【文献】
峯岸良和、竹市尚広、大谷博三、浜谷朋之,エコ・コンパクトスタジアムを実現する性能的火災避難安全設計―市立吹田サッカースタジアム―,GBRC GENERAL BUILDING RESEARCH CORPORATION,2016年 1月 1日,第41巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判定手段で、前記オブジェクトが視認可能なサイズでないと判定された場合には、前記受付手段で受け付けた複数の前記移動領域のうちいずれかを選択可能な画面を提示する提示手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記提示手段で提示された前記画面を介して選択された移動領域の転送先の領域を含む倍率で前記図面を表示するよう制御すること
を特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明を行う。
【0013】
<第1の実施形態>
図1は、情報処理装置100の機能の概要について説明する図である。情報処理装置100は、パーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置である。
【0014】
情報処理装置100は、CADソフト110(CAD部)と、CADソフト110のプラグインとして機能する移動シミュレーションソフト120と、を含む。本実施形態における情報処理装置100はPCであり、CADソフト110は情報処理装置にインストールされている3次元CADアプリケーションソフトウェアである。また、移動シミュレーションソフト120は、CADアプリケーションソフトウェアのプラグインとして機能するソフトウェアである。
【0015】
移動シミュレーションソフト120は、シミュレーションエンジンを含み、そのシミュレーションエンジンを用いて、CADソフト110により作成された地図上に配置された歩行者のアイコン(移動オブジェクト)を、移動場所(目的地)に移動させるシミュレーション処理を行う。より具体的には、移動シミュレーションソフト120は、シミュレーション上での時刻を、一定の間隔毎に進ませ、時間の経過に伴い、当該歩行者を移動場所に向けて移動させるシミュレーション処理を行う。移動シミュレーションソフト120は、例えば様々な災害の発生を想定した移動シミュレーションができる。例えば、移動シミュレーションソフト120は、津波、洪水、川の氾濫等の水災害、火災、土砂災害等の発生を想定した移動シミュレーションも行うことができる。移動シミュレーションソフト120は、移動オブジェクトを、移動オブジェクト情報510として管理している。例えば
図5に示すように、移動オブジェクト情報510にはアイコンID511、座標512、属性513、速度514が対応付けられている。アイコンID511は、移動オブジェクトを一意に識別するためのIDである。座標512は、移動オブジェクトの図面上の位置情報を示す座標である。移動オブジェクトは本実施形態では、移動オブジェクトは円形のアイコンであり、座標512の座標がアイコンの中心点の座標である。円形のアイコンの大きさは図面上のサイズとしては直径1メートルであるものとする。属性513は、移動オブジェクトの属性である。速度514は、移動オブジェクトの図面上の移動速度を示す。
【0016】
本実施形態においては、移動させる歩行者のアイコンを移動させる際に、例えば2階から1階へと移動オブジェクトを移動するために図面上に設定された移動領域の対応関係をユーザに認識させるための仕組みである。以上が
図1のシステム構成の説明である。
【0017】
次に、
図2を参照して本発明の実施形態における、情報処理装置100のハードウェア構成等の一例について説明する。情報処理装置100は、CPU201、ROM202、RAM203、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208を含む。CPU201、ROM202、RAM203、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208は、システムバス204を介して、相互に接続されている。
【0018】
CPU201は、システムバス204を介して接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する中央演算装置である。ROM202は、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)等の各種プログラム、各種データ等を記憶する記憶装置である。
【0019】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する記憶装置である。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202又は外部メモリ211からRAM203にロードして、ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現する。
【0020】
入力コントローラ205は、入力装置209からの入力を制御するコントローラである。入力装置209は、キーボード(KB)やマウス等のポインティングデバイス等の入力装置である。ビデオコントローラ206は、ディスプレイ装置210への表示を制御するコントローラである。ディスプレイ装置210は、液晶ディスプレイ等の表示器である。
【0021】
メモリコントローラ207は、外部メモリ211へのアクセスを制御するコントローラである。外部メモリ211は、オペレーティングシステムプログラム(以下、OS)、各種設定情報等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)等の記憶装置である。また、外部メモリ211は、ブートプログラム、各種のアプリケーションのプログラム、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶する。また、メモリコントローラ207は、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるフラッシュメモリ型メモリカード等の外部メモリ211へのアクセスを制御することもできる。
【0022】
通信I/Fコントローラ208は、LANやインターネット等のネットワークを介した外部装置との接続・通信に利用されるコントローラであり、ネットワークを介した通信処理を実行する。通信I/Fコントローラ208は、例えば、TCP/IPを用いた外部装置との通信等が可能である。
【0023】
CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上のマウスカーソル等を介したユーザの指示を受け付けることができる。
【0024】
本実施形態の処理を実現するための各種プログラムは、外部メモリ211に記憶されていることとするが、ROM202に記憶されているものとしてもよい。また、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に記憶されているとするが、ROM202に記憶されているものとしてもよい。
【0025】
なお、ディスプレイ装置210は、移動シミュレーションソフト120による指示に応じてCADソフト110が生成したオブジェクト(例えば、建物と道を繋ぐ新たな道のオブジェクト)を表示出力する出力部の一例である。以上が
図2の説明である。
【0026】
CPU201が、ROM202又は外部メモリ211に記憶されたプログラムに基づき処理を実行することによって、
図3で後述する情報処理装置100の機能及び後述する各図のフローチャートの処理が実現される。
【0027】
図3は、情報処理装置100の機能構成の一例を示す図である。情報処理装置100は、CADソフト110(CAD部)、移動シミュレーションソフト120を備える。
【0028】
CADソフト110は、図面データ読込部311、オブジェクト情報記憶部312、管理部313、受付部314、表示範囲決定部315、表示制御部316を備えている。
【0029】
図面データ読込部311は、図面データ(CADファイル)を読み込む。本実施形態では、図面データ読込部311は、外部メモリ211から、外部メモリ211に記憶されている図面データを読み込むこととするが、ROM202や外部のサーバ等から読込むこととしてもよい。本実施形態では、図面データ読込部311は、図面上の座標を持ち、図面上に配置されたオブジェクト(図形)の情報の集合である図面データを読み込むものとする。当該オブジェクトには、
図5のオブジェクト情報500に示すように、当該オブジェクトが何のオブジェクトであるかを示す属性が付与されている。なお、オブジェクト情報500にはオブジェクトの識別情報であるID、オブジェクトの頂点座標(x,y座標)と属性が対応付けて記憶される。属性とは、例えば道、建物、障害物、歩行領域等である。歩行領域の属性が付与されているオブジェクトの示す領域は、移動シミュレーションにおいて歩行者(移動者)を示す移動オブジェクトが移動可能な領域であることを示す。建物の属性が付与されたオブジェクトは建物を示す。道の属性が付与されたオブジェクトは道(通路)を示す。障害物の属性が付与されたオブジェクトは、移動オブジェクトが通行できない領域を規定する障害物を示す。移動領域のオブジェクト同士が接している、又は重なっている場合には、移動オブジェクトは、当該接している、又は重なっているオブジェクト間を自由に移動可能である。
図13に、
図5のオブジェクト情報500に示すオブジェクトの地図上の様子を示す。
図13において、Ob000XとOb000Yは移動領域のオブジェクトであり、移動オブジェクトが自由に行き来可能な領域である。Ob000Zは障害物のオブジェクトであり、歩行者はOb000Zを移動できない。
【0030】
図面データ読込部311は、読み込んだ図面データに含まれるオブジェクトの頂点座標に基づいて、頂点を結ぶ線分を画面上に生成して表示することで、図面をディスプレイ装置210に表示する。
図11の図面1100(A)は、図面データ読込部311により表示される図面の一例を示す図であり、スタジアムの2階席の図面を示す。また、
図11の図面1100(B)は、当該スタジアムの観客席の1階席を示す。この図面は拡大をすることが可能であり、拡大することで
図13のように細かく座席を表示することができる。
【0031】
オブジェクト情報記憶部312は、図面データ読込部311で読み込む図面データが示す図面上に配置されているオブジェクト、及び新たに配置されるオブジェクトを記憶する記憶部である。
【0032】
管理部313は、移動オブジェクトの位置を変更するための移動領域(移動領域に相当する)と、移動オブジェクトの移動先の領域とを対応付けて管理する機能部である。
【0033】
受付部314は、移動領域の指定を受け付ける機能部である。
【0034】
表示範囲決定部315は、受付部で指定を受け付けた移動領域と、移動領域に対応する移動先の領域とを含む図面の範囲を表示範囲として決定する機能部である。
【0035】
表示制御部316は、表示範囲決定部315で決定された表示範囲で図面を表示するよう制御する機能部である。
【0036】
移動シミュレーションソフト120は、オブジェクト属性取得部321、判定部322、提示部323、シミュレーション実行部324を備えている。
【0037】
オブジェクト属性取得部321は、CADソフト110のAPIを用いて、CADソフト110で読み込まれている図面データのオブジェクト情報500を取得する機能部である。判定部322は、表示範囲決定部315で決定された表示範囲で図面を表示した場合に、移動オブジェクトが視認可能なサイズであるか否かを判定する機能部である。提示部323は、移動領域のうちいずれかを選択可能な画面を提示する機能部である。シミュレーション実行部324は、移動オブジェクトを図面上で移動させるシミュレーションを実行する機能部である。
【0038】
以上で
図3の説明を終了する。上述した機能構成は一例であって、目的や用途によってさまざまな構成例がある。
【0039】
次に、
図4のフローチャートを用いて本実施形態における詳細な処理の流れの説明を行う。以下、説明するフローチャートの各ステップに示す処理は、情報処理装置100のCPU201が、CADソフト110又は移動シミュレーションソフト120の機能を用いて実行するものとする。
【0040】
ステップS401では、CADソフト110は、入力装置209を介したユーザによる操作に応じて起動する処理を行う。
【0041】
ステップS402では、入力装置209を介したユーザによる操作に応じて、外部メモリ211等から図面データを読み込んで、読み込んだ図面データの情報をRAM203上に展開し、記憶する。そしてCADソフト110はRAM203上に記憶した図面データに応じた図面をディスプレイ装置210に表示されているCADソフト110の表示画面内に表示する。(例えば
図6に示すシミュレーション画面600)
【0042】
具体的には、S402では、CADソフト110は、属性情報(オブジェクトが建物、道等であることを示す情報等)が付与されているオブジェクトの情報の集合である図面データを読み込むものとする。例えば
図5のオブジェクト情報500を読み込む。
【0043】
図6は、CADソフト110がディスプレイ装置210に図面を表示している画面の一例であるシミュレーション画面600を示す図である。
【0044】
図6では、オブジェクト601、オブジェクト602、オブジェクト603が表示されている。
図6のオブジェクト603は画面の表示範囲に入りきらず一部のみが含まれているため、表示が途切れてしまっている。歩行者などの移動する主体を示す移動オブジェクト621、622、623にはあらかじめ移動速度など移動に関する設定がされており、図面上に設定された目的地に向かって移動をするオブジェクトである。移動領域(ワープ領域)610は、共通の転送ID504を持つ移動領域610に移動オブジェクトを転送するオブジェクトである。例えば、移動オブジェクト621が移動領域610Aに到達した場合、移動領域610Aの転送ID504に対応する移動領域610Bに移動オブジェクト621が転送(移動)される。このように移動領域610を設けることによって、例えば移動オブジェクトを建物の図面データの2階の図面から1階の図面へ移動させるというように、異なる位置へ移動オブジェクトを移動させるシミュレーションを行うことを可能とする。
図6に示す図面では、オブジェクト601からオブジェクト602へ、移動領域610Aと移動領域610Bとを用いて移動オブジェクトを転送させ、オブジェクト602からオブジェクト603へ、移動領域610Cと移動領域610Dとを用いて移動オブジェクトを転送させることが可能である。
【0045】
ステップS403では、CADソフト110は、入力装置209を介したユーザによる操作に応じて、ステップS402で表示された図面上の移動領域を選択する処理を行う。例えば
図6は、ステップS403で移動領域610Cが選択されている状態の画面例である。
【0046】
ステップS404では、CADソフト110は、シミュレーション画面600の表示ボタン631(同じ転送ID504の移動領域を表示するためのボタン)の押下を受け付けたか否かを判定する。表示ボタン631の選択を受け付けたと判定された場合には処理をステップS405に進め、そうでない場合には、表示ボタン631の選択を受け付けるまで待機する。
【0047】
ステップS405では、CADソフト110は、移動シミュレーションソフト120に対してステップS403で選択された移動領域に対応する(同一の転送ID504の)移動領域を検索する指示を移動シミュレーションソフトに対して送信する。送信する際には、ステップS403で選択された移動領域の転送ID504を併せて送信する。
【0048】
ステップS406では、移動シミュレーションソフト120は、入力装置209を介したユーザによる操作に応じて、移動シミュレーションソフト120を起動させる。CADソフト110は、入力装置209を介したユーザの操作に応じて、既に起動している移動シミュレーションソフトに対して、移動シミュレーションソフト120の設定画面の表示を指示することとしてもよい。
【0049】
ステップS407では、移動シミュレーションソフト120は、ステップS405で送信された転送ID504と一致するオブジェクト(移動領域)について、
図5のオブジェクト情報500を用いて検索する処理を行う。
【0050】
ステップS408では、移動シミュレーションソフト120は、ステップS407で検索された移動領域についてステップS403と同様に選択状態にする処理を行う。ステップS407で検索された移動領域すべての選択状態化が完了した場合には処理をステップS409に進める。
【0051】
ステップS409では、移動シミュレーションソフト120は、ステップS408で選択された移動領域の表示指示をCADソフト110に対して行う。
【0052】
ステップS410では、CADソフト110は、ステップS409で行われた表示指示を受け付ける。
【0053】
ステップS411では、CADソフト110は、ステップS403で選択された移動領域と、ステップS408で選択された移動領域とを含む図面の表示範囲を特定する。例えば、
図6のシミュレーション画面600Aのように移動領域610Cが選択された状態で上述の処理を行った場合、
図6のシミュレーション画面600Bのような表示範囲が特定される。シミュレーション画面600Bは、ステップS403で選択された移動領域610Cと、ステップS408で選択された移動領域610Dとが表示範囲となるように表示範囲が特定される。少なくとも移動領域610Cと移動領域610Dとが含まれる表示範囲であればよいが、
図6のシミュレーション画面600Bのように移動領域610Cと移動領域610Dとが含まれる表示範囲のうち、図面の縮尺が最も大きくなる方が望ましい。これは移動オブジェクトをなるべく大きい状態で確認するためである。
【0054】
ステップS412では、CADソフト110は、ステップS411で特定された表示範囲で、図面を表示する。例えばシミュレーション画面600Bが表示される。
【0055】
このように本発明によれば、ユーザにより選択された移動領域と、選択された移動領域に対応する転送ID504を有する移動領域とを含むように図面の表示範囲を制御することにより、図面上に複数設定されている移動領域のいずれに移動オブジェクトが移動されるのかをユーザが簡便に把握することのできる効果を奏する。
【0056】
以上で、第1の実施形態の説明を終了する。
【0057】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、ユーザから移動領域の選択を受け付けることで、選択を受け付けた移動領域に対応する転送ID504を有する移動領域を含むように図面の表示範囲を制御した。第2の実施形態では、移動オブジェクトが移動領域に到達したことをトリガーに、到達した移動領域に対応する転送ID504を有する移動領域を含むように図面の表示範囲を制御する。このようにすることで移動シミュレーションにおいて、移動オブジェクトが移動領域によって図面を移動(転送)されたとしても、移動オブジェクトがどこに移動したのかをユーザが見失わないという効果がある。
【0058】
第2の実施形態は、システム構成、ハードウェア構成、機能構成、画面例、データテーブル等は、第1の実施形態と以下の点を除き同様とする。第1の実施形態からは、
図4が
図7へ変更となる。また、
図6が
図8、9に変更となる。第1の実施形態と処理が同様の部分は説明を省略し、第1の実施形態と処理が異なる部分についてのみ説明を行う。
【0059】
図7は、第2の実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【0060】
ステップS401とステップS402については、第1の実施形態と処理が同様のため説明を省略する。
【0061】
ステップS701では、CADソフト110がユーザからシミュレーション指示を受け付けたか否かを判定する。ここでいうシミュレーションとは、移動オブジェクトを図面上に移動させるシミュレーションである。シミュレーション指示を受け付けたと判定された場合には処理をステップS702に進め、そうでない場合には、シミュレーション指示を受け付けるまで待機する。
【0062】
ステップS702では、CADソフト110が、移動シミュレーションソフト120に対してシミュレーションの指示を行う。
【0063】
ステップS406は、第1の実施形態の処理の内容は同様であるため、説明を省略する。
【0064】
ステップS703では、移動シミュレーションソフト120が、移動オブジェクトをステップS402で表示させた図面上を移動させる処理を行う。例えば
図5に示すように移動オブジェクトには移動オブジェクト情報510が対応付けて記憶されていて、速度514で移動オブジェクトは図面上を目的地810に向かって移動を行う。図面上の目的地810は、予めユーザにより指定をされていてもよいし、シミュレーションの際にユーザからの指定を都度受け付けるようにしても構わない。
【0065】
例えば、
図8に示すシミュレーション画面800Aに示す図面には、移動オブジェクトU00001と移動オブジェクトU00002と移動オブジェクトU00003とがありそれぞれ、目的地810に向かって軌跡801乃至803で移動をする。軌跡801乃至803は移動オブジェクトの移動する経路を模式的に示した説明のための線であり、図面上には表示されないものである。シミュレーション処理の間は、移動オブジェクトが目的地810に向かって刻々と速度514で軌跡上を移動する。
図8では目的地810を含むように移動領域811が設定されているため、移動オブジェクトは目的地810に向かって移動する途中で必ず移動領域811に到達する仕組みである。
図8に示す図面は、とある建物の2階の図面である。本シミュレーションは2階から1階の出口に向かって移動オブジェクトを移動(避難)させるシミュレーションである。
【0066】
ステップS704では、移動シミュレーションソフト120が、移動オブジェクトが移動領域811に到達したか否かを判定する。移動領域811に到達したと判定された場合には処理をステップS407に進め、そうでない場合には処理をステップS703に戻す。到達したか否かの判定は、具体的には、移動領域811と位置情報と、移動オブジェクトの座標512との関係によって、到達したかを判定することができる。他の方法によって到達の判定をしても構わない。
【0067】
ステップS407からステップS412までの処理は、第1の実施形態と処理の内容は同様であるため、説明を省略する。
【0068】
具体的には、ステップS412で表示される画面の例が、
図9に示すシミュレーション画面800Bである。
図9では、移動オブジェクトU00002が移動領域811に到達した時点のシミュレーション画面800Bである。移動領域811に移動オブジェクトが到達したタイミングで、移動領域811に対応する転送ID504を持つ移動領域901をステップS407で検索し、ステップS408で選択状態とし、ステップS411で選択状態にある移動領域901と、ステップS704で到達したと判定された移動領域811とを含む範囲をステップS411で表示範囲として決定する。なお、標示範囲は、本実施形態のように移動領域811と移動領域901とが含まれる図面全体が表示されるようにしてもよいし、第1の実施形態のように移動領域811と移動領域901とが表示範囲に含まれる表示範囲のうち、図面の縮尺が最も大きくなる範囲を表示範囲とするようにしても構わない。これにより、移動オブジェクトが移動領域により移動したとしても見失わない。
【0069】
ステップS705では、移動シミュレーションソフト120が、ステップS704で移動領域に到達したと判定された移動オブジェクトの位置を、ステップS407で検索された移動領域の位置に更新する処理を行う。具体的には、
図8のシミュレーション画面800Bにおいて、移動オブジェクトU00002の位置を、1階の図面にある移動領域901になるように更新を行う。位置が更新された移動オブジェクトU00002はステップS703のシミュレーション処理により1階の図面にある目的地902へと移動を続ける。
【0070】
ステップS706では、移動シミュレーションソフト120が、シミュレーションが終了したか否かを判定する。具体的には図面上にあるすべての移動オブジェクトが目的地902に到達した場合に、シミュレーションが終了したと判定することができる。シミュレーションが終了したと判定された場合には処理を終了させ、そうでない場合には、処理をステップS703に戻す。
【0071】
以上で、第2の実施形態の説明を終了する。第2の実施形態によれば、ユーザが移動領域を選択することをせずとも、移動オブジェクトのシミュレーションにより、移動オブジェクトが移動領域に到達したタイミングで移動領域に対応する移動領域を表示させることが可能となる。そのため、移動オブジェクトの移動先を見失うことなく、シミュレーションを継続させることができるという格別の効果がある。
なお、必ずしも移動領域811と移動領域901とを同一の領域に表示させる必要はなく、別のウインドウ上にそれぞれ表示させるようにして制御してもよい。あくまでも、移動領域に移動オブジェクトが到達したタイミングで、該移動領域に対応する移動領域が表示されるようにすればよい。
【0072】
以上で、第2の実施形態の説明を終了する。
【0073】
<第3の実施形態>
次に第3の実施形態について説明を行う。第3の実施形態では、特定された表示範囲で図面を表示した場合に、移動オブジェクトのサイズが所定以上となるか否かに応じて、特定された表示範囲で図面を表示するのか、転送先の移動領域を拡大して表示するのかを制御する。
【0074】
第3の実施形態では、システム構成、ハードウェア構成、機能構成、データテーブル等は、第2の実施形態と以下の点を除き同様とする。第2の実施形態からは、
図7が
図10へと変更となる。また、
図8、9が、
図11乃至
図13に変更となる。第2の実施と処理が同様の部分は説明を省略し、第2の実施形態と処理が異なる部分についてのみ説明を行う。
【0075】
図10は第3の実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【0076】
ステップS401からステップS402、ステップS701からステップS702、ステップS406、ステップS703からステップS704、ステップS407からステップS408までは、第2の実施形態と処理の内容は同様であるため、説明を省略する。
【0077】
ステップS1001では、移動シミュレーションソフト120は、ステップS408で選択された移動領域を含む図面の表示範囲の取得要求をCADソフト110に対して送信する。
【0078】
ステップS410では、CADソフト110がステップS1001で送信された取得要求を受信する。
【0079】
ステップS411Aでは、ステップS704で移動オブジェクトが到達したと判定された移動領域と、ステップS408で選択状態となった移動領域とを含む図面の表示範囲の特定処理を行う。特定された表示範囲の情報は、シミュレーションソフト120に対して送信する。
【0080】
ステップS705は、第2の実施形態と処理の内容は同様であるため、説明を省略する。
【0081】
ステップS1002では、シミュレーションソフト120が、ステップS411Aで特定された表示範囲で図面を表示した場合に、移動オブジェクトの大きさが所定以上になるか否かを判定する。所定以上になると判定された場合には処理をステップS1003に進め、そうでない場合には処理をステップS1004に進める。移動オブジェクトの大きさが所定以上になるか否かは、例えば
図5に示す適正表示サイズ530の大きさより、表示される移動オブジェクトの大きさが大きくなるか否かによって判定することができる。
図5に示す適正表示サイズ530は一例であって、これに限定されない。
【0082】
ステップS1003では、シミュレーションソフト120が、CADソフト110に対してステップS411Aで特定された表示範囲で図面を表示するよう指示を行う。具体的に説明する。例えば
図11に示す図面1100Aはとあるスタジアムの2階席を示す図面であり、図面1100Bは1階席を示す図面である。1201の領域を拡大した画面が
図12に示すシミュレーション画面1300Aである。シミュレーション画面1300Aに示すように、図面1100Aには目的地1211と移動領域1210とが設定されている。この移動領域1210に対応する転送IDの移動領域は1階の図面1100Bの1202に設定されている。例えば、1202を拡大した画面が、
図13に示すシミュレーション画面1300Bである。移動オブジェクトが移動領域1210に到達すると、到達した移動オブジェクトが移動領域1213の位置にワープ(移動オブジェクトの座標512が移動領域1213の位置に更新される)する。これらの移動領域1210と移動領域1213とが表示範囲となるように図面を表示すると、例えば
図12に示すようなシミュレーション画面1200となる。このようにスタジアムの1階席と2階席とが表示されるように表示範囲が決定されるが、表示される移動オブジェクトの大きさを加味せずにこのように表示をすると、場合によっては、移動オブジェクト自体の表示される大きさが小さくなってしまい、シミュレーションの状況をユーザが視認しにくくなってしまうという課題が存在する。
【0083】
ステップS1004では、ステップS407で検索された移動領域の表示指示をCADソフト110に対して行う。
【0084】
ステップS411Bでは、ステップS1004で指示された表示指示に応じて、ステップS407で検索された移動領域を表示するための表示範囲を特定する処理を行う。ステップS407で検索された移動領域を含む図面を所定の倍率(移動オブジェクトが視認できる程度の倍率とする)となる範囲を特定する。例えば、
図13のシミュレーション画面1300Bである。このように、2つ以上の移動領域を含む図面を表示した場合に移動オブジェクトの表示される大きさが小さくなりすぎてしまう場合には、移動先に相当する移動領域を含む範囲を移動オブジェクトが視認できる程度の倍率で表示することで、ユーザがよりシミュレーションの状況を視認しやすいという効果がある。
【0085】
ステップS1005では、ステップS411A又はステップS411Bで特定された表示範囲で、図面を表示する処理を行う。
【0086】
ステップS706は、第2の実施形態と処理の流れは同様であるため説明を省略する。
【0087】
以上で、第3の実施形態の説明を終了する。本実施形態により、移動オブジェクトが移動領域によりワープするような仕組みにおいて、転送先の移動領域の部分に相当する移動オブジェクトを視認しやすい仕組みを提供することができる。
【0088】
<第4の実施形態>
次に第4の実施形態について説明を行う。第4の実施形態では、ステップS403で複数の移動領域の選択を受けつけ、この複数の移動領域を含む表示範囲で表示される移動オブジェクトの大きさが所定以上でない場合に、いずれの移動領域(または転送先の移動領域)を表示するのかの指定を受け付けることが可能な仕組みを提供する。
【0089】
第4の実施形態では、システム構成、ハードウェア構成、機能構成、データテーブル等は、第1の実施形態と以下の点を除き同様とする。第1の実施形態からは、
図4が
図14に変更となる。第1から第3の実施形態と処理が同様の部分は説明を省略し、第1から第3までの実施形態と処理が異なる部分についてのみ説明を行う。
【0090】
図14は第4の実施形態における詳細な処理の流れを説明するフローチャートである。
【0091】
ステップS401からステップS408までの処理は、第1の実施形態と処理は同様であるため説明を省略する。
【0092】
ステップS1001では、移動シミュレーションソフト120は、ステップS408で選択された移動領域を含む図面の表示範囲の取得要求をCADソフト110に対して送信する。
【0093】
ステップS1005は第2の実施形態と処理の内容は同様であるため説明を省略する。
【0094】
ステップS411A、ステップS1002は第2の実施形態と処理の内容は同様であるため説明を省略する。
【0095】
ステップS1401では、移動シミュレーションソフト120は、ステップS411Aで特定された表示範囲で図面を表示するように制御する。例えば
図12に示すシミュレーション画面1200のように表示される。本実施形態では、1201に含まれる移動領域と1202に含まれる移動領域とが、ステップS403で選択された場合の例として説明する。表示される移動オブジェクトの大きさを加味せずに1201に含まれる移動領域と1202に含まれる移動領域とに対応する移動領域が表示されると、場合によっては、このように移動オブジェクトの様子を確認できない程度に図面が表示されるので、移動オブジェクトの状況をユーザが確認することができなくなってしまうという課題が存在する。
【0096】
ステップS1402では、移動シミュレーションソフト120は、
図15に示す確認画面1500をディスプレイ装置210に表示させる。確認画面1500には、ステップS403で選択された複数の移動領域のいずれをズームして表示するのかを指定可能なボタン1501、ボタン1502と、ステップS403で選択された移動領域をすべて表示する表示範囲を指定するボタン1503とが設けられている。ボタンの押下を受け付けることで、対応する移動領域を選択状態にして、CADソフト110に対して表示指示を行うことで、ユーザが確認したい移動領域の位置における移動オブジェクトの移動のようすを確認することを可能とする効果がある。
【0097】
ステップS1403では、ステップS1402で表示された確認画面1500において選択されたボタンに対応する移動領域を選択状態とする。例えば、ボタン1501が選択された場合にはオブジェクトID501がOb000Aの転送ID504に対応する移動領域を選択状態とする。例えば
図13における移動領域1210のオブジェクトID501がOb000Aに該当する移動領域である場合には、移動領域1210と、移動領域1210に対応する転送ID504を有する移動領域1213とが選択状態となる。ボタン1503のようにすべての選択図形を表示する指示であれば、ステップS403で選択された移動領域と、この移動領域の転送ID504を有する移動領域とが選択状態となる。
【0098】
本実施形態では、CADソフト110が図面の表示範囲を特定するための移動領域を選択するようにしているが、図面の表示範囲を特定することができれば必ずしも特定しなくてもよい。
【0099】
ステップS1404では、ステップS1403で選択された移動領域を含む表示範囲で図面を表示する指示をCADソフト110に対して行う。
【0100】
ステップS411Bでは、CADソフト110が、ステップS1403で選択状態にされた移動領域のいずれか(もしくは両方)を含む図面の表示範囲を特定する処理を行う。表示範囲を特定する際には、少なくとも移動オブジェクトが適正表示サイズ530を満たす倍率となるように制御する。
【0101】
ステップS412では、ステップS411A又はステップS411Bで特定された表示範囲で図面を表示する。ステップS411Bで特定された表示範囲は例えば
図13に示すシミュレーション画面1300A(ステップS403で選択された移動領域を示す)またはシミュレーション画面1300B(ステップS407で検索された移動領域を示す)である。このように、移動オブジェクトが視認可能な大きさで表示範囲を決定してあげることで、ユーザがシミュレーションの状況を確認しやすい仕組みを提供することを可能とする効果がある。
また更に好適な実施形態としては、移動オブジェクトが移動領域を介して移動する前の図面は表示するサイズを図面全体となるように表示し(移動オブジェクトが視認できるか否かは考慮しない)、移動した後の図面については、移動領域を移動オブジェクトが視認できる程度の倍率で(移動オブジェクトが視認できるか否かを考慮する)移動した後の図面を表示するようにしてもよい。このようにすることで、移動したあとの移動オブジェクトの動きを確認できるとともに、移動前の図面における移動オブジェクトの移動の様子も確認をすることのできる効果を奏する。
【0102】
以上、第4の実施形態によれば、ステップS403で選択された複数の移動領域を含む表示範囲で図面を表示した場合に、移動オブジェクトが見にくくなるような場合には、いずれの移動領域を表示対象とするのかの指定をユーザから受け付け、受け付けた移動領域を含む表示範囲であり、かつ、移動オブジェクトが視認しやすい大きさで図面を表示することで、より使い勝手のよい移動シミュレーションの仕組みを提供することを可能とする。
【0103】
<その他の実施形態>
例えば、本発明は、次のような情報処理システムとして実装することができる。即ち、シミュレーション処理の実行指示を外部装置から受け付け、シミュレーションを実行し、実行結果を指示元に送信するサーバと、サーバにシミュレーション処理の実行を指示し、実行結果を受信する情報処理装置と、を含む情報処理システムとして実装できる。
【0104】
システム構成を、
図1ではなく
図16のようにすることも可能である。
図16は、情報処理システムのシステム構成の一例である。情報処理システムは、ネットワーク(例えばLAN)を介して相互に接続されるサーバ200と情報処理装置100とを含む。
図16において、情報処理装置100は単体であるものとしているが、複数の情報処理装置を含むシステムであってもよい。また、サーバ200は単体であるものとしているが、複数のサーバを含むシステムであってもよい。なお、サーバ200のハードウェア構成は、
図2と同様である。また、1600におけるサーバ200の機能構成は、
図3と同様である。
【0105】
サーバ200のCPUが、サーバ200のROM又は外部メモリに記憶されたプログラムに基づき処理を実行することで、
図3の機能及び上述した各図のフローチャートの処理が実現される。
【0106】
例えば、クライアント装置である情報処理装置100がサーバ200にアクセスし、サーバ200で起動したCADソフト110及び移動シミュレーションソフト120の画面情報(サーバ200で作成された画面の情報)を、例えば情報処理装置100のブラウザソフト等で表示可能なhtml情報としてサーバ200から取得して表示し、表示画面に表示する。同様の方法で、各図に示した図面情報を情報処理装置100の表示画面で表示する。
【0107】
サーバ200が複数の情報処理装置を含むシステムである場合、サーバ200に含まれる各情報処理装置のCPUが、各情報処理装置のROM又は外部メモリに記憶されたプログラムに基づき、連携して処理を実行することで、
図3の機能が実現される。また、上述した各図のフローチャートの処理が実現される。
【0108】
また、例えば、1610に示すように、情報処理装置100にCADソフト110が、サーバ200に移動シミュレーションソフト120がインストールされている場合、上述した各フローチャートで情報処理装置100がそれぞれのソフトの機能を用いて実行している処理を、それぞれの装置が都度通信することで、それぞれの装置にインストールされているソフトの機能を用いて実行するものとする。この場合、
図5に示す各種情報は情報処理装置100及びサーバ200の両方に記憶されているものとし、いずれか一方の装置がデータを更新する都度、両装置間で
図5の各種データの同期を取るものとする。
【0109】
以上、本発明によれば、移動領域がどの移動領域と対応づいているのかを識別可能な仕組みを提供することができる。
【0110】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置の情報処理装置が前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0111】
したがって、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するために、前記情報処理装置にインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0112】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0113】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
【0114】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0115】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0116】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行して情報処理装置にインストールさせて実現することも可能である。
【0117】
また、情報処理装置が、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、情報処理装置上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0118】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、情報処理装置に挿入された機能拡張ボードや情報処理装置に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0119】
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。