特許第6880205号(P6880205)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グァンドン オッポ モバイル テレコミュニケーションズ コーポレーション リミテッドの特許一覧

特許6880205通信方法、端末機器及びネットワーク機器
<>
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000002
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000003
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000004
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000005
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000006
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000007
  • 特許6880205-通信方法、端末機器及びネットワーク機器 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880205
(24)【登録日】2021年5月7日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】通信方法、端末機器及びネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20210524BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20210524BHJP
【FI】
   H04W16/28
   H04W76/10
【請求項の数】25
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-542590(P2019-542590)
(86)(22)【出願日】2017年2月6日
(65)【公表番号】特表2020-509664(P2020-509664A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(86)【国際出願番号】CN2017072989
(87)【国際公開番号】WO2018141111
(87)【国際公開日】20180809
【審査請求日】2020年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【審査官】 石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】 特表2019−534615(JP,A)
【文献】 NTT DOCOMO, Samsung, Mitsubishi Electric, MediaTek, Sharp, OPPO, MTI, [InterDigital], [CATT], [LG], [Huawei]..,WF on Beam Correspondence [online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1701351,2017年 1月19日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1701351.zip>
【文献】 Samsung,UL beam management RS [online],3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612496,2016年11月 4日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1612496.zip>
【文献】 Lenovo,Consideration on the resource configuration of PRACH for UEs with/without TX/RX reciprocity [online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1- 1700561,2017年 1月 9日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700561.zip>
【文献】 vivo,Discussion on beam management for NR MIMO [online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1700274,2017年 1月 9日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700274.zip>
【文献】 Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Beam Measurements and TX/RX Beam Correspondence [online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1701090,2017年 1月 9日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1701090.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
端末機器が前記端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を決定するステップと、
前記端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報と前記端末機器の能力情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを送信するステップと、を含み、
ここで、前記端末機器の能力情報と前記ビーム対応性情報が、前記RRCシグナリングの異なる指示フィールドに担持され、前記端末機器の能力情報が前記端末機器のアップリンク送信ビームグループの情報を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報が、前記アップリンク送信ビームグループの数と前記アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項2】
前記ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、前記複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記方法はさらに
前記端末機器が前記ネットワーク機器に、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを送信することを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
前記方法はさらに
前記端末機器が前記ネットワーク機器に、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを送信することを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項5】
前記方法はさらに
前記端末機器が前記ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを送信することを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項6】
記MAC CEはさらに前記端末機器の前記アップリンク送信ビームの情報又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項に記載の通信方法。
【請求項7】
前記アップリンク送信ビームの情報は前記アップリンク送信ビームの数を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報はさらに、前記アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数を含むことを特徴とする請求項に記載の通信方法。
【請求項8】
端末機器がビーム対応性情報を決定する前記ステップは、
前記端末機器が、前記端末機器による少なくとも1つのダウンリンク受信ビームに対する測定に基づき、アップリンク伝送用のアップリンク送信ビームを決定できる条件、又は
前記端末機器が、前記ネットワーク機器が前記端末機器の少なくとも1つのアップリンク送信ビームを測定することで得られる前記ネットワーク機器の指示に基づき、ダウンリンク伝送用のダウンリンク受信ビームを決定できる条件のうちの少なくとも1つを満たすと、
前記端末機器が、前記ビーム対応性情報が前記端末機器におけるビーム対応性の成立を示すことを決定することを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項9】
端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、
前記端末機器が前記ネットワーク機器の指示に基づき、前記ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を報知することを含むことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項10】
通信方法であって、
ネットワーク機器が端末機器から送信された、前記端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を受信するステップと、
前記ビーム対応性情報に基づき、前記端末機器におけるビーム対応状況を決定するステップと、を含み、
ここで、ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、
前記ネットワーク機器が前記端末機器から送信された、前記ビーム対応性情報と前記端末機器の能力情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを受信することを含み、ここで、前記端末機器の能力情報と前記ビーム対応性情報が、前記RRCシグナリングの異なる指示フィールドに担持され、前記端末機器の能力情報が前記端末機器のアップリンク送信ビームグループの情報を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報が、前記アップリンク送信ビームグループの数と前記アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項11】
記アップリンク送信ビームグループの情報はさらに、前記アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
【請求項12】
ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、
前記ネットワーク機器が、前記端末機器が前記ネットワーク機器の指示に基づき報知した前記ビーム対応性情報を受信すること、を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
【請求項13】
端末機器であって、
前記端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を決定するための決定モジュールと、
ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報と前記端末機器の能力情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを送信するための通信モジュールと、を含み、ここで、前記端末機器の能力情報と前記ビーム対応性情報が、前記RRCシグナリングの異なる指示フィールドに担持され、前記端末機器の能力情報が前記端末機器のアップリンク送信ビームグループの情報を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報が、前記アップリンク送信ビームグループの数と前記アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数を含むことを特徴とする端末機器。
【請求項14】
前記ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、前記複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含むことを特徴とする請求項13に記載の端末機器。
【請求項15】
前記通信モジュールは具体的には、
前記ネットワーク機器に、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを送信することに用いられることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の端末機器。
【請求項16】
前記通信モジュールはさらに、
前記ネットワーク機器から送信された複数の配置情報を受信すること、及び
前記ビーム対応状況に対応する配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信すること、に用いられ、
前記複数の配置情報は、前記複数のビーム対応状況で前記端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応することを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の端末機器。
【請求項17】
前記複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、前記第1の配置情報及び第2の配置情報はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立の状況で前記端末機器が前記ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、前記通信モジュールは具体的には、
前記ビーム対応性情報が端末機器におけるビーム対応性の成立を示す場合、前記第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて前記ランダムアクセス信号を送信すること、或いは、
前記ビーム対応性情報が前記端末機器におけるビーム対応性の不成立を示す場合、前記第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて前記ランダムアクセス信号を送信することに用いられることを特徴とする請求項16に記載の端末機器。
【請求項18】
前記通信モジュールは具体的には、
前記ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを送信することに用いられることを特徴とする請求項13乃至請求項17のいずれか一項に記載の端末機器。
【請求項19】
記MAC CEはさらに前記端末機器の前記アップリンク送信ビームの情報又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18に記載の端末機器。
【請求項20】
前記アップリンク送信ビームの情報は前記アップリンク送信ビームの数を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報はさらに、前記アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数を含むことを特徴とする請求項19に記載の端末機器。
【請求項21】
前記決定モジュールは具体的には、
前記端末機器が、前記端末機器による少なくとも1つのダウンリンク受信ビームに対する測定に基づき、アップリンク伝送用のアップリンク送信ビームを決定できる条件、又は
前記端末機器が、前記ネットワーク機器が前記端末機器の少なくとも1つのアップリンク送信ビームを測定することで得られる前記ネットワーク機器の指示に基づき、ダウンリンク伝送用のダウンリンク受信ビームを決定できる条件のうちの少なくとも1つを満たすと、
前記ビーム対応性情報が前記端末機器におけるビーム対応性の成立を示すことを決定することに用いられることを特徴とする請求項13乃至請求項20のいずれか一項に記載の端末機器。
【請求項22】
前記通信モジュールは具体的には、
前記ネットワーク機器の指示に基づき、前記ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を報知することに用いられることを特徴とする請求項13に記載の端末機器。
【請求項23】
ネットワーク機器であって、
端末機器から送信された、前記端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を受信するための通信モジュールと、
前記ビーム対応性情報に基づき、前記端末機器におけるビーム対応状況を決定するための決定モジュールと、を含み、
前記通信モジュールが具体的に、
前記端末機器から送信された、前記ビーム対応性情報と前記端末機器の能力情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを受信するために使用され、ここで、前記端末機器の能力情報と前記ビーム対応性情報が、前記RRCシグナリングの異なる指示フィールドに担持され、前記端末機器の能力情報が前記端末機器のアップリンク送信ビームグループの情報を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報が、前記アップリンク送信ビームグループの数と前記アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数を含むことを特徴とするネットワーク機器。
【請求項24】
記アップリンク送信ビームグループの情報はさらに、前記アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数を含むことを特徴とする請求項23に記載のネットワーク機器。
【請求項25】
前記通信モジュールは具体的には、
前記端末機器が前記ネットワーク機器の指示に基づき報知した前記ビーム対応性情報を受信することに用いられることを特徴とする請求項23に記載のネットワーク機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、通信分野に関し、具体的には、通信方法、端末機器及びネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチビーム(multi−beam)システムでは、端末機器及びネットワーク機器はビームフォーミングによって複数のビームをトレーニングでき、異なるビームは異なる方向及び異なるカバレージエリアに対応することができる。具体的には、端末機器は複数のアップリンク送信ビーム及び複数のダウンリンク受信ビームを有してよく、ネットワーク機器は複数のアップリンク受信ビーム及び複数のダウンリンク送信ビームを有してよい。したがって、端末機器はアップリンク方向及びダウンリンク方向という2つのリンク方向でのデータ伝送用のビームを選択する必要があり、機器の負担が大きい。したがって、機器の負担を軽減するための方法が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は、機器の負担を軽減可能な通信方法、端末機器及びネットワーク機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様にて提供される通信方法は、端末機器が前記端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を決定するステップと、前記端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信するステップと、を含む。
【0005】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、前記ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、前記複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含む。
【0006】
一実施例において、該ビーム対応性情報は端末機器におけるアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとが対応関係を有するか否かを示し、対応関係を有する場合、端末機器におけるビーム対応性が成立すると見なされ、そうでない場合、該端末機器におけるビーム対応性が成立しないと見なされ、すなわち該複数のビーム対応状況は端末機器におけるビーム対応性成立及びビーム対応性不成立という2つのビーム対応状況を含んでよい。該端末機器は、ネットワーク機器が該端末機器のビーム対応状況に基づき、端末機器に対応するアップリンク及びダウンリンク方向用のトレーニングビームを配置するように、該ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信してよく、一実施例において、該端末機器におけるビーム対応性が成立する場合、該ネットワーク機器は一方のリンク方向でのトレーニングビームのみを配置するだけでよく、アップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとの対応関係に基づき、他方のリンク方向での伝送用のビームを決定できる。
【0007】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、前記端末機器が前記ネットワーク機器に、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを送信することを含む。
【0008】
すなわち、該端末機器はランダムアクセスプロセスにおけるMsg1メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してよい。
【0009】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、前記方法はさらに、前記端末機器が、前記ネットワーク機器から送信された、前記複数のビーム対応状況で前記端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応する複数の配置情報を受信するステップを含み、端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、前記端末機器が前記ビーム対応状況に対応する配置情報を用いて前記ランダムアクセス信号を送信することを含む。
【0010】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、前記複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、前記第1の配置情報及び第2の配置情報は前記ビーム対応性成立及び前記ビーム対応性不成立の状況で前記端末機器が前記ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、前記ビーム対応性情報が端末機器におけるビーム対応性の成立を示す場合、前記端末機器は前記第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて前記ランダムアクセス信号を送信すること、或いは、前記ビーム対応性情報が前記端末機器におけるビーム対応性の不成立を示す場合、前記端末機器は前記第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて前記ランダムアクセス信号を送信することを含む。
【0011】
したがって、ネットワーク機器は該第1のメッセージに含まれるビーム対応性情報に基づいて端末機器におけるビーム対応状況を決定してもよく、また該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースに基づき、端末機器におけるビーム対応状況を決定してもよい。
【0012】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、前記端末機器が前記ネットワーク機器に、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを送信することを含む。
【0013】
すなわち、該端末機器はランダムアクセスプロセスにおけるMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してよい。
【0014】
一実施例において、該端末機器はMsg1メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、またMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ及びMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよい。
【0015】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、前記端末機器が前記ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを送信することを含む。
【0016】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、前記ビーム対応性情報は前記端末機器の能力情報を報知するためのRRCシグナリングに含まれる。
【0017】
一実施例において、該RRCシグナリングは端末機器の能力情報を指示するための能力情報指示フィールド及び該端末機器のビーム対応性情報を指示するためのビーム対応性情報指示フィールドを含んでよい。
【0018】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、端末機器がネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を送信する前記ステップは、
前記端末機器が前記ネットワーク機器に前記ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを送信することを含む。
【0019】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、前記RRCシグナリング又は前記MAC CEはさらに前記端末機器の前記アップリンク送信ビームの情報又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも一つを含む。
【0020】
一実施例において、該端末機器はMsg1メッセージ、Msg3メッセージ、RRCシグナリング又はMAC CEのうちの少なくとも1つによって該ビーム対応性情報を送信してよく、例えば、該端末機器はMsg1メッセージ及びMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg3及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ、MAC CE及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ、Msg3メッセージ、RRCシグナリング及びMAC CEによって該ビーム対応性情報を送信してもよい。
【0021】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、前記アップリンク送信ビームの情報は前記アップリンク送信ビームの数を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報は前記アップリンク送信ビームグループの数、前記アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は前記アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含む。
【0022】
第1の態様を参照して、第1の態様の幾つかの実現形態において、端末機器がビーム対応性情報を決定する前記ステップは、前記端末機器が、前記端末機器による少なくとも1つのダウンリンク受信ビームに対する測定に基づき、アップリンク伝送用のアップリンク送信ビームを決定できる条件、又は前記端末機器が、前記ネットワーク機器が前記端末機器の少なくとも1つのアップリンク送信ビームを測定することで得られる前記ネットワーク機器の指示に基づき、ダウンリンク伝送用のダウンリンク受信ビームを決定できる条件のうちの少なくとも1つを満たすと、前記端末機器が、前記ビーム対応性情報が前記端末機器におけるビーム対応性の成立を示すことを決定することを含む。
【0023】
第2の態様にて提供される通信方法は、ネットワーク機器が端末機器から送信された、前記端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を受信するステップと、前記ビーム対応性情報に基づき、前記端末機器におけるビーム対応状況を決定するステップと、を含む。
【0024】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、前記ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、前記複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含む。
【0025】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、前記ネットワーク機器が前記端末機器から送信された、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを受信する。
【0026】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、前記方法はさらに、前記ネットワーク機器が前記端末機器に、前記複数のビーム対応状況で前記端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応する複数の配置情報を送信するステップを含み、ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、前記ネットワーク機器が、前記端末機器が前記ビーム対応状況に対応する配置情報を用いて送信した前記ランダムアクセス信号を受信することを含み、前記ビーム対応性情報に基づき、前記端末機器におけるビーム対応状況を決定する前記ステップは、前記ネットワーク機器が受信した前記ランダムアクセス信号に使用される配置情報に基づき、対応するビーム対応状況を決定することを含む。
【0027】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、前記複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、前記第1の配置情報及び第2の配置情報は前記ビーム対応性成立及び前記ビーム対応性不成立の状況で前記端末機器が前記ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、前記ビーム対応性情報に基づき、前記端末機器におけるビーム対応状況を決定する前記ステップは、前記ネットワーク機器が、前記端末機器が前記第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて送信した前記ランダムアクセス信号を受信した場合、前記ネットワーク機器が前記端末機器におけるビーム対応性の成立を決定すること、或いは前記ネットワーク機器が、前記端末機器が前記第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて送信した前記ランダムアクセス信号を受信した場合、前記ネットワーク機器が前記端末機器におけるビーム対応性の不成立を決定することを含む。
【0028】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、前記ネットワーク機器が前記端末機器から送信された、前記ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて前記端末機器が前記ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを受信することを含む。
【0029】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、前記ネットワーク機器が前記端末機器から送信された、前記ビーム対応性情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを受信することを含む。
【0030】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、前記ビーム対応性情報は前記端末機器の能力情報を報知するためのRRCシグナリングに担持される。
【0031】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信する前記ステップは、前記ネットワーク機器が前記端末機器から送信された、前記ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを受信することを含む。
【0032】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、前記RRCシグナリング又は前記MAC CEはさらに前記端末機器の前記アップリンク送信ビームの情報又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも一つを含む。
【0033】
第2の態様を参照して、第2の態様の幾つかの実現形態において、前記アップリンク送信ビームの情報は前記アップリンク送信ビームの数を含み、前記アップリンク送信ビームグループの情報は前記アップリンク送信ビームグループの数、前記アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は前記アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
第3の態様にて提供される端末機器は、第1の態様又はその様々な実現形態における方法を実行するためのユニットを含む。
【0035】
第4の態様にて提供されるネットワーク機器は、第2の態様又はその様々な実現形態における方法を実行するためのユニットを含む。
【0036】
第5の態様にて提供される端末機器は、メモリ、プロセッサ及び送受信器を含み、前記メモリはプログラムを記憶するために用いられ、前記プロセッサはプログラムを実行するために用いられ、前記プログラムが実行されると、前記プロセッサは前記送受信器に基づいて第1の態様における方法を実行する。
【0037】
第6の態様にて提供されるネットワーク機器は、メモリ、プロセッサ及び送受信器を含み、前記メモリはプログラムを記憶するために用いられ、前記プロセッサはプログラムを実行するために用いられ、前記プログラムが実行されると、前記プロセッサは前記送受信器に基づいて第2の態様における方法を実行する。
【0038】
第7の態様にて提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、端末機器に実行されるプログラムコードを記憶するために用いられ、前記プログラムコードは第1の態様における方法を実行するためのコマンドを含む。
【0039】
第8の態様にて提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ネットワーク機器に実行されるプログラムコードを記憶するために用いられ、前記プログラムコードは第2の態様における方法を実行するためのコマンドを含む。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1本願の実施例による通信システムの概略図である。
図2本願の実施例による通信方法の概略フローチャートである。
図3本願の実施例による通信方法の概略フローチャートである。
図4本願の実施例による端末機器の概略ブロック図である。
図5本願の実施例によるネットワーク機器の概略ブロック図である。
図6本願の実施例に係る端末機器の概略ブロック図である。
図7本願の実施例によるネットワーク機器の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段について説明する。
【0042】
本願の実施例の技術的解決手段は、様々な通信システムに適用することができ、例えば、移動通信用のグローバルシステム(Global System of Mobile communication、「GSM」と略称する)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、「CDMA」と略称する)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、「WCDMA」と略称する)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、「GPRS」と略称する)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、「LTE」と略称する)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、「FDD」と略称する)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、「TDD」と略称する)、ユニバーサル移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、「UMTS」と略称する)、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、「WiMAX」と略称する)通信システム、将来の進化型地上波公共移動通信ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)又は将来の5Gシステムなどである。
【0043】
図1は、本願の実施例による無線通信システム100を示す。該無線通信システム100は少なくとも1つのネットワーク機器110を含んでよい。ネットワーク機器110は、端末機器と通信する機器であってよい。各ネットワーク機器110は特定の地理的領域に通信カバレッジを提供し、且つ該カバレッジ領域内に位置する端末機器と通信することができる。該ネットワーク機器110は、GSMシステム又はCDMAシステムにおける基地局(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB、NB)であってもよく、又はLTEシステムにおける進化型基地局(Evolved Node B、eNB又はeNodeB)であってもよく、又はクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)における無線コントローラであってもよく、又は該ネットワーク機器は、中継局、アクセスポイント、車載機器、ウェアラブル機器、将来の5Gネットワークにおけるネットワーク側機器、伝送ポイント又は将来の進化型PLMNにおけるネットワーク機器などであってもよい。
【0044】
該無線通信システム100は、ネットワーク機器110のカバレッジ範囲内に位置する複数の端末機器120をさらに含む。該端末機器120は、移動型又は固定型であってよい。該端末機器120は、アクセス端末、ユーザ機器(User Equipment、UE)、ユーザユニット、加入者ステーション、移動局、モバイルステーション、遠隔局、遠隔端末、移動機器、ユーザ端末、端末、無線通信機器、ユーザエージェント又はユーザ装置であってよい。アクセス端末は、携帯電話、無線電話、セッションイニシエーションプロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルド機器、計算機器又は無線モデムに接続された他の処理機器、車載機器、ウェアラブル機器、将来の5Gネットワークにおける端末機器又は将来の進化型PLMNにおける端末機器などであってよい。
【0045】
図1は、1つのネットワーク機器及び2つの端末機器を例示的に示し、一実施例において、該無線通信システム100は複数のネットワーク機器を含んでよく、且つ各ネットワーク機器のカバレッジ範囲内に他の数の端末機器を含んでよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0046】
一実施例において、該無線通信システム100は、ネットワークコントローラ、移動管理エンティティなどの他のネットワークエンティティをさらに含んでよく、本願の実施例がこれに限定されない。
【0047】
無線通信システム100はマルチビーム技術を採用できる。具体的には、ダウンリンクについて、ネットワーク機器は複数のダウンリンク送信ビーム(DL Tx Beam)を有してよく、端末機器は複数のダウンリンク受信ビーム(DL Rx Beam)を有してよく、アップリンクについて、端末機器は複数のアップリンク送信ビーム(UL Tx Beam)を有してよく、ネットワーク機器は複数のアップリンク受信ビーム(UL Rx Beam)を有してよい。
【0048】
理解の便宜上、ここでは端末機器はU1個のアップリンク送信ビーム及びD1個のダウンリンク受信ビームを有し、ネットワーク機器はU2個のアップリンク受信ビーム及びD2個のダウンリンク送信ビームを有すると仮定する。ただし、U1、U2、D1及びD2はいずれも1より大きい整数である。
【0049】
通信プロセスにおいて、ネットワーク機器及び端末機器は現在ダウンリンク伝送に使用されているビーム及び現在アップリンク伝送に使用されているビームを別々に決定する必要があり、それによって大きなシグナリングオーバーヘッド及び機器の大きな負担を引き起こす。
【0050】
具体的には、ダウンリンク伝送に使用されているビームの選択について、ネットワーク機器は全てのダウンリンク送信ビームのそれぞれを用いて端末機器にD1個のダウンリンク信号を送信する必要がある。端末機器はD1個のダウンリンク受信ビームを用いてネットワーク機器が同一のダウンリンク送信ビームを用いて送信したD1個のダウンリンク信号をそれぞれ測定し、D1個の測定値を得ることができる。このようにして、端末機器はD1×D2回測定し、D1×D2個の測定値を得て、且つ得られた測定値集合に基づき、全てのダウンリンク送信ビーム及びダウンリンク受信ビームから現在使用されているダウンリンク送信ビーム及びダウンリンク受信ビームを決定する必要がある。
【0051】
同様に、アップリンク伝送に使用されているビームの選択について、端末機器は全てのアップリンク送信ビームのそれぞれを用いてネットワーク機器にアップリンク信号を送信する必要がある。ネットワーク機器は全てのアップリンク受信ビームのそれぞれを用いて端末機器の各アップリンク送信ビームを1回測定し、複数の測定値を得て、且つ得られた測定値集合に基づき、複数のアップリンク送信ビーム及びアップリンク受信ビームから現在使用されているアップリンク送信ビーム及びアップリンク受信ビームを決定する必要がある。
【0052】
しかしながら、端末機器におけるビーム対応性が成立し、すなわち端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとが対応関係を有すると、端末機器のアップリンク送信ビームに基づいてダウンリンク受信ビームを決定するか、又はダウンリンク受信ビームに基づいてアップリンク送信ビームを決定できる。このようにして、端末機器は一方のリンク方向でのビーム選択を実行するだけで、他方のリンク方向でのデータ伝送用のビームを得ることができ、それによって機器の負担が軽減される。
【0053】
図2は、本願の実施例による通信方法200の概略フローチャートであり、図2に示すように、該方法200は、S210と、S220と、を含む。
【0054】
S210、端末機器が該端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を決定する。
【0055】
一実施例において、該ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、該複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含む。
【0056】
具体的には、端末機器は複数のビーム対応状況を含むことができ、該ビーム対応性情報は端末機器のアップリンク送信ビーム及びダウンリンク受信ビームの具体的なビーム対応状況を示すことができる。該複数のビーム対応状況は2つのビーム対応状況を含んでよく、該2つのビーム対応状況は端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとが対応関係を有するか又は対応関係を有しないことであってよく、該端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとが対応関係を有する場合、端末機器におけるビーム対応性が成立すると見なされ、そうでない場合、端末機器におけるビーム対応性が成立しないと見なされてよい。
【0057】
端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとの対応関係は、一対一、すなわち1つのアップリンク送信ビームが1つのダウンリンク受信ビームに対応する関係、又は一対多、例えば、1つのアップリンク送信ビームが複数のダウンリンク受信ビームに対応し、又は複数のアップリンク送信ビームが1つのダウンリンク受信ビームに対応する関係、又は多対多、例えば、複数のアップリンク送信ビームが複数のダウンリンク受信ビームに対応する関係であってよいことを理解されたい。
【0058】
つの実施例として、以下の条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、該端末機器は該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の成立を示すことを決定し、
該端末機器が、該端末機器による少なくとも1つのダウンリンク受信ビームに対する測定に基づき、アップリンク伝送用のアップリンク送信ビームを決定できること又は
該端末機器が、該ネットワーク機器が該端末機器の少なくとも1つのアップリンク送信ビームを測定することで得られる該ネットワーク機器の指示に基づき、ダウンリンク伝送用のダウンリンク受信ビームを決定できること
【0059】
すなわち、以下の条件のうちの少なくとも1つを満たすと、端末機器は該端末機器におけるビーム対応性の成立を決定する。
1、端末機器が、該端末機器による1つ又は複数のDL Rx Beamに対する測定に基づき、アップリンク伝送用のUL Tx Beamを決定できる条件、及び
2、端末機器が、端末機器の1つ又は複数のUL Tx Beamを測定することで得られるネットワーク機器の指示に基づき、ダウンリンク伝送用のDL Rx Beamを決定できる条件。
【0060】
S220、該端末機器がネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信する。
【0061】
具体的には、端末機器が該端末機器におけるビーム対応性情報を決定した後、該端末機器はネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信し、一実施例において、該端末機器はランダムアクセスプロセスにおいてネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信してもよく、ランダムアクセスに成功した後、ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はランダムアクセスプロセスにもランダムアクセス成功後にもネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信してもよい。該端末機器が該端末機器のビーム対応性情報を報知することはネットワーク機器の指示に基づいて実行されてもよく、プロトコルによって規定されてもよい。
【0062】
一実施例において、該220はさらに、
該端末機器が該ネットワーク機器に、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを送信することを含んでもよい。
【0063】
具体的には、該端末機器はネットワーク機器に第1のメッセージを送信してよく、該第1のメッセージは該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージであってよく、すなわち該第1のメッセージはランダムアクセスプロセスにおけるMsg1メッセージであってよい。すなわち、端末機器はネットワーク機器にMsg1メッセージを送信してよく、該ネットワーク機器に該端末機器のビーム対応性情報を通知するように、該Msg1メッセージによって該ビーム対応性情報を搬送する。
【0064】
一実施例において、該方法200はさらに、
該端末機器が、該ネットワーク機器から送信された、該複数のビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応する複数の配置情報を受信するステップを含んでもよい。
【0065】
この場合、該210はさらに、
該端末機器が該ビーム対応状況に対応する配置情報を用いて該ランダムアクセス信号を送信することを含んでもよい。
【0066】
具体的には、ネットワーク機器は端末機器に複数の配置情報を送信してよく、該複数の配置情報における各配置情報はランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを示してよい。該複数の配置情報は複数のビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号(例えば、Msg1メッセージ又はMsg3メッセージ)を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、すなわち、端末機器は異なるビーム対応状況で対応する配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信してよい。したがって、ネットワーク機器はさらに端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される時間領域リソース、周波数領域リソース又はプリアンブルシーケンスのうちの少なくとも1つに基づいて該端末機器が該複数の配置情報におけるどの配置情報を用いるかを決定でき、そして用いられた配置情報に基づいて対応するビーム対応状況を決定してもよい。すなわちネットワーク機器は端末機器が使用したアップリンク伝送用のリソースに基づいて端末機器のビーム対応状況を決定することができる。
【0067】
つの実施例として、該複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、該第1の配置情報及び第2の配置情報は該ビーム対応性成立及び該ビーム対応性不成立の状況で該端末機器が該ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、該端末機器がネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信するステップは、
該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の成立を示す場合、該端末機器は該第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて該ランダムアクセス信号を送信すること、或いは、
該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の不成立を示す場合、該端末機器は該第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて該ランダムアクセス信号を送信することを含む。
【0068】
具体的には、該複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立という2つのビーム対応状況を含む。そうすると、該複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報と記された2つの配置情報を含んでもよく、該第1の配置情報及び第2の配置情報はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立の状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、すなわち該第1の配置情報及び第2の配置情報は2つのビーム対応状況で該端末機器が該ランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースをそれぞれ示す。具体的には、該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の成立を示す場合、該端末機器はビーム対応性成立の状況で対応する第1の配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信し、或いは該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の不成立を示す場合、該端末機器はビーム対応性不成立の状況で対応する第2の配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信し、したがって、該ネットワーク機器は端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースに基づいて端末機器のビーム対応性が成立するか否かを決定することもできる。すなわち、ネットワーク機器は該第1のメッセージに含まれるビーム対応性情報に基づいて端末機器におけるビーム対応状況を決定してもよく、該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースに基づき、端末機器におけるビーム対応状況を決定してもよい。
【0069】
一実施例において、ネットワーク機器のN個のダウンリンク送信ビームグループはN組の配置情報に対応してよく、ただし、Nはゼロより大きい整数であり、各組の配置情報は2つの部分を含んでよく、ビーム対応性成立及びビーム対応性不成立という2つの状況にそれぞれ対応し、各組の配置情報は対応するダウンリンク送信ビームグループに対応するアップリンクランダムアクセス信号に使用されるリソース及び/又はプリアンブルシーケンスを示す。
【0070】
一実施例において、該S220はさらに、
該端末機器が該ネットワーク機器に、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを送信することを含んでよい。
【0071】
具体的には、該端末機器はネットワーク機器に第2のメッセージを送信してよく、該第2のメッセージは該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージであってよく、すなわち該第2のメッセージはランダムアクセスプロセスにおけるMsg3メッセージであってよい。すなわち、端末機器はネットワーク機器にMsg3メッセージを送信してよく、該ネットワーク機器に該端末機器のビーム対応性情報を通知するように、該Msg3メッセージによって該ビーム対応性情報を搬送する。
【0072】
上記実施例をまとめて、端末機器はランダムアクセスプロセスにおいてMsg1メッセージ及び/又はMsg3メッセージによって該端末機器のビーム対応性情報を報知してよい。すなわち、該端末機器はMsg1メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、Msg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ及びMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよい。
【0073】
つの実施例として、該S220はさらに、
該端末機器が該ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを送信することを含んでもよい。
【0074】
具体的には、端末機器がランダムアクセスに成功した後、該端末機器はネットワーク機器に無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングを送信することができ、該ネットワーク機器に該端末機器のビーム対応状況を通知するように、該第RRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を搬送する。一実施例において、該RRCシグナリングはさらに該端末機器のアップリンク送信ビームの情報又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含んでもよく、ただし、該アップリンク送信ビームの情報はアップリンク送信ビームの数を含んでよく、該アップリンク送信ビームグループの情報はアップリンク送信ビームグループの数、該アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は該アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0075】
一実施例において、該端末機器はMsg1メッセージ及び/又はMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はランダムアクセスプロセスにおけるMsg1メッセージ及び/又はMsg3メッセージ並びにRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、すなわちMsg1及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg3及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ、Msg3メッセージ及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよい。
【0076】
つの実施例として、該ビーム対応性情報は該端末機器の能力情報を報知するためのRRCシグナリングに担持される。
【0077】
具体的には、端末機器はRRCシグナリングによってネットワーク機器に該端末機器の能力情報を報知してよく、端末機器の能力情報を報知するための該RRCシグナリングはさらにビーム対応性情報を含んでもよく、すなわち同一のRRCシグナリングによって該ネットワーク機器に該端末機器の能力情報及び該端末機器のビーム対応性情報を通知してよい。具体的には、該端末機器の能力情報及びビーム対応性情報はRRCシグナリングの異なる指示フィールドに担持されてよく、例えば、該RRCシグナリングは端末機器の能力情報を指示するための能力情報指示フィールド及び該端末機器のビーム対応性情報を指示するためのビーム対応性情報指示フィールドを含んでよい。
【0078】
一実施例において、該端末機器がネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信するステップは、
該端末機器が該ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを送信することを含む。
【0079】
具体的には、端末機器がランダムアクセスに成功した後、該端末機器はネットワーク機器に該端末機器のビーム対応状況を通知するように、該ネットワーク機器にメディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)制御要素(Control Element、CE)を送信してよい。
【0080】
一実施例において、該MAC CEはさらに該端末機器のアップリンク送信ビームの情報及び/又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含んでもよく、ただし、該アップリンク送信ビームの情報はアップリンク送信ビームの数を含んでよく、該アップリンク送信ビームグループの情報はアップリンク送信ビームグループの数、該アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は該アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0081】
一実施例において、該端末機器はMsg1メッセージ、Msg3メッセージ、RRCシグナリング又はMAC CEのうちの少なくとも1つのメッセージによって該ビーム対応性情報を送信してよく、例えば、該端末機器はMsg1メッセージ及びMsg3メッセージによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg3及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ、MAC CE及びRRCシグナリングによって該ビーム対応性情報を送信してもよく、又はMsg1メッセージ、Msg3メッセージ、RRCシグナリング及びMAC CEによって該ビーム対応性情報を送信してもよい。
【0082】
したがって、本願の実施例の通信方法によれば、端末機器は該端末機器におけるビーム対応性情報を決定でき、そしてネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信し、それによってネットワーク機器は該端末機器におけるビーム対応性が成立する場合、一方のリンク方向でのトレーニングビームのみを配置するだけでよく、それによって機器の負担が軽減される。
【0083】
以上、図2を参照して、端末機器の観点から本願の実施例による通信方法について詳細に説明し、以下、図3を参照して、ネットワーク機器の観点から本願の実施例による通信方法について詳細に説明する。理解されるように、ネットワーク機器側の説明は端末機器側の説明に相互に対応するため、類似する説明について上記を参照されたい。重複を避けるため、ここでは説明を省略する。
【0084】
図3は、ネットワーク機器の観点から説明した本願の実施例による通信方法であり、図3に示すように、該方法300は、
ネットワーク機器が端末機器から送信された、該端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を受信するS310と、
該ビーム対応性情報に基づき、該端末機器におけるビーム対応状況を決定するS320と、を含む。
【0085】
一実施例において、該ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、該複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含む。
【0086】
具体的には、端末機器は複数のビーム対応状況を含むことができ、該ビーム対応性情報は端末機器のアップリンク送信ビーム及びダウンリンク受信ビームの具体的なビーム対応状況を示すことができる。該複数のビーム対応状況は2つのビーム対応状況を含んでよく、該2つのビーム対応状況は端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとが対応関係を有するか又は対応関係を有しないことでよく、該端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとが対応関係を有する場合、端末機器におけるビーム対応性が成立すると見なされ、そうでない場合、端末機器におけるビーム対応性が成立しないと見なされてよい。ネットワーク機器は端末機器から送信された、該端末機器におけるビーム対応状況を示すビーム対応性情報を受信してよく、該ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、該ビーム対応性情報は該端末機器におけるビーム対応性成立又はビーム対応性不成立を示すことができる。ネットワーク機器は該ビーム対応性情報に基づいて端末機器におけるビーム対応性が成立するか否かを決定でき、ビーム対応性が成立する場合、該ネットワーク機器は端末機器に一方のリンク方向でのトレーニングビームのみを配置するだけでよく、それによって機器の負担が軽減される。
【0087】
つの実施例として、該ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信するステップは、
該ネットワーク機器が該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを受信することを含む。
【0088】
具体的には、ネットワーク機器は該端末機器から送信された第1のメッセージを受信してよく、該第1のメッセージは該ビーム対応性情報を含み、該第1のメッセージはランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージであってよく、すなわち該第1のメッセージはランダムアクセスプロセスにおけるMsg1であってよい。すなわち、端末機器はネットワーク機器にMsg1を送信してよく、該ネットワーク機器に該端末機器のビーム対応性情報を通知するように、該Msg1によって該ビーム対応性情報を搬送する。
【0089】
一実施例において、該方法300はさらに、
該ネットワーク機器が該端末機器に、該複数のビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応する複数の配置情報を送信するステップを含む。
【0090】
この場合、該310はさらに、
該ネットワーク機器が、該端末機器が該ビーム対応状況に対応する配置情報を用いて送信した該ランダムアクセス信号を受信することを含んでもよく、
この場合、該320はさらに、
該ネットワーク機器が受信した該ランダムアクセス信号に使用される配置情報に基づき、対応するビーム対応状況を決定することを含んでもよい。
【0091】
具体的には、ネットワーク機器は端末機器に複数の配置情報を送信してよく、該複数の配置情報における各配置情報はランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを示してよい。該複数の配置情報は複数のビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、すなわち、端末機器は異なるビーム対応状況で対応する配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソース、周波数領域リソース又はプリアンブルシーケンスのうちの少なくとも1つを用いてランダムアクセス信号を送信してよい。したがって、ネットワーク機器はさらに、端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される時間領域リソース、周波数領域リソース又はプリアンブルシーケンスのうちの少なくとも1つに基づいて該端末機器が該複数の配置情報におけるどの配置情報を使用するかを決定でき、そして使用された配置情報に基づいて対応するビーム対応状況を決定することもできる。すなわちネットワーク機器は端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースに基づいて端末機器のビーム対応状況を決定することができる。
【0092】
一実施例において、該複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、該第1の配置情報及び該第2の配置情報はビーム対応性成立及び該ビーム対応性不成立の状況で該端末機器が該ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、該ビーム対応性情報に基づき、該端末機器におけるビーム対応状況を決定する該ステップは、
該ネットワーク機器が、該端末機器が該第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて送信した該ランダムアクセス信号を受信した場合、該ネットワーク機器が該端末機器におけるビーム対応性の成立を決定すること、或いは
該ネットワーク機器が、該端末機器が該第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて送信した該ランダムアクセス信号を受信した場合、該ネットワーク機器が該端末機器におけるビーム対応性の不成立を決定することを含む。
【0093】
具体的には、該複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含んでよく、該第1の配置情報及び第2の配置情報は該ビーム対応性成立及び該ビーム対応性不成立の状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応してよく、すなわち該第1の配置情報及び第2の配置情報は2つのビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースをそれぞれ示す。具体的には、該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の成立を示す場合、該端末機器はビーム対応性成立の状況で対応する第1の配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信し、或いは該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の不成立を示す場合、該端末機器はビーム対応性不成立の状況で対応する第2の配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信する。したがって、ネットワーク機器は端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースに基づき、端末機器が該複数の配置情報におけるどの配置情報を用いるかを決定でき、それによって対応するビーム対応状況を決定できる。すなわち、ネットワーク機器は該第1のメッセージに含まれるビーム対応性情報に基づいて端末機器におけるビーム対応状況を決定してもよく、該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用されるリソースに基づき、端末機器におけるビーム対応状況を決定してもよい。
【0094】
つの実施例として、該ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信するステップは、
該ネットワーク機器が該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを受信することを含む。
【0095】
具体的には、ネットワーク機器は該端末機器から送信された第2のメッセージを受信してよく、該第2のメッセージは該ビーム対応性情報を含み、該第2のメッセージはランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージであってよく、すなわち該第2のメッセージはランダムアクセスプロセスにおけるMsg3メッセージであってよい。すなわち、端末機器はネットワーク機器にMsg3メッセージを送信してよく、該ネットワーク機器に該端末機器のビーム対応性情報を通知するように、該Msg3メッセージによって該ビーム対応性情報を搬送する。
【0096】
つの実施例として、該ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信するステップは、
該ネットワーク機器が該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを受信することを含む。
【0097】
つの実施例として、該ビーム対応性情報は該端末機器の能力情報を報知するためのRRCシグナリングに担持される。
【0098】
つの実施例として、該ネットワーク機器が端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信するステップは、
該ネットワーク機器が該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを受信することを含む。
【0099】
つの実施例として、該RRCシグナリング又は該MAC CEはさらに該端末機器の該アップリンク送信ビームの情報及び/又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含む。
【0100】
つの実施例として、該アップリンク送信ビームの情報は該アップリンク送信ビームの数を含み、該アップリンク送信ビームグループの情報は該アップリンク送信ビームグループの数、該アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は該アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含む。
【0101】
したがって、本願の実施例の通信方法によれば、ネットワーク機器は端末機器から送信されたビーム対応性情報を受信し、該ビーム対応性情報に基づき、該端末機器におけるビーム対応状況を決定でき、それによってネットワーク機器は該端末機器におけるビーム対応性が成立する場合、一方のリンク方向でのトレーニングビームのみを配置するだけでよく、それによって機器の負担が軽減される。
【0102】
以上、図2乃至図3を参照して、本願の実施例による通信方法について詳細に説明し、以下、図4乃至図7を参照して、本願の実施例による通信装置について説明し、方法の実施例で説明された技術的特徴は以下の装置の実施例に適用される。
【0103】
図4は、本願の実施例による端末機器400の概略ブロック図である。図4に示すように、該端末機器400は、
該端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を決定するための決定モジュール410と、
ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を送信するための通信モジュール420と、を含む。
【0104】
つの実施例として、該ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、該複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含む。
【0105】
つの実施例として、該通信モジュール420は具体的には、
該ネットワーク機器に、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを送信することに用いられる。
【0106】
つの実施例として、該通信モジュール420はさらに、
該ネットワーク機器から送信された、該複数のビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応する複数の配置情報を受信することに用いられ、
該通信モジュール420はさらに、
該ビーム対応状況に対応する配置情報を用いてランダムアクセス信号を送信することに用いられる。
【0107】
つの実施例として、該複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、該第1の配置情報及び第2の配置情報は該ビーム対応性成立及び該ビーム対応性不成立の状況で該端末機器が該ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、該通信モジュール420はさらに、
該ビーム対応性情報が端末機器におけるビーム対応性の成立を示す場合、該第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて該ランダムアクセス信号を送信すること、或いは、
該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の不成立を示す場合、該第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて該ランダムアクセス信号を送信することに用いられる。
【0108】
つの実施例として、該通信モジュール420は具体的には、
該ネットワーク機器に、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを送信することに用いられる。
【0109】
つの実施例として、該通信モジュール420は具体的には、
該ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを送信することに用いられる。
【0110】
一実施例において、該ビーム対応性情報は該端末機器の能力情報を報知するためのRRCシグナリングに含まれる。
【0111】
つの実施例として、該通信モジュール420は具体的には、
ネットワーク機器に該ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを送信することに用いられる。
【0112】
つの実施例として、該RRCシグナリング又は該MAC CEはさらに該端末機器の該アップリンク送信ビームの情報又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含む。
【0113】
つの実施例として、該アップリンク送信ビームの情報は該アップリンク送信ビームの数を含み、該アップリンク送信ビームグループの情報は該アップリンク送信ビームグループの数、該アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は該アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含む。
【0114】
一実施例において、該決定モジュール410は具体的には、
該端末機器が、該端末機器による少なくとも1つのダウンリンク受信ビームに対する測定に基づき、アップリンク伝送用のアップリンク送信ビームを決定できる条件、又は
該端末機器が、該ネットワーク機器が該端末機器の少なくとも1つのアップリンク送信ビームを測定することで得られる該ネットワーク機器の指示に基づき、ダウンリンク伝送用のダウンリンク受信ビームを決定できる条件のうちの少なくとも1つを満たすと、
該ビーム対応性情報が該端末機器におけるビーム対応性の成立を示すことを決定することに用いられる。
【0115】
理解されるように、本願の実施例による端末機器400は本願の方法の実施例における端末機器に対応でき、且つ端末機器400における各ユニットの上記及び他の操作及び/又は機能はそれぞれ図2に示される方法200における端末機器の対応するフローを実現するために用いられ、簡潔のために、ここでは説明を省略する。
【0116】
図5は、本願の実施例によるネットワーク機器500の概略ブロック図である。図5に示すように、該ネットワーク機器500は、
端末機器から送信された、該端末機器のアップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームとのビーム対応状況を示すビーム対応性情報を受信するための通信モジュール510と、
該ビーム対応性情報に基づき、該端末機器におけるビーム対応状況を決定するための決定モジュール520と、を含む。
【0117】
つの実施例として、該ビーム対応状況は複数のビーム対応状況の1つであり、該複数のビーム対応状況はビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含む。
【0118】
つの実施例として、該通信モジュール510は具体的には、
該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器にランダムアクセスプリアンブル信号を送信するメッセージである第1のメッセージを受信することに用いられる。
【0119】
つの実施例として、該通信モジュール510はさらに、
該複数のビーム対応状況で該端末機器がランダムアクセス信号を送信するために使用される、ランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを含む配置情報に対応する複数の配置情報を該端末機器に送信することに用いられ、
該通信モジュール510はさらに、
該端末機器が該ビーム対応状況に対応する配置情報を用いて送信したランダムアクセス信号を受信することに用いられる。
【0120】
一実施例において、該複数のビーム対応状況は該端末機器におけるビーム対応性成立及びビーム対応性不成立を含み、該複数の配置情報は第1の配置情報及び第2の配置情報を含み、該第1の配置情報及び該第2の配置情報はビーム対応性成立及び該ビーム対応性不成立の状況で該端末機器が該ランダムアクセス信号を送信するために使用される配置情報にそれぞれ対応し、該決定モジュール520は具体的には、
該ネットワーク機器が、該端末機器が該第1の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて送信した該ランダムアクセス信号を受信した場合、該端末機器におけるビーム対応性の成立を決定することに用いられ、或いは
該ネットワーク機器が、該端末機器が該第2の配置情報に含まれるランダムアクセス用の時間領域リソースの情報、ランダムアクセス用の周波数領域リソースの情報又はランダムアクセス用のプリアンブルシーケンスの情報のうちの少なくとも1つを用いて送信した該ランダムアクセス信号を受信した場合、該端末機器におけるビーム対応性の不成立を決定することに用いられる。
【0121】
つの実施例として、該通信モジュール510は具体的には、
該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含み、ランダムアクセスプロセスにおいて該端末機器が該ネットワーク機器に端末機器識別子を送信するメッセージである第2のメッセージを受信する。
【0122】
つの実施例として、該通信モジュール510は具体的には、
該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含む無線リソース制御RRCシグナリングを受信することに用いられる。
【0123】
一実施例において、該ビーム対応性情報は該端末機器の能力情報を報知するためのRRCシグナリングに担持される。
【0124】
つの実施例として、該通信モジュール510は具体的には、
該端末機器から送信された、該ビーム対応性情報を含むメディアアクセス制御MAC制御要素CEを受信することに用いられる。
【0125】
一実施例において、該RRCシグナリング又は該MAC CEはさらに該端末機器のアップリンク送信ビームの情報及び/又はアップリンク送信ビームグループの情報の中の少なくとも1つを含む。
【0126】
一実施例において、該アップリンク送信ビームの情報は該アップリンク送信ビームの数を含み、該アップリンク送信ビームグループの情報は該アップリンク送信ビームグループの数、該アップリンク送信ビームグループにおける各アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの数又は該アップリンク送信ビームグループに含まれるアップリンク送信ビームの総数のうちの少なくとも1つを含む。
【0127】
理解されるように、本願の実施例によるネットワーク機器500は本願の方法の実施例におけるネットワーク機器に対応でき、且つネットワーク機器500における各ユニットの上記及び他の操作及び/又は機能はそれぞれ図3に示される方法300におけるネットワーク機器の対応するフローを実現するために用いられ、簡潔のために、ここでは説明を省略する。
【0128】
図6に示すように、本願の実施例はさらに端末機器600を提供し、該端末機器600は図4における端末機器400であってよく、図2における方法200に対応する端末機器の内容を実行するために用いることができる。該端末機器600は、入力インタフェース610、出力インタフェース620、プロセッサ630及びメモリ640を含み、該入力インタフェース610、出力インタフェース620、プロセッサ630及びメモリ640はバスシステムによって接続されてよい。前記メモリ640はプログラム、コマンド又はコードを記憶するために用いられる。前記プロセッサ630は信号を受信するように入力インタフェース610を制御し、信号を送信するように出力インタフェース620を制御し、及び前述した方法の実施例における操作を完了するように、前記メモリ640におけるプログラム、コマンド又はコードを実行するために用いられる。
【0129】
本願の実施例では、該プロセッサ630は中央処理ユニット(Central Processing Unit、「CPU」と略称する)であってもよく、また該プロセッサ630は他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいと理解すべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0130】
該メモリ640はリードオンリーメモリ及びランダムアクセスメモリを含んでよく、且つプロセッサ630にコマンド及びデータを提供する。メモリ640の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含んでよい。例えば、メモリ640はさらに、機器タイプの情報を記憶することができる。
【0131】
実現過程において、上記方法の各内容はプロセッサ630におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式のコマンドにより完了することができる。本願の実施例に開示された方法を組み合わせる内容は、ハードウェアプロセッサの実行、又はプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせの実行により完了すると直接具現化されることができる。ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラム可能リードオンリーメモリ又は電気的消去プログラム可能メモリ、レジスタなどの当該技術分野の成熟した記憶媒体に位置することができる。該記憶媒体はメモリ640に位置し、プロセッサ630はメモリ640における情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法の内容を完了する。重複を避けるため、ここでは詳細に説明しない。
【0132】
1つの具体的な実施形態において、図4における決定モジュール410は図6のプロセッサ630により実現でき、通信モジュール420は図6の入力インタフェース610及び出力インタフェース620により実現することができる。
【0133】
図7に示すように、本願の実施例はさらにネットワーク機器700を提供し、該ネットワーク機器700は図5におけるネットワーク機器500であってよく、図3における方法300に対応するネットワーク機器の内容を実行するために用いることができる。該ネットワーク機器700は、入力インタフェース710、出力インタフェース720、プロセッサ730及びメモリ740を含み、該入力インタフェース710、出力インタフェース720、プロセッサ730及びメモリ740はバスシステムによって接続されてよい。前記メモリ740はプログラム、コマンド又はコードを記憶するために用いられる。前記プロセッサ730は信号を受信するように入力インタフェース710を制御し、信号を送信するように出力インタフェース720を制御し、及び前述した方法の実施例における操作を完了するように、前記メモリ740におけるプログラム、コマンド又はコードを実行するために用いられる。
【0134】
本願の実施例では、該プロセッサ730は中央処理ユニット(Central Processing Unit、「CPU」と略称する)であってもよく、また該プロセッサ730は他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいと理解すべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0135】
該メモリ740はリードオンリーメモリ及びランダムアクセスメモリを含んでよく、且つプロセッサ730にコマンド及びデータを提供する。メモリ740の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含むことができる。例えば、メモリ740はさらに、機器タイプの情報を記憶することができる。
【0136】
実現過程において、上記方法の各内容はプロセッサ730におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式のコマンドにより完了することができる。本願の実施例に開示された方法を組み合わせる内容は、ハードウェアプロセッサの実行、又はプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせの実行により完了すると直接具現化されることができる。ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラム可能リードオンリーメモリ又は電気的消去プログラム可能メモリ、レジスタなどの当該技術分野の成熟した記憶媒体に位置することができる。該記憶媒体はメモリ740に位置し、プロセッサ730はメモリ740における情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法の内容を完了する。重複を避けるため、ここでは詳細に説明しない。
【0137】
1つの具体的な実施形態において、図5における通信モジュール510は図7の入力インタフェース710及び出力インタフェース720により実現でき、決定モジュール520は図7のプロセッサ730により実現することができる。
【0138】
当業者が分かるように、本明細書に開示された実施例を参照しながら説明した各例のユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせで実現することができる。これらの機能がハードウェアで実行されるか、ソフトウェアで実行されるかは、技術的解決手段の特定のアプリケーション及び設計制約条件に依存する。当業者は各特定のアプリケーションに対して異なる方法を用いて説明された機能を実現することができるが、このような実現は本願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0139】
当業者に自明なように、説明の利便さ及び簡素化から、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な作動過程については、前述した方法の実施例における対応過程を参照すればよいため、ここで詳細な説明を省略する。
【0140】
本願に係る幾つかの実施例に開示されるシステム、装置及び方法は、他の形態により実現することもできると理解すべきである。例えば、以上に説明された装置の実施例は例示的なものにすぎない。例えば、該ユニットの分割は、論理機能上の分割にすぎず、実施する際に別の形態で分割することもでき、例えば、複数のユニット又はコンポーネントを別のシステムに組み合わせもしくは集積させたり、又は一部の特徴を反映させず、実行しなかったりしてもよい。また、表示又は検討した相互の結合又は直接的な結合又は通信接続は、幾つかのインタフェース、装置又はユニットを用いる間接的結合又は通信接続とすることもでき、電気的形態、機械的形態又はその他の形態とすることもできる。
【0141】
分離部材として説明される該ユニットは、物理的に分離されるものであってもよいが、分離されないものであってもよい。ユニットとして示される部材は、物理的なユニットであってもよいが、物理的なユニットでなくてもよい。すなわち、同一の場所に設けられるものであってもよいが、複数のネットワークユニットに配置されるものであってもよい。必要に応じて、一部のユニットだけを用いるか、又は全てのユニットを使用して本実施例の解決手段の目的を達成することができる。
【0142】
また、本願の各実施例において、各機能ユニットが1つの処理ユニットに集積されてもよいが、各ユニットが単独で物理的な部材として存在するか、又は2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。
【0143】
該機能は、ソフトウェアの機能ユニットの形で実現されて、独立した製品として販売されるか又は使用される時に、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本願の技術的解決手段の本質的に従来技術に貢献する部分又は該技術的解決手段の部分はソフトウェア製品の形式で表すことができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器など)に本願の各実施例の該方法の全部又は一部のステップを実行させるのに用いる若干のコマンドを含む。前述した記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスクドライブ、リードオンリーメモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又はコンパクトディスクなどの、プログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0144】
以上に記載される内容は、本願の具体的な実施形態にすぎず、本願の保護範囲はこれに限定されない。当業者が本願に開示される技術範囲において容易に想到し得る変更や置換などは、いずれも本願の保護範囲に含まれる。これにより、本願の保護範囲は、特許請求の範囲に記載の内容に準拠する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7