特許第6880168号(P6880168)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6880168シロキサン−有機共重合体含有ポリマー組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880168
(24)【登録日】2021年5月7日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】シロキサン−有機共重合体含有ポリマー組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 75/04 20060101AFI20210524BHJP
   C08L 83/10 20060101ALI20210524BHJP
   C08G 18/61 20060101ALI20210524BHJP
   C08K 11/00 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   C08L75/04
   C08L83/10
   C08G18/61
   C08K11/00
【請求項の数】9
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-501464(P2019-501464)
(86)(22)【出願日】2016年7月13日
(65)【公表番号】特表2019-521225(P2019-521225A)
(43)【公表日】2019年7月25日
(86)【国際出願番号】EP2016066629
(87)【国際公開番号】WO2018010782
(87)【国際公開日】20180118
【審査請求日】2019年2月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】390008969
【氏名又は名称】ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】オリバー、シェーファー
【審査官】 工藤 友紀
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−511582(JP,A)
【文献】 特表2001−508818(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103421194(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103483526(CN,A)
【文献】 特開平10−279915(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00−18/87
C08L 75/00−75/16
C08L 83/00−83/16
C08L 11/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)少なくとも1つのポリウレタンポリマーと、
(B)シロキサンセグメント当たり100〜3000個のシロキサン単位と、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、およびチオウレア基から選択される少なくとも1つの基を有する少なくとも1つの有機セグメントとを有する少なくとも1つのシロキサン−有機共重合体と、
を含んでなるポリマー組成物であって、
(B)が一般式(1):
【化1】
(式中、
Rは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する一価SiC結合ヒドロカルビル基であり、フッ素または塩素により置換されていてもよく、
Xは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有するアルキレン基であり、互いに隣接していないメチレン単位が−O−基により置換されていてもよく、
Aは、アミノ基−NR’−であり、
Zは、各々同じでも異なっていてもよく、酸素原子またはアミノ基−NR’−であり、
R’は、各々同じでも異なっていてもよく、水素原子または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Yは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する二価ヒドロカルビル基であり、フッ素または塩素により置換されていてもよく、
Dは、各々同じでも異なっていてもよく、フッ素、塩素またはC〜Cアルキルエステル基により置換されていてもよい二価ヒドロカルビル基であり、互いに隣接していないメチレン単位が−O−基、−COO−基、−OCO−基または−OCOO−基により置換されていてもよく、
Bは、各々同じでも異なっていてもよく、水素原子、または官能性もしくは非官能性の有機基もしくはケイ素−有機基であり、
nは、各々同じでも異なっていてもよく、99〜2999の数であり、
aは、少なくとも1の数であり、
bは、0または1〜100の数であり、
cは、0または1〜100の数であり、
dは、少なくとも1の数であり、および
eは、0または1の数である)
のシロキサン−有機共重合体を含んでなる、
ポリマー組成物。
【請求項2】
成分(B)中のシロキサン単位の量が、好ましくは80〜99.5重量%であることを特徴とする、請求項1に記載のポリマー組成物。
【請求項3】
ポリウレタンポリマー(A)が熱可塑性であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリマー組成物。
【請求項4】
ポリウレタンポリマー(A)が、1000hPaにおいて、90〜220℃の軟化点範囲を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項5】
前記ポリウレタンポリマー(A)に対する前記シロキサン−有機共重合体(B)の重量比が、10:90〜80:20の範囲であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物の製造方法であって、
第1工程において、
成分(A)および(B)、ならびに、必要に応じて非ウレタンポリマー(A’)、有機または無機フィラー(C)、無機繊維(D)、難燃剤(E)、殺生物剤(F)、顔料(G)、UV吸収剤(H)、およびHALS安定剤(I)のうち1つ以上が、反応器に入れられて溶融され、混合アセンブリによって混合され、
第2工程において、
前記第1工程で得られた混合物が、取り出されて放冷され、ならびに
必要に応じて実施される第3工程において、
前記第2工程で得られた混合物が、必要に応じて、前記成分(A’)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、および(I)のうち1つ以上と混合され、粉砕および/またはペレット化される、
方法。
【請求項7】
前記第3工程を実施することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
連続式で実施することを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリマー組成物の押出により製造された成形物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シロキサン−有機共重合体を含んでなるポリマー組成物に関し、有機ポリマー、この製造方法、およびその使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
シリコーン類は、優れた温度、UV、および耐候安定性を有する。シリコーン類は、比較的低温でその弾性品質を保持し、したがって、脆化する傾向もない。加えて、シリコーン類は、特異的撥水性および汚れがこびりつかない表面特性を有する。さらに、シリコーン類を使用して柔軟なエラストマーを製造することができ、しばしば、医療用途に使用される。
【0003】
対照的に、熱可塑性ポリウレタン類は、場合によっては、様々な面への優れた接着性ならびに引張強さおよび破断点伸びなどの優れた機械物性を示す。しかしながら、熱可塑性ポリウレタン類(TPU)の欠点は、得られた製品は低ショアA硬さにおいてすぐさま非常に粘着性になるので、比較的柔軟な種類を製造することが技術的に難しいという事実である。
【0004】
簡単な配合によってこれら2種類の材料を改良する試みがなされてきた。独国特許第102008006004(B3)号に関連して、高分子量シリコーンポリマーをマスターバッチによりTPUに少量組み込み、これにより、TPUの耐摩擦性を改良することが言及されている。ここで、機械特性に対する他の影響は報告されていなかった。さらに、独国特許出願公開第60222454(T2)号は、いわゆる熱可塑性シリコーン加硫物として共有結合で架橋されたシリコーンゴムをTPUに混合することが記載されている。この方法により、架橋可能なシリコーン混合物は、TPU溶融物において動的加硫方法によって分布され、同時に加硫される。これの効果の1つは、親TPU材料のショアA硬さを低下させることである。この方法のデメリットとしては、場合によっては、配合処方物の引張強さが大きく低下すること、およびこの方法のためにシリコーン成分分布に対する制御を同時に可能とし、同時にシリコーン混合物の充分な化学的架橋を保証する特別に装備した反応器を必要とすることが不可欠であることが挙げられる。
【0005】
欧州特許第0250248(B1)号に記載されているように、シリコーン主鎖に官能基を導入することにより、例えば、同様に熱可塑性品質を有する材料が得られる。この方法で製造することができる熱可塑性シリコーンは、極めて優れた疎水性、低ショアA硬さ、および優れた破断点伸びを有し、非常に高い透明性も有する。欧州特許第0250248(B1)号に記載されている材料の特定の特性は、圧縮永久歪みおよび他材料への接着性などにより、いまだに必ずしも充分ではない。
【0006】
米国特許第6,846,893号およびWynne et.al., Polym. Adv. Technol. 6 (1), pp. 789-790 (1995) の両方は、このような材料をポリウレタンと混合することが記載されている。
しかしながら、米国特許第6,846,893号に示されているポリマー混合物の機械特性は熱可塑性シロキサンの組込みにより大幅に損なわれる。この時、熱可塑性シロキサンの存在は、機械的値に対して悪影響を及ぼす。記載されている実施例における別の負の影響は、単独にオリゴマー反応性シロキサンブロック共重合体がポリウレタンと混合され、このことは同様に大きなコスト増加および製造段階における装置の複雑さを意味し、TPU成分が相応に高溶融粘度を有する高分子量ポリマーであるが、シロキサン成分は相応の低溶融粘度を有するオリゴマーであるので、2つの材料の混和性に関する問題に至る。したがって、所望のポリマーの高分子形態の制御を保証することは難しい。
Wynneらにより記載された混合物を各々THF溶液から行い;それぞれのポリマーの使用された溶媒での異なる溶解度を考えると、これはポリマーの一様でない混合をもたらし得る。これの現れの1つは、シロキサン率が増加すると共に親ポリウレタンの硬さが最初増大してから再び低下する。選択された全濃度において、ポリウレタンへのシロキサン添加は、引張強さの低下をもたらす。
したがって、記載の場合において、単純なポリマー配合物の製造により、異なるポリマー相の充分な相溶性を得ることはできず、および/または特性プロファイルの約束された改良は実現しなかった。
【発明の概要】
【0007】
本発明の主題は:
(A)少なくとも1つのポリウレタンポリマーと、
(B)シロキサンセグメント当たり100〜3000個のシロキサン単位と、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、およびチオウレア基から選択される少なくとも1つの基を有する少なくとも1つの有機セグメントとを有する少なくとも1つのシロキサン−有機共重合体と、
を含んでなるポリマー組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
共重合体(B)における有機セグメントは、好ましくはウレア基、ウレタン基またはアミド基を含んでなるセグメントであり;より好ましくは、共重合体(B)における有機セグメントはウレア基またはウレタン基を含んでなるセグメントである。
【0009】
本発明により使用される共重合体(B)におけるシロキサンセグメントおよび有機セグメントの分布は、ランダム、例えば、統計的であってもよい。成分(B)は、好ましくはブロックポリマーまたは櫛型ポリマー、より好ましくはブロックポリマーを含んでなる。
【0010】
成分(B)は、好ましくは、一般式(1):
【化1】
(式中、
Rは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する一価SiC結合ヒドロカルビル基であり、フッ素または塩素により置換されていてもよく、
Xは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有するアルキレン基であり、互いに隣接していないメチレン単位が−O−基により置換されていてもよく、
Aは、各々同じでも異なっていてもよく、酸素原子、硫黄原子またはアミノ基−NR’−であり、
Zは、各々同じでも異なっていてもよく、酸素原子またはアミノ基−NR’−であり、
R’は、各々同じでも異なっていてもよく、水素原子または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Yは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する二価ヒドロカルビル基であり、フッ素または塩素により置換されていてもよく、
Dは、各々同じでも異なっていてもよく、フッ素、塩素またはC〜Cアルキルエステル基により置換されていてもよい二価ヒドロカルビル基であり、互いに隣接していないメチレン単位が−O−基、−COO−基、−OCO−基または−OCOO−基により置換されていてもよく、
Bは、各々同じでも異なっていてもよく、水素原子、または官能性もしくは非官能性の有機基もしくはケイ素−有機基であり、
nは、各々同じでも異なっていてもよく、99〜2999の数であり、
aは、少なくとも1の数であり、
bは、0または1〜100の数であり、
cは、0または1〜100の数であり、
dは、少なくとも1の数であり、および
eは、0または1の数である)
のシロキサン−有機共重合体を含んでなる。
【0011】
ポリウレタンポリマー(A)に対するシロキサン−有機共重合体(B)の重量比は、好ましくは10:90〜80:20の範囲であり、より好ましくは20:80〜60:40であり、より特に20:80〜50:50である。
【0012】
本発明のポリマー組成物は好ましくは熱可塑性である。
【0013】
本発明のポリマー組成物は好ましくは再加工可能である。
【0014】
Rの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、1−n−ブチル、2−n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル基;n−ヘキシル基などのヘキシル基;n−ヘプチル基などのヘプチル基;n−オクチル基などのオクチル基および2,2,4−トリメチルペンチル基などのイソオクチル基;n−ノニル基などのノニル基、n−デシル基などのデシル基、n−ドデシル基などのドデシル基;n−オクタデシル基などのオクタデシル基、などのアルキル基類;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基類;ビニル、1−プロペニルおよび2−プロペニル基などのアルケニル基類;フェニル、ナフチル、アントリル、およびフェナントリル基などのアリール基類;o−、m−、およびp−トリル基などのアルカリル基類;キシリル基およびエチルフェニル基またはベンジル基またはα−およびβ−フェニルエチル基などのアラルキル基類である。
【0015】
ハロゲン化基Rの例としては、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロイソプロピル基およびヘプタフルオロイソプロピル基などのハロアルキル基である。
【0016】
基Rは、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する一価ヒドロカルビル基であり、フッ素原子および/または塩素原子により置換されていてもよく、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、より特にメチル、エチル、ビニルまたはフェニル基である。
【0017】
基Xの例としては、基Yとして下記に示されたアルキレン基である。
【0018】
基Xは、好ましくは、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基、より好ましくはメチレンまたはn−プロピレン基を含んでなる。
【0019】
Aは、好ましくは基−NR’−(R’は上記定義と同じである)であり、より好ましくは−NH−基である。
【0020】
基R’は、好ましくは水素原子である。
【0021】
基Zは、好ましくは−Oーまたは−NH−の定義を有する。
【0022】
基Yの例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチレン、tert−ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基もしくはオクタデシレン基などのアルキレン基類;シクロペンチレン基、1,4−シクロへキシレン基、イソホロニレン基もしくは4,4’−メチレンジシクロへキシレン基などのシクロアルキレン基類;ビニレン、n−ヘキセニレン、シクロヘキセニレン、1−プロペニレン、アリレン、ブテニレンもしくは4−ペンテニレン基などのアルケニレン基類;エチニレンもしくはプロパルギレン基などのアルキニレン基類;フェニレン、ビスフェニレンナフチレン、アントリレンもしくはフェナントリレン基などのアリレン基類;o−、m−、p−トリレン基、キシリレン基もしくはエチルフェニレン基などのアルカリレン基類またはベンジレン基、4,4’−メチレンジフェニレン基、α−もしくはβ−フェニルエチレン基などのアルカリレン基類である。
【0023】
基Yは、好ましくは、3〜13個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、より好ましくは直鎖状または環式アルキレン基を含んでなる。
【0024】
基Dの例としては、Yとして示された例であり、およびまたポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレン基などのポリオキシアルキレン基類である。
【0025】
Dは、好ましくは、1〜700個の炭素原子を有する二価ヒドロカルビル基であり、フッ素原子、塩素原子もしくはC〜Cアルキルエステル基により置換されていてもよく、またはポリオキシアルキレン基である。Dが置換されていてもよいヒドロカルビル基である場合、Dは、好ましくは2〜12個の炭素原子、より好ましくは4〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を含んでなる。Dがポリオキシアルキレン基である場合、Dは、好ましくは20〜800個の炭素原子、より好ましくは20〜200個の炭素原子、より特に20〜100個の炭素原子を有するポリオキシアルキレン基を含んでなり、非常に好ましくは、Dは、ポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレン基を含んでなる。
【0026】
インデックスnは、好ましくは99〜800の数、より好ましくは120〜300の数、より特に120〜200の数である。
【0027】
好ましくは、aは1〜1000の数、より好ましくは3〜250の数、より特に5〜100の数である。
【0028】
bが0でない場合、bは、好ましくは1〜250の数、より特に1〜30の数である。好ましくは、bは、a+c+eの合計以下であり、特に好ましくは、bは0である。
【0029】
インデックスcは、好ましくは0または1〜10の数であり、より特に0または1〜5の数である。
【0030】
好ましくは、dは、1〜30の数であり、より好ましくは1〜20の数であり、より特に1〜10の数である。
【0031】
有機ポリシロキサン/ポリウレア/ポリウレタンブロック共重合体は既に公知であり、好ましくは、例えば、欧州特許出願公開第250248号、欧州特許出願公開第822951号または独国特許出願公開第10137855号、より好ましくは独国特許出願公開第10137855号に記載されたような従来技術による方法によって製造される。
【0032】
式(1)の可能性のある末端基Bは、かかるポリマーの合成中に標準として生じる従来技術による通例の末端基であり−例えば、水素またはイソシアネート末端基である。これらの末端基は、例えば、脂肪族アミン類、アルコール類あるいはアミノシランもしくはイソシアナトシランなどのポリマー合成中またはその後のさらなる基とも反応し得る。さらに、それ自体の合成中、例えば、第一級もしくは第二級アルコール類またはアミン類などのイソシアネート基に対して反応性である一官能性有機化合物を添加することは可能であり、加えて、これにより、的確に、シロキサン−有機共重合体(B)のレオロジー特性および分子量を制御可能となる。
【0033】
水素原子以外の末端基Bの好ましい例は、一般式:
【化2】
【化3】
【化4】
および
【化5】
(式中、
Xは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有するアルキレン基であり、互いに隣接していないメチレン単位が−O−基により置換されていてもよく、
Aは、各々同じでも異なっていてもよく、酸素原子、硫黄原子またはアミノ基−NR’−であり、
R’は、各々同じでも異なっていてもよく、水素原子または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R’’は、各々同じでも異なっていてもよく、水素原子または1〜20個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Yは、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する二価ヒドロカルビル基であり、フッ素または塩素により置換されていてもよく、
R’’’は、各々同じでも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基であり、
fは、0、1、2または3である)
の構造である。
【0034】
基R’’の例は、水素原子、およびまた基Rとして上記に示された例である。
【0035】
基R’’は、好ましくは、3〜12個の炭素原子を有するアルキル基を含んでなる。
【0036】
基R’’’の例は、基Rとして上記に示された例である。
【0037】
好ましくは、基R’’’は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、より好ましくはメチルまたはエチル基である。
【0038】
末端基Bは、より好ましくは一般式(4)のウレア基または一般式(2)もしくは(5)の末端基である。
【0039】
本発明により使用される成分(B)の場合、シロキサン単位の量は、好ましくは80〜99.5重量%、より好ましくは90〜99重量%、非常に好ましくは95〜99重量%である。
【0040】
シロキサン−有機共重合体(B)の例としては:
(CO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160−(CH−NH−CO−NH−C−Si(OC
(HCO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−C−Si(OCH
(CO)−Si−CH−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−CH−Si(OC
(HO)−Si−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH]−CO−NH−C−Si(OC
(HO)−Si−CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH]−CO−NH−CH−Si(OC
(HCO)−Si−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH]−CO−NH−C−Si(OCH
C(HCO)−Si−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH]−CO−NH−C−Si(OCHCH
n−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NCO、
n−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]15〜25−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−NH−n−C
(CO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]25〜35−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−C−Si(OC
(CO)−Si−CH−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]25〜35−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−CH−Si(OC
(HCO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]25〜35−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−C−Si(OCH
(HCO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]10〜15−[NH−C12−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160−(CH−NH−CO−NH−C−Si(OCH
(HCO)−Si−C−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]10〜15[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH]−CO−NH−C−Si(OCH
C(HCO)−Si−C−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]25〜35−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−NH−C−Si(OCHCH
(HO)−Si−C−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]25〜35−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−NH−C−Si(OC
(CO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]25〜35−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−C−Si(OC
(CO)−Si−CH−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]25〜35−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−CH−Si(OC
(HCO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]25〜35−NH(CHSiMe(OSiMe130〜160(CH−NH−CO−NH−C−Si(OCH
(HCO)−Si−C−NH−CO−NH−C12−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]25〜35−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO−NH−C−Si(OCH
C(HCO)−Si−C−NH−CO−NH−C12−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]25〜35−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO−NH−C−Si(OCHCH
(HO)−Si−C−NH−CO−NH−C12−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]25〜35−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH130〜160−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO−NH−C−Si(OC
(CO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]10〜20−NH(CHSiMe(OSiMe180〜220−CH−NH−CO−NH−C−Si(OC
(CO)−Si−CH−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−NH(CHSiMe(OSiMe180〜220(CH−NH−CO−NH−CH−Si(OC
(CO)−Si−C−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−[NH−CH−CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]3〜8−NH(CHSiMe(OSiMe180〜220(CH−NH−CO−NH−C−Si(OC
(CO)−Si−CH−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−[NH−CH−CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]3〜8−NH(CHSiMe(OSiMe180〜220(CH−NH−CO−NH−CH−Si(OC
n−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−NH−n−C
n−C−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]8〜20−NH−n−C
n−C−NH−CO−NH−C12−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]8〜20−NH−n−C
n−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]4〜10NH−n−C
n−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH
n−C−NH−CO−NH−C1018−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]8〜20−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH
H−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH
H[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−C12−NH−CO]8〜20−NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH、および
n−C−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−p−C10−CH−p−C10−NH−CO]8〜20−[NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH−CO−NH−C1018−NH−CO]4〜10NH−(CH−Si(CH−(O−Si(CH180〜220−(CH−NH
である。
【0041】
成分(B)は、より特に、R=メチル基、X=−C−、A=NHまたはOであるが好ましくはNH、Z=NHまたはOであるが好ましくはNH、R’は好ましくは水素原子、Y=−C10−CH−C10−もしくは−C1018−、D=−C−もしくは−C12−、B=
【化6】
または
【化7】
R’’=−Cもしくは−C1225、およびn=100〜300、a=5〜20、b=0、1もしくは2、c=0もしくは1であるが好ましくは0、d=少なくとも1、およびe=0もしくは1である式(1)の共重合体を含んでなる。
【0042】
本発明により使用される共重合体(B)は、好ましくは50未満、より好ましくは40未満、非常に好ましくは30未満のショアA硬さを有する。本発明により使用される共重合体(B)は、好ましくは少なくとも5のショアA硬さを有する。
【0043】
本明細書においてショアA硬さは、DIN EN 53505に従って決定される。
【0044】
成分(B)の平均分子量M(数平均)は、好ましくは少なくとも50,000g/モル、より好ましくは少なくとも100,000g/モルである。本発明により使用される共重合体(B)は、最大で1,000,000g/モルの平均分子量Mを有する。
【0045】
本発明との関連で数平均モル質量Mnは、無水酢酸を用いたアセチル化の後に100μLの注入量で、THF中、45℃において、流速1.0ml/分、Agilent Technolgies社のPLGel MixCカラムの3カラムセットでELSD(蒸発光散乱検出器)を用いた検出によりポリスチレン標準品に対するサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)によって決定される。
【0046】
本発明により使用されるシロキサン−有機共重合体(B)は好ましくは、好ましくは25℃、1000hPa(ヘクトパスカル)において固体である。
【0047】
本発明により使用されるシロキサン−有機共重合体(B)は、1000hPaにおいて、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃超、より特に120℃超、非常に好ましくは140〜220℃の軟化点範囲を有する。
【0048】
本発明の目的のため、本明細書において、軟化点範囲は、ISO 6721−10に従った損失係数(G’’/G’)が1の値である温度範囲(0.1 1/秒〜1000 1/秒のせん断速度において)と定義される。
【0049】
本発明の目的のため、用語「ポリマー」は、ホモ重合体、共重合体または三元重合体を包含する。
【0050】
本発明により使用されるポリウレタンポリマー(A)は、好ましくはSi原子を含有しない。
【0051】
ポリウレタンポリマー(A)は、好ましくは、製品が25℃、1000hPaで固体であり、25℃超、1000hPaの特定の温度範囲内で可逆的に変形することができることを意味する熱可塑性である。これらの熱可塑性ポリウレタンは、概して、当業者によりTPUと呼ばれている。
【0052】
成分(A)として使用することができる熱可塑性ポリウレタンポリマー(TPU)は当業者に公知であり、通例、直鎖状ヒドロキシ末端ポリオール(通常、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオール)、有機ジイソシアネート、および連鎖延長剤(多くの場合、短鎖ジオール)の反応により得られる。本発明の熱可塑性ポリウレタンポリマーの製造のための反応成分として有用な直鎖状ヒドロキシ末端ポリオール、有機ジイソシアネート、および連鎖延長剤は、例えば、Encyclopedia of Chemical Technology, 3rd edition, volume 23, in “Urethane Polymers”, pages 576-608 (Wiley & Sons, NY)、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, volume 13, in “Polyurethanes", pages 243-303 (Wiley & Sons, NY)および米国特許第5,905,133号、同第5,908,894号、および同第6,054,533号(これら全ては参照することにより本明細書に組み入れられるものとする)に記載されている。
【0053】
本発明により使用される熱可塑性ポリウレタンポリマー(A)の製造方法は周知である。通例、直鎖状ヒドロキシ末端ポリオール、有機ジイソシアネート、および連鎖延長剤を、イソシアネートと反応する基、より具体的には低分子量ジオール/トリオールおよびポリオールのOH基の合計に対してNCO基の当量比が通常0.9:1.0〜1.1:1.0または、それに代わり、0.95:1.0〜1.10:1.0の範囲になるような量で必要に応じて触媒および補助物質および/または添加剤と一緒に反応させる。
【0054】
ポリウレタンポリマー(A)の製造のために使用されるジオールは、好ましくはポリテトラメチレングリコール系またはポリカプロラクトン系ジオールである。
【0055】
本発明により成分(A)として使用されるTPUの好ましい例は、Pellethane(登録商標)2355−80 AE (Lubrizol社、米国オハイオ州ウィックリフ)などのポリエステルポリアジペート系ポリウレタン、またはPellethane(登録商標)2102(Lubrizol社、米国オハイオ州ウィックリフ), Pellethane(登録商標)2103 (Lubrizol社、米国オハイオ州ウィックリフ)、Elastollan(登録商標)Cシリーズ、Elastollan(登録商標)600シリーズ、およびElastollan(登録商標)Sシリーズ(BASF SE、独国)などのポリエーテル系およびポリエステル系ポリウレタンを含んでなる。
【0056】
特に好ましくは、本発明により使用される成分(A)は、ポリエーテル系TPUを含んでなる。
【0057】
ポリウレタンポリマー(A)は、好ましくは無色である。
【0058】
本発明により使用されるポリウレタンポリマー(A)は、好ましくは、最大で90、より好ましくは80未満、非常に好ましくは最大で70のショアA硬さを有する。ポリウレタンポリマー(A)は、好ましくは、少なくとも50のショアA硬さを有する。
【0059】
本発明により使用されるポリウレタンポリマー(A)は、好ましくは、15MPa超、より好ましくは20MPa超、非常に好ましくは25MPa超の引張強さを有する。ポリウレタンポリマー(A)は、最大で70MPaの引張強さを有する。
【0060】
ポリウレタンポリマー(A)の破断点伸びは、好ましくは300%超、より好ましくは500%超、非常に好ましくは700%超の値を有するが、最大で1500%の破断点伸びを有する。
【0061】
本発明により使用されるポリウレタンポリマー(A)は、好ましくは、25℃、1000hPaにおいて固体である。
【0062】
本発明により使用されるポリウレタンポリマー(A)は、1000hPaにおいて、好ましくは90〜220℃の軟化点範囲を有する。
【0063】
ポリウレタンポリマー(A)は、好ましくはペレットの形態で本発明により使用される。
【0064】
さらに成分(A)および(B)に対して、本発明のポリマー組成物は、例えば、非ポリウレタンポリマー(A’)、有機または無機フィラー(C)、無機繊維(D)、難燃剤(E)、殺生物剤(F)、顔料(G)、UV吸収剤(H)、およびHALS安定剤(I)などの成分(A)および(B)と異なるさらなる物質を含んでなり得る。
【0065】
非ポリウレタンポリマー(A’)は、好ましくは、製品が25℃、1000hPaで固体であり、25℃超、1000hPaの規定の温度範囲で可逆的に変形することができることを意味する熱可塑性である。
【0066】
必要に応じて使用される熱可塑性ポリマー(A’)の好ましい例は、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリオレフィン、機能性ポリオレフィン、ポリスチレンまたはPVCであり、特に好ましいのはポリアミドである。
【0067】
ポリマー(A’)を使用する場合、対象の量は、いずれの場合も、成分(A)の100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部である。本発明の組成物は、好ましくはポリマー(A’)を含有しない。
【0068】
本発明により必要に応じて使用されるフィラー(C)は、好ましくは無機フィラー、より好ましくは石英、タルク、炭酸カルシウム、珪藻土またはケイ酸カルシウムもしくはシリカである。
【0069】
本発明により必要に応じて使用される無機繊維(D)の好ましい例は、ガラス繊維、玄武岩繊維またはウォラストナイトであり、好ましくはガラス繊維である。
【0070】
無機繊維(D)を使用する場合、対象の量は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは5〜15重量%である。本発明のポリマー組成物は、好ましくは、成分(D)を含有しない。
【0071】
本発明により必要に応じて使用される難燃剤(E)の好ましい例は、ハロゲン化有機化合物系有機難燃剤もしくは無機難燃剤、例えば、水酸化アルミニウム(ATH)または水酸化マグネシウムである。
【0072】
難燃剤(E)を使用する場合、ATHなどの無機難燃剤が好ましい。
【0073】
本発明により必要に応じて使用される殺生物剤(F)の好ましい例は、例えばホウ酸亜鉛の様なホウ酸塩などの無機殺真菌剤、または例えばチアベンダゾールの様な有機殺真菌剤である。
【0074】
本発明により必要に応じて使用される顔料(G)の好ましい例は、有機顔料または例えば酸化鉄もしくは二酸化チタンなどの無機顔料である。
【0075】
顔料(G)を使用する場合、対象の量は、好ましくは0.2〜7重量%、より好ましくは0.5〜3重量%である。顔料(G)を使用するのが好ましい。
【0076】
本発明により必要に応じて使用されるUV吸収剤(H)の例は、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類またはトリアジン類である。
UV吸収剤(H)を使用する場合、ベンゾトリアゾール類およびトリアジン類が好ましい。
【0077】
本発明により必要に応じて使用されるHALS安定剤(I)の好ましい例は、例えばピペリジンまたはピペリジル誘導体であり、Tinuvin(BASF SE、ルートヴィヒスハーフェン(独国))を含む商品名で入手可能である、
【0078】
本発明の組成物を製造するため、好ましくは、成分(A)、(B)、必要に応じて(A’)および必要に応じて(C)〜(I)以外の成分を使用しない。本発明の組成物の製造を、例えば、成分(B)と(A)および/または(C)との反応における、ポリジメチルシロキサン−ウレタンポリエーテル、ポリジメチルシロキサンーウレアポリエーテル、ポリジメチルシロキサン−ウレタンポリエステルまたはポリジメチルシロキサン−ウレアポリエステルなどの反応生成物の生成により行うこともできる。
【0079】
本発明の組成物の個々の成分は、いずれの場合も、このような成分の1つの種類あるいはこのような成分の少なくとも2つの異なる種類の混合物を含んでなり得る。
【0080】
本発明のポリマー組成物は、好ましくは熱可塑性およびエラストマーの品質の両方を有する。
【0081】
それ故、本発明のポリマー組成物の破断点伸びは、好ましくは少なくとも200%、非常の好ましくは少なくとも500%である。本発明のポリマー組成物の破断点伸びは、好ましくは2000%以下である。
【0082】
本発明のポリマー組成物の引張強さは、好ましくは少なくとも2MPa、より好ましくは少なくとも4MPa、非常に好ましくは少なくとも10MPaである。本発明のポリマー組成物の引張強さは、好ましくは50MPa以下である。
【0083】
本発明のポリマー組成物のショアA硬さは、好ましくは最大で80、より好ましくは最大で75、非常に好ましくは最大で70であるが、少なくとも20である。
【0084】
本発明のポリマー組成物の軟化温度は、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも100℃、非常に好ましくは少なくとも130℃である。本発明のポリマー組成物の軟化温度は、好ましくは220℃以下である。
【0085】
本発明の組成物を、所望の、例えば、個々の成分の単純な混合によるなどそれ自体公知のいずれもの方法で製造してもよい。
【0086】
例えば、成分(A’)および(C)〜(I)などの必要に応じて使用する成分を、混合運転中に添加してもよく、および/またはその後に完成組成物に添加してもよい。
【0087】
本発明のさらなる主題は、本発明の組成物の製造方法であって、
第1工程において、
成分(A)および(B)、およびまた、必要に応じて成分(A’)および(C)〜(I)のうち1つ以上が、反応器に入れられて溶融され、混合アセンブリによって混合され、
第2工程において、
第1工程で得られた混合物が、取り出されて放冷され、ならびに
必要に応じて実施される第3工程において、
第2工程で得られた混合物が、必要に応じて成分(A’)および(C)〜(I)のうち1つ以上と混合され、粉砕および/またはペレット化される、
方法である。
【0088】
本発明の方法において、好ましくは第3工程を行う。
【0089】
本発明の方法において第3工程を行う場合、第2工程終了後にこれを行ってもよく、第2工程と同時に行ってもよい。
【0090】
本発明の方法を、溶媒の存在下で行ってもよく、非存在下で行ってもよいが、溶媒なしの製造が好ましい。
【0091】
本発明の方法を、連続式で行ってもよく、バッチ式で行ってもよく、半バッチ式で行ってもよいが、連続式が好ましい。
【0092】
本発明の方法の第1工程において、個別にまたは、例えば、前以て混合されたペレットの形態など既に前以て混合された形態のいずれかで、個々の成分を反応器に添加する。例えば、計量型スクリューによるなど、従来技術の方法によりこれを行ってもよい。反応器において、好ましくは、例えば、押出機スクリューなどのせん断要素によって成分を混合する。必要に応じて、混合する反応物を処理する前に従来技術により乾燥してもよい。
【0093】
本発明の方法の第2工程による本発明の混合組成物の取り出しは、混合アセンブリそれ自体により、または例えば溶融ポンプなどの輸送ユニットを付加的に用いて、同様に行ってもよい。
【0094】
熱可塑性ポリウレタンポリマー(A)に対する、本発明の方法の第1工程において使用される成分(B)の重量比は、好ましくは10:90〜80:20、より好ましくは20:80〜60:40、より特に20:80〜50:50の範囲である。
【0095】
本発明の方法を用いて、好ましくは少なくとも工程1〜2を混練機もしくは混合機または押出機を連続式運転で行い、本発明による混合のための個々の成分を、第1工程において、純粋な形態またはいずれの場合も重量測定法もしくは容量測定法で前以て混合して、混合アセンブリに連続的に供給する。1重量%未満の割合の混合物全体に存在する成分を、好ましくは、より大きな割合の成分の1つに前以て混合して供給する。
【0096】
本発明の方法の第1工程を行う温度は、使用される成分に本来依存し、当業者に公知であるが、但し、これらの温度は、使用される個々の成分の特定分解温度未満である。本発明の方法を、好ましくは250℃未満の温度、より好ましくは150〜220℃の範囲の温度、非常に好ましくは180〜210℃の温度で行う。
【0097】
本発明の方法の第1工程を、好ましくは周囲大気圧下、すなわち、900〜1100hPaで行う。しかしながら、より高い圧を使用してもよく、特に使用される混合アセンブリに依存する。それ故、使用される混練機、混合機または押出機の異なる領域の圧は、例えば、1000hPaより著しく大きく、好ましくは10,000hPaより大きく、非常に好ましくは20,000hPaより大きい。
【0098】
本発明により製造される組成物は、好ましくはペレット状または粉末状であるが、好ましくはペレット状である。対応するペレット造粒システムを用いて、本発明の組成物をマイクロペレットの形態で得ることもできる。
【0099】
第1工程による個々の成分の混合作業後、本発明の組成物を、好ましくは高粘度の熱溶融物の形態で、好ましくはダイを経て第2工程において反応器から取り出し、好ましくは冷却媒体を用いて、5℃〜60℃の温度に冷却させる。この時好ましい方法では、この取り出し後、材料を冷却媒体によって冷却し、それから、第3工程において微粉砕またはペレット造粒する。この場合、材料の冷却およびペレット造粒は、水中ペレット造粒によって同時にまたは連続して行ってよい。使用される好ましい冷却媒体は、水または空気である。好ましいペレット造粒方法は水中ペレット造粒、エアカットによるペレット造粒、およびストランドペレット造粒である。
【0100】
本発明により製造されるペレットは、一ペレット当たり好ましくは0.5g未満、より好ましくは0.25g未満、より特に0.125g未満の重量である。本発明により製造されるペレットは、一ペレット当たり好ましくは少なくとも5mgの重量である。
【0101】
本発明により得られるペレットは、好ましくは円柱状または球状であり、好ましい長さは、0.1〜10mm、より好ましくは1〜7mmの範囲である。
【0102】
本発明の方法の1つの好ましい実施形態によれば、好ましくはペレット状、粉末状または繊維上の個々の成分を、多軸押出機中に重量測定法で計量し、180〜210℃の温度で溶融して混合し、溶融ポンプによって混合アセンブリから混合物を取り出し、水中ペレット造粒によって冷却、ペレット化、および乾燥する。
【0103】
本発明の組成物の製造では、成分(A)および/または成分(B)に含有されたいずれもの官能基、および例えば加水分解または熱的結合開裂による本発明の組成物の製造中に新たに生成されるいずれもの官能基間の反応を引き起こすことは付加的に可能である。これは、アミド結合、エステル、ウレタン、ウレア、 アロファン酸またはビウレット結合を得るために存在または生成されたいずれものカルボン酸、水酸化物、アミン、イソシアネート、ウレタンまたはウレア結合の反応を含む方法により行ってもよい。
【0104】
本発明の組成物は好ましくは再加工可能である。本明細書で使用されるとき、「再加工可能」は、組成物を、射出成形およびブロー成形などの他の従来の成形作業において容易に加工することができることを意味する。その後、再加工する本発明の組成物は、元の値と同様な物理特性(例えば、引張強さ、伸び、圧縮ひずみ、および硬さ)を通常示す。
【0105】
1つの実施形態では、本発明の組成物は、DIN EN53505(ショアA)に従って測定される硬さを有し、使用される純粋なポリウレタンポリマー(A)より5ポイント低く、好ましくは10ポイント低く、非常に好ましくは15ポイント低い。
特にペレット状の本発明のポリマー組成物を、押出より下流工程においてさらなる熱可塑処理に付して成形物、好ましくは断面を形成することができる。この場合、好ましい手順によれば、ペレット化された材料の形態の本発明の組成物を従来技術により混練機または押出機に連続的に輸送し、この混練機または押出機において温度に曝すことにより加熱および可塑化し、それから、所望の輪郭形状を決定する押出ダイにより加圧する。したがって、押出ダイの構成に応じて、固体形材あるいは中空形材のいずれかを製造することができる。
【0106】
本発明のさらなる主題は、本発明のポリマー組成物の押出により製造された成形物である。
【0107】
1つの好ましい実施形態では、本発明の組成物を、プロファイルの形態で連続的に適切な押出ダイにより直接押出し、それから、−冷却後同様に−長さに化粧裁ちおよび/または断裁することができる。
【0108】
得られたポリマー組成物は、好ましくは、DIN EN ISO6721−2:2008に従った損失係数(G’’/G’)が1の値である温度が、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも100℃であることを意味する熱可塑性である。
【0109】
本発明のポリマー組成物を、TPUが現在まで使用されてきたどこでも使用することができる。
【0110】
本発明の組成物は、製造が容易である利点を有する。
【0111】
本発明の組成物は、押出、真空成形、射出成形、ブロー成形または圧縮成形などの従来技術により加工することができるという利点を有する。さらに、これらの組成物を、機械特性がほとんどまたは全く損なうことなく再加工(リサイクル)することができる。
【0112】
さらに、本発明の組成物の利点は、低ショアA硬さにもかかわらず、シリコーン分が互いに粘着する傾向を極めて低くすることである。
【0113】
本発明の組成物の密度は、好ましくは成分(A)の密度より低く、比較的軽量成分を得ることを可能とする。
【0114】
その上、本発明のポリマー組成物が低い吸水率を示すことも利点である。
【0115】
本発明の方法は、熱可塑性ポリマー混合物の特性を、特に、70未満のショアA硬さを有する可撓性材料が高引張強さおよび破断点伸びと共に得られるように、標的化方式で調整することができる。
【0116】
本発明の方法の別の利点は、広く使用することができ、非常に多用途である。
【0117】
本発明の組成物のあり得る用途としては、自動車用、エレクトロニクス用、電気的応用、通信用、家庭用、および医療用の部品および構成部品の製造が挙げられる。例えば、該組成物を使用して、電線およびケーブル用絶縁体;例えば、ベルト、ホース、ブーツ、ベローズ、シールなどの自動車および家庭用電化製品の構成部品用;ガソリンラインおよび空気路の構成部品用;建築用シール、瓶のクロージャー、家具の構成部品、ハンドヘルド工具のソフトな感触のグリップ(例えば、道具用グリップ)、カテーテルなどの医療用デバイス、スポーツ物品用、エアバッグなどの布のコーティング用、例えば、一般的ゴムパーツ用に製造することができる。
【0118】
さらなる可能性のある応用は、熱可塑性ファウリング防止コーティング、箔および薄膜の押出における処理助剤、コーティング添加剤、樹脂の改質またはビチューメンの改質用助剤などのシーラント、ポリマー処理用添加剤、衝撃靱性付与剤または難燃剤などのプラスチック添加剤、絶縁材または遮蔽材、ケーブル被覆加工における電子構成部品用包装材料、木材、紙、およびカード、織物繊維または敷布用コーティング材、例えば、革および毛皮などの天然物用コーティング材、例えば、スポーツ用靴などのスポーツ用品における膜または成分のための材料である。本発明のポリマー混合物の好ましい応用は、接着剤およびシーラントの成分として、例えば、ケーブル被覆加工、ホース、シール、キーボードマットなどの熱可塑性エラストマー用ベース材、選択的ガス透過性膜などの膜用ベース材、例えば、焦げ付き防止コーティング、組織適合性コーティング、難燃コーティングにおけるコーティング塗布用ベース材として、ならびに生体適合性材料としての使用である。
【0119】
本発明のポリマー組成物は、驚くべきことに、例えば、エレクトロニクスおよび医療部門用射出成形用途、または繊維もしくは技術的箔および薄膜のための押出用途における接着性および低温弾性に関する極めて優れた特性を示す。
【0120】
下記の実施例において、全粘度データは25℃の温度に対するものである。別段の指定がない限り、下記実施例を周囲大気圧の圧下、すなわち、約1000hPa、室温、すなわち、約23℃、および/または追加の加熱も冷却もなく室温において反応物を結合させる場合にもたらされる温度、ならびに約50%の相対大気湿度において実施する。さらに、部およびパーセントの全数字は、別段の指定がない限り、重量基準である。
【実施例】
【0121】
実施例において使用される製品は次のものである:
TPU1: BASF SE(独国ルートヴィヒスハーフェン)の商品名Elastollan(登録商標)SP9264で市販されている熱可塑性ポリウレタン(特性については表2参照);
TPU2: Covestro AG(独国レーヴァークーゼン)の商品名Desmopan(登録商標)9370Aで市販されている熱可塑性ポリウレタン(特性については表2参照);
TPU3: Covestro AG(独国レーヴァークーゼン)の商品名Desmopan(登録商標)6064Aで市販されている熱可塑性ポリウレタン(特性については表2参照);
【0122】
共重合体B1:
窒素雰囲気下、6加熱ゾーンを備えるCollin社(独国エーバースベルク)の二軸混練機において、ジイソシアネート(メチレンビス(4−イソシアナトシクロヘキサン))(H12MDI)(Covestro AG(独国レーヴァークーゼン)の商品名Desmodur Wで市販されている)を第一加熱ゾーンで計量し、11,832g/モルの分子量を有するビスアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンを第二加熱ゾーンで計量した。加熱ゾーンの温度プロファイルを次のようにプログラムした:ゾーン1は30℃、ゾーン2は140℃、ゾーン3は170℃、ゾーン4は190℃、ゾーン5は195℃、ゾーン6は185℃。回転速度は150rpmであった。ジイソシアネート(メチレンビス(4−イソシアナトシクロヘキサン))(H12MDI)を607mg/分(139mmol/時)においてゾーン1で計量し、アミン油成分を25g/分(138.5mmol/時)においてゾーン2で計量した。押出機のダイにおいて、無色高透過性ポリジメチルシロキサン−ポリウレタンブロック共重合体を得て、その後、ペレット造粒した。分子量は、146,800g/モル(数平均)、308,300g/モル(重量平均)であった。ショアA硬さは25であり、残ったイソシアネート含有量は172ppmであった。破断点伸びは425%であった。ISO6721−10に従った損失係数(G’’/G’)が1の値である温度は、この場合、185℃(測定周波数1Hz、歪み0.1%)であった。
【0123】
共重合体B2:
窒素雰囲気下、6加熱ゾーンを備えるCollin社(独国エーバースベルク)の二軸混練機において、ジイソシアネート(メチレンビス(4−イソシアナトシクロヘキサン))(H12MDI)(Covestro AG(独国レーヴァークーゼン)の商品名Desmodur Wで市販されている)を第一加熱ゾーンで計量し、14,690g/モルの分子量を有するビスアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンを第二加熱ゾーンで計量した。加熱ゾーンの温度プロファイルを次のようにプログラムした:ゾーン1は30℃、ゾーン2は140℃、ゾーン3は170℃、ゾーン4は190℃、ゾーン5は195℃、ゾーン6は185℃。回転速度は150rpmであった。ジイソシアネート(メチレンビス(4−イソシアナトシクロヘキサン))(H12MDI)を448mg/分(102.6mmol/時)においてゾーン1で計量し、アミン油成分を25g/分(102.1mmol/時)においてゾーン2で計量した。押出機のダイにおいて、無色高透過性ポリジメチルシロキサン−ポリウレタンブロック共重合体を得て、その後、ペレット造粒した。分子量は、202,400g/モル(数平均)、418,250g/モル(重量平均)であった。ショアA硬さは18であり、残ったイソシアネート含有量は153ppmであった。破断点伸びは525%であった。ISO6721−10に従った損失係数(G’’/G’)が1の値である温度は、この場合、188℃(測定周波数1Hz、歪み0.1%)であった。
【0124】
実施例1
Collin社(独国エーバースベルク)の異方向回転式二軸押出機ZK 25のゾーン1において、ホッパーにより連続的に各々ペレット状で、TPU1の1.6kgを共重合体B1の0.40kgに添加して、配合した。取入口領域(ゾーン1)における温度は100℃であり、ゾーン2において160℃にまで昇温し、ゾーン3において165℃まで昇温した。ゾーン4およびゾーン5は170℃であり、ダイを165℃で加熱した。スクリューの回転速度は60回転毎分であった。得られた均質な溶融物を水浴で30℃まで冷却されたストランドとして押出して、それから、ストランドペレット造粒機によってペレット化した。これにより共重合体B1含有率20重量%を含むポリマー配合物1.85kgを得た。
【0125】
実施例2〜6
表1に示された数字が選択される変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。
【0126】
【表1】
【0127】
【表2】
【0128】
射出成形された試験片を1週間貯蔵後、機械特性を決定した。
DIN EN53505に従って、ショアA硬さを決定する。
DIN EN53504−S1に従って、引張強さを決定する。
DIN EN53504−S1に従って、破断点伸びを決定する。
DIN EN53504−S1に従って、100%弾性率を決定する。
ASTM D624Bに従って、引裂強さを決定する。