特許第6881370号(P6881370)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881370
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】吸込み具及び電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20210524BHJP
【FI】
   A47L9/04 A
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-60267(P2018-60267)
(22)【出願日】2018年3月27日
(65)【公開番号】特開2019-170501(P2019-170501A)
(43)【公開日】2019年10月10日
【審査請求日】2019年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】近藤 大介
(72)【発明者】
【氏名】内田 龍一
(72)【発明者】
【氏名】山岸 直樹
(72)【発明者】
【氏名】相馬 公義
【審査官】 田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−057284(JP,A)
【文献】 特開2018−011621(JP,A)
【文献】 特開2005−230514(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/140870(WO,A1)
【文献】 特開2011−019819(JP,A)
【文献】 特開2008−036067(JP,A)
【文献】 特開2013−031550(JP,A)
【文献】 特開2010−110344(JP,A)
【文献】 特開平08−056875(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/018688(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に吸込み口が形成されたケースと、
ケースに設けられた支持部と、
前記吸込み口の後方に配置され、一部が前記ケースの前記下面より下方に突出するローラと、
を備え、
前記ローラは、
前記支持部に回転可能に支持された軸体と、
前記軸体に設けられた第1植毛と、
前記軸体に設けられた第2植毛と、
を備え、
前記第1植毛、前記第2植毛より長く、柔らかい吸込み具。
【請求項2】
下面に吸込み口が形成されたケースと、
ケースに設けられた支持部と、
前記吸込み口の後方に配置され、一部が前記ケースの前記下面より下方に突出するローラと、
を備え、
前記ローラは、
前記支持部に回転可能に支持された軸体と、
前記軸体に設けられた第1植毛と、
前記軸体に設けられた第2植毛と、
を備え、
前記第1植毛は直毛であり、前記第2植毛は縮毛である吸込み具。
【請求項3】
前記支持部は、前記ケースが後方に移動すると前記ローラが回転し、前記ケースが前方に移動すると前記ローラが回転しないように前記軸体を支持する請求項1又は請求項2に記載の吸込み具。
【請求項4】
前記ローラより前方に配置された回転ブラシを更に備え、
前記回転ブラシと前記ローラとの間に、前記吸込み口の少なくとも一部が配置された請求項1から請求項3の何れか一項に記載の吸込み具。
【請求項5】
下面に吸込み口が形成された吸込み具と、
前記吸込み口からごみを吸込むための気流を発生させる送風機と、
前記吸込み具の支持部に着脱可能であり、前記支持部に支持されると前記吸込み口の後方に配置され、一部が前記吸込み具の前記下面より下方に突出する第1ローラと、
前記支持部に着脱可能であり、前記支持部に支持されると前記吸込み口の後方に配置され、一部が前記吸込み具の前記下面より下方に突出する第2ローラと、
を備え、
前記第1ローラは、
前記支持部に回転可能に支持される第1軸体と、
前記第1軸体に設けられ第1植毛及び前記第1植毛と仕様の異なる第2植毛と、
を備え、
前記第2ローラは、
前記支持部に回転可能に支持される第2軸体と、
前記第2軸体に設けられた第3植毛
を備え、
前記第3植毛は、前記第1植毛及び前記第2植毛と仕様が異な電気掃除機。
【請求項6】
前記第2ローラは、前記第2軸体に設けられた第4植毛を更に備え、
前記第4植毛は、前記第1植毛及び前記第3植毛と仕様が異なる請求項5に記載の電気掃除機。
【請求項7】
前記第1植毛は、前記第2植毛より長く、柔らかい請求項5又は請求項6に記載の電気掃除機。
【請求項8】
前記第1植毛は直毛であり、前記第2植毛は縮毛である請求項5又は請求項6に記載の電気掃除機。
【請求項9】
前記支持部は、前記吸込み具が後方に移動すると前記第1ローラが回転し、前記吸込み具が前方に移動すると前記第1ローラが回転しないように前記第1ローラを支持する請求項5から請求項8の何れか一項に記載の電気掃除機。
【請求項10】
前記吸込み具は回転ブラシを更に備え、
前記吸込み口の少なくとも一部は前記回転ブラシの後方に配置され、
前記回転ブラシは、前記支持部に支持された前記第1ローラより前方に配置される請求項5から請求項9の何れか一項に記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、吸込み具及び電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、電気掃除機が記載されている。特許文献1に記載された電気掃除機は、吸込み具を備える。この吸込み具は、ブラシバーと後方ローラとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6193495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された電気掃除機の後方ローラは、ストリップで覆われている。特許文献1には、ストリップの材料がブラシバーの房状の材料と同じであること以外に、ストリップに関する記載がない。特許文献1に記載された電気掃除機では、後方ローラが種々の機能を備えることができないといった問題があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされた。この発明の目的は、吸込み口の後方に配置されるローラに種々の機能を備えさせることができる吸込み具を提供することである。また、この発明の他の目的は、このような吸込み具を備えた電気掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る吸込み具は、下面に吸込み口が形成されたケースと、ケースに設けられた支持部と、吸込み口の後方に配置され、一部がケースの下面より下方に突出するローラと、を備える。ローラは、支持部に回転可能に支持された軸体と、軸体に設けられた第1植毛と、軸体に設けられた第2植毛と、を備える。第1植毛、第2植毛より長く、柔らかい
この発明に係る吸込み具は、下面に吸込み口が形成されたケースと、ケースに設けられた支持部と、吸込み口の後方に配置され、一部がケースの下面より下方に突出するローラと、を備える。ローラは、支持部に回転可能に支持された軸体と、軸体に設けられた第1植毛と、軸体に設けられた第2植毛と、を備える。第1植毛は直毛であり、第2植毛は縮毛である。
【0007】
この発明に係る電気掃除機は、下面に吸込み口が形成された吸込み具と、吸込み口からごみを吸込むための気流を発生させる送風機と、吸込み具の支持部に着脱可能であり、支持部に支持されると吸込み口の後方に配置され、一部が吸込み具の下面より下方に突出する第1ローラと、支持部に着脱可能であり、支持部に支持されると吸込み口の後方に配置され、一部が吸込み具の下面より下方に突出する第2ローラと、を備える。第1ローラは、支持部に回転可能に支持される第1軸体と、第1軸体に設けられ第1植毛及び第1植毛と仕様の異なる第2植毛と、を備える。第2ローラは、支持部に回転可能に支持される第2軸体と、第2軸体に設けられた第3植毛、を備える。第3植毛は、第1植毛及び第2植毛と仕様が異な
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、吸込み口の後方に配置されるローラに、種々の機能を備えさせることができる。

【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における電気掃除機の例を示す図である。
図2】電気掃除機に備えられた機器の電気的な接続例を示す。
図3】吸込み具の正面図である。
図4】吸込み具の平面図である。
図5】吸込み具の底面図である。
図6】吸込み具の側面図である。
図7図4のA−A断面を示す図である。
図8】吸込み具の他の例を示す底面図である。
図9】吸込み具の他の例を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照し、本発明を説明する。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における電気掃除機1の例を示す図である。図1は、一例として、キャニスター型の電気掃除機1を示す。電気掃除機1は、スティック型でも良い。電気掃除機1は、ハンディ型でも良い。電気掃除機1は、例えば吸込み具2、延長パイプ3、操作体4、ホース5、及び本体6を備える。図2は、電気掃除機1に備えられた機器の電気的な接続例を示す。
【0012】
吸込み具2は、延長パイプ3の一方の端部に接続される。吸込み具2は、延長パイプ3に着脱可能である。延長パイプ3は、伸縮可能である。延長パイプ3の他方の端部に操作体4が接続される。延長パイプ3は、操作体4に着脱可能である。操作体4は、ハンドル7を備える。ハンドル7に操作部8が備えられる。電気掃除機1の使用者は、掃除する際にハンドル7を持ち、吸込み具2を動かす。使用者は、例えばハンドル7を持つ手で操作部8を操作する。
【0013】
操作体4に、ホース5の一方の端部が接続される。ホース5の他方の端部は、本体6に接続される。ホース5は、本体6に着脱可能である。本体6は、例えば送風機9、制御装置10、及び集塵装置11を備える。
【0014】
吸込み具2に、吸込み口12(図1では図示せず)が形成される。送風機9は、吸込み口12からごみを吸込むための気流を発生させる。吸込み口12から吸込まれたごみは集塵装置11に溜まる。制御装置10は、電気掃除機1に備えられた電気機器を制御する。制御装置10は、例えば操作部8から入力された情報に基づいて電気機器の制御を行う。送風機9は、制御装置10によって制御される。
【0015】
図3は、吸込み具2の正面図である。図4は、吸込み具2の平面図である。図5は、吸込み具2の底面図である。図6は、吸込み具2の側面図である。吸込み具2に関しては、ハンドル7を持って掃除する人の向きを基準に、図3に示すように上下を特定する。同様に、図4に示すように前後及び左右を特定する。吸込み具2は、例えばケース20、接続パイプ21、回転ブラシ22、モータ23、支持部24、及びローラ25を備える。
【0016】
ケース20は、図4に示すように、上方から見て全体が長方形状である。ケース20の下面に、ごみを吸込むための吸込み口12が形成される。吸込み具2が床に置かれると、ケース20の下面は床に対向する。ケース20の下面は、吸込み具2の下面である。接続パイプ21は、ケース20の後方中央部から斜め上向きに延びる。接続パイプ21の内側に形成された空間は、ケース20の内側に形成された空間に通じる。延長パイプ3の一方の端部は、接続パイプ21に接続される。
【0017】
図7は、図4のA−A断面を示す図である。回転ブラシ22は、ケース20に回転可能に支持される。回転ブラシ22の回転軸26は、ケース20の内側に形成された空間に左右方向に配置される。回転ブラシ22のうち回転軸26から下方に延びる部分は、吸込み口12を通過する。即ち、回転ブラシ22は、少なくともその一部がケース20から下方に突出する。回転ブラシ22は、絨毯等の内部に入り込んだごみを掻き出すためのブラシである。吸込み口12の少なくとも一部は、回転ブラシ22の後方に配置される。
【0018】
モータ23は、回転ブラシ22を回転させるための駆動力を発生する。即ち、回転ブラシ22は、モータ23によって回転駆動される。モータ23は、ケース20に支持される。モータ23は、ケース20の内側に形成された空間に配置される。モータ23の駆動力は、例えばベルト27によって回転ブラシ22に伝達される。モータ23は、制御装置10に電気的に接続される。モータ23は、制御装置10によって制御される。
【0019】
支持部24は、ローラ25を支持するための部材である。支持部24は、ケース20に設けられる。本実施の形態では、支持部24がケース20に一体的に設けられる例を示す。支持部24は、例えば吸込み口12より後方に配置される。
【0020】
ローラ25は、支持部24に回転可能に支持される。例えば、ローラ25は双方向に回転可能である。ローラ25は、吸込み口12の後方に配置される。なお、回転ブラシ22は、ローラ25より前方に配置されている。回転ブラシ22とローラ25との間には、吸込み口12の少なくとも一部が配置される。ローラ25は、例えば軸体28、植毛29、及び植毛30を備える。ローラ25は、複数種類の植毛を備えるローラの一例である。本実施の形態では、最も簡単な例としてローラ25が2種類の植毛を備える例を示す。ローラ25は、3種類以上の植毛を備えても良い。
【0021】
軸体28は、ローラ25の回転軸である。軸体28は、支持部24に回転可能に支持される。軸体28は、例えば回転ブラシ22の回転軸26と平行に配置される。植毛29は第1植毛の例であり、軸体28に設けられる。植毛30は第2植毛の例であり、軸体28に設けられる。軸体28は、植毛29及び植毛30によって覆われる。植毛29及び植毛30のうち軸体28から下方に延びる部分の先端は、ケース20の下面より下方に配置される。即ち、ローラ25は、少なくともその一部がケース20の下面より下方に突出する。
【0022】
図4及び図5に示す例では、植毛29は、螺旋状に配置される。植毛30は、軸体28の全体を覆うように配置される。植毛30が軸体28を覆う面積は、植毛29が軸体28を覆う面積より広い。
【0023】
植毛29は、特定の仕様の植毛である。植毛30は、特定の仕様の植毛である。植毛29の仕様は、植毛30の仕様とは異なる。以下に、植毛29の仕様が植毛30の仕様と異なる例について詳しく説明する。
【0024】
例えば、植毛29は、植毛30の硬さとは異なる硬さを有する。植毛29は、植毛30の長さとは異なる長さを有しても良い。植毛29の硬さ及び長さが植毛30の硬さ及び長さと異なっても良い。例えば、植毛29は植毛30より長く、柔らかい。かかる場合、植毛29によって床とのシール性を確保できる。また、吸込み具2が後方に進む場合は、絨毯等の内部に入り込んだごみを植毛30によって掻き出すことができる。
【0025】
他の例として、植毛29は、植毛30の形状とは異なる形状を有しても良い。例えば、植毛29は直毛であり、植毛30は縮毛である。かかる場合、植毛29によって床とのシール性を確保できる。また、植毛30によってごみを絡めて捕捉することができる。なお、植毛29が縮毛であり、植毛30が直毛であっても良い。
【0026】
他の例として、花粉、或いはダニの死骸といった特定のアレルギー物質の働きを抑制する効果を持っているか否かによって仕様が相違しても良い。例えば、植毛29には、アレルギー物質の働きを抑制するための特定の処理が施される。植毛30には、アレルギー物質の働きを抑制するための特定の処理は施されない。上記「アレルギー物質の働きを抑制する」とは、例えば、アレルギー物質を無害なたんぱく質に変えることである。この例では、植毛30を他の機能に特化させることができる。例えば、植毛30によって床とのシール性を確保しても良い。なお、植毛30に、アレルギー物質の働きを抑制するための特定の処理が施され、植毛29に、アレルギー物質の働きを抑制するための特定の処理が施されなくても良い。
【0027】
他の例として、帯電を防止する効果を持っているか否かによって仕様が相違しても良い。例えば、植毛30は、植毛29の表面抵抗値より低い表面抵抗値を有する。この例では、植毛29を他の機能に特化させることができる。例えば、植毛29によって床とのシール性を確保しても良い。なお、植毛29が、植毛30の表面抵抗値より低い表面抵抗値を有しても良い。
【0028】
他の例として、植毛29の密度と植毛30の密度とを異なる値にしても良い。例えば、植毛30の密度は、植毛29の密度より高い。この例でも、植毛29を他の機能に特化させることができる。例えば、植毛29によって床とのシール性を確保しても良い。
【0029】
本実施の形態に示す例では、ローラ25は、仕様が異なる複数種類の植毛を備える。このため、本実施の形態に示す例であれば、ローラ25に、植毛の仕様に応じた種々の機能を備えさせることができる。
【0030】
以下に、吸込み具2が採用可能な他の機能について説明する。吸込み具2は、可能であれば、以下に示す複数の機能を組み合わせて採用しても良い。
【0031】
本実施の形態では、ローラ25が双方向に回転可能である例について説明した。これは一例である。例えば、ローラ25は、一方向にのみ回転可能であっても良い。吸込み具2は、ローラ25の回転方向を切替えるための手段を備えても良い。
【0032】
例えば、支持部24は、吸込み具2が床に置かれた状態でケース20が後方に移動するとローラ25が回転するように軸体28を支持する。支持部24は、吸込み具2が床に置かれた状態でケース20が前方に移動するとローラ25が回転しないように軸体28を支持する。この例では、吸込み具2を前方に動かすと、植毛29及び植毛30によって床面を拭取ることができる、吸込み具2を後方に動かすと、植毛29及び植毛30が捕捉したごみを吸引することができる。この例では、ごみの拭取り効果を高めるために、植毛30の密度を植毛29の密度より高くしても良い。同様に、ごみの拭取り効果を高めるために、植毛29を直毛にし、植毛30を縮毛にしても良い。
【0033】
本実施の形態では、植毛29が螺旋状に配置される例について説明した。これは一例である。図8は、吸込み具2の他の例を示す底面図である。図8は、植毛29が直線状に配置される例を示す。植毛29は、軸体28に平行になるように一直線状に配置される。図8に示す例でも、植毛30は、軸体28の全体を覆うように配置される。
【0034】
図9は、吸込み具2の他の例を示す底面図である。図9に示す例では、植毛29は、軸体28の長手方向の中央部に設けられる。軸体28の長手方向の中央部に植毛30は設けられていない。一方、植毛30は、軸体28の一方の端部と他方の端部とに設けられる。軸体28の両端部に植毛29は設けられていない。植毛29は、軸体28の一方の端部に設けられた植毛30と軸体28の他方の端部に設けられた植毛30との間に配置される。
【0035】
図9に示す例では、ローラ25の端部でのごみの拭取り効果を高めるために、植毛30の密度を植毛29の密度より高くしても良い。同様に、ローラ25の端部でのごみの拭取り効果を高めるために、植毛29を直毛にし、植毛30を縮毛にしても良い。
【0036】
本実施の形態では、回転ブラシ22がモータ23で駆動される例について説明した。これは一例である。回転ブラシ22は、例えば送風機9の駆動時に発生する気流によって回転駆動されても良い。
【0037】
上述したように、本実施の形態に示す例であれば、ローラ25に、植毛の仕様に応じた種々の機能を備えさせることができる。このため、例えば電気掃除機1の販売形態として、1台の電気掃除機1に複数のローラ25を含めても良い。
【0038】
一例として、1台の電気掃除機1に2本のローラ25が含まれる場合を考える。以下の説明では、便宜的に、一方のローラ25に関しては符号の後にaを付し、他方のローラ25に関しては符号の後にbを付して表記する。また、以下の説明では、ローラ25a及びローラ25bは、吸込み具2に含まれないものとする。
【0039】
ローラ25aは第1ローラの例であり、吸込み具2の支持部24に着脱可能である。ローラ25aが支持部24に支持されると、ローラ25aは、吸込み口12の後方に配置される。ローラ25aが支持部24に支持されると、ローラ25aは、一部が吸込み具2の下面より下方に突出する。ローラ25aとして、上述した何れの例を採用しても良い。また、吸込み具2が回転ブラシ22を備える場合、回転ブラシ22は、支持部24に支持されたローラ25aより前方に配置される。
【0040】
ローラ25bは第2ローラの例であり、吸込み具2の支持部24に着脱可能である。ローラ25bが支持部24に支持されると、ローラ25bは、吸込み口12の後方に配置される。ローラ25aが支持部24に支持されると、ローラ25bは、一部が吸込み具2の下面より下方に突出する。ローラ25bとして、上述した何れの例を採用しても良い。
【0041】
また、例えば、支持部24は、吸込み具2が床に置かれた状態でケース20が後方に移動するとローラ25aが回転するようにローラ25aを支持する。支持部24は、吸込み具2が床に置かれた状態でケース20が前方に移動するとローラ25aが回転しないようにローラ25aを支持する。このように構成することにより、回転しないローラ25aによる床面の拭き掃除を行うことができる。
【0042】
ローラ25aは、例えば軸体28a(第1軸体の例)、植毛29a(第1植毛の例)、及び植毛29aと仕様の異なる植毛30a(第2植毛の例)を備える。ローラ25bは、例えば軸体28b(第2軸体の例)、植毛29b(第3植毛の例)、及び植毛29bと仕様の異なる植毛30b(第4植毛の例)を備える。軸体28aは、支持部24に回転可能に支持される。軸体28bは、支持部24に回転可能に支持される。例えば、植毛29aの仕様は、植毛30aの仕様と異なる。植毛29bの仕様は、植毛30bの仕様と異なる。また、植毛29aの仕様は、植毛29bの仕様と異なる。植毛29aの仕様は、植毛30bの仕様とは異なる。なお、植毛30aの仕様と植毛30bの仕様とは同じであっても良いし、異なっても良い。植毛30aの仕様は、植毛29bの仕様と異なることが好ましい。この例であれば、使用者は、電気掃除機1を使用する際に、掃除場所或いは用途等に応じて好みのローラ25を選択することができる。なお、ローラ25aまたはローラ25bの一方は、1種類の植毛を備えるようにしても良い。そして、少なくともローラ25aまたはローラ25bに仕様の異なる複数の植毛が設けられる場合、ローラ25bに設けられる植毛は、ローラ25aに設けられる植毛と仕様が異なる植毛を含むように構成しても良い。
【符号の説明】
【0043】
1 電気掃除機、 2 吸込み具、 3 延長パイプ、 4 操作体、 5 ホース、 6 本体、 7 ハンドル、 8 操作部、 9 送風機、 10 制御装置、 11 集塵装置、 12 吸込み口、 20 ケース、 21 接続パイプ、 22 回転ブラシ、 23 モータ、 24 支持部、 25 ローラ、 26 回転軸、 27 ベルト、 28 軸体、 29 植毛(第1植毛)、 30 植毛(第2植毛)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9