(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第3化合物は、前記化学式3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物である、請求項9に記載の有機発光素子。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0014】
本明細書で別途の定義がない限り、「置換」とは、化合物のうちの水素原子が、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボキシル基やその塩、スルホン酸基やその塩、リン酸基やその塩、C
1−C
60アルキル基(好ましくはC
1−C
20アルキル基、より好ましくはC
1−C
10アルキル基)、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基(好ましくはC
1−C
20アルコキシ基、より好ましくはC
1−C
10アルコキシ基)、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基(好ましくはC
6−C
16アリール基)、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価の非芳香族縮合多環基および一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、−N(Q
1)(Q
2)、−Si(Q
3)(Q
4)(Q
5)、−B(Q
6)(Q
7)、カルボニル基、カルバミル基、チオール基、エステル基、C
7−C
30アリールアルキル基、C
3−C
30ヘテロアリールアルキル基、C
6−C
15シクロアルキニル基、C
2−C
30ヘテロシクロアルキル基からなる群より選択される基で置換されることを意味する。これらの置換基は、他の置換基でさらに置換されてもよいが、同一の置換基でさらに置換されることはない。すなわち、置換のアルキル基は、アルキル基で置換されることはない。なお、上記Q
1〜Q
7は、互いに独立して、水素原子、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価の非芳香族縮合多環基、および一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基からなる群より選択される。
【0015】
また、本明細書で別途の定義がない限り、「ヘテロ」とは、N、O、S、およびPからなる群より選択されるヘテロ原子を1〜3個含有したものを意味する。
【0016】
また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は、XおよびYを含み、「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で行う。
【0017】
本発明の実施形態に係る有機発光素子は、
第1電極と、
前記第1電極に対向した第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に介在され、第1化合物を含む第1層と、
前記第1層と前記第2電極との間に介在され、第2化合物を含む第2層と、
前記第2層と前記第2電極との間に介在され、第3化合物を含む第3層と、を含む。
【0018】
前記第1電極は、アノードであり、前記第2電極は、カソードであってもよく、第1電極および第2電極についての説明は、後述のところを参照する。
【0019】
第1電極と第1層との間には、他の層が介在してもよいが、両者は隣接していることが好ましい。
【0020】
第3層と第2電極との間には、他の層(例えば、電子注入層、電子輸送層)が介在してもよい。
【0021】
第1層と第2層との間には、他の層が介在してもよいが、両層は隣接していることが好ましい。同様に、第2層と第3層との間には、他の層が介在してもよいが、両層は隣接していることが好ましい。
【0022】
前記第1化合物〜第3化合物は、互いに独立して、下記化学式A〜Cのいずれかで表される基を、少なくとも1つ、好ましくは1〜4つ、さらに好ましくは1〜3つ、特に好ましくは1〜2つ含む。また、前記第1化合物〜第3化合物は、互いに独立して、下記化学式Cで表される基を少なくとも一つ含むことが好ましい。
ただし、前記第1化合物は、*=N−*’を有する窒素含有ヘテロ環基を含まない。
【0024】
前記化学式A〜C中、環A
1、環A
11および環A
12は、互いに独立して、C
5−C
30炭素環又はC
2−C
30ヘテロ環、好ましくはC
6−C
16炭素環またはC
1−C
16ヘテロ環である。 一実施形態によれば、前記化学式A〜C中、環A
1、環A
11および環A
12は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、ベンゾフルオレン、ピリジン、ピリミジン、カルバゾール、ベンゾカルバゾールおよびジベンゾチオフェンからなる群より選択される。 化学式C中、環A
11および環A
12のうち少なくとも一方は、ベンゼンであることが好ましい。
【0025】
前記化学式A〜C中、R
1、R
2、R
11およびR
12は、互いに独立して、
水素原子、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
60アルキル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルケニル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルキニル基、および置換もしくは非置換のC
1−C
60アルコキシ基;
置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価の非芳香族縮合多環基および一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基;
;ならびに
−N(Q
1)(Q
2)、−Si(Q
3)(Q
4)(Q
5)および−B(Q
6)(Q
7);からなる群より選択され、
前記Q
1〜Q
7は、互いに独立して、水素原子、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
60アルキル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルケニル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルキニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、一価の非芳香族縮合多環基および一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基からなる群より選択される。
【0026】
他の実施形態によれば、前記化学式A〜C中、R
1、R
2、R
11およびR
12は、互いに独立して、水素原子、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基および置換もしくは非置換のC
1−C
20アルコキシ基;
置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニル基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のフェナントレニル基、置換もしくは非置換のアントラセニル基、置換もしくは非置換のトリフェニレニル基、置換もしくは非置換のピレニル基、置換もしくは非置換のクリセニル基、置換もしくは非置換のピロリル基、置換もしくは非置換のチオフェニル基、置換もしくは非置換のフラニル基、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のピラゾリル基、置換もしくは非置換のチアゾリル基、置換もしくは非置換のイソチアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサゾリル基、置換もしくは非置換のイソキサゾリル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のカルバゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾイミダゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のイソベンゾチアゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾオキサゾリル基、置換もしくは非置換のイソベンゾオキサゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のジベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のイミダゾピリジニル基および置換もしくは非置換のイミダゾピリミジニル基;ならびに
−N(Q
1)(Q
2)、−Si(Q
3)(Q
4)(Q
5)および−B(Q
6)(Q
7);からなる群より選択され、
前記Q
1ないしQ
7は、互いに独立して、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基およびナフチル基のうちから選択される。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、前記化学式A〜C中、R
1、R
2、R
11およびR
12は、互いに独立して、水素原子、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基、および置換もしくは非置換のC
1−C
20アルコキシ基;
置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基および置換もしくは非置換のキノキサリニル基;ならびに
−N(Q
1)(Q
2)、−Si(Q
3)(Q
4)(Q
5)および−B(Q
6)(Q
7);からなる群より選択され、
前記Q
1〜Q
7は、互いに独立して、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基およびナフチル基からなる群より選択されてもよい。
【0028】
前記化学式A〜C中、R
1、R
2、R
11およびR
12は、互いに独立して、水素原子または置換もしくは非置換のC
1−C
60アルキル基であることが好ましく、水素原子または置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基であることがより好ましく、水素原子または置換もしくは非置換のC
1−C
8アルキル基であることが好ましい。
【0029】
前記化学式A〜C中、a1、a11およびa12は、互いに独立して、0〜10の整数であり、a2は、0〜2の整数であってもよい。
【0030】
a1は、化学式AにおけるR
1の個数を示したものであり、a1が2以上である場合、2以上のR
1は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。a2、a11およびa12についての説明は、化学式BおよびCの構造、並びにa1についての説明を参照して理解されるであろう。
【0031】
例えば、前記化学式A〜C中、a1、a11およびa12は、互いに独立して、0〜8の整数であり、a2は、0〜2の整数であってもよい。a11およびa12は、好ましくは0〜4の整数であり、より好ましくは0〜2の整数であり、さらにより好ましくは0または1であり、特に好ましくは0である。
【0032】
前記化学式A〜C中、*および*’は、隣接する原子との結合サイトである。
【0033】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1化合物〜前記第3化合物は、互いに独立して、下記化学式A(1)、A(2)、B(1)〜B(4)およびC(1)〜C(16)のいずれかで表される基を少なくとも一つ含んでもよい。
【0036】
前記化学式A(1)、A(2)、B(1)〜B(4)および化学式C(1)〜C(16)中、
R
1a〜R
1dは、前記R
1と同様であり、
R
2aおよびR
2bは、前記R
2と同様であり、
R
11a〜R
11hは、前記R
11と同様であり、
R
12a〜R
12dは、前記R
12と同様であり、
*は、隣接する原子との結合サイトである。
【0037】
例えば、前記化学式A(1)、A(2)、B(1)〜B(4)および化学式C(1)〜C(16)中、
R
1a〜R
1d、R
2a、R
2b、R
11a〜R
11hおよびR
12a〜R
12dは、互いに独立して、
水素原子、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基、および置換もしくは非置換のC
1−C
20アルコキシ基;
置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基およびナフチル基;ならびに
−N(Q
1)(Q
2)、−Si(Q
3)(Q
4)(Q
5)および−B(Q
6)(Q
7);からなる群より選択され、
前記Q
1〜Q
7は、互いに独立して、C
1−C
10アルキル基、C
1−C
10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基およびナフチル基からなる群より選択される。
【0038】
前記R
1a〜R
1d、R
2a、R
2b、R
11a〜R
11hおよびR
12a〜R
12dは、互いに独立して、水素原子または置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基であることが好ましく、水素原子または置換もしくは非置換のC
1−C
8アルキル基であることがより好ましく、水素原子または置換もしくは非置換のC
1−C
4アルキル基であることがさらにより好ましい。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、前記第1化合物〜第3化合物は、互いに独立して、下記化学式1−1〜1−3、2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2のいずれかで表される化合物であってもよい。
【0042】
前記化学式3−1中、
X
1〜X
3は、互いに独立して、CR
41またはNである。
【0043】
例えば、前記化学式3−1中、X
1は、CR
41であり、X
2は、CR
42であり、X
3は、CR
43であってもよい。その場合、Ar
41〜Ar
43のうち少なくとも一つは、*=N−*’を有する窒素含有ヘテロ環基を含んでもよい。
【0044】
一実施形態において、前記化学式3−1中、X
1〜X
3のうち少なくとも一つはNであることが好ましく、X
1〜X
3のうち少なくとも二つがNであることがより好ましい。
【0045】
前記化学式3−2中、R
41〜R
43は、後述のところを参照する。
【0046】
前記化学式1−1、1−2、1−3、2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2中、
L
21〜L
24、L
31〜L
34、およびL
41〜L
43は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリーレン基、置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価の非芳香族縮合多環基および置換もしくは非置換の二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基からなる群より選択される。
【0047】
例えば、前記化学式1−1、1−2、1−3、2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2中、
L
21ないしL
24、L
31ないしL
34、およびL
41ないしL
43は、互いに独立して、置換もしくは非置換のフェニレン基、置換もしくは非置換のペンタレニレン基、置換もしくは非置換のインデニレン基、置換もしくは非置換のナフチレン基、置換もしくは非置換のアズレニレン基、置換もしくは非置換のヘプタレニレン基、置換もしくは非置換のインダセニレン基、置換もしくは非置換のアセナフチレン基、置換もしくは非置換のフルオレニレン基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニレン基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニレン基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニレン基、置換もしくは非置換のフェナレニレン基、置換もしくは非置換のフェナントレニレン基、置換もしくは非置換のアントラセニレン基、置換もしくは非置換のフルオランテニレン基、置換もしくは非置換のトリフェニレニレン基、置換もしくは非置換のピレニレン基、置換もしくは非置換のクリセニレン基、置換もしくは非置換のナフタセニレン基、置換もしくは非置換のピセニレン基、置換もしくは非置換のペリレニレン基、置換もしくは非置換のペンタフェニレン基、置換もしくは非置換のヘキサセニレン基、置換もしくは非置換のペンタセニレン基、置換もしくは非置換のルビセニレン基、置換もしくは非置換のコロネニレン基、置換もしくは非置換のオバレニレン基、置換もしくは非置換のピロリレン基、置換もしくは非置換のチオフェニレン基、置換もしくは非置換のフラニレン基、置換もしくは非置換のイミダゾリレン基、置換もしくは非置換のピラゾリレン基、置換もしくは非置換のチアゾリレン基、置換もしくは非置換のイソチアゾリレン基、置換もしくは非置換のオキサゾリレン基、置換もしくは非置換のイソキサゾリレン基、置換もしくは非置換のピリジニレン基、置換もしくは非置換のピラジニレン基、置換もしくは非置換のピリミジニレン基、置換もしくは非置換のピリダジニレン基、置換もしくは非置換のイソインドリレン基、置換もしくは非置換のインドリレン基、置換もしくは非置換のインダゾリレン基、置換もしくは非置換のプリニレン基、置換もしくは非置換のキノリニレン基、置換もしくは非置換のイソキノリニレン基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニレン基、置換もしくは非置換のフタラジニレン基、置換もしくは非置換のナフチリジニレン基、置換もしくは非置換のキノキサリニレン基、置換もしくは非置換のキナゾリニレン基、置換もしくは非置換のシンノリニレン基、置換もしくは非置換のカルバゾリレン基、置換もしくは非置換のフェナントリジニレン基、置換もしくは非置換のアクリジニレン基、置換もしくは非置換のフェナントロリニレン基、置換もしくは非置換のフェナジニレン基、置換もしくは非置換のベンゾイミダゾリレン基、置換もしくは非置換のベンゾフラニレン基、置換もしくは非置換のベンゾチオフェニレン基、置換もしくは非置換のイソベンゾチアゾリレン基、置換もしくは非置換のベンゾオキサゾリレン基、置換もしくは非置換のイソベンゾオキサゾリレン基、置換もしくは非置換のトリアゾリレン基、置換もしくは非置換のテトラゾリレン基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリレン基、置換もしくは非置換のトリアジニレン基、置換もしくは非置換のジベンゾフラニレン基、置換もしくは非置換のジベンゾチオフェニレン基、置換もしくは非置換のベンゾカルバゾリレン基、置換もしくは非置換のジベンゾカルバゾリレン基、置換もしくは非置換のチアジアゾリレン基、置換もしくは非置換のイミダゾピリジニレン基および置換もしくは非置換のイミダゾピリミジニレン基であってもよく、好ましくは、置換もしくは非置換のフェニレン基、置換もしくは非置換のピリミジニレン基または置換もしくは非置換のカルバゾリレン基である。
【0048】
前記化学式1−2中、L
25は、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリーレン基、および置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリーレン基からなる群より選択される基であり、好ましくは置換もしくは非置換のC
6−C
60アリーレン基であり、より好ましくは置換もしくは非置換のC
6−C
20アリーレン基、特に好ましくは置換もしくは非置換のフェニレン基である。
【0049】
前記化学式2D−1中、L
35は、置換もしくは非置換のC
6−C
60縮合多環アリーレン基、置換もしくは非置換のC
1−C
60縮合多環ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、および置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基からなる群より選択される。
【0050】
例えば、前記化学式2D−1で、L
35は、
置換もしくは非置換のペンタレニレン基、置換もしくは非置換のインデニレン基、置換もしくは非置換のナフチレン基、置換もしくは非置換のアズレニレン基、置換もしくは非置換のヘプタレニレン基、置換もしくは非置換のインダセニレン基、置換もしくは非置換のアセナフチレン基、置換もしくは非置換のフルオレニレン基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニレン基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニレン基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニレン基、置換もしくは非置換のフェナレニレン基、置換もしくは非置換のフェナントレニレン基、置換もしくは非置換のアントラセニレン基、置換もしくは非置換のフルオランテニレン基、置換もしくは非置換のトリフェニレニレン基、置換もしくは非置換のピレニレン基、置換もしくは非置換のクリセニレン基、置換もしくは非置換のナフタセニレン基、置換もしくは非置換のピセニレン基、置換もしくは非置換のペリレニレン基、置換もしくは非置換のペンタフェニレン基、置換もしくは非置換のヘキサセニレン基、置換もしくは非置換のペンタセニレン基、置換もしくは非置換のルビセニレン基、置換もしくは非置換のコロネニレン基、置換もしくは非置換のオバレニレン基、置換もしくは非置換のイソインドリレン基、置換もしくは非置換のインドリレン基、置換もしくは非置換のインダゾリレン基、置換もしくは非置換のプリニレン基、置換もしくは非置換のキノリニレン基、置換もしくは非置換のイソキノリニレン基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニレン基、置換もしくは非置換のフタラジニレン基、置換もしくは非置換のナフチリジニレン基、置換もしくは非置換のキノキサリニレン基、置換もしくは非置換のキナゾリニレン基、置換もしくは非置換のシンノリニレン基、置換もしくは非置換のカルバゾリレン基、置換もしくは非置換のフェナントリジニレン基、置換もしくは非置換のアクリジニレン基、置換もしくは非置換のフェナントロリニレン基、置換もしくは非置換のフェナジニレン基、置換もしくは非置換のベンゾイミダゾリレン基、置換もしくは非置換のベンゾフラニレン基、置換もしくは非置換のベンゾチオフェニレン基、置換もしくは非置換のイソベンゾチアゾリレン基、置換もしくは非置換のベンゾオキサゾリレン基、置換もしくは非置換のイソベンゾオキサゾリレン基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリレン基、置換もしくは非置換のジベンゾフラニレン基、置換もしくは非置換のジベンゾチオフェニレン基、置換もしくは非置換のベンゾカルバゾリレン基、置換もしくは非置換のジベンゾカルバゾリレン基、置換もしくは非置換のイミダゾピリジニレン基および置換もしくは非置換のイミダゾピリミジニレン基からなる群より選択される基であり、好ましくは置換もしくは非置換のピレニレン基である。
【0051】
前記化学式1−1、1−2、1−3、2D−1、2D−2、3−1および3−2中、b1〜b5、d1〜d5、およびg1〜g3は、互いに独立して、0〜3の整数であってもよい。
【0052】
b1は、前記化学式1−1〜1−3におけるL
21の個数を示したものであり、b1が0である場合、*−(L
21)
b1−*’は、単結合になり、b1が2以上である場合、2以上のL
21は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。b2〜b5についての説明は、化学式1−1〜1−3の構造、およびb1についての説明を参照して理解されるであろう。
【0053】
化学式1−1中、b1〜b3は、互いに独立して、好ましくは1〜3の整数である。
【0054】
化学式1−2中、b1〜b4は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは1または2である。また、化学式1−2において、b5は、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1または2であり、さらにより好ましくは2である。
【0055】
化学式1−3中、b1〜b3は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1である。
【0056】
d1は、前記化学式2D−1および2D−2におけるL
31の個数を示したものであり、d1が0である場合、*−(L
31)
d1−*’は、単結合になり、d1が2以上である場合、2以上のL
31は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。d2〜d5についての説明は、化学式2D−1および2D−2の構造、およびd1についての説明を参照して理解されるであろう。
【0057】
化学式2D−1中、d1〜d4は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1であり、さらにより好ましくは0である。また、化学式2D−1において、d5は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは1または2であり、さらにより好ましくは1である。
【0058】
化学式2D−2中、d1〜d3は、互いに独立して、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1または2であり、さらにより好ましくは1である。
【0059】
g1は、前記化学式3−1および3−2におけるL
41の個数を示したものであり、g1が0である場合、*−(L
41)
g1−*’は、単結合になり、g1が2以上である場合、2以上のL
41は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。g2およびg3についての説明は、化学式3−1および3−2の構造、およびg1についての説明を参照して理解されるであろう。
【0060】
化学式3−1中、g1〜g3は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1である。
【0061】
化学式3−2中、g1およびg2は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1である。また、化学式3−2において、g3は、0〜2の整数であり、より好ましくは0または1であり、さらにより好ましくは0である。
【0062】
前記化学式1−1、1−2、1−3、2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2中、
Ar
21〜Ar
24、Ar
31〜Ar
34、およびAr
41〜Ar
43は、互いに独立して、前記化学式A〜Cで表される基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基および置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基からなる群より選択される。
【0063】
例えば、前記化学式1−1、1−2、1−3、2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2で、Ar
21〜Ar
24、Ar
31〜Ar
34およびAr
41〜Ar
43は、互いに独立して、
前記化学式A〜Cで表される基;および
置換もしくは非置換のフェニル基,置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基、置換もしくは非置換のペンタレニル基、置換もしくは非置換のインデニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のアズレニル基、置換もしくは非置換のヘプタレニル基、置換もしくは非置換のインダセニル基、置換もしくは非置換のアセナフチル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニル基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のフェナレニル基、置換もしくは非置換のフェナントレニル基、置換もしくは非置換のアントラセニル基、置換もしくは非置換のフルオランテニル基、置換もしくは非置換のトリフェニレニル基、置換もしくは非置換のピレニル基、置換もしくは非置換のクリセニル基、置換もしくは非置換のナフタセニル基、置換もしくは非置換のピセニル基、置換もしくは非置換のペリレニル基、置換もしくは非置換のペンタフェニル基、置換もしくは非置換のヘキサセニル基、置換もしくは非置換のペンタセニル基、置換もしくは非置換のルビセニル基、置換もしくは非置換のコロネニル基、置換もしくは非置換のオバレニル基、置換もしくは非置換のピロリル基、置換もしくは非置換のチオフェニル基、置換もしくは非置換のフラニル基、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のピラゾリル基、置換もしくは非置換のチアゾリル基、置換もしくは非置換のイソチアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサゾリル基、置換もしくは非置換のイソキサゾリル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のイソインドリル基、置換もしくは非置換のインドリル基、置換もしくは非置換のインダゾリル基、置換もしくは非置換のプリニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニル基、置換もしくは非置換のフタラジニル基、置換もしくは非置換のナフチリジニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のシンノリニル基、置換もしくは非置換のカルバゾリル基、置換もしくは非置換のフェナントリジニル基、置換もしくは非置換のアクリジニル基、置換もしくは非置換のフェナントロリニル基、置換もしくは非置換のフェナジニル基、置換もしくは非置換のベンゾイミダゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のイソベンゾチアゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾオキサゾリル基、置換もしくは非置換のイソベンゾオキサゾリル基、置換もしくは非置換のトリアゾリル基、置換もしくは非置換のテトラゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のジベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のベンゾカルバゾリル基、置換もしくは非置換のジベンゾカルバゾリル基、置換もしくは非置換のジベンゾシロリル基、置換もしくは非置換のチアジアゾリル基、置換もしくは非置換のイミダゾピリジニル基および置換もしくは非置換のイミダゾピリミジニル基からなる群より選択される基である。
【0064】
前記Ar
21〜Ar
24、Ar
31〜Ar
34およびAr
41〜Ar
43は、互いに独立して、前記化学式A〜Cで表される基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基または置換もしくは非置換のカルバゾリル基であることが好ましい。この際、存在してもよい置換基としては、C
6−C
20アリールアミノ基、C
1−C
20アルキル基、C
6−C
20アリール基が好ましく、ジフェニルアミノ基、C
1−C
4アルキル基、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0065】
前記化学式1−3、2H−1および3−2中、
R
21〜R
24、R
31、およびR
41〜R
44は、互いに独立して、重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
60アルキル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルケニル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルキニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基および−Si(Q
43)(Q
44)(Q
45)からなる群より選択される。Q
43〜Q
45は、本明細書に記載されたQ
1についての説明を参照する。
【0066】
例えば、前記化学式1−3、2H−1および3−2中、
R
21〜R
24、R
31、およびR
41〜R
44は、互いに独立して、
重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基および置換もしくは非置換のC
1−C
20アルコキシ基;
置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニル基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のフェナントレニル基、置換もしくは非置換のアントラセニル基、置換もしくは非置換のトリフェニレニル基、置換もしくは非置換のピレニル基、置換もしくは非置換のクリセニル基、置換もしくは非置換のピロリル基、置換もしくは非置換のチオフェニル基、置換もしくは非置換のフラニル基、置換もしくは非置換のイミダゾリル基、置換もしくは非置換のピラゾリル基、置換もしくは非置換のチアゾリル基、置換もしくは非置換のイソチアゾリル基、置換もしくは非置換のオキサゾリル基、置換もしくは非置換のイソキサゾリル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のベンゾキノリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のカルバゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾイミダゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のイソベンゾチアゾリル基、置換もしくは非置換のベンゾオキサゾリル基、置換もしくは非置換のイソベンゾオキサゾリル基、置換もしくは非置換のオキサジアゾリル基、置換もしくは非置換のトリアジニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフラニル基、置換もしくは非置換のジベンゾチオフェニル基、置換もしくは非置換のイミダゾピリジニル基および置換もしくは非置換のイミダゾピリミジニル基;ならびに
−Si(Q
43)(Q
44)(Q
45);からなる群より選択される。
【0067】
化学式2H−1中、R
31は、置換もしくは非置換のビフェニル基であることが好ましい。
【0068】
前記化学式1−3,2H−1および3−2中、
c1、c4、e1、h1およびh4は、互いに独立して、0〜4の整数であり、c2、c3、h2およびh3は、互いに独立して、0〜3の整数であってもよい。
【0069】
c1は、前記化学式1−3におけるR
21の個数を示したものであり、c1が2以上である場合、2以上のR
21は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。c2〜c4は、前記化学式1−3の構造、およびc1についての説明を参照して理解されるであろう。c1〜c4は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1であり、さらにより好ましくは0である。
【0070】
e1は、前記化学式2H−1におけるR
31の個数を示したものであり、e1が2以上である場合、2以上のR
31は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。e1は、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1または2であり、さらにより好ましくは1である。
【0071】
h1は、前記化学式3−2におけるR
41の個数を示したものであり、h1が2以上である場合、2以上のR
41は、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。h2〜h4は、前記化学式3−2の構造、およびh1についての説明を参照して理解されるであろう。h1〜h4は、互いに独立して、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1であり、さらにより好ましくは0である。
【0072】
前記化学式1−1中、Ar
21〜Ar
23において、少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−2中、Ar
21〜Ar
24のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−3中、Ar
21およびAr
22のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2H−1中、Ar
31は、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−1中、Ar
31〜Ar
34のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−2中、Ar
31〜Ar
33のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式3−1中、Ar
41〜Ar
43のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、Ar
41〜Ar
43のうち残りの基はフェニル基またはカルバゾリル基であることが好ましく、
前記化学式3−2中、Ar
41およびAr
42において、一方は前記化学式A〜Cからなる群より選択される基であり、他方は*=N−*’を含む置換もしくは非置換の窒素含有ヘテロ環基である。*=N−*’を含む窒素含有ヘテロ環基の例としてはキナゾリニル基が挙げられ、フェニル基やナフチル基などのC
6−C
20アリール基で置換されていてもよい。
【0073】
すなわち、前記化学式1−1、1−2、1−3、2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2で表される化合物は、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基を必ず含む。
【0074】
本発明の一実施形態によれば、前記第1化合物は、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される化合物であり、
前記第2化合物は、前記化学式2H−1、2D−1および2D−2のいずれかで表される化合物であり、
前記第3化合物は、*=N−*’を有する窒素含有ヘテロ環基を含み、前記化学式3−1または3−2で表される化合物である。
【0075】
本発明の実施形態によれば、前記第1化合物〜第3化合物は、互いに独立して、下記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)、1−3(1)、2H−1(1)〜2H−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)、2D−2(2)、3−1(1)〜3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物であってもよい。
【0082】
前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)、1−3(1)、2H−1(1)〜2H−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)、2D−2(2)、3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)で、
L
21〜L
24、L
31〜L
34、L
41〜L
43、b1〜b5、d1〜d4、g1〜g3、Ar
21〜Ar
24、Ar
31〜Ar
34、Ar
41〜Ar
43、R
21〜R
24、R
31、R
41〜R
44、c1〜c4、e1、h1〜h4、Q
1およびQ
2は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0083】
前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)および2D−2(2)で、Z
1〜Z
5は、互いに独立して、
重水素原子、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1−C
60アルキル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルケニル基、置換もしくは非置換のC
2−C
60アルキニル基、および置換もしくは非置換のC
1−C
60アルコキシ基;
置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3−C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC
6−C
60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC
1−C
60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価の非芳香族縮合多環基および置換もしくは非置換の一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基;ならびに
−Si(Q
33)(Q
34)(Q
35);からなる群より選択される。
【0084】
前記Q
33〜Q
35は、本明細書に記載されたQ
1についての説明を参照する。
【0085】
前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)および2D−2(2)で、f1は、0〜4の整数であり、f2は、0〜3の整数であり、f3は、0〜5の整数であり、f4は、0〜2の整数である。f1〜f4は、0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
【0086】
前記化学式1−1(1)中、Ar
22およびAr
23のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−1(2)中、Ar
22およびAr
23のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−1(3)中、Ar
21〜Ar
23のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−1(4)中、Ar
21〜Ar
23のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−2(1)中、Ar
21〜Ar
24のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式1−3(1)中、Ar
21およびAr
22のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2H−1(1)〜2H−1(4)中、Ar
31は、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−1(1)中、Ar
31〜Ar
34のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−1(2)中、Ar
31〜Ar
34のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−1(3)中、Ar
31〜Ar
34のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−1(4)中、Ar
31〜Ar
34のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−2(1)中、Ar
32およびAr
33のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式2D−2(2)中、Ar
32およびAr
33のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式3−1(1)中、Ar
41〜Ar
43のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、
前記化学式3−1(2)中、Ar
41〜Ar
43のうち少なくとも一つは、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、Ar
41〜Ar
43のうち残りの基はフェニル基またはカルバゾリル基であることが好ましく、
前記化学式3−2(1)中、Ar
41およびAr
42において、一方は前記化学式A〜Cのいずれかで表される基であり、他方は*=N−*’を含む窒素含有ヘテロ環基である。
【0087】
すなわち、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)、1−3(1)、2H−1(1)〜2H−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)、2D−2(2)、3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)で表される化合物は、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基を必ず含む。
【0088】
一実施形態によれば、前記第1化合物は、下記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれか、好ましくは1−1(3)、1−2(1)、1−3(1)または1−2(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第2化合物は、下記化学式2H−1(1)〜2H−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)および2D−2(2)のいずれか、好ましくは2D−1(1)または2H−1(4)で表される化合物であり、
前記第3化合物は、下記化学式3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれか、好ましくは3−1(2)で表される化合物である。
【0089】
本発明の一実施形態によれば、前記第1化合物〜第3化合物は、互いに独立して、下記化合物1−1〜1−12、2−1〜2−10、3−1〜3−12、4−1〜4−12および5−1〜5−9からなる群より選択される化合物であってもよい。
【0092】
本発明の一実施形態によれば、
前記第1化合物は、前記化合物1−1〜1−12および2−1〜2−10からなる群より選択される化合物であり、
前記第2化合物は、前記化合物3−1〜3−12および4−1〜4−12からなる群より選択される化合物であり、
前記第3化合物は、前記化合物5−1〜5−9からなる群より選択される化合物であってもよい。
【0093】
前記第1化合物〜前記第3化合物からなる群より選択された少なくとも2個の化合物の最低三重項エネルギーは、2.4eV以上、例えば、2.5eV以上であってもよい。最低三重項エネルギーが前記範囲を満足する場合、例えば、蛍光有機発光素子においては、TTF(triplet−triplet fusion)による発光効率向上を期待することができ、リン光有機発光素子においては、発光層で形成された三重項励起子の転移を防ぎ、素子効率低下を防止することができる。
【0094】
一方、前記第1化合物〜前記第3化合物は、非対称構造を有することができる。
【0095】
例えば、前記化学式1−1で、−(L
21)
b1−Ar
21、−(L
22)
b2−Ar
22および(L
23)
b3−Ar
23が互いに同一である場合は除き、前記化学式1−2で、−(L
21)
b1−Ar
21、−(L
22)
b2−Ar
22、−(L
23)
b3−Ar
23および(L
24)
b4−Ar
24が互いに同一である場合は除き、前記化学式2D−1で、−(L
31)
d1−Ar
31、−(L
32)
d2−Ar
32、−(L
33)
d3−Ar
33および(L
34)
d4−Ar
34が互いに同一である場合は除き、前記化学式2D−1で、−(L
31)
d1−Ar
31、−(L
32)
d2−Ar
32および(L
33)
d3−Ar
33が互いに同一である場合は除き、前記化学式3−1で、−(L
41)
g1−Ar
41、−(L
42)
g2−Ar
42および(L
43)
g3−Ar
43が互いに同一である場合は除く。
【0096】
他の例として、前記化学式1−3で、−(L
23)
b3−を挟んだ2個のカルバゾール部位は、互いに異なっており、前記化学式2H−1で、−(L
31)−を挟んだ(R
31)
e1およびAr
31は、互いに異なっており、前記化学式3−2で、−(L
43)
g3−を挟んだ2個のカルバゾール部分は、互いに異なっていてもよい。
【0097】
前記第1化合物〜第3化合物は、そのような非対称構造を有することにより、有機層内分子の会合および凝集の程度を低下させることができる。従って、例えば、前記第1化合物〜第3化合物が、それぞれそれらが含まれる層にマトリックス材料として使用される場合、素子劣化を防止して素子寿命向上を期待することができる。
【0098】
一実施形態によれば、前記第1化合物は、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される化合物であり、
前記第2化合物は、前記化学式2H−1で表される化合物であり、
前記第3化合物は、前記化学式3−1または3−2で表される化合物である。
【0099】
他の実施形態によれば、前記第1化合物は、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第2化合物は、前記化学式2H−1(1)〜2H−1(4)のいずれかで表される化合物であり、
前記第3化合物は、前記化学式3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物である。
【0100】
本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、効率および寿命の向上の観点から、前記第2層が発光層であり、前記第2層がドーパントをさらに含み、前記第1層および第3層は、それぞれ前記第2層に隣接することが好ましい。 例えば、前記ドーパントは、リン光ドーパントであってもよい。前記ドーパントの例は、後述のところを参照する。
【0101】
一実施形態によれば、前記第1化合物は、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される化合物であり、
前記第2化合物は、前記化学式2D−1または2D−2で表される化合物であり、
前記第3化合物は、前記化学式3−1または3−2で表される化合物である。
【0102】
他の実施形態によれば、前記第1化合物は、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第2化合物は、前記化学式2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)および2D−2(2)のいずれかで表される化合物であり、
前記第3化合物は、前記化学式3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物である。
【0103】
本発明の他の実施形態に係る有機発光素子は、効率および寿命の向上の観点から、前記第2層が発光層であり、前記第2層は、ホストをさらに含み、前記第1層および第3層は、それぞれ前記第2層に隣接することが好ましい。例えば、前記ホストは、蛍光ホストであってもよい。前記ホストの例は、後述のところを参照する。
【0104】
一実施形態によれば、
前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と前記第2化合物とは、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化学式2H−1、2D−1、2D−2、3−1および3−2のいずれかで表される化合物である。
【0105】
例えば、前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と前記第2化合物とは、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化学式2H−1(1)〜2H−1(4)、2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)、2D−2(2)、3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物である。
【0106】
他の実施形態によれば、
前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と前記第2化合物とは、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化学式2H−1、3−1および3−2のいずれかで表される化合物である。
【0107】
さらに他の実施形態によれば、前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と前記第2化合物は、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化学式2H−1(1)〜2H−1(4)、3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物である。
【0108】
本発明のさらに他の実施形態に係る有機発光素子は、効率および寿命の向上の観点から、前記第3層が発光層であり、前記第3層がドーパントをさらに含み、前記第2層が前記第3層に隣接してもよい。 例えば、前記ドーパントは、リン光ドーパントであってもよい。
【0109】
他の実施形態によれば、前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と前記第2化合物とは、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化学式2D−1または2D−2で表される化合物である。
【0110】
さらに他の実施形態によれば、前記第1化合物および前記第2化合物は、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)および1−3(1)のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と第2化合物とは、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化学式2D−1(1)〜2D−1(4)、2D−2(1)、2D−2(2)、3−1(1)、3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される化合物である。
【0111】
本発明のさらに他の一実施形態に係る有機発光素子は、効率および寿命の向上の観点から、前記第3層が発光層であり、前記第3層がホストをさらに含み、前記第2層が前記第3層に隣接することが好ましい。
【0112】
例えば、前記ホストは、蛍光ホストであってもよい。
【0113】
本発明の一実施形態によれば、
前記第1化合物および前記第2化合物は、互いに独立して、前記化合物1−1〜1−12、2−1〜2−10のいずれかで表される化合物であり、
前記第1化合物と前記第2化合物とは、互いに異なっており、
前記第3化合物は、前記化合物3−1〜3−12、4−1〜4−12、および5−1〜5−9からなる群より選択される化合物である。
【0114】
本発明に係る有機発光素子の正孔輸送層は、前記化学式1−1〜1−3のいずれかで表される1以上の化合物を含むことが好ましい。詳細には、本発明に係る有機発光素子の正孔輸送層は、前記化学式1−1(1)〜1−1(4)、1−2(1)、1−3(1)のいずれかで表される1以上の化合物を含むことが好ましい。より詳細には、本発明に係る有機発光素子の正孔輸送層は、好ましくは前記化合物1−1〜1−12および2−1〜2−10のいずれかで表される1以上の化合物を含むことが好ましい。
【0115】
本発明に係る有機発光素子の電子輸送層は、前記化学式3−1または3−2のいずれかで表される1以上の化合物を含むことが好ましく、前記化学式3−2で表される1以上の化合物を含むことがさらに好ましい。詳細には、本発明の実施形態に係る有機発光素子の電子輸送層は、前記化学式3−1(1)〜3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される1以上の化合物を含むことが好ましく、前記化学式3−1(2)で表される1以上の化合物を含むことがより好ましい。より詳細には、本発明に係る有機発光素子の電子輸送層は、前記化合物5−1〜5−8からなる群より選択される1以上の化合物を含むことが好ましい。
【0116】
本発明に係る有機発光素子の発光層は、前記化学式2H−1、3−1および3−2のいずれかで表される1以上の化合物をホストとして含むことが好ましい。詳細には、本発明に係る有機発光素子の発光層には、前記化学式2H−1(1)〜2H−1(4)、3−1(1)〜3−1(2)および3−2(1)のいずれかで表される1以上の化合物をホストとして含むことが好ましい。より詳細には、本発明に係る有機発光素子は、前記化合物4−1〜4−12および5−1〜5−9からなる群より選択される1以上の化合物をホストとして含むことが好ましい。
【0117】
本発明に係る有機発光素子の発光層は、前記化学式2D−1または2D−2のいずれかで表される1以上の化合物をドーパントとして含むことが好ましく、前記化学式2D−1で表される1以上の化合物をドーパントとして含むことがより好ましい。詳細には、本発明に係る有機発光素子の発光層は、前記化学式2D−1(1)〜2D−1(4)および2D−2(1)〜2D−2(2)のいずれかで表される1以上の化合物をドーパントとして含むことが好ましく、前記化学式2D−1(1)で表される1以上の化合物をドーパントとして含むことがより好ましい。より詳細には、本発明に係る有機発光素子は、好ましくは前記化合物3−1〜3−10からなる群より選択される少なくとも1以上の化合物をドーパントとして含むことが好ましい。
【0118】
前記有機発光素子は、前記化学式A〜Cのいずれかで表される基を含む化合物を、第1層〜第3層のいずれについても導入することにより、分子構造類似性によって電荷の移動を円滑にし、3層間の界面特性が向上し、有機発光素子の安定性および寿命を向上させるという効果を達成することができる。
【0119】
以下、
図1を参照し、本発明の一実施形態に係る有機発光素子の構造および製造方法について説明すれば、次の通りである。
【0120】
図1は、前記有機発光素子の一実施形態の構造を概略的に示した図面である。
【0121】
図1の有機発光素子10は、第1電極110、第1層130、第2層150、第3層170および第2電極190が順に積層された構造を有する。なお、第3層170と第2電極190との間には、電子注入層、電子輸送層等の他の層が1つ以上存在してもよい。
【0122】
図1の第1電極110の下部、または第2電極190の上部には、基板が追加して配置される。前記基板は、機械的強度、熱安定性、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性および防水性に優れるガラス基板または透明プラスチック基板を使用することができる。
【0123】
本発明の一実施形態によれば、第1層130は正孔輸送層であり、第2層150は発光層であり、第3層170は電子輸送層である。
【0124】
本発明の他の実施形態によれば、第1層130および第2層150はいずれも正孔輸送層であり、第3層170は発光層である。
【0125】
前記第1電極110は、例えば、基板上部に、第1電極用物質を、蒸着法またはスパッタリング法などを利用して提供することによって形成される。前記第1電極110がアノードである場合、正孔注入が容易になるように、第1電極用物質は、高い仕事関数を有する物質のうちから選択される。前記第1電極110は、反射型電極、半透過型電極または透過型電極であってもよい。第1電極用物質としては、透明であって伝導性に優れる酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO
2)、酸化亜鉛(ZnO)などを利用することができる。または、半透過型電極または反射型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質として、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)のうち少なくとも一つを選択することができる。
【0126】
前記第1電極110は、単層、または複数層を有する多層の構造を有することができる。例えば、前記第1電極110は、ITO/Ag/ITOの3層構造を有することができるが、それに限定されるものではない。
【0127】
前記第1電極110の上部には、第1層130、第2層150および第3層170が順に積層されている。
【0128】
前記第1層は第1化合物を含み、前記第2層は第2化合物を含み、前記第3層は第3化合物を含む。前記第1化合物、第2化合物および第3化合物についての説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0129】
第1層の成膜方法は、特に制限されず、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir−Blodgett)法、インクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写法(LITI:laser induced thermal imaging)のような多様な方法を利用することができる。第2層および第3層の成膜方法についても同様である。
【0130】
図1には図示されていないが、前記第1電極と前記第1層との間には、正孔注入層が追加して具備されてもよい。
【0131】
前記有機発光素子が正孔注入層を含む場合、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir−Blodgett)法、インクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写法(LITI:laser induced thermal imaging)のような多様な方法を利用し、前記第1電極110上部に、前記正孔注入層を形成することができる。
【0132】
真空蒸着法によって正孔注入層を形成する場合、蒸着条件は、例えば、100〜500℃の蒸着温度、10
−8〜10
−3torrの真空度、および0.01〜100Å/secの蒸着速度の範囲内で、蒸着する正孔注入層用化合物、および形成する正孔注入層構造を考慮して選択される。
【0133】
スピンコーティング法によって正孔注入層を形成する場合、コーティング条件は、2,000〜5,000rpmのコーティング速度、および80〜200℃の熱処理温度の範囲内で、蒸着する正孔注入層用化合物、および形成する正孔注入層構造を考慮して選択される。
【0134】
前記正孔注入層の厚みは、100〜10,000Å、例えば、100〜1,000Åであってもよい。
【0135】
前記第1層、第2層および第3層の形成方法は、正孔注入層の形成方法と同様である。
【0136】
前記第1層は、前記第1化合物以外に、m−MTDATA、TDATA、2−TNATA、NPB、β−NPB、TPD、spiro−TPD、spiro−NPB、メチル化NPB、TAPC、HMTPD、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)およびポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)からなる群より選択された少なくとも一つをさらに含んでもよい。
【0138】
前記第1層は、前述のような物質以外に、導電性向上のために、電荷生成物質をさらに含んでもよい。前記電荷生成物質は、前記第1層内に、均一にまたは不均一に分散している。
【0139】
前記電荷生成物質は、例えば、p−ドーパントであってもよい。前記p−ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物およびシアノ基含有化合物のうち一つであってもよいが、それらに限定されるものではない。例えば、前記p−ドーパントの非制限的な例としては、テトラシアノキノンジメタン(TCNQ)および化合物HT−D2のようなキノン誘導体;タングステン酸化物およびモリブデン酸化物のような金属酸化物;および下記化合物HT−D1などを有することができるが、それらに限定されるものではない。
【0141】
前記第1層が正孔輸送層である場合、その厚みは、好ましくは50〜2,000Å、より好ましくは100〜1,500Å、さらにより好ましくは500〜1,500Å、特に好ましくは1,000〜1,500Åである。
【0142】
一実施形態によれば、前記第2層が発光層であり、前記第1層および前記第3層は、それぞれ前記第2層に隣接することが好ましい。
【0143】
他の実施形態によれば、前記第3層が発光層であり、前記第2層が前記第3層に隣接することが好ましい。
【0144】
前記有機発光素子10がフルカラー有機発光素子である場合、発光層は、個別副画素別に、赤色発光層、緑色発光層および青色発光層としてパターニングされる。または、前記発光層は、赤色発光層、緑色発光層および青色発光層が積層された構造を有するか、あるいは赤色光発出物質、緑色光発出物質および青色光放出物質が層区分なしに混合された構造を有し、白色光を放出することができる。
【0145】
例えば、前記第2層が発光層である場合、前記発光層は、前記第2化合物以外に、ホストまたはドーパントをさらに含んでもよい。言い換えれば、第2化合物をホストとして用いる場合は、ドーパントをさらに含んでもよいし、第2化合物をドーパントとして用いる場合は、ホストをさらに含んでもよい。
【0146】
他の例として、前記第3層が発光層である場合、前記発光層は、前記第3化合物以外に、ホストまたはドーパントをさらに含んでもよい。言い換えれば、第3化合物をホストとして用いる場合は、ドーパントをさらに含んでもよいし、第3化合物をドーパントとして用いる場合は、ホストをさらに含んでもよい。
【0147】
前記ホストは、下記化学式301で表される化合物を含んでもよい。
【0149】
前記化学式301で、
Ar
301は、
置換もしくは非置換のナフタレン、置換もしくは非置換のヘプタレン、置換もしくは非置換のフルオレン、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレン、置換もしくは非置換のベンゾフルオレン、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレン、置換もしくは非置換のフェナレン、置換もしくは非置換のフェナントレン、置換もしくは非置換のアントラセン、置換もしくは非置換のフルオランテン、置換もしくは非置換のトリフェニレン、置換もしくは非置換のピレン、置換もしくは非置換のクリセン、置換もしくは非置換のナフタセン、置換もしくは非置換のピセン、置換もしくは非置換のペリレン、置換もしくは非置換のペンタフェンおよび置換もしくは非置換のインデノアントラセンからなる群より選択される化合物から誘導される基であり、
L
301は、前記L
21と同様であり、
R
301は、
置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基および置換もしくは非置換のC
1−C
20アルコキシ基;
置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニル基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のフェナントレニル基、置換もしくは非置換のアントラセニル基、置換もしくは非置換のピレニル基、置換もしくは非置換のクリセニル基、置換もしくは非置換のピリジニル基、置換もしくは非置換のピラジニル基、置換もしくは非置換のピリミジニル基、置換もしくは非置換のピリダジニル基、置換もしくは非置換のキノリニル基、置換もしくは非置換のイソキノリニル基、置換もしくは非置換のキノキサリニル基、置換もしくは非置換のキナゾリニル基、置換もしくは非置換のカルバゾリル基および置換もしくは非置換のトリアジニル基からなる群より選択され、
xb1は、0〜3の整数であり、
xb2は、1〜4の整数である。xb2が2以上の場合、[(L
301)
xb1−R
301]
xb2は、同一であっても異なるものであってもよい。
【0150】
例えば、前記化学式301で、
L
301は、
置換もしくは非置換のフェニレン基、置換もしくは非置換のナフチレン基、置換もしくは非置換のフルオレニレン基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニレン基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニレン基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニレン基、置換もしくは非置換のフェナントレニレン基、置換もしくは非置換のアントラセニレン基、置換もしくは非置換のピレニレン基および置換もしくは非置換のクリセニレン基からなる群より選択され、
R
301は、
置換もしくは非置換のC
1−C
20アルキル基および置換もしくは非置換のC
1−C
20アルコキシ基;ならびに
置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のビフェニル基、置換もしくは非置換のターフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフルオレニル基、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレニル基、置換もしくは非置換のベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のジベンゾフルオレニル基、置換もしくは非置換のフェナントレニル基、置換もしくは非置換のアントラセニル基、置換もしくは非置換のピレニル基およびクリセニル基;からなる群より選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0151】
例えば、前記ホストは、下記化学式301Aで表される化合物を含んでもよい:
【0153】
前記化学式301で表される化合物は、下記化合物H1〜H49のうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない:
【0158】
または前記ホストは、下記化合物のうち一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない:
【0160】
前記ドーパントは、リン光ドーパントであってもよい。
【0161】
前記リン光ドーパントは、下記化学式401で表される有機金属錯体を含んでもよい:
【0163】
前記化学式401で、
Mは、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、オスミウム(Os)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)およびツリウム(Tm)からなる群より選択され、
X
401〜X
404は、互いに独立して、窒素原子または炭素原子であり、
A
401環およびA
402環は、互いに独立して、置換もしくは非置換のベンゼン、置換もしくは非置換のナフタレン、置換もしくは非置換のフルオレン、置換もしくは非置換のスピロ−フルオレン、置換もしくは非置換のインデン、置換もしくは非置換のピロール、置換もしくは非置換のチオフェン、置換もしくは非置換のフラン(furan)、置換もしくは非置換のイミダゾール、置換もしくは非置換のピラゾール、置換もしくは非置換のチアゾール、置換もしくは非置換のイソチアゾール、置換もしくは非置換のオキサゾール、置換もしくは非置換のイソキサゾール(isooxazole)、置換もしくは非置換のピリジン、置換もしくは非置換のピラジン、置換もしくは非置換のピリミジン、置換もしくは非置換のピリダジン、置換もしくは非置換のキノリン、置換もしくは非置換のイソキノリン、置換もしくは非置換のベンゾキノリン、置換もしくは非置換のキノキサリン、置換もしくは非置換のキナゾリン、置換もしくは非置換のカルバゾール、置換もしくは非置換のベンゾイミダゾール、置換もしくは非置換のベンゾフラン(benzofuran)、置換もしくは非置換のベンゾチオフェン、置換もしくは非置換のイソベンゾチオフェン、置換もしくは非置換のベンゾオキサゾール、置換もしくは非置換のイソベンゾオキサゾール、置換もしくは非置換のトリアゾール、置換もしくは非置換のオキサジアゾール、置換もしくは非置換のトリアジン、置換もしくは非置換のジベンゾフラン(dibenzofuran)、および置換もしくは非置換のジベンゾチオフェンからなる群より選択され、
L
401は、有機リガンドであり、
xc1は、1〜3の整数であり、
xc2は、0〜3の整数である。
【0164】
前記L
401は、任意の一価、二価または三価の有機リガンドであってもよい。例えば、L
401は、ハロゲンリガンド(例えば、Cl、F)、ジケトンリガンド(例えば、アセチルアセトネート、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオネート、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート、ヘキサフルオロアセトネート)、カルボン酸リガンド(例えば、ピコリネート、ジメチル−3−ピラゾールカルボキシレート、ベンゾエート)、カーボンモノオキサイドリガンド、イソニトリルリガンド、シアノリガンドおよび亜リン酸リガンド(例えば、ホスフィン、ホスファイト)からなる群より選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0165】
前記化学式401中、A
401が2以上の置換基を有する場合、A
401の2以上の置換基を互いに結合し、飽和環または不飽和環を形成することができる。
【0166】
前記化学式401中、A
402が2以上の置換基を有する場合、A
402の2以上の置換基を互いに結合し、飽和環または不飽和環を形成することができる。
【0167】
前記化学式401中、xc1が2以上である場合、化学式401で、下記化学式で表されるリガンドは、互いに同一であっても、あるいは異なっていてもよい。
【0169】
前記化学式401で、xc1が2以上である場合、A
401およびA
402は、それぞれ隣接する他のリガンドのA
401およびA
402とそれぞれ直接、または連結基(例えば、C
1−C
5アルキレン基、−N(R’)−(ここで、R’は、C
1−C
10アルキル基またはC
6−C
20アリール基である)、または−C(=O)−)を挟んで連結される。
【0170】
前記リン光ドーパントは、例えば、下記化合物PD1〜PD21、およびPD76からなる群より選択されるが、それらに限定されるものではない:
【0175】
例えば、前記第2層が発光層であり、前記発光層が、前記第2化合物および前記ドーパントを含む場合、ドーパントの含量は、第2化合物100重量部に対して、0.01〜15重量部、1〜10重量部、または5〜10重量部の範囲で選択されるが、それに限定されるものではない。
【0176】
他の例として、前記第2層が発光層であり、前記発光層が、前記ホストおよび前記第2化合物を含む場合、第2化合物の含量は、前記ホスト100重量部に対して、0.01〜15重量部、1〜10重量部、または5〜10重量部の範囲で選択されるが、それに限定されるものではない。
【0177】
さらに他の例として、前記第3層が発光層であり、前記発光層が、前記ホストおよび前記第3化合物を含む場合、第3化合物の含量は、前記ホスト100重量部に対して、0.01〜15重量部、1〜10重量部、または5〜10重量部の範囲で選択されるが、それに限定されるものではない。
【0178】
さらに他の例として、前記第3層が発光層であり、前記発光層が、前記ドーパントおよび前記第3化合物を含む場合、第3化合物の含量は、前記ホスト100重量部に対して、0.01〜15重量部、1〜10重量部、または5〜10重量部の範囲で選択されるが、それに限定されるものではない。
【0179】
前記発光層の厚みは、好ましくは100〜1,000Å、より好ましくは200〜600Å、さらにより好ましくは300〜500Åである。前記発光層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的に駆動電圧が上昇することなく、優秀な発光特性を示すことができる。
【0180】
図1には図示されていないが、前記第2層が発光層である場合、前記第2電極と前記第3層との間に、電子注入を容易にする電子注入層がさらに具備され、前記電子注入層は、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法、インクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写法(LITI)のような多様な方法を利用し、前記第3層上部に形成される。真空蒸着法およびスピンコーティング法によって電子注入層を形成する場合、電子注入層の蒸着条件およびコーティング条件は、前記正孔注入層の蒸着条件およびコーティング条件を参照する。
【0181】
前記電子注入層は、LiF、NaCl、CsF、Li
2O、BaOおよびLiQからなる群より選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0182】
前記電子注入層の厚みは、好ましくは1〜100Å、より好ましくは3〜90Å、さらにより好ましくは10〜50Åである。前記電子注入層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的に駆動電圧が上昇することなく、満足すべき電子注入特性を得ることができる。
【0183】
他の実施形態によれば、前記第3層が発光層である場合、前記第3層と前記第2電極との間には、電子輸送層および電子注入層からなる群より選択された少なくとも1層がさらに具備される。電子注入層についての説明は、前述のところを参照する。
【0184】
前記電子輸送層は、前記BCP、Bphen、および下記Alq3、BAlq、TAZおよびNTAZのうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0186】
前記電子輸送層の厚みは、好ましくは100〜1,000Å、より好ましくは150〜500Å、さらにより好ましくは200〜400Åである。前記電子輸送層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的に駆動電圧が上昇することなく、満足すべき電子輸送特性を得ることができる。また、前記第2層が発光層であり、前記第3層が電子輸送層であってもよい。
【0187】
前記電子輸送層は、前述のような物質以外に、金属含有物質をさらに含んでもよい。
【0188】
前記金属含有物質は、Li錯体を含んでもよい。前記Li錯体は、例えば、下記化合物ET−D1(リチウムキノレート(LiQ))またはET−D2を含んでもよい。
【0190】
前記第2電極190は、電子注入電極であるカソードであってもよいが、このとき、前記第2電極190用物質としては、低い仕事関数を有する、金属、合金、電気伝導性化合物、およびそれらの混合物を使用することができる。第2電極190用物質の具体的な例としては、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)などが含まれる。または、前記第2電極190用物質としては、ITOまたはIZOなどを使用することができる。前記第2電極190は、半透過型電極または透過型電極であってもよい。
【0191】
本明細書において、C
1−C
60アルキル基は、C
1−C
60線状または分枝状の脂肪族炭化水素一価基を意味し、具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter−ブチル基、ペンチル基、iso−アミル基、ヘキシル基などが含まれる。本明細書において、C
1−C
60アルキレン基は、前記C
1−C
60アルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0192】
本明細書において、C
1−C
60アルコキシ基は、−OA
101(ここで、A
101は、前記C
1−C
60アルキル基であり、具体的な例は上記のとおりである)の化学式を有する一価基を意味し、その具体的な例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基などが含まれる。
【0193】
本明細書において、C
2−C
60アルケニル基は、前記C
2−C
60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素二重結合を含んだ炭化水素基を意味し、その具体的な例としては、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基などが含まれる。本明細書において、C
2−C
60アルケニレン基は、前記C
2−C
60アルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0194】
本明細書において、C
2−C
60アルキニル基は、前記C
2−C
60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素三重結合を含んだ炭化水素基を意味し、その具体的な例としては、エチニル基(ethynyl)、プロピニル基(propynyl)などが含まれる。本明細書において、C
2−C
60アルキニレン基は、前記C
2−C
60アルキニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0195】
本明細書において、C
3−C
10シクロアルキル基は、C
3−C
10一価飽和炭化水素単環式基を意味し、その具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などを含む。本明細書において、C
3−C
10シクロアルキレン基は、前記C
3−C
10シクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0196】
本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基は、N、O、PおよびSからなる群より選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含んだC
1−C
10一価単環式基を意味し、その具体例としては、テトラヒドロフラニル基(tetrahydrofuranyl)、テトラヒドロチオフェニル基などを含む。本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基は、前記C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0197】
本明細書において、C
3−C
10シクロアルケニル基は、C
3−C
10一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有するが、芳香族性(aromacity)を有さない基を意味し、その具体例としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基などを含む。本明細書において、C
3−C
10シクロアルケニレン基は、前記C
3−C
10シクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0198】
本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基は、N、O、PおよびSからなる群より選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含んだC
1−C
10一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有する。前記C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基の具体例としては、2、3−ヒドロフラニル基、2、3−ヒドロチオフェニル基などを含む。本明細書において、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基は、前記C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0199】
本明細書において、C
6−C
60アリール基は、C
6−C
60炭素環芳香族系を有する一価基を意味し、C
6−C
60アリーレン基は、C
6−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。
【0200】
前記C
6−C
60非縮合(non−condensed)アリーレン基は、2以上の環を有さないC
6−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。前記C
6−C
60縮合多環(condensed polycyclic)アリーレン基は、2以上の環を有するC
6−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。
【0201】
前記C
6−C
60アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基などを含む。
【0202】
前記C
6−C
60非縮合アリーレン基の具体例としては、フェニレン基などを含む。前記C
6−C
60縮合多環アリーレン基は、ナフチレン基、アントラセニレン基、フェナントレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基などを含む。
【0203】
前記C
6−C
60アリール基およびC
6−C
60アリーレン基が2以上の環を含む場合、前記2以上の環は、互いに融合される。
【0204】
本明細書において、C
1−C
60ヘテロアリール基は、N、O、PおよびSからなる群より選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、C
1−C
60炭素環芳香族系を有する一価基を意味し、C
1−C
60ヘテロアリーレン基は、N、O、PおよびSからなる群より選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、C
1−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。
【0205】
前記C
1−C
60非縮合ヘテロアリーレン基は、N、O、PおよびSからなる群より選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、2以上の環を有さないC
1−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。前記C
1−C
60縮合多環ヘテロアリーレン基は、N、O、PおよびSからなる群より選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、2以上の環を有するC
1−C
60炭素環芳香族系を有する二価基を意味する。
【0206】
前記C
1−C
60ヘテロアリール基の具体例としては、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基などを含む。
【0207】
前記C
1−C
60非縮合ヘテロアリーレン基の具体例としては、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基などを含む。前記C
1−C
60縮合多環ヘテロアリーレン基の具体例としては、キノリニレン基、イソキノリニレン基、キノキサリニレン基、フタラジニレン基などを含む。前記C
1−C
60ヘテロアリール基およびC1−C60ヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は、互いに融合される。
【0208】
本明細書において、C
6−C
60アリールオキシ基は、−OA
102(ここで、A
102は、前記C
6−C
60アリール基である)を示し、前記C
6−C
60アリールチオ基(arylthio)は、−SA
103(ここで、A
103は、前記C
6−C
60アリール基である)を示す。
【0209】
本明細書において、一価の非芳香族縮合多環基は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素のみを含み、分子全体が非芳香族性(non−aromacity)を有する一価基(例えば、C
8−C
60)を意味する。前記一価の非芳香族縮合多環基の具体例としては、フルオレニル基などを含む。本明細書において、二価の非芳香族縮合多環基は、前記一価の非芳香族縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0210】
本明細書において、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基(non−aromatic condensed heteropolycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素以外に、N、O、PおよびSからなる群より選択されたヘテロ原子を含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基(例えば、C
2−C
60)を意味する。前記一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基は、カルバゾリル基などを含む。本明細書において、二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基は、前記一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0211】
本明細書において、置換されたC
3−C
10シクロアルキレン基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC
3−C
10シクロアルケニレン基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC
6−C
60アリーレン基、置換されたC
6−C
60非縮合アリーレン基、置換されたC
6−C
60縮合多環アリーレン基、置換されたC
1−C
60ヘテロアリーレン基、置換されたC
1−C
60非縮合ヘテロアリーレン基、置換されたC
1−C
60縮合多環ヘテロアリーレン基、置換された二価非芳香族縮合多環基、置換された二価非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC
1−C
60アルキル基、置換されたC
2−C
60アルケニル基、置換されたC
2−C
60アルキニル基、置換されたC
1−C
60アルコキシ基、置換されたC
3−C
10シクロアルキル基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC
3−C
10シクロアルケニル基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC
6−C
60アリール基、置換されたC
6−C
60アリールオキシ基、置換されたC
6−C
60アリールチオ基、置換されたC
1−C
60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、および置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、およびC1−C60アルコキシ基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、およびSi(Q
13)(Q
14)(Q
15)からなる群より選択された少なくとも一つで置換された、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基およびC
1−C
60アルコキシ基;
C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基およびターフェニル基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、ターフェニル基、およびSi(Q
23)(Q
24)(Q
25)からなる群より選択された少なくとも一つで置換された、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
6−C
60アリールオキシ基、C
6−C
60アリールチオ基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基および一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
−Si(Q
33)(Q
34)(Q
35);からなる群より選択され、
前記Q
13〜Q
15、Q
23〜Q
25、およびQ
33〜Q
35は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、C
3−C
10シクロアルキル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3−C
10シクロアルケニル基、C
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6−C
60アリール基、C
1−C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、およびターフェニル基からなる群より選択される。
【0212】
例えば、前記置換されたC
3−C
10シクロアルキレン基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC
3−C
10シクロアルケニレン基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC
6−C
60アリーレン基、置換されたC
6−C
60非縮合アリーレン基、置換されたC
6−C
60縮合多環アリーレン基、置換されたC
1−C
60ヘテロアリーレン基、置換されたC
1−C
60非縮合ヘテロアリーレン基、置換されたC
1−C
60縮合多環ヘテロアリーレン基、置換された二価非芳香族縮合多環基、置換された二価非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC
1−C
60アルキル基、置換されたC
2−C
60アルケニル基、置換されたC
2−C
60アルキニル基、置換されたC
1−C
60アルコキシ基、置換されたC
3−C
10シクロアルキル基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC
3−C
10シクロアルケニル基、置換されたC
1−C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC
6−C
60アリール基、置換されたC
6−C
60アリールオキシ基、置換されたC
6−C
60アリールチオ基、置換されたC
1−C
60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、および置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、およびC
1−C
60アルコキシ基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ−フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、チアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、およびSi(Q
13)(Q
14)(Q
15)からなる群より選択された少なくとも一つで置換された、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基およびC
1−C
60アルコキシ基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ−フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、チアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基およびイミダゾピリミジニル基;
重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ−フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、チアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、およびSi(Q
23)(Q
24)(Q
25)からなる群より選択された少なくとも一つで置換された、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ−フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、チアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基およびイミダゾピリミジニル基;並びに
−Si(Q
33)(Q
34)(Q
35);からなる群より選択され、
前記Q
13〜Q
15、Q
23〜Q
25、およびQ
33〜Q
35は、互いに独立して、水素、重水素、−F、−Cl、−Br、−I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C
1−C
60アルキル基、C
2−C
60アルケニル基、C
2−C
60アルキニル基、C
1−C
60アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ−フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、チアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、およびイミダゾピリミジニル基からなる群より選択される。
【0213】
本明細書において、「Ph」は、フェニル基を意味し、「Me」は、メチル基を意味し、「Et」は、エチル基を意味し、「ter−Bu」または「But」は、tert−ブチル基を意味する。
【0214】
本明細書において、「ビフェニル基」は、2個のベンゼンが単結合で互いに連結されている一価基を意味し、「ターフェニル基」は、3個のベンゼンが単結合で互いに連結されている一価基を意味する。
【実施例】
【0215】
以下、合成例および実施例を挙げ、本発明の一具現例による有機発光素子について、さらに具体的に説明する。下記合成例において、「Aの代わりにBを使用した」という表現中、Aのモル当量とBのモル当量は、互いに同一である。
【0216】
<合成例>
[合成例1:化合物1−3の合成]
【0217】
【化18】
【0218】
(中間体1−3の合成)
中間体1−1 0.04mol、中間体1−2 0.04mol、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム2mmol、2M K
2CO
3水溶液20mL、エタノール20mLおよびトルエン50mLを混合した後、120℃に加熱させながら、4時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製して中間体1−3を得た。
【0219】
(中間体1−4の合成)
中間体1−3 0.03molを入れ、テトラヒドロフラン(THF)100mLを入れて−78℃に冷却させた。2.5M n−ブチルリチウム0.07molを入れ、1時間後イソプロピルボレート0.07molを入れて17時間還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、濾過液を減圧濃縮し、中間体1−4を得た。
【0220】
(化合物1−3の合成)
中間体1−4 0.02mol、4−ブロモ−ジベンゾ[b,d]フラン0.03mol、Pd(PPh
3)
4 1mmol、K
2CO
3 0.04molおよびトルエン100mL、EtOH 25mL、H
2O
2 5mlを入れ、13時間還流撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、化合物1−3を得た:
T
1(化合物1−3)=2.2eV。
【0221】
[合成例2:化合物2−8の合成]
【0222】
【化19】
【0223】
(化合物2−8の合成)
中間体2−1 0.02mol、中間体2−2 0.02mol、ナトリウムt−ブトキシド0.06mol、トリ−tert−ブチルホスフィン1mmolをトルエン100mlに溶解させ、Pd(dba)
2 1mmolを入れた後、窒素雰囲気下で12時間還流撹拌させる。反応終了後、トルエンと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をノルマルヘキサン/ジクロロメタン(2:1体積比)でカラムクロマトグラフィで精製し、化合物2−8を得た:
T
1(化合物2−8)=2.6eV。
【0224】
[合成例3:化合物3−1の合成]
【0225】
【化20】
【0226】
(化合物3−1の合成)
中間体3−1 0.05mol、中間体3−2 0.02mol、ナトリウムt−ブトキシド0.8mol、トリ−tert−ブチルホスフィン1mmolをトルエン100mlに溶解させ、Pd(dba)
2 2mmolを入れた後、窒素雰囲気下で12時間還流撹拌させる。反応終了後、トルエンと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、目的化合物3−1を得た:
T
1(化合物3−1)=2.0eV。
【0227】
[合成例4:化合物4−5の合成]
【0228】
【化21】
【0229】
(中間体4−1の合成)
1−ブロモ−2−ニトロベンゼン0.02mol、ジベンゾ[b,d]フラン−3−イルボロン酸0.022mol、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム1mmol、2M K
2CO
3水溶液30mL、エタノール30mLおよびトルエン60mLを混合した後120℃に加熱させながら4時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体4−1を得た。
【0230】
(中間体4−2の合成)
中間体4−1 0.02mol、トリエチルホスファイト60mLおよび1,2−ジクロロベンゼン30mLを混合した後、150℃に加熱して12時間撹拌した。反応終了後、蒸留(distillation)装置を利用して、未反応トリエチルホスファイトと1,2−ジクロロベンゼンとを除去した後、反応終了後、酢酸エチルと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体4−2を得た。
【0231】
(化合物4−5の合成)
NaH 4mmolをジメチルホルムアミドに溶解させて撹拌した。中間体4−2 3mmolをジメチルホルムアミドに溶解させた後、撹拌させるNaH溶液に添加し、1時間撹拌した。2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン3.5mmolをDMFに溶解させた後で撹拌し、1時間撹拌した反応物を添加して室温で24時間撹拌した。反応終了後、生成された固体を取り出した後、酢酸エチルで洗浄し、カラムクロマトグラフィで精製し、目的化合物4−5を得た:
T
1(化合物4−5)=2.5eV。
【0232】
[合成例5:化合物5−3の合成]
【0233】
【化22】
【0234】
(中間体5−1の合成)
250mL丸フラスコに、ジベンゾフラン−4−イルボロン酸0.04mol、1−ブロモ−3−ヨードベンゼン0.05mol、Pd(PPh
3)
4 2mmol、K
2CO
3 0.08mol、トルエン(100mL)、EtOH(25mL)およびH
2O(25mL)を入れて4時間還流撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体5−1を得た。
【0235】
(中間体5−2の合成)
500mL丸フラスコに、中間体5−1 0.03molを入れ、THF 100mLを入れて−78℃に冷却させた。2.5M n−ブチルリチウム0.05molを入れ、1時間後、イソプロピルボレート0.05molを入れて17時間還流撹拌した。反応終了後、酢酸エチルと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、濾過液を減圧濃縮し、中間体5−2を得た。
【0236】
(中間体5−3の合成)
1L丸フラスコに中間体5−2 0.02mol、1−フェニル−3,5−ジクロロピリミジン0.03mol、Pd(PPh
3)
4 1mmol、K
2CO
3 0.04mol、およびトルエン100mL、EtOH
2 5mL、H
2O
2 5mlを入れて13時間還流撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体5−3を得た。
【0237】
(化合物5−3の合成)
中間体5−3 0.01mol、(3−(9−カルバゾール−9−イル)フェニル)ボロン酸0.012mol、NaH 0.015molおよびジメチルホルムアミド150mLを添加した後、室温で5時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルと蒸留水とで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過して濾過液を減圧濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィで精製し、化合物5−3を得た:
T
1(化合物5−3)=2.6eV。
【0238】
[実施例1−1]
15Ω/cm
2(1,200Å)厚のITO層が形成されたITOガラス基板(コーニング(Corning)社製)を、50mmX50mmX0.5mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、それぞれ15分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射し、オゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に、前記ITOガラス基板(アノード)を設けた。
【0239】
前記ITOアノード基板の上部に化合物1−9を、1,200Å厚に真空蒸着し、正孔輸送層を形成した。次に、前記正孔輸送層上部に、化合物4−5(ホスト)およびPD17(ドーパント)を、重量比95:5で共蒸着し、300Å厚の発光層を形成した。
【0240】
次に、前記発光層上部に化合物5−3を蒸着し、100Å厚の第1電子輸送層を形成した後、前記第1電子輸送層上部に、BAlq(Bis(2−methyl−8−quinolinolato−N1,O8)−(1,1’−Biphenyl−4−olato)aluminum)を真空蒸着し、300Å厚の第2電子輸送層を形成した。前記第2電子輸送層上部にLiFを蒸着し、10Å厚の電子注入層を形成した。
【0241】
その後、前記電子注入層上部にAlを蒸着し、2,000Åのカソードを形成することにより、有機発光素子を作製した。
【0242】
[実施例1−2〜1−5]
下記表1に記載された材料を使用したという点を除き、実施例1−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0243】
[比較例1−1]
発光層の形成時、化合物4−5の代わりに、CBP(4,4’−N,N’−dicarbazol−biphenyl)を使用したという点を除いては、実施例1−1と同一の方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0244】
[比較例1−2]
第1電子輸送層を形成せず、発光層上部にBAlqを真空蒸着し、400Å厚の電子輸送層を形成したという点を除いては、実施例1−1と同一の方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0245】
[実施例2−1]
15Ω/cm
2(1,200Å)厚のITO層が形成されたITOガラス基板(コーニング(Corning)社製)を、50mmX50mmX0.5mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、それぞれ15分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射し、オゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に前記ITOガラス基板(アノード)を設けた。
【0246】
前記ITOアノード基板上部に、化合物1−9を1,100Å厚に真空蒸着し、第1正孔輸送層を形成した。次に、前記第1正孔輸送層上部に、化合物2−8を100Å厚に真空蒸着し、第2正孔輸送層を形成した。前記第2正孔輸送層上部に、化合物4−5(ホスト)およびPD17(ドーパント)を、重量比95:5で共蒸着し、300Å厚の発光層を形成した。
【0247】
その後、前記発光層上部にBAlqを真空蒸着し、400Å厚の電子輸送層を形成した。前記電子輸送層上部にLiFを蒸着し、10Å厚の電子注入層を形成し、前記電子注入層上部にAlを蒸着し、2,000Åのカソードを形成することにより、有機発光素子を作製した。
【0248】
[実施例2−2〜2−5]
下記表2に記載された材料を使用したという点を除いては、実施例2−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0249】
[比較例2−1]
発光層の形成時、化合物4−5の代わりに、CBPを使用したという点を除いては、実施例2−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0250】
[比較例2−2]
第2正孔輸送層の形成時、化合物2−8の代わりに、化合物HT3を使用したという点を除いては、実施例2−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0251】
[比較例2−3]
第1正孔輸送層の形成時、化合物1−9の代わりに、N,N’−ジ−1−ナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPD)を使用し、第2正孔輸送層の形成時、化合物2−8の代わりに、化合物2−4を使用したという点を除いては、実施例2−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0252】
[実施例3−1]
15Ω/cm
2(1,200Å)厚のITO層が形成されたITOガラス基板(コーニング(Corning)社製)を、50mmX50mmX0.5mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、それぞれ15分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射し、オゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に、前記ITOガラス基板(アノード)を設けた。
【0253】
前記ITOアノード基板上部に化合物1−9を、1,200Å厚に真空蒸着し、正孔輸送層を形成した。次に、前記正孔輸送層上部に、化合物9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(ADN)(ホスト)および化合物3−1(ドーパント)を、重量比95:5で共蒸着し、300Å厚の発光層を形成した。
【0254】
次に、前記発光層上部に化合物5−3を蒸着し、100Å厚の第1電子輸送層を形成した後、前記第1電子輸送層上部にAlq3を真空蒸着し、300Å厚の第2電子輸送層を形成した。前記第2電子輸送層上部にLiFを蒸着し、10Å厚の電子注入層を形成した。
【0255】
その後、前記電子注入層上部にAlを蒸着し、2,000Åのカソードを形成することにより、有機発光素子を作製した。
【0256】
[実施例3−2〜3−5]
下記表3に記載された材料を使用したという点を除いては、実施例3−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0257】
[比較例3−1]
発光層の形成時、化合物3−1の代わりに、FD1を使用したという点を除いては、実施例3−1と同一の方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0258】
[比較例3−2]
第1電子輸送層を形成せず、発光層上部にAlq3を真空蒸着し、400Å厚の電子輸送層を形成したという点を除いては、実施例3−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0259】
[実施例4−1]
15Ω/cm
2(1,200Å)厚のITO層が形成されたITOガラス基板(コーニング(Corning)社製)を、50mm×50mm×0.5mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、それぞれ15分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射し、オゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に、前記ITOガラス基板(アノード)を設けた。
【0260】
前記ITOアノード基板上部に、化合物1−9を、1,100Å厚に真空蒸着し、第1正孔輸送層を形成した。次に、前記第1正孔輸送層上部に、化合物2−8を100Å厚に真空蒸着し、第2正孔輸送層を形成した。前記第2正孔輸送層上部に、ADNおよび化合物3−1(ドーパント)を、重量比95:5で共蒸着し、300Å厚の発光層を形成した。
【0261】
その後、前記発光層上部にAlq3を真空蒸着し、400Å厚の電子輸送層を形成した。前記電子輸送層上部にLiFを蒸着し、10Å厚の電子注入層を形成し、前記電子注入層上部にAlを蒸着し、2,000Åのカソードを形成することにより、有機発光素子を作製した。
【0262】
[実施例4−2〜4−5]
下記表4に記載された材料を使用したという点を除いては、実施例4−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0263】
[比較例4−1]
発光層の形成時、化合物3−1の代わりに、FD1を使用したという点を除いては、実施例4−1と同一の方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0264】
[比較例4−2]
第2正孔輸送層の形成時、化合物2−8の代わりに、化合物HT3を使用したという点を除いては、実施例4−1と同一の方法を使用して有機発光素子を作製した。
【0265】
<評価例1>
前記実施例1−1〜1−5、2−1〜2−5、3−1〜3−5、4−1〜4−5、比較例1−1、1−2、2−1〜2−3、3−1、3−2、4−1および4−2で作製された有機発光素子の効率およびT90寿命を、輝度計PR650を利用して測定し、その結果を表1〜4に示した。T90寿命は、150nit輝度条件下で測定した初期輝度を100%にするとき、輝度が90%まで低下するのにかかる時間を測定したものである。
【0266】
【表1】
【0267】
【表2】
【0268】
【表3】
【0269】
【表4】
【0270】
【化23】
【0271】
前記表1〜4から、実施例1−1〜1−5、2−1〜2−5、3−1〜3−5、および4−1〜4−5で製造された有機発光素子の効率および寿命は、それぞれ比較例1−1、1−2、2−1〜2−3、3−1、3−2、4−1および4−2で製造された有機発光素子の効率および寿命に比べ、優秀であるということを確認することができる。