特許第6881539号(P6881539)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6881539光電変換素子、固体撮像装置及び有機光吸収材料
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881539
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】光電変換素子、固体撮像装置及び有機光吸収材料
(51)【国際特許分類】
   H01L 51/42 20060101AFI20210524BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20210524BHJP
   H01L 27/30 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   H01L31/08 T
   H01L27/146 E
   H01L27/30
【請求項の数】15
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2019-182181(P2019-182181)
(22)【出願日】2019年10月2日
(62)【分割の表示】特願2016-520994(P2016-520994)の分割
【原出願日】2015年4月8日
(65)【公開番号】特開2020-36017(P2020-36017A)
(43)【公開日】2020年3月5日
【審査請求日】2019年10月18日
(31)【優先権主張番号】特願2014-106901(P2014-106901)
(32)【優先日】2014年5月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100094363
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 孝久
(74)【代理人】
【識別番号】100118290
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 正明
(72)【発明者】
【氏名】村田 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】須藤 美貴
(72)【発明者】
【氏名】西原 寛
(72)【発明者】
【氏名】坂本 良太
(72)【発明者】
【氏名】柿沼 純子
【審査官】 桂城 厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−199152(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/182262(WO,A1)
【文献】 Chika Kawabe et al.,"Properties of the keto amides formed by aminolysis of 3,7-diarylpyrano[4,3-c]pyran-1,5-dione derivatives: A Solid-State Reaction, Crystal Structures, and Thermal Analysis",Heterocycles,2007年 6月 5日,Vol.71, No.9,pp.1991-2001
【文献】 Mikihiro Hayashi et al.,"Double Lactonization in Triarylamine-Conjugated Dimethyl Diethynylfumarate: Formation of Intensely Colored and Luminescent Quadrupolar Molecules Including a Missing Structual Isomer of Pechmann Dyes",Journal of the American Chemical Society,2011年 8月15日,Vol.133, No.37,pp.14518-14521
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/00−31/20
H01L 51/42−51/48
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(10)から成る物質を含み、
光電変換材料層を構成する材料の昇華温度は250゜C以上である光電変換素子。
【請求項2】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(10)から成る物質を含み、
構造式(10)から成る物質のジクロロメタン溶液のモル吸収係数は1×104(dm3・mol-1・cm-1以上である光電変換素子。
【請求項3】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(20)から成る物質を含み、
光電変換材料層を構成する材料の昇華温度は250゜C以上である光電変換素子。
【請求項4】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(20)から成る物質を含み、
構造式(20)から成る物質のジクロロメタン溶液のモル吸収係数は1×104(dm3・mol-1・cm-1以上である光電変換素子。
【請求項5】
構造式(10)から成る物質のジクロロメタン溶液の光吸収スペクトルは、波長500nm乃至600nmの範囲において1つの極大値を有する請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項6】
構造式(20)から成る物質のジクロロメタン溶液の光吸収スペクトルは、波長400nm乃至500nmの範囲において1つの極大値を有する請求項3又は請求項4に記載の光電変換素子。
【請求項7】
光入射側の電極は透明導電材料から成る請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
【請求項8】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(10)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
光電変換材料層を構成する材料の昇華温度は250゜C以上である固体撮像装置。
【請求項9】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(10)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
構造式(10)から成る物質のジクロロメタン溶液のモル吸収係数は1×104(dm3・mol-1・cm-1以上である固体撮像装置。
【請求項10】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(20)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
光電変換材料層を構成する材料の昇華温度は250゜C以上である固体撮像装置。
【請求項11】
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(20)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
構造式(20)から成る物質のジクロロメタン溶液のモル吸収係数は1×104(dm3・mol-1・cm-1以上である固体撮像装置。
【請求項12】
以下の構造式(10)から成る物質を含み、
昇華温度は250゜C以上である有機光吸収材料。
【請求項13】
以下の構造式(20)から成る物質を含み、
昇華温度は250゜C以上である有機光吸収材料。
【請求項14】
以下の構造式(10)から成る物質を含み、
構造式(10)から成る物質のジクロロメタン溶液のモル吸収係数は1×104(dm3・mol-1・cm-1以上である有機光吸収材料。
【請求項15】
以下の構造式(20)から成る物質を含み、
構造式(20)から成る物質のジクロロメタン溶液のモル吸収係数は1×104(dm3・mol-1・cm-1以上である有機光吸収材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光電変換素子、固体撮像装置及び有機光吸収材料に関する。
【背景技術】
【0002】
有機材料を用いた光電変換素子(有機フォトダイオード)は、特定の色(波長帯)だけを光電変換することが可能である。そして、このような特徴を有するが故に、固体撮像装置における光電変換素子として用いる場合、オンチップカラーフィルター(OCCF)と光電変換素子との組合せから副画素が成り、副画素が2次元配列されている従来の固体撮像装置では不可能な、副画素を積層した構造を得ることが可能である。従って、入射する光を高効率で受光できることから、固体撮像装置の高感度化が見込まれる。また、デモザイク処理を必要としないことから偽色が発生しないといった利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−199152
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願人は、特開2011−199152において、高い選択的光吸収性を有し、しかも、高い光電変換効率を有する有機材料を用いた光電変換素子、及び、係る光電変換素子を組み込んだ固体撮像装置を提案したが、優れた熱安定性を有する有機材料、係る有機材料を用いた光電変換素子への強い要望がある。
【0005】
従って、本開示の目的は、優れた熱安定性を有する有機材料を用いた光電変換素子、係る光電変換素子を備えた固体撮像装置、及び、係る光電変換素子での使用に適した有機光吸収材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様あるいは第3の態様に係る光電変換素子は、
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
本開示の第1の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は以下の構造式(1)から成る物質を含み、
本開示の第3の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は以下の構造式(3)から成る物質を含む。
【0007】
【0008】
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。尚、これらの置換基は、一部が置換された基であってもよいし、無置換の基であってもよい。
【0009】
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様あるいは第4の態様に係る光電変換素子は、
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
本開示の第2の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は以下の構造式(2)から成る物質を含み、
本開示の第4の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は以下の構造式(4)から成る物質を含む。
【0010】
【0011】
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。尚、これらの置換基は、一部が置換された基であってもよいし、無置換の基であってもよい。
【0012】
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様〜第4の態様に係る固体撮像装置は、
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
本開示の第1の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は、上記の構造式(1)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
本開示の第2の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は、上記の構造式(2)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
本開示の第3の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は、上記の構造式(3)から成る物質を含む光電変換素子を備えており、
本開示の第4の態様に係る光電変換素子において、光電変換材料層は、上記の構造式(4)から成る物質を含む光電変換素子を備えている。
【0013】
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る有機光吸収材料は上記の構造式(1)から成る物質を含み、上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る有機光吸収材料は上記の構造式(2)から成る物質を含み、上記の目的を達成するための本開示の第3の態様に係る有機光吸収材料は上記の構造式(3)から成る物質を含み、上記の目的を達成するための本開示の第4の態様に係る有機光吸収材料は上記の構造式(4)から成る物質を含む。
【発明の効果】
【0014】
本開示において、光電変換材料層は、構造式(1)、(2)、(3)あるいは(4)から成る物質を含むが故に、即ち、光電変換材料層を構成する材料にはラクタム骨格が付与されているが故に、熱安定性の向上を図ることができる。そして、その結果、優れた熱安定性を有する有機材料を用いた光電変換素子、係る光電変換素子を備えた固体撮像装置、係る光電変換素子での使用に適した有機光吸収材料を提供することができる。また、係る構造式で表される有機材料は高い吸収係数(α)を有している。それ故、光電変換材料層の厚さを薄くすることが可能となり、従来の有機材料の有する欠点であった高抵抗、低移動度、低キャリア密度といった問題を解消することができ、高感度、高速応答性を有する光電変換素子あるいは固体撮像装置を提供することができる。尚、光電変換材料層の厚さを薄くすることによって、同一電位印加時に光電変換材料層に加わる電界強度Eを大きくすることができ、たとえ、移動度やキャリア密度が低くても、高い光電流を得ることが可能となる。しかも、分子設計の自由度が高く、多くの誘導体を設計することが可能である。また、光電変換材料層は、特定の波長の光を吸収するので、オンチップカラーフィルターが不要であり、光電変換素子の多層化を図ることが可能となる。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施例3の光電変換素子の模式的な断面図である。
図2図2は、実施例3の固体撮像装置の概念図である。
図3図3は、構造式(10)で示される3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン−1,5(6H)−ジオンの1H NMRのスペクトルデータである。
図4図4は、構造式(20)で示される3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−2,6−ナフチリジン−1,5(2H,6H)−ジオンの1H NMRのスペクトルデータである。
図5図5A及び図5Bは、それぞれ、構造式(10)で示される3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン−1,5(6H)−ジオン、及び、構造式(20)で示される3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−2,6−ナフチリジン−1,5(2H,6H)−ジオンのジクロロメタン溶液の吸収スペクトルを示すグラフである。
図6図6A及び図6Bは、それぞれ、構造式(10)で示される3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン−1,5(6H)−ジオン、及び、構造式(20)で示される3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−2,6−ナフチリジン−1,5(2H,6H)−ジオンの熱重量分析(TGA)結果を示すグラフである。
図7図7は、特開2011−199152に開示された物質の熱重量分析結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の第1の態様〜第4の態様に係る光電変換素子、固体撮像装置及び有機光吸収材料、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の第1の態様〜第4の態様に係る有機光吸収材料)
3.実施例2(本開示の第1の態様〜第4の態様に係る光電変換素子及び固体撮像装置)、その他
【0017】
[本開示の第1の態様〜第4の態様に係る光電変換素子、固体撮像装置及び有機光吸収材料、全般に関する説明]
本開示の第1の態様に係る光電変換素子、本開示の第1の態様に係る固体撮像装置及び本開示の第1の態様に係る有機光吸収材料を、総称して、『本開示の第1の態様』と呼ぶ場合があり、本開示の第2の態様に係る光電変換素子、本開示の第2の態様に係る固体撮像装置及び本開示の第2の態様に係る有機光吸収材料を、総称して、『本開示の第2の態様』と呼ぶ場合があり、本開示の第3の態様に係る光電変換素子、本開示の第3の態様に係る固体撮像装置及び本開示の第3の態様に係る有機光吸収材料を、総称して、『本開示の第3の態様』と呼ぶ場合があり、本開示の第4の態様に係る光電変換素子、本開示の第4の態様に係る固体撮像装置及び本開示の第4の態様に係る有機光吸収材料を、総称して、『本開示の第4の態様』と呼ぶ場合がある。
【0018】
本開示の第2の態様あるいは第4の態様において、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基であることが好ましく、この場合、R3=R5=R4=R6であることがより好ましく、更には、R3、R4、R5及びR6はメトキシ基であることが一層好ましい。あるいは又、本開示の第2の態様あるいは第4の態様において、R3=R5,R4=R6であることが好ましく、この場合、R3=R4=R5=R6であることがより好ましい。
【0019】
以上に説明した好ましい形態を含む本開示の第1の態様〜第4の態様において、光入射側の電極は透明導電材料から成る構成とすることが好ましい。係る電極を『透明電極』と呼ぶ。ここで、透明電極を構成する透明導電材料として、インジウム−錫酸化物(ITO,SnドープのIn23、結晶性ITO及びアモルファスITOを含む)、IFO(FドープのIn23)、酸化錫(SnO2)、ATO(SbドープのSnO2)、FTO(FドープのSnO2)、酸化亜鉛(AlドープのZnOやBドープのZnO、GaドープのZnOを含む)、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)、酸化チタン(TiO2)、スピネル形酸化物、YbFe24構造を有する酸化物を例示することができる。透明電極を形成する方法として、透明電極を構成する材料にも依るが、真空蒸着法や反応性蒸着法、各種のスパッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法といった物理的気相成長法(PVD法)、パイロゾル法、有機金属化合物を熱分解する方法、スプレー法、ディップ法、MOCVD法を含む各種の化学的気相成長法(CVD法)、無電解メッキ法、電解メッキ法を挙げることができる。場合によっては、もう一方の電極も透明導電材料から構成してもよい。
【0020】
透明性が不要である場合、第1電極あるいは第2電極を構成する導電材料として、第1電極あるいは第2電極をカソード(陰極)として機能させる場合、即ち、正孔を取り出す電極として機能させる場合、高仕事関数(例えば、φ=4.5eV〜5.5eV)を有する導電材料から構成することが好ましく、具体的には、金(Au)、銀(Ag)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、鉄(Fe)、イリジウム(Ir)、ゲルマニウム(Ge)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、テルル(Te)を例示することができる。一方、第1電極あるいは第2電極をアノード(陽極)として機能させる場合、即ち、電子を取り出す電極として機能させる場合、低仕事関数(例えば、φ=3.5eV〜4.5eV)を有する導電材料から構成することが好ましく、具体的には、アルカリ金属(例えばLi、Na、K等)及びそのフッ化物又は酸化物、アルカリ土類金属(例えばMg、Ca等)及びそのフッ化物又は酸化物、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、タリウム(Tl)、ナトリウム−カリウム合金、アルミニウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテリビウム等の希土類金属、あるいは、これらの合金を挙げることができる。あるいは又、第1電極や第2電極を構成する材料として、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、チタン(Ti)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)等の金属、あるいは、これらの金属元素を含む合金、これらの金属から成る導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子、不純物を含有したポリシリコン、炭素系材料、酸化物半導体、カーボン・ナノ・チューブ、グラフェン等の導電性物質を挙げることができるし、これらの元素を含む層の積層構造とすることもできる。更には、第1電極や第2電極を構成する材料として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]といった有機材料(導電性高分子)を挙げることもできる。また、これらの導電性材料をバインダー(高分子)に混合してペースト又はインクとしたものを硬化させ、電極として用いてもよい。
【0021】
第1電極や第2電極の形成方法として、これらを構成する材料にも依るが、後述する各種のPVD法;MOCVD法を含む各種のCVD法;後述する各種の塗布法;リフト・オフ法;ゾル−ゲル法;電着法;シャドウマスク法;電解メッキ法や無電解メッキ法あるいはこれらの組合せといったメッキ法;及び、スプレー法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができる。
【0022】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第4の態様において、光電変換材料層(あるいは又、有機光吸収材料薄膜、あるいは又、有機光吸収材料溶液)の光吸収スペクトルにおける光吸収ピークの波長(λmax)は550±50nmである構成とすることができる。
【0023】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第4の態様において、光電変換材料層(あるいは又、有機光吸収材料薄膜、あるいは又、有機光吸収材料溶液)の光吸収スペクトルは、波長500nm乃至600nmの範囲において1つの極大値を有する構成とすることができる。
【0024】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第4の態様において、光電変換材料層(あるいは又、有機光吸収材料薄膜)の吸収係数α(cm-1)は、1×104以上、好ましくは1.5×104以上であることが望ましい。また、光電変換材料層(あるいは又、有機光吸収材料溶液)のモル吸収係数ε(dm3・mol-1・cm-1)は、1×104dm3・mol-1・cm-1以上、望ましくは3×104dm3・mol-1・cm-1以上であることが好ましい。
【0025】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第4の態様において、光電変換材料層を構成する材料(あるいは又、有機光吸収材料)の昇華温度は250゜C以上であることが望ましい。
【0026】
以下の説明において、上記の構造式(1)、構造式(2)、構造式(3)あるいは構造式(4)から成る物質を含む本開示の有機光吸収材料を、便宜上、『本開示の有機光吸収材料等』と呼ぶ。尚、本開示の有機光吸収材料等の分子量として、2000以下、好ましくは500乃至1500、より好ましくは500乃至1000を例示することができる。また、以下において説明する「バルクヘテロ層」は、p型の有機光吸収材料及びn型の有機光吸収材料のいずれかを含む混合層から成る層であり、p型の有機光吸収材料又は有機透明材料、及び/又は、n型の有機光吸収材料又は有機透明材料は、本開示の有機光吸収材料等から成る。
【0027】
本開示の有機光吸収材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料、及び/又は、n型の有機光吸収材料又は有機透明材料として、芳香族単環系化合物、芳香族縮合環系化合物、複素単環系化合物、縮合複素環系化合物、ポリメチン系化合物、π共役低分子系化合物、カーボニウム化合物、スチリル系化合物、スチルベン系化合物、金属錯体系化合物、π共役高分子系化合物、σ共役系化合物、色素含有高分子系化合物、高分子錯体系化合物を挙げることができる。
【0028】
芳香族単環系化合物として、具体的には、トリアリルアミン系化合物及びその誘導体、ビフェニル系化合物及びその誘導体、ジフェノキノン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0029】
芳香族縮合環系化合物として、具体的には、ナフタレン、アントラセン、ペンタセンに代表されるアセン系化合物及びその誘導体、ルブレン系化合物及びその誘導体、フェナントレン系化合物及びその誘導体、フルオランテン系化合物及びその誘導体、トリフェニレン系化合物及びその誘導体、ピレン系化合物及びその誘導体、クリセン系化合物及びその誘導体、ペリレン系化合物及びその誘導体、コロネン系化合物及びその誘導体、インデン系化合物及びその誘導体、ビアントリル系化合物及びその誘導体、トリアントリレン系化合物及びその誘導体、フルオランテン系化合物及びその誘導体、アセアントリレン系化合物及びその誘導体、ペンタフェン系化合物及びその誘導体、テトラフェニレン系化合物及びその誘導体、ペロピレン系化合物及びその誘導体、テリレン系化合物及びその誘導体、ビスアントリレン系化合物及びその誘導体、クォーターテリレン系化合物及びその誘導体、インダン系化合物及びその誘導体、ルビセン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0030】
複素単環系化合物として、具体的には、チオフェン系化合物及びその誘導体、ピラゾリン系化合物及びその誘導体、アゾール系化合物及びその誘導体、オキサゾール系化合物及びその誘導体、オキサジアゾール系化合物及びその誘導体、ピラン系化合物及びその誘導体、チオピラン系化合物及びその誘導体、ピラジン系化合物及びその誘導体、チアゾール系化合物及びその誘導体、ピロール系化合物及びその誘導体、トリアゾール系化合物及びその誘導体、スクアリリウム系化合物及びその誘導体、ラクタム系化合物及びその誘導体、アゾベンゼン系化合物及びその誘導体、キノン系化合物及びその誘導体、フラン系化合物及びその誘導体、アゾール系化合物及びその誘導体、ピロリドン系化合物及びその誘導体、シロール系化合物及びその誘導体、オキサゾロン系化合物及びその誘導体、イミダゾール系化合物及びその誘導体、ピラゾリン系化合物及びその誘導体、ピリジン系化合物及びその誘導体、ビピリジン系化合物及びその誘導体、ピリダジン系化合物及びその誘導体、ジチオール系化合物及びその誘導体、ジオキシボラン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0031】
縮合複素環系化合物として、具体的には、ピロロピロール系化合物及びその誘導体、ジアザビシクロ系化合物及びその誘導体、フタリド系化合物及びその誘導体、ベンゾオキサゾール系化合物及びその誘導体、ベンゾチオフェン系化合物及びその誘導体、ベンゾチアゾール系化合物及びその誘導体、インドール系化合物及びその誘導体、イミダゾピリジン系化合物及びその誘導体、ベンゾアゾール系化合物及びその誘導体、ベンゾピラン系化合物及びその誘導体、クマリン系化合物及びその誘導体、クロモン系化合物及びその誘導体、アザクマリン系化合物及びその誘導体、キノロン系化合物及びその誘導体、ベンゾオキサジン系化合物及びその誘導体、フタラジン系化合物及びその誘導体、キナゾリン系化合物及びその誘導体、キノキサリン系化合物及びその誘導体、ピリミドピリミジン系化合物及びその誘導体、ジベンゾフラン系化合物及びその誘導体、カルバゾール系化合物及びその誘導体、ピラゾキノリン系化合物及びその誘導体、ナフタルイミド系化合物及びその誘導体、ベンゾキノリン系化合物及びその誘導体、フェナントリジンン系化合物及びその誘導体、フェナントロリン系化合物及びその誘導体、フェナジン系化合物及びその誘導体、ピリドキノリン系化合物及びその誘導体、ジピリミドピリミジン系化合物及びその誘導体、デアザフラビン系化合物及びその誘導体、ジオキサジン系化合物及びその誘導体、ピリミドキナゾリン系化合物及びその誘導体、フェナンスアゾール系化合物及びその誘導体、ピリドイミダゾキノキサリン系化合物及びその誘導体、ベンゾフェノキサゾン系化合物及びその誘導体、チオエピンドリジオン系化合物及びその誘導体、エピンドリジオン系化合物及びその誘導体、チオキナクリドン系化合物及びその誘導体、キナクリドン系化合物及びその誘導体、トリフェノジオキサジン系化合物及びその誘導体、ペリノン系化合物及びその誘導体、ペックマン色素系化合物及びその誘導体、ナフチリジン系化合物及びその誘導体、ベンゾフロピラジン系化合物及びその誘導体、アザチオキサンテン系化合物及びその誘導体、アザナフトフルオランテン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0032】
ポリメチン系化合物として、具体的には、メチン系化合物及びその誘導体、ポリメチン系化合物及びその誘導体、メロシアニン系化合物及びその誘導体、ヘミシアニンン系化合物及びその誘導体、ストレプトシアニン系化合物及びその誘導体、オキサノール系化合物及びその誘導体、ピリリウム系化合物及びその誘導体、シアニン系化合物及びその誘導体、さらに具体的には、フタロシアニン及びその誘導体、サブフタロシアニン及びその誘導体、ジピリン及びその誘導体を挙げることができる。
【0033】
π共役低分子系化合物として、具体的には、ジシアノメチレン系化合物及びその誘導体、マロノニトリル系化合物及びその誘導体を挙げることができる。カーボニウム化合物として、具体的には、キサンテン系化合物及びその誘導体、ローダミン系化合物及びその誘導体、アクリジン系化合物及びその誘導体、チオキサンテン系化合物及びその誘導体、アクリドン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。スチリル系化合物、具体的には、単官能スチリル系化合物及びその誘導体、多官能スチリル系化合物及びその誘導体、テトラブチルブタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。スチルベン系化合物として、具体的には、スチルベン系化合物及びその誘導体、アゾメチン系化合物及びその誘導体、アゾベンゼン系化合物及びその誘導体、フルオレセイン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。金属錯体系化合物として、具体的には、シッフ塩基系化合物及びその誘導体、ポルフィリン系化合物及びその誘導体、メタロポリフィリン系化合物及びその誘導体、メタロジピリン系化合物及びその誘導体、ランタノイド系化合物及びその誘導体、メタロフタロシアニン系化合物及びその誘導体、ヒドロキシキノリノラト錯体系化合物及びその誘導体、さらに具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムに代表されるトリス(8−キノリノラト)金属錯体及びその誘導体を挙げることができる。π共役高分子系化合物として、具体的には、PPV系化合物及びその誘導体、オリゴチオフェン系化合物及びその誘導体、ポリチオフェン系化合物及びその誘導体、ポリアルキルフルオレン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。σ共役系化合物として、具体的には、オリゴシラン系化合物及びその誘導体、ポリシラン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。また、その他の化合物として、具体的には、インジゴ系化合物及びその誘導体、チオインジゴ系化合物及びその誘導体、スピラン系化合物及びその誘導体、シラン系化合物及びその誘導体、ホウ素系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0034】
本開示の第1の態様〜第4の態様に係る光電変換素子、本開示の第1の態様〜第4の態様に係る固体撮像装置における光電変換素子(以下、これらの光電変換素子を総称して『本開示の光電変換素子等』と呼ぶ場合がある)にあっては、第1電極と第2電極との間に、第1バッファ層/光電変換材料層/第2バッファ層が形成されている形態とすることができる。具体的には、例えば、
第1バッファ層
n型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)
光電変換材料層
p型の本開示の有機光吸収材料等、又は、
n型の本開示の有機光吸収材料等、又は、
p型の本開示の有機光吸収材料等とn型有機透明材料の混合材料、又は、
n型の本開示の有機光吸収材料等とp型有機透明材料の混合材料、又は、
バルクヘテロ層
第2バッファ層
p型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)
といった構成とすることができる。
【0035】
第1バッファ層を構成するn型有機材料(有機色素材料又は有機透明材料)として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のn型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。また、その他の化合物として、具体的には、Ca、Mg、Li、Ag、Alに代表される金属、これらの金属の無機化合物(具体的には、これらの金属のハロゲン化物、酸化物、錯体化合物)を挙げることができる。
【0036】
光電変換材料層を構成する有機光吸収材料又は有機透明材料として、本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等、及び、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料、及び/又は、n型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0037】
第2バッファ層を構成するp型有機材料(有機色素材料又は有機透明材料)として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0038】
あるいは又、本開示の光電変換素子等にあっては、第1電極と第2電極との間に、第1バッファ層/n型有機材料層/光電変換材料層/p型有機材料層/第2バッファ層が形成されている形態とすることができる。具体的には、例えば、
第1バッファ層
n型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)
n型有機材料層
有機色素材料又は有機透明材料
光電変換材料層
p型の本開示の有機光吸収材料等、又は、
n型の本開示の有機光吸収材料等、又は、
p型の本開示の有機光吸収材料等とn型有機透明材料の混合材料、又は、
n型の本開示の有機光吸収材料等とp型有機透明材料の混合材料、又は、
バルクヘテロ層
p型有機材料層
有機色素材料又は有機透明材料
第2バッファ層
p型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)
といった構成とすることができる。
【0039】
第1バッファ層を構成するn型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のn型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。また、その他の化合物として、具体的には、Ca、Mg、Li、Ag、Alに代表される金属、これらの金属の無機化合物(具体的には、これらの金属のハロゲン化物、酸化物、錯体化合物)を挙げることができる。
【0040】
n型有機材料層を構成する有機色素材料又は有機透明材料として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のn型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0041】
光電変換材料層を構成する有機光吸収材料又は有機透明材料として、本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等、及び、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料、及び/又は、n型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0042】
p型有機材料層を構成する有機色素材料又は有機透明材料として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0043】
第2バッファ層を構成するp型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。また、その他の化合物として、具体的には、Ca、Mg、Li、Ag、Alに代表される金属、これらの金属の無機化合物(具体的には、これらの金属のハロゲン化物、酸化物、錯体化合物)を挙げることができる。
【0044】
あるいは又、本開示の光電変換素子等にあっては、第1電極と第2電極との間に、正孔ブロッキング層/光電変換材料層/電子ブロッキング層が形成されている形態とすることができる。具体的には、例えば、
正孔ブロッキング層
p型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)
光電変換材料層
p型の本開示の有機光吸収材料等、又は、
n型の本開示の有機光吸収材料等、又は、
p型の本開示の有機光吸収材料等とn型有機透明材料の混合材料、又は、
n型の本開示の有機光吸収材料等とp型有機透明材料の混合材料、又は、
バルクヘテロ層
電子ブロッキング層
n型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)
といった構成とすることができる。
【0045】
正孔ブロッキング層を構成するp型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。また、その他の化合物として、具体的には、Ca、Mg、Li、Ag、Alに代表される金属、これらの金属の無機化合物(具体的には、これらの金属のハロゲン化物、酸化物、錯体化合物)を挙げることができる。
【0046】
光電変換材料層を構成する有機光吸収材料又は有機透明材料として、本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等、及び、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のp型の有機光吸収材料又は有機透明材料、及び/又は、n型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物、脂環系化合物、芳香族環系化合物、複素環系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。脂環系化合物として、具体的には、シクロペンタジエン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、テトラフェニルブタジエン系化合物及びその誘導体、p−フェニレン系化合物及びその誘導体、フルオロニリデンメタン系化合物及びその誘導体を挙げることができる。複素環系化合物として、具体的には、チアジアゾピリジン系化合物及びその誘導体、ピロロピリジン系化合物及びその誘導体、ゲルマシクロペンタジエン系化合物及びその誘導体、ベンザゾール系化合物及びその誘導体、テリレンイミド系化合物及びその誘導体を挙げることができる。
【0047】
電子ブロッキング層を構成するn型有機材料層(有機色素材料又は有機透明材料)として、上述した本開示の有機光吸収材料又は有機透明材料等以外のn型の有機光吸収材料又は有機透明材料の他、芳香族環系化合物、ヒドラゾン系化合物を挙げることができる。芳香族環系化合物として、具体的には、モノアミン系化合物及びその誘導体、アルキレン結合系化合物及びその誘導体、アリーレン結合系化合物及びその誘導体、フェニレンジアミン系化合物及びその誘導体、スターバースト系化合物及びその誘導体を挙げることができる。また、その他の化合物として、具体的には、Ca、Mg、Li、Ag、Alに代表される金属、これらの金属の無機化合物(具体的には、これらの金属のハロゲン化物、酸化物、錯体化合物)を挙げることができる。
【0048】
あるいは又、本開示の光電変換素子等にあっては、第1電極/第1バッファ層と第2バッファ層/第2電極との間に、n型の第1光電変換材料層とp型の第2光電変換材料層(本開示の有機光吸収材料等から成る)との積層構造が形成された形態、あるいは、この積層構造の繰り返しが形成された形態とすることができるし、第1電極/第1バッファ層と第2バッファ層/第2電極との間に、n型の第1光電変換材料層(本開示の有機光吸収材料等から成る)とp型の第2光電変換材料層との積層構造が形成された形態、あるいは、この積層構造の繰り返しが形成された形態とすることができる。これらの各層を構成する材料として、以上に説明した各種の材料を挙げることができる。
【0049】
また、第1電極/第1バッファ層と第2バッファ層/第2電極との間に、n型の第1光電変換材料層とバルクヘテロ層とp型の第2光電変換材料層との積層構造が形成された形態、あるいは、この積層構造の繰り返しが形成された形態とすることができるし、第1電極/第1バッファ層と第2バッファ層/第2電極との間に、n型の第1光電変換材料層とバルクヘテロ層とp型の第2光電変換材料層(本開示の少なくとも1つの有機光吸収材料を含む)との積層構造が形成された形態、あるいは、この積層構造の繰り返しが形成された形態とすることができるし、第1電極/第1バッファ層と第2バッファ層/第2電極との間に、n型の第1光電変換材料層(本開示の少なくとも1つの有機光吸収材料を含む)とバルクヘテロ層とp型の第2光電変換材料層との積層構造が形成された形態、あるいは、この積層構造の繰り返しが形成された形態とすることができる。
【0050】
また、赤色に対して感度を有する本開示の光電変換素子、緑色に対して感度を有する本開示の光電変換素子、及び、青色に対して感度を有する本開示の光電変換素子を積層した、所謂タンデム構造とすることもできる。
【0051】
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の光電変換素子等にあっては、
透明導電材料から成る第1電極は、透明な基板上に形成されており、
光電変換材料層は、第1電極上に形成されており、
第2電極は、光電変換材料層上に形成されている構成とすることができる。あるいは又、
第1電極は、基板上に形成されており、
光電変換材料層は、第1電極上に形成されており、
透明導電材料から成る第2電極は、光電変換材料層上に形成されている構成とすることができる。ここで、第1電極と第2電極とは離間されているが、係る離間状態として、第1電極の上方に第2電極が設けられている形態を挙げることができる。
【0052】
光電変換材料層の形成方法として、塗布法、PVD法、MOCVD法を含む各種のCVD法を挙げることができる。ここで、塗布法として、具体的には、スピンコート法;浸漬法;キャスト法;スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法といった各種印刷法;スタンプ法;スプレー法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットオリフィスコーター法、カレンダーコーター法といった各種コーティング法を例示することができる。尚、塗布法においては、溶媒として、トルエン、クロロホルム、ヘキサン、エタノールといった無極性又は極性の低い有機溶媒を例示することができるが、これらに限定するものではない。また、PVD法として、電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着等の各種真空蒸着法;プラズマ蒸着法;2極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタリング法;DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティング法を挙げることができる。あるいは又、固体撮像装置を構成する光電変換素子として光電変換素子等を集積化する場合、PLD法(パルスレーザーデポジション法)に基づきパターンを形成する方法を採用することもできる。
【0053】
光電変換材料層の厚さは、限定するものではないが、例えば、1×10-8m乃至5×10-7m、好ましくは2.5×10-8m乃至3×10-7m、より好ましくは2.5×10-8m乃至2×10-7m、一層好ましくは1×10-7m乃至1.8×10-7mを例示することができる。
【0054】
基板として、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)に例示される有機ポリマー(高分子材料から構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板といった高分子材料の形態を有する)を挙げることができ、あるいは又、雲母を挙げることができる。このような可撓性を有する高分子材料から構成された基板を使用すれば、例えば曲面形状を有する電子機器への電子デバイスの組込みあるいは一体化が可能となる。あるいは又、基板として、各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、ステンレス等の各種合金や各種金属から成る金属基板を挙げることができる。尚、絶縁膜として、酸化ケイ素系材料(例えば、SiOXやスピンオンガラス(SOG));窒化ケイ素(SiNY);酸窒化ケイ素(SiON);酸化アルミニウム(Al23);金属酸化物や金属塩を挙げることができる。また、表面にこれらの絶縁膜が形成された導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板)を用いることもできる。基板の表面は、平滑であることが望ましいが、光電変換材料層の特性に悪影響を及ぼさない程度のラフネスがあっても構わない。基板の表面にシランカップリング法によるシラノール誘導体を形成したり、SAM法等によりチオール誘導体、カルボン酸誘導体、リン酸誘導体等から成る薄膜を形成したり、CVD法等により絶縁性の金属塩や金属錯体から成る薄膜を形成することで、第1電極や第2電極と基板との間の密着性を向上させてもよい。透明な基板とは、基板を介して光電変換材料層に入射する光を過度に吸収しない材料から構成された基板を指す。
【0055】
場合によっては、電極や光電変換材料層を被覆層で被覆してもよい。被覆層を構成する材料として、酸化ケイ素系材料;窒化ケイ素(SiNY);酸化アルミニウム(Al23)等の金属酸化物高誘電絶縁膜にて例示される無機系絶縁材料だけでなく、ポリメチルメタクリレート(PMMA);ポリビニルフェノール(PVP);ポリビニルアルコール(PVA);ポリイミド;ポリカーボネート(PC);ポリエチレンテレフタレート(PET);ポリスチレン;N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPTMS)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、オクタデシルトリクロロシラン(OTS)等のシラノール誘導体(シランカップリング剤);オクタデカンチオール、ドデシルイソシアネイト等の一端に電極と結合可能な官能基を有する直鎖炭化水素類にて例示される有機系絶縁材料(有機ポリマー)を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。尚、酸化ケイ素系材料として、酸化シリコン(SiOX)、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、酸化窒化シリコン(SiON)、SOG(スピンオングラス)、低誘電率材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)を例示することができる。
【0056】
固体撮像装置は、表面照射型とすることもできるし、裏面照射型とすることもでき、また、単板式カラー固体撮像装置を構成することができる。固体撮像素子には、その他、必要に応じて、オンチップ・マイクロ・レンズや遮光層を設けてもよいし、光電変換素子(固体撮像素子)を駆動するための駆動回路や配線が設けられている。必要に応じて、光電変換素子への光の入射を制御するためのシャッターを配設してもよいし、固体撮像装置の目的に応じて光学カットフィルターを具備してもよい。更には、本開示の固体撮像装置における固体撮像素子を本開示の光電変換素子の単層から構成する場合、光電変換素子の配列として、ベイヤ配列、インターライン配列、GストライプRB市松配列、GストライプRB完全市松配列、市松補色配列、ストライプ配列、斜めストライプ配列、原色色差配列、フィールド色差順次配列、フレーム色差順次配列、MOS型配列、改良MOS型配列、フレームインターリーブ配列、フィールドインターリーブ配列を挙げることができる。尚、本開示の光電変換素子等によって、テレビカメラ等の撮像装置(固体撮像装置)以外にも、光センサーやイメージセンサー、太陽電池を構成することができる。
【実施例1】
【0057】
実施例1は、本開示の第1の態様あるいは第3の態様に関する。実施例1にあっては、以下の式(10)で示されるラクタム骨格を有する有機光吸収材料を、以下に説明するスキームに基づき合成した。即ち、式(10)で示される有機光吸収材料は、広くは、前記の構造式(1)あるいは構造式(3)で表される。また、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立してアルコキシ基であり、R3=R5=R4=R6であり、更には、R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である。あるいは又、R3=R5,R4=R6であり、更には、R3=R5=R4=R6である。尚、式(10)におけるラクタム骨格によって熱安定性の向上を図ることができる。
【0058】
【0059】
[3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン−1,5(6H)−ジオンの合成]
【0060】
ビス[4−[ビス(4−メトキシフェニル)アミノ]フェニル]−ピラノ[4,3−c]ピラン−1,5−ジオン(200ミリグラム,0.26ミリモル)を、窒素雰囲気下、20ミリリットルのジクロロメタンに溶かした。そこへ、3ミリリットルのNH3(MeOH中、7N溶液)をシリンジで加え、攪拌した。その後、NH3ガスを反応溶液に直接吹き込み、バブリングさせた状態で、30分間攪拌した。次いで、NH3ガスの吹き込みを止め、そのまま、一晩攪拌した。反応溶液をエバポレーターで濃縮し、真空に引いた後、窒素置換し、10ミリリットルのクロロホルムに溶かした。その後、0.3ミリリットルのCF3COOHを加え、5時間攪拌した後、更に、0.3ミリリットルのCF3COOHを加えて、一晩攪拌した。次いで、60ミリリットルのクロロホルムを加えて、反応を終結させた後、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄後し、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、濾別した後、濾液をエバポレーターで濃縮した。粗生成物をジクロロメタン−ヘキサンを用いた再結晶法にて精製し、3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン−1,5(6H)−ジオンの赤色固体を収率62%で得ることができた。1H NMRのスペクトルデータを図3に示す。尚、構造式(10)の物質の色素としての色は濃赤色である。
【0061】
f=0.35(ヘキサン/CH2Cl2=2:3)
1H NMR(500MHz,CD2Cl2):δ=3.87(d,J=2.0Hz,12H),6.86(dd,J=9.0,1.5Hz,10H),6.90(d,J=9.1Hz,2H),6.99(s,1H),7.09(d,J=8.6Hz,8H),7.17(s,1H),7.43(d,J=8.8Hz,2H),7.63(d,J=9.1Hz,4H)
HR−FAB + MS(High Resolution Mass Spectrometry)によるC483973のm/z値
計算値:769.2788
測定値:769.2796
【0062】
得られた構造式(10)の物質のジクロロメタン溶液の吸収スペクトルを図5Aに示すが、得られた構造式(10)のジクロロメタン溶液(単に『溶液』と呼ぶ))の光吸収スペクトルは、波長500nm乃至600nmの範囲において1つの極大値を有していた。更には、溶液のモル吸収係数ε(dm3・mol-1・cm-1)は、1×104以上、具体的には、3×104であった。尚、モル吸収係数εの値は、特開2011−199152に開示された以下の構造式(A)に示す物質のモル吸収係数εの値と比較して小さいが、一般的な有機光吸収材料(約1×104)と比べると十分に高い値であった。
【0063】
構造式(10)の物質の熱重量分析結果を図6Aに示す。また、比較のために、特開2011−199152に開示された以下の構造式(A)に示す物質の熱重量分析結果を図7に示すが、構造式(10)の物質は、熱的に安定していることが判る。構造式(10)及び構造式(A)に示す物質の昇華温度を表1に示す。光電変換材料層を構成する構造式(10)の物質の昇華温度は406゜Cであり、構造式(A)に示す物質の昇華温度よりも高く、熱的安定性が高いことが判る。
【0064】
【0065】
[表1]
昇華温度(゜C)
化合物(10) 406
化合物(20) 409
構造式(A)に示す物質 402
【0066】
以上のとおり、実施例1の光電変換材料層を構成する構造式(1)あるいは構造式(3)、構造式(10)で表される有機光吸収材料は、ラクタム骨格を有するので、熱安定性の向上を図ることができる結果、優れた熱安定性を有する有機材料を提供することができるし、後述する光電変換素子、係る光電変換素子を備えた固体撮像装置を提供することができる。
【実施例2】
【0067】
実施例2は、本開示の第2の態様あるいは第4の態様に関する。実施例2にあっては、以下の式(20)で示されるラクタム骨格を有する有機光吸収材料を、以下に説明するスキームに基づき合成した。即ち、式(20)で示される有機光吸収材料は、広くは、前記の構造式(2)あるいは構造式(4)で表される。また、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立してアルコキシ基であり、R3=R5=R4=R6であり、更には、R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である。あるいは又、R3=R5,R4=R6であり、更には、R3=R5=R4=R6である。尚、式(20)におけるラクタム骨格によって熱安定性の向上を図ることができる。
【0068】
【0069】
[3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−2,6−ナフチリジン−1,5(2H,6H)−ジオンの合成]
【0070】
実施例1において得られた構造式(10)の化合物(60ミリグラム,0.07ミリモル)を、窒素雰囲気下、10ミリリットルのジクロロメタンに溶かした。そこへ、2ミリリットルのNH3(MeOH中、7N溶液)をシリンジで加え、攪拌した。その後、NH3ガスを反応溶液に直接吹き込み、バブリングさせた状態で、1時間攪拌した。次いで、NH3ガスの吹き込みを止め、そのまま、一晩攪拌した。反応溶液をエバポレーターで濃縮し、真空に引いた後、窒素置換し、10ミリリットルのクロロホルムに溶かした。その後、0.2ミリリットルのCF3COOHを加え、5時間攪拌した後、更に、0.1ミリリットルのCF3COOHを加えて、一晩攪拌した。次いで、60ミリリットルのクロロホルムを加えて、反応を終結させた後、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄後し、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、濾別した後、濾液をエバポレーターで濃縮した。粗生成物をジクロロメタン−ヘキサンを用いた再結晶法にて精製し、3,7−ビス(4−(メトキシフェニル)アミノ)フェニル−2,6−ナフチリジン−1,5(2H,6H)−ジオンの橙色粉体を収率71.2%で得ることができた。1H NMRのスペクトルデータを図4に示す。尚、構造式(20)の物質の色素としての色は橙色である。
【0071】
f=0.35(CH2Cl2
1H NMR(500MHz,CD2Cl2):δ=3.74(s,12H),6.73(d,J=8.7Hz,4H),6.90(s,2H),6.95(d,J=8.8Hz,8H),7.10(d,J=8.8Hz,8H),7.62(d,J=8.8Hz,4H)
HR−FAB + MSによるC484064のm/z値
計算値:768.2948
測定値:768.2928
【0072】
得られた構造式(20)の物質のジクロロメタン溶液の吸収スペクトルを図5Bに示すが、得られた構造式(20)のジクロロメタン溶液(単に『溶液』と呼ぶ))の光吸収スペクトルにおける光吸収ピークの波長(λmax)は550±50nm、具体的には、471nmであり、また、溶液の光吸収スペクトルは、波長400nm乃至500nmの範囲において1つの極大値を有していた。更には、溶液のモル吸収係数ε(dm3・mol-1・cm-1)は、1×104以上、具体的には、4×104であった。更には、構造式(20)の物質の熱重量分析結果を図6Bに示すが、構造式(20)の物質は、熱的に安定していることが判る。構造式(20)の物質の昇華温度を表1に示す。光電変換材料層を構成する構造式(20)の物質の昇華温度は409゜Cであり、構造式(A)に示す物質の昇華温度よりも高く、熱的安定性が高いことが判る。
【0073】
以上のとおり、実施例2の光電変換材料層を構成する構造式(2)あるいは構造式(4)、構造式(20)で表される有機光吸収材料は、ラクタム骨格を有するので、熱安定性の向上を図ることができる結果、優れた熱安定性を有する有機材料を提供することができるし、後述する光電変換素子、係る光電変換素子を備えた固体撮像装置を提供することができる。
【実施例3】
【0074】
実施例3は、本開示の第1の態様〜第4の態様に係る光電変換素子及び固体撮像装置に関する。
【0075】
実施例3の光電変換素子は、図1に模式的な断面図を示すように、
(a−1)離間して設けられた第1電極21及び第2電極22、及び、
(a−2)第1電極21と第2電極22との間に設けられた光電変換材料層30、
を備えており、
光電変換材料層30は、前述した構造式(1)、構造式(2)、構造式(3)あるいは構造式(4)から成る物質を含む。具体的には、光電変換材料層30は、前述した構造式(1)、構造式(2)、構造式(3)あるいは構造式(4)から成る。また、実施例3の固体撮像装置は、実施例3の光電変換素子を備えている。
【0076】
光入射側の電極である第1電極21は、透明導電材料、具体的には、厚さ120nmのインジウム−錫酸化物(ITO)から成る。また、第2電極22は、厚さ100nmのアルミニウム(Al)から成る。透明導電材料から成る第1電極21は、透明な基板20上に形成されており、光電変換材料層30は第1電極21上に形成されており、第2電極22は光電変換材料層30上に形成されている。このように、第1電極21の上方に第2電極22が設けられている。光は、基板20及び第1電極21を介して光電変換材料層30に入射する。基板20は厚さ0.7mmの石英基板から成る。基板20の表面粗さは、Ra=0.28nm、Rmax=3.3nmであった。
【0077】
実施例3の光電変換素子11は、以下の方法で作製することができる。即ち、先ず、基板20上に、厚さ120nmのITOから成る第1電極21を、フォトマスクを用いたリソグラフィ技術に基づき形成する。次いで、基板20及び第1電極21上に絶縁材料から成る凸部31を形成した後、上記の構造式(10)あるいは構造式(20)で表される有機光吸収材料(実施例3にあっては、p型導電型を示し、正孔供給物質として機能する)から成る光電変換材料層30(厚さ100nm)を、第1電極21から凸部31の上に亙り、メタルマスクを用いた真空蒸着法に基づき形成(成膜)する。真空蒸着時の基板温度を室温とし、光電変換材料層30の成膜速度を0.1nm/秒とした。次に、光電変換材料層30上から基板20上に亙り、厚さ100nmのアルミニウムから成る第2電極22を、メタルマスクを用いてPVD法にて形成する。第2電極22の形成条件として、基板温度を30゜Cとし、第2電極22の成膜速度を0.5nm/秒とした。凸部31は、光電変換材料層30を形成すべき基板20の領域を囲むように形成されている。第1電極21の表面粗さは、Ra=0.3nm、Rmax=3.8nmであった。また、光電変換材料層30の成膜前に、下地である第1電極21及び凸部31に対して紫外線照射及びオゾン照射を行った。尚、一般的に、第1電極21の表面粗さRaは0.3nm以下であることが望ましい。
【0078】
図2に、実施例3の固体撮像装置(固体撮像素子)の概念図を示す。実施例3の固体撮像装置40は、半導体基板(例えばSi基板)上に、上述した光電変換素子11が2次元アレイ状に配列された撮像領域41、並びに、その周辺回路としての垂直駆動回路42、カラム信号処理回路43、水平駆動回路44、出力回路45及び制御回路46等から構成されている。尚、これらの回路は周知の回路から構成することができるし、また、他の回路構成(例えば、従来のCCD撮像装置やCMOS撮像装置にて用いられる各種の回路)を用いて構成することができることは云うまでもない。
【0079】
制御回路46は、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路42、カラム信号処理回路43及び水平駆動回路44の動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、生成されたクロック信号や制御信号は、垂直駆動回路42、カラム信号処理回路43及び水平駆動回路44に入力される。
【0080】
垂直駆動回路42は、例えば、シフトレジスタによって構成され、撮像領域41の各光電変換素子11を行単位で順次垂直方向に選択走査する。そして、各光電変換素子11における受光量に応じて生成した電流(信号)に基づく画素信号は、垂直信号線47を介してカラム信号処理回路43に送られる。
【0081】
カラム信号処理回路43は、例えば、光電変換素子11の列毎に配置されており、1行分の光電変換素子11から出力される信号を光電変換素子毎に黒基準画素(図示しないが、有効画素領域の周囲に形成される)からの信号によって、ノイズ除去や信号増幅の信号処理を行う。カラム信号処理回路43の出力段には、水平選択スイッチ(図示せず)が水平信号線48との間に接続されて設けられる。
【0082】
水平駆動回路44は、例えばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路43の各々を順次選択し、カラム信号処理回路43の各々から信号を水平信号線48に出力する。
【0083】
出力回路45は、カラム信号処理回路43の各々から水平信号線48を介して順次供給される信号に対して、信号処理を行って出力する。
【0084】
ここで、光電変換材料層それ自体がカラーフィルターとしても機能するので、カラーフィルターを配設しなくとも色分離が可能である。
【0085】
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例にて説明した光電変換素子、固体撮像装置の構造や構成、製造条件、製造方法、使用した材料は例示であり、適宜変更することができる。実施例3において説明した光電変換素子を、例えば、シリコン半導体基板の上に設け、係る光電変換素子の下方に位置するシリコン半導体基板の内部に光電変換領域を1層あるいは複数層(例えば2層)、設けることで、光電変換素子(受光領域)が積層化された構造、即ち、副画素を積層した構造を有する固体撮像装置を得ることができる。このような固体撮像装置にあっては、例えば、実施例3において説明した光電変換素子によって緑色の光を受光し、シリコン半導体基板の内部に光電変換領域を1層あるいは複数層、設けることで、他の色の光を受光することができる。尚、シリコン半導体基板の内部に光電変換領域を設ける代わりに、光電変換領域を、エピタキシャル成長法にて半導体基板上に形成することもできるし、あるいは又、所謂SOI構造におけるシリコン層に形成することもできる。また、本開示の光電変換素子を太陽電池として機能させる場合には、第1電極と第2電極との間に電圧を印加しない状態で光電変換材料層に光を照射すればよい。
【0086】
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《光電変換素子:第1の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(1)から成る物質を含む光電変換素子。
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[A02]《光電変換素子:第2の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(2)から成る物質を含む光電変換素子。
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[A03]R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基である[A02]に記載の光電変換素子。
[A04]R3=R5=R4=R6である[A03]に記載の光電変換素子。
[A05]R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である[A04]に記載の光電変換素子。
[A06]R3=R5,R4=R6である[A02]に記載の光電変換素子。
[A07]R3=R4=R5=R6である[A06]に記載の光電変換素子。
[A08]《光電変換素子:第3の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(3)から成る物質を含む光電変換素子。
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[A09]《光電変換素子:第4の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(4)から成る物質を含む光電変換素子。
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[A10]R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基である[A09]に記載の光電変換素子。
[A11]R3=R5=R4=R6である[A10]に記載の光電変換素子。
[A12]R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である[A11]に記載の光電変換素子。
[A13]R3=R5,R4=R6である[A09]に記載の光電変換素子。
[A14]R3=R4=R5=R6である[A13]に記載の光電変換素子。
[A15]光入射側の電極は透明導電材料から成る[A01]乃至[A14]のいずれか1項に記載の光電変換素子。
[A16]光電変換材料層の光吸収スペクトルにおける光吸収ピークの波長は550±50nmである[A01]乃至[A15]のいずれか1項に記載の光電変換素子。
[A17]光電変換材料層の吸収係数は1×104以上である[A01]乃至[A16]のいずれか1項に記載の光電変換素子。
[A18]光電変換材料層を構成する材料の昇華温度は250゜C以上である[A01]乃至[A17]のいずれか1項に記載の光電変換素子。
[B01]《固体撮像装置:第1の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(1)から成る物質を含む光電変換素子を備えている固体撮像装置。
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[B02]《固体撮像装置:第2の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(2)から成る物質を含む光電変換素子を備えている固体撮像装置。
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[B03]R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基である[B02]に記載の固体撮像装置。
[B04]R3=R5=R4=R6である[B03]に記載の固体撮像装置。
[B05]R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である[B04]に記載の固体撮像装置。
[B06]R3=R5,R4=R6である[B02]に記載の固体撮像装置。
[B07]R3=R4=R5=R6である[B06]に記載の固体撮像装置。
[B08]《固体撮像装置:第3の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(3)から成る物質を含む光電変換素子を備えている固体撮像装置。
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[B09]《固体撮像装置:第4の態様》
(a−1)離間して設けられた第1電極及び第2電極、及び、
(a−2)第1電極と第2電極との間に設けられた光電変換材料層、
を備えており、
光電変換材料層は、以下の構造式(4)から成る物質を含む光電変換素子を備えている固体撮像装置。
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[B10]R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基である[B09]に記載の固体撮像装置。
[B11]R3=R5=R4=R6である[B10]に記載の固体撮像装置。
[B12]R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である[B11]に記載の固体撮像装置。
[B13]R3=R5,R4=R6である[B09]に記載の固体撮像装置。
[B14]R3=R4=R5=R6である[B13]に記載の固体撮像装置。
[B15]光入射側の電極は透明導電材料から成る[B01]乃至[B14]のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
[B16]光電変換材料層の光吸収スペクトルにおける光吸収ピークの波長は550±50nmである[B01]乃至[B15]のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
[B17]光電変換材料層の吸収係数は1×104以上である[B01]乃至[B16]のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
[B18]光電変換材料層を構成する材料の昇華温度は250゜C以上である[B01]乃至[B17]のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
[D01]《有機光吸収材料:第1の態様》
以下の構造式(1)から成る物質を含む有機光吸収材料。
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[D02]《有機光吸収材料:第2の態様》
以下の構造式(2)から成る物質を含む有機光吸収材料。
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[D03]R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基である[D02]に記載の有機光吸収材料。
[D04]R3=R5=R4=R6である[D03]に記載の有機光吸収材料。
[D05]R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である[D04]に記載の有機光吸収材料。
[D06]R3=R5,R4=R6である[D02]に記載の有機光吸収材料。
[D07]R3=R4=R5=R6である[D06]に記載の有機光吸収材料。
[D08]《有機光吸収材料:第3の態様》
以下の構造式(3)から成る物質を含む有機光吸収材料。
ここで、R1及びR2は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[D09]《有機光吸収材料:第4の態様》
以下の構造式(4)から成る物質を含む有機光吸収材料。
ここで、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、水素原子、又は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、芳香族複素環、複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、ウレイド基、スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基、ニトロソ基、シアニド(ニトリル)基、イソシアニド(イソニトリル)基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、ケト基、チオケト基、及び、ヒドラジド基から成る群から選択された置換基である。
[D10]R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、独立して、アルコキシ基である[D09]に記載の有機光吸収材料。
[D11]R3=R5=R4=R6である[D10]に記載の有機光吸収材料。
[D12]R3、R4、R5及びR6はメトキシ基である[D11]に記載の有機光吸収材料。
[D13]R3=R5,R4=R6である[D09]に記載の有機光吸収材料。
[D14]R3=R4=R5=R6である[D13]に記載の有機光吸収材料。
【符号の説明】
【0087】
11・・・光電変換素子、20・・・基板、21・・・第1電極、22・・・第2電極、30・・・光電変換材料層、31・・・凸部、40・・・固体撮像装置、41・・・撮像領域、42・・・垂直駆動回路、43・・・カラム信号処理回路、44・・・水平駆動回路、45・・・出力回路、46・・・制御回路、47・・・垂直信号線、48・・・水平信号線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7