特許第6881715号(P6881715)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881715
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】皮膚洗浄料用顆粒の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/36 20060101AFI20210524BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20210524BHJP
   A61K 8/35 20060101ALI20210524BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20210524BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   A61K8/36
   A61K8/34
   A61K8/35
   A61K8/19
   A61Q19/10
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-235095(P2016-235095)
(22)【出願日】2016年12月2日
(65)【公開番号】特開2018-90532(P2018-90532A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2019年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保
(74)【代理人】
【識別番号】100089185
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100118131
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 渉
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 澄広
(72)【発明者】
【氏名】割田 浩章
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】生垣 信一
【審査官】 星 浩臣
(56)【参考文献】
【文献】 特表2019−523786(JP,A)
【文献】 特開2016−113402(JP,A)
【文献】 特開2000−096096(JP,A)
【文献】 特開平09−110675(JP,A)
【文献】 特開2001−192330(JP,A)
【文献】 特開2006−104070(JP,A)
【文献】 特開平11−199423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
C11D 1/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸と、(b成分)a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する機能化剤とを、a成分の融点以上の温度で混合して得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機塩粉体とを撹拌混合機を用いて混合し、平均粒径が50μm以上1,000μm以下である顆粒とする工程を有し、b成分に対するa成分の質量比(a成分/b成分)が2以上50以下であり、c成分が、アルカリ金属の炭酸塩又は炭酸水素塩である、皮膚洗浄料用顆粒の製造方法。
【請求項2】
下記工程1及び工程2を有し、工程1の後に工程2を行う、請求項1に記載の、皮膚洗浄料用顆粒の製造方法。
工程1:(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸と、(b成分)a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する機能化剤とを、a成分の融点以上の温度で混合して相溶液を得る工程
工程2:工程1で得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機塩粉体とを撹拌混合機を用いて混合し、平均粒径が50μm以上1,000μm以下である顆粒とする工程
【請求項3】
c成分に対するa成分の質量比(a成分/c成分)が0.3以上1以下である、請求項1又は2に記載の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法。
【請求項4】
c成分に対するb成分の質量比(b成分/c成分)が0.01以上0.18以下である、請求項1〜のいずれかに記載の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法。
【請求項5】
前記b成分がl−メントール及びl−メントンよりなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項1〜のいずれかに記載の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜に記載の製造方法により得られた皮膚洗浄料用顆粒と、(d成分)界面活性剤とを混合する工程を有する、皮膚洗浄料の製造方法。
【請求項7】
請求項に記載された製造方法により製造された皮膚洗浄料を用いて皮膚を洗浄する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚洗浄料用顆粒の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、種々の皮膚洗浄料に清涼感等の機能性を付与することが行われている。また、物理的洗浄効果及びマッサージ効果を得るために、顆粒等を含有させることが行われている。
特許文献1には、経時安定性に優れ、更に、冷感及び冷感持続効果に優れる洗浄剤組成物を提供することを目的として、(a)ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド、(b)冷感剤、(c)IOB値(有機概念図に基づき求められる無機性値及び有機性値の比(Inorganic Organic Balance))が1.5〜3の多価アルコールを含有する洗浄剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、マッサージ感や洗浄力は保持しつつ、皮膚に対し、低刺激、低損傷である洗浄剤組成物を提供することを目的として、(1)5重量%塩化ナトリウム水溶液中での平均粒径が5〜500μmであり、且つ当該水溶液中での弾性率が5×10dyne/cmを超える粒子、(2)5重量%塩化ナトリウム水溶液中での弾性率が1×10〜5×10dyne/cmである架橋型高分子粒子、を含有し、且つ、(1)と(2)の重量配合比が1:100〜10:1で、(1)と(2)の平均粒径比が1:10〜1:1である洗浄剤組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−182967号公報
【特許文献2】特開平09−031492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、更に冷感及び冷感持続効果等が高い洗浄剤組成物が望まれていた。本発明は、含まれる機能化剤の機能性を高めることができる皮膚洗浄料用顆粒の製造方法、また、前記製造法により得られた皮膚洗浄料用顆粒を含有する皮膚洗浄料の製造方法、及びこれを用いた皮膚を洗浄する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、特定の工程を有する皮膚洗浄料用顆粒の製造方法により、前記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸と、(b成分)a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する機能化剤とを、a成分の融点以上の温度で混合して得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機塩粉体とを撹拌混合機を用いて混合し、平均粒径が50μm以上1,000μm以下である顆粒とする工程を有し、b成分に対するa成分の質量比(a成分/b成分)が2以上50以下である、皮膚洗浄料用顆粒の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、含まれる機能化剤の機能性を高めることができる皮膚洗浄料用顆粒の製造方法、また、前記製造法により得られた皮膚洗浄料用顆粒を含有する皮膚洗浄料の製造方法、及びこれを用いた皮膚を洗浄する方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法は、(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸と、(b成分)a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する機能化剤とを、a成分の融点以上の温度で混合して得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機塩粉体とを撹拌混合機を用いて混合し、平均粒径が50μm以上1,000μm以下である顆粒とする工程を有し、b成分に対するa成分の質量比(a成分/b成分)が2以上50以下である。
本発明の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法は、下記工程1及び工程2を有し、工程1の後に工程2を行い、工程1におけるb成分に対するa成分の質量比(a成分/b成分)が2以上50以下であることが好ましい。
工程1:(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸と、(b成分)a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する機能化剤とを、a成分の融点以上の温度で混合して相溶液を得る工程
工程2:工程1で得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機塩粉体とを撹拌混合機を用いて混合し、平均粒径が50μm以上1,000μm以下である顆粒とする工程
【0008】
本発明は、a成分とb成分とを相溶させた相溶液をc成分と混合することで顆粒を作製するものであり、その際、b成分に対するa成分の質量比を一定の範囲とする。上記方法で作製した顆粒により、機能化剤の機能性が向上した皮膚洗浄料が得られることを見出した。
上記の効果が得られる詳細な機構は不明であるが、予め機能化剤と脂肪酸とを相溶させた相溶液を水溶性無機塩粉体と混合して特定の平均粒径を有する顆粒とすることにより、前記顆粒を含有する皮膚洗浄料を用いて皮膚を洗浄すると、洗浄中に顆粒が適度に崩壊することで、機能化剤が放出されて機能化剤の機能を発揮すると共に、機能化剤が局所的に高濃度で存在することとなり、機能化剤の機能性が向上したものと推定される。なお、本発明の皮膚洗浄料用顆粒は、洗浄中に少なくともその一部が崩壊する。
【0009】
以下、本発明の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法について詳述する。なお、以下の説明において、本発明の好ましい態様である、上記の工程1及び工程2を有する製造方法を中心に説明するが、本発明はこのような製造方法に限定されるものではなく、例えば、a成分とb成分との相溶液を入手して工程2を行う態様等も含むものである。
[工程1]
工程1は、(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸と、(b成分)a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する機能化剤とを、a成分の融点以上の温度で混合して相溶液を得る工程である。なお、工程1におけるb成分に対するa成分の質量比(a成分/b成分)は、2以上50以下である。
工程1にて使用する、a成分及びb成分について以下に説明する。
【0010】
<(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸>
本発明において、(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸は、(c成分)水溶性無機粉体と接触することで、少なくとも一部が乾式中和されることが好ましい。なお、乾式中和とは、本質的に溶媒を使用せずに、溶融したa成分と、c成分とが接触することで中和することを意味する。
(a成分)炭素数10以上22以下である脂肪酸は、(b成分)機能化剤を、(c成分)水溶性無機粉体との中和物中に安定化させる観点から、炭素数10以上、好ましくは12以上、より好ましくは14以上の脂肪酸であり、また、製造時のハンドリング性や製造コストの観点から、炭素数22以下、好ましくは18以下の脂肪酸である。a成分は、飽和又は不飽和のいずれの脂肪酸であってもよいが、脂肪酸に由来する臭気を抑制する観点から飽和脂肪酸であることが好ましい。なお、a成分は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよいが、水溶性無機粉体との中和物中に安定化させる観点から直鎖脂肪酸であることが好ましい。具体的にはステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸が好ましく、パルミチン酸が最も好ましい。
a成分は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、本発明の効果を損なわない限り、a成分以外の脂肪酸を併用してもよい。
【0011】
<(b成分)機能化剤>
本発明において(b成分)機能化剤は、a成分の融点以上の温度にてa成分と相溶する。b成分の融点はa成分の融点よりも低いことが好ましいが、a成分の融点以上であってもよい。その場合には、b成分の融点以上の温度で相溶液とすることが好ましい。
ここで、相溶とは、2種以上の液体成分を含む流動体において、2種以上の液体成分が互いに溶け合う現象をいう。一方、相分離とは、2種以上の液体成分を含む流動体において、これらの液体成分のうちの1種以上が、他の液体成分と混ざり合わなくなり、分離する現象をいう。2種以上の液体成分を含む流動体が相溶状態にあるかは、混合して静置したときに多相に分離するか否か、又は、混合して撹拌操作を行ったときに相分離して白濁が生じるか否かで確認することができる。なお、本発明において、b成分の融点が、a成分の融点以上であり、かつ、a成分の融点以上の温度において、固体状のb成分がa成分に溶解して均一な液が得られた場合にも、相溶液であるとする。
【0012】
また、「機能化剤」とは、皮膚洗浄料に何らかの機能性を付与するための有効成分を意味し、感覚剤、保湿剤、殺菌剤、香料等が挙げられる。機能化剤を乾式中和物中で安定化する観点から、機能化剤の溶解性パラメータ(Fedors法)は、好ましくは7.5以上、より好ましくは8以上であり、より好ましくは8.5以上であり、より更に好ましくは9以上であり、好ましくは15以下、より好ましくは14.5以下であり、より好ましくは14以下であり、より更に好ましくは13.5以下であり、具体的例としては感覚剤であるl−メントール(溶解性パラメータ=10.1)、l−メントン(溶解性パラメータ=9.2)、保湿剤であるスフィンゴリピッドE(溶解性パラメータ=10.0)、殺菌成分であるイソプロピルメチルフェノール(溶解性パラメータ=12.4)、トリクロサン(溶解性パラメータ=13.2)、香料成分である4,7−ジメチルオクタン−3−オール(溶解性パラメータ=9.7)、フェニルエチルアルコール(溶解性パラメータ=12.1)等が挙げられる。機能化剤が、複数の化合物よりなる場合は、溶解性パラメータは、各化合物のパラメータを加重平均することで求めることができる。
【0013】
これらの中でも、機能化剤としては、感覚剤の中でも清涼剤が好ましく、l−メントール及びl−メントンが好ましく、l−メントールがより好ましい。
機能化剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】
本発明において、工程1におけるb成分に対するa成分の質量比(a成分/b成分)は、b成分を皮膚洗浄料用顆粒中に担持する観点から2以上であり、b成分を局所的に高濃度で存在させる観点から、50以下である。b成分に対するa成分の質量比は、好ましくは2.5以上であり、より好ましくは3以上である。また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは10以下である。
【0015】
<相溶液を得る工程>
工程1は、a成分とb成分とを、a成分の融点以上の温度で混合して相溶液を得る工程である。
混合する温度は、a成分とb成分との相溶性を高める観点から、好ましくはa成分の融点+3℃以上、より好ましくはa成分の融点+5℃以上、更に好ましくはa成分の融点+10℃以上、より更に好ましくはa成分の融点+15℃以上であり、また、製造コストや、a成分及びb成分の変質及び揮発を抑制する観点から、好ましくはa成分の融点+50℃以下、より好ましくはa成分の融点+40℃以下、更に好ましくはa成分の融点+30℃以下である。
a成分としてパルミチン酸(融点63℃)を用いる場合、混合する温度は、好ましくは63℃以上、より好ましくは68℃以上、更に好ましくは70℃以上であり、また、製造コストや、a成分及びb成分の変質及び揮発を抑制する観点から、好ましくは113℃以下、より好ましくは98℃以下、更に好ましくは88℃以下である。
なお、b成分の融点がa成分の融点より高い場合、a成分とb成分との相溶性を高める観点から、好ましくはb成分の融点+3℃以上、より好ましくはb成分の融点+5℃以上、更に好ましくはb成分の融点+10℃以上、より更に好ましくはa成分の融点+15℃以上であり、また、製造コストや、a成分及びb成分の変質及び揮発を抑制する観点から、好ましくはb成分の融点+50℃以下、より好ましくはb成分の融点+40℃以下、更に好ましくはb成分の融点+30℃以下である。
【0016】
なお、工程1において、a成分及びb成分の相溶液を得る装置及び撹拌所要動力等は特に限定されず、公知の方法から適宜選択すればよい。
また、混合時間は特に限定されないが、生産性の観点から、好ましくは120分以下、より好ましくは90分以下、更に好ましくは60分以下であり、十分に混合して相溶液を得る観点から、好ましくは30秒以上、より好ましくは1分以上、更に好ましくは5分以上である。
【0017】
[工程2]
工程2は、工程1で得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機塩粉体とを撹拌混合機を用いて混合し、平均粒径が50μm以上1,000μm以下である顆粒とする工程である。
【0018】
<(c成分)水溶性無機塩粉体>
工程2において、工程1で得られた相溶液と、(c成分)水溶性無機粉体とを混合して顆粒とする。
ここで、「水溶性」とは、20℃における水への溶解性が5g/L以上であることを意味し、10g/L以上であることが好ましい。
c成分は、脂肪酸との反応性が高いことからアルカリ金属の無機酸塩であることが好ましく、アルカリ金属の亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、珪酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩等が例示される。c成分は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、c成分は、脂肪酸との反応性が高いことからより好ましくはアルカリ金属の炭酸塩及びアルカリ金属の炭酸水素塩よりなる群から選択される少なくとも1つ、更に好ましくは炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムよりなる群から選択される少なくとも1つ、より更に好ましくは炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムを併用することである。
【0019】
c成分として、炭酸ナトリウムと、炭酸水素ナトリウムとを併用する場合、炭酸水素ナトリウムの含有量に対する炭酸ナトリウムの含有量の質量比(炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム)は、脂肪酸との反応性が高いことから、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上であり、顆粒のpHを低くする観点から、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.4以下、より更に好ましくは0.3以下である。
【0020】
c成分は、粉末状であることが好ましく、好適な粒度になるまで事前に粉砕又は解砕することが好ましい。粉砕又は解砕に利用できる粉砕機としては、ハンマークラッシャー等の衝撃破砕機、アトマイザー、ピンミル等の衝撃粉砕機、フラッシュミル等の剪断粗砕機等が挙げられる。これらは一段操作でもよく、同種又は異種粉砕機の多段操作であってもよい。
【0021】
c成分の平均粒径は、中和効率の観点から、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、更に好ましくは150μm以下、より更に好ましくは100μm以下、より更に好ましくは50μm以下、より更に好ましくは30μm以下である。また、皮膚洗浄料に配合した際に適度な顆粒の崩壊性を付与する観点、及び製造上の観点から、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは15μm以上である。
【0022】
工程2において、c成分に対するa成分の質量比(a成分/c成分)は、乾式中和を行う観点、及び得られる皮膚洗浄料用顆粒の粒径を所望の範囲として、洗浄感を向上すると共に、顆粒の崩壊性を適度な範囲とする観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.33以上、更に好ましくは0.35以上であり、そして、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.7以下、更に好ましくは0.5以下である。
【0023】
工程2において、c成分に対するb成分の質量比(b成分/c成分)は、得られる皮膚洗浄料用顆粒の粒径を所望の範囲とする観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上であり、そして、好ましくは0.18以下、より好ましくは0.16以下、更に好ましくは0.14以下である。
【0024】
工程2では、工程1にて得られたa成分とb成分との相溶液と、c成分とを混合する。工程2では、上述したように、溶融したa成分と、c成分とにより、乾式中和が行われることが好ましい。
工程2における混合は、混合性の観点から、c成分に、工程1で得られたa成分とb成分との相溶液を添加することが好ましい。以下の説明において、工程1で得られたa成分とb成分との相溶液を、相溶液Aとも称する。c成分100質量部に対する相溶液Aの添加量は、b成分を顆粒に安定化させる観点から、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは20質量部以上、より更に好ましくは40質量部以上であり、そして、好ましくは500質量部以下、より好ましくは350質量部以下、更に好ましくは100質量部以下、より更に好ましくは60質量部以下である。
【0025】
相溶液Aの添加速度は、混合装置にもよるが、乾式中和する観点から、相溶液A 1kgあたり、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上であり、更に好ましくは30分以上、より更に好ましくは1時間以上であり、製造時間を短縮する観点から、相溶液A 1kgあたり、好ましくは4時間以下、より好ましくは3時間以下、更に好ましくは2時間以下である。
相溶液Aとc成分との混合機としては、均一に混合できるどのような装置を使用してもよい。具体的には、ハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製)、レディゲミキサー(株式会社マツボー製)、プロシェアーミキサー(太平洋機工株式会社製)、リボンブレンダー(ホソカワミクロン株式会社製)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン株式会社製)、及びSVミキサー(神鋼バンテック株式会社製)等の各種混合機が挙げられる。
【0026】
工程2におけるc成分の温度は、相溶液の相溶状態を維持し、均一な顆粒とする観点、及び乾式中和する観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以上であり、a成分及びb成分の揮発や変性等を抑制する観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下、更に好ましくは100℃以下、より更に好ましくは90℃以下である。
混合機は、保温機構がないものでもよいが、混合機のジャケット水の温度は、乾式中和する観点から、上記c成分の温度に調整することが好ましい。
工程2における混合時間は、製造量にも依存するが、相溶液Aとc成分とを十分に混合し、顆粒を形成する観点から、好ましくは1分以上、より好ましくは2分以上であり、製造時間を短縮する観点から、好ましくは3時間以下、より好ましくは1時間以下、更に好ましくは30分以下である。
混合の終点は、乾式中和の場合には、乾式中和が実質的に終了した時点であり、液体の脂肪酸が固体の石鹸になったことを目視で確認することもできる。
【0027】
工程2で得られる皮膚洗浄料用顆粒の平均粒径は、50μm以上1,000μm以下である。皮膚洗浄料用顆粒の平均粒径が50μm以上であると、皮膚の洗浄感が向上するので好ましい。また、皮膚洗浄料用顆粒の平均粒径が1,000μm以下であると、使用感に優れるとともに、洗浄中に顆粒が適度に崩壊性する。
上記の観点から、平均粒径は、好ましくは100μm以上、より好ましくは150μm以上、更に好ましくは200μm以上であり、そして、好ましくは900μm以下、より好ましくは800μm以下、更に好ましくは700μm以下、より更に好ましくは650μmである。なお、工程2で得られる皮膚洗浄料用顆粒を解砕、粉砕、あるいは分級することにより上記粒径範囲に調整してもよい。
皮膚洗浄料用顆粒の平均粒径は、実施例に記載の方法により測定される。
【0028】
本発明において、工程1及び/又は工程2において、前述したa成分、b成分及びc成分以外の成分を添加してもよい。
工程1については、a成分以外の脂肪酸を添加することが例示される。
工程2においては、c成分に加えて、吸油粉体を使用してもよい。吸油粉体は、顆粒化を促進し、所望の粒径の顆粒を製造するために添加してもよい。
吸油粉体としては、非晶質シリカ、デキストリン、ソーダ灰、ボウショウ、ベントナイト、ゼオライト等が例示される。
【0029】
前記吸油粉体の平均粒径は、吸油性を発揮させる観点から、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上、更に好ましくは3.0μm以上、より更に好ましくは5.0μm以上であり、所望の粒径の皮膚洗浄用顆粒を得る観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは40μm以下、より更に好ましくは30μm以下である。吸油粉体の平均粒径は、レーザー回折/散乱法で測定することができる。また、吸油粉体の形状は、使用感の観点から、球状であることが好ましい。
【0030】
吸油粉体は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
吸油粉体の添加量は、所望の粒径を得る観点から、工程1で得られたa成分とb成分との相溶液100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上であり、同様の観点から、工程1で得られたa成分とb成分との相溶液100質量部に対して、好ましく10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。
【0031】
[皮膚洗浄料及びその製造方法]
本発明の皮膚洗浄料用顆粒は、皮膚洗浄料に配合される。
皮膚洗浄料は、液体状、クリーム状(O/W乳化タイプ、W/O乳化タイプ)、ペースト状、ゲル状、固形状、粉末状等の任意の剤型とすることができるが、皮膚洗浄料用顆粒を安定的に保持し、優れた洗浄感を付与する観点から、ペースト状であることが好ましい。
【0032】
皮膚洗浄料中の皮膚洗浄料用顆粒の含有量は、剤型にもよるが、ペースト状である場合には、優れた洗浄感を得る観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
【0033】
皮膚洗浄料は、下記工程3を含む製造方法により製造されることが好ましい。
工程3:前記工程2で得られた顆粒と、(d成分)界面活性剤とを混合する工程
皮膚洗浄料用顆粒と、界面活性剤との混合は、予め界面活性剤を含有する皮膚洗浄料基剤を調製し、前記基剤に工程2で得られた皮膚洗浄料用顆粒を添加して混合することが好ましい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が例示され、これらの中でも、アニオン性界面活性剤を含有することが、洗浄感に優れる観点から好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであれば制限されず、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩等が挙げられ、毛穴に対する洗浄力、泡立ち、すすぎ性を向上させる観点から、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、硫酸エステル塩、カルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種以上がより好ましく、カルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種以上が更に好ましい。
【0034】
界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、十分な洗浄性を得る観点から、皮膚洗浄料に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは6質量%以上、更に好ましくは7質量%以上、より更に好ましくは8質量%以上であり、そして、他の成分の含有量を維持する観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
【0035】
皮膚洗浄料には、上記の成分の他に、他の成分を添加してもよく、例えば、ガム質、油分、その他の高分子化合物、高級アルコール、粉体、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、pH調整剤、色素、香料、酵素、スクラブ、増粘剤、増泡剤、保湿剤、溶媒等が例示される。
本発明において、皮膚洗浄料は、洗顔料、ハンドソープ、ボディシャンプー等に応用することができ、特に洗顔料として使用することが好ましい。
【実施例】
【0036】
以下の実施例及び比較例において、特記しない限り「%」は「質量%」を意味する。
[原料]
実施例及び比較例で使用した各成分を以下に示す。
<a成分>
・パルミチン酸:ルナックP−95(花王株式会社製)
<b成分>
・l−メントール:メントールJP(TAB)COS(高砂香料工業株式会社製)
<c成分>
・炭酸ナトリウム:ソーダ灰(ライト)(セントラル硝子株式会社製、平均粒径100μm)
・炭酸水素ナトリウム:重曹−T(東ソー株式会社製、平均粒径250μm)
<吸油粉体>
・ベントナイト:オドソルブK−400(黒崎白土工業株式会社製、平均粒径7μm)
<d成分及びその前駆体>
・ラウリン酸:ルナック L−98(花王株式会社製)
・ミリスチン酸:ルナック MY−98(花王株式会社製)
・パルミチン酸:ルナック P−95(花王株式会社製)
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸:カオーアキポ RLM−45(花王株式会社製)
<その他>
・ラウリルヒドロキシスルホベタイン液:アンヒトール 20HD(増泡剤、花王株式会社製)
・グリセリンモノ−2−エチルヘキシルエーテル液(90%):ペネトール GE−EH(増泡剤、花王株式会社製)
・アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体:カーボポールETD2020(増粘剤、ルブリゾール社製)
・水酸化カリウム液:液性苛性カリ(48%)
・ソルビット液:ソルビトール #650(保湿剤、花王株式会社製)
・フェノキシエタノール:ハイソルブ EPH(防腐剤、東邦化学工業株式会社製)
・エデト酸二ナトリウム:クレワット N(防腐剤、ナガセケムテックス株式会社製)
・香料:4,7−ジメチルオクタン−3−オール(花王株式会社製)
【0037】
[測定方法]
<水溶性無機塩粉体及び皮膚洗浄料用顆粒の平均粒径の測定>
JIS Z 8801−1:2006の標準篩(目開き45μm、63μm、90μm、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1,000μm、1,400μm、2,000μmの12段の篩と受け皿)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる質量分率からメジアン径を算出した。より詳細には、12段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2,000μmの篩の上から100gの粒子群を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した該粒子群の質量を測定し、各篩上の該粒子群の質量割合(%)を算出した。受け皿から順に目開きの小さな篩上の該粒子群の質量割合を積算していき、合計が50%となる粒径を平均粒径とした。
【0038】
<吸油性粉体及び粉砕した水溶性無機塩粉体の平均粒径の測定>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所(株)製)を用い、該粒子を溶解させない溶媒に分散させて測定したメジアン径を平均粒径とした。なお、実施例に用いたベントナイトの平均粒径測定には、溶媒としてイオン交換水を、粉砕した炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの平均粒径測定には、アセトンを用いた。
【0039】
[実施例1]
<水溶性無機塩粉体の調製>
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムをアトマイザー(株式会社ダルトン製:AIIW、処理量70kg/min、ハンマー回転数8,000rpm、スクリーン径0.7mm)により粉砕し、平均粒径がそれぞれ20μm、26μmの水溶性無機塩粉体を得た。
【0040】
<工程1及び2>
以下に示す方法で皮膚洗浄料用顆粒を調製した。
〔工程1〕
パルミチン酸:176gとl−メントール:24gを80℃にて混合し、相溶液を得た。
〔工程2〕
2Lハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製:LFS−2、アジテータ回転数850rpm、チョッパー回転数1,500rpm、ジャケット温水温度80℃)に、炭酸ナトリウム:80g、炭酸水素ナトリウム:320gを投入し、1分間混合後、工程1で得られたパルミチン酸:176gとl−メントール:24gの相溶液(80℃)を、21分かけて添加し、3分間混合して、平均粒径が234μmの皮膚洗浄料用顆粒を得た。
【0041】
[実施例2]
<工程1及び2>
以下に示す方法で皮膚洗浄料用顆粒を調製した。
〔工程1〕
パルミチン酸:152gとl−メントール:48gを80℃にて混合し、相溶液を得た。
〔工程2〕
2Lハイスピードミキサー(株式会社アーステクニカ製:LFS−2、アジテータ回転数850rpm、チョッパー回転数1500rpm、ジャケット温水温度80℃)に、実施例1と同様に調製した炭酸ナトリウム:80g、炭酸水素ナトリウム:320g、及びベントナイト:5.2gを投入し、1分間混合後、工程1で得られたパルミチン酸:152gとl−メントール:48gの相溶液(80℃)を、21分かけて添加し、3分間混合して、平均粒径が477μmの皮膚洗浄料用顆粒を得た。
【0042】
[実施例3]
パルミチン酸を152g、l−メントールを48gとした他は実施例1と同様にして平均粒径が639μmの皮膚洗浄料用顆粒を得た。
【0043】
[比較例1]
炭酸ナトリウムを74g、炭酸水素ナトリウムを298g、パルミチン酸を128g、l−メントールを72gとした他は実施例1と同様にして、平均粒径が1,000μm以上の皮膚洗浄料用顆粒を得た。なお、目開き2,000μmの篩に残留する顆粒が多く、平均粒径の測定は困難であった。
結果を以下の表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
[顆粒5の調製]
実施例1にて得られた顆粒1を真空乾燥器(アズワン株式会社製:AVO−250NB、乾燥温度50℃、0.02MPa圧下)で1週間、減圧乾燥し、顆粒中のl−メントールを揮発させ、顆粒5を調製した。
【0046】
[実施例4、及び比較例2、3]
得られた皮膚洗浄料用顆粒を適宜用いて、表3記載の皮膚洗浄料を調製した。初めに表2のルナックL−98〜精製水までの成分を用いて、ペースト状の皮膚洗浄料基剤を別途調製し、皮膚洗浄料用顆粒とペースト状の皮膚洗浄料基剤とをビーカー中で手撹拌し、チューブにつめることで、皮膚洗浄料である洗顔料を調製した。また、調製1時間後に後述する評価を行った。
【0047】
【表2】
【0048】
得られた洗顔料及び顆粒中のl−メントール含有量、並びに顆粒の配合量を以下の表3に示す。なお、実施例4には顆粒1を用いているが、測定の結果、顆粒中のl−メントール含有量は3.28質量%であった。比較例2は顆粒5を用いているが、測定の結果、顆粒中のメントール含有量は0質量%であった。
【0049】
【表3】
【0050】
[冷涼感の官能評価]
評価試験者3人について、以下の官能検査を行った。
最初に、お湯で顔を軽く濡らしたのち、作製したペースト状の洗顔料(1g)を両手に取り、泡立てた。次に、泡立てた泡で顔を30秒マッサージし、マッサージ中の冷涼感を官能評価した。
マッサージ後、お湯ですすぎ、すすぎ時の冷涼感を官能評価した。
更に、タオルで水を拭き取り、タオルドライ後の冷涼感を官能評価した。
官能評価の評価基準は、以下の通りである。3人の平均値を以下の表4に示す。
4:冷涼感を強く感じる
3:冷涼感を感じる
2:冷涼感をやや感じる
1:冷涼感を感じない
結果を以下の表4に示す。
【0051】
【表4】
【0052】
実施例4では、タオルドライ後、顔全体に冷涼感を感じた。
上記の結果から、実施例1〜3では、皮膚洗浄料に用いるに適当な大きさの顆粒が得られることが分かった。
一方、比較例1では、脂肪酸と機能化剤の混合比率が本発明の規定を満たさない場合、皮膚洗浄料に用いるには大きすぎる顆粒が得られることが分かった。
更に、上記の皮膚洗浄料用顆粒を配合した皮膚洗浄料に関し、実施例4では、比較例2及び3と比較して、洗顔料(皮膚洗浄料)全体としてのl−メントール(機能化剤)の含有量は同じであるものの、洗顔初期から冷涼感を感じ、また冷涼感がタオルドライ後まで長期にわたって持続し、機能化剤の機能性が向上していることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の皮膚洗浄料用顆粒の製造方法によれば、含まれる機能化剤の機能性を高めることができる。本発明により得られた皮膚洗浄料用顆粒を含有する皮膚洗浄料は、洗顔料、ハンドソープ、ボディシャンプー等に好適に使用される。