(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881866
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】POSシステム、店舗端末設定方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/14 20060101AFI20210524BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20210524BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
G07G1/14
G07G1/00 301D
G06F13/00 353V
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-75930(P2020-75930)
(22)【出願日】2020年4月22日
(62)【分割の表示】特願2019-17685(P2019-17685)の分割
【原出願日】2019年2月4日
(65)【公開番号】特開2020-126675(P2020-126675A)
(43)【公開日】2020年8月20日
【審査請求日】2020年4月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】二間瀬 麻紀
【審査官】
中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−178632(JP,A)
【文献】
特開2016−224790(JP,A)
【文献】
特開2003−283543(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00− 1/14
G06Q 20/00,30/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗端末に設定する設定情報が記憶されたデータベースを有するサーバと、
販売時点情報管理サービスを提供する管理サーバと、
前記サーバ及び前記管理サーバとネットワークを介して通信するゲートウェイと、
初期起動時に、前記ゲートウェイを経由して前記サーバから前記設定情報を取得し、該設定情報に基づいて自動的に設定を行った後に、ネットワークを介して前記管理サーバが提供する販売時点情報管理サービスと連携する店舗端末と、
を備え、
前記店舗端末は、前記設定情報の設定が完了した後、前記ゲートウェイに前記管理サーバと正常に通信が行えるか否かを問い合わせ、正常であれば、前記管理サーバに管理情報を送信する、
POSシステム。
【請求項2】
前記ゲートウェイは、前記管理サーバとVPN通信を行うものであり、前記管理サーバとのVPN通信が正常であるか否かを監視し、正常でない場合は回復を試みる、
請求項1に記載のPOSシステム。
【請求項3】
店舗端末に設定する設定情報が記憶されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して通信するゲートウェイを経由して、前記サーバから前記設定情報を取得し、
前記設定情報に基づいて前記店舗端末に自動的に設定を行った後に、販売時点情報管理サービスを提供する管理サーバとネットワークを介して通信する前記ゲートウェイを経由して、該店舗端末を管理サーバの販売時点情報管理サービスと連携し、
前記店舗端末に前記設定情報の設定が完了した後、該店舗端末から前記ゲートウェイに前記管理サーバと正常に通信が行えるか否かを問い合わせ、正常であれば、前記管理サーバに管理情報を送信する、
店舗端末設定方法。
【請求項4】
店舗端末に設定する設定情報が登録されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して通信するゲートウェイを経由し、前記サーバから前記設定情報を取得する処理と、
前記設定情報に基づいて前記店舗端末に自動的に設定を行った後に、販売時点情報管理サービスを提供する管理サーバとネットワークを介して通信する前記ゲートウェイを経由して、該店舗端末を管理サーバの販売時点情報管理サービスと連携する処理と、
前記設定情報の設定が完了した後、前記ゲートウェイに前記管理サーバと正常に通信が行えるか否かを問い合わせ、正常であれば、前記管理サーバに管理情報を送信する処理と、
を前記店舗端末に実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POSシステム、店舗端末設定方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
POS(販売時点情報管理(Point Of Sale))システムは、店舗で商品を販売する際、当該商品の販売情報や売上情報等の管理情報を集計するシステムである。POS端末で管理情報を採取し、管理サーバでその集計を行うことにより、集計結果を在庫管理やマーケティングの材料に用いることができる。従来、POSシステムを導入する際、売上管理サーバや運用管理サーバ等の管理サーバを顧客ごとに構築する必要があり、顧客にとってPOSシステムの導入には時間と費用がかかっていた。
【0003】
そこで、POS端末の代わりに汎用のタブレット型端末(以下、店舗端末とする)を用いて、売上管理サービスや運用管理サービス等のクラウドサービスと連携し、POS機能を実現するクラウド型のPOSシステムが提供されている。これは、モバイルPOSシステムとも呼ばれる。このようなPOSシステムによれば、導入コストを低減できるだけでなく、店舗側の作業員が、売上管理や売上分析等を場所や時間に依存せず行うことができるといった利点が得られる。
【0004】
しかし、新たに店舗端末を設置する際には、端末ごとにアプリケーションのインストールや端末固有の設定を行わなくてはならず、すぐに運用することができなかった。また、店舗端末の設定は人手により行われるため、人為的ミスが発生する可能性も少なくなかった。
【0005】
特許文献1には、ユーザ宅に設置されるルータ等の通信機器に、インターネットサービスプロバイダの設定情報を自動的に設定する技術が開示されている。特許文献1の自動設定システムは、自動設定を要求する通信機器とサービス提供者との間に介在してクローズ網を形成し、クローズ網を通して設定情報を提供するURL情報の保存を行なう。自動設定サーバは、通信機器から設定情報の要求があれば、登録しているURLにアクセスし、そのサービス提供者から設定情報を取得して通信機器へ送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016−42740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1は、インターネットに接続するために、サービス提供者から設定情報を取得して通信機器に自動的に設定する技術であり、クラウド型のPOSシステムにおいて、店舗端末を、クラウドサービスを提供する既存の管理サーバへ接続するための設定を行うものではない。
【0008】
本開示の目的は、上述した問題を鑑み、新たに設置される店舗端末を、クラウドサービスを提供する既存の管理サーバに接続して、すぐに運用を開始することが可能なPOSシステム、店舗端末設定方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るPOSシステムは、店舗端末に設定する設定情報が記憶されたデータベースを有するサーバと、前記サーバとネットワークを介して通信するゲートウェイと、初期起動時に、前記ゲートウェイを経由して前記サーバから前記設定情報を取得し、該設定情報に基づいて自動的に設定を行った後に、ネットワークを介して前記サーバが提供する販売時点情報管理サービスと連携する店舗端末とを備え、前記店舗端末は、前記設定情報の設定が完了した後、前記ゲートウェイに前記サーバと正常に通信が行えるか否かを問い合わせ、正常であれば、前記サーバに管理情報を送信するものである。
【0010】
本発明の一態様に係る店舗端末設定方法は、店舗端末に設定する設定情報が記憶されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して通信するゲートウェイを経由し、前記サーバから前記設定情報を取得し、前記設定情報に基づいて前記店舗端末に自動的に設定を行った後に、該店舗端末を前記サーバの販売時点情報管理サービスと連携し、前記店舗端末に前記設定情報の設定が完了した後、該店舗端末から前記ゲートウェイに前記サーバと正常に通信が行えるか否かを問い合わせ、正常であれば、前記サーバに管理情報を送信する。
【0011】
本発明の一態様に係るプログラムは、店舗端末に設定する設定情報が登録されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して通信するゲートウェイを経由し、前記サーバから前記設定情報を取得する処理と、前記設定情報に基づいて前記店舗端末に自動的に設定を行った後に、該店舗端末を前記サーバの販売時点情報管理サービスと連携する処理と、前記設定情報の設定が完了した後、前記ゲートウェイに前記サーバと正常に通信が行えるか否かを問い合わせ、正常であれば、前記サーバに管理情報を送信する処理とを前記店舗端末に実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、新たに設置される店舗端末を、クラウドサービスを提供する既存の管理サーバに接続して、すぐに運用を開始することが可能なPOSシステム、店舗端末設定方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施の形態に係るPOSシステムの概略的な構成を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態に係るPOSシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態に係る店舗端末設定方法を説明するフロー図である。
【
図4】設定情報に基づいて設定された店舗端末を用いて、クラウドサービスを提供する管理サーバへの接続処理を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回線で構成することができる。また、本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。従って、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0015】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-Transitory computer Readable Medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage Medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer Readable Medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0016】
図1は、実施の形態に係るPOSシステム10の概略的な構成を示すブロック図である。
図1に示すように、POSシステム10は、店舗端末1、サービスゲートウェイ(SGW)2、サーバ3、データベース(DB)4を含む。店舗端末1は、店舗に設置される汎用のタブレット型端末等であり、後述する売上管理サービスや運用管理サービス等のクラウドサービス(販売時点情報管理サービス)と連携することで、POS端末として利用される。SGW2は、店舗内に設置された、ルータ等の中継装置である。店舗端末1とSGW2とは、例えば、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、ケーブル等を介して通信可能に接続される。
【0017】
SGW2は、インターネット20などのネットワークを介して、サーバ3と通信可能である。サーバ3は、店舗端末1に設定する設定情報が記憶されたDB4を有している。この設定情報は、店舗端末1をクラウドサービスとしてサーバ3から提供される販売時点情報管理サービスと連携するために必要な情報である。
【0018】
店舗端末1は、初期起動時に、SGW2を経由してサーバ3から設定情報を取得する。そして、店舗端末1は、該設定情報に基づいて自動的に設定を行った後に、インターネット20を介してサーバ3が提供する販売時点情報管理サービスと連携する。このように、実施の形態では、店舗内のSGW2とクラウドサービスとが連携することで、店舗端末1を設置するだけで、該店舗端末1自体の設定を自動的に行うことができる。これにより、販売時点情報管理サービスを提供するサーバとの接続も自動で行うことができ、すぐに運用を開始することが可能となる。また、既存の販売時点情報管理サービスを利用することで、サーバ構築にかかる時間、費用の削減を行うことが可能となる。
【0019】
以下、実施の形態に係るPOSシステム100の構成例について説明する。
図2は、POSシステム100の構成例を示す図である。
図2に示すように、POSシステム100は、3台の店舗端末(第1店舗端末11、第2店舗端末12、第3店舗端末13)、SGW2、第1サーバ31、第2サーバ32、売上管理サーバ33、運用管理サーバ34、第1DB41、第2DB42、売上DB43、運用DB44を含む。以下の説明において、売上管理サーバ33、運用管理サーバ34をまとめて管理サーバとも呼ぶ。なお、
図2に示す例では、POSシステム100に3台の店舗端末を設けたが、2台以下であってもよく、4台以上であってもよい。
【0020】
第1店舗端末11、第2店舗端末12、第3店舗端末13、SGW2は、店舗内に設置される。第1店舗端末11、第2店舗端末12、第3店舗端末13はそれぞれ、SGW2と通信可能に接続されている。SGW2は、インターネット20を介して第1サーバ31、第2サーバ32、売上管理サーバ33、運用管理サーバ34と通信可能に接続されている。SGW2には、第1サーバ31にアクセスするためのURLや、所有企業(販売時点商品情報管理サービスを受ける顧客)を表す一意の企業コード、店舗コード等の識別情報が予め登録されている。
【0021】
第1サーバ31、第2サーバ32、売上管理サーバ33、運用管理サーバ34は、それぞれ第1DB41、第2DB42、売上DB43、運用DB44を有している。第1DB41は、所有企業、店舗ごとに、通信を許可するSGW2の識別情報(企業コード、店舗コード等)、及び、第2サーバ32へ接続するための接続情報を記憶している。
【0022】
第2DB42は、新たに設置される店舗端末の設定を行うための情報、店舗端末にインストールするアプリケーション、店舗端末が接続すべき管理サーバの情報や、適用するソフトウェア等の設定情報を記憶している。すなわち、第1DB41、第2DB42には、SGW2の識別情報に対応する店舗端末の設定情報が記憶されている。このように、2台の第1サーバ31、第2サーバ32を設け、識別情報と、店舗端末の設定情報とをわけて記憶することで、運用上の設定変更に柔軟に対応することができる。なお、店舗端末の設定情報を記憶するサーバは1台であってもよい。
【0023】
売上管理サーバ33、運用管理サーバ34はそれぞれ、クラウド上の売上管理サービス、運用管理サービスを提供する。売上DB43は、例えば、店舗端末から送信される商品の売上情報や、商品コードと価格等を対応付けた販売情報等を記憶する。店舗端末から商品コードが入力された場合、売上管理サーバ33は該商品コードに対応する販売情報を送信する。運用DB44は、例えば、商品の売上情報を集計した集計情報を記憶する。運用管理サーバ34は、集計情報に基づき、商品の在庫管理やマーケティングに利用する。なお、ここでは、売上管理サービス、運用管理サービスを提供するサーバをそれぞれ設けたが、これら2つのサービスを1つのサーバにより提供することもできる。
【0024】
第1店舗端末11、第2店舗端末12、第3店舗端末13は同一の構成であるため、以下の説明では、第1店舗端末11について代表して説明する。第1店舗端末11には、初期起動時に、SGW2を経由して、サーバから設定情報を取得して自動的に設定を行うための設定アプリケーションがインストールされている。店舗に新たに第1店舗端末11を設置する場合、設置店舗において、SGW2をインターネット20に接続し、第1店舗端末11をSGW2と接続する。そして、第1店舗端末11上で上述した設定アプリケーションを実行することで、SGW2を経由してサーバから自動的にその店舗に合った設定情報を取得することができる。
【0025】
また、第1店舗端末11には、該第1店舗端末11上で動作する業務アプリケーションがインストールされている。上述した設定情報に基づいて自動的に店舗端末の設定を行った後に、第1店舗端末11の管理サーバへの接続が完了すると、第1店舗端末11端末内の業務アプリケーションを起動することで、販売時点情報管理サービスと連携したPOS端末としての運用が可能となる。
【0026】
ここで、
図3を参照して、実施の形態に係る店舗端末設定方法について説明する。まず、第1店舗端末11の設置を行う作業員が、店舗にて、第1店舗端末11にインストールされている設定アプリケーションを起動させる。そして、作業員は、SGW2を店舗外のインターネット20と接続し、第1店舗端末11とSGW2を接続する。
図3に示すように、作業員がSGW2の電源をONとすると(ステップS11)、SGW2は、自身に設定されている第1サーバ31のURLにアクセスする。SGW2に設定された識別情報と第1DB41に記憶された識別情報とが一致した場合に、第1サーバ31のSGW2への接続が確立する(ステップS12)。
【0027】
第1サーバ31への接続が完了すると、SGW2は、企業コード、店舗コードに対応する、第2サーバ32へ接続するための接続情報を取得する(ステップS13)。そして、SGW2は、取得した接続情報に基づき、第2サーバ32への接続を確立する(ステップS14)。
【0028】
第2サーバ32への接続が完了すると、SGW2は、企業コード、店舗コードに基づき、第1店舗端末11に設定するための設定情報を第2DB42から取得する。第1店舗端末11は、SGW2を経由してこの設定情報を取得し、自動的に設定を行う。また、第1店舗端末11の設定が完了した後、第1店舗端末11は、インターネット20を介して、売上管理サーバ33、運用管理サーバ34と自動的に接続を確立することができる。このように、第1店舗端末11の設置後、すぐに運用を開始することが可能となる。
【0029】
図3に示す初期設定後は、
図4のフロー図に示す運用が行われる。
図4は、設定情報に基づいて設定された店舗端末を用いて、クラウドサービスを提供する管理サーバへの接続処理を説明するフロー図である。
図4に示すように、まず、第1店舗端末11の電源をONすると(ステップS21)、第1店舗端末11がSGW2と接続を確立する(ステップS22)。そして、SGW2が店舗運用に必要な条件を満たしているかが確認される(ステップS23)。
【0030】
第1店舗端末11と管理サーバとを接続する際、VPN(Virtual Private Network)、SSL(Secure Sockets Layer)などのセキュア通信が用いられる。実施の形態では、第1店舗端末11は、店舗運用に必要な条件として、SGW2に管理サーバと正常にセキュアな通信が行えるか否かの問い合わせを行う。そして、SGW2の管理サーバへの接続が正常である場合(店舗運用に必要な条件を満たしている場合)(ステップS23YES)、管理サーバに売上情報等の管理情報を安全に送信することができる。このため、該第1店舗端末11のPOS端末としての使用が可能であると判断し、第1店舗端末11内の業務アプリケーションを起動する(ステップS24)。
【0031】
この店舗端末の運用時において、業務アプリケーションやその他のソフトウェア、設定が更新されている場合は、SGW2を介して第2サーバ32から対応する情報を取得し、店舗端末に該更新を適用することができる。なお、SGW2の管理サーバへの接続が正常ではない場合(ステップS23NO)、業務アプリケーションの起動を行わず、処理を終了する。また、SGW2が、管理サーバとVPN通信を行うものである場合、これらのサーバとのVPN通信が正常であるか否かを監視し、正常でない場合は回復を試みることができる。
【0032】
以上説明したように、実施の形態によれば、例えば、新規店舗に店舗端末を新たに設置する場合、店舗端末をSGW2と接続すると、自動的にその店舗に合った設定情報を店舗端末に設定することができる。これにより、店舗端末の設定の煩わしさを削減ですることができる。また、既存の販売時点情報管理サービスを提供する管理サーバに自動的に接続することができ、設置後すぐに運用を開始することが可能となる。これにより、顧客が独自に管理サーバを構築する時間、費用を削減することができる。
【0033】
また、実施の形態によれば、店舗端末の故障などで店舗端末の交換が必要な場合、作業員は店舗端末を交換するのみでよく、特に深い知識がなくとも、店舗端末の設定をミスなく実施できる。また、店舗端末の交換後は、POS端末としてすぐに使用が可能となる。
【0034】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。実施の形態に係るPOSシステムは、例えば、スーパーマーケット、ドラッグストアなどの多店舗チェーン店や、病院等に用いられ得る。
【符号の説明】
【0035】
1 店舗端末
2 SGW
3 サーバ
4 DB
10 POSシステム
11 第1店舗端末
12 第2店舗端末
13 第3店舗端末
31 第1サーバ
32 第2サーバ
33 売上管理サーバ
34 運用管理サーバ
41 第1DB
42 第2DB
43 売上DB
44 運用DB
20 インターネット
100 POSシステム