(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記検出結果に基づくカーソル位置が前記表示部の表示領域外である場合、カーソルを前記表示領域の外縁近傍に表示させる、ことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
前記制御部は、前記検出結果に基づくカーソル位置と、前記表示領域の外縁との距離に応じて、前記カーソルの表示態様を変化させる、ことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
前記制御部は、前記所定操作子の押し下げを解除したときに、前記リモコンの角度、前記第1位置からリモコンまでの距離、及び前記第2位置からリモコンまでの距離の情報を取得する、ことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
前記制御部は、前記カーソルの表示位置の情報と前記リモコンの角度の情報を対応付けて記憶部に記憶させる、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1では、リモコン本体部が画面中央、および両端を指し示した場合にのみ再度のキャリブレーションが行われるので、それ以外の画面領域で使用し続ける場合に、リモコンと画面との距離が変化する等によりポインタの位置ずれが生じても補正することができない。また、仮にユーザが意図的に補正しようとした場合は、リモコンを一度、画面中央および両端と思われる方向に振る必要があるが、ずれを踏まえて、初期キャリブレーション時のリモコンの傾斜角にする必要があり、このようなことはユーザにとって困難である。また、再度のキャリブレーション時に、画面中央および両端の3点において、左右のスピーカからの音声を取得する時間が必要であり、或る程度の時間だけ各点でリモコンをとどめる必要があり、ずれているカーソルをその状態でとどめることは容易でない。
【0009】
上記状況に鑑み、本発明は、リモコンの指し示す位置とカーソルの位置との位置ずれを補正する際の利便性を向上させた表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る表示装置は、表示部と、リモコンからの情報に基づいて、前記表示部にカーソルを表示する制御部と、を備え、前記制御部は、前記リモコンを任意の方向に向けたときの前記カーソルの表示位置の情報、前記リモコンを前記カーソルが表示される方向に向けたときの前記リモコンの角度の情報、装置本体の第1位置から前記リモコンまでの距離の情報、及び前記装置本体の前記第1位置とは異なる第2位置から前記リモコンまでの距離の情報を取得し、取得した各情報に基づいて前記カーソルの表示位置を制御する構成としている(第1の構成)。
【0011】
このような構成によれば、表示部における任意のカーソル位置に対してキャリブレーション処理を行い、リモコンの指し示す位置とカーソル位置のずれを補正することができる。また、一つのカーソルのみに対してキャリブレーション処理を行うことができる。従って、利便性を高めることができる。
【0012】
また、上記第1の構成において、前記リモコンは角度を検出する角度検出部を有し、前記制御部は、前記角度検出部から前記角度の情報を取得することとしてもよい(第2の構成)。
【0013】
また、上記第2の構成において、前記制御部は、前記角度検出部の検出結果に基づき、カーソルを移動させることとしてもよい(第3の構成)。
【0014】
また、上記第3の構成において、前記制御部は、前記検出結果に基づくカーソル位置が前記表示部の表示領域外である場合、カーソルを前記表示領域の外縁近傍に表示させることとしてもよい(第4の構成)。
【0015】
このような構成によれば、リモコンの指し示す位置が表示領域外となった場合にカーソルは表示領域の外縁近傍で停止されるので、ユーザにとって違和感のない操作感となる。
【0016】
また、上記第4の構成において、前記制御部は、前記検出結果に基づくカーソル位置と、前記表示領域の外縁との距離に応じて、前記カーソルの表示態様を変化させることとしてもよい(第5の構成)。
【0017】
このような構成によれば、リモコンの指し示す位置が表示領域外において移動するに従って、カーソルの表示態様が変化するので、ユーザにとって直観的な操作感を得ることができる。
【0018】
また、上記第5の構成において、前記表示態様は、点滅方法、または表示色であることとしてもよい(第6の構成)。直観的な操作感を得るには、カーソルの点滅方法、または表示色が変化することは効果的である。
【0019】
また、上記第1〜第6のいずれかの構成において、前記第1位置及び前記第2位置に各々配置された信号出力部を備え、前記信号出力部から前記リモコンまでの距離は、前記信号出力部から出力される信号が前記リモコンに到達するまでの時間に基づき取得されることとしてもよい(第7の構成)。
【0020】
このような構成によれば、簡易な方法により各位置からリモコンまでの距離を得ることができる。
【0021】
また、上記第7の構成において、前記信号出力部は、スピーカであることとしてもよい(第8の構成)。これにより、表示部に表示されるコンテンツ映像に対応するコンテンツ音声を出力するスピーカを、距離を測定するための信号出力部として共用できる。
【0022】
また、上記第2〜第6のいずれかの構成において、前記表示部は、複数の表示装置の各々の表示領域を含み、前記制御部は、前記検出結果に基づくカーソル位置に応じて、前記複数の表示装置のうち前記カーソルを表示させる表示装置を判定することとしてもよい(第9の構成)。
【0023】
このような構成によれば、所謂マルチディスプレイにおいて、リモコンの指し示す位置が異なる表示領域間を移動した場合でも、リモコンの指し示す位置に対応する表示領域にカーソルを表示させることができる。
【0024】
また、上記第9の構成において、前記表示部における位置を規定するグローバル座標と、各々の前記表示領域における位置を規定するローカル座標と、が定義され、前記グローバル座標の位置として算出される前記カーソル位置は、前記判定された表示装置における前記ローカル座標の位置に変換されることとしてもよい(第10の構成)。
【0025】
このような構成によれば、カーソルを表示させる表示装置として判定された表示装置において、ローカル座標におけるカーソル位置に基づいてカーソルを表示させることができる。
【0026】
また、前記リモコンは、所定操作子を有し、前記制御部は、前記所定操作子が押し下げられたときに、前記カーソルの表示位置の情報を取得することとしてもよい(第11の構成)。
【0027】
また、上記第11の構成において、前記制御部は、前記所定操作子の押し下げを解除したときに、前記リモコンの角度、前記第1位置からリモコンまでの距離、及び前記第2位置からリモコンまでの距離の情報を取得することとしてもよい(第12の構成)。
【0028】
このような構成によれば、所定操作子を押下げた後、押下げを解除することで、キャリブレーション処理を行うことができ、ユーザにとっての操作感を向上させることができる。
【0029】
また、上記第1〜第12のいずれかの構成において、前記リモコンは、所定操作子を有し、前記制御部は、前記所定操作子の操作に基づき、前記リモコンを前記任意の方向から前記カーソルが表示される方向に向ける間、前記カーソルの表示位置を固定させることとしてもよい(第13の構成)。このような構成によれば、カーソルの表示位置が固定されるので、リモコンをカーソル表示の方向へ向けることが容易となる。
【0030】
また、上記第1から第13のいずれかの構成において、前記制御部は、前記カーソルの表示位置の情報と前記リモコンの角度の情報を対応付けて記憶部に記憶させることとしてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の表示装置によると、リモコンの指し示す位置とカーソルの位置との位置ずれを補正する際の利便性を向上することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0035】
<1.1 表示装置システムの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示装置システム100の構成を示す概略図である。
図1に示す表示装置システム100は、表示装置1と、表示装置1を遠隔操作可能なリモコン2と、を備えている。表示装置システム100では、リモコン2により、リモコン2が指し示す位置に表示装置100の表示部11においてカーソルCSを表示させるよう遠隔操作を行うことが可能である。なお、表示装置1は、具体的には、テレビ装置、PC用モニタ、デジタルサイネージなどとして構成される。
【0036】
表示装置1は、正面側に配置された矩形状の表示部11と、正面側に配置されたスピーカ12A、12Bを有する。スピーカ12A、12Bはそれぞれ、表示部11の左右方向中央位置より左側、右側に対応する位置に配置され、表示装置1の前方に向かって音声を発生するように構成される。
【0037】
図2は、表示装置1のブロック構成図である。
図2に示すように、表示装置1は、表示部11と、スピーカ12A、12Bと、外部入力部131と、チューナ132と、映像音声受信部14と、表示内容生成部15と、カーソル生成部16と、音声生成部17と、パルス音生成部18と、制御部19と、メモリ20と、通信部21と、を有している。表示装置1の各部は、制御部19により制御される。
【0038】
映像音声受信部14は、外部入力部131を介して、不図示のディスク装置等から映像信号および音声信号を受信するよう構成される。また、映像音声受信部14は、チューナ132を介して放送の映像音声信号を受信するよう構成される。表示内容生成部15は、映像音声受信部14により受信された映像信号に基づき、表示内容(表示映像)を生成するよう構成される。表示内容生成部15により生成された表示内容は、表示部11により表示される。
【0039】
音声生成部17は、映像音声受信部14により受信された音声信号に基づき、出力用の音声信号を生成するように構成される。音声生成部17により生成された音声信号は、スピーカ12A、12Bにより音声として出力される。すなわち、一対のスピーカ12A、12Bは、表示部1に表示される映像に対応する音声を出力するように構成される。
【0040】
通信部21は、例えばBlutooth(登録商標)、赤外線通信などに対応しており、リモコン2との間で信号を通信可能に構成される。カーソル生成部16は、通信部21によりリモコン2から受信された信号に基づき、表示部11に表示させるカーソルCSを生成するよう構成される。パルス音生成部18は、通信部21によりリモコン2から受信された信号に基づき、スピーカ12A、12Bから出力されるパルス音声を生成するよう構成される。なお、パルス音声は、可聴領域外の音声である。
【0041】
メモリ20は、表示装置1の電源がオフとされても記憶情報を維持する不揮発性メモリで構成され、制御部19により各種情報が記憶される。
【0042】
図3は、リモコン2のブロック構成図である。
図3に示すように、リモコン2は、操作部22と、ジャイロセンサ23と、マイク24と、制御部25と、通信部26と、を有している。
【0043】
操作部22は、不図示の複数の操作ボタン等を有し、操作された内容に応じた操作信号を出力する。ジャイロセンサ23は、リモコン2の本体部の姿勢角を検知するセンサである。マイク24は、表示装置1のスピーカ12A、12Bから出力されるパルス音声を取得するよう構成される。
【0044】
制御部25は、リモコン2の各部を制御する。通信部26は、表示装置1の通信部21との間で通信を行うよう構成される。操作部22により出力される操作信号、およびジャイロセンサ23による検知結果は、制御部25を介して通信部26により表示装置1へ送信される。
【0045】
<1.2 カーソル表示制御>
次に、
図4Aおよび
図4Bに示すフローチャートを参照して表示装置システム100におけるカーソル表示制御について説明する。
【0046】
まず、ステップS1(
図4A)で、リモコン2の操作部22において電源オン操作が行われると、その旨の操作信号が通信部26から表示装置1の通信部21へ送信される。すると、制御部19は、表示装置1の電源をオンとする制御を行う。
【0047】
次にステップS2へ進み、制御部19は、操作部22において電源オフ操作がされたか否かを判定する。もし電源オフ操作がされた場合は(ステップS2のY)、ステップS25に進み、制御部19は、表示装置1の電源をオフとする制御を行う。ステップS2で、電源オフ操作がされていない場合は(ステップS2のN)、ステップS3に進む。
【0048】
ステップS3で、制御部19は、操作部22においてカーソル表示命令操作がされたか否かを判定する。もしカーソル表示命令操作がされていない場合は(ステップS3のN)、ステップS2に戻る。一方、カーソル表示命令操作がされた場合は(ステップS3のY)、ステップS4に進む。
【0049】
ステップS4で、制御部19は、カウンタを初期化する。そして、ステップS5に進み、制御部19は、メモリ20に記憶されたカーソル位置の位置にカーソルCSを表示するようカーソル生成部16に指示する。これにより、表示部11における対応する位置にカーソルCSが表示される。なお、カーソル位置は、表示部11の画面左右方向および画面上下方向の2次元座標の位置として規定される。
【0050】
次に、ステップS6に進み、制御部19は、操作部22において、カーソルCSの表示位置をリモコン2の指し示す位置に合せるキャリブレーション処理であるカーソル位置合わせ処理を行う命令操作がされた否かを判定する。このカーソル位置合わせ命令操作は、操作部22における所定ボタンを押下げることで行われる。
【0051】
もし、カーソル位置合わせ命令操作がされていない場合は(ステップS6のN)、後述するステップS8に進む。一方、カーソル位置合わせ命令操作がされた場合は(ステップS6のY)、ステップS7のカーソル位置合わせ処理に移行する。
【0052】
ステップS7のカーソル位置合わせ処理の流れを
図5のフローチャートに示す。カーソル位置合わせ処理が開始されると、まずステップS71で、制御部19は、現在のカーソルCSの画面左右方向の位置を示すカーソル座標位置Pos_iniをメモリ20に記憶する。ここで、
図7Aに、表示部11における現在のカーソルCSの画面左右方向位置をカーソル位置Cとして表す。なお、
図7Aにおいて、位置L,Rは、それぞれ、スピーカ12A、12Bの画面左右方向位置を示す。カーソル座標位置Pos_iniの基準点は、任意であるが、一例として
図7Aでは、表示部1の表示領域の左端を基準点Aとしている。すなわち、カーソル座標位置Pos_iniは、基準点Aからカーソル位置Cまでの距離となる。
【0053】
ここで、ユーザは、カーソル位置合わせ命令操作の所定ボタンを押し下げたまま、リモコン2の指し示す位置が現在表示されているカーソルCSの位置となるよう、リモコン2の本体部を把持する。この状態を
図7Bに示す。
図7Bは、
図7Aを上方から視た図である。
図7Bでは、リモコン2の指し示す位置が表示部1の画面左右方向のカーソル位置Cとなるようリモコン2が把持される状態を示す。カーソル位置合わせ命令操作の所定ボタンが押下げられた状態で、カーソル位置Cは固定される。
【0054】
そして、ユーザが上記のようにリモコン2を把持した状態で上記所定ボタンの押下げを解除する。すると、ステップS72で、リモコン2の制御部25は、上記押下げの解除を検知して、ジャイロセンサ23により検知されるリモコン2の左右方向の角度であるリモコン角度Deg_iniを通信部26を介して表示装置1へ送信し、制御部19がリモコン角度Deg_iniを取得する。制御部19は、取得したリモコン角度Deg_iniをカーソル座標位置Pos_iniと対応付けてメモリ20に記憶させる。リモコン角度Deg_iniは、リモコン2が所定方向を向いたときの角度を0度とし、その所定方向に対する角度値を示す。
【0055】
次に、ステップS73に進み、制御部25は、通信部26を介して表示装置1に左側音声出力命令を送る。制御部19は、これを受けてスピーカ12Aからパルス音声を出力するようパルス音生成部18に指示する。制御部25は、左側音声出力命令を送ったときに経過時間のカウントを開始しており、スピーカ12Aから出力されたパルス音声をマイク24により取得するまでの経過時間を計測する。次に、制御部25は、通信部26を介して表示装置1に右側音声出力命令を送る。制御部19は、これを受けてスピーカ12Bからパルス音声を出力するようパルス音生成部18に指示する。制御部25は、右側音声出力命令を送ったときに経過時間のカウントを開始しており、スピーカ12Bから出力されたパルス音声をマイク24により取得するまでの経過時間を計測する。
【0056】
これにより、制御部25は、左側音声、右側音声それぞれに対応した音声の到達に要する時間を取得することができる。この到達時間に基づいてスピーカ12A、12Bのそれぞれからリモコン2までのそれぞれの距離を算出することができる。
図7Bで示すと、左側のスピーカ12Aの位置Lからリモコン2の位置Sまでの距離であるLSと、右側のスピーカ12Bの位置Rからリモコン2の位置Sまでの距離であるRSを算出することとなる。
【0057】
ステップS74で、制御部19は、制御部25より通信部26を介して送られた上記各到達時間を取得し、上記各距離LS、RSを算出する。ここで、三角形SLRの面積をTとすれば、ヘロンの公式により、下記(1)式が成り立つ。
T=√s(s−LS)(s−RS)(s−LR) (1)
但し、s=(LS+RS+LR)/2
【0058】
また、Tについては、下記(2)式も成り立つ。
T=LR・dis/2 (2)
(1)式および(2)式より、下記(3)式が成り立つ。
dis=2T/LR=2/LR×√s(s−LS)(s−RS)(s−LR) (3)
距離LS、RSは算出されて既知であり、スピーカ12Aの位置Lとスピーカ12Bの位置R間の距離LRも既知であるため、上記(3)式により距離disを算出できる。
【0059】
制御部19は、このような方法により、距離disを算出する。つまり、ステップS74で、制御部19は、画面上からリモコン2までの距離disを取得する。距離disは、制御部19により、リモコン角度Deg_iniとカーソル座標位置Pos_iniに対応付けてメモリ20に記憶される。
【0060】
ステップS74で、カーソル位置合わせ処理は終了する。このように、ユーザは、リモコン2の所定ボタンを押下げ、カーソルCSの表示位置が固定された状態で、リモコンをカーソルCSの表示位置の方向に把持し、所定ボタンの押下げを解除することにより、カーソル座標位置Pos_ini、リモコン角度Deg_ini、および距離disを取得することができる。これらのパラメータは、後述するカーソル位置の演算処理に用いられ、リモコン2の指し示す位置とカーソルCSの表示位置を合せることができる。つまり、ステップS71〜S74の処理によりキャリブレーション処理が行われる。また、制御部19は、上記各パラメータをメモリ20に記憶する。
【0061】
なお、上記とは別の実施形態として、リモコン2の第1所定ボタンを押し下げると、ステップS7の処理が開始され、リモコンをカーソルCsの表示位置の方向に把持し、上記第1所定ボタンを再度押下げると、ステップS72〜S74が処理されるようにしてもよい。すなわち、上記第1所定ボタンは、カーソル固定用のボタンとなる。また、第1所定ボタンを再度押下げる代わりに、第1所定ボタンと異なる第2所定ボタンを押し下げることとしてもよい。また、リモコンにおける操作子としては、ボタン等のハードウェアに限らず、例えばタッチパネルにより操作する画像としてのキー等としてもよい。
【0062】
ステップS7でカーソル位置合わせ処理が終了すると、ステップS8(
図4B)に進み、制御部19は、操作部22においてカーソル非表示命令操作がされたか否かを判定する。もしカーソル非表示命令操作がされた場合は(ステップS8のY)、ステップS9に進み、制御部19は、カーソル生成部16にカーソルCSを非表示とするよう指示する。これにより、表示部11においてカーソルCSは表示されなくなる。その後、ステップS2に戻る。
【0063】
一方、ステップS8でカーソル非表示命令操作がされていない場合は(ステップS8のN)、ステップS10に進み、制御部19は、操作部22において電源オフ操作がされたか否かを判定する。もし電源オフ操作がされた場合は(ステップS10のY)、ステップS25に進み、表示装置1の電源はオフとなる。
【0064】
一方、ステップS10で電源オフ操作がされていない場合は(ステップS10のN)、ステップS11に進む。ステップS11で、制御部19は、ジャイロセンサ23による検知結果に基づき、リモコン2の姿勢角度に変化が生じたか否かを判定する。なお、この角度変化には、リモコン2本体部の左右方向の角度と、上下方向の角度が含まれる。少なくともいずれかの角度に変化が生じた場合に、角度変化が生じたと判定する。
【0065】
もしリモコン2の姿勢角度に変化が生じていない場合は(ステップS11のN)、ステップS12に進み、制御部19は、カウンタを加算する。そして、ステップS13に進み、制御部19は、カウンタが閾値より低いか否かを判定する。もし閾値より低い場合は(ステップS13のY)、ステップS8に戻る。
【0066】
一方、リモコン2の姿勢角度に変化が生じず、カウンタの加算が累積されることにより、カウンタが閾値以上となった場合は(ステップS13のN)、ステップS14に進み、制御部19は、カーソル生成部16にカーソルCSを非表示とするよう指示する。これにより、表示部11においてカーソルCSは表示されなくなる。その後、ステップS2に戻る。これにより、リモコン2が例えば机上に置かれたままである等の場合に、自動的にカーソルCSを非表示にすることができる。
【0067】
一方、ステップS11で、リモコンの姿勢角度に変化が生じた場合(ステップS11のY)、ステップS15に進み、制御部19は、カウンタを初期化する。そして、ステップS16に進む。ステップS16で、制御部19は、カーソルCSの表示位置を演算するカーソル位置演算処理を行う。ここで、カーソルCSの画面左右方向の座標位置と、画面上下方向の座標位置を演算するが、ここでは、
図6を用いて画面左右方向の座標位置の演算について説明する。なお、画面上下方向の座標位置の演算については、ジャイロセンサ23により検知されるリモコン2の上下方向の角度に基づき行われる。
【0068】
図6は、カーソルCSの画面左右方向の座標位置を演算する処理の流れを示すフローチャートである。
図6の処理が開始されると、まずステップS161で、制御部19は、ジャイロセンサ23の検知結果に基づき、現在のリモコン2の左右方向の角度であるリモコン角度Deg_curを取得する。リモコン角度Deg_curは、リモコン角度Deg_iniと同様、リモコン2が上記所定方向を向いたときの角度を0度とし、その所定方向に対する角度値を示す。
【0069】
そして、ステップS162に進み、制御部19は、メモリ20に記憶されたカーソル座標位置Pos_ini、リモコン角度Deg_ini、および距離disと、上記取得されたリモコン角度Deg_curに基づき、カーソル位置を演算する。
【0070】
ここで、
図7Bを参照して、カーソル位置Pを演算する算出式について説明する。
三平方の定理より、下記(4)式が成り立つ。
LO=√(LS
2−dis
2) (4)
また、OC=LC−LO (5)
LC=Pos_ini−AL (6)
(4)式〜(6)式により、下記(7)式が成り立つ。
OC=(Pos_ini−AL)−√(LS
2−dis
2) (7)
一方、tan(∠CSO)=OC/disより、
∠CSO=tan
−1(OC/dis) (8)
また、∠PSO=∠CSO+(Deg_cur−Deg_ini) (9)
ここで、tan(∠PSO)=OP/dis (10)
上記(10)式に上記(9)式を代入すると、
tan(∠CSO+(Deg_cur−Deg_ini))=OP/dis (11)
上記(11)式に上記(8)式を代入すると、
tan(tan
−1(OC/dis)+(Deg_cur−Deg_ini))=OP/dis (12)
上記(12)式を変形すると、
OP=dis×tan(tan
−1(OC/dis)+(Deg_cur−Deg_ini)) (13)
ここで、AP=AL+LO+OP (14)
上記(14)式に上記(4)式と上記(13)式を代入すると、
AP=AL+√(LS
2−dis
2)+dis×tan(tan
−1(OC/dis)+(Deg_cur−Deg_ini)) (15)
ここで、上記(15)式におけるOCは上記(7)式から算出できる。従って、カーソル位置Pを基準点Aからの距離として、上記(15)式に基づき演算することができる。
【0071】
次に、ステップS163に進み、制御部19は、上記算出されたカーソル位置が表示部1の画面左右の両端以内であるか、つまり表示領域以内にあるか否かを判定する。もし画面左右両端以内である場合は(ステップS163のY)、ステップS164に進み、カーソル位置を上記算出結果であるとして決定する。一方、カーソル位置が画面左右両端より外にある場合は(ステップS163のN)、ステップS165に進み、カーソル位置を上記算出結果ではなく、直前のカーソル位置(メモリ20に記憶)として決定する。
【0072】
ステップS164またはS165によりカーソル位置演算処理は終了する。このようにカーソル位置が演算されると、ステップS17に進み、制御部19は、演算されたカーソル位置にカーソルCSを表示部1に表示するようカーソル生成部16に指示する。これにより、演算されたカーソル位置にカーソルCSが表示される。
【0073】
そして、ステップS18で、制御部19は、演算されたカーソル位置をメモリ20に記憶する。この記憶は、上書きにより行う。
【0074】
次に、ステップS19で、制御部19は、操作部22においてカーソル非表示命令操作がされたか否かを判定する。もしカーソル非表示命令操作がされた場合は(ステップS19のY)、ステップS20に進み、制御部19は、カーソル生成部16にカーソルCSを非表示とするよう指示する。これにより、表示部11においてカーソルCSは表示されなくなる。その後、ステップS2に戻る。
【0075】
一方、カーソル非表示命令操作がされていない場合は(ステップS19のN)、ステップS21に進み、制御部19は、操作部22において電源オフ操作がされたか否かを判定する。もし電源オフ操作がされた場合は(ステップS21のY)、ステップS25に進み、表示装置1の電源はオフとなる。ステップS18で記憶されたカーソル位置は、ステップS20でカーソル非表示となり、その後、カーソル表示命令操作がされた場合に(ステップS3のY)、カーソルCSの表示位置として用いられる(ステップS5)。または、ステップS18で記憶されたカーソル位置は、ステップS21で電源オフとなった場合に、その後、電源オンとされた場合に、カーソルCSの表示位置として用いられる(ステップS5)。
【0076】
一方、ステップS21で電源オフ操作がされていない場合は(ステップS21のN)、ステップS6に戻り、操作部22においてカーソル位置合わせ命令操作がされたか否かを判定する。
【0077】
このように本実施形態では、リモコン2と画面との距離が変化する等によりカーソルCSの表示位置がリモコン2の指し示す位置とずれた場合でも、カーソル位置合わせ命令操作を行うことで、カーソル位置合わせ処理(キャリブレーション処理)が行われ、以降、その処理結果に基づいてカーソル位置が演算されて表示されるので、上記位置ずれを補正することができる。このとき、カーソル位置合わせ処理では、現在のカーソル位置のみに対して行うことができるので、従来のような3点(画面中央および両端)の位置にリモコンを合せる必要が無い。また、表示画面における任意のカーソル位置に対してカーソル位置合わせ処理を行うことができる。従って、ユーザにとっての利便性を高めることができる。
【0078】
図6に示す処理(ステップS16のカーソル位置演算処理)が行われ、算出されたカーソル位置が画面両端より外に位置する場合は、ステップS165により、カーソル位置は直前のカーソル位置として決定される。従って、リモコン2を一方向に回転させ、算出されるカーソル位置が表示領域外となった場合、カーソル位置自体は仮想的に決定されるが、実際に表示されるカーソルCSは画面端に固定される。そして、リモコン2を逆方向に回転させ、算出されるカーソル位置が表示領域内となれば、算出された位置にカーソルは表示される(ステップS164)。このとき、リモコン2の指し示す位置とカーソルCSの表示位置にずれは生じない。従って、ユーザにとって違和感のないカーソルの操作性を実現できる。
【0079】
なお、
図6に示す処理において、算出されたカーソル位置が画面端の外にある場合(ステップS163のN)、算出されたカーソル位置の画面端からの距離を制御部19が取得してもよい。この場合、ステップS17のカーソルの表示(すなわち画面端での表示)において、制御部19は、上記取得した距離に応じた点滅方法、または色表示によりカーソルCSを表示するようカーソル生成部16に指示する。点滅方法であれば、例えば上記取得した距離が長くなるほど、点滅速度を上昇させる等である。
【0080】
これにより、リモコン2の指し示す位置が表示領域の、より外部となるほど、画面端に固定されたカーソルCSの表示態様が変化するので、ユーザにとって直観的な操作感を実現できる。
【0081】
また、カーソル位置合わせ処理において、各スピーカ12A、12Bとリモコン2との距離(
図7での距離LS、RS)を取得するのに、各スピーカから出力するパルス音声を利用したが、これに限ることない。例えば、表示部11の左右方向中央位置より左側、右側にそれぞれ異なる色の光を出射する発光部を設け、リモコン2に受光部を設け、各色の光がリモコン2に到達する時間を計測することで上記各距離を取得するようにしてもよい。
【0083】
<2.1 マルチディスプレイの構成>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る表示装置システム200の構成を示す概略図である。
図8に示す表示装置システム200は、第1表示装置1A、第2表示装置1B、および第3表示装置1Cを有するマルチディスプレイ150と、リモコン2とから構成される。マルチディスプレイ150は、例えばデジタルサイネージ等として構成されるものである。マルチディスプレイ150は、スピーカ12A、12Bも備える。
【0084】
第1表示装置1Aの表示部11A、第2表示装置1Bの表示部11B、および第3表示装置1Cの表示部11Cは、横方向(左右方向)に配列される。すなわち、マルチディスプリ150は、横方向に3つ並べられた画面により表示を行う。また、マルチディスプレイ150の全表示画面(表示部11A〜11Cから構成される画面)の左右方向中央位置より左側および右側にそれぞれスピーカ12A、12Bが配置される。表示装置システム200においては、全表示画面に表示されるカーソルCSの位置をリモコン2により遠隔操作することが可能である。なお、リモコン2の構成は、先述した第1実施形態(
図3)と同様である。
【0085】
図9は、マルチディスプレイ150のブロック構成図である。
図9に示すように、マルチディスプレイ150は、第1表示装置1A、第2表示装置1B、第3表示装置1C、およびスピーカ12A、12Bを有している。
【0086】
第1表示装置1Aは、表示部11A、外部入力部131、チューナ132、映像音声受信部14、表示内容生成部15A、カーソル生成部16A、音声生成部17、パルス音生成部18、制御部19A、メモリ20、および通信部21を有している。スピーカ12A、12Bは、表示装置1Aの外部において、音声生成部17およびパルス音生成部18に接続される。
【0087】
第2表示装置1Bは、表示部11B、表示内容生成部15B、カーソル生成部16B、および制御部19Bを有している。第3表示装置1Cは、表示部11C、表示内容生成部15C、カーソル生成部16C、および制御部19Cを有している。
【0088】
第1表示装置1Aは、先述した第1実施形態の表示装置1(
図2)と同様の構成としている。制御部19Aは、制御部19B、19Cと通信を行うことができる。通信部21は、リモコン2の通信部26との間で信号の通信を行う。表示内容生成部15Aは、映像音声受信部14により受信された映像のうち全表示画面の中央に位置する表示部11Aに表示させる映像を生成するよう構成される。表示内容生成部15Bは、映像音声受信部14により受信された映像のうち全表示画面の左端に位置する表示部11Bに表示させる映像を生成するよう構成される。表示内容生成部15Cは、映像音声受信部14により受信された映像のうち全表示画面の右端に位置する表示部11Cに表示させる映像を生成するよう構成される。これにより、表示部11A〜11Cにより構成される全表示画面に一つのコンテンツとしての映像が表示される。
【0089】
このとき、音声生成部17は、映像音声受信部14により受信された音声信号に基づき、出力用の音声信号を生成するように構成される。音声生成部17により生成された音声信号は、スピーカ12A、12Bにより音声として出力される。すなわち、一対のスピーカ12A、12Bは、全表示画面に表示される映像に対応する音声を出力するように構成される。
【0090】
また、カーソル生成部16A〜16Cは、それぞれ表示部11A〜11Cに表示させるカーソルCSを生成するよう構成される。カーソル生成部16A〜16Cは、いずれか一つがカーソルCSを生成するとき、残りのものはカーソルCSを生成しないよう制御される。
【0091】
<2.2 カーソル表示制御>
次に、このような本実施形態に係る表示装置システム200におけるカーソル表示制御について
図10Aおよび
図10Bに示すフローチャートを参照して説明する。なお、本フローチャートの処理では、先述した第1実施形態に係る処理(
図4A、
図4B)と基本的に類似しているので、適宜説明は簡略化しつつ本実施形態に特有な処理について特に説明する。
【0092】
ステップS30(
図10A)で、リモコン2の操作部22において電源オン操作がされると、通信部21の操作信号の受信により、制御部19Aは、マルチディスプレイ150の電源をオンとする制御を行う。
【0093】
その後、電源オフ操作がされず(ステップS31のN)、カーソル表示命令操作がされた場合は(ステップS32のY)、ステップS33に進み、カウンタが初期化され、ステップS34に進む。
【0094】
ステップS34で、制御部19Aは、メモリ20に記憶されたカーソル位置を読み出す。ここで、
図8に示すように、マルチディスプレイ150の全表示画面における上下方向座標X、および左右方向座標Yとするグローバル座標におけるカーソルCSの位置が定義される。メモリ20に記憶されるカーソル位置は、上記グローバル座標での座標位置である。
【0095】
ステップS34で、制御部19Aは、メモリ20から読み出したカーソル位置が表示部11A〜11Cのいずれの表示領域に属するかに基づき、表示装置1A〜1Cのうちカーソルを表示させる表示装置である表示モニタを特定する。
【0096】
次に、ステップS35で、制御部19Aは、表示モニタが表示装置1Aである場合は、それ以外の表示装置1B、1Cを非表示モニタであるとして、自己をカーソル表示イネーブルとし、他の各制御部19B、19Cにそれぞれカーソル表示ディスエーブルを通知する。また、制御部19Aは、表示モニタが表示装置1Bまたは1Cである場合は、表示モニタに対応する制御部19Bまたは19Cにカーソル表示イネーブルを通知し、自己をカーソル表示ディスエーブルとし、非表示モニタに対応する制御部19Bまたは19Cにカーソル表示ディスエーブルを通知する。
【0097】
そして、ステップS36で、カーソル表示イネーブルとされた制御部19A〜19Cのいずれかは、メモリ20から読み出されたカーソル位置をグローバル座標からローカル座標へ変換する。ここで、ローカル座標とは、表示部11A〜11Cの個々の表示領域内で定義される座標である。カーソル表示ディスエーブルとされた制御部19A〜19Cのいずれかは、対応するカーソル生成部16A〜16Cに対してカーソルを生成しないよう指示する。
【0098】
次に、ステップS37で、カーソル表示イネーブルとされた制御部19A〜19Cのいずれかは、ローカル座標へ変換されたカーソル位置を対応するカーソル生成部16A〜16Cに対して通知し、カーソルを生成するよう指示する。これにより、表示モニタであるいずれかの表示装置にカーソルが表示される。
【0099】
次に、ステップS38に進み、制御部19Aは、カーソル位置合わせ命令操作がされたか否かを判定し、もしされている場合に(ステップS38のY)、ステップS39のカーソル位置合わせ処理の実行に移行する。
【0100】
ここでのカーソル位置合わせ処理は、先述した第1実施形態に係る処理(
図5)と同様である。特に、ステップS71では、グローバル座標での現在のカーソル位置をカーソル座標位置Pos_iniとして記憶する。また、ステップS73では、パルス音生成部18により、全表示画面の左右方向中央位置より左側、右側にそれぞれ配置されるスピーカ12A、12Bからパルス音声が出力される。カーソル位置合わせ処理にて取得された各パラメータは、メモリ20に記憶される。
【0101】
その後、カーソル非表示命令操作がなく(ステップS40のN)、電源オフ操作がなく(ステップS42のN)、リモコンの姿勢角に変化が生じた場合(ステップS43のY)、ステップS47に進み、カウンタが初期化され、ステップS48のカーソル位置演算処理の実行に移行する。
【0102】
ここでのカーソル位置演算処理は、先述した第1実施形態に係る処理(
図6)と同様である。但し、ステップS162においては、グローバル座標におけるカーソル位置を算出する。また、ステップS163では、算出されたカーソル位置が全表示画面左右の両端以内であるか、つまり表示領域以内にあるか否かを判定する。
【0103】
そして、ステップS49〜S51にかけては、先述したステップS34〜S36と同様の処理が行われ、ステップS52において、表示装置1A〜1Cのうち表示モニタとされた表示装置にカーソルが表示される。そして、ステップS53において、演算されたカーソル位置(グローバル座標)がメモリ20に記憶される。
【0104】
このような本実施形態によれば、複数の表示部から構成される全表示画面における任意の表示位置のカーソルCSに対してカーソル位置合わせ処理(キャリブレーション処理)を行うことができる。そして、リモコン2を一方向に回転させると、リモコン2の指し示す位置に表示されるカーソルCSが隣り合う表示装置間を移動しつつ表示され、全表示画面の端まで来ると位置が固定される。
【0105】
なお、第1実施形態で述べた種々の変形例は、本第2実施形態においても同様に適用可能である。
【0106】
<3.第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、先述した第1実施形態におけるカーソル表示制御における変形例となる。具体的には、
図4Aで示す処理におけるステップS7のカーソル位置合わせ処理については、
図11に示すフローチャートの処理を行う。
【0107】
なお、ここでは、先述したようにリモコン2の操作部22において所定ボタンが押下げられてカーソル位置合わせ命令操作がされたとする(ステップS6のY)。
図11の処理が開始されると、まずステップS711で、制御部19は、現在のカーソル表示位置であるカーソル座標位置Pos_iniをメモリ20に記憶する。
【0108】
ここで、ユーザは、
図12に示すように、リモコン2の所定ボタンを押し下げたまま、リモコン2の指し示す方向が現在のカーソル表示位置Cから画面に対して延ばした垂線上に位置するようリモコン2を把持し、所定ボタンの押下げを解除する。なお、上記でリモコン2の指し示す方向とは、リモコン2の前端に対して垂直に前方へ延びる方向である。
【0109】
すると、ステップS712で、リモコン2の制御部25は、ジャイロセンサ23により検知されたリモコン2の角度であるリモコン角度Deg_iniを通信部26を介して表示装置1に送信し、制御部19はリモコン角度Deg_iniを取得する。
【0110】
そして、ステップS713で、制御部19は、表示部11に所定の入力用ウィンドウを表示するよう表示内容生成部15に指示する。これにより、表示部11に入力用ウィンドウが表示される。ここで、操作部22において操作することにより、入力用ウィンドウにおいて、リモコン2から画面までの距離disが入力される。これにより、ステップS714において、制御部19は、距離disを取得する。なお、
図12において、距離disは、カーソル位置Cからリモコン2の位置Sまでの距離となる。なお、距離disの入力は、直接数値を入力したり、選択肢から選択する等により行うことができる。
【0111】
ステップS714でカーソル位置合わせ処理は終了する。本実施形態では、その後、ステップS16(
図4B)のカーソル位置演算処理が実行されると、
図6に示した処理が実行される。特に、ステップS162においては、次のようにしてカーソル位置が算出される。
【0112】
図12において、位置Pは、角度を変化させた後のリモコン2の指し示す位置である。
図12において、tan(∠PSC)=距離CP/距離disとなり、∠PSC=Deg_cur−Deg_iniである。従って、距離CPを算出することができ、カーソル位置Cはカーソル座標位置Pos_iniであるので、位置Pを特定することができる。すなわち、位置Pとしてカーソル位置を算出できる。
【0113】
このような本実施形態によっても、第1実施形態と同様な効果を享受することができる。
【0114】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。