【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ケタミン療法に関連する上記の不都合および難点を克服するものであり、(i)疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等を含む、ケタミン処置が考慮され得る、適応され得る、試みられ得るまたは推奨され得るような疾患、障害もしくは症状を有すると診断された、これに罹患しているもしくは罹患しやすい被験体の処置、(ii)前記疾患、障害または症状の予防ならびに/または(iii)前記疾患、障害もしくは症状の管理のための、新規の単離されたおよび/または実質的に純粋な、同位体濃縮された神経抑制性ノルケタミン化合物の発見、これを用いて製剤化された新規医薬組成物ならびにその使用方法を対象とする。
【0010】
本発明に従って、新規の単離されたおよび/または実質的に純粋な、同位体濃縮された神経抑制性ノルケタミン化合物は、経口(即時放出および放出調節)、非経口、局所、直腸、膣、鼻内、吸入または薬液投与に適した医薬組成物、例えば丸剤のような経口剤形(例えば錠剤、カプセル、カプレット、トローチ、ロゼンジ、カシェ剤、ジェルキャップ、キャップ、ペレット、ボーラス、香錠、口腔内崩壊錠、舌下錠およびバッカル錠)、薄膜、粉末、顆粒、結晶、溶液、シロップ、乳剤および懸濁液、局所投与剤形、例えばペースト、クリーム、軟膏、ジェル、液体、スプレー、スキンパッチ、経皮パッチ、香膏、軟膏剤およびインプラント、眼用および耳用剤形、例えば点滴剤、懸濁液、乳剤、クリームおよびジェル、膣リングおよびインサート、坐剤、吸入剤形、例えばエアロゾル、吸入器、ネブライザおよび気化器、ならびに非経口剤形、例えば皮内(ID)、筋肉内(IM)、骨内(IO)、腹腔内(IP)、静脈内(IV)、仙骨硬膜外、髄腔内(ITH)、皮下(SC)等の剤形に製剤化され得る。
【0011】
同様に本発明に従って、新規の単離されたおよび/または実質的に純粋な、同位体濃縮された神経抑制性ノルケタミン化合物ならびにこれを用いて製剤化された新規医薬組成物は、(i)ケタミンの適応がFDAで承認された適応であるかもしくはFDA未承認の適応であるかにかかわらず、ケタミン処置が考慮され得る、試みられ得る、適応され得るもしくは推奨され得る任意の適応症に関して被験体を処置する、ならびに/または(ii)例えば疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等に関わる任意の疾患、障害または症状の処置、予防および/もしくは管理を含むがこれらに限定されない、ケタミン処置が考慮され得る、試みられ得る、適応され得るもしくは推奨され得る任意の疾患、障害または症状を予防するおよび/もしくは管理するのに適する。
【0012】
本発明はまた、経口ケタミンの既存の組成物と比較して、改善された治療および安全性プロフィールを提供するために、経口放出調節錠剤製剤などの経口投与用の新規の経口放出調節神経抑制性ケタミン(NAKET)および/または神経抑制性ノルケタミン(NANKET)医薬製剤の発見、ならびにその使用方法も対象とする。これに関して、新規経口神経抑制性ケタミン(NAKET)および/または神経抑制性ノルケタミン(NANKET)医薬製剤は、経口投与事象後に被験体において、放出期間にわたって新規経口医薬製剤からのNAKET化合物、例えばケタミンおよび/もしくは式IIの任意の化合物、ならびに/またはNANKET化合物、例えばノルケタミン、式I、(I−A)、(I−B)の任意の化合物および/もしくは表A〜Dに記載されている化合物のいずれかの治療有効量の一定な放出を保証するように独自に設計されている。極めて驚くべきことに、本発明の新規の経口放出調節神経抑制性ケタミン(NAKET)および/または神経抑制性ノルケタミン(NANKET)医薬製剤は、例えば幻覚、めまいおよび悪心などの鎮静および/または精神異常発現作用の副作用を誘導し得るケタミンおよび/またはノルケタミン血漿濃度の神経学的毒性スパイクを引き起こすことなく、本発明によって企図されるこの治療効果を達成する。
【0013】
加えて、本発明は、本発明の製剤および方法における使用のための新規誘導体を提供する。特定の実施形態では、本発明は、NAKET化合物および/またはNANKET化合物の経口医薬製剤を提供する。ある具体的な実施形態では、本発明の経口放出調節医薬製剤および投与方法は、単回経口投与事象後に約12時間以上、例えば約24時間以上、約36時間以上、またはさらに約48時間以上の放出期間にわたって被験体へのNAKET化合物および/またはNANKET化合物の独自の安定した投与を提供し、ケタミンおよびノルケタミンを含むNAKET化合物および/またはNANKET化合物による被験体の安全で治療的に有効な経口処置を提供する。
【0014】
したがって、本発明の1つの態様では、本発明は、式I:
【0015】
【化1】
【0016】
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびにX
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
の化合物またはその塩を提供する。
【0017】
別の態様では、本発明は、式I、(I−A)、(I−B)の化合物および/または表A〜Dに記載されている化合物のいずれかを含有する新規医薬製剤を提供する。
【0018】
さらに別の態様では、本発明は、ノルケタミン、式I、(I−A)、(I−B)の任意の化合物および/または表A〜Dに記載されている化合物のいずれかを含む、神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物の治療有効量を含有する、経口投与可能な放出調節医薬組成物、例えば放出調節単層錠剤組成物、例えばマトリックス組成物と共に製剤化された放出調節単層錠剤を提供する。
【0019】
本発明のさらに別の態様では、本発明は、式II:
【0020】
【化2】
【0021】
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、X
14、X
15およびX
16は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびにX
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、X
14、X
15およびX
16の少なくとも1つは重水素である]
によって表される、ケタミンを含む神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物を含有する新規医薬製剤を提供する。
【0022】
本発明の別の態様では、本発明は、ケタミンおよび/または式IIの任意の化合物を含む、神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物の治療有効量を含有する、経口投与可能な放出調節医薬組成物、例えば放出調節単層錠剤組成物、例えばマトリックス組成物と共に製剤化された放出調節単層錠剤を提供する。
【0023】
新規の単離されたおよび/または実質的に純粋な、同位体濃縮された神経抑制性ノルケタミン化合物と同様に、ノルケタミン、式I、(I−A)、(I−B)の任意の化合物および/または表A〜Dに記載されている化合物のいずれかを含む、神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物および/または神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物を用いて製剤化された新規の経口放出調節医薬組成物は、(1)ケタミンの適応がFDAで承認された適応であるかもしくはFDA未承認の適応であるかにかかわらず、ケタミン処置が考慮され得る、試みられ得る、適応され得るもしくは推奨され得る任意の適応症に関して被験体を処置する、ならびに/または(2)ケタミン処置が考慮され得る、試みられ得る、適応され得るもしくは推奨され得るような任意の疾患、障害または症状を予防するおよび/もしくは管理するのに適する。したがって、別の独自の態様では、本発明は、本明細書で述べる、ケタミンおよび式IIの任意の化合物を含む神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物ならびに/またはノルケタミン、式I、(I−A)、(I−B)の任意の化合物および表A〜Dに記載されている化合物のいずれかを含む神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物の治療有効量を用いて製剤化された本発明の経口放出調節医薬組成物、例えば経口放出調節単層錠剤組成物を、それを必要とする被験体に、(1)経口投与事象後に被験体においてケタミンおよび/もしくはノルケタミン血漿濃度の神経学的毒性スパイクを引き起こすことなく被験体が有効に処置される、ならびに/または(2)疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等などのケタミン処置が考慮され得る、試みられ得る、適応され得るもしくは推奨され得るような疾患、障害および/もしくは症状が、経口投与事象後に被験体においてケタミンおよび/またはノルケタミン血漿濃度の神経学的毒性スパイクを引き起こすことなく有効に処置される、予防されるおよび/または管理されるように投与する段階を含む、被験体を処置する方法を提供する。
【0024】
上記を考慮して、ここで、本発明が、ケタミン持続注入療法を再現し、例えば疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等に関わる任意の疾患、障害または症状の処置、予防および/または管理を含むがこれらに限定されない、ケタミン処置が考慮され得る、試みられ得る、適応され得るまたは推奨され得る疾患、障害および/または症状の処置、予防および/または管理における治療的恩恵を提供することができる、現在のケタミン療法に対する安全で有効な代替法を処方医師に提供することにより、現在のケタミン処置に比べて有意の利点をもたらすことがケタミン分野の当業者に容易に明らかになるはずである。
【0025】
極めて驚くべきことに、本発明の新規の経口放出調節NAKETおよび/またはNANKET医薬製剤ならびに方法は、疾患、障害または症状を有効に処置、予防および/または管理するために、ケタミンおよび/またはノルケタミン血漿濃度の神経学的毒性スパイクを引き起こすことなく、経口投与事象後に薬剤放出期間を通して、経口放出調節NAKETおよび/またはNANKET医薬組成物から治療的に有効なケタミンおよび/またはノルケタミン血漿濃度、例えば約10〜300ng/ml未満のケタミン血漿濃度を戦略的に達成し、維持することにより、この重要で必要とされる治療目的を達成する。
【0026】
すなわち、本発明は以下の(1)から(204)に関する。
(1)式(I):
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素であり、ならびに
X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が重水素である場合、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
の実質的に純粋な、同位体濃縮された化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(2)X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が水素である、前記(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(3)X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12が重水素である、前記(1)又は(2)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(4)X
13およびX
14がどちらも重水素であるか、またはX
13およびX
14がどちらも水素である、前記(1)から(3)のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(5)X
5およびX
6がどちらも重水素である、前記(1)又は(2)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(6)X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12が各々水素である、前記(5)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(7)X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12の少なくとも1つが重水素である、前記(1)又は(2)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(8)X
13およびX
14がどちらも重水素であるか、またはX
13およびX
14がどちらも水素である、前記(5)から(7)のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(9)表AおよびBの化合物から選択される、前記(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(10)
である構造を有する、前記(1)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(11)前記化合物がS鏡像異性体である、前記(1)から(10)のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(12)式(I)の前記化合物が、存在する式(I)のアイソトポローグの総量の少なくとも50重量%の純度である、前記(1)から(11)のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(13)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、独立して少なくとも45%の最小重水素取り込みを有する、前記(1)から(11)のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(14)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、独立して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%の最小重水素取り込みを有する、前記(13)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(15)式(I):
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
に従う同位体濃縮された化合物の薬学的に許容される塩。
(16)X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が水素である、前記(15)に記載の薬学的に許容される塩。
(17)X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12が重水素である、前記(15)又は(16)に記載の薬学的に許容される塩。
(18)X
5およびX
6が重水素である、前記(15)又は(16)に記載の薬学的に許容される塩。
(19)X
13およびX
14がどちらも重水素であるか、またはX
13およびX
14がどちらも水素である、前記(15)から(18)のいずれかに記載の薬学的に許容される塩。
(20)式(I)に従う前記化合物が、表AおよびBの化合物から選択される、前記(15)に記載の薬学的に許容される塩。
(21)式(I)の前記化合物が、
である構造を有する、前記(15)に記載の薬学的に許容される塩。
(22)前記化合物がS鏡像異性体である、前記(15)から(21)のいずれかに記載の薬学的に許容される塩。
(23)式(I)の前記化合物が、存在する式(I)のアイソトポローグの総量の少なくとも50重量%の純度である、前記(15)から(21)のいずれかに記載の薬学的に許容される塩。
(24)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、独立して少なくとも45%の最小重水素取り込みを有する、前記(15)から(21)のいずれかに記載の薬学的に許容される塩。
(25)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、独立して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%の最小重水素取り込みを有する、前記(24)に記載の薬学的に許容される塩。
(26)前記薬学的に許容される塩が塩酸塩である、前記(15)から(25)のいずれかに記載の薬学的に許容される塩。
(27)前記(1)から(14)のいずれかに記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または前記(15)から(26)のいずれかに記載の式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を含有する製剤。
(28)式(I)の前記化合物が、存在する式(I)のアイソトポローグの総量の少なくとも50重量%の純度である、前記(27)に記載の製剤。
(29)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、独立して、その重水素において少なくとも45%の最小重水素取り込みを有する、前記(26)又は(27)に記載の製剤。
(30)前記化合物の他のアイソトポローグを実質的に含まない、前記(27)から(29)のいずれかに記載の製剤。
(31)(a)前記(1)から(14)のいずれかに記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または前記(15)から(26)のいずれかに記載の式(I)の化合物の薬学的に許容される塩;および
(b)薬学的に許容される賦形剤
を含有する医薬組成物。
(32)式(I)の前記化合物が、存在する式(I)のアイソトポローグの総量の少なくとも50重量%の純度である、前記(31)に記載の医薬組成物。
(33)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、少なくとも45%の最小重水素取り込みを有する、前記(31)又は(32)に記載の医薬組成物。
(34)重水素を有するとして選択される式(I)の前記化合物における任意の位置が、独立して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%の最小重水素取り込みを有する、前記(33)に記載の医薬組成物。
(35)式(I)の前記化合物の他のアイソトポローグを実質的に含まない、前記(31)から(34)のいずれかに記載の医薬組成物。
(36)経口、静脈内、鼻内もしくは直腸投与用に製剤化された、または注入による投与用に製剤化された、前記(31)から(35)のいずれかに記載の医薬組成物。
(37)神経抑制性ノルケタミン(NANKET)を含有する、経口投与用に製剤化された錠剤組成物。
(38)前記錠剤組成物が単層である、前記(37)に記載の錠剤組成物。
(39)S−ノルケタミンを含有する、前記(37)又は(38)に記載の錠剤組成物。
(40)前記(1)から(14)のいずれかに記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または前記(15)から(26)のいずれかに記載の式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を含有する、前記(37)又は(38)に記載の錠剤組成物。
(41)神経抑制性ケタミン(NAKET)を含有する、経口投与用に製剤化された錠剤組成物。
(42)前記錠剤組成物が単層である、前記(41)に記載の錠剤組成物。
(43)S−ケタミンを含有する、前記(41)又は(42)に記載の錠剤組成物。
(44)式(II)
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、X
14、X
15およびX
16は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、X
14、X
15およびX
16の少なくとも1つは重水素である]
の化合物またはその塩を含有する、前記(41)又は(42)に記載の錠剤組成物。
(45)X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12が重水素である、前記(44)に記載の錠剤組成物またはその塩。
(46)X
14、X
15およびX
16が重水素である、前記(44)に記載の錠剤組成物、またはその塩。
(47)X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12が重水素であり、ならびにX
14、X
15およびX
16が重水素である、前記(44)に記載の錠剤組成物またはその塩。
(48)X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11およびX
12が重水素であり、X
13が重水素であり、ならびにX
14、X
15およびX
16が重水素である、前記(44)に記載の錠剤組成物またはその塩。
(49)式(II)の化合物がS鏡像異性体である、前記(44)から(48)のいずれかに記載の錠剤組成物。
(50)前記組成物が最大持続放出のために製剤化されている、前記(37)から(49)のいずれかに記載の錠剤組成物。
(51)前記組成物が、(i)水不溶性で電荷中性の非イオン性マトリックス、および(ii)1つ以上の負に荷電した基を担持するポリマー、の組合せを含有する、前記(37)から(50)のいずれかに記載の錠剤組成物。
(52)前記非イオン性マトリックスが、単独のまたはデンプン、ろう、中性ガム、ポリメタクリレート、PVA、PVA/PVP混合物およびこれらの混合物から成る群より選択される成分と混合することによって強化された、HPMCなどのセルロース系ポリマーから選択される、前記(51)に記載の錠剤組成物。
(53)前記セルロース系ポリマーがヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である、前記(52)に記載の錠剤組成物。
(54)1つ以上の負に荷電した基を担持する前記ポリマーが、ポリアクリル酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリメタクリル酸カルボキシレート、陽イオン交換樹脂、粘土、ゼオライト、ヒアルロン酸、アニオンガム、これらの塩およびこれらの混合物から成る群より選択される、前記(51)又は(52)に記載の錠剤組成物。
(55)前記アニオンガムが、天然に存在する物質および半合成物質から成る群より選択される、前記(54)に記載の錠剤組成物。
(56)前記天然に存在する物質が、アルギン酸、ペクチン、キサンタンガム、カラゲナン、ローカストビーンガム、アラビアゴム、カラヤゴム、グアーガムおよびトラガカントゴムから成る群より選択される、前記(55)に記載の錠剤組成物。
(57)前記半合成物質が、カルボキシメチルキチンおよびセルロースガムから成る群より選択される、前記(55)に記載の錠剤組成物。
(58)N−メチル−d−アスパラギン酸(NMDA)受容体活性を阻害する方法であって、前記NMDA受容体を、前記(1)から(14)のいずれかに記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または前記(15)から(26)のいずれかに記載の式(I)の化合物の薬学的に許容される塩の有効量と接触させることを含む方法。
(59)被験体において疾患または症状を処置する方法であって、前記(37)から(50)のいずれかに記載の経口投与錠剤組成物を前記被験体に投与する段階を含む方法。
(60)被験体において疾患または症状を処置する方法であって、前記(1)から(14)のいずれかに記載の式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または前記(15)から(26)のいずれかに記載の式(I)の化合物の薬学的に許容される塩の有効量を前記被験体に投与する段階を含む方法。
(61)前記疾患または症状が、レボドパ誘発性ジスキネジア、認知症、耳鳴、うつ病、疼痛、アルツハイマー病から生じるまたはアルツハイマー病に関連する激越、情動調節障害、自閉症、延髄機能、不安、アルツハイマー病、統合失調症、糖尿病性ニューロパシー、自殺傾向、心的外傷後ストレス障害(PTSD)である、前記(59)又は(60)に記載の方法。
(62)前記疾患または症状が、アルツハイマー型認知症、治療抵抗性うつ病(TRD)、大うつ病性障害、双極性うつ病、全般性不安障害、神経因性疼痛、急性疼痛または慢性疼痛である、前記(61)に記載の方法。
(63)前記疾患または症状が精神障害または心的障害である。前記(59)又は(60)に記載の方法。
(64)前記疾患または症状が、統合失調症、気分障害、物質誘発性精神病、大うつ病性障害(MDD)、双極性障害、双極性うつ病(BDep)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、自殺念慮、不安、強迫性障害(OCD)または治療抵抗性うつ病(TRD)である、前記(63)に記載の方法。
(65)前記疾患または症状が心的外傷後ストレス障害(PTSD)である、前記(64)に記載の方法。
(66)前記疾患または症状が治療抵抗性うつ病(TRD)である、前記(64)に記載の方法。
(67)単離された、同位体濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩。
(68)単離された、重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩。
(69)前記化合物が、以下の構造:
を有する、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(70)前記化合物が、以下の構造:
を有する、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(71)前記化合物が、以下の構造:
を有する、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(72)前記化合物が、以下の構造:
を有する、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(73)前記化合物が、以下の構造:
を有する、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(74)前記化合物が、式I−Aの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(75)前記化合物またはその任意の塩が、式I−Bの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(76)前記化合物が、表A〜Dにおいて同定されるものから成る化合物の群より選択される、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(77)前記化合物が、以下の構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素であり、ならびに
X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が重水素である場合、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する、前記(68)に記載の単離された重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(78)同位体濃縮された神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する合成組成物。
(79)重水素濃縮された神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する合成組成物。
(80)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(81)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(82)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(83)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(84)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(85)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Aの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(86)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Bの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(87)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、表A〜Dにおいて同定されるものから成る化合物の群より選択される、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(88)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素であり、ならびに
X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が重水素である場合、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する、前記(79)に記載の合成組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(89)ケタミン処置が適応され得るような疾患、障害または症状を有すると診断された、これに罹患しているまたは罹患しやすい被験体を処置するための医薬組成物であって、ここで前記被験体が前記処置を必要としており、前記医薬組成物が、
(a)前記疾患、障害または症状を処置する、予防するおよび/または管理するための有効量の重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩、ならびに
(b)薬学的に許容される賦形剤
を含有する、医薬組成物。
(90)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(91)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(92)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(93)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(94)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
を有する、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(95)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Aの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(96)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Bの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(97)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、表A〜Dにおいて同定されるものから成る化合物の群より選択される、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(98)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素であり、ならびに
X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が重水素である場合、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(89)に記載の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩。
(99)前記疾患、障害または症状が、疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等から成る群より選択される、前記(89)から(98)のいずれかに記載の医薬組成物。
(100)前記疾患、障害または症状が疼痛である、前記(89)から(98)のいずれかに記載の医薬組成物。
(101)前記疼痛が、癌疼痛、難治性癌疼痛、術後疼痛、整形外科的疼痛、背痛、神経因性疼痛、歯痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経性疼痛、複合局所疼痛症候群(CRPS)、整形外科的疼痛、背痛、坐骨神経痛、鎌状赤血球疼痛、関節炎、自己免疫疾患、難治性膀胱痛、帯状疱疹痛、ヘルペス痛、腹痛および片頭痛疼痛から成る群より選択される、前記(100)に記載の医薬組成物。
(102)前記医薬組成物が経口剤形である、前記(89)から(101)のいずれかに記載の医薬組成物。
(103)前記経口剤形が錠剤である、前記(102)に記載の医薬組成物。
(104)前記経口剤形がカプレットである、前記(102)に記載の医薬組成物。
(105)前記経口剤形がカプセルである、前記(102)に記載の医薬組成物。
(106)前記経口剤形がジェルキャップである、前記(102)に記載の医薬組成物。
(107)前記医薬組成物が、丸剤、局所、眼用、耳用、膣インサート、坐剤、吸入および非経口剤形から成る群より選択される剤形である、前記(89)から(101)のいずれかに記載の医薬組成物。
(108)前記医薬組成物が、前記被験体への投与事象後に前記医薬組成物からの前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物の薬剤放出期間を通して、前記被験体の血漿濃度中に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)の治療有効量を送達する、前記(89)から(107)のいずれかに記載の医薬組成物。
(109)前記医薬組成物が、前記被験体への前記医薬組成物の投与後に、前記医薬組成物からの前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の放出期間中、前記被験体の血漿中で神経学的毒性スパイクを誘発しない前記(89)から(108)のいずれかに記載の医薬組成物。
(110)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩が、ノルケタミンの機能活性とほぼ等しい機能活性を有する、前記(89)から(109)のいずれかに記載の医薬組成物。
(111)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩が、投与事象後に前記被験体においてノルケタミンのインビボ半減期を上回るインビボ半減期を有する、前記(89)から(110)のいずれかに記載の医薬組成物。
(112)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩が、専門的化学合成工程によって生成される、前記(89)から(111)のいずれかに記載の医薬組成物。
(113)ケタミン処置が適応され得るような疾患、障害または症状を有すると診断された、これに罹患しているまたは罹患しやすい被験体を処置するための方法であって、ここで前記被験体が前記処置を必要としており、前記方法が、
前記疾患、障害または症状を処置する、予防するおよび/または管理するための有効量で重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を前記被験体に投与すること
を含む、方法。
(114)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(113)に記載の方法。
(115)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(113)に記載の方法。
(116)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(113)に記載の方法。
(117)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(113)に記載の方法。
(118)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(113)に記載の方法。
(119)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Aの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(113)に記載の方法。
(120)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Bの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(113)に記載の方法。
(121)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、表A〜Dにおいて同定されるものから成る化合物の群またはその任意の薬学的に許容される塩から選択される、前記(113)に記載の方法。
(122)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素であり、ならびに
X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が重水素である場合、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(113)に記載の方法。
(123)前記疾患、障害または症状の処置、予防または管理における治療的恩恵を提供するために前記被験体においてN−メチル−d−アスパラギン酸(NMDA)受容体を有効に阻害する段階をさらに含む、前記(113)に記載の方法。
(124)前記疾患、障害または症状が、疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等から成る群より選択される、前記(113)から(123)のいずれかに記載の方法。
(125)前記疾患、障害または症状が疼痛である、前記(113)から(123)のいずれかに記載の方法。
(126)前記疼痛が、癌疼痛、難治性癌疼痛、術後疼痛、整形外科的疼痛、背痛、神経因性疼痛、歯痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経性疼痛、複合局所疼痛症候群(CRPS)、整形外科的疼痛、背痛、坐骨神経痛、鎌状赤血球疼痛、関節炎、自己免疫疾患、難治性膀胱痛、帯状疱疹痛、ヘルペス痛、腹痛および片頭痛疼痛から成る群より選択される、前記(125)に記載の方法。
(127)前記投与が、重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を用いて製剤化された医薬組成物を前記被験体に投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(128)前記医薬組成物が経口剤形である、前記(127)に記載の方法。
(129)前記経口剤形が錠剤である、前記(128)に記載の方法。
(130)前記経口剤形がカプレットである、前記(128)に記載の方法。
(131)前記経口剤形がカプセルである、前記(128)に記載の方法。
(132)前記経口剤形がジェルキャップである、前記(124)に記載の方法。
(133)前記医薬組成物が、丸剤、局所、眼用、耳用、膣インサート、坐剤、吸入および非経口剤形から成る群より選択される剤形である、前記(127)に記載の方法。
(134)前記方法が、前記被験体への投与事象後に前記医薬組成物からの前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物の薬剤放出期間を通して、前記被験体の血漿濃度に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)またはその薬学的に許容される塩の治療有効量を送達する、さらなる段階を含む、前記(113)から(133)のいずれかに記載の方法。
(135)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩が、ノルケタミンの機能活性とほぼ等しい機能活性を有する、前記(113)から(134)のいずれかに記載の方法。
(136)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩が、投与事象後に前記被験体においてノルケタミンのインビボ半減期を上回るインビボ半減期を有する、前記(113)から(135)のいずれかに記載の方法。
(137)前記投与段階が、前記被験体への前記投与後に前記医薬組成物から前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効濃度を安定して放出する、段階をさらに含む、前記(127)から(133)のいずれかに記載の方法。
(138)前記の安定した放出段階が、前記医薬組成物からの前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の放出期間中、前記被験体の血漿中で神経学的毒性スパイクを引き起こすことなく、前記被験体への前記投与後に前記医薬組成物からの前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効濃度を安定して放出することをさらに含む、前記(137)に記載の方法。
(139)前記投与段階が、前記被験体の血漿中で神経学的毒性スパイクを引き起こすことなく、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することをさらに含む、前記(113)から(135)のいずれかに記載の方法。
(140)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩が、専門的化学合成工程によって生成される、前記(113)から(138)のいずれかに記載の方法。
(141)前記投与段階が、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を1日1回投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(142)前記投与段階が、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を1日2回投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(143)前記投与段階が、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を1日3回投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(144)前記投与段階が、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を1日4回投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(145)前記投与段階が、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を1日1回夜に投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(146)前記投与段階が、前記被験体に前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩を必要に応じて投与することを含む、前記(113)から(126)のいずれかに記載の方法。
(147)前記投与段階が、前記被験体に前記医薬組成物を1日1回投与することを含む、前記(127)から(139)のいずれかに記載の方法。
(148)前記投与段階が、前記被験体に前記医薬組成物を1日2回投与することを含む、前記(127)から(139)のいずれかに記載の方法。
(149)前記投与段階が、前記被験体に前記医薬組成物を1日3回投与することを含む、前記(127)から(139)のいずれかに記載の方法。
(150)前記投与段階が、前記被験体に前記医薬組成物を1日4回投与することを含む、前記(127)から(139)のいずれかに記載の方法。
(151)前記投与段階が、前記被験体に前記医薬組成物を1日1回夜に投与することを含む、前記(127)から(139)のいずれかに記載の方法。
(152)前記投与段階が、前記被験体に前記医薬組成物を必要に応じて投与することを含む、前記(127)から(139)のいずれかに記載の方法。
(153)ケタミン処置が適応され得る、考慮され得るまたは推奨され得るような疾患、障害または症状を有すると診断された、これに罹患しているまたは罹患しやすい被験体を処置するために前記被験体に経口投与するための経口放出調節医薬組成物であって、ここで前記被験体が前記経口放出調節医薬組成物での処置を必要としており、前記経口放出調節医薬組成物が、
(a)前記被験体における前記疾患、障害または症状を処置する、予防するおよび/または管理するための有効量の、ケタミン、重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、ノルケタミンおよび/または重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩から成る群より選択される薬剤、ならびに
(b)薬学的に許容される賦形剤
を含有し、これにより、前記放出調節医薬組成物の前記被験体への経口投与後に、前記医薬組成物からの前記薬剤の放出期間中に前記被験体の血漿中で神経学的毒性スパイクが起こらないように、前記放出調節医薬組成物からの前記薬剤の一定な放出が維持される、
経口放出調節医薬組成物。
(154)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(155)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(156)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(157)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(158)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
またはその薬学的に許容される塩を有する、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(159)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Aの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(160)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、式I−Bの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
6、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(161)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、表A〜Dにおいて同定されるものから成る化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(162)前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物が、以下の構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素であり、ならびに
X
1、X
2、X
3およびX
4の各々が重水素である場合、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13およびX
14の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群またはその薬学的に許容される塩から選択される、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(163)前記重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物が、式IIの構造:
[式中、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、X
14、X
15およびX
16は、各々独立して水素および重水素から成る群より選択され、ならびに
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7、X
8、X
9、X
10、X
11、X
12、X
13、X
14、X
15およびX
16の少なくとも1つは重水素である]
を有する化合物の群から選択される、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(164)前記疾患、障害または症状が、疼痛、うつ病、不安、外傷性脳損傷、脳卒中、片頭痛、てんかん、統合失調症、喘息、心的外傷後障害、双極性障害、アルコール依存、アルツハイマー病、自殺傾向、自閉症、糖尿病性ニューロパシー、耳鳴、レボドパ誘発性ジスキネジア、情動調節障害、延髄機能等から成る群より選択される、前記(153)から(163)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(165)前記疾患、障害または症状が疼痛である、前記(153)から(164)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(166)前記疼痛が、癌疼痛、難治性癌疼痛、術後疼痛、整形外科的疼痛、背痛、神経因性疼痛、歯痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経性疼痛、複合局所疼痛症候群(CRPS)、整形外科的疼痛、背痛、坐骨神経痛、鎌状赤血球疼痛、関節炎、自己免疫疾患、難治性膀胱痛、帯状疱疹痛、ヘルペス痛、腹痛および片頭痛疼痛から成る群より選択される、前記(165)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(167)前記経口放出調節医薬組成物が錠剤剤形である、前記(153)から(166)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(168)前記錠剤が単層錠剤である、前記(167)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(169)前記経口放出調節医薬組成物がカプレット剤形である、前記(153)から(166)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(170)前記カプレットが単層カプレットである、前記(169)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(171)前記経口放出調節医薬組成物がカプセル剤形である、前記(153)から(166)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(172)前記経口放出調節医薬組成物が丸剤剤形である、前記(153)から(166)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(173)前記経口放出調節医薬組成物が、前記被験体への投与事象後に前記経口放出調節医薬組成物からの前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の薬剤放出期間を通して前記被験体の血漿濃度中に重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)の治療有効量を送達して、前記被験体のN−メチル−d−アスパラギン酸(NMDA)受容体を有効に阻害する、前記(153)から(172)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(174)前記経口放出調節医薬組成物が、前記被験体への投与事象後に前記経口放出調節医薬組成物から前記薬剤の治療有効量を送達して、前記被験体のN−メチル−d−アスパラギン酸(NMDA)受容体を有効に阻害する、前記(153)から(173)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(175)前記経口放出調節医薬組成物が、前記被験体への投与事象後に前記医薬組成物から前記薬剤の治療有効量を送達する、前記(153)から(173)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(176)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約8時間にわたり、および前記薬剤が、前記8時間の放出期間中、約50%から約100%の範囲で前記経口放出調節医薬組成物から放出される、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(177)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約10時間にわたり、および前記薬剤が、前記10時間の放出期間中、約50%から約100%の範囲で前記経口放出調節医薬組成物から放出される、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(178)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約12時間にわたり、および前記薬剤が、前記12時間の放出期間中、約50%から約100%の範囲で前記経口放出調節医薬組成物から放出される、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(179)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約24時間にわたり、および前記薬剤が、前記24時間の放出期間中、約50%から約100%の範囲で前記経口放出調節医薬組成物から放出される、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(180)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約36時間にわたり、および前記薬剤が、前記36時間の放出期間中、約50%から約100%の範囲で前記経口放出調節医薬組成物から放出される、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(181)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約48時間にわたり、および前記薬剤が、前記48時間の放出期間中、約50%から約100%の範囲で前記経口放出調節医薬組成物から放出される、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(182)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約8時間にわたる、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(183)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約92%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(182)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(184)前記薬剤の放出期間が、前記被験体への投与事象後少なくとも約10時間にわたる、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(185)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約49%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(184)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(186)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約56%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(184)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(187)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約65%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(184)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(188)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約72%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(184)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(189)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約92.5%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(184)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(190)前記薬剤の放出期間が少なくとも12時間にわたる、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(191)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約90%から約100%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(190)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(192)前記薬剤の放出期間が少なくとも約24時間にわたる、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(193)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約62%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(192)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(194)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約78%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(192)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(195)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約82%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(192)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(196)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約92%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(192)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(197)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約95%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(192)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(198)前記薬剤の放出期間が少なくとも約36時間にわたる、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(199)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約100%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(198)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(200)前記薬剤の放出期間が少なくとも約48時間にわたる、前記(153)から(175)のいずれかに記載の経口放出調節医薬組成物。
(201)前記薬剤がケタミンであり、および前記ケタミンの約100%が前記被験体への投与事象後の放出期間中に放出される、前記(200)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(202)前記経口放出調節医薬組成物が、KTM−1、KTM−2、KTM−3、KTM−4、KTM−5、KTM−6、KTM−7、KTM−8、KTM−9、KTM−10、KTM−11、KTM−12、KTM−13、KTM−14、KTM−15およびKTM−16から成る経口放出調節医薬組成物の群より選択される、前記(153)に記載の経口放出調節医薬組成物。
(203)ケタミン処置が適応され得る、考慮され得るまたは推奨され得るような疾患、障害または症状を有すると診断された、これに罹患しているまたは罹患しやすい被験体を処置するために前記被験体に経口投与するための経口放出調節医薬組成物であって、ここで前記被験体が前記経口放出調節医薬組成物での処置を必要としており、前記経口放出調節医薬組成物が、
(a)前記被験体における前記疾患、障害または症状を処置する、予防するおよび/または管理するための、前記被験体の体重kg当たり約0.01〜約10mgの範囲の量のケタミン、重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、ノルケタミンおよび/または重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩、ならびに
(b)薬学的に許容される賦形剤
を含有し、これにより、前記経口放出調節医薬組成物の前記被験体への経口投与後に、前記経口放出調節医薬組成物からの前記ケタミン、前記重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、前記ノルケタミンおよび/または前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の放出期間中に前記被験体の血漿中で神経学的毒性スパイクが起こらないように、前記経口放出調節医薬組成物からの前記ケタミン、前記重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、前記ノルケタミンおよび/または前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の一定な放出が維持される、
経口放出調節医薬組成物。
(204)ケタミン処置が適応され得る、考慮され得るまたは推奨され得るような疾患、障害または症状を有すると診断された、これに罹患しているまたは罹患しやすい被験体を処置するために前記被験体に経口投与するための経口放出調節医薬組成物であって、ここで前記被験体が前記経口放出調節医薬組成物での処置を必要としており、前記経口放出調節医薬組成物が、
(a)前記被験体における前記疾患、障害または症状を処置する、予防するおよび/または管理するための、前記被験体の体重kg当たり約0.1〜約5mgの範囲の量のケタミン、重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、ノルケタミンおよび/または重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩、ならびに
(b)薬学的に許容される賦形剤
を含有し、これにより、前記経口放出調節医薬組成物の前記被験体への経口投与後に、前記経口放出調節医薬組成物からの前記ケタミン、前記重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、前記ノルケタミンおよび/または前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の放出期間中に前記被験体の血漿中で神経学的毒性スパイクが起こらないように、前記経口放出調節医薬組成物からの前記ケタミン、前記重水素濃縮神経抑制性ケタミン(NAKET)化合物、前記ノルケタミンおよび/または前記重水素濃縮神経抑制性ノルケタミン(NANKET)化合物またはその薬学的に許容される塩の一定な放出が維持される、
経口放出調節医薬組成物。
本発明の前記および他の目的、利点および特徴、ならびにこれらを達成する方法は、本
発明の実施形態を説明する、付属の図面および実施例と合わせた本発明の以下の詳細な説
明の考察後により容易に明らかになる。