜26;
4)配列番号31〜36;
5)配列番号41〜46;
6)配列番号51〜56;
7)配列番号61〜66;
8)配列番号71〜76;
9)配列番号81〜86;
10)配列番号91〜96;
11)配列番号101〜106;
12)配列番号111〜116;
13)配列番号121〜126;
14)配列番号131〜136;
15)配列番号141〜146;
16)配列番号151〜156;
17)配列番号161〜166;
18)配列番号171〜176;
19)配列番号181〜186;
20)配列番号191〜196;
21)配列番号201〜206;
22)配列番号211〜216;
23)配列番号221〜226;
24)配列番号231〜236;
25)配列番号241〜246;
26)配列番号251〜256;
27)配列番号261〜266;
28)配列番号271〜276;
29)配列番号281〜286;
30)配列番号291〜296;
31)配列番号301〜306;
32)配列番号311〜316;
33)配列番号321〜326;
34)配列番号331〜336;
35)配列番号341〜346;
36)配列番号351〜356;
37)配列番号361〜366;
38)配列番号371〜376;
39)配列番号381〜386;
40)配列番号391〜396;
41)配列番号401〜406;
42)配列番号411〜416;
43)配列番号421〜426;
44)配列番号431〜436;
45)配列番号441〜446;
46)配列番号451〜456;
47)配列番号461〜466;
48)配列番号471〜476;
49)配列番号481〜486;
50)配列番号491〜496;
51)配列番号501〜506;
52)配列番号511〜516;
53)配列番号521〜526;
54)配列番号531〜536;
55)配列番号541〜546;
56)配列番号551〜556;
57)配列番号561〜566;
58)配列番号571〜576;
59)配列番号581〜586;
60)配列番号591〜596;
61)配列番号601〜606;
62)配列番号611〜616;
63)配列番号621〜626;
64)配列番号631〜636;
65)配列番号641〜646;
66)配列番号651〜656;
67)配列番号661〜666;
68)配列番号671〜676;
69)配列番号681〜686;
70)配列番号691〜696;
71)配列番号701〜706;
72)配列番号711〜716;
73)配列番号721〜726;
74)配列番号731〜736;
75)配列番号1044〜1049;
76)配列番号1058〜1063;
77)配列番号1072〜1077;
78)配列番号1086〜1091;
79)配列番号1100〜1005;
80)配列番号1114〜1119;
81)配列番号1128〜1133;
82)配列番号1142〜1147;
83)配列番号1156〜1161;
84)配列番号1170〜1175;
85)配列番号1184〜1189;
86)配列番号1198〜1203;
87)配列番号1212〜1217;
88)配列番号1226〜1231;
89)配列番号1240〜1245;
90)配列番号1254〜1259;
91)配列番号1268〜1273;
92)配列番号1282〜1287;
93)配列番号1296〜1301;
94)配列番号1310〜1315;
95)配列番号1324〜1329;
96)配列番号1338〜1343;
97)配列番号1352〜1357;
98)配列番号1366〜1371;
99)配列番号1380〜1385;
100)配列番号1394〜1399;
101)配列番号1408〜1413;
102)配列番号1422〜1427;
103)配列番号1436〜1441;
104)配列番号1450〜1455;
105)配列番号1464〜1469;
106)配列番号1478〜1483;
107)配列番号1492〜1497;
108)配列番号1506〜1511;
109)配列番号1520〜1525;
110)配列番号1534〜1539;
111)配列番号1548〜1553;及び
112)配列番号1562〜1567に記載のものからなる群より選択される、二重特異性抗体構築物であると定義することもできる。
【0080】
抗体構築物が、別の所与の抗体構築物と同じ、CD70のエピトープに結合するかどうかは、例えば、本明細書に上記した及び実施例2に記載のように、キメラまたは短縮切断した標的分子を用いたエピトープマッピングにより測定することができる。
【0081】
本発明に従う好ましい抗体構築物は、標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する第一の(好ましくはヒト)結合ドメイン及びT細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインを含み、第一の結合ドメインが、CD70−1からCD70−74ならびに上記の項目75〜112に記載のものからなる群より選択される抗体、すなわち、上の項目1)〜112)に記載のものからなる群より選択されるCDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を含むVH領域ならびにCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を含むVL領域を含む抗体との結合に競合する、二重特異性抗体構築物として定義することもできる。
【0082】
抗体構築物が、別の所与の抗体構築物との結合に関して競合するかどうかは、競合ELISAまたは細胞ベースの競合アッセイなどの競合アッセイにおいて測定することができる。アビジン結合微粒子(ビーズ)も使用することができる。アビジン被覆ELISAプレートと同様に、ビオチン化タンパク質と反応するとき、これらのビーズの各々を、その上でアッセイを行うことができる基材として使用することができる。抗原は、ビーズの上にコーティングされ、次いで、一次抗体でプレコーティングされる。二次抗体を加え、任意の追加の結合が決定される。読み出しは、フローサイトメトリーを介して生じる。
図2を参照されたい。
【0083】
一実施形態では、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号137、配列番号147、配列番号157、配列番号167、配列番号177、配列番号187、配列番号197、配列番号207、配列番号217、配列番号227、配列番号237、配列番号247、配列番号257、配列番号267、配列番号277、配列番号287、配列番号297、配列番号307、配列番号317、配列番号327、配列番号337、配列番号347、配列番号357、配列番号367、配列番号377、配列番号387、配列番号397、配列番号407、配列番号417、配列番号427、配列番号437、配列番号447、配列番号457、配列番号467、配列番号477、配列番号487、配列番号497、配列番号507、配列番号517、配列番号527、配列番号537、配列番号547、配列番号557、配列番号567、配列番号577、配列番号587、配列番号597、配列番号607、配列番号617、配列番号627、配列番号637、配列番号647、配列番号657、配列番号667、配列番号677、配列番号687、配列番号697、配列番号707、配列番号717、配列番号727、配列番号737、配列番号920、配列番号924、配列番号928、配列番号932、配列番号936、配列番号940、配列番号944、配列番号948、配列番号952、配列番号956、配列番号960、配列番号964、配列番号968、配列番号972、配列番号976、配列番号980、配列番号984、配列番号988、配列番号992、配列番号996、配列番号1000、配列番号1004、配列番号1008、配列番号1012、配列番号1016、配列番号1020、配列番号1024、配列番号1028、配列番号1032、配列番号1036、配列番号1040、配列番号1050、配列番号1054、配列番号1064、配列番号1068、配列番号1078、配列番号1082、配列番号1092、配列番号1096、配列番号1106、配列番号1110、配列番号1120、配列番号1124、配列番号1134、配列番号1138、配列番号1148、配列番号1152、配列番号1162、配列番号1166、配列番号1176、配列番号1180、配列番号1190、配列番号1194、配列番号1204、配列番号1208、配列番号1218、配列番号1222、配列番号1232、配列番号1236、配列番号1246、配列番号1250、配列番号1260、配列番号1264、配列番号1274、配列番号1278、配列番号1288、配列番号1292、配列番号1302、配列番号1306、配列番号1316、配列番号1320、配列番号1330、配列番号1334、配列番号1344、配列番号1348、配列番号1358、配列番号1362、配列番号1372、配列番号1376、配列番号1386、配列番号1390、配列番号1400、配列番号1404、配列番号1414、配列番号1418、配列番号1428、配列番号1432、配列番号1442、配列番号1446、配列番号1456、配列番号1460、配列番号1470、配列番号1474、配列番号1484、配列番号1488、配列番号1498、配列番号1502、配列番号1512、配列番号1516、配列番号1526、配列番号1530、配列番号1540、配列番号1544、配列番号1554、配列番号1558、配列番号1568、及び配列番号1572に記載のものからなる群より選択されるVH領域を含む。
【0084】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、配列番号1050、配列番号1092、配列番号1148、配列番号1176、配列番号1190、配列番号1218、配列番号1232、配列番号1246、配列番号1260、配列番号1274、配列番号1344、配列番号1358、配列番号1372、配列番号1428、及び配列番号1442に記載のものからなる群より選択されるVH領域を含むときが好ましい。
【0085】
さらなる実施形態では、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、配列番号138、配列番号148、配列番号158、配列番号168、配列番号178、配列番号188、配列番号198、配列番号208、配列番号218、配列番号228、配列番号238、配列番号248、配列番号258、配列番号268、配列番号278、配列番号288、配列番号298、配列番号308、配列番号318、配列番号328、配列番号338、配列番号348、配列番号358、配列番号368、配列番号378、配列番号388、配列番号398、配列番号408、配列番号418、配列番号428、配列番号438、配列番号448、配列番号458、配列番号468、配列番号478、配列番号488、配列番号498、配列番号508、配列番号518、配列番号528、配列番号538、配列番号548、配列番号558、配列番号568、配列番号578、配列番号588、配列番号598、配列番号608、配列番号618、配列番号628、配列番号638、配列番号648、配列番号658、配列番号668、配列番号678、配列番号688、配列番号698、配列番号708、配列番号718、配列番号728、配列番号738、配列番号921、配列番号925、配列番号929、配列番号933、配列番号937、配列番号941、配列番号945、配列番号949、配列番号953、配列番号957、配列番号961、配列番号965、配列番号969、配列番号973、配列番号977、配列番号981、配列番号985、配列番号989、配列番号993、配列番号997、配列番号1001、配列番号1005、配列番号1009、配列番号1013、配列番号1017、配列番号1021、配列番号1025、配列番号1029、配列番号1033、配列番号1037、配列番号1041、配列番号1051、配列番号1055、配列番号1065、配列番号1069、配列番号1079、配列番号1083、配列番号1093、配列番号1097、配列番号1107、配列番号1111、配列番号1121、配列番号1125、配列番号1135、配列番号1139、配列番号1149、配列番号1153、配列番号1163、配列番号1167、配列番号1177、配列番号1181、配列番号1191、配列番号1195、配列番号1205、配列番号1209、配列番号1219、配列番号1223、配列番号1233、配列番号1237、配列番号1247、配列番号1251、配列番号1261、配列番号1265、配列番号1275、配列番号1279、配列番号1289、配列番号1293、配列番号1303、配列番号1307、配列番号1317、配列番号1321、配列番号1331、配列番号1335、配列番号1345、配列番号1349、配列番号1359、配列番号1363、配列番号1373、配列番号1377、配列番号1387、配列番号1391、配列番号1401、配列番号1405、配列番号1415、配列番号1419、配列番号1429、配列番号1433、配列番号1443、配列番号1447、配列番号1457、配列番号1461、配列番号1471、配列番号1475、配列番号1485、配列番号1489、配列番号1499、配列番号1503、配列番号1513、配列番号1517、配列番号1527、配列番号1531、配列番号1541、配列番号1545、配列番号1555、配列番号1559、配列番号1569、及び配列番号1573に記載のものからなる群より選択されるVL領域を含む。
【0086】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、配列番号1051、配列番号1093、配列番号1149、配列番号1177、配列番号1191、配列番号1219、配列番号1233、配列番号1247、配列番号1261、配列番号1275、配列番号1345、配列番号1359、配列番号1373、配列番号1429、及び配列番号1443に記載のものからなる群より選択されるVL領域を含むときが好ましい。
【0087】
別の実施形態では、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、配列番号7+8、配列番号17+18、配列番号27+28、配列番号37+38、配列番号47+48、配列番号57+58、配列番号67+68、配列番号77+78、配列番号87+88、配列番号97+98、配列番号107+108、配列番号117+118、配列番号127+128、配列番号137+138、配列番号147+148、配列番号157+158、配列番号167+168、配列番号177+178、配列番号187+188、配列番号197+198、配列番号207+208、配列番号217+218、配列番号227+228、配列番号237+238、配列番号247+248、配列番号257+258、配列番号267+268、配列番号277+278、配列番号287+288、配列番号297+298、配列番号307+308、配列番号317+318、配列番号327+328、配列番号337+338、配列番号347+348、配列番号357+358、配列番号367+368、配列番号377+378、配列番号387+388、配列番号397+398、配列番号407+408、配列番号417+418、配列番号427+428、配列番号437+438、配列番号447+448、配列番号457+458、配列番号467+468、配列番号477+478、配列番号487+488、配列番号497+498、配列番号507+508、配列番号517+518、配列番号527+528、配列番号537+538、配列番号547+548、配列番号557+558、配列番号567+568、配列番号577+578、配列番号587+588、配列番号597+598、配列番号607+608、配列番号617+618、配列番号627+628、配列番号637+638、配列番号647+648、配列番号657+658、配列番号667+668、配列番号677+678、配列番号687+688、配列番号697+698、配列番号707+708、配列番号717+718、配列番号727+728、配列番号737+738、配列番号920+921、配列番号924+925、配列番号928+929、配列番号932+933、配列番号936+937、配列番号940+941、配列番号944+945、配列番号948+949、配列番号952+953、配列番号956+957、配列番号960+961、配列番号964+965、配列番号968+969、配列番号972+973、配列番号976+977、配列番号980+981、配列番号984+985、配列番号988+989、配列番号992+993、配列番号996+997、配列番号1000+1001、配列番号1004+1005、配列番号1008+1009、配列番号1012+1013、配列番号1016+1017、配列番号1020+1021、配列番号1024+1025、配列番号1028+1029、配列番号1032+1033、配列番号1036+1037、配列番号1040+1041、配列番号1050+1051、配列番号1054+1055、配列番号1064+1065、配列番号1068+1069、配列番号1078+1079、配列番号1082+1083、配列番号1092+1093、配列番号1096+1097、配列番号1106+1107、配列番号1110+1111、配列番号1120+1121、配列番号1124+1125、配列番号1134+1135、配列番号1138+1139、配列番号1148+1149、配列番号1152+1153、配列番号1162+1163、配列番号1166+1167、配列番号1176+1177、配列番号1180+1181、配列番号1190+1191、配列番号1194+1195、配列番号1204+1205、配列番号1208+1209、配列番号1218+1219、配列番号1222+1223、配列番号1232+1233、配列番号1236+1237、配列番号1246+1247、配列番号1250+1251、配列番号1260+1261、配列番号1264+1265、配列番号1274+1275、配列番号1278+1279、配列番号1288+1289、配列番号1292+1293、配列番号1302+1303、配列番号1306+1307、配列番号1316+1317、配列番号1320+1321、配列番号1330+1331、配列番号1334+1335、配列番号1344+1345、配列番号1348+1349、配列番号1358+1359、配列番号1362+1363、配列番号1372+1373、配列番号1376+1377、配列番号1386+1387、配列番号1390+1391、配列番号1400+1401、配列番号1404+1405、配列番号1414+1415、配列番号1418+1419、配列番号1428+1429、配列番号1432+1433、配列番号1442+1443、配列番号1446+1447、配列番号1456+1457、配列番号1460+1461、配列番号1470+1471、配列番号1474+1475、配列番号1484+1485、配列番号1488+1489、配列番号1498+1499、配列番号1502+1503、配列番号1512+1513、配列番号1516+1517、配列番号1526+1527、配列番号1530+1531、配列番号1540+1541、配列番号1544+1545、配列番号1554+1555、配列番号1558+1559、配列番号1568+1569、及び配列番号1572+1573に記載のVH領域及びVL領域の対からなる群より選択されるVH領域及びVL領域を含む。
【0088】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、配列番号1050+1051、配列番号1092+1093、配列番号1148+1149、配列番号1176+1177、配列番号1190+1191、配列番号1218+1219、配列番号1232+1233、配列番号1246+1247、配列番号1260+1261、配列番号1274+1275、配列番号1344+1345、配列番号1358+1359、番号1372+1373、配列番号1428+1429、及び配列番号1442+1443に記載のVH領域及びVL領域の対からなる群より選択されるVH領域及びVL領域を含むときが好ましい。
【0089】
なおもさらなる実施形態では、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含む。
【0090】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、配列番号1052、配列番号1094、配列番号1150、配列番号1178、配列番号1192、配列番号1220、配列番号1234、配列番号1248、配列番号1262、配列番号1276、配列番号1346、配列番号1360、配列番号1374、配列番号1430、及び配列番号1444に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含むときが好ましい。
【0091】
本明細書で使用される「二重特異性」という用語は、「少なくとも二重特異性」である抗体構築物を表す、すなわち、該抗体構築物は、少なくとも第一の結合ドメイン及び第二の結合ドメインを含み、第一の結合ドメインが1つの抗原または標的(ここでは:CD70)に結合し、第二の結合ドメインが別の抗原または標的(ここでは:CD3)に結合する。従って、本発明に従う抗体構築物は、少なくとも2つの異なる抗原または標的に対する特異性を含む。本発明の「二重特異性抗体構築物」という用語は、多重特異性抗体構築物、例えば、三重特異性抗体構築物、これは3つの結合ドメインを含む、または3つより多い(例えば、4、5...)特異性を有する構築物も包含する。
【0092】
本発明に従う抗体構築物が(少なくとも)二重特異性であることを考慮すると、それらは、天然には生じず、天然に存在する産物からは明らかに異なる。「二重特異性」抗体構築物または免疫グロブリンは、従って、異なる特異性を有する少なくとも2つの別個の結合部位を有する人工ハイブリッド抗体または免疫グロブリンである。二重特異性抗体構築物は、ハイブリドーマの融合またはFab’断片の結合を含む様々な方法により産生することができる。例えば、Songsivilai & Lachmann,Clin.Exp.Immunol.79:315−321(1990)を参照されたい。
【0093】
本発明の抗体構築物の少なくとも2つの結合ドメイン及び可変ドメインは、ペプチドリンカー(スペーサーペプチド)を含んでも含まなくてもよい。「ペプチドリンカー」という用語は、本発明に従って、それにより本発明の抗体構築物の1つ(可変及び/または結合)ドメイン及び別の(可変及び/または結合)ドメインのアミノ酸配列が互いに連結する、アミノ酸配列を含む。このようなペプチドリンカーの本質的な技術的特徴は、それが、いずれの重合活性も含まないことである。とりわけ好適なペプチドリンカーは、米国特許第4,751,180号及び同第4,935,233号またはWO88/09344に記載のものである。ペプチドリンカーを使用して、他のドメインまたはモジュールまたは領域(例えば、半減期延長ドメイン)を本発明の抗体構築物に付着させることもできる。
【0094】
リンカーが使用される事象においては、このリンカーは、好ましくは、第一及び第二のドメインの各々が互いから独立してそれらの異なる結合特異性を保持することができることを確実にするのに十分な長さ及び配列のリンカーである。本発明の抗体構築物において少なくとも2つの結合ドメイン(または2つの可変ドメイン)を連結するペプチドリンカーの場合、数個のアミノ酸残基、例えば、12個のアミノ酸残基またはそれ未満のみを含むペプチドリンカーが好ましい。ゆえに、12、11、10、9、8、7、6または5個のアミノ酸残基のペプチドリンカーが好ましい。5個のアミノ酸未満を有する想定されるペプチドリンカーは、4、3、2または1個のアミノ酸を含み、Glyリッチリンカーが好ましい。前記「ペプチドリンカー」の文脈で特に好ましい「単一」アミノ酸は、Glyである。従って、前記ペプチドリンカーは、単一アミノ酸Glyからなり得る。ペプチドリンカーの別の好ましい態様は、アミノ酸配列Gly−Gly−Gly−Gly−Ser、すなわちGly
4Ser(配列番号771)、またはその多量体、すなわち(Gly
4Ser)xを特徴とし、ここでxは1またはそれより大きい整数である(例えば、2または3)。好ましいリンカーは、配列番号770〜778に示す。二次構造の促進が存在しない前記ペプチドリンカーの特徴は当技術分野で公知であり、例えば、Dall’Acqua et al.(Biochem.(1998)37,9266−9273)、Cheadle et al.(Mol Immunol(1992)29,21−30)及びRaag and Whitlow(FASEB(1995)9(1)、73−80)に記載されている。さらにいかなる二次構造も促進しないペプチドリンカーが好ましい。前記ドメインの相互に対する連結は、例えば、実施例に記載されるような遺伝子工学によって提供することができる。融合された及び作動可能に連結した二重特異性単鎖構築物を調製し、それらを哺乳動物細胞または細菌において発現させる方法は、当技術分野で周知である(例えば、WO99/54440またはSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,2001)。
【0095】
本明細書に上述するように、本発明は、抗体構築物が、(scFv)
2、scFv−単一ドメインmAb、ダイアボディ及び前述の形式のいずれかのオリゴマーからなる群より選択される形式である、好ましい実施形態を提供する。「の形式である」という用語は、本明細書に記載のような、他の基への付加または融合によりさらに修飾することができる構築物を除外しない。
【0096】
特定の好ましい実施形態に従い、そして添付の実施例において記載されているように、本発明の抗体構築物は、「二重特異性単鎖抗体構築物」、より好ましくは二重特異性「単鎖Fv」(svFv)である。Fv断片の2つのドメインであるVL及びVHは別個の遺伝子によってコードされるが、それらは、VL及びVH領域が対になり1価分子を形成する単一のタンパク質鎖としてそれらを形成することを可能にする(本明細書に前述するように)合成リンカーによる組換え法を用いて接合することができる;例えば、Huston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci USA 85:5879−5883を参照されたい)。これらの抗体断片は、当業者に公知の従来技術を用いて取得され、その断片は、全または完全長抗体と同じ様式で機能について評価される。単鎖可変断片(scFv)は、従って、通常約10〜約25アミノ酸、好ましくは約15〜20アミノ酸の短いリンカーペプチドを用いて接続される、免疫グロブリンの重鎖の可変領域(VH)及び軽鎖の可変領域(VL)の融合タンパク質である。リンカーは通常、柔軟性のためにグリシン、ならびに溶解性のためにセリンまたはトレオニンを豊富に含み、VHのN末端をVLのC末端にまたはその逆のいずれかで接続することができる。このタンパク質は、定常領域の除去及びリンカーの導入にもかかわらず、当初の免疫グロブリンの特異性を保持する。
【0097】
二重特異性単鎖分子は当技術分野で公知であり、WO99/54440、Mack,J.Immunol.(1997),158,3965−3970、Mack,PNAS,(1995),92,7021−7025、Kufer,Cancer Immunol.Immunother.,(1997),45,193−197、Loffler,Blood,(2000)、95,6,2098−2103、Bruhl,Immunol.,(2001)、166,2420−2426、Kipriyanov,J.Mol.Biol.,(1999),293,41−56に記載されている。単鎖抗体の産生に関して記載された技術(特に、米国特許第4,946,778号、Kontermann and Dubel(2010)、前掲書及びLittle(2009)、前掲書を参照されたい)を適応して、選出された標的(複数可)を特異的に認識する単鎖抗体構築物を産生することができる。
【0098】
二価(bivalent)(二価(divalent)とも呼ばれる)または二重特異性単鎖可変断片(形式(scFv)
2を有するbi−scFvまたはdi−scFvは、2つのscFv分子を(例えば、本明細書に前述するリンカーを用いて)連結することによって操作することができる。これらの2つのscFv分子が同じ結合特異性を有する場合、得られる(scFv)
2分子は好ましくは二価と呼ばれるであろう(すなわち、それは同じ標的エピトープに対して2の価数を有する)。2つのscFv分子が異なる結合特異性を有する場合、得られる(scFv)
2分子は好ましくは、二重特異性と呼ばれるだろう。連結は、タンデムscFvを生成する、2つのVH領域及び2つのVL領域を有する単一のペプチド鎖を産生することによって行うことができる(例えば、Kufer P.et al.,(2004)Trends in Biotechnology 22(5):238−244を参照されたい)。別の可能性は、2つの可変領域を一緒に折り畳み、scFvを二量体化させるには短すぎるリンカーペプチド(例えば、約5個のアミノ酸)を用いるscFv分子の作製である。このタイプは、ダイアボディとして公知である(例えば、Hollinger,Philipp et al.,(July 1993)Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 90(14):6444−8を参照されたい)。
【0099】
本発明の抗体構築物のさらに好ましい実施形態に従い、(標的抗原CD70またはCD3のいずれかに結合する)結合ドメインの重鎖(VH)及び軽鎖(VL)は、上記のペプチドリンカーを介して直接連結しないが、結合ドメインは、ダイアボディについて記載されるように形成される。ゆえに、CD3結合ドメインのVHは、CD70結合ドメインのVLに、ペプチドリンカーを介して融合し、CD70結合ドメインのVHは、CD3結合ドメインのVLに、かかるペプチドリンカーを介して融合する。
【0100】
単一ドメイン抗体は、他のV領域またはドメインに非依存的に、特定の抗原に選択的に結合することができる1つのみの(単量体)抗体可変ドメインを含む。最初の単一ドメイン抗体は、ラクダにおいて見出される重鎖抗体から操作され、これらはV
HH断片と呼ばれる。軟骨魚もまた、重鎖抗体(IgNAR)を有し、そこからV
NAR断片と呼ばれる単一ドメイン抗体を得ることができる。代替手法は、例えば、ヒトまたはげっ歯類由来の一般的な免疫グロブリン由来の二量体可変ドメインを単量体に分割し、それによって単一ドメインAbとしてVHまたはVLを得ることである。単一ドメイン抗体に関する研究の大半は現時点で重鎖可変ドメインに基づいているが、軽鎖由来のナノボディもまた、標的エピトープに特異的に結合することが示されている。単一ドメイン抗体の例は、sdAb、ナノボディまたは単一可変ドメイン抗体と呼ばれる。
【0101】
従って、(単一ドメインmAb)
2は、VH、VL、V
HH及びV
NARを含む群から個々に選択される(少なくとも)2つの単一ドメインモノクローナル抗体で構成されるモノクローナル抗体構築物である。リンカーは、好ましくは、ペプチドリンカーの形態をとる。同様に、「scFv−単一ドメインmAb」は、上記の少なくとも1つの単一ドメイン抗体及び上記の1つのscFv分子で構成されるモノクローナル抗体構築物である。この場合も、リンカーは、好ましくは、ペプチドリンカーの形態をとる。
【0102】
本発明の抗体構築物は、標的分子であるCD70及びCD3に結合するその機能に加えて、さらなる機能を有することも想定されている。この形式で、抗体構築物は、CD70への結合を通して標的細胞を標的化し、CD3結合を通して細胞傷害性T細胞の活性を媒介し、そしてさらなる機能、例えば、NK細胞等のエフェクター細胞の動員を通して抗体依存的細胞傷害性を媒介する完全機能性Fc定常ドメイン、標識(蛍光等)、治療剤、例えば、毒素もしくは放射性核種等、及び/または血清半減期を強化する手段等を提供することにより、三機能性または多機能性抗体構築物となる。
【0103】
本発明の抗体構築物の血清半減期を延長する手段の例としては、抗体構築物に融合されたまたはそれ以外で付着されたペプチド、タンパク質またはタンパク質のドメインが挙げられる。このペプチド、タンパク質またはタンパク質ドメイン群は、血清アルブミンなどのヒト体内において好ましい薬物動態プロフィールを伴って他のタンパク質に結合するペプチドを含む(WO2009/127691を参照されたい)。そのような半減期延長ペプチドの代替的なコンセプトは、胎児性Fc受容体(FcRn、WO2007/098420を参照されたい)に結合するペプチドを含み、これも本発明の構築物において使用することができる。タンパク質のより大きなドメインまたは完全なタンパク質を付着させるコンセプトは、例えば、ヒト血清アルブミン、ヒト血清アルブミンの変異体または突然変異体(WO2011/051489、WO2012/059486、WO2012/150319、WO2013/135896、WO2014/072481、WO2013/075066を参照されたい)またはそのドメインの融合ならびに免疫グロブリンの定常領域(Fcドメイン)及びその変異体の融合を含む。Fcドメインのそのような変異体は、Fc受容体結合性(例えば、Fcγ受容体)を除去するためまたはその他の理由で、二量体または多量体の所望の対合を可能にするために最適化/修飾され得る。ヒト体内で小タンパク質化合物の半減期を延長するための当技術分野で公知のさらなるコンセプトは、本発明の抗体構築物などの化合物のペグ化である。
【0104】
好ましい実施形態では、本発明に従う二重特異性抗体構築物は、例えば、構築物の血清半減期を延長する目的のために、融合パートナー(例えば、タンパク質またはポリペプチドまたはペプチド)と(例えば、ペプチド結合を介して)連結し得る。これらの融合パートナーは、ヒト血清アルブミン(「HSA」または「HALB」)ならびにその配列変異体、HASに結合するペプチド、FcRnに結合するペプチド(「FcRn BP」)、または(抗体由来の)Fc領域を含む構築物から選択することができる。これらの融合パートナーの例示的な配列を、配列番号780〜826に示す。一般に、融合パートナーは、直接(例えば、ペプチド結合を介して)または(GGGGS)
n(ここで、「n」は、2またはそれより多い整数である、例えば、2または3または4)などのペプチドリンカーを通してのいずれかで本発明に従う二重特異性抗体構築物のN末端またはC末端に連結し得る。好適なペプチドリンカーを、配列番号770〜778に示す。
【0105】
従って、本発明に従う好ましい抗体構築物は、以下を含む:
(a)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号770〜778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;ならびに
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・任意選択でHis−タグ、例えば、配列番号779に記載のもの
を含むポリペプチド;
(b)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号770〜778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・任意選択で配列番号770〜778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号780及び786〜815からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・任意選択でHis−タグ、例えば、配列番号779に記載のもの
を含むポリペプチド;
(c)N末端から開始して以下の順番で:
・アミノ酸配列
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を有し、X
1が、YまたはHである、ポリペプチド;ならびに
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号770〜778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・アミノ酸配列
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を有するポリペプチド;ならびに
・任意選択でHis−タグ、例えば、配列番号779に記載のもの
を含むポリペプチド;
(d)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号833、配列番号842、配列番号851、配列番号860、配列番号869、配列番号878、配列番号887、配列番号896、配列番号905、配列番号914、及び配列番号917からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号777に記載のアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、配列番号138、配列番号148、配列番号158、配列番号168、配列番号178、配列番号188、配列番号198、配列番号208、配列番号218、配列番号228、配列番号238、配列番号248、配列番号258、配列番号268、配列番号278、配列番号288、配列番号298、配列番号308、配列番号318、配列番号328、配列番号338、配列番号348、配列番号358、配列番号368、配列番号378、配列番号388、配列番号398、配列番号408、配列番号418、配列番号428、配列番号438、配列番号448、配列番号458、配列番号468、配列番号478、配列番号488、配列番号498、配列番号508、配列番号518、配列番号528、配列番号538、配列番号548、配列番号558、配列番号568、配列番号578、配列番号588、配列番号598、配列番号608、配列番号618、配列番号628、配列番号638、配列番号648、配列番号658、配列番号668、配列番号678、配列番号688、配列番号698、配列番号708、配列番号718、配列番号728、配列番号738、配列番号921、配列番号925、配列番号929、配列番号933、配列番号937、配列番号941、配列番号945、配列番号949、配列番号953、配列番号957、配列番号961、配列番号965、配列番号969、配列番号973、配列番号977、配列番号981、配列番号985、配列番号989、配列番号993、配列番号997、配列番号1001、配列番号1005、配列番号1009、配列番号1013、配列番号1017、配列番号1021、配列番号1025、配列番号1029、配列番号1033、配列番号1037、配列番号1041、配列番号1051、配列番号1055、配列番号1065、配列番号1069、配列番号1079、配列番号1083、配列番号1093、配列番号1097、配列番号1107、配列番号1111、配列番号1121、配列番号1125、配列番号1135、配列番号1139、配列番号1149、配列番号1153、配列番号1163、配列番号1167、配列番号1177、配列番号1181、配列番号1191、配列番号1195、配列番号1205、配列番号1209、配列番号1219、配列番号1223、配列番号1233、配列番号1237、配列番号1247、配列番号1251、配列番号1261、配列番号1265、配列番号1275、配列番号1279、配列番号1289、配列番号1293、配列番号1303、配列番号1307、配列番号1317、配列番号1321、配列番号1331、配列番号1335、配列番号1345、配列番号1349、配列番号1359、配列番号1363、配列番号1373、配列番号1377、配列番号1387、配列番号1391、配列番号1401、配列番号1405、配列番号1415、配列番号1419、配列番号1429、配列番号1433、配列番号1443、配列番号1447、配列番号1457、配列番号1461、配列番号1471、配列番号1475、配列番号1485、配列番号1489、配列番号1499、配列番号1503、配列番号1513、配列番号1517、配列番号1527、配列番号1531、配列番号1541、配列番号1545、配列番号1555、配列番号1559、配列番号1569、及び配列番号1573からなる群より選択されるアミノ酸配列、その後、C末端にセリン残基を有するポリペプチド;
・配列番号816に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;ならびに
N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号137、配列番号147、配列番号157、配列番号167、配列番号177、配列番号187、配列番号197、配列番号207、配列番号217、配列番号227、配列番号237、配列番号247、配列番号257、配列番号267、配列番号277、配列番号287、配列番号297、配列番号307、配列番号317、配列番号327、配列番号337、配列番号347、配列番号357、配列番号367、配列番号377、配列番号387、配列番号397、配列番号407、配列番号417、配列番号427、配列番号437、配列番号447、配列番号457、配列番号467、配列番号477、配列番号487、配列番号497、配列番号507、配列番号517、配列番号527、配列番号537、配列番号547、配列番号557、配列番号567、配列番号577、配列番号587、配列番号597、配列番号607、配列番号617、配列番号627、配列番号637、配列番号647、配列番号657、配列番号667、配列番号677、配列番号687、配列番号697、配列番号707、配列番号717、配列番号727、配列番号737;配列番号920、配列番号924、配列番号928、配列番号932、配列番号936、配列番号940、配列番号944、配列番号948、配列番号952、配列番号956、配列番号960、配列番号964、配列番号968、配列番号972、配列番号976、配列番号980、配列番号984、配列番号988、配列番号992、配列番号996、配列番号1000、配列番号1004、配列番号1008、配列番号1012、配列番号1016、配列番号1020、配列番号1024、配列番号1028、配列番号1032、配列番号1036、配列番号1040、配列番号1050、配列番号1054、配列番号1064、配列番号1068、配列番号1078、配列番号1082、配列番号1092、配列番号1096、配列番号1106、配列番号1110、配列番号1120、配列番号1124、配列番号1134、配列番号1138、配列番号1148、配列番号1152、配列番号1162、配列番号1166、配列番号1176、配列番号1180、配列番号1190、配列番号1194、配列番号1204、配列番号1208、配列番号1218、配列番号1222、配列番号1232、配列番号1236、配列番号1246、配列番号1250、配列番号1260、配列番号1264、配列番号1274、配列番号1278、配列番号1288、配列番号1292、配列番号1302、配列番号1306、配列番号1316、配列番号1320、配列番号1330、配列番号1334、配列番号1344、配列番号1348、配列番号1358、配列番号1362、配列番号1372、配列番号1376、配列番号1386、配列番号1390、配列番号1400、配列番号1404、配列番号1414、配列番号1418、配列番号1428、配列番号1432、配列番号1442、配列番号1446、配列番号1456、配列番号1460、配列番号1470、配列番号1474、配列番号1484、配列番号1488、配列番号1498、配列番号1502、配列番号1512、配列番号1516、配列番号1526、配列番号1530、配列番号1540、配列番号1544、配列番号1554、配列番号1558、配列番号1568、及び配列番号1572からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号777に記載のアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号834、配列番号843、配列番号852、配列番号861、配列番号870、配列番号879、配列番号888、配列番号897、配列番号906、配列番号915、及び配列番号918からなる群より選択されるアミノ酸配列、その後、C末端にセリン残基を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号817に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;
(e)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号833、配列番号842、配列番号851、配列番号860、配列番号869、配列番号878、配列番号887、配列番号896、配列番号905、配列番号914、及び配列番号917からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号777に記載のアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号8、配列番号18、配列番号28、配列番号38、配列番号48、配列番号58、配列番号68、配列番号78、配列番号88、配列番号98、配列番号108、配列番号118、配列番号128、配列番号138、配列番号148、配列番号158、配列番号168、配列番号178、配列番号188、配列番号198、配列番号208、配列番号218、配列番号228、配列番号238、配列番号248、配列番号258、配列番号268、配列番号278、配列番号288、配列番号298、配列番号308、配列番号318、配列番号328、配列番号338、配列番号348、配列番号358、配列番号368、配列番号378、配列番号388、配列番号398、配列番号408、配列番号418、配列番号428、配列番号438、配列番号448、配列番号458、配列番号468、配列番号478、配列番号488、配列番号498、配列番号508、配列番号518、配列番号528、配列番号538、配列番号548、配列番号558、配列番号568、配列番号578、配列番号588、配列番号598、配列番号608、配列番号618、配列番号628、配列番号638、配列番号648、配列番号658、配列番号668、配列番号678、配列番号688、配列番号698、配列番号708、配列番号718、配列番号728、配列番号738、配列番号921、配列番号925、配列番号929、配列番号933、配列番号937、配列番号941、配列番号945、配列番号949、配列番号953、配列番号957、配列番号961、配列番号965、配列番号969、配列番号973、配列番号977、配列番号981、配列番号985、配列番号989、配列番号993、配列番号997、配列番号1001、配列番号1005、配列番号1009、配列番号1013、配列番号1017、配列番号1021、配列番号1025、配列番号1029、配列番号1033、配列番号1037、配列番号1041、配列番号1051、配列番号1055、配列番号1065、配列番号1069、配列番号1079、配列番号1083、配列番号1093、配列番号1097、配列番号1107、配列番号1111、配列番号1121、配列番号1125、配列番号1135、配列番号1139、配列番号1149、配列番号1153、配列番号1163、配列番号1167、配列番号1177、配列番号1181、配列番号1191、配列番号1195、配列番号1205、配列番号1209、配列番号1219、配列番号1223、配列番号1233、配列番号1237、配列番号1247、配列番号1251、配列番号1261、配列番号1265、配列番号1275、配列番号1279、配列番号1289、配列番号1293、配列番号1303、配列番号1307、配列番号1317、配列番号1321、配列番号1331、配列番号1335、配列番号1345、配列番号1349、配列番号1359、配列番号1363、配列番号1373、配列番号1377、配列番号1387、配列番号1391、配列番号1401、配列番号1405、配列番号1415、配列番号1419、配列番号1429、配列番号1433、配列番号1443、配列番号1447、配列番号1457、配列番号1461、配列番号1471、配列番号1475、配列番号1485、配列番号1489、配列番号1499、配列番号1503、配列番号1513、配列番号1517、配列番号1527、配列番号1531、配列番号1541、配列番号1545、配列番号1555、配列番号1559、配列番号1569、及び配列番号1573からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号818に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;ならびに
N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号7、配列番号17、配列番号27、配列番号37、配列番号47、配列番号57、配列番号67、配列番号77、配列番号87、配列番号97、配列番号107、配列番号117、配列番号127、配列番号137、配列番号147、配列番号157、配列番号167、配列番号177、配列番号187、配列番号197、配列番号207、配列番号217、配列番号227、配列番号237、配列番号247、配列番号257、配列番号267、配列番号277、配列番号287、配列番号297、配列番号307、配列番号317、配列番号327、配列番号337、配列番号347、配列番号357、配列番号367、配列番号377、配列番号387、配列番号397、配列番号407、配列番号417、配列番号427、配列番号437、配列番号447、配列番号457、配列番号467、配列番号477、配列番号487、配列番号497、配列番号507、配列番号517、配列番号527、配列番号537、配列番号547、配列番号557、配列番号567、配列番号577、配列番号587、配列番号597、配列番号607、配列番号617、配列番号627、配列番号637、配列番号647、配列番号657、配列番号667、配列番号677、配列番号687、配列番号697、配列番号707、配列番号717、配列番号727、配列番号737;配列番号920、配列番号924、配列番号928、配列番号932、配列番号936、配列番号940、配列番号944、配列番号948、配列番号952、配列番号956、配列番号960、配列番号964、配列番号968、配列番号972、配列番号976、配列番号980、配列番号984、配列番号988、配列番号992、配列番号996、配列番号1000、配列番号1004、配列番号1008、配列番号1012、配列番号1016、配列番号1020、配列番号1024、配列番号1028、配列番号1032、配列番号1036、配列番号1040、配列番号1050、配列番号1054、配列番号1064、配列番号1068、配列番号1078、配列番号1082、配列番号1092、配列番号1096、配列番号1106、配列番号1110、配列番号1120、配列番号1124、配列番号1134、配列番号1138、配列番号1148、配列番号1152、配列番号1162、配列番号1166、配列番号1176、配列番号1180、配列番号1190、配列番号1194、配列番号1204、配列番号1208、配列番号1218、配列番号1222、配列番号1232、配列番号1236、配列番号1246、配列番号1250、配列番号1260、配列番号1264、配列番号1274、配列番号1278、配列番号1288、配列番号1292、配列番号1302、配列番号1306、配列番号1316、配列番号1320、配列番号1330、配列番号1334、配列番号1344、配列番号1348、配列番号1358、配列番号1362、配列番号1372、配列番号1376、配列番号1386、配列番号1390、配列番号1400、配列番号1404、配列番号1414、配列番号1418、配列番号1428、配列番号1432、配列番号1442、配列番号1446、配列番号1456、配列番号1460、配列番号1470、配列番号1474、配列番号1484、配列番号1488、配列番号1498、配列番号1502、配列番号1512、配列番号1516、配列番号1526、配列番号1530、配列番号1540、配列番号1544、配列番号1554、配列番号1558、配列番号1568、及び配列番号1572からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号777に記載のアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号834、配列番号843、配列番号852、配列番号861、配列番号870、配列番号879、配列番号888、配列番号897、配列番号906、配列番号915、及び配列番号918からなる群より選択されるアミノ酸配列、その後、C末端でセリン残基を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号819に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;
(f)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号770〜778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号820に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド;及び
配列番号821に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;
(g)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号822に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;ならびに
N末端から開始して以下の順番で:
・ポリペプチド配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する;ならびに
・配列番号823に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;
(h)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号824に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;ならびに
N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号825に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド;または
(i)N末端から開始して以下の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;
・配列番号770〜778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチド;ならびに
・配列番号826に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含むポリペプチド。
【0106】
上記のように、いくつかの好ましい本発明の抗体構築物は、アルブミンまたはアルブミン変異体などの別の部分との融合により修飾される。これらの融合構築物が、特定のそれらの標的親和性または細胞傷害活性においてなど、それらの特性について特徴決定される場合、当業者は、同様の融合構築物または未修飾二重特異性抗体構築物が、同様の(または可能には、より良好である)特性を有すると予測することができることに気づくだろう。例えば、アルブミンと融合した二重特異性抗体構築物が、認識できるまたは所望の細胞傷害活性または標的親和性を有する場合、同じ/同様のまたはさらにはより高い細胞傷害活性/標的親和性がアルブミンを伴わない同じ構築物について観察されるだろうと予測することができる。
【0107】
別の好ましい実施形態に従って、本発明の二重特異性抗体構築物は、(2つの結合ドメインに加えて)、それぞれがヒンジ、CH2及びCH3ドメインを含む2つのポリペプチド単量体を含む第三のドメインを含み、前記2つのポリペプチド(またはポリペプチド単量体)は、ペプチドリンカーを介して互いに融合する。好ましくは、前記第三のドメインは、NからC末端の順で:ヒンジ−CH2−CH3−リンカー−ヒンジ−CH2−CH3を含む。前記第三のドメインに好ましいアミノ酸配列を、配列番号1856〜1863に示す。前記ポリペプチド単量体はそれぞれ好ましくは、配列番号1848〜1855からなる群より選択される、またはこれらの配列に少なくとも90%同一である、アミノ酸配列を有する。別の好ましい実施形態では、本発明の二重特異性抗体構築物の第一及び第二の結合ドメインは、例えば、配列番号770、771、773、774、775、777及び778からなる群より選択されるペプチドリンカーを介して第三のドメインに融合する。
【0108】
本発明に即して、「ヒンジ」は、IgGヒンジ領域である。この領域は、Kabatナンバリングを使用する類似性により同定することができ、Kabat位置223〜243を参照されたい。上記に即して、「ヒンジ」に対する最小要件は、Kabatナンバリングに従うD231からP243のIgG
1配列ストレッチに対応するアミノ酸残基である。CH2及びCH3という用語は、免疫グロブリン重鎖定常領域2及び3を表す。これらの領域も、Kabatナンバリングを使用する類似性により同定することができ、CH2についてはKabat位置244〜360を、CH3についてはKabat位置361〜478を参照されたい。免疫グロブリン間でそれらのIgG
1Fc領域、IgG
2 Fc領域、IgG
3 Fc領域、IgG
4 Fc領域、IgM Fc領域、IgA Fc領域、IgD Fc領域及びIgE Fc領域に関していくらかの変動があることが理解されたい(Is is)(例えば、Padlan,Molecular Immunology,31(3),169−217(1993)を参照されたい。)Fc単量体という用語は、IgA、IgD、及びIgGの最後の2つの重鎖定常領域、及びIgE及びIgMの最後の3つの重鎖定常領域を指す。Fc単量体は、これらのドメインに可動性ヒンジN末端も含むことができる。IgA及びIgMについては、Fc単量体は、J鎖を含み得る。IgGについては、Fc部分は、免疫グロブリンドメインCH2及びCH3ならびに最初の2つのドメイン間のヒンジ及びCH2を含む。免疫グロブリンのFc部分の境界は変動し得るが、機能的なヒンジ、CH2及びCH3ドメインを含むヒトIgG重鎖Fc部分の例は、例えば、ナンバリングはKabatに従って、(ヒンジドメインの)残基D231から(CH3ドメインのC末端の)P476、またはD231からL476を、それぞれ、IgG
4について含むと定義することができる。
【0109】
本発明の抗体構築物は、従って、N〜C末端の順番で:
(a)第一の結合ドメイン;
(b)配列番号771、777、及び778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
(c)第二の結合ドメイン;
(d)配列番号770、771、773、774、775、777及び778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
(e)(ヒンジ、CH2及びCH3ドメインを含む)第三のドメインの第一のポリペプチド単量体;
(f)配列番号1865、1866、1867、及び1868からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;ならびに
(g)(ヒンジ、CH2及びCH3ドメインを含む)第三のドメインの第二のポリペプチド単量体
を含み得る。
【0110】
本発明の抗体構築物が、N〜C末端の順番で:
・配列番号9、配列番号19、配列番号29、配列番号39、配列番号49、配列番号59、配列番号69、配列番号79、配列番号89、配列番号99、配列番号109、配列番号119、配列番号129、配列番号139、配列番号149、配列番号159、配列番号169、配列番号179、配列番号189、配列番号199、配列番号209、配列番号219、配列番号229、配列番号239、配列番号249、配列番号259、配列番号269、配列番号279、配列番号289、配列番号299、配列番号309、配列番号319、配列番号329、配列番号339、配列番号349、配列番号359、配列番号369、配列番号379、配列番号389、配列番号399、配列番号409、配列番号419、配列番号429、配列番号439、配列番号449、配列番号459、配列番号469、配列番号479、配列番号489、配列番号499、配列番号509、配列番号519、配列番号529、配列番号539、配列番号549、配列番号559、配列番号569、配列番号579、配列番号589、配列番号599、配列番号609、配列番号619、配列番号629、配列番号639、配列番号649、配列番号659、配列番号669、配列番号679、配列番号689、配列番号699、配列番号709、配列番号719、配列番号729、配列番号739、配列番号922、配列番号926、配列番号930、配列番号934、配列番号938、配列番号942、配列番号946、配列番号950、配列番号954、配列番号958、配列番号962、配列番号966、配列番号970、配列番号974、配列番号978、配列番号982、配列番号986、配列番号990、配列番号994、配列番号998、配列番号1002、配列番号1006、配列番号1010、配列番号1014、配列番号1018、配列番号1022、配列番号1026、配列番号1030、配列番号1034、配列番号1038、配列番号1042、配列番号1052、配列番号1056、配列番号1066、配列番号1070、配列番号1080、配列番号1084、配列番号1094、配列番号1098、配列番号1108、配列番号1112、配列番号1122、配列番号1126、配列番号1136、配列番号1140、配列番号1150、配列番号1154、配列番号1164、配列番号1168、配列番号1178、配列番号1182、配列番号1192、配列番号1196、配列番号1206、配列番号1210、配列番号1220、配列番号1224、配列番号1234、配列番号1238、配列番号1248、配列番号1252、配列番号1262、配列番号1266、配列番号1276、配列番号1280、配列番号1290、配列番号1294、配列番号1304、配列番号1308、配列番号1318、配列番号1322、配列番号1332、配列番号1336、配列番号1346、配列番号1350、配列番号1360、配列番号1364、配列番号1374、配列番号1378、配列番号1388、配列番号1392、配列番号1402、配列番号1406、配列番号1416、配列番号1420、配列番号1430、配列番号1434、配列番号1444、配列番号1448、配列番号1458、配列番号1462、配列番号1472、配列番号1476、配列番号1486、配列番号1490、配列番号1500、配列番号1504、配列番号1514、配列番号1518、配列番号1528、配列番号1532、配列番号1542、配列番号1546、配列番号1556、配列番号1560、配列番号1570、及び配列番号1574からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する第一の結合ドメイン;
・配列番号771、777、及び778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;
・配列番号835、配列番号844、配列番号853、配列番号862、配列番号871、配列番号880、配列番号889、配列番号898、配列番号907、配列番号916、及び配列番号919からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する第二の結合ドメイン
・配列番号770、771、773、774、775、777及び778からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するペプチドリンカー;ならびに
・配列番号1856〜1863からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する第三のドメイン
を含むことも好ましい。
【0111】
従って、好ましい実施形態では、本発明の抗体構築物は、配列番号1576〜1847に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含むまたはこれからなる。配列番号1696、配列番号1702、配列番号1710、配列番号1714、配列番号1716、配列番号1720、配列番号1722、配列番号1724、配列番号1726、配列番号1728、配列番号1738、配列番号1740、配列番号1742、配列番号1750、及び配列番号1752に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドが好ましい。
【0112】
抗体構築物の共有結合修飾もまた、本発明の範囲に含まれ、そしてそれは、常にではないが通常、翻訳後に行われる。例えば、抗体構築物のいくつかのタイプの共有結合修飾は、抗体構築物の特定のアミノ酸残基を、選択された側鎖またはNもしくはC末端残基と反応することができる有機誘導体化剤と反応させることによって、分子内に導入される。
【0113】
システイニル残基は、最も一般的には、α−ハロアセテート(及び対応するアミン)、例えば、クロロ酢酸またはクロロアセトアミドと反応して、カルボキシメチルまたはカルボキシアミドメチル誘導体を生じる。システイニル残基はまた、ブロモトリフルオロアセトン、α−ブロモ−β−(5−イミドゾイル)プロピオン酸、リン酸クロロアセチル、N−アルキルマレイミド、3−ニトロ−2−ピリジルジスルフィド、メチル2−ピリジルジスルフィド、p−クロロ水銀安息香酸、2−クロロ水銀−4−ニトロフェノール、またはクロロ−7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾールとの反応によって誘導体化される。
【0114】
ヒスチジル残基は、ジエチルピロカーボネートとのpH5.5〜7.0での反応によって誘導体化されるが、それはこの作用物質がヒスチジル側鎖に対して比較的特異的であるためである。パラ−ブロモフェナシルブロミドもまた有用であり;この反応は、好ましくは、0.1Mカコジル酸ナトリウム中pH6.0で行われる。リシニル及びアミノ末端残基は、コハク酸または他のカルボン酸無水物と反応する。これらの作用物質を用いる誘導体化は、リシニル残基の電荷を反転させる効果を有する。アルファ−アミノ含有残基を誘導体化するための他の好適な試薬は、イミドエステル、例えば、ピコリンイミド酸メチル;ピリドキサールリン酸;ピリドキサール;クロロボロヒドリド;トリニトロベンゼンスルホン酸;O−メチルイソウレア;2,4−ペンタンジオン;及びグリオキシレートとのトランスアミナーゼ触媒反応が含まれる。
【0115】
アルギニル残基は、1つまたは複数の従来の試薬、中でもフェニルグリオキサール、2,3−ブタンジオン、1,2−シクロヘキサンジオン、及びニンヒドリンとの反応によって修飾される。アルギニン残基の誘導体化は、グアニジン官能基の高いpKaのためにこの反応がアルカリ条件下で行われることを必要とする。さらには、これらの試薬は、リジンの基及びアルギニンのイプシロン−アミノ基と反応し得る。
【0116】
チロシル残基の特定の修飾は、芳香族ジアゾニウム化合物またはテトラニトロメタンとの反応によるチロシル残基へのスペクトル標識の導入を特に目的として、行われ得る。最も一般的には、N−アセチルイミジゾール(N−acetylimidizole)及びテトラニトロメタンが、それぞれ、O−アセチルチロシル種及び3−ニトロ誘導体を形成するために使用される。チロシル残基は、ラジオイムノアッセイにおいて使用するための標識化タンパク質を調製するために、
125Iまたは
131Iを用いてヨウ素添加され、上記のクロラミンT法が適している。
【0117】
カルボキシル側鎖基(アスパルチルまたはグルタミル)は、カルボジイミド(R’−N=C=N−R’)との反応によって選択的に修飾され、ここで、R及びR’は任意選択で異なるアルキル基、例えば、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミドまたは1−エチル−3−(4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミドである。さらには、アスパルチル及びグルタミル残基は、アンモニウムイオンとの反応によってアスパラギニル及びグルタミニル残基に変換される
【0118】
二官能性の作用物質を用いる誘導体化は、本発明の抗体構築物を、様々な方法において使用するために、水不溶性の支持マトリクスまたは表面に架橋するのに有用である。広く使用されている架橋剤は、例えば、1,1−ビス(ジアゾアセチル)−2−フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、例えば、4−アジドサリチル酸とのエステル、ジスクシンイミジルエステル、例えば、3,3’−ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)を含むホモ二官能性イミドエステル、及び二官能性マレイミド、例えば、ビス−N−マレイミド−1,8−オクタンを含む。誘導体化剤、例えば、メチル−3−[(p−アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミデートは、光の存在下で架橋を形成することができる光活性化可能な中間体を生成する。あるいは、反応性水不溶性マトリクス、例えば、臭化シアン活性化炭水化物ならびに米国特許第3,969,287号;同第3,691,016号;同第4,195,128号;同第4,247,642号;同第4,229,537号;及び同第4,330,440号に記載される反応性基質が、タンパク質の固定化のために使用される。
【0119】
グルタミニル及びアスパラギニル残基は、それぞれ対応するグルタミル及びアスパルチル残基へとしばしば脱アミド化される。あるいは、これらの残基は、穏やかな酸性条件下で脱アミド化される。これらの残基のいずれの形態も、本発明の範囲に含まれる。
【0120】
他の修飾は、プロリン及びリジンの水酸化、セリルまたはトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニン及びヒスチジン側鎖のα−アミノ基のメチル化(T.E.Creighton,Proteins:Structure and Molecular Properties,W.H.Freeman & Co.,San Francisco,1983,pp.79−86)、N末端アミンのアセチル化、ならびに任意のC末端カルボキシル基のアミド化を含む。
【0121】
本発明の範囲に含まれる抗体構築物の別のタイプの共有結合修飾は、タンパク質のグリコシル化パターンの変更を含む。当技術分野で公知のように、グリコシル化パターンは、タンパク質の配列(例えば、以下で考察される特定のグリコシル化アミノ酸残基の存在または非存在)、またはそのタンパク質を産生する宿主細胞もしくは生物の両方に依存し得る。特定の発現系を、下記で考察する。
【0122】
ポリペプチドのグリコシル化は、典型的に、N結合型またはO結合型のいずれかである。N結合型は、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の付着を表す。Xがプロリン以外の任意のアミノ酸である、三ペプチド配列アスパラギン−X−セリン及びアスパラギン−X−トレオニンは、アスパラギン側鎖への炭水化物部分の酵素付着のための認識配列である。ゆえに、ポリペプチド中のこれらの三ペプチド配列のいずれかの存在は、潜在的なグリコシル化部位を形成する。O結合型グリコシル化は、糖N−アセチルガラクトサミン、ガラクトース、またはキシロースのうちの1つの、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはトレオニンへの付着を表すが、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシリジンも使用してよい。
【0123】
抗体構築物へのグリコシル化部位の付加は、(N結合型グリコシル化部位のための)上記の三ペプチド配列のうちの1つまたは複数を含有するようにアミノ酸配列を変更することによって、好都合に達成される。変更は、(O結合型グリコシル化部位のための)出発配列への1つまたは複数のセリンまたはトレオニン残基の付加またはこれによる置換によっても行われ得る。簡潔には、抗体構築物のアミノ酸配列は、好ましくは、DNAレベルでの変化を通して、特に所望のアミノ酸に翻訳するだろうコドンが生じるようポリペプチドをコードするDNAを予め選択された塩基で突然変異させることによって、変更される。
【0124】
抗体構築物上の炭水化物部分の数を増加させる別の手段は、そのタンパク質へのグリコシドの化学的または酵素的カップリングによる。これらの手順は、N及びO結合型グリコシル化のためのグリコシル化能力を有する宿主細胞においてタンパク質の産生を必要としない点で有利である。使用されるカップリングの様式に依存して、糖(複数可)は、(a)アルギニン及びヒスチジン、(b)遊離カルボキシル基、(c)遊離スルフヒドリル基、例えば、システインのそれら、(d)遊離ヒドロキシル基、例えば、セリン、トレオニンもしくはヒドロキシプロリンのそれら、(e)芳香族残基、例えば、フェニルアラニン、チロシンもしくはトリプトファンのそれら、または(f)グルタミンのアミド基に付着され得る。これらの方法は、WO87/05330、及びAplin and Wriston,1981,CRC Crit.Rev.Biochem.,pp.259−306に記載されている。
【0125】
出発抗体構築物上に存在する炭水化物部分の除去は、化学的または酵素的に達成し得る。化学的脱グリコシル化は、化合物トリフルオロメタンスルホン酸または等価化合物へのタンパク質の暴露を必要とする。この処理は、ポリペプチドをインタクトな状態で維持しつつ、連結糖(N−アセチルグルコサミンまたはN−アセチルガラクトサミン)を除くほとんどまたは全ての糖を切断する。化学的脱グリコシル化は、Hakimuddin et al.,1987,Arch.Biochem.Biophys.259:52によって及びEdge et al.,1981,Anal.Biochem.118:131によって記載されている。ポリペプチド上の炭水化物部分の酵素的切断は、Thotakura et al.,1987,Meth.Enzymol.138:350に記載されるような様々なエンド及びエキソグリコシダーゼの使用によって達成することができる。潜在的なグリコシル化部位でのグリコシル化は、Duskin et al.,1982,J.Biol.Chem.257:3105によって記載されるような化合物ツニカマイシンの使用によって防止され得る。ツニカマイシンは、タンパク質−N−グリコシド連結の形成を阻止する。
【0126】
抗体構築物の他の修飾も本明細書に企図される。例えば、抗体構築物の別のタイプの共有結合修飾は、抗体構築物を、様々なポリオール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレン、またはポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのコポリマーを含むがこれらに限定されない様々な非タンパク質性ポリマーへの、米国特許第4,640,835号;同第4,496,689号;同第4,301,144号;同第4,670,417号;同第4,791,192号または同第4,179,337号に明記する様式での連結を含む。加えて、当技術分野で公知のように、アミノ酸置換は、例えば、PEGなどのポリマーの付加を促進するために、抗体構築物内の様々な位置でなされてよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、本発明の抗体構築物の共有結合修飾は、1つまたは複数の標識の付加を含む。標識基は、潜在的な立体障害を減らすために、様々な長さのスペーサーアームを介して抗体構築物にカップリングされ得る。タンパク質を標識するための様々な方法が当技術分野で公知であり、本発明を実施する際で使用することができる。「標識」または「標識基」という用語は、任意の検出可能な標識を表す。一般に、標識は、それらを検出するアッセイに依存して様々なクラスに分類され、以下の例は:
a)同位体標識、これは放射活性または重同位元素であり得、例えば、放射性同位元素または放射性核種(例えば、
3H、
14C、
15N、
35S、
89Zr、
90Y、
99Tc、
111In、
125I、
131I)
b)磁気標識(例えば、磁気粒子)
c)酸化還元活性部分
d)光学色素(発色体、リン光体及び蛍光体を含むがこれらに限定されない)、例えば、蛍光基(例えば、FITC、ローダミン、ランタニドリン光体)、化学発光基、及び「低分子」蛍光体またはタンパク質性蛍光体のいずれかであり得る蛍光体
e)酵素基(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)
f)ビオチニル化基
g)2次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体の結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ、等)
を含むがこれらに限定されない。
【0128】
「蛍光標識」は、その固有の蛍光特性を介して検出され得る任意の分子を意味する。好適な蛍光標識は、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチル−クマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、カスケードブルーJ、テキサスレッド、IAEDANS、EDANS、BODIPY FL、LCレッド640、Cy 5、Cy 5.5、LCレッド705、オレゴングリーン、Alexa−Fluor色素(Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680)、カスケードブルー、カスケードイエロー及びR−フィコエリトリン(PE)(Molecular Probes,Eugene,OR)、FITC、ローダミン及びテキサスレッド(Pierce,Rockford,IL)、Cy5、Cy5.5、Cy7(Amersham Life Science,Pittsburgh,PA)を含むがこれらに限定されない。蛍光体を含む好適な光学色素は、Molecular Probes Handbook by Richard P.Hauglandに記載されている。
【0129】
好適なタンパク質性蛍光標識はまた、Renilla、PtilosarcusまたはAequorea種のGFP(Chalfie et al.,1994,Science 263:802−805)、EGFP(Clontech Laboratories,Inc.,Genbankアクセッション番号U55762)を含む緑色蛍光タンパク質、青色蛍光タンパク質(BFP、Quantum Biotechnologies,Inc.1801 de Maisonneuve Blvd.West,8th Floor,Montreal,Quebec,Canada H3H 1J9;Stauber,1998,Biotechniques 24:462−471;Heim et al.,1996,Curr.Biol.6:178−182)、強化型黄色蛍光タンパク質(EYFP、Clontech Laboratories,Inc.)、ルシフェラーゼ(Ichiki et al.,1993,J.Immunol.150:5408−5417)、βガラクトシダーゼ(Nolan et al.,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85:2603−2607)及びRenilla(WO92/15673、WO95/07463、WO98/14605、WO98/26277、WO99/49019、米国特許第5,292,658号;同第5,418,155号;同第5,683,888号;同第5,741,668号;同第5,777,079号;同第5,804,387号;同第5,874,304号;同第5,876,995号;同第5,925,558号)を含むがこれらに限定されない。
【0130】
ロイシンジッパードメインは、それらが見い出されるタンパク質のオリゴマー形成を促進するペプチドである。ロイシンジッパーは、当初、いくつかのDNA結合タンパク質において同定され(Landschulz et al.,1988,Science 240:1759)、そしてそれ以降、様々な異なるタンパク質において見出されている。とりわけ知られているロイシンジッパーは、二量体化または三量体化する天然に存在するペプチド及びその誘導体である。可溶性オリゴマータンパク質を産生するのに好適なロイシンジッパードメインの例は、PCT出願WO94/10308に記載されており、肺サーファクタントタンパク質D(SPD)由来のロイシンジッパーはHoppe et al.,1994,FEBS Letters 344:191に記載されている。それに融合された異種タンパク質の安定的な三量体化を可能にする修飾されたロイシンジッパーの使用は、Fanslow et al.,1994,Semin.Immunol.6:267−78に記載されている。1つの手法において、ロイシンジッパーペプチドに融合されたCD70抗体断片または誘導体を含む組換え融合タンパク質が、好適な宿主細胞において発現され、そして形成する可溶性オリゴマーCD70抗体断片または誘導体が培養上清から回収される。
【0131】
本発明の抗体構築物は、例えば、その分子の単離において有用なまたはその分子の採用された薬物動態プロフィールに関連する追加のドメインも含んでよい。抗体構築物の単離において有用なドメインは、ペプチドモチーフまたは二次的に導入される部分から選択され得、これらは単離方法、例えば、単離用カラムにおいて捕捉することができる。そのような追加のドメインの非限定的な実施形態は、Mycタグ、HATタグ、HAタグ、TAPタグ、GSTタグ、キチン結合ドメイン(CBDタグ)、マルトース結合タンパク質(MBPタグ)、Flagタグ、Strepタグ及びそれらの変異体(例えば、StrepIIタグ)ならびにHisタグとして公知のペプチドモチーフを含む。同定されたCDRによって特徴づけられる本明細書に開示される抗体構築物は全て、好ましくは5つの、及びより好ましくは6つのHis残基(ヘキサ−ヒスチジン)の分子のアミノ酸配列における連続His残基の反復として通常公知である、Hisタグドメインを含むことが好ましい。Hisタグは、例えば、抗体構築物のNまたはC末端に位置し得、好ましくは、C末端に位置する。最も好ましくは、ヘキサ−ヒスチジンタグ(HHHHHH、配列番号779を参照されたい)は、本発明に従う抗体構築物のC末端に結合したペプチドを介して連結する。
【0132】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する。ヒトCD70の好ましいアミノ酸配列は、配列番号741により表される。「表面上」という用語は、本発明の文脈において、結合ドメインが、CD70細胞外ドメイン(CD70 ECD)内に含まれるエピトープに特異的に結合することを意味する。本発明に従う第一の結合ドメインは、従って、好ましくは、天然発現細胞もしくは細胞株によって、及び/またはCD70で形質転換されたもしくは(安定的に/一過的に)これがトランスフェクトされた細胞もしくは細胞株によって発現されるときに、CD70に結合する。好ましい実施形態では、第一の結合ドメインは、CD70がin vitro結合アッセイ、例えば、BIAcoreまたはスキャッチャードにおいて「標的」または「リガンド」分子として使用されるときにも、CD70に結合する。「標的細胞」は、その表面上でCD70を発現する任意の原核生物または真核生物細胞であることができ;好ましくは、標的細胞は、ヒトまたは動物の身体の一部である細胞、例えば、腎臓、肺、膵臓、卵巣、乳房、結腸、または頭頚部がん、メラノーマ、カポジ肉腫、胚性がん腫、脳腫瘍、白血病またはリンパ腫からなる群より選択される特定のがん細胞である。
【0133】
「CD70 ECD」という用語は、CD70の膜貫通及び細胞質ドメインを本質的に含まないCD70の一形態を表す。本発明のCD70ポリペプチドに関して同定される膜貫通ドメインは、そのタイプの疎水性ドメインの同定に関して当技術分野で慣用的に用いられている定法を用いて同定されることが、当業者によって理解されるだろう。膜貫通ドメインの厳密な境界は、変動し得るが、本明細書で具体的に言及されているドメインのいずれかの末端の約5アミノ酸以下である可能性が高い。好ましいヒトCD70 ECDは、配列番号742に示されている。
【0134】
ヒトCD70に対する第一の結合ドメインの親和性は、好ましくは≦20nMまたは≦15nM、より好ましくは≦10nM、さらにより好ましくは≦5nM、さらにより好ましくは≦2nM、さらにより好ましくは≦1nM、さらにより好ましくは≦0.6nM、さらにより好ましくは≦0.5nM、及び最も好ましくは≦0.4nMである。親和性は、例えば、BIAcoreアッセイまたはスキャッチャードアッセイにおいて、例えば、実施例に記載のように測定することができる。親和性を決定する他の方法も当業者に周知である。
【0135】
T細胞またはTリンパ球は、細胞媒介性免疫において中心的な役割を果たすリンパ球(それ自体、白血球の1種である)の1種である。T細胞には、各々別個の機能を有するいくつかのサブセットが存在する。T細胞は、その細胞表面上のT細胞受容体(TCR)の存在により他のリンパ球、例えば、B細胞及びNK細胞と区別することができる。TCRは、主要組織適合性複合体(MHC)分子に結合した抗原の認識を担い、2つの異なるタンパク質鎖から構成される。T細胞の95%において、TCRは、アルファ(α)及びベータ(β)鎖からなる。TCRが抗原ペプチド及びMHC(ペプチド/MHC複合体)と係合すると、Tリンパ球は、関連酵素、コレセプター、専用アダプター分子、及び活性化もしくは放出された転写因子によって媒介される一連の生化学的イベントを通して活性化される。
【0136】
CD3受容体複合体は、タンパク質複合体であり、4つの鎖から構成される。哺乳動物では、この複合体は、CD3γ(ガンマ)鎖、CD3δ(デルタ)鎖、及び2つのCD3ε(イプシロン)鎖を含む。これらの鎖は、T細胞受容体(TCR)及びいわゆるζ(ゼータ)鎖と会合してT細胞受容体CD3複合体を形成し、Tリンパ球において活性化シグナルを生成する。CD3γ(ガンマ)、CD3δ(デルタ)及びCD3ε(イプシロン)鎖は、単一の細胞外免疫グロブリンドメインを含有する免疫グロブリンスーパーファミリーの高度に関連する細胞表面タンパク質である。CD3分子の細胞内尾部は、TCRのシグナル伝達能に必須である免疫受容体チロシンベース活性化モチーフまたは略してITAMとして公知の単一の保存されたモチーフを含有する。CD3イプシロン分子は、ヒトでは第11染色体に存在するCD3E遺伝子によってコードされるポリペプチドである。CD3イプシロンの最も好ましいエピトープは、ヒトCD3イプシロン細胞外ドメインのアミノ酸残基1〜27内に含まれる。
【0137】
多特異的、少なくとも二重特異性抗体構築物によるT細胞の動員を介した標的細胞の再指向溶解(redirected lysis)は、細胞溶解シナプス形成ならびにパーフォリン及びグランザイムの送達に関与する。係合するT細胞は、連続的な標的細胞溶解を行うことができ、ペプチド抗原プロセシング及び提示、またはクローン性T細胞の分化に干渉する免疫回避機構に影響されない;例えば、WO2007/042261を参照されたい。
【0138】
CD70×CD3二重特異性抗体構築物によって媒介される細胞傷害性は、様々な方法で測定することができる。実施例8.1〜8.7を参照されたい。エフェクター細胞は、例えば、刺激された富化(ヒト)CD8陽性T細胞または未刺激の(ヒト)末梢血単核細胞(PBMC)であることができる。標的細胞がマカク起源であるまたはマカクCD70を発現するもしくはマカクCD70がトランスフェクトされている場合、エフェクター細胞もまた、マカク起源、例えば、マカクT細胞株、例えば、4119LnPxであるべきである。標的細胞は、CD70、例えば、ヒトまたはマカクCD70(の少なくとも細胞外ドメイン)を発現するべきである。標的細胞は、CD70、例えば、ヒトまたはマカクCD70が安定的または一過的にトランスフェクトされた細胞株(例えば、CHO)であることができる。あるいは、標的細胞は、CD70陽性天然発現体細胞株、例えば、ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8であることができる。通常、EC50値は、その細胞表面上により高いレベルのCD70を発現する標的細胞株でより低くなると予測される。エフェクター対標的細胞(E:T)比は、通常、約10:1であるが、これは変動することもできる。CD70×CD3二重特異性抗体構築物の細胞傷害活性は、51クロム放出アッセイ(インキュベート時間約18時間)においてまたはFACSベースの細胞傷害性アッセイ(インキュベート時間約48時間)において(in a in a)測定することができる。アッセイのインキュベート時間(細胞傷害性反応)の変更も可能である。細胞傷害性を測定する他の方法は、当業者に周知であり、MTTまたはMTSアッセイ、ATPベースのアッセイを含み、それには生物発光アッセイ、スルホローダミンB(SRB)アッセイ、WSTアッセイ、クローン形成アッセイ及びECIS技術が含まれる。
【0139】
本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物によって媒介される細胞傷害活性は、好ましくは、細胞ベースの細胞傷害性アッセイにおいて測定される。それは、51クロム放出アッセイにおいて測定してもよい。それは、最大半量効果濃度(ベースラインと最大の間の中間の細胞傷害性反応を誘導する抗体構築物の濃度)に対応するEC
50値によって表される。好ましくは、CD70×CD3二重特異性抗体構築物のEC
50値は、≦10.000pMもしくは≦5000pM、より好ましくは≦4000pMもしくは≦3000pM、さらにより好ましくは≦2000pMもしくは≦1000pM、さらにより好ましくは≦500pMもしくは≦400pM、さらにより好ましくは≦300pMもしくは≦200pM、さらにより好ましくは≦100pMもしくは≦50pM、さらにより好ましくは≦20pMもしくは≦10pM、及び最も好ましくは≦5pMもしくは≦2pMもしくは≦1pM、またさらには≦0.5pMもしくは≦0.2pMもしくは≦0.1pMである。
【0140】
上記所与のEC
50値は、異なるアッセイにおいて測定することができる。当業者は、EC50値が、未刺激のPBMCと比較して、刺激された/富化されたCD8+T細胞がエフェクター細胞として使用されるときに、低くなると予測することができると知っている。EC50値は、標的細胞が低標的発現ラットと比較して、多い数の標的抗原を発現するとき、低くなるとさらに予測することができる。例えば、刺激された/富化されたヒトCD8+T細胞をエフェクター細胞として使用する(及びCHO細胞などのCD70トランスフェクト細胞またはCD70陽性細胞株のいずれかを標的細胞として使用する)とき、CD70×CD3二重特異性抗体構築物のEC
50値は、好ましくは≦1000pM、より好ましくは≦500pM、さらにより好ましくは≦250pM、さらにより好ましくは≦100pM、さらにより好ましくは≦50pM、さらにより好ましくは≦10pM、及び最も好ましくは≦5pMまたは≦2pMまたは≦1pMである。ヒトPBMCをエフェクター細胞として使用するとき、CD70×CD3二重特異性抗体構築物のEC
50値は、好ましくは≦10.000pMまたは≦5000pMまたは≦4000pM(特に、標的細胞が、CD70陽性細胞株であるとき)、より好ましくは≦2000pM(特に、標的細胞が、CHO細胞などのCD70トランスフェクト細胞であるとき)、より好ましくは≦1000pMまたは≦500pM、さらにより好ましくは≦200pM、さらにより好ましくは≦150pM、さらにより好ましくは≦100pM、及び最も好ましくは≦50pMまたは≦20pMであるか、それより低い。LnPx4119などのマカクT細胞株をエフェクター細胞として使用するとき、及びCHO細胞などのマカクCD70トランスフェクト細胞株を標的細胞株として使用するとき、CD70×CD3二重特異性抗体構築物のEC
50値は、好ましくは≦2000pMまたは≦1500pM、より好ましくは≦1000pMまたは≦500pM、さらにより好ましくは≦300pMまたは≦250pM、さらにより好ましくは≦100pM、及び最も好ましくは≦50pMまたは≦20pMであるか、それより低い、例えば、≦10pM、≦5pM、≦1pM、または≦0.5pMである。
【0141】
好ましくは、本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物は、CHO細胞などのCD70陰性細胞の溶解を誘導/媒介しないまたは本質的に溶解を誘導/媒介しない。「溶解を誘導しない」、「本質的に溶解を誘導しない」、「溶解を媒介しない」または「本質的に溶解を媒介しない」という用語は、本発明の抗体構築物が、CD70陽性細胞株の溶解(上を参照されたい)を100%として、CD70陰性細胞の30%を超えて溶解を誘導または媒介せず、それは好ましくは20%を超えず、より好ましくは10%を超えず、特に好ましくは9%、8%、7%、6%または5%を超えないことを意味する。これは通常、500nMまでの抗体構築物の濃度に適用される。当業者は、さらなる労力なしに細胞溶解を測定する方法に精通している。さらに、本明細書は、細胞溶解を測定する方法の具体的な手引きを教示する。
【0142】
個々のCD70×CD3二重特異性抗体構築物の単量体アイソフォームと二量体アイソフォームの間の細胞傷害活性の差は、「効力ギャップ」と称される。この効力ギャップは、例えば、その分子の単量体形態のEC
50値と二量体形態のEC
50値の間の比として算出することができ、実施例15を参照されたい。本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力ギャップは、好ましくは≦5、より好ましくは≦4、さらにより好ましくは≦3、さらにより好ましくは≦2または≦1.5、及び最も好ましくは≦1である。
【0143】
本発明の抗体構築物の第一の及び/または第二の(または任意のさらなる)結合ドメイン(複数可)は、好ましくは、霊長類の哺乳類目のメンバーについて種間特異的である。種間特異的CD3結合ドメインは、例えば、WO2008/119567に記載されている。一実施形態に従い、第一及び/または第二の結合ドメインは、それぞれ、ヒトCD70及びヒトCD3への結合に加えて、新世界霊長類(例えば、マーモセット(Callithrix jacchus)、ワタボウシタマリン(Saguinus Oedipus)またはリスザル(Saimiri sciureus))、旧世界霊長類(例えば、ヒヒ及びマカク)、テナガザル、オランウータン、及び非ヒトのヒト亜科動物を含む(がこれらに限定されない)霊長類のCD70/CD3にも結合するだろう。標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインが、少なくともマカクCD70にも結合し、及び/またはT細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインが、少なくともマカクCD3にも結合することが想定される。好ましいマカクは、カニクイザル(Macaca fascicularis) である。アカゲザル(Macaca mulatta)も想定される。
【0144】
好ましい本発明の二重特異性抗体構築物は、標的細胞の表面上にあるヒトCD70に結合する第一の結合ドメイン及びT細胞の表面上にあるヒトCD3及び少なくともマカクCD3に結合する第二の結合ドメインを含む。
【0145】
本発明の一態様では、第一の結合ドメインは、ヒトCD70に結合し、マカクCD70に、例えば、カニクイザル(Macaca fascicularis)のCD70、及びより好ましくは、マカクCD70 ECDにさらに結合する。好ましいカニクイザル(Macaca fascicularis) CD70を、配列番号755に示す。好ましいマカクCD70 ECDを、配列番号756に示す。マカクCD70に対する第一の結合ドメインの親和性は、好ましくは≦50または≦40nM、より好ましくは≦30nMまたは≦20nMまたは≦15nM、より好ましくは≦10nMまたは≦5nM、さらにより好ましくは≦2nMまたは≦1nM、さらにより好ましくは≦0.5nMまたは≦0.2nM、及び最も好ましくは≦0.1nMである。
【0146】
好ましくは、マカクCD70対ヒトCD70[ma CD70:hu CD70]への結合に関する本発明に従う抗体構築物の親和性ギャップは(例えば、BiaCoreによりまたはスキャッチャード分析により決定して)、0.1〜10の間、より好ましくは、0.2〜5の間または0.2〜2の間、さらにより好ましくは、0.3〜4の間、さらにより好ましくは、0.5〜3の間または0.5〜2.5の間、最も好ましくは、0.5〜2の間または0.6〜2の間である。実施例3及び4を参照されたい。
【0147】
本発明の抗体構築物の一実施形態では、第二の結合ドメインは、ヒトCD3イプシロン及びマーモセット(Callithrix jacchus)、ワタボウシタマリン(Saguinus Oedipus)またはリスザル(Saimiri sciureus) CD3イプシロンに結合する。好ましくは、第二の結合ドメインは、これらのCD3イプシロン鎖の細胞外エピトープに結合する。第二の結合ドメインが、ヒト及びマカク CD3イプシロン鎖の細胞外エピトープに結合することも想定される。CD3イプシロンの最も好ましいエピトープは、ヒトCD3イプシロン細胞外ドメインのアミノ酸残基1〜27内に含まれる。さらにより具体的には、エピトープは、少なくともアミノ酸配列Gln−Asp−Gly−Asn−Gluを含む。マーモセット(Callithrix jacchus)及びワタボウシタマリン(Saguinus oedipus)は両方とも、マーモセット科(Callitrichidae科)に属する新世界霊長類であり、一方でリスザル(Saimiri sciureus)は、オマキザル科(Cebidae科)に属する新世界霊長類である。
【0148】
本発明の抗体構築物にとって、
T細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインが、
(a)WO2008/119567の配列番号27に示すCDR−L1、WO2008/119567の配列番号28に示すCDR−L2及びWO2008/119567の配列番号29に示すCDR−L3;
(b)WO2008/119567の配列番号117に示すCDR−L1、WO2008/119567の配列番号118に示すCDR−L2及びWO2008/119567の配列番号119に示すCDR−L3;及び
(c)WO2008/119567の配列番号153に示すCDR−L1、WO2008/119567の配列番号154に示すCDR−L2及びWO2008/119567の配列番号155に示すCDR−L3
より選択されるCDR−L1、CDR−L2及びCDR−L3を含むVL領域を含むことが、特に好ましい。
【0149】
本発明の抗体構築物の代替の好ましい実施形態では、T細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインは:
(a)WO2008/119567の配列番号12に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号13に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号14に示すCDR−H3;
(b)WO2008/119567の配列番号30に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号31に示すCDR−H2及びのWO2008/119567配列番号32に示すCDR−H3;
(c)WO2008/119567の配列番号48に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号49に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号50に示すCDR−H3;
(d)WO2008/119567の配列番号66に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号67に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号68に示すCDR−H3;
(e)WO2008/119567の配列番号84に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号85に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号86に示すCDR−H3;
(f)WO2008/119567の配列番号102に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号103に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号104に示すCDR−H3;
(g)WO2008/119567の配列番号120に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号121に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号122に示すCDR−H3;
(h)WO2008/119567の配列番号138に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号139に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号140に示すCDR−H3;
(i)WO2008/119567の配列番号156に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号157に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号158に示すCDR−H3;及び
(j)WO2008/119567の配列番号174に示すCDR−H1、WO2008/119567の配列番号175に示すCDR−H2及びWO2008/119567の配列番号176に示すCDR−H3
より選択されるCDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3を含むVH領域を含む。
【0150】
本発明の抗体構築物にとって、T細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインが、WO2008/119567の配列番号35、39、125、129、161または165に示すVL領域からなる群より選択されるVL領域を含むことがさらに好ましい。
【0151】
あるいは、T細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインが、WO2008/119567の配列番号15、19、33、37、51、55、69、73、87、91、105、109、123、127、141、145、159、163、177または181に示すVH領域からなる群より選択されるVH領域を含むことが好ましい。
【0152】
より好ましくは、本発明の抗体構築物は、
(a)WO2008/119567の配列番号17または21に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号15または19に示すVH領域;
(b)WO2008/119567の配列番号35または39に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号33または37に示すVH領域;
(c)WO2008/119567の配列番号53または57に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号51または55に示すVH領域;
(d)WO2008/119567の配列番号71または75に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号69または73に示すVH領域;
(e)WO2008/119567の配列番号89または93に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号87または91に示すVH領域;
(f)WO2008/119567の配列番号107または111に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号105または109に示すVH領域;
(g)WO2008/119567の配列番号125または129に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号123または127に示すVH領域;
(h)WO2008/119567の配列番号143または147に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号141または145に示すVH領域;
(i)WO2008/119567の配列番号161または165に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号159または163に示すVH領域;及び
(j)WO2008/119567の配列番号179または183に示すVL領域及びWO2008/119567の配列番号177または181に示すVH領域
からなる群より選択されるVL領域及びVH領域を含むT細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインを特徴とする。
【0153】
本発明の抗体構築物の好ましい実施形態に従って、結合ドメイン及び具体的には、第二の結合ドメイン(T細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する)は、以下の形式を有する:VH領域及びVL領域の対は、単鎖抗体(scFv)の形式である。VH及びVL領域は、VH−VLまたはVL−VHの順番に配列される。VH−領域がリンカー配列のN末端に位置し、VL−領域がリンカー配列のC末端に位置することが好ましい。
【0154】
本発明の上記抗体構築物の好ましい実施形態は、WO2008/119567の配列番号23、25、41、43、59、61、77、79、95、97、113、115、131、133、149、151、167、169、185または187からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むT細胞の表面上にあるヒトCD3に結合する第二の結合ドメインを特徴とする。
【0155】
従って、一実施形態では、本発明の抗体構築物は、配列番号10、配列番号20、配列番号30、配列番号40、配列番号50、配列番号60、配列番号70、配列番号80、配列番号90、配列番号100、配列番号110、配列番号120、配列番号130、配列番号140、配列番号150、配列番号160、配列番号170、配列番号180、配列番号190、配列番号200、配列番号210、配列番号220、配列番号230、配列番号240、配列番号250、配列番号260、配列番号270、配列番号280、配列番号290、配列番号300、配列番号310、配列番号320、配列番号330、配列番号340、配列番号350、配列番号360、配列番号370、配列番号380、配列番号390、配列番号400、配列番号410、配列番号420、配列番号430、配列番号440、配列番号450、配列番号460、配列番号470、配列番号480、配列番号490、配列番号500、配列番号510、配列番号520、配列番号530、配列番号540、配列番号550、配列番号560、配列番号570、配列番号580、配列番号590、配列番号600、配列番号610、配列番号620、配列番号630、配列番号640、配列番号650、配列番号660、配列番号670、配列番号680、配列番号690、配列番号700、配列番号710、配列番号720、配列番号730、配列番号740、配列番号923、配列番号927、配列番号931、配列番号935、配列番号939、配列番号943、配列番号947、配列番号951、配列番号955、配列番号959、配列番号963、配列番号967、配列番号971、配列番号975、配列番号979、配列番号983、配列番号987、配列番号991、配列番号995、配列番号999、配列番号1003、配列番号1007、配列番号1011、配列番号1015、配列番号1019、配列番号1023、配列番号1027、配列番号1031、配列番号1035、配列番号1039、配列番号1043、配列番号1053、配列番号1057、配列番号1067、配列番号1071、配列番号1081、配列番号1085、配列番号1095、配列番号1099、配列番号1109、配列番号1113、配列番号1123、配列番号1127、配列番号1137、配列番号1141、配列番号1151、配列番号1155、配列番号1165、配列番号1169、配列番号1179、配列番号1183、配列番号1193、配列番号1197、配列番号1207、配列番号1211、配列番号1221、配列番号1225、配列番号1235、配列番号1239、配列番号1249、配列番号1253、配列番号1263、配列番号1267、配列番号1277、配列番号1281、配列番号1291、配列番号1295、配列番号1305、配列番号1309、配列番号1319、配列番号1323、配列番号1333、配列番号1337、配列番号1347、配列番号1351、配列番号1361、配列番号1365、配列番号1375、配列番号1379、配列番号1389、配列番号1393、配列番号1403、配列番号1407、配列番号1417、配列番号1421、配列番号1431、配列番号1435、配列番号1445、配列番号1449、配列番号1459、配列番号1463、配列番号1473、配列番号1477、配列番号1487、配列番号1491、配列番号1501、配列番号1505、配列番号1515、配列番号1519、配列番号1529、配列番号1533、配列番号1543、配列番号1547、配列番号1557、配列番号1561、配列番号1571、及び配列番号1575に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含む。
【0156】
本発明の抗体構築物が、配列番号1053、配列番号1095、配列番号1151、配列番号1179、配列番号1193、配列番号1221、配列番号1235、配列番号1249、配列番号1263、配列番号1277、配列番号1347、配列番号1361、配列番号1375、配列番号1431、及び配列番号1445に記載のものからなる群より選択されるポリペプチドを含むときが好ましい。
【0157】
本明細書に記載の抗体構築物のアミノ酸配列修飾も企図される。例えば、抗体構築物の結合親和性及び/または他の生物学的特性を改善することが望まれる場合がある。抗体構築物のアミノ酸配列変異体は、抗体構築物の核酸に適切なヌクレオチド変化を導入することによってまたはペプチド合成によって調製される。以下に記載されるアミノ酸(acd)配列修飾の全てが、未修飾の親分子の所望の生物学的活性(CD70及びCD3に結合する)を依然として保持している抗体構築物を生成するはずである。
【0158】
「アミノ酸」または「アミノ酸残基」という用語は、典型的に、その当技術分野で認められている定義を有するアミノ酸、例えば、アラニン(AlaまたはA);アルギニン(ArgまたはR);アスパラギン(AsnまたはN);アスパラギン酸(AspまたはD);システイン(CysまたはC);グルタミン(GlnまたはQ);グルタミン酸(GIuまたはE);グリシン(GlyまたはG);ヒスチジン(HisまたはH);イソロイシン(HeまたはI):ロイシン(LeuまたはL);リジン(LysまたはK);メチオニン(MetまたはM);フェニルアラニン(PheまたはF);proline(ProまたはP);セリン(SerまたはS);トレオニン(ThrまたはT);トリプトファン(TrpまたはW);チロシン(TyrまたはY);及びバリン(ValまたはV)からなる群より選択されるアミノ酸を表すが、所望に応じて、修飾、合成または希少アミノ酸も使用されてよい。一般に、アミノ酸は、非極性側鎖(例えば、Ala、Cys、He、Leu、Met、Phe、Pro、Val);負荷電側鎖(例えば、Asp、Glu);正荷電側鎖(例えば、Arg、His、Lys);または非荷電極性側鎖(例えば、Asn、Cys、Gln、Gly、His、Met、Phe、Ser、Thr、Trp及びTyr)を有するとしてグループ分けすることができる。
【0159】
アミノ酸修飾は、例えば、抗体構築物のアミノ酸配列内の残基からの欠失、及び/またはそれへの挿入、及び/またはそれの置換を含む。任意の組み合わせの欠失、挿入及び置換が、最終構築物が所望の特徴を保持している限り、最終構築物に達するために行われる。アミノ酸変化は、例えば、グリコシル化部位の数または位置の変化はまた、抗体構築物の翻訳後プロセスを変更し得る。
【0160】
例えば、1、2、3、4、5または6個のアミノ酸がCDRのそれぞれにて(当然、それらの長さに依存して)挿入または欠失され得る一方で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または25個のアミノ酸がFRのそれぞれにて挿入または欠失され得る。好ましくは、アミノ酸配列の挿入は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の残基から百またはそれ以上の残基を含有するポリペプチドまでの長さの範囲のアミノ及び/またはカルボキシル末端融合、ならびに単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿入を含む。本発明の抗体構築物の挿入変異体は、酵素の抗体構築物のN末端もしくはC末端への融合または抗体構築物の血清半減期を増加させるポリペプチドへの融合を含む。
【0161】
置換突然変異誘発に関する最大の関心対象の部位は、重鎖及び/または軽鎖のCDR、特に超可変領域を含むが、重鎖及び/または軽鎖におけるFRの変更もまた企図される。置換は好ましくは、本明細書に記載される保存的置換である。好ましくは、CDRまたはFRの長さに依存して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のアミノ酸がCDRにおいて置換され得、一方で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または25個のアミノ酸がフレームワーク領域(FR)において置換され得る。例えば、CDR配列が6個のアミノ酸を包含する場合、これらのアミノ酸のうちの1、2または3個が置換されることが想定される。同様に、CDR配列が15個のアミノ酸を包含する場合、これらのアミノ酸のうちの1、2、3、4、5または6個が置換されることが想定される。
【0162】
突然変異誘発に好ましい位置である抗体構築物のある特定の残基または領域の同定に有用な方法は、Science,244:1081−1085(1989)においてCunningham及びWellsによって記載された「アラニンスキャニング突然変異誘発」と呼ばれるものである。この方法では、抗体構築物内の残基または標的残基群が同定され(例えば、arg、asp、his、lys及びgluなどの荷電残基)、中性または負荷電アミノ酸(最も好ましくは、アラニンまたはポリアラニン)で置き換えられて、エピトープを有するアミノ酸の相互作用に影響を与える。
【0163】
置換に対して機能的感受性を実証するこれらのアミノ酸位置は、次いで、その置換部位でまたは置換部位に関して、さらなるまたは他の変異を導入することによって最適化される。ゆえに、アミノ酸配列変異体を導入する部位または領域は予め決定されるが、突然変異の性質自体は予め決定される必要はない。例えば、所与の部位での突然変異の働きを分析または最適化するため、アラニンスキャニングまたはランダム突然変異誘発が標的のコドンまたは領域で行われ、発現される抗体構築物変異体が所望の活性の最適な組み合わせについてスクリーニングされ得る。既知の配列を有するDNA内の所定の部位で置換突然変異を行うための技術は周知であり、例えば、M13プライマー突然変異誘発及びPCR突然変異誘発がある。突然変異体のスクリーニングは、CD70またはCD3結合などの抗原結合活性のアッセイを用いて行われる。
【0164】
一般に、重鎖及び/または軽鎖のCDRの1つまたは複数または全てにおいてアミノ酸が置換される場合、それによって得られる「置換された」配列が、「当初の」CDR配列に対して少なくとも60%または65%、より好ましくは70%または75%、さらにより好ましくは80%または85%、及び特に好ましくは90%または95%同一であることが好ましい。これは、それがどの程度「置換された」配列と同一であるのかがCDRの長さに依存することを意味する。例えば、5個のアミノ酸を有するCDRは、少なくとも1つのアミノ酸置換を有するために、その置換されたアミノ酸配列と好ましくは80%同一である。従って、抗体構築物のCDRは、それらの置換配列に対して異なる程度の同一性を有し得る、例えば、CDRL1は80%を有し得、CDRL3は90%を有し得る。
【0165】
好ましい置換(または置き換え)は、保存的置換である。しかし、抗体構築物が第1の結合ドメインを介してCD70に結合し、第2の結合ドメインを介してCD3またはCD3イプシロンに結合する能力を保持している限り、及び/またはそのCDRがそのように置換される配列に対して同一性を有している(「当初」のCDR配列に対して少なくとも60%または65%、より好ましくは70%または75%、さらにより好ましくは80%または85%、及び特に好ましくは90%または95%同一である)限り、任意の置換(非保存的置換または以下の表3に列挙される「例示的な置換」の1つもしくは複数を含む)が想定されている。
【0166】
保存的置換は、表3に「好ましい置換」という見出しの下で示されている。このような置換が生物学的活性を変化させる場合、表3に「例示的な置換」として挙げられた、またはアミノ酸クラスに関連して以下にさらに記載されるようなより実質的な変更が導入され得、その産物は所望の特性についてスクリーニングされ得る。
【0167】
(表3)アミノ酸置換
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【0168】
本発明の抗体構築物の生物学的特性における実質的な修飾は、(a)置換領域のポリペプチド骨格の構造、例えば、シートもしくはらせん立体構造、(b)標的部位での分子の電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖の大きさ、の維持に対するそれらの効果が有意に異なる置換を選択することによって達成される。天然に存在する残基は、共通の側鎖特性に基づくグループ:(1)疎水性:ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile;(2)中性親水性;cys、ser、thr;(3)酸性:asp、glu;(4)塩基性:asn、gin、his、lys、arg;(5)鎖の配向性に影響する残基:gly、pro;及び(6)芳香族:trp、tyr、phe、に分類される。
【0169】
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーから別のクラスのメンバーへの交換を伴うものだろう。抗体構築物の適切な立体構造の維持に関与しない任意のシステイン残基は、その分子の酸化安定性を改善し異常な架橋を防ぐために、通常セリンで置換されてよい。逆に、システイン結合(複数可)は、その安定性を(特にその抗体が抗体断片、例えば、Fv断片である場合に)改善するために抗体に加えてよい。
【0170】
アミノ酸配列に関して、配列同一性及び/または類似性は、Smith and Waterman,1981,Adv.Appl.Math.2:482の局所配列同一性アルゴリズム、Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443の配列同一性アラインメントアルゴリズム、Pearson and Lipman,1988,Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.85:2444の類似性検索法、これらのアルゴリズムのコンピューターによる実行(Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,Wis.のGAP、BESTFIT、FASTA及びTFASTA)、Devereux et al.,1984,Nucl.Acid Res.12:387−395により記載された、好ましくはデフォルト設定を使用するBest Fit配列プログラムを含むがこれらに限定されない当技術分野で公知の標準的技術を使用することによってまたは目視によって決定される。好ましくは、パーセント同一性は、以下のパラメータに基づきFastDBによって算出される:ミスマッチペナルティー1;ギャップペナルティー1;ギャップサイズペナルティー0.33;及び接合ペナルティー(joining penalty)30、“Current Methods in Sequence Comparison and Analysis,“Macromolecule Sequencing and Synthesis,Selected Methods and Applications,pp127−149(1988),Alan R.Liss,Inc。
【0171】
有用なアルゴリズムの例は、PILEUPである。PILEUPは、プログレッシブ、ペアワイズなアラインメントを使用して関連配列の群から複数の配列アラインメントを生成する。それはまた、アラインメントを生成するために使用されたクラスター化関係を示すツリーをプロットすることができる。PILEUPは、Feng & Doolittle,1987,J.Mol.Evol.35:351−360のプログレッシブアラインメント法の簡易版を使用する;この方法は、Higgins and Sharp,1989,CABIOS 5:151−153により記載されたものに類似する。有用なPILEUPパラメータは、デフォルトギャップウェイト3.00、デフォルトギャップ長ウェイト0.10及びウェイテッドエンドキャップ(weighted end gap)を含む。
【0172】
有用なアルゴリズムの別の例は、Altschul et al.,1990,J.Mol.Biol.215:403−410;Altschul et al.,1997,Nucleic Acids Res.25:3389−3402;及びKarin et al.,1993,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:5873−5787に記載されるBLASTアルゴリズムである。特に有用なBLASTプログラムは、Altschul et al.,1996,Methods in Enzymology 266:460−480から得られたWU−BLAST−2プログラムである。WU−BLAST−2は、いくつかの検索パラメータを使用し、その大部分はデフォルト値に設定される。調節可能なパラメータは、以下の値に設定される:オーバーラップスパン=1、オーバーラップフラクション=0.125、ワードしきい値(T)=II。HSP S及びHSP S2パラメータは動的な値であり、特定の配列の組成及び検索される関心対象の配列に対する特定のデータベースの組成に依存してプログラム自体によって決定される;しかし、この値は感度を高めるために調節され得る。
【0173】
追加の有用なアルゴリズムは、Altschul et al.,1993,Nucl.Acids Res.25:3389−3402によって報告されたギャップドBLASTである。ギャップドBLASTは、BLOSUM−62置換スコアを使用し;しきい値Tパラメータは9に設定され;ギャップなし伸長をもたらすツーヒット法は、ギャップ長kに10+kのコストをかけ;Xuは16に設定され、そしてXgはデータベース検索段階では40に、アルゴリズムの出力段階では67に設定される。ギャップドアラインメントは、約22ビットに相当するスコアによってもたらされる。
【0174】
一般に、個々の変異体CDR間のアミノ酸相同性、類似性または同一性は、本明細書に示される配列に対して少なくとも60%であり、より典型的には相同性または同一性が好ましくは少なくとも65%または70%に、より好ましくは少なくとも75%または80%、さらにより好ましくは少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、及びほぼ100%に増加することが好ましい。同様の様式で、本明細書で同定される結合タンパク質の核酸配列に関する「パーセント(%)核酸配列同一性」は、抗体構築物のコード配列内のヌクレオチド残基と同一である候補配列内のヌクレオチド残基の割合(%)と定義される。特定の方法は、デフォルトパラメータに設定され、オーバーラップスパン及びオーバーラップフラクションがそれぞれ1及び0.125に設定された、WU−BLAST−2のBLASTNモジュールを利用する。
【0175】
一般に、個々の変異体CDRをコードするヌクレオチド配列と本明細書に示されるヌクレオチド配列の間の核酸配列相同性、類似性または同一性は、少なくとも60%であり、より典型的には相同性または同一性は少なくとも65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%、及びほぼ100%に増加することが好ましい。従って、「変異体CDR」は、本発明の親CDRに対して指定された相同性、類似性または同一性を有するものであり、親CDRの特異性及び/または活性の少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%を含むがこれらに限定されない生物学的機能を共有している。
【0176】
一実施形態では、本発明に従う抗体構築物のヒト生殖細胞系列に対する同一性の割合(%)は、≧70%または≧75%、より好ましくは≧80%または≧85%、さらにより好ましくは≧90%、最も好ましくは≧91%、≧92%、≧93%、≧94%、≧95%またさらには≧96%、≧97%または≧98%である。実施例7を参照されたい。ヒト抗体生殖細胞系列遺伝子産物に対する同一性は、治療タンパク質が処置中に患者内でその薬物に対する免疫反応を誘発する危険を減らすために重要な特徴であると考えられる。Hwang & Foote(「Immunogenicity of engineered antibodies」;Methods 36(2005)3−10)は、薬物抗体構築物の非ヒト部分の減少が処置中に患者内で抗薬物抗体を誘導する危険を減らすことを実証している。膨大な数の臨床的に評価された抗体薬及び各々の免疫原性データを比較することによって、抗体のV領域のヒト化が、改変されていない非ヒトV領域を有する抗体(平均で患者の23.59%)よりもそのタンパク質を低免疫原性にする(平均で患者の5.1%)傾向が示される。従って、抗体構築物の形態のV領域に基づくタンパク質治療にとって、ヒト配列に対するより高い同一性が望ましい。生殖細胞系列同一性を決定するこの目的のために、VLのV領域を、Vector NTIソフトウェアを使用して、ヒト生殖細胞系列Vセグメント及びJセグメントのアミノ酸配列(http://vbase.mrc−cpe.cam.ac.uk/)とアラインメントすることができ、アミノ酸配列を、同一アミノ酸残基をVLの総アミノ酸残基数で割ることによって百分率で算出する。VHセグメント(http://vbase.mrc−cpe.cam.ac.uk/)について、VH CDR3がその高い多様性及び既存のヒト生殖細胞系列VH CDR3アラインメントパートナーの欠如に起因して除外され得ることを除いて同じことを行うことができる。次いで、ヒト抗体生殖細胞系列遺伝子に対する配列同一性を増加させるために組換え技術を使用することができる。
【0177】
さらなる実施形態では、本発明の二重特異性抗体構築物は、標準的な研究スケールの条件下で、例えば、標準的な二段階精製プロセスにおいて、高い単量体収量を呈する。好ましくは、本発明に従う抗体構築物の単量体収量は、≧0.25mg/L上清、より好ましくは≧0.5mg/L、さらにより好ましくは≧1mg/L、最も好ましくは≧2.5mg/L上清である。
【0178】
同様に、抗体構築物の二量体抗体構築物アイソフォームの収量及び、従って、単量体率(すなわち、単量体:(単量体+二量体))を決定することができる。単量体及び二量体抗体構築物の生産性及び算出される単量体率は、例えば、ローラーボトル中での標準化された研究スケールでの産生からの培養物上清のSEC精製工程において取得することができる。一実施形態では、抗体構築物の単量体率は、≧80%、より好ましくは≧85%、さらにより好ましくは≧90%、最も好ましくは≧95%である。
【0179】
一実施形態では、≦8または≦7または≦6、より好ましくは≦5または≦4、より好ましくは≦3.5または≦3、さらにより好ましくは≦2.5または≦2、及び最も好ましくは≦1.5または≦1の好ましい血漿安定性(血漿非存在下でのEC50に対する血漿存在下でのEC50の比)を有する。抗体構築物の血漿安定性は、構築物をヒト血漿中、37℃で24時間インキュベートし、その後に51クロム放出細胞傷害性アッセイにおいてEC50を決定することによって検査することができる。細胞傷害性アッセイにおいてエフェクター細胞は、刺激された富化ヒトCD8陽性T細胞であることができる。標的細胞は、例えば、ヒトCD70がトランスフェクトされたCHO細胞であることができる。エフェクター対標的細胞(E:T)比は、10:1として選択することができる。この目的のために使用されるヒト血漿プールは、EDTAコーティングされたシリンジによって回収された健常ドナーの血液から得られる。細胞成分を遠心分離によって除去し、上部血漿相を回収し、その後にプールする。対照として、抗体構築物を、細胞傷害性アッセイの直前にRPMI−1640培地にて希釈する。血漿安定性は、EC50(対照)に対するEC50(血漿インキュベーション後)の比率として計算される。実施例11を参照されたい。
【0180】
本発明の抗体構築物の単量体から二量体への変換率は低くあることがさらに好ましい。変換率は、異なる条件下で測定することができ、高性能サイズ排除クロマトグラフィーによって分析することができる。実施例9を参照されたい。例えば、抗体構築物の単量体アイソフォームのインキュベーションは、インキュベーター内、37℃で7日間、例えば、100μg/mlまたは250μg/mlの濃度で行うことができる。これらの条件下で、本発明の抗体構築物は、≦5%、より好ましくは≦4%、さらにより好ましくは≦3%、さらにより好ましくは≦2.5%、さらにより好ましくは≦2%、さらにより好ましくは≦1.5%、及び最も好ましくは≦1%、≦0.6%、または≦0.5%、≦0.3%またさらには0%の二量体率を示すことが好ましい。
【0181】
本発明の二重特異性抗体構築物が数回の凍結/解凍サイクル後に非常に低い二量体変換率で存在することも好ましい。例えば、抗体構築物の単量体は、例えば、ジェネリック製剤緩衝液中、250μg/mlの濃度に調節され、3回の凍結/解凍サイクル(−80℃で30分間凍結、その後に室温で30分間解凍)に供され、その後に高性能SECに供されて、二量体抗体構築物に変換された初期単量体抗体構築物の割合(%)が決定される。好ましくは、二重特異性抗体構築物の二量体率は、例えば、3回の凍結/解凍サイクル後に、≦5%、より好ましくは≦4%、さらにより好ましくは≦3%、さらにより好ましくは≦2.5%、さらにより好ましくは≦2%、さらにより好ましくは≦1.5%、及び最も好ましくは≦1%またさらには≦0.5%または0%である。
【0182】
本発明の二重特異性抗体構築物は好ましくは、凝集温度≧45℃または≧50℃、より好ましくは≧52℃または≧54℃、さらにより好ましくは≧56℃または≧57℃、及び最も好ましくは≧58℃または≧59℃または≧60℃を有する好都合な熱安定性を示す。熱安定性パラメータは、抗体凝集温度に関して以下のように決定することができる:250μg/mlの濃度の抗体溶液を、単回使用キュベットへと移し、動的光散乱(DLS)装置に入れる。試料を、測定された半径を常に取得しながら0.5℃/分の加熱速度で40℃から70℃へと加熱する。タンパク質の融解及び凝集を示す半径の増加を使用して、抗体の凝集温度を算出する。実施例10を参照されたい。
【0183】
あるいは、抗体構築物の固有の生物物理学的タンパク質安定性を決定するため、融解温度曲線を示差走査熱量測定(DSC)により決定することができる。これらの実験は、MicroCal LLC(Northampton,MA,U.S.A)VP−DSCデバイスを用いて行う。抗体構築物を含む試料のエネルギー取り込みを、製剤緩衝液のみを含有する試料との比較で、20℃から90℃まで記録する。抗体構築物を、例えば、SEC泳動緩衝液中、250μg/mlの最終濃度に調節する。それぞれの融解曲線の記録のために、試料全体の温度を段階的に上昇させる。各温度Tで、試料及び製剤緩衝液基準物のエネルギー取り込みを記録する。試料から基準物を差し引いたエネルギー取り込みCp(kcal/mole/℃)の差を、それぞれの温度に対してプロットする。融解温度は、エネルギー取り込みが最初に最大となる温度と定義される。
【0184】
本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物がヒトCD70パラログCD40Lと交差反応しない(すなわち、これに本質的に結合しない)とさらに想定される。さらには、本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物が、マカク/cyno CD70パラログCD40Lと交差反応しない(すなわち、これに本質的に結合しない)ことが想定される。実施例6を参照されたい。
【0185】
本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインのヒトCD70への結合が、可溶性CD27の存在により、≦25%、好ましくは≦20%、より好ましくは≦15%、より好ましくは≦10%、さらにより好ましくは≦5%、及び最も好ましくは≦2%減少することがさらに想定される。この文脈におけるCD27の濃度は、生物学的である、例えば、約100及び約500pg/mlの間、またさらにはより高い、例えば、最大で1μg/mlまでであると想定される。アッセイの詳細については、実施例16を参照されたい。
【0186】
本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物はまた、≦0.2、好ましくは≦0.15、より好ましくは≦0.12、さらにより好ましくは≦0.1、及び最も好ましくは≦0.08または≦0.05の濁度(精製された単量体抗体構築物を2.5mg/mlまで濃縮し、一晩インキュベーションした後のOD340により測定される)を有すると想定される。実施例12を参照されたい。
【0187】
本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物は、内部移行しないまたは標的細胞により有意な内部移行を受けないとも想定される。T細胞の不在下での標的細胞上での該構築物のプレインキュベーションの関数としてのCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力の変化を測定することができる。抗体構築物が内部移行する場合、それは、リソソーム分解を受けているはずである。有効濃度は、経時的に低減するはずで、ゆえに、見かけの効力も同様に低減するはずである。該効果は、他の標的で観察され、これは既知の現象である。
【0188】
内部移行の比率は、例えば、以下のようにアッセイすることができる:T細胞を計数し、アッセイ培地中1×10
5/mlの濃度に希釈する。CD70陽性(例えば、天然発現体)細胞を計数し、ウェルあたり2500細胞(cpw)でプレーティングする。抗体構築物を段階的に1:2に希釈し、出発濃度は100nMとする。抗体構築物を、培養物アッセイプレートに添加して、0時間、1時間または2時間のインキュベーションを行ってからT細胞を添加する。次いで、T細胞を25000cpwでプレーティングし、アッセイ物を48時間にわたって37℃でインキュベートする。標的細胞生存を、例えば、Steady−Glo(登録商標)システム(25μl/ウェル)を用いて分析する。好ましくは、内部移行率は、標的細胞と抗体構築物の2時間(プレ)インキュベーション後に≦20%、より好ましくは≦15%、さらにより好ましくは≦10%、及び最も好ましくは≦5%である。
【0189】
さらなる実施形態では、本発明に従う抗体構築物は、酸性pH下で安定である。非生理学的pH、例えば、pH5.5(例えば、カチオン交換クロマトグラフィーを実行するのに必要とされるpH)で抗体構築物がより大きな耐性を示すほど、充填されたタンパク質の総量に対するイオン交換カラムから溶出する抗体構築物の回収率が高くなる。pH5.5でのイオン(例えば、カチオン)交換カラムからの抗体構築物の回収率は、好ましくは≧50%、より好ましくは≧60%または≧65%、さらにより好ましくは≧70%または≧72%または≧74%または≧76%または≧78%、さらにより好ましくは≧80%、さらにより好ましくは≧90%、さらにより好ましくは≧95%、及び最も好ましくは、≧99%である。実施例13を参照されたい。
【0190】
本発明の二重特異性抗体構築物が治療効果または抗腫瘍活性を呈することがさらに想定される。これは、例えば、進行段階のヒト腫瘍異種移植モデルの以下の例に開示される研究において評価することができる。
【0191】
研究第1日目に、5×10
6個の細胞のヒトCD70陽性がん細胞株を、雌NOD/SCIDマウスの右背側面に皮下注射する。平均腫瘍体積が約100mm
3に達したときに、in vitroで増殖させたヒトCD3陽性T細胞を、この動物の腹腔へ約2×10
7個の細胞を注射することによりマウスに移植する。ビヒクル対照群1のマウスにはエフェクター細胞を与えず、ビヒクル対照群2(エフェクター細胞を与える)との比較のための未移植対照として使用して、腫瘍成長に与えるT細胞単独の影響をモニターする。抗体処置は、平均腫瘍体積が約200mm
3に達したときに開始する。処置開始日における各処置群の平均腫瘍サイズは、任意の他の群と統計的に相違しないべきである(分散分析)。マウスを、0.5mg/kg/日のCD70×CD3二重特異性抗体構築物を用いて、約15〜20日間の静脈内ボーラス注射により処置する。研究中、腫瘍はキャリパーによって測定し、進行は腫瘍体積(TV)の群間比較によって評価する。腫瘍成長阻害T/C[%]は、TVを、T/C%=100×(分析群のTV中央値)/(対照群2のTV中央値)として算出することによって決定する。
【0192】
当業者は、この研究のある特定のパラメータ、例えば、注射する腫瘍細胞の数、注射部位、移植するヒトT細胞の数、投与する二重特異性抗体構築物の量及びタイムラインを変更または適合させつつ、なおも有意義かつ再現性のある結果に到達する方法に精通している。好ましくは、腫瘍成長阻害T/C[%]は≦70もしくは≦60であり、より好ましくは≦50もしくは≦40であり、さらにより好ましくは≦30もしくは≦20であり、最も好ましくは≦10もしくは≦5またさらには≦2.5である。
【0193】
本発明は、本発明の抗体構築物をコードするポリヌクレオチド/核酸分子をさらに提供する。
【0194】
ポリヌクレオチドは、鎖内で共有結合的に結合された13個またはそれ以上のヌクレオチド単量体から構成されるバイオポリマーである。DNA(例えば、cDNA)及びRNA(例えば、mRNA)は、異なる生物学的機能を有するポリヌクレオチドの例である。ヌクレオチドは、DNAまたはRNAの様な核酸分子の単量体またはサブユニットとして機能する有機分子である。核酸分子またはポリヌクレオチドは、二本鎖及び一本鎖、直線状及び環状であることができる。それは、好ましくは宿主細胞内に含まれるベクター内に好ましくは含まれる。前記宿主細胞は、例えば、本発明のベクターまたはポリヌクレオチドを用いた形質転換またはトランスフェクション後に、抗体構築物を発現することができる。その目的のために、ポリヌクレオチドまたは核酸分子は、制御配列に作動可能に連結される。
【0195】
遺伝子コードは、遺伝物質(核酸)内で暗号化されている情報をタンパク質に翻訳するルール集である。生物細胞における生物学的解読は、リボソームによって達成され、それは、アミノ酸を運搬し、mRNAに一度に3つのヌクレオチドを読み取らせるtRNA分子を用いて、mRNAによって指定される順にアミノ酸を連結する。このコードは、コドンと呼ばれるこれらのヌクレオチドトリプレットの配列がどのようにして、どのアミノ酸がタンパク質合成の間に次に付加されるかを指定するかを定義する。いくつかの例外があるが、核酸配列内の3ヌクレオチドコドンは、単一のアミノ酸を指定する。大部分の遺伝子が正確に同一のコードによってコードされるため、この特定のコードはしばしば、カノニカルまたは標準的な遺伝子コードと称される。遺伝子コードが所与のコード領域に関するタンパク質配列を決定し、他のゲノム領域はいつどこでこれらのタンパク質が産生されるかに影響することができる。
【0196】
さらに、本発明は、本発明のポリヌクレオチド/核酸分子を含むベクターを提供する。
【0197】
ベクターは、(外来)遺伝物質を細胞内に運搬するためのビヒクルとして使用される核酸分子である。「ベクター」という用語は、プラスミド、ウイルス、コスミド及び人工染色体を含むがこれらに制限されない。一般に、工学ベクターは、複製起点、マルチクローニング部位及び選択可能マーカーを含む。ベクター自体は、一般に、インサート(導入遺伝子)及びベクターの「骨格」の役割を担う、より大きな配列を含むヌクレオチド配列、通常DNA配列である。最近のベクターは、導入遺伝子インサート及び骨格に加えて追加の特徴:プロモーター、遺伝子マーカー、抗生物質耐性、レポーター遺伝子、標的化配列、タンパク質精製タグを包含し得る。発現ベクター(発現構築物)と呼ばれるベクターは特に、標的細胞において導入遺伝子を発現させるためのものであり、一般に、制御配列を有する。
【0198】
「制御配列」という用語は、作動可能に連結されたコード配列を特定の宿主生物において発現させるために必要なDNA配列を表す。原核生物に好適な制御配列は、例えば、プロモーター、場合によりオペレーター配列及びリボソーム結合部位を含む。真核生物細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサーを利用することが公知である。
【0199】
核酸は、それが別の核酸配列との機能的関係の下に置かれているとき、「作動可能に連結」する。例えば、プレ配列もしくは分泌リーダーのためのDNAがポリペプチドのためのDNAに作動可能に連結されるのは、それがポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現される場合であり;プロモーターもしくはエンハンサーがコード配列に作動可能に連結されるのは、それがその配列の転写に影響する場合であり;または、リボソーム結合部位がコード配列に作動可能に連結されるのは、それが翻訳を促進するよう配置される場合である。一般に、「作動可能に連結」は、連結されるDNA配列が連続していること、及び、分泌リーダーの場合は、連続しかつリーディングフェーズ内にあることを意味する。しかし、エンハンサーは、連続している必要はない。連結は、好都合な制限部位でのライゲーションによって達成される。そのような部位が存在しない場合、従来の実践に従い、合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーが使用される。
【0200】
「トランスフェクション」は、核酸分子またはポリヌクレオチド(ベクターを含む)を標的細胞に意図的に導入するプロセスである。この用語は、ほとんどの場合、真核生物細胞における非ウイルス的方法のために使用される。形質導入は、しばしば、核酸分子またはポリヌクレオチドのウイルスを介した移入を表すために使用される。動物細胞のトランスフェクションは、典型的に、物質の取り込みを可能にする、細胞膜における一過的な孔または「穴」の開口に関与する。トランスフェクションは、リン酸カルシウムを用いて、エレクトロポレーションによって、細胞スクイージング(cell squeezing)によって、またはカチオン性脂質とリポソームを産生するために物質を混合することによって行うことができ、これは細胞膜と融合しそれら積荷を中に沈着させる。
【0201】
「形質転換」という用語は、細菌への、また、植物細胞を含む非動物真核生物細胞への核酸分子またはポリヌクレオチド(ベクターを含む)の非ウイルス的移入を記載するために使用される。形質転換は、従って、細胞膜(複数可)を通じたその周囲からの直接的取り込み及びその後の外因性遺伝子物質(核酸分子)の組み込みから生じる細菌または非動物真核生物細胞の遺伝的変更である。形質転換は、人為的手段によって影響を与えることができる。形質転換を生じさせるために、細胞または細菌は、飢餓及び細胞密度などの環境条件に対する時限的反応として起こり得る受容能の状態でなければならない。
【0202】
さらに、本発明は、本発明のポリヌクレオチド/核酸分子またはベクターで形質転換されたまたはこれがトランスフェクトされた宿主細胞を提供する。
【0203】
本明細書で用いるとき、「宿主細胞」または「レシピエント細胞」という用語は、本発明の抗体構築物をコードするベクター、外因性核酸分子、及びポリヌクレオチドのレシピエントとなり得るまたはレシピエントである任意の個々の細胞または細胞培養物;及び/または抗体構築物そのもののレシピエントを含むと意図される。細胞へのそれぞれの物質の導入は、形質転換、トランスフェクション等の方法によって実行される。「宿主細胞」という用語はまた、単一細胞の子孫または潜在的子孫を含むことも意図する。後続世代では、自然発生的、偶発的もしくは意図的な突然変異のいずれかに起因してまたは環境的影響に起因して、ある特定の修飾が生じ得るため、そのような子孫は、実際には、その親細胞と(形態学的にまたはゲノムもしくは総DNA相補体に関して)完全に同一ではないかもしれないが、依然としてそれは本明細書で使用されるこの用語の範囲に含まれる。好適な宿主細胞は、原核生物または真核生物細胞を含み、細菌、酵母細胞、真菌細胞、植物細胞及び動物細胞、例えば、昆虫細胞及び哺乳動物細胞、例えば、マウス、ラット、マカクまたはヒトも含むがこれらに限定されない。
【0204】
本発明の抗体構築物は、細菌内で産生することができる。発現後、本発明の抗体構築物は、可溶性画分において大腸菌(E.coli)細胞ペーストから単離され、例えば、親和性クロマトグラフィー及び/またはサイズ排除を通して精製することができる。最終精製は、例えば、CHO細胞において発現させた抗体を精製するための方法と同様に実行することができる。
【0205】
原核生物に加えて、真核微生物、例えば、糸状菌または酵母が、本発明の抗体構築物に好適なクローニングまたは発現宿主である。サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)または一般パン酵母は、下等真核宿主微生物の中で最も一般的に使用されている。しかし、多くの他の属、種及び株が一般に利用可能であり、本発明において有用でありそれは例えば、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属宿主、例えば、K.ラクティス(K.lactis)、K.フラギリス(K.fragilis)(ATCC 12424)、K.ブルガリクス(K.bulgaricus)(ATCC 16045)、K.ウィッカーラミ(K.wickeramii)(ATCC 24178)、K.ウォルティ(K.waltii)(ATCC 56500)、K.ドロソフィラルム(K.drosophilarum)(ATCC 36906)、K.サーモトレランス(K.thermotolerans)、及びK.マルキシアヌス(K.marxianus);ヤロウイア(yarrowia)(EP 402 226);ピキア パストリス(Pichia pastoris)(EP 183 070);カンジダ(Candida);トリコデルマリージア(Trichodermareesia)(EP 244 234);ニューロスポラ クラッサ(Neurospora crassa);シュワニオマイセス(Schwanniomyces)属、例えば、シュワニオミセス オクシデンタリス(Schwanniomyces occidentalis);及び糸状菌、例えば、ニューロスポラ(Neurospora)、ペニシリウム(Penicillium)、トリポクラジウム(Tolypocladium)、及びアスペルギルス(Aspergillus)属宿主、例えば、A.ニデュランス(A.nidulans)及びA.ニガー(A.niger)である。
【0206】
本発明のグリコシル化抗体構築物の発現に好適な宿主細胞は、多細胞生物から得られる。無脊椎動物細胞の例は、植物及び昆虫細胞を含む。多くのバキュロウイルス株及び変異体ならびにヨトウガ(Spodoptera frugiperda)(毛虫)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)(蚊)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)(蚊)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)(ショウジョウバエ)及びカイコ(Bombyx mori)などの宿主由来の対応する許容される昆虫宿主細胞が同定されている。トランスフェクションのための様々なウイルス株、例えば、キンウワバの一種(Autographa californica)NPVのL−1変異体及びカイコ(Bombyx mori)NPVのBm−5株、が公的に入手可能であり、そのようなウイルスが、本発明に従って本明細書においてウイルスとして、特にヨトウガ(Spodoptera frugiperda)細胞のトランスフェクションのために、使用され得る。
【0207】
綿、トウモロコシ、ジャガイモ、ダイズ、ペチュニア、トマト、シロイヌナズナ及びタバコの植物細胞培養物もまた、宿主として使用することができる。植物細胞培養物におけるタンパク質の産生に有用なクローニング及び発現ベクターは当業者に公知である。例えば、Hiatt et al.,Nature(1989)342:76−78、Owen et al.(1992)Bio/Technology 10:790−794、Artsaenko et al.(1995)The Plant J 8:745−750及びFecker et al.(1996)Plant Mol Biol 32:979−986を参照されたい。
【0208】
しかし、脊椎動物細胞に対する関心が最も高く、培養(組織培養)における脊椎動物細胞の繁殖は慣用手順となっている。有用な哺乳動物宿主細胞株の例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株(COS−7、ATCC CRL 1651);ヒト胎児腎臓株(懸濁培養において成長のためにサブクローニングされた293または293細胞、Graham et al.,J.Gen Virol.36:59(1977));ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL 10);チャイニーズハムスター卵巣細胞/−DHFR(CHO、Urlaub et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4216(1980));マウスセルトリ細胞(TM4、Mather,Biol.Reprod.23:243−251(1980));サル腎臓細胞(CVI ATCC CCL 70);アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO−76、ATCC CRL1587);ヒト子宮頸がん細胞(HELA、ATCC CCL 2);イヌ腎臓細胞(MDCK、ATCC CCL 34);バッファローラット肝臓由来細胞(BRL 3A、ATCC CRL 1442);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL 75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、1413 8065);マウス乳腺腫瘍(MMT 060562、ATCC CCL5 1);TRI細胞(Mather et al.,Annals N.Y Acad.Sci.(1982)383:44−68);MRC 5細胞;FS4細胞;及びヒトヘパトーマ株(Hep G2)である。
【0209】
さらなる実施形態では、本発明は、本発明の抗体構築物の産生のためのプロセスであって、本発明の宿主細胞を、本発明の抗体構築物の発現を可能にする条件下で培養する工程、及び産生された抗体構築物を培養物から回収する工程を含む、前記プロセスを提供する。
【0210】
本明細書で用いるとき、「培養」という用語は、培地中における好適な条件下での細胞のin vitroでの維持、分化、成長、増殖及び/または繁殖を表す。「発現」という用語は、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾及び分泌を含むがこれらに限定されない、本発明の抗体構築物の産生に関与する任意の工程を含む。
【0211】
組換え技術を用いるとき、抗体構築物は、ペリプラズム間隙で細胞内産生する、または培地に直接分泌することができる。抗体構築物が細胞内産生される場合、最初の工程として、宿主細胞または溶解した断片のいずれかの粒状のデブリが、例えば、遠心分離または限外ろ過によって除去される。Carter et al.,Bio/Technology 10:163−167(1992)は、E.coliのペリプラズム間隙に分泌される抗体を単離する手順を記載している。簡潔には、細胞ペーストを、酢酸ナトリウム(pH3.5)、EDTA及びフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)の存在下で約30分間かけて解凍する。細胞のデブリは、遠心分離によって除去することができる。抗体が培地中に分泌される場合、そのような発現系からの上清は、市販のタンパク質濃縮フィルター、例えば、AmiconまたはMillipore Pellicon限外ろ過ユニットを用いて通常最初に濃縮される。プロテアーゼ阻害剤、例えば、PMSFは、タンパク質分解を阻害するために、上記の工程のいずれかに含まれ得、抗生物質は、外来混入物の増殖を防ぐために、含まれ得る。
【0212】
宿主細胞から調製された本発明の抗体構築物は、例えば、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及び親和性クロマトグラフィーを用いて回収または精製することができる。タンパク質精製のための他の技術、例えば、イオン交換カラム上での分画、エタノール沈降、逆相HPLC、シリカ上でのクロマトグラフィー、ヘパリンSEPHAROSE(商標)上でのクロマトグラフィー、アニオンまたはカチオン交換樹脂(例えば、ポリアスパラギン酸カラム)上でのクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS−PAGE及び硫酸アンモニウム沈降もまた、回収される抗体に応じて利用可能である。本発明の抗体構築物がCH3ドメインを含む場合、Bakerbond ABX樹脂(J.T.Baker,Phillipsburg,NJ)が精製に有用である。
【0213】
親和性クロマトグラフィーは、好ましい精製技術である。親和性リガンドを付加するマトリクスは、アガロースであることが最も多いが、他のマトリクスも利用可能である。機械的に安定なマトリクス、例えば、コントロールドポアガラスまたはポリ(スチレンジビニル)ベンゼンは、アガロースを用いて達成することができるよりも速い流速及び短い処理時間を可能にする。
【0214】
さらに、本発明は、本発明の抗体構築物または本発明のプロセスに従って産生される抗体構築物を含む、医薬組成物を提供する。
【0215】
本明細書で用いるとき、「医薬組成物」という用語は、患者、好ましくはヒト患者への投与に好適な組成物に関連する。本発明の特に好ましい医薬組成物は、1つまたは複数の本発明の抗体構築物を、好ましくは治療有効量で含む。好ましくは、医薬組成物は、1つまたは複数の(薬学的に有効な)担体、安定剤、賦形剤、希釈剤、可溶化剤、界面活性剤、乳化剤、保存剤及び/またはアジュバントの好適な製剤をさらに含む。組成物の許容される構成成分は、好ましくは、採用される投与量及び濃度でレシピエントに対して非毒性である。本発明の医薬組成物は、液体、凍結及び凍結乾燥組成物を含むがこれらに限定されない。
【0216】
本発明の組成物は、薬学的に許容され得る担体を含み得る。一般に、本明細書で用いるとき、「薬学的に許容され得る担体」は、薬学的投与、特に非経口投与に適合する、任意かつ全ての水性及び非水性溶液、滅菌溶液、溶媒、緩衝液、例えば、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液、水、懸濁液、エマルジョン、例えば、油/水エマルジョン、様々なタイプの湿潤剤、リポソーム、分散媒及びコーティングを意味する。医薬組成物におけるそのような媒体及び薬剤の使用は当技術分野で周知であり、そのような担体を含む組成物は周知の従来法によって配合することができる。
【0217】
ある特定の実施形態は、本発明の抗体構築物及びさらなる1つまたは複数の賦形剤、例えば、この節及び本明細書の他箇所に例示されているものを含む医薬組成物を提供する。賦形剤は、この点で本発明において幅広い様々な目的のため、例えば、製剤の物理的、化学的もしくは生物学的特性を調節するため、例えば、粘度の調節のため、ならびにまたは有効性を改善するため及びもしくはそのような製剤及びプロセスを、例えば、製造、輸送、保管、使用前準備、投与時及びそれ以降に発生するストレスに起因する分解及び損傷に対して安定化させるための本発明のプロセスのために使用することができる。
【0218】
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、例えば、組成物のpH、オスモル濃度、粘性、清澄性、色、等張性、臭気、滅菌性、安定性、溶解もしくは放出速度、吸収性または浸透性を改変、維持または保存する目的のための配合材料を含有し得る(REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES 18’’ Edition,(A.R.Genrmo,ed.)、1990,Mack Publishing Companyを参照されたい)。そのような実施形態では、適当な配合材料は、
・アミノ酸、例えば、グリシン、アラニン、グルタミン、アスパラギン、トレオニン、プロリン、2−フェニルアラニン、これには、荷電アミノ酸、好ましくはリジン、酢酸リジン、アルギニン、グルタミン酸塩及び/またはヒスチジンが含まれる
・抗菌剤、例えば、抗細菌剤及び抗真菌剤;
・抗酸化物質、例えば、アスコルビン酸、メチオニン、亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウム;
・緩衝液、緩衝系及び緩衝化剤、これは組成物を生理学的pHでまたは若干低いpHで、典型的には約5〜約8または9のpH範囲内で維持するために使用される;緩衝液の例は、ホウ酸塩、重炭酸塩、トリス−HCl、クエン酸塩、リン酸塩またはその他の有機酸、コハク酸塩、リン酸塩、ヒスチジン及び酢酸塩;例えば、約pH7.0〜8.5のトリス緩衝液または約pH4.0〜5.5の酢酸緩衝液;
・非水性溶媒、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、及びオレイン酸エチルなどの注射用有機エステル;
・生理食塩水及び緩衝化媒体を含む水、アルコール/水溶液、エマルジョンまたは懸濁液を含む水性担体;
・生分解性ポリマー、例えば、ポリエステル;
・増量剤、例えば、マンニトールまたはグリシン;
・キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);
・等張剤及び吸収遅延剤;
・錯化剤、例えば、カフェイン、ポリビニルピロリドン、ベータ−シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン;
・充填剤;
・単糖類;二糖類;及び他の炭水化物(例えば、グルコース、マンノースまたはデキストリン);炭水化物は非還元糖、好ましくはトレハロース、スクロース、オクタスルファート、ソルビトールまたはキシリトールであり得る;
・(低分子量)タンパク質、ポリペプチドまたはタンパク質性担体、例えば、ヒトまたはウシ血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリン、好ましくはヒト起源のもの;
・着色及び香味剤;
・硫黄含有還元剤、例えば、グルタチオン、チオクト酸、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリセロール、[アルファ]−モノチオグリセロール及びチオ硫酸ナトリウム
・希釈剤;
・乳化剤;
・親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;
・塩形成対イオン、例えば、ナトリウム;
・保存剤、例えば、抗菌剤、抗酸化物質、キレート化剤、不活性ガス等;例としては、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸または過酸化水素である);
・金属錯体、例えば、Zn−タンパク質錯体;
・溶媒及び共溶媒、(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール);
・糖及び糖アルコール、例えば、トレハロース、スクロース、オクタスルファート、マンニトール、ソルビトールまたはキシリトールスタキオース、マンノース、ソルボース、キシロース、リボース、ミオイニシトース(myoinisitose)、ガラクトース、ラクトース、リビトール、ミオイニシトール、ガラクチトール、グリセロール、シクリトール(例えば、イノシトール)、ポリエチレングリコール;及び多価糖アルコール;
・懸濁剤;
・界面活性剤または湿潤剤、例えば、プルロニック、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート、例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート、トリトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサパール(tyloxapal);界面活性剤は、好ましくは>1.2KDの分子量を有する洗浄剤及び/または好ましくは>3KDの分子量を有するポリエーテルであり得る;好ましい洗浄剤の非限定的な例は、Tween 20、Tween 40、Tween 60、Tween 80及びTween 85である;好ましいポリエーテルの非限定的な例は、PEG 3000、PEG 3350、PEG 4000及びPEG 5000である;
・安定性向上剤、例えば、スクロースまたはソルビトール;
・等張性向上剤、例えば、アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、マンニトールソルビトール;
・非経口送達ビヒクル、これは、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸加リンガー液または固定油を含む;
・静脈内送達ビヒクル、これは、体液及び栄養補給液、電解質補給液(例えば、リンガーデキストロースをベースとするもの)を含む、
を含み得るがこれらに限定されない。
【0219】
医薬組成物の異なる構成成分(例えば、上記のもの)は異なる効果を有することができることが当業者に明らかであり、例えば、アミノ酸は、緩衝液、安定剤及び/または抗酸化物質として機能することができ;マンニトールは、増量剤及び/または等張性向上剤として機能することができ;塩化ナトリウムは、送達ビヒクル及び/または等張性向上剤として機能することができる、等である
【0220】
本発明の組成物は、その組成物の意図されている用途に応じて、本明細書で定義される本発明のポリペプチドに加えてさらなる生物学的に活性な薬剤を含み得ることが想定される。そのような薬剤は、胃腸系に対して作用する薬物、細胞増殖抑制剤として作用する薬物、高尿酸血症(hyperurikemia)を防ぐ薬物、免疫反応を阻害する薬物(例えば、コルチコステロイド)、炎症反応を調節する薬物、循環系に対して作用する薬物及び/または当技術分野で公知の薬剤、例えば、サイトカインであり得る。本発明の抗体構築物が連携治療において、すなわち別の抗がん薬と併用して適用されることも想定される。
【0221】
最適な医薬組成物は、例えば、意図される投与経路、送達形式及び所望の用量に基づいて、当業者によって決定されるだろう。例えば、REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES、上記を参照されたい。ある特定の実施形態では、そのような組成物は、本発明の抗体構築物の物理的状態、安定性、in vivo放出速度及びin vivoクリアランス速度に影響し得る。ある特定の実施形態では、医薬組成物中の主たるビヒクルまたは担体は、本来的に水性または非水性のいずれかであり得る。例えば、好適なビヒクルまたは担体は、非経口投与用組成物において一般的な他の物質を補充され得る、注射用水、生理食塩水溶液または人工脳脊髄液であり得る。中性緩衝化生理食塩水または血清アルブミンを混合された生理食塩水は、さらなる例示的なビヒクルである。ある特定の実施形態では、本発明の組成物の抗体構築物は、凍結乾燥ケークまたは水溶液の形態で望ましい純度を有する選択された組成物を任意の配合剤(REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES、上記)と混合することによって保存用に調製され得る。さらに、ある特定の実施形態では、本発明の抗体構築物は、適当な賦形剤、例えば、スクロースを用いて凍結乾燥物として配合され得る。
【0222】
非経口投与が企図されるとき、本発明において使用される治療組成物は、薬学的に許容され得るビヒクル中に所望の本発明の抗体構築物を含む、発熱物質非含有の、非経口的に許容可能な水溶液の形態で提供され得る。非経口注射に特に好適なビヒクルは、滅菌蒸留水であり、その中に本発明の抗体構築物が滅菌性、等張性の溶液として配合され、適切に保存される。ある特定の実施形態では、調製物は、所望の分子と、注射可能なマイクロスフィア、生体内分解性粒子、ポリマー化合物(例えば、ポリ乳酸もしくはポリグリコール酸)、ビーズまたはリポソームなどの、蓄積注射を介して送達することができる製品の制御または持続放出を提供し得る薬剤との配合を必然的に含むことができる。ある特定の実施形態では、循環における持続時間を向上させる効果を有するヒアルロン酸も使用され得る。ある特定の実施形態では、移植可能な薬物送達デバイスが、所望の抗体構築物を導入するために使用され得る。
【0223】
持続または制御送達/放出製剤中に本発明の抗体構築物を必然的に含む製剤を含む、さらなる医薬組成物が、当業者に明らかだろう。様々な他の持続または制御送達手段、例えばリポソーム担体、生体内分解性マイクロスフィアまたは多孔性ビーズ及び蓄積注射を配合する技術もまた当業者に公知である。例えば、医薬組成物の送達のための多孔性ポリマーマイクロ粒子の制御放出について記載する、国際特許出願PCT/US93/00829を参照されたい。持続放出調製物は、成形物、例えばフィルム、またはマイクロカプセルの形態の半透過性ポリマーマトリックスを含み得る。持続放出マトリックスは、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号及び欧州特許出願公開EP058481に記載される)、L−グルタミン酸及びガンマエチル−L−グルタメートのコポリマー(Sidman et al.,1983,Biopolymers 2:547−556)、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)(Langer et al.,1981,J.Biomed.Mater.Res.15:167−277及びLanger,1982,Chem.Tech.12:98−105)、エチレンビニル酢酸(Langer et al.,1981、上記)またはポリ−D(−)−3−ヒドロキシ酪酸(欧州特許出願公開EP133,988)を含み得る。持続放出組成物は、当技術分野で公知のいくつかの方法のいずれかによって調製することができるリポソームも含み得る。例えば、Eppstein et al.,1985,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82:3688−3692;欧州特許出願公開EP036,676;同EP088,046及び同EP143,949を参照されたい。
【0224】
抗体構築物はまた、例えば、コアセルベーション技術によって、または界面重合によって調製されたマイクロカプセル(例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンマイクロカプセル及びポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセル)に、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフィア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子及びナノカプセル)に、またはマクロエマルジョンに捕捉され得る。そのような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,16th edition,Oslo,A.,Ed.,(1980)に開示されている。
【0225】
in vivo投与のために使用される医薬組成物は、典型的に、滅菌調製物として提供される。滅菌は、滅菌ろ過膜を通す、ろ過によって達成することができる。組成物が凍結乾燥される場合、この方法を用いた滅菌は、凍結乾燥及び再構成の前後のいずれかに実施され得る。非経口投与用組成物は、凍結乾燥形態または溶液として保存することができる。非経口組成物は、通常、滅菌されたアクセスポートを有するコンテナ、例えば皮下注射針によって穿孔可能なストッパーを有する静脈内溶液用バッグまたはバイアル中に入れられる。
【0226】
本発明の別の態様は、国際特許出願WO06138181A2(PCT/US2006/022599)に記載されるように、医薬組成物として使用することができる、本発明の自己緩衝性抗体構築物製剤を含む。様々な解説が、タンパク質の安定化ならびにこれに関して有用な製剤質及び方法に対して利用可能である、例えば、Arakawa et al.,“Solvent interactions in pharmaceutical formulations,”Pharm Res.8(3):285−91(1991);Kendrick et al.,“Physical stabilization of proteins in aqueous solution”:RATIONAL DESIGN OF STABLE PROTEIN FORMULATIONS:THEORY AND PRACTICE内、Carpenter and Manning,eds.Pharmaceutical Biotechnology.13:61−84(2002)、及びRandolph et al.,“Surfactant−protein interactions”,Pharm Biotechnol.13:159−75(2002)、特に獣医学的及び/またはヒト医学的使用のためのタンパク質医薬品及びプロセスに関連する、本発明に従う自己緩衝性タンパク質製剤と同じ賦形剤及びプロセスに関する部分を特に参照されたい。
【0227】
塩は、本発明のある特定の実施形態にしたがい、例えば、製剤のイオン強度及び/もしくは等張性を調節するため、ならびに/または本発明に従う組成物のタンパク質もしくは他の成分の溶解度及び/もしくは物理的安定性を改善するために使用され得る。周知のように、イオンは、未変性状態のタンパク質を、タンパク質の表面上の荷電残基に結合することによって、ならびにタンパク質中の荷電及び極性基を遮蔽しそれらの静電気相互作用、誘引及び反発相互作用の強度を減少させることによって安定化させ得る。イオンは、特にタンパク質の変性したペプチド結合(−−CONH)に結合することによって変性状態のタンパク質を安定化させることができる。さらには、タンパク質中の荷電及び極性基とのイオン相互作用は、分子間静電気相互作用も減少させ、それによってタンパク質の凝集及び不溶化を防止または減少させることができる。
【0228】
イオン種は、タンパク質に対するそれらの効果において大きく異なる。イオンとタンパク質に対するそれらの効果のカテゴリー別順位づけが多数開発され、これらは本発明に従う医薬組成物の製剤化に使用され得る。一例は、イオン性及び極性非イオン性溶質を、溶液中のタンパク質の立体構造安定性に対するそれらの効果によって順位づけするホフマイスターシリーズである。安定化させる溶質は、「コスモトロピック」と称される。不安定化させる溶質は、「カオトロピック」と称される。コスモトロープは通常、溶液からタンパク質を沈殿(「塩析」)させるために高濃度(例えば、>1モル硫酸アンモニウム)で使用される。カオトロープは通常、タンパク質を変性及び/または可溶化(「塩溶」)させるために使用される。「塩溶」及び「塩析」に対するイオンの相対的な有効性が、ホフマイスターシリーズにおけるそれらの位置を定義する。
【0229】
遊離アミノ酸は、本発明の様々な実施形態に従う本発明の抗体構築物製剤において、増量剤、安定剤及び抗酸化剤として、ならびにその他の標準的用途で使用され得る。リジン、プロリン、セリン及びアラニンは、製剤中のタンパク質を安定化させるために使用することができる。グリシンは、正確なケークの構造及び特性を確保するために凍結乾燥時に有用である。アルギニンは、液体及び凍結乾燥の両製剤においてタンパク質の凝集を防ぐために有用であり得る。メチオニンは、抗酸化剤として有用である。
【0230】
ポリオールは、糖、例えば、マンニトール、スクロース及びソルビトールならびに多価アルコール、例えば、グリセロール及びプロピレングリコール、ならびに、本明細書の考察の目的のために、ポリエチレングリコール(PEG)及び関連物質を含む。ポリオールはコスモトロピックである。これらは、タンパク質を物理的及び化学的分解プロセスから保護するための液体及び凍結乾燥の両製剤における有用な安定剤である。ポリオールは、製剤の等張性を調節するためにも有用である。本発明の選択された実施形態において特に有用なポリオールはマンニトールであり、凍結乾燥製剤においてケークの構造安定性を確保するために広く使用される。それは、ケークに対して構造安定性を確保する。それは一般に、凍結乾燥保護物質、例えばスクロースと共に使用される。ソルビトール及びスクロースは、等張性を調節するために及び輸送中または製造プロセス中のバルク調製中の凍結・解凍ストレスから保護するための安定剤として特に好ましい薬剤である。(遊離アルデヒドまたはケトン基を含む)還元糖、例えばグルコース及びラクトースは、表面リジン及びアルギニン残基を糖化し得る。従って、それらは概して、本発明に従う使用に関して特に好ましいポリオールではない。加えて、そのような反応性種を形成する糖、例えば酸性条件下でフルクトース及びグルコースに加水分解され、その結果糖化をもたらすスクロースもまたこの点で本発明の特に好ましいポリオールではない。PEGは、タンパク質を安定化させるために及び凍結保護物質として有用であり、この点で本発明において使用することができる。
【0231】
本発明の抗体構築物製剤の実施形態は、界面活性剤をさらに含む。タンパク質分子は、表面上の吸着ならびに空気−液体、固体−液体、及び液体−液体界面での変性及びその結果としての凝集を引き起こしやすいものであり得る。これらの効果は通常、タンパク質濃度に反比例する。これらの有害な相互作用は通常、タンパク質濃度と反比例し、典型的には、例えば製品の輸送及び取り扱い時に生じる物理的撹拌によって悪化する。界面活性剤は、慣用的に、表面吸着を防止する、最小化するまたは減少させるために使用される。この点で本発明において有用な界面活性剤は、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ソルビタンポリエトキシレートのその他の脂肪酸エステル及びポロキサマー188を含む。界面活性剤はまた、タンパク質の立体構造安定性を制御するために広く使用されている。任意の所与の界面活性剤は典型的に一部のタンパク質を安定化させ他を不安定化させるので、この点で界面活性剤の使用はタンパク質特異的である。
【0232】
ポリソルベートは、酸化的分解を起こしやすく、しばしば、供給されるときに、タンパク質残基の側鎖、特にメチオニンの酸化を引き起こすのに十分な量のペルオキシドを含有する。結果として、ポリソルベートは、注意して使用するべきであり、使用する際は、それらの最低有効濃度で用いるべきである。この点で、ポリソルベートは、賦形剤がそれらの最低有効濃度で使用されるべきとする一般的なルールの一例である。
【0233】
本発明の抗体構築物製剤の実施形態は、1つまたは複数の抗酸化剤をさらに含む。適当なレベルの周囲酸素及び温度を維持することによって、ならびに光への暴露を回避することによって、医薬製剤中でのタンパク質の有害な酸化をある程度まで防ぐことができる。タンパク質の酸化分解を防ぐために、抗酸化性賦形剤も使用することができる。この点で特に有用な抗酸化剤は、還元剤、酸素/フリーラジカル消去剤及びキレート剤である。本発明に従う治療用タンパク質製剤において使用される抗酸化剤は、好ましくは水溶性であり、製品の保存可能期間を通してそれらの活性を維持するものである。EDTAは、この点で本発明に従う好ましい抗酸化剤である。抗酸化剤は、タンパク質を損傷し得る。例えば、グルタチオンなどの還元剤は特に、分子内ジスルフィド連結を破壊し得る。従って、本発明において使用するための抗酸化剤は、中でもそれ自体が製剤中のタンパク質に損傷を与える可能性を排除するまたは十分に減少させるように選択される。
【0234】
本発明に従う製剤は、タンパク質の補因子でありタンパク質配位錯体を形成するのに必要とされる金属イオン、例えば、ある特定のインスリン懸濁液を形成するのに必要とされる亜鉛を含み得る。金属イオンはまた、タンパク質を分解するいくつかのプロセスを阻害し得る。しかし、金属イオンは、タンパク質を分解する物理的及び化学的プロセスも触媒する。マグネシウムイオン(10〜120mM)は、アスパラギン酸からイソアスパラギン酸への異性化を阻害するために使用され得る。Ca
+2イオン(最大100mM)は、ヒトデオキシリボヌクレアーゼの安定性を向上させ得る。Mg
+2、Mn
+2及びZn
+2は、しかし、rhDNaseを不安定化させ得る。同様にCa
+2及びSr
+2は、第VIII因子を安定化させ得、それはMg
+2、Mn
+2及びZn
+2、Cu
+2及びFe
+2によって不安定化され得、そしてその凝集はAl
+3イオンによって増大し得る。
【0235】
本発明の抗体構築物の製剤の実施形態は、1つまたは複数の保存剤をさらに含む。保存剤は、同じコンテナからの複数回の抽出を必然的に含む多用量非経口製剤を開発する際に必要となる。それらの主な機能は、その医薬品の保存可能期間または有効使用期間を通して、微生物の成長を阻害し、製品の滅菌性を確保することである。広く使用されている保存剤には、ベンジルアルコール、フェノール及びm−クレゾールが含まれる。保存剤は、低分子量非経口薬と共に使用される長い歴史を有しているが、保存剤を含むタンパク質製剤の開発は、困難であり得る。保存剤は、ほぼ常に、タンパク質に対して不安定化効果(凝集)を有し、これが多用量タンパク質製剤におけるそれらの使用を制限する大きな要因となっている。今日まで、ほとんどのタンパク質薬は、単回使用のみのために配合されている。しかし、多用量製剤が可能であれば、それらは患者の利便性及び高い市場性を実現するという追加の利点を有する。良い例は、保存処理された製剤の開発がより利便性の高い複数回使用の注射ペンの提案の商業化を実現しているヒト成長ホルモン(hGH)のそれである。hGHの保存処理された製剤を含む少なくとも4つそのようなペンデバイスが、現在市場で入手可能である。Norditropin(液体、Novo Nordisk)、Nutropin AQ(液体、Genentech)及びGenotropin(凍結乾燥−デュアルチャンバーカートリッジ、Pharmacia & Upjohn)はフェノールを含み、Somatrope(Eli Lilly)にはm−クレゾールが配合されている。いくつかの態様は、保存処理された剤形の製剤及び開発中に考慮される必要がある。医薬品における有効な保存剤濃度は、最適化されなければならない。これは、タンパク質の安定性を損なわずに抗微生物効果を付与する濃度範囲で剤形中の所与の保存剤を試験することを必要とする。
【0236】
予想され得るように、保存剤を含有する液体製剤の開発は、凍結乾燥製剤よりも困難である。凍結乾燥製品は、保存剤なしで凍結乾燥され、使用時に保存剤を含む希釈剤で再構成され得る。これにより保存剤がタンパク質と接触する時間が短縮され、付随する安定性リスクを著しく低くする。液体製剤では、保存剤の有効性及び安定性は、製品保存可能期間全体(約18〜24ヶ月)にわたって維持されるべきである。注意すべき重要な点は、保存剤の有効性は、活性な薬物及び全ての賦形剤成分を含有する最終製剤において実証されるべきであることである。
【0237】
本明細書に開示される抗体構築物はまた、免疫リポソームとしても製剤化され得る。「リポソーム」は、哺乳動物への薬物送達に有用な様々なタイプの脂質、リン脂質、及び/または界面活性剤から構成される小さな小胞である。リポソームの成分は通常、生体膜の脂質の配置と同様の二層形式で配置される。抗体構築物を含有するリポソームは、例えば、Epstein et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:3688(1985);Hwang et al.,Proc.Natl Acad.Sci.USA,77:4030(1980);米国特許第4,485,045号及び同第4,544,545号;ならびにW097/38731に記載されるような当技術分野で公知の方法によって調製される。循環時間が向上したリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成物を用いる逆相蒸発法によって生成することができる。リポソームは、所望の直径のリポソームを得るために、所定の孔サイズのフィルターを通して押出される。本発明の抗体構築物のFab’断片は、ジスルフィド相互交換反応を介して、Martin et al.J.Biol.Chem.257:286−288(1982)に記載されるようなリポソームにコンジュゲートすることができる。化学療法剤は、リポソーム内に任意選択で含有される。Gabizon et al.J.National Cancer Inst.81(19)1484(1989)を参照されたい。
【0238】
医薬組成物が製剤化されたら、それは溶液、懸濁液、ゲル、エマルジョン、固体、結晶として、または脱水もしくは凍結乾燥粉末として滅菌バイアル中で保管され得る。そのような製剤は、即時使用可能な形態であるかまたは投与前に再構成される(例えば、凍結乾燥された)形態のいずれかで保管され得る。
【0239】
本明細書で定義される医薬組成物の生物学的活性は、例えば、以下の実施例に、WO99/54440にまたはSchlereth et al.(Cancer Immunol.Immunother.20(2005),1−12)によって記載されるような、細胞傷害性アッセイによって決定することができる。本明細書で使用される「有効性」または「in vivo有効性」は、例えば標準化NCI応答基準を使用する、本発明の医薬組成物による治療に対する応答を表す。本発明の医薬組成物を使用する治療の成功またはin vivo有効性は、その意図する目的に対する組成物の有効性、すなわち、組成物がその所望の効果、すなわち病理学的細胞、例えば腫瘍細胞の枯渇をもたらす能力を表す。in vivo有効性は、白血球数、鑑別、蛍光活性化セルソーティング、骨髄吸引を含むがこれらに限定されない、各々の病態に対して確立されている標準的な方法によってモニタリングされ得る。加えて、様々な疾患に特異的な臨床化学パラメータ及びその他の確立された標準的な方法が使用され得る。さらには、コンピューター支援断層撮影、X線、核磁気共鳴断層撮影(例えば、National Cancer Institute基準に基づく反応評価のため[Cheson BD,Horning SJ,Coiffier B,Shipp MA,Fisher RI,Connors JM,Lister TA,Vose J,Grillo−Lopez A,Hagenbeek A,Cabanillas F,Klippensten D,Hiddemann W,Castellino R,Harris NL,Armitage JO,Carter W,Hoppe R,Canellos GP.Report of an international workshop to standardize response criteria for non−Hodgkin’s lymphomas.NCI Sponsored International Working Group.J Clin Oncol.1999 Apr;17(4):1244])、陽電子放射断層撮影スキャンニング、白血球数、鑑別、蛍光活性化セルソーティング、骨髄吸引、リンパ節生検/組織検査、及び様々なリンパ腫に特異的な臨床化学パラメータ(例えば、乳酸デヒドロゲナーゼ)、ならびにその他の確立されている標準的な方法が使用され得る。
【0240】
本発明の医薬組成物などの薬物の開発における別の大きな課題は、薬物動態特性の予測可能な調整である。この目的のために、所与の状態を処置する特定の薬物の能力に影響する候補薬物の薬物動態プロフィール、すなわち、薬物動態パラメータのプロフィールを確立することができる。ある特定の病態を処置するための薬物の能力に影響する薬物の薬物動態パラメータは、半減期、分布体積、肝初回通過代謝及び血清結合度を含むがこれらに限定されない。所与の薬物の有効性は、上記のパラメータの各々によって影響される可能性がある。
【0241】
「半減期」は、投与された薬物の50%が生物学的プロセス、例えば代謝、排泄等を通して排除される時間を意味する。「肝初回通過代謝」は、薬物が肝臓と最初に接触したときに、すなわちそれが最初に肝臓を通過する間に代謝される性向を意味する。「分布体積」は、身体の種々の区画、たとえば細胞内空間及び細胞外空間、組織ならびに臓器などの全体に薬物が保持される程度、ならびにこれらの区画内における薬物分布を意味する。「血清結合度」は、薬物が血清タンパク質、たとえばアルブミンと相互作用及び結合して、その薬物の生物活性を低下または喪失させる性向を意味する。
【0242】
薬物動態パラメータには、所与の薬物投与量に対するバイオアベイラビリティ、遅延時間(Tlag)、Tmax、吸収速度、即効性(more onset)及び/またはCmaxも含まれる。「バイオアベイラビリティ」は、血液区画中の薬物量を意味する。「遅延時間」は、薬物投与とそれが血液または血漿中に検出及び測定可能になるまでの間の時間の遅れを意味する。「Tmax」は、薬物の最大血中濃度に達した時間であり、「Cmax」は所与の薬物について得られた最大血中濃度である。薬物がそれの生物学的効果のために要求される血中濃度または組織濃度に達するまでの時間は、あらゆるパラメータにより影響される。前記に概説したようにチンパンジー以外の霊長類における前臨床動物試験で決定できる、種間特異性を呈する二重特異性抗体構築物の薬物動態パラメータは、例えばSchlereth et al.(Cancer Immunol.Immunother.20(2005)、1−12)による刊行物にも示されている。
【0243】
一実施形態は、腫瘍もしくはがん疾患のまたは転移性がん疾患の予防、処置または寛解において使用するための本発明の抗体構築物または本発明のプロセスに従って産生される抗体構築物を提供する。この腫瘍またはがんまたは転移性がんは、CD70発現性であると想定される。
【0244】
本明細書に記載される製剤は、それを必要とする患者において本明細書に記載される病理学的医学的状態の処置、寛解及び/または予防において医薬組成物として有用である。「処置」という用語は、治療的処置及び予防(prophylacticまたはpreventative)手段の両方を表す。処置は、疾患/障害、疾患/障害の症状、または疾患/障害の素因を有する患者の身体、単離された組織または細胞に対する、疾患、疾患の症状または疾患の素因を治す、治癒する、軽減する、緩和する、変化させる、治療する、寛解する、改善するまたはそれに影響を与える目的での、製剤の適用または投与を含む。
【0245】
本明細書で使用される「寛解」という用語は、それを必要とする対象への本発明に従う抗体構築物の投与による、本明細書に下で指定される腫瘍またはがんまたは転移性がんを有する患者の疾患状態の任意の改善を表す。そのような改善はまた、患者の腫瘍またはがんまたは転移性がんの進行の鈍化または停止として見られることもある。本明細書で使用される「予防」という用語は、それを必要とする対象への本発明に従う抗体構築物の投与による、本明細書に下で指定される記載される腫瘍またはがんまたは転移性がんを有する患者の発症または再発の回避を意味する。
【0246】
「疾患」という用語は、本明細書に記載される抗体構築物または医薬組成物を用いた処置の恩恵を受けるだろう任意の状態を表す。これは、哺乳動物を問題の疾患にかかりやすくさせる病態を含む、慢性及び急性の障害または疾患を含む。
【0247】
「新生物」は、組織の異常成長であり、必ずではないが通常、腫瘤を形成する。腫瘤も形成するとき、それは、「腫瘍」と一般的に称される。新生物または腫瘍または、良性、潜在的に悪性(前がん性)、または悪性であることができる。悪性新生物は、一般的にがんと呼ばれる。これらは、通常、周辺組織に侵入して破壊し、転移を形成する、すなわち、これらは、身体の他の部分、組織または臓器へと拡散する可能性がある。従って、「転移性がん」という用語は、当初の腫瘍のうちの1つ以外の他の組織臓器への転移を包含する。リンパ腫及び白血病は、リンパ性新生物である。本発明の目的のために、これらのも、「腫瘍」または「がん」という用語に包含する。
【0248】
本発明の好ましい実施形態では、腫瘍またはがん疾患は、腎臓、肺、膵臓、卵巣、乳房、結腸、頭頸部、胃、直腸、胸腺、及び脳の腫瘍またはがん、白血病、リンパ腫、メラノーマ、カポジ肉腫、胚性がん腫、ならびに前述のいずれかに由来する転移性がん疾患からなる群より選択される。
【0249】
より具体的には、腫瘍またはがん疾患は、腎細胞がん(RCC)、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん、嫌色素性腎細胞がん、肉腫様腎細胞がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺扁平がん、膵臓腺がん、例えば、膵管腺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺扁平がん、喉頭がん腫、咽頭がん腫、鼻咽頭がん腫、鼻咽腔未分化がん腫、リンパ上皮腫、膠芽腫、神経膠腫、髄膜腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、T細胞白血病、成人T細胞白血病、B細胞株がん、B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)、多発性骨髄腫、皮膚T細胞リンパ腫、結節性小型異型細胞リンパ腫、リンパ球性リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫、レンネルトリンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、T細胞リンパ腫、中心芽細胞性(entroblastic)/中心細胞性(cb/cc)濾胞性リンパ腫、血管免疫芽球性リンパ節症(AILD)様T細胞リンパ腫、HIV関連体腔液性リンパ腫、キャッスルマン病、またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症からなる群より選択することができる。転移性がん疾患は、前述のいずれかに由来し得る。
【0250】
本発明は、腫瘍またはがん疾患または転移性がん疾患を処置または寛解するための方法であって、それを必要とする対象に本発明の抗体構築物または本発明のプロセスに従って産生される抗体構築物を投与する工程を含む、前記方法も提供する。この腫瘍またはがんまたは転移性がんは、CD70発現性であると想定される。
【0251】
「必要とする対象」または「処置を必要とする」対象という用語は、すでにその障害を有する対象、ならびにその障害が予防されるべきである対象を含む。必要とする対象または「患者」は、予防的または治療的いずれかの処置を受けるヒト及び他の哺乳動物対象を含む。
【0252】
本発明の抗体構築物は、通常、とりわけ、変動するバイオアベイラビリティ及び持続性を伴って、特定の投与経路及び投与方法のために、特定の投与量及び投与頻度のために、特定の疾患の特定の処置のために設計されるだろう。組成物の材料は、好ましくは、その投与部位にとって許容可能な濃度で配合される。
【0253】
従って、製剤及び組成物は、本発明に従い、任意の好適な投与経路による送達のために設計され得る。本発明の文脈において、投与経路は、
・局所経路(例えば、皮膚、吸入、鼻、眼、耳(auricular/aural)、膣、粘膜)
・腸経路(例えば、経口、胃腸、舌下、唇下、口腔、直腸)及び
・非経口経路(例えば、静脈内、動脈内、骨内、筋内、脳内、脳室内、硬膜外、くも膜下、皮下、腹腔内、羊膜外、関節内、心臓内、皮内、病巣内、子宮内、膀胱内、硝子体内、経皮、鼻内、経粘膜、滑液嚢内、管腔内)
を含むがこれらに限定されない。
【0254】
本発明の医薬組成物及び抗体構築物は、例えば、ボーラス注射などの注射による、または連続注入などの注入による、非経口投与、例えば、皮下または静脈内送達に特に有用である。医薬組成物は、医療デバイスを用いて投与され得る。医薬組成物を投与するための医療デバイスの例は、米国特許第4,475,196号;同第4,439,196号;同第4,447,224号;同第4,447,233号;同第4,486,194号;同第4,487,603号;同第4,596,556号;同第4,790,824号;同第4,941,880号;同第5,064,413号;同第5,312,335号;同第5,312,335号;同第5,383,851号;及び同第5,399,163号に記載されている。
【0255】
具体的には、本発明は、好適な組成物の連続的な投与を提供する。非限定的な例として、連続的なまたは実質的に連続的な、すなわち持続投与は、患者が着用した患者体内への療法薬の流入を計量するための小型ポンプシステムにより実現され得る。本発明の抗体構築物を含む医薬組成物は、前記ポンプシステムを用いることによって投与することができる。そのようなポンプシステムは、概して当技術分野で公知であり、一般には注入すべき治療剤を収容するカートリッジの定期的交換を必要とする。そのようなポンプシステムにではカートリッジを交換する際、それ以外では中断されない患者体内への治療剤の流入の一時的中断が生じる可能性がある。そのような場合、カートリッジ交換前の投与期とカートリッジ交換後の投与期は、本発明の薬学的手段及び方法の意味の範囲内で、そのような治療剤の1回の「連続的な投与」を合わせて構成すると依然としてみなされるであろう。
【0256】
本発明の抗体構築物の持続的または連続的な投与は、流体送達デバイスまたは小型ポンプシステムにより静脈内または皮下に行なうことができ、これには流体をレザバーから駆出するための流体駆動機構及びこの駆動機構を作動させるための作動機構が含まれる。皮下投与用のポンプシステムは、患者の皮膚を穿通して好適な組成物を患者体内に送達するための針またはカニューレを含み得る。前記ポンプシステムは、静脈、動脈または血管とは関係なく、患者の皮膚に直接固定または設置されてよく、それによりポンプシステムと患者の皮膚を直接接触させることができる。ポンプシステムは、患者の皮膚に24時間〜数日間にわたって設置させることができる。ポンプシステムは、少容量用のリザーバを備える小型のものであってよい。非限定的な例として、投与すべき好適な医薬組成物用のリザーバの容量は、0.1〜50mlの間であることができる。
【0257】
持続投与は、皮膚に貼付して一定間隔で交換するパッチによる経皮投与であってもよい。この目的に適した薬物送達用パッチシステムは当業者に既知である。有利には、使用済み第一パッチを取り除く直前に、たとえば使用済み第一パッチのすぐ隣の皮膚の表面に新たな第二パッチを配置すると同時に使用済み第一パッチの交換を達成できるので、経皮投与は連続投与特に好適であることに注目されたい。流れの中断または電池不良の問題は生じない。
【0258】
医薬組成物が凍結乾燥される場合、凍結乾燥された物質はまず、投与の前に適切な液体において再構成される。凍結乾燥された物質は、例えば注射用静菌水(BWFI)、生理学的食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)または凍結乾燥の前にタンパク質が入っていたものと同じ製剤で再構成され得る。
【0259】
本発明の組成物は、例えば、本明細書に記載される種間特異性を呈する漸増用量の本発明の抗体構築物をチンパンジー以外の霊長類、例えばマカク、に投与する用量漸増研究によって決定することができる好適な用量で対象に投与することができる。上記のように、本明細書に記載される種間特異性を呈する本発明の抗体構築物は、チンパンジー以外の霊長類における前臨床試験において及びヒトにおける薬物として同一の形態で、好都合に使用できる。投薬レジメンは、担当医及び臨床的要因によって決定されるだろう。医学分野で周知のように、ある1人の患者に対する投与量は、その患者のサイズ、体の表面積、年齢、投与される特定の化合物、性別、投与時間及び経路、全身健康状態ならびに同時に投与される他の薬物を含む、多くの要因に依存する。
【0260】
「有効用量」または「有効投与量」という用語は、所望の効果を達成するまたは少なくとも部分的に達成するのに十分な量と定義される。「治療有効用量」という用語は、疾患にすでに罹患している患者において疾患及びその合併症を治癒するまたは少なくとも部分的に抑止するのに十分な量と定義される。この用途で有効な量または用量は、処置される状態(適応症)、送達される抗体構築物、治療の内容及び目的、疾患の重篤度、治療歴、患者の病歴及び治療剤に対する反応、投与経路、サイズ(体重、体表面積もしくは臓器サイズ)ならびに/または患者の状態(年齢及び全身健康状態)、ならびに患者自身の免疫系の全般的状態に依存するだろう。適当な用量は、それが一度にまたは一連の投与として患者に投与され得るよう、及び最適な治療効果を得るために、担当医の判断に従い調節することができる。
【0261】
典型的な投与量は、上述の要因に依存して、約0.1μg/kg〜最大約30mg/kgまたはそれ以上の範囲であり得る。特定の実施形態では、投与量は、1.0μg/kg〜最大約20mg/kg、任意選択で10μg/kg〜最大約10mg/kgまたは100μg/kg〜最大約5mg/kgの範囲であり得る。
【0262】
治療有効量の本発明の抗体構築物は、好ましくは、疾患症状の重篤度の低下、無疾患症状期の頻度もしくは期間の増加、または疾患の苦痛に起因する機能障害もしくは能力障害の防止をもたらす。CD70発現腫瘍の処置のために、治療有効量の本発明の抗体構築物、例えば、抗CD70/抗CD3抗体構築物は、好ましくは、細胞成長または腫瘍成長を未処置患者と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%阻害する。腫瘍成長を阻害する化合物の能力は、ヒト腫瘍における作用を予測する動物モデルにおいて評価され得る。
【0263】
医薬組成物は、単回治療としてまたは必要に応じて抗がん治療などの追加の治療、例えば他のタンパク質性及び非タンパク質性薬物と組み合わせて投与することができる。これらの薬物は、本明細書で定義される本発明の抗体構築物を含む組成物と共に同時に投与されてよい、または前記抗体構築物の投与前後に時間的に定義された間隔及び用量で別々に投与されてよい。
【0264】
本明細書で使用される「有効及び非毒性用量」という用語は、大きな毒性作用を伴わずにまたは本質的に伴わずに、病理学的細胞の枯渇、腫瘍除去、腫瘍縮退または疾患の安定化をもたらすのに十分高い、本発明の抗体構築物の許容可能な用量を表す。そのような有効及び非毒性用量は、例えば、当技術分野で記載されている用量漸増研究によって決定されてよく、重篤な有害副事象を誘導する用量未満であるべきである(用量制限毒性、DLT)。
【0265】
本明細書で使用される「毒性」という用語は、有害事象または重篤な有害事象において現れる薬物の毒性作用を表す。これらの副事象は、投与後の全身における薬物の耐容性の欠如及び/または局所的な耐容性の欠如を表し得る。毒性はまた、その薬物によって引き起こされる催奇形効果または発がん効果を含み得る。
【0266】
本明細書で使用される「安全性」、「in vivo安全性」または「耐容性」という用語は、投与直後に(局所的耐性)及びより長期の薬物適用期間中に重篤な有害事象を誘導しない薬物の投与を定義する。「安全性」、「in vivo安全性」または「耐容性」は、例えば、処置中及び経過観察期間中に一定間隔で評価することができる。測定は、臨床評価、例えば臓器の兆候、及び検査異常のスクリーニングを含む。臨床評価が実施され、NCI−CTC及び/またはMedDRA標準にしたがう正常所見からの逸脱が記録/コード化され得る。臓器の兆候は、例えば、Common Terminology Criteria for adverse events v3.0(CTCAE)に示されるように、アレルギー/免疫学、血液/骨髄、心不整脈、凝固等の基準を含み得る。検査され得る検査パラメータは、例えば、血液学、臨床化学、凝固プロフィール及び尿検査ならびにその他の体液、例えば血清、血漿、リンパまたは脊髄液、リカー等の試験を含む。従って安全性は、例えば身体試験、画像化技術(すなわち、超音波、x線、CTスキャン、磁気共鳴画像化(MRI)、専門的デバイスを用いるその他の測定(すなわち、心電図)、バイタルサインによって、検査パラメータを測定し有害事象を記録することによって、評価することができる。例えば、本発明に従う使用及び方法において、チンパンジー以外の霊長類における有害事象が、組織病理学及び/または組織化学法により試験され得る。
【0267】
上記の用語はまた、例えば、Preclinical safety evaluation of biotechnology−derived pharmaceuticals S6;ICH Harmonised Tripartite Guideline;ICH Steering Committee meeting on July 16,1997においても言及されている。
【0268】
さらなる実施形態では、本発明は、本発明の抗体構築物、本発明のプロセスに従って産生される抗体構築物、本発明のポリヌクレオチド/核酸分子、本発明のベクター、及び/または本発明の宿主細胞を含む、キットを提供する。
【0269】
本発明の文脈において、「キット」という用語は、2つ以上の構成要素を意味し、そのうちの1つは、コンテナ、容器またはその他にまとめて梱包された本発明の抗体構築物、医薬組成物、ベクターまたは宿主細胞に対応する。キットは、従って、単品として販売することができる、ある特定の目的を達成するために十分な製品及び/または用品の一式として表すことができる。
【0270】
キットは、投与に適した用量(上記参照)の本発明の抗体構築物または医薬組成物を含有する任意の適切な形状、サイズ及び材質(好ましくは、防水性、例えば、プラスチックまたはガラス)の1つまたは複数の容器(例えば、バイアル、アンプル、コンテナ、シリンジ、ボトル、バッグ)を含み得る。キットは、(例えば、リーフレットまたは指示マニュアルの形態の)使用説明書、本発明の抗体構築物を投与するための手段、例えば、シリンジ、ポンプ、インフューザー等、本発明の抗体構築物を再構成するための手段及び/また本発明の抗体構築物を希釈するための手段をさらに含有し得る。
【0271】
本発明は、単回用量投与単位のためのキットも提供する。本発明のキットは、乾燥/凍結乾燥された抗体構築物を含む第1の容器及び水性製剤を含む第2の容器も含み得る。本発明のある特定の実施形態では、単一チャンバー及びマルチチャンバー式充填済みシリンジ(例えば、液体シリンジ及びリオシリンジ(lyosyringe))を含有するキットが提供される。
【実施例】
【0273】
以下の実施例は、本明細書を示す。これらの実施例は、本発明の範囲を制限すると解釈されるべきではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【0274】
実施例1
野生型及び短縮切断されたCD70を発現するCHO細胞の生成
CD70抗原の細胞外ドメインを、異なる部分ドメインまたは領域E1〜E7へと細分することができ、これらは、実施例1及び2の目的のために、以下のアミノ酸位置:
E1
aa43〜62
配列番号743
E2
aa63〜84
配列番号744
E3
aa85〜109
配列番号745
E4
aa110〜134
配列番号746
E5
aa135〜151
配列番号747
E6
aa152〜175
配列番号748
E7
aa176〜193
配列番号749
E1+2
aa43〜84
配列番号750
E3+4
aa85〜134
配列番号751
E4+5
aa110〜151
配列番号752
E5+6
aa135〜175
配列番号753
E6+7
aa152〜193
配列番号754
によって定義される。
【0275】
エピトープマッピング(実施例2)のために使用されるヒト/マウスキメラCD70分子の構築については、それぞれの7つのヒト領域ならびに2つの隣接するヒト領域の5つの組み合わせの配列(上を参照されたい)を、マウスCD70からの対応する領域と置き換えた。さらには、V5タグ
[この文献は図面を表示できません]
を「GGGGS」リンカーを介して、キメラ分子のC末端に融合した。最終キメラ分子配列を、配列番号759〜768に示す。加えて、完全長ヒトCD70(配列番号741)及び完全長マウスCD70(配列番号757)を構築し、両方とも「GGGGS」リンカーを介してそれらのC末端に融合されたV5タグ
[この文献は図面を表示できません]
を有した。
【0276】
上記構築物を発現するCHO dhfr−細胞の生成のために、それぞれのコード配列をpEF−DHFRと呼ばれるプラスミドへとクローニングした(pEF−DHFRは、Raum et al.Cancer Immunol Immunother 50(2001)141−150に記載されている)。ヒトCD70がトランスフェクトされているがV5タグを伴わないCHO細胞も生成した。全てのクローン作成手順は、標準的なプロトコルに従って実行された(Sambrook,Molecular Cloning;A Laboratory Manual,3rd edition,Cold Spring Harbour Laboratory Press,Cold Spring Harbour,New York(2001))。各構築物については、Kaufman R.J.(1990)Methods Enzymol.185,537−566に記載のように、対応するプラスミドを、真核生物の発現のためにDHFR欠損CHO細胞へとトランスフェクトした。
【0277】
CHO細胞上での構築物の発現を、モノクローナルマウスIgG2a抗v5タグ抗体(1μg/ml;AbD Serotec,#MCA 1360)を使用して検証した。結合したモノクローナル抗体を、抗マウスIgG Fc−ガンマ−PEで検出した。陰性対照として、細胞を、一次抗体の代わりにアイソタイプ対照抗体とインキュベートした。試料は、フローサイトメトリーにより測定した。CHOトランスフェクタントは、E5単独またはE5+6を発現しなかった。
図1を参照されたい。
【0278】
実施例2
抗CD70抗体構築物のエピトープマッピング
実施例1に記載の通りに生成されたCHO細胞を、個々の抗CD70 scFv分子を含有する粗製の未希釈ペリプラズム抽出物で染色した。結合したscFvは、マウスモノクローナル抗FLAG M2抗体(1μg/ml;Sigma F1804)で、その後、抗マウスIgG Fc−ガンマ−PE(1:100;Jackson Immunoresearch #115−116−071)で検出した。全ての抗体を、PBS/1.5%FCSに希釈した。陰性対照として、細胞を、ペリプラズム抽出物の代わりにPBS/2%FCSとインキュベートした。試料は、フローサイトメトリーにより測定した。全ての検査された抗CD70 scFv分子がV5タグを伴わないヒトCD70に結合することができた(強力なFACSシグナル)一方で、それらはマウスCD70に結合することができなかった(FACSシグナル無し)。
【0279】
結合因子は、それに対して結合の喪失が観察されたキメラCD70分子に依存して、異なる群(I、II、III、IIIv、V、VI、VII及びVIII)へと分類された。結合の喪失は、大半の場合は完全であるが、部分的である場合もある。部分的にのみ喪失される結合は、領域名E6(群II、IIIv、VI及びVIIIを参照されたい)において特に観察されたが、いくつかの場合では他の領域でも観察された。検査されたいくつかの結合因子については、2つの隣接する領域の組み合わせ(E1+2、E3+4、E4+5、E6+7)で得られた結果は、必ずしも明確ではなかった。それゆえ、異なる群への分類は、マウス対応領域で置き換えられた領域を1つのみ有するキメラ分子で得られた結果により主に推進された。結果は、表4に示す。
【0280】
(表4)細胞外CD70ドメインのいくつかの領域(E2、E3、E4、E6及びそれらの組み合わせ)は、FACSシグナルの完全なまたは部分的な喪失により検出されて、それぞれの抗CD70結合分子により認識されるエピトープを含むと同定された。
*群及び結合因子の名称は、配列表においても使用される。
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
「E1」または「E7」キメラ分子に対して結合の喪失を示した抗CD70 scFv分子はなかった。従って、本発明の抗体構築物の第一の結合ドメインは、領域名E1内に含まれるエピトープに結合しないと思われ、かつ領域名E7内に含まれるエピトープに結合しないと思われる。群VIIでは、キメラ分子中のV5タグの存在が、抗CD70 scFv分子の結合に干渉するとみられる。それゆえ、エピトープを決定できなかった。この群の抗CD70 scFv分子は、領域名E7内に含まれるエピトープに結合すると推測でき、それは、この領域がV5タグに隣接するためである。
【0282】
図3は、実験のセットアップを示し、
図4A及びBは、scFc形式のいくつかの例示的な二重特異性結合因子のエピトープマッピング結果を示す。
【0283】
実施例3
ヒト及びカニクイザルCD70及びCD3に対する抗体親和性のBiacore及びOctetに基づく決定
Biacore分析実験を、アルブミンを伴う組換えヒト/cyno CD70−ECD融合タンパク質を使用して行って、本発明の抗体構築物の標的結合を決定した。
【0284】
詳細には、CM5センサーチップ(GE Healthcare)を、製造業者のマニュアルに従って酢酸塩緩衝液pH4.5を使用しておおよそ600〜800RUのそれぞれの組換え抗原で固定化した。CD70×CD3二重特異性抗体構築物試料を、以下の濃度の希釈系列:HBS−EPランニングバッファー(GE Healthcare)中に希釈された50nM、25nM、12.5nM、6.25nM及び3.13nMにロードした。流速は30μl/分で3分間とし、次いで、HBS−EPランニングバッファーを8分から20分間、再度流速30μl/mlで適用した。10mMグリシン10mM NaCl pH1.5溶液を使用してチップの再生を行った。データセットは、BiaEvalソフトウェアを使用して分析した。概して、2つの独立した実験を行った。
【0285】
さらには、Octet分析実験を、組換えヒト/cyno CD70−NHS−PEGビオチンを使用して行って、本発明の抗体構築物の標的結合を決定した。詳細には、ストレプトアビジン−チップを、製造業者のマニュアルに従っておおよそ0.1〜0.2nmのそれぞれの組換え抗原で固定化した。CD70×CD3二重特異性抗体構築物試料を、以下の濃度の希釈系列:HBS−EPランニングバッファー(GE Healthcare)中に希釈した300nM、150nm、75nM、37.5nM、18.8nM、9.4nMにおいて調製した。全ての希釈に関して、1つのストレプトアビジン−チップを、抗原で固定化した。会合は、ブラック96ウェルMTPにおいて測定し、8分間の会合にわたって流速は1000rpmとした。解離については、チップを、HBS−EPランニングバッファー中で15分から30分間、再度1000rpmの流速でインキュベートした。データセットは、ForteBioデータ分析ソフトウェアを使用して分析した。概して、2つの独立した実験を行った。
【0286】
分析したscFc形式のCD70×CD3二重特異性抗体構築物は、1桁ナノモル範囲でヒトCD70に対し非常に高い親和性を示し(非常に低い2桁ナノモル範囲の1つの構築物を除く)、これは、Octet分析により決定した。マカクCD70への結合はバランスを保っており、これも1桁ナノモル範囲の親和性を示した。親和性値ならびに算出された親和性ギャップを表5に示す。
【0287】
(表5)Octet分析により決定した、CD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物のヒト及びマカクCD70に対する親和性、ならびに算出された種間親和性ギャップ。全ての構築物は、2つの独立した実験において測定され、そのそれぞれが希釈系列を使用したが、例外として(
*)のマークが付いているものは1つのみの実験で測定した。
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【0288】
さらには、二重特異性抗体構築物のヒトCD3及びマカクCD3に対する、ならびにヒト及びcyno FcRnに対する結合は、Biacoreアッセイにおいて確認され、強力でバランスがよくとれていることが示された。分析されたscFc形式のCD70×CD3二重特異性抗体構築物は、非常に低い2桁または1桁ナノモル範囲にてヒトCD3への高い親和性を示した。マカクCD3への結合は、バランスがとれており、これも同様の範囲で親和性を示した。親和性値ならびに算出された親和性ギャップを表6に示す。
【0289】
(表6)Biacore分析により決定したCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物のヒト及びマカクCD3に対する親和性、ならびに算出された種間親和性ギャップ
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
実施例4
標的抗原陽性細胞上のヒト及びマカクCD70に対するCD70×CD3二重特異性抗体構築物親和性のスキャッチャードに基づく分析ならびに種間親和性ギャップの決定
CD70×CD3二重特異性抗体構築物のヒトまたはマカクCD70がトランスフェクトされたCHO細胞に対する親和性は、ヒト及びマカクCD70間の潜在的な親和性ギャップを測定するための最も信頼できる方法として、スキャッチャード分析によっても決定された。スキャッチャード分析については、飽和結合実験を、それぞれの細胞株へのCD70×CD3二重特異性抗体構築物の一価結合を正確に決定するために、一価検出システムを使用して行った。
【0291】
2×10
4個の細胞のそれぞれの細胞株(組換えヒトCD70発現CHO細胞株、組換えマカクCD70発現CHO細胞株)を、各々、50μlのトリプレット希釈系列(1:2での12希釈)のそれぞれのCD70×CD3二重特異性抗体構築物と、10〜20nMから出発して(飽和に達するまで)インキュベートし、その後、撹拌しながら4℃で16時間のインキュベーション、及び1回の残渣洗浄工程を行った。次いで、細胞を、さらに一時間、30μlのCD3×ALEXA488コンジュゲート溶液とインキュベートした。1回の洗浄工程の後、細胞を、3.5%ホルムアルデヒドを含有する150μl FACS緩衝液に再懸濁し、さらに15分間インキュベートし、遠心分離し、FACS緩衝液に再懸濁し、FACS CantoII機器及びFACS Divaソフトウェアを使用して分析した。データは、2つの独立したセットの実験から生成し、それぞれ3重測定を使用した。それぞれのスキャッチャード分析を計算して、最大結合(Bmax)を推定した。CD70×CD3二重特異性抗体構築物の半最大結合での濃度は、それぞれのKDを反映させて決定した。三重測定の値を、双曲線及びS字曲線としてプロットして、最小から最適な結合までの適切な濃度範囲を実証した。
【0292】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表7に示す。細胞ベースのスキャッチャード分析により、本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物が、ヒトCD70及びmac CD70に対する親和性において低ナノモル範囲にあり、約1の小さくて非常に好ましいcyno/ヒト種間親和性ギャップを提示することが確認された。
【0293】
(表7)細胞ベースのスキャッチャード分析において決定されたCD70×CD3二重特異性抗体構築物の親和性(KD)と、算出された親和性ギャップKDマカクCD70/KDヒトCD70。抗体構築物は、2つの独立した実験において測定され、それぞれ三重測定を使用した。
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【0294】
実施例5
二重特異性結合及び種間交差反応性
ヒトCD70及びCD3ならびにcyno CD70及びCD3への結合の確認のために、本発明の二重特異性抗体構築物を、
・それぞれ、ヒトCD70及びマカクCD70がトランスフェクトされたCHO細胞
・CD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8(しかし、他のCD70陽性ヒト細胞株、例えば、腎明細胞腺がん細胞株O−786も考えられ得る)
・CD3発現ヒトT細胞白血病細胞株HPB−all(DSMZ、Braunschweig、ACC483)、及び
・カニクイザルCD3発現T細胞株LnPx 4119
を使用するフローサイトメトリーにより検査した。
【0295】
フローサイトメトリーについては、200,000個の細胞のそれぞれの細胞株を、60分間4℃で、5μg/mlの濃度にて50μlの精製された二重特異性抗体構築物とインキュベートした。細胞を、PBS/2%FCS中で2回洗浄し、次いで、二重特異性抗体構築物のCD3結合部分に特異的なインハウスマウス抗体(2μg/ml)と、30分間4℃でインキュベートした。洗浄後、結合したマウス抗体を、30分間4℃でヤギ抗マウスFcγ−PE(1:100)を用いて検出した。試料は、フローサイトメトリーにより測定した。トランスフェクトされていないCHO細胞を、陰性対照として使用した。
【0296】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して
図5A〜5Cに示す。全ての検査されたCD70×CD3構築物は、ヒトCD70及びcyno CD70がトランスフェクトされたCHO細胞を染色し、これらは、CD70陽性腎明細胞腺がん細胞株O−786(天然の発現体)も染色した。CD3を発現するヒト及びcyno T細胞株も、二重特異性抗体構築物により認識された。さらには、陰性対照細胞(ヒトCD40LがトランスフェクトされたCHO細胞及びトランスフェクトされていないCHO細胞)の染色はなかった。
【0297】
実施例6
ヒトパラログに対する結合の欠如の確認
ヒトCD70パラログCD40Lは、CHO細胞に安定的にトランスフェクトされた。本実施例において使用されるパラログの配列は、配列表中に同定されている(配列番号769)。タンパク質発現は、特異的抗体を用いたFACS分析において確認された。フローサイトメトリーアッセイは、実施例5に記載の通りに実行した。結果を
図5A〜Cに示し、実施例5においても言及する。分析により、本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物が、ヒトCD70パラログCD40Lと交差反応しないことが確認された。
【0298】
実施例7:
ヒト生殖細胞系列に対する同一性
抗体構築物の配列の、ヒト抗体生殖細胞系列遺伝子に対する同一性/類似性を分析するために、本発明のCD70結合ドメインを以下のように整列させた:全てのCDRを含む完全VLを整列させた;CDR1及び2を含むがCDR3を含まない完全VHを、ヒト抗体生殖細胞系列遺伝子に対して整列させた(Vbase)。詳細は、本出願の明細書において見出すことができる。結果を以下の表8に示す。全ての変異体は、高い生殖細胞系列類似性を示す。
【0299】
(表8)ヒト生殖細胞系列に対するVH及びVLの同一性の割合(%)
[この文献は図面を表示できません]
【0300】
実施例8
細胞傷害活性
CD70発現標的細胞に対するエフェクターT細胞の再指向における本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力を、5つのin vitro細胞傷害性アッセイにおいて分析した:
・ヒトCD70トランスフェクトCHO細胞に対する刺激されたヒトCD8+エフェクターT細胞の再指向におけるCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力を、18時間の51クロム放出アッセイにおいて測定した。
・CD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8(しかし、他のCD70陽性ヒト細胞株も考えられ得る)に対する刺激されたヒトCD8+エフェクターT細胞の再指向におけるCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力を、18時間の51クロム放出アッセイにおいて測定した。
・ヒトCD70トランスフェクトCHO細胞に対する未刺激ヒトPBMCのT細胞の再指向におけるCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力を、48時間のFACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて測定した。
・CD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8(しかし他のCD70陽性ヒト細胞株も考えられ得る)に対する未刺激ヒトPBMCのT細胞の再指向におけるCD70×CD3二重特異性抗体構築物の効力を、48時間のFACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて測定した。
・交差反応性CD70×CD3二重特異性抗体構築物が、マカクT細胞を、マカクCD70トランスフェクトCHO細胞に対して再指向することができることを確認するために、48時間のFACSに基づく細胞傷害性アッセイを、マカクT細胞株をエフェクターT細胞として用いて行った。
【0301】
実施例8.1
刺激されたヒトT細胞を用いるクロム放出アッセイ
CD8
+T細胞が富化された刺激されたT細胞を、以下の通りに得た。ペトリ皿(145mm直径、Greiner bio−one GmbH、Kremsmunster)を、市販の抗CD3特異性抗体(OKT3、Orthoclone)を1μg/mlの最終濃度で用いて37℃で1時間コーティングした。結合していないタンパク質をPBSで1回洗浄することにより除去した。3〜5×10
7個のヒトPBMCを、安定化グルタミン/10%FCS/IL−2 20U/ml(Proleukin(登録商標)、Chiron)を含む120mlのRPMI1640中のプレコートしたペトリ皿に加え、2日間刺激した。3日目に、細胞を回収し、RPMI1640で1回洗浄した。IL−2を20U/mlの最終濃度に加え、細胞を上記と同じ細胞培養培地中で再び1日間培養した。CD8
+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を、製造業者のプロトコルに従ってDynal−Beadsを使用してCD4
+T細胞及びCD56
+NK細胞の欠失により富化させた。
【0302】
Cyno CD70またはヒトCD70トランスフェクトCHO標的細胞を、PBSで2回洗浄し、11.1MBq
51Crを用いて50%FCSを有する100μl RPMIの最終容量において、60分間37℃で標識した。続いて、標識した標的細胞を5ml RPMIで3回洗浄し、次いで、細胞傷害性アッセイに使用した。アッセイは、10:1のE:T比率を有する200μl補充RPMIの総容量の96ウェルプレート中で行った。0.01〜1μg/mlの出発濃度の精製された二重特異性抗体構築物及びその3倍希釈物を使用した。アッセイのためのインキュベーション時間は、18時間とした。細胞傷害性は、最大溶解(Triton−Xの添加)と自発的溶解(エフェクター細胞無し)の差異に対する上清中に放出されたクロムの相対値として決定した。全ての測定は、4回測定で実行した。上清中のクロム活性の測定を、Wizard3’’ガンマカウンター(Perkin Elmer Life Sciences GmbH,Koln,Germany)にて行った。結果の分析は、Windows対応Prism5(バージョン5.0、GraphPad Software Inc.,San Diego,California,USA)を用いて実行した。シグモイド用量反応曲線から解析プログラムにより算出されたEC50値を、細胞傷害活性の比較に使用した。
【0303】
実施例8.2
刺激されたヒトエフェクターT細胞をヒトCD70トランスフェクトCHO細胞に対して再指向する効力
本発明に従うCD70×CD3二重特異性抗体構築物の細胞傷害活性を、51クロム(
51Cr)放出細胞傷害性アッセイにおいて、ヒトCD70がトランスフェクトされたCHO細胞を標的細胞として、刺激されたヒトCD8+T細胞をエフェクター細胞として使用して、分析した。実験は、実施例8.1に記載の通りに実行した。
【0304】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表9に示す。CD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物は、サブピコモル範囲で、非常に強力な細胞傷害活性をヒトCD70トランスフェクトCHO細胞に対して示した。
【0305】
(表9)51クロム(
51Cr)放出細胞傷害性アッセイにおいて、ヒトCD70がトランスフェクトされたCHO細胞を標的細胞として、刺激されたヒトCD8 T細胞をエフェクター細胞として使用して分析されたCD70×CD3二重特異性抗体構築物のEC50値[pM]。
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【0306】
実施例8.3
刺激されたヒトエフェクターT細胞をCD70陽性ヒト細胞株に対して再指向する効力
CD70×CD3二重特異性抗体構築物の細胞傷害活性を、51クロム(
51Cr)放出細胞傷害性アッセイにおいて、CD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8を標的細胞源として、刺激されたヒトCD8+T細胞をエフェクター細胞として使用して、分析した。アッセイは、実施例8.1に記載の通りに実行した。
【0307】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表10に示す。刺激された富化ヒトCD8+Tリンパ球をエフェクター細胞として、ヒトCD70トランスフェクトCHO細胞を標的細胞として用いる51クロム放出アッセイの結果に従って、本発明のCD70×CD3二重特異性抗体構築物はまた、サブピコモル範囲で天然発現体細胞に対する細胞傷害活性を有する天然発現体標的細胞に対する細胞傷害活性において非常に強力である。
【0308】
(表10)18時間の51クロム(
51Cr)放出細胞傷害性アッセイにおいて、CD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8を標的細胞源として、刺激された富化ヒトCD8T細胞とエフェクター細胞として用いて分析されたCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物のEC50値[pM]。
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【0309】
実施例8.4
未刺激ヒトPBMCを用いたFACSに基づく細胞傷害性アッセイ
エフェクター細胞の単離
ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、輸血のための血液を収集する血液バンクの副産物である富化リンパ球調製物(バフィーコート)からFicoll密度勾配遠心分離により調製した。バフィーコートは、地元の血液バンクから供給され、PBMCは、血液採取の同日に調製した。Ficoll密度遠心分離及びダルベッコのPBS(Gibco)を用いた広範な洗浄の後、残存する赤血球を、PBMCから、赤血球溶解緩衝液(155mM NH
4Cl、10mM KHCO
3、100μM EDTA)とのインキュベーションを介して除去した。血小板は、上清を介して、100xgでのPBMCの遠心分離の際に除去した。残存するリンパ球は、主にB及びTリンパ球、NK細胞及び単球を包含する。PBMCは、10%FCS(Gibco)を有するRPMI培地中(Gibco)中37℃/5%CO
2で培養し続けた。
【0310】
CD14
+及びCD56
+細胞の枯渇
CD14
+細胞の枯渇のために、ヒトCD14マイクロビーズ(Milteny Biotec,MACS,#130−050−201)を使用し、NK細胞の枯渇のために、ヒトCD56マイクロビーズ(MACS,#130−050−401)を使用した。PBMCを計数し、10分間室温にて300xgで遠心分離した。上清を廃棄し、細胞ペレットをMACS単離緩衝液[80μL/10
7細胞;PBS(Invitrogen,#20012−043)、0.5%(v/v)FBS(Gibco,#10270−106)、2mM EDTA(Sigma−Aldrich,#E−6511)]に再懸濁した。CD14マイクロビーズ及びCD56マイクロビーズ(20μL/10
7細胞)を加え、15分間4〜8℃でインキュベートした。細胞を、MACS単離緩衝液(1〜2mL/10
7細胞)で洗浄した。遠心分離(上記参照)の後、上清を廃棄し、細胞をMACS単離緩衝液(500μL/10
8細胞)に再懸濁した。次いで、CD14/CD56陰性細胞を、LSカラム(Miltenyi Biotec,#130−042−401)を使用して単離した。CD14+/CD56+細胞を伴わないPBMCを、RPMI完全培地、すなわち10%FBS(Biochrom AG,#S0115)、1×必須でないアミノ酸(Biochrom AG,#K0293)、10mM Hepes緩衝液(Biochrom AG,#L1613)、1mMピルビン酸ナトリウム(Biochrom AG,#L0473)及び100U/mLペニシリン/ストレプトマイシン(Biochrom AG,#A2213)を補充したRPMI1640(Biochrom AG,#FG1215)中、37℃でインキュベーター中にて必要となるまで培養した。
【0311】
標的細胞標識
フローサイトメトリーアッセイにおける細胞溶解の分析のために、蛍光性膜色素DiOC
18(DiO)(Molecular Probes、#V22886)を使用して、ヒトCD70またはマカクCD70トランスフェクトCHO細胞を標的細胞として標識し、それらをエフェクター細胞から区別した。簡潔には、細胞を回収し、PBSで一回洗浄し、2%(v/v)FBS及び膜色素DiO(5μL/10
6細胞)を含有するPBS中10
6細胞/mLに調節した。3分間37℃でインキュベーションした後、細胞を、完全RPMI培地中で2回洗浄し、細胞数を1.25×10
5細胞/mLに調節した。0.5%(v/v)等張性エオシンG溶液(Roth,#45380)を用いて細胞の活力を決定した。
【0312】
フローサイトメトリーに基づく分析
このアッセイは、CD70二重特異性抗体構築物の連続希釈の存在下でのcynoまたはヒトCD70トランスフェクトCHO細胞の溶解を定量するように設計された。等量のDiO標識標的細胞及びエフェクター細胞(すなわち、CD14
+細胞を伴わないPBMC)を混合し、10:1のE:T細胞比率をもたらした。160μlのこの懸濁液を、96ウェルプレートの各ウェルに移した。40μLの連続希釈したCD70×CD3二重特異性抗体構築物及び陰性対照二重特異性(無関係の標的抗原を認識するCD3ベースの二重特異性抗体構築物)またはRPMI完全培地を追加の陰性対照として、加えた。二重特異性抗体が媒介する細胞傷害性反応は、48時間、7%CO
2加湿インキュベーター内で進行させた。次いで、細胞を、新しい96ウェルプレートに移し、標的細胞膜完全性の喪失を、ヨウ化プロピジウム(PI)を1μg/mLの最終濃度で加えることによりモニターした。PIは、通常、生存細胞から排除される膜不浸透性色素であるが、死んだ細胞はそれを取り込み、蛍光発光によって同定可能となる。
【0313】
試料を、FACSCanto II装置上でフローサイトメトリーにより測定し、FACSDivaソフトウェア(両方ともBecton Dickinson製)により分析した。標的細胞を、DiO陽性細胞として同定した。PI陰性標的細胞を生存標的細胞として分類した。細胞傷害性の割合(%)は、以下の式:
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に従って計算した。
【0314】
GraphPad Prism5ソフトウェア(Graph Pad Software、San Diego)を使用して、細胞傷害性の割合(%)を、対応する二重特異性抗体構築物濃度に対してプロットした。用量反応曲線を、固定されたヒルスロープを有するシグモイド用量反応曲線の評価のために4つのパラメトリックなロジスティック回帰分析モデルで分析し、EC50値を算出した。
【0315】
実施例8.5
未刺激ヒトPBMCをヒトCD70トランスフェクトCHO細胞に再指向する効力
CD70×CD3二重特異性抗体構築物の細胞傷害活性を、FACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて、ヒトCD70でトランスフェクトされたCHO細胞を標的細胞として、未刺激ヒトPBMCをエフェクター細胞として使用して、分析した。アッセイは、上の実施例8.4に記載の通りに実行した。さらなる手法では、可溶性CD27を、可溶性形態のCD27の存在が、検査される抗体構築物の細胞傷害活性を損ない得るかどうかを確認するために、1ng/mlの濃度にて加えた。
【0316】
FACSに基づく細胞傷害性アッセイの結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表11に示し、未刺激ヒトPBMCをエフェクター細胞とし、ヒトCD70トランスフェクトCHO細胞を標的とする。EC50値は、CD27の存在により有意には影響されなかった。構築物CD70−21D_CCxI2C−scFcに関する結果を示す
図6も参照されたい。
【0317】
(表11)48時間のFACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて、未刺激ヒトPBMCをエフェクター細胞として、ヒトCD70がトランスフェクトされたCHO細胞を標的細胞として用いて測定されたCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物のEC50値[pM]。
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【0318】
予想したように、EC50値は、刺激されたヒトCD8+T細胞を使用する細胞傷害性アッセイと比較して、未刺激PBMCをエフェクター細胞として用いた細胞傷害性アッセイにおいて、全体的に高かった(実施例8.2を参照されたい)。
【0319】
実施例8.6
未刺激ヒトPBMCをCD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株に対して再指向する効力
CD70×CD3二重特異性抗体構築物の細胞傷害活性を、FACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて、CD70陽性ヒト卵巣がん腫細胞株OVCAR8を標的細胞源として、未刺激ヒトPBMCをエフェクター細胞として使用して、さらに分析した。アッセイは、上の実施例8.4に記載の通りに実行した。結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表12に示す。
【0320】
(表12)48時間のFACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて、未刺激ヒトPBMCをエフェクター細胞として、ヒト細胞株SHP−77を標的細胞源として用いて測定されたCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物のEC50値[pM]。
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【0321】
実施例8.7
マカクT細胞をマカクCD70発現CHO細胞に対して再指向する効力
最後に、CD70×CD3二重特異性抗体構築物の細胞傷害活性を、FACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて、マカク(cyno)CD70がトランスフェクトされたCHO細胞を標的細胞として、マカクT細胞株4119LnPx(Knappe et al.Blood 95:3256−61(2000))をエフェクター細胞源として使用して、分析した。マカクCD70トランスフェクトCHO細胞の標的細胞標識及び細胞傷害活性のフローサイトメトリーに基づく分析を、上記のように行った。
【0322】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表13に示す。細胞株4119LnPx由来のマカクT細胞を誘導して、マカクCD70トランスフェクトCHO細胞を本発明に従うCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物により効果的に殺傷した。抗体構築物は、このアッセイにおいてサブピコモルのEC50値を強力に提示し、これらがマカク系において非常に活性であることを確認した。
【0323】
(表13)48時間のFACSに基づく細胞傷害性アッセイにおいて、マカクT細胞株4119LnPxをエフェクター細胞として、マカクCD70がトランスフェクトされたCHO細胞を標的細胞として用いて測定されたCD70×CD3二重特異性抗体構築物のEC50値[pM]。
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【0324】
実施例9
(i)3回の凍結/解凍サイクル及び(ii)250μg/mlでの7日間のインキュベーション後の単量体から二量体への変換率
二重特異性CD70×CD3抗体単量体構築物を、異なるストレス条件に供し、その後、高性能SECを行って、二量体抗体構築物へと変換されている初期単量体抗体構築物の割合(%)を決定した。
【0325】
(i)25μgの単量体抗体構築物を、ジェネリック製剤緩衝液で250μg/mlの濃度へと調節し、次いで、−80℃で30分間凍結し、その後30分間室温で解凍した。3回の凍結/解凍サイクルの後、二量体含有率を、HP−SECにより決定した。
【0326】
(ii)25μgの単量体抗体構築物を、ジェネリック製剤緩衝液で250μg/mlの濃度へと調節し、その後、37℃で7日間インキュベーションした。二量体含有率は、HP−SECにより決定した。
【0327】
高分解能SECカラムTSK Gel G3000 SWXL(東ソー、東京−日本)を、A905オートサンプラーを備えたAkta Purifier 10 FPLC(GE Lifesciences)に接続した。カラムを平衡化し、100mM KH2PO4−200mM Na2SO4からなるランニングバッファーをpH6.6に調節した。抗体溶液(25μgタンパク質)を、平衡化したカラムに適用し、溶出を、0.75ml/分の流速で7MPaの最大圧力にて実行した。全実行は、280、254及び210nm吸光度でモニターされた。分析は、Akta Unicornソフトウェア実行評価シートにおいて記録された210nmシグナルのピーク積分によりなされた。二量体含有率は、二量体ピークの面積を単量体と二量体ピークの総面積で割ることにより算出した。
【0328】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表14に示す。本発明のCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物は、3回の凍結/解凍サイクル後に、≦1.5%の二量体割合(%)を提示し(大半の構築物は、≦1.0%の二量体割合(%)を提示する)、37℃での7日間のインキュベーション後には、≦0.6%の二量体割合(%)を提示した(大半の構築物は、0%の二量体割合(%)を提示する)。
【0329】
(表14)高性能サイズ排除クロマトグラフィー(HP−SEC)により決定した単量体CD70×CD3二重特異性抗体構築物対二量体CD70×CD3二重特異性抗体構築物の割合(%)。
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【0330】
実施例10
熱安定性
抗体凝集温度は、以下のように決定した:250μg/mlの40μlの抗体構築物溶液を、単回使用キュベットへと移し、Wyatt動的光散乱デバイスDynaPro Nanostar(Wyatt)に入れた。試料を、測定された半径を常に取得しながら0.5℃/分の加熱速度で40℃から70℃へと加熱した。タンパク質の融解及び凝集を示す半径の増加をDLSデバイスと一緒に送られたソフトウェアパッケージにより使用して、抗体の凝集温度を算出した。
【0331】
全ての検査された本発明のCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物は、≧52.0℃の凝集温度で熱安定性を示した。これは、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して以下の表15に示す。
【0332】
(表15)DLS(動的光散乱)により決定したCD70×CD3二重特異性抗体構築物の熱安定性
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【0333】
実施例11
ヒト血漿における24時間のインキュベーション後の安定性
精製した二重特異性抗体構築物を、1:5の比率でヒト血漿プールにて37℃で96時間、2〜20μg/mlの最終濃度でインキュベートした。血漿インキュベーション後、抗体構築物を、51クロム放出アッセイにおいて、刺激した富化ヒトCD8+T細胞及びヒトCD70トランスフェクトCHO細胞と、0.01〜0.1μg/mlの出発濃度で、10:1のエフェクター対標的細胞(E:T)比率を用いて、比較した(実施例8.1に記載の通りのアッセイ)。インキュベートしていない、新鮮に解凍された二重特異性抗体構築物を対照として含んだ。
【0334】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表16に示す。大半の検査された抗体構築物は、≦3.0または≦2.5の非常に好ましい血漿安定性(EC
50血漿/EC
50対照)を有した。
【0335】
(表16)血漿インキュベーションを伴うまたは伴わないCD70×CD3(I2C)抗体構築物のEC50値及び算出した血漿/対照値
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【0336】
実施例12
2500μg/ml抗体濃度での濁度
250μg/mlの濃度の1mlの精製された抗体構築物溶液を、スピン濃縮装置により2500μg/mlまで濃縮した。16時間5℃で貯蔵した後、抗体溶液の濁度を、ジェネリック製剤緩衝液に対するOD340nm光吸収測定によって決定した。
【0337】
結果を、scFc形式の代表的な数のCD70×CD3(I2C)抗体構築物に関して表17に示す。全ての検査された抗体構築物は、≦0.05の非常に好ましい濁度を有する。
【0338】
(表17)2.5mg/mlに一晩濃縮した後の抗体構築物の濁度
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【0339】
実施例13
高分解能カチオン交換クロマトグラフィーによるタンパク質均質性
本発明の抗体構築物のタンパク質均質性を、高分解能カチオン交換クロマトグラフィーCIEXにより分析した。
【0340】
50μgの抗体構築物単量体を、50ml結合緩衝液A(20mMリン酸二水素ナトリウム、30mM NaCl、0.01%オクタン酸ナトリウム、pH5.5)で希釈し、40mlのこの溶液を、Akta Micro FPLCデバイス(GE Healthcare,Germany)に接続した1ml BioPro SP−Fカラム(YMC,Germany)に適用した。試料結合の後、さらなる結合緩衝液を用いた洗浄工程を実行した。タンパク質溶出については、最大50%パーセント緩衝液Bまでの緩衝液B(20mMリン酸二水素ナトリウム、1000mM NaCl、0.01%オクタン酸ナトリウム、pH5.5)を使用した直線的に増加する塩勾配を、10カラム容量にわたって適用した。全実行は、280、254及び210nm吸光度でモニターされた。分析は、Akta Unicornソフトウェア実行評価シートにおいて記録された280nmシグナルのピーク積分によりなされた。
【0341】
結果を、scFc形式の代表的な数のCD70×CD3(I2C)抗体構築物に関して表18に示す。全ての検査された抗体構築物は、≧60%の好都合な均質性を有し(主ピークの曲線下面積(=AUC))、15のうち9の構築物が≧70%の均質性を有する。
【0342】
(表18)抗体構築物のタンパク質均質性(主ピークのAUCの割合(%))
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【0343】
実施例14
HICブチルにより測定された表面疎水性
本発明の二重特異性抗体構築物の表面疎水性を、フロースルーモードにおいて疎水性相互作用クロマトグラフィーHICにて検査した。
【0344】
50μgの抗体構築物単量体を、ジェネリック製剤緩衝液で希釈して、500μlの最終容量(10mMクエン酸、75mMリジンHCl、4%トレハロース、pH7.0)とし、Akta Purifier FPLCシステム(GE Healthcare,Germany)に接続した1mlブチルセファロースFFカラム(GE Healthcare,Germany)に適用した。全実行は、280、254及び210nm吸光度でモニターされた。分析は、Akta Unicornソフトウェア実行評価シートにおいて記録された280nmシグナルのピーク積分によりなされた。溶出挙動は、タンパク質シグナルの上昇及び低下の面積及び速度を比較することによって評価し、それによって、BiTEアルブミン融合体とマトリックスとの相互作用の強さを示した。
【0345】
scFc形式の代表的な数のCD70×CD3(I2C)抗体構築物を分析し、良好な溶出挙動を有することが示され、これはほとんど迅速及び完全であった。
【0346】
実施例15
二重特異性抗体構築物の単量体アイソフォーム及び二量体アイソフォーム間の効力ギャップ
個々のCD70×CD3二重特異性抗体構築物の単量体アイソフォーム及び二量体アイソフォーム間の細胞傷害活性における差異(効力ギャップと称する)を決定するために、18時間の51クロム放出細胞傷害性アッセイを、精製された二重特異性抗体構築物単量体及び二量体を用いて本明細書上記(実施例8.1)のように実行した。エフェクター細胞は、刺激された富化ヒトCD8+T細胞とした。標的細胞は、hu CD70トランスフェクトCHO細胞とした。エフェクター対標的細胞(E:T)比率は、10:1とした。効力ギャップは、EC50値間の比率として算出した。
【0347】
結果を、scFc形式の代表的な数の抗体構築物に関して表19に示す。検査されたCD70×CD3(I2C)二重特異性抗体構築物の効力ギャップは、0.0から1.5の間であった。従って、そのそれぞれの単量体と比較して実質的により活性な二量体はない。
【0348】
(表19)単量体アイソフォーム及び二量体アイソフォーム間の効力ギャップ
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【0349】
実施例16
CD27は、抗CD70 scFv分子の結合を阻害しない
このアッセイは、可溶性形態のCD27(ヒト血清中の136〜458pg/ml可溶性CD27;Huang J.et al.(2013)J Immunol 190:1−9)が、本発明に従う抗CD70結合ドメインのCD70への結合を損ない得るかどうかを検査するために実行した。
【0350】
ヒトCD70がトランスフェクトされたCHO細胞へのヒトCD27の結合を検証するために、細胞を、ヒトCD27と30分間にわたって4℃でインキュベートした(1μg/ml;R&D #382−CD−100)。結合したCD27は、抗HIS抗体(5μg/ml;AbD Serotec)、その後、抗マウスIgG Fc−ガンマ−PE(1:100;Jackson Immunoresearch #115−116−071)で検出した。陰性対照として、細胞を、CD27の代わりにPBS/2%FCSでインキュベートした。
【0351】
CD27による抗CD70 scFvの置き換えを検査するために、ヒトCD70がトランスフェクトされたCHO細胞を、CD27とまたはCD27無しで30分間にわたって4℃でインキュベートした(1μg/ml;R&D #382−CD−100)。その後、細胞を2回洗浄し、次いで、CD70に結合するscFvを含有する粗製の、未希釈ペリプラズム抽出物で染色した。結合したscFvは、マウスモノクローナル抗FLAG M2抗体(1μg/ml;Sigma F1804)、その後抗マウスIgG Fc−ガンマ−PE(1:100;Jackson Immunoresearch #115−116−071)で検出した。陰性対照として、細胞を、抗CD70 scFvの代わりに非特異的scFvとインキュベートした。CD27及び全ての抗体は、2%FCSを有するPBSに希釈した。
【0352】
分析された本発明のCD70結合因子のいずれについても可溶性CD27及び抗CD70 scFv間での競合は、観察されなかった。
【0353】
(表20)配列表
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