特許第6881921号(P6881921)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881921
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】除塵機
(51)【国際特許分類】
   E02B 5/08 20060101AFI20210524BHJP
【FI】
   E02B5/08 103A
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-177254(P2016-177254)
(22)【出願日】2016年9月12日
(65)【公開番号】特開2018-44279(P2018-44279A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2019年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】392036119
【氏名又は名称】株式会社松本鉄工所
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(72)【発明者】
【氏名】笠井 真一
【審査官】 柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−068037(JP,A)
【文献】 特許第2939747(JP,B1)
【文献】 実開昭55−021359(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0020264(US,A1)
【文献】 実開昭56−163128(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 5/08
E02B 8/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用水路等に設置されているスクリーンバーに沿ってレーキを昇降させ、当該レーキにより前記スクリーンバーに捕捉された塵を掬い上げる除塵機において、
前記レーキが下端部分に取り付けられている伸縮自在な多段型伸縮アームと、
前記多段型伸縮アームを伸縮する伸縮機構と、
前記レーキの姿勢を変更する姿勢変更機構と、を有し、
前記レーキは、前記多段型伸縮アームの下端部分に回転可能に取り付けられるレーキ本体、および、前記レーキ本体に回転可能に取り付けられる爪部材を備え、
前記姿勢変更機構は、
前記レーキ本体を回転させる回転機構、および、前記レーキ本体の回転動作に連動して前記レーキ本体に対する前記爪部材の開閉動作を行わせる爪開閉機構を備え
前記回転機構は、前記レーキ本体に連結された姿勢変更用ロープと、前記姿勢変更用ロープを上下に移動させる昇降機構を備え、
前記伸縮機構は、前記多段型伸縮アームの下端部分に連結されたロープシーブに掛けられた昇降用ロープの巻き取りおよび繰り出しを行う巻取装置を備え、
前記巻取装置は、前記昇降用ロープの巻き取りおよび繰り出しと同期して前記姿勢変更用ロープの巻き取りおよび繰り出しを行い、
前記ロープシーブは、前記多段型伸縮アームの下端に取り付けられるリンク機構を介して前記レーキ本体と連結されていることを特徴とする除塵機。
【請求項2】
請求項1に記載の除塵機において、
前記回転機構は、前記レーキ本体の姿勢を、塵を掬い上げ可能な上向き姿勢、および、塵を放出可能な立ち上がり姿勢に変更可能であり、
前記爪開閉機構は、前記レーキ本体の姿勢が前記上向き姿勢から前記立ち上がり姿勢に変更される動作に連動して、前記爪部材の姿勢を前記レーキ本体の内面に対して傾いた閉姿勢から前記内面と平行な開姿勢に変更することを特徴とする除塵機。
【請求項3】
請求項2に記載の除塵機において、
前記レーキ本体は、前記多段型伸縮アームの下端に取り付けられたレーキ支持部材に回転可能に支持され、
前記爪開閉機構は、前記レーキ支持部材と前記爪部材とを連結するリンク部材を備える
ことを特徴とする除塵機。
【請求項4】
請求項3に記載の除塵機において、
前記リンク部材の一端は、前記レーキ本体の回転中心と異なる位置で前記レーキ支持部材に連結され、前記リンク部材の他端は、前記爪部材の回転中心と異なる位置で前記爪部材に連結されることを特徴とする除塵機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水力発電所の発電用水の取り入れ口等に配置されたスクリーンバーで捕捉された塵を掬い上げて除去する除塵機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水力発電所等の発電用水の取り入れ口等には、そこから流入する水に含まれている塵(ゴミ)を捕捉するためにスクリーンバーが配置されており、スクリーンバーに捕捉された塵を取り除くために除塵機が使用される。除塵機としては、固定配置されたもの、あるいは走行式のものがあり、いずれも、スクリーンバーの表面に沿ってレーキを昇降させて、そこに捕捉されている塵を掬い上げて除去する機構を備えている。
【0003】
本願出願人は、特許文献1において、レーキを支持しているアームを伸縮させてレーキを昇降させる機構、レーキを支持しているアームを旋回させてスクリーンバーに対して接近および離間させる動作を行うための機構、および、レーキの姿勢を塵を掬い上げ可能な姿勢と塵を放出可能な姿勢に変更する機構を備えた除塵機を提案している。
【0004】
特許文献1の除塵機において、レーキは、湾曲した本体枠と、本体枠の先端に回転可能に取り付けられた爪部材(鋤刃)を備える。レーキの姿勢を変更する機構は、本体枠に対する爪部材の回転を規制する回り止め機構と、本体枠および爪部材に連結されたリンク機構と、爪部材に連結されたワイヤロープを上下に移動させる機構を備える。特許文献1の除塵機では、ワイヤロープを上方に引き上げることにより、レーキの姿勢を塵を掬い上げ可能な姿勢から塵を放出可能な姿勢に変更する動作が行われる。具体的には、ワイヤロープを上方に引き上げると、まず、レーキの本体枠に対して平行になるまで爪部材が回転する動作が行われ、続いて、回り止め機構によって本体枠に対する爪部材の回転が規制された状態で、本体枠と爪部材が一体になって回転する動作が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−68037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の除塵機では、上記のように、レーキの姿勢を変更する機構を備えており、レーキが塵を放出可能な姿勢になるときには、レーキの本体枠の先端に設けられた爪部材が本体枠と平行になるまで回転して、爪部材を曲げた姿勢から爪部材を開いた姿勢に変化する。従って、レーキによって掬い上げた塵を円滑に放出することができる。
【0007】
しかしながら、特許文献1の機構は、最初にレーキの先端に設けられた爪部材だけがレーキの本体枠に対して回転する動作を行い、しかる後に、本体枠と爪部材が一体になって回転する動作を行う。このように、2段階に分けてレーキの姿勢を変更するのでは、レーキの姿勢を速やかに切り換えることができない。従って、レーキで掬い上げた塵を速やかにバケットに放出できるとはいえない。
【0008】
また、特許文献1のレーキの姿勢を変更する機構は、ワイヤロープをレーキの先端に設けられた爪部材まで引き回す必要があるため、構造が複雑である。さらに、レーキの姿勢変更のためのワイヤロープの引き上げ量が本体枠の回転量+本体枠に対する爪部材の回転量に相当する量となるため、ワイヤロープを引き上げるための駆動シリンダのストローク
を大きくしなければならない。
【0009】
本発明の課題は、上記の問題点に鑑みて、レーキの姿勢を、レーキの先端に設けられた爪部材を曲げて塵を掬い上げる姿勢から、レーキ全体が傾き、且つ、爪を開いて塵を放出することができる姿勢に速やかに切り換えることが可能な除塵機を提案することにある。
【0010】
また、本発明の他の課題は、単純な構造で、レーキ全体の姿勢、および、レーキの先端に設けられた爪部材の姿勢を切り換えることが可能な除塵機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、用水路等に設置されているスクリーンバーに沿ってレーキを昇降させ、当該レーキにより前記スクリーンバーに捕捉された塵を掬い上げる除塵機において、前記レーキが下端部分に取り付けられている伸縮自在な多段型伸縮アームと、前記多段型伸縮アームを伸縮する伸縮機構と、前記レーキの姿勢を変更する姿勢変更機構と、を有し、前記レーキは、前記多段型伸縮アームの下端部分に回転可能に取り付けられるレーキ本体、および、前記レーキ本体に回転可能に取り付けられる爪部材を備え、前記姿勢変更機構は、前記レーキ本体を回転させる回転機構、および、前記レーキ本体の回転動作に連動して前記レーキ本体に対する前記爪部材の開閉動作を行わせる爪開閉機構を備え、前記回転機構は、前記レーキ本体に連結された姿勢変更用ロープと、前記姿勢変更用ロープを上下に移動させる昇降機構を備え、前記伸縮機構は、前記多段型伸縮アームの下端部分に連結されたロープシーブに掛けられた昇降用ロープの巻き取りおよび繰り出しを行う巻取装置を備え、前記巻取装置は、前記昇降用ロープの巻き取りおよび繰り出しと同期して前記姿勢変更用ロープの巻き取りおよび繰り出しを行い、前記ロープシーブは、前記多段型伸縮アームの下端に取り付けられるリンク機構を介して前記レーキ本体と連結されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、レーキ本体の回転に連動して、レーキ本体に対する爪部材の開閉動作が行われる。このようにすると、レーキ本体の動作に基づいて、爪部材の動作とレーキ本体の動作を並行して行うことができるので、レーキの動作を2段階に分けて行う必要がない。従って、レーキの姿勢を速やかに切り換えることができる。また、本発明によれば、前記回転機構は、前記レーキ本体に連結された姿勢変更用ロープと、前記姿勢変更用ロープを上下に移動させる昇降機構を備えている。例えば、昇降機構として、姿勢変更用ロープが掛けられたローラをシリンダの伸縮によって上下に移動させる機構を用いることができる。このように、ロープを利用することにより、単純な機構によってレーキの姿勢を簡単に変えることができる。さらに、本発明によれば、多段型伸縮アームを伸縮させる際に、同時に姿勢変更用ロープの巻き取りおよび繰り出しが行われる。よって、レーキの姿勢を変えることなく多段型伸縮アームを伸縮させることができる。また、本発明によれば、レーキは、リンク機構を介して昇降用ロープと連結される。従って、レーキの動作とバランスを保つように多段型伸縮アームを動かすことができるので、レーキの動作を安定させることができる。
【0013】
本発明において、前記回転機構は、前記レーキ本体の姿勢を、塵を掬い上げ可能な上向き姿勢、および、塵を放出可能な立ち上がり姿勢に変更可能であり、前記爪開閉機構は、前記レーキ本体の姿勢が前記上向き姿勢から前記立ち上がり姿勢に変更される動作に連動して、前記爪部材の姿勢を前記レーキ本体の内面に対して傾いた閉姿勢から前記内面と平行な開姿勢に変更する。このようにすると、レーキの先端に設けられた爪部材を曲げて塵を掬い上げる姿勢から、レーキ全体が立ち上がり、且つ、爪を開いて塵を放出できる姿勢に速やかに切り換えることができる。従って、レーキで掬い上げた塵を速やかに放出することができる。また、塵を掬い上げる際は爪を曲げた姿勢になっているので、スクリーンバーから効率良く塵を掬い上げることができる。
【0014】
本発明において、前記レーキ本体は、前記多段型伸縮アームの下端に取り付けられたレーキ支持部材に回転可能に支持され、前記爪開閉機構は、前記レーキ支持部材と前記爪部材とを連結するリンク部材を備えることが望ましい。この場合に、前記リンク部材の一端は、前記レーキ本体の回転中心と異なる位置で前記レーキ支持部材に連結され、前記リンク部材の他端は、前記爪部材の回転中心と異なる位置で前記爪部材に連結されることが望ましい。このようにすると、レーキ支持部材、レーキ本体、爪部材、およびリンク部材が全体として1自由度のリンク機構を構成する。従って、節点間の距離を適切に設定することにより、レーキ本体の姿勢の変化に連動して、レーキ本体に対する爪部材の開閉動作が行われるように構成することができる。よって、1本のリンク部材で部材を連結するという単純な構造により、レーキ本体が回転する動作と爪部材の開閉動作とを並行して行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明を適用した除塵機のレーキで塵を掬い上げる状況を示す側面図である。
図2図1の除塵機のレーキから塵を放出する状況を示す側面図である。
図3】レーキを省略した除塵機を上方から見た平面図である。
図4】巻取装置を前方から見た正面図である。
図5】レーキおよび多段型伸縮アームの下端部分に設けられた機構を上方から見た平面図である。
図6】レーキの動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した除塵機の実施の形態を説明する。
【0020】
(全体構成)
図1は本発明を適用した除塵機1のレーキ5で塵を掬い上げる状況を示す側面図である。本例の除塵機1は、水力発電所の発電用水の取り入れ口2に配置されたスクリーンバー3に捕捉された塵をレーキ5によって掬い上げて除去するためのものである。本明細書において、XYZの3方向は互いに直交する方向である。X方向は水平方向、Y方向は前後方向、Z方向は上下方向を示す。また、+Y方向は前方、−Y方向は後方を示し、+Z方向は上方、−Z方向は下方を示す。+X方向はスクリーンバー3の側から除塵機1を見た場合(前方から除塵機1を見た場合)の右側、−X方向は左側を示す。
【0021】
図1に示すように、水力発電所の発電用水の取り入れ口2には、鋼材を組み立てた架台10が設置される。架台10の前方(+Y方向)には、レーキ5によって掬い上げられた塵を回収するためのバケット4が配置される。本形態の除塵機1は、バケット4の上でレーキ5の姿勢を変更することにより、掬い上げた塵をレーキ5の中から放出してバケット4に投入する動作を行う。レーキ5からバケット4に投入された塵は、図示しないコンベア等の運搬機構によって架台10の前方から運び出されて回収される。
【0022】
図2は除塵機1のレーキ5から塵を放出する状況を示す側面図である。また、図3はレーキを省略した除塵機1を上方から見た平面図である。除塵機1は、架台10によって支持される伸縮式の多段型伸縮アーム6と、多段型伸縮アーム6を伸縮させる伸縮機構7と、多段型伸縮アーム6を前後方向Y(スクリーンバー3に対して接近および離れる方向)に開閉するアーム開閉機構8と、多段型伸縮アーム6の下端に取り付けられたレーキ5の姿勢を塵を掬い上げる掬い上げ姿勢5A(図2図6(a)参照)と塵を放出する放出姿
勢5B(図2図6(b)参照)に変更する姿勢変更機構9を有する。多段型伸縮アーム6は、図1に示すように、最も縮んだ引き込み状態6Aと、最も伸長した伸長状態6B(図1において一点鎖線で示す状態)との間で伸縮可能である。
【0023】
(多段型伸縮アーム)
図1図2に示すように、多段型伸縮アーム6は、下段アーム61、中段アーム62および上段アーム63を備えた3段型伸縮アームである。下段アーム61の下端には後述するレーキ支持部材64が取り付けられている。上段アーム63の下端開口から中段アーム62を下方に引き出し可能であり、中段アーム62の下端開口から下段アーム61を下方に引き出し可能である。これら3本のアーム61〜63の引き出し動作が行われるとき、上段アーム63の上下端および中段アーム62の下端に取り付けられたローラ対65、66、67によって引き出される中段アーム62および下段アーム61が案内される。従って、多段型伸縮アーム6は滑らかなアーム伸縮動作を行うことができる。
【0024】
(伸縮機構)
伸縮機構7は、多段型伸縮アーム6の下端に取り付けられたロープシーブ71と、ロープシーブ71に掛けられる昇降用ロープ72と、昇降用ロープ72の巻き取りおよび繰り出しを行う巻取装置73を備えるロープ巻き取り機構である。図4は巻取装置73を前方(+Y方向)から見た正面図である。巻取装置73は、架台10の下端に設置された巻き取りドラム73aと、減速機構73bを介して巻き取りドラム73aと連結されたモータ73cを備える。巻取装置73は、モータ73cの駆動力によって巻き取りドラム73aを回転させて昇降用ロープ72の巻き取りおよび繰り出しを行う。
【0025】
昇降用ロープ72は、ロープシーブ71の右側(+X方向)から上方に引き出される右側昇降用ロープ72Rと、ロープシーブ71の左側(−X方向)から上方に引き出される左側昇降用ロープ72Lを備える。図1図2に示すように、右側昇降用ロープ72Rと左側昇降用ロープ72Lは多段型伸縮アーム6に沿って上方へ延びており、上段アーム63に回転可能に取り付けられた左右一対のロープシーブ74L、74Rに掛けられて後方(−Y方向)へ引き回され、架台10の上端に設けられたフレームに回転可能に取り付けられた左右一対のロープシーブ75L、75Rに掛けられて下方(−Z方向)へ方向転換され、巻き取りドラム73aまで引き回される(図4参照)。
【0026】
伸縮機構7は、このように、ロープシーブ71に掛けられた1本の昇降用ロープ72の両端(右側昇降用ロープ72Rおよび左側昇降用ロープ72L)を巻取装置73によって均等に巻き取るように構成されている。従って、多段型伸縮アーム6を水平方向Xに離れた2箇所において均等な力で支持することができる。よって、多段型伸縮アーム6の姿勢を安定させた状態で伸縮動作を行うことができる。
【0027】
(アーム開閉機構)
アーム開閉機構8は、図1図2に示すように、上段アーム63の上端位置から後方(−Y方向)に突出するブラケット81と、ブラケット81を介して上段アーム63を支持するアーム支持腕82と、アーム支持腕82に連結された連結ロッド83と、連結ロッド83を駆動するシリンダ85を備える。ブラケット81の後端およびアーム支持腕82の前端は、架台10の上端に設けられた支点ピン11によって回転可能に支持される。支点ピン11は、架台10の上端において前方(+Y方向)に張り出すように設けられた上部フレーム12の前端に設けられている。従って、多段型伸縮アーム6は、ブラケット81を介して、支点ピン11を中心として前後方向Yに旋回可能な状態で架台10に支持される。多段型伸縮アーム6を伸長させた伸長状態6B(図1参照)においては、支点ピン11を中心として、多段型伸縮アーム6がその自重によって下方に旋回する。これにより、レーキ5をスクリーンバー3に押し付けた状態が形成される。
【0028】
アーム支持腕82は支点ピン11から後方(−Y方向)に延びている。ブラケット81およびアーム支持腕82は、支点ピン11を中心として一体となって回転するように固定もしくは連結されている。連結ロッド83はアーム支持腕82の上方に配置され、アーム支持腕82に沿って前後方向Yに延在する。連結ロッド83は、アーム支持腕82の上方への回転を規制する。連結ロッド83の後端は、シリンダ85の作動ロッド84に連結されている。一方、連結ロッド83の前端は、アーム支持腕82の前後方向Yの略中央から上方に突出する連結部86に回転可能に連結されている。
【0029】
図1に示すように、シリンダ85の作動ロッド84が上方に突出しているとき、連結ロッド83は略水平な姿勢となる。多段型伸縮アーム6は、下端を斜め前方に向けた姿勢で設置されているため、自重によって後方(−Y方向)に旋回する力が作用している。昇降用ロープ72が巻き取られて多段型伸縮アーム6が縮んでいる引き込み状態6A(図1図2参照)では、多段型伸縮アーム6は、アーム支持腕82の後端部が連結ロッド83に下側から当接するまで旋回した姿勢で停止する。
【0030】
多段型伸縮アーム6を伸長させるときは、シリンダ85を駆動して作動ロッド84を下方(−Z方向)引き込む。これにより、連結ロッド83の後端が下降し、アーム支持腕82の後端部が連結ロッド83によって下方に押し下げられる。その結果、多段型伸縮アーム6が前方(+Y方向)に旋回して、レーキ5が持ち上がる方向に多段型伸縮アーム6が傾く。この状態で巻取装置73を駆動して昇降用ロープ72を繰り出せば、スクリーンバー3に沿って多段型伸縮アーム6を伸ばすことができる(図1参照)。従って、スクリーンバー3の下端近傍までレーキ5を移動させることができる。
【0031】
多段型伸縮アーム6が最も伸長した伸長状態6Bで、シリンダ85の作動ロッド84を突出させると、最初は多段型伸縮アーム6が自重によって旋回するが、レーキ5がスクリーンバー3に当たると多段型伸縮アーム6はそれ以上回転することはない。従って、アーム支持腕82の後端部と連結ロッド83との間に隙間がある状態で多段型伸縮アーム6が停止する。つまり、多段型伸縮アーム6は、自重によりその下端のレーキ5をスクリーンバー3に押し付けることができるので、レーキ5をスクリーンバー3に押し付けるための機構を別途設ける必要がない。また、シリンダ85と多段型伸縮アーム6が連結ロッド83を介して連結されているので、多段型伸縮アームの傾斜姿勢の変化に応じてシリンダ85をその都度調整する必要がない。自重によりレーキ5がスクリーンバー3に押し付けられた状態で、巻取装置73を駆動して昇降用ロープ72を巻き取れば、多段型伸縮アーム6が縮むため、自重によってレーキ5がスクリーンバー3に当たった姿勢を保ちながらスクリーンバー3に沿ってレーキ5が引き上げられる。これにより、スクリーンバー3に捕捉された塵がレーキ5によって掬い上げられる。
【0032】
アーム開閉機構8は、アーム支持腕82の後端部が上方(+Z方向)に旋回することを連結ロッド83によって規制しているが、アーム支持腕82の後端部が下方(−Z方向)に旋回することは規制していない。従って、スクリーンバー3に沿ってレーキ5が引き上げられる間、多段型伸縮アーム6は前方(+Y方向)へ旋回することが可能である。このため、スクリーンバー3に沿って引き上げられるレーキ5が障害物に当たった場合などに、シリンダ85が作動しなくても、障害物を乗り越える方向にレーキ5を逃がすように多段型伸縮アーム6を旋回させることができる。従って、自重によってレーキ5をスクリーンバー3に押し付けて塵芥を掬い上げることができる構造でありながら、レーキ5が障害物などに当たった場合にはレーキ5を介して多段型伸縮アーム6に無理な力がかかることを回避できる。
【0033】
(昇降用ロープが掛けられるロープシーブの支持構造)
図5はレーキ5および多段型伸縮アーム6の下端部分に設けられた機構を上方から見た平面図(図1の領域Aを上方から見た拡大図)である。また、図6はレーキ5の動作説明図であり、レーキ5および多段型伸縮アーム6の下端部分に設けられた機構を右側から見た側面図(図1の領域Aを右側から見た拡大図)である。図6(a)はレーキ5が掬い上げ姿勢5Aになった状態を示し、図6(b)はレーキ5が放出姿勢5Bになった状態を示す。
【0034】
昇降用ロープ72が掛けられるロープシーブ71の下段アーム61に対する取付構造は以下のようになっている。図5図6に示すように、下段アーム61の下端の前方(+Y方向)にはブラケット76が配置される。ブラケット76は、ロープシーブ71を回転可能な状態で保持する。また、下段アーム61の下端にはレーキ支持部材64が取り付けられている。レーキ支持部材64はレーキ5の下側に張り出している。ブラケット76は、レーキ支持部材64に取り付けられたリンク機構20を介して、レーキ支持部材64と連結されている。
【0035】
図5に示すように、リンク機構20は、レーキ支持部材64の右側(+X方向)の側面に取り付けられる右側リンク機構20R、および、レーキ支持部材64の左側(−X方向)の側面に取り付けられる左側リンク機構20Lを備える。右側リンク機構20Rと左側リンク機構20Lは、下段アーム61を中心として左右対称に構成されているため、代表して右側リンク機構20Rの構成を説明し、左側リンク機構20Lの説明は省略する。図6に示すように、右側リンク機構20Rは、第1リンク部材21と第2リンク部材22を備える。第1リンク部材21は、支軸23を中心としてレーキ支持部材64の側面に回転可能に取り付けられる。第1リンク部材21は、支軸23に対して前方(+Y方向)に延びる前側腕部21aと、支軸23に対して後方(−Y方向)に延びる後側腕部21bを備える。前側腕部21aと後側腕部21bは、支軸23の位置で屈曲した形状に繋がっている。第2リンク部材22は直線状である。第2リンク部材22の一端は第1リンク部材21の後側腕部21bの先端に回転可能に連結され、他端はレーキ5と連結されている。
【0036】
ブラケット76は、左右一対の第1リンク部材21の前側腕部21aの間に渡された連結軸24に回転可能に取り付けられている。リンク機構20は、上述したように第2リンク部材22がレーキ5と連結されている。後述するように、リンク機構20は、レーキ5の姿勢の変化に伴って第2リンク部材22が前後方向Yに移動するので、それに伴って第1リンク部材21が支軸23を中心として回転する。その結果、連結軸24が上下方向Zに移動するので、ブラケット76は、下段アーム61の下端に沿って上下方向Zに移動する。つまり、ロープシーブ71は、レーキ5の姿勢の変化に伴い、下段アーム61に対して上下方向Zに所定量だけ相対移動する。
【0037】
(レーキ)
図6に示すように、レーキ5は、湾曲した内面31を備えるレーキ本体30と、レーキ本体30の先端に回転可能に取り付けられた爪部材40を備える。レーキ5の姿勢は、レーキ本体30の内面31を上方(+Z方向)に向けた掬い上げ姿勢5A、および、レーキ本体30の内面31を後方(−Y方向)に向けた放出姿勢5Bに変化する。レーキ5が掬い上げ姿勢5Aになったとき、爪部材40はレーキ本体30の後端(−Y方向の端部)に配置される。また、掬い上げ姿勢5Aでは、爪部材40はレーキ本体30の内面31から斜めに立ち上がる方向に傾斜している。従って、スクリーンバー3に沿って掬い上げ姿勢5Aのレーキ5が引き上げられるとき、爪部材40によってスクリーンバー3に捕捉された塵が掬い上げられる。以下、レーキ5が掬い上げ姿勢5Aになった状態でのレーキ本体30の姿勢を上向き姿勢30Aとし、この状態での爪部材40の姿勢を閉姿勢40Aとする(図6(a)参照)。また、レーキ5が放出姿勢5Bとなった状態でのレーキ本体30の姿勢を立ち上がり姿勢30Bとし、このときの爪部材40を開姿勢40Bとする(図6
(b)参照)。
【0038】
図5に示すように、レーキ本体30は、一定間隔で水平方向Xに配列された櫛歯32a、32bと、これらの櫛歯32a、32bを連結する3本の連結部材33a、33b、33cを備える。3本の連結部材33a、33b、33cは水平方向Xに平行に延びている。櫛歯32aは連結部材33a、33b、33cの径よりも太い板状の部材であり、連結部材33a、33b、33cは櫛歯32aを貫通する。一方、櫛歯33bは線状の部材であり、連結部材33a、33b、33cの表面に固定される。図6(a)、(b)に示すように、連結部材33aはレーキ本体30の基端部(爪部材40と反対側の端部)に配置され、連結部材33cは爪部材40が取り付けられる側の端部に配置される。
【0039】
爪部材40は、レーキ本体30の連結部材33cに回転可能に取り付けられる。図5に示すように、爪部材40は、一定間隔で水平方向Xに配列された複数の掻き取り爪41と、これら複数の掻き取り爪41を連結する連結部材42と、連結部材42から掻き取り爪41と反対側に突出する複数の突出部43を備える。爪部材40は、突出部43を介して、水平方向Xに延在する連結部材33cの中心を通る回転軸線L1回りに回転可能に支持される。
【0040】
(姿勢変更機構)
図6(a)に示すように、レーキ5は、スクリーンバー3から塵を掬い上げるときは、レーキ本体30の内面31を上方(+Z方向)に向けるとともに爪部材40の掻き取り爪41の先端を斜め上方に向けた掬い上げ姿勢5Aとなっている。掬い上げ姿勢5Aでは、爪部材40は、掻き取り爪41がレーキ本体30の内面31に対して所定角度傾斜した閉姿勢40Aになっている。一方、レーキ5からバケット4に塵を放出するときは、レーキ5は、レーキ本体30の内面31を後方(−Y方向)に向けるとともに爪部材40の掻き取り爪41の先端を斜め下方に向けた放出姿勢5Bとなっている。放出姿勢5Bでは、爪部材40は、掻き取り爪41がレーキ本体30の内面31と平行な開姿勢40Bになっている。
【0041】
姿勢変更機構9は、レーキ5の姿勢を掬い上げ姿勢5Aと放出姿勢5Bの間で変化させる機構である。姿勢変更機構9は、レーキ本体30を水平方向Xに延びる回転軸線L2周りに回転させる回転機構9Aと、レーキ本体30に対して爪部材40を相対的に回転させる爪開閉機構9Bを備える。爪開閉機構9Bは、回転機構9Aによるレーキ本体30の回転動作に連動して、上述した回転軸線L1周りに爪部材40を回転させる。
【0042】
図6(a)、(b)に示すように、レーキ本体30は、4本の櫛歯32aのうちの中央の2本に形成された腕部35を備える。腕部35は、櫛歯32aからレーキ本体30の内面31と反対側に突出する。腕部35の先端は、支点ピン36を介して、下段アーム61の下端に取り付けられたレーキ支持部材64に連結されている。従って、レーキ本体30は、支点ピン36の中心を通る回転軸線L2を中心として回転可能に支持される。
【0043】
(回転機構)
回転機構9Aは、レーキ本体30に連結された姿勢変更用ロープ91と、姿勢変更用ロープ91を上下方向Zに移動させる昇降機構93を備える。図6(a)、(b)に示すように、レーキ本体30の基端部には、レーキ本体30の内面31と反対側に突出するロープ連結部34が設けられている。ロープ連結部34は連結部材33a、33bに固定され、下段アーム61の水平方向Xの両側に位置する。ロープ連結部34の先端には、フック部材92が取り付けられている。姿勢変更用ロープ91は、フック部材92を介してロープ連結部34に連結されている。上述したリンク機構20の第2リンク部材22は、ロープ連結部34を介してレーキ本体30と連結されている。すなわち、ロープ連結部34に
は、支点ピン37を介して第2リンク部材22の端部が連結されている。
【0044】
図2に示すように、昇降機構93は、架台10の上端に設けられた昇降機構支持フレーム13に設けられた支点ピン14に回転可能に取り付けられたローラ支持腕94と、ローラ支持腕94を上下方向に旋回させるシリンダ96と、ローラ支持腕94の先端に取り付けられた昇降ロープシーブ97を備える。姿勢変更用ロープ91は、レーキ5に取り付けられたフック部材92から上方(+Z方向)へ引き出され、中段アーム62に取り付けられた第1ガイドシーブ98に掛けられて多段型伸縮アーム6に沿って上方へ引き回される。
【0045】
架台10の前端中央には、第2ガイドシーブ99を回転可能な状態で支持するローラ支持フレーム15が設けられている。姿勢変更用ロープ91は、第2ガイドシーブ99へ掛けられて後方(−Y方向)へ方向転換された後、昇降ロープシーブ97に掛けられて下方(−Z方向)へ方向転換され、巻き取りドラム73aまで引き回される。巻取装置73は、上述した多段型伸縮アーム6を伸縮させるための昇降用ロープ72(左側昇降用ロープ72Lおよび右側昇降用ロープ72R)、および、姿勢変更用ロープ91の3本のロープを同期して巻き取るように構成されている。
【0046】
回転機構9Aは、シリンダ96を駆動してローラ支持腕94に連結された作動ロッド95を上方に突出させることにより、昇降ロープシーブ97を上昇位置97Bまで上昇させる。また、作動ロッド95を引き込むことにより、昇降ロープシーブ97を下降位置97Aまで下降させる。昇降ロープシーブ97を上下に移動させることにより、姿勢変更用ロープ91が上下に移動する。これにより、レーキ本体30が回転軸線L2を中心として回転して、上向き姿勢30Aおよび立ち上がり姿勢30Bに変化する。昇降ロープシーブ97を下降位置97Aまで下降させると、姿勢変更用ロープ91が緩むため、レーキ本体30が取り付けられている多段型伸縮アーム6の自重、およびリンク機構20の作用によってレーキ本体30が回転軸線L2を中心として下向きに旋回する。これにより、レーキ本体30は上向き姿勢30Aとなり、レーキ5は掬い上げ姿勢5Aとなる。多段型伸縮アーム6の自重に抗して昇降ロープシーブ97を上昇位置97Bまで上昇させると、レーキ本体30は回転軸線L2を中心として後方へ旋回するため、レーキ本体30は立ち上がり姿勢30Bとなり、レーキ5は放出姿勢5Bとなる。
【0047】
(爪開閉機構)
爪開閉機構9Bは、爪部材40とレーキ支持部材64とを連結するリンク部材100を備える。レーキ支持部材64には、レーキ本体30が連結される支点ピン36よりもさらに先端側に支点ピン101が取り付けられている。支点ピン101には、リンク部材100の一端が連結される。一方、リンク部材100の他端は、爪部材40の突出部43に連結されている。より具体的には、爪部材40の突出部43には掻き取り爪41と異なる方向に突出する腕部44が形成され、腕部44の先端に支点ピン102を介してリンク部材100の他端が連結されている。
【0048】
すなわち、リンク部材100の一端は、レーキ本体30の回転中心となる支点ピン36とは異なる位置に設けられた支点ピン101によってレーキ支持部材64と連結される。一方、リンク部材100の他端は、爪部材40の回転中心となる連結部材33cと異なる位置に設けられた支点ピン102によって爪部材40と連結される。このようなリンク部材100を設けたことにより、レーキ本体30、爪部材40、リンク部材100、およびレーキ支持部材64は、全体として1自由度のリンク機構を構成する。このリンク機構は、支点ピン36を中心とする連結部材33c(すなわち、爪部材40の回転中心)の回転軌跡と、支点ピン101を中心とする支点ピン102の回転軌跡とが交差するように動作する。このため、支点ピン36を中心としてレーキ本体30が回転するとき、同時にレー
キ本体30に対する爪部材40の回転動作が行われる。
【0049】
このように、本形態の爪開閉機構9Bは、レーキ本体30、爪部材40、リンク部材100、およびレーキ支持部材64によって構成されるリンク機構である。このリンク機構は、リンク部材100の長さおよびその両端に連結される支点ピン101、102の位置を適切に設定することにより、レーキ本体30が内面31を上方に向けた上向き姿勢30Aになったときに爪部材40が内面31から斜めに立ち上がる閉姿勢40Aとなり、レーキ本体30が内面31を後方に向けた立ち上がり姿勢30Bになったときに爪部材40が内面31に沿って平行に延びる開姿勢40Bとなるように構成することが可能である。
【0050】
(本形態の作用効果)
以上のように、本形態の除塵機1は、レーキ5の姿勢を変更する姿勢変更機構9を有しており、レーキ5は、多段型伸縮アーム6の下端部分に回転可能に取り付けられるレーキ本体30、および、レーキ本体30に回転可能に取り付けられる爪部材40を備える。そして、姿勢変更機構9は、レーキ本体30を回転させる回転機構9A、および、レーキ本体の回転動作に連動してレーキ本体30に対する爪部材40の開閉動作を行わせる爪開閉機構9Bを備える。このように、レーキ本体30の動作に基づいて、爪部材40の動作とレーキ本体30の動作を並行して行う構造であれば、レーキ5を回転させ、且つ、爪部材40を開く動作を2段階に分けて行う必要がない。従って、レーキ5の姿勢を速やかに切り換えることができる。
【0051】
本形態の回転機構9Aは、レーキ本体30の姿勢を、塵を掬い上げ可能な上向き姿勢30A、および、塵を放出可能な立ち上がり姿勢30Bに変更可能である。そして、爪開閉機構9Bは、レーキ本体30の姿勢が上向き姿勢30Aから立ち上がり姿勢30Bに変更される動作に連動して、爪部材40の姿勢をレーキ本体30の内面31に対して傾いた閉姿勢40Aから内面31と平行な開姿勢40Bに変更する。このようにすると、レーキ5の先端に設けられた爪部材40を曲げて塵を保持する姿勢から、レーキ5全体が立ち上がり、且つ、爪部材40を開いて塵を放出できる姿勢に速やかに切り換えることができる。従って、レーキ5で掬い上げた塵を速やかに放出することができる。また、塵を掬い上げる際は爪部材40を曲げた姿勢になっているので、スクリーンバー3から効率良く塵を掬い上げることができる。
【0052】
本形態のレーキ本体30は、多段型伸縮アーム6の下端に取り付けられたレーキ支持部材64に回転可能に支持され、爪開閉機構9Bは、レーキ支持部材64と爪部材40とを連結するリンク部材100を備える。そして、リンク部材100の一端は、レーキ本体30の回転中心である支点ピン36と異なる位置でレーキ支持部材64に連結され、リンク部材100の他端は、爪部材40の回転中心である連結部材33cと異なる位置で爪部材40に連結される。これにより、レーキ支持部材64、レーキ本体30、爪部材40、およびリンク部材100が全体として1自由度のリンク機構を構成するので、このリンク機構の節点間の距離を適切に設定することにより、レーキ本体30の姿勢の変化に連動して、レーキ本体30に対する爪部材40の開閉動作が行われるように構成することができる。従って、1本のリンク部材100で部材を連結するという単純な構造により、レーキ本体30が回転する動作と爪部材40の開閉動作とを並行して行わせることができる。よって、単純な構造で、レーキ5内の塵を速やかに放出する動作を行わせることができる。
【0053】
本形態において、レーキ本体30を回転させる回転機構9Aは、レーキ本体30に連結された姿勢変更用ロープ91と、姿勢変更用ロープ91を上下に移動させる昇降機構93を備える。そして、昇降機構93は、姿勢変更用ロープ91が掛けられた昇降ロープシーブ97をシリンダ96の伸縮によって上下に移動させる機構である。このため、単純な構造で姿勢変更用ロープ91を上下に移動させることができる。また、昇降用ロープ72の
巻き取りおよび繰り出しを行う巻取装置73を利用して、姿勢変更用ロープ91の巻き取りおよび繰り出しを行う。これにより、姿勢変更用ロープ91と昇降用ロープ72を同期して巻き取ることができる。従って、レーキ5の姿勢を変えることなく多段型伸縮アーム6を伸縮させることができる。
【0054】
本形態によれば、昇降用ロープ72が掛けられるロープシーブ71を回転可能に保持するブラケット76は、多段型伸縮アーム6の下端に取り付けられるリンク機構20を介してレーキ本体30と連結されている。このように、レーキ5がリンク機構20を介して昇降用ロープ72と連結されているので、レーキ5の動作とバランスを保つように多段型伸縮アーム6を動かすことができる。従って、レーキ5の動作を安定させることができる。
【符号の説明】
【0055】
1…除塵機、2…取り入れ口、3…スクリーンバー、4…バケット、5…レーキ、5A…掬い上げ姿勢、5B…放出姿勢、6…多段型伸縮アーム、6A…引き込み状態、6B…伸長状態、7…伸縮機構、8…アーム開閉機構、9…姿勢変更機構、9A…回転機構、9B…爪開閉機構、10…架台、11…支点ピン、12…上部フレーム、13…昇降機構支持フレーム、14…支点ピン、15…ローラ支持フレーム、20…リンク機構、20R…右側リンク機構、20L…左側リンク機構、21…第1リンク部材、21a…前側腕部、21b…後側腕部、22…第2リンク部材、23…支軸、24…連結軸、30…レーキ本体、30A…上向き姿勢、30B…立ち上がり姿勢、31…内面、32a、32b…櫛歯、33a、33b、33c…連結部材、34…ロープ連結部、35…腕部、36…支点ピン、37…支点ピン、40…爪部材、40A…閉姿勢、40B…開姿勢、41…掻き取り爪、42…連結部材、43…突出部、44…腕部、60…リンク機構、61…下段アーム、62…中段アーム、63…上段アーム、64…レーキ支持部材、65、66、67…ローラ対、71…ロープシーブ、72…昇降用ロープ、72R…右側昇降用ロープ、72L…左側昇降用ロープ、73…巻取装置、73a…巻き取りドラム、73b…減速機構、73c…モータ、74L、74R…ロープシーブ、75L、75R…ロープシーブ、76…ブラケット、81…ブラケット、82…アーム支持腕、83…連結ロッド、84…作動ロッド、85…シリンダ、86…連結部、91…姿勢変更用ロープ、92…フック部材、93…昇降機構、94…ローラ支持腕、95…作動ロッド、96…シリンダ、97…昇降ロープシーブ、97A…下降位置、97B…上昇位置、98…第1ガイドシーブ、99…第2ガイドシーブ、100…リンク部材、101、102…支点ピン、L1…爪部材の回転軸線、L2…レーキ本体の回転軸線、X…水平方向、Y…前後方向、Z…上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6