(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について説明する。
図1は、投影装置10の機能回路ブロッ クを示す図である。投影装置制御手段は、
画像変換部23と制御部38
とを含むCPU、入出力インターフェース22
を含むフロントエンドユニット、表示エンコーダ24
と表示駆動部26
とを含むフォーマッターユニットから構成される。入出力コネクタ 部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一 するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
【0012】
表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
【0013】
表示駆動部26は、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜のフレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子50を駆動する。そして、投影装置10は、光源装置60から出射された光線光を、導光光学系を介して表示素子50に照射することにより、表示素子50の反射光で光像を形成し、投影光学系220を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。なお、この投影光学系220の可動レンズ群は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動を行うことができる。
【0014】
画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。さらに、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長する。画像圧縮/伸長部31は、その画像データを、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行う。
【0015】
制御部38は、投影装置10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
【0016】
筐体の上面パネルに設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出される。リモートコントローラからのキー操作信号はIr受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
【0017】
制御部38は、システムバス(SB)を介して音声処理部47と接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声報音させる。
【0018】
また、制御部38は、光源制御手段としての光源制御回路41を制御している。光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源装置60から出射されるように、励起光照射装置70及び青色光源装置90(
図2参照)等を含む光源装置60の動作を制御することができる。
【0019】
さらに、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。また、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等により投影装置10本体の電源のOFF後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によっては投影装置10本体の電源をOFFにする等の制御を行う。
【0020】
図2は、投影装置10の内部構造を示す平面模式図である。なお、以下の説明において、投影装置10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは投影装置10からみた投影光の進行方向に対しての前後方向を示す。
【0021】
投影装置10は制御回路基板242を備えている。この制御回路基板242は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備えている。また、投影装置10は、投影装置10の筐体の略中央部分に光源装置60を備えている。さらに、投影装置10には、光源装置60と左側パネル15との間に、合成光学系170や投影光学系220が配置されている。
【0022】
光源装置60は、励起光の光源である励起光照射装置70と、赤色波長帯域光の光源である赤色光源装置120と、緑色波長帯域光の光源である緑色光源装置80と、青色波長帯域光の光源である青色光源装置90と、導光光学系140とを備える。導光光学系140は、励起光、赤色波長帯域光、緑色波長帯域光、及び青色波長帯域光を導光し、これらのうち赤色波長帯域光、緑色波長帯域光、及び青色波長帯域光を光源光として合成光学系170側へ導光する。
【0023】
励起光照射装置70は、投影装置10の筐体内において、蛍光ホイール101の第一面101a側に配置される。励起光照射装置70は、右側パネル14及び左側パネル15と光軸が略平行となるように配置された励起光源である紫外レーザダイオード71、コリメータレンズ73、及び、紫外レーザダイオード71と正面パネル12との間に配置されたヒートシンク81等を備える。
【0024】
紫外レーザダイオード71は励起光として紫外波長帯域光(所謂紫外線)を出射する。コリメータレンズ73は、各紫外レーザダイオード71の光軸上に配置され、各紫外レーザダイオード71からの出射光の指向性を高めるように平行光に変換する。
【0025】
光源装置60と右側パネル14との間には、背面パネル13側から順に、電源コネクタ57及びヒートシンク150が配置される。また、光源装置60は、励起光照射装置70で発生する熱をヒートシンク150へ導くヒートパイプ130と、ヒートシンク150を冷却する冷却ファン261を備えている。紫外レーザダイオード71は、冷却ファン261、ヒートパイプ130及びヒートシンク81,150によって冷却される。
【0026】
赤色光源装置120及び緑色光源装置80は、励起光照射装置70及び蛍光板装置100等により構成される。蛍光板装置100は、
図2に示すように、蛍光ホイール101、モータ110、集光レンズ群111及び集光レンズ115を備える。蛍光ホイール101は、左側パネル15と略平行となるように、つまり、ダイクロイックミラー141を介して導光される励起光照射装置70からの紫外波長帯域光の光軸と直交するように配置される。モータ110は、蛍光ホイール101を回転駆動させる。集光レンズ群111は、励起光照射装置70から出射される励起光の光線束を蛍光ホイール101に集光させるとともに蛍光ホイール101から左側パネル15方向に出射される蛍光光を集光する。集光レンズ115は、青色光源装置90から蛍光ホイール101方向に出射される青色波長帯域光を集光する。
【0027】
ここで、
図3を用いて蛍光ホイール101について説明する。蛍光ホイール101は、
図3(a)に示す紫外波長帯域光が照射される第一面101a(蛍光ホイール101の正面側)と、
図3(b)に示す青色波長帯域光が照射される第二面101b(蛍光ホイール101の背面側)とを有している。
【0028】
蛍光ホイール101は、略円盤状に形成され、中心部の軸受112がモータ110の軸部に固定される。蛍光ホイール101は銅やアルミニウム等の金属の基材102を有し、基材102の紫外波長帯域光が入射する第一面101a側の表面は、銀蒸着等によってミラー加工されている。蛍光ホイール101の外周縁近傍には、赤色蛍光発光領域310と、緑色蛍光発光領域320と、透過領域330(導光領域)とが周方向に並設される。赤色蛍光発光領域310と、緑色蛍光発光領域320と、透過領域330は、境界B1〜B3を隔てて連続して形成される。
【0029】
蛍光発光領域310,320は、ミラー加工された基材102の第一面101a側に形成される。また、赤色蛍光発光領域310には、赤色蛍光体311が形成される。赤色蛍光体311は、励起光照射装置70から出射された紫外波長帯域光が照射されると、赤色波長帯域光を蛍光光として全方位に出射する。基材102側へ出射された赤色波長帯域光は基材102の表面で反射される。従って、赤色蛍光体311は、蛍光発光された赤色波長帯域光をダイクロイックミラー141側へ出射する。
【0030】
また、緑色蛍光発光領域320には、緑色蛍光体321が形成される。緑色蛍光体321は、励起光照射装置70から出射された紫外波長帯域光が照射されると、緑色波長帯域光を蛍光光として全方位に出射する。基材102側へ出射された緑色波長帯域光は基材102の表面で反射される。従って、緑色蛍光体321も、蛍光発光された緑色波長帯域光をダイクロイックミラー141側へ出射する。
【0031】
透過領域330は、蛍光ホイール101の基材102の外周付近に形成された開口部に、透光性を有するガラス等の透光部材331が嵌入されて形成される。透過領域330は、青色光源装置90から出射された青色波長帯域光が第二面101b側から照射されると、その第二面101b側と反対側の第一面101a側に青色波長帯域光を透過する。なお、透光部材331に拡散層を形成することにより、透過領域330は青色波長帯域光を拡散透過させることができる。透過領域330の周方向の長さは、赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320の各周方向の長さよりも短く形成される。
【0032】
図3(a)に示す照射領域S1は紫外波長帯域光が照射される領域を示しており、
図3(b)に示す照射領域S2は青色波長帯域光が照射される領域を示している。照射領域S1の位置は蛍光ホイール101の回転により赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320に経時変化し、照射領域S1が透過領域330上に位置するときは紫外レーザダイオード71が消灯する。また、照射領域S2の位置は蛍光ホイール101の回転により透過領域330内及び透過領域330外に経時変化し、照射領域S2が透過領域330上に位置するときは青色レーザダイオード91が発光する。
【0033】
図2に戻り、青色光源装置90は、蛍光ホイール101の第二面101b側に配置される。青色光源装置90は、正面パネル12と光軸が略平行になるよう配置された青色光源である青色レーザダイオード91、及びコリメータレンズ73等を備える。青色レーザダイオード91から出射された青色波長帯域光は、コリメータレンズ73により平行光に変換されて集光レンズ115で集光された後に蛍光板装置100へ導光される。
【0034】
導光光学系140はダイクロイックミラー141を有する。ダイクロイックミラー141は、蛍光板装置100と合成光学系170との間に配置されるとともに、励起光照射装置70の背面パネル13側に配置される。ダイクロイックミラー141は、紫外波長帯域光を反射し、紫外波長帯域光より長い波長の光である赤色波長帯域光、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光を透過する。従って、ダイクロイックミラー141は、励起光照射装置70から出射された紫外波長帯域光を蛍光板装置100側へ反射し、蛍光板装置100から出射された赤色波長帯域光、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光を合成光学系170側へ透過して導光することができる。
【0035】
合成光学系170は、集光レンズ173、ライトトンネルやガラスロッド等の導光装置175、集光レンズ178,179、照射ミラー185、コンデンサレンズ195を備える。なお、コンデンサレンズ195は、コンデンサレンズ195の背面パネル13側に配置される表示素子50から出射された画像光を投影光学系220に向けて出射するので、投影光学系220の一部でもある。
【0036】
集光レンズ173は、導光装置175の入射口の近傍に配置され、光源装置60からの光源光を集光する。集光レンズ173により集光された各色波長帯域光は、導光装置175により輝度分布が均一化される。導光装置175の出射口から出射した光線束は、集光レンズ178,179で集光された後、照射ミラー185側へ導光される。
【0037】
照射ミラー185は、集光レンズ178,179で集光された光線束を反射して、コンデンサレンズ195を介して表示素子50に所定の角度で照射させる。なお、DMDとされる表示素子50の背面パネル13側にはヒートシンク190が設けられ、表示素子50はこのヒートシンク190により冷却される。
【0038】
合成光学系170により表示素子50の画像形成面に照射された光源光である光線束は、表示素子50の画像形成面で反射され、投影光として投影光学系220を介してスクリーンに投影される。ここで、投影光学系220は、コンデンサレンズ195、可動レンズ群235、固定レンズ群225等により構成される。可動レンズ群235は、レンズモータや手動により移動可能に形成される。また、可動レンズ群235及び固定レンズ群225は、固定鏡筒に内蔵される。よって、可動レンズ群235を備える固定鏡筒は、可変焦点型レンズとされ、ズーム調節やフォーカス調節が可能に形成される。
【0039】
このように投影装置10を構成することで、励起光照射装置70及び青色光源装置90から適宜のタイミングで光を出射すると、青色、緑色及び赤色等の各波長帯域光が導光光学系140及び合成光学系170を介して表示素子50に入射される。そのため、投影装置10の表示素子50であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を投影することができる。
【0040】
次に、光源装置60の制御のタイミングチャートについて
図4を用いて説明する。光源装置60は、異なる波長帯域の光を単位フレーム500内において時分割で出射させる。単位フレーム500には、蛍光ホイール101が赤色波長帯域光を出射可能な第一期間51と、緑色波長帯域光を出射可能な第二期間52と、青色波長帯域光を出射可能な第三期間53とが含まれる。
【0041】
紫外レーザダイオード71は、第一期間51のタイミングT12から第二期間52のタイミングT31において、紫外波長帯域光を出射する。また、紫外レーザダイオード71は、タイミングT31から次の単位フレーム500aのタイミングT42においては消灯している。紫外レーザダイオード71から出射された紫外波長帯域光は、
図2のダイクロイックミラー141に反射されて蛍光ホイール101の赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320の一方又は両方に照射される。
【0042】
青色レーザダイオード91は、前の単位フレーム500bのタイミングT11からタイミングT32において消灯している。また、青色レーザダイオード91は、タイミングT32からタイミングT41において青色波長帯域光を出射する。
【0043】
タイミングT12からタイミングT21では、紫外波長帯域光が蛍光ホイール101の赤色蛍光発光領域310に照射されるため、蛍光ホイール101は蛍光光として赤色波長帯域光を出射する。
【0044】
タイミングT2前後のタイミングT21からタイミングT22では、紫外波長帯域光の照射領域S1が赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320の境界B1(
図3参照)付近に位置するため、紫外波長帯域光が赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320に照射される。そのため、蛍光ホイール101は蛍光光として赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を出射する。
【0045】
タイミングT22からタイミングT31では、紫外波長帯域光が緑色蛍光発光領域320に照射されるため、蛍光ホイール101は蛍光光として緑色波長帯域光を出射する。
【0046】
タイミングT32からタイミングT41では、青色波長帯域光が
図3の透過領域330に第二面101b側から照射されるため、蛍光ホイール101は透過領域330を透過した青色波長帯域光を集光レンズ群111側に出射する。
【0047】
以上のような制御により、光源装置60は、タイミングT12からタイミングT21に赤色波長帯域光601を合成光600として出射し、タイミングT21からタイミングT22に赤色波長帯域光と緑色波長帯域光が合成された黄色波長帯域光605を合成光600として出射する。また、光源装置60は、タイミングT22からタイミングT31に緑色波長帯域光602を合成光600として出射し、タイミングT32からタイミングT41に青色波長帯域光603を合成光600として出射することができる。光源装置60から出射された合成光600は合成光学系170に導光される。また、タイミングT11からタイミングT12まで、及びタイミングT31からタイミングT32までの期間については、紫外レーザダイオード71及び青色レーザダイオード91を消灯しているため、光源装置60からは光源光が出射されない。
【0048】
また、光源装置60は、タイミングT21からタイミングT22の混色期間55に、紫外レーザダイオード71を消灯して蛍光ホイール101から黄色波長帯域光を出射させないように制御してもよい。
【0049】
以上、本実施形態によると、励起光として青色波長帯域光よりも短波長の紫外波長帯域光を使用することで、励起光の一部が赤色蛍光体311又は緑色蛍光体321を励起せずに蛍光ホイール101の第一面101a側で反射した場合であっても、反射した励起光がダイクロイックミラー141で励起光照射装置70側へ反射されるため、合成光学系170側へ導光されることを防止することができる。よって、蛍光ホイール101が緑色波長帯域光や赤色波長帯域光を出射する期間(タイミングT12からタイミングT31)に励起光が混色することを防止でき、簡易な構成で効率良く色純度を向上させることができる。
【0050】
(実施形態2)
次に、実施形態2について説明する。本実施形態の光源装置60Aは、
図5に示すように、
図2の蛍光ホイール101の代わりに青色波長帯域光を反射する蛍光ホイール101Aを備え、
図3の導光光学系140の代わりに蛍光ホイール101Aで反射した青色波長帯域光を合成光学系170へ導光する導光光学系140Aを備える。なお、本実施形態の説明において、実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
【0051】
図6を用いて蛍光ホイール101Aについて説明する。蛍光ホイール101Aは、
図6(a)に示す紫外波長帯域光が照射される第一面101a(蛍光ホイール101Aの正面側)と、
図6(b)に示す青色波長帯域光が照射される第二面101b(蛍光ホイール101Aの背面側)とを有する。
【0052】
蛍光ホイール101Aは略円盤状に形成される。蛍光ホイール101Aの第一面101a側の外周縁近傍には、赤色蛍光発光領域310と、緑色蛍光発光領域320とが周方向に並設される。赤色蛍光発光領域310と緑色蛍光発光領域320は一端側の境界B1を隔てて連続して形成される。赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320の他端側の境界B2,B3間には、周方向の延長上に蛍光発光領域が設けられない未形成領域340としている。従って、赤色蛍光発光領域310と緑色蛍光発光領域320を含む蛍光発光領域は、略C字の円弧状に形成される。
【0053】
また、蛍光ホイール101Aの第二面101b側の外周縁近傍には、反射領域330A(導光領域)が周方向の全周に亘って円環状に形成されている。反射領域330Aは、
図6(a)の平面視において一部が赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320と重複しながら周方向に配設される。従って、反射領域330Aは、第二面101b側において第一面101a側の未形成領域340及び境界B1〜B3付近と対応する領域を含むように形成される。
【0054】
反射領域330Aは、青色光源装置90が出射した青色波長帯域光が第二面101b側から照射されると、青色波長帯域光を反射する。
【0055】
また、
図6(a)に示す照射領域S1は紫外波長帯域光が照射される領域を示しており、
図6(b)に示す照射領域S2は青色波長帯域光が照射される領域を示している。照射領域S1の位置は蛍光ホイール101Aの回転により赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320に経時変化し、照射領域S1が未形成領域340上に位置するときには紫外レーザダイオード71が消灯する。また、照射領域S2の位置は蛍光ホイール101Aの回転により反射領域330A内で経時変化し、照射領域S2が第一面101a側の未形成領域340及び境界B1〜B3付近と対応する反射領域330A上に位置するときには青色レーザダイオード91が発光する。
【0056】
図5に戻り、青色光源装置90は、蛍光ホイール101Aの第二面101b側に配置される。青色光源装置90の青色レーザダイオード91から出射された青色波長帯域光は、コリメータレンズ73により平行光に変換されて蛍光板装置100側へ導光される。
【0057】
導光光学系140Aは、ダイクロイックミラー141A、1/4波長板142、偏光ビームスプリッター143、第一反射ミラー144及び第二反射ミラー145を有する。ダイクロイックミラー141Aは、蛍光板装置100と合成光学系170との間に配置されるとともに、励起光照射装置70の背面パネル13側に配置される。ダイクロイックミラー141Aは、青色波長帯域光及び紫外波長帯域光を反射し、青色波長帯域光より長い波長帯域の光である赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を透過する。
【0058】
1/4波長板142は、蛍光ホイール101Aと青色レーザダイオード91との間に配置される。1/4波長板142は、入射光の位相を90度ずらして偏光方向を変換させる。青色レーザダイオード91側から出射された直線偏光の青色波長帯域光は、1/4波長板142を透過して円偏光に変換された後、蛍光ホイール101Aの反射領域330Aで反射される。反射された青色波長帯域光は再度1/4波長板142を透過して、円偏光から直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッター143に導光される。1/4波長板142を2度透過した青色波長帯域光の偏光方向は、青色レーザダイオード91から出射された直後の元の偏光方向に対して90度変換されている。
【0059】
偏光ビームスプリッター143は、1/4波長板142と青色レーザダイオード91との間に配置され、青色波長帯域光に対して偏光ダイクロイックミラーとして機能する。偏光ビームスプリッター143は、青色レーザダイオード91から出射された第一偏光方向(例えばP偏光)の青色波長帯域光を1/4波長板142側へ透過し、1/4波長板142側から出射された第一偏光方向とは90度異なる方向の第二偏光方向(例えばS偏光)の青色波長帯域光を第一反射ミラー144側へ反射する。
【0060】
第一反射ミラー144は、偏光ビームスプリッター143で反射された青色波長帯域光を第二反射ミラー145側へ反射する。
【0061】
第二反射ミラー145は、第一反射ミラー144で反射された青色波長帯域光をダイクロイックミラー141A側へ反射する。その後、第二反射ミラー145で反射された青色波長帯域光は、ダイクロイックミラー141Aにより合成光学系170側へ反射して導光される。
【0062】
このように、ダイクロイックミラー141Aは、励起光照射装置70から出射された紫外波長帯域光を蛍光板装置100側へ反射し、蛍光板装置100から出射された赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を合成光学系170側へ透過して導光する。また、ダイクロイックミラー141Aは、偏光ビームスプリッター143から出射されて青色波長帯域光を合成光学系170側へ反射して導光する。
【0063】
次に、光源装置60Aの制御のタイミングチャートについて
図7を用いて説明する。光源装置60Aは、異なる波長帯域の光を単位フレーム500内において時分割で出射させる。単位フレーム500には、蛍光ホイール101Aが赤色波長帯域光を出射可能な第一期間51と、緑色波長帯域光を出射可能な第二期間52と、青色波長帯域光を出射可能な第三期間53とが含まれる。
【0064】
紫外レーザダイオード71は、第一期間51及び第二期間52を含むタイミングT1からタイミングT3において、紫外波長帯域光を出射する。紫外レーザダイオード71から出射された紫外波長帯域光は、ダイクロイックミラー141Aで反射されて蛍光ホイール101Aの赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320の一方又は両方に照射される。また、紫外レーザダイオード71は、第三期間53を含むタイミングT3から次の単位フレーム500aが開始するタイミングT4においては消灯している。
【0065】
青色レーザダイオード91は、第一期間51及び第二期間52の一部、並びに第三期間53を含むタイミングT31からタイミングT42(或いはタイミングT1からタイミングT12及びタイミングT31からタイミングT4)において、青色波長帯域光を出射する。青色レーザダイオード91は、第一期間51の一部であるタイミングT12から第二期間の一部であるタイミングT31において消灯している。
【0066】
タイミングT31からタイミングT42において、反射領域330Aに照射された青色波長帯域光は、1/4波長板142側へ反射され、偏光ビームスプリッター143及び2つの反射ミラー144,145で反射されてダイクロイックミラー141Aへ導光される。その後、青色波長帯域光はダイクロイックミラー141Aで反射されて合成光学系170へ出射される。
【0067】
タイミングT1からタイミングT21では、紫外波長帯域光が蛍光ホイール101の赤色蛍光発光領域310に照射され、蛍光ホイール101Aは蛍光光として赤色波長帯域光を出射する。このうち、タイミングT1からタイミングT12では、反射領域330Aに青色波長帯域光が照射され、蛍光ホイール101Aは、導光光学系140Aを介して青色波長帯域光も出射する。
【0068】
タイミングT2前後のタイミングT21からタイミングT22では、紫外波長帯域光の照射領域S1が赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320の境界B1(
図3参照)付近に位置するため、紫外波長帯域光が赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320に照射される。そのため、蛍光ホイール101Aは蛍光光として赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を出射する。
【0069】
タイミングT22からタイミングT3では、紫外波長帯域光が緑色蛍光発光領域320に照射されるため、蛍光ホイール101Aは蛍光光として緑色波長帯域光を出射する。このうち、タイミングT31からタイミングT3では、反射領域330Aに青色波長帯域光が照射され、蛍光ホイール101Aは、導光光学系140Aを介して青色波長帯域光も出射する。
【0070】
以上のような制御により、光源装置60Aは、タイミングT12からタイミングT21に赤色波長帯域光601を合成光600として出射し、タイミングT22からタイミングT31に緑色波長帯域光602を合成光600として出射し、タイミングT3からタイミングT4に青色波長帯域光603を合成光600として出射することができる。
【0071】
また、混色期間54,55,56については、光源装置60Aは、タイミングT1からタイミングT12(或いはタイミングT4からタイミングT42)に赤色波長帯域光と青色波長帯域光を混色させたマゼンタ色波長帯域光604を合成光600として出射し、タイミングT21からタイミングT22に赤色波長帯域光と緑色波長帯域光を混色させた黄色波長帯域光605を合成光600として出射し、タイミングT31からタイミングT3に緑色波長帯域光と青色波長帯域光を混色させたシアン色波長帯域光606を合成光600として出射することができる。光源装置60Aから出射された合成光600は合成光学系170に導光される。
【0072】
なお、光源装置60Aは、タイミングT1からタイミングT12に、紫外レーザダイオード71を発光させて青色レーザダイオード91を消灯させれば、赤色波長帯域光601を合成光600として出射させることができる。また、光源装置60Aは、タイミングT31からタイミングT3に、紫外レーザダイオード71を発光させて青色レーザダイオード91を消灯させれば、緑色波長帯域光602を合成光600として出射させることができる。従って、光源装置60Aは、赤色波長帯域光601や緑色波長帯域光602の出射期間を長くすることができる。
【0073】
また、蛍光ホイール101Aは、
図7の混色期間55に青色レーザダイオード91から青色波長帯域光を出射させることにより、混色期間55に白色光を合成光600として出射させることができる。
【0074】
(実施形態2の変形例)
次に、実施形態2の蛍光ホイール101Aの変形例について
図8を参照しながら説明する。
図8(a)は変形例1に係る蛍光ホイール101A1の第一面101a側(正面側)の模式図であり、
図8(b)は変形例2に係る蛍光ホイール101A2の第一面101a側(正面側)の模式図である。各変形例1,2では、
図5の蛍光板装置100における蛍光ホイール101Aの代わりに蛍光ホイール101A1,101A2を用いており、第二面101b側の反射領域の構成が蛍光ホイール101Aと異なっている。
【0075】
図8(a)の蛍光ホイール101A1は、第二面101b側に円弧状の反射領域330A1及び反射領域330A2(導光領域)を有する。反射領域330A1は、反射領域330A2よりも周方向に長尺に形成される。反射領域330A1,330A2は、第二面101b側において第一面101a側の未形成領域340及び境界B1〜B3付近と対応する領域に、間欠的に形成される。よって、反射領域330A1,330A2は、赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320と、平面視において一部が重複しながら第二面101b側に周方向に配設される。
【0076】
蛍光ホイール101A1は、反射領域330A1,330A2を第二面101b側の領域に間欠的に設ける構成としたので、蛍光ホイール101Aよりも反射領域を一部省いて簡易な構成としつつ、混色光であるシアン色波長帯域光、黄色波長帯域光、マゼンタ色波長帯域光及び白色光を任意に出射させることができる。
【0077】
図8(b)の蛍光ホイール101A2は、
図8(a)の反射領域330A1と同様に第二面101b側に円弧状の反射領域330A1(導光領域)を有する。反射領域330A1は、第二面101b側において第一面101a側の未形成領域340及び境界B2,B3付近と対応する領域に形成される。また、蛍光ホイール101A2は、蛍光ホイール101A1と異なり、境界B1に対応する位置に反射領域(
図8(a)の反射領域330A2)が形成されていない。従って、反射領域330A1は、赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320と平面視において一部が重複しながら第二面101b側に周方向に配設される。
【0078】
蛍光ホイール101A2は、反射領域330A1を第二面101b側の領域に設ける構成としたので、混色光であるシアン色波長帯域光、黄色波長帯域光及びマゼンタ色波長帯域光を任意に出射可能としつつ、蛍光ホイール101A1よりも反射領域の構成を簡易にすることができる。
【0079】
以上説明したように、光源装置60Aは励起光源として青色波長帯域光と波長の異なる紫外波長帯域光を出射する紫外レーザダイオード71と、紫外波長帯域光を反射させるダイクロイックミラー141Aとを備える構成としたため、合成光600として出射させる赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光に意図せず青色波長帯域光が混色して色純度が低下することを防止することができる。また、紫外レーザダイオード71及び青色レーザダイオード91の発光のタイミングを制御することで、混色期間54〜56に混色光を任意に出射させることができる。
【0080】
また、各実施形態において励起光として紫外波長帯域光を出射する紫外レーザダイオード71について説明したが、青色レーザダイオード91が出射する青色波長帯域光よりも短波長であれば同系色の青色波長帯域光を出射する青色レーザダイオードを紫外レーザダイオード71の代わりに用いてもよい。このように、短波長の青色波長帯域光を励起光としても、ダイクロイックミラー141,141Aによって合成光学系170側へ励起光が導光されることを防ぐことができる。
【0081】
以上、本実施形態の光源装置60,60A及び投影装置10は、青色光源と励起光源と蛍光ホイール101,101A,101A1,101A2とを備え、励起光が第一面101a側から蛍光発光領域に照射されるとともに、青色波長帯域光が第一面101a側と対向する第二面101b側から導光領域に照射される構成について説明した。光源装置60,60A及び投影装置10は、励起光が青色波長帯域光よりも短波長の光である紫外波長帯域光であるため、励起光を蛍光光と分離して光路を制御することが容易であり、混色を低減させることができる。よって、カラーホイール等で蛍光光の波長成分を調整しなくてもよく、小型で効率良く色純度を向上させることができる。
【0082】
また、励起光源から出射された励起光を蛍光ホイール101,101Aへ導光し、蛍光ホイール101,101A,101A1,101A2から出射された蛍光光及び青色波長帯域光を導光装置175へ導光するダイクロイックミラー141,141Aを備える光源装置60,60Aは、光源光とし使用する蛍光光及び青色波長帯域光を、励起光と容易に分離して混色を低減することができる。
【0083】
また、導光領域は青色波長帯域光を透過する透過領域330であり、ダイクロイックミラー141は、励起光源から出射された励起光を蛍光ホイール101へ反射し、蛍光発光領域から出射された蛍光光及び透過領域330を透過した青色波長帯域光を、導光装置175へ透過する。蛍光ホイール101側から出射される蛍光光及び青色波長帯域光の方向が略同じであるため、少ない光学部材により、光源光として使用する光を合成光学系170側へ導光することができる。
【0084】
また、蛍光発光領域は、蛍光光として赤色波長帯域光を出射する赤色蛍光発光領域310と、蛍光光として緑色波長帯域光を出射する緑色蛍光発光領域320とを含み、赤色蛍光発光領域310、緑色蛍光発光領域320及び透過領域330は、蛍光ホイール101において周方向に並設される。そのため、励起光を赤色蛍光発光領域310と緑色蛍光発光領域320に同時に照射して、蛍光ホイール101から光源光として黄色波長帯域光を出射させることができる。
【0085】
また、光源装置60Aは、青色光源と蛍光ホイール101A,101A1,101A2との間に配置された1/4波長板142と、青色光源と1/4波長板142との間に配置されて、青色光源から出射された青色波長帯域光を透過し、1/4波長板142によって偏光方向が90度変換された青色波長帯域光を反射する偏光ビームスプリッター143と、を備える。そして、導光領域は、第二面101b側に形成されて青色波長帯域光を反射する反射領域330A,330A1,330A2であり、ダイクロイックミラー141Aは、励起光源から出射された励起光を蛍光ホイール101A,101A1,101A2へ反射し、偏光ビームスプリッター143により反射された青色波長帯域光を導光装置175へ反射する。そのため、蛍光光が出射されるタイミングに蛍光ホイール101A,101A1,101A2で反射された青色波長帯域光を出射させて、混色させた光を任意に光源装置60Aの光源光として出射させることができる。
【0086】
また、蛍光発光領域は、蛍光光として赤色波長帯域光を出射する赤色蛍光発光領域310と、蛍光光として緑色波長帯域光を出射する緑色蛍光発光領域320とを含む。赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320は、蛍光ホイール101Aにおいて第一面101a側に周方向に並設され、反射領域330Aは、赤色蛍光発光領域310及び緑色蛍光発光領域320と平面視において一部が重複しながら第二面101b側に周方向に配設される。そのため、励起光を赤色蛍光発光領域310と緑色蛍光発光領域320に同時に照射したり、励起光を赤色蛍光発光領域310や緑色蛍光発光領域320に照射しながら青色波長帯域光を同時に出射することができ、混色させた光を任意に光源装置60Aの光源光として出射させることができる。
【0087】
また、励起光源が蛍光ホイール101,101Aの第一面101a側に配置され、青色光源が蛍光ホイールの第二面101b側に配置されるため、光源装置60,60Aの構成を簡易にすることができる。
【0088】
また、励起光が紫外波長帯域光である光源装置60,60Aは、励起光と青色波長帯域光を波長フィルタにより光路を容易に分離できるとともに、励起光として視認困難な光を使用しているため、蛍光光の色純度が低下することを防ぐことができる。
【0089】
なお、上記各実施形態においては、蛍光ホイール101、101Aの第一面101a側に、蛍光発光領域として赤色蛍光発光領域310と緑色蛍光発光領域320とが周方向に隣接して配置される構成としたが、この構成に限らない。
【0090】
例えば、蛍光発光領域として黄色蛍光発光領域のみ配置する構成としても良い。この場合、導光装置175の入射面の前にカラーホイールを配置する。カラーホイールには、青色波長帯域光を透過する青色透過領域と、黄色波長帯域光から緑色波長帯域光を抽出するため、緑色波長帯域光のみを透過する緑色選択フィルタと、黄色波長帯域光から赤色波長帯域光を抽出するため、赤色波長帯域光のみを透過する赤色選択フィルタと、が周方向に配置されている。カラーホイールは、蛍光ホイール101、101Aと同期して回転する。
【0091】
或いは、蛍光発光領域として緑色蛍光発光領域と黄色蛍光発光領域とを配置する構成としても良い。この場合も、導光装置175の入射面の前にカラーホイールを配置する。カラーホイールには、青色波長帯域光を透過する青色透過領域と、緑色波長帯域光を透過する緑色透過領域と、黄色波長帯域光から赤色波長帯域光を抽出するため、赤色波長帯域光のみを透過する赤色選択フィルタと、が周方向に配置されている。カラーホイールは、ホイール101、101Aとして同期して回転する。
【0092】
なお、以上説明した各実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0093】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 青色波長帯域光を出力する青色光源と、
前記青色光源よりも短波長の励起光を出射する励起光源と、
前記励起光が照射されて蛍光光を出射する蛍光発光領域と、前記青色波長帯域光を透過又は反射する導光領域と、を有する蛍光ホイールと、
を備え、
前記励起光は前記蛍光ホイールの第一面側から前記蛍光発光領域に照射されるとともに、前記青色波長帯域光は前記蛍光ホイールの前記第一面側と対向する第二面側から前記導光領域に照射される、
ことを特徴とする光源装置。
[2] 前記励起光源から出射された前記励起光を前記蛍光ホイールへ導光し、前記蛍光ホイールから出射された前記蛍光光及び前記青色波長帯域光を、導光装置へ導光するダイクロイックミラーを備えることを特徴とする前記[1]に記載の光源装置。
[3] 前記導光領域は、前記青色波長帯域光を透過する透過領域であり、
前記ダイクロイックミラーは、前記励起光源から出射された前記励起光を前記蛍光ホイールへ反射し、前記蛍光発光領域から出射された前記蛍光光及び前記透過領域を透過した前記青色波長帯域光を、前記導光装置へ透過する、
ことを特徴とする前記「2]に記載の光源装置。
[4] 前記蛍光発光領域は、前記蛍光光として赤色波長帯域光を出射する赤色蛍光発光領域と、前記蛍光光として緑色波長帯域光を出射する緑色蛍光発光領域とを含み、
前記赤色蛍光発光領域、前記緑色蛍光発光領域及び前記透過領域は、前記蛍光ホイールにおいて周方向に並設される、
ことを特徴とする前記[3]に記載の光源装置。
[5] 前記青色光源と前記蛍光ホイールとの間に配置された1/4波長板と、
前記青色光源と前記1/4波長板との間に配置されて、前記青色光源から出射された前記青色波長帯域光を透過し、前記1/4波長板によって偏光方向が90度変換された前記青色波長帯域光を反射する偏光ビームスプリッターと、
を備え、
前記導光領域は、前記第二面側に形成されて前記青色波長帯域光を反射する反射領域であり、
前記ダイクロイックミラーは、前記励起光源から出射された前記励起光を前記蛍光ホイールへ反射し、前記偏光ビームスプリッターにより反射された前記青色波長帯域光を前記導光装置へ反射する、
ことを特徴とする前記[2]に記載の光源装置。
[6] 前記蛍光発光領域は、前記蛍光光として赤色波長帯域光を出射する赤色蛍光発光領域と、前記蛍光光として緑色波長帯域光を出射する緑色蛍光発光領域とを含み、
前記赤色蛍光発光領域及び前記緑色蛍光発光領域は、前記蛍光ホイールにおいて前記第一面側に周方向に並設され、
前記反射領域は、前記赤色蛍光発光領域及び前記緑色蛍光発光領域と平面視において一部が重複しながら前記第二面側に周方向に配設される、
ことを特徴とする前記[5]に記載の光源装置。
[7] 前記励起光源は前記蛍光ホイールの前記第一面側に配置され、
前記青色光源は前記蛍光ホイールの前記第二面側に配置される、
ことを特徴とする前記[1]乃至前記[6]の何れかに記載の光源装置。
[8] 前記励起光は紫外波長帯域光であることを特徴とする前記[1]乃至前記[7]の何れかに記載の光源装置。
[9] 前記[1]乃至前記[8]の何れかに記載の光源装置と、
前記光源装置からの光源光が照射され、画像光を形成する表示素子と、
前記表示素子から出射された前記画像光をスクリーンに投影する投影光学系と、
前記表示素子と前記光源装置を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする投影装置。