特許第6880608号(P6880608)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880608
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】スマートメータに用いられる封印取付具
(51)【国際特許分類】
   G01R 11/24 20060101AFI20210524BHJP
【FI】
   G01R11/24 A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-173315(P2016-173315)
(22)【出願日】2016年9月6日
(65)【公開番号】特開2018-40606(P2018-40606A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】小川 洋司
(72)【発明者】
【氏名】檜田 光生
(72)【発明者】
【氏名】貞徳 正和
(72)【発明者】
【氏名】阿蘇 陽一
(72)【発明者】
【氏名】勝田 吉雄
(72)【発明者】
【氏名】岡光 賢三
(72)【発明者】
【氏名】藤井本 圭司
(72)【発明者】
【氏名】郡山 秀
(72)【発明者】
【氏名】松本 和宏
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−153080(JP,A)
【文献】 特開2015−215240(JP,A)
【文献】 実開昭62−087371(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2007−0112627(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 11/00 − 11/66
G01R 21/00 − 22/10
G01R 35/00 − 35/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力ケーブルが接続される端子部と、電力使用量を計測する計測部と、前記電力使用量の計測結果を外部に対して通信する通信部と、が収容される本体と、前記本体に装着されるカバーと、前記カバーが前記本体に装着されているときに前記カバーの第1挿通孔を通して前記本体の雌螺子に螺合し、前記カバーを前記本体に固定させる雄螺子と、を備えたスマートメータに用いられる封印取付具であって、
前記雄螺子の頭部の径よりも大きい径を有する大径孔と、前記雄螺子の頭部の径よりも小さく且つ前記雄螺子の径よりも大きい径を有する小径孔と、が連続して形成され、前記雄螺子が前記小径孔を挟んで前記雌螺子に螺着されるように、前記雄螺子を前記大径孔から前記小径孔へ案内する達磨孔と、
封印ワイヤが前記雄螺子の頭部の第2挿通孔とともに挿通される第3挿通孔と、
前記達磨孔が形成され、更に、一方の面から突出して前記第3挿通孔を形成する突出片を有する平板と、
前記雄螺子が前記小径孔を挟んで前記雌螺子に螺着された状態において、前記平板の前記一方の面とは反対側の他方の面が前記カバーの面に接しているときに、前記平板の前記他方の面が接する前記カバーの面とは異なる前記カバーの面に接し、前記平板の移動を規制する規制片と、
を備え、前記カバー上に設けられることを特徴とするスマートメータに用いられる封印取付具。
【請求項2】
前記突出片は、アーチ形状を呈する
ことを特徴とする請求項に記載のスマートメータに用いられる封印取付具。
【請求項3】
前記突出片は、前記規制片に対して前記達磨孔よりも近い位置に設けられる
ことを特徴とする請求項又は請求項に記載のスマートメータに用いられる封印取付具。
【請求項4】
前記規制片は、前記平板の端から前記平板の厚み方向に延在するように形成される
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のスマートメータに用いられる封印取付具。
【請求項5】
樹脂を用いて一体成形される
ことを特徴とする請求項に記載のスマートメータに用いられる封印取付具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートメータに用いられる封印取付具に関する。
【背景技術】
【0002】
需要家宅における電力使用量を測定するスマートメータの封印取付具として、例えば、特許文献1,2に記載された技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−217068号公報
【特許文献2】特開2011−47804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スマートメータは例えば需要家宅の外壁に取り付けられるが、スマートメータの取付位置としては、電力会社の作業員がスマートメータと対面しながら封印作業を行えるような位置であることが望ましい。しかし、需要家宅の上下水道管やガス管等の配管スペースによっては、電力会社の作業員がスマートメータと対面することが難しい狭い場所を当該スマートメータの取付位置として設定せざるを得ない場合がある。この場合、電力会社の作業員がスマートメータの側面と対面することになるため、封印作業を行う際の作業効率が低下する虞があった。
【0005】
そこで、本発明は、封印作業を行う際の作業効率を向上させるスマートメータの封印取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決する主たる本発明は、電力ケーブルが接続される端子部と、電力使用量を計測する計測部と、前記電力使用量の計測結果を外部に対して通信する通信部と、が収容される本体と、前記本体に装着されるカバーと、前記カバーが前記本体に装着されているときに前記カバーの第1挿通孔を通して前記本体の雌螺子に螺合し、前記カバーを前記本体に固定させる雄螺子と、を備えたスマートメータに用いられる封印取付具であって、前記雄螺子の頭部の径よりも大きい径を有する大径孔と、前記雄螺子の頭部の径よりも小さく且つ前記雄螺子の径よりも大きい径を有する小径孔と、が連続して形成され、前記雄螺子が前記小径孔を挟んで前記雌螺子に螺着されるように、前記雄螺子を前記大径孔から前記小径孔へ案内する達磨孔と、封印ワイヤが前記雄螺子の頭部の第2挿通孔とともに挿通される第3挿通孔と、前記達磨孔が形成され、更に、一方の面から突出して前記第3挿通孔を形成する突出片を有する平板と、前記雄螺子が前記小径孔を挟んで前記雌螺子に螺着された状態において、前記平板の前記一方の面とは反対側の他方の面が前記カバーの面に接しているときに、前記平板の前記他方の面が接する前記カバーの面とは異なる前記カバーの面に接し、前記平板の移動を規制する規制片と、を備え、前記カバー上に設けられる
【0007】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、封印作業を行う際の作業効率を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る封印取付具が用いられるスマートメータの一例を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る封印取付具が用いられるスマートメータの一例を示す分解斜視図である。
図3】本実施形態に係る封印取付具の一例を示す斜視図である。
図4A】本実施形態に係る封印取付具の一例をX軸に沿う方向から見た場合の図である。
図4B】本実施形態に係る封印取付具の一例をY軸に沿う方向から見た場合の図である。
図4C】本実施形態に係る封印取付具の一例をZ軸に沿う方向から見た場合の図である。
図5】本実施形態に係る封印取付具が取り付けられた状態のスマートメータの一例を示す斜視図である。
図6A】本実施形態に係る一方の封印取付具が取り付けられた状態のスマートメータの一例を部分的に示す拡大斜視図である。
図6B】本実施形態に係る他方の封印取付具が取り付けられた状態のスマートメータの一例を部分的に示す拡大斜視図である。
図7A】本実施形態に係る一方の封印取付具をスマートメータに取り付ける過程を示す図である。
図7B】本実施形態に係る一方の封印取付具をスマートメータに取り付ける他の過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
===スマートメータ===
図1は、本実施形態に係る封印取付具が用いられるスマートメータの一例を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る封印取付具が用いられるスマートメータの一例を示す分解斜視図である。尚、説明の便宜上、図1及び図2に示すスマートメータにおいて、本体におけるカバーが装着される側の面を「前面」と称し、本体における前面とは反対側の面を「背面」と称し、本体における前面と背面との間に介在する左右の面を「側面」と称することとする。
【0012】
スマートメータ1は、端子部2、計測部3、表示部4、通信部5を含んで構成され、例えば電力使用量を計測するデジタル計測機器である。又、スマートメータ1は、スマートメータ1自体の外形を形成する筐体として、本体6及びカバー7を更に含んで構成されている。本体6は、前面における実質的に半分の領域に窪んで形成される収容部8と、前面における収容部8の両側の縁9A,9Bの端部に穿設される雌螺子10A,10Bと、を有している。
【0013】
カバー7は、本体6の前面において収容部8を覆うように着脱自在に装着される部材であって、第1挿通孔11A,11Bを有している。第1挿通孔11A,11Bは、雌螺子10A,10Bの径よりも僅かに大きい径を有し、カバー7が本体6に装着されたときに雌螺子10A,10Bの夫々に対して同心円状に配置される位置に穿設されている。雄螺子12A,12Bは、カバー7を本体6に固定するための螺子であって、頭部には封印ワイヤ13を挿通するための第2挿通孔14A,14Bが穿設されている。そして、カバー7が本体6に装着された状態において、第1挿通孔11A,11Bを通して雄螺子12A,12Bを雌螺子10A,10Bに螺着して締め付けることによって、カバー7を本体6に固定することが可能になる。
【0014】
端子部2は、需要家宅で消費される電力使用量を計測することを目的として、需要家宅に敷設されている電力ケーブルの末端が接続される複数の端子2A(2A1〜2AN)からなる端子群であって、収容部8に設けられている。特に、複数の端子2Aは、スマートメータ1における本体6とカバー7との間の隙間15から電力ケーブルが露出するように、一定間隔を介して一列に整列した状態で設けられている。
【0015】
計測部3は、需要家宅で消費される電力使用量をデジタル処理によって計測する機能を有し、本体6において収容部8に隣接する内部空間16に設けられている。計測部3は、本体6の外側から確認することができないため、破線で示されている。
【0016】
表示部4は、計測部3の計測結果である電力使用量を示す情報を表示パネル4A(例えばLCDパネル)を通して表示する機能を有し、本体6の前面において収容部8に隣接する位置に設けられている。
【0017】
通信部5は、外部の通信機器に対して通信を行う(例えば当該電力使用量の計測結果を外部の通信機器に送信する)機能が格納された筐体として、収容部8に設けられている。
【0018】
そして、収容部8に収容されている端子部2や通信部5のメンテナンスを行う場合、雄螺子12A,12Bを雌螺子10A,10Bから取り外すことによって、カバー7を本体6から取り外すことが可能になる。
【0019】
スマートメータ1の背面(本体6の背面)は、本体6とカバー7との間の隙間15が下側を向くように、例えば需要家宅の外壁に取り付けられている。
【0020】
===封印取付具===
図3は、本実施形態に係る封印取付具の一例を示す斜視図である。図4Aは、本実施形態に係る封印取付具の一例をX軸に沿う方向から見た場合の図である。図4Bは、本実施形態に係る封印取付具の一例をY軸に沿う方向から見た場合の図である。図4Cは、本実施形態に係る封印取付具の一例をZ軸に沿う方向から見た場合の図である。
【0021】
封印取付具100は、スマートメータ1に対する不正操作を防止することを目的として、スマートメータ1に封印ワイヤ13を取り付ける際に、封印ワイヤ13とともに用いられる部品である。
【0022】
封印取付具100は、平板101、達磨孔102、突出片103、規制片104を含んで構成されている。封印取付具100は、例えば予め用意されている金型に樹脂を封入することによって一体的に樹脂成形されることとする。
【0023】
平板101は、達磨孔102及び突出片103を有する例えば四角形状を呈する板部材である。尚、説明の便宜上、平板101は、X軸及びY軸で形成されるXY平面に沿っていることとする。
【0024】
達磨孔102は、封印取付具100をスマートメータ1に取り付けるために、平板101に穿設される孔である。達磨孔102は、大径孔102A及び小径孔102Bが連続して形成される孔である。大径孔102Aは、雄螺子12A,12Bの頭部12Cの径よりも大きい径を有する例えば円孔であって、小径孔102Bが穿設される位置よりも−X側の位置に穿設されている。又、小径孔102Bは、雄螺子12A,12Bの頭部12Cの径よりも小さく且つ雄螺子12A,12Bの径よりも大きい径を有する例えばX軸に沿う長孔であって、大径孔102Aが穿設される位置よりも+X側の位置に穿設されている。つまり、大径孔102A及び小径孔102Bは、X軸に沿う方向に連続して穿設されている。尚、本実施形態において、大径孔102A及び小径孔102Bは、夫々−X側及び+X側に穿設されている。しかし、大径孔102A及び小径孔102Bは、上記の相対的な位置関係に限ることなく、夫々+X側及び−X側に穿設されるようにしてもよい。又、本実施形態において、小径孔102Bは、長孔形状を呈している。しかし、小径孔102Bは、上記の孔形状に限ることなく、大径孔102Aと部分的に重なって連続する円孔であってもよい。
【0025】
突出片103は、封印ワイヤ13を挿通させる第3挿通孔103Aを形成する片である。突出片103は、平板101の+Z側を向いている面に対してアーチ形状を呈するように突出して設けられている。第3挿通孔103Aは、平板101及び突出片103で囲まれた領域に形成される孔である。そして、達磨孔102は、平板101上において、突出片103の位置よりも+Y側の位置に穿設される。又、突出片103は、平板101上において、達磨孔102の位置よりも−Y側に設けられる。換言すると、突出片103は、平板101上において、達磨孔102よりも規制片104に近い位置に設けられている。尚、本実施形態において、突出片103は、アーチ形状を呈しているが、上記の形状に限ることなく、例えば三角形状や四角形状を呈していてもよい。
【0026】
規制片104は、封印取付具100をスマートメータ1に取り付けた際に、平板101が雄螺子12A,12Bの螺合方向(Z軸に沿う方向)を中心に回動する範囲を規制する例えば四角形状を呈する板部材である。規制片104は、平板101における突出片103が設けられている側(−Y側)の端部101Cを基点として、平板101における突出片103が設けられている側(+Z側)の面101Aから突出片103が設けられていない側(−Z側)の面101Bへ向かう方向である平板101の厚み方向(X軸及びZ軸で形成されるXZ平面に沿う方向)に沿って延在するように設けられている。このように、規制片104は、平板101に対して直角に折れ曲がるように形成されている。つまり、封印取付具100をスマートメータ1に取り付けた際に、平板101の面101Bは、カバー7における雄螺子12A,12Bの頭部12Cが突出している面7Aに当接し、又、規制片104における平板101の面101Bから連続して直角に折れ曲がる側(+Y側)の面104Bは、カバー7における面7Aから実質的に直角に折れ曲がる面7B又は面7Cに当接する。従って、封印取付具100をスマートメータ1に取り付けてしまうと、平板101が雄螺子12A,12Bの螺合方向を中心に回動する範囲は、カバー7の面7B,7Cで挟まれる角度に規制されることとなる。尚、本実施形態において、規制片104は、1枚の板部材であるが、これに限ることなく、例えば平板101の端部101Cから離れて延在する2枚以上の板部材であってもよい。
【0027】
===封印取付具の取付操作===
図5は、本実施形態に係る封印取付具が取り付けられた状態のスマートメータの一例を示す斜視図である。図6Aは、本実施形態に係る一方の封印取付具が取り付けられた状態のスマートメータの一例を部分的に示す拡大斜視図である。図6Bは、本実施形態に係る他方の封印取付具が取り付けられた状態のスマートメータの一例を部分的に示す拡大斜視図である。図7Aは、本実施形態に係る一方の封印取付具をスマートメータに取り付ける過程を示す図である。図7Bは、本実施形態に係る一方の封印取付具をスマートメータに取り付ける他の過程を示す図である。尚、説明の便宜上、スマートメータ1に対するメンテナンス等の作業が完了した後、本体6にカバー7を装着するとともに第1挿通孔11A,11Bを通して雄螺子12A,12Bを雌螺子10A,10Bに螺合した状態を前提として、封印取付具100の取付操作を説明する。
【0028】
先ず、雄螺子12A,12Bが雌螺子10A,10Bに螺合して締め付けられている状態から、雄螺子12A,12Bが雌螺子10A,10Bに螺合する範囲内において、雄螺子12A,12Bの頭部12Cを除く螺子部分がカバー7の面7Aから平板101の厚みよりも長く露出するように、雄螺子12A,12Bを緩める。
【0029】
次に、達磨孔102を形成する一方の孔である大径孔102Aに雄螺子12A,12Bの頭部12Cが挿通されるように、封印取付具100における平板101の部分をカバー7の面7Aに載置する。
【0030】
次に、達磨孔102を形成する他方の孔である小径孔102Bに雄螺子12A,12Bの螺子部分が囲まれるように、平板101をカバー7の面7Aに沿って白抜き矢印の方向にスライドさせる(図7A及び図7Bの上段)。これによって、雄螺子12A,12Bの頭部12Cが平板101における小径孔102Bの周囲の面に引っ掛かるため、封印取付具100はカバー7上に留まることとなる(図7A及び図7Bの下段)。
【0031】
次に、平板101を介して緩めてある雄螺子12A,12Bを締め付ける。これによって、平板101の面101Bはカバー7の面7Aに当接し、規制片104の面104Bはカバー7の面7Bに当接し、封印取付具100はスマートメータ1に固定されることとなる。尚、規制片104の面104Bはカバー7の面7Cに当接するようにしてもよい。
【0032】
最後に、封印ワイヤ13を、雄螺子12A,12Bの頭部12Cに穿設されている第2挿通孔14A,14Bに挿通させ、平板101及び突出片103で取り囲まれる空間に形成されている第3挿通孔103Aにも挿通させる。そして、封印ワイヤ13の両端を封印鉛17を用いて圧着することによって、スマートメータ1に対する封印取付具100の取付操作が完了する。封印鉛17は、例えば亀甲形状を呈していることとする。
【0033】
尚、本実施形態において、封印取付具100をスマートメータ1の両側に取り付けている。しかし、需要家宅の上下水道管やガス管等の配管スペースに起因して、電力会社の作業員がスマートメータ1の正面と対面することが難しい狭い場所をスマートメータ1の設置位置として設定せざるを得ず、電力会社の作業員がスマートメータ1の側面と対面することになる場合、封印取付具100をスマートメータ1の片側(電力会社の作業員が対面する側)に取り付けるだけでよい。
【0034】
封印取付具100がスマートメータ1に取り付けられると、封印取付具100が雄螺子12A,12Bの軸(螺合方向)を中心に回動可能な範囲は、規制片104がカバー7において実質的に直交する2つの面7B,7Cに当接する位置の間に制限される。従って、雄螺子12A,12Bを緩め続けると、封印ワイヤ13が一定以上の張力を受けて破断することとなる。
【0035】
以上説明したように、電力ケーブルが接続される端子部2と、電力使用量を計測する計測部3と、電力使用量の計測結果を外部に対して通信する通信部5と、が収容される本体6と、本体6に装着されるカバー7と、カバー7が本体6に装着されているときにカバー7の第1挿通孔11A,11Bを通して本体6の雌螺子10A,10Bに螺合し、カバー7を本体6に固定させる雄螺子12A,12Bと、を備えたスマートメータ1の封印取付具100であって、雄螺子12A,12Bの頭部12Cの径よりも大きい径を有する大径孔102Aと、雄螺子12A,12Bの頭部12Cの径よりも小さく且つ雄螺子12A,12Bの径よりも大きい径を有する小径孔102Bと、が連続して形成され、雄螺子12A,12Bが小径孔102Bを挟んで雌螺子10A,10Bに螺着されるように、雄螺子12A,12Bを大径孔102Aから小径孔102Bへ案内する達磨孔102と、封印ワイヤ13が雄螺子12A,12Bの頭部12Cの第2挿通孔14A,14Bとともに挿通される第3挿通孔103Aと、達磨孔102及び第3挿通孔103Aが形成される平板101と、雄螺子12A,12Bが小径孔102Bを挟んで雌螺子10A,10Bに螺着された状態において、平板101の移動を規制する規制片104と、を備えている。
【0036】
又、封印取付具100は、平板101から突出し、平板101と囲まれた領域に第3挿通孔103Aを形成する突出片103を有する。又、突出片103は、アーチ形状を呈している。又、突出片103は、規制片104に対して達磨孔102よりも近い位置に設けられている。
【0037】
又、規制片104は、カバー7の平板101が接する面7Aとは異なる面7B,7Cの何れか一方に接する。
【0038】
又、規制片104は、平板101の端部101Cから平板101の厚み方向に延在するように形成されている。
【0039】
又、封印取付具100は、樹脂を用いて一体成形される。
【0040】
そして、本実施形態に係る封印取付具100を採用することによって、スマートメータ1の設置場所が比較的狭くて、電力会社の作業員がスマートメータ1の正面に向かって封印作業を行うことができないような場所であったとしても、封印取付具100をスマートメータ1に効率よく取り付けることが可能になり、又、スマートメータ1の信頼性を向上させることが可能になる。
【0041】
尚、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0042】
1 スマートメータ
2 端子部
2A 複数の端子
3 計測部
4 表示部
4A 表示パネル
5 通信部
6 本体
7 カバー
7A,7B,7C 面
8 収容部
9A,9B 縁
10A,10B 雌螺子
11A,11B 第1挿通孔
12A,12B 雄螺子
13 封印ワイヤ
14A,14B 第2挿通孔
15 隙間
16 内部空間
17 封印鉛
100 封印取付具
101 平板
101A,101B 面
101C 端部
102 達磨孔
102A 大径孔
102B 小径孔
103 突出片
103A 第3挿通孔
104 規制片
104B 面
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図7A
図7B