特許第6881946号(P6881946)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6881946
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】天板昇降式什器
(51)【国際特許分類】
   A47B 9/00 20060101AFI20210524BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   A47B9/00 Z
   A47B13/00 Z
【請求項の数】4
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-216626(P2016-216626)
(22)【出願日】2016年11月4日
(65)【公開番号】特開2018-68965(P2018-68965A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2019年6月14日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】神保 あすか
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−164336(JP,A)
【文献】 特開2016−086911(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3045562(JP,U)
【文献】 特開2000−279232(JP,A)
【文献】 特開2000−245535(JP,A)
【文献】 特開2014−090930(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3173682(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3059576(JP,U)
【文献】 特開平09−135730(JP,A)
【文献】 独国実用新案第29802779(DE,U1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0078168(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 9/00
A47B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に伸縮自在とされた昇降脚体部と、前記昇降脚体部により上下位置を変更可能に支持された天板とを備える天板昇降式什器であって、
少なくとも一部が前記天板の下面に接続された状態で前記天板の下面から下方に吊下げ支持されかつ少なくとも一部が外力の作用により復元性を有して上下方向に変形可能な物品収納ユニットを備え
前記物品収納ユニットは、
物品を載置可能な物品載置部と、
前記物品載置部を吊下げ支持すると共に柔軟素材からなる吊下げ支持部と、
前記吊下げ支持部を前記天板の下面に固定する固定具と
を備え、
前記吊下げ支持部は、水平方向における前記物品載置部の両端位置の各々に設けられており、
前記吊下げ支持部として、鉛直に垂下されると共に水平方向における前記物品載置部の一方の端位置に接続される第1吊下げ支持部と、鉛直に垂下されると共に水平方向における前記物品載置部の他方の端位置に接続される第2吊下げ支持部とを備え、
前記第1吊下げ支持部、前記第2吊下げ支持部及び前記物品載置部によって、前記第1吊下げ支持部と前記第2吊下げ支持部との間かつ前記物品載置部の上方に物品を水平に出し入れ可能な形状が形成されている
天板昇降式什器。
【請求項2】
前記吊下げ支持部は、布素材からなる請求項記載の天板昇降式什器。
【請求項3】
前記物品載置部が布素材からなり、前記吊下げ支持部と前記物品載置部とが一体的に連続している請求項記載の天板昇降式什器。
【請求項4】
前記吊下げ支持部は、前記天板からの垂下量を調整可能に前記固定具に連結されている請求項いずれか一項に記載の天板昇降式什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板昇降式什器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィスや公共施設等の執務空間には、執務者に作業エリアを提供するための天板を備えたデスク装置が配設されるのが一般的である。近年、執務者の体格、性別、嗜好に応じて作業がし易い空間を提供するために、天板の上下位置が変更可能とされた天板昇降式什器が用いられている。このような天板昇降式什器によれば、執務者の要望に応じた高さ位置に作業エリアを提供できるため、作業効率の向上や執務者への肉体的な負担の軽減が望める。例えば、特許文献1には、電動式駆動ユニットによって天板の上下位置を変更可能な天板昇降式什器が開示されている。
【0003】
一方で、天板昇降式什器においては、天板の上下位置が変化するため、天板昇降式什器の周辺の収納什器に資料等の物品が保管されている場合には、天板の上面の作業エリアから保管された物品までの位置が変化する。このため、執務者の姿勢によっては、保管された物品までの距離が遠くなり、使い勝手が悪化する。こうした問題を鑑み、特許文献2等では、天板の下面に物品保管庫を固定し、物品保管庫が天板と共に昇降する天板昇降式什器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−113505号公報
【特許文献2】特開2016−086909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物品保管庫が天板と共に昇降する場合には、床面に置かれた荷物等と物品保管庫が接触する可能性がある。例えば、天板が高い位置まで挙げられている場合には、天板に固定された物品保管庫の下方に大きな空間ができることから、物品保管庫の下方に執務者が鞄等の荷物を置きやすい。この状態で、天板を下降させると、物品保管庫が下方の荷物に接触してしまう。物品保管庫が荷物等に接触すると、意図せずに天板の下降動作が停止し、執務者に不快感を与えることになる。また、天板が下降すると、物品保管庫が床面に近づいて、天板の下方空間が狭くなる。このため、例えば物品保管庫に物品が保管されていない場合であっても、着座姿勢で作業する場合における執務者の下肢の配置空間が限られてしまうという問題もある。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、荷物等の物品を収納するための物品収納ユニットを備える天板昇降式什器において、物品収納ユニットが外部物品と接触することで天板の下降動作が急停止することを防ぐと共に、天板の下方空間の形状自由度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0008】
第1の発明は、上下方向に伸縮自在とされた昇降脚体部と、上記昇降脚体部により上下位置を変更可能に支持された天板とを備える天板昇降式什器であって、少なくとも一部が上記天板の下面に接続された状態で上記天板の下面から下方に吊下げ支持されかつ少なくとも一部が外力の作用により復元性を有して上下方向に変形可能な物品収納ユニットを備えるという構成を採用する。
【0009】
このような構成を採用する本発明によれば、天板の下面から下方に吊下げ支持される物品収納ユニットの少なくとも一部が、外力の作用により復元性を有して上下方向に変形可能とされている。このため、例えば天板の下降時に物品収納ユニットに対して外部物品が接触した場合には、物品収納ユニットの一部が変形することにより、外部物品が衝突したことによる外力を吸収することができる。したがって、本発明によれば、天板の下降時等に物品収納ユニットが外部物品に衝突することによって天板の移動が急停止されることを防止することができ、執務者に不快感を与えることを防止することができる。
【0010】
さらに、本発明によれば、物品収納ユニットの少なくとも一部が変形可能とされていることから、執務者が物品収納ユニットを容易に押し退けることができる。このため、例えば天板を下降させ、執務者が着座姿勢で作業をする場合に、執務者が下肢空間を確保するために、物品収納ユニットを容易に押し退けることができる。このように、本発明によれば、天板の下方空間の形状自由度を高めることが可能となる。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記物品収納ユニットが、物品を載置可能な物品載置部と、上記物品載置部を吊下げ支持すると共に柔軟素材からなる吊下げ支持部と、上記吊下げ支持部を上記天板の下面に固定する固定具とを備えるという構成を採用する。
【0012】
このような構成を採用する本発明によれば、物品載置部を吊下げ支持する吊下げ支持部が柔軟素材からなることによって、物品収納ユニットの一部が外力の作用により変形可能となっている。このため、物品が直接載置される物品載置部を変形させることなく、物品収納ユニットの一部を変形させることができる。したがって、物品収納ユニットの一部が変形する場合であっても、物品載置部に載置された物品を安定して支持することができる。
【0013】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記吊下げ支持部が、水平方向における上記物品載置部の両端位置の各々に設けられているという構成を採用する。
【0014】
このような構成を採用する本発明によれば、吊下げ支持部が物品載置部の両端位置の各々に設けられているため、物品が載置された場合にも物品載置部を安定的に支持することができる。したがって、本発明によれば、物品収納ユニットの使い勝手を良好なものとすることができる。
【0015】
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記吊下げ支持部が、布素材からなるという構成を採用する。
【0016】
このような構成を採用する本発明によれば、比較的安価で容易に入手可能な布素材により変形可能な吊下げ支持部が形成されている。このため、物品収納ユニットを簡易的かつ安価なものとすることができる。
【0017】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記物品載置部が布素材からなり、上記吊下げ支持部と上記物品載置部とが一体的に連続しているという構成を採用する。
【0018】
このような構成を採用する本発明によれば、物品載置部と吊下げ支持部とが同一材料により一体的に連続して形成されているため、単一の布シートを曲げる等することによって容易に物品収納ユニットを形成することができる。このため、物品収納ユニットを簡易的かつ安価なものとすることができる。
【0019】
第6の発明は、上記第2〜第5いずれかの発明において、上記吊下げ支持部が、上記天板からの垂下量を調整可能に上記固定具に連結されているという構成を採用する。
【0020】
このような構成を採用する本発明によれば、吊下げ支持部の垂下量を調整することができるため、天板の上下位置すなわち執務者の姿勢や収納する物品の形状に応じて物品収納ユニットの天板からの垂下量を変更することができる。つまり、本発明によれば、執務者が姿勢や収納する物品形状に基づいて任意に天板から物品載置部までの距離を変更することができ、物品収納ユニットの使い勝手を良好なものとすることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、天板の下面から下方に吊下げ支持されかつ少なくとも一部が外力の作用により復元性を有して変形可能な物品収納ユニットを備えるため、荷物等の物品を収納するための物品収納ユニットを備える天板昇降式什器において、物品収納ユニットが外部物品と接触することで天板の下降動作が急停止することを防ぐと共に、天板の下方空間の形状自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器の斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器を斜め下方から見た天板を含む部分斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える物品収納ユニットを斜め下から見た斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える物品収納ユニットを正面側から見た正面図である。
図5】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える保持シートの全体図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)のA−A断面図であり、(c)が(a)のB−B断面である。
図6】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える保持シートの模式的な拡大断面図である。
図7】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える第1固定具を含む物品収納ユニットの部分拡大断面図である。
図8】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える天板側金具の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。
図9】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える保持シート側金具の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。
図10】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える第2固定具を含む物品収納ユニットの部分拡大断面図である。
図11】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える天板側金具の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。
図12】本発明の第1実施形態における天板昇降式什器が備える保持シート側金具の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。
図13】本発明の第2実施形態における天板昇降式什器が備える物品収納ユニットを斜め上から見た斜視図である。
図14】本発明の第2実施形態における天板昇降式什器が備える物品収納ユニットの分解斜視図である。
図15】本発明の第2実施形態における天板昇降式什器が備える物品収納ユニットの第1変形例を示す斜視図である。
図16】本発明の第2実施形態における天板昇降式什器が備える物品収納ユニットの第2変形例を示す斜視図である。
図17】第1吊下げ支持部及び第2吊下げ支持部の天板から垂下量を調整可能とされた物品収納ユニットの保持シートを含む一部を示す図であり、(a)が正面図であり、(b)が(a)のC−C断面図である。
図18】保持シートの端部を保持シートの途中部位に対して上下に移動可能に接続する構成を示す物品収納ユニットの概略構成を示す斜視図である。
図19】単一の吊下げ支持部と、剛性が高く吊下げ支持部に吊下げ支持された平板とを備える物品収納ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明に係る天板昇降式什器の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0024】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の天板昇降式什器1の斜視図である。また、図2は、本実施形態の天板昇降式什器1を斜め下方から見た天板を含む部分斜視図である。これらの図に示すように、本実施形態の天板昇降式什器1は、昇降脚体部2と、天板3と、配線ダクト4と、操作ユニット5と、物品収納ユニット6とを備えている。
【0025】
昇降脚体部2は、2つ設けられており、平面視が長方形状の天板3の長辺に沿う方向(以下、左右方向と称する)に離間して配列されている。各々の昇降脚体部2は、床面F上に立設されており、下部支持体2aと、昇降ユニット2bと、上部支持体2cとを有している。
【0026】
下部支持体2aは、平面視における天板3の短辺に沿う方向(以下、前後方向と称する)に延びる長尺状の部位であり、床面Fに対して直接当接されている。下部支持体2aは、前後方向の端部の各々に、下方に向けて突出するアジャスタ2a1を備えている。これらのアジャスタ2a1によって、昇降脚体部2の高さ調整と傾き調整が可能とされている。
【0027】
昇降ユニット2bは、下部支持体2aの前後方向の中央部から上方に向けて延びて形成され、下部支持体2aと上部支持体2cとを連結している。この昇降ユニット2bは、下部筒状体2b1と、中間筒状体2b2と、上部筒状体2b3と、不図示の駆動機構とを備えている。下部筒状体2b1、中間筒状体2b2及び上部筒状体2b3は、平面視における開口面積が異なる四角形筒状に各々が形状設定されている。下部筒状体2b1が中間筒状体2b2を収納し、中間筒状体2b2が上部筒状体2b3を収納している。不図示の駆動機構は、中間筒状体2b2を下部筒状体2b1に対して上下方向に移動させると共に、上部筒状体2b3を中間筒状体2b2に対して上下方向に移動させる。このような昇降ユニット2bは、操作ユニット5により入力される指令に基づいて、不図示の制御部の制御の下に、上下方向に伸縮自在とされている。
【0028】
上部支持体2cは、前後方向に延びる長尺状の部位であり、天板3の下面に下方から固定され天板3を支持する。また、上部支持体2cは、前後方向の中央部に昇降ユニット2bの上部筒状体2b3が固定されており、昇降ユニット2bによって下方から支持されている。
【0029】
これらの昇降脚体部2は、昇降ユニット2bの中間筒状体2b2及び上部筒状体2b3を上下方向に移動させることによって、上部支持体2cに支持された天板3を昇降させる。つまり、これらの昇降脚体部2は、天板3を下方から支持し、昇降ユニット2bを上下方向に伸縮することで天板3の上下位置を変更可能としている。
【0030】
天板3は、上面が作業スペースとされた板材であり、平面視が左右方向に長い矩形状とされている。天板3の左右方向の両縁部の下面には、昇降脚体部2の上部支持体2cが各々固定されている。配線ダクト4は、左右方向に長い樋状の部材であり、天板3の下面に固定されている。この配線ダクト4は、一方の昇降ユニット2bの上部支持体2cから、他方の昇降ユニット2bの上部支持体2cに至る長さとされており、各々の上部支持体2cの前後方向の中央部に接続されている。このような配線ダクト4は、例えば不図示の電源ケーブルや操作ユニット5の後述する接続ケーブル5b等を下方から支持する。
【0031】
操作ユニット5は、コントロールパネル5aと、接続ケーブル5bとを備えている。コントロールパネル5aは、例えば不図示の上昇用ボタンと下降用ボタンが正面に設けられ、執務者により押圧された操作ボタンに応じた指令信号を出力する。このようなコントロールパネル5aは、執務者の作業の邪魔とならずかつ操作がし易いよう、天板3の執務者側(前側)の左右方向端部寄りであって天板3の下方に位置するように、天板3に固定されている。接続ケーブル5bは、コントロールパネル5aと不図示の制御部とを接続する配線であり、配線ダクト4の内部等を通じて引き廻されている。
【0032】
物品収納ユニット6は、執務者の鞄や資料等の物品を収容するための部位であり、本実施形態では、天板3の下方であって天板3の右端側に寄せて設置されている。なお、物品収納ユニット6は、天板3の下方であって天板3の左端側に寄せて設置しても良い。図3は、物品収納ユニット6を斜め下から見た斜視図である。また、図4は、物品収納ユニット6を正面側(すなわち前側)から見た正面図である。
【0033】
図3及び図4に示すように、物品収納ユニット6は、保持シート6aと、固定具6bとを備えている。図5は、保持シート6aの全体図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)のA−A断面図であり、(c)が(a)のB−B断面である。保持シート6aは、端部6a1と端部6a2とが上部に位置し、これらの端部6a1と端部6a2との間の中央部が下部に位置し、中央部が下方に膨らむように湾曲された形状とされている。端部6a1と端部6a2とは、左右方向に離間して配置されており、固定具6bを介して天板3の下面に接続されている。つまり、保持シート6aは、両端部(端部6a1と端部6a2)が水平方向に離間して天板3の下面に接続された正面視形状がU字型に形状設定されている。
【0034】
図6は、保持シート6aの模式的な拡大断面図である。この図に示すように、保持シート6aは、外装シート10と、補強シート11と、縁部材12とを備えている。外装シート10は、U字型とされた保持シート6aの外面を形成する布素材からなるシート材である。この外装シート10は、外部から視認がし易い箇所であり、図形やロゴ等の模様が施された意匠性の高いシート材とされている。例えば、このような外装シート10は、不織布によって形成されている。補強シート11は、外装シート10よりもU字型とされた保持シート6aの内側に配設された布素材からなるシート材である。この補強シート11は、外装シート10よりも引張強度が高く、外装シート10よりも伸縮性が低く、かつ、耐摩耗性に優れた布素材により形成されており、保持シート6aの強度を確保するための部材とされている。例えば、このような補強シート11は、帆布によって形成されている。これらの外装シート10と補強シート11とは、積層されて縫製により結合されている。つまり、保持シート6aは、複数のシートが積層された構造を有している。
【0035】
縁部材12は、保持シート6aを平らとなるように矩形状に広げた場合に、保持シート6aの4つの縁部に配設されている。この縁部材12は、積層された外装シート10と補強シート11との端部を覆う布素材からなる帯状の部材である。このような縁部材12は、縫製により外装シート10と補強シート11とに結合されている。このように、保持シート6aでは、縁部材12によって端部がパイピング処理されている。
【0036】
このような本実施形態における保持シート6aは、全体が柔軟素材である布素材により形成され、外部から押圧された場合に一定の復元力を持って上下方向に変形可能とされている。このような保持シート6aの湾曲している中央部の領域は、直接物品が載置される領域であり、物品載置部として機能する。以下の物品載置部として機能する部位を物品載置部6a3と称する。また、保持シート6aでは、物品載置部6a3から端部(端部6a1または端部6a2)に至るまでの鉛直領域が物品載置部6a3を吊下げ支持する吊下げ支持部として機能する。以下、端部6a1側の吊下げ支持部として機能する部位を第1吊下げ支持部6a4と称し、端部6a2側の吊下げ支持部として機能する部位を第2吊下げ支持部6a5と称する。
【0037】
本実施形態においては、保持シート6aの全体が柔軟素材である布素材により形成されていることから、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5も当然に柔軟素材である布素材により形成されている。このため、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5は、外部から押圧された場合に一定の復元力を持って上下方向に変形可能とされている。つまり、本実施形態においては、物品収納ユニット6の少なくとも一部が、外力の作用により、復元性を有して上下方向に変形可能とされている。
【0038】
図3及び図4に戻り、固定具6bは、2つ設けられており、各々が保持シート6aの端部を天板3に接続している。なお、保持シート6aの端部6a1を天板に接続する固定具6bを第1固定具20と称し、保持シート6aの端部6a2を天板に接続する固定具6bを第2固定具30と称する。
【0039】
図7は、第1固定具20を含む物品収納ユニット6の部分拡大断面図である。この図に示すように、第1固定具20は、天板側金具21と、保持シート側金具22と、締結ビス23とを備えている。図8は、天板側金具21の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。これらの図に示すように、天板側金具21は、上部プレート21aと、側部プレート21bと、連結部21cと、締結プレート21dと、ダクト当接プレート21eとが一体的に接続された部品である。
【0040】
上部プレート21aは、表裏面を上下方向に向けた平板状の部位であり、天板3の下面に当接される。この上部プレート21aは、前後方向において天板側金具21の前側半分の領域に設けられており、前後方向の寸法が配線ダクト4の前面から天板3の前縁までの距離を超えない長さに設定されている。また、上部プレート21aは、前後方向に離間して配列された2つの貫通孔21a1を有しており、貫通孔21a1に挿通される不図示のボルト等によって天板3の下面に対して締結される。
【0041】
側部プレート21bは、表裏面を左右方向に向けた平板状の部位である。この側部プレート21bは、前後方向の中央より前側の領域(前側部21b1)が上部プレート21aの左側端部から下方に垂下されており、前後方向の中央より後側の領域(後側部21b2)が前側部21b1の領域の下部から後方に延出することにより、後側に切欠き部21b3が形成された形状とされている。この切欠き部21b3は、図2に示すように天板側金具21が天板3の下面に取り付けられた際に、側部プレート21bが配線ダクト4との干渉を避けるための領域である。この側部プレート21bの前後方向の寸法は、保持シート6aの前後方向の寸法と略同一に設定されている。このように側部プレート21bが切欠き部21b3を有する形状であるために、天板側金具21は、一部のみが天板3の下面に直接接続されている。つまり、本実施形態では、物品収納ユニット6の一部が天板3の下面に直接的に接続され、他の部分が配線ダクト4の下面に当接した構成となっている。このように、物品収納ユニット6は、天板3の下面のみに接続されている必要はない。
【0042】
連結部21cは、表裏面を上下方向に向けた板状の部位であり、側部プレート21bの下端から右側に延出されている。この連結部21cは、側部プレート21bと締結プレート21dとを接続する部位である。締結プレート21dは、表裏面を左右方向に向けた平板状の部位であり、連結部21cの右側端部から下方に垂下されている。この締結プレート21dは、前後方向に離間して配列された3つの貫通孔21d1を有しており、貫通孔21d1に挿通される締結ビス23によって保持シート側金具22が締結される。
【0043】
ダクト当接プレート21eは、表裏面を前後方向に向けた平板状の部位であり、天板3の下面に固定された配線ダクト4の前面に前方から当接される。このダクト当接プレート21eは、上部プレート21aの後端から下方に垂下されており、上下方向の寸法が側部プレート21bの上下方向の寸法よりも短く設定されている。また、ダクト当接プレート21eは、前後方向に貫通する貫通孔21e1を有しており、貫通孔21e1に挿通される不図示のボルト等によって配線ダクト4の前面に対して締結される。
【0044】
図9は、保持シート側金具22の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。これらの図に示すように、保持シート側金具22は、前後方向に長い長尺状の部品であり、上端縁と下端縁と折曲された正面視略逆C型に形状設定されている。この保持シート側金具22は、天板側金具21の締結プレート21dに形成された貫通孔21d1と同間隔にて前後方向に離間された3つのネジ孔22aを有している。これらのネジ孔22aには、締結ビス23の先端が螺合される。このような保持シート側金具22は、図7に示すように、保持シート6aの外装シート10と補強シート11とに挟持された状態で、保持シート6aの内部に配設されている。また、保持シート側金具22は、保持シート6aの端部6a1の近傍に配設されている。なお、保持シート側金具22が保持シート6aの内部で移動しないように、外装シート10と補強シート11とは、保持シート側金具22の周囲にて縫製されている。また、補強シート11には、ネジ孔22aを露出するための孔が形成されている。
【0045】
締結ビス23は、天板側金具21の締結プレート21dに形成された貫通孔21d1に右側から挿入され、保持シート側金具22のネジ孔22aに螺合されることにより、天板側金具21と保持シート側金具22とを締結する。
【0046】
このような第1固定具20は、天板側金具21の締結プレート21dと保持シート側金具22との間に保持シート6aの補強シート11の端部を挟持している。つまり、保持シート6aは、補強シート11が第1固定具20に固定されることにより、天板3の下面に接続されている。このように第1固定具20では、天板側金具21の締結プレート21dの左側面と、保持シート側金具22との右側面との間に補強シート11を挟みこむことによって、補強シート11との接触面積を広く確保しており、補強シート11に局所的に大きな応力が生じることを防止している。
【0047】
また、第1固定具20は、天板側金具21の締結プレート21dと保持シート側金具22との間にて保持シート6aの外装シート10を挟持しない。このため、外装シート10が痛むことを抑止することができる。
【0048】
図10は、第2固定具30を含む物品収納ユニット6の部分拡大断面図である。第2固定具30は、第1固定具20と左右対称な構成とされている。この第2固定具30は、天板側金具31と、保持シート側金具32と、締結ビス33とを備えている。図11は、天板側金具31の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。これらの図に示すように、天板側金具31は、上部プレート31aと、側部プレート31bと、連結部31cと、締結プレート31dと、ダクト当接プレート31eとが一体的に接続された部品である。
【0049】
上部プレート31aは、表裏面を上下方向に向けた平板状の部位であり、天板3の下面に当接される。この上部プレート31aは、前後方向において天板側金具31の前側半分の領域に設けられており、前後方向の寸法が配線ダクト4の前面から天板3の前縁までの距離を超えない長さに設定されている。また、上部プレート31aは、前後方向に離間して配列された2つの貫通孔31a1を有しており、貫通孔31a1に挿通される不図示のボルト等によって天板3の下面に対して締結される。
【0050】
側部プレート31bは、表裏面を左右方向に向けた平板状の部位である。この側部プレート31bは、前後方向の中央より前側の領域(前側部31b1)が上部プレート31aの右側端部から下方に垂下されており、前後方向の中央より後側の領域(後側部31b2)が前側部31b1の領域の下部から後方に延出することにより、後側に切欠き部31b3が形成された形状とされている。この切欠き部31b3は、図2に示すように天板側金具31が天板3の下面に取り付けられた際に、側部プレート31bが配線ダクト4との干渉を避けるための領域である。この側部プレート31bの前後方向の寸法は、保持シート6aの前後方向の寸法と略同一に設定されている。このように側部プレート31bが切欠き部31b3を有する形状であるために、天板側金具31は、一部のみが天板3の下面に直接接続されている。つまり、本実施形態では、物品収納ユニット6の一部が天板3の下面に直接的に接続され、他の部分が配線ダクト4の下面に当接した構成となっている。
【0051】
連結部31cは、表裏面を上下方向に向けた板状の部位であり、側部プレート31bの下端から左側に延出されている。この連結部31cは、側部プレート31bと締結プレート31dとを接続する部位である。締結プレート31dは、表裏面を左右方向に向けた平板状の部位であり、連結部31cの左側端部から下方に垂下されている。この締結プレート31dは、前後方向に離間して配列された3つの貫通孔31d1を有しており、貫通孔31d1に挿通される締結ビス33によって保持シート側金具32が締結される。
【0052】
ダクト当接プレート31eは、表裏面を前後方向に向けた平板状の部位であり、天板3の下面に固定された配線ダクト4の前面に前方から当接される。このダクト当接プレート31eは、上部プレート31aの後端から下方に垂下されており、上下方向の寸法が側部プレート31bの上下方向の寸法よりも短く設定されている。また、ダクト当接プレート31eは、前後方向に貫通する貫通孔31e1を有しており、貫通孔31e1に挿通される不図示のボルト等によって配線ダクト4の前面に対して締結される。
【0053】
図12は、保持シート側金具32の全体図であり、(a)が平面図、(b)が正面図、(c)が側面図である。これらの図に示すように、保持シート側金具32は、前後方向に長い長尺状の部品であり、上端縁と下端縁と折曲された正面視略C型に形状設定されている。この保持シート側金具32は、天板側金具31の締結プレート31dに形成された貫通孔31d1と同間隔にて前後方向に離間された3つのネジ孔32aを有している。これらのネジ孔32aには、締結ビス33の先端が螺合される。このような保持シート側金具32は、保持シート6aの外装シート10と補強シート11とに挟持された状態で、保持シート6aの内部に配設されている。また、保持シート側金具32は、保持シート6aの端部6a2の近傍に配設されている。なお、保持シート側金具32が保持シート6aの内部で移動しないように、外装シート10と補強シート11とは、保持シート側金具32の周囲にて縫製されている。また、補強シート11には、ネジ孔32aを露出するための孔が形成されている。
【0054】
締結ビス33は、天板側金具31の締結プレート31dに形成された貫通孔31d1に左側から挿入され、保持シート側金具32のネジ孔32aに螺合されることにより、天板側金具31と保持シート側金具32とを締結する。
【0055】
このような第2固定具30は、天板側金具31の締結プレート31dと保持シート側金具32との間に保持シート6aの補強シート11の端部を挟持している。つまり、保持シート6aは、補強シート11が第2固定具30に固定されることにより、天板3の下面に接続されている。このように第2固定具30では、天板側金具31の締結プレート31dの右側面と、保持シート側金具32との左側面との間に補強シート11を挟みこむことによって、補強シート11との接触面積を広く確保しており、補強シート11に局所的に大きな応力が生じることを防止している。
【0056】
また、第2固定具30は、天板側金具31の締結プレート31dと保持シート側金具32との間にて保持シート6aの外装シート10を挟持しない。このため、外装シート10が痛むことを抑止することができる。
【0057】
以上のような構成の本実施形態の天板昇降式什器1においては、執務者が操作ユニット5のコントロールパネル5aの上昇ボタンを押すと、天板3を上昇させる指令信号がコントロールパネル5aから接続ケーブル5bを介して制御部に入力され、制御部の制御の下、駆動機構により昇降脚体部2の昇降ユニット2bが延びる。これによって、昇降ユニット2bに支持された天板3が上方に移動される。一方で、執務者が操作ユニット5のコントロールパネル5aの下降ボタンを押すと、天板3を下降させる指令信号がコントロールパネル5aから接続ケーブル5bを介して制御部に入力され、制御部の制御の下、駆動機構により昇降脚体部2の昇降ユニット2bが縮む。これによって、昇降ユニット2bに支持された天板3が下方に移動される。
【0058】
このような本実施形態の天板昇降式什器1によれば、天板3の下面から下方に吊下げ支持される物品収納ユニット6の少なくとも一部(本実施形態においては、物品載置部6a3、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5)が、外力の作用により復元性を有して上下方向に変形可能とされている。このため、例えば天板3の下降時に物品収納ユニット6に対して外部物品が接触した場合には、物品収納ユニット6の一部が変形することにより、外部物品が衝突したことによる外力を吸収することができる。したがって、本実施形態の天板昇降式什器1によれば、天板3の下降時等に物品収納ユニット6が外部物品に衝突することによって天板3の移動が急停止されることを防止することができ、執務者に不快感を与えることを防止することができる。
【0059】
さらに、本実施形態の天板昇降式什器1によれば、物品収納ユニットの少なくとも一部が変形可能とされていることから、執務者が物品収納ユニット6を容易に押し退けることができる。このため、例えば天板3を下降させ、執務者が着座姿勢で作業をする場合に、執務者が下肢空間を確保するために、物品収納ユニット6を容易に押し退けることができる。このように、本実施形態の天板昇降式什器1によれば、天板3の下方空間の形状自由度を高めることが可能となる。
【0060】
また、本実施形態の天板昇降式什器1においては、物品収納ユニット6が、物品を載置可能な物品載置部6a3と、物品載置部6a3を吊下げ支持すると共に柔軟素材からなる吊下げ支持部(第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5)と、吊下げ支持部を天板3の下面に固定する固定具6b(第1固定具20及び第2固定具30)とを備えている。このため、物品が直接載置される物品載置部6a3を変形させることなく、物品収納ユニット6の一部を変形させることができる。したがって、物品収納ユニット6の一部が変形する場合であっても、物品載置部6a3に載置された物品を安定して支持することができる。
【0061】
また、本実施形態の天板昇降式什器1においては、吊下げ支持部が、水平方向における物品載置部6a3の両端位置の各々に設けられている。このため、物品が載置された場合にも物品載置部6a3を安定的に支持することができる。したがって、本実施形態の天板昇降式什器1によれば、物品収納ユニット6の使い勝手を良好なものとすることができる。
【0062】
また、本実施形態の天板昇降式什器1においては、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5が、布素材からなる。このため、物品収納ユニット6を簡易的かつ安価なものとすることができる。
【0063】
また、本実施形態の天板昇降式什器1においては、物品載置部6a3が布素材からなり、物品載置部6a3、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5が一体的に連続している。つまり、本実施形態の天板昇降式什器1によれば、物品載置部6a3、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5が同一材料により一体的に連続して形成されている。このため、単一の布シート(本実施形態においては保持シート6a)を曲げる等することによって容易に物品収納ユニット6を形成することができ、物品収納ユニット6を簡易的かつ安価なものとすることができる。
【0064】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0065】
図13は、本実施形態の天板昇降式什器が備える物品収納ユニット7を斜め上から見た斜視図である。また、図14は、物品収納ユニット7の分解斜視図である。これらの図に示すように、本実施形態の物品収納ユニット7は、上記第1実施形態で説明した保持シート6aの他、平滑材7aと、固定具7bと、引出し部7cとを備えている。
【0066】
保持シート6aは、上記第1実施形態と同様に、外装シート10と、補強シート11と、縁部材12とを備えている。一方で、本実施形態において保持シート6aは、外装シート10と補強シート11との間に、平滑材7aと、固定具7bの後述する第1保持シート側プレート41と、固定具7bの後述する第2保持シート側プレート42を差し入れるための不図示の開口が設けられている。なお、これらの開口は、縁部材12を設けない領域を作り、この領域にて外装シート10と補強シート11とを縫製して結合しないことによって形成されている。このような開口から保持シート6aの内部(すなわち外装シート10と補強シート11との間)に平滑材7a等を挿入することが可能となっている。
【0067】
平滑材7aは、剛性が保持シート6aよりも高い平板であり、保持シート6aの左右方向における中央部にて保持シート6aの内部に配設されている。この平滑材7aは、保持シート6aの中央部の上面を平坦にするための骨材である。このような平滑材7aによって、本実施形態においては、物品載置部6a3の上面が平面とされている。つまり、本実施形態においては、物品載置部6a3が保持シート6aのみならず、平滑材7aを含んで構成されている。
【0068】
なお、平滑材7aは、必ずしも保持シート6aの内部に挿入されている必要はない。例えば、保持シート6aの補強シート11上に単に載置しても良いし、保持シート6aの外装シート10の下に貼り合わせるようにしても良い。
【0069】
また、物品載置部6a3において保持シート6aは、平滑材7aを覆うカバー部として機能する。つまり、本実施形態においては、物品載置部6a3のカバー部として機能する保持シート6aの中央部が、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5と同一の柔軟素材で形成されると共に一体的に連続されている。
【0070】
固定具7bは、天板側金具40と、第1保持シート側プレート41と、第2保持シート側プレート42と、不図示の複数の締結ビスとを備えている。天板側金具40は、上部プレート40aと、第1側部プレート40bと、第2側部プレート40cと、第1締結プレート40dと、第2締結プレート40eとが一体的に接続された部品である。
【0071】
上部プレート40aは、表裏面を上下方向に向けた平板状の部位であり、天板3の下面に当接される。この上部プレート40aは、前後方向において天板側金具40の前側の領域に設けられており、前後方向の寸法が配線ダクト4の前面から天板3の前縁までの距離を超えない長さに設定されている。また、上部プレート40aは、複数の貫通孔40a1を有しており、貫通孔40a1に挿通される不図示のボルト等によって天板3の下面に対して締結される。
【0072】
第1側部プレート40bは、表裏面を左右方向に向けた平板状の部位である。この第1側部プレート40bは、上部プレート40aの左側端部から下方に垂下されており、下部が後方に延出することにより、後側に第2側部プレート40cと同様の切欠き部(不図示)が形成された形状とされている。この切欠き部は、第1側部プレート40bが配線ダクト4との干渉を避けるための領域である。この第1側部プレート40bの前後方向の寸法は、保持シート6aの前後方向の寸法と略同一に設定されている。
【0073】
第2側部プレート40cは、表裏面を左右方向に向けた平板状の部位である。この第2側部プレート40cは、上部プレート40aの右側端部から下方に垂下されている。また、第2側部プレート40cは、下部が後方に延出することにより、後側に切欠き部40c1が形成された形状とされている。この切欠き部40cは、第2側部プレート40cが配線ダクト4との干渉を避けるための領域である。この第2側部プレート40cの前後方向の寸法は、保持シート6aの前後方向の寸法と略同一に設定されている。
【0074】
第1締結プレート40dは、表裏面を上下方向に向けた板状の部位であり、第1側部プレート40bの下端から右側に延出されている。この第1締結プレート40dは、第1保持シート側プレート41と締結される部位であり、締結ビスが螺合されるためのネジ孔が複数形成されている。第2締結プレート40eは、表裏面を上下方向に向けた板状の部位であり、第2側部プレート40cの下端から左側に延出されている。この第2締結プレート40eは、第2保持シート側プレート42と締結される部位であり、締結ビスが螺合されるためのネジ孔が複数形成されている。
【0075】
第1保持シート側プレート41は、保持シート6aの端部6a1の近傍にて、保持シート6aの内部に配設された前後方向に長い帯状の金属製部品である。この第1保持シート側プレート41は、不図示の締結ビスにより、天板側金具40の第1締結プレート40dに締結される。第2保持シート側プレート42は、保持シート6aの端部6a2の近傍にて、保持シート6aの内部に配設された前後方向に長い帯状の金属製部品である。この第2保持シート側プレート42は、不図示の締結ビスにより、天板側金具40の第2締結プレート40eに締結される。なお、保持シート6aには、締結ビスが挿通可能な穴が設けられている。
【0076】
このような固定具7bは、第1保持シート側プレート41と第1締結プレート40dとの間、及び、第2保持シート側プレート42と第2締結プレート40eとの間にて、保持シート6aの補強シート11を挟持することで保持シート6aを支えている。固定具7bは、天板側金具40の上部プレート40aと、第1側部プレート40bと、第2側部プレート40cと、第1締結プレート40dと、第2締結プレート40eとで囲まれた空間に、引出し部7cを前後方向に摺動可能に収容している。また、引出し部7cは、物品が収容可能な凹部を有し、固定具7bの天板側金具40によって物品載置部6a3の上方に配設されている。
【0077】
このような本実施形態の天板昇降式什器においては、平滑材7aによって物品載置部6a3の上面が平面とされている。このため、物品載置部6a3にて物品を安定的に支持することができる。また、本実施形態においては、物品載置部6a3の上方に引出し部7cが設けられている。このため、物品収納ユニット7の収納量を増加することができ、より天板昇降式什器の使い勝手を向上させることができる。
【0078】
このような構成の本実施形態の天板昇降式什器においても、物品収納ユニット7の第1吊下げ支持部6a4と第2吊下げ支持部6a5とが外力の作用により復元性を有して変形可能である。このため、例えば天板3の下降時に物品収納ユニット7に対して外部物品が接触した場合には、物品収納ユニット7の一部が変形することにより、外部物品が衝突したことによる外力を吸収することができる。したがって、本実施形態の天板昇降式什器によれば、天板3の下降時等に物品収納ユニット7が外部物品に衝突することによって天板3の移動が急停止されることを防止することができ、執務者に不快感を与えることを防止することができる。
【0079】
さらに、本実施形態の天板昇降式什器によれば、物品収納ユニットの少なくとも一部が変形可能とされていることから、執務者が物品収納ユニット7を容易に押し退けることができる。このため、例えば天板3を下降させ、執務者が着座姿勢で作業をする場合に、執務者が下肢空間を確保するために、物品収納ユニット7を容易に押し退けることができる。このように、本実施形態の天板昇降式什器によれば、天板3の下方空間の形状自由度を高めることが可能となる。
【0080】
図15は、本第2実施形態の天板昇降式什器の物品収納ユニット7の第1変形例を示す斜視図である。この図に示すように、天板側金具40と引出し部7cとを省略し、第1保持シート側プレート41及び第2保持シート側プレート42を天板3の下面に直接固定するようにしても良い。
【0081】
図16は、本第2実施形態の天板昇降式什器の物品収納ユニット7の第2変形例を示す斜視図である。この図に示すように、図15に示す第1変形例の構造に加えて、保持シート6aに吊下げ支持される箱体からなる収納ボックス50を設置するようにしても良い。収納ボックス50は、上面が平面である筐体51と、筐体51に対して前後方向に摺動可能な引出し部52とを備えている。このような構成を採用する場合には、収納ボックス50の筐体51が物品載置部6a3の骨材として機能するため、平滑材7aを省略しても良い。
【0082】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0083】
例えば、上記実施形態においては、第1吊下げ支持部6a4と第2吊下げ支持部6a5とが布素材で形成されることにより物品収納ユニットの一部が柔軟性を有する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、紐や網からなる吊り下げ支持部を用いることにより、物品収納ユニットの一部に柔軟性を付与しても良い。また、剛性の高いリングを鎖状に連結することにより、全体として変形可能とされた吊下げ支持部を用いるようにしても良い。また、複数のブロック同士がヒンジ部を介して連結した多関節機構を吊下げ支持部として用いるようにしても良い。
【0084】
また、上記実施形態においては、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5が柔軟素材により形成された構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、吊下げ支持部を剛性部材により形成し、物品載置部を柔軟素材により形成する構成を採用することも可能である。このような場合であっても、物品収納ユニットの一部が変形可能となるため、物品収納ユニットが外部物品と接触することで天板3の下降動作が急停止することを防ぐと共に、天板3の下方空間の形状自由度を高めることができる。
【0085】
また、上記実施形態においては、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5の天板3からの垂下量が変更不可能な構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。図17は、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5の天板3から垂下量を調整可能とされた物品収納ユニットの保持シート6aを含む一部を示す図であり、(a)が正面図であり、(b)が(a)のC−C断面図である。この図に示すように、本変形例では、上記第1実施形態で説明した保持シート側金具22及び保持シート側金具32が、上下方向に複数設けられている。このような構成を採用することにより、第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5の垂下量を調整することができるため、天板3の上下位置すなわち執務者の姿勢や収納する物品の形状に応じて物品収納ユニット6の天板3からの垂下量を変更することができる。つまり、本変形例によれば、執務者が姿勢や収納する物品形状に基づいて任意に天板3から物品載置部6a3までの距離を変更することができ、物品収納ユニット6の使い勝手を良好なものとすることができる。また、例えば、保持シート6aの巻取装置を天板3の下方に設置し、保持シート6aの巻取量によって第1吊下げ支持部6a4及び第2吊下げ支持部6a5の垂下量を調節するようにしても良い。
【0086】
また、図18に示すように、例えば保持シート6aの端部6a2を保持シート6aの途中部位に対して上下に移動可能に接続する構成を採用することもできる。このような場合には、物品が収容可能な空間を変形することができる。
【0087】
また、図19に示すように、例えば、単一の吊下げ支持部8aと、剛性が高く吊下げ支持部8aに吊下げ支持された平板8bとを備える物品収納ユニット8とすることも可能である。このような場合であっても、吊下げ支持部8aを布素材等の柔軟素材で形成することによって、物品収納ユニット8が外部物品と接触することで天板3の下降動作が急停止することを防ぐと共に、天板3の下方空間の形状自由度を高めることができる。
【符号の説明】
【0088】
1……天板昇降式什器、2……昇降脚体部、3……天板、6……物品収納ユニット、6a……保持シート、6a1……端部、6a2……端部、6a3……物品載置部、6a4……第1吊下げ支持部、6a5……第2吊下げ支持部、6b……固定具、7……物品収納ユニット、7a……平滑材、7b……固定具、7c……引出し部、8……物品収納ユニット、8a……吊下げ支持部、8b……平板、10……外装シート、11……補強シート、12……縁部材、20……第1固定具、30……第2固定具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19