特許第6880381号(P6880381)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880381
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】無人航空機及び散布制御方法
(51)【国際特許分類】
   A01M 7/00 20060101AFI20210524BHJP
   B64D 1/18 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   A01M7/00 H
   B64D1/18
【請求項の数】40
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-527374(P2019-527374)
(86)(22)【出願日】2016年11月24日
(65)【公表番号】特表2020-500026(P2020-500026A)
(43)【公表日】2020年1月9日
(86)【国際出願番号】CN2016107148
(87)【国際公開番号】WO2018094663
(87)【国際公開日】20180531
【審査請求日】2019年8月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ウ、シャオロン
(72)【発明者】
【氏名】ウ、スミン
(72)【発明者】
【氏名】キウ、リ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、レ
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−037156(JP,A)
【文献】 特許第5890569(JP,B1)
【文献】 特開平11−056200(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102358425(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0068892(US,A1)
【文献】 中国実用新案第205707373(CN,U)
【文献】 特開平03−098666(JP,A)
【文献】 米国特許第04480791(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 7/00
B64D 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機であって、
中央本体と、前記中央本体から機首方向の外側に延びる第1アームと、前記中央本体から機尾方向の外側に延びる第2アームとを含むフレームと、
前記フレームの前記第1アーム及び前記第2アームのそれぞれに取り付けられる、飛行動力を提供するための飛行動力装置と、
前記第1アームに取り付けられる前記飛行動力装置の下方に取り付けられる第1スプレーノズルと、前記第2アームに取り付けられる前記飛行動力装置の下方に取り付けられる第2スプレーノズルとを含む複数のスプレーノズルと、
液体がスプレーノズルに送られて前記スプレーノズルにより散布されるように、前記複数のスプレーノズルのそれぞれと接続される複数のポンプと、
前記複数のポンプが選択的に制御可能になるように前記複数のポンプに電気的に接続され、選択されたポンプと接続される前記スプレーノズルにより散布を行うコントローラとを含み、
前記無人航空機が機首方向に飛行することに応じて、前記コントローラは、前記機首方向の前記第1スプレーノズルと接続されるポンプを選択する、無人航空機。
【請求項2】
前記無人航空機が機尾方向に飛行することに応じて、前記コントローラは、前記機尾方向の前記第2スプレーノズルと接続されるポンプを選択する、請求項1に記載の無人航空機。
【請求項3】
前記第1スプレーノズルは、前記無人航空機の機首に近接して設置され、前記第2スプレーノズルは、前記無人航空機の機尾に近接して設置される請求項1または2に記載の無人航空機。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記無人航空機の飛行方向、作業環境の風向、及び前記無人航空機の作業領域に対する向きのうちの少なくとも1つを含む予め設定される条件に基づいて、複数の前記ポンプを自動的で選択的に制御する、請求項3に記載の無人航空機。
【請求項5】
前記無人航空機が機首方向に向いているとき、前記コントローラは、前記機首方向の前記第1スプレーノズルと接続される前記ポンプを制御するようにし、それにより前記機首方向の前記第1スプレーノズルにより散布を行う、請求項1から4の何れか1つに記載の無人航空機。
【請求項6】
前記無人航空機が機尾方向に向いているとき、前記コントローラは、前記機尾方向の前記第2スプレーノズルと接続される前記ポンプを選択的に制御し、それにより前記機尾方向の前記第2スプレーノズルにより散布を行う、請求項1から5の何れか1つに記載の無人航空機。
【請求項7】
前記機首方向の前記第1スプレーノズルは複数ある、請求項1から6の何れか1つに記載の無人航空機。
【請求項8】
複数の前記機首方向の前記第1スプレーノズルは、それぞれ前記フレームの前記中央本体の両側に位置し、
又は/及び、複数の前記機首方向の前記第1スプレーノズルは同一の前記ポンプと接続される、請求項7に記載の無人航空機。
【請求項9】
前記機尾方向の前記第2スプレーノズルは複数ある、請求項2または3に記載の無人航空機。
【請求項10】
複数の前記機尾方向の前記第2スプレーノズルは、それぞれ前記フレームの前記中央本体の両側に位置し、
又は/及び、複数の前記機尾方向の前記第2スプレーノズルは同一の前記ポンプと接続される、請求項9に記載の無人航空機。
【請求項11】
複数の前記スプレーノズルは、それぞれ前記無人航空機のロール軸に関して対称に設置される、請求項1〜10の何れか一項に記載の無人航空機。
【請求項12】
前記コントローラは、前記無人航空機のロール軸の一方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプ、又は前記無人航空機のロール軸の他方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプを選択的に制御する、請求項11に記載の無人航空機。
【請求項13】
前記無人航空機のロール軸の各側の前記スプレーノズルは複数あり、かつ同一の前記ポンプと接続される、請求項12に記載の無人航空機。
【請求項14】
複数の前記スプレーノズルは、それぞれ前記無人航空機のピッチ軸に関して対称に設置される、請求項1〜13の何れか一項に記載の無人航空機。
【請求項15】
前記コントローラは、前記無人航空機のピッチ軸の一方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプ、又は前記無人航空機のピッチ軸の他方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプを選択的に制御する、請求項14に記載の無人航空機。
【請求項16】
前記無人航空機のピッチ軸の各側の前記スプレーノズルは、複数あり、かつ同一の前記ポンプに共に接続する、請求項14に記載の無人航空機。
【請求項17】
前記複数のポンプのそれぞれは、複数の前記スプレーノズルに同時に接続する、請求項1〜16の何れか一項に記載の無人航空機。
【請求項18】
前記スプレーノズルは、前記飛行動力装置の真下又は斜め下に位置する、請求項1〜17の何れか一項に記載の無人航空機。
【請求項19】
前記フレームは、
前記中央本体又は前記第1アーム及び前記第2アームの少なくとも一方に接続される着陸用そりをさらに、請求項1〜18の何れか一項に記載の無人航空機。
【請求項20】
前記コントローラは、
前記無人航空機の飛行姿勢を制御するための飛行コントローラと、
前記飛行コントローラと通信可能に接続される複数の電子速度コントローラとを含み、
前記ポンプは、駆動モータを含み、前記複数の電子速度コントローラのそれぞれは、前記駆動モータの動作状態を制御するように、前記ポンプの前記駆動モータに電気的に接続される、請求項1〜19の何れか一項に記載の無人航空機。
【請求項21】
前記駆動モータは、ブラシレス直流モータであり、前記複数の電子速度コントローラは、PWM波変調方式により前記駆動モータを駆動する、請求項20に記載の無人航空機。
【請求項22】
中央本体と、前記中央本体から機首方向の外側に延びる第1アームと、前記中央本体から機尾方向の外側に延びる第2アームとを含むフレームと、前記フレームの前記第1アーム及び前記第2アームのそれぞれに取り付けられる、飛行動力を提供するための飛行動力装置と、前記第1アームに取り付けられる前記飛行動力装置の下方に取り付けられる第1スプレーノズルと、前記第2アームに取り付けられる前記飛行動力装置の下方に取り付けられる第2スプレーノズルとを含む複数のスプレーノズルとを備える無人航空機の散布制御方法であって、
それぞれ前記複数のスプレーノズルと接続される複数のポンプから少なくとも1つのポンプを選択することと、
選択された少なくとも1つの前記ポンプが動作を開始するように制御し、前記複数のスプレーノズルのうち少なくとも1つの前記ポンプに接続しているスプレーノズルにより散布を行うことを含み、
前記少なくとも1つのポンプを選択することは、前記無人航空機が機首方向に飛行することに応じて、前記機首方向の前記第1スプレーノズルと接続される少なくとも1つのポンプを選択することを含む、無人航空機の散布制御方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つのポンプを選択することは、前記無人航空機が機尾方向に飛行することに応じて、前記機尾方向の前記第2スプレーノズルと接続される少なくとも1つのポンプを選択することを含む、請求項22に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項24】
前記第1スプレーノズルは、前記無人航空機の機首に近接して設置され、前記第2スプレーノズルは、前記無人航空機の機尾に近接して設置される請求項22または23に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項25】
前記無人航空機の飛行方向、作業環境の風向、及び前記無人航空機の作業領域に対する向きのうちの少なくとも1つを含む予め設定される条件に基づいて、複数の前記ポンプを自動的で選択的に制御する、請求項24に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項26】
前記無人航空機が機首方向に向いているとき、前記機首方向の前記第1スプレーノズルと接続されるポンプを選択し、前記機首方向の前記第1スプレーノズルにより散布を行う、請求項22から25の何れか1つに記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項27】
前記無人航空機が機尾方向に向いているとき、前記機尾方向の前記第2スプレーノズルと接続される前記ポンプを選択し、前記機尾方向の前記第2スプレーノズルにより散布を行う、請求項22から26の何れか1つに記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項28】
前記機首方向の前記第1スプレーノズルは複数ある、請求項22から27の何れか1つに記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項29】
前記機尾方向の前記第2スプレーノズルは複数ある、請求項23または24に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項30】
複数の前記スプレーノズルは、それぞれ前記無人航空機のロール軸に関して対称に設置される、請求項22〜29の何れか一項に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項31】
前記無人航空機のロール軸の一方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプ、又は前記無人航空機のロール軸の他方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプを選択する、請求項30に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項32】
前記無人航空機のロール軸の各側の前記スプレーノズルは複数あり、かつ同一の前記ポンプに共に接続する、請求項30に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項33】
複数の前記スプレーノズルは、それぞれ前記無人航空機のピッチ軸に関して対称に設置される、請求項22〜32の何れか一項に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項34】
前記無人航空機のピッチ軸の一方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプ、又は前記無人航空機のピッチ軸の他方側の前記スプレーノズルと接続されるポンプを選択する、請求項33に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項35】
前記無人航空機のピッチ軸の各側の前記スプレーノズルは複数あり、かつ同一の前記ポンプに共に接続する、請求項33に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項36】
複数のポンプのそれぞれは、複数の前記スプレーノズルに同時に接続する、請求項22〜35の何れか一項に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項37】
前記スプレーノズルは、前記飛行動力装置の真下又は斜め下に位置する、請求項22から36の何れか一項に記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項38】
前記フレームは、
前記中央本体又は前記第1アーム及び前記第2アームの少なくとも一方に接続される着陸用そりをさらに、請求項22から37の何れか1つに記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項39】
前記ポンプは、駆動モータを含み、電子速度コントローラによって、前記駆動モータの動作状態を制御する、請求項22から38の何れか1つに記載の無人航空機の散布制御方法。
【請求項40】
前記駆動モータは、ブラシレス直流モータであり、前記電子速度コントローラは、PWM波変調方式により前記駆動モータを駆動する、請求項39に記載の無人航空機の散布制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人航空機に関し、特に農業用無人航空機及びその散布制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在市場におけるマルチロータ型の農業用無人航空機は一般的に、単一の水ポンプが管路に接続され、管路がスプレーノズルに接続されることを採用し、それにより散布液路を形成する。
【0003】
該方法は、単純に液路システムの開閉を実現することしかできず、農業用無人航空機による散布の正確な制御を実現することができない。
【発明の概要】
【0004】
これに鑑み、本発明は、散布精度を向上させることができる農業用無人航空機及びその散布制御方法を提供する必要がある。
【0005】
農業用無人航空機であって、
フレームと、
前記フレームに取り付けられる、飛行動力を提供するための飛行動力装置と、
前記飛行動力装置の下方に取り付けられる複数のスプレーノズルと、
液体流が前記スプレーノズルに送られて前記スプレーノズルにより散布されるように、それぞれ複数の前記スプレーノズルと接続される複数の水ポンプと、
複数の前記水ポンプが選択的に制御可能になるように前記水ポンプに電気的に接続され、選択された前記水ポンプと接続される前記スプレーノズルにより散布を行うコントローラとを含む。
【0006】
農業用無人航空機の散布制御方法であって、
それぞれ複数のスプレーノズルと接続される複数の水ポンプから少なくとも1つの前記水ポンプを選択することと、
選択された少なくとも1つの前記水ポンプが動作を開始するように制御し、少なくとも1つの前記水ポンプと接続されるスプレーノズルにより散布することを含む。
【0007】
複数の前記水ポンプを選択的に制御し、対応するスプレーノズルを選択して散布することにより、散布領域又は散布効果を制御し、さらに散布精度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例1の農業用無人航空機の側面図である。
図2図1に示す農業用無人航空機の底面図である。
図3】本発明の実施例2の農業用無人航空機の斜視図である。
図4図3に示す農業用無人航空機の底面図である。
図5図3に示す農業用無人航空機のコントローラの制御原理図である。
図6】本発明の実施例の農業用無人航空機の散布制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確で完全に説明し、明らかなことに、説明された実施例は単に本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。
【0010】
本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的労働を行わずに得られる他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0011】
説明すべきこととして、部品は別の部品に「固定される」ものと呼ばれる場合、それは別の部品上に直接的にあってもよいか又は中間にある部品が存在してもよい。
【0012】
1つの部品が別の部品に「接続される」と考えられる場合、それは直接的に別の部品に接続されるか又は同時に中間にある部品が存在する可能性があり、可能な場合に、2つの部品が直接的に一体成形されてもよい。
【0013】
本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」及び類似の表現は説明するためのものに過ぎない。
【0014】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、当業者に一般的に理解される意味と同じである。
【0015】
本発明の明細書で使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。
【0016】
本明細書で使用されている「及び/又は」という用語は1つ以上の関連する項目のうちの任意のもの及び全ての組み合わせを含む。
【0017】
本発明は、農薬、水などの液体を散布するための複数のスプレーノズルが設置される農業用無人航空機を提供する。
【0018】
異なる条件に基づいて異なる位置のスプレーノズルを選択することにより、対応する散布効果を実現し、それにより散布精度を向上させる。
【0019】
そのうちの1つの実施例において、前記農業用無人航空機の飛行方向に基づいて、適切な位置にあるスプレーノズルを選択し、例えば、散布の貫徹力を増大させる必要があれば、農業用無人航空機が機首方向に向かって飛行する時、機首方向のスプレーノズルを選択することにより、噴出された液滴を、無人航空機の飛行動力装置により生成された気流の作用で加速させて下方に向かって噴出する。
【0020】
スプレーノズルから噴出された液滴が気流の影響を受けることを避けることを必要とすれば、農業用無人航空機が機首方向に向かって飛行する時、機尾方向のスプレーノズルを選択することにより、噴出された液滴は無人航空機の飛行動力装置により生成された気流の影響を受けない。
【0021】
いくつかの実施例において、前記農業用無人航空機の作業環境の風向に基づいて、適切な位置にあるスプレーノズルを選択し、例えば、農業用無人航空機が風に向かって飛行すれば、機首方向のスプレーノズルを選択することにより、散布された液滴のドリフトにより生じる誤差を可能なかぎり低減する。
【0022】
農業用無人航空機が追い風で飛行すれば、機尾方向のスプレーノズルを選択することにより、散布された液滴のドリフトにより生じる誤差をできるだけ低減する。
【0023】
いくつかの実施例において、前記農業用無人航空機の作業領域に対する向きに基づいて、適切な位置にあるスプレーノズルを選択し、例えば、前記農業用無人航空機は時計回りに作業領域の境界に沿って散布すれば、前記農業用無人航空機の右側のスプレーノズルを選択することにより、作業領域の外部への多すぎる散布を回避する。
【0024】
前記農業用無人航空機は反時計回りに作業領域の境界に沿って散布すれば、前記農業用無人航空機の左側のスプレーノズルを選択することにより、作業領域の外部への多すぎる散布を回避する。
【0025】
いくつかの実施例において、前記農業用無人航空機は、予め設定される条件に基づいて、対応する位置のスプレーノズルを自動的に選択することができる。
【0026】
又は、前記農業用無人航空機は、ユーザの入力情報に基づいて対応する位置のスプレーノズルを選択し、かつその時の条件に基づいてユーザにより選択することができる。
【0027】
以下に図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明する。
【0028】
矛盾しない限り、下記実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0029】
図1及び図2に示すとおり、本発明の実施例1の農業用無人航空機10は、フレーム11、飛行動力装置12、複数のスプレーノズル13、複数の水ポンプ14、及びコントローラ15を含む。
【0030】
飛行動力装置12は前記フレーム11に取り付けられ、飛行動力を提供するために用いられる。
【0031】
複数のスプレーノズル13は、前記飛行動力装置12の下方に取り付けられる。
【0032】
複数の水ポンプ14は、それぞれ複数の前記スプレーノズル13に接続し、液体流を前記スプレーノズル13に輸送して前記スプレーノズル13により散布するために用いられる。
【0033】
コントローラ15は前記水ポンプ14に電気的に接続される。
【0034】
水タンク16は、液体を収容するために用いられ、複数の前記水ポンプ14は前記水タンク16に接続する。
【0035】
前記コントローラ15は、選択された前記水ポンプ14に接続する前記スプレーノズル13により散布するように複数の前記水ポンプ14を選択的に制御することができる。
【0036】
複数の前記水ポンプ14を選択的に制御することにより、対応するスプレーノズル13を選択して散布し、それにより散布領域又は散布効果を制御し、さらに散布精度を向上させる。
【0037】
複数のスプレーノズル13は前記無人航空機のフレーム11の異なる位置に位置し、例えば、図示の実施例において、複数のスプレーノズル13はそれぞれ複数の飛行動力装置12の真下に位置する。
【0038】
そのうち一部の前記スプレーノズル13は前記農業用無人航空機10の機首に近接して設置され、別の一部の前記スプレーノズル13は前記農業用無人航空機10の機尾に近接して設置される。
【0039】
前記農業用無人航空機10の機首に近接して設置された複数の前記スプレーノズル13は、同一の水ポンプ14を介して接続し、前記農業用無人航空機10の機尾に近接して設置された複数の前記スプレーノズル13は、同一の水ポンプ14を介して接続し、それにより前記農業用無人航空機10の機首に近接して設置された複数の前記スプレーノズル13、又は前記農業用無人航空機10の機尾に近接して設置された複数の前記スプレーノズル13を容易に選択することができる。
【0040】
図3から図5に示すとおり、本発明の実施例2の農業用無人航空機100は、フレーム110、飛行動力装置120、複数のスプレーノズル130、複数の水ポンプ140、及びコントローラ150を含む。
【0041】
飛行動力装置120は、前記フレーム110に取り付けられ、飛行動力を提供するために用いられる。
【0042】
複数のスプレーノズル130は前記飛行動力装置120の下方に取り付けられる。
【0043】
複数の水ポンプ140は、それぞれ複数の前記スプレーノズル130に接続し、液体流を前記スプレーノズル130に輸送して前記スプレーノズル130により散布するために用いられる。
【0044】
コントローラ150は、前記水ポンプ140に電気的に接続される。
【0045】
水タンク160は、液体を収容するために用いられ、複数の前記水ポンプ140は前記水タンク160に接続する。
【0046】
前記コントローラ150は、選択された前記水ポンプ140に接続する前記スプレーノズル130により散布するように複数の前記水ポンプ140を選択的に制御することができる。
【0047】
複数の前記水ポンプ140を選択的に制御することにより、対応するスプレーノズル130を選択して散布し、それにより散布領域又は散布効果を制御し、さらに散布精度を向上させる。
【0048】
フレーム110の構造は異なる需要に応じて設計することができ、例えば、図示の実施例において、前記フレーム110は、中央本体110a、アーム110b及び着陸用そり110cを含む。
【0049】
前記アーム110bは、前記中央本体110aに接続され、前記飛行動力装置120を支持するために用いられる。前記着陸用そり110cは前記中央本体110a又は前記アーム110bに接続される。
【0050】
飛行動力装置120は電動パワーユニットであってもよい。
【0051】
具体的には図示の実施例において、飛行動力装置12は、プロペラと、プロペラを回転させるように駆動するモータとを含む。
【0052】
前記スプレーノズル130は前記飛行動力装置120の真下又は斜め下に位置する。
【0053】
具体的には図示の実施例において、複数の前記スプレーノズル130は前記アーム110b又は/及び前記着陸用そり110cに取り付けられる。
【0054】
複数の前記スプレーノズル130は前記アーム110bに取り付けられる場合、スプレーノズル130は前記飛行動力装置120の真下に位置しやすく、それによりスプレーノズル130による散布の貫徹力の向上により役立つ。
【0055】
複数の前記スプレーノズル130の具体的な位置は異なる需要に応じて設計されてもよく、例えば、複数の前記スプレーノズル130はそれぞれ前記農業用無人航空機100のロール軸に関して対称に設置されるか、又は、複数の前記スプレーノズル130はそれぞれ前記農業用無人航空機100のピッチ軸に関して対称に設置される。
【0056】
複数の前記スプレーノズル130はそれぞれ前記農業用無人航空機100のロール軸に関して対称に設置される場合、前記農業用無人航空機100の左右側のスプレーノズル130を容易に制御して散布することができ、例えば、前記農業用無人航空機100は時計回り方向に作業領域の境界に沿って散布する場合、前記農業用無人航空機100の右側のスプレーノズル130を制御して散布することができる。
【0057】
前記農業用無人航空機100は反時計回り方向に作業領域の境界に沿って散布する場合、前記農業用無人航空機100の左側のスプレーノズル130を制御して散布することができる。
【0058】
具体的に図示の実施例において、複数の前記スプレーノズル130は、前記農業用無人航空機100の機首に近接して設置される機首方向のスプレーノズル130aaと、前記農業用無人航空機100の機尾に近接して設置される機尾方向のスプレーノズル130bbとを含む。
【0059】
散布の貫徹力を増大させる必要があれば、農業用無人航空機100が機首方向に向かって飛行する時、機首方向のスプレーノズル130aaを選択することにより、噴出された液滴を、無人航空機の飛行動力装置120により生成された気流の作用で加速させて下方に向かって噴出する。
【0060】
スプレーノズル130から噴出された液滴が気流の影響を受けることを回避する必要があれば、農業用無人航空機100が機首方向に向かって飛行する時、機尾方向のスプレーノズル130bbを選択することにより、噴出された液滴は無人航空機の飛行動力装置120により生成された気流の影響を受けない。
【0061】
各前記水ポンプ140は同時に複数の前記スプレーノズル130に接続する。例えば、前記農業用無人航空機100のロール軸の各側の前記スプレーノズル130は、複数あり、かつ同一の前記水ポンプ140に接続する。又は、前記農業用無人航空機100のピッチ軸の各側の前記スプレーノズル130は、複数あり、かつ同一の前記水ポンプ140に接続する。
【0062】
同一の領域に位置するスプレーノズル130は同時に同一の水ポンプ140に接続するため、該同一の領域にあるスプレーノズル130を容易に制御して散布することができ、例えば、1つの水ポンプ140により前記農業用無人航空機100のロール軸の対応する側の複数の前記スプレーノズル130を制御して散布するか、又は、1つの水ポンプ140により前記農業用無人航空機100のピッチ軸の対応する側の複数の前記スプレーノズル130を制御して散布する。
【0063】
具体的には図示の実施例において、前記機首方向のスプレーノズル130aは複数あってもよい。
【0064】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aはそれぞれ前記フレーム110の両側に位置する。
【0065】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aは同一の前記水ポンプ140に接続する。
【0066】
前記機尾方向のスプレーノズル130bは複数あってもよい。
【0067】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aはそれぞれ前記フレーム110の両側に位置する。
【0068】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aは同一の前記水ポンプ140に接続する。
【0069】
前記コントローラ150はユーザの入力信号に基づいて、複数の前記水ポンプ140を選択的に制御することができる。又は、前記コントローラ150は、前記農業用無人航空機100の飛行方向、作業環境の風向、及び前記農業用無人航空機100の作業領域に対する向きのうちの少なくとも1つを含む予め設定された条件に基づいて、複数の前記水ポンプ140を自動的で選択的に制御することができる。
【0070】
例えば、前記コントローラ150は飛行方向に基づいて、複数の前記水ポンプ140を自動的で選択的に制御することができる。そのうちの1つの実施例において、前記農業用無人航空機100が機首方向に向く場合、前記コントローラ150は前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bに接続する前記水ポンプ140を選択的に制御し、それにより前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bにより散布する。
【0071】
そのうちの1つの実施例において、前記コントローラ150は、農業用無人航空機100の作業領域に対する向きに基づいて、前記農業用無人航空機100のロール軸の一方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140、又は前記農業用無人航空機100のロール軸の他方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140を自動的で選択的に制御することができる。
【0072】
そのうちの1つの実施例において、前記コントローラ150は、前記農業用無人航空機100の飛行方向、又は作業環境の風向、又は飛行方向と作業環境の風向との組み合わせに基づいて、前記農業用無人航空機100のピッチ軸の一方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140、又は前記農業用無人航空機100のピッチ軸の他方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140を選択的に制御することができる。
【0073】
具体的に図示の実施例において、前記農業用無人航空機100が機尾方向に向いているとき、前記コントローラ150は、前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bに接続する前記水ポンプ140を選択的に制御し、それにより前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bにより散布する。
【0074】
例えば、散布の貫徹力を増大させる必要があれば、農業用無人航空機100が機首方向に向かって飛行する時、機首方向のスプレーノズル130aを選択することにより、噴出された液滴を、無人航空機の飛行動力装置120により生成された気流の作用で加速させて下方に向かって噴出する。
【0075】
スプレーノズル130から噴出された液滴が気流の影響を受けることを回避する必要があれば、農業用無人航空機100が機首方向に向かって飛行する時、機尾方向のスプレーノズル130bを選択することにより、噴出された液滴は無人航空機の飛行動力装置120により生成された気流の影響を受けない。
【0076】
前記コントローラ150の具体的な構造は異なる需要に応じて設計されてもよく、具体的には図示の実施例において、前記コントローラ150は、飛行コントローラ150a、及び複数の電子速度コントローラ150bを含む。
【0077】
飛行コントローラ150は前記農業用無人航空機100の飛行姿勢を制御する。
【0078】
複数の電子速度コントローラ150bは前記飛行コントローラ150と通信可能に接続される。
【0079】
前記水ポンプ140は、ダイアフラムポンプ、ロータポンプ 、ベーンポンプ、遠心ポンプ、軸流ポンプ、斜流ポンプ、渦流ポンプ、ジェットポンプなどであってもよい。
【0080】
前記水ポンプ140は、駆動モータ140aを含み、各前記電子速度コントローラ150bは、前記水ポンプ140の前記モータ140aに電気的に接続され、前記モータ140aの動作状態を制御するために用いられる。
【0081】
前記モータは、ブラシ付き直流モータ、又はブラシレス直流モータであってもよい。
【0082】
前記モータは、アウターロータ型モータであってもよく、インナーロータ型モータであってもよい。
【0083】
具体的には図示の実施例において、前記モータは、ブラシレス直流モータであり、前記電子速度コントローラはPWM波変調方式により前記モータを駆動する。
【0084】
ブラシレス電子速度コントローラのPWM数値の変化により、水ポンプ140の回転速度の変化を制御し、それにより水ポンプ140の出力圧力値の変化を制御し、スプレーノズル130の流量の大きさの制御を実現し、それにより散布精度をさらに向上させる。
【0085】
水タンク160は管路を介して水ポンプ140に接続することができる。
【0086】
水ポンプ140は管路を介してスプレーノズル130に接続する。
【0087】
水ポンプ140は、水タンク160内の液体を吸引した後、前記管路を介してスプレーノズル130に輸送してスプレーノズル130により散布する。
【0088】
水タンク160は、農薬、水などの液体を収容することができる。
【0089】
水タンク160はフレーム110の中央本体110aの下方に取り付けられてもよく、具体的に、水タンク160はフレーム110の中央本体110aに固定接続されてもよいか、又は、水タンク160はフレーム110の着陸用そり110cに固定接続されてもよい。
【0090】
図3及び図6に示すとおり、上記農業用無人航空機100に基づいて、本発明はさらに農業用無人航空機100の散布制御方法を提供する。
【0091】
本発明の実施例の農業用無人航空機100の散布制御方法は、以下のS101及びS102を含む。
【0092】
S101において、それぞれ複数のスプレーノズル130に接続する複数の水ポンプ140から少なくとも1つの前記水ポンプ140を選択する。
【0093】
複数の前記スプレーノズル130の具体的な位置は異なる需要に応じて設計されてもよく、例えば、複数の前記スプレーノズル130はそれぞれ前記農業用無人航空機100のロール軸に関して対称に設置され、前記農業用無人航空機100のロール軸の一方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140、又は前記農業用無人航空機100のロール軸の他方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140を選択する。
【0094】
又は、複数の前記スプレーノズル130はそれぞれ前記農業用無人航空機100のピッチ軸に関して対称に設置される。
【0095】
前記農業用無人航空機100のピッチ軸の一方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140、又は前記農業用無人航空機100のピッチ軸の他方側の前記スプレーノズル130に接続する水ポンプ140を選択する。
【0096】
具体的に図示の実施例において、複数の前記スプレーノズル130は、前記農業用無人航空機100の機首に近接して設置される機首方向のスプレーノズル130aと、前記農業用無人航空機100の機尾に近接して設置される機尾方向のスプレーノズル130bとを含む。
【0097】
各前記水ポンプ140は同時に複数の前記スプレーノズル130に接続する。例えば、前記農業用無人航空機100のロール軸の各側の前記スプレーノズル130は、複数あり、かつ同一の前記水ポンプ140に接続する。又は、前記農業用無人航空機100のピッチ軸の各側の前記スプレーノズル130は、複数あり、かつ同一の前記水ポンプ140に接続する。
【0098】
具体的には図示の実施例において、前記機首方向のスプレーノズル130aは複数あってもよい。
【0099】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aはそれぞれ前記フレーム110の両側に位置する。
【0100】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aは同一の前記水ポンプ140に接続する。
【0101】
前記機尾方向のスプレーノズル130bは複数あってもよい。
【0102】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aはそれぞれ前記フレーム110の両側に位置する。
【0103】
複数の前記機首方向のスプレーノズル130aは同一の前記水ポンプ140に接続する。
【0104】
前記農業用無人航空機100が機首方向に向いているとき、前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bに接続する前記水ポンプ140を選択し、前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bにより散布する。
【0105】
又は、前記農業用無人航空機100が機尾方向に向いているとき、前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bに接続する前記水ポンプ140を選択し、前記機首方向のスプレーノズル130a又は前記機尾方向のスプレーノズル130bにより散布する。
【0106】
S102において、選択された少なくとも1つの前記水ポンプ140が動作を開始するように制御し、少なくとも1つの前記水ポンプ140に接続するスプレーノズル130により散布する。
【0107】
前記水ポンプ140は、ダイアフラムポンプ、ロータポンプ 、ベーンポンプ、遠心ポンプ、軸流ポンプ、斜流ポンプ、渦流ポンプ、ジェットポンプなどであってもよい。
【0108】
前記水ポンプ140は、駆動モータを含み、各前記電子速度コントローラは、1つの前記水ポンプ140の前記モータに電気的に接続され、前記モータの動作状態を制御する。
【0109】
前記モータは、ブラシ付き直流モータ、又はブラシレス直流モータであってもよい。
【0110】
前記モータは、アウターロータ型モータであってもよく、インナーロータ型モータであってもよい。
【0111】
具体的には図示の実施例において、前記モータは、ブラシレス直流モータであり、PWM波変調方式により前記モータを駆動する。
【0112】
本発明の多くの特徴は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせを用いて実行するか又はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせにより実行することができる。
【0113】
したがって、本発明の特徴は、処理システム(例えば、1つ以上のプロセッサを含む)を使用して実現することができる。
【0114】
例示的なプロセッサは、1つ以上の汎用マイクロプロセッサ(例えば、シングルコア又はマルチコアプロセッサ)、特定用途向け集積回路、特定用途向け命令セットプロセッサ、グラフィックス処理ユニット、物理的処理ユニット、デジタル信号処理ユニット、コプロセッサ、ネットワーク処理ユニット、オーディオ処理ユニット、暗号化処理ユニットなどを含むがこれらに限定されない。
【0115】
本発明の特徴はコンピュータプログラム製品を用いて実現するか又はコンピュータプログラム製品により実現することができ、前記コンピュータプログラム製品はその上/その中に命令が記憶される一つ以上の記憶媒体又は一つ以上のコンピュータ可読媒体であり、前記命令は処理システムをプログラミングすることにより本明細書に記載の任意の特徴を実行するために用いられてもよい。
【0116】
記憶媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、DVD、CD−ROM、マイクロハードディスク及び光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュメモリデバイス、磁気カード又は光カード、ナノシステム(分子メモリICを含む)、又は命令及び/又はデータを記憶するのに適する任意のタイプの媒体又はデバイスを含むいかなるタイプのディスクを含むがこれらに限定されない。
【0117】
1つ以上の機械可読媒体のいずれか1つに記憶することにより、本発明の特徴はソフトウェア及び/又はファームウェアに組み込まれて処理システムのハードウェアを制御することができ、かつ処理システムは本発明の結果を利用する他の機構と対話することができる。
【0118】
このようなソフトウェア又はファームウェアはアプリケーションコード、デバイスドライバ、オペレーティングシステム及び実行環境/コンテナを含むがこれらに限定されない。
【0119】
また、本発明の特徴は、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイスなどのハードウェア部品を使用してハードウェアで実現することができる。
【0120】
ハードウェア状態機械を実現することにより本明細書に記載の機能を実行することは、当業者にとって明らかである。
【0121】
また、本発明は1つ以上の従来の汎用又は専用デジタルコンピュータ、コンピューティングデバイス、機械又はマイクロプロセッサ(本開示内容の教示に基づいてプログラミングされた1つ以上のプロセッサ、メモリ及び/又はコンピュータ可読媒体を含む)を容易に使用して実現することができる。
【0122】
ソフトウェア分野の当業者にとって明らかなように、熟練したプログラマは本開示内容の教示に基づいて適切なソフトウェアコーディングを容易に準備することができる。
【0123】
本発明によって提供されるいくつかの実施例において、理解されるように、開示された関連装置及び方法は、他の方式により実現することができる。
【0124】
例えば、以上説明した装置実施例は例示的なものに過ぎず、例えば前記モジュール又はユニットの区画はロジック機能の区画に過ぎず、実際に実現する場合、別の区画方式を有してもよく、例えば複数のユニット又は部品を別のシステムに統合し集積してもよく、又は一部の特徴を省いてもよく、又は実行してなくてもよい。
【0125】
そして、表示又は検討した相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェース、装置又はユニットを介した間接結合又は通信可能に接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形態であってもよい。
【0126】
前記分離部材として説明したユニットは、物理的に分離しても物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表す部材は、物理ユニットであっても物理ユニットではなくてもよく、すなわち一つの場所に位置してもよいか、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。
【0127】
実際の需要に応じて、そのうちの一部又は全部のユニットを選択して本実施例の技術的解決手段の目的を達成することができる。
【0128】
また、本発明の各実施例中の各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットは、単独で物理的に存在してもよく、二つ又は二つ以上のユニットは、 一つのユニットに集積されてもよい。
【0129】
上記集積されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0130】
前記集積されたユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、かつ独立した製品として販売されるか又は使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。
【0131】
このような理解に基づいて、本発明の技術的解決手段の実質又は従来技術に寄付する部分又は該技術的解決手段の全部又は一部をソフトウェア製品の形態で実現することができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータプロセッサ(processor)に本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させる複数の命令を含むことができる。
【0132】
また前述の記憶媒体は、Uディスク、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0133】
以上は本発明の実施例に過ぎず、本発明の特許請求の範囲を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面の記載による等価構造又は等価フロー変換、又は他の関連する技術分野における直接又は間接運用は、いずれも同様に本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
[項目1]
農業用無人航空機であって、
フレームと、
上記フレームに取り付けられる、飛行動力を提供するための飛行動力装置と、
上記飛行動力装置の下方に取り付けられる複数のスプレーノズルと、
液体流が上記スプレーノズルに送られて上記スプレーノズルにより散布されるように、それぞれ複数の上記スプレーノズルと接続される複数の水ポンプと、
複数の上記水ポンプが選択的に制御可能になるように上記水ポンプに電気的に接続され、選択された上記水ポンプと接続される上記スプレーノズルにより散布を行うコントローラとを含む、農業用無人航空機。
[項目2]
複数の上記スプレーノズルは、上記農業用無人航空機の機首に近接して設置される機首方向のスプレーノズルと、上記農業用無人航空機の機尾に近接して設置される機尾方向のスプレーノズルとを含む、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目3]
上記コントローラは、
上記農業用無人航空機の飛行方向、作業環境の風向、及び上記農業用無人航空機の作業領域に対する向きのうちの少なくとも1つを含む予め設定される条件に基づいて、複数の上記水ポンプを自動的で選択的に制御する、項目2に記載の農業用無人航空機。
[項目4]
上記農業用無人航空機が機首方向に向いているとき、上記コントローラは、上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルと接続される上記水ポンプを制御するようにし、それにより上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルにより散布を行う、項目3に記載の農業用無人航空機。
[項目5]
上記農業用無人航空機が機尾方向に向いているとき、上記コントローラは、上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルと接続される上記水ポンプを選択的に制御し、それにより上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルにより散布を行う、項目3に記載の農業用無人航空機。
[項目6]
上記機首方向のスプレーノズルは複数ある、項目2に記載の農業用無人航空機。
[項目7]
複数の上記機首方向のスプレーノズルは、それぞれ上記フレームの両側に位置し、
又は/及び、複数の上記機首方向のスプレーノズルは同一の上記水ポンプと接続される、項目6に記載の農業用無人航空機。
[項目8]
上記機尾方向のスプレーノズルは複数ある、項目2に記載の農業用無人航空機。
[項目9]
複数の上記機首方向のスプレーノズルは、それぞれ上記フレームの両側に位置し、
又は/及び、複数の上記機首方向のスプレーノズルは同一の上記水ポンプと接続される、項目8に記載の農業用無人航空機。
[項目10]
複数の上記スプレーノズルは、それぞれ上記農業用無人航空機のロール軸に関して対称に設置される、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目11]
上記コントローラは、上記農業用無人航空機のロール軸の一方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプ、又は上記農業用無人航空機のロール軸の他方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプを選択的に制御する、項目10に記載の農業用無人航空機。
[項目12]
上記農業用無人航空機のロール軸の各側の上記スプレーノズルは複数あり、かつ同一の上記水ポンプと接続される、項目10に記載の農業用無人航空機。
[項目13]
複数の上記スプレーノズルは、それぞれ上記農業用無人航空機のピッチ軸に関して対称に設置される、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目14]
上記コントローラは、上記農業用無人航空機のピッチ軸の一方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプ、又は上記農業用無人航空機のピッチ軸の他方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプを選択的に制御する、項目13に記載の農業用無人航空機。
[項目15]
上記農業用無人航空機のピッチ軸の各側の上記スプレーノズルは、複数あり、かつ同一の上記水ポンプに共に接続する、項目13に記載の農業用無人航空機。
[項目16]
各上記水ポンプは、複数の上記スプレーノズルに同時に接続する、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目17]
上記スプレーノズルは、上記飛行動力装置の真下又は斜め下に位置する、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目18]
上記フレームは、中央本体と、
上記中央本体に接続される、上記飛行動力装置を支持するためのアームと、
上記中央本体又は上記アームに接続される着陸用そりとを含み、
複数の上記スプレーノズルは上記アーム又は/及び上記着陸用そりに取り付けられる、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目19]
上記コントローラは、
上記農業用無人航空機の飛行姿勢を制御するための飛行コントローラと、
上記飛行コントローラと通信可能に接続される複数の電子速度コントローラとを含み、
上記水ポンプは、駆動モータを含み、上記水ポンプは、駆動モータを含み、各上記電子速度コントローラは、上記モータの動作状態を制御するように、上記水ポンプの上記モータに電気的に接続される、項目1に記載の農業用無人航空機。
[項目20]
上記モータは、ブラシレス直流モータであり、上記電子速度コントローラは、PWM波変調方式により上記モータを駆動する、項目19に記載の農業用無人航空機。
[項目21]
農業用無人航空機の散布制御方法であって、
それぞれ複数のスプレーノズルと接続される複数の水ポンプから少なくとも1つの上記水ポンプを選択することと、
選択された少なくとも1つの上記水ポンプが動作を開始するように制御し、少なくとも1つの上記水ポンプに接続してるスプレーノズルにより散布を行うことを含む、農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目22]
複数の上記スプレーノズルは、上記農業用無人航空機の機首に近接して設置される機首方向のスプレーノズルと、上記農業用無人航空機の機尾に近接して設置される機尾方向のスプレーノズルとを含む、項目21に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目23]
上記農業用無人航空機の飛行方向、作業環境の風向、及び上記農業用無人航空機の作業領域に対する向きのうちの少なくとも1つを含む予め設定される条件に基づいて、複数の上記水ポンプを自動的で選択的に制御する、項目22に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目24]
上記農業用無人航空機が機首方向に向いているとき、上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルと接続される上記水ポンプを選択し、上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルにより散布を行う、項目23に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目25]
上記農業用無人航空機が機尾方向に向いているとき、上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルと接続される上記水ポンプを選択し、上記機首方向のスプレーノズル又は上記機尾方向のスプレーノズルにより散布を行う、項目23に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目26]
上記機首方向のスプレーノズルは複数ある、項目22に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目27]
複数の上記機首方向のスプレーノズルは、それぞれ上記農業用無人航空機のフレームの両側に位置し、
又は/及び、複数の上記機首方向のスプレーノズルは同一の上記水ポンプと接続される、項目6に記載の農業用無人航空機。
[項目28]
上記機尾方向のスプレーノズルは複数ある、項目22に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目29]
複数の上記機首方向のスプレーノズルは、それぞれ上記農業用無人航空機のフレームの両側に位置し、
又は/及び、複数の上記機首方向のスプレーノズルは同一の上記水ポンプと接続される、項目6に記載の農業用無人航空機。
[項目30]
複数の上記スプレーノズルは、それぞれ上記農業用無人航空機のロール軸に関して対称に設置される、項目21に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目31]
上記農業用無人航空機のロール軸の一方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプ、又は上記農業用無人航空機のロール軸の他方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプを選択する、項目30に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目32]
上記農業用無人航空機のロール軸の各側の上記スプレーノズルは複数あり、かつ同一の上記水ポンプに共に接続する、項目30に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目33]
複数の上記スプレーノズルは、それぞれ上記農業用無人航空機のピッチ軸に関して対称に設置される、項目21に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目34]
上記農業用無人航空機のピッチ軸の一方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプ、又は上記農業用無人航空機のピッチ軸の他方側の上記スプレーノズルと接続される水ポンプを選択する、項目33に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目35]
上記農業用無人航空機のピッチ軸の各側の上記スプレーノズルは複数あり、かつ同一の上記水ポンプに共に接続する、項目33に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目36]
各上記水ポンプは、複数の上記スプレーノズルに同時に接続する、項目21に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目37]
上記農業用無人航空機は、フレームと、上記フレームに取り付けられる、飛行動力を提供するための飛行動力装置とを含み、
上記複数のスプレーノズルは上記飛行動力装置の下方に取り付けられる、項目21に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目38]
上記スプレーノズルは、上記飛行動力装置の真下又は斜め下に位置する、項目37に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目39]
上記フレームは、中央本体と、
上記中央本体に接続される、上記飛行動力装置を支持するためのアームと、
上記中央本体又は上記アームに接続される着陸用そりとを含み、
複数のスプレーノズルは上記アーム又は/及び上記着陸用そりに取り付けられる、項目37に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目40]
上記水ポンプは、駆動モータを含み、上記電子速度コントローラによって、上記モータの動作状態を制御する、項目21に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
[項目41]
上記モータは、ブラシレス直流モータであり、上記電子速度コントローラは、PWM波変調方式により上記モータを駆動する、項目40に記載の農業用無人航空機の散布制御方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6