(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも1つの膨張可能要素は、前記少なくとも1つの膨張可能要素と前記少なくとも1つの歯との間の物理的係合を可能にするように前記マウスピースと関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正システム。
前記少なくとも1つの膨張可能要素に接続されたマルチポート電磁弁または複数の電磁弁をさらに備え、前記マルチポート電磁弁または前記複数の電磁弁は、前記少なくとも1つの膨張可能要素が前記少なくとも1つの膨張可能要素のうちの選択された1つを膨張させるために使用される流体の質量を測定するように個々に選択されることを可能にすることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正システム。
前記少なくとも1つの歯との物理的係合、または、前記少なくとも1つの歯との光通信を可能にするようにマウスピースと関連付けられた少なくとも第2の歯の移動センサをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正システム。
1つまたは複数の追加的な歯の移動センサをさらに備え、前記1つまたは複数の追加的な移動センサは、1つまたは複数の力センサ、1つまたは複数の光学画像センサ、または、これらの任意の組み合わせを備えることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正システム。
前記1つまたは複数の力センサは、少なくとも1つの接触力センサ、少なくとも1つの可撓性力センサ、または、これらの任意の組み合わせを備え、前記少なくとも1つの光学画像センサは、少なくとも1つのマイクロビデオカメラ、少なくとも1つのマイクロスチルカメラ、または、これらの任意の組み合わせを備えることを特徴とする請求項5に記載の歯列矯正システム。
前記少なくとも1つの力センサは、前記少なくとも1つの歯によってそれに加えられる力及び加えられた力の位置のうちの少なくとも1つを測定し、前記少なくとも1つの光学画像センサは、前記少なくとも一つの歯の少なくとも一つの光学画像を取得することを特徴とする請求項5に記載の歯列矯正システム。
前記電子制御コンソールは、前記第2のコントローラが前記流体ポンプの作動を選択的に制御するのを補助するための少なくとも1つの流体センサ及び弁をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正システム。
前記電子制御コンソールの前記通信インターフェースは、前記患者によって操作される前記通信装置を介して、歯科医または他のユーザによって操作される前記遠隔に位置する通信装置からのプログラム命令の受信を可能にし、前記プログラム命令は、前記電子制御コンソールの前記第2のコントローラをプログラムすることを特徴とする請求項10に記載の歯列矯正システム。
前記電子制御コンソールの前記通信インターフェースは、歯科医または他のユーザによって操作される遠隔に位置する通信装置からのプログラム命令の受信を可能にし、前記プログラム命令は、前記電子制御コンソールの前記第2のコントローラをプログラムする、請求項1に記載の歯列矯正システム。
前記電子制御コンソール及び前記歯の移動モニタの前記通信インターフェースは、歯科医によって操作される通信装置を介して、歯科医または他のユーザが前記電子制御コンソール及び前記歯の移動モニタに遠隔アクセスして、前記少なくとも1つの歯の移動距離及び前記少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つのリアルタイムの測定を開始する、または、前記電子制御コンソールに保存された、前記少なくとも1つの歯の移動距離及び前記少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つを取得することを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正システム。
第2の歯列矯正器具をさらに備え、前記第1及び第2の歯列矯正器具の一方は、前記患者の上顎の少なくとも1つの歯を整列させるためであり、前記第1及び第2の歯列矯正器具の他方は、前記患者の下顎の少なくとも1つの歯を整列させるためである、請求項1に記載の歯列矯正システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、歯列矯正システムには、歯列矯正治療中の歯の移動量及び位置測定、監視、及び制御が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に開示されるのは、患者の上顎または下顎の少なくとも1つの歯を整列させるための歯列矯正器具、並びに、患者の上顎の少なくとも1つの歯及び/または、患者の下顎の少なくとも1つの歯を整列させるための少なくとも1つの歯列矯正器具を備えるシステムである。歯列矯正器具は、少なくとも1つの歯を動かすための力を加えるための力付与部材と、歯の移動データを得るための歯の移動センサ部材と、少なくとも1つの歯が移動した距離、及び、歯の移動データを形成する少なくとも1つの歯の現在位置を算出するための歯の移動モニタと、を備え得る。
【0009】
本明細書でさらに開示されるのは、システムに含まれ得る電子制御コンソールである。電子制御コンソールは、少なくとも1つの歯が移動した距離及び少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つを使用して、力付与部材の作動を制御するために、力付与部材を操作可能に接続され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、歯列矯正器具はマウスピースをさらに含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、力付与部材は、少なくとも1つの力付与部材と少なくとも1つの歯との間の物理的係合を可能にする方法でマウスピースと関連付けられ得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、歯の移動センサは、少なくとも1つの歯との物理的係合、または、少なくとも1つの歯の少なくとも1つとの光通信を可能にする方法でマウスピースと関連付けられ得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、力付与部材は少なくとも1つの膨張可能要素を備え得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、歯の移動センサは質量流量センサを含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの膨張可能要素は、少なくとも1つの膨張可能要素に少なくとも1つの歯に加えられる力を加えて維持させる流体で膨張され得、質量流量センサは、少なくとも1つの膨張可能要素を膨張する使用流体の質量を測定する。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの膨張可能要素は、複数の膨張可能要素を備え得、膨張可能要素に連結される、マルチポート電磁弁または複数の電磁弁をさらに備え得る。マルチポート電磁弁または複数の電磁弁は、膨張可能要素が個別に選択され、選択された1つの膨張可能要素を膨張させるために使用される流体の質量を測定すること可能にする。
【0017】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの歯との物理的係合、または、少なくとも1つの歯との光通を可能にする方法でマウスピースと関連付けられ得る少なくとも第2の歯の移動センサが設けられ得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、少なくとも、少なくとも1つの力センサ、少なくとも1つの光学画像センサ、及び、これらの任意の組み合わせを備え得る、第2の歯の移動センサが設けられ得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの力センサは、少なくとも1つの接触式力センサ、少なくとも1つの可撓性力センサ、及び、これらの任意の組み合わせを備え得、少なくとも1つの光学センサは、少なくとも1つのマイクロビデオカメラ、少なくとも1つのマイクロスチルカメラ、及び、これらの任意の組み合わせを備え得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの力センサは、少なくとも1つの歯によってそれに加えられた力と、加えられた力の位置と、のうちの少なくとも1つを測定し得、少なくとも1つの光学画像センサは、少なくとも一つの歯の少なくとも一つの光学画像を取得し得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、歯の移動モニタは、歯の移動センサ部材に問い合わせを行い、これに応答して、歯の移動センサから歯の移動データを受信するコントローラを備え得、コントローラは、歯の移動データから、少なくとも1つの歯が移動した距離、及び、少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つを算出する。
【0022】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソールは、力付与部材が少なくとも1つの歯に力を加えるようにする流体ポンプを備え得る。
【0023】
いくつかの実施形態において、電子制御コンソールは、流体ポンプの作動を選択的に制御するための制御装置をさらに備え得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソールは、コントローラがポンプの作動を選択的に制御するのを補助するための少なくとも1つの流体センサ及び弁をさらに備え得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソールはプログラム可能であり得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソール及び歯の移動モニタは、それぞれ通信インターフェースを備え得、通信インターフェースは電子制御コンソールと歯の移動モニタとの間のデータ通信を可能にする。
【0027】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソールの通信インターフェースは、患者によって操作される通信装置とのデータ通信を可能にし、これにより、少なくとも1つの歯が移動した距離及び少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つが、リアルタイムか保存して、遠隔に位置する歯科医または他のユーザの遠隔に位置する通信装置に患者の通信装置によって通信されることを可能にする。
【0028】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソールの通信インターフェースは、患者によって操作される通信装置を介して、歯科医または他のユーザによって操作される遠隔に位置する通信装置からプログラム命令の受信を可能にし得、プログラム命令が、制御コンソールのコントローラをプルグラムする。
【0029】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソールの通信インターフェースは、歯科医または他のユーザによって操作される遠隔に位置する通信装置からのプログラム命令の受信を可能にし、プログラム命令が制御コンソールのコントローラをプログラムする。
【0030】
いくつかの実施形態では、電子制御コンソール及び歯の移動モニタの通信インターフェースは、歯科医または他のユーザが、歯医者によって操作される通信装置、及び、歯科医によって操作される通信装置を介して制御コンソール及び歯の移動モニタに遠隔アクセスすることを可能にし得る。患者は、少なくとも1つの歯が移動した距離及び歯の現在位置の少なくとも1つのリアルタイム測定を開始するか、または、制御コンソールに保存された、少なくとも1つの歯が移動した距離及び歯の現在位置の少なくとも1つを取得する。
【0031】
いくつかの実施形態では、歯列矯正システムは、患者の上顎の少なくとも1つの歯を整列させるための第1及び第2の歯列矯正器具のうちの1方、及び、患者の下顎の少なくとも1つの歯を整列させるための第1及び第2の歯列矯正器具のうちの他方をさらに備え得る。
【0032】
本明細書でさらに開示されるのは、患者の少なくとも1つの歯を整列させるための方法である。この方法は、少なくとも1つの歯を動かす力を、力不付与部材を用いて加えるステップ、歯の移動センサ部材を用いて歯の移動データを取得するステップ、歯の移動データから、少なくとも1つの歯が移動した距離及び歯の現在位置の少なくとも1つを算出するステップ、及び、少なくとも1つの歯の動いた距離及び少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つを使用して電子制御コンソールを用いて力付与部材の作動を制御するステップを備える。
【0033】
いくつかの実施形態では、取得するステップは、コントローラで歯の移動センサに問い合わせするステップであって、これに応答して、歯の移動センサによって取得された歯の移動データを受信するステップを備え得、コントローラが、歯の移動データから、少なくとも1つの歯の移動した距離、及び、少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つを算出する、ステップを備え得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、方法は、電子制御コンソールの通信インターフェースを用いて、少なくとも1つの歯が移動した距離及び少なくとも1つの歯の現在位置のうちの少なくとも1つを患者の通信装置に送信することをさらに備え得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、方法は、患者の通信装置で、受信した、少なくとも1つの歯が移動した距離及び少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つを、遠隔に位置する歯科医または他のユーザの遠隔に位置する通信装置に送信することをさらに備え得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、送信はリアルタイムで行われる。
【0037】
いくつかの実施形態では、方法は、通信インターフェースを用いて、歯科医または他のユーザによって操作される遠隔に位置する通信装置からプログラム命令を受信するステップであって、プログラム命令が、制御コンソールのコントローラをプログラミングする、ステップをさらに備え得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、方法は、通信インターフェースを介して、歯科医または他のユーザによって操作される遠隔に位置する通信装置から、少なくとも1つの歯が移動した距離及び少なくとも1つの歯の現在位置の少なくとも1つの測定を開始するステップ、または、コントローラ内に保存された、少なくとも1つの歯が移動した距離及び少なくとも1つの歯の現在位置のうちの少なくとも1つを取得するステップをさらに備え得る。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、歯列矯正治療中の歯の移動量及び位置の測定、監視、及び制御を伴う歯列矯正システム10の実施形態を示す。システム10は、一般的に、患者の上顎または下顎の歯40を受容するように構成された少なくとも1つの歯列矯正器具またはアライナ20と、プログラム可能なモバイル電子制御コンソール50と、を備える。
【0041】
システム10のアライナ20は、制御コンソール50の制御下で、整列が必要な各歯42を所定の3次元経路に沿って移動させ整列する。整列が必要な歯42は、互いに隣接している、互いに離間している、一群に配置される、または、口腔内の同じアーチ内のすべての歯であり得る。アライナ20は、整列を必要とする1つまたは複数の歯42を舌方向L及び/または頬側/唇側方向Bに移動させるように構成され得る。
【0042】
図1に示すように、アライナ20は、略U字形のマウスピース22、1つ以上の膨張可能要素(2つの膨張可能要素32
1、32
2は例示目的のためだけに示されている)、及び、歯の移動モニタ46を備え得る。アライナ20のマウスピース22は、湾曲した唇側/頬側(顔面)壁24、湾曲した舌側壁26、顔面壁24と舌側壁26を接続する切縁/咬合側(基部)壁28、及び、これらの後端を接続する後壁29によって形成されるチャネル30を含み得る。マウスピース22は、マウスピース22が歯の整列力の下で変形しないことを確実にするために剛性または少なくとも十分に剛性であり得る、透明、半透明、または不透明な歯科適合性材料から作製され得る。マウスピース22のための適切な材料は、熱可塑性ポリカーボネート、アクリル樹脂、及び同様の材料を含むが、これらに限定されない。
【0043】
引き続き
図1を参照すると、マウスピース22のチャネル30は、患者の上顎または下顎の歯40を受容するように構成される。マウスピース22が口の中に挿入された際、顔面壁24及び舌側壁26は両方とも、それぞれ顎の歯列弓の歯40の舌側面及び顔側面40
1及び40
2に沿って延在し、基部壁28は歯40の切開縁部40
3に沿って延在する(
図2)。いくつかの実施形態では、顔面壁24及び舌側壁26が基部壁28に接続されている場合、後壁29を省略してチャネル30の端部を開放させ得る。このような実施形態は、歯列弓の第2及び/または第3の大臼歯または他の歯44のような、整列を必要としない特定の歯44を越えて延びないように顔面壁及び舌側壁24及び26の長さを短くすることが望ましい場合に有用であり得る。
【0044】
膨張可能要素32
1、32
2は、適切な流体で膨張した際に、整列を必要とする1つまたは複数の歯42に力を加えるように構成されている。このような流体は、限定ではないが、空気などの気体、水などの液体、または他の任意の適切な流体を含み得る。膨張可能要素32
1、32
2は、膨張式スリーブ、バルーン、または流体で膨張及び拡張され得る他の装置を備え得る。膨張可能要素32
1、32
2は、マウスピース22の顔面壁24及び/または舌側壁26、及び/または基部壁28の内面に取り付けられるか、または部分的に埋め込まれ得る。分岐流体導管またはチューブ36
1、36
2は、膨張可能要素32
1、32
2を流体で選択的に膨張及び収縮させるように構成されたプログラム可能な電子制御コンソール50への流体接続を可能にするように、各膨張可能要素32
1、32
2から延在し得る。通常、膨張可能要素32
1、32
2は、収縮した際、整列を必要とする歯42に対して力を及ぼさず、歯と接触してもしなくてもよい。膨張する際、膨張可能要素32
1、32
2は、膨張して整列を必要とする歯42に接触し、これにより、歯42を所望の所定の三次元経路に促す力を加える。
【0045】
引き続き
図1を参照すると、膨張可能要素32
1、32
2はマウスピース22内に選択的に配置され、これにより、これらは、各歯42をその特定の歯42に適している所定の三次元経路に沿って移動させるように、整列を必要とする1つ以上の歯42に力を加える。
図1に示すように、整列を必要とする複数の歯42とマウスピース22の舌側壁26との間に膨張可能要素32
1の1つを設けることができ、これによってこれらの歯42の舌側表42
1に力がかかる。他の膨張可能要素32
2が、整列を必要とする他の歯42とマウスピース22の顔面壁24との間に配置され、これがこの歯42の顔側面42
2に力を及ぼすようにする。アライナは、必要とされる歯列矯正に応じて、単一及び/または複数の歯の膨張可能要素の任意の組み合わせを備え得る。全ての膨張可能要素は、整列を必要とする歯の同じ側(舌側または顔側)に、または
図1のようにその反対側に配置され得る。
【0046】
図1に示すように、歯の移動モニタ46はマウスピース22の外面に配置され得る。アライナの他の実施形態では、歯の移動モニタ46は、マウスピース22の外面に部分的に埋め込まれ得る。また他の実施形態では、歯の移動モニタ46は、マウスピース22内に完全に埋め込まれ得る。
【0047】
ここで
図3を参照すると、歯の移動モニタ46は、コントローラ90と、コントローラ90に接続された電源92と、コントローラ90に接続されたメモリ94と、を含み得る。コントローラ90は、さらに詳細に説明するように、整列を必要とする1つまたは複数の歯42に力を加えて維持するために1つまたは複数の膨張可能要素にポンプで送り込まれた流体(例えば空気または水)の量を測定する、質量流量センサ100から入力を受け取る。歯の移動モニタ46はさらに、コントローラ90に接続された通信インターフェース96を含み得、これにより歯の移動モニタ46がプログラム可能な電子制御コンソール50と通信することが可能になる。歯の移動モニタ46のコントローラ90は、限定することなく、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、または、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含み得る。
【0048】
図2は、上述のアライナの2つ、すなわち、患者の上顎の歯40を受ける第1のアライナ20
aと、患者の下顎の歯40を受ける第2のアライナ20と、を含む別の実施形態である、システム(モバイルプログラム可能な電子制御コンソールを図示せず)を示す。アライナ20
a、20
bは移動し、これにより、患者の上顎及び下顎の1つまたは複数の歯42
a、42
bを整列させるように構成される。アライナ20
a、20
bはそれぞれ、1つまたは複数の膨張可能要素32
a、32
b及び歯の移動モニタ46
a、46
bを含み得る。他の実施形態では、アライナのうちの1つのみに歯の移動モニタが設けられ得る。このような実施形態では、単一の歯の移動モニタが、各アライナに関連付けられた質量流量センサによって得られた質量流体流量測定値を受け取ることになる。
【0049】
再び
図1を参照すると、システム10のプログラム可能な電子制御コンソール50は、流体マイクロポンプ57、流体センサ装置58、電磁弁54、マイクロポンプ57の作動を制御するためのコントローラ52、及び、電磁弁54を備え得る。制御コンソール50のマイクロポンプ57は、これらの分岐流体管36
1、36
2、主流体管36、及び、マルチポート電磁弁または複数の電磁弁を介してアライナ20の1つまたは複数の膨張可能要素32に接続され得る、これにより、膨張可能要素32
1、32
2を流体で膨張及び拡張させることができるようにする。コネクタ38を主流体管36の自由端に設けて、制御コンソール50の外部に位置するマイクロポンプ57の出口66に取り外し可能に接続できるようにすることができる。制御コンソール50の電磁弁54は、患者、医師、及び/または他のエンドユーザが、流体管36を制御コンソール50から外す前に、マイクロポンプ57の流体圧力を調整し、流体圧力を解放して1つまたは複数の膨張可能要素32を収縮させることができるように構成される。
【0050】
制御コンソール50のマイクロポンプ57は、圧電マイクロポンプ、静電マイクロポンプ、空気圧マイクロポンプ、リニアポンプ、シリンジポンプ、または、1つ以上の膨張可能要素32を上述の流体(例えば、空気、水など)のうちのいずれかで膨張させることができ、かつ、モバイル制御コンソール50内に収容され得る、任意の他の適切なポンプを含み得る。
【0051】
制御コンソール50のコントローラ52は、マイクロポンプ57の作動を選択的に制御することができる任意の適切なマイクロコントローラを備え、これにより、整列を必要とする歯42に膨張可能要素32
1、32
2によって及ぼされる力が一定、可変、またはそれらの組み合わせであり得る。コントローラ52は、歯科医、歯科技工士、及び/または患者によってその場でまたは遠隔的にプログラムされるように構成されている。膨張可能要素32
1、32
2は、マイクロポンプ57を作動させるようにコントローラ52をプログラムすることによって、整列を必要とする歯42に所望の大きさの一定の力を加えるように作られ得、これにより、整列を必要とする歯42がそれらの所定の3次元経路に沿って移動するように、膨張可能要素32
1、32
2を拡張させ、所望の力を維持させる圧力まで膨張する。
【0052】
コンソール50のコントローラ52は、マイクロポンプ57及び電磁弁54を選択的に作動させるようにもプログラムされ得、これにより、マイクロポンプ57は、例えば、整列を必要とする歯42に脈動力をもたらす周期的なパルスの形態で、整列を必要とする歯42に変動力をそれらが及ぼすように、膨張可能要素32
1、32
2を拡張及び膨張させ、電磁弁54が膨張可能要素を収縮及び縮小させる。そのようにプログラムされると、コントローラ52は、周期的に(歯科医または歯科技工士によって選択された所望の周波数で)適切な時点でマイクロポンプ57及び電磁弁54を作動及び停止し、これにより、マイクロポンプ57は膨張可能要素32
1、32
2を拡張及び膨張させ、これにより、膨張可能要素32
1、32
2が、整列を必要とする歯42に一定時間所望の力を加え、マイクロポンプ57を停止して一定時間電磁弁54を開いて流体圧力を解放し、膨張可能要素32
1、32
2を収縮させる。
【0053】
コンソール50のコントローラ52は、歯科医または歯科技工士によって、整列を必要とする歯42がその最終的な位置に到達すると、マイクロポンプ57の作動を停止させ、整列を必要とする歯42に膨張可能要素32
1、32
2によって及ぼされる力を止めるために電磁弁54を開くようにプログラムされ得る。制御コンソール50のコントローラ52は、システム10の各アライナ20の歯の移動モニタ46によって取得された歯の移動量及び/または位置データを記憶し得る。制御コンソールのコントローラ52は、限定することなく、マイクロコントローラ、外部メモリを有するマイクロプロセッサ、または、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を備え得る。
【0054】
続けて
図1を参照すると、制御コンソール50の流体センサ装置58は、マイクロポンプ57の作動を選択的に制御するためにコントローラ52によって使用されることができるマイクロポンプ性能データをコントローラ52に提供する。流体センサ装置58は、流体圧力センサ60、流体流速センサ62、及び、流体流量センサ64を備え得る。流体圧力センサ60はマイクロポンプ57の流体圧力を検出し、流体流速センサ62はマイクロポンプ57の流体流速度を測定し、そして、流体流量センサ64はマイクロポンプ57の流体量を測定する。流体圧力、流速、及び、流量の測定値は、作動及びポンプ速度の速度を制御するようにコンソール50のコントローラ52によって使用され得、これにより、マイクロポンプ57は、所望の膨張圧力及び対応する歯の移動力を維持する。
【0055】
制御コンソール50のコンソール通信インターフェース56は、さらに後述するように、歯の移動モニタ46で得られた歯の移動量及び/または位置データを受け取るように構成され得る。
【0056】
ここで
図4A及び
図4Bを参照すると、質量を測定することによる歯の移動センサとしてのアライナの質量流量センサ100が、膨張可能要素32(
図4A)または膨張可能要素32
1−6(
図4B)を膨張させるために使用される。次に、質量流量測定値が歯の移動モニタ46に伝達され得、歯の移動モニタ46は測定値を使用してリアルタイムで歯の移動量、及び/または、歯の位置、及び/または、直前の歯の移動量及び/または歯の位置の計算から歯の位置を算出する。質量流量センサ100は、適切な整列のための所望の経路に沿って、整列を必要とする歯42、42
1−6を移動させる力をかけるように膨張可能要素32または膨張可能要素32
1−6が歯を移動させる力を加える原因となる圧力まで膨張可能要素32を膨張させるために使用される流体の第1の体積の質量を測定する。歯42、42
1−6が移動すると、膨張可能要素32または膨張可能要素32
1−6は追加の量の流体で膨張してその中の圧力を維持し、これにより、歯42、42
1−6に加えられる力を維持する。追加の体積の流体が、膨張可能要素32または膨張可能要素32
1−6のサイズ(体積)の対応する増加をもたらす。膨張可能要素32または膨張可能要素32
1−6のサイズまたは体積の増加は、歯42、42
1−6が移動した位置及び/または距離を算出するために歯の移動モニタ46によって使用される。
【0057】
図4〜
図6に示すように、質量流量センサ100は、主流体管36と直列にまたは分路接続されて、膨張可能要素32または各膨張可能要素32
1−6の中に送り込まれる流体(気体または液体)の質量を測定できる。質量流量センサ100は、質量流体流量測定値を歯の移動モニタ46に送信するように構成され得、これは、質量流体流量測定値を使用して歯の位置及び/または歯の移動量を算出する。
図4Bに示すような、複数の膨張可能要素32
1−6を有するアライナの実施形態は、マルチポート電磁弁または複数の電磁弁102と、複数の膨張可能要素32
1−6のそれぞれを主流体管36と流体的に接続する個々の流体管36
1−6と、を含み得る。主流体管36と個々の流体管36
1−6のうちの選択された1つとの間の流体連通により、質量流量センサ100は、選択された膨張可能要素32
1−6に送り込まれる流体の質量を測定することができる。他の実施形態では、質量流量センサを個々の流体管のそれぞれと接続して、そのそれぞれの膨張可能要素32
1−6への質量流体の流れを測定することができる。さらに他の実施形態では、主流体管を省略して、個々の各流体管が制御コンソールに直接接続され得る。このような実施形態では、質量流量センサを個々の流体管のそれぞれと接続して、そのそれぞれの膨張可能要素32
1−6への質量流体の流れを測定することができる。
【0058】
歯の移動モニタ46は、コントローラ90を介して、質量流量センサ100に問い合わせを行い、それに応答して、質量流量センサ100によって得られた質量流体流量測定値を受信するように構成され得る。次いで、歯の移動モニタ46のコントローラ90は、質量流体流量測定値を使用して、リアルタイムで、膨張可能要素32または膨張可能要素32
1−6の体積(増加)を算出し、したがって、整列を必要とする各歯42が移動した量、及び/または、歯の現在位置を算出し、かつ/あるいは、整列を必要とする各歯42がモニタ46によってメモリに記憶された以前に算出された歯の位置に対して移動した現在位置及び/または量を算出する。ある実施形態では、歯の治療前の位置と、セットアップ(歯の最終位置)と、を表す三次元ファイルが、患者用のマウスピース22を製造する際に使用するために得られる。次いで、治療前の位置とセットアップとの間の任意のサブステップが、歯の移動モニタ46を用いて上述したように導出され得る。モニタ46のコントローラ90によって実行される計算は、1つまたは複数の膨張可能要素32の体積変化に基づき得る。
【0059】
歯の移動モニタ46(
図3)の通信インターフェース96及びプログラム可能な電子制御コンソール50(
図1)の通信インターフェース56は、有線、無線、または光接続を介して互いに通信するように構成され得る。これにより、歯の移動モニタ46が歯の移動量及び位置データを制御コンソール50に送信することが可能になる。さらに、歯の移動モニタ46と制御コンソール50との間の双方向通信により、歯科医または他の歯科技工士が制御コンソール50を使用して、歯の移動モニタ46を介してリアルタイムで歯の移動量及び/または、位置の測定値を取得できる。無線通信は、ブルートゥース(登録商標)、ワイヤレス・フィディリティー(Wi−Fi)近距離無線通信(NFC)、及び/または無線周波数識別(RFID)を含むがこれらに限定されない任意の適切な無線周波数(RF)方法を使用して実施することができる。光通信は、限定はしないが赤外線(IR)などの任意の適切な光通信方法を使用して実施することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、制御コンソール通信インターフェース56は、患者によって使用される通信装置70と通信するようにさらに構成することができ、それには、限定しないが、前述の有線、RF、及び/または光学的方法を介した、スマートフォン、タブレットコンピュータ、及び/またはパーソナルコンピュータなどのハンドヘルドモバイル装置が含まれる。通信装置70は、携帯電話ネットワークなどのセルラーネットワーク、及び/または、インターネットなどのコンピュータネットワークに通信可能に接続され得る。コンピュータネットワークは、ローカルサーバ、または、インターネット上でホストされるパーソナルコンピュータまたはリモートサーバのネットワーク(例えば、クラウドコンピューティング構成)とすることができる。このように構成されると、コンソール通信インターフェース56は、制御コンソール50が、リアルタイムまたは記憶された歯の移動量及び/または位置データ(制御コンソール50のコントローラ52及び/または歯の移動モニタ46のコントローラ90に記憶されている)を、患者の通信装置70を介して、遠隔に位置する歯科医または歯科技工士によって使用される通信装置72に送信することを可能にする。歯科医または歯科技工士によって使用される通信装置72は、限定されないが、スマートフォン、タブレットコンピュータ、及び/またはパーソナルコンピュータなどのハンドヘルドモバイル装置を含み得る。次に、歯科医または歯科技工士は、通信装置72を使用して、受信した歯の移動データに応答して、遠隔地から患者の通信装置を介して新しいプログラムを制御コンソール50のコントローラ52に送信することができる。さらに、歯科医または歯科技工士は、通信装置70及び72を介して制御コンソール50に遠隔アクセスし、歯の位置モニタ46及び制御コンソールを介して歯の移動量及び位置のリアルタイム測定を開始することができ、あるいは、制御コンソール50に記憶されている歯の移動量及び位置データを取得する。
【0061】
システムのいくつかの実施形態では、質量流量センサを用いて得られた質量流体流量測定値は、追加の歯の移動量及び/または歯の位置測定方法と組み合わされ得る。例えば、
図5Aは、先に説明され、
図1、
図2、
図4A、及び
図4Bのいずれかに示されるアライナと同様のアライナ120を備える実施形態を示しているが、アライナ120は、接触力センサ80の形態をとる1つまたは複数の追加の歯の移動センサをさらに含む。接触力センサは、アライナ120のマウスピース22内に配置される。力センサ80は、整列を必要とする歯42に隣接している。力センサ80が膨張可能要素32によって移動される歯42によって係合されると、センサ80は歯42によって及ぼされる力の量を測定し、測定された力の量を表す信号(有線、無線、または光学)を生成する。次いで、歯の移動モニタ46は、質量流体流量測定値、力測定値、または質量流体流量測定値及び力測定値の両方を選択的に使用して、リアルタイムの歯の移動量及び/または各歯42の位置、及び/或いは、前回の歯の移動量及び/または歯の位置の算出以降の、歯の移動量及び/または各歯42の位置を算出することができる。1つまたは複数の力センサ80はそれぞれ、限定はしないが、ピエゾ抵抗センサ、ひずみゲージ、ロードセル、または任意の他の適切な圧力センサなどの圧力センサを備え得る。1つまたは複数の接触力センサ80は、マウスピース22の顔面壁24及び/または舌側壁26及び/または基部壁28の内面に取り付けるかまたは部分的に埋め込まれ得、これにより、各センサ80が、膨張可能要素32の反対側の歯42の側部と接触する。
【0062】
図5Bは別の実施形態を示しており、システムは先に説明され、
図1、
図2、
図4A、及び
図4Bのいずれかに示されるアライナと同様のアライナ220を備えているが、アライナ220は、歯の移動センサとして作動可能な、整列を必要とする1つまたは複数の歯42に隣接して配置された、1つまたは複数の可撓性力センサ84をさらに備える。可撓性力センサ84が膨張可能要素32によって動かされる1つまたは複数の歯42によって係合されると、センサ84は、可撓性力センサ84上の各歯42によって加えられる測定された力の量及び位置を表す入力を測定する。次いで、歯の移動モニタ46は、質量流体流量測定値、力測定値、または質量流体流量測定値及び力測定値の両方を選択的に使用して、リアルタイムの歯の移動量及び/または各歯42の位置、及び/或いは、前回の歯の移動量及び/または歯の位置の算出以降の、歯の移動量及び/または各歯42の位置を算出することができる。1つまたは複数の可撓性力センサ84のそれぞれは、Tekscan(登録商標)によって市販されているFlexiForce(登録商標)力センサ、Interlink Electronics(登録商標)によって市販されているFSR 400 Force Sensing Resistor(登録商標)、Faraday−Sensorenによって市販されているK90cN力センサ、Pressure Profile Systems、Incによって市販されているS8−1N SingleTact力センサ、または、アルプス電気株式会社によって市販されているHSFPAR003A力センサを含み得る。1つまたは複数の可撓性力センサ84は、マウスピース22の顔面壁24及び/または舌側壁26及び/または基部壁28の内面に取り付けるかまたは埋め込まれ、これにより、各センサ84が、1つまたは複数の膨張可能要素32の反対側にある、歯42の側部と接触する。
【0063】
図5Cは、先に説明され、
図1、2、4A、及び4Bのいずれかに示されるアライナと同様のアライナ320を備えるシステムのさらに別の実施形態を示すが、アライナ320は、マウスピース22内に配置された1つまたは複数の光学イメージセンサをさらに備え、光学画像センサは、整列を必要とする少なくとも1つまたは複数の歯42の位置の光学画像を撮像し、従って、歯の移動センサとして作動する。各光学画像センサ86は、取り込まれた光学画像(ビデオまたは静止画)を表す信号(有線、無線、または光学)を生成し、これを使用して、リアルタイムの画像内の各歯の移動量及び位置、或いは、前回に算出された歯の位置からの移動量を算出する。歯の移動モニタ46は、質量流体流量測定値、取り込まれた光学画像、または、質量流体流量測定値と取り込まれた光学画像の両方を選択的に使用して、リアルタイムの歯の移動量及び/または歯42の位置、及び/或いは、前回の歯の移動量及び/または歯の位置の算出以降の歯42の移動量及び/または歯の位置を算出する。各画像センサ86は、限定することなく、アライナ320のマウスピース22内に目立たないように一体化することができ、光学画像を信号(有線、無線、または光)に変換することができる、マイクロビデオカメラ、マイクロスチルカメラ、または他の適切な画像センサを含み得る。1つまたは複数の光学画像センサは、マウスピース22の顔面壁24及び/または舌側壁26及び/または基部壁28の内面に取り付けられるか埋め込まれ得、これにより、各センサが、整列を必要とする1つまたは複数の歯42の光学画像を取得できる。
【0064】
図5Dは、上顎の整列を必要とする1つまたは複数の歯42を整列する第1のアライナ420
a(この実施形態では透明)、及び、下顎の整列を必要とする1つまたは複数の歯42を整列する第2のアライナ420
bを備えるシステムのさらに別の実施形態を示す。アライナ420
a、420
bもまた、先に説明され、
図1、
図2、
図4A、及び
図4Bのいずれかに示されたアライナと同様であるが、第1のアライナ420
aは、歯の位置センサとして機能し、第1のアライナのマウスピース22の基部壁28の外面に取り付けられるかまたは部分的に埋め込まれ得る(或いは基部壁28に完全に埋め込まれている)、少なくとも第1の光学画像センサ86
aをさらに備え得る。第1の光学画像センサ86
aは、透明な第2のアライナ420
bを通して、反対側の下顎の整列を必要とする1つまたは複数の歯42の位置の光学画像を撮像し得る。第2のアライナ420
bは、歯の位置センサとして機能し、第2のアライナのマウスピース22の基部壁28の外面に取り付けられるかまたは部分的に埋め込まれ得る(或いは基部壁28に完全に埋め込まれている)、少なくとも第2の光学画像センサ86
bをさらに備え得る。第2の光学画像センサ86
bは、透明な第1のアライナ420
aを通して、反対側の上顎の整列を必要とする1つまたは複数の歯42の位置の光学画像を撮像し得る。光学画像センサ86
a、86
bは、取り込まれた光学画像(ビデオまたは静止画)を表す信号(有線、無線、または光学)を生成し、これは、リアルタイムの各歯42の移動量及び位置、或いは、前回算出された歯の位置以降の歯の移動量を算出するために歯の移動モニタ46
a、46
bによって使用され得る。歯の移動モニタ46
a、46
bは、質量流体流量測定値、取り込まれた光学画像、または質量流体流量測定値と取り込まれた光学画像の両方を選択的に使用して、リアルタイムの歯の移動量及び/または各歯42の位置、及び/或いは、前回の歯の移動量及び/または歯の位置の算出以降の歯の移動量及び/または各歯42の位置を算出することができる。光学画像センサ86
a、86
bのそれぞれは、限定しないが、アライナ420
a、420
bのマウスピース22内に目立たないように一体化することができ、光学画像を信号(有線、無線、または光学)に変換することができるマイクロビデオカメラ、マイクロスチルカメラ、または任意の他の適切な画像センサを含み得る。
【0065】
他の実施形態では、システムは、質量流量センサ、1つまたは複数の接触力センサ80、1つまたは複数の可撓性力センサ84、及び、1つまたは複数の光学画像センサ86、86
a、86
bを含み得る。接触力センサ80、可撓性力センサ84、及び、光学画像センサ86、86
a、86
bは、それらに関連する歯の移動モニタに、またはそれらと関連して(例えば、有線、無線、または光学的に)通信可能に接続され得る。無線接続は、ブルートゥース(登録商標)、ワイヤレス・フィディリティー(Wi−Fi)、及び/または、無線周波数識別(RFID)を含むがこれらに限定されない任意の適切な無線周波数(RF)方法を使用して実施され得る。光接続は、限定はしないが赤外線(IR)などの任意の適切な光通信方法を使用して実施され得る。
【0066】
歯列矯正システム、その個々の構成要素、ならびにそれらの対応する操作方法及び使用方法を例示的な実施形態に関して説明してきたが、これらはそれらに限定されない。むしろ、添付の特許請求の範囲が、特許請求の範囲と同等の範囲から逸脱することなく当業者によってされ得る、歯科列矯正システム、その個々の構成要素、ならびにそれらの対応する作動及び使用方法の他の変形形態及び実施形態を含むように広く解釈されるべきである。