(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マイクロカプセルのポリマーシェルが、メラミングリオキサール及びポリウレアから選択されるアミノプラスト樹脂である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の組成物。
前記カチオン性ポリガラクトマンナン(a)が、800,000〜2,500,000g/molの範囲の平均分子量及び0.5〜1.1meq/gの範囲の電荷密度を有するグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドから選択される、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の組成物。
前記カチオン性ポリガラクトマンナン(b)が、800,000〜2,500,000g/molの範囲の平均分子量及び1.2〜2meq/gの範囲の電荷密度を有するグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドから選択される、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で使用されるすべての分子量は、特に指定されない限り、重量平均分子量である。
【0012】
「水性連続相」とは、水をその基礎とする連続相を意味する。
【0013】
適切には、本発明の組成物は、(組成物の全重量に対して重量で)約50〜約90%、好ましくは約55〜約85%、より好ましくは約60〜約85%、最も好ましくは約65〜約83%の水を含む。
【0014】
本発明における使用のための典型的なアニオン性洗浄界面活性剤(i)としては、その分子構造中に8〜14個の炭素原子、好ましくは10〜14個の炭素原子を有する有機疎水性基;及び好ましくは硫酸塩、スルホン酸塩、サルコシン酸塩及びイセチオン酸塩から選択される少なくとも1つの水溶性基を含有するような界面活性剤が挙げられる。
【0015】
そのようなアニオン性洗浄界面活性剤の具体的な例には、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリメチルアミン、ラウレス硫酸トリメチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリメチルエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリン酸モノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム及びそれらの混合物が含まれる。
【0016】
本発明における使用のための好ましいクラスのアニオン性洗浄界面活性剤は、一般式:
R−O−(CH
2CH
2−O)
n−SO
3−M
+
[式中、Rは、10〜14個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、nは、平均エトキシ化度を表し、1〜5、好ましくは1〜3の範囲の数であり、Mは、アルカリ金属、アンモニウム又はアルカノールアンモニウムカチオン、好ましくはナトリウム、カリウム、モノエタノールアンモニウム又はトリエタノールアンモニウム、又はそれらの混合物である]
のアルキルエーテル硫酸塩である。
【0017】
そのような好ましいアニオン性界面活性剤の具体的な例には、C
10〜C
12アルキル硫酸塩及びC
10〜C
12アルキルエーテル硫酸塩のナトリウム、カリウム、アンモニウム又はエタノールアミン塩(例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウム)が含まれる。
【0018】
上記材料のいずれの混合物も使用し得る。
【0019】
本発明による典型的な組成物では、アニオン性洗浄界面活性剤のレベルは、一般に、組成物の総重量に対して重量で、5〜30wt%、好ましくは8〜25wt%、最も好ましくは10〜16wt%の範囲である。
【0020】
本発明による組成物の水性連続相は、好ましくは、上述のアニオン性洗浄界面活性剤に加えて、1つ又は複数の両性界面活性剤も含む。適切な両性界面活性剤は、ベタイン、例えば一般式R(CH
3)
2N
+CH
2COO
−[式中、Rは、アルキル又はアルキルアミドアルキル基であり、そのアルキル基は、好ましくは10〜16個の炭素原子を有する]を有するものである。特に適切なベタインは、オレイルベタイン、カプリルアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、イソステアリルアミドプロピルベタイン及びココアミドプロピルベタインである。ココアミドプロピルベタインが特に好ましい。
【0021】
両性界面活性剤が含まれる場合、両性界面活性剤の総レベルは、ヘアクレンジング組成物の総重量に基づき、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%、最も好ましくは1〜3重量%である。
【0022】
本発明の組成物は、好ましくは、4マイクロメートル以下の平均径(D3,2)を有するコンディショニング剤の分散した液滴を含む。
【0023】
これら分散液滴の好ましい量は、組成物全体の0.1〜10重量%である。
【0024】
好ましい分散コンディショニング剤は乳化シリコーンである。
【0025】
本発明の組成物に含めるための乳化シリコーンの液滴は、典型的には2マイクロメートル以下の平均液滴径(D3,2)を有する。好ましくは、平均液滴径(D3,2)は1マイクロメートル以下、より好ましくは0.5マイクロメートル以下、最も好ましくは0.25マイクロメートル以下である。
【0026】
平均液滴径(D3,2)を測定する適切な方法は、Malvern Mastersizerなどの機器を用いたレーザー光散乱によるものである。
【0027】
本発明における使用のための適切なシリコーンには、ポリジオルガノシロキサン、特にポリジメチルシロキサン(ジメチコン)、ヒドロキシル末端基を有するポリジメチルシロキサン(ジメチコノール)、及びアミノ官能性ポリジメチルシロキサン(アモジメチコン)が含まれる。
【0028】
そのようなシリコーンは、好ましくは不揮発性であり(25℃で1000Pa未満の蒸気圧を有する)、好ましくは100,000を超え、より好ましくは250,000を超える分子量を有する。
【0029】
そのようなシリコーンは、好ましくは50,000cS(mm
2.s
−1)を超える動粘度、より好ましくは500,000cS(mm
2.s
−1)を超える動粘度を有する。本発明に関してシリコーン動粘度は25℃で測定され、さらにDow Corning Corporate Test Method CTM004 1970年7月20日に示されているガラス毛細管粘度計を用いて測定することができる。
【0030】
本発明における使用のための適切なシリコーンは、Dow Corning及びGE Siliconesなどの供給者から予備形成シリコーンエマルジョンとして入手可能である。そのような予備形成シリコーンエマルジョンの使用は、加工の容易さ及びシリコーン粒子サイズの制御のために好ましい。そのような予備形成シリコーンエマルジョンは、典型的には適切な乳化剤を付加的に含み、乳化重合などの化学的乳化プロセスによって、又は高せん断ミキサーを用いた機械的乳化によって調製され得る。0.15マイクロメートル未満の平均液滴径(D3,2)を有する予備形成シリコーンエマルジョンは、一般にマイクロエマルジョンと称される。
【0031】
適切な予備形成シリコーンエマルジョンの例としては、エマルジョンDC2−1766、DC2−1784、DC−1785、DC−1786、DC−1788、DC−1310、DC−7123並びにマイクロエマルジョンDC2−1865及びDC2−1870が挙げられ、すべてDow Corningから入手可能である。これらはすべてジメチコノールのエマルジョン/マイクロエマルジョンである。また、DC939(Dow Corningから)及びSME253(GE Siliconesから)などのアモジメチコンエマルジョンも適切である。
【0032】
上記のシリコーンエマルジョンのいずれの混合物も使用し得る。
【0033】
本発明による典型的な組成物では、シリコーン(それ自体が活性成分として)のレベルは、組成物の総重量に基づき、一般に1〜8重量%、好ましくは2〜7.5重量%の範囲である。
【0034】
本発明の組成物は、適切には、少なくとも1つの無機電解質を含み得る。無機電解質は、組成物に粘度を与えるのを助けるために使用され得る。
【0035】
30℃でBrookfield V2粘度計(スピンドルRTV5、1分、20rpm)を用いて測定した場合、組成物の粘度は、適切には3,000〜10,000mPa.s、好ましくは4,000〜8,000mPa.s、より好ましくは5,000〜7,000mPa.sの範囲である。
【0036】
適切な無機電解質には、金属塩化物(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化第二鉄及び塩化アルミニウムなど)及び金属硫酸塩(硫酸ナトリウム及び硫酸マグネシウムなど)が含まれる。
【0037】
本発明における使用のための好ましい無機電解質の例には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム及びそれらの混合物が含まれる。
【0038】
本発明の組成物は、有益剤を含むコアがポリマーシェル中にカプセル化されているマイクロカプセル(iii)を含む。
【0039】
マイクロカプセルは、好ましくは、組成物全体の0.1〜5重量%の量で存在する。
【0040】
本発明に関して「有益剤」の用語には、毛髪及び/又は頭皮及び/又は皮膚(好ましくは毛髪及び/又は頭皮)に利益をもたらすことができる材料並びに美容剤などのパーソナルクレンジング組成物中に有益に組み込まれる材料が含まれる。
【0041】
マイクロカプセルのコアの有益剤は、パフューム、化粧品活性成分、例えば抗菌剤、フケ防止剤、保湿剤、コンディショニング剤、日焼け防止剤、生理学的冷却剤及び皮膚軟化油、並びにそれらの混合物から適切に選択され得る。
【0042】
好ましくは、マイクロカプセルのコアの有益剤はパフュームから選択される。パフュームは、通常、各々が香り又は芳香を有する多数のパフューム材料の混合物からなる。パフューム中のパフューム材料の数は、典型的には10以上である。パフューム類に使用されるパフューム材料の範囲は非常に広く、該材料は様々な化学物質のクラスに由来するが、一般には水不溶性油である。多くの場合、パフューム材料の分子量は150を上回るが、300を超えない。
【0043】
本発明における使用のためのパフューム材料の例には、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、リナロール、酢酸リナリル、テトラヒドロリナロール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、ジヒドロミルセノール、酢酸ジヒドロミルセニル、テトラヒドロミルセノール、テルピネオール、酢酸テルピニル、酢酸ノピル、2−フェニルエタノール、2−フェニルエチルアセテート、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、酢酸スチラリル、安息香酸ベンジル、サリチル酸アミル、ジメチルベンジルカルビノール、トリクロロメチルフェニルカルビニルアセテート、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸イソノニル、酢酸ベチベリル、ベチベロール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、2−メチル−3−(p−tert−ブチルフェニル)プロパナール、2−メチル−3−(p−イソプロピルフェニル)プロパナール、2−(p−tert−ブチルフェニル)プロパナール、2,4−ジメチルシクロヘキス−3−エニルカルボキシアルデヒド、酢酸トリシクロデセニル、プロピオン酸トリシクロデセニル、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、4−アセトキシ−3−ペンチルテトラヒドロピラン、3−カルボキシメチル−2−ペンチルシクロペンタン、2−n−ヘプチルシクロペンタノン、3−メチル−2−ペンチル−2−シクロペンテノン、n−デカナール、n−ドデカナール、9−デセノール−1、イソ酪酸フェノキシエチル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、酢酸セドリル、3−イソカンフィルシクロヘキサノール、セドリルメチルエーテル、イソロンギホラノン、オーベピンニトリル、オーベピン、ヘリオトロピン、クマリン、オイゲノール、バニリン、ジフェニルオキシド、ヒドロキシシトロネラール、イオノン、メチルイオノン、イソメチルイオノン、イロン、シス−3−ヘキセノール及びそのエステル、インダンムスク、テトラリンムスク、イソクロマンムスク、大環状ケトン、マクロラクトンムスク、エチレンブラシレート並びにそれらの混合物が含まれる。
【0044】
マイクロカプセルのコアに含まれ得るさらなる材料として、染料、顔料及び保存料が含まれていてもよい。
【0045】
マイクロカプセルのポリマーシェルは、コアセルベーション、界面重合及び重縮合などの当業者に公知の方法を用いて調製し得る。
【0046】
コアセルベーションのプロセスは、典型的には、一般に水不溶性の材料の液滴の表面への(1又は複数の)コロイド材料の沈殿による、一般に水不溶性の物質のカプセル化を含む。コアセルベーションは、簡単な場合もあり、例えば、ゼラチンなどの1つのコロイドを用いたり、又は、ゼラチンとアラビアゴムもしくはゼラチンとカルボキシメチルセルロースのような反対の電荷の2つもしくは可能であればより多くのコロイドをpH、温度及び濃度の慎重に制御された条件下で使用する複合体を用いたりする。
【0047】
界面重合は、油相中に存在する少なくとも1つの油溶性壁形成材料と、水相中に存在する少なくとも1つの水溶性壁形成材料との反応から、カプセル化されたシェルを生成する。2つの壁形成材料の間で重合反応が起こり、油相と水相との界面で共有結合の形成をもたらし、カプセル壁を形成する。この方法によって生成されるシェルカプセルの一例は、ポリウレタンカプセルである。
【0048】
重縮合は、適切な撹拌条件下にポリマー材料の予備縮合物の水溶液中で水不溶性材料(例えばパフューム)のディスパージョン又はエマルジョンを形成して所望のサイズのカプセルを生成し、酸触媒作用によって予備縮合物の縮合を生じさせるように反応条件を調整し、溶液から分離する縮合物をもたらし、分散した水不溶性材料を囲んで、凝集性フィルム及び所望のマイクロカプセルを生成することを含む。
【0049】
本発明における使用のためのマイクロカプセルを形成する好ましい方法は、典型的にはアミノプラストカプセルを生成するための、重縮合である。アミノプラスト樹脂は、1つ又は複数のアミンと1つ又は複数のアルデヒドとの反応生成物である。適切なアミンの例には、尿素、チオウレア、メラミン及びその誘導体、ベンゾグアナミン及びアセトグアナミン、並びにアミンの組み合わせが含まれる。
【0050】
好ましくは、マイクロカプセルのポリマーシェルは、メラミンホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド、メラミングリオキサール及びポリイソシアネートとポリアミンとの反応によって形成されるポリウレアから選択されるアミノプラスト樹脂である。最も好ましいポリマーシェルは、メラミングリオキサール及びポリウレアから選択される。
【0051】
好ましくは、マイクロカプセルはせん断によって活性化される;すなわち、せん断によって破壊されて内容物を放出する。
【0052】
特に好ましいマイクロカプセルは、国際公開第2013/068255号及び国際公開第2011/161618号に記載されているように調製された、Firmenich SAから入手可能なメラミングリオキシルシェルを有する。
【0053】
有利には、ポリマーシェルは、マイクロカプセルの重量の多くても20重量%を構成する。
【0054】
プロセス条件を変更することにより、所望のサイズのマイクロカプセルを公知の方法で生成することができる。マイクロカプセルは、典型的には、1〜500ミクロン、好ましくは1〜300ミクロン、より好ましくは1〜50ミクロン、最も好ましくは1〜10ミクロンの範囲の平均径を有する。必要に応じて、最初に生成されたマイクロカプセルを濾過又はスクリーニングして、サイズ均一性がより高い生成物を生成し得る。
【0055】
本発明による典型的な組成物では、マイクロカプセルのレベルは、組成物の総重量に基づき、一般に0.2〜2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%の範囲である。
【0056】
本発明の組成物は、とりわけ、
(a)pH7で1.2meq/g未満、好ましくは0.5〜1.1meq/gの平均電荷密度を有する少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナン;及び
(b)pH7で少なくとも1.2meq/g、好ましくは1.2〜3meq/g、より好ましくは1.2〜2meq/gの平均電荷密度を有する少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナン
を含むカチオン性ポリマーの組み合わせを含む。
【0057】
本発明に関して「電荷密度」の用語は、ポリマーを構成するモノマー単位上の正電荷の数のモノマー単位の分子量に対する比を指す。電荷密度にポリマー分子量を乗じた値が、所与のポリマー鎖上の正に荷電した部位の数を決定する。
【0058】
ポリガラクトマンナンは、主にガラクトース及びマンノース単位からなる多糖類であり、通常、グアー、イナゴマメ(locust bean)、アメリカサイカチ(honey locust)、火炎樹(flame tree)等のようなマメ科種子の胚乳中に見られる。グアー粉は、主として、基本的に単一成員のガラクトース分枝を有する直鎖マンナンであるガラクトマンナンから構成される。マンノース単位は、1−4−β−グリコシド結合で連結され、交互のマンノース単位の1−6結合によってガラクトースの分枝化が起こる。したがって、グアーポリマー中のガラクトース対マンノースの比は1対2である。
【0059】
本発明における使用のための適切な(1つ又は複数の)カチオン性ポリガラクトマンナン(a)には、グアーなどのポリガラクトマンナン、及び1つ又は複数の誘導体化剤との化学反応によってカチオン変性されたヒドロキシアルキルグアー(例えばヒドロキシエチルグアー又はヒドロキシプロピルグアー)などのポリガラクトマンナン誘導体が含まれる。
【0060】
誘導体化剤は、典型的には、エポキシ基、ハライド基、エステル基、無水物基又はエチレン性不飽和基などの反応性官能基、及びカチオン性窒素基、より典型的には第四級アンモニウム基などの少なくとも1つのカチオン性基を含有する。誘導体化反応は、典型的には、ポリガラクトマンナン骨格上にカチオン性基を導入し、これは一般に、酸素原子が反応したポリガラクトマンナン骨格上のヒドロキシル基に対応するエーテル結合を介して連結される。
【0061】
本発明における使用のための好ましいカチオン性ポリガラクトマンナン(a)には、グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドが含まれる。
【0062】
本発明における使用のためのグアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドは、一般に、エーテル結合した2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド基で官能化された非イオン性グアーガム骨格から構成され、典型的にはグアーガムとN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリドとの反応によって調製される。
【0063】
本発明における使用のためのカチオン性ポリガラクトマンナン(好ましくはグアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)は、一般に、500,000〜3,000,000g/mol、より好ましくは800,000〜2,500,000g/molの範囲の平均分子量(サイズ排除クロマトグラフィによって測定した重量平均分子量(Mw))を有する。
【0064】
ポリマーのカチオン電荷密度は、窒素定量のための化学試験の下で米国薬局方に記載されているケルダール法によって適切に決定される。
【0065】
好ましいカチオン性ポリガラクトマンナン(a)の具体的な例は、0.5〜1.1meq/gのカチオン電荷密度を有するグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドである。
【0066】
好ましいカチオン性ポリガラクトマンナン(b)の具体的な例は、1.2〜2meq/gのカチオン電荷密度を有するグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドである。
【0067】
カチオン性ポリガラクトマンナンの好ましい混合物の具体的な例は、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドの混合物であって、そのうちの1つが0.5〜1.1meq/gのカチオン電荷密度を有し、及び1つが1.2〜2meq/gのカチオン電荷密度を有する混合物である。
【0068】
本発明における使用のためのカチオン性ポリガラクトマンナン(a)は、JAGUAR(登録商標)C13S、JAGUAR(登録商標)C14としてRhodiaから市販されている。
【0069】
本発明における使用のためのカチオン性ポリガラクトマンナン(b)は、JAGUAR(登録商標)C17としてRhodiaから市販されている。
【0070】
好ましいカチオン性ポリガラクトマンナン(a)は、800,000〜2,500,000g/molの範囲の平均分子量及び0.5〜1.1meq/gの範囲の電荷密度を有するグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドから選択される。
【0071】
好ましいカチオン性ポリガラクトマンナン(b)は、800,000〜2,500,000g/molの範囲の平均分子量及び1.2〜2meq/gの範囲の電荷密度を有するグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドから選択される。
【0072】
本発明による典型的な組成物では、カチオン性ポリガラクトマンナンの総レベルは、組成物の総重量に基づき、一般に0.05〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.3重量%、より好ましくは0.15〜0.25重量%の範囲である。
【0073】
本発明の組成物は、性能及び/又は消費者の受容性を高めるためにさらなる成分を含んでいてもよい。そのような成分の例には、フレグランス、染料及び顔料、pH調整剤及び保存料又は抗菌剤が含まれる。これらの成分の各々は、その目的を達成するのに有効な量で存在する。一般に、これらの成分は、組成物の総重量に基づき5重量%までのレベルで個別に含まれる。
【0074】
本発明の組成物のpHは、好ましくは4〜7、より好ましくは5.5〜6.5の範囲である。
【0075】
使用の態様
本発明の組成物は、主として身体、好ましくは毛髪及び頭皮への局所適用を意図されている。
【0076】
最も好ましくは、本発明の組成物は、毛髪に局所適用され、次いで、毛髪及び頭皮にもみ込まれる。組成物は、その後、毛髪を乾燥させる前に、毛髪及び頭皮から水で洗い流される。
【0077】
本発明を、以下の非限定的な実施例によってさらに説明するが、引用されるすべてのパーセンテージは、特に明記されない限り、総重量に対する重量によるものである。
【0078】
[実施例]
3つのシャンプー組成物を調製した。
【0079】
以下の表1に示すように、蛍光を発する油溶性染料Hostasolを含有するEnacp(メラミングリオキシルencap、Firmenichから購入した)を、組成物の総重量で0.4wt%のレベルにて、各基剤への後投与によって添加した。
【表1】
【表2】
【表3】
【0080】
実施例1:
SH1、SH2及びSH3からの毛髪へのカプセルの沈着
毛髪へのカプセルの沈着を測定するために、以下の方法を用いた:
2インチ、250mgの、白人女性のバージンヘアのスイッチを使用した。
【0081】
毛髪を、最初に、毛髪1gあたり0.1gのシャンプー組成物(SH1、SH2又はSH3)で洗浄した。毛髪の房に30秒間泡立たせ、30秒間温水(35℃〜40℃)ですすいだ。
【0082】
次いで、洗浄した毛髪はエタノール抽出を受けた。2インチの毛髪スイッチ全体を、encap内に堆積した蛍光剤を抽出するために使用されるエタノール2mlを含有するバイアル中に切って入れた。毛髪試料を溶媒抽出の間に1時間揺り動かした。上記のようにして得られたエタノール溶液の200μlアリコート中の蛍光剤の濃度を、適切な較正標準を用いて決定した。
【0083】
抽出された試料を96ウェルプレートに入れ、毛髪へのマイクロカプセルの沈着レベルを測定するためにVarioskan蛍光検出器で蛍光分光法によって分析した。励起波長450nm及び発光波長520nmを用いた。
【0085】
沈着は、本発明に従うSH3において最大であることがわかる。これは、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドポリマーと組み合わせて同じ量のencapを含むSH1とは対照的である。
【0086】
実施例2:SH1、SH2及びSH3で処理した毛髪の香り強度
SH1、SH2及びSH3で処理した毛髪の香り強度を、スイッチを櫛でとかす前ととかした後に香りの専門家が評価した。
【0087】
毛髪スイッチを、最初に、上記に示す洗浄プロトコルに従って組成物で洗浄した。7インチのスイッチを使用した。次に、スイッチを一晩乾燥させる。香り強度を洗浄の24時間後に測定した。
【0088】
香り強度の結果を表3に報告する。
【表5】
【0089】
本発明に従うSH3で処理した毛髪において香り強度が最大であることがわかる。
【0090】
実施例3:SH3、SH4及びSH5からの毛髪へのカプセルの沈着
以下の組成物を調製した:
SH3−上記表3のとおり
SH4−SH3と同じであるが、Jaguar C17ポリマーを省いた。
【0091】
SH5−SH3と同じであるが、C17ポリマーをポリDADMAC(ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド;Merquat 106、Lubrizolから入手可能))に置き換えた(100%活性及び組成物の総重量に基づき、0.05重量%)。
【0092】
マイクロカプセルの毛髪への沈着の試験を、上記の実施例1に記載したのと同じ方法で実施した。
【0094】
本発明に従う組成物(SH3)は、単一のポリマーを含む組成物(SH4)及び先行技術のポリマーの組み合わせを含む組成物(SH5)よりも高い沈着をもたらすことがわかる。