(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記二酸化ケイ素粉末が、シロキサン、ケイ素アルコキシド、およびハロゲン化ケイ素からなる群から選択される化合物から調製することができる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0070】
一般事項
本明細書において、開示の範囲は、境界値も含む。したがって、パラメータAに関して「X〜Yの範囲」という形の開示は、Aが値X、Y、およびXとYとの間の値をとることができることを意味する。パラメータAに関して「最大Y」という形の、一方側が境界付けられた範囲は、同様に値YおよびY未満の値を意味する。
【0071】
本発明の第1の態様は、石英ガラス粒の調製のための方法であって、以下の方法ステップ、
i.)二酸化ケイ素造粒体を提供するステップであって、二酸化ケイ素造粒体は、高熱法により生成された二酸化ケイ素粉末から調製されている、提供するステップ、
ii.)溶融坩堝内で二酸化ケイ素造粒体からガラス溶融物を作製するステップ、
iii.)ガラス溶融物の少なくとも一部から石英ガラス体を作製するステップ、
iv.)石英ガラス粒を得るようにステップiii.)からの石英ガラス体のサイズを低減させるステップ
を含む、方法である。
【0072】
ステップi.)
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体の提供は、以下の方法ステップ、
I.高熱法により生成された二酸化ケイ素粉末を提供するステップ、および
II.二酸化ケイ素造粒体を得るために二酸化ケイ素粉末を加工するステップであって、二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末より大きい粒径を有する、加工するステップ、
を含む。
【0073】
粉末は、1〜100nm未満の範囲の一次粒子径を有する乾燥固体材料の粒子を意味する。
【0074】
二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末を造粒することにより得ることができる。二酸化ケイ素造粒体は、一般に、3m
2/g以上のBET表面積および1.5g/cm
3未満の密度を有する。造粒は、粉末粒子を顆粒に変換することを意味する。造粒中、複数の二酸化ケイ素粉末粒子のクラスター、すなわち「二酸化ケイ素顆粒」と呼ばれるより大きい凝集体が形成される。これらは、しばしば「二酸化ケイ素造粒体粒子」または「顆粒粒子」とも呼ばれる。集合として、顆粒は、造粒体を形成し、例えば二酸化ケイ素顆粒は、「二酸化ケイ素造粒体」を形成する。二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末より大きい粒径を有する。
【0075】
粉末を造粒体に変換するための造粒手順は、より詳細に後述される。
【0076】
現在の文脈では、二酸化ケイ素粒は、二酸化ケイ素体、特に石英ガラス体のサイズ低減により得ることができる二酸化ケイ素粒子を意味する。二酸化ケイ素粒は、一般に、1.2g/cm
3超、例えば1.2〜2.2g/cm
3の範囲、特に好ましくは約2.2g/cm
3の密度を有する。さらに、二酸化ケイ素粒のBET表面積は、DIN ISO 9277:2014−01に従って決定すると、好ましくは一般に1m
2/g未満である。
【0077】
原則として、当業者が好適と考える全ての二酸化ケイ素粒子を、選択することができる。好ましいのは、二酸化ケイ素造粒体および二酸化ケイ素粒である。
【0078】
粒径または粒子径は、以下の式に従って「面積円相当径x
Ai」として与えられる粒子の直径を意味し、
【0080】
式中、Aiは、画像解析により観察した粒子の表面積を表す。好適な測定法は、例えばISO 13322−1:2014またはISO 13322−2:2009である。「より大きい粒径」などの比較による開示は、比較される値が同じメソッドで測定されることを常に意味する。
【0081】
二酸化ケイ素粉末
本発明の文脈では、合成二酸化ケイ素粉末、すなわち高熱法により生成された二酸化ケイ素粉末、が使用される。
【0082】
二酸化ケイ素粉末は、少なくとも2つの粒子を有する任意の二酸化ケイ素粉末でよい。調製プロセスとしては、当業者が当技術分野で普及しており、好適であると考える任意のプロセスを使用することができる。
【0083】
本発明の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素粉末は、石英ガラスの調製において、特にいわゆる「スート体」の調製において、副産物として生成される。このようなソースからの二酸化ケイ素は、しばしば「スートダスト」とも呼ばれる。
【0084】
二酸化ケイ素粉末の好ましいソースは、火炎加水分解バーナーの適用によりスート体の合成的調製から得られる二酸化ケイ素粒子である。スート体の調製では、円筒ジャケット面を有する回転担持管が、バーナー列に沿って前後に動かされる。火炎加水分解バーナーには、バーナーガスとしての酸素および水素、ならびに二酸化ケイ素一次粒子を作製するための原材料を供給することができる。二酸化ケイ素一次粒子は、好ましくは、最大100nmの一次粒子径を有する。火炎加水分解により生成される二酸化ケイ素一次粒子は、集合または凝集して約9μmの粒子径(DIN ISO 13320:2009−1)を有する二酸化ケイ素粒子を形成する。二酸化ケイ素粒子内では、二酸化ケイ素一次粒子は、走査電子顕微鏡によりそれらの形態により識別可能であり、一次粒子径を測定することができる。二酸化ケイ素粒子の一部分は、長手方向軸を中心として回転している担持管の円筒ジャケット面上に堆積される。このようにして、スート体が、一層ずつビルドアップされる。二酸化ケイ素粒子の別の部分は、担持管の円筒ジャケット面上には堆積されず、むしろ例えばフィルタシステム内にダストとして蓄積する。この二酸化ケイ素粒子の他の部分が、しばしば「スートダスト」とも呼ばれる二酸化ケイ素粉末を構成する。一般に、担持管上に堆積される二酸化ケイ素粒子の部分は、二酸化ケイ素粒子の総重量に基づき、スート体調製の文脈ではスートダストとして蓄積する二酸化ケイ素粒子の部分より大きい。
【0085】
最近、スートダストは、一般に廃物として面倒かつ高価な様式で処分され、または例えば道路工事において付加価値のないフィラー材料として、染料工業で添加剤として、タイル業界のための原材料として、および建築用基礎の修復に用いられるヘキサフルオロケイ酸の調製のために、使用される。本発明の場合、スートダストは、好適な原材料であり、高品質製品を得るように加工することができる。
【0086】
火炎加水分解により調製される二酸化ケイ素は、通常、高熱法二酸化ケイ素と呼ばれる。高熱法二酸化ケイ素は、通常、非晶質二酸化ケイ素一次粒子または二酸化ケイ素粒子の形で入手可能である。
【0087】
好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素粉末は、混合ガスから火炎加水分解により調製することができる。この場合、二酸化ケイ素粒子は、火炎加水分解においても作製され、凝集体または集合体が形成される前に取り出される。ここでは、上記でスートダストと呼んだ二酸化ケイ素粉末が、主生成物である。
【0088】
二酸化ケイ素粉末を作製するための好適な原材料は、好ましくは、シロキサン、ケイ素アルコキシド、および無機ケイ素化合物である。シロキサンは、直鎖状ポリアルキルシロキサンおよび環状ポリアルキルシロキサンを意味する。好ましくは、ポリアルキルシロキサンは、以下の一般式を有し、
Si
pO
pR
2p、
【0089】
式中、pは、少なくとも2、好ましくは2〜10、特に好ましくは3〜5の整数であり、Rは、1〜8個のC原子、好ましくは1〜4個のC原子を含むアルキル基、特に好ましくはメチル基である。
【0090】
特に好ましいのは、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、およびデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択されるシロキサンである。シロキサンがD3、D4、およびD5を含む場合、好ましくはD4が、主成分である。主成分は、各場合に二酸化ケイ素粉末の総量に基づき、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%、例えば少なくとも90重量%または少なくとも94重量%、特に好ましくは少なくとも98重量%の量で存在する。好ましいケイ素アルコキシドは、テトラメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランである。二酸化ケイ素粉末の原材料として好ましい無機ケイ素化合物は、ハロゲン化ケイ素、シリケート、炭化ケイ素、および窒化ケイ素である。二酸化ケイ素粉末の原材料として特に好ましい無機ケイ素化合物は、四塩化ケイ素およびトリクロロシランである。
【0091】
好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素粉末は、シロキサン、ケイ素アルコキシド、およびハロゲン化ケイ素からなる群から選択される化合物から調製することができる。
【0092】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン
、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラメトキシシラン
、メチルトリメトキシシラン、四塩化ケイ素、
およびトリクロロシラン、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される化合物から、例えば四塩化ケイ素およびオクタメチルシクロテトラシロキサンから、特に好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンから、調製することができる。
【0093】
火炎加水分解により四塩化ケイ素から二酸化ケイ素を作製する場合、様々なパラメータが重要である。好適な混合ガスの好ましい組成は、火炎加水分解において25〜40体積%の範囲の酸素含有量を含む。水素含有量は、45〜60体積%の範囲でよい。四塩化ケイ素含有量は、好ましくは5〜30体積%であり、上記体積%の全ては、ガス流の総体積に基づく。さらに好ましいのは、上記体積割合の酸素、水素、およびSiCl
4の組み合わせである。火炎加水分解における火炎は、好ましくは1500〜2500℃の範囲、例えば1600〜2400℃の範囲、特に好ましくは1700〜2300℃の範囲の温度を有する。好ましくは、火炎加水分解で作製される二酸化ケイ素一次粒子は、凝集体または集合体が形成される前に二酸化ケイ素粉末として取り出される。
【0094】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素粉末は、以下の特徴、
a.20〜60m
2/gの範囲、例えば25〜55m
2/g、または30〜50m
2/g、特に好ましくは20〜40m
2/gのBET表面積、
b.かさ密度0.01〜0.3g/cm
3、例えば0.02〜0.2g/cm
3の範囲、好ましくは0.03〜0.15g/cm
3の範囲、さらに好ましくは0.1〜0.2g/cm
3の範囲または0.05〜0.1g/cm
3の範囲、
c.50ppm未満、例えば40ppm未満または30ppm未満、特に好ましくは1ppb〜20ppmの範囲の炭素含有量、
d.200ppm未満、例えば150ppm未満または100ppm未満、特に好ましくは1ppb〜80ppmの範囲の塩素含有量、
e.200ppb未満、例えば1〜100ppbの範囲、特に好ましくは1〜80ppbの範囲のアルミニウム含有量、
f.5ppm未満、例えば2ppm未満、特に好ましくは1ppb〜1ppmの範囲の、アルミニウムとは異なる金属の総含有量、
g.粉末粒子の少なくとも70重量%が、10〜100nm未満の範囲、例えば15〜100nm未満の範囲、特に好ましくは20〜100nm未満の範囲の一次粒子径を有する、
h.0.001〜0.3g/cm
3の範囲、例えば0.002〜0.2g/cm
3または0.005〜0.1g/cm
3の範囲、好ましくは0.01〜0.06g/cm
3の範囲、好ましくは0.1〜0.2g/cm
3の範囲、または0.15〜0.2g/cm
3の範囲の重装かさ密度、
i.5重量%未満、例えば0.25〜3重量%の範囲、特に好ましくは0.5〜2重量%の範囲の残留水分量、
j.1〜7μmの範囲、例えば2〜6μmの範囲または3〜5μmの範囲、特に好ましくは3.5〜4.5μmの範囲の粒子径分布D
10、
k.6〜15μmの範囲、例えば7〜13μmの範囲または8〜11μmの範囲、特に好ましくは8.5〜10.5μmの範囲の粒子径分布D
50、
l.10〜40μmの範囲、例えば15〜35μmの範囲、特に好ましくは20〜30μmの範囲の粒子径分布D
90、
のうちの少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つを有し、
重量%、ppm、およびppbは、それぞれ二酸化ケイ素粉末の総重量に基づく。
【0095】
二酸化ケイ素粉末は、二酸化ケイ素を含有する。好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、各場合に二酸化ケイ素粉末の総重量に基づき、95重量%超、例えば98重量%超または99重量%超または99.9重量%超の割合の二酸化ケイ素を含有する。特に好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、二酸化ケイ素粉末の総重量に基づき99.99重量%超の割合の二酸化ケイ素を含有する。
【0096】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、各場合に二酸化ケイ素粉末の総重量に基づき、5ppm未満、例えば2ppm未満、特に好ましくは1ppm未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量を有する。しかしながら、しばしば二酸化ケイ素粉末は、少なくとも1ppbの、アルミニウムとは異なる金属の含有量を有する。このような金属は、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、ゲルマニウム、銅、モリブデン、タングステン、チタン、鉄、およびクロムである。これらは、例えば元素形態で、イオンとして、または分子もしくはイオンもしくは錯体の一部として存在してもよい。
【0097】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、30ppm未満、例えば20ppm未満、特に好ましくは15ppm未満の総含有量のさらなる構成要素を有し、ppmは、各場合に二酸化ケイ素粉末の総重量に基づく。しかしながら、しばしば二酸化ケイ素粉末は、少なくとも1ppbの含有量のさらなる構成要素を有する。さらなる構成要素は、以下の群、二酸化ケイ素、塩素、アルミニウム、OH基、に属さない二酸化ケイ素粉末の全ての構成要素を意味する。
【0098】
現在の文脈では、構成要素が化学元素であるとき、構成要素への言及は、構成要素が元素として、イオンとして、または化合物もしくは塩内に存在してもよいことを意味する。例えば、「アルミニウム」という用語は、金属のアルミニウムに加えて、アルミニウム塩、酸化アルミニウム、およびアルミニウム金属錯体も含む。例えば、「塩素」という用語は、元素状塩素に加えて、塩化ナトリウムおよび塩化水素などの塩化物を含む。しばしば、さらなる構成要素は、それらを含有する材料と同じ集合状態で存在する。
【0099】
現在の文脈では、構成要素が化学化合物または官能基である場合、構成要素への言及は、構成要素が、開示の形態で、帯電した化学化合物として、または化学化合物の誘導体として存在してもよいことを意味する。例えば、化学材料エタノールへの言及は、エタノールに加えて、エタノレート、例えばナトリウムエタノレートも含む。「OH基」への言及は、シラノール、水、および金属水酸化物も含む。例えば、酢酸の文脈では、誘導体への言及は、酢酸エステルおよび無水酢酸も含む。
【0100】
好ましくは、粉末粒子の数に基づき、二酸化ケイ素粉末の粉末粒子の少なくとも70%は、100nm未満、例えば10〜100nmまたは15〜100nmの範囲、特に好ましくは20〜100nmの範囲の一次粒子径を有する。一次粒子径は、ISO 13320:2009−10に従って動的光散乱法により測定される。
【0101】
好ましくは、粉末粒子の数に基づき、二酸化ケイ素粉末の粉末粒子の少なくとも75%は、100nm未満、例えば10〜100nmまたは15〜100nmの範囲、特に好ましくは20〜100nmの範囲の一次粒子径を有する。
【0102】
好ましくは、粉末粒子の数に基づき、二酸化ケイ素粉末の粉末粒子の少なくとも80%は、100nm未満、例えば10〜100nmまたは15〜100nmの範囲、特に好ましくは20〜100nmの範囲の一次粒子径を有する。
【0103】
好ましくは、粉末粒子の数に基づき、二酸化ケイ素粉末の粉末粒子の少なくとも85%は、100nm未満、例えば10〜100nmまたは15〜100nmの範囲、特に好ましくは20〜100nmの範囲の一次粒子径を有する。
【0104】
好ましくは、粉末粒子の数に基づき、二酸化ケイ素粉末の粉末粒子の少なくとも90%は、100nm未満、例えば10〜100nmまたは15〜100nmの範囲、特に好ましくは20〜100nmの範囲の一次粒子径を有する。
【0105】
好ましくは、粉末粒子の数に基づき、二酸化ケイ素粉末の粉末粒子の少なくとも95 %は、100nm未満、例えば10〜100nmまたは15〜100nmの範囲、特に好ましくは20〜100nmの範囲の一次粒子径を有する。
【0106】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、1〜7μmの範囲、例えば2〜6μmの範囲または3〜5μmの範囲、特に好ましくは3.5〜4.5μmの範囲の粒子径D
10を有する。好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、6〜15μmの範囲、例えば7〜13μmの範囲または8〜11μmの範囲、特に好ましくは8.5〜10.5μmの範囲の粒子径D
50を有する。好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、10〜40μmの範囲、例えば15〜35μmの範囲、特に好ましくは20〜30μmの範囲の粒子径D
90を有する。
【0107】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、20〜60m
2/gの範囲、例えば25〜55m
2/g、または30〜50m
2/g、特に好ましくは20〜40m
2/gの比表面積(BET表面積)を有する。BET表面積は、測定する表面におけるガス吸着に基づくDIN 66132により、ブルナウアー(Brunauer)、エメット(Emmet)、およびテラー(Teller)(BET)のメソッドに従って決定される。
【0108】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、7未満、例えば3〜6.5または3.5〜6または4〜5.5の範囲、特に好ましくは4.5〜5の範囲のpH値を有する。pH値は、単一ロッド測定電極(水中に4%の二酸化ケイ素粉末)により決定することができる。
【0109】
二酸化ケイ素粉末は、好ましくは特徴組み合わせa./b./c.またはa./b./f.またはa./b./g.、さらに好ましくは特徴組み合わせa./b./c./f.またはa./b./c./g.またはa./b./f./g.、さらに好ましくは特徴組み合わせa./b./c./f./g.を有する。
【0110】
二酸化ケイ素粉末は、好ましくは特徴組み合わせa./b./c.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、炭素含有量は、40ppm未満である。
【0111】
二酸化ケイ素粉末は、好ましくは特徴組み合わせa./b./f.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、アルミニウムとは異なる金属の総含有量は、1ppb〜1ppmの範囲である。
【0112】
二酸化ケイ素粉末は、好ましくは特徴組み合わせa./b./g.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、粉末粒子の少なくとも70重量%は、20〜100nm未満の範囲の一次粒子径を有する。
【0113】
二酸化ケイ素粉末は、さらに好ましくは特徴組み合わせa./b./c./f.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、炭素含有量は、40ppm未満であり、アルミニウムとは異なる金属の総含有量は、1ppb〜1ppmの範囲である。
【0114】
二酸化ケイ素粉末は、さらに好ましくは特徴組み合わせa./b./c./g.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、炭素含有量は、40ppm未満であり、粉末粒子の少なくとも70重量%は、20〜100nm未満の範囲の一次粒子径を有する。
【0115】
二酸化ケイ素粉末は、さらに好ましくは特徴組み合わせa./b./f./g.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、アルミニウムとは異なる金属の総含有量は、1ppb〜1ppmの範囲であり、粉末粒子の少なくとも70重量%は、20〜100nm未満の範囲の一次粒子径を有する。
【0116】
二酸化ケイ素粉末は、特に好ましくは特徴組み合わせa./b./c./f./g.を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、かさ密度は、0.05〜0.3g/mLの範囲であり、炭素含有量は、40ppm未満であり、アルミニウムとは異なる金属の総含有量は、1ppb〜1ppmの範囲であり、粉末粒子の少なくとも70重量%は、20〜100nm未満の範囲の一次粒子径を有する。
【0117】
ステップII.
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素粉末は、ステップIIで二酸化ケイ素造粒体を得るように加工され、二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末より大きい粒径を有する。この目的のため、粒径の増大につながる当業者に公知のいずれのプロセスも好適である。
【0118】
二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末の粒径より大きい粒径を有する。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体の粒径は、二酸化ケイ素粉末の粒径の500〜50,000倍の大きさ、例えば1,000〜10,000倍の大きさ、特に好ましくは2,000〜8,000倍の大きさの範囲である。
【0119】
好ましくは、各場合に二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体の少なくとも90%、例えば少なくとも95重量%または少なくとも98重量%、特に好ましくは少なくとも99重量%以上は、高熱法により生成された二酸化ケイ素粉末から構成される。
【0120】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、用いられる二酸化ケイ素造粒体は、以下の特徴、
A)20m
2/g〜50m
2/gの範囲のBET表面積、
B)50〜500μmの範囲の平均粒子径、
C)0.5〜1.2g/cm
3の範囲、例えば0.6〜1.1g/cm
3の範囲、特に好ましくは0.7〜1.0g/cm
3の範囲のかさ密度、
D)50ppm未満の炭素含有量、
E)200ppb未満のアルミニウム含有量、
F)0.7〜1.2g/cm
3の範囲の重装かさ密度、
G)0.1〜2.5mL/gの範囲、例えば0.15〜1.5mL/gの範囲、特に好ましくは0.2〜0.8mL/gの範囲の細孔容積、
H)23〜26°の範囲の安息角、
I)50〜150μmの範囲の粒子径分布D
10、
J)150〜300μmの範囲の粒子径分布D
50、
K)250〜620μmの範囲の粒子径分布D
90、
のうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは全てを有し、
ppmおよびppbは、それぞれ二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づく。
【0121】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体の顆粒は、球状のモルホロジーを有する。球状のモルホロジーは、粒子の円形または長円形の形状を意味する。二酸化ケイ素造粒体の顆粒は、好ましくは0.7〜1.3SPHT3の範囲の平均真球度、例えば0.8〜1.2SPHT3の範囲の平均真球度、特に好ましくは0.85〜1.1SPHT3の範囲の平均真球度を有する。特徴SPHT3は、試験法の中で説明される。
【0122】
さらに、二酸化ケイ素造粒体の顆粒は、好ましくは0.7〜1.3Symm3の範囲の平均対称性、例えば0.8〜1.2Symm3の範囲の平均対称性、特に好ましくは0.85〜1.1Symm3の範囲の平均対称性を有する。平均対称性Symm3の特徴は、試験法の中で説明される。
【0123】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、各場合に二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、1000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100ppb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量を有する。しかしながら、しばしば二酸化ケイ素造粒体は、少なくとも1ppbの、アルミニウムとは異なる金属の含有量を有する。しばしば、二酸化ケイ素造粒体は、各場合に二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、1ppm未満、好ましくは40〜900ppbの範囲、例えば50〜700ppbの範囲、特に好ましくは60〜500ppbの範囲の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量を有する。このような金属は、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、ゲルマニウム、銅、モリブデン、チタン、鉄、およびクロムである。これらは、例えば元素として、イオンとして、または分子もしくはイオンもしくは錯体の一部として存在してもよい。
【0124】
二酸化ケイ素造粒体は、例えば分子、イオン、または元素の形でさらなる構成要素を含んでもよい。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、各場合に二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、500ppm未満、例えば300ppm未満、特に好ましくは100ppm未満のさらなる構成要素を含む。しばしば、少なくとも1ppbのさらなる構成要素が含まれる。さらなる構成要素は、具体的には、炭素、フッ化物、ヨウ化物、臭化物、リン、またはこれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択することができる。
【0125】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、各場合に二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、10ppm未満、例えば8ppm未満または5ppm未満、特に好ましくは4ppm未満の炭素を含む。しばしば、少なくとも1ppbの炭素が二酸化ケイ素造粒体中に含まれる。
【0126】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、各場合に二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、100ppm未満、例えば80ppm未満、特に好ましくは70ppm未満のさらなる構成要素を含む。しかしながら、しばしば少なくとも1ppbのさらなる構成要素が二酸化ケイ素造粒体中に含まれる。
【0127】
好ましくは、ステップII.は、以下のステップ、
II.1.液体を提供するステップ、
II.2.二酸化ケイ素粉末を含むスラリーを得るために二酸化ケイ素粉末を液体と混合するステップ、
II.3.二酸化ケイ素粉末を含むスラリーを造粒するステップ
を含む。
【0128】
本発明の文脈では、液体は、1013hPaの圧力および20℃の温度において液状である材料または材料の混合物を意味する。
【0129】
「スラリー」は、本発明の文脈では、少なくとも2つの材料の混合物を意味し、混合物は、一般的な条件下で考察する場合、少なくとも1つの液体および少なくとも1つの固体を含む。
【0130】
好適な液体は全て、当業者に公知であり、本用途のために好適と思われる材料および材料の混合物である。好ましくは、液体は、有機液体と水とからなる群から選択される。好ましくは、液体中の二酸化ケイ素粉末の溶解度は、0.5g/L未満、好ましくは0.25g/L未満、特に好ましくは0.1g/L未満であり、g/Lは、それぞれ液体1リットル当たりのg二酸化ケイ素粉末として与えられている。
【0131】
好ましい好適な液体は、極性溶媒である。これらは、有機液体または水でよい。好ましくは、液体は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、およびこれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。特に好ましくは、液体は、水である。特に好ましくは、液体は、蒸留水または脱イオン水を含む。
【0132】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末を加工して、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーを得る。二酸化ケイ素粉末は、室温では事実上液体に不溶性であるが、高い重量割合で液体内に導入して二酸化ケイ素粉末を含むスラリーを得ることができる。
【0133】
二酸化ケイ素粉末および液体は、任意の様式で混合されてよい。例えば、二酸化ケイ素粉末を液体に添加してもよく、液体を二酸化ケイ素粉末に添加してもよい。混合物は、添加中または添加後に撹拌されてもよい。特に好ましくは、混合物は、添加中および添加後に撹拌される。撹拌の例は、振り混ぜおよびかき混ぜ、または両者の組み合わせである。好ましくは、二酸化ケイ素粉末は、かき混ぜ下で液体に添加することができる。さらに、好ましくは、二酸化ケイ素粉末の一部分は、液体に添加することができ、このようにして得られた混合物は、撹拌され、その後混合物は、二酸化ケイ素粉末の残りの部分と混合される。同様に、液体の一部分を二酸化ケイ素粉末に添加することができ、このようにして得られた混合物は、撹拌され、その後混合物は、液体の残りの部分と混合される。
【0134】
二酸化ケイ素粉末と液体を混合することにより、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーが得られる。好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、二酸化ケイ素粉末が液体中に均一に分布した懸濁液である。「均一」とは、各位置における二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの密度および組成が、各場合に二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの総量に基づき、平均密度および平均組成から10%を超えて外れないことを意味する。液体中の二酸化ケイ素粉末の均一分布は、上述の撹拌により調製されてもよく、もしくは得られてもよく、またはその両方であってもよい。
【0135】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、1000〜2000g/Lの範囲、例えば1200〜1900g/Lまたは1300〜1800g/Lの範囲、特に好ましくは1400〜1700g/Lの範囲の1リットル当たりの重量を有する。1リットル当たりの重量は、容積校正された容器の重さを量ることにより測定される。
【0136】
好ましい実施形態によれば、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つが、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーに当てはまる。
a.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、プラスチック表面と接触した状態で輸送される、
b.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、せん断される、
c.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、0℃超、好ましくは5〜35℃の範囲の温度を有する、
d.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、7のpH値において0〜−100mAの範囲、例えば−20〜−60mA、特に好ましくは−30〜−45mAのゼータ電位を有する、
e.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、7以上、例えば7超の範囲のpH値、または7.5〜13もしくは8〜11、特に好ましくは8.5〜10の範囲のpH値を有する、
f.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、7未満、例えば1〜5の範囲または2〜4の範囲、特に好ましくは3〜3.5の範囲の等電点を有する、
g.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、各場合にスラリーの総重量に基づき、少なくとも40重量%、例えば50〜80重量%の範囲、または55〜75重量%の範囲、特に好ましくは60〜70重量%の範囲の固形物量を有する、
h.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、DIN 53019−1(5rpm、30重量%)に従って、500〜1000mPasの範囲、例えば600〜900mPasまたは650〜850mPasの範囲、特に好ましくは700〜800mPasの範囲の粘度を有する、
i.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、DIN SPEC 91143−2(水中で30重量%、23℃、5rpm/50rpm)に従って、3〜6の範囲、例えば3.5〜5の範囲、特に好ましくは4.0〜4.5の範囲のチキソトロピーを有する、
j.)二酸化ケイ素粉末を含むスラリー中の二酸化ケイ素粒子は、DIN ISO 13320−1に従って、二酸化ケイ素粉末を含む4重量%スラリー中において、100〜500nmの範囲、例えば200〜300nmの範囲の懸濁液中の平均粒子径を有する。
【0137】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含む4重量%水性スラリー中の二酸化ケイ素粒子は、50〜250nmの範囲、特に好ましくは100〜150nmの範囲の粒子径D
10を有する。好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含む4重量%水性スラリー中の二酸化ケイ素粒子は、100〜400nmの範囲、特に好ましくは200〜250nmの範囲の粒子径D
50を有する。好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含む4重量%水性スラリー中の二酸化ケイ素粒子は、200〜600nmの範囲、特に好ましくは350〜400nmの範囲の粒子径D
90を有する。粒子径は、DIN ISO 13320−1に従って測定される。
【0138】
「等電点」は、ゼータ電位が値0をとるpH値を意味する。ゼータ電位は、ISO 13099−2:2012に従って測定される。
【0139】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーのpH値は、上記の範囲の値に設定される。好ましくは、pH値は、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーにNaOHまたはNH
3などの材料を例えば水溶液として添加することにより、設定することができる。このプロセスの間、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、しばしば撹拌される。
【0140】
造粒
二酸化ケイ素造粒体は、造粒により二酸化ケイ素粉末から得られる。造粒は、粉末粒子の顆粒への変換を意味する。造粒中、「二酸化ケイ素顆粒」と呼ばれるより大きい凝集体は、複数の二酸化ケイ素粉末粒子の凝集により形成される。これらは、しばしば「二酸化ケイ素粒子」、「二酸化ケイ素造粒体粒子」、または「造粒体粒子」とも呼ばれる。集合として、顆粒は、造粒体を構成し、例えば二酸化ケイ素顆粒は、「二酸化ケイ素造粒体」を構成する。
【0141】
現在の場合、当業者に公知であり、二酸化ケイ素粉末の造粒のために好適であると当業者に思われる任意の造粒プロセスを、原則として選択することができる。造粒プロセスは、凝集造粒プロセスまたはプレス造粒プロセスとして分類し、湿式造粒プロセスおよび乾式造粒プロセスとしてさらに分類することができる。公知のメソッドは、造粒プレートにおけるロール式造粒、噴霧造粒、遠心粉砕、流動層造粒、造粒ミルを用いる造粒プロセス、圧縮、ロールプレス、ブリケッティング、スキャビング、または押出成形である。
【0142】
噴霧乾燥
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの噴霧造粒により得られる。噴霧造粒は、噴霧乾燥としても知られる。
【0143】
噴霧乾燥は、好ましくは噴霧塔で行われる。噴霧乾燥のために、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、好ましくは高温の加圧下に置かれる。次いで、二酸化ケイ素粉末を含む加圧されたスラリーは、ノズルを介して減圧され、このようにして噴霧塔内に噴霧される。その後、液滴が形成され、液滴は、瞬間的に乾燥し、まず乾燥微小粒子(「核」)を形成する。微小粒子は、粒子に適用されるガス流と共に、流動層を形成する。このようにして、微小粒子は、浮遊状態に維持され、したがってさらなる液滴を乾燥させるための表面を形成することができる。
【0144】
中を通って二酸化ケイ素粉末を含むスラリーが噴霧塔内に噴霧されるノズルは、好ましくは噴霧塔の内部への入口を形成する。
【0145】
ノズルは、好ましくは噴霧中、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーとの接触面を有する。「接触面」は、噴霧中に二酸化ケイ素粉末を含むスラリーと接触するノズルの領域を意味する。しばしば、ノズルの少なくとも一部は、それを通じて二酸化ケイ素粉末を含むスラリーが噴霧中に案内される管として形成され、したがって中空管の内側は、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーと接触する。
【0146】
接触面は、好ましくはガラス、プラスチック、またはこれらの組み合わせを含む。好ましくは、接触面は、ガラス、特に好ましくは石英ガラスを含む。好ましくは、接触面は、プラスチックを含む。原則として、プロセス温度で安定であり、いずれの異種原子も二酸化ケイ素粉末を含むスラリーに渡さない当業者に公知の全てのプラスチックが、好適である。好ましいプラスチックは、ポリオレフィン、例えば少なくとも1つのオレフィンを含むホモポリマーまたはコポリマー、特に好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエン、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含むホモポリマーまたはコポリマーである。好ましくは、接触面は、例えば石英ガラスおよびポリオレフィンからなる群から選択され、特に好ましくは石英ガラスおよびポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエン、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含むホモポリマーまたはコポリマーからなる群から選択される、ガラス、プラスチック、またはこれらの組み合わせ製である。好ましくは、接触面は、金属、特にタングステン、チタン、タンタル、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム、ジルコニウム、およびマンガンを含まない。
【0147】
接触面とノズルのさらなる部分とが同じ材料または異なる材料製であることが、原則として可能である。好ましくは、ノズルのさらなる部分は、接触面と同じ材料を含む。同様に、ノズルのさらなる部分が接触面とは異なる材料を含むことが、可能である。例えば、接触面は、好適な材料、例えばガラスまたはプラスチックで被覆されてもよい。
【0148】
好ましくは、ノズルは、ノズルの総重量に基づき、70重量%超、例えば75重量%超または80重量%超または85重量%超または90重量%超または95重量%超、特に好ましくは99重量%超、ガラス、プラスチック、またはガラスおよびプラスチックの組み合わせからなる群から選択される品目製である。
【0149】
好ましくは、ノズルは、ノズルプレートを含む。ノズルプレートは、好ましくはガラス、プラスチック、またはガラスおよびプラスチックの組み合わせ製である。好ましくは、ノズルプレートは、ガラス、特に好ましくは石英ガラス製である。好ましくは、ノズルプレートは、プラスチック製である。好ましいプラスチックは、ポリオレフィン、例えば少なくとも1つのオレフィンを含むホモポリマーまたはコポリマー、特に好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエン、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含むホモポリマーまたはコポリマーである。好ましくは、ノズルプレートは、金属、特にタングステン、チタン、タンタル、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム、ジルコニウム、およびマンガンを含まない。
【0150】
好ましくは、ノズルは、スクリューツイスターを含む。スクリューツイスターは、好ましくはガラス、プラスチック、またはガラスおよびプラスチックの組み合わせ製である。好ましくは、スクリューツイスターは、ガラス、特に好ましくは石英ガラス製である。好ましくは、スクリューツイスターは、プラスチック製である。好ましいプラスチックは、ポリオレフィン、例えば少なくとも1つのオレフィンを含むホモポリマーまたはコポリマー、特に好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエン、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含むホモポリマーまたはコポリマーである。好ましくは、スクリューツイスターは、金属、特にタングステン、チタン、タンタル、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム、ジルコニウム、およびマンガンを含まない。
【0151】
さらに、ノズルは、さらなる構成要素を含んでもよい。好ましいさらなる構成要素は、ノズル本体、特に好ましいのはスクリューツイスターおよびノズルプレートを取り囲むノズル本体である、横材、ならびにバッフルである。好ましくは、ノズルは、さらなる構成要素の1つ以上、特に好ましくは全てを含む。さらなる構成要素は、互いから独立して、当業者に公知であり、この目的用に好適である原則として任意の材料、例えば金属を含む材料、ガラス、またはプラスチック製でよい。好ましくは、ノズル本体は、ガラス、特に好ましくは石英ガラス製である。好ましくは、さらなる構成要素は、プラスチック製である。好ましいプラスチックは、ポリオレフィン、例えば少なくとも1つのオレフィンを含むホモポリマーまたはコポリマー、特に好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエン、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含むホモポリマーまたはコポリマーである。好ましくは、さらなる構成要素は、金属、特にタングステン、チタン、タンタル、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム、ジルコニウム、およびマンガンを含まない。
【0152】
好ましくは、噴霧塔は、ガス入口およびガス出口を含む。ガス入口を通じて、ガスを噴霧塔の内部に導入することができ、ガス出口を通じて、ガスを排出することができる。ガスをノズルを介して噴霧塔内に導入することも可能である。同様に、ガスは、噴霧塔の出口を介して排出することができる。さらに、ガスは、好ましくはノズルと噴霧塔のガス入口とを介して導入し、噴霧塔の出口と噴霧塔のガス出口とを介して排出することができる。
【0153】
好ましくは、噴霧塔の内部には、空気、不活性ガス、少なくとも2つの不活性ガス、または空気と少なくとも1つの不活性ガスとの組み合わせから選択される雰囲気が、好ましくは空気と少なくとも1つの不活性ガスとの組み合わせが、好ましくは2つの不活性ガスが、存在する。不活性ガスは、好ましくは窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンからなるリストから選択される。例えば、噴霧塔の内部には、空気、窒素、またはアルゴンが、特に好ましくは空気が、存在する。
【0154】
さらに好ましくは、噴霧塔内に存在する雰囲気は、ガス流の一部である。ガス流は、好ましくはガス入口を介して噴霧塔内に導入され、ガス出口を介して排出される。ガス流の一部をノズルを介して導入し、ガス流の一部を固形物出口を介して排出することも、可能である。ガス流は、噴霧塔内でさらなる構成要素を引き受けてもよい。これらは、噴霧乾燥中に二酸化ケイ素粉末を含むスラリーから来て、ガス流に移動することができる。
【0155】
好ましくは、乾燥ガス流が、噴霧塔内に供給される。乾燥ガス流は、噴霧塔内で設定された温度で凝縮点未満の相対湿度を有するガスまたは混合ガスを意味する。100%の相対空気湿度は、20℃における17.5g/m
3の含水量に対応する。ガスは、好ましくは150〜450℃の範囲、例えば200〜420℃または300〜400℃、特に好ましくは350〜400℃の温度に予備加温される。
【0156】
噴霧塔の内部は、好ましくは温度制御可能である。好ましくは、噴霧塔の内部の温度は、最大550℃、例えば300〜500℃、特に好ましくは350〜450℃の値を有する。
【0157】
ガス流は、好ましくは、ガス入口において150〜450℃の範囲、例えば200〜420℃または300〜400℃、特に好ましくは350〜400℃の温度を有する。
【0158】
固形物出口、ガス出口、またはその両方の位置で排出されるガス流は、好ましくは170℃未満、例えば50〜150℃、特に好ましくは100〜130℃の温度を有する。
【0159】
さらに、導入時のガス流と排斥時のガス流との間の温度差は、好ましくは100〜330℃の範囲、例えば150〜300℃である。
【0160】
このようにして得られた二酸化ケイ素顆粒は、二酸化ケイ素粉末の個々の粒子の凝集体として存在する。二酸化ケイ素粉末の個々の粒子は、凝集体中で引き続き認識可能である。二酸化ケイ素粉末の粒子の平均粒子径は、好ましくは10〜1000nmの範囲、例えば20〜500nmもしくは30〜250nmもしくは35〜200nmもしくは40〜150nmの範囲、または特に好ましくは50〜100nmの範囲である。これらの粒子の平均粒子径は、DIN ISO 13320−1に従って測定される。
【0161】
噴霧乾燥は、助剤の存在下で行われてもよい。原則として、当業者に公知であり、本用途のために好適と思われる全ての材料を助剤として用いることができる。補助材料としては、例えば、いわゆる結合剤を考慮に入れることができる。好適な結合材料の例は、酸化カルシウムなどの金属酸化物、炭酸カルシウムなどの金属カーボネート、ならびにセルロース、セルロースエーテル、澱粉、および澱粉誘導体などのポリサッカライドである。
【0162】
特に好ましくは、噴霧乾燥は、本発明の文脈では助剤なしに行われる。
【0163】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体を噴霧塔から取り除く前、その後、またはその前および後に、その一部分が分離除去される。分離除去については、当業者に公知であり、好適と思われる全てのプロセスを考慮に入れることができる。好ましくは、分離除去は、スクリーニングまたは篩い分けにより行われる。
【0164】
好ましくは、噴霧乾燥により形成された二酸化ケイ素造粒体を噴霧塔から取り除く前に、50μm未満の粒子径、例えば70μm未満の粒子径、特に好ましくは90μm未満の粒子径を有する粒子が、スクリーニングにより分離除去される。スクリーニングは、好ましくはサイクロン配置を使用して行われ、サイクロン配置は、好ましくは噴霧塔の下部領域に、特に好ましくは噴霧塔の出口の上方に配置される。
【0165】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体を噴霧塔から取り除いた後に、1000μm超の粒子径、例えば700μm超の粒子径、特に好ましくは500μm超の粒子径を有する粒子が、篩い分けにより分離除去される。粒子の篩い分けは、原則として、当業者に公知であり、この目的用に好適である全てのプロセスに従って行うことができる。好ましくは、篩い分けは、振動シュートを使用して行われる。
【0166】
好ましい実施形態によれば、ノズルを通じた噴霧塔内への二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの噴霧乾燥は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば2つまたは3つ、特に好ましくは全てにより特徴付けられる。
a]噴霧塔内における噴霧造粒、
b]40bar以下、例えば1.3〜20bar、1.5〜18barもしくは2〜15barもしくは4〜13barの範囲、または特に好ましくは5〜12barの範囲の、ノズルにおける二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの圧力の存在、ここで、圧力は絶対値で示されている(p=0hPaと比較して)、
c]10〜50℃の範囲、好ましくは15〜30℃の範囲、特に好ましくは18〜25℃の範囲の、噴霧塔内に進入時の液滴の温度、
d]100〜450℃の範囲、例えば250〜440℃の範囲、特に好ましくは350〜430℃の、噴霧塔に向かって方向付けられたノズルの側部の温度、
e]0.05〜1m
3/hの範囲、例えば0.1〜0.7m
3/hまたは0.2〜0.5m
3/hの範囲、特に好ましくは0.25〜0.4m
3/hの範囲の、ノズルを通る二酸化ケイ素粉末を含むスラリーのスループット、
f]各場合に二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの総重量に基づき、少なくとも40重量%、例えば50〜80重量%の範囲、または55〜75重量%の範囲、特に好ましくは60〜70重量%の範囲の、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの固形物量、
g]10〜100kg/分の範囲、例えば20〜80kg/分または30〜70kg/分の範囲、特に好ましくは40〜60kg/分の範囲の、噴霧塔に入るガス流入、
h]100〜450℃の範囲、例えば250〜440℃の範囲、特に好ましくは350〜430℃の、噴霧塔内に進入時のガス流の温度、
i]170℃未満の、噴霧塔から退出するときのガス流の温度、
j]ガスは、空気、窒素、およびヘリウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択され、好ましくは空気である、
k]各場合に噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、5重量%未満、例えば3重量%未満もしくは1重量%未満または0.01〜0.5重量%の範囲、特に好ましくは0.1〜0.3重量%の範囲の、噴霧塔から取り除く時の造粒体の残留水分量、
l]噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、噴霧造粒体の少なくとも50重量%が、1〜100sの範囲の、例えば10〜80sの期間の、特に好ましくは25〜70sの期間にわたる、飛行時間を完了する、
m]噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、噴霧造粒体の少なくとも50重量%が、20m超、例えば30超もしくは50超もしくは70超もしくは100超もしくは150超もしくは200超または20〜200mもしくは10〜150もしくは20〜100の範囲、特に好ましくは30〜80mの範囲の飛行経路をカバーする。
n]噴霧塔は、円筒状の幾何形状を有する、
o]10m超、例えば15m超もしくは20m超もしくは25m超もしくは30m超または10〜25mの範囲、特に好ましくは15〜20mの範囲の噴霧塔の高さ、
p]造粒体を噴霧塔から取り除く前に、90μm未満のサイズを有する粒子をスクリーニングにより排除する、
q]好ましくは振動シュートで造粒体を噴霧塔から取り除いた後に、500μm超のサイズを有する粒子を篩い分けにより排除する、
r]二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの液滴のノズルからの退出は、垂直線から30〜60度の角度で、特に好ましくは垂直線から45度の角度で発生する。
【0167】
垂直線は、重力ベクトルの方向を意味する。
【0168】
飛行経路は、顆粒を形成するように噴霧塔のガスチャンバ内のノズルを退出してから、飛行および落下の活動の完了までに、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーの液滴がカバーする経路を意味する。飛行および落下の活動は、頻繁に、顆粒が噴霧塔衝突の床と衝突するか、または顆粒が噴霧塔の床上にすでに存在する他の顆粒と衝突するかの、いずれか最初に発生する方により終了する。
【0169】
飛行時間は、顆粒が噴霧塔内の飛行経路をカバーするために必要とされる期間である。好ましくは、顆粒は、噴霧塔内でらせん状の飛行経路を有する。
【0170】
好ましくは、噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、噴霧造粒体の少なくとも60重量%が、20m超、例えば30超もしくは50超もしくは70超もしくは100超もしくは150超もしくは200超または20〜200mもしくは10〜150もしくは20〜100の範囲、特に好ましくは30〜80mの範囲の平均飛行経路をカバーする。
【0171】
好ましくは、噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、噴霧造粒体の少なくとも70重量%が、20m超、例えば30超もしくは50超もしくは70超もしくは100超もしくは150超もしくは200超または20〜200mもしくは10〜150もしくは20〜100の範囲、特に好ましくは30〜80mの範囲の平均飛行経路をカバーする。
【0172】
好ましくは、噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、噴霧造粒体の少なくとも80重量%が、20m超、例えば30超もしくは50超もしくは70超もしくは100超もしくは150超もしくは200超または20〜200mもしくは10〜150もしくは20〜100の範囲、特に好ましくは30〜80mの範囲の平均飛行経路をカバーする。
【0173】
好ましくは、噴霧乾燥で作製された二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、噴霧造粒体の少なくとも90重量%が、20m超、例えば30超もしくは50超もしくは70超もしくは100超もしくは150超もしくは200超または20〜200mもしくは10〜150もしくは20〜100の範囲、特に好ましくは30〜80mの範囲の平均飛行経路をカバーする。
【0174】
ロール式造粒
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーのロール式造粒により得られる。
【0175】
ロール式造粒は、高温のガスの存在下で二酸化ケイ素粉末を含むスラリーをかき混ぜることにより行われる。好ましくは、ロール式造粒は、かき混ぜ用具を備えたかき混ぜ容器内で行われる。好ましくは、かき混ぜ容器は、かき混ぜ用具とは反対方向に回転する。好ましくは、かき混ぜ容器は、それを通じて二酸化ケイ素粉末をかき混ぜ容器内に導入することができる入口、それを通じて二酸化ケイ素造粒体を取り除くことができる出口、ガス入口、およびガス出口を追加的に含む。
【0176】
二酸化ケイ素粉末を含むスラリーをかき混ぜるために、好ましくはピン型かき混ぜ用具が使用される。ピン型かき混ぜ用具は、かき混ぜ用具の回転軸と同軸の長手方向軸を有する複数の細長ピンを備えたかき混ぜ用具を意味する。ピンの軌道は、好ましくは回転軸を中心とする同軸の円を描く。
【0177】
好ましくは、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、7未満のpH値、例えば2〜6.5の範囲のpH値、特に好ましくは4〜6の範囲のpH値に設定される。pH値を設定するために、好ましくは無機酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸、およびリン酸からなる群から選択される酸、特に好ましくは塩酸が、使用される。
【0178】
好ましくは、かき混ぜ容器内には、空気、不活性ガス、少なくとも2つの不活性ガス、または空気と少なくとも1つの不活性ガスとの組み合わせから選択される雰囲気が、好ましくは少なくとも2つの不活性ガスが、存在する。不活性ガスは、好ましくは窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンからなるリストから選択される。例えば、空気、窒素、またはアルゴン、特に好ましくは空気が、かき混ぜ容器内に存在する。
【0179】
さらに、好ましくは、かき混ぜ容器内に存在する雰囲気は、ガス流の一部である。ガス流は、好ましくはガス入口を介してかき混ぜ容器内に導入され、ガス出口を介して排出される。ガス流は、かき混ぜ容器内でさらなる構成要素を引き受けてもよい。これらは、ロール式造粒において二酸化ケイ素粉末を含むスラリーから生じ、ガス流内に移動することができる。
【0180】
好ましくは、乾燥ガス流が、かき混ぜ容器内に供給される。乾燥ガス流は、かき混ぜ容器内で設定された温度で凝縮点未満の相対湿度を有するガスまたは混合ガスを意味する。ガスは、好ましくは50〜300℃の範囲、例えば80〜250℃、特に好ましくは100〜200℃の温度に予備加温される。
【0181】
好ましくは、用いる二酸化ケイ素粉末を含むスラリー1kgにつき、1時間当たり10〜150m
3のガス、例えば1時間当たり20〜100m
3のガス、特に好ましくは1時間当たり30〜70m
3のガスが、かき混ぜ容器内に導入される。
【0182】
混合中、二酸化ケイ素粉末を含むスラリーは、ガス流により乾燥されて二酸化ケイ素顆粒を形成する。形成された造粒体は、かき混ぜ容器から取り除かれる。
【0183】
好ましくは、取り除かれた造粒体は、さらに乾燥される。好ましくは、乾燥は、例えば回転炉内で、連続的に行われる。乾燥のための好ましい温度は、80〜250℃の範囲、例えば100〜200℃の範囲、特に好ましくは120〜180℃の範囲である。
【0184】
本発明の文脈では、方法に関して連続的とは、方法を連続的に作動させることができることを意味する。これは、方法に伴う材料の導入および取り除きを、方法が実行されている間継続的に行うことができることを意味する。このために方法を中断する必要はない。
【0185】
例えば「連続炉」に関して、物体の属性としての連続的とは、物体の中で行われる方法または物体の中で行われる方法ステップが連続的に行われ得るように、この物体が構成されていることを意味する。
【0186】
ロール式造粒から得られた造粒体は、篩い分けされてもよい。篩い分けは、乾燥の前または後に行われる。好ましくは、造粒体は、乾燥前に篩い分けされる。好ましくは、50μm未満の粒子径、例えば80μm未満の粒子径、特に好ましくは100μm未満の粒子径を有する顆粒が、篩い分けにより排除される。さらに、好ましくは、900μm超の粒子径、例えば700μm超の粒子径、特に好ましくは500μm超の粒子径を有する顆粒が、篩い分けにより排除される。より大きい粒子の篩い分けによる排除は、原則として、当業者に公知であり、この目的用に好適である任意のプロセスに従って行うことができる。好ましくは、より大きい粒子の篩い分けによる排除は、振動シュートにより行われる。
【0187】
好ましい実施形態によれば、ロール式造粒は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば2つまたは3つ、特に好ましくは全てにより特徴付けられる。
[a]造粒は、回転するかき混ぜ容器内で行われる、
[b]造粒は、1時間当たりかつ二酸化ケイ素粉末を含むスラリー1kg当たり10〜150kgのガスのガス流内で行われる、
[c]導入時のガス温度は、40〜200℃である、
[d]100μm未満および500μm超の粒子径を有する顆粒は、篩い分けにより排除される、
[e]形成される顆粒は、15〜30重量%の残留水分量を有する、
[f]形成される顆粒は、80〜250℃で、好ましくは連続乾燥管内で、特に好ましくは1重量%未満の残留水分量まで、乾燥される。
【0188】
好ましくは、造粒、好ましくは噴霧造粒またはロール式造粒により得られた二酸化ケイ素顆粒、二酸化ケイ素造粒体Iとも呼ばれる、は、石英ガラス体を得るように加工される前に、処理される。この予備処理は、石英ガラス体を得るための加工を容易にするか、または得られる石英ガラス体の特性に影響を与えるかのいずれかである様々な目的を実現することができる。例えば、二酸化ケイ素造粒体Iは、圧縮、精製、表面改質、または乾燥されてもよい。
【0189】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、二酸化ケイ素造粒体IIが得られる熱的処理、機械的処理、もしくは化学的処理、または2つ以上の処理の組み合わせに供されてもよい。
【0190】
化学的
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体Iは、炭素含有量w
C(1)を有する。炭素含有量w
C(1)は、それぞれ二酸化ケイ素造粒体Iの総重量に基づき、好ましくは50ppm未満、例えば40ppm未満または30ppm未満、特に好ましくは1ppb〜20ppmの範囲である。
【0191】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体Iは、少なくとも2つの粒子を含む。好ましくは、少なくとも2つの粒子は、互いに対して相対的な運動を行うことができる。相対運動を引き起こすための手段として、当業者に公知であり、好適であると当業者に思われる原則として全ての手段を考慮に入れることができる。特に好ましいのは、混合である。混合は、原則として、任意の様式で行うことができる。好ましくは、供給炉が、このために選択される。それゆえに、少なくとも2つの粒子は、好ましくは、供給炉内、例えば回転炉内で撹拌されることにより、互いに対して相対的な運動を遂行することができる。
【0192】
供給炉は、炉のロードおよびアンロード、いわゆる装入が連続的に行われる炉を意味する。供給炉の例は、回転炉、ロールオーバー式炉、ベルトコンベア炉、コンベア炉、連続プッシャー式炉である。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iの処理のために、回転炉が使用される。
【0193】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体Iは、二酸化ケイ素造粒体IIを得るように反応物質で処理される。この処理は、二酸化ケイ素造粒体中の特定の材料の濃度を変えるために行われる。二酸化ケイ素造粒体Iは、例えばOH基、炭素含有化合物、遷移金属、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属などの、含有量が低減されるべき不純物または特定の官能性を有してもよい。不純物および官能性は、出発材料に由来してもよく、またはプロセスの過程で導入されてもよい。二酸化ケイ素造粒体Iの処理は、様々な目的を果たすことができる。例えば、処理された二酸化ケイ素造粒体I、すなわち二酸化ケイ素造粒体IIを用いることは、石英ガラス体を得るための二酸化ケイ素造粒体の加工を簡単化することができる。さらに、この選択を用いて、得られる石英ガラス体の特性を調節することができる。例えば、二酸化ケイ素造粒体Iは、精製または表面改質されてもよい。したがって、二酸化ケイ素造粒体Iの処理を、得られる石英ガラス体の特性を改善するために用いることができる。
【0194】
好ましくは、ガスまたは複数のガスの組み合わせが、反応物質として好適である。これは、混合ガスとも呼ばれる。原則として、指定の処理に関して公知であり、好適であると思われる当業者に公知の全てのガスを用いることができる。好ましくは、HCl、Cl
2、F
2、O
2、O
3、H
2、C
2F
4、C
2F
6、HClO
4、空気、不活性ガス、例えばN
2、He、Ne、Ar、Kr、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択されるガスが、用いられる。好ましくは、この処理は、ガスまたは2つ以上のガスの組み合わせの存在下で行われる。好ましくは、この処理は、ガス向流またはガス並流で行われる。
【0195】
好ましくは、反応物質は、HCl、Cl
2、F
2、O
2、O
3、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、上記のガスの2つ以上の混合物が、二酸化ケイ素造粒体Iの処理のために使用される。F、Cl、またはその両方の存在を通じて、例えば遷移金属、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属などの、不純物として二酸化ケイ素造粒体I中に含まれる金属を取り除くことができる。これに関連して、上記の金属は、混合ガスの構成要素と共に、プロセス条件下で化合物ガスを得るように変換されてもよく、化合物ガスは、その後抜き出され、したがってもはや造粒体中に存在しない。さらに、好ましくは、二酸化ケイ素造粒体I中のOH含有量は、二酸化ケイ素造粒体Iをこれらのガスで処理することにより、減少させることができる。
【0196】
好ましくは、HClとCl
2との混合ガスが、反応物質として用いられる。好ましくは、混合ガスは、1〜30体積%の範囲、例えば2〜15体積%の範囲、特に好ましくは3〜10体積%の範囲のHCl含有量を有する。同様に、混合ガスは、好ましくは20〜70体積%の範囲、例えば25〜65体積%の範囲、特に好ましくは30〜60体積%の範囲のCl
2含有量を有する。100体積%までの残部は、1つ以上の不活性ガス、例えばN
2、He、Ne、Ar、Kr、または空気から構成されてよい。好ましくは、反応物質中の不活性ガスの割合は、各場合に反応物質の総体積に基づき、0〜50体積%未満の範囲、例えば1〜40体積%または5〜30体積%の範囲、特に好ましくは10〜20体積%の範囲である。
【0197】
O
2、C
2F
2、またはこれらとCl
2との混合物が、好ましくは、シロキサンから、または複数のシロキサンの混合物から調製された二酸化ケイ素造粒体Iを精製するために使用される。
【0198】
ガスまたは混合ガスの形の反応物質は、好ましくは50〜2000L/hの範囲、例えば100〜1000L/hの範囲、特に好ましくは200〜500L/hの範囲のスループットを有するガス流またはガス流の一部として、二酸化ケイ素造粒体と接触する。接触の好ましい実施形態は、供給炉内、例えば回転炉内におけるガス流と二酸化ケイ素造粒体との接触である。接触の別の好ましい実施形態は、流動層プロセスである。
【0199】
反応物質による二酸化ケイ素造粒体Iの処理を通じて、炭素含有量w
C(2)を有する二酸化ケイ素造粒体IIが得られる。それぞれの二酸化ケイ素造粒体の総重量に基づき、二酸化ケイ素造粒体IIの炭素含有量w
C(2)は、二酸化ケイ素造粒体Iの炭素含有量w
C(1)より少ない。好ましくは、w
C(2)は、w
C(1)より0.5〜99%、例えば20〜80%または50〜95%、特に好ましくは60〜99%少ない。
【0200】
熱的
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、熱的処理もしくは機械的処理、またはこれらの処理の組み合わせに追加的に供される。これらの追加的な処理の1つ以上は、反応物質による処理前または処理中に行うことができる。代替的に、または追加的に、追加的な処理は、二酸化ケイ素造粒体IIに対しても行うことができる。以下では、「二酸化ケイ素造粒体」という用語は、「二酸化ケイ素造粒体I」および「二酸化ケイ素造粒体II」という選択肢を含む。以下に記載の処理を「二酸化ケイ素造粒体I」に対して、または処理された二酸化ケイ素造粒体I、「二酸化ケイ素造粒体II」に対して行うことも同様に可能である。
【0201】
二酸化ケイ素造粒体の処理は、様々な目的を果たすことができる。例えば、この処理は、石英ガラス体を得るための二酸化ケイ素造粒体の加工を容易にする。この処理は、得られるガラス体の特性にも影響を与えてもよい。例えば、二酸化ケイ素造粒体は、圧縮、精製、表面改質、または乾燥されてもよい。これに関連して、比表面積(BET)は、減少し得る。同様に、かさ密度および平均粒子径は、二酸化ケイ素粒子の凝集のため、増大し得る。熱的処理は、動的または静的に行うことができる。
【0202】
動的熱的処理の場合、撹拌しながら二酸化ケイ素造粒体を熱的に処理することができる全ての炉が、原則として好適である。動的熱的処理の場合、好ましくは供給炉が使用される。
【0203】
動的熱的処理における二酸化ケイ素造粒体の好ましい平均保持時間は、量に依存する。好ましくは、動的熱的処理における二酸化ケイ素造粒体の平均保持時間は、10〜180分の範囲、例えば20〜120分または30〜90分の範囲である。特に好ましくは、動的熱的処理における二酸化ケイ素造粒体の平均保持時間は、30〜90分の範囲である。
【0204】
連続的なプロセスの場合、二酸化ケイ素造粒体の流れの所定部分、例えばグラム、キログラム、またはトンが、保持時間の測定のための試料ロードとして使用される。保持時間の始まりおよび終わりは、連続的な炉作動への導入およびそれからの退出により決定される。
【0205】
好ましくは、動的熱的処理のための連続的なプロセスにおける二酸化ケイ素造粒体のスループットは、1〜50kg/hの範囲、例えば5〜40kg/hまたは8〜30kg/hの範囲である。特に好ましくは、ここでは、スループットは、10〜20kg/hの範囲である。
【0206】
動的熱的処理のための非連続的なプロセスの場合、処理時間は、炉のロードとその後のアンロードとの間の期間として与えられる。
【0207】
動的熱的処理のための非連続的なプロセスの場合、スループットは、1〜50kg/hの範囲、例えば5〜40kg/hまたは8〜30kg/hの範囲である。特に好ましくは、スループットは、10〜20kg/hの範囲である。スループットは、1時間に処理される決められた量の試料ロードを使用して、達成することができる。別の実施形態によれば、スループットは、1時間当たりのロード数を通じて達成することができ、単一ロードの重量は、1時間当たりのスループットをロード数で割った値に対応する。この場合、処理時間は、60分を1時間当たりのロード数で割った値により与えられる、時間の何分の1かに対応する。
【0208】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体の動的熱的処理は、少なくとも500℃、例えば510〜1700℃または550〜1500℃または580〜1300℃の範囲、特に好ましくは600〜1200℃の範囲の炉温で行われる。
【0209】
通常、炉は、炉チャンバ内の指示温度を有する。好ましくは、この温度は、処理期間全体および炉の全長に基づき、かつ処理中のあらゆる時点および炉内のあらゆる位置において、指示温度から10%未満だけ上向きまたは下向きに外れる。
【0210】
代替的に、特に二酸化ケイ素造粒体の動的熱的処理の連続的なプロセスは、異なる炉温で行われてもよい。例えば、炉は、処理期間にわたって一定の温度を有してもよく、温度は、炉の長さにわたってセクションごとに異なる。このようなセクションは、同じ長さでも、異なる長さでもよい。好ましくは、この場合、温度は、炉の進入口から炉の退出口まで上昇する。好ましくは、進入口における温度は、退出口におけるより少なくとも100℃低く、例えば150℃低く、または200℃低く、または300℃低く、または400℃低い。さらに、好ましくは、進入口における温度は、好ましくは少なくとも500℃、例えば510〜1700℃、または550〜1500℃、または580〜1300℃の範囲、特に好ましくは600〜1200℃の範囲である。さらに、好ましくは、進入口における温度は、好ましくは少なくとも300℃、例えば400〜1000℃または450〜900℃または500〜800℃または550〜750℃、特に好ましくは600〜700℃である。さらに、炉進入口において与えられる温度範囲のそれぞれは、炉退出口において与えられる温度範囲のそれぞれと組み合わせることができる。炉進入口温度範囲と炉退出口温度範囲との好ましい組み合わせは、以下のとおりである。
【0212】
二酸化ケイ素造粒体の静的熱的処理のために、炉内に配置された坩堝が、好ましくは使用される。好適な坩堝は、焼結坩堝または金属シート坩堝である。好ましいのは、互いにリベット留めされた複数のシートから作製された圧延金属シート坩堝である。坩堝材料の例は、高融点金属、特にタングステン、モリブデン、およびタンタルである。坩堝は、さらに、黒鉛製でもよく、高融点金属の坩堝の場合、黒鉛箔で内張りされてもよい。さらに、好ましくは、坩堝は、二酸化ケイ素製でもよい。特に好ましくは、二酸化ケイ素坩堝が用いられる。
【0213】
静的熱的処理における二酸化ケイ素造粒体の平均保持時間は、量に依存する。好ましくは、20kg量の二酸化ケイ素造粒体Iの静的熱的処理における二酸化ケイ素造粒体の平均保持時間は、10〜180分の範囲、例えば20〜120分の範囲、特に好ましくは30〜90分の範囲である。
【0214】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体の静的熱的処理は、少なくとも800℃、例えば900〜1700℃または950〜1600℃または1000〜1500℃または1050〜1400℃の範囲、特に好ましくは1100〜1300℃の範囲の炉温で行われる。
【0215】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iの静的熱的処理は、一定の炉温で行われる。静的熱的処理は、変化する炉温で行われてもよい。好ましくは、この場合、温度は、処理中に上昇し、処理開始時における温度は、終了時より少なくとも50℃低く、例えば70℃低く、または80℃低く、または100℃低く、または110℃低く、終了時における温度は、好ましくは少なくとも800℃、例えば900〜1700℃または950〜1600℃または1000〜1500℃または1050〜1400℃の範囲、特に好ましくは1100〜1300℃の範囲である。
【0216】
機械的
さらなる好ましい実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体Iは、機械的に処理することができる。機械的処理は、かさ密度を増大させるために行われてもよい。機械的処理は、上記の熱的処理と組み合わせてもよい。機械的処理は、二酸化ケイ素造粒体中の凝集体を、したがって二酸化ケイ素造粒体中の個々の処理された二酸化ケイ素顆粒の平均粒子径が大きくなり過ぎることを、防止することができる。凝集体の増大は、さらなる加工を妨害し、もしくは本発明の方法により調製される石英ガラス体の特性に対して不利な影響を有し、または両効果の組み合わせを有し得る。二酸化ケイ素造粒体の機械的処理は、個々の二酸化ケイ素顆粒の表面とガス(複数可)との均一な接触も促進する。これは、特に、1つ以上のガスによる同時発生的な機械的および化学的処理により達成される。このようにして、化学的処理の効果を改善することができる。
【0217】
二酸化ケイ素造粒体の機械的処理は、2つ以上の二酸化ケイ素顆粒を互いに対して相対的に動かすことにより、例えば回転炉の管を回転させることにより、行うことができる。
【0218】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、化学的、熱的、および機械的に処理される。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iの同時の化学的、熱的、および機械的な処理が、行われる。
【0219】
化学的処理では、二酸化ケイ素造粒体I中の不純物の含有量が、低減される。このために、二酸化ケイ素造粒体Iは、高温の回転炉内で、塩素および酸素含有雰囲気下で処理されてもよい。二酸化ケイ素造粒体I中に存在する水が蒸発し、有機材料が反応してCOおよびCO
2を形成する。金属不純物は、揮発性の塩素含有化合物に変換することができる。
【0220】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、少なくとも500℃の温度、好ましくは550〜1300℃または600〜1260℃または650〜1200℃または700〜1000℃の温度範囲、特に好ましくは700〜900℃の温度範囲の回転炉内の塩素および酸素含有雰囲気中で処理される。塩素含有雰囲気は、例えばHClもしくはCl
2、または両者の組み合わせを含有する。この処理は、炭素含有量の低減を引き起こす。
【0221】
さらに、好ましくはアルカリおよび鉄の不純物が、低減される。好ましくは、OH基の数の低減が、達成される。700℃未満の温度では、処理期間が長くなる場合があり、1100℃超の温度では、造粒体の細孔が閉じて塩素または塩素化合物ガスをトラップするリスクが存在する。
【0222】
好ましくは、それぞれ熱的処理および機械的処理と同時発生的である、複数の化学的処理ステップを順次に行うことも可能である。例えば、二酸化ケイ素造粒体Iは、最初に塩素含有雰囲気中で、その後酸素含有雰囲気中で処理されてもよい。そこから結果として生じる炭素、水酸基、および塩素の低い濃度は、二酸化ケイ素造粒体IIの溶融を促進する。
【0223】
さらなる好ましい実施形態によれば、ステップII.2)は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つ、特に好ましくは全ての組み合わせにより特徴付けられる。
N1)反応物質は、HCl、Cl
2、またはそれらからの組み合わせを含む、
N2)処理は、回転炉内で行われる、
N3)処理は、600〜900℃の範囲の温度で行われる、
N4)反応物質は、向流を形成する、
N5)反応物質は、50〜2000L/hの範囲、好ましくは100〜1000L/h、特に好ましくは200〜500L/hのガス流を有する、
N6)反応物質は、0〜50体積%未満の範囲の不活性ガスの体積割合を有する。
【0224】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、二酸化ケイ素粉末の粒径より大きい粒径を有する。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iの粒径は、二酸化ケイ素粉末の粒径の最大300倍の大きさ、例えば最大250倍の大きさまたは最大200倍の大きさまたは最大150倍の大きさまたは最大100倍の大きさまたは最大50倍の大きさまたは最大20倍の大きさまたは最大10倍の大きさ、特に好ましくは2〜5倍の大きさである。
【0225】
このようにして得られる二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素造粒体IIとも呼ばれる。特に好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIは、熱的処理、機械的処理、および化学的処理の組み合わせにより、回転炉内で二酸化ケイ素造粒体Iから得られる。
【0226】
ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体は、好ましくは、二酸化ケイ素造粒体I、二酸化ケイ素造粒体II、およびこれらからの組み合わせからなる群から選択される。
【0227】
「二酸化ケイ素造粒体I」は、燃料ガス火炎内におけるケイ素化合物の熱分解を通じて得られた二酸化ケイ素粉末の造粒により生成される、二酸化ケイ素の造粒体を意味する。好ましい燃料ガスは、酸水素ガス、天然ガス、またはメタンガスであり、特に好ましいのは、酸水素ガスである。
【0228】
「二酸化ケイ素造粒体II」は、二酸化ケイ素造粒体Iの後処理により生成される二酸化ケイ素の造粒体を意味する。可能な後処理は、化学的処理、熱的処理、および/または機械的処理である。これは、二酸化ケイ素造粒体の提供(本発明の第1の態様の方法ステップII.)の説明の文脈で詳しく説明される。
【0229】
特に好ましくは、ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素造粒体Iである。二酸化ケイ素造粒体Iは、以下の特徴を有する。
[A]20〜50m
2/gの範囲、例えば20〜40m
2/gの範囲、特に好ましくは25〜35m
2/gの範囲のBET表面積。ミクロ細孔部分は、好ましくは4〜5m
2/gの範囲、例えば4.1〜4.9m
2/gの範囲、特に好ましくは4.2〜4.8m
2/gの範囲のBET表面積を占める、および
[B]180〜300μmの範囲の平均粒子径。
【0230】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つにより特徴付けられ、
[C]0.5〜1.2g/cm
3の範囲、例えば0.6〜1.1g/cm
3の範囲、特に好ましくは0.7〜1.0g/cm
3の範囲のかさ密度、
[D]50ppm未満、例えば40ppm未満または30ppm未満または20ppm未満または10ppm未満、特に好ましくは1ppb〜5ppmの範囲の炭素含有量、
[E]200ppb未満、好ましくは100ppb未満、例えば50ppb未満または1〜200ppbまたは15〜100ppb、特に好ましくは1〜50ppbの範囲のアルミニウム含有量、
[F]0.5〜1.2g/cm
3の範囲、例えば0.6〜1.1g/cm
3の範囲、特に好ましくは0.75〜1.0g/cm
3の範囲の重装かさ密度、
[G]0.1〜1.5mL/gの範囲、例えば0.15〜1.1mL/gの範囲、特に好ましくは0.2〜0.8mL/gの範囲の細孔容積、
[H]200ppm未満、好ましくは150ppm未満、例えば100ppm未満、もしくは50ppm未満、もしくは1ppm未満、もしくは500ppb未満、もしくは200ppb未満、または1ppb〜200ppm未満、もしくは1ppb〜100ppm、もしくは1ppb〜1ppm、もしくは10ppb〜500ppb、もしくは10ppb〜200ppbの範囲、特に好ましくは1ppb〜80ppbの塩素含有量、
[I]1000ppb未満、好ましくは1〜900ppbの範囲、例えば1〜700ppbの範囲、特に好ましくは1〜500ppbの範囲の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量、
[J]10重量%未満、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲、例えば0.02〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%の残留水分量、
重量%、ppm、およびppbは、それぞれ二酸化ケイ素造粒体Iの総重量に基づく。
【0231】
OH含有量、もしくは水酸基含有量は、材料内、例えば二酸化ケイ素粉末内、二酸化ケイ素造粒体内、または石英ガラス体内のOH基の含有量を意味する。OH基の含有量は、第1のOHバンドと第3のOHバンドを比較することにより、赤外分光法により測定される。
【0232】
塩素含有量は、二酸化ケイ素造粒体内、二酸化ケイ素粉末内、または石英ガラス体内の元素状塩素または塩素イオンの含有量を意味する。
【0233】
アルミニウム含有量は、二酸化ケイ素造粒体内、二酸化ケイ素粉末内、または石英ガラス体内の元素状アルミニウムまたはアルミニウムイオンの含有量を意味する。
【0234】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、4〜5m
2/gの範囲、例えば4.1〜4.9m
2/gの範囲、特に好ましくは4.2〜4.8m
2/gの範囲のミクロ細孔の割合を有する。
【0235】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは2.1〜2.3g/cm
3の範囲、特に好ましくは2.18〜2.22g/cm
3の範囲の密度を有する。
【0236】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは180〜300μmの範囲、例えば220〜280μmの範囲、特に好ましくは230〜270μmの範囲の平均粒子径を有する。
【0237】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは150〜300μmの範囲、例えば180〜280μmの範囲、特に好ましくは220〜270μmの範囲の粒子径D
50を有する。さらに、好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、50〜150μmの範囲、例えば80〜150μmの範囲、特に好ましくは100〜150μmの範囲の粒子径D
10を有する。さらに、好ましくは、二酸化ケイ素造粒体Iは、250〜620μmの範囲、例えば280〜550μmの範囲、特に好ましくは300〜450μmの範囲の粒子径D
90を有する。
【0238】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]または[A]/[B]/[E]または[A]/[B]/[G]、さらに好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]/[E]または[A]/[B]/[C]/[G]または[A]/[B]/[E]/[G]、さらに好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]/[E]/[G]を有する。
【0239】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、かさ密度は、0.6〜1.1g/mLの範囲である。
【0240】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[E]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、アルミニウム含有量は、1〜50ppbの範囲である。
【0241】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[G]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、細孔容積は、0.2〜0.8mL/gの範囲である。
【0242】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]/[E]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、かさ密度は、0.6〜1.1g/mLの範囲であり、アルミニウム含有量は、1〜50ppbの範囲である。
【0243】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]/[G]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、かさ密度は、0.6〜1.1g/mLの範囲であり、細孔容積は、0.2〜0.8mL/gの範囲である。
【0244】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[E]/[G]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、アルミニウム含有量は、1〜50ppbの範囲であり、細孔容積は、0.2〜0.8mL/gの範囲である。
【0245】
二酸化ケイ素造粒体Iは、好ましくは特徴組み合わせ[A]/[B]/[C]/[E]/[G]を有し、BET表面積は、20〜40m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、180〜300μmの範囲であり、かさ密度は、0.6〜1.1g/mLの範囲であり、アルミニウム含有量は、1〜50ppbの範囲であり、細孔容積は、0.2〜0.8mL/gの範囲である。
【0246】
粒子径は、二酸化ケイ素粉末内、スラリー内、または二酸化ケイ素造粒体内に存在する集合した一次粒子の粒子のサイズを意味する。平均粒子径は、表示材料の全ての粒子径の相加平均を意味する。D
50値は、粒子の総数に基づき、粒子の50%が表示値より小さいことを示す。D
10値は、粒子の総数に基づき、粒子の10%が表示値より小さいことを示す。D
90値は、粒子の総数に基づき、粒子の90%が表示値より小さいことを示す。粒子径は、ISO 13322−2:2006−11に従って動的光分析プロセスにより測定される。
【0247】
さらに、特に好ましくは、ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体は、二酸化ケイ素造粒体IIである。二酸化ケイ素造粒体IIは、以下の特徴、
(A)10〜35m
2/gの範囲、例えば10〜30m
2/gの範囲、特に好ましくは20〜30m
2/gの範囲のBET表面積、および
(B)100〜300μmの範囲、例えば150〜280μmまたは200〜270μmの範囲、特に好ましくは230〜260μmの範囲の平均粒子径
を有する。
【0248】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIは、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つを有し、
(C)0.7〜1.2g/cm
3の範囲、例えば0.75〜1.1g/cm
3の範囲、特に好ましくは0.8〜1.0g/cm
3の範囲のかさ密度、
(D)5ppm未満、例えば4.5ppm未満または1ppb〜4ppmの範囲、特に好ましくは4ppm未満の炭素含有量、
(E)200ppb未満、例えば150ppb未満または100ppb未満または1〜150ppbまたは1〜100ppb、特に好ましくは1〜80ppbの範囲のアルミニウム含有量、
(F)0.7〜1.2g/cm
3の範囲、例えば0.75〜1.1g/cm
3の範囲、特に好ましくは0.8〜1.0g/cm
3の範囲の重装かさ密度、
(G)0.1〜2.5mL/gの範囲、例えば0.2〜1.5mL/gの範囲、特に好ましくは0.4〜1mL/gの範囲の細孔容積、
(H)500ppm未満、好ましくは400ppm未満、例えば350ppm未満、または好ましくは330ppm未満もしくは1ppb〜500ppmもしくは10ppb〜450ppmの範囲、特に好ましくは50ppb〜300ppmの塩素含有量、
(I)1000ppb未満、例えば1〜400ppbの範囲、特に好ましくは1〜200ppbの範囲の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量、
(J)3重量%未満、例えば0.001重量%〜2重量%の範囲、特に好ましくは0.01〜1重量%の残留水分量、
重量%、ppm、およびppbは、それぞれ二酸化ケイ素造粒体IIの総重量に基づく。
【0249】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIは、1〜2m
2/gの範囲、例えば1.2〜1.9m
2/gの範囲、特に好ましくは1.3〜1.8m
2/gの範囲のミクロ細孔の割合を有する。
【0250】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは0.5〜2.0g/cm
3の範囲、例えば0.6〜1.5g/cm
3、特に好ましくは0.8〜1.2g/cm
3の密度を有する。密度は、試験法に記載のメソッドに従って測定される。
【0251】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは150〜250μmの範囲、例えば180〜250μmの範囲、特に好ましくは200〜250μmの範囲の粒子径D
50を有する。さらに、好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIは、50〜150μmの範囲、例えば80〜150μmの範囲、特に好ましくは100〜150μmの範囲の粒子径D
10を有する。さらに好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIは、250〜450μmの範囲、例えば280〜420μmの範囲、特に好ましくは300〜400μmの範囲の粒子径D
90を有する。
【0252】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)または(A)/(B)/(F)または(A)/(B)/(I)、さらに好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)/(F)または(A)/(B)/(D)/(I)または(A)/(B)/(F)/(I)、さらに好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)/(F)/(I)を有する。
【0253】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満である。
【0254】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(F)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、重装かさ密度は、0.8〜1.0g/mLの範囲である。
【0255】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(I)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量は、1〜400ppbの範囲である。
【0256】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)/(F)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満であり、重装かさ密度は、0.8〜1.0g/mLの範囲である。
【0257】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)/(I)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満であり、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量は、1〜400ppbの範囲である。
【0258】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(F)/(I)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、重装かさ密度は、0.8〜1.0g/mLの範囲であり、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量は、1〜400ppbの範囲である。
【0259】
二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは特徴組み合わせ(A)/(B)/(D)/(F)/(I)を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、平均粒子径は、150〜280μmの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満であり、重装かさ密度は、0.8〜1.0g/mLの範囲であり、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量は、1〜400ppbの範囲である。
【0260】
ステップii.)
ステップii.)によれば、二酸化ケイ素造粒体からガラス溶融物が形成される。通常、二酸化ケイ素造粒体は、ガラス溶融物が得られるまで加温される。ガラス溶融物を得るように二酸化ケイ素造粒体を加温することは、原則として、この目的のための当業者に公知の任意の方法により行うことができる。
【0261】
ガラス溶融物の調製
例えば加温による、二酸化ケイ素造粒体からのガラス溶融物の形成は、連続的なプロセスにより行うことができる。石英ガラス体の調製のための本発明による方法では、二酸化ケイ素造粒体が好ましくは連続的に炉内に導入されてもよく、ガラス溶融物が連続的に炉から取り除かれてもよく、またはその両方である。特に好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、連続的に炉内に導入され、ガラス溶融物は、連続的に炉から取り除かれる。
【0262】
このために、少なくとも1つの入口と少なくとも1つの出口とを有する炉が原則として好適である。入口は、それを通じて二酸化ケイ素と任意追加的なさらなる材料とを炉内に導入することができる開口部を意味する。出口は、それを通じて二酸化ケイ素の少なくとも一部を炉から取り除くことができる開口部を意味する。炉は、例えば垂直または水平に配置することができる。好ましくは、炉は、垂直に配置される。好ましくは、少なくとも1つの入口が、少なくとも1つの出口の上に位置付けられている。炉の取り付け具および特徴に関連して「上に」とは、特に入口および出口に関連して、別のものの「上に」配置された取り付け具または特徴が、絶対高さゼロの上のより高い位置を有することを意味する。「垂直」とは、炉の入口と出口とを直接つなぐ線が重力方向から30°を超えて外れないことを意味する。
【0263】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、炉は、吊り下げ式金属シート坩堝を含む。吊り下げ式金属シート坩堝内に、二酸化ケイ素造粒体が導入され、ガラス溶融物を得るように加温される。金属シート坩堝は、少なくとも1つの圧延金属シートを含む坩堝を意味する。好ましくは、金属シート坩堝は、複数の圧延金属シートを有する。吊り下げ式金属シート坩堝は、炉内に吊り下げ位置で配置された上述の金属シート坩堝を意味する。
【0264】
吊り下げ式金属シート坩堝は、原則として、当業者に公知であり、二酸化ケイ素を溶融するのに好適な全ての材料製でよい。好ましくは、吊り下げ式金属シート坩堝の金属シートは、焼結材料、例えば焼結金属を含む。焼結金属は、金属粉末の焼結により得られる金属または合金を意味する。
【0265】
好ましくは、金属シート坩堝の金属シートは、高融点金属からなる群から選択される少なくとも1つの品目を含む。高融点金属は、第4族(Ti、Zr、Hf)、第5族(V、Nb、Ta)、および第6族(Cr、Mo、W)の金属を意味する。
【0266】
好ましくは、金属シート坩堝の金属シートは、モリブデン、タングステン、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される焼結金属を含む。さらに、好ましくは、金属シート坩堝の金属シートは、少なくとも1つのさらなる高融点金属、特に好ましくはレニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む。
【0267】
好ましくは、金属シート坩堝の金属シートは、モリブデンと高融点金属、またはタングステンと高融点金属の合金を含む。特に好ましい合金金属は、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせである。さらなる例によれば、金属シート坩堝の金属シートは、モリブデンと、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせとの合金である。例えば、金属シート坩堝の金属シートは、タングステンと、モリブデン、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせとの合金でもよい。
【0268】
好ましくは、上述の金属シート坩堝の金属シートは、高融点金属で被覆されてもよい。好ましい例によれば、金属シート坩堝の金属シートは、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、モリブデン、もしくはタングステン、またはこれらの2つ以上の組み合わせにより被覆される。
【0269】
好ましくは、金属シートおよび被膜は、異なる組成を有する。例えば、モリブデン金属シートは、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、タングステン、またはこれらの2つ以上の組み合わせの1つまたは複数の被膜により被覆されてもよい。別の例によれば、タングステン金属シートは、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、モリブデン、またはこれらの2つ以上の組み合わせの1つまたは複数の層により被覆される。さらなる例によれば、金属シート坩堝の金属シートは、レニウムと合金にされたモリブデンまたはレニウムと合金にされたタングステンで作製し、坩堝の内側をレニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む1つまたは複数の層で被覆されてもよい。
【0270】
好ましくは、吊り下げ式金属シート坩堝の金属シートは、理論密度の95%以上の密度、例えば95%〜98%または96%〜98%を有する。より好ましいのは、より高い、具体的には98〜99.95%の範囲の理論密度である。母材の理論密度は、細孔のない100%密度の材料の密度に相当する。理論密度の95%超である金属シート坩堝の金属シートの密度は、例えば、焼結金属を焼結し、焼結された金属をその後圧縮することにより得ることができる。特に好ましくは、金属シート坩堝は、焼結金属を焼結し、金属シートを得るように圧延し、金属シートを加工して坩堝を得ることにより、得ることができる。
【0271】
好ましくは、金属シート坩堝は、少なくとも蓋、壁部、および基部プレートを有する。好ましくは、吊り下げ式金属シート坩堝は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つまたは全てを有する。
(a)少なくとも1つ、例えば2つ以上または少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも5つ、特に好ましくは3つまたは4つの金属シート層、
(b)少なくとも1つの金属シート、例えば少なくとも3つまたは少なくとも4つまたは少なくとも6つまたは少なくとも8つまたは少なくとも12または少なくとも15または少なくとも16または少なくとも20の金属シート、特に好ましくは12または16の金属シート、
(c)吊り下げ式金属シート坩堝の2つの金属シート部品間の少なくとも1つの接合部、例えば少なくとも2つまたは少なくとも5つまたは少なくとも10または少なくとも18または少なくとも24または少なくとも36または少なくとも48または少なくとも60または少なくとも72または少なくとも48または少なくとも96または少なくとも120または少なくとも160、特に好ましくは同じ2つの金属シート部品間または複数の異なる金属シート部品間の36または48の接合部、
(d)吊り下げ式金属シート坩堝の金属シート部品は、例えば少なくとも1つの接合箇所を深絞りすることによりリベット留めされ、例えば深絞りと金属シートカラー加工もしくは皿取り加工との組み合わせにより接合され、ねじで取り付けられ、または溶接され、例えば溶接点の電子ビーム溶接および焼結、特に好ましくはリベット留めされる、
(e)吊り下げ式金属シート坩堝の金属シートは、物理的密度の増大に伴う成形ステップにより、好ましくは焼結された金属または焼結された合金の成形により、得ることができる。さらに、好ましくは、成形は、圧延である、
(f)銅、アルミニウム、鋼、鉄、ニッケル、または高融点金属の、例えば坩堝材料の、吊り下げ具組立体、好ましくは銅または鋼の水冷吊り下げ具組立体、
(g)ノズル、好ましくは坩堝に永久的に固定されたノズル、
(h)マンドレル、例えばピンでノズルに固定されたマンドレル、または支持ロッドで蓋に固定されたマンドレル、または支持ロッドで坩堝の下に取り付けられたマンドレル、
(i)例えば注入パイプの形の、または別個の入口としての、少なくとも1つのガス入口、
(j)例えば蓋内または坩堝の壁部内の別個の出口としての、少なくとも1つのガス出口、
(k)冷却ジャケット、好ましくは水冷ジャケット、
(l)外側の断熱材、好ましくは酸化ジルコニウム製の外側の断熱材。
【0272】
吊り下げ式金属シート坩堝は、原則として、当業者に公知であり、好適であると当業者に思われる任意の方法で加熱することができる。吊り下げ式金属シート坩堝は、例えば、電気発熱体(抵抗性)により、または誘導により加熱することができる。抵抗加熱の場合、金属シート坩堝の固体面は、外側から加温され、そこから内側にエネルギーを渡す。
【0273】
本発明の好ましい実施形態によれば、溶融坩堝内へのエネルギー伝達は、溶融坩堝、もしくは溶融坩堝内に存在するバルク材料、またはその両方を、例えば溶融坩堝内または溶融坩堝上に方向付けられたバーナー火炎などの火炎を使用して加温することにより遂行されるのではない。
【0274】
吊り下げ配置により、吊り下げ式金属シート坩堝を炉内に移動することができる。好ましくは、坩堝は、少なくとも部分的に炉内および炉外に移動することができる。炉内に異なる加熱ゾーンが存在する場合、それらの温度プロファイルは、炉内に存在する坩堝に伝達されることになる。炉内の坩堝の位置を変更することにより、複数の加熱ゾーン、変化する加熱ゾーン、または複数の変化する加熱ゾーンを坩堝内に生み出すことができる。
【0275】
金属シート坩堝は、ノズルを有する。ノズルは、ノズル材料製である。好ましくは、ノズル材料は、各場合にノズル材料の理論密度に基づき、例えば95%超の範囲、例えば98〜100%、特に好ましくは99〜99.999%の密度を有する予備圧縮された材料を含む。好ましくは、ノズル材料は、高融点金属、例えばモリブデン、タングステン、またはこれらとさらなる高融点金属との組み合わせを含む。モリブデンは、特に好ましいノズル材料である。好ましくは、モリブデンを含むノズルは、理論密度の100%の密度を有してもよい。
【0276】
好ましくは、金属シート坩堝内に含まれる基部プレートは、金属シート坩堝の側部より厚い。好ましくは、基部プレートは、金属シート坩堝の側部と同じ材料製である。好ましくは、金属シート坩堝の基部プレートは、圧延金属シートではない。基部プレートは、その都度金属シート坩堝の壁部と比較して、例えば1.1〜5000倍の厚さまたは2〜1000倍の厚さまたは4〜500倍の厚さ、特に好ましくは5〜50倍の厚さである。
【0277】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、炉は、吊り下げ式焼結坩堝または立設式焼結坩堝を含む。二酸化ケイ素造粒体は、吊り下げ式焼結坩堝または立設式焼結坩堝内に導入され、ガラス溶融物を得るように加温される。
【0278】
焼結坩堝は、少なくとも1つの焼結金属を含み、その金属の理論密度の96%以下の密度を有する焼結材料から作製された坩堝を意味する。焼結金属は、金属粉末の焼結により得られる合金の金属を意味する。焼結坩堝中の焼結材料および焼結金属は、圧延されていない。
【0279】
好ましくは、焼結坩堝の焼結材料は、焼結材料の理論密度の85%以上の密度、例えば85%〜95%または90%〜94%、特に好ましくは91%〜93%の密度を有する。
【0280】
焼結材料は、原則として、当業者に公知であり、二酸化ケイ素を溶融するのに好適な任意の材料製でよい。好ましくは、焼結材料は、高融点金属、黒鉛、または黒鉛箔で内張りされた材料からなる群から選択される少なくとも1つの元素製である。
【0281】
好ましくは、焼結材料は、モリブデン、タングステン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される第1の焼結金属を含む。さらに、好ましくは、焼結材料は、少なくとも1つのさらなる高融点金属を追加的に含み、少なくとも1つのさらなる高融点金属は、第1の焼結金属とは異なり、特に好ましくはモリブデン、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される。
【0282】
好ましくは、焼結材料は、モリブデンと高融点金属、またはタングステンと高融点金属の合金を含む。特に好ましい合金金属は、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせである。さらなる例によれば、焼結材料は、モリブデンと、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせとの合金を含む。例えば、焼結材料は、タングステンと、モリブデン、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせとの合金を含んでもよい。
【0283】
さらなる好ましい実施形態によれば、上記の焼結材料は、高融点金属、特にレニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む被膜を含んでもよい。好ましい例によれば、被膜は、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、モリブデン、もしくはタングステン、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む。
【0284】
好ましくは、焼結材料およびその被膜は、異なる組成を有する。一例は、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、タングステン、またはこれらの2つ以上の組み合わせの1つ以上の層により被覆された、モリブデンを含む焼結材料である。別の例によれば、タングステンを含む焼結材料は、レニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウム、モリブデン、またはこれらの2つ以上の組み合わせの1つ以上の層により被覆されている。別の例によれば、焼結材料は、レニウムと合金にされたモリブデンまたはレニウムと合金にされたタングステンで作製し、坩堝の内側をレニウム、オスミウム、イリジウム、ルテニウムを含むか、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む1つまたは複数の層で被覆することができる。
【0285】
好ましくは、焼結坩堝は、鋳型を得るように焼結材料を焼結することにより作製される。焼結坩堝は、全体として鋳型内で作製することができる。焼結坩堝の個々の部分が鋳型内で作製され、その後焼結坩堝を得るように加工されることも可能である。好ましくは、坩堝は、2つ以上の部分、例えば基部プレートおよび1つ以上の側部部分から作製されている。側部部分は、好ましくは、坩堝の周囲長に基づき、1つの部品として作製されている。好ましくは、焼結坩堝は、重ねて配置される複数の側部部分から作製することができる。好ましくは、焼結坩堝の側部部分は、ねじ締めにより、またはさねはぎ接続により封着されている。ねじ締めは、好ましくは、縁部にねじ山を有する側部部分を作製することにより達成される。さねはぎ接続の場合、坩堝壁部の平面に対して垂直にフォームクローズド(form−closed)接続が形成されるように、接合されるべき2つの側部部分はそれぞれ、接続する第3の部分として、中に実部が導入される切欠部を縁部に有する。特に好ましくは、焼結坩堝は、2つ以上の側部部分、例えば2つ以上の側部部分、特に好ましくは3つ以上の側部部分から作製されている。特に好ましくは、吊り下げ式焼結坩堝の部分は、ねじ締めされている。特に好ましくは、立設式焼結坩堝の部分は、さねはぎ接続により接続されている。
【0286】
基部プレートは、原則として、当業者に公知であり、この目的用に好適である任意の手段により坩堝壁部と接続することができる。好ましい実施形態によれば、基部プレートは、外向きねじを有し、基部プレートは、坩堝壁部内へねじ締めされることにより坩堝壁部と接続されている。さらなる好ましい実施形態によれば、基部プレートは、ねじにより坩堝壁部と接続されている。さらなる好ましい実施形態によれば、基部プレートは、例えば基部プレートを坩堝壁部の内向きフランジ上に置くことにより、焼結坩堝内に懸架されている。さらなる好ましい実施形態によれば、坩堝壁部の少なくとも一部および圧縮された基部プレートは、1つの部品として焼結されている。特に好ましくは、吊り下げ式焼結坩堝の基部プレートと坩堝壁部とは、ねじ締めされている。特に好ましくは、立設式焼結坩堝の基部プレートと坩堝壁部とは、さねはぎ接続により接続されている。
【0287】
好ましくは、焼結坩堝に含まれる基部プレートは、側部より厚く、例えば1.1〜20倍の厚さまたは1.2〜10倍の厚さまたは1.5〜7倍の厚さ、特に好ましくは2〜5倍の厚さである。好ましくは、側部は、周囲長にわたって、および焼結坩堝の高さにわたって一定の壁厚を有する。
【0288】
焼結坩堝は、ノズルを有する。ノズルは、ノズル材料製である。好ましくは、ノズル材料は、各場合にノズル材料の理論密度に基づき、例えば95%超の範囲、例えば98〜100%、特に好ましくは99〜99.999%の密度を有する予備圧縮された材料を含む。好ましくは、ノズル材料は、高融点金属、例えばモリブデン、タングステン、またはこれらと高融点金属との組み合わせを含む。モリブデンは、特に好ましいノズル材料である。好ましくは、モリブデンを含むノズルは、理論密度の100%の密度を有してもよい。
【0289】
吊り下げ式焼結坩堝は、当業者に公知であり、好適であると当業者に思われる任意の方法で加熱することができる。吊り下げ式焼結坩堝は、例えば誘導的または抵抗的に加熱することができる。誘導加熱の場合、エネルギーは、焼結坩堝の側壁内のコイルを介して直接導入され、そこから坩堝の内側に渡される。抵抗加熱の場合、エネルギーは、放射を介して導入され、固体面は、外側から加温され、エネルギーは、そこから内側に渡される。好ましくは、焼結坩堝は、誘導により加熱される。
【0290】
好ましくは、焼結坩堝は、1つまたは2つ以上の加熱ゾーン、例えば1つまたは2つまたは3つまたは4つ以上の加熱ゾーン、好ましくは1つまたは2つまたは3つの加熱ゾーン、特に好ましくは1つの加熱ゾーンを有する。焼結坩堝の加熱ゾーンは、同じ温度に上げられても、異なる温度に上げられてもよい。例えば、全ての加熱ゾーンが1つの温度に上げられてもよく、または全ての加熱ゾーンが異なる温度に上げられてもよく、または2つ以上の加熱ゾーンが1つの温度に上げられてもよく、1つ以上の加熱ゾーンが互いに独立して他の温度に上げられてもよい。好ましくは、全ての加熱ゾーンは、異なる温度に上げられ、例えば加熱ゾーンの温度は、二酸化ケイ素造粒体の材料輸送の方向に上昇する。
【0291】
吊り下げ式焼結坩堝は、炉内に吊り下げ状態で配置された上述の焼結坩堝を意味する。
【0292】
好ましくは、吊り下げ式焼結坩堝は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは全てを有する。
{a}吊り下げ組立体、好ましくは高さ調節可能な吊り下げ組立体、
{b}側部部分として互いに封着された少なくとも2つのリング、好ましくは側部部分として互いにねじ締めされた少なくとも2つのリング、
{c}ノズル、好ましくは坩堝に永久的に取り付けられたノズル、
{d}マンドレル、例えばピンでノズルに固定されたマンドレル、または支持ロッドで蓋に固定されたマンドレル、または支持ロッドで坩堝の下に取り付けられたマンドレル、
{e}例えば注入パイプの形の、または別個の入口としての、特に好ましくは注入パイプの形の、少なくとも1つのガス入口、
{f}例えば蓋にある、または坩堝の壁部内にある、少なくとも1つのガス出口、
{g}冷却ジャケット、特に好ましくは水冷ジャケット、
{h}坩堝の外側、例えば冷却ジャケットの外側の断熱材、好ましくは酸化ジルコニウム製の断熱材層。
【0293】
吊り下げ組立体は、好ましくは吊り下げ式焼結坩堝の作製中に設置される吊り下げ組立体、例えば坩堝の一体コンポーネントとして設けられる吊り下げ組立体、特に好ましくは坩堝の一体コンポーネントとして焼結材料から設けられる吊り下げ組立体である。さらに、吊り下げ組立体は、好ましくは、焼結坩堝上に設置される焼結材料とは異なる材料製、例えばアルミニウム、鋼、鉄、ニッケル、または銅製、好ましくは銅製の吊り下げ組立体であり、特に好ましくは焼結坩堝上に設置される銅製の冷却吊り下げ組立体、例えば水冷吊り下げ組立体である。
【0294】
吊り下げ組立体のおかげで、吊り下げ式焼結坩堝を炉内に移動することができる。好ましくは、坩堝は、少なくとも部分的に炉から導入および引き出すことができる。炉内に異なる加熱ゾーンが存在する場合、それらの温度プロファイルは、炉内に存在する坩堝に伝達されることになる。炉内の坩堝の位置を変更することにより、複数の加熱ゾーン、変化する加熱ゾーン、または複数の変化する加熱ゾーンを坩堝内に生み出すことができる。
【0295】
立設式焼結坩堝は、炉内に立設状態で配置された上述の種類の焼結坩堝を意味する。
【0296】
好ましくは、立設式焼結坩堝は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは全てを有する。
/a/ 立設領域として形成された領域、好ましくは坩堝の基部上の立設領域として形成された領域、さらに好ましくは坩堝の基部プレート内の立設領域として形成された領域、特に好ましくは坩堝の基部の外縁に立設領域として形成された領域、
/b/ 側部部分として互いに封着された少なくとも2つのリング、好ましくはさねはぎ接続により側部部分として互いに封着された少なくとも2つのリング、
/c/ ノズル、好ましくは坩堝に、特に好ましくは立設領域として形成されていない坩堝の基部の領域に、永久的に取り付けられたノズル、
/d/ マンドレル、例えばピンでノズルに固定されたマンドレル、またはピンで蓋に固定されたマンドレル、または支持ロッドで坩堝の下から取り付けられたマンドレル、
/e/ 例えば充填管の形の、または別個の入口としての、少なくとも1つのガス入口、
/f/ 例えば蓋内または坩堝の壁部内の別個の出口としての、少なくとも1つのガス出口、
/g/ 蓋。
【0297】
立設式焼結坩堝は、好ましくは炉内のガス区画と炉の下の領域内のガス区画との分離を有する。炉の下の領域は、取り除かれたガラス溶融物が存在するノズルの下の領域を意味する。好ましくは、ガス区画は、上に坩堝が立設される面により分離されている。炉の内壁と坩堝の外壁との間の炉のガス区画内に存在するガスは、炉の下の領域内に漏洩し得ない。取り除かれたガラス溶融物は、炉のガス区画からのガスに接触しない。好ましくは、立設式配置の焼結坩堝を含む炉から取り除かれたガラス溶融物およびそこから形成された石英ガラス体は、吊り下げ配置の焼結坩堝を有する炉から取り除かれた溶融物およびそこから形成された石英ガラス体より高い表面純度を有する。
【0298】
好ましくは、坩堝は、二酸化ケイ素造粒体が坩堝入口を介して炉の入口を通じて坩堝内に進入することができ、かつガラス溶融物を坩堝の出口および炉の出口を通じて取り除くことができるように、炉の入口および出口と接続されている。
【0299】
好ましくは、坩堝は、少なくとも1つの入口に加えて、それを通じてガスを導入および取り除くことができる少なくとも1つの開口部、好ましくは複数の開口部を含む。好ましくは、坩堝は、少なくとも2つの開口部を含み、少なくとも1つは、ガス入口として使用することができ、少なくとも1つは、ガス出口として使用することができる。好ましくは、少なくとも1つの開口部をガス入口として、および少なくとも1つの開口部をガス出口として使用することは、坩堝内にガス流をもたらす。
【0300】
二酸化ケイ素造粒体は、坩堝の入口を通じて坩堝内に導入され、その後坩堝内で加温される。加温は、ガスまたは2つ以上のガスの混合ガスの存在下で行うことができる。さらに、加温中、二酸化ケイ素造粒体に付着した水は、気相に移り、さらなるガスを形成することができる。ガスまたは2つ以上のガスの混合物は、坩堝のガス区画内に存在する。坩堝のガス区画は、固相または液相により占められていない坩堝の内側の領域を意味する。好適なガスは、例えば水素、不活性ガス、ならびにこれらの2つ以上である。不活性ガスは、2400℃の温度まで坩堝内に存在する材料と反応しないガスを意味する。好ましい不活性ガスは、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンであり、特に好ましくはアルゴンおよびヘリウムである。好ましくは、加温は、還元雰囲気内で行われる。これは、水素または水素と不活性ガスの組み合わせ、例えば水素とヘリウム、または水素と窒素、または水素とアルゴンの組み合わせ、特に好ましくは水素とヘリウムの組み合わせにより提供することができる。
【0301】
好ましくは、水素、少なくとも1つの不活性ガスと引き換えに、または水素と少なくとも1つの不活性ガスとの組み合わせと引き換えに、空気、酸素、および水の少なくとも部分的なガス交換が、二酸化ケイ素造粒体に対して行われる。少なくとも部分的なガス交換は、二酸化ケイ素造粒体の導入中、もしくは加温前、もしくは加温中、または上記の活動の少なくとも2つの間中、二酸化ケイ素造粒体に対して行われる。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、水素および少なくとも1つの不活性ガス、例えばアルゴンまたはヘリウムのガス流中で、溶融するまで加温される。
【0302】
好ましくは、ガス出口を通じて退出するときのガスの露点は、0℃未満である。露点は、その温度より下では固定圧力において当該のガスまたは混合ガスの一部が凝縮する温度を意味する。一般に、これは、水の凝縮を意味する。露点は、メソッドのセクションに記載の試験法に従って、ミラー式露点湿度計で測定される。
【0303】
好ましくは、炉は、炉内に導入されたガスと炉の運転中に形成されたガスとがそれを通じて取り除かれる少なくとも1つのガス出口を有し、好ましくは炉内に見出される溶融坩堝もそうである。炉は、追加的に、少なくとも1つの専用のガス入口を有してもよい。代替的または追加的に、ガスは、例えば二酸化ケイ素粒子と共に、もしくは予め、後で、または上記の可能性の2つ以上の組み合わせにより、固形物入口とも呼ばれる入口を通じて導入することができる。
【0304】
好ましくは、ガス出口を通じて炉から取り除かれるガスは、ガス出口を通じて炉から退出するとき、0℃未満、例えば−10℃未満、または−20℃未満の露点を有する。露点は、メソッドのセクションに記載の試験法に従って、5〜20mbarのわずかな過大圧力で測定される。好適な測定装置は、例えばMichell Instruments GmbH、D−61381 Friedrichsdorfの「Optidew」装置である。
【0305】
ガスの露点は、好ましくは、炉のガス出口から10cm以上の距離の測定位置で測定される。しばしば、この距離は、10cm〜5mである。この範囲の距離では − ここでは「退出時」と呼ばれる − 測定位置の炉のガス出口からの距離は、露点測定の結果にとって重要ではない。ガスは、流体接続により、例えばホースまたは管内で、測定位置に運ばれる。測定位置におけるガスの温度は、しばしば、10〜60℃、例えば20〜50℃、特に20〜30℃である。
【0306】
好適なガスおよび混合ガスは、すでに記載されている。別個の試験の文脈において、上記で開示した値が、指定のガスおよび混合ガスのそれぞれに当てはまることが確証された。
【0307】
さらなる好ましい実施形態によれば、ガスまたは混合ガスは、炉内、特に溶融坩堝内に進入する前に、−50℃未満、例えば−60℃未満、または−70℃未満、または−80℃未満の露点を有する。露点は、一般に、−60℃を超過しない。また、炉に進入するときの露点については、以下の範囲、−50〜−100℃、−60〜−100℃、および−70〜−100℃が好ましい。
【0308】
さらなる好ましい実施形態によれば、炉に進入する前のガスの露点は、溶融坩堝から退出するときより少なくとも50℃、例えば少なくとも60℃、またはそれどころか80℃も低い。溶融坩堝から退出するときの露点を測定することについては、上記の開示事項が当てはまる。炉内への進入前の露点を測定することについては、開示事項は、類似的に当てはまる。水分に寄与するソースが存在せず、測定位置と炉との間での凝縮の可能性がないので、測定位置から炉のガス入口への距離は重要ではない。
【0309】
好ましい実施形態によれば、炉、特に溶融坩堝は、200〜3000L/hの範囲のガス交換率で作動される。
【0310】
好ましい実施形態によれば、露点は、測定セル内で測定され、測定セルは、ガス出口を通過するガスから膜により分離されている。膜は、好ましくは透湿性である。これらの手段により、測定セルを、ガス流内に存在するダストおよび他の粒子から保護することができ、ダストおよび他の粒子は、ガス流と共に、溶融炉から、特に溶融坩堝から、運び去られる。これらの手段により、測定プローブの稼働時間を相当に増大させることができる。稼働時間は、測定プローブの交換も測定プローブの洗浄も必要とされない炉の作動期間を意味する。
【0311】
好ましい実施形態によれば、ミラー式露点測定装置が、用いられる。
【0312】
炉のガス出口の露点は、構成することができる。好ましくは、炉の出口の露点を構成するための方法は、以下のステップを含む。
I)残留水分を有する入力材料を炉内に提供するステップ、
II)炉を作動させ、ガス流に炉を通過させるステップ、および
III)入力材料の残留水分、またはガス流のガス置換率を変化させるステップ。
【0313】
好ましくは、この方法を使用して露点を0℃未満の範囲、例えば−10℃未満、特に好ましくは−20℃未満に構成することができる。さらに好ましくは、露点は、0℃未満〜−100℃の範囲、例えば−10℃未満〜−80℃、特に好ましくは−20℃未満〜−60℃に構成することができる。
【0314】
石英ガラス体の調製の場合、「入力材料」は、提供される二酸化ケイ素粒子、好ましくは二酸化ケイ素造粒体、二酸化ケイ素粒、またはこれらの組み合わせを意味する。二酸化ケイ素粒子、造粒体、および粒は、好ましくは第1の態様の文脈で記載の特徴により特徴付けられる。
【0315】
炉およびガス流は、好ましくは第1の態様の文脈に記載の特徴により特徴付けられる。好ましくは、ガス流は、入口を通じてガスを炉内に導入し、出口を通じてガスを炉から取り除くことにより形成される。「ガス置換率」は、単位時間当たりに出口を通じて炉から流れ出るガスの体積を意味する。ガス置換率は、ガス流のスループットまたは体積スループットとも呼ばれる。
【0316】
露点の構成は、具体的には、入力材料の残留水分またはガス流のガス置換率を変化させることにより、遂行することができる。例えば、露点は、入力材料の残留水分を増大させることにより、上昇させることができる。入力材料の残留水分を減少させることにより、露点は、低減することができる。ガス置換率の上昇は、露点の低減をもたらすことができる。一方で、ガス置換率の低下は、露点の上昇をもたらすことができる。
【0317】
好ましくは、ガス流のガス置換率は、200〜3000L/hの範囲、例えば200〜2000L/h、特に好ましくは200〜1000L/hである。
【0318】
入力材料の残留水分は、各場合に入力材料の総重量に基づき、好ましくは0.001重量%〜5重量%の範囲、例えば0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%である。
【0319】
好ましくは、露点は、さらなる要因によって影響されてもよい。このような手段の例は、炉内に進入時のガス流の露点、炉温、およびガス流の組成である。炉内に進入時のガス流の露点の低減、炉温の低減、または炉の出口におけるガス流の温度の低減は、出口におけるガス流の露点の低減をもたらすことができる。炉の出口におけるガス流の温度は、それが露点より高い限り、露点に影響しない。
【0320】
特に好ましくは、露点は、ガス流のガス置換率を変化させることにより構成される。
【0321】
好ましくは、方法は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つ、特に好ましくは少なくとも4つにより特徴付けられる。
I} 各場合に入力材料の総重量に基づき、0.001〜5重量%の範囲、例えば0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%の入力材料の残留水分、
II} 200〜3000L/h、例えば200〜2000L/h、特に好ましくは200〜1000L/hのガス流のガス置換率、
III} 1700〜2500℃の範囲、例えば1900〜2400℃の範囲、特に好ましくは2100〜2300℃の範囲の炉温、
IV} −50℃〜−100℃の範囲、例えば−60℃〜−100℃、特に好ましくは−70℃〜−100℃の、炉内への進入時のガス流の露点、
V} ガス流は、ヘリウム、水素、またはこれらの組み合わせを、好ましくはヘリウムおよび水素を、20:80〜95:5の比率で含む、
VI} 10〜60℃の範囲、例えば20〜50℃、特に好ましくは20〜30℃の、出口におけるガスの温度。
【0322】
高い残留水分を有する二酸化ケイ素造粒体を用いるときは、高いガス置換率と炉の入口における低い露点とを有するガス流を用いることが特に好ましい。対照的に、低い残留水分を有する二酸化ケイ素造粒体を用いるときは、低いガス置換率と炉の入口における高い露点とを有するガス流を、使用することができる。
【0323】
特に好ましくは、3重量%未満の残留水分を有する二酸化ケイ素造粒体を用いるとき、ヘリウムおよび水素を含むガス流のガス置換率は、200〜3000L/hの範囲でよい。
【0324】
0.1%の残留水分を有する二酸化ケイ素造粒体が30kg/hで炉に供給される場合、He/H
2=50:50のときは2800〜3000l/hの範囲、He/H
2=30:70のときは2700〜2900l/hの範囲のガス流のガス置換率が選択され、−90℃の炉内への進入前のガス流の露点が、選択される。これにより、0℃未満の露点が、ガス出口において得られる。
【0325】
0.05%の残留水分を有する二酸化ケイ素造粒体が30kg/hで炉に供給される場合、He/H
2=50:50のときは1900〜2100l/hの範囲、He/H
2=30:70のときは1800〜2000l/hの範囲のガス流のガス置換率が選択され、−90℃の炉内への進入前のガス流の露点が、選択される。これにより、0℃未満の露点が、ガス出口において得られる。
【0326】
0.03%の残留水分を有する二酸化ケイ素造粒体が30kg/hで炉に供給される場合、He/H
2=50:50のときは1400〜1600l/hの範囲、He/H
2=30:70のときは1200〜1400l/hの範囲のガス流のガス置換率が選択され、−90℃の炉内への進入前のガス流の露点が、選択される。これにより、0℃未満の露点が、ガス出口において得られる。
【0327】
二酸化ケイ素造粒体を溶融するための炉温は、好ましくは1700〜2500℃の範囲、例えば1900〜2400℃の範囲、特に好ましくは2100〜2300℃の範囲である。
【0328】
好ましくは、炉内の保持時間は、1時間〜50時間の範囲、例えば1〜30時間、特に好ましくは5〜20時間である。本発明の文脈では、保持時間は、本発明に記載の方法を行うとき、ガラス溶融物が形成される溶融炉から溶融炉の充填量を本発明に記載の様式で取り除くために要求される時間を意味する。充填量は、溶融炉内の二酸化ケイ素の全質量である。これに関連して、二酸化ケイ素は、固体として、およびガラス溶融物として存在してよい。
【0329】
好ましくは、炉温は、材料輸送の方向で長さにわたって上昇する。好ましくは、炉温は、材料輸送の方向で長さにわたって少なくとも100℃だけ、例えば少なくとも300℃だけまたは少なくとも500℃だけまたは少なくとも700℃だけ、特に好ましくは少なくとも1000℃だけ上昇する。好ましくは、炉内の最大温度は、1700〜2500℃、例えば1900〜2400℃、特に好ましくは2100〜2300℃である。炉温の上昇は、一様に進行しても、温度プロファイルに従って進行してもよい。
【0330】
好ましくは、炉温は、ガラス溶融物が炉から取り除かれる前に低下する。好ましくは、炉温は、ガラス溶融物が炉から取り除かれる前に50〜500℃だけ、例えば100℃だけまたは400℃だけ、特に好ましくは150〜300℃だけ低下する。好ましくは、取り除き時のガラス溶融物の温度は、1750〜2100℃、例えば1850〜2050℃、特に好ましくは1900〜2000℃である。
【0331】
好ましくは、炉温は、材料輸送の方向で長さにわたって上昇し、ガラス溶融物が炉から取り除かれる前に低下する。これに関連して、炉温は、好ましくは、材料輸送の方向で長さにわたって少なくとも100℃だけ、例えば少なくとも300℃だけまたは少なくとも500℃だけまたは少なくとも700℃だけ、特に好ましくは少なくとも1000℃だけ上昇する。好ましくは、炉内の最大温度は、1700〜2500℃、例えば1900〜2400℃、特に好ましくは2100〜2300℃である。好ましくは、炉温は、ガラス溶融物が炉から取り除かれる前に50〜500℃だけ、例えば100℃だけまたは400℃だけ、特に好ましくは150〜300℃だけ低下する。
【0332】
予熱加熱部
好ましくは、炉は、通路により互いにつながれた第1のチャンバとさらなるチャンバとを少なくとも有し、第1のチャンバと
さらなるチャンバは、異なる温度を有し、第1のチャンバの温度は、さらなるチャンバの温度より低い。更なるチャンバでは、ガラス溶融物が、二酸化ケイ素造粒体から形成される。このチャンバは、以下において溶融チャンバと呼ばれる。ダクトを介して溶融チャンバにつながれているが、溶融チャンバの上流にあるチャンバは、予熱加熱部とも呼ばれる。1つの例は、少なくとも1つの出口が溶融チャンバの入口と直接接続されているチャンバである。上記の配置は、独立した炉内に作製されてもよく、この場合、溶融チャンバは、溶融炉である。しかしながら、さらなる説明では、「溶融炉」という用語は、「溶融チャンバ」という用語と同一であると解されてよい。ゆえに、溶融炉に関して述べられることは、溶融チャンバにも当てはまると解されてよく、その逆もまた同様である。「予熱加熱部」という用語は、両方の場合に同じものを意味する。
【0333】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、炉内への進入時に20〜1300℃の範囲の温度を有する。
【0334】
第1の実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体は、溶融チャンバ内への進入前に焼き戻しされない。二酸化ケイ素造粒体は、炉内への進入時に例えば20〜40℃の範囲、特に好ましくは20〜30℃の温度を有する。二酸化ケイ素造粒体IIがステップi.)に従って提供される場合、二酸化ケイ素造粒体IIは、炉内への進入時に好ましくは20〜40℃の範囲、特に好ましくは20〜30℃の温度を有する。
【0335】
別の実施形態によれば、二酸化ケイ素造粒体は、炉内への進入前に40〜1300℃の範囲の温度まで焼き戻しされる。焼き戻しは、選択された値に温度を設定することを意味する。焼き戻しは、原則として、当業者に公知であり、二酸化ケイ素造粒体の焼き戻しのために知られている任意の方法で行うことができる。例えば、焼き戻しは、溶融チャンバとは別に配置された炉内で、または溶融チャンバに接続された炉内で行うことができる。
【0336】
好ましくは、焼き戻しは、溶融チャンバに接続されたチャンバ内で行われる。したがって、好ましくは、炉は、二酸化ケイ素を焼き戻しすることができる予熱加熱部を含む。好ましくは、予熱加熱部は、それ自体供給炉であり、特に好ましくは回転炉である。供給炉は、作動中に、供給炉の入口から供給炉の出口への二酸化ケイ素の移動を成し遂げる加熱チャンバを意味する。好ましくは、出口は、溶融炉の入口に直接接続されている。このようにして、二酸化ケイ素造粒体は、さらなる中間ステップまたは中間手段なしに、予熱加熱部から溶融炉内に到着することができる。
【0337】
予熱加熱部は、少なくとも1つのガス入口および少なくとも1つのガス出口を含むことがさらに好ましい。ガス入口を通じて、ガスは、内部、予熱加熱部のガスチャンバ、に到着することができ、ガス出口を通じて、ガスは、取り除くことができる。二酸化ケイ素造粒体のための予熱加熱部の入口を介してガスを予熱加熱部内に導入することも可能である。また、ガスを、予熱加熱部の出口を介して取り除き、その後二酸化ケイ素造粒体から分離することもできる。さらに、好ましくは、ガスを、二酸化ケイ素造粒体のための入口および予熱加熱部のガス入口を介して導入し、予熱加熱部の出口および予熱加熱部のガス出口を介して取り除くこともできる。
【0338】
好ましくは、ガス流は、ガス入口およびガス出口の使用により予熱加熱部内に生成される。好適なガスは、例えば水素、不活性ガス、ならびにこれらの2つ以上である。好ましい不活性ガスは、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンであり、特に好ましくは窒素およびヘリウムである。好ましくは、還元雰囲気が、予熱加熱部内に存在する。これは、水素または水素と不活性ガスの組み合わせ、例えば水素とヘリウムまたは水素と窒素の組み合わせ、特に好ましくは水素とヘリウムの組み合わせの形で提供することができる。さらに、好ましくは、酸化雰囲気が、予熱加熱部内に存在する。これは、好ましくは、酸素または酸素と1つ以上のさらなるガスとの組み合わせの形で提供することができ、空気が特に好ましい。さらに好ましくは、二酸化ケイ素が、予熱加熱部内で減圧で焼き戻しされることが可能である。
【0339】
例えば、二酸化ケイ素造粒体は、炉内への進入時に100〜1100℃または300〜1000または600〜900℃の範囲の温度を有することができる。二酸化ケイ素造粒体IIがステップi.)に従って提供される場合、二酸化ケイ素造粒体IIは、好ましくは、炉内への進入時に100〜1100℃または300〜1000または600〜900℃の範囲の温度を有する。
【0340】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、炉は、少なくとも2つのチャンバを含む。好ましくは、炉は、第1のチャンバおよび少なくとも1つのさらなるチャンバを含む。第1のチャンバおよびさらなるチャンバは、通路により互いに接続されている。
【0341】
少なくとも2つのチャンバは、原則として、炉内に任意の様式で、好ましくは垂直または水平に、特に好ましくは垂直に、配置することができる。好ましくは、チャンバは、本発明の第1の態様に記載の方法を行うとき、二酸化ケイ素造粒体が、第1のチャンバを通過し、その後ガラス溶融物を得るように更なるチャンバ内で加熱されるように、炉内に配置される。さらなるチャンバは、好ましくは、溶融炉と溶融炉内に配置された坩堝との上記の特徴を有する。
【0342】
好ましくは、チャンバのそれぞれは、入口および出口を含む。好ましくは、炉の入口は、通路を介して第1のチャンバの入口に接続されている。好ましくは、炉の出口は、通路を介してさらなるチャンバの出口に接続されている。好ましくは、第1のチャンバの出口は、通路を介してさらなるチャンバの入口に接続されている。
【0343】
好ましくは、チャンバは、二酸化ケイ素造粒体が炉の入口を通じて第1のチャンバ内に到着することができるように、配置されている。好ましくは、チャンバは、二酸化ケイ素ガラス溶融物を炉の出口を通じてさらなるチャンバから取り除くことができるように、配置されている。特に好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、炉の入口を通じて第1のチャンバ内に到着することができ、二酸化ケイ素ガラス溶融物は、炉の出口を通じてさらなるチャンバから取り除くことができる。
【0344】
造粒体または粉末の形の二酸化ケイ素は、方法により定義される材料輸送の方向に通路を通じて第1のチャンバからさらなるチャンバ内に進むことができる。通路により接続されたチャンバへの言及としては、第1のチャンバとさらなるチャンバとの間に材料輸送の方向にさらなる中間要素が配置する配置が挙げられる。原則として、ガス、液体、および固体が、通路を通過することができる。好ましくは、二酸化ケイ素粉末、二酸化ケイ素粉末のスラリー、および二酸化ケイ素造粒体が、第1のチャンバとさらなるチャンバとの間の通路を通過することができる。本発明による方法が行われる間、第1のチャンバ内に導入される材料の全ては、第1のチャンバとさらなるチャンバとの間の通路を介してさらなるチャンバ内に到着することができる。好ましくは、造粒体または粉末の形の二酸化ケイ素だけが、第1のチャンバとさらなるチャンバとの間の通路を介してさらなるチャンバ内に到着する。好ましくは、第1のチャンバとさらなるチャンバとの間の通路は、第1のチャンバとさらなるチャンバのガスチャンバが互いから分離されるように、好ましくは異なるガスもしくは混合ガス、異なる圧力、またはその両方がガスチャンバ内に存在することができるように、二酸化ケイ素により閉鎖されている。別の好ましい実施形態によれば、通路は、仕切弁、好ましくは回転仕切弁から形成されている。
【0345】
好ましくは、炉の第1のチャンバは、少なくとも1つのガス入口および少なくとも1つのガス出口を有する。ガス入口は、原則として、当業者に公知であり、ガスの導入に好適である任意の形態、例えばノズル、通気孔、または管を有することができる。ガス出口は、原則として、当業者に公知であり、ガスの取り除きに好適である任意の形態、例えばノズル、通気孔、または管を有することができる。
【0346】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、炉の入口を通じて第1のチャンバ内に導入され、加温される。加温は、ガスまたは2つ以上のガスの混合物の存在下で行うことができる。このために、ガスまたは2つ以上のガスの混合物が、第1のチャンバのガスチャンバ内に存在する。第1のチャンバのガスチャンバは、固相または液相により占められていない第1のチャンバの領域を意味する。好適なガスは、例えば水素、酸素、不活性ガス、ならびにこれらの2つ以上である。好ましい不活性ガスは、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンであり、特に好ましくは窒素、ヘリウム、およびこれらの組み合わせである。好ましくは、加温は、還元雰囲気内で行われる。これは、好ましくは、水素または水素とヘリウムとの組み合わせの形で提供することができる。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、第1のチャンバ内で、ガスまたは2つ以上のガスの組み合わせの流れの中で、加温される。
【0347】
二酸化ケイ素造粒体は、第1のチャンバ内で減圧で、例えば500mbar未満または300mbar未満、例えば200mbar以下の圧力で加温されることが、さらに好ましい。
【0348】
好ましくは、第1のチャンバは、それにより二酸化ケイ素造粒体が移動される少なくとも1つの装置を有する。原則として、この目的用に当業者に公知であり、好適であると思われる全ての装置を、選択することができる。好ましくは、かき混ぜ装置、振り混ぜ装置、および旋回装置。
【0349】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、第1のチャンバ内の温度とさらなるチャンバ内の温度とは、異なる。好ましくは、第1のチャンバ内の温度は、さらなるチャンバ内の温度より低い。好ましくは、第1のチャンバとさらなるチャンバとの間の温度差は、600〜2400℃の範囲、例えば1000〜2000℃または1200〜1800℃の範囲、特に好ましくは1500〜1700℃の範囲である。さらに、好ましくは、第1のチャンバ内の温度は、さらなるチャンバ内の温度より600〜2400℃、例えば1000〜2000℃または1200〜1800℃、特に好ましくは1500〜1700℃低い。
【0350】
好ましい実施形態によれば、炉の第1のチャンバは、予熱加熱部、特に好ましくは上記の特徴を有する上記の予熱加熱部である。好ましくは、予熱加熱部は、通路を介してさらなるチャンバに接続されている。好ましくは、二酸化ケイ素は、予熱加熱部から通路を介してさらなるチャンバ内に進む。予熱加熱部とさらなるチャンバとの間の通路は、予熱加熱部内に導入されたガスが通路を通じてさらなるチャンバ内に進まないように、塞ぐことができる。好ましくは、予熱加熱部とさらなるチャンバとの間の通路は、二酸化ケイ素が水に接触しないように、塞がれている。予熱加熱部とさらなるチャンバとの間の通路は、異なるガスまたは混合ガス、異なる圧力、またはその両方がガスチャンバ内に存在することができるような方法で予熱加熱部のガスチャンバと第1のチャンバが互いから分離されるように、塞ぐことができる。好適な通路は、好ましくは、上述の実施形態のとおりである。
【0351】
さらなる好ましい実施形態によれば、炉の第1のチャンバは、予熱加熱部ではない。例えば、第1のチャンバは、平準化チャンバでもよい。平準化チャンバは、その上流の予熱加熱部内のスループットのばらつき、または予熱加熱部とさらなるチャンバとの間のスループット差が平準化される炉のチャンバである。例えば、上述のように、回転炉は、第1のチャンバの上流に配置することができる。これは、一般に、平均スループットから最大6%の量だけ変化し得るスループットを有する。好ましくは、二酸化ケイ素は、二酸化ケイ素が平準化チャンバ内に到着した温度で平準化チャンバ内に保持される。
【0352】
炉が、第1のチャンバと、2つ以上のさらなるチャンバ、例えば2つのさらなるチャンバまたは3つのさらなるチャンバまたは4つのさらなるチャンバまたは5つのさらなるチャンバまたは6つ以上のさらなるチャンバ、特に好ましくは2つのさらなるチャンバと、を有することも可能である。炉が2つのさらなるチャンバを有する場合、第1のチャンバは、好ましくは予熱加熱部であり、材料輸送の方向に基づき、さらなるチャンバの第1のチャンバは、平準化チャンバであり、さらなるチャンバの第2のチャンバは、溶融チャンバである。
【0353】
さらなる好ましい実施形態によれば、添加剤が、第1のチャンバ内に存在する。添加剤は、好ましくは、ハロゲン、不活性ガス、塩基、酸素、またはこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される。
【0354】
原則として、元素形態のハロゲンおよびハロゲン化合物が、好適な添加剤である。好ましいハロゲンは、塩素、フッ素、塩素含有化合物、およびフッ素含有化合物からなる群から選択される。特に好ましいのは、元素状塩素および塩酸である。
【0355】
原則として、全ての不活性ガスおよびこれらの2つ以上の混合物が、好適な添加剤である。好ましい不活性ガスは、窒素、ヘリウム、またはこれらの組み合わせである。
【0356】
原則として、塩基も、好適な添加剤である。添加剤としての使用に好ましい塩基は、無機塩基および有機塩基である。
【0357】
さらに、酸素が、好適な添加剤である。酸素は、好ましくは酸素含有雰囲気として、例えば不活性ガスまたは2つ以上の不活性ガスの混合物との組み合わせで、特に好ましくは窒素、ヘリウム、または窒素およびヘリウムとの組み合わせで、存在する。
【0358】
第1のチャンバは、原則として、当業者に公知であり、二酸化ケイ素を加熱するのに好適な任意の材料を含んでよい。好ましくは、第1のチャンバは、石英ガラス、高融点金属、アルミニウム、およびこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含み、特に好ましくは、第1のチャンバは、石英ガラスまたはアルミニウムを含む。
【0359】
好ましくは、第1のチャンバ内の温度は、第1のチャンバがポリマーまたはアルミニウムを含む場合、600℃を超過しない。好ましくは、第1のチャンバ内の温度は、第1のチャンバが石英ガラスを含む場合、100〜1100℃である。好ましくは、第1のチャンバは、主として石英ガラスを含む。
【0360】
第1のチャンバとさらなるチャンバとの間の通路を通じた第1のチャンバからさらなるチャンバへの二酸化ケイ素の輸送において、二酸化ケイ素は、原則として任意の状態で存在することができる。好ましくは、二酸化ケイ素は、固体として、例えば粒子、粉末、または造粒体として存在する。本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、第1のチャンバからさらなるチャンバへの二酸化ケイ素の輸送は、造粒体として行われる。
【0361】
さらなる好ましい実施形態によれば、さらなるチャンバは、金属シートまたは焼結材料製の坩堝であり、焼結材料は、焼結金属を含み、金属シートまたは焼結金属は、モリブデン、タングステン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0362】
ガラス溶融物は、出口を通じて、好ましくはノズルを介して炉から取り除かれる。
【0363】
ステップiii.)
石英ガラス体は、ガラス溶融物の少なくとも一部から作製される。このために、好ましくは、ステップii)で作製されたガラス溶融物の少なくとも一部が取り除かれ、石英ガラス体がそれから作製される。
【0364】
ステップii)で作製されたガラス溶融物の一部の取り除きは、原則として、溶融炉または溶融チャンバから連続的に、またはガラス溶融物の生産が完了した後で、行うことができる。好ましくは、ガラス溶融物の一部は、連続的に取り除かれる。ガラス溶融物は、炉の出口を通じて、または溶融チャンバの出口を通じて、各場合に好ましくはノズルを介して取り除かれる。
【0365】
ガラス溶融物は、取り除き前、取り除き中、または取り除き後に、ガラス溶融物の成形を可能にする温度に冷却することができる。ガラス溶融物の粘度の上昇は、ガラス溶融物の冷却に関係する。ガラス溶融物は、好ましくは、成形において生み出された形状がもちこたえ、成形が、できる限り容易であると同時に確実であり、ほとんど努力せずに行うことができる程度まで、冷却される。当業者は、成形用具においてガラス溶融物の温度を変化させることにより、成形用のガラス溶融物の粘度を容易に確立することができる。好ましくは、ガラス溶融物は、取り除き時に1750〜2100℃の範囲、例えば1850〜2050℃、特に好ましくは1900〜2000℃の温度を有する。好ましくは、ガラス溶融物は、取り除き後に500℃未満の温度、例えば200℃未満または100℃未満または50℃未満、特に好ましくは20〜30℃の範囲の温度に冷却される。
【0366】
成形される石英ガラス体は、中実体でも、中空体でもよい。中実体は、主として単一の材料から作製された本体を意味する。それにもかかわらず、中実体は、1つ以上の介在物、例えばガス気泡を有してもよい。中実体内のこのような介在物は、一般に、65mm
3以下、例えば40mm
3未満、または20mm
3未満、または5mm
3未満、または2mm
3未満、特に好ましくは0.5mm
3未満のサイズを有する。好ましくは、中実体は、各場合に中実体の総体積に基づき、その体積の0.02体積%未満、例えば0.01体積%未満または0.001体積%未満を介在物として含む。
【0367】
石英ガラス体は、外形を有する。外形は、石英ガラス体の断面の外縁の形状を意味する。石英ガラス体の断面の外形は、好ましくは円形、長円形、または3つ以上の角、例えば4つ、5つ、6つ、7つ、もしくは8つの角を有する多角形であり、特に好ましくは石英ガラス体は、円形である。
【0368】
好ましくは、石英ガラス体は、100〜10000mmの範囲、例えば1000〜4000mm、特に好ましくは1200〜3000mmの長さを有する。
【0369】
好ましくは、石英ガラス体は、1〜500mmの範囲、例えば2〜400mmの範囲、特に好ましくは5〜300mmの範囲の外径を有する。
【0370】
石英ガラス体の成形は、ノズルにより遂行される。ガラス溶融物は、ノズルを通じて送られる。ノズルを通じて成形される石英ガラス体の外形は、ノズル開口部の形状により決定される。開口部が円形である場合、石英ガラス体の成形の際に円筒が作製されることになる。ノズルの開口部が構造を有する場合、この構造は、石英ガラス体の外形に転写されることになる。開口部に構造を有するノズルにより作製される石英ガラス体は、長さ方向にガラスストランドに沿って構造の写像を有する。
【0371】
ノズルは、溶融炉内に一体化されている。好ましくは、ノズルは、坩堝の一部として、特に好ましくは坩堝の出口の一部として、溶融炉内に一体化されている。
【0372】
好ましくは、ガラス溶融物の少なくとも一部は、ノズルを通じて取り除かれる。石英ガラス体の外形は、ガラス溶融物の少なくとも一部をノズルを通じて取り除くことにより、成形される。
【0373】
好ましくは、石英ガラス体は、石英ガラス体がその形状を維持するように、成形後に冷却される。好ましくは、石英ガラス体は、成形後に、成形中のガラス溶融物の温度より少なくとも1000℃、例えば少なくとも1500℃または少なくとも1800℃、特に好ましくは1900〜1950℃低い温度に冷却される。好ましくは、石英ガラス体は、500℃未満、例えば200℃未満または100℃未満または50℃未満の温度に、特に好ましくは20〜30℃の範囲の温度に冷却される。
【0374】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、得られる石英ガラス体は、化学的処理、熱的処理、または機械的処理からなる群から選択される少なくとも1つの手順により処理することができる。
【0375】
好ましくは、石英ガラス体は、化学的に後処理される。後処理は、すでに作製された石英ガラス体の処理に関する。石英ガラス体の化学的後処理は、原則として、当業者に公知であり、石英ガラス体の表面の化学構造もしくは組成、またはその両方を変化させるための材料を用いるのに好適と思われる任意の手順を意味する。好ましくは、化学的後処理は、フッ素化合物による処理および超音波洗浄からなる群から選択される少なくとも1つの手段を含む。
【0376】
可能なフッ素化合物は、具体的にはフッ化水素およびフッ素含有酸、例えばフッ化水素酸である。液体は、好ましくは35〜55重量%の範囲、好ましくは35〜45重量%の範囲のフッ素化合物の含有量を有し、重量%は、各場合に液体の総量に基づく。100重量%までの残部は、通常、水である。好ましくは、水は、完全脱塩水または脱イオン水である。
【0377】
超音波洗浄は、好ましくは液槽内で、特に好ましくは洗剤の存在下で遂行される。超音波洗浄の場合、一般に、いかなるフッ素化合物も、例えばフッ化水素酸もフッ化水素もない。
【0378】
石英ガラス体の超音波洗浄は、好ましくは、以下の条件の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つまたは少なくとも5つ、特に好ましくは全ての下で行われる。
− 連続的なプロセスで遂行される超音波洗浄。
− 超音波洗浄用の機器は、管により互いに接続された6つのチャンバを有する。
− 各チャンバ内の石英ガラス体の保持時間を、設定することができる。好ましくは、各チャンバ内の石英ガラス体の保持時間は、同じである。好ましくは、各チャンバ内の保持時間は、1〜120分の範囲、例えば5分未満または1〜5分または2〜4分または60分未満または10〜60分または20〜50分、特に好ましくは5〜60分の範囲である。
− 第1のチャンバは、好ましくは水および塩基を含有する塩基性媒質と、超音波洗浄器とを含む。
− 第3のチャンバは、好ましくは水および酸を含有する酸性媒質と、超音波洗浄器とを含む。
− 第2のチャンバ内および第4〜第6のチャンバ内では、石英ガラス体は、水で、好ましくは脱塩水で洗浄される。
− 第4〜第6のチャンバは、水のカスケードにより作動される。好ましくは、水は、第6のチャンバ内にのみ導入され、第6のチャンバから第5のチャンバ内に流れ、第5のチャンバから第4のチャンバ内に流れる。
【0379】
好ましくは、石英ガラス体は、熱的に後処理される。石英ガラス体の熱的後処理は、原則として、当業者に公知であり、石英ガラス体の形状もしくは構造またはその両方を温度により変化させるのに好適と思われる手順を意味する。好ましくは、熱的後処理は、焼き戻し、圧縮、膨張、延伸、溶着、およびこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの手段を含む。好ましくは、熱的後処理は、材料を取り除く目的のためには遂行されない。
【0380】
焼き戻しは、好ましくは900〜1300℃の範囲、例えば900〜1250℃または1040〜1300℃の範囲、特に好ましくは1000〜1050℃または1200〜1300℃の範囲の温度の炉内で石英ガラス体を好ましくは加熱することにより、遂行される。好ましくは、熱的処理では、1h超の連続期間にわたって1300℃の温度を超過せず、特に好ましくは、熱的処理の全持続時間中1300℃の温度を超過しない。焼き戻しは、原則として減圧で、常圧で、または増圧で、好ましくは減圧で、特に好ましくは真空中で、遂行することができる。
【0381】
圧縮は、好ましくは、石英ガラス体を好ましくは約2100℃の温度に加熱することと、好ましくは約60rpmの回転速度での、回転旋回運動中のその後の成形とにより遂行される。例えば、ロッドの形の石英ガラス体を、円筒に成形することができる。
【0382】
好ましくは、石英ガラス体は、ガスを石英ガラス体内に注入することにより、膨張させることができる。例えば、石英ガラス体は、膨張させることにより、大直径管に成形することができる。このために、好ましくは、石英ガラス体は、回転旋回運動が好ましくは約60rpmの回転速度で遂行される間、約2100℃の温度に加熱され、内部には、ガスが、好ましくは最大約100mbarの所定の制御された内圧で流される。大直径管は、少なくとも500mmの外径を有する管を意味する。
【0383】
石英ガラス体は、好ましくは延伸することができる。延伸は、好ましくは、石英ガラス体を好ましくは約2100℃の温度に加熱し、その後制御された引っ張り速度で石英ガラス体の所望の外径に引っ張ることにより、遂行される。例えば、ランプ管は、石英ガラス体から延伸により成形することができる。
【0384】
好ましくは、石英ガラス体は、機械的に後処理される。石英ガラス体の機械的後処理は、原則として、研磨手段を使用して石英ガラス体の形状を変化させるため、または石英ガラス体を複数片に分割するための、当業者に公知であり、好適と思われる任意の手順を意味する。具体的には、機械的後処理は、研削、ドリル加工、ホーニング、鋸引き、ウォータージェット切断、レーザー切断、サンドブラストによる粗化、フライス加工、およびこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの手段を含む。
【0385】
好ましくは、石英ガラス体は、これらの手順の組み合わせにより、例えば化学的後処理と熱的後処理または化学的後処理と機械的後処理または熱的後処理と機械的後処理の組み合わせにより、特に好ましくは化学的後処理、熱的後処理、および機械的後処理の組み合わせにより、処理される。さらに、好ましくは、石英ガラス体は、それぞれ他から独立して上記の手順のいくつかに供されてもよい。
【0386】
予備緻密化
ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体を、それがガラス溶融物を得るようにステップii.)で加温される前に、1つまたは複数の予備処理ステップに供することが、原則として可能である。可能な予備処理ステップは、例えば熱的処理ステップまたは機械的処理ステップである。例えば、二酸化ケイ素造粒体は、ステップii.)における加温前に圧縮されてもよい。「緻密化」は、BET表面積の低減および細孔容積の低減を意味する。
【0387】
二酸化ケイ素造粒体は、好ましくは、二酸化ケイ素造粒体を加熱すること、または二酸化ケイ素造粒体に対して機械的に圧力をかけること、例えば二酸化ケイ素造粒体の圧延もしくは押圧により圧縮される。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体は、加熱により圧縮される。特に好ましくは、二酸化ケイ素造粒体の緻密化は、溶融炉に接続された予熱加熱部による加熱により遂行される。
【0388】
好ましくは、二酸化ケイ素は、800〜1400℃の範囲の温度で、例えば850〜1300℃の範囲の温度で、特に好ましくは900〜1200℃の範囲の温度で加熱することにより、圧縮される。
【0389】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態では、二酸化ケイ素造粒体のBET表面積は、ステップii.)における加温前に、5m
2/g未満、好ましくは7m
2/g未満または10m
2/g未満、特に好ましくは15m
2/g未満に低減されない。さらに、二酸化ケイ素造粒体のBET表面積は、ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体と比較して、ステップii.)における加温前に低減されないことが好ましい。
【0390】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態では、二酸化ケイ素造粒体のBET表面積は、20m
2/g未満、例えば15m
2/g未満、もしくは10m
2/g未満、または5超〜20m
2/g未満もしくは7〜15m
2/gの範囲、特に好ましくは9〜12m
2/gの範囲に低減される。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体のBET表面積は、ステップii.)における加熱前に、ステップi.)で提供される二酸化ケイ素造粒体と比較して、40m
2/g未満だけ、例えば1〜20m
2/gだけまたは2〜10m
2/gだけ、特に好ましくは3〜8m
2/gだけ低減され、圧縮後のBET表面積は、5m
2/g超である。
【0391】
圧縮された二酸化ケイ素造粒体は、以下において二酸化ケイ素造粒体IIIと呼ばれる。好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIIは、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つを有し、
A.5超〜40m
2/g未満の範囲、例えば10〜30m
2/g、特に好ましくは15〜25m
2/gの範囲のBET表面積、
B.100〜300μmの範囲、特に好ましくは120〜200μmの範囲の粒子径D
10、
C.150〜550μmの範囲、特に好ましくは200〜350μmの範囲の粒子径D
50、
D.300〜650μmの範囲、特に好ましくは400〜500μmの範囲の粒子径D
90、
E.0.8〜1.6g/cm
3の範囲、特に好ましくは1.0〜1.4g/cm
3のかさ密度、
F.1.0〜1.4g/cm
3の範囲、特に好ましくは1.15〜1.35g/cm
3の重装かさ密度、
G.5ppm未満、例えば4.5ppm未満、特に好ましくは4ppm未満の炭素含有量、
H.500ppm未満、特に好ましくは1ppb〜200ppmのCl含有量、
ppmおよびppbは、それぞれ二酸化ケイ素造粒体IIIの総重量に基づく。
【0392】
二酸化ケイ素造粒体IIIは、好ましくは特徴組み合わせA./F./G.またはA./F./H.またはA./G./H.、さらに好ましくは特徴組み合わせA./F./G./H.を有する。
【0393】
二酸化ケイ素造粒体IIIは、好ましくは特徴組み合わせA./F./G.を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、重装かさ密度は、1.15〜1.35g/mLの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満である。
【0394】
二酸化ケイ素造粒体IIIは、好ましくは特徴組み合わせA./F./H.を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、重装かさ密度は、1.15〜1.35g/mLの範囲であり、塩素含有量は、1ppb〜200ppmの範囲である。
【0395】
二酸化ケイ素造粒体IIIは、好ましくは特徴組み合わせA./G./H.を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満であり、塩素含有量は、1ppb〜200ppmの範囲である。
【0396】
二酸化ケイ素造粒体IIIは、好ましくは特徴組み合わせA./F./G./H.を有し、BET表面積は、10〜30m
2/gの範囲であり、重装かさ密度は、1.15〜1.35g/mLの範囲であり、炭素含有量は、4ppm未満であり、塩素含有量は、1ppb〜200ppmの範囲である。
【0397】
好ましくは、少なくとも1つの方法ステップにおいて、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分が導入される。二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分の導入は、以下においてSiドーピングとも呼ばれる。原則として、Siドーピングは、任意の方法ステップで遂行することができる。好ましくは、Siドーピングは、ステップi.)またはステップii.)において好ましい。
【0398】
二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、原則として任意の形態で、例えば固体として、液体として、気体として、溶液中で、または分散体として、導入することができる。好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、粉末として導入される。また、好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、液体として、または気体として導入することができる。
【0399】
二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、各場合に二酸化ケイ素の総重量に基づき、好ましくは1〜100,000ppmの範囲、例えば10〜10,000ppmもしくは30〜1000ppmの範囲または50〜500ppmの範囲、特に好ましくは80〜200ppmの範囲、さらに特に好ましくは200〜300ppmの範囲の量で導入される。
【0400】
二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、固体でも、液体でも、気体でもよい。二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、それが固体である場合、好ましくは最大10mm、例えば最大1000μm、最大400μmまたは1〜400μmの範囲、例えば2〜200μmまたは3〜100μm、特に好ましくは5〜50μmの範囲の平均粒子径を有する。粒子径値は、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分の室温における状態に基づく。
【0401】
ケイ素成分は、各場合にケイ素成分の総重量に基づき、好ましくは少なくとも99.5重量%、例えば少なくとも99.8重量%または少なくとも99.9重量%、特に好ましくは少なくとも99.94重量%の純度を有する。好ましくは、ケイ素成分は、各場合にケイ素成分の総重量に基づき、1000ppm以下、例えば700ppm以下、特に好ましくは500ppm以下の炭素含有量を有する。特に好ましくは、これは、ケイ素成分として用いられるケイ素に当てはまる。好ましくは、ケイ素成分は、各場合にケイ素成分の総重量に基づき、250ppm以下、例えば150ppm以下、特に好ましくは100ppm以下の、Al、Ca、Co、Cr、Cu、Fe、Ge、Hf、K、Li、Mg、Mn、Mo、Na、Nb、Ni、Ti、V、W、Zn、Zrからなる群から選択される不純物量を有する。特に好ましくは、これは、ケイ素がケイ素成分として用いられる場合に当てはまる。
【0402】
好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分が、方法ステップi.)で導入される。好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、二酸化ケイ素造粒体を得るための二酸化ケイ素粉末の加工中に導入される(ステップII.)。例えば、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、造粒前、造粒中、または造粒後に導入することができる。
【0403】
好ましくは、二酸化ケイ素は、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を二酸化ケイ素粉末を含むスラリーに導入することにより、Siドープすることができる。例えば、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を二酸化ケイ素粉末と混合し、その後液体中にスラリー化してもよく、または二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を液体中、二酸化ケイ素粉末のスラリー中に導入し、次いでスラリー化してもよく、または二酸化ケイ素粉末を二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分のスラリーもしくは溶液中に導入し、次いでスラリー化してもよい。
【0404】
好ましくは、二酸化ケイ素は、造粒中に二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を導入することによりSiドープすることができる。原則として、造粒中の任意の時点で二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を導入することが可能である。噴霧造粒の場合、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、例えば二酸化ケイ素粉末を含むスラリーと共にノズルを通じて噴霧塔内に噴霧することができる。ロール式造粒の場合、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、好ましくは、例えば二酸化ケイ素粉末を含むスラリーをかき混ぜ容器内に導入した後、固体形態で、または二酸化ケイ素粉末を含むスラリーとして導入することができる。
【0405】
さらに、好ましくは、二酸化ケイ素は、造粒後に二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を導入することにより、Siドープすることができる。例えば、二酸化ケイ素は、二酸化ケイ素造粒体IIを得るための二酸化ケイ素造粒体Iの処理中に、好ましくは二酸化ケイ素造粒体Iの熱的処理または機械的処理中に二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分を導入することにより、ドープすることができる。
【0406】
好ましくは、二酸化ケイ素造粒体IIは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分でドープされる。
【0407】
さらに、好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、上記のセクションのいくつかの間に、特に二酸化ケイ素造粒体IIを得るための二酸化ケイ素造粒体Iの熱的処理または機械的処理の間またはその後に、導入することもできる。
【0408】
二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、原則として、ケイ素でも、当業者に公知であり、低減効果を有する任意のケイ素含有化合物でもよい。好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、ケイ素、ケイ素−水素化合物、例えばシラン、ケイ素−酸素化合物、例えば一酸化ケイ素、またはケイ素−水素−酸素化合物、例えばジシロキサンである。好ましいシランの例は、モノシラン、ジシラン、トリシラン、テトラシラン、ペンタシラン、ヘキサシラン、ヘプタシラン、より高次の同族化合物および上記の異性体、ならびにシクロ−ペンタシランのような環状シランである。
【0409】
好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分が、方法ステップii.)で導入される。
【0410】
好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、二酸化ケイ素造粒体と共に溶融坩堝内に直接導入することができる。好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分としてのケイ素は、二酸化ケイ素造粒体と共に溶融坩堝内に直接導入することができる。ケイ素は、好ましくは粉末として、特に二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分に関して上記で与えられた粒子径を有する粉末として、導入される。
【0411】
好ましくは、二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分は、溶融坩堝内への導入前に二酸化ケイ素造粒体に添加される。添加は、原則として造粒体の形成後いつでも、例えば予熱加熱部内で、二酸化ケイ素造粒体IIの予備緻密化の前もしくはその間に、または二酸化ケイ素造粒体IIIに対して、遂行することができる。
【0412】
二酸化ケイ素とは異なるケイ素成分の添加により得られる二酸化ケイ素造粒体は、以下において「Siドープ造粒体」と呼ばれる。好ましくは、Siドープ造粒体は、以下の特徴の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つを有し、
[1]5超〜40m
2/g未満の範囲、例えば10〜30m
2/g、特に好ましくは15〜25m
2/gの範囲のBET表面積、
[2]100〜300μmの範囲、特に好ましくは120〜200μmの範囲の粒子径D
10、
[3]150〜550μmの範囲、特に好ましくは200〜350μmの範囲の粒子径D
50、
[4]300〜650μmの範囲、特に好ましくは400〜500μmの範囲の粒子径D
90、
[5]0.8〜1.6g/cm
3の範囲、特に好ましくは1.0〜1.4g/cm
3のかさ密度、
[6]1.0〜1.4g/cm
3の範囲、特に好ましくは1.15〜1.35g/cm
3の重装かさ密度、
[7]5ppm未満、例えば4.5ppm未満、特に好ましくは4ppm未満の炭素含有量、
[8]500ppm未満、特に好ましくは1ppb〜200ppmのCl含有量、
[9]200ppb未満、特に好ましくは1ppb〜100ppbのAl含有量、
[10]1000ppb未満、例えば1〜400ppbの範囲、特に好ましくは1〜200ppbの範囲の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量、
[11]3重量%未満、例えば0.001重量%〜2重量%の範囲、特に好ましくは0.01〜1重量%の残留水分量、
重量%、ppm、およびppbは、それぞれSiドープ造粒体の総重量に基づく。
【0413】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態では、溶融エネルギーは、固体面を介して二酸化ケイ素造粒体に伝達される。
【0414】
固体面は、二酸化ケイ素造粒体の表面とは異なり、二酸化ケイ素造粒体が溶融のために加熱される温度で溶融または崩壊しない表面を意味する。固体面のための好適な材料は、例えば坩堝材料として好適な材料である。
【0415】
固体面は、原則として、当業者に公知であり、この目的用に好適である任意の表面でよい。例えば、坩堝または坩堝ではない別個のコンポーネントを、固体面として使用することができる。
【0416】
固体面は、原則として、溶融エネルギーを二酸化ケイ素造粒体に伝達するために、当業者に公知であり、この目的用に好適である任意の様式で加熱することができる。好ましくは、固体面は、抵抗加熱または誘導加熱により加熱される。誘導加熱の場合、エネルギーは、コイルにより固体面内に直接結合され、そこから固体面の内側に渡される。抵抗加熱の場合、固体面は、外側から加温され、そこから固体面の内側にエネルギーを通す。これに関連して、低い熱容量を有する加熱チャンバガス、例えばアルゴン雰囲気またはアルゴン含有雰囲気が有利である。例えば、固体面は、電気的に、または火炎により外側から固体面に火を当てることによっても、加熱することができる。好ましくは、固体面は、二酸化ケイ素造粒体を溶融するために十分な量のエネルギーを二酸化ケイ素造粒体および/または部分的に溶融した二酸化ケイ素造粒体に伝達することができる温度に加熱される。
【0417】
別個のコンポーネントが固体面として使用される場合、これは、任意の様式で、例えばそのコンポーネントを二酸化ケイ素造粒体上に置くことにより、もしくはそのコンポーネントを二酸化ケイ素造粒体の顆粒間に導入することにより、もしくはそのコンポーネントを坩堝と二酸化ケイ素造粒体との間に挿入することにより、またはこれらの2つ以上の組み合わせにより、二酸化ケイ素造粒体と接触させることができる。このコンポーネントは、溶融エネルギーの伝達前に、伝達中に、または伝達前および伝達中に、加熱することができる。
【0418】
好ましくは、溶融エネルギーは、坩堝の内面を介して二酸化ケイ素造粒体に伝達される。この場合、坩堝は、二酸化ケイ素造粒体が溶融するように十分に加熱される。坩堝は、好ましくは抵抗加熱または誘導加熱される。温熱は、坩堝の外側から内側に伝達される。坩堝の内側の固体面は、溶融エネルギーを二酸化ケイ素造粒体に伝達する。
【0419】
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、溶融エネルギーは、ガス区画を介して二酸化ケイ素造粒体に伝達されるのではない。さらに、好ましくは、溶融エネルギーは、火炎により二酸化ケイ素造粒体に火を当てることにより、二酸化ケイ素造粒体に伝達されるのではない。これらの排除されるエネルギー伝達手段の例は、1つまたは複数のバーナー火炎を上から溶融坩堝内に、もしくは溶融坩堝上に、またはその両方に方向付けることである。
【0420】
本発明の第1の態様による上述の方法は、石英ガラス体の調製に関する。
【0421】
好ましくは、石英ガラス体は、以下の特徴、
A]500ppm未満、例えば400ppm未満、特に好ましくは300ppm未満のOH含有量、
B]60ppm未満、好ましくは40ppm未満、例えば40ppm未満または2ppm未満または0.5ppm未満、特に好ましくは0.1ppm未満の塩素含有量、
C]200ppb未満、例えば100ppb未満、特に好ましくは80ppb未満のアルミニウム含有量、
D]5・10
15/cm
3未満、例えば0.1・10
15〜3・10
15/cm
3の範囲、特に好ましくは0.5・10
15〜2.0・10
15/cm
3の範囲のODC含有量、
E]1ppm未満、例えば0.5ppm未満、特に好ましくは0.1ppm未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量、
F]log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9および/またはlog
10(η(1300℃)/dPas)=11.1〜log
10(η(1300℃)/dPas)=12.2および/またはlog
10(η(1350℃)/dPas)=10.5〜log
10(η(1350℃)/dPas)=11.5の範囲の粘度(p=1013hPa)、
G]石英ガラス体のOH含有量A]に基づき10%以下、好ましくは5%以下のOH含有量の標準偏差、
H]石英ガラス体の塩素含有量B]に基づき10%以下、好ましくは5%以下の塩素含有量の標準偏差、
I]石英ガラス体のアルミニウム含有量C]に基づき10%以下、好ましくは5%以下のアルミニウム含有量の標準偏差、
J]10
−4未満の屈折率均質性、
K]円筒形状、
L]1000ppb未満、例えば500ppb未満もしくは300ppb未満もしくは100ppb未満または1〜500ppbもしくは1〜300ppbの範囲、特に好ましくは1〜100ppbの範囲のタングステン含有量、
M]1000ppb未満、例えば500ppb未満もしくは300ppb未満もしくは100ppb未満または1〜500ppbもしくは1〜300ppbの範囲、特に好ましくは1〜100ppbの範囲のモリブデン含有量
のうちの少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは以下の特徴の少なくとも5つを有し、
ppbおよびppmは、それぞれ石英ガラス体の総重量に基づく。
【0422】
好ましくは、石英ガラス体は、各場合に石英ガラス体の総重量に基づき、1000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100ppb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量を有する。しかしながら、しばしば石英ガラス体は、少なくとも1ppbの、アルミニウムとは異なる金属の含有量を有する。このような金属は、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、ゲルマニウム、銅、モリブデン、チタン、鉄、およびクロムである。これは、例えば元素として、イオンとして、または分子もしくはイオンもしくは錯体の一部として存在してもよい。
【0423】
石英ガラス体は、さらなる構成要素を含んでもよい。好ましくは、石英ガラス体は、500ppm未満、例えば450ppm未満、特に好ましくは400ppm未満のさらなる構成要素を含み、各場合のppmは、石英ガラス体の総重量に基づく。可能な他の構成要素は、例えば炭素、フッ素、ヨウ素、臭素、およびリンである。これらは、例えば元素として、イオンとして、または分子、イオン、もしくは錯体の一部として存在してもよい。しかしながら、しばしば石英ガラス体は、少なくとも1ppbの含有量のさらなる構成要素を有する。
【0424】
好ましくは、石英ガラス体は、各場合に石英ガラス体の総重量に基づき、5ppm未満、例えば4.5ppm未満、特に好ましくは4ppm未満の炭素を含む。しかしながら、しばしば石英ガラス体は、少なくとも1ppbの炭素含有量を有する。
【0425】
好ましくは、石英ガラス体は、均質に分布したOH含有量、Cl含有量、またはAl含有量を有する。石英ガラス体の均質性の指標は、OH含有量、Cl含有量、またはAl含有量の標準偏差として表すことができる。標準偏差は、変数の値、ここではOH含有量、塩素含有量、またはアルミニウム含有量の、相加平均からの開きの尺度である。標準偏差を測定するために、当該の成分、例えばOH、塩素、またはアルミニウムの、試料中の含有量を少なくとも7つの測定位置で測定する。
【0426】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]またはA]/B]/D]またはA]/B]/F]、さらに好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]/D]またはA]/B]/C]/F]またはA]/B]/D]/F]、さらに好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]/D]/F]を有する。
【0427】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、アルミニウム含有量は、80ppb未満である。
【0428】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/D]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、ODC含有量は、0.1・10
15〜3・10
15/cm
3の範囲である。
【0429】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/F]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、粘度(p=1013hPa)は、log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9の範囲である。
【0430】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]/D]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、アルミニウム含有量は、80ppb未満であり、ODC含有量は、0.1・10
15〜3・10
15/cm
3の範囲である。
【0431】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]/F]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、アルミニウム含有量は、80ppb未満であり、粘度(p=1013hPa)は、log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9の範囲である。
【0432】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/D]/F]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、ODC含有量は、0.1・10
15〜3・10
15/cm
3の範囲であり、粘度(p=1013hPa)は、log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9の範囲である。
【0433】
石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせA]/B]/C]/D]/F]を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、100ppm未満であり、アルミニウム含有量は、80ppb未満であり、ODC含有量は、0.1・10
15〜3・10
15/cm
3の範囲であり、粘度(p=1013hPa)は、log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9の範囲である。
【0434】
ステップiv.)
本発明によれば、ステップiv.)のように、方法は、ステップiii.)からの石英ガラス体のサイズの低減を含む。石英ガラス粒が得られる。石英ガラス体のサイズ低減は、原則として、当業者に公知であり、この目的用に好適である全ての方法で行うことができる。好ましくは、石英ガラス体は、機械的にまたは電気機械的にサイズ低減される。
【0435】
特に好ましくは、石英ガラス体は、電気機械的にサイズ低減される。好ましくは、電気機械的なサイズ低減は、高電圧放電パルスを使用して、例えば電弧を使用して行われる。
【0436】
好ましくは、石英ガラス体は、50μm〜5mmの範囲の粒子径D
50を有する粒子まで低減される。石英ガラス体を、50μm〜500μmの範囲、例えば75〜350μmの範囲、特に好ましくは100〜250μmの範囲の粒子径D
50を有する石英ガラス粒まで低減させることが好ましい。石英ガラス体を、500μm〜5mmの範囲、例えば750μm〜3.5mmの範囲、特に好ましくは1〜2.5mmの範囲の粒子径D
50を有する石英ガラス粒まで低減させることがさらに好ましい。
【0437】
さらなる実施形態の文脈では、石英ガラス体がまず電気機械的に、次いで機械的に、さらにサイズ低減されることが可能である。好ましくは電気機械的なサイズ低減は、上述のように行われる。好ましくは、石英ガラス体は、少なくとも2mm、例えば2〜50mmまたは2.5〜20mmの範囲、特に好ましくは3〜5mmの範囲の粒子径D
50を有する粒子まで電気機械的にサイズ低減される。
【0438】
好ましくは、機械的なサイズ低減は、圧力破砕、衝撃破砕、せん断、または摩擦により、好ましくは破砕機もしくは研磨機を使用して、例えばジョー破砕機、ロール破砕機、円錐破砕機、衝撃破砕機、ハンマー破砕機、寸断機、もしくはボールミルを使用して、特に好ましくはジョー破砕機もしくはロール破砕機を使用して行われる。
【0439】
好ましくは、機械的なサイズ低減後に得られた石英ガラス粒は、50μm〜5mmの範囲の粒子径D
50を有する。
【0440】
好ましくは、石英ガラス粒であって、その調製が機械的なサイズ低減を含む、石英ガラス粒は、さらなる加工するステップにおいて精製される。好ましい精製手段は、浮遊ステップ、磁気分離、好ましくはHFによる酸性化、HCl、Cl
2、またはこれらの組み合わせによる熱塩素化である。
【0441】
好ましくは、石英ガラス粒の細粒が取り除かれる。細粒は、例えばスクリーニングもしくは篩い分けもしくはこれらの組み合わせにより取り除かれる。10μm未満、例えば20μm未満または30μm未満、特に好ましくは50μm未満のコアサイズを有する石英ガラス粒が細粒として取り除かれる。
【0442】
好ましくは、石英ガラス粒は、以下の特徴、
I/ 500ppm未満、例えば400ppm未満、特に好ましくは300ppm未満のOH含有量、
II/ 60ppm未満、好ましくは40ppm未満、例えば40ppm未満または2ppm未満または0.5ppm未満、特に好ましくは0.1ppm未満の塩素含有量、
III/ 1000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは200ppb未満のアルミニウム含有量、
IV/ 1m
2/g未満、例えば0.5m
2/g未満、特に好ましくは0.2m
2/g未満のBET表面積、
V/ 1.1〜1.4g/cm
3の範囲、例えば1.15〜1.35g/cm
3の範囲、特に好ましくは1.2〜1.3g/cm
3の範囲のかさ密度、
VI/ 溶融については50〜500μmの範囲、例えば75〜350μmの範囲、特に好ましくは100〜250μmの範囲の粒子径D
50、
VII/ スラリーについては0.5〜5mmの範囲、例えば750μm〜3.5mmの範囲、特に好ましくは1〜2.5mmの範囲の粒子径D
50、
VIII/ 2000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100ppb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量、
IX/ log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9および/またはlog
10(η(1300℃)/dPas)=11.1〜log
10(η(1300℃)/dPas)=12.2および/またはlog
10(η(1350℃)/dPas)=10.5〜log
10(η(1350℃)/dPas)=11.5の範囲の粘度(p=1013hPa)
の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは以下の特徴の少なくとも5つを有し、
ppbおよびppmは、それぞれ石英ガラス粒の総重量に基づく。
【0443】
好ましくは、石英ガラス粒は、各場合に石英ガラス粒の総重量に基づき、1000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100ppb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量を有する。しかしながら、しばしば石英ガラス粒は、少なくとも1ppbの、アルミニウムとは異なる金属の含有量を有する。このような金属は、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、ゲルマニウム、銅、モリブデン、チタン、鉄、およびクロムである。これらは、例えば元素として、分子もしくはイオンもしくは錯体の一部として存在してもよい。
【0444】
石英ガラス粒は、さらなる構成要素を含んでもよい。好ましくは、石英ガラス粒は、500ppm未満、例えば450ppm未満、特に好ましくは400ppm未満のさらなる構成要素を含み、ppmはそれぞれ、石英ガラス粒の総重量に基づく。しかしながら、しばしば石英ガラス粒は、少なくとも1ppbの炭素含有量を有する。
【0445】
好ましくは、石英ガラス粒は、各場合に石英ガラス粒の総重量に基づき、5ppm未満、例えば4ppm未満または3ppm未満、特に好ましくは2ppm未満の炭素を含む。しかしながら、しばしば石英ガラス粒は、少なくとも1ppbの炭素含有量を有する。
【0446】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//III/またはI//II//IV/またはI//II//V/、さらに好ましい特徴組み合わせI//II//III/IV/またはI//II//III/V/またはI//II//IV/V/、さらに好ましくは特徴組み合わせI//II//III/IV/V/を有する。
【0447】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//III/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、アルミニウム含有量は、200ppb未満である。
【0448】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//IV/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、BET表面積は、0.5m
2/g未満である。
【0449】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//V/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、かさ密度は、1.15〜1.35g/cm
3の範囲である。
【0450】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//III/IV/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、アルミニウム含有量は、200ppb未満であり、BET表面積は、0.5m
2/g未満である。
【0451】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//III/V/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、アルミニウム含有量は、200ppb未満であり、かさ密度は、1.15〜1.35g/cm
3の範囲である。
【0452】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//IV/V/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、BET表面積は、0.5m
2/g未満であり、かさ密度は、1.15〜1.35g/cm
3の範囲である。
【0453】
石英ガラス粒は、好ましくは特徴組み合わせI//II//III/IV/V/を有し、OH含有量は、400ppm未満であり、塩素含有量は、40ppm未満であり、アルミニウム含有量は、200ppb未満であり、BET表面積は、0.5m
2/g未満であり、かさ密度は、1.15〜1.35g/cm
3の範囲である。
【0454】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様による方法により得ることができる石英ガラス粒である。
【0455】
好ましくは、石英ガラス粒は、以下の特徴、
I/ 500ppm未満、例えば400ppm未満、特に好ましくは300ppm未満のOH含有量、
II/ 60ppm未満、好ましくは40ppm未満、例えば40ppm未満または2ppm未満または0.5ppm未満、特に好ましくは0.1ppm未満の塩素含有量、
III/ 1000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは200ppb未満のアルミニウム含有量、
IV/ 1m
2/g未満、例えば0.5m
2/g未満、特に好ましくは0.2m
2/g未満のBET表面積、
V/ 1.1〜1.4g/cm
3の範囲、例えば1.15〜1.35g/cm
3の範囲、特に好ましくは1.2〜1.3g/cm
3の範囲のかさ密度、
VI/ 溶融については50〜500μmの範囲、例えば75〜350μmの範囲、特に好ましくは100〜250μmの範囲の粒子径D
50、
VII/ スラリーについては0.5〜5mmの範囲、例えば750μm〜3.5mmの範囲、特に好ましくは1〜2.5mmの範囲の粒子径D
50、
VIII/ 2000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100ppb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量、
IX/ log
10(η(1250℃)/dPas)=11.4〜log
10(η(1250℃)/dPas)=12.9および/またはlog
10(η(1300℃)/dPas)=11.1〜log
10(η(1300℃)/dPas)=12.2および/またはlog
10(η(1350℃)/dPas)=10.5〜log
10(η(1350℃)/dPas)=11.5の範囲の粘度(p=1013hPa)
の少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは以下の特徴の少なくとも5つを有し、
ppbおよびppmは、それぞれ石英ガラス粒の総重量に基づく。
【0456】
本発明の第3の態様は、不透明成形体の調製のための方法である。方法は、以下のステップ、
(1)第2の態様に従って石英ガラス粒を提供するステップ、および
(2)不透明成形体へと石英ガラス粒を加工するステップ
を含む。
【0457】
ステップ(1)
ステップ(1)で調製される石英ガラス粒は、好ましくは本発明の第2の態様の文脈に記載の特徴により特徴付けられる。ステップ(1)に従って提供される石英ガラス粒は、本発明の第1の態様による方法により得ることができる。
【0458】
ステップ(2)
原則として、石英ガラス粒を、当業者に公知であり、この目的用に好適である全ての方法で不透明成形体に加工することが可能である。
【0459】
好ましくは、ステップ(1)で提供される、不透明成形体への石英ガラス粒の加工は、以下のステップを含む。
v.)予備成形物へと石英ガラス粒を加工するステップ、および
vi.)ステップv.)で得られた予備成形物から不透明成形体を作製するステップ。
【0460】
ステップv.)
予備成形物へと石英ガラス粒を加工するため、原則として、当業者に公知であり、予備成形物を粒から形成するために好適である全ての方法が可能である。例えば、予備成形物を乾燥石英ガラス粒からまたは石英ガラス粒のスラリーから作製することができる。
【0461】
好ましい実施形態によれば、予備成形物を作製することは、以下の個々のステップを含む。
v.−1.)液体と共に石英ガラス粒のスラリーを作製するステップ、および
v.−2.)液体を取り除くことによりスラリーから予備成形物を形成するステップ。
【0462】
ステップv.−1.)によれば、最初に石英ガラス粒のスラリーが液体と共に作製される。以下において、これは、「石英ガラス粒を含むスラリー」と呼ばれる。
【0463】
原則として、好適な液体は全て、当業者に公知であり、本用途のために好適と思われる材料および材料の混合物である。好ましくは、液体は、有機液体と水とからなる群から選択される。
【0464】
好ましい好適な液体は、極性溶媒である。これらは、有機液体または水でよい。好ましくは、液体は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、およびこれらの2つ以上の混合物からなる群から選択される。特に好ましくは、液体は、水である。特に好ましくは、液体は、蒸留水または脱イオン水を含む。
【0465】
石英ガラス粒および液体は、任意の様式で混合されてよい。例えば、石英ガラス粒を液体に添加してもよく、液体を石英ガラス粒に添加してもよい。混合物は、添加中または添加後に撹拌されてもよい。特に好ましくは、混合物は、添加中および添加後に撹拌される。撹拌の例は、振り混ぜおよびかき混ぜ、または両者の組み合わせである。好ましくは、石英ガラス粒は、かき混ぜ下で液体に添加することができる。さらに、好ましくは、石英ガラス粒の一部分は、液体に添加することができ、このようにして得られた混合物は、撹拌され、その後混合物は、石英ガラス粒の残りの部分と混合される。同様に、液体の一部分を石英ガラス粒に添加することができ、このようにして得られた混合物は、撹拌され、その後混合物は、液体の残りの部分と混合される。
【0466】
好ましくは、石英ガラス粒を含むスラリーは、700〜2000g/Lの範囲、例えば1000〜1900g/Lまたは1200〜1800g/Lの範囲、特に好ましくは1400〜1700g/Lの範囲の1リットル当たりの重量を有する。1リットル当たりの重量は、容積校正された容器の重さを量ることにより測定される。好ましくは、液体中の固形物量は、液体の総重量に基づき、少なくとも70%、例えば少なくとも75%、より好ましくは75〜80%である。しばしは、液体の総重量に基づき、85%の固形物量を超過しない。
【0467】
液体内に導入される石英ガラス粒は、好ましくは50μm〜5mmの範囲の粒子径D
50を有する。
【0468】
500μm超の粒子径D
50を有する石英ガラス粒を含むスラリーは、好ましくはステップv.−2.)によるさらなる加工の前に研削プロセスに供される。
【0469】
50〜500μmの範囲の粒子径D
50を有する石英ガラス粒を含むスラリーを、ステップv.−2.)に従って直接さらに加工することができる。
【0470】
好ましくは、50〜500μmの範囲の粒子径D
50を有する石英ガラス粒を含むスラリーは、ステップv.−2.)に従ってさらに加工する前に研削プロセスに供される。研削プロセスの後に得られるスラリーは、好ましくは10〜60μmの範囲の粒子径D
50を有する石英ガラス粒を含む。原則として、当業者に公知であり、この目的用に好適である全ての研削プロセスをスラリーについて行うことができる。
【0471】
ステップv.−2.)によれば、予備成形物は、液体を取り除くことにより石英ガラス粒を含むスラリーから形成される。
【0472】
好ましくは、予備成形物は、容器、好ましくは透水性の材料から作製された容器、特に好ましくは焼き石こうまたはプラスチックから作製された容器内で形成される。好ましくは、スラリーを容器内で排水してグリーン体を形成する。グリーン体は、好ましくは容器から取り除かれ、乾燥、加工、および焼結される。排出は、好ましくは吸引、押圧、または遠心分離により行われ、液体は、好ましくは容器の材料を通過する。
【0473】
好ましくは、グリーン体は、好ましくは0.001〜0.9barの範囲、例えば0.01〜0.5barの範囲、特に好ましくは0.05〜0.2barの範囲の常圧と比較して低減されている圧力で充填される。
【0474】
好ましくは、グリーン体は、ダイカストプロセスにより乾燥され、液体は、圧力勾配を介してグリーン体から押し出される。このために、好ましくは、上方から過大圧力がかけられるか、もしくは下方から過小圧力がかけられるか、またはその両方である。上方からの過大圧力により、グリーン体およびその中に位置する液体が鋳型内に下向きに押圧され、液体が鋳型を通って押圧され、それに伴ってググリーン体から取り除かれる。過大圧力は、常圧よりも高い圧力を意味するために用いられる。過大圧力は、好ましくは1.2〜10barの範囲、特に好ましくは1.2〜2.5barの範囲である。下方からの過小圧力の場合、鋳型の下に、外側から減圧がビルドアップされる。過小圧力は、常圧と比較して低減されている圧力を意味するために用いられる。過小圧力により、液体が鋳型を通って下向きに吸引され、それによってグリーン体から取り除かれる。好ましくは、0.001〜0.9barの範囲、例えば0.01〜0.5barの範囲、特に好ましくは0.05〜0.2barの範囲の過小圧力がかけられる。
【0475】
好ましくは、グリーン体は、容器から取り除かれた後に、例えば30〜700℃または30〜100℃、特に好ましくは40〜90℃の範囲の温度まで例えば加熱することにより乾燥される。
【0476】
好ましくは、グリーン体は、4時間〜14日間の範囲の期間、例えば10時間〜10日間または1日〜7日間、特に好ましくは3〜5日間の範囲の期間、上記の温度で焼き戻しされる。
【0477】
好ましくは、グリーン体は、液体が取り除かれるまで乾燥される。このように、液体が乏しい予備成形物または液体を含まない予備成形物ですら形成される。好ましくは、予備成形物は、5重量%未満、例えば2重量%未満、特に好ましくは1重量%未満の液体、具体的には水の含有量を有し、各場合の重量パーセントは、予備成形物の総重量に基づく。しばしば、0.01重量%の予備成形物中の液体の含有量は、範囲未満ではなく、重量パーセントは、予備成形物の総重量に基づく。
【0478】
別の好ましい実施形態によれば、予備成形物の作製は、以下のステップを含む。
v.−a.)回転中空鋳型内に石英ガラス粒を導入するステップ。
【0479】
好ましくは、回転中空鋳型内への導入により、石英ガラス粒が回転中空鋳型の内壁上のシートとして貯蔵される。
【0480】
回転中空鋳型はポット形状であってもよい。すなわち床を有してもよい。中空鋳型は、固体透過性でもあっても、ガス透過性であってもよい。好ましくは、中空鋳型はボアを有する。さらに好ましくは、過小圧力が外側から中空鋳型にかけられてもよい。このように、充填された石英ガラス粒を中空鋳型内に固定することができる。さらに好ましい実施形態によれば、例えば、マスタープレートを適用することにより、回転中に、粒に内部輪郭を与えることができる。
【0481】
ステップv.−a.)の代替的な実施形態によれば、石英ガラス粒は、管状中空鋳型内に導入される。これは、好ましくは回転の水平軸を有する。中空鋳型は、固体透過性でもあっても、ガス透過性であってもよい。好ましくは、中空鋳型はボアを有する。さらに好ましくは、真空が適用され、それにより、充填された石英ガラス粒が中空鋳型に固定される。さらに好ましい実施形態によれば、例えば、マスタープレートを適用することにより、回転中に、粒に内部輪郭を与えることができる。
【0482】
ステップvi.)
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によれば、ステップvi.)のように、方法は、ステップv.)で得られた予備成形物からの不透明石英ガラス体の形成を含む。
【0483】
原則として、不透明石英ガラス体を、当業者に公知であり、同様に好適と思われる全ての方法、具体的には、好ましくは予備成形物を加熱することにより作製することができる。
【0484】
好ましい実施形態によれば、予備成形物を炉内で加熱することができる。例えば、加熱は焼結を含む。焼結は、粒が焼結体を形成するように形状決めされる粒として存在する金属の溶融範囲未満の温度まで特定の圧力で加熱することを意味するために用いられる。本発明による石英ガラス粒については、焼結を、例えば1barの圧力で、1350〜1450℃の範囲の温度で行うことができる。焼結では、焼結体を得るために形成された粒の間の粒界が保持される。光学的不透明性は、これらの粒界における入射光の偏向から生じる。さらに好ましくは、ステップvi.)での不透明石英ガラス体の形成は焼結である。
【0485】
好ましくは、ステップv.−1.)およびv.−2.)に従って得られる予備成形物は、炉内で加熱される。
【0486】
好ましくは、予備成形物は、1100℃超、例えば1200℃超または1300℃超または1350℃超の温度まで加熱される。好ましくは、予備成形物は、1700℃未満の温度まで加熱される。好ましくは、予備成形物は、1100〜1700℃の範囲、例えば1200〜1600℃または1300〜1500℃の範囲、特に好ましくは1350〜1450℃の範囲の温度まで加熱される。
【0487】
好ましくは、予備成形物は、少なくとも40分の期間、例えば1〜240時間または2〜150時間または5〜100時間、好ましくは10〜50時間の範囲の期間、加熱される。
【0488】
好ましくは、予備成形物は、ガス雰囲気内、例えば不活性ガス雰囲気内、酸化雰囲気、または還元雰囲気内、特に好ましくは酸化雰囲気内で加熱される。不活性ガス雰囲気は、好ましくは排他的に不活性ガス、例えば窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノン、またはこれらの2つ以上の組み合わせ、特に好ましくは窒素、アルゴン、またはこれらの組み合わせを含む。酸化雰囲気は、好ましくは酸素、例えば酸素と1つまたは2つ以上の不活性ガス、特に好ましくは空気との組み合わせを含む。還元雰囲気は、好ましくは水素、例えば水素と1つまたは2つ以上の不活性ガスとの組み合わせ、特に好ましくは水素とヘリウムとの組み合わせを含む。特に好ましくは、焼結中の雰囲気は空気である。
【0489】
さらに好ましい実施形態によれば、予備成形物をプラズマ、好ましくは1つ以上の電弧により加熱することができる。好ましくは、ステップv.−a.)に従って得られる予備成形物は、プラズマ、好ましくは電弧により加熱される。
【0490】
さらに好ましい実施形態によれば、石英ガラス体を作製するときも、ボアを有する回転中空鋳型に真空を外側からかけることができる。このように、溶融された材料の気泡含有量を調節することができる。
【0491】
さらに好ましい実施形態によれば、回転中空鋳型の内部を過小圧力で充填することができる。プラズマ電弧は、2つ以上の電極間の回転軸に沿って点火され、電弧が合成粒を円筒の形の透明または不透明ガラスに溶融させる。複数のシートを層にビルドアップさせ、壁の強度を増大させるために、本方法を反復的に繰り返すことができる。
【0492】
好ましくは、回転中空鋳型は、例えば石英ガラス製のガス入口を備える。ガスを回転中空鋳型内にガス入口を通じて導入することができる。
【0493】
好ましくは、この方法で得られた不透明石英ガラス体は、好ましくは5K/分超、例えば10〜60K/分の範囲、特に好ましくは15〜30K/分の範囲の冷却速度で冷却される。
【0494】
本発明の第1の態様により得ることができる石英ガラス体は、原則として、任意の形状を有し得る。例えば、不透明石英ガラス体を、円筒、シート、プレート、直方体、球、または中空体、例えば開口部を有する中空体、管およびフランジなどの2つの開口部を有するかまたは3つ以上の開口部を有する中空体の形などの固体形態で作製することができる。回転中空鋳型を使用することにより、得ることができる不透明石英ガラス体は、好ましくは2つの開口部、例えば管またはフランジの形状を有する回転対称性の中空形状を有する。容器を使用することにより、不透明石英ガラス体は、好ましくは固体である。
【0495】
シートは、基板上の材料の平坦さの程度を意味するために用いられる。
【0496】
好ましくは、不透明石英ガラス体は、以下の特徴を有する。
[I]5超、例えば10超または20超または50超の不透明性、
[II]1m
2/g未満、例えば0.5m
2/g未満、特に好ましくは0.2m
2/g未満のBET表面積。
【0497】
不透明性(「O」)は、材料の耐光性の尺度である。それは、入射光の強度I
0の射出光の強度Iに対する比、ゆえに体の透過の逆数値に一致する(式(I)参照)。
O=I
0/I (I)
【0498】
「不透明」という用語は、400〜780nmの範囲の波長で2超の不透明性(I
0/I)を有し、10mmの材料試料のシート厚さを有する材料を意味するために用いられる。好ましくは、不透明石英ガラス体は、5超、例えば10超または20超または50超の不透明性を有する。
【0499】
好ましくは、不透明石英ガラス体は、追加的に以下の特徴、
[III]円筒形状、
[IV]層、
[V]500ppm未満、例えば400ppm未満、特に好ましくは300ppm未満のOH含有量、
[VI]60ppm未満、好ましくは40ppm未満、例えば40ppm未満または2ppm未満または0.5ppm未満、特に好ましくは0.1ppm未満の塩素含有量、
[VII]200ppb未満、例えば150ppb未満、特に好ましくは100ppb未満のアルミニウム含有量、
[VIII]5*10
18/cm
3未満のODC含有量、
[IX]5ppm未満、例えば4ppm未満または3ppm未満、特に好ましくは2ppm未満の炭素含有量、
[X]2000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100pbb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量
のうちの少なくとも1つ、例えば少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つ、特に好ましくは少なくとも5つを有し、
ppmおよびppbは、それぞれ不透明石英ガラス体の総重量に基づく。
【0500】
好ましくは、不透明石英ガラス体は、各場合に不透明石英ガラス体の総重量に基づき、1000ppb未満、例えば500ppb未満、特に好ましくは100ppb未満の、アルミニウムとは異なる金属の金属含有量を有する。しかしながら、しばしば不透明石英ガラス体は、少なくとも1ppbの、アルミニウムとは異なる金属の含有量を有する。このような金属は、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、ゲルマニウム、銅、モリブデン、チタン、鉄、およびクロムである。これらは、例えば元素として、分子またはイオンまたは錯体の一部として存在してもよい。
【0501】
不透明石英ガラス体は、さらなる構成要素を含んでもよい。好ましくは、不透明石英ガラス体は、500ppm未満、例えば450ppm未満、特に好ましくは400ppm未満のさらなる構成要素を含み、各場合のppmは、不透明石英ガラス体の総重量に基づく。しかしながら、しばしば不透明石英ガラス体は、少なくとも1ppbの含有量のさらなる構成要素を有する。
【0502】
好ましくは、不透明石英ガラス体は、各場合に不透明石英ガラス体の総重量に基づき、5ppm未満、例えば4ppm未満または3ppm未満、特に好ましくは2ppm未満の炭素を含む。しかしながら、しばしば不透明石英ガラス体は、少なくとも1ppbの炭素含有量を有する。
【0503】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]または[I]/[II]/[VIII]または[I]/[II]/[IX]、さらに好ましい特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]/[VIII]または[I]/[II]/[VI]/[IX]または[I]/[II]/[VIII]/[IX]、さらに好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]/[VIII]/[IX]を有する。
【0504】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、塩素含有量は、20ppm未満である。
【0505】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VIII]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、ODC含有量は、5*10
18/cm
3未満である。
【0506】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[IX]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、炭素含有量は、3ppm未満である。
【0507】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]/[VIII]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、塩素含有量は、20ppm未満であり、ODC含有量は、5*10
18/cm
3未満である。
【0508】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]/[IX]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、塩素含有量は、20ppm未満であり、炭素含有量は、3ppm未満である。
【0509】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VIII]/[IX]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、ODC含有量は、5*10
18/cm
3未満であり、炭素含有量は、3ppm未満である。
【0510】
不透明石英ガラス体は、好ましくは特徴組み合わせ[I]/[II]/[VI]/[VIII]/[IX]を有し、不透明性は、20超であり、BET表面積は、0.2m
2/g未満であり、塩素含有量は、20ppm未満であり、ODC含有量は、5*10
18/cm
3未満であり、炭素含有量は、3ppm未満である。
【0511】
好ましい不透明成形体は、例えば以下のとおりである。
− 不透明リング、例えば管(スペーサー)と共に使用されるか、または透明なプレート(ドーム)と共に使用される不透明リング、
− 不透明フランジ、例えば管と共に使用される不透明フランジ、
− 不透明プレート、例えば半導体(ペデスタル)を調製するための、具体的にはペデスタルからのボートの標的とする熱的スクリーニングのための機器内でのボートの形成時に使用される不透明プレート、
− 単一ウエハシステム(ライナー)の不透明ライニング、
− エピタキシーシステムまたは高速熱処理(RTP:rapid thermal processing)システムのためのドーム。
【0512】
本発明の第4の態様は、以下のステップを含む方法により得ることができる不透明成形体である。
(1)石英ガラス粒の提供のステップ、
(2)不透明成形体へと石英ガラス粒を加工するステップ。
【0513】
ステップ(1)および(2)は、好ましくは本発明の第3の態様の文脈に記載の特徴により特徴付けられる。
【0514】
不透明成形体は、好ましくは第3の態様の文脈に記載の特徴により特徴付けられる。
【0515】
本発明の第5の態様は、不透明石英ガラス、および不透明石英ガラスを含む製品の調製のための石英ガラス粒の使用であり、石英ガラス粒は、以下の特徴、
I/ 500ppm未満のOH含有量、
II/ 60ppm未満の塩素含有量、
III/ 200ppb未満のアルミニウム含有量
を有し、
ppbおよびppmは、それぞれ石英ガラス粒の総重量に基づく。
【0516】
図1は、本発明による石英ガラス体の調製のための方法100のステップ101〜104を含む流れ図を示す。第1のステップ101では、二酸化ケイ素造粒体が提供される。第2のステップ102では、ガラス溶融物が、二酸化ケイ素造粒体から作製される。
【0517】
好ましくは、炉内に導入し、炉から取り除くことができる鋳型が、溶融のために使用される。このような鋳型は、しばしば黒鉛製である。これらは、鋳造品のためのネガ形状を提供する。二酸化ケイ素造粒体を、鋳型内に充填し、ステップ103で鋳型内で最初に溶融する。その後、溶融物を冷却することにより、石英ガラス体を同じ鋳型内に成形する。次いで、石英ガラス体を鋳型から外し、例えば任意追加的なステップ104で、さらに加工する。この手順は、非連続的である。溶融物の成形は、好ましくは減圧、特に真空で遂行される。さらに、ステップ103中、炉を水素含有還元雰囲気で間欠的に充填することが可能である。
【0518】
別の手順では、吊り下げ式坩堝または立設式坩堝が、好ましくは用いられる。溶融は、好ましくは水素含有還元雰囲気内で遂行される。第3のステップ103では、石英ガラス体が成形される。石英ガラス体の成形は、好ましくはガラス溶融物の少なくとも一部を坩堝から取り除き、冷却することにより、遂行される。取り除きは、好ましくは坩堝の下端のノズルを通じて遂行される。この場合、石英ガラス体の形状は、ノズルの設計により決定することができる。このようにして、例えば、中実体を得ることができる。中空体は、例えばノズルが追加的にマンドレルを有する場合に、得られる。石英ガラス体の調製のための方法のこの例、および特にステップ103は、好ましくは連続的に遂行される。任意追加的なステップ104では、中実な石英ガラス体から中空体を成形することができる。
【0519】
図2は、二酸化ケイ素造粒体Iの調製のための方法200のステップ201、202、および203を含む流れ図を示す。第1のステップ201では、二酸化ケイ素粉末が提供される。二酸化ケイ素粉末は、好ましくはケイ素含有材料、例えばシロキサン、ケイ素アルコキシド、またはハロゲン化ケイ素が高熱法プロセスにおいて二酸化ケイ素に変換される合成プロセスから得られる。第2のステップ202では、二酸化ケイ素粉末を液体、好ましくは水と混合して、スラリーを得る。第3のステップ203では、スラリー中に含まれる二酸化ケイ素が、二酸化ケイ素造粒体に変換される。造粒は、噴霧造粒により遂行される。このために、スラリーをノズルを通じて噴霧塔内に噴霧し、乾燥させて顆粒を得る。ノズルとスラリーとの間の接触面は、ガラスまたはプラスチックを含む。
【0520】
図3は、二酸化ケイ素造粒体IIの調製のための方法300のステップ301、302、303、および304を含む流れ図を示す。ステップ301、302、および303は、
図2に記載のステップ201、202、および203に対応して進む。ステップ304では、ステップ303で得られた二酸化ケイ素造粒体Iを加工して、二酸化ケイ素造粒体IIを得る。これは、好ましくは二酸化ケイ素造粒体Iを塩素含有雰囲気中で加温することにより、遂行される。
【0521】
図4は、石英ガラス粒600の調製のための方法のステップ601〜604を含む流れ図を示す。第1のステップ601では、二酸化ケイ素造粒体が提供される。第2のステップ602では、ガラス溶融物が、二酸化ケイ素から形成される。好ましくは、このために、ガラス溶融物が形成されるまで、二酸化ケイ素造粒体は、溶融坩堝内に導入され、その中で加熱される。好ましくは、吊り下げ式金属シート坩堝または焼結坩堝または立設式焼結坩堝が、溶融坩堝として使用される。溶融は、好ましくは水素を含有する還元雰囲気内で行われる。第3のステップ603では、石英ガラス体が作製される。石英ガラス体は、ガラス溶融物の少なくとも一部を坩堝から取り除き、冷却することにより作製される。取り除きは、好ましくは坩堝の下端のノズルにより行われる。石英ガラス体の形状は、ノズルの設計により決定することができる。石英ガラス体の調製および特にステップ603は、好ましくは連続的に行われる。第4のステップ604では、石英ガラス体のサイズを、好ましくは高電圧放電パルスにより低減して石英ガラス粒を得る。
【0522】
図5は、不透明石英ガラス粒700の調製のための方法のステップ701〜706を含む流れ図を示す。第1のステップ701では、二酸化ケイ素造粒体が提供される。第2のステップ702では、ガラス溶融物が、二酸化ケイ素から形成される。好ましくは、このために、ガラス溶融物が形成されるまで、二酸化ケイ素造粒体は、溶融坩堝内に導入され、その中で加熱される。好ましくは、吊り下げ式金属シート坩堝または焼結坩堝または立設式焼結坩堝が、溶融坩堝として使用される。溶融は、好ましくは水素を含有する還元雰囲気内で行われる。第3のステップ703では、石英ガラス体が作製される。石英ガラス体は、ガラス溶融物の少なくとも一部を坩堝から取り除き、冷却することにより作製される。取り除きは、好ましくは坩堝の下端のノズルにより行われる。石英ガラス体の形状は、ノズルの設計により決定することができる。石英ガラス体の調製および特にステップ703は、好ましくは連続的に行われる。第4のステップ704では、石英ガラス体のサイズを、好ましくは高電圧放電パルスにより低減して石英ガラス粒を得る。第5のステップ705では、石英ガラス粒が予備成形物へと加工される。このために、石英ガラス粒を、好ましくは液体と混合させてスラリーを得て、液体を取り除くことにより、形状決めして予備成形物を作製する。形状決めは、好ましくはスラリーを容器内に導入することにより行われ、予備成形物の形状は、容器の設計により確立される。代替的に、予備成形物は、石英ガラス粒を回転中空鋳型内に導入することにより作製される。第6のステップ706では、予備成形物を加熱して不透明石英ガラス体を得る。
【0523】
図6には、吊り下げ式坩堝を含む炉800の好ましい実施形態が示されている。坩堝801は、炉800内に吊り下げ状態で配置されている。坩堝801は、その上部領域内の吊り下げ具組立体802、ならびに固形物入口803および出口としてのノズル804を有する。坩堝801は、固形物入口803を介して二酸化ケイ素造粒体805で充填される。作動中、二酸化ケイ素造粒体805は、坩堝801の上部領域内に存在し、ガラス溶融物806は、坩堝の下部領域内に存在する。坩堝801は、坩堝壁部810の外側に配置された発熱体807により加熱することができる。炉は、発熱体807と炉の外壁808との間に断熱材層809も有する。断熱材層809と坩堝壁部810との間の空間は、ガスで充填することができ、この目的のためにガス入口811およびガス出口812を有する。石英ガラス体813は、ノズル804を通じて炉から取り除くことができる。
【0524】
図7には、立設式坩堝を含む炉900の好ましい実施形態が示されている。坩堝901は、炉900内に立設状態で配置されている。坩堝901は、立設領域902、固形物入口903、および出口としてのノズル904を有する。坩堝901は、入口903を介して二酸化ケイ素造粒体905で充填される。作動中、二酸化ケイ素造粒体905は、坩堝の上部領域内に存在し、ガラス溶融物906は、坩堝の下部領域内に存在する。坩堝は、坩堝壁部910の外側に配置された発熱体907により加熱することができる。炉は、発熱体907と外壁908との間に断熱材層909も有する。断熱材層909と坩堝壁部910との間の空間は、ガスで充填することができ、この目的のためにガス入口911およびガス出口912を有する。石英ガラス体913は、ノズル904を通じて坩堝901から取り除くことができる。
【0525】
図8には、坩堝1000の好ましい実施形態が示されている。坩堝1000は、固形物入口1001および出口としてのノズル1002を有する。坩堝1000は、固形物入口1001を介して二酸化ケイ素造粒体1003で充填される。作動中、二酸化ケイ素造粒体1003は、坩堝1000の上部領域内に静止円錐体1004として存在し、ガラス溶融物1005は、坩堝の下部領域内に存在する。坩堝1000は、ガスで充填することができる。坩堝1000は、ガス入口1006およびガス出口1007を有する。ガス入口は、二酸化ケイ素造粒体の上方の坩堝壁部上に装着されたフラッシングリングである。坩堝の内部のガスは、溶融レベルおよび/または坩堝壁部の近くの静止円錐体のすぐ上のフラッシングリング(ここでは、ガス供給は図示せず)を通じて放出され、坩堝1000の蓋1008内にリングとして配置されたガス出口1007の方向に流れる。このようにして生成されるガス流1010は、坩堝壁部に沿って移動し、坩堝壁部を完全に覆う。石英ガラス体1009は、ノズル1002を通じて坩堝1000から取り除くことができる。
【0526】
図9には、二酸化ケイ素を噴霧造粒するための噴霧塔1100の好ましい実施形態が示されている。噴霧塔1100は、二酸化ケイ素粉末および液体を含有する加圧されたスラリーがそれを通じて噴霧塔内に供給される供給口1101を含む。パイプラインの端部には、それを通じてスラリーが噴霧塔内にきめ細かく広がる分布として導入されるノズル1102がある。好ましくは、ノズルは、スラリーが噴霧塔内でノズル方向に微小液滴として噴霧され、次いで重力の影響下で弧を描いて落下するように、上向きに傾斜する。噴霧塔の上端には、ガス入口1103が存在する。ガス入口1103を通じたガスの導入により、ガス流が、ノズル1102から出るスラリーの退出方向とは反対方向に生み出される。噴霧塔1100は、スクリーニング装置1104および篩い分け装置1105も含む。所定の粒子径より小さい粒子は、スクリーニング装置1104により抽出され、排出物1106を通じて取り除かれる。スクリーニング装置1104の抽出強度は、抽出されるべき粒子の粒子径に対応するように構成することができる。所定の粒子径を超える粒子は、篩い分け装置1105により篩い分けにより排除され、排出物1107を通じて取り除かれる。篩い分け装置1105の篩い透過度は、篩い分けにより排除されるべき粒子径に対応するように選択することができる。残りの粒子、所望の粒子径を有する二酸化ケイ素造粒体、は出口1108を通じて取り除かれる。
【0527】
図10は、坩堝1400の好ましい実施形態を示す。坩堝は、固形物入口1401および出口1402を有する。作動中、二酸化ケイ素造粒体1403は、坩堝1400の上部領域内で静止円錐体1404内に存在し、ガラス溶融物1405は、坩堝の下部領域内に存在する。坩堝1400は、ガス入口1406およびガス出口1407を有する。ガス入口1406およびガス出口1407は、二酸化ケイ素造粒体1403の静止円錐体1404の上方に配置されている。ガス出口1406は、ガス供給口1408のためのパイプラインおよび退出するガスの露点を測定するための装置1409を含む。装置1409は、ミラー式露点湿度計(ここでは図示せず)を含む。坩堝と露点を測定するための装置1409との間の距離は、様々であってよい。石英ガラス体1410は、坩堝1400の出口1402を通じて取り除くことができる。
【0528】
図11は、真空焼結方法、ガス圧焼結方法、および特にこれらの組み合わせに好適な、炉1500の好ましい実施形態を示す。炉は、外側から内向きに耐圧ジャケット1501および断熱層1502を有する。炉内部と呼ばれるこれらにより包囲される空間は、ガス供給口1504を介してガスまたは混合ガスで充填することができる。さらに、炉内部は、それを介してガスを取り除くことができるガス出口1505を有する。ガス供給1504と1505におけるガス取り除きとの間のガス輸送の収支に従って、過大圧力、真空、またはガス流も、炉1500の内部に生成することができる。さらに、発熱体1506は、炉内部1500内に存在する。これらは、しばしば、断熱材層1502(ここでは図示せず)上に装着される。溶融材料を汚染から守るために、炉の内部に、炉チャンバ1503を発熱体1506から分離するいわゆる「ライナー」1507が存在する。溶融されるべき材料1509を含む鋳型1508を、炉チャンバ1503内に導入することができる。鋳型1508は、側部が開いていてもよく(ここに図示する)、または溶融材料1509を完全に包囲していてもよい(図示せず)。
【0529】
試験法
a.
仮想温度
仮想温度は、約606cm
−1におけるラマン散乱強度を使用してラマン分光法により測定する。Pfleiderer et.al.の寄稿、「The UV−induced 210nm absorption band in fused Silica with different thermal history and stoichiometry」;Journal of Non−Crystalline Solids,volume 159(1993),145−153ページに記載の手順および分析。
【0530】
b.
OH含有量
ガラスのOH含有量を、赤外分光法により測定する。D.M.Dodd & D.M.Fraser「Optical Determinations of OH in Fused Silica」(J.A.P.37,3991(1966))のメソッドを用いる。同文献で指定の装置の代わりに、FTIR分光計(フーリエ変換赤外分光計、Perkin Elmerの現行のSystem 2000)を用いる。スペクトルの分析は、原則として、約3670cm
−1の吸収バンドまたは約7200cm
−1の吸収バンドのいずれかで遂行することができる。吸収バンドの選択は、OH吸収による透過損が10〜90%であることに基づき行う。
【0531】
c.
酸素欠乏センター(ODC:Oxygen Deficiency Center)
定量的検出のために、ODC(I)吸収を、165nmで、1〜2mmの厚さを有するプローブにおける透過率測定により、真空UV分光計、McPherson、Inc.(米国)のモデルVUVAS 2000を使用して測定する。
そのとき、
N=α/σ
ただし
N=欠陥濃度[1/cm
3]
α=ODC(I)バンドの光吸収[1/cm、底e]
σ=有効断面積[cm
2]
【0532】
式中、有効断面積は、σ=7.5・10
−17cm
2に設定される(L.Skuja、「Color Centers and Their Transformations in Glassy SiO
2」、Lectures of the summer school「Photosensitivity in optical Waveguides and glasses」、1998年7月13〜18日、フィッツナウ、スイスから)。
【0533】
d.
元素分析
d−1)固体試料を粉砕する。次いで、約20gの試料を、それを耐HF性容器内に完全に導入し、HFで覆い、100℃で1時間熱処理することにより清浄化する。冷却後、この酸を廃棄し、試料を高純度水で数回洗浄する。次いで、容器および試料を乾燥棚内で乾燥させる。
【0534】
次に、約2gの固体試料(上記のように清浄化した粉砕材料。予備処理なしのダストなど)を、計量して耐HF性抽出容器内に入れ、15mlのHF(50重量%)に溶解させた。抽出容器を閉じて、試料が完全に溶解するまで100℃で熱処理した。次いで、抽出容器を開けて、溶液が完全に蒸発するまで100℃でさらに熱処理した。その間、抽出容器に15mlの高純度水を3回充填した。分離した不純物を溶解させるために、1mlのHNO
3を抽出容器内に導入し、15mlまで高純度水を充填した。そして試料溶液の準備ができた。
【0535】
d−2)ICP−MS/ICP−OES測定
OESが用いられるか、それともMSが用いられるかは、予想される元素濃度に依存する。典型的に、MSの測定値は、1ppbであり、OESの場合、測定値は、10ppbである(各場合に計量した試料に基づく)。測定装置による元素濃度の測定は、装置メーカー(ICP−MSはAgilent 7500ce、ICP−OESはPerkin Elmer 7300 DV)の条件に従って、かつ校正用の認証済み基準液体を使用して、遂行する。次いで、装置により測定した溶液(15ml)中の元素濃度を、プローブの元の重量(2g)に基づき変換する。
【0536】
注:当該の元素濃度を測定するために、酸、容器、水、および装置は、十分に清潔でなければならないことが銘記されるべきである。これは、石英ガラスのない空試料を抽出することによりチェックする。
【0537】
このようにして以下の元素、Li、Na、Mg、K、Ca、Fe、Ni、Cr、Hf、Zr、Ti、(Ta)、V、Nb、W、Mo、Alを測定する。
【0538】
d−3)液体として存在する試料の測定を上記のように行い、ステップd−1)に記載の試料調製は省略する。15mlの液体試料を抽出フラスコ内に導入する。元の試料重量に基づく変換は、行わない。
【0539】
e.
液体の密度の決定
液体の密度を測定するために、正確に規定された体積の液体を計量し、液体およびその構成要素に対して不活性な測定装置に入れ、容器の空重量および充填重量を測定する。密度は、2つの重量測定値の差を、導入した液体の体積で割った値として与えられる。
【0540】
f.
フッ化物の決定
15gの石英ガラス試料を粉砕し、硝酸中で70℃で処理することにより清浄化する。次いで試料を高純度水で数回洗い、次いで乾燥させる。2gの試料を計量してニッケル坩堝内に入れ、10gのNa
2CO
3および0.5gのZnOで覆う。坩堝をNi蓋で閉め、1000℃で1時間ローストする。次いでニッケル坩堝に水を充填し、溶融クラストが完全に溶解するまで沸騰させる。溶液を200mlメスフラスコに移し、200mlまで高純度水で充填する。未溶解の構成要素の堆積後、30mlをとって100mlメスフラスコに移し、0.75mlの氷酢酸および60mlのTISABを添加し、高純度水で満たす。試料溶液を150mlガラスビーカーに移す。
【0541】
試料溶液中のフッ化物含有量の測定は、予想される濃度範囲に好適なイオン感応性(フッ化物)電極およびメーカーにより規定されている表示装置により、ここではWissenschaftlich−Technische Werkstaetten GmbH製のpMX 3000/pH/IONに接続されたフッ化物イオン選択性電極および基準電極F−500およびR503/Dにより、遂行する。溶液中のフッ化物濃度と共に、希釈係数および試料重量、石英ガラス中のフッ化物濃度が計算される。
【0542】
g.
塩素の決定(≧50ppm)
15gの石英ガラス試料を粉砕し、硝酸で約70℃で処理することにより清浄化する。その後、試料を高純度水で数回洗い、次いで乾燥させる。次いで、2gの試料を圧力容器用のPTFEインサートに充填し、15mlのNaOH(c=10mol/l)で溶解させ、PTFE蓋を閉め、圧力容器内に配置する。圧力容器を閉め、約155℃で24時間熱処理する。冷却後、PTFEインサートを外し、溶液を100mlメスフラスコに完全に移す。そこに、10mlのHNO
3(65重量%)および15mlの酢酸緩衝液を添加し、放冷し、100mlまで高純度水で満たした。試料溶液を150mlガラスビーカーに移す。試料溶液は、5〜7の範囲のpH値を有する。
【0543】
試料溶液中の塩素含有量の測定は、予想される濃度範囲に好適なイオン感応性(塩化物)電極およびメーカーにより規定されている表示装置により、ここではWissenschaftlich−Technische Werkstaetten GmbH製のpMX 3000/pH/IONに取り付けられたタイプCl−500の電極およびタイプR−503/Dの基準電極により、遂行する。
【0544】
h.
塩素含有量(<50ppm)
石英ガラス中の塩素含有量<50ppmは、0.1ppmまで、中性子放射化分析(NAA:neutron activation analysis)により測定する。このために、それぞれ直径3mmおよび長さ1cmの3つのボアを、調査対象の石英ガラス体からとる。これらを、分析のために研究機関、この場合はヨハネス・グーテンベルク大学(ドイツ、マインツ)の核化学研究所に預ける。試料の塩素による汚染を排除するために、測定直前の現場でのHF槽内での試料の入念な清浄化を手配した。各ボアを数回測定する。次いで、結果およびボアが研究機関から返送される。
【0545】
i.
光学特性
石英ガラス試料の透過率を、Perkin Elmer製の市販の格子分光計またはFTIR分光計(Lambda 900[190〜3000nm]またはSystem 2000[1000〜5000nm])で測定する。この選択は、要求される測定範囲により決定する。
【0546】
絶対透過率を測定するために、試料体を平行平面上で磨き(表面粗さRMS<0.5nm)、表面から全ての残留物を超音波処理により取り除く。試料厚さは、1cmである。不純物、ドーパントなどのため強い透過損が予想される場合、装置の測定範囲内にとどまるために、より厚い、またはより薄い試料を選択することができる。放射の試料通過のためほんのわずかなアーチファクトが生成され、同時に十分に検出可能な効果が測定される試料厚さ(測定長さ)が、選択される。
【0547】
不透明性の測定、試料を積分球の前に配置する。不透明性は、以下の式に従って、測定した透過率値Tを使用して計算する。O=1/T=I
0/I。
【0548】
j.
管またはロッド内の屈折率および屈折率分布
管/ロッドの屈折率分布は、York Technology Ltd.製Preform Profiler P102またはP104により特性把握することができる。このために、ロッドを、横たわった状態で測定チャンバ内に配置する、チャンバをしっかり閉める。次いで、測定チャンバを、633nmにおける最も外側のガラス層の屈折率に非常によく似た屈折率を633nmの試験波長で有する浸漬油で充填する。次いで、レーザービームが、測定チャンバを通過する。測定チャンバの背後(放射の方向)に、(測定チャンバを退出する放射と比較した、測定チャンバに進入する放射の)偏角を測定する検出器を装着する。ロッドの屈折率分布の放射相称の仮定の下、直径沿いの屈折率分布は、逆アーベル変換により再構築することができる。これらの計算を、装置メーカーYorkのソフトウェアにより遂行する。
【0549】
試料の屈折率を、上記と類似のYork Technology Ltd.製Preform Profiler P104で測定する。等方性試料の場合、屈折率分布の測定は、1つの値、屈折率だけを与える。
【0550】
k.
炭素含有量
二酸化ケイ素造粒体および二酸化ケイ素粉末の表面炭素含有量の定量的測定は、Leco Corporation(米国)製の炭素分析器RC612で、全ての表面炭素汚染(SiCを除く)を酸素で完全に酸化させて二酸化炭素を得ることにより、遂行する。このために、4.0gの試料を計量し、石英ガラス皿に入れて、炭素分析器に導入する。試料を、純酸素に浸し、180秒間900℃に加熱する。形成されるCO
2を、炭素分析器の赤外検出器により測定する。これらの測定条件下では、検出限界は、≦1ppm(重量ppm)の炭素である。
【0551】
上記に指定の炭素分析器を使用するこの分析に好適な石英ガラスボートは、実験用品市場で、この場合はDeslis Laborhandel(フルールシュトラセ 21,D−40235 デュッセルドルフ(ドイツ))、Deslis番号LQ−130XLから、LECO番号781−335を有するLECO分析器用消耗品として入手することができる。このようなボートは、約25mm/60mm/15mmの幅/長さ/高さ寸法を有する。石英ガラスボートを、その高さの半分まで試料材料で充填する。二酸化ケイ素粉末の場合、1.0gの試料材料の試料重量に到達することができる。そのとき、検出下限は、<1重量ppmの炭素である。同じボート内で、同じ充填高さについて、4gの二酸化ケイ素造粒体の試料重量に到達することができる(100〜500μmの範囲の平均粒子径)。その場合、検出下限は、約0.1重量ppmの炭素である。検出下限は、試料の測定面積分が空試料の測定面積分の3倍以下であるとき、到達される(空試料=上記の方法だが、空の石英ガラスボートによる)。
【0552】
l.
カールパラメータ
カールパラメータ(「ファイバカール」とも呼ばれる)は、DIN EN 60793−1−34:2007−01(規格IEC 60793−1−34:2006のドイツ版)に従って測定する。測定は、Annex AのセクションA.2.1、A.3.2、およびA.4.1に記載のメソッドに従って行う(「極端な技法(extrema technique)」)。
【0553】
m.
減衰
減衰は、DIN EN 60793−1−40:2001(規格IEC 60793−1−40:2001のドイツ版)に従って測定する。測定は、付属書に記載のメソッド(「カットバック法」)に従って、λ=1550nmの波長で行う。
【0554】
n.
スラリーの粘度
スラリーを、脱塩水(Direct−Q 3UV、Millipore、水質:18.2MΩcm)で、30重量%の固形物量の濃度に設定する。次いで、粘度をAnton−Paar製のMCR102で測定する。このために、粘度を5rpmで測定する。測定は、23℃の温度および1013hPaの気圧で行う。
【0555】
o.
チキソトロピー
スラリーの濃度を、脱塩水(Direct−Q 3UV、Millipore、水質:18.2MΩcm)で、30重量%の固形物の濃度に設定する。次いで、チキソトロピーを、円錐平板型配置のAnton−Paar製のMCR102で測定する。粘度は、5rpmおよび50rpmで測定する。第1の値と第2の値の商が、チキソトロピー指数を示す。測定は、23℃の温度で行う。
【0556】
p.
スラリーのゼータ電位
ゼータ電位測定のために、ゼータ電位セル(Flow Cell、Beckman Coulter)を用いる。試料を脱塩水(Direct−Q 3UV、Millipore、水質:18.2MΩcm)中に溶解して、1g/Lの濃度を有する20mL溶液を得る。0.1mol/Lおよび1mol/Lの濃度を有するHNO
3溶液ならびに0.1mol/Lの濃度を有するNaOH溶液の添加を通じて、pHを7に設定する。測定は、23℃の温度で行う。
【0557】
q.
スラリーの等電点
等電点、ゼータ電位測定セル(Flow Cell、Beckman Coulter)、および自動滴定装置(DelsaNano AT、Beckman Coulter)を用いる。試料を脱塩水(Direct−Q 3UV、Millipore、水質:18.2MΩcm)中に溶解して、1g/Lの濃度を有する20mL溶液を得る。0.1mol/Lおよび1mol/Lの濃度を有するHNO
3溶液ならびに0.1mol/Lの濃度を有するNaOH溶液の添加により、pHを変化させる。等電点は、ゼータ電位が0に等しいpH値である。測定は、23℃の温度で行う。
【0558】
r.
スラリーのpH値
スラリーのpH値を、Wissenschaftlich−Technische−Werkstaetten GmbH製のWTW 3210を使用して測定する。WTW製のpH 3210 Set 3を電極として用いる。測定は、23℃の温度で行う。
【0559】
s.
固形物量
試料の計量部分m
1を、500℃に4時間加熱し、冷却後再計量した(m
2)。固形物量wは、m
2/m
1*100重量%]として与えられる。
【0560】
t.
かさ密度
かさ密度を、規格DIN ISO 697:1984−01に従って、Powtec製のSMG 697で測定する。バルク材料(二酸化ケイ素粉末または造粒体)は、塊を形成しない。
【0561】
u.
重装かさ密度(造粒体)
重装かさ密度を、規格DIN ISO 787:1995−10に従って測定する。
【0562】
v.
細孔径分布の測定
細孔径分布を、DIN 66133に従って測定する(480mN/mの表面張力および140°の接触角で)。3.7nmより小さい細孔径の測定については、Porotec製のPascal 400を使用する。3.7nm〜100μmの細孔径の測定については、Porotec製のPascal 140を使用する。試料を、測定前に圧力処理に供する。このために、手動の水圧プレス機を使用する(Specac Ltd.(リバーハウス、97 クレイアベニュー、オーピントン、ケント BR5 4HE、英国)製の注文番号15011)。250mgの試料材料を計量して、Specac Ltd.製の13mmの内径を有するペレットダイに入れ、ディスプレイにより1tの荷重を加える。この負荷を、5sにわたって維持し、必要に応じて再調節する。次いで、試料に対する荷重を解除し、試料を再循環空気乾燥棚内で4hにわたって105±2℃で乾燥させる。
【0563】
試料を計量し、0.001gの精度を有するタイプ10の針入度計に入れる。測定の良好な再現性を提供するために、針入度計は、使用するステム体積、すなわち針入度計を充填するために潜在的に使用されるHg体積の百分率が全Hg体積の20%〜40%の範囲にあるように、選択する。次いで、針入度計をゆっくり50μmHgに排気減圧し、この圧力で5分間放置した。以下のパラメータ、全細孔容積、全細孔表面積(円筒状の細孔を仮定して)、平均細孔半径、モーダルな細孔半径(最も多く見られる細孔半径)、第2ピーク細孔半径(μm)、は測定装置のソフトウェアにより直接提供される。
【0564】
w.
一次粒子径
一次粒子径を、走査電子顕微鏡(SEM:scanning electron microscope)モデルZeiss Ultra 55を使用して測定する。試料を脱塩水(Direct−Q 3UV、Millipore、水質:18.2MΩcm)中に懸濁させて、極端に希薄な懸濁液を得る。懸濁液を、超音波プローブ(UW 2070、Bandelin electronic、70W、20kHz)で1分間処理し、次いで炭素粘着パッドに塗布する。
【0565】
x.
懸濁液中の平均粒子径
懸濁液中の平均粒子径を、Malvern Instruments Ltd.(英国)から入手可能なMastersizer 2000をユーザマニュアルに従って使用し、レーザー偏向法を使用して測定する。試料を脱塩水(Direct−Q 3UV、Millipore、水質:18.2MΩcm)中に懸濁させて、1g/Lの濃度を有する20mLの懸濁液を得る。懸濁液を、超音波プローブ(UW 2070、Bandelin electronic、70W、20kHz)で1分間処理する。
【0566】
y.
固形物の粒子径およびコアサイズ
固形物の粒子径およびコアサイズを、Retsch Technology GmbH(ドイツ)から入手可能なCamsizer XTをユーザマニュアルに従って使用して、測定する。ソフトウェアは、試料のD10、D50、およびD90値を与える。
【0567】
z.
BET測定
比表面積の測定については、DIN ISO 9277:2010に従って静的容量BET法を使用する。BET測定については、SMART法(「適応的分注速度による収着法(Sorption Method with Adaptive dosing Rate」)に従って作動する「NOVA 3000」または「Quadrasorb」(Quantachromeから入手可能)を、使用する。ミクロ細孔分析を、t−プロット法(p/p0=0.1〜0.3)を使用して遂行し、メソ細孔分析を、MBET法(p/p0=0.0〜0.3)を使用して遂行する。基準材料として、Quantachromeから入手可能な標準アルミナSARM−13およびSARM−214を、使用する。測定セル(清浄かつ乾燥)の風袋重量を計量する。導入される試料材料およびフィラーロッドが測定セルをできる限り満たし、デッドスペースが最小限に低減されるように、測定セルの種類を選択する。試料材料を、測定セル内に導入する。測定値の予想値が10〜20m
2/gに対応するように、試料材料の量を選択する。測定セルをBET測定装置(フィラーロッドなし)の焼成位置に固定し、<200mbarに排気減圧する。排気減圧の速度は、材料が測定セルから漏出しないように設定する。焼成を、この状態で200℃で1hにわたって遂行する。冷却後、試料で充填された測定セルを計量する(生の値)。次いで、風袋重量を、生の重量値から減じる=正味重量(nett weight)=試料の重量。次いで、充填ロッドを測定セル内に導入し、これもやはりBET測定装置の測定位置に固定する。測定の開始前に、試料の識別および試料の重量をソフトウェアに入力する。測定を開始する。窒素ガス(N2 4.0)の飽和圧力を測定する。測定セルを排気減圧し、窒素浴を使用して77Kに冷却する。デッドスペースを、ヘリウムガス(He 4.6)を使用して測定する。測定セルを再び排気減圧する。少なくとも5つの測定点による多点分析を遂行する。N2 4.0を吸収剤として使用する。比表面積は、m
2/gで示されている。
【0568】
za.
ガラス体の粘度
TA Instruments製のタイプ401のビームベンディング式粘度計をメーカーのソフトウェアWinTA(現行バージョン9.0)と共にWindows 10で使用して、DIN ISO 7884−4:1998−02規格に従ってガラスの粘度を測定する。支持体間の支持幅は、45mmである。長方形の断面を有する試料ロッドを、均質な材料の領域から切り出す(試料の頂面および底面は、少なくとも1000グレインの仕上げを有する)。加工後の試料表面は、粒度=9μmおよびRA=0.15μmを有する。試料ロッドは、以下の寸法、長さ=50mm、幅=5mm、および高さ=3mm(規格文書と同様に、長さ、幅、高さと順序付けられている)、を有する。3つの試料を測定し、平均を計算する。試料表面に密着した熱電対を使用して、試料温度を測定する。以下のパラメータ、加熱速度=1500℃の最大値まで25K、荷重重量=100g、最大曲げ=3000μm(規格文書からの偏差)、を使用する。
【0569】
zb.
露点測定
露点は、Michell Instruments GmbH、D−61381 Friedrichsdorfの「Optidew」と呼ばれるミラー式露点湿度計を使用して測定する。ミラー式露点湿度計の測定セルは、炉のガス出口から100cmの距離に配置する。このために、測定セルを有する測定装置を、T継手およびホース(Swagelok PFA、外径:6mm)を介して炉のガス出口に気体連通接続する。測定セルにおける過大圧力は、10±2mbarである。測定セルを通るガスの貫流は、1〜2標準リットル/分である。測定セルは、25℃の温度、30%の相対空気湿度、および1013hPaの平均圧力を有する室内にある。
【0570】
zc.
残留水分(含水量)
二酸化ケイ素造粒体の試料の残留水分の測定は、Mettler Toledo製のMoisture Analyzer HX204を使用して遂行する。この装置は、熱重量測定の原理を使用して機能する。HX204は、ハロゲン光源を加熱素子として備えている。乾燥温度は、220℃である。試料の出発重量は、10g±10%である。「標準的」測定法を選択する。乾燥は、重量変化が1mg/140s以下に到達するまで行われる。残留水分は、試料の初期重量と試料の最終重量との間の差を、試料の初期重量で割った値として与えられる。
【0571】
二酸化ケイ素粉末の残留水分の測定は、DIN EN ISO 787−2:1995に従って遂行する(2h、105℃)。
【実施例】
【0572】
実施例を、以下において、実施例を通じてさらに例示する。本発明は、実施例により限定されない。
【0573】
A.
1.二酸化ケイ素粉末の調製(OMCTSルート)
シロキサンを空気(A)で霧化することにより形成されるエアゾールを、酸素富化空気(B)と水素との混合物に点火することにより形成される火炎内に、加圧下で導入する。さらに、火炎を取り囲むガス流(C)を導入し、次いでプロセス混合物をプロセスガスで冷却する。生成物をフィルタで分離除去する。プロセスパラメータは、表1に示され、得られる生成物の仕様は、表2に示されている。この実施例の実験データは、A1−xで表されている。
【0574】
2.変更1:炭素含有量の増大
A.1.に記載のように方法を行ったが、シロキサンの燃焼は、ある量の炭素も形成されるような方法で遂行した。この実施例の実験データは、A2−xで表されている。
【0575】
【表2】
【0576】
【表3】
【0577】
B.
1.二酸化ケイ素粉末の調製(ケイ素ソース:SiCl4)
四塩化ケイ素(SiCl
4)の一部分を、温度Tで蒸発させ、酸素富化空気と水素との混合物に点火することにより形成されるバーナーの火炎内に圧力Pで導入する。出口への平均正規化ガス流は、一定に保持する。次いで、プロセス混合物をプロセスガスで冷却する。生成物をフィルタで分離除去した。プロセスパラメータは、表3に示され、得られる生成物の仕様は、表4に示されている。これらは、B1−xで表されている。
【0578】
2.変更1:炭素含有量の増大
B.1.に記載のように方法を行ったが、四塩化ケイ素の燃焼は、ある量の炭素も形成されるような方法で遂行した。この実施例の実験データは、B2−xで表されている。
【0579】
【表4】
【0580】
【表5】
【0581】
C.蒸気処理
二酸化ケイ素粉末の粒子流を、立設した柱状体の頂部を介して導入する。温度(A)の蒸気および空気を、柱状体の底部を介して供給する。柱状体を、内部に位置付けられた加熱器により、柱状体の頂部では温度(B)に、柱状体の底部では第2の温度(C)に、維持する。柱状体を放置した後(保持時間(D))、二酸化ケイ素粉末は、具体的には表6に示す特性を有する。プロセスパラメータは、表5に示されている。
【0582】
【表6】
【0583】
【表7】
【0584】
実施例C−1およびC−2で得られた二酸化ケイ素粉末は、それぞれ低い塩素含有量および懸濁液において中程度のpH値を有する。実施例C−2の炭素含有量は、C−1より高い。
【0585】
D.中和剤による処理
二酸化ケイ素粉末の粒子流を、立設した柱状体の頂部を介して導入する。中和剤および空気を、柱状体の底部を介して供給する。柱状体を、内部に位置付けられた加熱器により、柱状体の頂部では温度(B)に、柱状体の底部では第2の温度(C)に、維持する。柱状体を放置した後(保持時間(D))、二酸化ケイ素粉末は、具体的には表8に示す特性を有する。プロセスパラメータは、表7に示されている。
【0586】
【表8】
【0587】
【表9】
【0588】
E.
1.二酸化ケイ素粉末からの二酸化ケイ素造粒体の調製
二酸化ケイ素粉末を完全脱塩水中に分散させる。このために、Gustav Eirich機械工場製のタイプRの強力ミキサーを使用する。得られる懸濁液を、膜ポンプで圧送し、それにより加圧し、ノズルにより液滴に変換する。これらを噴霧塔内で乾燥させ、塔の床上で収集する。プロセスパラメータは、表9に示され、得られる造粒体の特性は、表10に示されている。この実施例の実験データは、E1−xで表されている。
【0589】
2.変更1:炭素含有量の増大
このプロセスは、E.1.に記載のものと類似している。追加的に、炭素粉末を懸濁液中に分散させる。これらの実施例の実験データは、E2−xで表されている。
【0590】
3.
変更2:ケイ素の添加
このプロセスは、E.1.に記載のものと類似している。追加的に、ケイ素成分を懸濁液中に分散させる。これらの実施例の実験データは、E3−1で識別される。
【0591】
【表10】
【0592】
【表11】
【0593】
造粒体は、全て開気孔性であり、均一かつ球状の形状を有する(全て顕微鏡調査による)。造粒体は、互いにくっつき、硬化する傾向はない。
【0594】
F.二酸化ケイ素造粒体の清浄化
二酸化ケイ素造粒体を、まず任意追加的に、温度T1で酸素または窒素(表11を参照されたい)により処理する。その後、二酸化ケイ素造粒体を、塩素含有成分の並流により処理し、温度を温度T2に上昇させる。プロセスパラメータは、表11に示され、得られた処理された造粒体の特性は、表12に示されている。
【0595】
【表12】
【0596】
【表13】
【0597】
F1−2、F2−1、およびF3−2の場合、清浄化ステップ後の造粒体は、著しく低減した炭素含有量を示す(低炭素造粒体、例えばF1−1のように)。特に、F1−2、F1−5、F2−1、およびF3−2は、著しく低減したアルカリ土類金属の含有量を示す。SiC形成は、観察されなかった。
【0598】
G.加温による二酸化ケイ素造粒体の処理
溶融炉の上流に位置付けられ、さらなる中間チャンバを介して溶融炉に流路接続している回転炉の形のプレチャンバ内で、二酸化ケイ素造粒体を温度処理に供する。この回転炉は、流れ方向に上昇する温度プロファイルにより特徴付けられる。さらなる処理された二酸化ケイ素造粒体が得られた。実施例G−4−2では、回転炉内での混合中、加温による処理は遂行しなかった。プロセスパラメータは、表13に示され、得られた処理された造粒体の特性は、表14に示されている。
【0599】
【表14】
【0600】
【表15】
【0601】
この処理のため、G3−1およびG3−2は、以前(それぞれE3−1およびE3−2)と比較して著しく低減したアルカリ土類金属含有量を呈する。
【0602】
H.石英ガラスを得るための造粒体の溶融
垂直坩堝延伸法で石英ガラス管を調製するために、表15の2行目に記載の二酸化ケイ素造粒体を用いる。立設式炉、例えば立設式溶融坩堝を含むH5−1の構造は、
図7に概略的に示されている。吊り下げ式溶融坩堝を含む全ての他の実施例については、
図6が、概略図として役立つ。二酸化ケイ素造粒体を固体物供給口を介して導入し、溶融坩堝の内部に混合ガスを流す。溶融坩堝内では、ガラス溶融物が形成され、その上に二酸化ケイ素造粒体の静止円錐体が載っている。溶融坩堝の下部領域内では、ガラス溶融物から溶融ガラスがダイを通じて(任意追加的にマンドレルにより)取り除かれ、管状糸の形で垂直に引き下げられる。プラントの出力は、ガラス溶融物の重量、ノズルを通るガラスの粘度、ノズルにより提供される孔のサイズから生じる。二酸化ケイ素造粒体の流量および温度を変化させることにより、出力は、所望の水準に設定することができる。プロセスパラメータは、表15および表17で、一部の場合には表19に示されており、形成された石英ガラス体の特性は、表16および表18に示されている。
【0603】
実施例H7−1では、ガス分散リングが溶融坩堝内に配置されており、ガス分散リングによりフラッシングガスがガラス溶融物の表面の近くに供給される。このような配置の一例が、
図8に示されている。
【0604】
実施例H8−xでは、露点をガス出口で測定する。測定原理は、
図10に示されている。溶融坩堝の出口と露点の測定位置との間で、ガス流は、100cmの距離をカバーする。
【0605】
【表16】
【0606】
【表17】
【0607】
【表18】
【0608】
【表19】
【0609】
【表20】
【0610】
I.石英ガラス体の後処理
実施例H1−1で得られ、すでに延伸された石英ガラス体(1000kg、表面積=110m
2、直径=1.65cm、全長2120m)を、切れ目をつけ、たたくことにより、200cmの長さを有する小片に切り分ける。鋸引きにより端面を後加工して、平坦な端面を得た。得られた石英ガラス体のバッチ(N−1)を、HF浴(V=2m
3)中に30分間浸漬することにより清浄化し、次いで完全脱塩水で洗った(石英ガラス体(N−1‘)を得た)。
【0611】
J.「使用済みの酸」(使用後のHF浴)
実施例Iにおける浸漬浴内の液体(V=2m
3)を、石英ガラス体(
N−1‘)の処理直後に、さらなる処理なしに試験する。上記の処理のために用いる液体は、処理前および処理後に、表20に示す特性により特徴付けられる。
【0612】
【表21】
【0613】
K.石英ガラス粒の調製
表21に示される特徴を有する石英ガラス体のサイズを石英ガラス粒まで低減する。このために、100kgの石英ガラス体を、いわゆる電気力学的サイズ低減プロセスに供する。出発ガラスを所望の粒度まで電気パルスによりタンク内でサイズ低減させる。必要に応じて、分裂した細粒および過程の割合を分離除去するために、振動スクリーンを使用して材料をスクリーニングする。石英ガラス粒を洗い流し、HFで酸処理し、再び水で洗い流し、乾燥させる。この方法で精製された石英ガラスは、表2に示される特性を有する。
【0614】
【表22】
【0615】
【表23】
【0616】
L.不透明体Iの調製
以前に調製された石英ガラス粒I1−1およびI3−1をそれぞれ加工してスラリーを形成した。10kgのスラリーのバッチ(二酸化ケイ素水スラリー同様)については、約8.2kgの石英ガラス粒を、ミルが約20リットルの体積を有する、石英ガラスで内張りされた転動ミル内で3μS未満の導電率を有する1.8kgの脱イオン水と混合する。
【0617】
この混合物を、79%の固形物量を有する均質なスラリーが形成されるまで、23rpmで3日間、ローラーブロック上の石英ガラス製の研削ボールによりさらに研削する。研削の過程で、pHが約4まで下落する。
【0618】
次いで、スラリーを、気泡を含まずに、ダストおよび油を含まない圧縮空気で以前に精製された空気抽出ダクトが設けられた、外径315mm、内径218mm、高さ17mmの寸法の凹部を有する市販の硬石こう(ダイセット石こう)から作製された鋳型の中へ、脱塩水(導電率<0.05μS)と共に30秒間流し続け、スラリーの還元レベルを3時間にわたって等間隔で補充する。鋳型内でさらに3時間保持した後、精製された圧縮空気を鋳型の空気抽出ダクト内に加えることにより、付形体(shaped body)ビレットを取り除く。スラリーが鋳型内に注ぎ込まれている間および鋳型内で保持されている間に、0.1barの過小圧力を、スラリーで濡れていない鋳型の外面で維持しつつ、スラリーの流体のレベルを常気圧でとどめる。
【0619】
次いで、付形体ビレットを70℃の温度で4日間乾燥させ、次いで炉内に導入する。炉を指定の加熱速度で、示された温度まで加熱する。次いで、中の付形体ビレットを、指定の保持時間にわたり炉内に至らせる(データについては、表23参照)。その後、炉のスイッチを切り、さらなる冷却手段なしで冷却し続ける。次いで、付形体を炉から取り除く。この方法で形成された不透明石英ガラス体は、表23に提示の特性を有する。
【0620】
【表24】
【0621】
M.不透明体IIの調製
以前に調製した石英ガラス粒I4−1を、30mmのシート厚さを有する回転円筒形鋼鋳型内に導入する。その後、電弧を点火し、注ぎ込まれたシートを、ガラス状の約20mmの壁厚で溶融するまで放置する。<10%の残留気泡含有量を依然として含む、封着されたガラス状のシートを生成する。この方法で形成された石英ガラス体は、表24に提示の特性を有する。
【0622】
【表25】