特許第6882166号(P6882166)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6882166
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】外科用顕微鏡でのグレア低減
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/00 20160101AFI20210524BHJP
   G02B 21/20 20060101ALI20210524BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   A61B90/00
   G02B21/20
   G02B21/36
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-515925(P2017-515925)
(86)(22)【出願日】2015年9月15日
(65)【公表番号】特表2017-531470(P2017-531470A)
(43)【公表日】2017年10月26日
(86)【国際出願番号】US2015050182
(87)【国際公開番号】WO2016048715
(87)【国際公開日】20160331
【審査請求日】2018年8月27日
【審判番号】不服2020-8495(P2020-8495/J1)
【審判請求日】2020年6月18日
(31)【優先権主張番号】14/496,446
(32)【優先日】2014年9月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】タンモ ヘーレン
【合議体】
【審判長】 高木 彰
【審判官】 井上 哲男
【審判官】 宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−191349(JP,A)
【文献】 特開2005−230558(JP,A)
【文献】 特開2013−257586(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 90/20
A61B 3/00
G02B 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
術野と観測者との間の光路に位置決めされる外科用顕微鏡を操作する方法であって、
前記外科用顕微鏡の画像センサにおいて、前記術野から反射された光を受け取ることと、
前記受け取った光を処理することであって、それにより、画像データを生成する、処理することと、
前記画像センサにおいて受け取った光の部分であって閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の部分を識別することによって、前記術野からのグレアを表す前記画像データの部分を識別することと、
入射光の透過を許可する割合を表す減光パラメータに基づいて、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を制限するために制御信号を生成することにより、前記光路に位置決めされた光学要素を制御することであって、それにより、前記グレアに関連する光の透過を制限する、制御することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記画像データの前記識別された部分に対応する、前記グレアに関連する前記光を前記観測者まで透過させる前記光学要素の部分を識別することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
光学要素を制御することは、
前記グレアに関連する前記光の前記透過を制限するように、前記光学要素の前記識別された部分を選択的に制御する制御信号を生成すること、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
光学要素を制御することは、
前記術野から反射される前記光を前記観測者まで透過させるように、前記識別された部分以外の前記光学要素の部分を制御すること、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記光学要素は、液晶アレイを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
光学要素を制御することは、
前記液晶アレイと通信する電圧源に前記制御信号を提供すること、
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記グレアに関連する前記光を前記観測者まで透過させる前記液晶アレイのピクセルが、前記光の前記透過を制限するよう変更されるように、前記制御信号に基づいて電圧を前記液晶アレイに提供すること、
を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
光学要素を制御することは、前記グレアに関連しない光の透過を制限せずに、前記グレアに関連する光の透過を制限することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
光学要素を制御することは、前記グレアに関連しない光の透過とは異なるように、前記グレアに関連する光の透過を制限することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
観測者と術野との間の光路に位置決めされる外科用顕微鏡であって、
前記術野から反射される光を受け取るように構成される画像センサと、
前記画像センサと通信する計算デバイスであって、
前記画像センサにおいて受け取った光の部分であって閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の部分を識別することによって、前記術野からのグレアに関連する、前記画像センサにおいて受け取られる光の部分を識別すること、及び
入射光の透過を許可する割合を表す減光パラメータに基づいて、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を制限するために生成される制御信号であって前記グレアに関連する光の前記観測者への透過を制限する制御信号を生成すること
を行うように構成される、計算デバイスと、
前記計算デバイスと通信し、前記制御信号に応答して、前記グレアに関連する光の前記観測者への透過を選択的に制限するように構成される光学要素と、
を備える、外科用顕微鏡。
【請求項11】
前記計算デバイスは、
前記画像センサにおいて受け取られる光の前記識別された部分に基づいて、前記グレアに関連する光を前記観測者まで透過させる前記光学要素の対応する部分を識別するように更に構成される、請求項10に記載の外科用顕微鏡。
【請求項12】
前記光学要素は、前記光学要素の前記識別された部分を通しての前記グレアに関連する光の透過を選択的に制限するように制御可能である、請求項11に記載の外科用顕微鏡。
【請求項13】
前記光学要素は、液晶アレイを含む、請求項10に記載の外科用顕微鏡。
【請求項14】
前記光学要素と通信する電圧源を更に備え、前記計算デバイスは、前記制御信号を前記電圧源に提供するように構成される、請求項13に記載の外科用顕微鏡。
【請求項15】
前記電圧源は、
前記グレアに関連する前記光を前記観測者まで透過させる前記液晶アレイのピクセルが、前記光の前記透過を制限するよう変更されるように、前記制御信号に基づいて電圧を前記液晶アレイに提供するように構成される、請求項14に記載の外科用顕微鏡。
【請求項16】
前記光学要素及び前記電圧源は、リムーバブルモジュールに配置される、請求項14に記載の外科用顕微鏡。
【請求項17】
前記光学要素、前記電圧源、及び前記画像センサは、リムーバブルモジュールに配置される、請求項14に記載の外科用顕微鏡。
【請求項18】
前記光学要素、前記電圧源、前記画像センサ、及び前記計算デバイスは、リムーバブルモジュールに配置される、請求項14に記載の外科用顕微鏡。
【請求項19】
前記光学要素はリムーバブルモジュールに配置される、請求項10に記載の外科用顕微鏡。
【請求項20】
観測者と術野との間の光路に位置決めされる外科用顕微鏡であって、
前記術野から反射される光を受け取るように構成される画像センサと、
前記画像センサと通信する計算デバイスであって、
閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する、前記画像センサにおいて受け取られる前記光の部分を、グレアに関連する光の部分として識別し、
入射光の透過を許可する割合を表す減光パラメータに基づいて、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を制限するために生成される制御信号を生成し、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を制限する
ように構成される、計算デバイスと、
前記計算デバイスと通信し、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を選択的に制限するように構成される光学要素であって、前記計算デバイスは、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光を透過させる前記光学要素の部分を識別し、前記光学要素の前記識別された部分を通しての光の前記透過を選択的に制限する前記制御信号を生成するように更に構成される、光学要素と、
を備える、外科用顕微鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される実施形態は、外科用顕微鏡に関する。より詳細には、本明細書に記載される実施形態は、術野から反射される光からのグレアを選択的に低減するように制御可能な光学要素を含む顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
医師は、外科処置中、患者の解剖学的構造の微細部(例えば、眼科外科処置中、患者の目の細部)を見るために、外科用顕微鏡を使用することができる。処置の成功は、顕微鏡を使用して患者の解剖学的構造を明確に見る医師の能力に依存し得る。外科用顕微鏡を通して患者の解剖学的構造を見る際に医師の能力の妨げとなる一因は、術野からのグレアである。
【0003】
眼科手術の幾つかの場合、患者の眼球内の流体−空気境界面の結果として、グレアが生じる。例えば、網膜剥離又は黄斑孔の治療に関わる網膜硝子体手術は、流体−空気交換を含み得る。流体−空気交換中、外科処置中、眼球内に導入される生理食塩水は、例えば、網膜硝子体切断器又は押し出しカニューレを通して吸引され、空気で置換される。空気は、外科的処置後、網膜を所定位置に保持し、及び/又は黄斑孔を閉じるタンポナーデ剤として機能することができる。明るい背景眼内照明は、手術中、例えば、シャンデリアにより提供することができる。この照明は、流体−空気交換中、維持されて、外科医に患者の目の連続視を提供する。流体−空気交換中、目は、部分的には、これらか吸引される流体で充填され(例えば、目の底部において)、部分的には、以前は流体で占められていた空間(例えば、目の上部において)では空気で充填される。空気と流体との間は、流体−空気境界面である。流体−空気交換が進むにつれて、それまでは光源を囲んでいた流体は、光源が空気で囲まれるように吸引することができる。光源は、明るい光を流体−空気境界面に向けて伝達させる。境界面は、この光又はグレアを外科用顕微鏡を通して患者の目を見ている外科医に向けて反射する。図3a、図4a、及び図5aに示されるように、グレアスポット210が、従来の外科用顕微鏡を通して見られる術野の画像200に見られる。
【0004】
流体−空気境界面からのグレアは、幾つかの理由で問題である。例えば、グレアは、外科医の視野を飽和させ、外科医が患者の目を見るのを難しくするおそれがある。別の例として、グレアはまた、外科医が瞬きするか、又は外科用顕微鏡から離れたところを見る場合であっても、外科医の視野に存続し得る。これは、グレアからの長引く影響がなくなり、外科医が再びクリアに見るために余分な時間がかかるため、外科処置を妨げるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
術野での反射源を低減するために、幾らかの努力がなされてきた。例えば、外科器具は、表面処理を使用して、外面に凹凸を付け、反射性がより低くなるように作られている。光源も、外科医に向けて直接光らないように設計されている。しかし、光を流体−空気境界面に向ける光源に起因するグレアは残っている。外科医は術野の連続視を有する必要があり、流体−空気交換中、目に向かって光る他の光源は極わずかであるため、光からの照明は止めることができない。流体−空気境界面はそれ自体、流体−空気交換が治療効果を有する外科処置中、なくすことができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法は、従来技術の欠点の1つ又は複数に対処する。
【0007】
提示される解決策は、術野から観測者へのグレアに関連する光の透過を選択的に制限するように制御可能な光学要素を有する外科用顕微鏡を提供する独自の解決策を用いて、満たされていない医療ニーズを満たす。眼科手術用顕微鏡の幾つかの例が、本明細書に提供されるが、本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法が、外科用顕微鏡を必要とする他のタイプの外科処置用の顕微鏡にも適用可能なことを理解されたい。
【0008】
幾つかの実施形態によれば、術野と観測者との間の光路に位置決めされる眼科手術用顕微鏡を操作する方法は、眼科手術用顕微鏡の画像センサにおいて、術野から反射された光を受け取ることと、受け取った光を処理することであって、それにより、画像データを生成する、処理することと、術野からのグレアを表す画像データの部分を識別することと、光路に位置決めされた光学要素を制御することであって、それにより、グレアに関連する光の透過を制限する、制御することとを含む。
【0009】
幾つかの実施形態では、本方法は、画像データの識別された部分に対応する、グレアに関連する光を観測者まで透過させる光学要素の部分を識別することを更に含む。幾つかの実施形態では、光学要素を制御することは、グレアに関連する光の透過を制限するように、光学要素の識別された部分を選択的に制御する制御信号を生成することを含む。幾つかの実施形態では、光学要素を制御することは、術野から反射される光を観測者まで透過させるように、識別された部分以外の光学要素の部分を制御することを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、眼科手術用顕微鏡のユーザインタフェースにおいて、光学要素の識別された部分を通る光の透過を制限するユーザ指定の減光パラメータを受信することを更に含む。幾つかの実施形態では、画像データの部分を識別することは、閾値輝度パラメータよりも大きな輝度値を有する画像データの部分を識別することを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、眼科手術用顕微鏡のユーザインタフェースにおいて、ユーザ指定の閾値輝度パラメータを受信することを更に含む。幾つかの実施形態では、本方法は、画像データの視覚的表現でのグレアを制限するように、画像データの識別された部分を変更することを更に含む。幾つかの実施形態では、本方法は、視覚的表現を表示デバイスに提供することを更に含む。幾つかの実施形態では、光学要素は液晶アレイを含む。幾つかの実施形態では、光学要素を制御することは、液晶アレイと通信する電圧源に制御信号を提供することを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、グレアに関連する光を観測者まで透過させる液晶アレイのピクセルが、光の透過を制限するよう変更されるように、制御信号に基づいて電圧を液晶アレイに提供することを更に含む。幾つかの実施形態では、光学要素を制御することは、グレアに関連しない光の透過を制限せずに、グレアに関連する光の透過を制限することを含む。幾つかの実施形態では、光学要素を制御することは、グレアに関連しない光の透過とは異なるように、グレアに関連する光の透過を制限することを含む。幾つかの実施形態では、光学要素は、眼科手術用顕微鏡に脱着可能に結合されるモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素及び画像センサは、眼科手術用顕微鏡に脱着可能に結合されるモジュールに配置される。
【0010】
幾つかの実施形態によれば、観測者と術野との間の光路に位置決めされる眼科手術用顕微鏡は、術野から反射される光を受け取るように構成される画像センサと、画像センサと通信する計算デバイスであって、術野からのグレアに関連する、画像センサにおいて受け取られる光の部分を識別すること、及びグレアに関連する光の観測者への透過を制限する制御信号を生成することを行うように構成される、計算デバイスと、計算デバイスと通信し、制御信号に応答して、グレアに関連する光の観測者への透過を選択的に制限するように構成される光学要素とを含むことができる。
【0011】
幾つかの実施形態では、計算デバイスは、画像センサにおいて受け取られる光の識別された部分に基づいて、グレアに関連する光を観測者まで透過させる光学要素の対応する部分を識別するように更に構成される。幾つかの実施形態では、光学要素は、光学要素の識別された部分を通してのグレアに関連する光の透過を選択的に制限するように制御可能である。幾つかの実施形態では、眼科手術用顕微鏡は、光学要素の識別された部分を通しての光の透過を制限するユーザ指定の減光パラメータを受信するように構成されるユーザインタフェースを更に含み、計算デバイスは、ユーザ指定の減光パラメータに基づいて、グレアに関連する光の透過を制限する制御信号を生成するように構成される。幾つかの実施形態では、計算デバイスは、閾値輝度パラメータよりも大きな輝度値を有する、画像センサにおいて受け取られる光の部分を識別することにより、術野からのグレアに関連する、画像センサにおいて受け取られる光の部分を識別するように構成される。幾つかの実施形態では、眼科手術用顕微鏡は、ユーザ指定の閾値輝度パラメータを受信するように構成されるユーザインタフェースを更に含み、計算デバイスは、ユーザ指定の閾値輝度パラメータに基づいて、グレアに関連する光の透過を制限する制御信号を生成するように構成される。幾つかの実施形態では、光学要素は、液晶アレイを含む。幾つかの実施形態では、眼科手術用顕微鏡は、光学要素と通信する電圧源を更に含み、計算デバイスは、制御信号を電圧源に提供するように構成される。幾つかの実施形態では、電圧源は、グレアに関連する光を観測者まで透過させる液晶アレイのピクセルが、光の透過を制限するよう変更されるように、制御信号に基づいて電圧を液晶アレイに提供するように構成される。幾つかの実施形態では、光学要素及び電圧源は、リムーバブルモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素、電圧源、及び画像センサは、リムーバブルモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素、電圧源、画像センサ、及び計算デバイスは、リムーバブルモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素はリムーバブルモジュールに配置される。
【0012】
幾つかの実施形態によれば、観測者と術野との間の光路に位置決めされる眼科手術用顕微鏡は、術野から反射される光を受け取るように構成される画像センサと、画像センサと通信する計算デバイスであって、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する、画像センサにおいて受け取られる光の部分を識別し、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を制限する制御信号を生成するように構成される、計算デバイスと、計算デバイスと通信し、閾値輝度値を超える輝度値を有する光の透過を選択的に制限するように構成される光学要素であって、計算デバイスは、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光を透過させる光学要素の部分を識別し、光学要素の識別された部分を通しての光の透過を選択的に制限する制御信号を生成するように更に構成される、光学要素とを含むことができる。
【0013】
幾つかの実施形態では、光学要素はリムーバブルモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素及び画像センサは、リムーバブルモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素、画像センサ、及び計算デバイスは、リムーバブルモジュールに配置される。
【0014】
本開示の追加の態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】術野と観測者との間の光路に位置決めされる眼科手術用顕微鏡を操作する方法の流れ図である。
図2a】本開示の態様による例示的な眼科手術用顕微鏡を示す図である。
図2b】本開示の態様による例示的な眼科手術用顕微鏡を示す図である。
図2c】本開示の態様による例示的な眼科手術用顕微鏡を示す図である。
図3a】従来の眼科手術用顕微鏡を通して見られる術野の画像である。
図3b】本開示の態様による眼科手術用顕微鏡を通して見られ得る、図3aの術野のシミュレーション画像である。
図4a】従来の眼科手術用顕微鏡を通して見られる術野の画像である。
図4b】本開示の態様による眼科手術用顕微鏡を通して見られ得る、図4aの術野のシミュレーション画像である。
図5a】従来の眼科手術用顕微鏡を通して見られる術野の画像である。
図5b】本開示の態様による眼科手術用顕微鏡を通して見られ得る、図5aの術野のシミュレーション画像である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面中、同じ名称を有する要素は同じ又は同様の機能を有する。
【0017】
以下の説明では、特定の実施形態を説明する特定の詳細が記載される。しかし、開示される実施形態が、これらの特定の詳細の幾つか又は全てを含まなくても実施可能なことが当業者には理解される。提示される特定の実施形態は、限定ではなく例示であることが意図される。本明細書に特に記載されていないが、本開示の範囲及び趣旨内にある他の材料を当業者は認識し得る。
【0018】
本開示は、画像センサ/カメラと、制御可能な光学要素とを有する眼科手術用顕微鏡を記載する。術野から反射された光は、画像センサ/カメラで受け取ることができる。画像センサ/カメラと通信する計算デバイスが、術野からのグレアに関連する光の部分を特定することができる。計算デバイスは、光学要素にグレアに関連する光の透過を選択的に制限させる制御信号を生成することができる。したがって、光学要素は、グレアのリアルタイム視覚的補正を提供する。幾つかの実施形態では、光学要素は液晶アレイである。電圧は、制御信号に応答して、液晶アレイに印加することができる。グレアに関連する光を表す液晶アレイのピクセルは、光の透過を制限するように制御することができる。
【0019】
本開示のデバイス、システム、及び方法は、(1)医師により大きな空間認識を提供することによる外科処置の有効性の改善、(2)混乱を引き起こす高輝度光を制限することによる顕微鏡光学系の改善、及び(3)全ての医師の術野サイトを最大化することによる外科用顕微鏡の有用性の増大を含む多くの利点を提供する。
【0020】
図1は、眼科手術用顕微鏡を操作する方法10の流れ図を提供する。方法10は、図2図5bを参照して更に理解することができる。方法10は、流体−空気交換が行われる眼科手術処置中又は高輝度光が術野から反射される任意の他の外科処置中に実施することができる。12において、術野から反射された光を眼科手術用顕微鏡の画像センサにおいて受け取り得る。
【0021】
図2aは、例示的な眼科手術用顕微鏡100を示す。顕微鏡100は、観測者102と術野との間の光路に配置することができる。観測者102は、顕微鏡100を使用して、処置する目104等の術野を見ることができる。特定の用途に応じて、観測者102は、診断処置、外科処置、及び/又は他の医療処置を実行、モニタリング、及び/又は観測中の医師又は外科医等の医療専門者であることができる。処置する目104は手術部位を表し、医療処置を受けている意患者の手術部位であることができる。
【0022】
顕微鏡100の光学縦列は、1枚又は複数のレンズ、ミラー、フィルタ、格子、及び/又は他の光学構成要素を含み得る。光学構成要素は、術野から反射される光の光路に位置決めすることができる。例えば、接眼レンズ106は光学構成要素108を含むことができ、顕微鏡100の本体は、光学構成要素110及び対物レンズ112を含むことができる。光学構成要素108及び110並びに対物レンズ112は例示であり、様々な実施形態では、顕微鏡100は、光を集束させ、及び/又は画像を拡大するより多数又はより少数のレンズ及び/又は他の光学構成要素を含むことができる。
【0023】
画像センサ/カメラ124は、術野から反射される光の光路に位置決めすることができる。この実施形態では、顕微鏡100は、光の少なくとも部分を撮像センサ/カメラ124に向ける1つ又は複数のビームスプリッタ128を含む。実施形態に応じて、画像センサ/カメラ124は、電荷結合素子(CCD)センサ、相補形金属酸化膜半導体(CMOS)センサ、又は他の適する画像センサを含むことができる。画像センサ/カメラ124は、術野から反射される光を受け取り、捕捉するように構成される。幾つかの実施形態では、画像センサ/カメラ124は顕微鏡100の一部である。幾つかの実施形態では、画像センサ/カメラ124は、顕微鏡100それ自体の一部ではなく、むしろ、例えば、制御デバイス118及び顕微鏡100と通信する別個の構成要素である。
【0024】
再び図1を参照すると、14において、受け取られた光を処理して、画像データを生成し得る。幾つかの実施形態では、画像センサ/カメラ124は、受け取った光を表す電気信号及び/又は画像データを生成する回路を含むことができる。画像センサ/カメラ124は、計算デバイス118(図2)と通信することができる。画像センサ/カメラ124は、画像データを計算デバイス118に提供することができる。幾つかの実施形態では、計算デバイス118は、受け取った光を表す電気信号が、画像センサ/カメラ124から受けられる場合、画像データを生成する。受け取った光の処理は、任意の1つ又は複数の信号処理ステップを含むことができる。計算デバイス118は、任意の適するプロセッサ、メモリ、又は画像センサ/カメラ124において受け取られる光、電気信号、及び/又は画像データ並びに本明細書に記載される他のステップ又は本明細書に記載されるステップの達成に必要な他のステップを処理する処理回路を含むことができる。幾つかの実施形態では、計算デバイス118は顕微鏡100の一部である。幾つかの実施形態では、計算デバイス118は、顕微鏡100それ自体の一部ではなく、むしろ、例えば、電圧源116及び顕微鏡100と有線又は無線通信する別個の構成要素である。
【0025】
再び図1を参照すると、16において、方法10は、術野からのグレアを表す、画像センサにおいて受け取られる画像データ又は光の部分を識別することを含むことができる。例えば、画像200(図3a、図4a、及び図5a)におけるグレアスポット210を識別することができる。画像200は、従来の外科用顕微鏡を通しての観測者のビューを表し、一方、画像250(図3b、図4b、及び図5b)は、本明細書に記載される例示的なデバイスを通しての画像を表す。画像200は、顕微鏡100の画像センサ/カメラ124において受け取られる光の視覚的表現として理解することもできる。術野からのグレアは、外科処置に混乱を引き起こすものとして、そのような高輝度を特徴とすることができる。したがって、16において、閾値輝度パラメータよりも大きな輝度値を有する、画像センサにおいて受け取られた画像データ又は光の部分を識別することもできる。輝度値は、ルミナンスの任意の数値記述であることができる。例えば、輝度値は、透過する光の量又は特定のエリア(例えば、光学要素114の画像センサ/カメラ124等)で受け取られる光の量を表すことができる。例えば、画像センサ/カメラ124の各ピクセルで受け取られる光は、関連する輝度値を有することができる。幾つかの例では、画像200の各部分又は下位区分は、輝度値により特徴付けることができる。幾つかの実施形態では、輝度値は、術野から反射される光の総輝度のうちの、例えば、画像センサ/カメラ124の特定のピクセルにおける割合であることができる。
【0026】
閾値輝度パラメータは、幾つかの例示的な実施形態では、外科医の視覚を妨げずに術野に存在することができる最大光量に対応するように選択される。幾つかの実施形態では、閾値輝度パラメータは、顕微鏡100の製造時に固定される輝度レベルである。幾つかの実施形態では、閾値輝度パラメータは、外科処置中又は外科準備中に調整可能な可変数量であることができる。幾つかの実施形態では、観測者102は、明るい光、照明嗜好等への観測者の耐性に基づいて、閾値輝度パラメータを調整することができる。幾つかの実施形態では、計算デバイス118は、閾値輝度パラメータを利用して、術野から反射される光のどの部分がグレアとして分類されるかを特定する。例えば、観測者102は、より低い閾値パラメータを選択して、顕微鏡100を通して見られる輝度レベルを低減し得る。これは、16において、計算デバイス118に、光の比較的より大きな割合をグレアを表すものとして識別させ得る(後述するように、光学要素114により制限される)。同様に、観測者102は、より高い閾値パラメータを選択して、顕微鏡100を通して見られる輝度レベルを増大させ得る。その結果、16において、計算デバイス118は、光の比較的より小さな割合をグレアを表すものとして識別する(光学要素114により制限される)。例えば、ユーザ指定の閾値輝度パラメータが、ユーザインタフェース120(図2)において受信することができる。ユーザインタフェース120は、例えば、ユーザ指定の閾値輝度パラメータがユーザインタフェース120により送信され、計算デバイス118において受信されるように、計算デバイス118と通信することができる。幾つかの実施形態では、輝度値及び/又は閾値輝度パラメータは、画像センサ/カメラ124において受け取られる光を表す電気信号により記述することができる。そのような実施形態では、グレアに関連する光は、1つ又は複数の電子構成要素を使用して識別して、高輝度光に関連する信号をフィルタリングすることができる。
【0027】
図3a、図4a、及び図5aでの画像200の幾つかの部分は、他の部分よりも明るい。これは、外科処置の通常の過程で生じ得る。したがって、画像200の幾つかの部分の輝度値は、他の部分よりも明るい(例えば、より高いルミナンスを示す)。視野内の輝度の幾つかの局所的インスタンスは、観測者102にとって許容可能であり得、一方、他のインスタンスは外科処置にとって妨げであり得る。閾値輝度パラメータは、16において、計算デバイス118が、妨害的に高い輝度を有する画像200の部分を識別するように選択又は設定することができる。輝度値が、画像200の所与の部分において閾値輝度パラメータを超える場合、計算デバイス118はグレアスポット210を識別する。なお、明確にするために、幾つかのグレアスポット210のみが図3a、図4a、及び図5aにおいて記されている。
【0028】
ユーザインタフェース120は、計算デバイス118と通信することができる。ユーザインタフェース120は、入力を観測者102から受信するように構成される計算デバイス118の構成要素である。幾つかの実施形態では、ユーザインタフェース120は顕微鏡100の一部である。幾つかの実施形態では、ユーザインタフェース120は、顕微鏡100それ自体の一部ではなく、むしろ、計算デバイス118及び顕微鏡100と通信する別個の構成要素である。ユーザインタフェース120は、非限定的な例として、入力デバイスの中でも特に、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、ダイアル、及びボタンを含む入力デバイス又は入力システムを含むことができる。ユーザインタフェース120は、外科処置中、術野の画像等の画像又は他のデータ(例えば、顕微鏡設定、ディスプレイ設定等)をユーザに提示するように構成されるディスプレイ(例えば、タッチスクリーンディスプレイを含む)であることができる。
【0029】
再び図1を参照すると、18において、方法10は、光学要素を制御して、グレアに関連する光の観測者への透過を制限することを含むことができる。図2に示されるように、顕微鏡110は光学要素114を含む。本明細書に記載される幾つかの例示的な実施形態では、光学要素114の部分又は下位区分は、制御信号を使用して光の透過を制限するように個々に選択的に制御することができる。したがって、光学要素114の様々な部分は、様々な量の光を観測者102に透過させることができる。幾つかの実施形態では、光学要素114は液晶アレイである。光学要素114が液晶アレイである例では、計算デバイス118は、光の透過を制限するように、液晶アレイの個々のピクセルを選択的に、直接的又は間接的に制御するように構成し得る。液晶アレイは、偏光フィルタ、ガラス基板、液晶層等を含め、1つ又は複数の層又は構成要素を含むことができる。計算デバイス118は、光の透過を制限する制御信号を生成するように構成することができる。光学要素114は、制御信号に応答して、グレアに関連する光の観測者102への透過を選択的に制限するように構成することができる。18において、視野全体にマスクを適用するのとは対照的に、観測者102の視野内の輝度の局所エリアにマスクを適用し得る。幾つかの実施形態では、光学要素114は、マスクを視野全体にわたり適用するように制御することができる。
【0030】
光学要素114は、観測者と術野との間の光路に位置決めすることができる。異なる実施形態では、光学要素114は、顕微鏡100の光学縦列内の様々なロケーションに位置決めすることができる。例えば、実施形態に応じて、光学要素114は、光学構成要素108と光学構成要素110との間、光学構成要素110と対物レンズ112との間、観測者102と対物レンズ112との間、観測者102とビームスプリッタ128との間、又は他のロケーションに位置決めすることができる。幾つかの顕微鏡100の実施形態は、2つ以上の光学要素114を含む。光学要素114の数は、ファクタの中でも特に、顕微鏡100の光路及び/又は光学縦列のどこに、光学要素114が位置決めされるかに依存し得る。例えば、図2は、術野から反射された光の少なくとも一部分を画像センサ/カメラ124に案内する、観測者102とビームスプリッタ128との間に位置決めされる1つの可動式光学要素114を示す。光学要素114は、画像センサ/カメラ124が術野からの未フィルタリング光を受け取るように、ビームスプリッタ128を超えて光路に位置決めすることができる。画像センサ/カメラ124及び/又は計算デバイス118は、未フィルタリング光を使用して、グレアに関連する未フィルタリング光の部分を識別することができる。計算デバイス118は、光学要素114にグレアに関連する光の透過を制限させるように光学要素114を御する制御信号を生成することができる。幾つかの実施形態は、観測者102の各目にそれぞれ関連する別個の光路に位置決めされる2つ以上の光学要素114を含む(例えば、立体顕微鏡において)。
【0031】
図3b、図4b、及び図5bは、外科用顕微鏡100を通して見られる術野のシミュレーション画像250を示す。シミュレーション画像250は、グレアスポット210(図3a、図4a、及び図5a)が画像200において発生する減光スポット260を含む。減光スポット260は、グレアに関連する光が光学要素114により完全及び/又は部分的にブロックされることの結果として生じる。画像250の他の部分(例えば、グレアに関連する部分以外の部分)に関連する光は、ブロックされずに光学要素114を透過することが許される。
【0032】
幾つかの実施形態では、方法10は、術野からのグレアを表す画像データの識別された部分(16において)に基づいて、グレアに関連する光を観測者に透過させる光学要素114の対応する部分を識別することを含む。例えば、計算デバイス118は、光が受け取られる画像センサ/カメラ124の1つ又は複数のピクセル及び光を透過させる光学要素114の1つ又は複数のピクセルを関連付けることができる。例えば、1対1の対応性を画像センサ/カメラ124上の入射光のロケーションと、光学要素114への入射光のロケーションとの間で特定することができる。
【0033】
計算デバイス118は、光学要素114の個々の部分(例えば、液晶アレイのピクセル)を選択的に、直接的又は間接的に制御して、入射光の全て若しくは一部を観測者102に透過させるか、又は入射光を観測者102に透過させないことができる。幾つかの実施形態では、光学要素114を制御すること(18において)は、グレアに関連する光を透過させる光学要素の前に識別された部分を選択的に制御して、光の透過を制限することを含むことができる。幾つかの実施形態では、光学要素114を制御すること(18において)は、光学要素の識別された部分を選択的に制御して、グレアに関連する光の透過を制限する制御信号を生成することを含むことができる。計算デバイス118は、制御信号を生成するように構成される。例えば、計算デバイス118により生成される制御信号は、光学要素114の前に識別された部分に、入射光の透過を部分的又は完全にブロックさせることができる。同時に、例えば、光学要素114の他の部分は、入射光の全て又は異なる割合を透過させるように制御することができる。幾つかの実施形態では、光学要素を制御すること(18において)は、グレアに関連する光の透過を制限し、一方、グレアに関連しない光の透過を制限しないことを含む。したがって、幾つかの実施形態では、光学要素114を制御すること(18において)は、前に識別された部分以外の光学要素の部分を制御して、術野から反射された光を観測者に透過させることを含むことができる。
【0034】
幾つかの実施形態では、計算デバイス118は、制御信号を光学要素114に直接提供する。幾つかの実施形態では、制御信号は、光学要素114に間接的に提供される。例えば、光学要素114が液晶アレイである実施形態では、光学要素114を制御すること(18において)は、制御信号を電圧源116に提供することを含むことができ、電圧源116は、図2に示されるように、光学要素114と通信する。したがって、方法10は、計算デバイス118から受信される制御信号に基づいて、電圧源116から液晶アレイに電圧を提供することを含む。幾つかの実施形態では、電圧源116は顕微鏡100の一部である。幾つかの実施形態では、電圧源116は、顕微鏡100それ自体の一部ではなく、むしろ、光学要素114、計算デバイス118、及び/又は顕微鏡100と通信する別個の構成要素である。印加される電圧は、グレアに関連する光を透過している液晶アレイのピクセルを、光の透過を制限するように変更することができる。例えば、所望の量の光のみを透過させるように、印加電圧に基づいて液晶の配向を変更することができる。印加電圧は、異なる量の光を透過させるように、液晶アレイの個々のピクセルを選択的に制御することができる。幾つかの実施形態では、光学要素114を制御すること(18において)は、グレアに関連しない光の透過とは異なる様式でグレアに関連する光の透過を制限することを含む。例えば、同時に、ピクセルの1つのサブセットは入射光を透過せず、ピクセルの異なるサブセットは、入射光の幾らかの割合を透過することができ、ピクセルの更に別のサブセットは、入射光の異なる割合を透過することができ、ピクセルの更に別のサブセットは、全ての入射光を透過することができる。液晶アレイ及び電圧源は、非限定的な例である。任意の他の適する光学要素を顕微鏡100で実施することができる。電圧源は、より一般的にはアクチュエータとして説明することができる。光学要素と通信し、光学要素の個々の部分を通しての光の透過を選択的に制御するように構成される任意の他の適するアクチュエータが、顕微鏡100において実施可能である。
【0035】
減光パラメータは、光学要素114が入射光の透過をいかに制限するかを記述することができる。幾つかの実施形態では、計算デバイス118は、減光パラメータを利用して、グレアとして前に識別された(16において)光のうちのどれくらいをブロックするかを決定する。例えば、パラメータは、光学要素114の1つ又は複数の部分を透過することが許される入射光の割合を表すことができる。減光パラメータは、約0%透過〜約100%透過で、0.5%、1%、2%、5%、10%、20%、25%、33%、50%の増分及び他の適する増分で、入射光の透過を許可する割合を表すことができる。光学要素114の透過が許される入射光の割合が高いほど、光学要素114が観測者102に透過するグレア量は多くなるか、又は光学要素114が観測者102に透過する高輝度光は多くなる。光学要素114の透過が許される入射光の割合が低いほど、光学要素114が観測者102に透過するグレア量は少なくなるか、又は光学要素114が観測者102に透過する高輝度光は少なくなる。幾つかの実施形態では、減光パラメータは、顕微鏡100の製造時に固定することができる。幾つかの実施形態では、減光パラメータは、外科処置中又は外科準備中に調整可能な可変数量である。幾つかの実施形態では、観測者102は、明るい光、照明嗜好等への観測者102の耐性に基づいて、減光パラメータを調整することができる。例えば、ユーザ指定の減光パラメータは、ユーザインタフェース120において受信することができる。計算デバイス118は、光学要素114が所望量だけ入射光の透過を制限するように、ユーザ指定の減光パラメータに基づいて制御信号を生成することができる。制御信号は、異なる部分が異なる量だけ入射光の透過を制限するように、光学要素114を制御することができる。計算デバイス118は、比較的多量の光を制限するように、光学要素114の部分、例えば、比較的多量の高輝度光を透過させる部分を直接又は間接的に制御することができる。同時に、計算デバイス118は、比較的小量の光を制限するように、光学要素114の異なる部分、例えば、比較的小量の高輝度光を透過させる部分を直接又は間接的に制御することができる。
【0036】
減光パラメータは、外科処置中、グレアスポット210(図3a、図4a、及び図5a)が暗化されて、観測者102を妨げる程度を低くするように選択することができる。光が光学要素114の様々な部分を透過することが許される程度は、図3b、図4b、及び図5bに示される。例えば、減光スポット260の幾つかの部分は、比較的より暗いか、又はより黒く、光学要素114のそれらの部分を透過することが許される光が極わずかであるか、又はないことを示す。より暗いか、又はより黒い部分は、比較的より少ない光の透過に関連する減光パラメータを表すことができる。減光スポット260の幾つかの部分は、比較的より明るいか、又はよりグレーであり、わずかではあるが、暗い又は黒いスポットよりも多くの光が、光学要素114のそれらの部分の透過が許されることを示す。より明るい又はよりグレーな部分は、比較的より多くの光を透過させることに関連する減光パラメータを表すことができる。
【0037】
減光スポット260は、ブラーパラメータにより更に説明することができる。計算デバイス118は、ブラーパラメータを利用して、光をブロックする光学要素114の部分と、幾らか又は全ての光を透過させる光学要素114の部分との間の視覚的遷移の平滑性を御することができる。ブラーパラメータに基づいて光学要素114を制御することは、減光スポット260にアンチエイリアス及びエッジブラーを提供するものとして説明することができる。例えば、図3b、図4b、及び図5bに示されるように、より暗いか、又はより黒い部分は一般に、減光スポット260の中心に向かい、一方、より明るいか、又はよりグレーのスポットは一般に、減光スポット260の周縁に向かう。計算デバイス118は、様々な程度で光をブロックするように光学要素114を制御することができる。減光スポット260の中心から最も離れたポイントでは、相対的に最低の割合の光をブロックすることができる。光学要素114によりブロックされる光の割合は、減光スポット260の中心に近づくにつれて増大することができる。これは、より平滑なエッジを減光スポット260に提供することができる。ブラーパラメータは、減光スポット260の平滑なエッジにより覆われる面積を記述することができる。減光スポット260は、中心で最高割合の光がブロックされ、周縁に向かってブロックされる割合が徐々に低減するという点で、ガウスとして説明することができる。
【0038】
幾つかの実施形態では、ブラーパラメータは、顕微鏡100の製造時に固定又は設定される数量であることができる。幾つかの実施形態では、ブラーパラメータは、外科処置中又は外科準備中に調整可能な可変数量であることができる。幾つかの実施形態では、観測者102は、明るい光、照明嗜好等への観測者の耐性に基づいて、ブラーパラメータを調整することができる。計算デバイス118は、より高いブラーパラメータを選択することにより、グレアスポットと非グレアスポットとの間により平滑な遷移を生成することができる。より平滑な遷移は、顕微鏡100を通して術野を見た場合、観測者102の気が視覚的に逸らされる程度をより低くすることができる。計算デバイス118は、より低いブラーパラメータを選択することにより、グレアスポットと非グレアスポットとの間により平滑性が低い遷移を生成することができる。より平滑性の低い遷移は、視野の限られたエリアのみ(例えば、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する部分のみ)の減光を好む観測者102にとって有用であることができる。例えば、ユーザ指定のブラーパラメータは、ユーザインタフェース120(図2)において受信することができる。
【0039】
幾つかの実施形態では、計算デバイス118は、画像センサ/カメラ124において受け取られた光の視覚的表現を表示デバイス126に出力することができる。例えば、受け取った光を処理して、画像データを生成すること(ステップ14)は、ノイズ低減、フィルタリング、鮮鋭化、コントラスト操作等を含め、表示デバイス126を介しての表示に向けて画像データを準備する任意の1つ又は複数の信号処理ステップを含むことができる。表示デバイス126は、計算デバイス118と通信することができる。幾つかの実施形態では、表示デバイス126は顕微鏡100の一部である。例えば、表示デバイス126は、顕微鏡100に配置されるか、又は顕微鏡100に結合されて、観測者102及び/又は他の観測者による閲覧を可能にするモニタであることができる。幾つかの実施形態では、表示デバイス126は、顕微鏡100それ自体の一部ではなく、むしろ、計算デバイス118及び顕微鏡100と通信する別個の構成要素であることができる。様々な実施形態では、表示デバイス126は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード液晶ディスプレイ(LED−LCD)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、ヘッドアップディスプレイ、ニアツーアイディスプレイ、及び/又は他の適する表示デバイスであることができる。例えば、表示デバイス126は、透過要素(例えば、バックライトLED−LCD)又は前面照明反射要素を含むことができる。
【0040】
幾つかの実施形態では、表示デバイス126に出力される視覚的表現は、16において識別されたグレアを含むことができる。例えば、表示デバイス126を介して外科処置を見ている観測者102及び/又は他の観測者は、術野からのグレア又は高輝度光を見ることができる。同時に、光学要素114は、顕微鏡光学系を介して外科処置を見ている観測者102へのグレア又は高輝度光を制限することができる。幾つかの実施形態では、方法10は、画像データの視覚的表現中のグレアを制限するように、グレアに関連する画像データの部分を変更することを含むことができる。計算デバイス118は、変更された画像データの視覚的表現を表示デバイス126に出力することができる。例えば、表示デバイス126を介して(処理された画像データを用いて)及び顕微鏡光学系を通して(光学要素114を用いて)の両方で、外科処置を見ている観測者102及び/又は他の人へのグレア又は高輝度光は制限することができる。
【0041】
本明細書に記載のように、閾値輝度パラメータ、ブラーパラメータ、及び減光パラメータのユーザ指定値は、ユーザインタフェース120において受信することができる。光学要素114により提供される機能は、ユーザ指定値を用いて選択的にオン又はオフにすることができる。例えば、閾値輝度パラメータは、術野から反射される光がグレアとして識別されないように選択することができる。その結果として、光は光学要素114によりブロックされない。幾つかの実施形態では、減光パラメータは、グレアとして識別される場合であっても、光がブロックされないように選ぶことができる。
【0042】
本明細書で考察される顕微鏡100は、単眼顕微鏡又は双眼顕微鏡であることができる。顕微鏡100が、1人又は複数の観測者102の各目に1つの接眼レンズ(例えば、外科医及びアシスタントのそれぞれに2つの接眼レンズ)を含むことができることが理解される。本開示の教示は、グレアに関連する光が1つ又は複数の接眼レンズで低減されるように実施することができる。顕微鏡100は、複合顕微鏡、立体顕微鏡、又はデジタル顕微鏡であることができる。本開示の教示は、顕微鏡100の1つ又は複数の光路において実施することができる。例えば、1つの光学要素114は、観測者102と複合顕微鏡又はデジタル顕微鏡内の術野との間の1つの光路において実施することができる。例えば、1つの光学要素114は、観測者102と立体顕微鏡内の術野との間の2つの功労のそれぞれにおいて実施することができる。幾つかの実施形態では、グレアは、1人の観測者102及び/又は複数の観測者102の目に関連する各光路に分割される前に、光学要素114によりブロックされる。図2aは、様々な構成要素(例えば、ユーザインタフェース120、表示デバイス126、計算デバイス118、電圧源116、画像センサ/カメラ124)が顕微鏡100とは別個であることを示すが、幾つかの実施形態では、それらの構成要素の1つ又は複数を顕微鏡100に統合可能なことが理解される。例えば、計算デバイス118、電圧源116、及び画像センサ/カメラ124は、顕微鏡100に統合することができる。
【0043】
図2bは、例示的な眼科手術用顕微鏡100を示す。図2bの顕微鏡100は、構成要素の中でも特に、光学要素114、電圧源116、及び画像センサ/カメラ124を含め、図2aの顕微鏡100と略同様である。図2bに示される実施形態では、顕微鏡100は、処置する目104から反射された光に対して作用することが可能な構成要素を有するモジュールのアレイ130を含む。例えば、モジュール132、134、136、138の1つは、観測者102にとって有害であり得る特定の波長の光(例えば、外科処置中に使用されるレーザ光)を除去する光学フィルタを含むことができる。
【0044】
モジュール132、134、136、138は、顕微鏡100に脱着可能に結合するように構成される。すなわち、ユーザ(例えば、観測者102、外科医、別の医師、看護師、技師等)は、例えば、観測者102の嗜好に基づいて、モジュール132、134、136、138のうちの1つ又は複数を選択的に追加又は除去して、顕微鏡100を通しての閲覧を促進することができる。モジュール132、134、136、138は、顕微鏡100に脱着可能に結合するように構成されるため、画像センサ/カメラ124及び/又は光学要素114は、例えば、観測者102の嗜好に基づいて、顕微鏡100に選択的に含めることができる。その点に関して、モジュール132、134、136、138は、顕微鏡100に脱着可能に機械的に結合されるサイズ及び形状である。モジュール132、134、136、138はまた、モジュール132、134、136、138のうちの別のモジュール及び/又は顕微鏡100の他の構成要素(例えば、対物レンズ112及び/又は光学構成要素106、108、110)との光学結合を促進する。したがって、処置する目104から反射された光は、モジュール132、134、136、138を通して観測者102に移動することができる。モジュール132、134、136、138は、モジュール132、134、136、138のうちの別のモジュール及び/又は顕微鏡100の他の構成要素(例えば、計算デバイス118、ユーザインタフェース120、及び/又は表示デバイス126)への電気結合を促進するようにも構成される。4つのモジュール132、134、136、138は、図2bに示されるが、異なる実施形態がより多数又はより少数のモジュールを含むことができることが理解される。例えば、図2cのアレイ130は3つのモジュール132、138、及び140を含む。
【0045】
モジュール132、134、136、138は、処置する目104から反射された光に対して作用することが可能である。それに関して、1つ又は複数の光学構成要素、光電子工学構成要素、及び/又は電子構成要素をモジュール132、134、136、138に配置することができる。例えば、モジュール134は画像センサ/カメラ124を含む。モジュール134は、処置する目104から反射された光を画像センサ/カメラ124に向けるビームスプリッタ128を含むこともできる。例えば、モジュール136は光学要素114を含む。モジュール136は、光学要素114と通信する電圧源116を含むこともできる。図2cの実施形態では、計算デバイス118は、顕微鏡100それ自体の一部ではない別個の構成要素である。モジュール134及び136は、光学要素114、電圧源116、及び/又は画像センサ/カメラ124が計算デバイス118と通信するように、顕微鏡100に結合される。顕微鏡100及び/又はモジュール132、134、136、138は、光学要素114、電圧源116、計算デバイス118、画像センサ/カメラ124間の電気通信、光学通信、及び/又はデータ通信を促進する他の構成要素(例えば、ワイヤ、接点、インタフェース等)を含むことができる。幾つかの実施形態では、モジュール132及び138は、処置する目104の観測者102の閲覧を促進する様々な他の構成要素を含む。幾つかの実施形態では、モジュール132及び138は、観測者102が、処置する目104から反射される光に対して作用する追加の構成要素を必要としない場合等、光を透過させるプレースホルダである。
【0046】
様々な実施形態では、構成要素の異なる組合せを所与のモジュールに含むことができる。例えば、図2bの実施形態では、光学要素114及び画像センサ/カメラ124は異なるモジュールに配置される。幾つかの実施形態では、光学要素114及び画像センサ/カメラ124は、同じモジュールに配置される。図2cの実施形態では、モジュール140は、光学要素114、画像センサ/カメラ124、及び計算デバイス118を含むことができる。図2cの顕微鏡100は、その他の点では図2a及び図2bの顕微鏡100と略同様である。したがって、本明細書に記載される光学要素114及びグレアを低減する特徴は、モジュール(例えば、モジュール136、モジュール140等)を取得することだけで顕微鏡100において実施することができる。すなわち、病院又は他の眼科サービス提供者は有利なことに、大きな資本支出であることができる光学要素114を含む外科用顕微鏡全体の取得を回避することができる。図2b及び図2cの実施形態では、光学要素114、電圧源116、画像センサ/カメラ124、計算デバイス118、ユーザインタフェース120、及び/又は表示デバイス126が、顕微鏡100と対話せずに、モジュールのうちの1つ又は複数(例えば、モジュール134、136、140)を介して通信することができることが理解される。例えば、ユーザインタフェース120及び表示デバイス126は、計算デバイス118と直接、通信可能に結合することができる。
【0047】
本明細書に記載される実施形態は、術野からのグレアに関連する光の透過を選択的に制限するように制御可能な光学要素を含むグレア低減眼科手術用顕微鏡を提供するデバイス、システム、及び方法を提供することができる。上で提供された例は、単なる例示であり、限定を意図しない。本開示の範囲内にあることが意図される、開示される実施形態と一貫した他のシステムを当業者は容易に考案し得る。したがって、本願は以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
術野と観測者との間の光路に位置決めされる外科用顕微鏡を操作する方法であって、
前記外科用顕微鏡の画像センサにおいて、前記術野から反射された光を受け取ることと、
前記受け取った光を処理することであって、それにより、画像データを生成する、処理することと、
前記術野からのグレアを表す前記画像データの部分を識別することと、
前記光路に位置決めされた光学要素を制御することであって、それにより、前記グレアに関連する光の透過を制限する、制御することと、
を含む、方法。
〔態様2〕
前記画像データの前記識別された部分に対応する、前記グレアに関連する前記光を前記観測者まで透過させる前記光学要素の部分を識別することを更に含む、態様1に記載の方法。
〔態様3〕
光学要素を制御することは、
前記グレアに関連する前記光の前記透過を制限するように、前記光学要素の前記識別された部分を選択的に制御する制御信号を生成すること、
を含む、態様2に記載の方法。
〔態様4〕
光学要素を制御することは、
前記術野から反射される前記光を前記観測者まで透過させるように、前記識別された部分以外の前記光学要素の部分を制御すること、
を含む、態様3に記載の方法。
〔態様5〕
前記光学要素は、液晶アレイを含む、態様1に記載の方法。
〔態様6〕
光学要素を制御することは、
前記液晶アレイと通信する電圧源に前記制御信号を提供すること、
を含む、態様5に記載の方法。
〔態様7〕
前記グレアに関連する前記光を前記観測者まで透過させる前記液晶アレイのピクセルが、前記光の前記透過を制限するよう変更されるように、前記制御信号に基づいて電圧を前記液晶アレイに提供すること、
を更に含む、態様6に記載の方法。
〔態様8〕
光学要素を制御することは、前記グレアに関連しない光の透過を制限せずに、前記グレアに関連する光の透過を制限することを含む、態様1に記載の方法。
〔態様9〕
光学要素を制御することは、前記グレアに関連しない光の透過とは異なるように、前記グレアに関連する光の透過を制限することを含む、態様1に記載の方法。
〔態様10〕
観測者と術野との間の光路に位置決めされる外科用顕微鏡であって、
前記術野から反射される光を受け取るように構成される画像センサと、
前記画像センサと通信する計算デバイスであって、
前記術野からのグレアに関連する、前記画像センサにおいて受け取られる光の部分を識別すること、及び
前記グレアに関連する光の前記観測者への透過を制限する制御信号を生成すること
を行うように構成される、計算デバイスと、
前記計算デバイスと通信し、前記制御信号に応答して、前記グレアに関連する光の前記観測者への透過を選択的に制限するように構成される光学要素と、
を備える、外科用顕微鏡。
〔態様11〕
前記計算デバイスは、
前記画像センサにおいて受け取られる光の前記識別された部分に基づいて、前記グレアに関連する光を前記観測者まで透過させる前記光学要素の対応する部分を識別するように更に構成される、態様10に記載の外科用顕微鏡。
〔態様12〕
前記光学要素は、前記光学要素の前記識別された部分を通しての前記グレアに関連する光の透過を選択的に制限するように制御可能である、態様11に記載の外科用顕微鏡。
〔態様13〕
前記光学要素は、液晶アレイを含む、態様10に記載の外科用顕微鏡。
〔態様14〕
前記光学要素と通信する電圧源を更に備え、前記計算デバイスは、前記制御信号を前記電圧源に提供するように構成される、態様13に記載の外科用顕微鏡。
〔態様15〕
前記電圧源は、
前記グレアに関連する前記光を前記観測者まで透過させる前記液晶アレイのピクセルが、前記光の前記透過を制限するよう変更されるように、前記制御信号に基づいて電圧を前記液晶アレイに提供するように構成される、態様14に記載の外科用顕微鏡。
〔態様16〕
前記光学要素及び前記電圧源は、リムーバブルモジュールに配置される、態様14に記載の外科用顕微鏡。
〔態様17〕
前記光学要素、前記電圧源、及び前記画像センサは、リムーバブルモジュールに配置される、態様14に記載の外科用顕微鏡。
〔態様18〕
前記光学要素、前記電圧源、前記画像センサ、及び前記計算デバイスは、リムーバブルモジュールに配置される、態様14に記載の外科用顕微鏡。
〔態様19〕
前記光学要素はリムーバブルモジュールに配置される、態様10に記載の外科用顕微鏡。
〔態様20〕
観測者と術野との間の光路に位置決めされる外科用顕微鏡であって、
前記術野から反射される光を受け取るように構成される画像センサと、
前記画像センサと通信する計算デバイスであって、
閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する、前記画像センサにおいて受け取られる前記光の部分を識別し、
閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光の透過を制限する制御信号を生成する
ように構成される、計算デバイスと、
前記計算デバイスと通信し、閾値輝度値を超える輝度値を有する光の透過を選択的に制限するように構成される光学要素であって、前記計算デバイスは、閾値輝度パラメータを超える輝度値を有する光を透過させる前記光学要素の部分を識別し、前記光学要素の前記識別された部分を通しての光の前記透過を選択的に制限する前記制御信号を生成するように更に構成される、光学要素と、
を備える、外科用顕微鏡。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b