特許第6880260号(P6880260)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6880260-ムスカリン受容体アゴニスト 図000104
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880260
(24)【登録日】2021年5月7日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】ムスカリン受容体アゴニスト
(51)【国際特許分類】
   C07D 519/00 20060101AFI20210524BHJP
   A61K 31/439 20060101ALI20210524BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210524BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20210524BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20210524BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20210524BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20210524BHJP
   A61P 25/30 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   C07D519/00 311
   C07D519/00CSP
   A61K31/439
   A61P43/00 111
   A61P25/04
   A61P25/28
   A61P25/00
   A61P25/18
   A61P25/30
【請求項の数】11
【全頁数】116
(21)【出願番号】特願2020-19478(P2020-19478)
(22)【出願日】2020年2月7日
(62)【分割の表示】特願2019-46005(P2019-46005)の分割
【原出願日】2015年3月19日
(65)【公開番号】特開2020-79291(P2020-79291A)
(43)【公開日】2020年5月28日
【審査請求日】2020年3月5日
(31)【優先権主張番号】1404922.5
(32)【優先日】2014年3月19日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】514120896
【氏名又は名称】ヘプタレス セラピューティクス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Heptares Therapeutics Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(72)【発明者】
【氏名】コングリーヴ,マイルズ・スチュアート
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,ジャイルズ・アルバート
(72)【発明者】
【氏名】テハン,ベンジャミン・ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】ピックワース,マーク
(72)【発明者】
【氏名】キャンズフィールド,ジュリー・エレイン
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−521483(JP,A)
【文献】 国際公開第1999/032489(WO,A1)
【文献】 特表2010−500412(JP,A)
【文献】 特表2008−521825(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D201/00−519/00
A61K 31/33− 33/44
A61P 1/00− 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3−(1−ベンジル−3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル;
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸プロパン−2−イルから選択される化合物、またはその塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項3】
ムスカリンM受容体アゴニスト活性を有する、請求項1に記載の化合物若しくはその塩、または、請求項2に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物若しくはその塩、または、請求項2に記載の化合物の薬学的に許容される塩を含む、医薬。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物若しくはその塩、または、請求項2に記載の化合物の薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される医薬添加剤を含む医薬組成物。
【請求項6】
ムスカリンM受容体アゴニスト活性またはムスカリンM及びM受容体アゴニスト活性の両方を有する、請求項1に記載の化合物若しくはその塩、または、請求項2に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1に記載の化合物若しくはその塩、または、請求項2に記載の化合物の薬学的に許容される塩を含む、認知障害若しくは精神病性障害の治療のための、あるいは急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛の治療またはその重篤度を軽減するための、医薬。
【請求項8】
アルツハイマー病、レビー小体型認知症またはその他の認知障害の治療のための、統合失調症または他の精神病性障害の治療のための、あるいは急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛の治療またはその重篤度を軽減するための、あるいは依存症の治療のための、あるいは運動障害の治療のための、請求項7に記載の医薬
【請求項9】
アルツハイマー病の治療のための請求項8に記載の医薬
【請求項10】
レビー小体型認知症の治療のための請求項8に記載の医薬
【請求項11】
統合失調症の治療のための請求項8に記載の医薬
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な架橋二環式化合物群、それらの塩、それらを含有する医薬組成物及びそれらの人体の治療における使用に関する。詳細には、本発明は、ムスカリンM受容体及び/またはM受容体のアゴニストであり、それ故に、アルツハイマー病、統合失調症、認知障害及びムスカリンM/M受容体によって媒介される他の疾患の治療、並びに疼痛の治療または緩和に有用である化合物群を対象とする。
【背景技術】
【0002】
ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)は、中枢及び末梢神経系の両方において神経伝達物質アセチルコリンの作用を媒介する、Gタンパク質結合受容体スーパーファミリーの構成員である。5種のmAChR亜型、M〜Mはクローン化されている。M mAChRは主として大脳皮質、海馬、線条体及び視床においてシナプス後に発現し、M mAChRは主として脳幹及び視床中に位置するが、大脳皮質、海馬及び線条体にも位置し、これらのコリン作動性シナプス終末上に存在する(Langmeadら、2008 Br J Pharmacol)。但し、M mAChRは、心臓組織上(該組織においてM mAChRは心臓の迷走神経支配を媒介する)並びに平滑筋及び外分泌腺中においても末梢的に発現する。M mAChRは、CNS中では比較的低レベルで発現するが、平滑筋並びに汗腺及び唾液腺などの腺組織において広範に発現する(Langmeadら、2008 Br J Pharmacol)。
【0003】
中枢神経系におけるムスカリン受容体、特にM mAChRは、高度の認知処理の媒介にあたって重要な役割を果たしている。アルツハイマー病などの認知障害に関連する疾患は、前脳基底部におけるコリン作動性ニューロンの喪失を伴う(Whitehouseら、1982 Science)。認知障害もその特徴である統合失調症では、統合失調症の患者の前前頭皮質、海馬及び尾状核被殻において、mAChR密度が低下する(Deanら、2002 Mol Psychiatry)。更に、動物モデルにおいて、中枢コリン経路の遮断また損傷は深刻な認知障害をもたらし、非選択的mAChR拮抗剤は、精神疾患患者において精神異常発現効果を誘発することが示されている。コリン作動薬補充療法は、主として、内因性アセチルコリンの分解を防止するためのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤の使用に基づいている。これらの化合物は、臨床において症候性認知機能低下に対する有効性を示してきたが、末梢M及びM mAChRの刺激に起因する、消化管運動の阻害、徐脈、吐き気及び嘔吐を始めとする、用量を制限する副作用を生じさせる(http://www.drugs.com/pro/donepezil.html;http://www.drugs.com/pro/rivastigmine.html)。
【0004】
更なる創薬努力は、認知機能の向上を標的とする直接的なM mAChRアゴニストの特定を目標としてきた。かかる努力は、キサノメリン、AF267B、サブコメリン、ミラメリン及びセビメリンなどの化合物によって例示される様々なアゴニストの特定をもたらした。これらの化合物の多くは、齧歯類及び/または非ヒト霊長類の両方における認知の前臨床モデルにおいて非常に有効であることが示されてきた。ミラメリンは、げっ歯類での作業及び空間記憶におけるスコポラミン誘発性障害に対する有効性を示し、サブコメリンは、マーモセットにおける視認対象物識別タスクでの有効性を示し、キサノメリンは、mAChRアンタゴニスト誘発性の受動的回避パラダイムにおける認知能力の欠損を回復に向かわせた。
【0005】
アルツハイマー病(AD)は高齢者を冒し、深刻な記憶喪失及び認知機能障害をもたら
す、最も一般的な神経変性疾患である(2006年に全世界で2660万人)。該疾患の病因は複雑であるが、二つの該疾患を象徴する脳の後遺症を特徴とする。すなわち、大部分がアミロイドβペプチド(Aβ)からなるアミロイド斑の凝集体、及び過リン酸化タウ蛋白質によって形成される神経原線維変化である。Aβの蓄積はADの増悪における中心的な特徴であると考えられ、よって、多くのADの治療のために想定される療法は、現在、Aβ産生の阻害を標的としている。Aβは、膜結合型アミロイド前駆体タンパク質(APP)のタンパク質分解的開裂に由来する。APPは、非アミロイド形成的及びアミロイド形成的の2の経路によって処理される。γ−セクレターゼによるAPPの開裂は双方の経路に共通であるが、前者においては、APPはα−セクレターゼによって開裂され、可溶性のAPPαが生成される。開裂部位はAβ配列内であり、それによってAβ配列の形成を妨げる。しかし、アミロイド形成的経路においては、APPはβ−セクレターゼによって開裂され、可溶性のAΡΡβ及びAβも生成される。イン・ビトロでの検討によって、mAChRアゴニストが、可溶性である、非アミロイド形成的経路に向かうAPPの処理を促進し得ることが示されている。イン・ビボでの検討により、mAChRアゴニストであるAF267Bが、アルツハイマー病の異なる構成要素のモデルである、3xTgAD遺伝子組換えマウスにおける疾患様病変を変化させたことが示された(Caccamoら、2006 Neuron)。最後に、mAChRアゴニストであるセビメリンが、アルツハイマー病患者において、小規模ではあるが有意なAβの脳脊髄液中濃度の減少を与えることが示されており、従って疾患改善効果の可能性を実証している(Nitschら、2000 Neurol)。
【0006】
更に、前臨床実験によって、広範な前臨床パラダイムにおいて、mAChRアゴニストが非定型抗精神病薬様のプロファイルを示すことが示唆されている。mAChRアゴニストであるキサノメリンは、ラットにおけるアンフェタミン誘発性歩行運動、マウスにおけるアポモルヒネ誘発性よじ上り、一側性6−OH−DA損傷ラットにおけるドーパミンアゴニストに誘導される旋回及びサルにおける(EPS易罹病性を伴わない)アンフェタミン誘発性運動過多を始めとする、多数のドーパミンに誘導される挙動を回復に向かわせる。キサノメリンはまた、A10を阻害するが、A9、ドーパミン細胞発火及び条件回避を阻害しないことが示されており、ラットにおいて前頭前皮質及び側坐核でc−fosの発現を誘発するが、線条体においては該発現を誘発しない。これらのデータは全て、非定型抗精神病薬様のプロファイルを示唆している(Mirzaら、1999 CNS Drug Rev)。ムスカリン受容体はまた、依存症の神経生物学にも関与するとされている。コカイン及び他の中毒性物質の強化効果は中脳辺縁系ドーパミン系によって媒介され、該ドーパミン系においては、コリン作動性ムスカリン受容体亜型がドーパミン作動性神経伝達の調節に重要な役割を果たすことが、行動学的及び神経化学的検討によって示されている。例えば、M(4)(−/−)マウスにより、コカインへの曝露の結果として、報酬に誘導される挙動の有意な亢進が実証された(Schmidtら、Psychopharmacology (2011)8月;216(3):367〜78)。更にキサノメリンは、これらのモデルにおけるコカインの効果を遮断することが実証されている。
【0007】
ムスカリン受容体はまた運動の制御にも関与し、パーキンソン病、ADHD、ハンチントン病、トゥレット症候群及び疾患を誘導する根本的な病原因子としてドーパミン作動性機能不全に関連する他の症候群などの運動障害の新規な治療法を、可能性として示している。
【0008】
キサノメリン、サブコメリン、ミラメリン及びセビメリンは全て、アルツハイマー病及び/または統合失調症の治療の臨床的開発の様々な段階に進んでいる。キサノメリンを用いたフェーズII臨床試験においては、アルツハイマー病に関連する行動障害及び幻覚を始めとする様々な認知症状の領域に対するその効能が実証された(Bodickら、1997 Arch Neurol)。この化合物はまた、統合失調症の小規模なフェーズI
I試験においても評価が行われ、プラセボ対照と比較した場合に、正及び負の症状の有意な低下を与えた(Shekharら、2008 Am J Psych)。しかしながら、キサノメリン及び他の関連するmAChRアゴニストは、全ての臨床試験において、吐き気、胃腸の痛み、下痢、多汗(過度の発汗)、過流涎(過剰な流涎)、失神及び徐脈を始めとするコリン作動性の副作用に関して、容認できない安全域しか示していない。
【0009】
ムスカリン受容体は中枢及び末梢性疼痛に関与する。疼痛は3の異なる型に分類される。すなわち、急性、炎症性及び神経因性である。急性疼痛は、組織損傷を生じる可能性のある刺激から生物の安全を維持する重要な保護機能を果たすが、術後疼痛の管理が求められる。炎症性疼痛は、組織損傷、自己免疫反応、及び病原体の侵入を始めとする多くの理由で起こり得るが、神経炎症及び疼痛に繋がる神経ペプチド及びプロスタグランジンなどの炎症性メディエーターの作用によってトリガーされる。神経因性疼痛は、非疼痛性の刺激に対する異常な痛覚を伴う。神経因性疼痛は、脊髄損傷、多発性硬化症、糖尿病(糖尿病性神経障害)、(HIVまたはヘルペスなどの)ウイルス感染症などの多くの異なる疾患/外傷に関連する。神経因性疼痛はまた、がんにおいて、疾患の結果としてまたは化学療法の副作用としての両方で一般的に見られる。ムスカリン受容体の活性化は、脊髄及び脳内のより高次の痛覚中枢における受容体の活性化を介して、多くの疼痛状態全体にわたる鎮痛作用があることが示されている。アセチルコリンエステラーゼ阻害剤によるアセチルコリンの内因性濃度の増加、またはアゴニスト若しくはアロステリックモジュレーターによるムスカリン受容体の直接的な活性化は、鎮痛活性を有することが示されている。対照的に、アンタゴニストによるムスカリン受容体の遮断またはノックアウトマウスの使用によって、痛覚感受性が増加する。疼痛におけるM受容体の役割に関する証左が、D.
F. Fiorino及びM. Garcia−Guzman、2012によって総説となっている。
【0010】
更に最近では、末梢的に発現するmAChR亜型に比較して、M mAChR亜型に対して選択性の向上を示す少数の化合物が特定されている(Bridgesら、2008
Bioorg Med Chem Lett;Johnsonら、2010 Bioorg Med Chem Lett;Budzikら、2010 ACS Med Chem Lett)。M mAChR亜型に対する選択性のレベルが向上したにも拘わらず、これらの化合物のいくつかは、この亜型及びM mAChR亜型の両方において顕著なアゴニスト活性を保持している。本明細書において本出願人らは、M及びM受容体亜型に比較して、M及び/またはM mAChRに対して高いレベルの選択性を予想外に示す、一連の化合物を説明する。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、ムスカリンMまたはM及びM受容体アゴニストとしての活性を有する化合物を提供する。より詳細には、本発明は、M及びM受容体亜型と比較してM受容体に対する選択性を示す化合物を提供する。
【0012】
従って、第1の実施形態(実施形態1.1)において、本発明は、
式(1)または式(1a)の化合物またはその塩であって、
【化1】
式中、
pは0、1または2であり、
qは0、1または2であり、
WはCまたはNあり、
ZはCH、N、OまたはSであり、
YはN、O、SまたはCHであり、
とXとは、併せて合計5〜9の炭素原子を含有し、部分
【化2】
が架橋した二環式環系を形成するように共に結合した飽和炭化水素基であり、
は、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニル、任意選択で置換されたC2〜6アルキニル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルケニル、CH−W、但し、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SO、SOであってよく、
は独立に、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニル、任意選択で置換されたC2〜6アルキニル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルケニル、CH−W、但し、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SOであってよく、あるいはRとRとが共同で、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、
は、H、任意選択で置換されたC1〜5アルキル、任意選択で置換されたC1〜5アルケニル、任意選択で置換されたC1〜5アルキニル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルケニルであってよく、
、R及びRは独立に、H、C1〜6アルキルであってよく、
あるいは
式(1a)
【化3】
式中、
mは1または2であり、
pは0、1または2であり、
qは0、1または2であり、
WはCまたはNあり、
ZはCH、N、OまたはSであり、
YはN、O、SまたはCHであり、
とXとは、併せて合計5〜9の炭素原子を含有し、部分
【化4】
が架橋した二環式環系を形成するように共に結合した飽和炭化水素基であり、
は、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、1若しくは複数の炭素原子が任意選択でO、N若しくはSから選択されるヘテロ原子で置換された、任意選択で置換されたC1〜6非芳香族炭化水素基、WまたはCH−W、但し、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SO、SOであってよく、
は独立に、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、1若しくは複数の炭素原子が任意選択でO、N若しくはSから選択されるヘテロ原子で置換された、任意選択で置換されたC1〜6非芳香族炭化水素基、WまたはCH−W、但し、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SOであってよく、あるいはRとRまたはRとRとが共同で、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、
は独立に、H、OH、1若しくは複数の炭素原子が任意選択でO、N若しくはSから選択されるヘテロ原子で置換された、任意選択で置換されたC1〜6非芳香族炭化水素基、WまたはCH−W、但し、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、であってよく、あるいはRとRとが共同で、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、
は、H、任意選択で置換されたC1〜5アルキル、任意選択で置換されたC1〜5アルケニル、任意選択で置換されたC1〜5アルキニル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルケニルであってよく、
、R及びRは独立に、H、C1〜6アルキルであってよい、
上記化合物あるいはその塩を提供する。
【0013】
特定の且つ好ましい式(1)または式(1a)の化合物は、以下の実施形態1.2〜1.66に規定される通りである。
【0014】
1.2 Rが、Hまたは0、1若しくは2の炭素−炭素多重結合を含有するC1〜6非芳香族炭化水素基であって、当該炭化水素基は任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換され、当該炭化水素基の1または2、但し、全てではない炭素原子が任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい上記炭化水素基である、実施形態1.1に係る化合物。
【0015】
1.3 Rが、H、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、及びC3〜6シクロアルキルまたはC5〜6シクロアルケニル基からなるまたはそれを含有するC1〜6非芳香族炭化水素基から選択され、上記アルキル、アルケニル、アルキニル及び非芳香族炭化水素基のそれぞれは、任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換され、該アルキル、アルケニル、アルキニル及び非芳香族炭化水素基のそれぞれの1または2、但し全てではない炭素原子は、任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい、実施形態1.1及び1.2のいずれかに係る化合物。
【0016】
1.4 Rが、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、基WまたはCH−Wであるか、あるいはRとRとが共に結合して、縮合しているかまたはスピロ環状であってよい環を形成する、実施形態1.1に係る化合物。
【0017】
1.5 Rが、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SOである、但し、R、R及びRは独立に、H、C1〜6アルキルであってよい、実施形態1.1に係る化合物。
【0018】
1.6 Rが、
・H、
・ハロゲン、
・シアノ、
・OH、
・C1〜3アルコキシ、
・NH
・任意選択で1〜6のフッ素原子で置換されたC1〜6アルキル、
・任意選択でO、NまたはSから選択される1のヘテロ原子で置換されたC3〜6アルキル、
・C2〜6アルケニル、
・C2〜6アルキニル、
・C3〜6シクロアルキル、
・CH−C3〜6シクロアルキル、
・C5〜6シクロアルケニル、
・CH−アリール、
・CH−ヘテロアリール、
・アリール、
・ヘテロアリール、
・NR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・COOR、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・CONR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・NRCONR、但し、R、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・NRCOOR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・OCONR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・SR、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・SOR、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・SO、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・SO、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・式(CHのスピロ環、但し、nは2、3、4、5または6である
から選択される、実施形態1.1〜1.5のいずれか1に係る化合物。
【0019】
1.7 Rが、Hまたは任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換されたC1〜6アルキルである、実施形態1.6に係る化合物。
【0020】
1.8 Rが、HまたはC1〜5アルキルである、実施形態1.5に係る化合物。
【0021】
1.9 Rが、Hまたは0、1若しくは2の炭素−炭素多重結合を含有するC1〜6
非芳香族炭化水素基であって、当該炭化水素基は任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換され、当該炭化水素基の1または2、但し、全てではない炭素原子が任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい上記炭化水素基である、実施形態1.1〜1.8のいずれか1に係る化合物。
【0022】
1.10 Rが、H、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、及びC3〜6シクロアルキルまたはC5〜6シクロアルケニル基からなるまたはそれを含有するC1〜6非芳香族炭化水素基から選択され、上記アルキル、アルケニル、アルキニル及び非芳香族炭化水素基のそれぞれは、任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換され、該アルキル、アルケニル、アルキニル及び非芳香族炭化水素基のそれぞれの1または2、但し全てではない炭素原子は、任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい、実施形態1.1〜1.9のいずれか1に係る化合物。
【0023】
1.11 Rが、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、基WまたはCH−Wであるか、あるいはRとRとが共に結合して、縮合しているかまたはスピロ環状であってよい環を形成する、実施形態1.1〜1.8のいずれか1に係る化合物。
【0024】
1.12 Rが、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SOである、但し、R、R及びRは独立に、H、C1〜6アルキルであってよい、実施形態1.1〜1.8のいずれか1に係る化合物。
【0025】
1.13 Rが、
・H、
・ハロゲン、
・シアノ、
・OH、
・C1〜3アルコキシ、
・NH
・任意選択で1〜6のフッ素原子で置換されたC1〜6アルキル、
・C2〜6アルケニル、
・C2〜6アルキニル、
・C3〜6シクロアルキル、
・C5〜6シクロアルケニル、
・CH−アリール、
・CH−ヘテロアリール、
・NR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・COOR、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・CONR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・NRCONR、但し、R、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・NRCOOR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・OCONR、但し、R及びRは独立にH、C1〜6アルキルである、
・SR、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・SOR、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・SO、但し、RはH、C1〜6アルキルである、
・SO、但し、RはH、C1〜6アルキルである
より選択される、実施形態1.1〜1.12のいずれか1に係る化合物。
【0026】
1.13 Rが、Hまたは任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換されたC1〜6アルキルである、実施形態1.12に係る化合物。
【0027】
1.14 Rが、HまたはC1〜6アルキルである、実施形態1.13に係る化合物。
【0028】
1.15 R及びRが、水素及びC1〜6アルキルから選択される、実施形態1.1〜1.14のいずれか1に係る化合物。
【0029】
1.16 R及びRが独立に、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはベンジルから選択される、実施形態1.15に係る化合物。
【0030】
1.17 RとRとが共同してまたはRとRとが共同して、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態1.1に係る化合物。上記環は窒素上のR基の原子と置き換わることができる。上記環は縮合していてもまたはスピロ環状であってもよい
【0031】
1.18 RとRとが共同して、任意選択で最大2のO、S及びNから選択されるヘテロ原子を組み込み、且つ任意選択で最大6のFの原子によって置換されたシクロアルキル環を形成する、実施形態1.17に係る化合物。
【0032】
1.19 Rが、H、OH、または0、1若しくは2の炭素−炭素多重結合を含有するC1〜6非芳香族炭化水素基であって、当該炭化水素基は任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換され、当該炭化水素基の1または2、但し、全てではない炭素原子が任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい上記炭化水素基である、実施形態1.1に係る化合物。
【0033】
1.20 Rが、H、OH、C1〜6アルキル、C2〜5アルケニル、C2〜6アルキニル、及びC3〜6シクロアルキルまたはC5〜6シクロアルケニル基からなるまたはそれを含有するC1〜6非芳香族炭化水素基から選択され、上記アルキル、アルケニル、アルキニル及び非芳香族炭化水素基のそれぞれは、任意選択で1〜6のフッ素原子によって置換され、該アルキル、アルケニル、アルキニル及び非芳香族炭化水素基のそれぞれの1または2、但し全てではない炭素原子は、任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい、実施形態1、19のいずれかに係る化合物。
【0034】
1.21 Rが、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、基WまたはCH−Wであるか、あるいはRとRとが共に結合して、縮合しているかまたはスピロ環状であってよい環を形成する、実施形態1.19に係る化合物。
【0035】
1.22 Rが、
・H、
・OH、
・任意選択で1〜6のフッ素原子で置換されたC1〜6アルキル、
・任意選択でO、NまたはSから選択される1のヘテロ原子で置換されたC3〜6アルキル、
・C2〜6アルケニル、
・C2〜6アルキニル、
・C3〜6シクロアルキル、
・CH−C3〜6シクロアルキル、
・C5〜6シクロアルケニル、
・CH−アリール、
・CH−ヘテロアリール、
・アリール、
・ヘテロアリール
より選択される、実施形態1.19〜1.21のいずれか1に係る化合物。
【0036】
1.23 Rが、Hまたは任意選択で1〜6のフッ素原子で置換されたC1〜6アルキルである、実施形態1.22に係る化合物。
【0037】
1.24 Rが、HまたはC1〜5アルキルである、実施形態1.5に係る化合物。
【0038】
1.25 ZがCH、N、OまたはSである、実施形態1.1〜1.24のいずれか1に係る化合物。
【0039】
1.26 ZがCH、NまたはOである、実施形態1.25に係る化合物。
【0040】
1.27 ZがCHである、実施形態1.25に係る化合物。
【0041】
1.28 ZがNである、実施形態1.25に係る化合物。
【0042】
1.29 ZがOである、実施形態1.25に係る化合物。ZがOである場合、RはHであると指定され得る。あるいは、ZがOである場合、mは2であると指定され得る。あるいは、ZがOである場合、RがHであるかまたはmが2であるかのいずれかである。
【0043】
1.30 Rが、Hまたは任意選択で1若しくは複数のフッ素原子によって置換された非環状C1〜4炭化水素基である、実施形態1.1〜1.29のいずれか1に係る化合物。
【0044】
1.31 Rが、Hまたは任意選択で1若しくは複数のフッ素原子によって置換された非環状C1〜3炭化水素基である、実施形態1.30に係る化合物。
【0045】
1.32 Rが、HまたはC1〜3アルキル基若しくはC1〜2アルキニル基である、実施形態1.31に係る化合物。
【0046】
1.33 Rが、H、メチル、フルオロメチル、エチル、エチニル及び1−プロピニルから選択される、実施形態1.32に係る化合物。
【0047】
1.34 Rがメチルである、実施形態1.33に係る化合物。
【0048】
1.35 pが0または1である、実施形態1.1〜1.34のいずれか1に係る化合物。
【0049】
1.36 pが0である、実施形態1.35に係る化合物。
【0050】
1.37 qが0または1である、実施形態1.35に係る化合物。
【0051】
1.38 mが0である、実施形態1.1〜1.37のいずれか1に係る化合物。
【0052】
1.39 mが1である、実施形態1.1〜1.37のいずれか1に係る化合物。
【0053】
1.40 YがN、O、またはCHである、実施形態1.1〜1.39のいずれか1に係る化合物。
【0054】
1.41 YがNである、実施形態1.40に係る化合物。
【0055】
1.42 YがOである、実施形態1.40に係る化合物。
【0056】
1.43 WがCである、実施形態1.1〜1.40のいずれか1に係る化合物。
【0057】
1.44 上記架橋した二環式環系が、アザビシクロ−ヘプタン、アザビシクロ−オクタンまたはアザビシクロ−ノナン環系である、実施形態1.1〜1.43に係る化合物。
【0058】
1.45 上記架橋した二環式環系が、0〜2の任意選択のフッ素原子によって置換されてもよい、以下の環系BA〜BH
【化5】
から選択される、実施形態1.44に係る化合物。
【0059】
1.46 qが0または1である、実施形態1.45に係る化合物。
【0060】
1.47 RがHまたはC1〜6アルキルである、実施形態1.1〜1.46のいずれか1に係る化合物。
【0061】
1.48 RがHである、実施形態1.47に係る化合物。
【0062】
1.49 RがC1〜3アルキルである、実施形態1.47に係る化合物。
【0063】
1.50 RがHまたはC1〜5アルキルである、実施形態1.1〜1.49のいずれか1に係る化合物。
【0064】
1.51 RがHである、実施形態1.50に係る化合物。
【0065】
1.52 RがC1〜3アルキルである、実施形態1.50に係る化合物。
【0066】
1.53 RがHまたはC1〜5アルキルである、実施形態1.1〜1.52のいずれか1に係る化合物。
【0067】
1.54 RがHである、実施形態1.53に係る化合物。
【0068】
1.55 RがC1〜3アルキルである、実施形態1.53に係る化合物。
【0069】
1.56 式(2)または式(2a)を有する、実施形態1.1に係る化合物であって、
【化6】
式中、nは1若しくは2であり、
AとBとは共に結合して、nが1の場合は1〜3原子の、若しくはnが2の場合は1〜2の炭素原子の炭素架橋を形成し、p、q、W、Z、Y、R、R及びRは実施形態1.1〜1.43のいずれか1において定義された通りであり、または
【化7】
式中、nは1若しくは2であり、
AとBとは共に結合して、nが1の場合は1〜3原子の、若しくはnが2の場合は1〜2の炭素原子の炭素架橋を形成し、m、p、q、W、Z、Y、R、R、R及びRは実施形態1.1〜1.43のいずれか1において定義された通りである
上記化合物。
【0070】
1.57 式(3)または式(3a)を有する、実施形態1.1に係る化合物であって、
【化8】
式中、rは1、2若しくは3であり、s、t、u及びvのそれぞれは0若しくは1であり、但し、r、s、t、u及びvの合計は3、4若しくは5との条件であり、p、q、W、Z、Y、R、R及びRは実施形態1.1〜1.43のいずれか1において定義された通りであり、または
【化9】
式中、rは1、2若しくは3であり、s、t、u及びvのそれぞれは0若しくは1であり、但し、r、s、t、u及びvの合計は3、4若しくは5との条件であり、m、p、q、W、Z、Y、R、R、R及びRは実施形態1.1〜1.43のいずれか1において定義された通りである
上記化合物。
【0071】
1.58 式(4)または式(4a)を有する、実施形態1.1に係る化合物であって、
【化10】
式中、R、W、Z、Y及びRは実施形態1.1〜1.43のいずれか1において定義された通りであり、または
【化11】
式中、R、R、W、Z、Y及びRは実施形態1.1〜1.43のいずれか1において定義された通りである
上記化合物。
【0072】
1.59 ZがCH、NまたはOである、実施形態1.56〜1.58のいずれか1に係る化合物。
【0073】
1.60 Rが、H、メチル、エチル、エチニル及び1−プロピニルから選択される、実施形態1.56〜1.59のいずれか1に係る化合物。
【0074】
1.61 Rが、Hまたはメチルから選択される、実施形態1.60に係る化合物。
【0075】
1.62 実施例1−1〜9−2のいずれか1において規定される、実施形態1.1に係る化合物。
【0076】
1.63 550未満、例えば500未満、または450未満の分子量を有する、実施形態1.1〜1.61のいずれか1に係る化合物。
【0077】
1.64 塩の形態である、実施形態1.1〜1.63のいずれか1に係る化合物。
【0078】
1.65 上記塩が酸付加塩である、実施形態1.64に係る化合物。
【0079】
1.66 上記塩が薬学的に許容される塩である、実施形態1.64または実施形態1.65に係る化合物。
【発明を実施するための形態】
【0080】
定義
本願において、別段の表示がない限りにおいて、以下の定義が適用される。
【0081】
用語「治療」は、式(1)または式(1a)の化合物の使用に関連して、当該の疾患若しくは障害に罹患した、または罹患する虞のある、または潜在的に罹患する虞のある対象に対して化合物が投与される、任意の形態の介入を記載するために用いられる。従って、用語「治療」は、病気を防ぐための(予防的な)治療及び当該疾患または障害の測定若しくは検知が可能な症状が現れている状態での治療の両方を包含する。
【0082】
(例えば、疾患または疾病の治療方法に関連して)本明細書中で用いられる用語「有効な治療上の量」とは、所望の治療効果を生じさせるために有効な上記化合物の量をいう。例えば、当該の疾病が疼痛である場合、上記有効な治療上の量は所望のレベルの鎮痛を提供するために十分な量である。上記所望のレベルの鎮痛は、例えば、当該の疼痛の完全な除去であっても、または当該の疼痛の重篤度の低減であってもよい。
【0083】
(「C1〜5非芳香族炭化水素基」または「非環状C1〜5非芳香族炭化水素基」におけるような)用語「非芳香族炭化水素基」は、炭素及び水素原子からなり、芳香環を含まない基をいう。上記炭化水素基は、完全に飽和であってもよく、あるいは1若しくは複数の炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合、または二重結合及び三重結合の混合体を含有していてもよい。上記炭化水素基は、直鎖状の基または分岐鎖状の基であってもよく、あるいは環状基からなるまたはそれを含有してもよい。従って、上記用語「非芳香族炭化水素基」としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニルアルキル、CH−シクロアルキル等が挙げられる。
【0084】
用語「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「シクロアルキル」及び「シクロアルケニル」は、別段の表示がない限りにおいて、(例えばlUPACゴールドブックに定義される)それらの従来の意味で用いられる。
【0085】
本明細書で用いられる用語「シクロアルキル」は、指定された炭素原子数が許容する場合は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどの単環式シクロアルキル基、並びに二環式及び三環式基のいずれをも包含する。二環式シクロアルキル基は、ビシクロヘプタン、ビシクロオクタン及びアダマンタンなどの架橋環系を包含する。
【0086】
上記の、それが記載されているR、R、R及びRの定義において、上記非芳香族炭化水素基の1または2、但し全てではない炭素原子は、任意選択で、O、N及びS並びにそれらの酸化された形態から選択されるヘテロ原子によって置換されてもよい。炭素原子がヘテロ原子で置換されている場合、炭素に比較して低いヘテロ原子の原子価は、置換された炭素原子に結合していたであろう原子よりもより少ない原子が当該のヘテロ原子に結合することを意味することが理解されよう。従って、例えば、CH基中の炭素原子(4価)の酸素(2価)による置換は、結果として生じる分子が2少ない水素原子を含有することを意味することとなり、CH基中の炭素原子(4価)の窒素(3価)による置換は、結果として生じる分子が1少ない水素原子を含有することを意味することとなる。
【0087】
ヘテロ原子による炭素原子の置換の例としては、エーテル −CH−O−CH−ま
たはチオエーテル −CH−S−CH−を与える、−CH−CH−CH−鎖中の炭素原子の酸素または硫黄による置換、ニトリル(シアノ)基 CH−C≡Nを与える、基CH−C≡C−H中の炭素原子の窒素による置換、ケトン −CH−C(O)−CH−を与える、基−CH−CH−CH−中の炭素原子のC=Oによる置換、スルホキシド −CH−S(O)−CH−またはスルホン −CH−S(O)−CH−を与える、基−CH−CH−CH−中の炭素原子のS=OまたはSOによる置換、アミド −CH−CH−C(O)−NH−を与える、−CH−CH−CH−鎖中の炭素原子のC(O)NHによる置換、アミン −CH−NH−CH−を与える、−CH−CH−CH−鎖中の炭素原子の窒素による置換、エステル(またはカルボン酸) −CH−CH−C(O)−O−を与える、−CH−CH−CH−鎖中の炭素原子のC(O)Oによる置換が挙げられる。それぞれのかかる置換において、上記炭化水素基の少なくとも1の炭素原子が残る必要がある。
【0088】

多くの式(1)または式(1a)の化合物は、例えば酸付加塩、または特定のケースにおいては、カルボン酸塩、スルホン酸塩及びリン酸塩などの有機または無機塩基の塩などの塩の形態で存在し得る。全てのかかる塩は本発明の範囲内であり、式(1)または式(1a)の化合物への言及は、実施形態1.64〜1.66に規定される上記化合物の塩の形態を包含する。
【0089】
上記塩は一般的には酸付加塩である。
【0090】
本発明の塩は、Pharmaceutical Salts:Properties,
Selection, and Use、P. Heinrich Stahl(編)、Camille G. Wermuth(編)、ISBN:3−90639−026−8、ハードカバー、388ページ、2002年8月に記載の方法などの従来の化学的方法によって、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。概括的には、かかる塩は、遊離酸または塩基の形態のこれらの化合物を、適宜の塩基または酸と、水中または有機溶媒中であるいは両者の混合物中で、一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水媒体中で、反応させることによって調製することができる。
【0091】
(実施形態1.65に規定される)酸付加塩は、無機及び有機の両方の多種多様な酸を用いて生成させることができる。実施形態1.65の範囲内にある酸付加塩の例としては、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸(例えばL−アスコルビン酸)、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ブタン酸、(+)ショウノウ酸、カンファースルホン酸、(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、グルクロン酸(例えばD−グルクロン酸)、グルタミン酸(例えばL−グルタミン酸)、α−オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、ハロゲン化水素酸(例えば臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸)、イセチオン酸、乳酸(例えば(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸)、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸及び吉草酸、並びに
アシル化アミノ酸及びカチオン交換樹脂からなる群より選択される酸を用いて形成される、一塩または二塩が挙げられる。
【0092】
式(1)または式(1a)の化合物がアミン官能基を含有する場合、これらの化合物は、例えば、当業者に周知の方法に従ったアルキル化剤との反応により、第四級アンモニウム塩を形成することができる。かかる第四級アンモニウム化合物は、式(1)または式(1a)の範囲内である。
【0093】
本発明の化合物は、当該の塩を形成する酸のpKaに応じて、一塩または二塩として存在し得る。
【0094】
本発明の化合物の塩の形態は、一般的には薬学的に許容される塩であり、薬学的に許容される塩の例は、Bergeら、1977、「Pharmaceutically Acceptable Salts」、J. Pharm. Sci.、66巻、1〜19ページに論じられている。但し、薬学的に許容されない塩も、その後に薬学的に許容される塩に転化することができる中間体の形態として調製されてもよい。かかる薬学的に許容されない塩の形態であって、例えば、本発明の化合物の精製または分離において有用であり得る上記塩の形態もまた、本発明の一部を形成する。
【0095】
立体異性体
立体異性体は、同一の分子式及び結合した原子の配列を有するが、空間におけるそれらの原子の三次元的な幾何学的配置のみが異なる異性体分子である。この立体異性体は、例えば、幾何異性体または光学異性体であり得る。
【0096】
幾何異性体
幾何異性体に関しては、異性は、炭素−炭素二重結合の周りのcis及びtrans(Z及びE)異性、またはアミド結合の周りのcis及びtrans異性体、または(例えばオキシムにおける)炭素−窒素二重結合の周りのsyn及びanti異性、または回転の拘束が存在する結合の周りの回転異性、またはシクロアルカン環などの環の周りのcis及びtrans異性におけるような、二重結合の周りの原子または基の異なる幾何学的配置に起因する。
【0097】
従って、別の実施形態(実施形態1.67)において、本発明は、実施形態1.1〜1.66のいずれか1に係る化合物の幾何異性体を提供する。
【0098】
光学異性体
上記式の化合物が1または複数のキラル中心を含有し、2以上の光学異性体の形態で存在し得る場合、当該化合物への言及は、文脈上別段の解釈を要する場合を除き、それらの全ての光学異性体の形態(例えば、鏡像異性体、エピマー及びジアステレオ異性体)を、個々の光学異性体、または混合物(例えばラセミ混合物)若しくは2種以上の光学異性体としてのいずれかで包含する。
【0099】
従って、別の実施形態(実施形態1.68)において、本発明は、キラル中心を含有する実施形態1.1〜1.67のいずれか1に係る化合物を提供する。
【0100】
上記光学異性体は、それらの光学活性によって(すなわち、+及び−異性体、若しくはd及びl異性体として)キャラクタライズ及び同定することができ、または該光学異性体は、Cahn、Ingold及びPrelogによって開発された「R及びS」命名法を用いて、それらの絶対立体化学の見地からキャラクタライズすることができる。Advanced Organic Chemistry by Jerry March、第4
版、John Wiley & Sons、ニューヨーク、1992、109〜114ページを参照されたく、またCahn、Ingold及びPrelog、Angew. Chem. Int. Ed. Engl.,1966, 5, 385〜415を参照されたい。光学異性体は、キラルクロマトグラフィー(キラル担体上でのクロマトグラフィー)を始めとする多くの技法によって分離することができ、かかる技法は当業者に周知である。キラルクロマトグラフィーの代替手段として、(+)−酒石酸、(−)−ピログルタミン酸、(−)−ジ−トルオイル−L−酒石酸、(+)−マンデル酸、(−)−リンゴ酸、及び(−)−カンファースルホン酸などのキラル酸とのジアステレオ異性体塩を形成させ、該ジアステレオ異性体塩を優先的結晶化により分離し、次いで該塩を解離させ、個々の遊離塩基の鏡像異性体を得ることによって、光学異性体を分離することができる。
【0101】
本発明の化合物が2種以上の光学異性体として存在する場合に、一対の鏡像異性体の一方の鏡像異性体が、他方の鏡像異性体に対して、例えば、生物学的活性の点において利点を示す場合がある。従って、特定の状況においては、一対の鏡像異性体の一方のみ、または複数のジアステレオ異性体の1種のみを治療薬として用いることが望ましい場合がある。
【0102】
従って、別の実施形態(実施例1.69)において、本発明は、1または複数のキラル中心を有する実施形態1.68に係る化合物を含有する組成物であって、実施形態1.65の化合物の少なくとも55%(例えば、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%または95%)が単一の光学異性体(例えば、鏡像異性体またはジアステレオ異性体)として存在する上記組成物を提供する。
【0103】
概括的な一実施形態(実施形態1.70)において、実施形態1.68の化合物(または使用のための化合物)の総量の99%以上(例えば実質的に全て)は、単一の光学異性体として存在する。
【0104】
例えば、一実施形態(実施例1.71)において、上記化合物は単一の鏡像異性体として存在する。
【0105】
別の実施形態(実施例1.72)において、上記化合物は単一のジアステレオ異性体として存在する。
【0106】
本発明はまた、光学異性体の混合物も提供し、該混合物はラセミであっても非ラセミであってもよい。従って、本発明は以下を提供する。
【0107】
1.73 光学異性体のラセミ混合物の形態である、実施形態1.68に係る化合物。
【0108】
1.74 光学異性体の非ラセミ混合物の形態である、実施形態1.68に係る化合物。
【0109】
同位体
実施形態1.1〜1.74のいずれか1に規定される本発明の化合物は、1または複数の同位体置換を含んでもよく、特定の元素への言及は、その範囲内に当該元素の全ての同位体を包含する。例えば、水素への言及は、その範囲内にH、H(D)、及びH(T)を包含する。同様に、炭素及び酸素への言及は、それらの範囲内にそれぞれ12C、13C及び14C並びに16O及び18Oを包含する。
【0110】
同様にして、特定の官能基への言及もまた、文脈による別段の表示がない限りにおいて、その範囲内に同位体の変化形を包含する。例えば、エチル基などのアルキル基への言及
も、例えば5個全ての水素原子が重水素同位体の形態であるエチル基(過重水素化エチル基)におけるように、当該基中の1または複数の水素原子が重水素またはトリチウム同位体の形態である変化形を包含する。
【0111】
上記同位体は放射性であってもまたは非放射性であってもよい。本発明の一実施形態(実施形態1.75)において、実施形態1.1〜1.74のいずれか1の化合物は、放射性同位体を含まない。かかる化合物は治療上の使用に好ましい。但し、別の実施形態(実施形態1.76)において、実施形態1.1〜1.74のいずれか1の化合物は、1または複数の放射性同位体を含有してもよい。かかる放射性同位体を含有する化合物は、診断の場面において有用であり得る。
【0112】
溶媒和物
実施形態1.1〜1.76のいずれか1において規定された式(1)または式(1a)の化合物は、溶媒和物を形成していてもよい。好適な溶媒和物は、非毒性の薬学的に許容される溶媒(以下、溶媒和溶媒と呼ぶ)の分子を、本発明の化合物の固体構造(例えば結晶構造)中に組み込むことによって形成される溶媒和物である。かかる溶媒の例としては、水、(エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどの)アルコール、及びジメチルスルホキシドが挙げられる。溶媒和物は、溶媒和溶媒を含有する溶媒または溶媒混合物を用いて、本発明の化合物を再結晶化することによって調製することができる。任意の所与の例において、溶媒和物が形成されているか否かは、当該化合物の結晶を、熱重量分析(TGE)、示差走査熱量分析(DSC)及びX線結晶構造解析法などの周知且つ標準的な技法を用いた分析に供することによって判定することができる。上記溶媒和物は化学量論的溶媒和物であっても、または非化学量論的溶媒和物であってもよい。特に好ましい溶媒和物は水和物であり、水和物の例としては、半水和物、一水和物及び二水和物が挙げられる。
【0113】
従って、更なる実施形態1.77及び1.78において、本発明は以下を提供する。
【0114】
1.77 溶媒和物の形態の、実施形態1.1〜1.76のいずれか1に係る化合物。
【0115】
1.78 上記溶媒和物が水和物である、実施形態1.77に係る化合物。
【0116】
溶媒和物及び溶媒和物を製造する及びキャラクタライズするために用いられる方法の詳細な議論に関しては、Brynら、Solid−State Chemistry of
Drugs、第2版、米国インディアナ州ラファイエットのSSCI社より出版、1999、ISBN 0−967−06710−3を参照されたい。
【0117】
あるいは、本発明の化合物は、水和物として存在するのではなく、無水物であってもよい。従って、別の実施形態(実施形態1.79)において、本発明は、無水の形態(例えば無水結晶形態)の、実施形態1.1〜1.76のいずれか1に規定される化合物を提供する。
【0118】
結晶性及び非晶性形態
実施形態1.1〜1.79のいずれか1の化合物は、結晶性または非結晶性(例えば非晶)の状態で存在し得る。化合物が結晶状態で存在しているか否かは、粉末X線回折(XRPD)などの標準的な技法によって容易に判定することができる。結晶及びそれらの結晶構造は、単結晶X線結晶構造解析法、粉末X線回折(XRPD)、示差走査熱量分析(DSC)及び赤外線分光分析、例えば、フーリエ変換赤外分光分析(FTIR)を始めとする多数の技法を用いてキャラクタライズすることができる。変化する湿度の条件下での結晶の挙動は、重量水蒸気吸着試験によって、及びXRPDによっても分析することがで
きる。化合物の結晶構造の測定は、本明細書に記載の方法及びFundamentals
of Crystallography、C. Giacovazzo, H. L.
Monaco, D. Viterbo, F. Scordari, G. Gilli, G. Zanotti及びM. Catti、(国際結晶学連合/Oxford
University Press、1992 ISBN 0−19−855578−4 (p/b), 0−19−85579−2 (h/b))に記載の方法などの従来の方法に従って行うことができる、X線結晶構造解析法によって実施することができる。この技法は、単結晶のX線回折の分析及び解釈を含む。非晶性固体においては、結晶形態中に通常存在する三次元構造が存在せず、非晶形態における分子の互いの相対的な位置は本質的にランダムである。例えばHancockら、J. Pharm. Sci.(1997)、86、1)を参照されたい。
【0119】
従って、更なる実施形態において、本発明は以下を提供する。
【0120】
1.80 結晶形態である、実施形態1.1〜1.79のいずれか1に係る化合物。
【0121】
1.781 (a)50%〜100%結晶性である、より詳細には、少なくとも50%結晶性、または少なくとも60%結晶性、または少なくとも70%結晶性、または少なくとも80%結晶性、または少なくとも90%結晶性、または少なくとも95%結晶性、または少なくとも98%結晶性、または少なくとも99%結晶性、または少なくとも99.5%結晶性、または少なくとも99.9%結晶性、例えば100%結晶性である、実施形態1.1〜1.79のいずれか1に係る化合物。
【0122】
1.82 非晶形態である、実施形態1.1〜1.79のいずれか1に係る化合物。
【0123】
プロドラッグ
実施形態1.1〜1.76のいずれか1に規定される式(1)または式(1a)の化合物は、プロドラッグの形態で提供することができる。「プロドラッグ」とは、例えば、イン・ビボで、実施形態1.1〜1.76のいずれか1に規定される式(1)または式(1a)の生物学的に活性な化合物に転化される任意の化合物を意味する。
【0124】
例えば、いくつかのプロドラッグは、活性化合物のエステル(例えば、生理学的に許容される代謝的に不安定なエステル)である。代謝中に、エステル基(−C(=O)OR)が開裂して活性薬物が生成する。かかるエステルは、例えば、それが適当である場合には、親化合物中に存在するいずれかの他の活性基を前もって保護した、当該親化合物中に存在するいずれかのヒドロキシル基をエステル化し、続いて、必要であれば、脱保護化することによって形成することができる。
【0125】
また、いくつかのプロドラッグは酵素的に活性化されて、当該の活性化合物を生成する、または(ADEPT、GDEPT、LIDEPT等におけるように)ある化合物を生成し、該化合物が更なる化学的反応の後に当該の活性化合物を生成する。例えば、上記プロドラッグは糖誘導体または他のグリコシド複合体であってもよく、またはアミノ酸エステル誘導体であってもよい。
【0126】
従って、別の実施形態(実施形態1.83)において、本発明は、実施形態1.1〜1.76のいずれか1に規定される化合物のプロドラッグであって、該化合物が、ヒドロキシル基またはアミノ基を形成するように、生理的条件下で転化可能である官能基を含有する、上記プロドラッグを提供する。
【0127】
錯体及び包接化合物
実施形態1.1〜1.83の化合物の錯体(例えばシクロデキストリンなどの化合物との包接錯体すなわち包接化合物、または金属との錯体)は、実施形態1.1〜1.83中の式(1)または式(1a)に包含される。
【0128】
従って、別の実施形態(実施形態1.84)において、本発明は、錯体または包接化合物の形態の、実施形態1.1〜1.83のいずれか1に係る化合物を提供する。
【0129】
生物学的活性及び治療上の使用
本発明の化合物は、ムスカリンM受容体アゴニストとしての活性を有する。上記化合物のムスカリン活性は、後述の実施例Aに記載のホスホ−ERK1/2アッセイを用いて測定することができる。
【0130】
本発明の化合物の重要な利点は、M及びM受容体亜型と比較してM受容体に対して非常に選択的であることにある。本発明の化合物は、M及びM受容体亜型のアゴニストでもアンタゴニストでもない。例えば、本発明の化合物は、一般的には、実施例Aに記載の機能アッセイにおいて、M受容体に対する、少なくとも6(好ましくは少なくとも6.5)のpEC50値及び80を超える(好ましくは95を超える)Emax値を有するのに対して、実施例Aに記載の機能アッセイにおいて、M及びM亜型に対して試験した場合には、5未満のpEC50値及び20%未満のEmax値を有する場合がある。
【0131】
本発明の化合物のいくつかは、M及びM受容体の両方において活性を有する。
【0132】
従って、実施形態2.1〜2.9において、本発明は以下を提供する。
【0133】
2.1 医薬に使用するための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0134】
2.2 ムスカリンMまたはM及びM受容体アゴニストとして使用するための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0135】
2.3 本明細書中の実施例Aのアッセイまたは該アッセイに実質的に同様なアッセイにおいて、M受容体に対する、6.9を超えるpEC50及び少なくとも80のEmaxを有するムスカリンM受容体アゴニストである、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0136】
2.4 7.0を超えるpEC50を有するムスカリンM受容体アゴニストである、実施形態2.3に係る化合物。
【0137】
2.5 M受容体に対する少なくとも90のEmaxを有する、実施形態2.3または実施形態2.4に係る化合物。
【0138】
2.6 本明細書中の実施例Aのアッセイまたは該アッセイに実質的に同様なアッセイにおいて、M受容体に対する、6.0〜8.7の範囲のpEC50及び少なくとも60のEmaxを有する、ムスカリンM及びM受容体アゴニストである、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0139】
2.7 本明細書中の実施例Aのアッセイまたは該アッセイに実質的に同様なアッセイにおいて、M受容体に対する、6.0〜8.1の範囲のpEC50及び少なくとも90のEmaxを有する、ムスカリンM及びM受容体アゴニストである、実施形態1.1
〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0140】
2.8 7.5〜8.7の範囲のpEC50を有する、ムスカリンM受容体アゴニストである、実施形態2.6に係る化合物。
【0141】
2.9 6.5〜7.5の範囲のpEC50を有する、ムスカリンM受容体アゴニストである、実施形態2.7に係る化合物。
【0142】
2.10 M受容体に対する少なくとも75のEmaxを有する、実施形態2.6または実施形態2.8に係る化合物。
【0143】
2.11 M受容体に対する少なくとも95のEmaxを有する、実施形態2.7または実施形態2.9に係る化合物。
【0144】
2.12 ムスカリンM及びM受容体と比較して、M及びM受容体に対して選択的である、実施形態2.3〜2.11のいずれか1に係る化合物。
【0145】
2.13 ムスカリンM及びM受容体と比較して、M受容体に選択的である、実施形態2.12に係る化合物。
【0146】
2.14 ムスカリンM、M及びM受容体と比較して、M受容体に対して選択的である実施形態2.3〜2.5のいずれか1に係る化合物。
【0147】
2.15 ムスカリンM及びM受容体亜型に対する、5未満のpEC50及び50未満のEmaxを有する、実施形態2.3〜2.14のいずれか1に係る化合物。
【0148】
2.16 ムスカリンM及びM受容体亜型に対する、4.5未満のpEC50及び/または30未満のEmaxを有する、実施形態2.15に係る化合物。
【0149】
2.17 ムスカリンM受容体によって媒介される疾患または疾病の治療に使用するための、実施形態1.1〜1.84及び実施形態2.3〜2.16のいずれか1に係る化合物。
【0150】
ムスカリンMまたはM及びM受容体アゴニスト活性に基づいて、本発明の化合物は、アルツハイマー病、統合失調症及び他の精神病性障害、認知障害並びにムスカリンMまたはM及びM受容体よって媒介される他の疾患の治療に用いることができ、様々な種類の疼痛の治療に用いることもできる。
【0151】
従って、実施形態2.16〜2.39において、本発明は以下を提供する。
【0152】
2.18 認知障害または精神病性障害の治療に使用するための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0153】
2.19 上記認知障害または精神病性障害が、認知障害;軽度認知障害;前頭側頭型認知症;血管性認知症;レビー小体型認知症;初老期認知症;老人性認知症;フリードライヒ失調症;ダウン症候群;ハンチントン舞踏病;運動亢進症;躁病;トゥレット症候群;アルツハイマー病;進行性核上性麻痺;注意、方向、学習障害、記憶(すなわち、記憶障害、記憶喪失、健忘障害、一過性全健忘症候群及び加齢性記憶障害)及び言語機能を始めとする認知機能の障害;脳卒中、ハンチントン病、ピック病、エイズ関連認知症若しくは多発梗塞性認知症、アルコール性認知症、甲状腺機能低下症関連認知症、並びに小脳萎
縮症及び筋萎縮性側索硬化症などの他の変性疾患に関連する認知症などの他の認知症状態の結果としての認知障害;せん妄若しくはうつ病(仮性認知症状態)外傷、頭部外傷、加齢性認知機能低下、脳卒中、神経変性、薬物誘発性状態、神経毒性薬、加齢性認知障害、自閉症関連認知障害、ダウン症候群、精神病に関連する認知障害、及び電気けいれん療法後に関連する認知障害などの、認知機能低下を引き起こす可能性がある他の急性若しくは亜急性の疾病;ニコチン、大麻、アンフェタミン、コカインを始めとする薬物乱用若しくは断薬、注意欠陥多動性障害(ADHD)並びにパーキンソン病、神経遮断薬誘発パーキンソニズム、及び遅発性ジスキネジアなどの運動異常障害に起因する認知障害;統合失調症;統合失調症様疾患;精神病性うつ病;躁病;急性躁病;偏執症;妄想幻覚及び妄想性障害;人格障害;強迫性障害;統合失調型障害;妄想性障害;悪性腫瘍起因の精神病;代謝性疾患;内分泌疾患若しくはナルコレプシー;薬物乱用若しくは断薬に起因する精神病;双極性障害並びに統合失調感情障害から選択される疾病を含む、それから生じるまたはそれと関連する、実施形態2.18に係る化合物。
【0154】
2.20 アルツハイマー病の治療に使用するための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0155】
2.21 統合失調症の治療の治療に使用するための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0156】
2.22 治療上有効な用量の、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の投与を含む、対象(例えば、ヒトなどの哺乳類の患者、例えば当該の治療を要するヒトなど)における認知障害の治療方法。
【0157】
2.23 上記認知障害が、実施形態2.17に規定される疾病を含む、それから生じるまたはそれと関連する、実施形態2.22に係る方法。
【0158】
2.24 上記認知障害が、アルツハイマー病から生じるまたはそれと関連する、実施形態2.23に係る方法。
【0159】
2.25 上記認知障害が統合失調症である、実施形態2.23に係る方法。
【0160】
2.26 認知障害の治療用薬剤の製造のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0161】
2.27 上記認知障害が、実施形態2.19に規定される疾病を含む、それから生じるまたはそれと関連する、実施形態2.26に係る使用。
【0162】
2.28 上記認知障害が、アルツハイマー病から生じるまたはそれと関連する、実施形態2.27に係る使用。
【0163】
2.29 上記認知障害が統合失調症である、実施形態2.28に係る使用。
【0164】
2.30 急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、一般神経痛、内臓痛、変形性関節炎性疼痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、神経根痛、坐骨神経痛、腰痛、頭部若しくは頚部疼痛、重度若しくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、またはがん性疼痛の治療あるいはその重篤度を軽減するための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0165】
2.31 治療上有効な用量の、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の投与を含む、急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、一般神経痛、内臓痛、変形性関節炎性疼痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、神経根痛、坐骨神経痛、腰痛、頭部若しくは頚部疼痛、重度若しくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、またはがん性疼痛の治療あるいはその重篤度の軽減方法。
【0166】
2.32 緑内障における眼内圧の低減並びにシェーグレン症候群を含むドライアイ及び口腔乾燥の治療などの末梢障害の治療のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物。
【0167】
2.33 治療上有効な用量の、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の投与を含む、緑内障における眼内圧の低減並びにシェーグレン症候群を含むドライアイ及び口腔乾燥の治療などの末梢障害の治療方法。
【0168】
2.34 急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、一般神経痛、内臓痛、変形性関節炎性疼痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、神経根痛、坐骨神経痛、腰痛、頭部若しくは頚部疼痛、重度若しくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、またはがん性疼痛の治療あるいはその重篤度の軽減用の、あるいは緑内障における眼内圧の低減並びにシェーグレン症候群を含むドライアイ及び口腔乾燥の治療などの末梢障害の治療用の薬剤の製造のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0169】
2.35 例えば尋常性天疱瘡、ヘルペス状皮膚炎、天疱瘡及び他の水疱形成皮膚疾病に起因する皮膚病変の治療における使用のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0170】
2.36 機能性消化不良、過敏性腸症候群、胃食道酸逆流(GER)及び食道運動障害、胃不全麻痺の症状並びに慢性の下痢などの、胃腸機能及び運動性の変化に関連する疾病の治療、予防、改善または回復に向かわせることにおける使用のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0171】
2.37 ボスマ・ヘンキン・クリスティアンセン症候群、化学物質中毒(例えば、セレン及び銀)、下垂体機能低下症、カルマン症候群、頭蓋骨骨折、腫瘍の治療並びに甲状腺機能の低下などの嗅覚機能不全の治療における使用のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0172】
2.38 依存症の治療のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0173】
2.39 パーキンソン病、ADHD、ハンチントン病、トゥレット症候群及び、疾患を誘導する根本的な病原因子としてドーパミン作動性機能不全に関連する他の症候群などの運動障害の治療のための、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に係る化合物の使用。
【0174】
式(1)または式(1a)の化合物の調製方法
式(1)または式(1a)の化合物は、当業者に周知の及び本明細書に記載の合成方法に従って調製することができる。
【0175】
従って、別の実施形態(実施形態3.1)において、本発明は、実施形態1.1〜1.
84のいずれか1に規定される化合物の調製方法であって、
(A)式(10)
【化12】
の化合物の、式(11)
【化13】
の化合物との還元的アミノ化条件下での反応、但し、式中、R、R、R、R、X、X、W、Y、Z、m、p及びqは、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に定義される通りである、または、
(B)式(12)
【化14】
の化合物の、式Cl−C(=O)−CH−Rの化合物との塩基の存在下での反応、または
(C)式(10)
【化15】
の化合物の、式(13)
【化16】
の化合物との求核置換条件下での反応、但し、式中、R、R、R、R、X、X、W、Y、Z、m、p及びqは、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に定義される通りである、及び任意選択で、
(D)式(1)若しく式(1a)の化合物を式(1)若しく式(1a)の別な化合物へと転化させること
を含む、上記方法を提供する。
【0176】
方法の可変要素(A)においては、ピペリジンヘテロ環化合物(10)を還元的アミノ化条件下で置換ケトン(11)と反応させる。上記還元的アミノ化反応は、一般的には、
酢酸を含有するジクロロメタンまたはジクロロエタンなどの溶媒中、トリアセトキシ−水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素還元剤を用いて、周囲温度で実施される。
【0177】
方法の可変要素(C)においては、ピペリジンヘテロ環化合物(10)を、一般的には、ニート、すなわち無溶媒、またはテトラヒドロフラン、アセトニトリル若しくはジメチルアセトアミドなどの適宜の溶媒中のいずれかで、(例えば約40℃〜約70℃の温度に)温和に加熱して実施される求核置換反応において、スルホン酸エステル(13、R=メチルまたは4−メチルベンジル)と反応させる。
【0178】
式(12)の中間体化合物は、以下のスキーム1に示す一連の反応により調製することができる。
【化17】
【0179】
反応スキーム1において、ピペリジンヘテロ環化合物(10)を、還元的アミノ化条件下でBoc保護ケトン(14)と反応させる。上記還元的アミノ化反応は、一般的には、酢酸を含有するジクロロメタンまたはジクロロエタンなどの溶媒中、塩化亜鉛と組み合わせたシアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはチタンイソプロポキシドと組み合わせたトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムのいずれかの存在下で、(例えば約40℃〜約70℃の温度に)温和に加熱して行われ、中間体であるピペリジン化合物(15)を与え、次いで化合物(15)は、酸(例えばジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸)処理によるBoc基の除去によって脱保護され、化合物(12)を与える。
【0180】
式(12)の化合物はまた、以下のスキーム2に示す一連の反応によっても調製することができる。
【化18】
【0181】
スキーム2において、Boc保護ケトン(14)がメタノール中で水素化ホウ素ナトリウムを用いてアルコール(16)に還元される。次いでアルコール(16)は、ジクロロメタン中、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの第三級アミンの存在下で、対応するスルホニルクロリドを用いてスルホン酸エステル(17、R=メチルまたは4−メチルベンジル)として活性化される。スルホン酸エステル(17)を、一般的には、ニート、すなわち無溶媒、またはテトラヒドロフラン、アセトニトリル若しくはジメチルアセトアミドなどの適宜の溶媒中のいずれかで、(例えば約40℃〜約70℃の温度に)温和に加熱して行われる求核置換反応において、ピペリジンヘテロ環化合物(10)と反応させて化合物(15)を得、次いで化合物(15)は、酸(例えばジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸)を用いた処理によるBoc基の除去によって脱保護され、化合物(12)を与える。
【0182】
1種の式(1)若しくは式(1a)の化合物、またはその保護された誘導体が一旦生成すると、これを、当業者に周知の方法によって、別な式(1)または式(1a)の化合物へと転化させることができる。一つの官能基を別の官能基へと転化させるための合成手法の例は、Advanced Organic Chemistry and Organic Syntheses(上記の出典を参照のこと)またはFiesers’ Reagents for Organic Synthesis、1〜17巻、John Wiley、Mary Fieser編(ISBN:0−471−58283−2)などの標準的な書籍に示されている。
【0183】
上述の反応の多くにおいて、当該分子上の望ましくない位置で反応が起こることを防ぐために、1または複数の基を保護することが必要な場合がある。保護基、並びに官能基を保護及び脱保護する方法の例は、Protective Groups in Organic Synthesis(T. Greene及びP. Wuts;第3版;John Wiley and Sons、1999)に記されている。
【0184】
上述の方法によって製造された化合物は、当業者に周知の多様な方法のいずれかによって単離及び精製することができ、かかる方法の例としては、再結晶並びにカラムクロマトグラフィー(例えば、フラッシュクロマトグラフィー)及びHPLCなどのクロマトグラフィー技法が挙げられる。
【0185】
医薬製剤
上記活性化合物は単独で投与することが可能ではあるが、医薬組成物(例えば製剤)として提供することが好ましい。
【0186】
従って、本発明の別の実施形態(実施形態4.1)において、少なくとも1種の、実施形態1.1〜1.84のいずれか1に規定される式(1)または式(1a)の化合物を、少なくとも1種の薬学的に許容される医薬添加剤と共に含む医薬組成物が提供される。
【0187】
一実施形態(実施形態4.2)において、上記組成物は錠剤組成物である。
【0188】
別の実施形態(実施形態4.3)において、上記組成物はカプセル組成物である。
【0189】
上記薬学的に許容される医薬添加剤(複数可)は、例えば、担体(例えば固体、液体または半固体担体)、アジュバント、希釈剤(例えば充填剤または増量剤などの固体の希釈剤、及び溶媒及び共溶媒などの液体の希釈剤)、造粒剤、結合剤、流動助剤、コーティング剤、放出制御剤(例えば放出減速若しくは遅延ポリマーまたはワックス)、結合剤、崩壊剤、緩衝剤、潤滑剤、防腐剤、抗真菌及び抗菌剤、抗酸化剤、緩衝剤、張度調整剤、増
粘剤、香味料、甘味料、顔料、可塑剤、味覚マスキング剤、安定剤または医薬組成物において従来使用される任意の他の医薬添加剤から選択することができる。
【0190】
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される」とは、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題若しくは合併症を伴わずに対象(例えばヒトの対象)の組織と接触する使用に適し、合理的な利益/リスク比に見合った化合物、物質、組成物、及び/または剤形を意味する。各医薬添加剤は、製剤の他の成分と適合するという意味でも「許容される」必要がある。
【0191】
式(1)または式(1a)の化合物を含有する医薬組成物は、公知の技法に従って製剤することができ、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company、米国ペンシルベニア州イーストンを参照されたい。
【0192】
上記医薬組成物は、経口投与、非経口投与、局所投与、鼻腔内投与、気管支内投与、舌下投与、点眼、耳への投与、直腸投与、膣内投与、または経皮投与に適した任意の形態とすることができる。
【0193】
経口投与に適した医薬剤形としては、錠剤(コーティングされているまたはコーティングされていない)、カプセル剤(硬質または軟質殻)、カプレット剤、丸薬、ロゼンジ剤、シロップ剤、溶液剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤及び懸濁液剤、舌下錠、ウェハまたはバッカルパッチなどのパッチが挙げられる。
【0194】
錠剤組成物は、単位用量の活性化合物を、例えば、ラクトース、スクロース、ソルビトール若しくはマンニトールのような糖または糖アルコール、及び/または炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、若しくは微結晶セルロース(MCC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなセルロースまたはその誘導体、及びコーンスターチのようなデンプンなどの非糖由来の希釈剤などの不活性希釈剤あるいは担体と共に含有してもよい。錠剤はまた、ポリビニルピロリドンのような結合剤及び造粒剤、崩壊剤(例えば、架橋カルボキシメチルセルロースのような膨潤性架橋ポリマー)、潤滑剤(例えばステアリン酸塩)、防腐剤(例えばパラベン)、抗酸化剤(例えばBHT)、緩衝剤(例えば、リン酸またはクエン酸緩衝剤)、並びに、クエン酸塩/重炭酸塩混合物のような発泡剤などの標準的な成分を含んでいてもよい。かかる医薬添加剤は周知であり、ここで詳細に議論する必要はない。
【0195】
錠剤は、胃液と接触した際に(即時放出錠剤)、または長時間にわたって若しくは消化管の特定の領域内において制御された形態で(制御放出錠剤)のいずれかで、薬物を放出するように設計されていてもよい。
【0196】
上記医薬組成物は、一般的には、概略1%(w/w)〜概略95%(w/w)の活性成分及び99%(w/w)〜5%(w/w)の(例えば上記に規定される)薬学的に許容される医薬添加剤またはかかる医薬添加剤の組み合わせを含む。上記医薬組成物は、好ましくは、概略20%(w/w)〜概略90%(w/w)の活性成分及び80%(w/w)〜10%(w/w)の薬学的に許容される医薬添加剤または医薬添加剤の組み合わせを含む。上記医薬組成物は、概略1%〜概略95%、好ましくは概略20%〜概略90%の活性成分を含む。本発明に係る医薬組成物は、例えば、アンプル、バイアル、座剤、予め充填されたシリンジ、糖衣錠、散剤、錠剤またはカプセル剤の形態などの、単位剤形であってよい。
【0197】
錠剤及びカプセル剤は、例えば、0〜20%の崩壊剤、0〜5%の潤滑剤、0〜5%の
流動助剤及び/または(薬物の用量に応じて)0〜99%(w/w)の充填剤/または増量剤を含有してもよい。錠剤及びカプセル剤はまた、0〜10%(w/w)のポリマー結合剤、0〜5%(w/w)の抗酸化剤、0〜5%(w/w)の顔料も含有してよい。徐放性錠剤は、一般的には、更に(用量に応じて)0〜99%(w/w)の放出制御(例えば遅延)ポリマーを含有することとなる。上記錠剤またはカプセル剤のフィルムコートは、一般的には、0〜10%(w/w)のポリマー、0〜3%(w/w)の顔料、及び/または0〜2%(w/w)の可塑剤を含有する。
【0198】
非経口製剤は、一般的には、0〜20%(w/w)の緩衝剤、0〜50%(w/w)の共溶媒、及び/または(容量に応じて及び凍結乾燥剤の場合)0〜99%(w/w)の注射用水(WFI)を含有する。筋内デポ用製剤は、0〜99%(w/w)の油分も含有してよい。
【0199】
上記医薬製剤は、単一のパッケージ、通常はブリスターパック中に、1クール全体の治療を含む「患者パック」として患者に提供されてもよい。
【0200】
式(1)または式(1a)の化合物は、概括的には単位剤形で提供されることとなり、従って、一般的には、所望のレベルの生物学的活性を与えるために十分な化合物を含有することとなる。例えば、製剤は1ナノグラム〜2グラムの活性成分、例えば1ナノグラム〜2ミリグラムの活性成分を含有してもよい。これらの範囲内で、化合物の特定の下位範囲は0.1ミリグラム〜2グラムの活性成分(より一般的には10ミリグラム〜1グラム、例えば50ミリグラム〜500ミリグラム)、または1マイクログラム〜20ミリグラム(例えば1マイクログラム〜10ミリグラム、例えば、0.1ミリグラム〜2ミリグラムの活性成分)である。
【0201】
経口用組成物に関しては、単位剤形は、1ミリグラム〜2グラム、より一般的には10ミリグラム〜1グラム、例えば50ミリグラム〜1グラム、例えば、100ミリグラム〜1グラムの活性化合物を含有してもよい。
【0202】
上記活性化合物は、それを必要とする患者(例えば、ヒトまたは動物の患者)に対して、所望の治療効果を達成するために十分な量(有効量)で投与されることとなる。投与される化合物の厳密な量は、標準的な手順に従って、監督医師によって決定することができる。
【実施例】
【0203】
ここで、本発明は、以下の実施例中に記載の具体的な実施形態を参照することによって例証されるが、限定はされない。
【0204】
実施例1−1〜9−2
下記の表1に示す実施例1−1〜9−2の化合物を調製した。それらのNMR及びLCMS特性並びにそれらを調製するために用いた方法を表3に示す。実施例のそれぞれに対する出発物質を表2に掲載する。
【表1-1】
【表1-2】
【0205】
一般的な手順
調製経路が含まれていない場合は、関連する中間体は市販されている。市販の試薬は更
に精製することなく使用した。室温(rt)とは、概略20〜27℃をいう。H NMRスペクトルはブルカー社またはバリアン社の装置のいずれかで、300または400MHzで記録した。化学シフト値は百万分率(ppm)、すなわち(δ)値で表わす。NMRシグナルの多重度については以下の略語を用いる。すなわち、s=シングレット、br=ブロード、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、quint=クインテット、td=ダブレットのトリプレット、tt=トリプレットのトリプレット、qd=ダブレットのカルテット、ddd=ダブレットのダブレットのダブレット、ddt=トリプレットのダブレットのダブレット、m=マルチプレットである。カップリング定数はHzで測定し、J値として掲載する。NMR及び質量分析の結果は、バックグラウンドピークを考慮するために補正した。クロマトグラフィーとは、60〜120メッシュのシリカゲルを使用して実施し、窒素圧条件下で実行されるカラムクロマトグラフィー(フラッシュクロマトグラフィー)を指す。反応を監視するためのTLCとは、指定した移動相及び固定相としてシリカゲルF254(メルク社)を用いて行ったTLCをいう。マイクロ波媒介反応は、バイオタージ社イニシエータまたはCEM社ディスカバー・マイクロ波反応器中で行った。
【0206】
LCMSの実験は、一般的には、各化合物に対して指定したエレクトロスプレー条件を用いて、以下の条件下で実施した。
【0207】
LCMS方法A及びB
装置:ウォーターズ社Alliance 2795、ウォーターズ社2996 PDA検出器、Micromass ZQ;カラム:ウォーターズ社X−Bridge C−18、2.5ミクロン、2.1×20mmまたはフェノメネックス社Gemini−NXC−18、3ミクロン、2.0×30mm;勾配[時間(分)/溶媒C中のD(%)]:方法A:0.00/2、0.10/2、2.50/95、3.50/95、3.55/2、4.00/2または方法B:0.00/2、0.10/2、8.40/95、9.40/95、9.50/2、10.00/2;溶媒:溶媒C=2.5LのHO+2.5mLのアンモニア溶液;溶媒D=2.5LのMeCN+135mLのHO+2.5mLのアンモニア溶液);注入容量3μL;UV検出230〜400nM;カラム温度45℃;流速1.5mL/分。
【0208】
LCMS方法C
装置:ダイオードアレイ検出器を備えるアジレント社1260 Infinity LC、API−ESソースを備えるアジレント社6120Bシングル四重極MS;カラム:フェノメネックス社Gemini−NX C−18、3ミクロン、2.0×30mm;勾配[時間(分)/溶媒A中のB(%)]:方法:0.00/5、2.00/95、2.50/95、2.60/5、3.00/5;溶媒:溶媒A=2.5LのHO+2.5mLの(HO中28%のNH3);溶媒B=2.5LのMeCN+129mLのHO+2.7mLの(HO中28%のNH3);注入容量0.5μL;UV検出190〜400nM;カラム温度40℃;流速1.5mL/分。
【0209】
LCMS方法D及びE
装置:G1315A DADを備えるHP 1100、Micromass ZQ;カラム:ウォーターズ社X−Bridge C−18、2.5ミクロン、2.1×20mmまたはフェノメネックス社Gemini−NX C−18、3ミクロン、2.0×30mm;勾配[時間(分)/溶媒C中のD(%)]:方法D:0.00/2、0.10/2、2.50/95、3.50/95、3.55/2、4.00/2または方法E:0.00/2、0.10/2、8.40/95、9.40/95、9.50/2、10.00/2;溶媒:溶媒C=2.5LのHO+2.5mLの28%のアンモニアHO溶液;溶媒D=2.5LのMeCN+135mLのHO+2.5mLの28%のアンモニアH
溶液);注入容量1μL;UV検出230〜400nM;質量検出130〜800AMU(+ve及び−veエレクトロスプレー);カラム温度45℃;流速1.5mL/分。
【0210】
LCMS方法F
装置:ウォーターズ社Acquity Hクラス、光ダイオードアレイ、SQ検出器;カラム:BEH C18、1.7ミクロン、2.1×50mm;勾配[時間(分)/溶媒A中のB(%)]:0.00/5、0.40/5、0.8/35、1.20/55、2.50/100、3.30/100 4.00/5;溶媒:溶媒A=HO中5mMの酢酸アンモニウム及び0.1%のギ酸;溶媒B=MeCN中0.1%のギ酸;注入容量2μL;UV検出200〜400nM;質量検出100〜1200AMU(+veエレクトロスプレー);カラムは周囲温度;流速0.5mL/分。
【0211】
LCMS方法G
装置:ウォーターズ社2695、光ダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、5ミクロン、150×4.6mm;勾配[時間(分)/溶媒A中のB(%)]:0.00/10、5.00/90、7.00/100、11.00/100、11.01/10、12.00/10;溶媒:溶媒A=HO中0.1%のアンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%のアンモニア;注入容量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラムは周囲温度;流速1.0mL/分。
【0212】
LCMS方法H
装置:ウォーターズ社2695、光ダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、5ミクロン、150×4.6mm;勾配[時間(分)/溶媒A中のB(%)]:0.00/100、7.00/50、9.00/0、11.00/0、11.01/100、12.00/100;溶媒:溶媒A=HO中0.1%のアンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%のアンモニア;注入容量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラムは周囲温度;流速1.0mL/分。
【0213】
LCMS方法I
装置:ウォーターズ社Acquity UPLC、ウォーターズ社3100 PDA検出器、SQD;カラム:Acquity HSS−T3、1.8ミクロン、2.1×100mm;勾配[時間(分)/溶媒A中のB(%)]:0.00/10、1.00/10、2.00/15、4.50/55、6.00/90、8.00/90、9.00/10、10.00/10;溶媒:溶媒A=水中0.1%のトリフルオロ酢酸;溶媒B=アセトニトリル;注入容量1μL;検出波長214nm;カラム温度30℃;流速0.3mL/分。
【0214】
LCMS方法J
装置:ウォーターズ社2695、光ダイオードアレイ、ZQ−2000検出器;カラム:X−Bridge C18、3.5ミクロン、50×4.6mm;勾配[時間(分)/溶媒A中のB(%)]:0.01/0、0.20/0、5.00/90、5.80/95、7.20/95、7.21/100、10.00/100;溶媒:溶媒A=HO中0.1%のアンモニア;溶媒B=MeCN中0.1%のアンモニア;注入容量10μL;UV検出200〜400nM;質量検出60〜1000AMU(+veエレクトロスプレー);カラムは周囲温度;流速1.0mL/分。
【0215】
実験項におけるLCMSデータは、質量イオン、保持時間、UV活性の形式で記載する。
【0216】
略語
d=日(複数可)
DCE=ジクロロエタン
DCM=ジクロロメタン
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
DPPA=ジフェニルホスホリルアジド
ES=エレクトロスプレーイオン化
EtN=トリエチルアミン
EtOAc=酢酸エチル
h=時間(複数可)
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
LC=液体クロマトグラフィー
LDA=リチウムジイソプロピルアミド
LiHMDS=リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
MeCN=アセトニトリル
MeOH=メタノール
min=分(複数可)
MS=質量分光分析
=窒素
NaCNBH=シアノ水素化ホウ素ナトリウム
NMR=核磁気共鳴
rt=室温
sat.=飽和
sol.=溶液
SFC=超臨界流体クロマトグラフィー
STAB=トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
TBAF=テトラブチルアンモニウムフルオリド
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
接頭詞n−、s−、i−、t−及びtert−はそれらの通常の意味を有する。すなわち、ノルマル、セカンダリー、イソ、及びターシャリーである。
【0217】
中間体の合成
経路1
中間体3、1−エチル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HClの調製によって例示される、ピペリジンの調製の一般的な手順
【化19】
鉱油中の水素化ナトリウム(60%、11.9g、297mmol)をDMF(200mL)に溶解させ、2−(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(52.0g、286mmol)を0℃で滴下により添加した。この反応混合物を0℃で20分間撹拌し、次いでDMF(100mL)中の4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(45.5g、228mmol)を0℃で滴下により添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで氷水(20mL)で希釈し、ろ過し、減圧にて溶媒を除去して、4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(42.5g、72.9%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 256(M+H)(ES)、2.47分、UV活性。
【0218】
4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.0g、19.60mmol)をTHF(50.0mL)に溶解させ、次いで、THF中1.0MのTBAF(25.5mL、25.5mmol)を滴加によって反応混合物に添加し、続いて1−ニトロプロパン(2.62g、29.4mmol)を添加し、この反応混合物を70℃で24時間加熱した。反応混合物を氷冷水(150mL)上に注ぎ込み、EtOAc(500mL)で抽出し、水層を更にEtOAc(2×250mL)で抽出し、有機層を一つにまとめ、脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相のシリカ、ヘキサン中0〜6%のEtOAc)によって精製して、4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−4−(1−ニトロプロピル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.1g、40.9%)を黄色油状物として得た。
LCMS(方法F):m/z 345(M+H)(ES)、2.43分、UV不活性。
【0219】
4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−4−(1−ニトロプロピル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.7g、2.03mmol)をMeOH(15mL)に溶解させ、ラネー(登録商標)−ニッケル(140.0mg、20%w/w)を添加した。この反応混合物をHガスでパージし、次いで室温で16時間撹拌した。この反応混合物をセライトに通してろ過し、溶媒を減圧下で除去して、1−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.28g、48.0%)を白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 283(M+H)(ES)、1.95分、UV不活性
【0220】
1−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.27g、0.96mmol)を室温で1,4−ジオキサン(5.0mL)中4.0MのHClに溶解させた。この反応混合物を室温で16時間撹拌し、次い
で溶媒を減圧にて除去した。残渣をジエチルエーテルによって粉体化して、1−エチル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl、中間体3(0.15g、84.7%)を白色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0221】
経路2
中間体6、6−フルオロ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HClの調製によって例示される、ケトンの調製の一般的な手順
【化20】
鉱油中の水素化ナトリウム(60%、0.18g、4.6mmol)をTHF(12mL)中に懸濁させ、2−(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(0.84g、4.6mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでTHF(5mL)中のtert−ブチル−3−フルオロ−4−オキソピペリジン−1−カルボン酸エステル(1.0g、4.6mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで水(10mL)でクエンチした。この反応混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、有機層を一つにまとめ、飽和NaHCO溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、次いで脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分25mL、勾配
イソヘキサン中0%〜35%のEtOAc])によって精製して、3−フルオロ−4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.94g、75%)を得た。
H NMR:(400MHz,DMSO−d) δ:1.39(d,J=2.5Hz,9H),2.20−2.35(m,1H),2.74−2.96(m,2H),3.64(d,J=2.0Hz,3H),4.02−4.20(m,1H),4.22−4.43(m,1H),5.05(ddd,J=47.5,4.5,3.5Hz,1H),5.98(s,1H),6.19(s,0.5H),6.31(s,0.5H)。
【0222】
3−フルオロ−4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.94g、3.5mmol)及びニトロメタン(0.32g、5.2mmol)をTHF(10mL)中1.0MのTBAFに溶解させ、この反応混合物をN下、50℃で2日間加熱した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分25mL、勾配 イソヘキサン中0%〜40%のEtOAc])によって精製して、3−フルオロ−4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.47g、41%)を得た。
H NMR:(400MHz,DMSO−d) δ:1.37(s,9H),1.59−1.74(m,2H),2.62−2.71(m,1H),2.71−2.83(m,1H),2.94−3.08(m,1H),3.16−3.28(m,1H),3.60(s,3H),3.66−3.84(m,1H),3.94−4.07(m,1H),4.64−4.71(m,1H),4.71−4.86(m,2H)。
【0223】
3−フルオロ−4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.47g、1.41mmol)をEtOH(50mL)に溶解させ、ThalesNano CatCart(登録商標)触媒カートリッジシステム、70mmのラネー(登録商標)−ニッケル(THS01132)を装着したH−Cube(登録商標)に、40バール及び50℃で3回通過させた。溶媒を減圧にて除去して、6−フルオロ−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.35g、85%)を白色固体として得、これを更に精製することなく使用した。
H NMR:(400MHz,DMSO−d) δ:1.37(s,9H),1.42−1.56(m,1H),1.56−1.74(m,1H),2.12(s,2H),2.84−2.92(m,1H),2.94−3.06(m,1H),3.06−3.21(m,1H),3.28(d,J=9.5Hz,1H),3.71−3.83(m,1H),3.83−4.02(m,1H),4.41−4.60(m,1H),7.58−7.70(m,1H)。
【0224】
6−フルオロ−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.35g、1.27mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)中4MのHClに懸濁させ、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去して、6−フルオロ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl、中間体6(0.27g、100%と仮定)を白色固体として得、これを更に精製することなく使用した。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0225】
経路3
中間体7、2−エチル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl調製のための
【化21】
鉱油中の水素化ナトリウム(60%、11.9g、297mmol)をDMF(200mL)に溶解させ、2−(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(52.0g、286mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を0℃で20分間撹拌し、次いでDMF(100mL)中の4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(45.5g、228mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を室温で2
時間撹拌し、次いで氷水(20mL)で希釈し、ろ過し、溶媒を減圧にて除去して、4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(42.5g、72.9%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 256(M+H)(ES)、2.47分、UV活性。
【0226】
4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(42.5g、166mmol)及びニトロメタン(11.2g、183mmol)をTHF(200mL)に溶解させ、1.0M TBAFのTHF溶液(250mL、250mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を70℃で16時間還流した。この反応混合物をHO(150mL)とEtOAc(90mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×90mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相のシリカ、ヘキサン中0〜30%のEtOAc)によって精製して、4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(40.3g、76.5%)を白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 261(M+H−56)(ES)、2.30分、UV不活性。
【0227】
4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(40.0g、126mmol)及びラネーニッケル(40.0g)をエタノール(800mL)に溶解させ、この反応混合物をHガスで16時間パージした。この反応混合物をセライトに通してろ過し、MeOHで洗浄し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相のシリカ、DCM中0〜4%のMeOH)によって精製して、3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(22.9g、71.2%)を白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 255(M+H)(ES)、1.81分、UV不活性。
【0228】
60% NaH(0.63g、15.7mmol)をDMF(15.0mL)に溶解させ、DMF(5mL)中の3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(1.00g、3.92mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次いでヨウ化エチル(0.48mL、5.88mmol)を滴下によって添加し、この反応混合物を室温まで自然に加温し、1時間撹拌した。この反応混合物をHO(30mL)とEtOAc(25mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×25mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相のシリカ、DCM中0〜3%のMeOH)によって精製して、2−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(1.0g、90.3%)を白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 283(M+H)(ES)、2.00分、UV不活性。
【0229】
2−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(1.00g、3.54mmol)を1,4−ジオキサン(15.0mL)中4.0MのHClに溶解させ、この反応混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をアセトン(3×10mL)によって粉体化して、2−エチル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl、中間体7(0.55g、71.2%)を白色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0230】
経路4
中間体12、4,4−ジメチル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オンの調製によって例示される、ピペリジンの調製の一般的な手順
【化22】
2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸エチルエステル(15.4g、79.2mmol)をEtO(100mL)に溶解させ、N下、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(99mL、158mmol)を滴下によって添加し、この反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。EtO(100mL)中のN−ベンジル−4−ピペリドン(10g、52.8mmol)を滴下によって添加し、この反応混合物を−60℃で2時間撹拌した。この反応混合物を飽和NHCl溶液(200mL)でクエンチし、次いで水(500mL)で希釈した。この反応混合物をEtOAc(3×200mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜15%のEtOAc)によって精製して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−メチルプロパン酸エチル(12.0g、74.3%)を黄色ゴム状物として得た。
LCMS(方法F):m/z 306(M+H)(ES)、1.79分、UV活性。
【0231】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−メチルプロパン酸エチル(12.0g、39.3mmol)及び85%ヒドラジン水和物(80mL)をEtOH(30mL)に溶解させた。この反応混合物を100℃で120時間還流した。溶媒を減圧にて除去して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−メチルプロパンヒドラジド(15.0g、131%)を黄色ゴム状物として得、これを次のステップで粗製物のまま使用した。
LCMS(方法F):m/z 292(M+H)(ES)、1.37分、UV活性。
【0232】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−メチルプロパンヒドラジド(15.0g、39.3mmolと仮定)を水(60mL)に溶解させ、次いで濃HCl(5mL)で酸性化し、この反応混合物を5℃に冷却した。NaNO(4.2g、61.8mmol)の水(8mL)溶液を0℃で添加し、この反応混合物を60℃で1時間加温した。この反応混合物を20%のNaOH溶液で塩基性化し、水(500mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、DCM中0〜2%のMeOH)によって精製して、8−ベンジル−4,4−ジメチル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(5.0g、46.4%[2ステップにわたって])を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 275(M+H)(ES)、1.50分、UV活性。
【0233】
8−ベンジル−4,4−ジメチル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(5.0g、18.2mmol)をMeOH(30mL)に溶解させた。10%Pd/C(0.5g)を添加し、この反応混合物をH雰囲気(1気圧)下、50℃で2時間撹拌した。この反応混合物をセライトに通してろ過し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をEtOによって粉体化して、4,4−ジメチル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン、中間体12(1.5g、45.4%)を黄色固体として得た。標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0234】
経路5
中間体16、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸メチルの調製によって例示される、ケトンの調製の一般的な手順
【化23】
ノルトロピノン・HCl(1.00g、6.1mmol)をDCM(20mL)に懸濁させ、N下、0℃に冷却した。トリエチルアミン(1.25g、12.4mmol)及びクロロギ酸メチル(0.64g、6.8mmol)を添加し、この反応混合物を室温で16時間撹拌した。この反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で洗浄し、次いで脱水し(MgSO)、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分25mL、勾配
DCM中0%〜6%のMeOH])によって精製して、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸メチル、中間体16(0.88g、77.6%)を淡黄色ゴム状物として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0235】
経路6
中間体34、3−オキソ−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボン酸エチルの調製によって例示される、ケトンの調製の一般的な手順
【化24】
3−オキソ−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボン酸tert−ブチル(0.60g、2.7mmol)を1,4−ジオキサン中4.0MのHCl(10mL、40mmol)に分割して添加し、この反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで溶媒を減圧にて除去した。残渣をDCM(10mL)及びEtN(0.75mL、5.4mmol)に溶解させ、0℃に冷却した。クロロギ酸エチル(0.28mL、3.0mmol)を滴下によって添加し、この反応混合物を室温で18時間撹拌した。この反応混合物をDCM(10mL)と飽和NaHCO溶液(10mL)との間で分配させ、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。有機層を一つにまとめて飽和食塩水(10mL)で洗浄し、(MgSO)上で脱水し、溶媒を減圧にて除去して、3−オキソ−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボン酸エチル、中間体34(0.43g、81%)を黄色ゴム状物として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0236】
経路7
中間体58、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸4−ニトロフェニルの調製によって例示される、活性カルバミン酸エステルの調製の一般的な手順
【化25】
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン(1.12g、7.24mmol)及び3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸4−ニトロフェニル(2.10g、7.24mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、チタン(IV)イソプロポキシド(2.57g、9.05mmol)で処理し、次いで窒素下、室温で終夜撹拌した。この反応混合物をMeOH(30mL)で希釈し、NaCNBH(0.91g、14.48mmol)を添加し、この反応混合物を窒素下、室温で終夜撹拌した。水(10mL)及びDCM(10mLの)を加え、この溶液を、セライトパッドを通過させて固形物を除去した。ろ液を分離し、水相をDCM(3×25mL)で抽出した。有機相を一つにまとめ、飽和NaHCO溶液(25mL)で洗浄し、バイオタージ社相分離カートリッジを通過させることによって脱水した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil
10g、40〜63μm、60Å、毎分10mL、勾配 DCM中0%〜10%のMeOH])によって精製して、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸4−ニトロフェニル、ジアステレオ異性体の混合物としての中間体58(204mg、6.6%)を黄色ガラス状固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0237】
経路8
中間体67、1−ベンジル−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−3−オンHClの調製によって例示される、ピペリジンの調製の一般的な手順
【化26】
鉱油中の水素化ナトリウム(60%、11.9g、297mmol)をDMF(200mL)に溶解させ、2−(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(52.0g、286mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を0℃で20分間撹拌し、次いでDMF(100mL)中の4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4
5.5g、228mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで氷水(20mL)で希釈し、ろ過し、溶媒を減圧にて除去して、4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(42.5g、72.9%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 256(M+H)(ES)、2.47分、UV活性。
【0238】
EtOH(20mL)中の4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(3.0g、11.8mmol)に対して、ヒドラジン水和物(1.1mL、23.5mmol)を添加し、この反応混合物を80℃で8時間撹拌した。この混合物を水(150mL)とEtOAc(120mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×120mL)で抽出し、一つにまとめた有機分を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(通常のシリカ、メッシュサイズ:60〜120、DCM中4.0%〜10.0%のMeOH)によって精製して、3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(1.78g、59.3%)を白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 256(M+H)(ES)、1.70分、UV不活性。
【0239】
3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.3g、1.18mmol)、ベンズアルデヒド(0.12mL、1.29mmol)、ZnCl(8.0mg、0.06mmol)及びEtN(0.80mL、5.89mmol)をMeOH(10mL)に溶解させ、この反応混合物を50℃で2時間撹拌した。次いでこの混合物を0℃に冷却した後、NaCNBH(222mg、3.52mmol)を分割して添加し、更に40℃で30時間撹拌した。この混合物をHO(60mL)とEtOAc(40mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×40mL)で抽出した。一つにまとめた有機分を脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去し、粗製残渣をヘキサン(3×3mL)により粉体化することによって精製して、1−ベンジル−3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(320mg、79.0%)を黄色ゴム状物として得た。
LCMS(方法G):m/z 346(M+H)(ES)、5.91分、UV活性。
【0240】
1−ベンジル−3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.3g、0.87mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解させ、1,4−ジオキサン(10mL)中4.0MのHClを滴下によって添加し、この反応混合物を30℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をEtO(3×3mL)により粉体化することによって精製して、1−ベンジル−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−3−オン、中間体67(0.21g、98.6%)を灰白色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0241】
経路9
中間体77、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボチオ酸S−エチルの調製によって例示される、ケトンの調製の一般的な手順
【化27】
1,4−ジオキサン(3mL)中の3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチル(1.00g、4.4mmol)に対して、1,4−ジオキサン中4.0MのHCl(10mL、40mmol)を添加し、この反応混合物を30℃で7時間撹拌し、次いで溶媒を減圧にて除去した。DCM(10mL)中の残渣の一部(0.20g、1.3mmol)に対して、DIPEA(0.40mL、2.5mmol)、エタンチオール(0.10mL、1.8mmol)及び1,1−カルボニルジイミダゾール(0.29g、1.8mmol)を添加し、この混合物を室温で18時間撹拌した。この反応混合物をHO(100mL)とEtOAc(70mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×70mL)で抽出した。一つにまとめた有機分をNaSO上で脱水し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(通常のシリカ、メッシュサイズ:60〜120、ヘキサン中20%〜30%のEtOAc)で精製して、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボチオ酸S−エチル、中間体77(120mg、45.1%)を黄色油状物として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0242】
経路10
中間体80、1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−2−オンの調製の一般的な手順
【化28】
アゼパン−4−オンHCl(32g、214mmol)、ベンジルブロミド(40g、235mmol)、KCO(36g、257mmol)及び水(40mL)をTHF(160mL)に溶解させ、50℃で3時間撹拌した。この反応混合物をHO(500mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出し、一つにまとめた有機分を脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。粗製残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜15%のEtOAc)によって精製して、1−ベンジルアゼパン−4−オン(18.0g、41.5%)を黄色液体として得た。
LCMS(方法F):m/z 204(M+H)(ES)、0.91分。
【0243】
ジイソプロピルアミン(24.1mL、177.3mmol)をTHF(100mL)に溶解させ、N下で−78℃に冷却し、1.6M n−ブチルリチウム(89.0mL
、142.0mmol)を−78℃で滴下によって添加した。この反応混合物を0℃で40分間撹拌した後、−78℃でEtOAc(9.4g、160.4mmol)を添加し、更に10分間撹拌した。次いでTHF(160mL)中の1−ベンジルアゼパン−4−オン(18g、88.6mmol)を−78℃で添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。この反応混合物をNHCl飽和溶液でクエンチし、水(500mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出し、一つにまとめた有機分を脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。粗製残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜25%のEtOAc)によって精製して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシアゼパン−4−イル)酢酸エチル(17.5g、67.8%)を黄色ゴム状物として得た。
LCMS(方法F):m/z 293(M+H)(ES)、1.60分。
【0244】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシアゼパン−4−イル)酢酸エチル(17.5g、59.9mmol)及びヒドラジン水和物(100mL)を100℃で4時間撹拌した。この反応混合物を減圧にて濃縮して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシアゼパン−4−イル)アセトヒドラジド(22g、粗製物)を黄色ゴム状物として得、これを次のステップに直接用いた。
LCMS(方法F):m/z 278(M+H)(ES)、3.40分。
【0245】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)アセトヒドラジド(22.0g、79.0mmol)をHO(120mL)に溶解させ、0℃で濃HClによって酸性化した。この反応混合物に対して、NaNO(14.0g、197.6mmol)のHO(30mL)溶液を0℃で添加し、60℃で撹拌を1時間続けた。この反応混合物を20%のNaOH溶液で塩基性化し、HO(500mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出し、一つにまとめた有機分を脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、DCM中0〜8%のMeOH)によって精製して、8−ベンジル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−2−オン(8.5g、41.4%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 261(M+H)(ES)、1.44分。
【0246】
8−ベンジル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−2−オン(8.5g、32.5mmol)のMeOH(50mL)溶液に対して10%Pd/C(2.5g)を添加し、この懸濁液を1気圧のH圧、60℃で2時間撹拌した。この反応混合物をセライトに通してろ過し、溶媒を減圧にて除去して、1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−2−オン、中間体80(5.3g、94.8%)を淡黄色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0247】
経路11
中間体82、4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オンの調製によって例示される、ピペリジンの調製の一般的な手順
【化29】
NaH(8.96g、鉱油中50%、186.9mmol)のTHF(160mL)溶液に対して、ホスホノ酢酸トリエチル(20.5mL、102.7mmol)を0℃で添加した。0℃で1時間撹拌した後、ピコリンアルデヒド(10.00g、93.4mmol)を0℃でゆっくりと添加し、この反応混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物をHO(10mL)でクエンチし、水層をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を一つにまとめ、脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。粗製残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配 ヘキサン中10%〜30%のEtOAc]によって精製して、(E)−3−(ピリジン−2−イル)アクリル酸エチル(7.90g、49%)を液体として得た。
m/z(ES):178(M+H)
【0248】
(E)−3−(ピリジン−2−イル)アクリル酸エチル(7.9g、23.0mmol)のMeOH(100mL)溶液に対して、10%Pd/C(0.80g、50%湿潤)を添加し、この反応混合物をH(1気圧)下、室温で16時間撹拌した。この反応混合物をセライトのパッドに通してろ過し、MeOHで十分に洗浄し、溶媒を減圧にて除去して、3−(ピリジン−2−イル)プロパン酸エチル(7.8g、98%)を液体として得た。
m/z(ES):179(M+H)
【0249】
3−(ピリジン−2−イル)プロパン酸エチル(2.90g、16.2mmol)のTHF(60mL)溶液に対して、LiHMDS(1M、48.6mL、48.6mmol)を−78℃でゆっくりと添加し、30分間撹拌し、続いて1−ベンジルピペリジン−4−オン(3.10g、16.2mmol)を−78℃で添加し、この反応混合物を−78℃で4時間撹拌した。完了後、この反応混合物を飽和NHCl溶液(30mL)でクエンチし、水層をEtOAc(3×30mL)で抽出した。有機層を一つにまとめ、脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。粗製残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配 ヘキサン中10%〜30%のEtOAc]によって精製して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−3−(ピリジン−2−イル)プロパン酸エチル(2.80g、50%)を液体として得た。
m/z(ES):369(M+H)
【0250】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−3−(ピリジン−2−イル)プロパン酸エチル(2.80g、7.61mmol)のMeOH:THF(1:1
、30mL)溶液に対して、LiOH・HO(1.28g、30.4mmol)の水(10mL)溶液を室温で添加し、この反応混合物を16時間撹拌した。この反応混合物を氷酢酸で酸性化し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−3−(ピリジン−2−イル)プロパン酸(2.16g、84%)を淡黄色固体として得た。
m/z(ES):339(M+H)
【0251】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−3−(ピリジン−2−イル)プロパン酸(1.70g、5.11mmol)のトルエン(30mL)溶液に対して、DPPA(1.32mL、6.13mmol)及びEtN(0.84mL、6.13mmol)を添加し、この反応混合物を80℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー[順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配 ヘキサン中1%〜30%のEtOAc]によって精製して、8−ベンジル−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(1.25g、56%)を白色固体として得た。
m/z(ES):338(M+H)
【0252】
8−ベンジル−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(0.80g、2.37mmol)のMeOH(40mL)溶液に対して、N下で脱気した後、10%チャコール担持Pd(OH)(0.15g、50%湿潤)を添加した。この反応混合物をH(1気圧)下、室温で16時間撹拌した。完了後、この反応混合物をセライトのパッドに通してろ過し、MeOHで十分に洗浄し、溶媒を減圧にて除去して、4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン、中間体83(0.58g、98%)を液体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0253】
経路12
中間体88、4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オンの調製によって例示される、ピペリジンの調製の一般的な手順
【化30】
ジイソプロピルアミン(12.8g、126.98mmol)をTHF(100mL)に溶解させ、窒素下で−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(79.3mL、126
.98mmol、THF中1.6M)を滴下によって添加し、この反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。4,4,4−トリフルオロブタン酸エチル(16.2g、95.23mmol)を30分間かけて添加し、次いでこの反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。N−ベンジルピペリドン(15g、79.36mmol)を滴下によって添加し、この反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。反応物をNHClの飽和溶液(200mL)でクエンチし、水(500mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出し、一つにまとめた有機層を脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ヘキサン中0〜25%のEtOAc)によって精製して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−4,4,4−トリフルオロブタン酸エチル(24.0g、84.2%)を黄色ゴム状物として得た。
LCMS(方法F):m/z 360(M+H)(ES)、1.75分、UV活性。
【0254】
2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−4,4,4−トリフルオロブタン酸エチル(24.0g、66.85mmol)及び85%ヒドラジン水和物(200mL)をエタノール(100mL)に溶解させた。この反応混合物を100℃で72時間、還流して撹拌した。この反応混合物を減圧にて濃縮して、2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−4,4,4−トリフルオロブタンヒドラジドの粗生成物(28.0g)を黄色ゴム状物として得た。この粗生成物を如何なる精製も行うことなく、次のステップに用いた。
LCMS(方法F):m/z 346(M+H)(ES)、1.41分、UV活性。
【0255】
粗製2−(1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−4,4,4−トリフルオロブタンヒドラジド(28g、81.1mmol)を水(200mL)に溶解させ、濃HClで酸性化し、0℃に冷却した。NaNO(16.7g、243.2mmol)の水(50mL)溶液を0℃で添加し、この反応混合物を60℃で1時間撹拌した。この反応物を20%のNaOH溶液で塩基性化し、水(500mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出し、一つにまとめた有機層を脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、60〜120メッシュ、ジクロロメタン中0〜3.0%のMeOH)によって精製して、8−ベンジル−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(1.2g、4.5%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 329(M+H)(ES)、1.48分、UV活性。
【0256】
8−ベンジル−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(1.2g、3.65mmol)をメタノール(30mL)に溶解させた。Pd/C(300mg、10%Pd/C、50%湿潤)を添加し、この反応混合物を水素雰囲気(1気圧)下、50℃で2時間撹拌した。この反応混合物をセライトに通してろ過し、溶媒を減圧にて除去した。粗生成物をジエチルエーテルによって粉体化して、4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン、中間体88(0.75g、88.2%)を黄色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0257】
経路13
中間体88、1−プロピル−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HClの調製によって例示される、ピペリジンの調製の一般的な手順
【化31】
鉱油中の水素化ナトリウム(60%、11.9g、297mmol)をDMF(200mL)に溶解させ、2−(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(52.0g、286mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を0℃で20分間撹拌し、次いでDMF(100mL)中の4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(45.5g、228mmol)を0℃で滴下によって添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで氷水(20mL)で希釈し、ろ過し、溶媒を減圧にて除去して、4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(42.5g、72.9%)を黄色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 256(M+H)(ES)、2.47分、UV活性。
【0258】
4−(2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(3.0g、11.8mmol)をEtOH(20mL)に溶解させ、ヒドラジン水和物(1.1mL、23.5mmol)を添加し、この反応混合物を80℃で8時間撹拌した。この反応混合物を水(150mL)とEtOAc(120mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×120mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水(100mL)で洗浄し、脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(通常のシリカ、メッシュサイズ:60〜120、DCM中4.0%〜10.0%のメタノール)によって精製して、3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(1.78g、59.3%)を白色固体として得た。
LCMS(方法F):m/z 256(M+H)(ES)、1.70分、UV不活性。
【0259】
3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(500mg、1.96mmol)をMeOH(10mL)に溶解させた。プロピオンアルデヒド(0.2mL、2.16mmol)及びトリエチルアミン(0.8mL、5.88mmol)を添加し、この反応混合物を45℃で3時間撹拌した。NaCNBH(370mg、5.88mmol)を分割して添加し、この反応混合物を室温で17時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をHO(100mL)とEtOAc(80mL)との間で分配させ、水層をEtOAc(2×80mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水(100mL)で洗浄し、脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をヘキサン(3×3mL)により粉体化することによって精製して、1−プロピル−3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(560mg、96.2%)を黄色ゴム状物として得た。
LCMS(方法E):m/z 298(M+H)(ES)、3.72分、UV不活性
【0260】
1−プロピル−3−オキソ−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチル(610mg、2.05mmol)を1,4−ジオキサン(3mL)に溶解させ、ジオキサン(5mL)中4.0MのHClを滴下によって添加し、この反応混合物を25℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をEtO(3×3mL)により粉体化することによって精製して、1−プロピル−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl、中間体88(470mg、98.3%)を灰白色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表2に記載する。
【0261】
概括的な合成手順
経路a
実施例2−2、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化32】
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl(0.40g、1.78mmol)をMeOH(3mL)に溶解させ、最小限の水中のKCO(0.49g、3.55mmol)で処理して脱塩した。この混合物を減圧にて濃縮した。残渣及び3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(0.35g、1.78mmol)をMeOH(8mL)に溶解させ、塩化亜鉛(0.73g、5.33mmol)を添加した。この反応混合物を窒素雰囲気下、50℃で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、NaCNBH(0.23g、3.55mmol)を添加した。この反応混合物を窒素下、50℃で16時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液で処理し、有機溶媒を減圧にて除去し、水層をDCM(2×10mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、バイオタージ社相分離カートリッジを通過させることによって脱水した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[Interchimカートリッジ Puriflashカラム 15 シリカ HP−シリカ 15μ 40G、毎分30mL、勾配 DCM中0%〜10%のMeOH])によって精製して、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル 実施例2−2異性体1(16mg、2.5%)を灰白色固体として、及び3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル 実施例2−2異性体2(10mg、1.7%)を灰白色固体として得た。
異性体1及び2についてのデータを表3に記載する。
【0262】
経路b
実施例2−8、3−(1−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化33】
1−エチル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン・HCl(0.1g、0.55mmol)、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(0.2g、0.60mmol)、EtN(0.38mL、2.74mmol)及びZnCl(0.04g、0.03mmol)をN下でMeOH(5mL)に溶解させ、60℃で16時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、NaCNBH(0.17g、2.74mmol)を分割して添加し、この反応混合物をN下、60℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣を水(50mL)とEtOAc(30mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×30mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、次いで脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣を分取逆相HPLC(Durashell、250×21.2mm、5um、毎分13mL、勾配 50%アセトニトリル/水(0.1%アンモニア)中30%〜100%(28分間にわたり)、次いで100%(3分間)のアセトニトリル)によって精製して、3−(1−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル 実施例2−8異性体1(0.03g、15.1%)を無色固体として、及び3−(1−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル 実施例2−8異性体2(0.006g、3.1%)を無色固体として得た。
両異性体についてのデータを表3に記載する。
【0263】
経路c
実施例3−2、5−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチルの調製によって例示される、DMF中でのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化34】
1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン塩酸塩(0.10g、0.52mmol)及び5−オキソ−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル(0.10g、0.51mmol)を、DMF(5mL)中、室温で混合した。DIPEA(0.18mL、1.0mmol)及びAcOH(0.044mL、0.77mmol)を添加し、続いてSTAB(0.32g、1.5mmol)を添加した。この反応混合物を窒素下、45℃で3日間且つ60℃で1日間撹拌し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分30mL、勾配 カラム容量の10倍にわたってDCM中0%〜10%の溶媒A、次いでカラム容量の5倍の間一定組成のDCM中10%の溶媒A、但し、溶媒AはMeOH中10%の(7M NH/MeOH)]によって精製して、ジアステレオマーの混合物を得た。この混合物を分取逆相HPLC(フェノメネックス社Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、14.4分間にわたって30mL/分で、15〜55% M
eCN/溶媒B[但し、溶媒BはHO中0.2%の(28% NH/HO)]で溶離させ、且つ205nmにおいて監視することによって画分を採取)によって精製して、5−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル
実施例3−2異性体1(0.074g、43%)を無色固体として、及び5−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル 実施例3−2異性体2(0.023g、13%)を無色固体として得た。
異性体1及び2についてのデータを表3に記載する。
【0264】
経路d
実施例5−2、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸プロパ−2−イン−1−イルの調製によって例示される、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化35】
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン(0.12g、0.75mmol)及び3−オキソ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸プロパ−2−イン−1−イル(0.17g、0.75mmol)を、室温でDCE(7.5mL)に溶解させ、チタンイソプロポキシド(0.66mL、2.25mmol)を添加した。この反応混合物をN下で16時間加熱還流し、次いで室温まで冷却した。STAB(0.80g、3.75mmol)を添加し、この反応混合物を再度16時間加熱還流し、次いで室温まで冷却した。この反応混合物を飽和NaHCO溶液(10mL)の添加によりクエンチし、DCM(10mL)で希釈し、次いで、セライトのパッドに通してろ過した。層を分離し、水層をDCM(4×20mL)で抽出した。有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、次いで脱水した(MgSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分27mL、勾配 DCM中1%〜10%のMeOH)])によって精製して、分離不能なジアステレオマーの混合物を得た。この混合物を分取逆相HPLC(フェノメネックス社Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、14.4分間にわたって30mL/分で、15〜35%
MeCN/溶媒B[但し、溶媒BはHO中0.2%の(28% NH/HO)]で溶離させ、且つ205nmにおいて監視することによって画分を採取)によって精製して、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸プロパ−2−イン−1−イル 実施例5−2異性体1(0.02g、7%)を無色固体として、及び3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸プロパ−2−イン−1−イル 実施例5−2異性体2(0.03g、11%)を無色固体として得た。
両異性体についてのデータを表3に記載する。
【0265】
経路e
実施例5−1、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸エチルの調製によって例示される、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム還元的アミノ化、Boc脱保護及びカルバミ
ン酸エチル生成によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化36】
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン(0.15g、1.0mmol)及び3−オキソ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸tert−ブチル(0.25g、0.1.05mmol)を、室温においてDCE(10.0mL)に溶解させ、チタンイソプロポキシド(0.89mL、3.0mmol)を添加した。この反応混合物をN下、還流しながら終夜撹拌し、次いで室温まで冷却した。STAB(1.06g、5.0mmol)を添加し、この反応混合物を再度加熱還流し、終夜これを維持し、次いで室温まで冷却した。この反応混合物を飽和NaHCO溶液(10mL)の添加によってクエンチし、DCM(10mL)で希釈し、次いでセライトのパッドに通してろ過した。層を分離し、水層をDCM(4×20mL)で抽出した。有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、次いで脱水した(MgSO)。溶媒を減圧にて除去して、粗製3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸tert−ブチルを得、これを如何なる精製も行うことなく用いた。
LCMS(方法C):m/z 378(M+H)(ES)、1.54分、UV活性。
【0266】
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸tert−ブチル(0.38g、1.0mmolと仮定)をDCM(10mL)に溶解させ、1,4−ジオキサン中4.0MのHCl(1.25mL、5.0mmol)を添加し、この反応混合物を室温で18時間撹拌した。揮発分を減圧にて除去し、残渣をDCM(10mL)に溶解させ、EtN(0.70mL、5.0mmol)及びクロロギ酸エチル(143μL、1.50mmol)を滴下によって添加し、この溶液を室温で18時間撹拌した。次いでこの混合物を飽和NaHCO溶液(20mL)に注ぎ込み、DCM(4×20mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、その後脱水した(MgSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分27mL、勾配 DCM中1%〜10%のMeOH])によって精製して、分離不能なジアステレオマーの混合物を得た。この混合物を分取逆相HPLC(フェノメネックス社Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、14.4分間にわたって30mL/分で、20〜30% MeCN/溶媒B[但し、溶媒BはHO中0.2%の(28% NH/HO)]で溶離させ、且つ205nmにおいて監視することによって画分を採取)によって精製して、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸エチル 実施例5−1異性体1(0.02g、6%)を無色固体として、及び3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸エチル 実施例5−1異性体2(0.01g、3%)を無色固体として得た。
両異性体についてのデータを表3に記載する。
【0267】
経路f
実施例7−1、6−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化、Boc脱保護及びカルバミン酸エチル生成によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化37】
1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン・HCl(0.15g、0.76mmol)をMeOH(3mL)に溶解させ、最小限の水中のKCO(0.11g、0.76mmol)で処理して脱塩した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をMeOH(8mL)に溶解させ、エチル−6−オキソ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸エステル(0.15g、0.76mmol)及び塩化亜鉛(0.31g、2.28mmol)を添加した。この反応混合物をN下、50℃で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、NaCNBH(0.10g、1.52mmol)を添加した。この反応混合物をN下、50℃で16時間撹拌し、ついで室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液(10mL)でクエンチした。溶媒を減圧にて除去し、水層をDCM(2×10mL)で洗浄し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、次いでバイオタージ社相分離カートリッジを通過させることによって脱水した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 10g、40〜63μm、60Å、毎分12mL、勾配 DCM中0%〜10%のMeOH])によって精製して、6−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(6.0mg、2.2%)を無色ゴム状物として得た。
LCMS(方法D):m/z 366(M+H)(ES)、1.76分、UV不活性。
【0268】
6−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(6.0mg、0.016mmol)を1,4−ジオキサン(3mL)中4.0MのHCl中で希釈し、N下、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をDCM(4mL)に溶解させ、N下で0℃まで冷却し、EtN(5mg、0.048mmol)及びクロロギ酸エチル(4mg、0.032mmol)を添加し、この反応混合物をN下、室温で16時間撹拌した。この反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液(20mL)で洗浄し、水層をDCM(2×15mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、ついでバイオタージ社相分離カートリッジを通過させることによって脱水した。溶媒を減圧にて除去し、残渣を分取逆相HPLC(フェノメネックス社Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、14.4分間にわたって30mL/分で、20〜50% MeCN/溶媒B[但し、溶媒BはHO中0.2%の(28% NH/HO)]で溶離させ、且つ205nm
において監視することによって画分を採取)によって精製して、6−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸エチル 実施例7−1異性体1(0.84mg、15%)を無色ゴム状物として得た。
この化合物についてのデータを表3に記載する。
【0269】
経路g
実施例2−23、3−(2−オキソ−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化38】
4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(0.10g、0.41mmol)及び3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(0.80g、0.41mmol)のMeOH(5mL)溶液に対して、ZnCl(0.17g、1.21mmol)を添加した。この反応混合物をN雰囲気下、60℃で6時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、NaCNBH(0.08g、1.21mmol)を添加した。この反応混合物を窒素下、60℃で16時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧にて除去し、残渣を飽和NaHCO溶液(10mL)とDCM(10mL)との間で分配させ、水層を更にDCM(2×10mL)で洗浄した。有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、脱水し(NaSO)、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、シリカゲル(100〜200メッシュ)、勾配 DCM中2%〜5%のMeOH])によって精製して、ジアステレオマーの混合物としてのエチル−3−(2−オキソ−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エステル、実施例2−23(32mg、20%)を白色固体として得た。
実施例2−23についてのデータを表3に記載する。
【0270】
経路h
実施例2−24、(3−endo)−3−(2−ヒドロキシ−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製の手順
【化39】
(3−endo)−3−[4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピペリジン−1−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(2.00g、4.87mmol)の無水MeOH(30mL)溶液を、4×20mLのマイクロ波バイアル間で等分した。この溶液を窒素で脱気し、次いで10%炭
素担持パラジウム(0.13mg、1.21mmol)及びギ酸アンモニウム(1.54g、24.20mmol)を添加した。バイアルを密封し、室温で4時間撹拌した。4の反応混合物を一つにまとめ、窒素下でセライトパッドに通してろ過し、溶媒を減圧にて除去した。残渣を分取逆相HPLC[Gemini−NX C18、5μ、100×30mm、毎分30mL/分、5〜35% MeCN/水+0.2%アンモニア(28%アンモニア溶液)]によって精製して、実施例2−24、8−[8−(エトキシカルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オラート(0.90g、52.5%)を白色固体として得た。標記化合物についてのデータを表3に記載する。
【0271】
経路i
実施例2−25、3−(3−オキソ−2−プロピル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製によって例示される、N−アルキル化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化40】
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(0.20g、0.59mmol)をDMF(5.0mL)に溶解させた。NaH(60%)(0.071g、1.78mmol)を0℃で添加し、この反応混合物を0℃で30分間撹拌した。1−ブロモプロパン(0.11g、0.89mmol)を添加し、この反応混合物を室温で1時間撹拌した。この反応混合物を水(20mL)の添加によってクエンチし、EtOAc(150mL)で抽出し、水層を更にEtOAc(2×15mL)で抽出し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、次いで脱水した(NaSO)。溶媒を減圧にて除去し、残渣を分取逆相HPLC[X−Bridge、150×19mm、5μm、毎分12mL、一定組成の29%(20分間)、次いで100%(4分間)の50% MeCN/水(0.1%
アンモニア)中のMeCN]によって精製して、3−(3−オキソ−2−プロピル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、実施例2−25(14.5mg、6.5%)を無色固体として得た。
標記化合物についてのデータを表3に記載する。
【0272】
経路j
実施例2−30、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸(1,1−)エチルの調製によって例示される、カルバミン酸エステルの生成によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化41】
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸4−ニトロフェニル(100mg、0.2
4mmol)を無水DMF(3mL)に溶解させ、鉱油中60%水素化ナトリウム懸濁液(47mg、1.18mmol)を添加した。この反応混合物を窒素下、室温で10分間撹拌した。エタノール−1,1−d(57mg、1.18mmol)を添加し、この反応混合物を窒素下、室温で終夜撹拌した。この反応混合物に水(1mL)を加え、溶媒を減圧にて除去した。残渣をDCM(10mL)と飽和NaHCO水溶液(10mL)との間で分配させ、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。一つにまとめた有機分を、バイオタージ社相分離カートリッジを通過させることによって脱水し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 10g、40〜63μm、60Å、毎分12mL、勾配 DCM中0%〜10%のMeOH])によって精製して、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸(1,1−)エチル、実施例2−30異性体1(11mg、14%)を淡黄色ゴム状物として、及び3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸(1,1−)エチル、実施例2−30異性体2(18mg、23%)を淡黄色ゴム状物として得た。
両異性体についてのデータを表3に記載する。
【0273】
経路k
実施例3−1、5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチルの調製によって例示される、DMF中でのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化42】
5−オキソ−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル(6.70g、34mmol)及び2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン(5.24g、34mmol)のDMF(30mL)溶液に対して、窒素下でHOAc(2.9mL、51mmol)を添加し、この反応混合物を室温で20分間撹拌した。Na(OAc)BH(21.60g、102mmol)を添加し、この反応混合物を45℃で3日間撹拌した。次いでこの反応混合物を60℃に加温し、更に24時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去し、残渣を水(20mL)に溶解させ、飽和NaHCO溶液で塩基性化した。水層を濃縮乾固し、得られた白色固体をDCM(100mL)で希釈した。この懸濁液を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ過ケーキをDCM(4×25mL)で洗浄した。有機層を一つにまとめ、溶媒を減圧にて除去した。残渣を分取逆相HPLC(装置:ギルソン社、カラム:Xbridge 21.2×250mm C18、10um;移動相:A:水(10mMol/L NHHCO) B:CAN);流速(ml/分):25.00)によって精製して、5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチルの2種のラセミの異性体を得た。これらを更に、キラルSFC(カラム:OJ−H、4.6×250mm;共溶媒:MeOH(0.1% NHOH);カラム温度:40;CO流速:2.55)によって精製して、5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、実施例3−1異性体1(0.78g、6.9%)を無色固体として、5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、実施例3−1異性体2(1.20g、10.5%)を無色固体として、5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、実施例3−1異性体3(0.45g、3.9%)を無色固体として、及び5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、実施例3−1異性体4(1.30g、11.4%)を無色固体として得た。全ての4種の異性体についてのデータを表3に記載する。
【0274】
経路l
実施例3−3、5−(4−エチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化43】
5−オキソ−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル(0.077g、0.39mmol)及び4−エチル−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−2−オン(0.070g、0.39mmol)をDCM(3.9mL)に溶解させた。チタン(IV)イソプロポキシド(0.35mL、1.17mmol)を添加し、この反応混合物を窒素下、室温で3時間撹拌した。NaCNBH(0.049g、0.78mmol)を添加し、この混合物を窒素下、室温で終夜撹拌した。この反応混合物を水(10mL)とDCM(10mL)との間で分配させ、この溶液を、セライトパッドを通過させて固形物を除去した。ろ液の層を分離し、水相をDCM(3×25mL)で抽出した。有機相を一つにまとめ、飽和NaHCO溶液(25mL)で洗浄し、バイオタージ社相分離カートリッジを通過させることによって脱水した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 10g、40〜63μm、60Å、毎分10mL、勾配 DCM中0〜10%のMeOH])によって精製して、5−(4−エチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチルのジアステレオマーの混合物を得た。このジアステレオマーの混合物を更に分取逆相HPLC(フェノメネックス社Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、12.5分間にわたって30mL/分で、20〜50% MeCN/溶媒B[但し、溶媒BはHO中0.2%の(28% NH/HO)]で溶離させ、且つ205nmにおいて監視することによって画分を採取)によって精製することにより、5−(4−エチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、実施例3−3異性体1(0.021g、14.8%)を無色固体として、5−(4−エチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、実施例3−3異性体2(0.022g、15.5%)を無色固体として得た。
異性体2についてのデータを表2に記載する。
【0275】
経路m
実施例8−1、6−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaBH還元的アミノ化によるピペリジンの調製の一般的な手順
【化44】
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン(0.11g、0.72mmol)及び6−オキソ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルボン酸エチル(0.12g、0.65mmol)をDCM(6.5mL)に溶解させた。チタン(IV)イソプロポキシド(0.35mL、1.17mmol)を添加し、この反応混合物を窒素下、室温で終夜撹拌した。この反応混合物を−78℃に冷却し、MeOH(15mL)を添加し、この反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。NaBH(0.18g、5.20mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で1時間、次いで窒素下、室温で終夜撹拌した。この反応混合物をNaOH(1M、10mL)で処理し、30分間撹拌した。沈殿物をろ過により回収し、MeOH(3×20mL)で洗浄し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 25g、40〜63μm、60Å、毎分25mL、勾配 0〜10%のDCM中のMeOH])によって精製して、6−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルボン酸エチルのジアステレオマーの混合物を得た。このジアステレオマーの混合物を分取逆相HPLC(フェノメネックス社Gemini−NX 5μm C18 110A Axiaカラム、100×30mm、12.5分間にわたって30mL/分で、15〜50% MeCN/溶媒B[但し、溶媒BはHO中0.2%の(28% NH/HO)]で溶離させ、且つ205nmにおいて監視することによって画分を採取)によって精製することにより、6−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルボン酸エチル、実施例8−1異性体1(0.006g、2.9%)を無色固体として、及び6−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルボン酸エチル、実施例8−1異性体2(0.040g、19.2%)を無色固体として得た。
標記の化合物についてのデータを表2に記載する。
【0276】
経路n
実施例9−1、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化によるアゼパンの調製の一般的な手順
【化45】
3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−8−カルボン酸tert−ブチル(0.398g、1.49mmol)を1,4−ジオキサン(8mL)中4.0MのHClに添加し、N下、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧にて除去して2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−3−オン塩酸塩(0.303g、100%)を得、これを更に精製することなく使用した。2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−3−オン塩酸塩の一部(0.179g、0.74mmol)をMeOH(5mL)に溶解さ
せ、最小限の水に溶解させた炭酸カリウム(0.102g、0.74mmol)を添加して上記アミンを脱塩した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をMeOH(8mL)に溶解させ、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(0.14g、0.74mmol)及びZnCl(0.30g、2.29mmol)を添加した。この反応混合物をN下、50℃で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、NaCNBH(0.09g、1.49mmol)を添加した。この反応混合物をN下、50℃で16時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液(10mL)でクエンチした。メタノールを減圧にて除去し、得られた溶液をDCM(2×10mL)で洗浄し、有機層を一つにまとめて飽和食塩水で洗浄し、次いでバイオタージ相分離カートリッジを通過させることによって脱水した。溶媒を減圧にて除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、[バイオタージ社SNAPカートリッジKP−sil 10g、40〜63μm、60Å、毎分12mL、勾配 DCM中2〜10%のMeOH])によって精製して、3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、実施例9−1異性体1(0.034g、13.0%)を黄色ゴム状物として、及び3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル 実施例9−1異性体2(0.02g、0.9%)を黄色ゴム状物として得た。
これらの化合物についてのデータを表3に記載する。
【0277】
経路o
実施例9−2、3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチルの調製によって例示される、NaCNBH還元的アミノ化によるアゼパンの調製の一般的な手順
【化46】
1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカン−2−オン塩酸塩(5.3g、31.0mmol)、3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル(6.1g、31.0mmol)、EtN(13.0mL、93.0mmol)、4Åモレキュラーシーブ(2.0g)及びZnCl(ジエチルエーテル中1.0M、1.5mL、1.5mmol)をMeOH(160mL)に溶解させ、N下、還流させて8時間撹拌した。この反応混合物を0℃に冷却し、NaCNBH(5.8g、93.0mmol)を分割して添加し、この反応混合物をN下、還流させて48時間撹拌した。この反応混合物をセライトに通してろ過し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をHO(500mL)とEtOAc(150mL)との間で分配させ、水層を更にEtOAc(2×150mL)で抽出した。一つにまとめた有機層をNaSO上で脱水し、溶媒を減圧にて除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(順相、中性シリカゲル、100〜200メッシュ、DCM中0〜8%のMeOH)によって精製して、3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、主たる異性体(3.00g、27.6%)を無色ゴム状物として、及び少量の異性体(0.40g、3.7%)を無色ゴム状物として、2種の異性体を得た。上記主たる異性体(100mg)を更にキラル分取HPLC[(Chiral PAK IB(250×20)mm 5μ、13.0ml/分で50分間の、n−ヘキサン:IPA:MeOH(19:1:1)中0.1%のDEA
による一定組成法を用いる]によって精製して、3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、実施例9−2異性体1(45.0mg、45.0%)を無色ゴム状物として、3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、実施例9−2異性体2(40.0mg、40.0%)を無色ゴム状物として得た。上記少量の異性体(150mg)を更にキラル分取HPLC[(Chiral PAK IC(250×21)mm 5μ、15.0ml/分で33分間の、n−ヘキサン:IPA:THF:MeOH(14:1:1:4)中0.1%のDEAによる一定組成法を用いる]によって精製して、3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、実施例9−2異性体3(50.0mg、33.3%)を無色ゴム状物として、及び3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、実施例9−2異性体4(52.4mgで、34.9%)を無色ゴム状物として得た。
標記化合物についてのデータを表3に記載する。
【0278】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表3-6】
【表3-7】
【表3-8】
【表3-9】
【表3-10】
【表3-11】
【表3-12】
【表3-13】
【表3-14】
【表3-15】
【表3-16】
【表3-17】
【表3-18】
【表3-19】
【表3-20】
【表3-21】
【表3-22】
【表3-23】
【表3-24】
【表3-25】
【表3-26】
【表3-27】
【表3-28】
【表3-29】
【表3-30】
【表3-31】
【表3-32】
【表3-33】
【表3-34】
【表3-35】
【表3-36】
【0279】
生物学的活性
実施例A
ホスホ−ERK1/2アッセイ
機能アッセイを、AlphaScreen SureFireホスホ−ERK1/2アッセイ(Crouch & Osmond, Comb. Chem. High Throughput Screen, 2008)を用いて実施した。ホスホ−ERK1/2リン酸化は、Gq/11及びGi/oタンパク質の両方が結合した受容体の活性化の下流の結果であり、それにより、上記リン酸化が、別の受容体亜型に対する異なるアッセイ形式を用いるよりも、M、M(Gq/11が結合した)及びM、M受容体(Gi/oが結合した)の評価に関して非常に適したものとなる。ヒトムスカリンM、M、MまたはM受容体を安定的に発現するCHO細胞を、96穴組織培養プレート上のMEM−アルファ+10%の透析したFBS中に播種した(25K/ウェル)。細胞が接着した後、細胞を終夜、血清枯渇状態に置いた。上記細胞に対して5分間(37℃)、5μLのアゴニストを添加することによってアゴニスト刺激を行った。培地を除去し、50μLの溶解バッファーを添加した。15分後に、4μLの試料を384穴プレートに移し、7μLの検出用混合物を添加した。プレートを暗所で穏やかに撹拌しながら2時間インキュベートし、次いでPHERAstarプレートリーダー上で読み取った。
【0280】
pEC50及びEmaxの数値をそれぞれの受容体亜型に対して得られたデータから算出した。
【0281】
別段の明記がない限りにおいて、殆どの実施例に関して、2種の分離されたジアステレオマーが存在する。活性な異性体に関する分析データを表3に報告する。実施例3−1及び9−2において、4種の鏡像異性体が分離されており、データは全ての異性体について提示されている。
結果を以下の表4に示す。
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【0282】
実施例B
受動的回避
以前にFoleyら、(2004) Neuropsychopharmacologyによって報告されたようにして検討を行った。受動的回避タスクにおいて、訓練後6時間時でのスコポラミン投与(1mg/kg、腹腔内)によって、動物が当該パラダイムの記憶欠損の状態になる。強制経口投与によって訓練期間の90分前に投与して、3、10、及び30mg/kg(経口)遊離塩基の用量範囲を試験した。
実施例2−2異性体1は、約10mg/kg(経口)の概算のED50であり、用量依存的な形態で、当該パラダイムのスコポラミン誘発性の記憶欠損を回復に向かわせることが見出された。30mg/kgの効果は、陽性対照の役割であるコリンエステラーゼ阻害剤ドネペジル(0.1mg/kg、腹腔内)によって生じた効果と同様であった(図1)。
【0283】
本明細書の開示は以下の発明の態様を包含する:
本発明の態様
態様1
式(1a)
【化47】
の化合物あるいはその塩であって、
式中、
mは1または2であり、
pは0、1または2であり、
qは0、1または2であり、
WはCまたはNあり、
ZはCH、N、OまたはSであり、
YはN、O、SまたはCHであり、
とXとは、併せて合計5〜9の炭素原子を含有し、部分
【化48】
が架橋した二環式環系を形成するように共に結合した飽和炭化水素基であり、
は、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、1若しくは複数の炭素原子が任意選択でO、N若しくはSから選択されるヘテロ原子で置換された、任意選択で置換されたC1〜6非芳香族炭化水素基、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、WまたはCH−W、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SO、SOであってよく、
は独立に、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、1若しくは複数の炭素原子が任意選択でO、N若しくはSから選択されるヘテロ原子で置換された、任意選択で置換されたC1〜6非芳香族炭化水素基、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、WまたはCH−W、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SOであってよく、あるいはRとRまたはRとRとが共同で、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、
は独立に、H、OH、1若しくは複数の炭素原子が任意選択でO、N若しくはSから選択されるヘテロ原子で置換された、任意選択で置換されたC1〜6非芳香族炭化水素基、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、WまたはCH−W、であってよく、あるいはRとRとが共同で、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、
は、H、任意選択で置換されたC1〜5アルキル、任意選択で置換されたC1〜5
アルケニル、任意選択で置換されたC1〜5アルキニル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルケニルであってよく、
、R及びRは独立に、H、C1〜6アルキルであってよく、
ZがOの場合には、RはHである、
前記化合物あるいはその塩。
態様2
式(1)
【化49】
の態様1に記載の化合物あるいはその塩であって、
式中、
pは0、1または2であり、
qは0、1または2であり、
WはCまたはNあり、
ZはCH、N、OまたはSであり、
YはN、O、SまたはCHであり、
とXとは、併せて合計5〜9の炭素原子を含有し、部分
【化50】
が架橋した二環式環系を形成するように共に結合した飽和炭化水素基であり、
は、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニル、任意選択で置換されたC2〜6アルキニル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルケニル、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、CH−W、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SO、SOであってよく、
は独立に、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニル、任意選択で置換されたC2〜6アルキニル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルケニル、Wは任意選択で置換された5若しくは6員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール環である、CH−W、NR、COOR、CONR、NRCONR、NRCOOR、OCONR、SR、SOR、SOであってよく、あるいはRとRとが共同で、任意選択で置換されたシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、
は、H、任意選択で置換されたC1〜5アルキル、任意選択で置換されたC1〜5アルケニル、任意選択で置換されたC1〜5アルキニル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルキル、任意選択で置換されたC2〜6シクロアルケニルであってよく、
、R及びRは独立に、H、C1〜6アルキルであってよい、
前記化合物あるいはその塩。
態様3
が、H、ハロ、CN、OH、C1〜3アルコキシ、NH、任意選択で置換されたC1〜5アルキルまたはベンジルから選択される、態様1または2に記載の化合物。
態様4
が、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはベンジルから選択される、態様1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
態様5
が、H、OH、任意選択で1〜6のフッ素原子で置換されたC1〜6アルキル、任意選択でO、N若しくはSから選択される1のヘテロ原子で置換されたC3〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、CH−C3〜6シクロアルキル、C5〜6シクロアルケニル、CH−アリール、CH−ヘテロアリール、アリールまたはヘテロアリールから選択される、態様1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
態様6
が、H、メチル、フルオロメチル、エチル、エチニル及び1−プロピニルから選択される、態様1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
態様7
pが0であり且つqが0である、態様1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
態様8
ZがCH、NまたはOである、態様1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
態様9
ZがCHである、態様1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
態様10
部分
【化51】
が、アザビシクロ−ヘプタン、アザビシクロ−オクタンまたはアザビシクロ−ノナン環系である、態様1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
態様11
部分
【化52】
が、0〜2の任意選択のフッ素原子によって置換されてもよい(qが0〜2)、以下の環系BA〜BH
【化53】
から選択される、態様1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
態様12
実施例2−2、2−4、2−14、2−24、3−1、7−1及び9−2から選択される、態様1に記載の化合物。
態様13
5−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸メチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸2−フルオロエチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸プロパ−2−イン−1−イル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸ブタ−2−イン−1−イル、
8−(8−ブタノイル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−3−オン、
3−(1−メチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(1−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−1−プロピル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(1−ベンジル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
2−フルオロ−3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル
3−(6−フルオロ−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(2−エチル−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(4−メチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(4−エチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−[2−オキソ−4−(プロパン−2−イル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(4,4−ジメチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
2−フルオロ−3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸メチル、
3−(2−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(2−オキソ−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(2−ヒドロキシ−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2−プロピル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−[3−オキソ−2−(プロパン−2−イル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−[2−(2−メチルプロピル)−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−[2−(シクロプロピルメチル)−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−[2−(2−メトキシエチル)−3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸(1,1−)エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸(2,2,2−)エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸()エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸プロパン−2−イル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボチオ酸S−メチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボチオ酸S−エチル、
5−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、
5−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、
5−(4−エチル−2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、
5−[2−オキソ−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、
5−(3−オキソ−1−プロピル−1,2,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸エチル、
8−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸プロパ−2−イン−1−イル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸ブタ−2−イン−1−イル、
3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボン酸メチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボン酸エチル、
3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボン酸エチル、
6−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸エチル、
6−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−カルボン酸エチル、
3−(3−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル、
3−(2−オキソ−1−オキサ−3,8−ジアザスピロ[4.6]ウンデカ−8−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸エチル
から選択される、態様1に記載の化合物。
態様14
ムスカリンM受容体アゴニスト活性を有する、態様1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
態様15
医薬に使用するための、態様1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
態様16
態様1〜13のいずれか1項に規定される化合物及び薬学的に許容される医薬添加剤を含む医薬組成物。
態様17
ムスカリンM受容体アゴニスト活性またはムスカリンM及びM受容体アゴニスト活性の両方を有する、態様1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
態様18
明細書の実施形態1.1〜1.84、2.1〜2.39、3.1及び4.1〜4.3のいずれか1において規定された発明。
態様19
認知障害若しくは精神病性障害の治療における使用のための、あるいは急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛の治療またはその重篤度を軽減するための、態様1〜13に記載の化合物。
態様20
及びM受容体亜型に比較して、M受容体並びに/またはM及びM受容体に対する選択性を示す、アルツハイマー病、レビー小体型認知症及びその他の認知障害の治療における使用のための、あるいは急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛の治療またはその重篤度を軽減するための、あるいは依存症の治療のための、あるいは運動障害の治療のための、態様1〜13に記載の化合物。
態様21
、M及びM受容体亜型に比較して、M受容体に対する選択性を示す、統合失調症またはその他の精神病性障害の治療における使用のための、あるいは急性、慢性、神経因性、若しくは炎症性の疼痛の治療またはその重篤度を軽減するための、あるいは依存症の治療のための、あるいは運動障害の治療のための、態様1〜13に記載の化合物。
均等
前述の実施例は本発明を例証することを目的として提示され、本発明の範囲に如何なる限定をも課すと解釈されるべきではない。上記に説明され実施例において例証される本発明の特定の実施形態に対して、本発明の根本的な原理から逸脱することなく、多数の修正及び変更をなし得ることは容易に明らかとなろう。かかる全ての修正及び変更は本出願に包含されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0284】
図1図1は、実施例2−2異性体1の試験結果を示す図である。
図1