特許第6881520号(P6881520)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881520
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】エレベーターのドア装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 13/28 20060101AFI20210524BHJP
   B66B 13/18 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   B66B13/28 D
   B66B13/18 C
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-148783(P2019-148783)
(22)【出願日】2019年8月14日
(65)【公開番号】特開2021-31192(P2021-31192A)
(43)【公開日】2021年3月1日
【審査請求日】2020年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】布施 航
(72)【発明者】
【氏名】矢沢 千明
(72)【発明者】
【氏名】青木 儀一
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 俊一郎
(72)【発明者】
【氏名】田口 彰吾
(72)【発明者】
【氏名】田中 輝緒
(72)【発明者】
【氏名】椎橋 佑至
(72)【発明者】
【氏名】中村 裕之
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−155094(JP,A)
【文献】 特開昭54−047253(JP,A)
【文献】 中国実用新案第203922351(CN,U)
【文献】 特開平05−116876(JP,A)
【文献】 特開2020−125207(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0075202(US,A1)
【文献】 特開昭54−108333(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/088632(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 13/28
B66B 13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗場に形成された出入口を開閉する乗場ドアと、
前記乗場ドアに設けられ、かごが前記乗場に停止している時に前記かごのかごドアの動きに合わせて前記乗場ドアを動かすための連動装置と、
進入防止装置と、
前記出入口を横断するように前記進入防止装置を配置するための作動装置と、
を備え、
前記作動装置は、
前記乗場ドアの端面から突出し、前記進入防止装置に連結するための第1位置と前記進入防止装置から外れ、前記乗場ドアの端面から突出しない第2位置とに配置可能な連結部材と、
前記かごが前記乗場に停止している時に前記かごドアが開くと、前記かごドアに設けられた第1部材に押されて変位する第1変位部材と、
前記第1変位部材が前記第1部材に押されて変位すると、前記第1位置に配置されていた前記連結部材を前記第2位置に変位させる伝達機構と、
を備えたエレベーターのドア装置。
【請求項2】
前記伝達機構は、
前記乗場ドアに設けられた軸と、
前記軸を中心に回転可能であり、前記連結部材を支持するリンクと、
を備え、
前記第1変位部材が前記第1部材に押されて変位すると、前記リンクが回転して前記連結部材が斜め上方に移動することにより、前記第1位置に配置されていた前記連結部材が前記第2位置に変位する請求項1に記載のエレベーターのドア装置。
【請求項3】
前記進入防止装置は、
前記第1位置に配置された前記連結部材が先端部に掛かる棒状部材と、
前記棒状部材を保持する保持部材と、
前記乗場ドアから離れる方向に前記棒状部材に力を加えるばね部材と、
を備えた請求項1又は請求項2に記載のエレベーターのドア装置。
【請求項4】
前記進入防止装置は、
前記第1位置に配置された前記連結部材が先端部に掛かる紐状部材と、
前記紐状部材を巻取る巻取り機と、
を備えた請求項1又は請求項2に記載のエレベーターのドア装置。
【請求項5】
前記連動装置は、前記乗場ドアに設けられた第2変位部材を備え、
前記第2変位部材は、前記かごが前記乗場に停止している時に前記かごドアが開くと、前記第1部材に押されて変位し、
前記第2変位部材が前記第1部材に押されて変位すると、前記乗場ドアが解錠される請求項1から請求項4の何れか一項に記載のエレベーターのドア装置。
【請求項6】
前記連動装置は、前記乗場ドアに設けられた第2変位部材を備え、
前記第2変位部材は、前記かごが前記乗場に停止している時に前記かごドアが開くと、前記かごドアに設けられた第2部材に押されて変位し、
前記第2変位部材が前記第2部材に押されて変位すると、前記乗場ドアが解錠される請求項1から請求項4の何れか一項に記載のエレベーターのドア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターのドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にエレベーターのドア装置が記載されている。特許文献1に記載されたドア装置は、安全ロープを備える。例えば、かごが他の階の乗場に停止している時に乗場ドアが開けられると、出入口を横切るように安全ロープが配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−155094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたドア装置では、安全ロープの端にフックが掛けられることにより、安全ロープが引き出される。このフックは、先端がドアの端面から突出する。このため、乗客がかごに乗るために出入口を通過すると、フックの先端が乗客の服等に引っ掛かるといった問題があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされた。この発明の目的は、乗客がかごに乗り降りする時の邪魔にならず、且つかごが停止していない乗場において保守員が不用意に出入口に進入してしまうことを防止できるエレベーターのドア装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターのドア装置は、乗場に形成された出入口を開閉する乗場ドアと、乗場ドアに設けられ、かごが乗場に停止している時にかごのかごドアの動きに合わせて乗場ドアを動かすための連動装置と、進入防止装置と、出入口を横断するように進入防止装置を配置するための作動装置と、を備える。作動装置は、乗場ドアの端面から突出し、進入防止装置に連結するための第1位置と進入防止装置から外れ、乗場ドアの端面から突出しない第2位置とに配置可能な連結部材と、かごが乗場に停止している時にかごドアが開くと、かごドアに設けられた第1部材に押されて変位する第1変位部材と、第1変位部材が第1部材に押されて変位すると、第1位置に配置されていた連結部材を第2位置に変位させる伝達機構と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエレベーターのドア装置であれば、乗客がかごに乗り降りする時の邪魔にならず、且つかごが停止していない乗場において保守員が不用意に出入口に進入してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1におけるドア装置を備えたエレベーター装置の例を示す図である。
図2図1のA部を拡大した図である。
図3】ドア組立てを昇降路から見た図である。
図4】ドア組立ての上部を示す図である。
図5図3のB−B断面を示す図である。
図6】ドア組立ての下部を示す図である。
図7】乗場出入口を横断するように進入防止装置が配置された例を示す図である。
図8】実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。
図9】実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。
図10】乗場出入口を横断するように進入防止装置が配置された例を示す図である。
図11】実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。
図12】実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。
図13】実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。
図14】実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面を参照し、本発明を説明する。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるドア装置を備えたエレベーター装置の例を示す図である。エレベーター装置は、かご1及びつり合いおもり2を備える。かご1は、昇降路3を上下に移動する。つり合いおもり2は、昇降路3を上下に移動する。かご1及びつり合いおもり2は、主ロープ4によって昇降路3に吊り下げられる。主ロープ4は、かご1及びつり合いおもり2を昇降路3に吊り下げる手段の一例である。
【0011】
主ロープ4は、巻上機5の駆動綱車6に巻き掛けられる。かご1は、巻上機5によって駆動される。巻上機5は、制御装置7によって制御される。図1は、昇降路3の上方の機械室8に巻上機5及び制御装置7が設置される例を示す。巻上機5及び制御装置7は、昇降路3に設置されても良い。巻上機5が昇降路3に設置される場合、巻上機5は、昇降路3の頂部に設置されても良いし、昇降路3のピットに設置されても良い。
【0012】
図1は、かご1がある階の乗場20に停止している例を示す。かご1は、電動機9、及びドア組立て10を備える。かご1が停止する各乗場20に、ドア組立て21が設けられる。
【0013】
図2は、図1のA部を拡大した図である。ドア組立て10は、かごドア11、ドアレール12、敷居13、及びベーン14を備える。かごドア11は、ドアパネル16、ドアハンガー17、及びドアローラ18を備える。
【0014】
ドアパネル16は、かご1に形成された出入口を開閉する。以下においては、かご1に形成された出入口のことをかご出入口とも表記する。ドアハンガー17は、ドアパネル16から上方に延びるようにドアパネル16の上部に設けられる。ドアローラ18は、ドアハンガー17に回転可能に設けられる。ドアレール12は、かご出入口の上方に水平に配置される。ドアローラ18がドアレール12の上に乗せられることにより、かごドア11がドアレール12に吊り下げられる。
【0015】
電動機9は、かごドア11を開閉するための駆動力を発生させる。ドアローラ18がドアレール12の上面を転がることにより、かごドア11の上部の移動が案内される。かごドア11の下部の移動は、敷居13によって案内される。ベーン14は、かごドア11に設けられる。ベーン14の機能については後述する。
【0016】
図3は、ドア組立て21を昇降路3から見た図である。ドア組立て21は、乗場ドア22、ドアレール26、敷居27、連動装置28、進入防止装置35、及び作動装置40を備える。乗場ドア22は、ドアパネル23、ドアハンガー24、及びドアローラ25を備える。
【0017】
ドアパネル23は、乗場20に形成された出入口を開閉する。以下においては、乗場20に形成された出入口のことを乗場出入口とも表記する。ドアハンガー24は、ドアパネル23から上方に延びるようにドアパネル23の上部に設けられる。ドアローラ25は、ドアハンガー24に回転可能に設けられる。ドアレール26は、乗場出入口の上方に水平に配置される。ドアローラ25がドアレール26の上に乗せられることにより、乗場ドア22がドアレール26に吊り下げられる。ドアローラ25は、ドアレール26の上面を転がる。これにより、乗場ドア22の上部の移動が案内される。乗場ドア22の下部の移動は、敷居27によって案内される。
【0018】
本実施の形態では、ドア組立て21が両開き方式の乗場ドア22を備える例を示す。即ち、ドア組立て21は、一対の乗場ドア22を備える。以下において乗場ドア22を個別に特定する必要がある場合、図3に示すように、一方の乗場ドアに関しては符号の後にaを付す。同様に、他方の乗場ドアに関しては符号の後にbを付す。即ち、乗場ドア22aは、ドアパネル23a、ドアハンガー24a、及びドアローラ25aを備える。乗場ドア22bは、ドアパネル23b、ドアハンガー24b、及びドアローラ25bを備える。
【0019】
連動装置28は、ドアハンガー24に設けられる。連動装置28は、かごドア11の動きに合わせて乗場ドア22を動かすための装置である。例えば、5階の乗場20に設けられた連動装置28は、かご1が5階の乗場20に停止している時にかごドア11の動きに合わせて乗場ドア22を動かす機能を有する。以下においては、乗場20に設けられた機器に関して説明する場合、その機器が設けられた乗場のことを当該乗場とも表記する。連動装置28は、当該乗場20にかご1が停止していなければ、乗場ドア22を施錠する。例えば、連動装置28は、かご1が他の階の乗場20に停止していれば、乗場ドア22を施錠する。図4は、ドア組立て21の上部を示す図である。連動装置28は、錠部材29、軸30、ローラ31、腕32、及びローラ33を備える。
【0020】
軸30は、ドアハンガー24aに設けられる。錠部材29は、軸30を介してドアハンガー24aに設けられる。即ち、錠部材29は、軸30を中心に回転する。錠部材29は、施錠位置と解錠位置とに変位可能である。施錠位置は、乗場ドア22を施錠するための位置である。図4は、錠部材29が施錠位置に配置された例を示す。施錠位置に配置された錠部材29は、先端部分が受け部材34に対向する。錠部材29が施錠位置に配置された状態で乗場ドア22が全閉位置から開放方向に移動すると、錠部材29の先端部分が受け部材34に掛かる。これにより、乗場ドア22の開放動作が阻止される。
【0021】
解錠位置は、乗場ドア22の開閉を可能にするための位置である。錠部材29が解錠位置に配置されていれば、乗場ドア22が開放方向に移動しても、錠部材29は受け部材34に接触しない。なお、錠部材29は、ばね等の部材(図示せず)によって施錠位置に配置されるように常に力を受ける。このため、連動装置28に外力が作用しなければ、錠部材29は施錠位置に配置される。錠部材29が解錠位置に配置されることによって乗場ドア22は解錠される。
【0022】
ローラ31は、軸30を介してドアハンガー24aに設けられる。即ち、ローラ31は、軸30を中心に回転する。腕32は、錠部材29と一体化されており、軸30を中心に回転する。腕32は、軸30から斜め上方に延びる。腕32の上方の端部に、ローラ33が回転可能に設けられる。例えば、ローラ33の径は、ローラ31の径と同じである。ローラ33の回転中心は、ローラ31の回転中心よりドアハンガー24bに近い位置に配置される。
【0023】
図4では、かご1が乗場20に停止した直後のベーン14の位置を一点鎖線で示している。かご1が乗場20に停止すると、ローラ31及びローラ33は、ベーン14を構成する2つのプレートの間に配置される。この状態でかごドア11が開放方向に移動すると、ベーン14がローラ33に接触する。ベーン14がローラ33に接触した後もかごドア11が開放方向に移動すると、ローラ33は、ベーン14に押されることによって変位する。これにより、腕32及び錠部材29が軸30を中心に回転し、錠部材29が解錠位置に配置される。即ち、乗場ドア22が解錠される。その後、ベーン14がローラ31に接触するまでローラ33が変位すると、ローラ31がベーン14に押されることによって乗場ドア22の移動が開始される。即ち、乗場ドア22がかごドア11とともに開放方向に移動する。
【0024】
図5は、図3のB−B断面を示す図である。図6は、ドア組立て21の下部を示す図である。進入防止装置35は、ドアパネル23bに設けられる。図6は、2つの進入防止装置35がドアパネル23bに設けられた例を示す。進入防止装置35は、乗客が昇降路3に立ち入ることを防止するための装置である。例えば、5階の乗場20に設けられた進入防止装置35は、かご1が5階に停止していない時に乗場ドア22が開放されると、乗場出入口を横断するように配置される。進入防止装置35は、当該乗場20にかご1が停止している時に乗場ドア22が開放されても、乗場出入口を横断するようには配置されない。
【0025】
進入防止装置35は、例えば紐状部材36、及び巻取り機37を備える。巻取り機37は、ドアパネル23bに設けられる。紐状部材36は、巻取り機37に巻取られる。紐状部材36は、巻取り機37に内蔵されたばね部材(図示せず)によって、巻取り機37に巻取られるように常に力を受ける。紐状部材36のうち巻取り機37から引き出された部分は、案内部材38によって90度回転し、縦向きに配置される。紐状部材36は、先端部にピン39を備える。紐状部材36の先端部は、外力が作用しなければドアパネル23bの端面からドアパネル23a側に突出しないように配置される。
【0026】
作動装置40は、ドアパネル23aに設けられる。作動装置40の一部は、ドアハンガー24aに設けられても良い。作動装置40は、乗場出入口を横断するように進入防止装置35を配置するための装置である。作動装置40は、連結部材41、変位部材42、及び伝達機構43を備える。
【0027】
連結部材41は、乗場出入口を横断するように進入防止装置35を配置するために、進入防止装置35に連結される部材である。連結部材41は、第1位置と第2位置とに配置可能である。第1位置は、進入防止装置35に連結するための位置である。図6に示すように、連結部材41はフック44を備える。フック44がピン39に掛かることにより、連結部材41は、進入防止装置35に連結される。連結部材41が第1位置に配置されていれば、フック44は、ドアパネル23aの端面からドアパネル23b側に突出する。図6では、第1位置に配置された連結部材41を実線で示している。
【0028】
第2位置は、進入防止装置35から外れる位置である。即ち、連結部材41が第2位置に配置されていれば、フック44はピン39に掛からない。図6では、第2位置に配置された連結部材41を破線で示している。連結部材41が第2位置に配置されていれば、連結部材41は、ドアパネル23aの端面から突出しない。乗場ドア22がかごドア11とともに移動する場合、連結部材41は第2位置に配置される。
【0029】
変位部材42は、当該乗場20にかご1が停止している時にかごドア11が開くと、かごドア11に設けられた部材に押されて変位する。伝達機構43は、変位部材42の変位を連結部材41に伝達するための機構である。伝達機構43は、変位部材42が上記部材に押されて変位すると、第1位置に配置されていた連結部材41を第2位置に変位させる。
【0030】
図3から図6に示す例では、変位部材42は、ローラ33の直下に配置されたローラである。また、図3から図6に示す例では、変位部材42を押して変位させるための部材はベーン14である。図3から図6に示す例では、伝達機構43は、リンク45〜48、及び軸49〜50を備える。
【0031】
軸49は、ドアパネル23aに設けられる。リンク45は、軸49を介してドアパネル23aに設けられる。即ち、リンク45は、軸49を中心に回転する。リンク45の一方の端部は、軸49に支持された部分から斜め上方に延びる。リンク45の一方の端部に、変位部材42が回転可能に設けられる。リンク45のもう一方の端部は、軸49に支持された部分から側方に延びる。リンク45のもう一方の端部に、リンク46の上側の端部が回転可能に連結される。
【0032】
軸50は、ドアパネル23aに設けられる。リンク47は、軸50を介してドアパネル23aに設けられる。即ち、リンク47は、軸50を中心に回転する。リンク47の一方の端部は、軸50に支持された部分から斜め上方に延びる。リンク47の一方の端部に、連結部材41の上側の端部が回転可能に設けられる。即ち、連結部材41は、リンク47によって支持される。リンク47のもう一方の端部は、軸50に支持された部分から側方に延びる。リンク47のもう一方の端部に、リンク46の下側の端部が回転可能に連結される。
【0033】
また、リンク48は、リンク47のうち、軸50に支持された部分から斜め上方に延びる部分と平行に配置される。リンク48の一方の端部に、連結部材41の下側の端部が回転可能に設けられる。即ち、連結部材41は、リンク48によって支持される。リンク48のもう一方の端部は、ドアパネル23aに回転可能に設けられる。
【0034】
変位部材42に外力が作用していなければ、連結部材41は第1位置に配置される。例えば、かご1が当該乗場20に停止していなければ、連結部材41は第1位置に配置される。かご1が当該乗場20に停止していない状態で乗場ドア22が開放されると、フック44がピン39に掛かる。フック44がピン39に掛かった後も乗場ドア22が開放方向に移動すると、ピン39がフック44に引かれ、紐状部材36が巻取り機37から引き出される。これにより、乗場出入口を横断するように紐状部材36がドアパネル23aとドアパネル23bとの間に配置される。図7は、乗場出入口を横断するように進入防止装置35が配置された例を示す図である。
【0035】
一方、かご1がある乗場20に停止すると、その乗場20のローラ31及びローラ33は、ベーン14を構成する2つのプレートの間に配置される。また、変位部材42も、図4に示すように、ベーン14を構成する2つのプレートの間に配置される。この状態でかごドア11が開放方向に移動すると、ベーン14が変位部材42に接触する。ベーン14が変位部材42に接触した後もかごドア11が開放方向に移動すると、変位部材42は、ベーン14に押されることによって変位する。これにより、リンク45が軸49を中心にC方向に回転する。リンク45がC方向に回転することにより、リンク46は、図4及び図6に示すようにD方向に移動する。
【0036】
リンク46がD方向に変位すると、リンク47は、軸50を中心にE方向に回転する。これにより、連結部材41が斜め上方に移動し、第1位置に配置されていた連結部材41が第2位置に変位する。連結部材41の第2位置への変位は、ベーン14がローラ31に接触することによって完了する。上述したように、第2位置に配置された連結部材41は、ドアパネル23aの端面から突出しない。また、連結部材41が第2位置に配置されると、フック44はピン39に掛からない。このため、ベーン14がローラ31を押すことによって乗場ドア22が開放動作を開始しても、紐状部材36は巻取り機37から引き出されない。
【0037】
本実施の形態に示す例であれば、かご1が停止していない乗場20において、保守員が不用意に乗場出入口に進入してしまうことを防止できる。また、本実施の形態に示す例であれば、乗客がかご1を乗り降りする際に進入防止装置35及び伝達機構43が通行の妨げになることもない。
【0038】
図8及び図9は、実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。図8は、図5に相当する図である。図9は、図6に相当する図である。図8及び図9に示す例では、進入防止装置35が上述した例と相違する。
【0039】
図8及び図9に示す例では、進入防止装置35は、棒状部材51、保持部材52、及びばね部材53を備える。保持部材52は、ドアパネル23bに設けられる。保持部材52は、棒状部材51が乗場ドア22の移動方向に変位可能となるように棒状部材51を保持する。ばね部材53は、ドアパネル23aから離れる方向に棒状部材51に常に力を加える。棒状部材51は、先端部にピン39を備える。棒状部材51の先端部は、外力が作用しなければドアパネル23bの端面からドアパネル23a側に突出しないように配置される。
【0040】
図8及び図9に示す例でも、変位部材42に外力が作用していなければ、連結部材41は第1位置に配置される。かご1が当該乗場20に停止していない状態で乗場ドア22が開放されると、フック44がピン39に掛かる。フック44がピン39に掛かった後も乗場ドア22が開放方向に移動すると、ピン39がフック44に引かれ、棒状部材51が保持部材52から引き出される。これにより、乗場出入口を横断するように棒状部材51がドアパネル23aとドアパネル23bとの間に配置される。図10は、乗場出入口を横断するように進入防止装置35が配置された例を示す図である。
【0041】
かご1がある乗場20に停止すると、その乗場20の変位部材42は、ベーン14を構成する2つのプレートの間に配置される。この状態でかごドア11が開放方向に移動すると、変位部材42がベーン14に押されて変位し、リンク46はD方向に移動する。リンク46がD方向に変位すると、リンク47は、軸50を中心にE方向に回転する。これにより、連結部材41が斜め上方に移動し、第1位置に配置されていた連結部材41が第2位置に変位する。第2位置に配置された連結部材41は、ドアパネル23aの端面から突出しない。また、連結部材41が第2位置に配置されると、フック44はピン39に掛からない。このため、ベーン14がローラ31を押すことによって乗場ドア22が開放動作を開始しても、棒状部材51は保持部材52から引き出されない。
【0042】
図8から図10に示す例であってもかご1が停止していない乗場20において、保守員が不用意に乗場出入口に進入してしまうことを防止できる。また、乗客がかご1を乗り降りする際に進入防止装置35及び伝達機構43が通行の妨げになることもない。
【0043】
図11及び図12は、実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。図11は、図5に相当する図である。図12は、図6に相当する図である。図11及び図12に示す例では、変位部材42及び伝達機構43が図3から図7に示す例と相違する。
【0044】
図11及び図12に示す例では、変位部材42は、進入防止装置35と同じような高さに配置されたローラである。また、図11及び図12に示す例では、変位部材42を押して変位させるための部材はカム15である。カム15は、かごドア11に設けられる。カム15は、ベーン14の下方に配置される。図11及び図12に示す例では、伝達機構43は、リンク47〜48、及び軸50を備える。
【0045】
軸50は、ドアパネル23aに設けられる。リンク47は、軸50を介してドアパネル23aに設けられる。リンク47は、軸50を中心に回転する。図11及び図12に示す例では、リンク47はL字形状の部材である。リンク47の一方の端部は、軸50に支持された部分から斜め上方に延びる。リンク47の一方の端部に、連結部材41の上側の端部が回転可能に設けられる。連結部材41は、リンク47によって支持される。リンク47のもう一方の端部は、軸50に支持された部分から斜め上方に延びる。リンク47のもう一方の端部に、変位部材42が回転可能に設けられる。
【0046】
図11及び図12に示す例でも、変位部材42に外力が作用していなければ、連結部材41は第1位置に配置される。かご1が当該乗場20に停止していない状態で乗場ドア22が開放されると、フック44がピン39に掛かる。フック44がピン39に掛かった後も乗場ドア22が開放方向に移動すると、ピン39がフック44に引かれ、紐状部材36が巻取り機37から引き出される。これにより、乗場出入口を横断するように紐状部材36がドアパネル23aとドアパネル23bとの間に配置される。
【0047】
一方、かご1がある乗場20に停止すると、その乗場20の変位部材42は、カム15に対向するように配置される。図12では、かご1が乗場20に停止した直後のカム15の位置を一点鎖線で示している。この状態でかごドア11が開放方向に移動すると、カム15が変位部材42に接触する。カム15が変位部材42に接触した後もかごドア11が開放方向に移動すると、変位部材42は、カム15に押されることによって変位する。これにより、リンク47が軸50を中心にE方向に回転する。
【0048】
リンク47がE方向に回転することにより、連結部材41が斜め上方に移動し、第1位置に配置されていた連結部材41が第2位置に変位する。連結部材41の第2位置への変位は、ベーン14がローラ31に接触することによって完了する。上述したように、第2位置に配置された連結部材41は、ドアパネル23aの端面から突出しない。また、連結部材41が第2位置に配置されると、フック44はピン39に掛からない。このため、ベーン14がローラ31を押すことによって乗場ドア22が開放動作を開始しても、紐状部材36は巻取り機37から引き出されない。
【0049】
図11及び図12に示す例であってもかご1が停止していない乗場20において、保守員が不用意に乗場出入口に進入してしまうことを防止できる。また、乗客がかご1を乗り降りする際に進入防止装置35及び伝達機構43が通行の妨げになることもない。
【0050】
図13及び図14は、実施の形態1におけるドア装置の他の例を示す図である。図13は、図5に相当する図である。図14は、図6に相当する図である。図13及び図14に示す例は、図11及び図12に示す例において、図8から図10に示す進入防止装置35を採用したものに相当する。図13及び図14に示す例においても、上述した各例が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 かご、 2 つり合いおもり、 3 昇降路、 4 主ロープ、 5 巻上機、 6 駆動綱車、 7 制御装置、 8 機械室、 9 電動機、 10 ドア組立て、 11 かごドア、 12 ドアレール、 13 敷居、 14 ベーン、 15 カム、 16 ドアパネル、 17 ドアハンガー、 18 ドアローラ、 20 乗場、 21 ドア組立て、 22 乗場ドア、 23 ドアパネル、 24 ドアハンガー、 25 ドアローラ、 26 ドアレール、 27 敷居、 28 連動装置、 29 錠部材、 30 軸、 31 ローラ、 32 腕、 33 ローラ、 34 受け部材、 35 進入防止装置、 36 紐状部材、 37 巻取り機、 38 案内部材、 39 ピン、 40 作動装置、 41 連結部材、 42 変位部材、 43 伝達機構、 44 フック、 45〜48 リンク、 49〜50 軸、 51 棒状部材、 52 保持部材、 53 ばね部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図14