特許第6880950号(P6880950)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6880950陥凹部検出装置、搬送装置、および、陥凹部検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880950
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】陥凹部検出装置、搬送装置、および、陥凹部検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/30 20060101AFI20210524BHJP
   G06T 7/64 20170101ALI20210524BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20210524BHJP
   B66F 9/24 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   G01B21/30 101Z
   G06T7/64
   G06T7/00 C
   B66F9/24 P
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-75579(P2017-75579)
(22)【出願日】2017年4月5日
(65)【公開番号】特開2018-179599(P2018-179599A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】飯田 雅臣
(72)【発明者】
【氏名】田中 昌司
【審査官】 眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−023950(JP,A)
【文献】 特開2014−153819(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/0−21/32
B66F 9/24
G06T 7/00
G06T 7/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元センサの視野面に交差する平面部分を有する検出対象の距離画像情報に基づき、前記平面部分に存在する可能性のある陥凹部を検出する陥凹部検出装置であって、
前記三次元センサからの距離が所定範囲内である検出範囲内の異なる位置に設定される複数の基準領域にそれぞれ該当する複数の基準情報を前記距離画像情報から抽出し、複数の前記基準情報に基づき基準値を決定する基準値決定部と、
前記検出範囲内にある複数の比較領域にそれぞれ該当する比較情報を前記距離画像情報から抽出し、それぞれの前記比較情報に基づき比較値をそれぞれ導出し、前記基準値と前記比較値との差分が所定の閾値を超えるような前記比較値があった場合、陥凹部の存在を提示する存在提示部と、を備え
前記基準値決定部は、
前記三次元センサの視野面に沿う前記検出対象の部分である平行部分の距離画像情報を取得し、前記距離画像情報から前記平面部分の位置を特定する
陥凹部検出装置。
【請求項2】
前記基準領域は、前記検出範囲に沿って均等に配置される、
請求項1に記載の陥凹部検出装置。
【請求項3】
前記基準領域は、前記検出範囲を均等に分割した領域である、
請求項1に記載の陥凹部検出装置。
【請求項4】
前記基準領域と前記比較領域とは同じ領域である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の陥凹部検出装置。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか1項に記載の前記陥凹部検出装置と、
前記陥凹部検出装置が取り付けられ、自律的に移動する台車と、
前記台車に取り付けられ、前記検出対象に載置する載置対象を保持する保持手段と、
を備える搬送装置。
【請求項6】
前記保持手段は、複数本のフォークであり、
前記陥凹部検出装置は、三次元センサを複数個備え、
前記三次元センサは、前記フォークの先端にそれぞれ取り付けられ、
前記三次元センサ毎に陥凹部の検出を試みる、
請求項に記載の搬送装置。
【請求項7】
三次元センサの視野面に交差する平面部分を有する検出対象の距離画像情報に基づき、前記平面部分に存在する可能性のある陥凹部を検出する陥凹部検出方法であって、
前記平面部分において前記三次元センサからの距離が所定範囲内である検出範囲内の異なる位置に設定される複数の基準領域にそれぞれ該当する複数の基準情報を基準値決定部が前記距離画像情報から抽出し、
前記基準値決定部が、複数の前記基準情報に基づき基準値を決定し、
前記基準値決定部が、前記三次元センサの視野面に沿う前記検出対象の部分である平行部分の距離画像情報を取得し、前記距離画像情報から前記平面部分の位置を特定し、
前記平面部分において前記検出範囲内にある複数の比較領域にそれぞれ該当する比較情報を前記距離画像情報から存在提示部が抽出し、
前記存在提示部が、それぞれの前記比較情報に基づき比較値をそれぞれ導出し、
前記存在提示部が、前記基準値と前記比較値との差分が所定の閾値を超えるような前記比較値があった場合、陥凹部の存在を提示する、
陥凹部検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、所定の一面に陥凹部があるか否かを検出する陥凹部検出装置、搬送装置、および、陥凹部検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
TOF(Time of Flight)カメラやLRF(Laser Range Finder)、ステレオカメラなどの三次元センサを利用して画像を構成する二次元的に配置された複数の点にそれぞれ距離情報が含まれる距離画像情報を取得し、床面や床面に積み上げられたダンボール箱の上面などの所定の平面上に異物や陥凹部がないかを検査する方法が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、撮像された距離画像情報を領域に過分割し、奥行き距離を縦軸座標点とした二次元座標系の位置の設定から、撮像された複数の物体をそれぞれ分離する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−301962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
三次元センサを用いて所定の面に載置されているような異物を検出する場合は、距離画像情報において所定の面とは異なる位置に異物の形状が点群として存在するため異物を容易に識別できる。しかし、所定の面の一部が陥凹している場合は、距離画像情報の点群の密度が下がるだけであり、陥凹部を示す顕著な点群が現れず、陥凹部を見過ごす場合がある。
【0006】
本願発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、平面の一部に存在する陥凹部を高い精度で検出する陥凹部検出装置、これを備えた搬送装置、および、陥凹部検出方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明の1つである陥凹部検出装置は、三次元センサの視野面に交差する平面部分を有する検出対象の距離画像情報に基づき、前記平面部分に存在する可能性のある陥凹部を検出する陥凹部検出装置であって、前記平面部分において前記三次元センサからの距離が所定範囲内である検出範囲内の異なる位置に設定される複数の基準領域にそれぞれ該当する複数の基準情報を前記距離画像情報から抽出し、複数の前記基準情報に基づき基準値を決定する基準値決定部と、前記平面部分において前記検出範囲内にある複数の比較領域にそれぞれ該当する比較情報を前記距離画像情報から抽出し、それぞれの前記比較情報に基づき比較値をそれぞれ導出し、前記基準値と前記比較値との差分が所定の閾値を超えるような前記比較値があった場合、陥凹部の存在を提示する存在提示部とを備えることを特徴とする。
【0008】
これによれば、例えば検出対象の平面部分を含む面において、センサ原点を中心とする2つの同心円に挟まれた扇形アーチ状の領域である検出範囲内に複数の基準領域を定め、この基準領域から得られる複数の基準情報から基準値を算出し、同じ検出範囲内に定められた比較領域から得られる比較情報から比較値を算出し、基準値に基づき比較値を評価することができる。従って、三次元センサから遠ざかるに従い徐々に密度が低下し相対的にノイズ量が増加する距離画像情報の影響を受けずに、陥凹部を高い精度で検出することができる。
【0009】
また、前記基準領域は、前記平面部分において前記検出範囲に沿って均等に配置されてもかまわない。
【0010】
これによれば、距離画像情報から抽出される情報量を抑えた場合でも、陥凹部の誤検出を抑制することが可能となる。
【0011】
また、前記基準領域は、前記平面部分において前記検出範囲を均等に分割した領域であってもよい。
【0012】
これによれば、基準領域内の全データから基準値を導出するため、陥凹部の検出精度を高めることが可能となる。
【0013】
前記基準領域と前記比較領域とは同じ領域であってもかまわない。
【0014】
これによれば、基準情報と比較情報とが同じになるため、距離画像情報からこれらを抽出する作業が簡略化することができ、陥凹部検出の速度を向上させることが可能となる。
【0015】
また、前記三次元センサの視野面に沿う前記検出対象の部分である平行部分の距離画像情報を取得し、前記距離画像情報から前記平面部分の位置を特定する平面部分特定部をさらに備えてもよい。
【0016】
これによれば、検出対象の形状が不明な場合でも、平行部分の形状に基づき簡単に平面部分の形状を把握することができる。従って、検出領域を高速に決定することができ陥凹部検出の速度を向上させることが可能となる。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本願発明の他の1つである搬送装置は、前記陥凹部検出装置と、前記陥凹部検出装置が取り付けられ、自律的に移動する台車と、前記台車に取り付けられ、前記検出対象に載置する載置対象を保持する保持手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
これによれば、高速かつ高精度に陥凹部を検出することができ、陥凹部が存在する平面部分の上に荷物を載置してしまう事象を効果的に回避することが可能となる。
【0019】
また、前記保持手段は、複数本のフォークであり、前記陥凹部検出装置は、三次元センサを複数個備え、前記三次元センサは、前記フォークの先端にそれぞれ取り付けられ、前記三次元センサ毎に陥凹部の検出を試みてもよい。
【0020】
これにより、三次元センサの高さを変更することができ、さらに高精度に陥凹部を検出することが可能となる。
【0021】
また、上記目的を達成するために、本願発明の他の1つである陥凹部検出方法は、三次元センサの視野面に交差する平面部分を有する検出対象の距離画像情報に基づき、前記平面部分に存在する可能性のある陥凹部を検出する陥凹部検出方法であって、前記平面部分において前記三次元センサからの距離が所定範囲内である検出範囲内の異なる位置に設定される複数の基準領域にそれぞれ該当する複数の基準情報を基準値決定部が前記距離画像情報から抽出し、前記基準値決定部が、複数の前記基準情報に基づき基準値を決定し、前記平面部分において前記検出範囲内にある複数の比較領域にそれぞれ該当する比較情報を前記距離画像情報から存在提示部が抽出し、前記存在提示部が、それぞれの前記比較情報に基づき比較値をそれぞれ導出し、前記存在提示部が、前記基準値と前記比較値との差分が所定の閾値を超えるような前記比較値があった場合、陥凹部の存在を提示することを特徴とする。
【0022】
これによれば、例えば検出対象の平面部分を含む面において、センサ原点を中心とする2つの同心円に挟まれた扇形アーチ状の領域である検出範囲内に複数の基準領域を定め、この基準領域から得られる複数の基準情報から基準値を算出し、同じ検出範囲内に定められた比較領域から得られる比較情報から比較値を算出し、基準値に基づき比較値を評価することができる。従って、三次元センサから遠ざかるに従い徐々に密度が低下し相対的にノイズ量が増加する距離画像情報の影響を受けずに、陥凹部を高い精度で検出することができる。
【0023】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、装置、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本願発明である陥凹部検出装置、搬送装置、および、陥凹部検出方法は、検出対象の平面部分の一部に存在する陥凹部を精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、搬送装置、検出対象、および、載置対象を示す斜視図である。
図2図2は、陥凹部検出装置の機能構成を機構構成と共に示すブロック図である。
図3図3は、三次元センサと検出対象との関係を示す斜視図である。
図4図4は、搬送装置と検出対象との関係を示す平面図である。
図5図5は、三次元センサから得られた距離画像情報から抽出した二次元画像(点情報)を示す図である。
図6図6は、別態様の基準領域と比較領域とを説明するための図である。
図7図7は、平面部分の形状を特定して決定される検出範囲、基準領域、比較領域を説明するための図である。
図8図8は、陥凹部検出装置および陥凹部検出装置を備えた搬送装置の動作を示すフローチャートである。
図9図9は、平面部分を網羅するための検出範囲の決定状態の一例を示す図である。
図10図10は、平面部分を網羅するための検出範囲の他の決定状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本願発明に係る陥凹部検出装置、搬送装置、および、陥凹部検出方法の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る陥凹部検出装置、搬送装置、および、陥凹部検出方法の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0027】
また、図面は、本願発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0028】
[検出対象、載置対象]
まず、本実施の形態で用いられる検出対象300と載置対象310とを説明する。
【0029】
図1は、搬送装置、検出対象、および、載置対象を示す斜視図である。
【0030】
同図に示すように、載置対象310は、搬送装置200により搬送され、所定の位置に移載される対象物である。同図に示される載置対象310は、水平面内に行列状に並べられた複数の箱312が上下方向に積み重なってパレット311上に配置されたものであるが、載置対象310は特に限定されるものではない。
【0031】
検出対象300は、載置対象310が搬送装置200によって載置される対象物である。検出対象300は、特に限定されるものではなく、搬送装置200が走行する床面なども検出対象300に含まれる。本実施の形態の場合、検出対象300は、載置対象310と同様の物であり、パレット311およびその上に立方体状に積み重ねられた複数の箱312で構成されている。また、検出対象300は、後述する三次元センサ110の視野面199(図3参照)に交差する平面部分301、例えば積み重ねられた複数の箱312の上面で形成される面部分や床面の部分などを備える物としても把握することができる。
【0032】
[搬送装置の全体構成]
次に、搬送装置200の構成の概要を説明する。
【0033】
図1に示すように、搬送装置200は、自律的に(無人で)動作して検出対象300の正面に移動し、検出対象300の上面である平面部分301が載置対象310を載置することができる状態、例えば陥凹部302がない状態の場合、検出対象300の上に載置対象310を載置する装置であり、陥凹部検出装置100と、台車201と、保持手段202と、制御装置204とを備えている。
【0034】
[制御装置]
制御装置204は、レールや床面等の走行対象における自己の位置を把握し、検出対象300との相対的な位置関係を把握することができる機能を備えている。また、自己の位置に関する情報に基づき駆動装置(図示せず)を制御することにより台車201に取り付けられた車輪203を動作させて自律的に移動させることができる装置である。その他、制御装置204は、載置対象310を保持したり保持を解除したりするために保持手段202の昇降などの制御も行う。
【0035】
[台車]
台車201は、陥凹部検出装置100が取り付けられると共に、保持手段202、制御装置204、および、駆動装置(図示せず)などが取り付けられており、制御装置204に基づき走行対象に沿って走行する装置である。
【0036】
[保持手段]
保持手段202は、台車201に取り付けられ、検出対象300に載置する載置対象310を保持する装置である。本実施の形態の場合、保持手段202は、搬送装置200が走行する床面と平行に相互に平行に配置されている2本のフォーク221と、フォーク221の床面との平行を維持したまま2本のフォーク221を上下に移動可能とするマスト222を備えている。保持手段202は、載置対象310のパレット311の複数箇所に設けられた穴部に2本のフォーク221をそれぞれ挿入し、フォーク221ごと載置対象310を持ち上げることで、載置対象310を支承状態で保持することができるものとなっている。また、保持手段202は、保持した載置対象310を例えば検出対象300の上面や床面などに載置し、フォーク221をパレット311から引き抜くことにより、載置対象310の保持を解除することができるものである。
【0037】
なお、保持手段202は、フォーク221に限定されるものではなく、載置対象310を横から挟んで保持するものや、載置対象310を吊り下げて保持するものなどを例示することができる。
【0038】
[陥凹部検出装置]
図2は、陥凹部検出装置の機能構成を機構構成と共に示すブロック図である。
【0039】
図3は、三次元センサと検出対象との関係を示す斜視図である。
【0040】
図4は、搬送装置と検出対象との関係を示す平面図である。
【0041】
これらの図に示すように、陥凹部検出装置100は、保持手段202である2本のフォーク221の先端にそれぞれ取り付けられた三次元センサ110の視野面199に交差する平面部分301を有する検出対象300の距離画像情報に基づき平面部分301に存在する可能性のある陥凹部302を検出する装置である。陥凹部検出装置100は機能部として、基準値決定部101と存在提示部102とを備えている。
【0042】
基準値決定部101と存在提示部102とは、コンピュータが備えるプロセッサおよびメモリによって実現される。メモリは、揮発性半導体メモリや不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブなどによって実現される。
【0043】
なお本実施の形態の場合、陥凹部検出装置100は、2つの三次元センサ110から得られる距離画像情報に基づき陥凹部302を検出するが、以下の説明では、2つの三次元センサ110から得られた距離画像情報を合成し1つの三次元センサ110から得られたものとして扱う。また、複数の三次元センサ110から得られる距離画像情報を初期の段階で合成するのか、距離画像情報を個別に情報処理した後に合成するのかなど合成の段階は任意である。
【0044】
また本実施の形態では、三次元センサ110が向いている方向(奥行き方向)をZ軸方向としている。また、三次元センサ110が向いている方向に垂直な面であって三次元センサ110が検出できる範囲を視野面199(XY平面)としている。また、Z軸方向に垂直な方向であって2本のフォーク221が並んでいる第1方向(水平方向または左右方向)をX軸方向とし、Z軸方向およびX軸方向に垂直な第2方向(鉛直方向または上下方向)をY軸方向としている。
【0045】
また、Z軸方向では、三次元センサ110を基準に三次元センサ110よりも奥側をZ軸方向プラス側とし、手前側をZ軸方向マイナス側とする。また、X軸方向では、三次元センサ110から見て左側をX軸方向プラス側とし、右側をX軸方向マイナス側とする。また、Y軸方向では、三次元センサ110から見て上側をY軸方向プラス側とし、下側をY軸方向マイナス側とする。つまり、図では、矢印が向いている側が各方向のプラス側であり、その反対側が各方向のマイナス側である。
【0046】
[三次元センサ]
三次元センサ110は、例えば図3図4に示すように、三次元センサ110の視野面199(図3には片側のみ記載)内に存在する検出対象300の平面部分301に仮想的に分散状態で広がる各点の三次元的位置を示す三次元情報を取得することができるセンサである。なお、ステレオカメラのように1つのカメラから得られた二次元的な情報(画像)を処理することにより検出対象300の平面部分301の各点の三次元情報を取得する場合も三次元センサ110に含まれる。
【0047】
なお、三次元情報は直交座標で表現されてもよく、極座標やその他の座標で表現されてもかまわない。
【0048】
ここで、距離画像情報とは、三次元センサ110の視野面199に存在する検出対象300を示す複数の点に三次元センサ110から検出対象300の平面部分301の各点までの距離を示す情報を追加した情報であり、例えば三次元情報から導出することができるものである。
【0049】
本実施の形態の場合、三次元センサ110は、カメラの周囲に設けられた発光素子(例えばLED)により赤外光などの光を検出対象300に照射し、検出対象300から反射した反射光が、撮像素子で観測されるまでの時間を撮像素子の撮像画素ごとに計測することで、検出対象300の二次元的位置に検出対象300の平面部分301までの距離を画素ごとに追加して距離画像情報を取得するTOF(Time Of Flight)カメラが用いられている。
【0050】
図3図4に示すように、三次元センサ110は、発光素子から赤外光をZ軸正方向にパルス的に照射し、XY平面に配置された撮像素子の画素毎に検出対象300からの反射光が戻ってくるまでの時間を測定することで、検出対象300の平面部分301のそれぞれの部分までの距離を計測し、視野面199における二次元的な位置に距離の情報を付加した距離画像情報を取得する。なお、複数の三次元センサ110はいずれも同様の構成であり、図1に示すように検出対象300の平面部分301の複数箇所までの三次元距離を計測して距離画像情報を取得する。
【0051】
図5は、三次元センサから得られた距離画像情報から抽出した二次元画像(点情報)を示す図である。
【0052】
同図に示す各点は、点情報であり、検出対象300の表面の視野面199内における二次元的な位置を示している。なお、距離画像情報は、図5に示す各点について距離情報が関連づけられている。また、同図に示すように、三次元センサ110は、多数のノイズを出力している。また、視野面199に対して交差状(本実施の形態では直交)に配置される平面部分301は、幾何的な関係により三次元センサ110から遠ざかるほど二次元画像における点の奥行き方向(図3中Z軸方向)の間隔が広がる状態にある。つまり、三次元センサ110からの距離が遠くなれば点情報の密度が低下する。
【0053】
また、三次元センサ110は、反射した光に基づき距離などを測定するため、検出対象300の平面部分301の反射率によってもノイズの量が増減する。
【0054】
本願発明は、このような状況の距離画像情報から距離情報を除外し、二次元画像に存在する点の密度に着目して陥凹部302を比較的高速に検出するものである。
【0055】
なお、本実施の形態では、各三次元センサ110の視野面199が検出対象300に対して小さいため、搬送装置200は、水平方向に並べた2つの三次元センサ110を備える構成であるとしたが本願発明は、2つの三次元センサ110を備える構成に限らない。つまり、搬送装置は、三次元センサ110として、計測範囲が検出対象300に対して十分な大きさのセンサを採用した場合には、1つの三次元センサ110のみを備える構成としてもよい。また、2つの三次元センサ110は、フォーク221の先端のみならず、台車201の前面側の左右端などにそれぞれ取り付けられても構わない。
【0056】
また、三次元センサ110は、レーザー光をスキャンさせてレーザー光の反射光に基づき複数箇所の座標と距離とを測定するLRF(Laser rangefinder)などであってもよい。
【0057】
[基準値決定部]
基準値決定部101は、三次元センサ110から得られた情報に基づき陥凹部302が存在するか否かの判断の基準となる基準値を作成する処理部であり、情報除去部111と、基準領域決定部112と、基準情報抽出部113と、基準値算出部114とを機能部として備えている。
【0058】
情報除去部111は、三次元センサ110から得られた距離画像情報から距離に関する情報を排除し、図5に示すような、二次元の点の位置の情報を含む点情報を抽出する処理部である。情報除去部111により距離画像情報が処理されることにより、情報除去部111以降の処理が点情報のみを処理することになり、三次元センサ110から得られた距離画像情報に比べて情報量が非常に少なくなり、以降の処理を高速に実行することが可能となる。
【0059】
基準領域決定部112は、図4に示すように、三次元センサ110からの距離が所定範囲内である検出範囲103を決定し、さらに、検出範囲103内において異なる位置に複数の基準領域131を決定する処理部である。複数の基準領域131は相互に同一またはほぼ同一の面積になるように決定される。
【0060】
本実施の形態の場合、基準領域決定部112は、2つの三次元センサ110の中間位置(センサ原点)からの距離が所定の範囲内になるような2つの同心円で挟まれる領域を半径方向で切断した一部である扇形アーチ状(バウムクーヘン型)に検出範囲103を決定している。つまり、三次元センサ110からの距離が所定範囲内である検出範囲103とは、視野面199と垂直に直交する面において、三次元センサ110から第一距離の円弧と第一距離よりも長い第二距離の円弧とに挟まれた領域である。
【0061】
また、基準領域決定部112は、平面部分301の全体をカバーするように距離の異なる複数の検出範囲103を決定しても良い。
【0062】
また、基準領域決定部112は、平面部分301において検出範囲103を均等に分割するように基準領域131を決定している。
【0063】
なお、図4中では検出範囲103を3等分した箇所が基準領域131となっているが、基準領域131の数は2以上であれば3よりも多く分割してもかまわない。また、この分割数は、X軸方向における検出対象300を構成する箱312の数等によって決定されてもかまわない。
【0064】
また、基準領域131は、図4に示すように検出範囲103を区切って接触状態で配置するだけでなく、図6に示すように離れた位置に設定されてもかまわない。
【0065】
ここで、基準領域決定部112は、検出範囲103を決定する前に三次元センサ110の視野面199に沿う検出対象300の部分である平行部分303(図1図3参照)の距離画像情報を平面部分301と共に、または、別途取得し、平行部分303の情報を含む距離画像情報から平面部分301の位置を特定する平面部分特定部115をさらに備えても構わない。
【0066】
具体的には、平面部分301と平行部分303との境界(エッジ)の長さや角度、平行部分303に含まれるパレット311の大きさや、穴の大きさ、2つの穴の距離などに基づき、平面部分301の形状を平面部分特定部115が予測的に特定する。
【0067】
基準領域決定部112は、平面部分特定部115の特定結果に基づき、図7に示すように、検出範囲103を決定し、基準領域131を決定してもかまわない。
【0068】
基準情報抽出部113は、基準領域決定部112で決定された複数の基準領域131のそれぞれに該当する基準情報を距離画像情報から抽出する。
【0069】
本実施の形態の場合は、基準領域131に含まれる点情報の数を基準情報としてそれぞれ抽出する。
【0070】
基準値算出部114は、基準情報抽出部113が抽出した各基準領域131に対応する基準情報を統計的に処理することにより基準値を決定する。
【0071】
本実施の形態の場合、基準値算出部114は、各基準領域131に含まれる点情報の数、つまり点の密度の平均を算出し基準値とする。
【0072】
[存在提示部]
存在提示部102は、基準値決定部101が決定した基準値に基づき陥凹部302が存在するか否かを判断し、少なくとも陥凹部302があると判断した場合はその旨を提示する処理部であり、比較領域決定部122と、比較情報抽出部123と、陥凹判定部124とを機能部として備えている。
【0073】
比較領域決定部122は、基準値決定部101の基準領域決定部112により決定された検出範囲103内において異なる位置に複数の比較領域141を決定する処理部である。比較領域141は陥凹部302の有無の判断に用いられる領域であるため、検出範囲103内にできる限り広く均等に分布するように決定することが好ましい。
【0074】
本実施の形態の場合、複数の比較領域141は相互に同一またはほぼ同一の面積になるように決定されており、図4に示すように、基準領域131と比較領域141が一致している。
【0075】
なお、比較領域141は基準領域に131に必ずしも一致する必要はなく、図6に示すように基準領域131とは異なる領域に決定してもかまわない。
【0076】
比較情報抽出部123は、比較領域決定部122で決定された複数の比較領域141のそれぞれに該当する複数の比較情報を距離画像情報から抽出する。
【0077】
本実施の形態の場合は、比較領域141に含まれる点情報の数を比較情報としてそれぞれ抽出する。また本実施の形態の場合、基準領域131と比較領域141とが一致するため、比較情報抽出部123は、基準情報抽出部113が抽出した基準情報を比較情報として用いている。
【0078】
陥凹判定部124は、比較情報抽出部123が抽出した比較情報に基づき比較値をそれぞれ導出し、基準値決定部101が決定した基準値とそれぞれの比較値との差分を導出し、当該差分が所定の閾値を超えるような比較値があった場合、当該比較値が導出された比較領域141に陥凹部302が存在するとしてその旨を提示する。提示方法は特に限定されるものではないが、例えば、陥凹部302が存在することを示す情報を他の制御装置などに出力しても良く、音、光、映像などにより提示してもかまわない。
【0079】
[動作]
次に、陥凹部検出装置100および陥凹部検出装置100を備えた搬送装置200の動作について説明する。
【0080】
図8は、陥凹部検出装置および陥凹部検出装置を備えた搬送装置の動作を示すフローチャートである。
【0081】
載置対象310を保持した状態の搬送装置200は、予め与えられた検出対象300の位置と自己位置とから検出対象300に近づいたと判断すると、検出対象300の平面部分301に陥凹部302があるか否かを判断させる(S101)。
【0082】
次に、平行部分303の確認の要否を判断する。例えば、予め与えられた検出対象300の正面に搬送装置200が配置されている場合、平行部分303の確認をしないと判断し、検出対象300と搬送装置200との相対的姿勢が斜めである場合、平行部分303を確認すると判断する(S102)。なお、当該判断は一例であり、他の判断基準が存在していても良い。
【0083】
次に、平行部分303を確認する(S102:Yes)場合、保持手段202を降下させることにより三次元センサ110の位置を下げ、または、現状の位置を維持して三次元センサ110により平行部分303を含む距離画像情報を取得する。
【0084】
そして、得られた距離画像情報に基づき基準領域決定部112は、平面部分301の位置を特定する(S103)。さらに、搬送装置200に対する平面部分301の姿勢も特定して良い。
【0085】
次に、平面部分301の形状を特定している場合は、基準領域決定部112は、特定された平面形状に基づき、三次元センサ110からの距離が所定範囲内である検出範囲103を決定する(S104)。一方、特定されていない場合は、基準領域決定部112は、三次元センサ110からの距離が所定範囲内である予め定められた領域を検出範囲103として決定する(S104)。
【0086】
次に、決定された検出範囲103内において、基準領域決定部112は、基準領域131を複数箇所に決定する(S105)。
【0087】
次に、決定された各基準領域131について基準情報抽出部113は、基準情報を抽出する(S106)。
【0088】
次に、抽出された基準情報に基づき、基準領域131内の点情報の数を基準情報の平均を基準値として決定する(S107)。
【0089】
次に、検出範囲決定ステップ(S104)で決定された検出範囲103内において、比較領域決定部122は、比較領域141を複数箇所に決定する(S108)。本実施の形態の場合、基準領域131を比較領域141とし決定している。
【0090】
次に、決定された各比較領域141について比較情報抽出部123は、比較情報を抽出する(S109)。
【0091】
次に、陥凹判定部124は、抽出した比較情報に基づき比較領域141ごとの比較値を順次導出して導出順に比較値と基準値との差分を導出し、得られた差分が所定の閾値を超える(S110:Yes)まで判定を繰り返す。閾値を超えた場合は、陥凹部302が存在する旨の提示をおこない(S111)、処理を終了する。一方、差分が閾値を超える比較領域141がない場合は、検出範囲103内に陥凹部302がないとして次の処理に進む(S110:No)。
【0092】
次に、図9に示すように、複数の検出範囲103により検出対象300の平面部分301全体を網羅したか否かを判断し(S112)、平面部分301全体を網羅していない場合は(S112:No)、検出範囲決定ステップ(S104)に戻る。この場合、基準領域決定部112は、三次元センサ110からの距離が所定範囲であって、先に決定した検出範囲103以外の領域を検出範囲103として決定する。一方、平面部分301全体を網羅している場合は(S112:Yes)、処理を終了する。
【0093】
[効果]
本実施の形態に係る陥凹部検出装置100、および、これによる陥凹部検出方法によれば、三次元センサ110から得られる距離画像情報から距離情報を除去し、二次元的な点情報によって陥凹部302の有無を判断するため、比較的高速に陥凹部302を検出することが可能となる。従って、陥凹部302の存在が提示された搬送装置200などは検出対象300の平面部分301の上に載置対象310を載置することを中止でき、荷崩れなどの危険を回避することが可能となる。
【0094】
また、平面部分301内に陥凹部302が存在している場合、陥凹部302内に三次元センサ110が放射する光を反射する物体がなければ、三次元センサ110は、無効値を示すかノイズとして現れることが多い。また、三次元センサ110は、三次元センサ110からの距離が離れるほど検出できる点情報の密度が下がるため、三次元センサ110から遠い検出範囲103の点情報の密度が近い検出範囲103の点情報の密度に比べて低いからといって、三次元センサ110から遠い部分に陥凹部302が存在していると判断することは困難である。また、陥凹部302の点がノイズとして現れる場合はとくに、手前の陥凹部302にあるノイズのほうが奥側の平面上の点群より密度が高い場合があり。一定の密度の閾値で陥凹部302であると判断することができない。
【0095】
そこで本願発明は、三次元センサ110からの距離が所定範囲内である検出範囲103を決定し、その検出範囲103内における測定値に基づき基準値を動的に生成することで、ノイズの影響をキャンセルし、三次元センサ110からの距離に依存する密度変化の影響をキャンセルしている。従って、当該基準値に基づき同じ検出範囲103に陥凹部302が存在するか否かを判定するため、高い精度で陥凹部302を検出することが可能となる。
【0096】
以上から、三次元センサ110と検出対象300とがかなり離れている場合であっても、検出対象300の平面部分301に存在する陥凹部302を検出することができる。従って例えば、搬送装置200が検出対象300に近づく前に陥凹部302を検出することで、搬送装置200が載置対象310を検出対象300の上方に搬送するなどの無駄な動作を省略することが可能となる。
【0097】
[変形例]
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0098】
なお、検出範囲103の形状などは特に限定されるものではなく、図10に示すように、1つの大きな扇形ドーム形状で平面部分301のほぼ全体を覆うことができる場合は、この大きな扇形ドーム形状を径方向に複数分割して検出範囲103としてもかまわない。また、検出範囲103の径方向の長さである径長139は、検出範囲103相互に同一であってもよく、また、同心円中心からの距離をパラメータとして例えばtan 関数に従って変化させてもかまわない。
【0099】
また、基準値や比較値を点情報の密度として説明したが、これに限定されるわけではなく、例えば、検出範囲103内の全点数に対する基準領域131内の点数の割合を用いて基準値を算出してもよい。この場合、比較値も検出範囲103内の全点数に対する比較領域141内の点数の割合となる。
【0100】
また、基準値を平均値として説明したが、最大値、最小値、中央値などであってもよく、標準偏差などを用いてもかまわない。
【0101】
また、検出対象300と載置対象310とを同じものとして説明したが、これに限定されるわけではない。例えば搬送装置200が、箱などの荷物を水平面内に行列状に1個ずつ並べる装置である場合、水平面内に先に並べられた荷物の集合が検出対象となり、検出対象300の上にさらに並べられるそれぞれの箱が載置対象310となる。
【0102】
また、陥凹部302が存在した場合のみその旨を提示する場合を説明したが、陥凹部302が無かった旨を提示してもかまわない。また、陥凹部302が存在する場合、陥凹部302の大きさや平面部分301における位置などの情報を提示してもかまわない。この場合、陥凹部302の位置や大きさに基づいて載置対象310を検出対象300の平面部分301の上に載置するか否かを判断してもかまわない。例えば、上記実施の形態のように、角部分に陥凹部302が存在していた場合は安定性に欠けるため載置対象310の載置を中止し、平面部分301の中央部にのみ陥凹部302が存在する場合は載置対象310の載置を実行するなどしてもかまわない。
【0103】
また、上記実施の形態のように、平面部分301の全体について陥凹部302を検出する場合ばかりでなく、平面部分301の中でも三次元センサ110から遠い部分についてのみ陥凹部検出装置100、および、陥凹部検出方法を用い、ノイズなどの比較的少ない近い部分については、他の方法により陥凹部302を検出してもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本願発明は、陥凹部が発生する可能性のある平面部に荷物を載置することのできるクレーンなどの搬送装置として有用である。
【符号の説明】
【0105】
100 陥凹部検出装置
101 基準値決定部
102 存在提示部
103 検出範囲
110 三次元センサ
111 情報除去部
112 基準領域決定部
113 基準情報抽出部
114 基準値算出部
115 平面部分特定部
122 比較領域決定部
123 比較情報抽出部
124 陥凹判定部
131 基準領域
139 径長
141 比較領域
199 視野面
200 搬送装置
201 台車
202 保持手段
203 車輪
204 制御装置
221 フォーク
222 マスト
300 検出対象
301 平面部分
302 陥凹部
303 平行部分
310 載置対象
311 パレット
312 箱
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10