(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記データ構造が、ヒストグラムを含み、前記複数のビンのそれぞれが、前記受容者から予想されるグルコース濃度レベルの可能な範囲から、所定のグルコース濃度レベルを割り当てられ、前記数値が、カウントを含む、請求項1に記載の方法。
前記数値と前記複数のビンの少なくとも1つに割り当てられる所定のグルコース濃度レベルとの比較に基づいて、前記複数のビンの少なくとも1つを選択して、前記数値を前記複数のビンの前記選択された少なくとも1つに前記加算することを可能にすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記少なくとも1つの記述的測定を含むレポートを生成することをさらに含む動作を提供するコードを含む、請求項10に記載の装置。
前記複数のビンのそれぞれが、前記受容者から予想されるグルコース濃度レベルの可能な範囲から、所定のグルコース濃度レベルを割り当てられる、請求項10に記載の装置。
前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記数値と前記複数のビンの少なくとも1つに割り当てられる所定のグルコース濃度レベルとの比較に基づいて、前記複数のビンの少なくとも1つを選択して、前記数値を前記複数のビンの前記選択された少なくとも1つに前記加算することを可能にすることをさらに含む動作を提供するコードを含む、請求項10に記載の装置。
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記少なくとも1つの記述的測定を含むレポートを生成することをさらに含む動作を提供する、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図中、同一の要素または類似の要素を参照するために同一の符号を使用する。
【0021】
図1は、一部の例示的な実装に係るシステム例100を示す。システム100は、センサ電子機器モジュール12および連続的分析物センサ10を含む連続的分析物センサシステム8を有する。システム100は、薬剤送達ポンプ2および血糖計4などの他の装置および/またはセンサを有してもよい。連続的分析物センサ10は、センサ電子機器モジュール12に物理的に接続してもよく、連続的分析物センサ10と一体(例えば分離不可能に装着)、または分離可能に取付可能であってもよい。センサ電子機器モジュール12、薬剤送達ポンプ2、および/または血糖計4を、表示装置14,16,18,および/または20など、の1つ以上の装置に接続してもよい。
【0022】
一部の例示的な実装において、システム100は、センサシステム8、および表示装置14〜20などの受容者(患者とも呼ぶ)に関連する他の装置から、ネットワーク406経由で(例えば有線、無線、またはそれらの組み合わせにより)提供された分析物データ(および/または他の患者に関するデータ)を分析するよう構成された、クラウドベース分析物プロセッサ490を有し、特定の時間枠にわたる測定された分析物に関して、統計などの高レベルの情報を提供するレポートを生成してもよい。
【0023】
一部の例示的な実装において、クラウドベース分析物プロセッサ490は、レポーティングモジュールを提供してもよい。例えば、分析物プロセッサ490またはその中のレポートジェネレータは、所定の期間にわたってセンサデータから抽出された抽出結果を含む表示を生成してもよい。表示はさらに、その期間にわたる抽出結果が、受容者の所定のグルコース濃度レベルに一致するか、これを上回るか、またはその中に入るかどうかを表す複数の異なるグラフィックな別個の要素を含むグラフィック表現、グラフィック表現の数値ヘルプを含むコールアウト、およびグラフィック表現および抽出結果の記載を有するテキスト凡例をさらに含んでもよい。分析物プロセッサ490および/またはレポートジェネレータは、モジュールとして表示をさらに提供してもよい。
【0024】
一部の例示的な実装において、システム100は、レポートを動的に作成してもよい。例えば、分析物プロセッサ490は、レポートを生成する要求を受信してもよい。要求に応え、それから分析物プロセッサ490は、複数のモジュールの中から少なくとも1つのモジュールを選択してもよい。この選択を、メタデータに基づいて実行してもよい。メタデータは、受容者を表す情報、グルコース濃度レベルを測定するのに使用されている装置のタイプ、規則、などを含んでもよい。モジュール選択はそれぞれの要求についてメタデータに基づいて変わるという意味から、選択を動的に検討してもよい。それから、少なくとも1つの選択されたモジュールを含み、その後表示のためにユーザインタフェースに提供されるように、レポートを生成してもよい。
【0025】
一部の実施形態では、ある複数の表示装置が、分析物の濃度値および動向の矢印などの少なくともいくつかのセンサ情報を表示するよう構成された、小型の(例えばキーフォブ)表示装置14(
図1)である。一般に、キーフォブ装置は、キーチェーンに装着するサイズの、組込み認証メカニズムを有する小型のハードウェア装置である。しかし、リストバンド、下げ札、ベルト、ネックレス、ペンダント、宝石片、接着パッチ、ポケットベル、身分証明書(ID)カードなどを含むあらゆる小型の表示装置14を、キーフォブ装置14に関連して本明細書に記載されたような機能を有して構成することが可能であり、これらの全てを、本明細書では、「小型の表示装置」および/または「キーフォブ装置」の語句に包含する。
【0026】
一般に、キーフォブ装置14は、表示可能なセンサ情報を受信および表示するよう構成される電子機器を有する。一部の実施形態では、電子機器は、少なくともセンサ電子機器モジュールから受信されたセンサデータを表示するよう構成されたRAMおよびプログラム格納メモリを有する。一部の実施形態では、キーフォブ装置14は、受容者に誘発された警告(例えば聴覚、視覚および/または振動)を通知するよう構成された警報機を有する。一部の実施形態では、1つ以上のスクリーンを通してトグルするため、1つ以上のユーザパラメータを選択または定義するため、警告などに反応する(例えば黙殺、スヌーズ、オフ)ため、キーフォブ装置14は、ユーザが数値および/または矢印などのデータを見るのを可能にする、LCD602および1つ以上のボタン604などのユーザインタフェース600を有する。
【0027】
一部の実施形態では、キーフォブ表示装置は、センサ、薬剤(例えば、インスリン)および他の医療情報を格納する(例えばギグスティックまたはサムドライブ内などの)メモリを有し、センサ電子機器モジュールから他の装置(例えば、PC)へのデータ転送を可能にし、および/またはセンサ電子機器モジュールメモリ(例えば、データ格納メモリ)のデータバックアップ箇所としてのメモリスティックタイプの機能を可能にする。一部の実施形態では、キーフォブ表示装置は、病院または他の医療複合施設内に入ると、ネットワークシステムが自動的に読取可能であるように構成される。
【0028】
一部の実施形態では、キーフォブ表示装置は、USBポート606などの物理コネクタを有して、コンピュータ上のポート(例えば、USB)への接続を可能にし、キーフォブがデータダウンロード装置(例えば、センサ電子機器モジュールからPCへ)、遠隔測定コネクタ(例えばPCのためのブルートゥース(登録商標、以下同じ)アダプタ/コネクタ)として機能するのを可能にし、および/または、(例えば、数字、矢印、動向、警報、フォントなどの構成可能なパラメータを可能にするPC上のソフトウェアにより)、キーフォブ装置上で構成可能な設定を可能にする。一部の実施形態では、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末などの表示装置が、小型の(キーフォブ)表示装置に関連するユーザパラメータを、プログラム(および/または変更)可能である。一部の実施形態では、ユーザパラメータは、コンタクト情報、警報/警告設定(例えば、閾値、音、音量など)、補正情報、フォントサイズ、表示の嗜好、初期設定(例えば、スクリーン)、などを含む。代わりに、小型の(キーフォブ)表示装置を、ユーザパラメータの直接プログラミングのために構成することが可能である。一部の実施形態では、小型の(キーフォブ)表示装置が、例えばセンサ電子機器モジュールとPCの間のダイレクト無線通信を可能にする遠隔測定アダプタ(例えば、ブルートゥースアダプタ)としても機能するように、小型の(キーフォブ)表示装置はブルートゥースおよびUSBコネクタなどの遠隔測定モジュールを備え、この場合PCは内部に適切な遠隔測定アダプタを有さない。
【0029】
一部の実施形態では、ある複数の表示装置は、分析物濃度および分析物濃度の経時的グラフィック表現を含むセンサ情報を表示するよう構成されたハンドヘルド表示装置16(
図1)である。一般に、ハンドヘルド表示装置は、1、3、5、6、9、12、18、または24時間前のセンサデータなどの、所定の期間にわたるセンサデータのグラフィック表現612を表示するのに十分な大きさのディスプレイ608を備える。一部の実施形態では、ハンドヘルド装置16は、トレンドグラフまたは他のグラフィック表現、数値、矢印を表示するよう、および/または受容者に警告するよう構成される。米国特許出願公開第2005/0203360号は、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれるが、ハンドヘルド表示装置上のデータの表示のいくつかの例を記載し、および示す。
図1はハンドヘルド表示装置16の一部の実施形態を示すが、ハンドヘルド装置は、携帯電話、パームトップコンピュータ、PDA、持ち運び可能なメディアプレーヤー(例えば、iPod(登録商標)、MP3プレーヤー)、血糖計、インスリンポンプなどの、単一適用装置または複数適用装置であり得る。
【0030】
一部の実施形態では、携帯電話(またはPDA)18は、受容者および/または受容者のケア提供者への音声またはテキストメッセージによるような、センサ情報を(前述のように)表示および/または中継するよう構成される。一部の実施形態では、携帯電話18は、警告の誘導を示すデータパッケージの受信に応えるようなものとして、受容者に誘発された警告を知らせるよう構成された警報機をさらに備える。実施形態によって、データパッケージは、スクリーン上のメッセージ、テキストメッセージ、および/または、センサデータおよび/または変換されたセンサデータの予め作成されたグラフィック表現などの表示可能なセンサ情報、ならびに携帯電話が起動する聴覚警報または振動警報などの警報の指示を含んでもよい。
【0031】
一部の実施形態では、表示装置のうちの1つは、センサ情報を表示するよう構成されたインスリンポンプおよび/またはインスリンペンなどの薬剤送達装置である。一部の実施形態では、薬剤送達装置が、閉ループおよび/または半閉ループシステムについてのセンサ情報の品質、信頼性および/または正確性を検討する(その演算/アルゴリズムに加える)ことを可能にするため、センサ電子機器モジュールは、薬剤送達装置へセンサ診断情報をワイヤレスで通信するよう構成され、これは米国特許出願公開第2005/0192557号で詳細がさらに記載されており、この公開はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの別の実施形態では、センサ電子機器モジュールは、例えば前述などの閉ループおよび/または半閉ループシステムを可能にするため、ディスプレイを有さない薬剤送達装置とワイヤレスで通信するよう構成される。
【0032】
一部の実施形態では、表示装置のうちの1つは、受容者からの生物学的サンプルの分析物濃度に関連する関連分析物値を測定するよう構成された、血糖計などの関連分析物モニタである薬剤送達装置である。
【0033】
一部の実施形態では、表示装置のうちの1つは、センサ情報を表示するよう構成されたパーソナルコンピュータ(PC)20(
図1)である。PC20はインストールされたソフトウェアを有することが望ましく、ソフトウェアはセンサ情報の履歴のデータ分析(遡及的処理)を表示および/または実行する。一部の実施形態では、ハードウェア装置が提供可能であり(図示せず)、ハードウェア装置(例えばドングル/アダプタ)は、PC上のポートにプラグを差し込むよう構成され、センサ電子機器モジュールとPCの間の無線通信を可能にする。一部の実施形態では、本明細書の他のどこかで詳細をさらに記載するように、センサ電子機器モジュール12および/または小型の(キーフォブ装置)14の構成可能なパラメータを設定および/または変更するよう、PC20は構成される。
【0034】
一部の実施形態では、表示装置のうちの1つは、センサ筐体(据付ユニット、センサポッドなど)から分割可能な、分離可能に装着された、および/またはドッキング可能な皮膚上の表示装置である。一部の実施形態では、皮膚上のディスプレイの取り外しでセンサの電源を切る。他の実施形態では、皮膚上のディスプレイがセンサ筐体から取り外されるときでもセンサの作動を保持するよう、センサ筐体は十分なセンサ電子機器を備える。
【0035】
一部の実施形態では、表示装置のうちの1つは、心拍計、歩数計、温度センサ、(例えば、センサ電子機器モジュールからワイヤレスで通信された少なくともいくつかのセンサ情報(例えば所定の閾値を超えるグルコース値)に応え、自動車が発進および/または駆動するのを可能または不可能にするよう構成された)自動車駆動装置などの補助装置である。いくつかの他の実施形態で、表示装置のうちの1つは別の機能装置(例えば発信者ID装置)用に設計され、そこで、表示可能なセンサ情報が別の機能装置(発信者ID装置のディスプレイ)上に表示可能なように、システムが、別の装置のカスタムプロトコルと通信、および/または表示可能なセンサ情報をカスタムプロトコルに移すよう構成される。
【0036】
本明細書中に開示されるクラウドベース分析処理システムに関するさらなる詳細を記載する前に、以下に本明細書中に開示されるクラウドベース処理システムにデータを提供し得るセンサおよびシステムを詳細に記載する。
【0037】
一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール12は、連続的分析物センサ10により生成されたデータの測定および処理に関連する電子回路を有してもよい。この生成された連続的分析物センサデータはまたアルゴリズムを有してもよく、アルゴリズムは連続的分析物センサデータの処理および較正に使用可能であるが、これらのアルゴリズムを同様に他の方法で提供してもよい。センサ電子機器モジュール12は、連続的グルコースセンサなどの連続的分析物センサにより分析物のレベルの測定結果を提供する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせを有してもよい。
図2について、センサ電子機器モジュール12の実装例をさらに後述する。
【0038】
述べたように、センサ電子機器モジュール12は、表示装置14,16,18,および/または20などの1つ以上の装置と(例えばワイヤレスなどで)接続してもよい。表示装置14,16,18,および/または20での表示のためセンサ電子機器モジュール12により送信されるセンサ情報などの情報の表示(および/または警告)のために、表示装置14,16,18,および/または20を構成してもよい。
【0039】
表示装置は、比較的小型のキーフォブ状の表示装置14、比較的大型のハンドヘルド表示装置16、携帯電話(例えばスマートフォン、タブレットなど)、コンピュータ20、および/または、少なくとも情報(例えば、薬剤送達情報、個々の自己監視グルコース測定値、心拍計、カロリー摂取モニタなど)を表示するよう構成されたあらゆる他のユーザ機器を有してもよい。
【0040】
一部の例示的な実装において、比較的小型のキーフォブ状の表示装置14は、腕時計、ベルト、ネックレス、ペンダント、宝石片、接着パッチ、ポケットベル、キーフォブ、プラスチックカード(例えばクレジットカード)、身分証明書(ID)カードなどを含んでもよい。この表示装置14は、(例えば大型の表示装置より小型の)比較的小型のディスプレイを有してもよく、数値および矢印などの特定のタイプの表示可能なセンサ情報を表示するよう構成してもよい。
【0041】
一部の例示的な実装において、比較的大型のハンドヘルド表示装置16は、ハンドヘルド受信装置、パームトップコンピュータなどを含んでもよい。この大型の表示装置は、(例えば小型の表示装置より大きい)比較的大型のディスプレイを有してもよく、センサシステム8による現在および履歴のセンサデータ出力を含む連続的センサデータのグラフィック表現などの情報を表示するよう構成してもよい。
【0042】
一部の例示的な実装において、連続的分析物センサ10は、分析物を検出および/または測定するセンサを備え、また連続的分析物センサ10を、非侵襲装置、皮下装置、経皮装置、および/または血管内装置として、継続的に分析物を検出および/または測定するよう構成してもよい。一部の例示的な実装において、連続的分析物センサ10は複数の間欠性の血液サンプルを分析してもよいが、他の分析物を同様に使用してもよい。
【0043】
一部の例示的な実装において、連続的分析物センサ10は、酵素学、化学、物理学、電気化学、分光光度、旋光分析、熱量測定、イオン泳動、放射測定、免疫化学などの1つ以上の測定技術を用いて血液内のグルコースを測定するよう構成されたグルコースセンサを備えてもよい。連続的分析物センサ10がグルコースセンサを有する実装において、グルコースセンサは、グルコースの濃度を測定可能なあらゆる装置を備えてもよく、侵襲的、最小侵襲的、および非侵襲的検出技術(例えば蛍光モニタリング)を含む、グルコースを測定するさまざまな技術を使用し、受容者内のグルコースの濃度を示すデータストリームなどのデータを提供してもよい。データストリームは、ユーザ、患者、または介助者(例えば両親、親戚、監視者、教師、医師、看護師または受容者の健康に関心があるあらゆる他の個人)などの受容者にグルコースの値を提供するために使用される、較正および/またはフィルタリングされたデータストリームに変換される生データ信号であってもよい。また、連続的分析物センサ10を、埋め込み可能なグルコースセンサ、経皮グルコースセンサ、受容者の血管内に埋め込みまたは体外タイプ、皮下センサ、詰め替え可能な皮下センサ、血管内センサのタイプのうち少なくとも1つとして埋め込んでもよい。
【0044】
本明細書の記載はグルコースセンサを備える連続的分析物センサ10を含むいくつかの実装を述べるが、連続的分析物センサ10は、他のタイプの分析物センサを同様に備えてもよい。また、いくつかの実装は埋め込み可能なグルコースセンサとしてグルコースセンサを記載するが、グルコースの濃度の検出、およびグルコース濃度を表現する出力信号の提供が可能な他のタイプの装置を同様に使用してもよい。さらに、本明細書の記載は測定されている、処理されているなどの分析物としてグルコースを述べるが、例えばケトン体(例えばアセトン、アセト酢酸およびβ−ヒドロキシ酪酸、乳酸など)、グルカゴン、アセチルCoA、トリグリセリド、脂肪酸、クエン酸サイクル内の中間体、コリン、インスリン、コルチゾール、テストステロンなどを含む他の分析物も同様に使用してもよい。
【0045】
図2は、一部の例示的な実装に係るセンサ電子機器モジュール12の例を示す。センサ電子機器モジュール12は、センサデータなどのセンサ情報を処理し、変換されたセンサデータおよび表示可能なセンサ情報を生成するよう構成されたセンサ電子機器を有してもよい。例えば、センサ電子機器モジュールは、センサデータを以下のうち1つ以上に変換してもよい。フィルタリングされたセンサデータ(例えば、1つ以上のフィルタリングされた分析物濃度値)、生センサデータ、較正センサデータ(例えば、1つ以上の較正分析物濃度値)、変化速度情報、動向情報、加速速度情報、センサ診断情報、位置情報(全地球測位システム情報などの位置情報を提供する位置モジュール269により提供してもよい)、警報/警告情報、較正情報、センサデータの平滑化および/またはフィルタリングアルゴリズムなど。
【0046】
一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール12をセンサデータを較正するよう構成してもよく、データ格納メモリ220は変換されたセンサデータとして較正センサデータポイントを格納してもよい。また一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール12を、装置14,16,18,および/または20などの表示装置から較正情報をワイヤレスで受信し、センサ12およびデータ線212からのセンサデータの較正を可能にするよう構成してもよい。さらに、センサ電子機器モジュール12を、センサデータ(例えば較正および/またはフィルタリングされたデータ、および/または他のセンサ情報)に付加的なアルゴリズム処理を実行するよう構成してもよく、データ格納メモリ220を、アルゴリズムに関連する変換されたセンサデータおよび/またはセンサ診断情報を格納するよう構成してもよい。
【0047】
一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール12は、ユーザインタフェース122に接続された特定用途集積回路(ASIC)205を備えてもよい。ASIC205はさらに、ポテンシオスタット210、データをセンサ電子機器モジュール12から1つ以上の装置、そのような装置14,16,18,および/または20へデータを送信する遠隔測定モジュール232、および/または、信号処理およびデータ記憶のための他の構成要素(例えば、プロセッサモジュール214およびデータストア220)をさらに有してもよい。
図2はASIC205を示すが、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、センサ電子機器モジュール12により実行される(全てでなければ)いくつかの処理を提供するよう構成された1つ以上のマイクロプロセッサ、アナログ回路、デジタル回路、またはそれらの組み合わせを含む他のタイプの回路を同様に使用してもよい。
【0048】
図2に示される例で、ポテンシオスタット210は、分析物からセンサデータをデータ線212を介して受信するよう、グルコースセンサなどの連続的分析物センサ10に接続される。ポテンシオスタット210は、データ線212を介して、電圧を連続的分析物センサ10に提供し、受容者(センサのアナログ部分としても呼ぶ)の分析物濃度を示す値(例えば電流など)を測定するセンサをバイアスしてもよい。連続的分析物センサ10における作動電極の数によって、ポテンシオスタット210は、1つ以上のチャネル(および対応する1つ以上のデータ線212)を有してもよい。
【0049】
一部の例示的な実装において、ポテンシオスタット210は、センサ10からの電流値を電圧値に転換するレジスタを有してもよいが、一方でまた、一部の例示的な実装において、電流−周波数変換器もまた、センサ10からの測定された電流値を、例えば、電荷計量装置を用いて連続的に総和を示すよう構成してもよい。一部の例示的な実装において、アナログ−デジタル変換器は、センサ10からのアナログ信号をいわゆる「カウント」にデジタル化し、プロセッサモジュール214による処理を可能にしてもよい。結果として生じるカウントは、ポテンシオスタット210により測定された電流に直接に関連し得て、受容者内のグルコースレベルなどの分析物レベルに直接に関連し得る。
【0050】
遠隔測定モジュール232を、プロセッサモジュール214に動作可能に接続してもよく、遠隔測定モジュール232は、センサ電子機器モジュール12と、表示装置、プロセッサ、ネットワークアクセス装置などの1つ以上の他の装置の間の無線通信を可能にするハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを提供してもよい。遠隔測定モジュール232内で実行可能な種々の無線技術は、ブルートゥース、ブルートゥース低エネルギー、ANT、ZigBee、IEEE802.11、IEEE802.16、セル方式無線電話アクセス技術、無線周波(RF)、赤外線(IR)、ページングネットワーク通信、磁気誘導、サテライトデータ通信、スペクトル拡散通信、周波数ホッピング通信、近距離無線通信などを含む。一部の例示的な実装において、遠隔測定モジュール232はブルートゥースチップを備えてもよいが、遠隔測定モジュール232とプロセッサモジュール214の組み合わせでブルートゥース技術をまた実行してもよい。
【0051】
プロセッサモジュール214は、センサ電子機器モジュール12により実行される処理を制御してもよい。例えば、プロセッサモジュール214を、センサからのデータ(例えばカウント)を処理、データをフィルタリング、データを較正、フェイルセーフチェックを実行などをするよう構成してもよい。
【0052】
一部の例示的な実装において、プロセッサモジュール214は、例えば無限インパルス応答(IIR)フィルタまたは有限インパルス応答(FIR)フィルタなどのデジタルフィルタを備えてもよい。このデジタルフィルタは、センサ10、データ線212およびポテンシオスタット210(例えばセンサデータのアナログ−デジタル変換後)から受信された生データストリームを平滑化してもよい。通常、デジタルフィルタは所定の時間間隔(サンプルレートとも呼ぶ)でサンプリングされたデータをフィルタリングするようプログラムされる。ポテンシオスタット210が個別の時間間隔で分析物(例えばグルコースなど)を測定するよう構成されるときなどの一部の例示的な実装において、これらの時間間隔はデジタルフィルタのサンプリングレートを決定する。一部の例示的な実装において、ポテンシオスタット210は、例えば電流−周波数変換器を使用して分析物を連続的に測定するよう構成される。これらの電流−周波数変換器の実装において、プロセッサモジュール214を、所定の時間間隔(取得時間)で電流−周波数変換器の積分器からデジタル値を要求するようプログラムしてもよい。積分器からプロセッサモジュール214により取得されたこれらのデジタル値を、電流の測定の継続のため、取得時間内で平均してもよい。そのようなものとして、取得時間をデジタルフィルタのサンプリングレートにより決定してもよい。
【0053】
プロセッサモジュール214は、表示装置14,16,18,および/または20などの装置へ送信するためのデータパッケージを生成するよう構成されたデータ発生器をさらに有してもよい。さらに、プロセッサモジュール215は、遠隔測定モジュール232を介してこれらの外部ソースへ送信するためデータパケットを生成してもよい。述べたように、一部の例示的な実装において、データパッケージは、それぞれの表示装置についてカスタマイズ可能であってもよく、および/または、タイムスタンプ、表示可能なセンサ情報、変換されたセンサデータ、センサおよび/またはセンサ電子機器モジュールの識別子コード、生データ、フィルタリングされたデータ、較正されたデータ、変化速度情報、動向情報、エラー検出または修正などのあらゆる可能なデータを含んでもよい。
【0054】
プロセッサモジュール214はまた、プログラムメモリ216および他のメモリ218を有してもよい。プロセッサモジュール214を、通信ポート238などの通信インタフェース、および電池234などの電源に接続してもよい。また電池234を、充電器、および/または、電力をセンサ電子機器モジュール12に提供および/または電池234を充電するレギュレータ236にさらに接続してもよい。
【0055】
プログラムメモリ216を、接続されたセンサ10の識別子(例えば、センサ識別子(ID))などのデータの格納、およびコード(プログラムコードとも呼ぶ)の格納のための疑似静的メモリとして実行し、ASIC205が本明細書に記載された動作/機能の1つ以上を実行するよう構成してもよい。例えばプログラムコードは、データストリームまたはカウントを処理、フィルタリング、較正、フェイルセーフチェックの実行などをするようプロセッサモジュール214を構成してもよい。
【0056】
メモリ218を、情報の格納に使用してもよい。例えば、メモリ218を含むプロセッサモジュール214をシステムのキャッシュメモリとして使用してもよく、そこではデータ線212およびポテンシオスタット210から受信された最新のセンサデータに一時記憶領域が提供される。一部の例示的な実装において、メモリは、読出専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM、スタティックRAM、非スタティックRAM、容易に消去可能なプログラム可能読出専用メモリ(EEPROM)、書き換え可能なROM、フラッシュメモリなどのメモリ格納構成要素を備えてもよい。
【0057】
データ格納メモリ220をプロセッサモジュール214に接続してもよく、さまざまなセンサ情報を格納するよう構成してもよい。一部の例示的な実装において、データ格納メモリ220は、1日または複数日の連続的分析物センサデータを格納する。例えば、データ格納メモリは、センサ10からデータ線212を介して受信された1、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、および/または30日(またはまたはこれを超える日数)の連続した分析物センサデータを格納してもよい。格納されたセンサ情報は、タイムスタンプ、生センサデータ(1つ以上の生の分析物濃度値)、較正データ、フィルタリングされたデータ、変換されたセンサデータ、および/またはあらゆる他の表示可能なセンサ情報のうち1つ以上を有してもよい。
【0058】
ユーザインタフェース222は、1つ以上のボタン224、液晶ディスプレイ(LCD)226、バイブレータ228、音声変換器(例えばスピーカ)230、バックライトなどのさまざまなインタフェースを含んでもよい。ユーザインタフェース222を有する構成要素は、ユーザ(例えば受容者)と相互に作用するよう制御を提供してもよい。1つ以上のボタン224は、トグル、メニュー選択、オプション選択、ステータス選択、画面上の質問へのはい/いいえの応答、(例えば警報に対して)「オフ」機能、(例えば警報に対して)「スヌーズ」機能、リセットなどを可能にしてもよい。LCD226は、ユーザに例えば視覚データを出力してもよい。音声変換器230(例えばスピーカ)は、現在のおよび/または予測される高血糖および低血糖症状などの特定の警告の誘発に応え、聴覚的信号を提供してもよい。一部の例示的な実装において、聴覚的信号を、音色、音量、デューティサイクル、パターン、持続時間などによって区別してもよい。一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール上の1つ以上のボタン224を押すことにより、および/または表示装置(例えばキーフォブ、携帯電話など)上のボタンまたは選択を使用してセンサ電子機器モジュールに信号を送ることにより、聴覚的信号を無音にする(例えばスヌーズまたはオフにする)よう構成してもよい。
【0059】
図2に関して視覚および振動の警報を記載したが、他の警報メカニズムを同様に使用してもよい。例えば、一部の例示的な実装において、1つ以上の警報状況に応えて患者を「つつく」よう構成されたつつきメカニズムを含む触覚的警報が提供される。
【0060】
電池234をプロセッサモジュール214(および場合によりセンサ電子機器モジュール12の他の構成要素)に作動可能に接続して、センサ電子機器モジュール12に必要な電力を提供してもよい。一部の例示的な実装において、電池はリチウムマンガン二酸化物電池であるが、あらゆる適切なサイズで電力を蓄積した電池(例えば、AAA、ニッケル−カドミウム、亜鉛−炭素、アルカリ、リチウム、ニッケル−金属水素化物、リチウム−イオン、亜鉛−空気、亜鉛−水銀酸化物、銀−亜鉛、または気密密閉されたもの)を使用可能である。一部の例示的な実装において、電池は充電可能である。一部の例示的な実装において、システムに電力を供給するのに複数の電池を使用可能である。さらに他の実装において、受取側に、例えば誘導結合により経皮的に電力を供給することが可能である。
【0061】
充電器および/またはレギュレータ236を、内部および/または外部の充電器からエネルギーを受け取るよう構成してもよい。一部の例示的な実装において、電池レギュレータ(またはバランサ)236は、過剰な充電電流を止めることにより再充電プロセスを調節し、他のセルまたは電池を過充電することなく、センサ電子機器モジュール内の全てのセルまたは電池の十分な充電を可能にする。一部の例示的な実装において、電池234は、誘導および/または無線充電パッドを介して充電されるよう構成されるが、あらゆる他の充電および/または電力供給メカニズムを同様に使用してもよい。
【0062】
外部コネクタ(複数可)とも呼ぶ1つ以上の通信ポート238を設けて、他の装置との通信を可能にしてもよく、例えば、PC通信(com)ポートを設けて、センサ電子機器モジュールから分離した、または一体のシステムとの通信を可能にしてもよい。通信ポートは例えば、シリアル通信ポート(例えば、汎用シリアルバスまたは“USB”)を備え、他のコンピュータシステム(例えば、PC、携帯情報端末または“PDA”、サーバなど)との通信を可能にしてもよい。一部の例示的な実装において、患者および/または内科医による遡及的分析のため、センサ電子機器モジュール12は、PCまたは他の計算装置(例えば本明細書中に開示されるような分析物プロセッサ)に履歴データを送信することが可能である。
【0063】
いくつかの連続的分析物センサシステムで、センサ電子機器の皮膚上の部分を単純化して、複雑性および/または皮膚上の電子機器のサイズを最小化し、例えば、生、較正、および/またはフィルタリングされたデータのみを、較正およびセンサデータの表示に必要とされる他のアルゴリズムを実行するよう構成された表示装置に提供してもよい。しかし、センサ電子機器モジュール12を、例えば、基準および/またはセンサデータの臨床的容認性を評価、包含基準に基づいて最上の較正のために較正データを評価、較正の質を評価、推定される分析物値を対応する時間の測定された分析物値と比較、推定される分析物値の変動を分析、センサおよび/またはセンサデータの安定性を評価、信号アーチファクト(ノイズ)を検出、信号アーチファクトを置換、センサデータの変化速度および/または動向を判断、動的および知的な分析物値の推定の実行、センサおよび/またはセンサデータ上での診断の実行、動作モードの設定、変行伝導についてデータを評価、などを行うアルゴリズムを含む、変換されたセンサデータおよび/または表示可能なセンサ情報を生成するのに使用される、予想されるアルゴリズムを実行するよう実装してもよい。
【0064】
分離したデータ格納およびプログラムメモリを
図2に示すが、さまざまな構成を同様に使用してもよい。例えば、1つ以上のメモリを、センサ電子機器モジュール12におけるデータ処理および記憶要求を補助する記憶スペースを提供するため使用してもよい。
【0065】
図3Aは、一部の例示的な実装に係る、グルコースセンサ320、高度計322、加速度計324、温度センサ328、および位置モジュール369(例えば全地球測位システムプロセッサまたは他の位置情報源)を含む複数のセンサと通信する、センサ電子機器モジュール312を示す例の図である。
図3Aは特定のセンサと通信するセンサ電子機器モジュール312を示すが、例えば、心拍計、血圧モニタ、パルスオキシメータ、カロリー摂取、薬剤送達装置などを含む他のセンサおよび装置を同様に使用してもよい。また、これらのセンサの1つ以上は、さらに後述する分析処理システム400および/または分析物プロセッサ490にデータを提供してもよい。一部の実装において、ユーザは、データの一部を分析処理システム400および/または分析物プロセッサ490へ手動で提供してもよい。例えば、ユーザは、カロリー消費情報をユーザインタフェースを介して分析処理システム400および/または分析物プロセッサ490に提供してもよい。
【0066】
図3Aで示される例で、それぞれのセンサ320〜328は、センサデータをワイヤレスでセンサ電子機器モジュール312に通信する。一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール312は、センサ320〜328のうち1つ以上を有する。一部の例示的な実装において、センサは、共通の通信回路を用いてセンサデータをセンサ電子機器モジュール312に送信する組み合わせたグルコース/温度センサのように、あらゆる他の構成で組み合わされる。実装によっては、より少数または付加されたセンサが、センサ電子機器モジュール312と通信してもよい。一部の例示的な実装において、センサ320〜328のうち1つ以上は、1つ以上の電気通信線を経由するなどで、センサ電子機器モジュール312へ直接接続される。
【0067】
センサ電子機器モジュール312はデータパッケージを生成および表示装置350などの装置へ送信してもよく、この装置は、表示可能なセンサデータを受信、格納、再送信、および/または表示するよう構成されたあらゆる電子装置であってもよい。センサ電子機器モジュール312は、複数のセンサからのセンサデータを分析し、受容者、表示装置350、表示装置350のユーザ、および/またはセンサデータの特徴の多数の特性のうち1つ以上に基づいて、どの表示可能なセンサデータを送信すべきか決定してもよい。よって、表示装置350へ送信されるカスタマイズされた表示可能なセンサ情報を、表示装置350による最小の処理で表示装置に表示してもよい。
【0068】
図3Bおよび
図3Cは、据付ユニット314および実装でそれに取り付けられたセンサ電子機器モジュール12を含む、機能位置で示されたセンサシステムの斜視図および側面図であり、据付ユニットおよびその中に結合して係合されるセンサ電子機器モジュールを含む。一部の例示的な実装において、筐体またはセンサポッドとも呼ぶ据付ユニット314は、受容者の皮膚に固定するよう適合された基部334を備える。基部をさまざまな硬質または軟質の素材から形成することが可能であり、基部は使用の間受容者からの装置の突起を最小化する目立たないプロファイルを有してもよい。基部334を少なくとも部分的に柔軟な素材から形成してもよく、それは一部の実装において他の経皮センサを上回る多数の利点をもたらすと考えられるが、しかしながら、受容者が装置を使用中のとき、受容者の移動に関連する運動に関する影響を受ける可能性がある。据付ユニット314および/またはセンサ電子機器モジュール12を、センサ挿入部位の上方に位置付けて、その部位を保護および/または最小の設置面積(受容者の皮膚の表面領域の利用)を提供してもよい。
【0069】
一部の例示的な実装において、据付ユニット314とセンサ電子機器モジュール12の間の着脱可能な接続具が提供され、それは製造可能性の向上を可能にし得る。すなわち使用可能期間後センサシステムを交換するとき、比較的安価な据付ユニット314を廃棄可能であり、一方で比較的高価なセンサ電子機器モジュール12を複数のセンサシステムで再利用可能である。一部の例示的な実装において、センサ電子機器モジュール12は信号処理とともに構成され、例えばフィルタリング、較正および/または較正に有用な他のアルゴリズム、および/またはセンサ情報の表示をするよう構成される。
【0070】
一部の例示的な実装において、接続子338は、据付ユニット314の基部334、およびサブアセンブリ(以下接続アセンブリ336と呼ぶ)を据付ユニット314に対して(挿入のための)第1の位置と(使用のための)第2の位置の間を枢動するのを可能にするヒンジ348内に嵌合するよう構成された、接続アセンブリ336上または中に据え付けられる。ヒンジは、接着ヒンジ、スライド接合などの枢動、関節および/またはヒンジ留めメカニズムを提供してもよく、一部の実装において、周辺で関節が起こる支点または固定点なしに、ヒンジの動作を実行してもよい。一部の例示的な実装において、接続子338は、カーボンブラックエラストマーなどの導電性弾性素材から形成され、それを通してセンサ10が伸びるが、接続子を他の方法で同様に形成してもよい。
【0071】
一部の例示的な実装において、据付ユニット314に、据付ユニットの裏面に配置され、解放可能な裏当て層を有する接着パッド308が提供される。よって、裏当て層を取り除いて据付ユニットの基部334を受容者の皮膚上に圧迫することで、据付ユニット314を受容者の皮膚に密着する。加えてまたは代わりに、センサ挿入が完了した後に接着パッドをセンサシステムの一部または全部に取り付け、接着を確実にし、および任意選択的に手術創部の出口部位(またはセンサ挿入部位)周辺の気密シールまたは水密シールを確実にすることが可能である。領域(例えば、受容者の皮膚)を伸縮、伸長、適合および/または通気するよう、適切な接着パッドを選択および設計可能である。耐水、防水および/または気密シール特性を提供する構成および配置を、本明細書に記載された、いくつかの据付ユニット/センサ電子機器モジュールの実装に提供してもよい。
【0072】
図4Aは、一部の例示的な実装に係る分析物データ処理システム400の例を示す。
図4Aの記載は、
図1および
図4Bにも言及する。
【0073】
分析物データ処理システム400は、ブラウザ、アプリケーション、および/または、例えばネットワーク406およびロードバランサ412を介して分析物プロセッサ490とアクセスおよび/または相互作用するのを可能にするよう構成されたあらゆる他のタイプのユーザインタフェースなどの1つ以上のユーザインタフェース410A〜410Cを有してもよい。分析物プロセッサ490を、リポジトリ475などのリポジトリにさらに接続してもよい。
【0074】
分析物データ処理システム400はまた、健康管理システム、患者管理システム、処方箋管理システム、電子医療記録システム、個人健康記録システムなどのソースシステムからデータを受信してもよい。このソースシステム情報は、動的レポート作成のために、メタデータを提供してもよい。
【0075】
分析物データ処理システム400を、スタンドアロン、分散および/またはクラウドベース構造を含むさまざまな構成で実行してもよい。しかし、後述の記載は、分析物プロセッサ490が演算ハードウェア上で提供されるサービスとしてのソフトウェア(SaaS)構成などの、エンティティの位置から離れて(例えば、受容者、保健サービス提供者、およびエンドユーザなどの者から離れて)保持され、ユーザインタフェース410A、B、および/またはC、および/またはデータ検索部465などのユーザインタフェースを介して、権限を与えられたユーザによりネットワーク406を通してアクセスされるサーバおよびデータリポジトリなどの、クラウドベース構造のシステム400の実装に関する。
【0076】
図4Bは、システム400と同様のシステム499を示すが、システム499は複数のサーバ404を含むSaaSベースシステムとして実行され、サーバ404のそれぞれを、1つ以上の分析物プロセッサ490を提供するよう仮想化してもよい。また、それぞれの仮想化された分析物プロセッサ490は、エンドユーザ、診療所、センサを装着している受容者などの異なる利用者にサービスを提供してもよい。サービスとしてのソフトウェア(SaaS)プロバイダの演算リソースをより効率的に使用し、重要な性能冗長性および/または信頼性を提供するため、
図4Bに一致した一部の実装において、複数のサーバを有し、複数の利用者の全てのデータをリポジトリ475で安全な方法で保持し、一方でそれぞれの利用者に向け調整されたカスタマイズした解決策も提供する単一のシステム400および/または499上の複数の利用者(例えば、ユーザインタフェース410A〜Cおよび/またはデータ検索部465における受容者、ユーザ、診療所など)にサービスを提供することが有益であり得る。
【0077】
再び
図4Aを参照すると、一部の例示的な実装において、分析物データ処理システム400は、医療装置、血糖計、連続的グルコースモニタ、センサシステム8、表示装置14〜20、ソースシステム、および/または他の装置(例えば受容者または患者が消費した炭水化物などの食物消費を提供する装置、薬剤送達データ、時刻、温度センサ、運動/活動センサなど)などの種々の装置から患者に関するデータを受信する、クラウドベース糖尿病データ管理構造を提供してもよい。一部の例示的な実装において、クラウドベース糖尿病データ管理は、プログラムで、ユーザ部分の介在がほとんど(または全く)なくデータを受信する。装置、ソースシステムなどから受信されるデータはさまざまなフォーマットであってもよく、構造化しても構造化しなくてもよい。例えば、一部の例示的な実装において、システム400は最小限に処理または分析された生センサデータを受信し、それから受信されたデータはレポート作成を可能にするため、フォーマット、処理(例えば分析)および/または格納される。例えば、データ検索部465を、センサシステム8に接続されたコンピュータ20などの1つ以上の装置で実行してもよい。この例で、データ検索部465は、センサデータを分析物プロセッサ490と互換性がある1つ以上の共用フォーマットにフォーマットし、分析物プロセッサ490がフォーマットされたデータを分析可能なように、フォーマットされたデータを分析物プロセッサ490に提供する。
図4Aは1つのデータ検索部465を示すが、一部の例示的な実装において、複数のデータ検索部465を使用して複数の装置および/またはシステムからのデータをフォーマットしてもよく、それらのいくつかは、分析物プロセッサ490と互換性がある1つの共用フォーマットへの異なるデータフォーマットを有する。
【0078】
一部の実装において、データ検索部465に、専用コンピュータなどのユーザインタフェースと共に構成されるプロセッサを有するキオスクを通してアクセスしてもよく、または非専用コンピュータ上に常駐する安全なウェブベースインタフェースを介してアクセスしてもよい。
【0079】
一部の実装において、最初にプロセッサ(例えば、コンピュータ、スマートフォンおよびあらゆる他の装置)はシステム400にアクセスし、データ検索部のためのソフトウェアをプロセッサのメモリにダウンロードすることにより、データ検索部がプロセッサ上にプログラムでインストールされる。それからダウンロードされたソフトウェアはプロセッサ上にプログラムでインストールされ、それからデータ検索部は表示(またはページ)を生成してもよく、それらをユーザインタフェース上に表示して、ユーザがデータを取得する(例えばデータをシステム400、分析物プロセッサ490などにダウンロードする)ことを可能にする。一部の実装において、このユーザインタフェースは、ユーザが取得アイコンなどのアイコンを選択して、プログラムで分析物プロセッサ490へのデータ移送を開始することを可能にしてもよい。例えば、ユーザがコンピュータ20などのプロセッサ上のユーザインタフェースで取得アイコンを選択し、それがデータ検索部465および分析物プロセッサ490に接続されたセンサシステム8からのデータ移送を開始する。一部の実装において、ソフトウェアウィジェットとして取得アイコンを実行してもよい。また、選択されたとき取得プロセスを登録されたユーザに対して開始するように、ソフトウェアウィジェットをウェブページ上に置いてもよい。
【0080】
また、ユーザインタフェースで取得が選択されたとき、データ検索部が分析物プロセッサ490(または他の指定されたコンピュータ)における更新(例えば、ソフトウェア、ドライバ、データなど)をプログラムでチェックして更新をインストールするように、データ検索部と関連するソフトウェアは、セルフ更新メカニズムを有してもよい。更新を、プログラムで、ユーザの介在がほとんど(または全く)なく実行してもよい。装置またはシステムからデータ検索部へのデータダウンロードを、装置固有のダウンロードケーブルなどの有線接続、またはその装置およびプロセッサが無線データ移送について装備されているときはワイヤレスで、実行してもよい。
【0081】
分析物プロセッサ490は、データ検索部465によりダウンロードされたデータを、送信に関するエラー、データフォーマット、装置に関するエラーコード、データの有効性、重複データポイント、および/またはデータの他の観点についてチェックしてもよい。また、範囲外のデータポイントまたは装置エラーが見つかった場合、分析物プロセッサは、それらのデータポイントにフラグを付け、その後識別されたデータポイントをプログラムまたはシステム管理者によって修正し、修正されたデータポイントを格納することにより、それらのデータポイントを確認してもよい。また、分析物プロセッサを臨床医、医師などのユーザが構成し、時刻の修正、日付の修正、および、特定のコホート、群、および関係(例えば年齢、都市、州、性別、民族性、I型糖尿病、II型糖尿病、糖尿病診断年齢、検査結果、使用中の処方薬、患者の自己報告症状、患者の診断症状、患者への質問の応答、および受容者/患者を表現するあらゆる他のメタデータなどの人口統計)によるデータ分析などの付加されたデータ処理ステップを実行してもよい。分析物プロセッサが最初のデータ処理(例えばチェック、クリーニングおよび分析)を実行すると、処理されたデータおよび/またはデータ検索部により提供された生データをリポジトリ475で格納してもよい。
【0082】
分析物プロセッサ490における処理は、メタデータと装置および/またはセンサから受信されたデータの関連付けを含んでもよい。メタデータの例は、患者情報、データの暗号化に使用されるキー、患者の加速度計、位置データ(例えば患者の位置または患者の診療所の位置)、時刻、日付、関連するセンサデータの生成に使用された装置のタイプなどを含む。患者情報は、患者の年齢、体重、性別、家の住所および/または患者が1型または2型糖尿病、高血圧と診断されたか、またはいずれの他の症状を有するかといったあらゆる過去の健康に関する情報を含み得る。処理はまた、1つ以上の記載の測定値の判断、および/または受信された情報および記載の測定値に基づくレポートの作成などの分析を含んでもよい。これらの記載の測定値は、統計(例えば中央値、四分位範囲の内および外、平均、合計、n、標準偏差、および変動係数)を含んでもよい。レポートの例は、
図6A−1、
図6A−3から
図6A−28、および
図7〜
図10に示される。
【0083】
図4Aの例で、ユーザインタフェース410A〜Cを、エンドユーザ、受容者、医療従事者、診療所、患者、検査グループ、保健システム、医療装置製造業者などの1つ以上のエンティティが使用してもよい。これらのエンティティは、ユーザインタフェース410A〜Cを介して分析処理システム400にリモートでアクセスし、分析物データの検索、分析物データの提供、分析物データの分析の要求、分析物データの記載の測定値を表示する表示を有するモジュールを含むレポートの作成要求、分析物データおよびレポートの表示などのアクションを要求してもよい。例えば、ユーザインタフェース410Aは要求(例えばメッセージなど)を送信し、リモートの(例えば、ユーザインタフェースから分離しネットワークにより接続された)分析物プロセッサ490においてアクションを開始してもよい。アクションは、データ検索部465により提供されるセンサデータについてのレポートを要求してもよい(例えば、コンピュータ20などの1つのプロセッサがデータ検索部465およびユーザインタフェース410Aに提供してもよい)。他のアクションの例は、グルコースデータ、炭水化物データ、インスリンポンプデータなどのセンサデータの分析物プロセッサ490への提供、センサデータの処理の開始、センサデータの分析の開始およびリポジトリ475でのデータの格納を含む。一部の例示的な実装において、分析物プロセッサ490により提供される演算リソースは、本明細書中に開示される分析処理サービスを提供するよう仮想化された1つ以上の物理的サーバを備えてもよい。
【0084】
データ検索部465は、1つ以上のソースからデータを取得して(例えば受信、検索など)、あらゆる取得されたデータを分析物プロセッサ490内の使用に互換性があるフォーマットで提供してもよい。一部の実装において、データ検索部465を、分析物プロセッサ490へデータを提供する1つ以上のソースシステムおよび/または装置内で実行してもよい。例えば、データ検索部465を、センサシステム8、センサ10、表示装置14、16、18および/または20、薬剤ポンプ2、血糖計4、それらの装置に接続されたコンピュータ/プロセッサ、およびシステム400にデータを提供可能なあらゆる他の装置などの1つ以上の装置内で実行してもよい。これらの実装において、データ検索部465は受容者装置からデータを受信し、センサデータを分析物プロセッサ490と互換性があるフォーマットでフォーマットする。データ検索部465をまた、疾患管理システム、体重管理システム、処方箋管理システム、電子医療記録システム、個人健康記録システムなどのソースシステム上で実行してもよい。これらの実装において、データ検索部465はソースシステムからデータを取得して、データを分析物プロセッサ490と互換性があるフォーマットでフォーマットする。
【0085】
述べたように、一部の例示的な実装において、データ検索部465を、装置、コンピュータ、システムなどにダウンロードおよび/または自動的に提供してもよい。例えば、コンピュータ上のユーザが最初にシステム400にアクセスするとき、システム400はユーザのコンピュータ上にデータ検索部465を自動的にインストールおよび構成してもよい。インストールが完了すると、データ検索部465はシステム400についてのデータの取得およびフォーマットを開始し、必要とされる場合はデータに分析物プロセッサ490による取得されたデータの処理を可能にしてもよい。さらに例示の目的で、データ検索部465をコンピュータ20などの装置上にダウンロードしてもよい。この例で、コンピュータ20がセンサ電子機器モジュール12からセンサデータを受信するとき、データ検索部465はセンサデータおよび/またはメタデータを分析物プロセッサ490と互換性があるフォーマットで提供してもよい。
【0086】
一部の例示的な実装において、分析物プロセッサ490は、以下の1つ以上を実行することにより、受信されたデータを処理してもよい。装置、センサ、ソースシステム、および/またはデータ検索部から受信されたデータと、メタデータとの関連付け。統計(例えば中央値、四分位範囲の内および外、平均、合計、n、および標準偏差)などの1つ以上の記載の測定値の判断。分析物データの記載の測定値を表示する表示を有するモジュールを含むレポートの作成。センサ、ソースシステム、および/またはデータ検索部から受信されたデータの完全性の確認および検証。(例えば、特定の患者、装置、症状、糖尿病のタイプなどを選択するための)メタデータに基づく受信されたデータの処理。データが分析を含む処理のため比較および組み合わせが可能であるように、装置、センサ、ソースシステム、および/またはデータ検索部から受信されたデータの対応付け。
【0087】
また、分析物プロセッサ490により実行されたあらゆる処理の結果を、グラフ、棒グラフ、静的図、図などとして表示された記載の測定値を表示する表示を有する選択されたモジュールを含む1つ以上のレポートを生成するのに使用してもよい。さらに、システム400により作成されるレポートおよび他の出力を、レポート送達モジュール420K(例えば電子メール、保護電子メール、印刷、テキスト、タブレットまたは他のプロセッサで提供されるユーザインタフェース410A〜Cにおけるようなユーザインタフェースでの表示用の表現)、(例えばサードパーティインタフェース420Jを介した)機械対機械の通信、およびあらゆる他の通信メカニズムなどの、1つ以上の送達メカニズムにより提供してもよい。
【0088】
一部の例示的な実装において、受容者、エンドユーザ、臨床医、医療従事者、装置製造者などのエンティティが使用するために、レポートを動的にカスタマイズしてもよい。さらに、データをシステム400に提供するセンサおよびシステムのタイプおよび/または量、およびシステム400に可能なメタデータのタイプに基づいて、レポートをカスタマイズしてもよい。このカスタマイズを、ユーザが、システム400がプログラムで、または両方の組み合わせで実行してもよい。
【0089】
一部の例示的な実装において、1つ以上のユーザインタフェース410A〜Cを、コンピュータ20または他のプロセッサなどのプロセッサ上で実行し、医療従事者、診療所などでキオスクのサービスを提供してもよい。例えば、受容者(患者とも呼ぶ)などのユーザは、医療施設に入り、システム400に接続してセンサデータおよび/またはメタデータをシステム400に提供するため、キオスクにアクセスしてもよい。この例で、ユーザはセンサデータおよび/またはメタデータをシステム400に提供し、それから1つ以上のユーザインタフェース410A〜Cで、データの統計的測定値を含む、システム400に提供されたセンサデータおよび/またはメタデータを表す情報を含む、1つ以上のレポートを見てもよい。前の例はキオスクを使用するが、キオスクを医療従事者または管理スタッフが同様に使用してもよい。
【0090】
前の例はキオスクを提供するようユーザインタフェースおよびデータ検索部を有するコンピュータ20について記載するが、ユーザインタフェースを、スマートフォン、タブレットコンピュータ、表示装置、および他の同様のプロセッサなどの他の装置内に設置してもよい。また、コンピュータ20をキオスク以外の位置に設置してもよい。例えば、コンピュータ20を受容者の家庭に設置し、データ検索部465がフォーマットおよびセンサデータの分析物プロセッサ490への提供ができるように、コンピュータ20は、受容者に関連するセンサからデータを検索するデータ検索部465を有してもよい。ユーザインタフェースおよびデータ検索部を、医療従事者または臨床医のワークステーションにおいて構成してもよい。
【0091】
一部の例示的な実装において、分析物プロセッサ490は、分析物プロセッサ490にアクセス権限を与える認証/認可部420A、分析物プロセッサ490に送信された要求を解析するデータパーサ420B、センサからデータを受信し、受信されたデータをヒストグラム、論理420C、データフィルタ420D、データフォーマッタ420E、レポートジェネレータ420G、パターン検出部420Iで使用するためカウントに処理する計算エンジン420H、フォーマットのレポートを宛先に送達するレポート送達モジュール420K、および他のシステムおよび装置が分析物プロセッサ490にアクセスし相互作用することを可能にするサードパーティアクセスアプリケーションプログラミングインタフェースを有してもよい。
【0092】
分析物プロセッサ490は、ユーザインタフェース410A〜Cなどのユーザインタフェースから、アクション(例えばデータを提供、データを格納、データを分析/処理、レポートを要求など)を実行するよう要求を受信してもよい。分析物プロセッサ490が要求にサービスする前に、分析物プロセッサ490は、要求を処理して要求が権限を与えられおよび認証されているかどうか判断してもよい。例えば、オーセンティケータおよびオーソライザ420Aは、ユーザに、セキュリティ証明(例えば、ユーザ識別子、パスワード、格納されたセキュリティトークン、および/またはテキストメッセージ、電話または電子メールにより提供される検証識別子)をコンピュータ上に表示されるユーザインタフェースで提供するよう要求することにより、要求の送信者が権限を与えられたかどうかを判断してもよい。権限を与えられた場合、リポジトリ475におけるデータの格納(またはアップロード)、データ分析/処理の実行、レポート作成要求などのアクションを実行するために、オーセンティケータおよびオーソライザ420Aは、要求の送信者に関連するセキュリティ証明が、送信者(例えばユーザインタフェース410Aでのユーザ)が真にシステム400の特定のリソースへのアクセスを許可されていることを示すかどうかをチェックするため、要求の送信者を認証してもよい。
【0093】
さらに説明すると、データをバッファまたはリポジトリ475などの他の格納メカニズムに書き込むため分析物プロセッサ490にアクセスするよう、センサシステム8およびコンピュータ20に関連するデータ検索部465に、オーセンティケータおよびオーソライザ420Aにより権限を与えおよび認証してもよい。他方で、オーセンティケータおよびオーソライザ420Aにより、ユーザインタフェース410Aにおけるユーザなどのエンティティに、分析物プロセッサ490にアクセスするよう権限を与えおよびそれから認証してもよいが、特定の情報へのアクセスのみが許可される。この第2の例で、ユーザインタフェース410Aにおけるユーザを、リポジトリ475にアクセスしてユーザ自身のグルコースデータに対応する特定の情報を見て、グルコースデータについて作成されたレポートにアクセスするよう権限を与えおよび認証してもよいが、ユーザは他のユーザのデータおよび/またはレポートにアクセスするよう権限を与えられおよび認証されない。他の例は、診療所、病院、および/または検査グループに関連するユーザが、彼らの患者に関連する全てのデータへのアクセスを要求するときのケースであり得る。この例で、ユーザは彼らの患者へのアクセスは許可されるが、他の患者へは許可されない。さらに他の例は、診療所、病院、および/または検査グループに関連するユーザが、特定のタイプの分析物センサなどの特定の装置を用いて関連する患者の全てのデータへのアクセスを要求するときのケースであり得る。この例で、ユーザはそのタイプの分析物センサに固有のデータへのアクセスは許可されるが、他のセンサに固有のデータへのアクセスは許可されない(およびPIIは削除または匿名にされ得る)。
【0094】
権限を与えられおよび/または認証されると、それからデータパーサ420Bが分析物プロセッサ490で受信された要求を解析し、要求からセンサデータ、メタデータなどのあらゆるデータを分離してもよい。一部の実装において、データパーサ420Bは、データのフォーマット、装置関連のエラーコード、データの有効性、重複データポイント、および/またはデータの他の観点のチェックを実行してもよい。また、データパーサ420Bは、付加されたメタデータを分離されたデータと関連付けてもよい。メタデータは、データの所有者、データを追跡するキー、それぞれのユーザに特有の暗号化キー、時刻、日付情報、データがある(または格納される)1つ以上の位置などを含む、本明細書に記載されたあらゆるメタデータを含んでもよい。さらに後述するように、一部の例示的な実装において、データをカウントおよびヒストグラムにフォーマットするため、データ解析部420は、データを計算エンジン420Hに提供してもよい。
【0095】
一部の例示的な実装において、要求(またはその中の解析されたデータ)を、計算エンジン420Hにより処理してもよい。計算エンジン420Hは、装置、センサなどから受信されたデータを前処理して「カウント」を形成する。カウントは、センサにより測定された分析物値、センサにより測定されたグルコース値、センサにより測定された連続グルコース値、および/または、消費された炭水化物、体温、物理的活動レベルなどの他の糖尿病に関する情報、および測定された値の出現頻度などの測定された値を表す。
【0096】
図5は、計算エンジン420Hの実装例を示す。計算エンジン420Hで要求502が受信されるとき、計算エンジン420Hは要求を前処理(504)してセンサデータなどのデータを抽出し、従ってカウントを形成してもよい。カウントは、例えば、データ検索部465、コンピュータ20、センサシステム8、および/またはあらゆる他のデータソースにより提供されるセンサデータを表現する数値、およびそれの出現頻度を表してもよい。例えばカウントは、連続的分析物センサ10などの連続的グルコースセンサにより測定されたグルコース値、および特定の期間にわたるそれの出現頻度を表してもよい。
【0097】
計算エンジン420Hはまた、要求502を前処理(504)して、他のメタデータを提供、および/または要求502、時刻などに関連する個人識別情報(PII)506の判断のように他のメタデータを判断してもよいが、一部の実装において計算エンジンはPII情報なしに要求を受信してもよい。PIIは、センサシステム8のシリアル番号、およびセンサシステム8に関連する受容者を識別し得るあらゆる他の情報を含んでもよい。一部の例示的な実装において、PIIを暗号化した形態でリポジトリ475内に格納し、PIIのプライバシーを強化してもよい。さらにPIIを、リポジトリ475に格納された他の情報と異なる暗号化技術および/またはキーで暗号化してもよい。例えば、分析物プロセッサ490は、受容者、患者などの複数のユーザからのデータをリポジトリ475に格納してもよい。プライバシー保持のため、それぞれのユーザのデータを個別のキーで暗号化してもよい。また、PII情報をさらに他のキーで暗号化して、ユーザのプライバシーをさらに強化してもよい。
【0098】
計算エンジン420Hは、それから数値508を使用して付加的な処理を実行してもよい。付加的な処理はカウントのリポジトリ475内への格納を含んでもよく、リポジトリ475はカウントを格納する1つ以上のデータベースを含んでもよい。またカウントは、時刻/日付情報、元の要求502などのメタデータと共に格納してもよい。さらに、述べたように、カウントをリポジトリ475内の格納前に暗号化してもよく、一部の例示的な実装において、カウントおよび/またはメタデータを、PIIと異なる暗号化技術および/またはキーで暗号化してもよい。
【0099】
本明細書に記載されたいくつかの例はデータベースを記載するが、またデータベースを、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ファイルシステムなどのあらゆるタイプのデータストアとして実行してもよい。
【0100】
計算エンジン420Hはまた、カウントを使用して1つ以上のヒストグラム510を更新してもよい。例えば、生センサデータ値を用いて特定の期間にわたり受容者のグルコースレベルを追跡および処理し続けるのではなく、計算エンジン420Hはデータ値をカウントに変換してもよい。カウントを、所定の受容者についてのヒストグラム590Aに加えてもよい。
図5の例で、ヒストグラム590Aは、グルコース濃度値のX軸、およびそれぞれのグルコース濃度値の出現回数のY軸を有する。この例で、受容者についてのカウント508が60である場合、計算エンジン420Hは値60に関連するビンを更新する(512)。ヒストグラム590Aを与えられた患者/受容者に関連付け、受容者のグルコースレベルを表してもよい。通常はあり得るグルコース濃度レベルは特定の範囲内に入るので、一部の例示的な実装において、ビンの値を予め定めることが可能である。
【0101】
一部の例示的な実装において、ヒストグラム590Aを、1日の所定の時間(エポックとも呼ぶ)に関連付けてもよい。例えば、ヒストグラム590Aは1PMから1:30PMなどの時間を表してもよく、この例で、計算エンジン420Hは他の時間について他のヒストグラムを生成してもよい。
【0102】
一部の例示的な実装において、計算エンジン420Hは、所定の期間について所定の受容者に対し複数のヒストグラムを生成してもよい。例えば、カウントが受信される毎に、カウントに関連する時間および対応するヒストグラムに基づいて、カウントが48のヒストグラムのうちの1つに加えられるように、24時間にわたって30分のエポックに対応する48のヒストグラムを生成してもよい。この例で、AM12:30になされた血中グルコース測定のカウント表現は、そのエポック間になされた測定をカバーするよう指定されたヒストグラムを更新し、一方でAM1:30の時刻の別のカウントは、AM1:30のエポックを表すよう割り当てられた別のヒストグラムを更新するだろう。また、これらの48のヒストグラムを、アクセスを容易にするためデータ構造内のデータベースに格納してもよい。例えば、48のヒストグラムのそれぞれを、データベース内に行として格納してもよい。また、さらに後述するように、計算エンジンは、1つ以上のヒストグラム、統計に基づいて集合論を用いて判断してもよい。
【0103】
前の例はエポックとして30分間隔を使用するが、15分などの他の時間間隔を同様に使用してもよい。
【0104】
一部の例示的な実装において、計算エンジン420Hは、総計値を表現する他のヒストグラムを更新してもよい。例えば、数値508を使用して、ヒストグラム590Aを生成するのに使用される受容者のいわゆる「コホート」を表現するヒストグラム510を更新してもよい。「コホート」の語はグループ化可能な受容者を言い、このグループ化は、人口統計、健康状態、年齢、地理的位置(例えば、国、州または郵便番号)などの1つ以上の因子に基づいてもよい。
図5の例で、ヒストグラム590Bはヒストグラム590Aと同一のカウントで更新される(514)が、ヒストグラム590Bは、例えば受容者が治療されている診療所の全ての他の患者と関連するコホートを示す。そのように、ヒストグラム590Bは、受容者および診療所における受容者のコホートの洞察を提供し得る。
【0105】
また、計算エンジン420Hは、受容者またはコホートに関連する統計を事前に計算するのに使用される他のヒストグラムを更新してもよい。例えば、計算エンジンは(特定の患者に関連付けられた)ヒストグラムを更新し、(郵便番号、年齢、性別などのメタデータに基づいて選択されたコホートなどの、他の患者に関し得る)他のヒストグラムを更新してもよい。また、計算エンジン420Hは、和集合、積集合、集合差などの統計に基づいて、他のヒストグラムを形成してもよい。例えば、計算エンジン420Hは、ヒストグラムの和集合を決定するのに集合論を使用してもよい。和集合は、第1のヒストグラムA、第2のヒストグラムB、または両方の組み合わせ(A∩Bで表される)内の全ての対象の集合を表す。計算エンジン420Hは、積集合(例えば第1のヒストグラムAおよび第2のヒストグラムB内にのみある全ての対象の集合、AUBで表される)を決定してもよく、集合差(例えば第2のヒストグラムB内にない第1のヒストグラムAの全ての要素の集合、A\Bで表される)を決定してもよい。
【0106】
一部の実装において、計算エンジンは、総計統計情報の決定およびいわゆる総計ヒストグラムを形成するため、ヒストグラムおよび集合論演算を使用する。例えば、米国などの地理領域の全ての患者に関する総計ヒストグラムを含むレポートを生成してもよい。この例で、計算エンジンは、対象の地理領域をカバーする最小数のヒストグラムを提供する既存のヒストグラム群を識別してもよい。特に、米国にいる全ての患者(またはクライアント)のヒストグラムを、集合論を用いて併合し、過去30日などの所定の時間枠について米国の仮想ヒストグラムを形成してもよい。また一部の実装において、この演算を生センサデータ上でのそのような演算の実行と比較するとき、非常に急速に実行してもよい。一部の実装において、リポジトリは、総計ヒストグラムの形成または総計ヒストグラムのための統計を決定するため集合論を用いて容易に処理可能な、複数のヒストグラムを格納してもよい(例えばヒストグラムを患者、診療所、郵便番号などに基づいて組織化してもよい)。また、一部の実装において、総計ヒストグラムをリポジトリでの格納のために構成してもよく、そのケースでは、集合論を用いて総計ヒストグラムを生成するのではなく、カウントで総計ヒストグラムを更新するだろう。前の例は地理的位置に基づいて生成される総計ヒストグラムを述べるが、総計ヒストグラムを本明細書に記載された他のメタデータ(例えば人口統計、年齢、郵便番号、糖尿病のタイプ、診断年齢など)について同様に生成してもよい。
【0107】
述べたように、一部の実装において、計算エンジン420Hは、複数のヒストグラムを更新しなければならないかもしれない。このケースのとき、計算エンジン420Hは、最終的な一貫性に基づいて分散された方法でヒストグラムを更新してもよい。
【0108】
計算エンジン420Hに関する記載はヒストグラムを述べるが、本明細書で使用されるヒストグラムは、1つ以上の時間間隔に関連する1つ以上の値(例えば値)を有するデータ構造を言う。例えば、ヒストグラムは、1つ以上の時間間隔に対応するビンに関連する出現頻度などの1つ以上の値を表してもよい。また、このデータ構造がデータベースの行内(または、例えば列データベースが使用される場合、列内)のように読み出しで容易にアクセスされるように、それをデータベースにおいて格納してもよい。
【0109】
一部の例示的な実装において、リポジトリ475はカウントを含むヒストグラムをデータベースに格納する。例えば、リポジトリ475は、1日、2日、7日、30日、またはより長い時間枠に及ぶ患者に関するデータを格納してもよい。この例で、日をエポックに細分してもよく、エポックのそれぞれはリポジトリ475内に格納された対応するヒストグラムを有する。また、それぞれのヒストグラムをリポジトリ475においてデータベース内に行(または列)として格納し、迅速なデータアクセスを促進してもよい。
【0110】
再び
図4Aを参照すると、論理420Cもまた分析物プロセッサ490で要求を処理し、アクション(例えば格納、検索、処理、分析、データを報告など)を実行してもよい。例えば、リポジトリ475でデータを格納する要求を処理するとき、論理420Cは、分析物プロセッサ490のアクションを制御してもよい。この例で、論理420Cの制御下で、要求を、データパーサ420Bにおいて解析、計算エンジン420Hにおいてカウントに変換、ヒストグラム590A〜590Bに加算、およびそれから格納のためリポジトリ475に転送してもよい。また、このプロセスは順次および/または非同期的に起こってもよい(例えばヒストグラムに関連する非同期的カウンタの更新のためデータパーサはデータを抽出およびデータを提供してもよく、リポジトリでのその後のデータ格納は非同期的にまたは実質的に同時に起こってもよい)。
【0111】
論理420Cもまた、カウント、ヒストグラム、および/または受信されたセンサデータに基づいて、統計(例えば中央値、四分位範囲の内および外、平均、合計、標準偏差など)などの1つ以上の記載の測定値を決定してもよい。論理420Cは、(例えばユーザインタフェース410A〜Cでの表示のために)レポート生成を可能にするよう、これらの記載の測定値をレポートジェネレータ420Gに提供してもよい。例えば、カウントとビン値の積を合計し、それからその合計をカウントの合計で割ることにより、平均を決定してもよい。再び
図5のヒストグラム590Aを参照すると、平均は46(20×1+30×2+60×4)÷(1+2+6)である。
【0112】
パターン検出部420Iは、血中グルコースデータを表現するセンサデータ、分析物、および同様に分析物プロセッサ490に処理されリポジトリ475に格納された他のデータ(例えば、インスリンポンプデータ、炭水化物消費データなど)などのデータにパターン検出を実行してもよい。また、パターン検出部420Iは、システム400および/またはユーザが定義した所定の期間遡及的にパターンを検出してもよい。
【0113】
一部の例示的な実装において、パターン検出部420Iはリポジトリ475から入力データを受信してもよく、入力データは、グルコース濃度データ、分析物および同様に他のデータ(例えば、インスリンポンプデータ、炭水化物消費データ、ヒストグラムおよび/またはカウント、連続的グルコースモニタからのデータ(CGMデータ)、時刻、炭水化物の量、他の食物に関する情報、運動、起床/就寝タイマー間隔、摂取された薬物など)を表現するセンサデータを含んでもよい。また、入力データは、8時間、1日、2日、7日、30日、および/またはあらゆる他の時間などの時間枠にわたって得られた履歴データを有してもよい。例えば、入力データは、4週間の時間枠に及ぶ期間にわたりシステム400において受信および格納された、監視された分析物検出レベル(例えばグルコース濃度レベル)を表現するカウントを有してもよい。
【0114】
パターン検出部420Iは、パターンに関して入力データを分析してもよい。例えば、1つ以上の予め規定された規則(基準またはトリガとも呼ぶ)に基づいて、パターンを認識することが可能である。さらに、1つ以上の予め規定された規則は、ユーザ入力に基づいて変更および調整が可能であってもよい。例えば、いくつかのタイプのパターンおよびパターンを規定する規則を、ユーザ、ユーザの内科医、またはユーザの監視者が選択、オンおよびオフ、および/または変更することが可能であるが、システム400は、プログラムで同様に、規則を選択、調整、および/または変更してもよい。
【0115】
パターンと考え得る入力データ内のいくつかの関係のタイプのいくつかの例は、以下のうち1つ以上である。目標のグルコース範囲を超えるグルコースレベル(ユーザ、医療従事者、システム400、またはその組み合わせにより規定してもよい)。目標のグルコース範囲を下回るグルコースレベル。低位から高位(または逆)への急激なグルコースレベルの変化。低位、高位、範囲内または急激なグルコースレベル事象が起こる時間。および/または低位、高位、範囲内または急激なグルコースレベル事象が起こる曜日。
【0116】
パターンと考え得る入力データ内のタイプの関係のさらなる例は、時刻による低血糖の事象である。1つの例として、ユーザが1日の同一の時間あたりでグルコース濃度が低い状況で、パターンを識別し得る。識別し得る他のタイプのパターンは、「反動で高い」状況である。例えば、反動で高い状況を、ユーザがグルコースの摂取を過剰に増やすことにより低血糖の事象を過剰修正し、それによって高血糖の事象になった状況として定義してもよい。これらの事象を、1つ以上の予め規定された規則に基づいて検出してもよい。検出され得るパターンは、高血糖パターン、低血糖パターン、日または週の時刻に関連するパターン、頻度、連続性、重症度に基づく異なるパターンに対する重み付き採点を含む。パターンはまた、ユーザの普段の感度、低血糖から高血糖への変移パターン、重症事象の経過時間、およびグルコースの変化と時間情報の組み合わせに基づいてもよい。検出されるパターンは、グルコースデータの大きなばらつきのパターンであってもよい。さらに、パターンは以前のパターンデータと現在検出される状況の組み合わせに基づいてもよく、それにより組み合わせた情報が予測的な警告を生成する。
【0117】
パターン検出部420Iはパターンを検出して出力を生成してもよく、それをレポーティングのためレポートジェネレータ420Gに提供してもよい。また、レポートは、入力データおよびパターン検出部420Iにより判断されたあらゆるパターンの遡及的分析を含んでもよい。前の例はデータ内のパターンを検出する手法を記載するが、他の手法を同様に使用してもよい。
【0118】
データフィルタ420Dを、特定のタイプのデータ、レポートなどに対する応答などの分析物プロセッサ490により生成された出力が、データ規則に反していないかどうかチェックするのに使用してもよい。例えばデータフィルタ420Dは、(例えば承認および認証に基づき、要求を作成したユーザの役割に対応して)応答が、応答を受信するよう権限を与えられまたは許可されていない宛先へのPIIなどのデータを含むかどうかを、チェックするデータ規則を有してもよい。
【0119】
データフォーマッタ420Eは、宛先のタイプに基づいて、送達するデータをフォーマットしてもよい。例えば、データフォーマッタ420Eは、それがプリンタ、ユーザインタフェース、保護電子メール、他のプロセッサなどに送信されるかどうかに基づいて、レポートをフォーマットしてもよい。
【0120】
レポートジェネレータ420Gは、1つ以上のレポートを生成してもよい。レポートは、分析物プロセッサ490において受信されたセンサデータを表現する統計情報などの、記載の情報を提供してもよい。また、レポートは、リポジトリ475に格納されたセンサデータの遡及的分析を提供してもよい。例えば、レポートは、8時間、1日、2日、7日、30日、および/またはあらゆる他の時間などの時間枠にわたるセンサデータ(および/またはカウントを含む対応するヒストグラム)に基づく統計情報を提供してもよい。また、レポートは、患者、受容者、または臨床医などのユーザがレポートを見て、動向および他の健康に関する問題を確認することを可能にしてもよい。
【0121】
一部の例示的な実装において、レポートジェネレータ420Gは、システム400で受信および/または格納されたデータに基づいて(例えば、センサデータ、メタデータ、カウント、ヒストグラムなどを用いて)、レポートを生成する。レポートおよび/またはレポート内で使用され得るモジュールの例は、
図6A−1、
図6A−3から
図6A−28、および
図7〜
図11に示される。
【0122】
また、レポートジェネレータ420Gは、センサデータをシステム400に提供するセンサのタイプを表現するメタデータ、システム400にセンサデータを提供するセンサの数、受容者および/または臨床医の選択などのユーザの嗜好、ユーザインタフェースのディスプレイのサイズ、および/またはレポートの長さに基づいてレポートを構成してもよい。
【0123】
一部の例示的な実装において、レポートは、システム400へのデータの最終アップロードから、医者/診療所への最後の訪問から8時間、1日、2日、7日、30日、およびあらゆる他の時間枠などの特定の時間枠にわたり、システム400で受信および格納された遡及的データ(履歴データとも呼ぶ)を示す。例えば、ユーザおよび/または臨床医はユーザインタフェース410Aにアクセスし、分析のためリポジトリ475から検索すべきデータ(例えば、受容者について過去30日測定されたグルコースデータ、炭水化物消費データ、およびインスリンポンプデータ、および/またはそのような測定されたデータを表現するカウントを含むヒストグラムを検索)の時間枠を選択してもよい。前の例は時間枠のユーザの選択を記載するが、時間枠を同様にシステム400によりプログラムで選択してもよい。どのケースでも、レポートジェネレータ420Gは、さらに後述する1つ以上のモジュールを用いてレポートをコンパイルしてもよい。
【0124】
図6A−1はレポート700の例を示し、レポート700をレポートジェネレータ420Gにより作成してもよい。
図6A−1の記載はまた、
図4Aにも言及する。
【0125】
レポート700は、1つ以上のモジュール710A〜Dを有してもよい。モジュール710A〜Dは、互いに独立して使用可能という意味で、自己完結型であってもよい。例えば、レポート700は1つ以上のモジュール710A〜Dを有することが可能であり、モジュール710A〜Dをレポート内のさまざまな位置に置いてもよい。また、レポート700内のモジュール710A〜Dは、レポートのために選択される特定のタイプのモジュールがメタデータに基づいて変わり得るという意味で、動的であってもよい。メタデータは、報告される時間枠の間で可能なデータのタイプ(例えばセンサデータおよびメタデータ)、時間枠の間で可能なデータの量、使用される装置(例えばインスリンポンプ、グルカゴンポンプ、一点血糖計、連続的血糖計など)、ユーザの嗜好(例えば患者、医者、臨床医などの嗜好)、レポート700を表示するのが可能なユーザインタフェースのサイズ、患者の人口統計、ユーザおよび/またはシステム400により提供される予め選択された/構成された優先傾向、レポート内で使用される他のモジュール(例えば特定のモジュールは他のモジュールと共に使用することが許可されないことがあり、一方で他のモジュールを特定のモジュールと共に使用することが必要とされるかもしれない)、表示される情報量(例えば自己監視血中グルコース装置より比較的多いデータを生成する連続的グルコースモニタは、特定のモジュールを必要とするかもしれない)、および/またはあらゆる他の因子などの1つ以上の因子を含んでもよい。
【0126】
一部の例示的な実装において、要求を、例えばレポートジェネレータ420Gで受信してもよい。要求が受信されると、前述のように、レポートジェネレータ420Gはメタデータに基づいてレポート700を作成してもよい。例えば、メタデータをレポートジェネレータ420Gによりアクセスし、1つ以上の因子に関連する情報を得てもよい。例えばメタデータは、前述のように、レポートの嗜好、使用される装置のタイプおよび数、およびレポートを表示するのに使用されるディスプレイサイズ、およびユーザ、装置などに関連する他のデータを含む患者情報を含んでもよい。メタデータはまた、モジュールが特定の装置で使用可能かどうか(例えば、特定のレポートは個別の測定値ではなく連続した血中グルコースについてのみ適切であり得る)、モジュールが特定の患者症状で使用可能かどうか(例えば介護士が、患者の人口統計、履歴、全身状態、および/またはあらゆる時点の症状または状態に基づいて特定のレポートを必要とする規則を確立するかもしれない)、モジュールを特定のディスプレイサイズ上で使用してもよいかどうか、モジュールをあるデータのボリュームまたは装置タイプを前提に使用してもよいかどうか、および/または所定のレポート内でどのモジュールが使用可能かを定義するあらゆる他の規則などの規則を含んでもよい。
【0127】
一部の実装例において、レポートジェネレータ420Gは、テンプレートを含むメタデータにアクセスしてもよい。例えば、テンプレートは、レポート内の1つ以上のモジュールの配置を定義してもよい。
【0128】
それぞれのモジュール710A〜Dの配置を定義するフレームワークは、テンプレート(モデルとも呼ぶ)であってもよい。また、要求が生成されたときおよび/または得られたメタデータ、レポートジェネレータ420Gが、メタデータに基づいて1つ以上のモジュールを予め定義済みのテンプレート内に動的に選択可能であるように、テンプレートを、特定の装置またはディスプレイに対して定義してもよい。例えば、ある表示装置は
図6A−1に示されるように4つのモジュールを表示するのを可能にするサイズであるかもしれないが、一方で他の表示装置は2つのモジュールを表示するのを可能にするサイズであるかもしれないなどである。
図6A−1は4つのモジュールを含む実装例を示すが、他の数(ならびにそれらのモジュールの配置)を同様に使用してもよい。
【0129】
一部の例示的な実装において、メタデータは、特定の患者、特定の介護士、特定の医療従事者、患者群(例えばコホート)、ビジネスパーソンなどに向けて構成された複数の予め定義済みのテンプレートを有してもよい。そのように、メタデータの評価に基づいてモジュールを動的に選択してもよい。また一部の実装において、テンプレートを使用しない場合と比較するとき、テンプレートの使用は、モジュールの動的生成がより迅速に実行されるのを可能にし得る。どのケースでも、レポートジェネレータ420Gがモジュール710A〜Dのどれをレポート700内に含むか選択するとき、それからレポートジェネレータ420Gは選択されたモジュール内で使用される基礎データ(例えばセンサデータ、人口統計など)を取得してもよい。
【0130】
図6A−2は、一部の例示的な実装に係る動的レポート作成プロセスの例を示す。
図6A−2の記載はまた、
図4Aにも言及する。
【0131】
715で、レポートを生成するよう要求を受信してもよい。例えばレポートジェネレータ420Gは、プロセッサ20、装置18、16、または14、および/またはあらゆる他のユーザインタフェースから、1つ以上のモジュール710A〜Dを含むレポートR00を作成する要求を受信してもよい。この要求は、患者の識別情報、要求装置の識別情報、要求されるレポートのタイプなどの情報を含んでもよい。要求は、レポートの時間枠、および/または装置またはユーザを要求する装置を認証するのに必要とされるあらゆる他の情報を規定してもよい。
【0132】
720で、本明細書中に開示されるレポートモジュールなどの1つ以上のモジュールを、規則、テンプレートなどを含むメタデータに基づいて選択してもよい。このメタデータは、以下のうち1つ以上を記載してもよい。可能なデータのタイプ。データの量。使用される装置のタイプ。ユーザの嗜好。レポートを表示するのが可能なユーザインタフェースのサイズ。患者の人口統計。レポートの嗜好、使用される装置のタイプと数、およびレポートを表示するのに使用されるディスプレイのサイズ、およびユーザ、装置などに関連する他のデータを含む患者情報。モジュールが特定の装置で使用可能かどうか(例えば、特定のレポートは個別の測定値ではなく連続した血中グルコースについてのみ適切であり得る)、モジュールが特定の患者症状で使用可能かどうか(例えば介護士が、患者の人口統計、履歴または状態に基づいて特定のレポートを必要とする規則を確立するかもしれない)、モジュールを特定のディスプレイサイズ上で使用してもよいかどうか、モジュールをあるデータのボリュームまたは装置タイプを前提に使用してもよいかどうかなどの規則。および/または1つ以上のテンプレート。例えば、モジュールの選択を、特定のモジュールについてのユーザの嗜好、使用される装置のタイプ、装置のディスプレイ領域、装置タイプを前提にどのモジュールを使用可能か定義する規則、患者の状態/症状、および装置のディスプレイ領域を含むメタデータに基づいて実行してもよい。さらに、メタデータをリポジトリ475などのリポジトリに格納してもよいが、いくつかのメタデータをまたは710で受信された要求の一部として提供してもよい。
【0133】
725で、レポートを720で選択されたモジュールに基づいて作成してもよい。例えば、ユーザが2つの特定のモジュール(例えば、連続的グルコースモニタに関する第1のモジュールおよび自己監視グルコースモニタに関する第2のモジュール)を好むことをメタデータが示し、現在使用されている装置が連続的グルコースモニタであることをメタデータが示す場合、レポートジェネレータ420Gは第1のモジュールを動的に選択してもよい。しかし、第2の要求が受信されたが自己監視グルコースモニタが使用されていることをメタデータが示す場合、レポートジェネレータ420Gは第2のモジュールを動的に選択してもよい。また、本明細書に述べる予め定義済みのテンプレートに基づいて、モジュール(複数可)をレポート内に配置してもよい。
【0134】
一部の実装において、分析物プロセッサ490は、その中にモジュールを含むレポート700について1つ以上の初期設定を有してもよい。また、初期設定は患者に基づいて変わるという意味で、初期設定は動的であってもよい。例えば、受容者が1型糖尿病の場合、初期設定の目標グルコース範囲を70〜180mg/dLに定義し、2型糖尿病について初期設定の目標範囲を90〜130mg/dLに定義してもよいが、これらの初期設定を臨床医、医者、患者などのユーザが変更してもよい。また、分析物プロセッサ490は、レポートおよび/または特定のモジュールを、最近30日のデータなどのデータの初期設定の時間枠に基づいてもよいが、他の初期設定の時間枠を同様に使用してもよい。さらに、分析物プロセッサに提供されたデータに連続30日の分析を妨げるすきまがある場合、レポートは最新データで開始および30日の制限を超えずに戻ってもよい。
【0135】
図6A−3は、患者情報モジュール605Aの例を示す。患者情報モジュール605Aは、患者の氏名605B、診療予約日605C、電子メールアドレス605D、症状605E、および患者、受容者、医療記録番号などのユーザを識別するのに使用し得るあらゆる他の情報などの患者を識別する情報を提供してもよい。一部の例示的な実装において、患者情報モジュール605Aを、レポート600の上部で患者のすばやい識別を可能にするよう構成してもよい。患者情報モジュール605Aは氏名605Bおよび電子メールアドレス605Bなどの個人識別情報(PII)を示すが、PII情報の開示を避けるため、患者情報モジュール605Aを匿名で構成してもよい。
【0136】
図6A−4は、ハイライトモジュール607Aの例を示す。ハイライトモジュール607Aは、分析物プロセッサ490において受信および処理されたデータの抽象化を提供する1つ以上のサブモジュール607B〜Eを有してもよい。一部の例示的な実装において、ハイライトモジュール607Aは、8時間、1日、2日、7日、30日、および/またはあらゆる他の期間などの時間枠にわたり得られたデータの詳細をいくつかのテキスト情報とともにグラフィック表現に抽出することにより、抽象化を提供する。
図6Aの例で、データの時間枠が607Fで示される(この例では1ヶ月についてだが、他の時間枠を同様に使用してもよい)。グルコースモジュール607Bは、連続的血中グルコースセンサにより提供された30日のデータを抽出してもよい(それは患者または臨床医をあふれさせそうな大量のデータを示すかもしれない)。このデータを、例えば、過去30日にわたり患者が目標範囲の下、上、中にいた時間の割合を表すコールアウト609D〜Fなどのグラフィカルバー609A、およびテキスト情報などのグラフ構成要素に抽出してもよい。
【0137】
一部の例示的な実装において、抽出物は、グラフィカルバーのフォーマットで複雑な統計情報を伝えてもよい。さらにグラフィカルバーは、異なる濃淡を用いて異なる値、状態または症状を表してもよく、要約情報、数値ヘルプなどを提供するテキスト情報を含むコールアウトを有してもよい。異なる濃淡を、受信されたデータ(例えばカウントなど)に基づいて判断される受容者または患者の異なる状態の伝送に使用してもよい。例えばグルコースモジュール607Bは、グラフィカルバー609B上の最も薄い濃淡609Aを用いて目標グルコース範囲を伝えてもよく、一方で他の濃淡を、受容者のグルコース範囲の他の部分を表すのに使用してもよい。本明細書に記載された、いくつかの例は濃淡を用いて記載するが、色、アイコンまたは他の構成要素などの他の別個のグラフの構成要素を同様に使用してもよい。
【0138】
一部の実装では、ハイライトモジュール607Aの各サブモジュールは、種々の陰影が付けられた水平バーを用いて、理想値と理想を下回る値を表している。例えば、陰影が淡いほど、その値はより理想的である。さらに、サブモジュールは、自己監視式グルコース濃度データ値か、それとも連続的グルコース監視データ値が示されているのかによって、変えることができる。例えば、タイトルおよび説明テキストは、モジュールが、連続的データであるか否かを示すことができ、場合によっては、非連続的グルコースデータ値(例えば、指突き刺し型計器から取得した)のみ、または連続的グルコース監視データ値のみの場合、サブモジュールは、関連性がなくてもよい。グルコースモジュール607Bは、グルコース測定値に関する目標範囲についてのテキスト凡例609Cと、グルコース測定値の範囲にわたって、1つ以上のさまざまな陰影(目標範囲を表示することができる他の陰影から識別可能な少なくとも1つの陰影609A)を含むグラフィックバー609Bと、コールアウト609D〜Fとを含み得る。
【0139】
グルコースモジュール607Bで示している例では、180から315に該当する陰影は、最大目標グルコース範囲にある倍数(例えば、1.75)を掛けた範囲を示し、符号25%および75%は、別個に陰影が付けられた、内四分位数および外四分位数を示しているが、他の陰影スキーム、範囲、および要素を使用してもよい。
【0140】
グルコースモジュール607Bは、例えばユーザ(例えば、患者、臨床医、および/またはシステム400によってプログラム上で選択されたもの)によって、レポートジェネレータ420Gで画定されるタイムフレームにわたる、605Bで識別される患者などの受容者に対して確定される統計情報を提示することができる。
図6Aの例では、統計の時間枠は、直前の30日間になっているが、8時間、日、週、月、年など、他の時間枠を使用してもよい。さらに、統計情報は、1つ以上の装置、ソースシステムなどに関する、分析物プロセス490で受信するデータから判定され得る。例えば、データは、センサデータ(例えば、連続的血中グルコースデータ、インスリンポンプデータ、自己監視式血中グルコースデータ、炭水化物消費データなど)、および/または分析物プロセッサ490に提供されるメタデータを表現していることもあり、一部の例示的な実装では、カウントに従ってフォーマット化され得るが、他のデータフォーマットを使用してもよい。
【0141】
一部の例示的な実装では、グルコースモジュール607Aで提示される統計情報は、カウントを含む1つ以上のヒストグラム内のリポジトリ475に記憶されるデータ30日分を使用して判定され得るが、本明細書で論じている他のいずれかのデータフォーマットなど、他のデータフォーマットを使用してもよい。先の例では、記憶データ30日分に関して記載しているが、他の時間枠を使用してもよく、時間枠を、ユーザが選択してもよい。さらに、グラフィックバー609Bは、ほぼ直近の30日607Fにわたって、1つ以上の装置から分析物プロセッサ490で受信したグルコース測定値の25%は、目標範囲内であったことを示すテキスト情報を含むコールアウト609Dを含んでいてもよく、コールアウト609Dは、内四分位数が123であったことを示すテキスト情報を含む。コールアウト609Eは、過去約30日にわたって、中央値が163であったことを示しており、コールアウト609Eは、外四分位数が205であったことを示している。
【0142】
図6A−5は、グルコースモジュール、具体的にはグルコース分布モジュール750および760の例を示す。グルコース分布モジュール750および760のそれぞれは、分析物プロセッサ490に提供されたセンサデータをグラフで抽象化しており、図示している例では、グルコース値を表示している。目標範囲内のグルコース値は、最も淡い陰影のように、グラフ上で別個に表示して図示されており、グルコース範囲外の値は、2番目に濃い陰影のように、グラフィックな別個の別の表示で図示されている。テキスト情報を、抽象化したグラフに隣接して提示してもよい。このテキスト情報は、センサデータから判定される統計情報を含み得る。例えば、モジュール750は、プラスマイナス64の標準偏差の、所与の時間枠に関する171の平均値、四分位数値(例えば163および206)を含む中央値(例えば123)、この例で37%である、変動係数(CV)などの、グルコース値の変動についての表示、百分率およびグラフインジケータを含むグルコース範囲、最小グルコース値(例えば、39)、および最大グルコース値(例えば、401)を示している。
図6A−5の例では、グルコース範囲に関連する矢印は、グルコース範囲より上、グルコース範囲、またはグルコース範囲より下であることを示している。具体的には、受容者/患者には、グルコース値の特定の範囲があり、測定されたグルコース値には、それを下回るもの(例えば4%、下向き矢印で表示される)もあり、範囲内のもの(例えば58%、水平矢印で表示される)もあり、範囲を上回るもの(例えば39%、垂直上向き矢印で表示される)もある。モジュール760は、テキスト情報を示しているが、異なるフォーマットで示してもよい。いずれにせよ、モジュール750および760は、1ヶ月相当にわたるデータを、範囲測定内および範囲測定外の発生頻度を強調表示している抽象化したグラフに圧縮した単一表示を提供している。
【0143】
図6A−4を再度参照すると、安定性モジュール607Cには、安定性はグルコース変動性およびその変化率を測定すること、および安定性の高い値ほど、患者にとってより好ましいと考えられ得ること、についてのテキスト凡例609Gを含み得る。安定性モジュール607Cは、さらに、さまざまな陰影と、特定のタイムフレーム(この例では、約30日607F)にわたるグルコース変動性が、非常に低い、低い、適度、または高いかどうかについてのテキスト情報を含むコールアウト609Iと、を使用して、グルコース変動性値の範囲を提示している、グラフィックバー609Hなどのグラフィック要素を含んでいてもよい。
【0144】
一部の例示的な実装では、安定性モジュール607Cは、グルコース変動性(変動係数として判定され得る)と、急速なグルコース変化(加速)の状態にある事例および時間の数量とを結合させる測定基準を提示することができる。例えば、分析物プロセッサ490は、データ検索465からセンサデータを受信することができ、データ検索465は、センサシステム8などのセンサからデータを取得する。この例では、グルコース変動性および加速度に、0から50までなどの範囲を有するスコアを割り当てることができ、低いスコアは、高いスコアより好ましいと考えられ得る。変動性スコアは、特定の時間枠(例えば、30日など)の間の変動係数を0から50のスコア範囲に正規化することにより、判定することができ、0.7以上の変動係数では、最大スコア50を受信する。現在と以前のサンプリングウィンドウの変化率に基づいて推定されたmg/dL/min(ミリグラム/デシリットル/分)として測定される、サンプリングウィンドウでの変化率を評価することによって、ウィンドウ上の(例えば、15分間のウィンドウ/インタバルでの)ヒストグラムおよびカウントとしてリポジトリ475に記憶されるセンサデータの変化率をサンプリングすることで、加速スコアを判定することができる。変動性および加速度結合スコアは、加重されたmg/dL/minであり、レポートまたはモジュール607Cの時間枠用サンプリングウィンドウのうちの、全てでないかもしれないが、いくつかにわたって計算し、次いで、例えば0から50までのスケールに正規化することができる。この例では、加重された6mg/dL/分相当以上は、50のスコアを受信し得る。次いで、変動性および加速度スコアを結合して(例えば加算する)、グラフィックバー609H上のコールアウト609Iの位置を判定することができる。
【0145】
一部の例示的な実装では、連続的グルコース監視装置からセンサデータを入手して処理することが可能である場合、安定性モジュール607Cは、レポート600の中にのみ含まれ得る。
【0146】
さらに、前の例では、安定性モジュール607Cが、変動係数および加速度を結合する測定基準を提示するとなっているが、安定性モジュール607Cは、変動係数または加速度のうちの1つを表す測定基準を提供するように構成されてもよい。
【0147】
前の例では、特定の数値、測定単位などを記載しているが、これらの値および測定単位は例示的なものにすぎず、他の値を使用することもできる。
【0148】
間時間モジュール607Dは、グルコース測定用目標範囲が、2値(例えば70mg/dLおよび180mg/dL)の間にあること、および目標範囲内であった時間の百分率が高いほど、一般的には、患者にとってより好ましいことを示すテキスト凡例609Jを含み得る。間時間モジュール607Dは、グラフィックバー609Oなどの、視覚的にさまざまな陰影を使用して百分率範囲を提示するグラフィック要素と、グルコース測定値が目標範囲内にある時間の百分率を表すテキスト情報を含むコールアウト609Lとをさらに含み得る。一部の実装では、連続的グルコースセンサデータが連続的グルコース監視装置から入手可能な場合、間時間モジュール607Dは、生成される。しかし、非連続的グルコースデータのみ(例えば、自己監視式血中グルコース監視装置から入手可能なデータのみ)が入手可能である場合、間時間モジュール607Dは、代わりに、自己監視血中グルコース監視装置または範囲間の自己監視式血中グルコース検査の百分率を使用して実施される検査の間の時間を表すように構成することができる。
【0149】
未満時間モジュール607Eは、70mg/dLなどの、ある値未満であった時間の百分率が、一般的には、患者にとってより好ましいことについてのテキスト凡例609Kを含み得る。未満時間モジュール607Eは、グラフィックバー609Nなどの、1つ以上のさまざまな陰影を用いて百分率範囲を提示するグラフィック要素と、グルコース測定値が、この例では70mg/dLである、ある値未満であった時間の百分率を表すテキスト情報を含むコールアウト609Mと、をさらに含み得る。一部の例示的な実装では、未満時間モジュール607Eは、連続的グルコース監視装置データに関して生成される。しかし、自己監視式血中グルコース監視装置データのみが処理される場合、未満時間モジュール607Eは、代わりに、自己監視式血中グルコース監視装置で実行される検査の間の時間を表示するように構成することができる。モジュール607Eは、百分率を提示する、未満時間(または検査)として示されているが、モジュール607Eは、グルコース値がある値を上回っている時間(または検査)の百分率を提示する、超越時間(または検査)モジュールとして構成してもよい。
【0150】
図6A−6は、超越百分率検査モジュール674PSの一例を示し、超越百分率検査モジュール674PSは、未満時間モジュール607Eと類似しているが、目標範囲を上回っている時間の百分率を示している。
【0151】
図6A−7は、分析物プロセッサ490によって処理された患者のデータに基づいて検出された1つ以上のパターンを抽象化するように構成された洞察モジュール615の一例を示す。一部の例示的な実装では、洞察には、アイコンなどのグラフィック要素617Aおよびテキスト情報617Bが含まれている。例えば、洞察617Cは、8時間、1日、2日、7日、30日の期間などの、特定の時間枠上で、分析物プロセッサ490(および一部の例示的な実装では、パターン検出部420I)によって検出される、1つ以上のパターンを表示することができる。さらに、パターンは、いわゆる「ハードコードされて」いて、ある事象がデータの中に検出されると起動し得る。例えば、パターンは、目標グルコース範囲を上回る高グルコース濃度レベルを検出し、次いで、それらを曜日および時刻と関連付けて、患者が特定の曜日または時刻の間に高い血中グルコースを経験するかどうかを判定することができる。この例では、検出されたパターンは、患者が、午後8時以後毎晩高グルコース濃度レベルである、または、過去30日間毎日曜日の夕方に高グルコース濃度レベルであることの検出に相当し得る。さらに、パターン検出部420Iは、一部の例示的な実装では、過去30日の期間にわたるヒストグラムおよびカウントに基づいてパターンを検出することができる。他のパターンは、センサおよび/またはメタデータからのデータに基づいて検出され、洞察モジュール615によっても同様に提示され得る。例えば、メタデータは、患者が2型糖尿病に罹患しており、自己監視式血中グルコースモニタやインスリンポンプなどの特定の装置を使用していることを示すことができる。この例では、メタデータを使用して、検出にどのパターンを使用するべきか、どの(およびいくつの)洞察を洞察モジュール615で提示するべきかを決定することができる。
【0152】
一部の例示的な実装では、洞察モジュール615で提示される洞察に特定の洞察または事象を強調するように重み付けし、次いで、洞察の全てではなく、いくらかの洞察を提示することができるようにランクを付けすることができ、これは、分析物プロセッサ490および/またはパターン検出部420Iで検出することができる。例えば、洞察モジュール615は、ユーザ嗜好、分析物プロセッサ490にデータを提供している装置の数量および/または分析物プロセッサ490にデータを提供している装置の種類に基づいて、より多くの(またはより少ない)洞察を含むように構成されてもよい。洞察は、さらに、所与の患者に対する強い相関を判定するように処理されることができ、その結果、レポート600で提示される洞察は、洞察が患者の現状を表現しているという高い信頼性のあるものとなっている。さらに、類似のパターンを併合することができ、重み付けを用いて、否定的な洞察より肯定的な洞察を(逆もまた同様)強調することができる。
【0153】
一部の例示的な実装では、洞察モジュール615で提示される洞察を、パターン検出部420Iにより検出されている1つ以上のパターンに関連付けることができる。パターンの例には、目標グルコース範囲内のグルコース値用パターン、目標グルコース範囲を上回るグルコース値用パターン、目標グルコース範囲未満のグルコース値用パターン、高グルコース値から低グルコース値に(逆もまた同様)急速に変化したことを検出するためのパターン、高い変動係数用パターンなどが含まれる。一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iでの各パターンは、単一の特質を有するので、別個のパターンを使用して、未満範囲パターン、低変動係数を探す別のパターンなどを特に捜すことができる。一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iでの各パターンは、統計学に基づいており、標準記載統計を使用することができる。一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iでの各パターンは、スコアまたは重みを割り当てて、他のパターンに対するその相対的な重要度を示すことができる。一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iでの各パターンに、パターン検出を実行する適用時間枠を割り当てることができる。
【0154】
さらにパターンの例を説明すると、基本的パターンは、範囲内の値、高変動係数などの、データ中の特定のパターンを検索することを可能にするように構成することができる。各パターンは、範囲内などの1つの特質を有していて、別個のパターンがとりわけ未満範囲を探し、別のものが低変動係数を探す、などとなっている。各パターンは、統計学に基づいており、パターンマッチを適用した標準記載統計を使用することができる。各パターンには、各パターンでコード化されるさまざまな規則、それが肯定的である、否定的である、洞察がどれくらい重要であるかなど、に関してスコアを割り当てることができる、各パターンには、パターンが適用できる日付範囲の可能な一組を割り当てることもできる。例えば、高グルコース値に、低い未満範囲が続く回数をカウントすることは、まさに、あらゆる範囲に適用されるパターンである。しかし、変動の高レベルに注目することを、1ヶ月、1週、1日、日内の、1時間おき、1時間毎、およびそれらの組み合わせに適用することができる。あらゆるパターンには、その表示を検討し得る前に、最小限に許容可能なスコアを割り当てることができる。各パターン(および何らかの関連規則)を、特定の時間枠用データ一式に対して処理することができ、パターンを適用し、特定の最小要件を満たせば、次いで、パターンを、重要性に従って順位化する。よって、順位化されたパターンは、それぞれ洞察に対応しているので、結果的に、洞察を順位化することになる。例えば、洞察モジュールは、最上5位までの洞察などの一部のみを提示する場合があるが、他の数量の洞察を、提示するように構成してもよい。
【0155】
洞察モジュール615は、レポートの時間枠上の統計パターンを提示することができる。さらに、統計パターンを表す特定の洞察は、その患者に関して最も高い相関関係を有したものが提示され得る。例えば、特定の洞察が提示される前に、分析物プロセッサ490は、類似の統計パターンをまとめて合併する、否定的な洞察よりも肯定的な洞察にいくらか重み付けする(逆もまた同様)などの、後処理を実行することができる。選択された洞察は、時間範囲、患者情報、および健康データが厳密に同じである度毎に、洞察が同様に生成されるという意味では、決定論的であると考えられ得る。
【0156】
図6A−8は、高低期間モジュール620Aの例を示す。高低期間モジュール620Aは、1日、2日、7日、30日、および他の時間枠などの所定の期間にわたって測定されたデータに関して、高い期間および低い期間のパターンを強調表示している。この例では、分析物処理エンジン490にセンサデータを提供している患者が、最近の30日間622Aにわたって、622B−Iで検出したグルコースの高い例(例えば定義済み目標範囲を上回っている)のパターンを有していたことを、高低期間モジュール620Aは、示している。こうした高い点(例えば622Eなどの高い点)は、夕方の時間に高グルコースのパターンを示す可能性がある。高低期間モジュール620Aは、さらに、低い点が発生しなかったことを示している。低グルコースの分析物プロセッサパターンが、検出されていれば、低グルコースパターンは、逆向きであるが、高グルコースパターンと同様に表示され得る。一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iを含む分析物プロセッサ490は、高低モジュール620Aで示される高い事象および低い事象を検出することができる。さらに、検出は、パターンに基づいてもよい(例えば、パターンは、システム400および/またはリポジトリ475で受信および/または記憶されるデータの中で識別または検出する特徴を画定することができる)。さらに、グラフ化された部分の下の領域には、高いまたは低い期間が閾値を超えたかどうかを伝えるために陰影を付けることができる。例えば、高い部分622Iの下の領域に陰影を付けて、高い部分に特に注目されたことを示すことができる(例えば、閾値を超える期間の間、上の目標範囲閾値であり得る規模閾値を越えている)。さらに、複数の閾値(および陰影)を用いて、さまざまな閾値を使用して検出され、さまざまな陰影を使用して提示される、相対的により一層高い部分(または高い期間がより長い)またはより一層低い部分(または低い期間がより長い)のパターンなどの、グラフに関する他の着目領域を伝えることができる。
【0157】
図6A−9は、使用装置モジュール630の例を示す。使用装置モジュール630は、分析用データを提供しており、かつ分析物プロセッサ490を用いてレポートしている各装置についてのテキスト凡例632Aと、装置が実際に使用される時間の範囲を提示するためにさまざまな陰影を含む当該グラフィックバー632Bなどのグラフィック要素と、装置が、1日、2日、7日、30日などの特定の時間枠にわたって使用された時間の百分率に関するテキスト情報を提供しているコールアウト632Cとを含み得る。
図6A−9の例では、1つの装置のみを示しているが、所与の患者が、付加的装置を使用している分析物プロセッサ490にデータを提供する場合、そうした付加的装置も、テキスト凡例と、グラフィックバーと、装置が時間枠にわたって使用される時間の百分率を提示するコールアウトとで描写されることになる。
【0158】
一部の例示的な実装では、使用装置モジュール630は、装置のクロックが不正確であるかどうか、および何らかの修正が分析物プロセッサ490によってなされたかどうかを含み得る。例えば、データ検索部465は、装置クロックが、特定量だけオフになっていた(またはエラーであった)ことを判定し、その特定量を分析物プロセッサ490にレポートすることができる。この場合、使用装置モジュール630は、このエラー量を示すことができる。一部の例示的な実装では、分析物プロセッサ490は、装置からのデータをシフトさせて、エラーを補正し、他のデータとの整合性を保たせる。この場合、使用装置モジュール630が、時間のシフト量を示すことができる。
【0159】
図6A−10は、連続的グルコース監視装置用使用装置モジュール733A、自己監視式血中グルコース監視装置用使用装置モジュール733B、および連続的グルコース監視装置および自己監視式血中グルコース監視装置などの複数の装置を含む実装用使用装置モジュール733Cを含む、使用装置の付加的な例を示す。
図6A−10は、さらに、レポートの動的な性質を例示しており、733Cのモジュール生成は、患者が使用している装置に基づいて動的に構成されている。
図6A−10は、さらに、タイムシフト機能を示していて、装置のクロック差分(またはエラー)を示している。
【0160】
図6A−11は、比較モジュール640を示している。比較モジュール640は、605Bで識別された患者などの患者とコホートなどの群との統計比較を表すことができる。比較モジュール640は、他の群が何であるか(例えば、クリニックでの他の患者)についてのテキスト凡例642Aと、値域を提示するために1つ以上のさまざまな陰影を含むグラフィックバー642Bなどのグラフィック要素と、コールアウト642C〜Dとを含み得る。比較モジュール640の例では、コールアウト642Bは、装置が、1日、2日、7日、30日605Eなどの特定の期間にわたって使用された時間の百分率をテキスト表示している。
図6A−11の例では、グラフィックバー642Bおよびコールアウト642Cから642Dは、患者605Bと他の臨床患者642Aを比較しており、この比較は、1日、2日、7日、30日607Fなどの所与の時間枠にわたって患者および他の臨床患者から取得したデータに基づいている。比較は、30日の時間枠にわたって収集されたデータに基づく、患者が目標グルコース範囲未満である(コールアウト642Dで示す2%)時間およびクリニックの他の患者が目標グルコース範囲未満である(コールアウト642Cで示す7%)時間に関するものであるが、他の統計比較、時間枠、および群を使用してもよい。一部の例示的な実装では、比較モジュールに関して示される統計比較は、本明細書に開示されるヒストグラムおよびカウントに基づいて判定することができる。そのうえ、分析物プロセッサ490は、コホートとして使用される群642Aをプログラムを用いて選択することができるが、ユーザが、群を選択してもよい。群642Aは、以下のうちの1つ以上を表すメタデータに基づいて選択され得る、すなわち、糖尿病の型、年齢、性別、診断年齢、位置、治療装置、使用するセンサ装置の種類、およびその他の因子または本明細書で論じている何らかの種類のメタデータなどのデモグラフィック。一部の例示的な実装では、分析物プロセッサ490は、患者605Bと最も類似する群をプログラムを用いて選択することができるが、他の選択方式を実施してもよい。
【0161】
図6A−12は、比較モジュール674XYの別の例を示す。比較モジュールは、レポートジェネレータによって生成され、受容者を別のユーザまたはユーザの群(例えばコホート)と比較する。
図6A−12の例では、患者は、目標グルコース濃度範囲を下回るおよび上回るグルコース濃度レベルの百分率などの特定の範囲に関して、クリニック内の全ての患者と比較されている。この例では、患者では、下回った時間範囲16%であり、上回った時間範囲29%である。一方で、群では、下回った時間範囲27%であり、上回った時間範囲56%である。前の比較は、患者を患者と同じクリニックに関連したコホートと比較したものであるが、他の群または比較を行ってもよい。例えば、分析物プロセッサ490は、以下のうちの1つ以上に基づいて比較することができるメタデータを含んでいてもよい、すなわち、糖尿病型、年齢、性別、診断年齢など。
【0162】
一部の実装では、分析物プロセッサ490は、群をプログラムを用いて選択して、比較モジュールで患者を比較することができ、この選択は、患者と最も類似している群を識別するために行うことができる。さらに、この選択では、一部の実装では、その群の中では、その患者が、群の中の患者よりいくらか良好であるような群に有利に重み付けられ得る。また、この選択は、プログラムを用いて判定することができる。例えば、分析物プロセッサ490は、ユーザが属する全ての可能性のあるコホートを判定することができ、わずかでも肯定的な関連がある群を選択することができる。分析物プロセッサ490は、全てのコホートと患者の差分を(例えば、その統計を比較することによって)判定し、最も差分の小さいコホート(患者と最も類似しているものであり得る)を選択することができる。さらに、否定的な差分よりも、肯定的な差分を優先して選択することができる。例えば、16%の時間に範囲外であるグルコース濃度を有する患者の場合、18%の時間に範囲外である患者がいるクリニックが、否定的な差分を有する他のコホートまたは統計値よりも、優先して選択され得る(例えば、15%の時間に範囲外であるコホートの群など、否定的な差分を有する別の群と比較した場合)。さらに、肯定的な差分がない場合には、分析物プロセッサ490は、わずかに否定的な差分を探すことができるので、わずかに否定的な相関は、大幅に肯定的なものに勝つことができる。範囲外のグルコース濃度についての前の例に戻ると、18%群が存在しない場合、分析物プロセッサ490は、16%でわずかに否定的な群を選択することができる。
【0163】
図6A−13を参照すると、日別集計モジュール650は、患者605Bなどの、所与の特許品にデータを提供する1つ以上の装置に関して、前月652Aなどの所与の時間枠にわたって収集したグルコースデータのモーダルな日単位表示を提供することができる。一部の実装では、患者に提示されるデータは、患者を励ます目的で(例えば、患者は順調であると示すことによって)選択され得る。日別集計モジュール650は、所与の時間枠上で患者の1日の小変動を表示している。
【0164】
日別集計モジュール650の例では、x軸652Bは、24時間などの第1の時間間隔を表し、y軸652Cは、グルコース値などの測定値を表している。分析物プロセッサ490は、目標グルコース範囲(範囲内と符号化された)内である時間の百分率、中央グルコース値、グルコース値測定の中間50%の範囲、およびグルコース測定値の変動性などの統計値を、センサデータの30日分相当に基づいて判定することができるが、他の時間枠を使用してもよい。日別集計モジュール650の例では、中央範囲および四分位範囲を示しているが、他の判定された統計値を提示してもよい。さらに、判定された統計は、特定の時間または期間(例えばエポック、すなわちより一般的には、朝、午後などの範囲)などの、時刻に基づいて類別することができる。類別された後、判定された統計を、日別集計モジュール650などのモジュールの中に提示することができる。
【0165】
一部の例示的な実装では、日別集計モジュール650は、24時間の期間などの第1の時間枠上に、太い線またはオブジェクトなどの別個の要素652Dを付した中央グルコース値をプロットすることができ、グルコース値の中間50番目の百分位数は、淡い陰影など、別の別個の要素652Eを付してプロットされ、目標グルコース範囲を、例えば70mg/DLおよび180mg/DLの線として示される2つの別個の要素652G、652Hで示している。
【0166】
日別集計モジュール650が自己監視式血中グルコースデータを示す場合、各個別検査(またはデータの下位密度様態)を、ドットなどの要素として表示することができる。
図6A−14は、自己監視式血中グルコースデータを示すように構成された日別集計モジュール769Aの例を示す。
【0167】
図6A−13を再度参照すると、日別集計モジュール650が連続的血中グルコース監視装置データを含有する場合、個別測定値のそれぞれを、プロットすることはできないが、代わりに、中央値±25%を、四分位範囲を示すわずかな陰影でプロットすることができる。一部の例示的な実装では、中央値および四分位範囲値は、30分ごとに算出される。一部の例示的な実装では、自己監視式血中グルコースデータのみをプロットする場合、陰影は、より淡くかつ薄い破線が、使用される。連続的血中グルコース監視装置データが含まれる場合、陰影はより濃く、実線を使用して、データセットの種類間で区別できるようになっている。一部の例示的な実装では、分析物プロセッサ490は、中央値および四分位範囲値を算出して、フリッチェ−カールソン単調三次式エルミート補間法などのcスプライン平滑化アルゴリズムを用いることで、日別集計モジュール650で表現することが可能になるが、他の手法を使用してもよい。
【0168】
一部の例示的な実装では、日別集計モジュール650は、テキスト集計652Fを含み得る。例えば、テキスト一覧表652Fは、夜、朝、正午、午後および夕方などの日内の時間範囲によって分類された、標準記載統計(例えば、中央値、中間50%(IQR)、変動性(CV)、および範囲内の百分率)を含み得る。各統計値は、レポート範囲のあらゆる値を全て使用して算出することができ、サンプリングまたは加重マージを用いずに、それらの時間群に分類されている。
【0169】
図6A−15は、日別集計モジュール690Aの別の例を示す。この例では、日別集計モジュール690は、複数のソースからのデータの日単位表示を示しており、この例における複数のソースは、グルコースデータ690B、炭水化物消費データ690C、およびインスリンポンプデータ690Dに相当している。日別集計モジュール690Aは、650と類似の方法でグルコースデータ690Bをプロットしている。しかし、炭水化物690Bは、さまざまな炭水化物の消費値の範囲を表す複数の陰影を用いて提示されており(例えば、所与の陰影は、所与の炭水化物の消費を表す)、インスリンポンプデータ690Dは、棒グラフになっている。
【0170】
図6A−16は、グルコースなどの受容者/患者の分析物レベルおよび他の値について日毎に表示しているモジュールの別の例を示す。日々の詳細モジュールは、グルコースレベル7100および炭水化物レベル7200を含む集計を提供しており、測定強度は、グルコースまたは炭水化物の異なる値を示すために、より濃い陰影など、さまざまなグラフィックインジケータを用いて提示されている。
図6A−16のモジュールは、さらに、とられた数量および時間を含むインスリン投薬量7300を示しており、投薬量事象についての対応するテキスト説明の付いた「1」、「2」などのコールアウトが付されている。例えば、コールアウト「1」7400は、テキスト説明7420に対応している。モジュールは、平均グルコース、総炭水化物、総インスリン、基礎インスリン、およびボーラスインスリンなどの統計データを含む集計7500を含み得る。日々の詳細モジュールは、一日分相当のデータを、投薬量、炭水化物、および測定されたグルコースの間の測定値を相関させる抽象化したグラフに圧縮した、単一の表示(ユーザインタフェースでの単一のページとして存在し得る)を提供していて、受容者/患者が、炭水化物、グルコースおよび投薬量事象の間で視覚的な相関を直ちに実行できるようになっている。
【0171】
図6A−17は、日別集計モジュールの別の例を示す。この例では、日別集計モジュールは、複数のソースからのデータの1日分を表しており、この例における複数のソースは、グルコースデータ、炭水化物消費データ、およびインスリンポンプデータに相当している。
図6A−17の日別集計モジュールは、データポイント769A、769Bなどによって示されるように、SMBGデータなどの離散的データを提示している。さらに、インスリン投薬量は、実際の投薬量作用/プロフィール769Cを示している。日別集計モジュールは、29日および/または何らかの他の期間などに拡張された時間枠を、投薬量/ポンプデータ、炭水化物、および測定されたグルコースの間の測定値を相関させるグラフ表現に圧縮した、単一の表示(ユーザインタフェースで単一のページとして提示され得る)を提供していて、受容者/患者が、炭水化物、グルコース、および投薬量事象の間の視覚的な相関を直ちに実行できるようになっている。
【0172】
図6A−18は、週別集計モジュール660の例を示す。モジュール660は、日別集計モジュール650と類似の方法で実施することができるが、現在のデータは、x軸662Aで示されるように、24時間の期間ではなく、7日間にわたるものである。一部の例示的な実装では、週別集計モジュール660で提示されるデータの分解は、2時間を超える期間で計算され得るが、他の分解を使用してもよい。
【0173】
図6A−19は、週別集計モジュール692Aの別の例を示す。週別集計モジュール692Aは、日別集計モジュール650と類似の方法で実施することができるが、現在のデータは、24時間の期間ではなく、7日間にわたるものである。この例では、週別集計モジュール692Aは、複数のソースからのデータを日毎に表示しており、複数のデータは、この例では、グルコースデータ、炭水化物消費データ、およびインスリンポンプデータに相当している。
図6A−20は、自己監視式血中グルコースデータを示すように構成された週別集計モジュール769Bの例を示す。
【0174】
図6A−21は、経時的集計モジュール694Aの例を示す。経時的集計694Aは、本明細書に開示される日別集計モジュールおよび週別集計モジュールと類似しているが、経時的集計694Aでは、連続的グルコース監視データが含まれているか否かに応じて、12時間から18時間の間隔の中央値を使用して経時的にグルコース値をプロットしている。
【0175】
図6A−22は、連続的グルコースレベルモジュール670Aの例を示す。モジュール670Aは、8時間、1日、2日、7日、30日などの時間枠を通して取得した遡及的データに基づいて、患者が、目標グルコース範囲内である、それを上回っている、またはそれを下回っている時間をグラフィック形態で提示している。連続的グルコースレベルモジュール670Aは、凡例670Bと、その間に情報がプロットされている期間670Cの表示と、時間枠670Cの中の1つ以上の間隔に関する、バー、アイコンなどの1つ以上のグラフィック要素670Dから670Jなどを含み得る。
【0176】
一部の例示的な実装では、y軸は、時間枠670Cの間の曜日を表し、x軸は、時間枠の間の時刻(またはエポック)を表している。例えば、グラフィック要素670Dは、4月6日金曜日午前12時頃の、グルコース値のオーバーレンジ状態を示し、その後、グルコース値が範囲内にあることを表す別のグラフィック要素670Eが続いている。グラフィック要素670Kは、グルコース値が、水曜日午前4時頃に目標範囲より下にあることを表している。
【0177】
一部の例示的な実装では、目標範囲より上、目標範囲より下、および目標範囲であることに関するグラフィック要素は、別個である。例えば、目標範囲より上670Dは、目標範囲670Eより上方のバーとして示され、目標範囲670Eは、線として示されている。目標範囲より下670Kは、目標範囲線670Lより下方に示されている。さらに、グラフィック要素は、数値ヘルプおよび他の情報を含み得る。例えば、コンピュータ上に提示されるグラフィック要素を選択すると、670G(例えば「352」)で示される範囲を上回るグルコース値、および670K(例えば「57」)、すなわち範囲を下回るグルコース値に関する実際値を提供するなど、グルコース値に関する追加情報が提供され得る。
【0178】
一部の例示的な実装では、グルコース値に関する目標範囲を、受容者が選択することができるが、臨床医、健康管理提供者などの他のエンティティおよびシステム400が、目標範囲を選択してもよい。そのうえ、目標範囲であることおよび目標範囲未満であることは、一部の例示的な実装では、1つ以上のパターンに基づくパターン検出部420Iによって検出され得る。例えば、パターン検出部420Iは、リポジトリ475の中に記憶されるセンサデータ(またはヒストグラムおよびカウント)を処理し、目標範囲を上回るグルコース値を識別し、範囲グルコース値を上回る日付および時刻を相関させるパターンを含んでいて、グルコース値モジュール676Aで提示することができる。パターン検出部420Iは、リポジトリ475の中に記憶されるセンサデータ(またはヒストグラムおよびカウント)を処理して、目標範囲グルコース値未満であることを識別するパターンを含み得る。一部の例示的な実装では、パターン検出部は、グルコース値の重み付けおよび/または閾値化を実行することができる。例えば、パターン検出部420Iは、関数(例えば、何らかの他の関数と等化、正規化、またはマップ化する)を使用してグルコース値に重み付けをすることができる。重みは、日別集計モジュール650などのレポートモジュールを介してレポートするための高グルコース事象および/または低グルコース事象の正確な検出を確実にすることができる。さらに、パターン検出部420Iは、1つ以上の閾値を使用して、高グルコース事象および/または低グルコース事象が、確かに、高グルコース事象および/または低グルコース事象としてレポートされるべき事象であることを確実にすることができる。
【0179】
一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iは、グルコースの急速な変化を検出し、急速な変化の日付および時刻を相関させて、グルコース値モジュール676Aで提示することができる。さらに、急速なシフトは、連続的グルコースレベルモジュール670Aなどのレポートで提示することができる。
【0180】
一部の例示的な実装では、連続的グルコースレベルモジュール670Aは、エポック内の高グルコースピーク値またはエポック内の低グルコースピーク値を表す、いわゆる「異常値」を符号化または強調表示することができる。連続的グルコースレベルモジュール670Aを参照すると、異常値は、620Gで352mg/dLの値を有すると符号化されている。連続的グルコースレベルモジュール670Aは、さらに、高値から低値に(逆もまた同様)グルコース値が急速に変化したことを符号化するまたは強調表示することができる。
【0181】
一部の例示的な実装では、パターン検出部420Iは、連続的グルコースレベルモジュール670Aで提示される量的データを制限することを試みることができる。例えば、連続的グルコースレベルモジュール670Aでグルコース値に何百もの異常値および急速なシフトを提示されると、ユーザは、連続的グルコースレベルモジュール670Aで提示されたデータを理解することを阻害される可能性がある。よって、パターン検出部420Iは、異常値および急速なシフトに相当するグルコース値を処理して、ついには異常値および急速なシフトのサブセットのみを検出するようにすることができる。例えば、パターン検出部420Iは、異常値および急速なシフトに相当するグルコース値を処理して、ついには、約30の異常値および急速なシフトのみが検出されるようにすることができ、それらは、連続的グルコースレベルモジュール670Aなどで提示され得る(例えば、620Gでの「352」、620Kでの「57」を参照)。
【0182】
センサデータ(または代表的なカウントなど)を処理して、異常値および急速なシフトのサブセットのみを検出するようにするため、パターン検出部420Iは、一部の例示的な実装では、レポートまたはモジュールの時間枠、例えば30日の間のデータを全て処理し、目標グルコース範囲超越異常値、目標グルコース範囲未満異常値、および急速なシフトを識別することができる。次に、パターン検出部420Iは、閾値およびウィンドウに基づいてそのような値のいくつかにフィルタをかけることができる。例えば、閾値を適用して、目標グルコース範囲超越異常値の上位8%および目標グルコース範囲未満異常値の下位8%を識別することができる。パターン検出部420Iは、さらに、ウィンドウをデータの一部を通過したシフトに適用して、急速なシフトを検出することができる。例えば、データは全て、4時間ウィンドウで処理されて、グルコースが低値から高値(および高値から低値)へ急速にシフトしたことを識別することができる。閾値およびウィンドウを適用した後、パターン検出部420Iは、高異常値、低異常値および急速なシフトがいくつ残存しているのかを判定することができる。高異常値、低異常値、および急速なシフトの残存量が提示閾値(例えば、連続的グルコースレベルの30日表示に関して提示される30個の異常値および急速なシフト事象)以下の場合、パターン検出部420Iは、連続的グルコースレベルモジュール670Aで提示するために、残存する高異常値、低異常値、および急速なシフトをレポートジェネレータ420Gに提示することができる。残存する高異常値、低異常値、および急速なシフトが、提示閾値を上回る場合、パターン検出部420Iは、閾値およびウィンドウサイズを変えて、高異常値、低異常値、および急速なシフトの数量を減らすことができる。例えば、閾値を、8%から7%に減らすことができ、4時間を3.6時間に短縮することができる。この処理は、それまで、異常値および/または急速なシフトの数量が、提示閾値以下になるまで反復され得る。
【0183】
図6A−23は、連続的グルコースレベルモジュール670Zの別の例を示す。
図6A−23の例では、目標範囲を上回るグルコース値は、目標範囲未満のグルコース値で使用される陰影670Wおよび目標範囲のグルコース値で使用される陰影670Xから区別することができる陰影670Yで示されているが、連続的グルコースレベルモジュール670Zは、連続的グルコースレベルモジュール670Aの場合と同様に、グラフィック要素の中で位置的示差性を使用することもできる。例えば、目標範囲より上は、目標範囲670Xのバー670Xより上方の要素670Yとして示され、一方で、目標範囲より下方の要素670Wは、目標範囲バー670V相当より下方に示されている。
図6A−23は、高グルコース値、適グルコース値、および低グルコース値を区別するのに、陰影による示差性および位置的示差性の両方を使用しているが、それぞれ、他方がなくとも使用することができる。
【0184】
図6A−24は、連続的グルコースレベルモジュール770の別の例を示す。モジュール770は、本明細書に開示される他の連続的グルコースレベルモジュールといくつかの点で類似しているが、連続的グルコースレベルモジュール770は、強度を伝えるのに陰影およびサイズを用いている。具体的には、774において、グルコースレベルは、772で、より濃い陰影およびブロックの垂直サイズで図示されるように、目標グルコース範囲から著しく懸け離れている。対照的に、776では、目標グルコース範囲からの偏位は、778よりいくらか小さくなっており、778では、濃い強度陰影が、より低い強度レベルに落ちており、ならびに垂直寸法もより低下している。モジュール770は、細いバー780を使用して、受容患者が範囲内にある所定の期間と、782のように陰影(または色)が示されておらず、データが存在し得ない期間とを示すことができる。モジュール770は、期間の最初の4日を示しているが、モジュール770は、他の時間枠を示してもよい。このように、モジュール770は、範囲を上回っている時間または範囲を下回っている時間を、患者/受容者が、範囲からどれくらい外れているのかを、強度などの視覚インジケータを用いて示す、見易いグラフに抽象化している。
【0185】
図6A−25は、連続的グルコースレベルモジュール676Aの別の例を示す。連続的グルコースレベルモジュール676Aは、いくつかの点で連続的グルコースレベルモジュール670Aなどと類似しているが、連続的グルコースレベルモジュール676Aは、陰影(例えば、色彩、強度、コントラストなど)に関してのみ別個のグラフィック要素を含むので、目標範囲を上回るグルコース値は、目標範囲を下回るグルコース値を表す676Cおよび目標範囲のグルコース値を表す陰影676Dと、区別することができる陰影676Bで示されている。
【0186】
図6A−26は、グルコース計値レベルモジュール674Aの例を示す。グルコース計値レベルモジュール674Aは、いくつかの点で連続的グルコースレベルモジュール670Aなどと類似しているが、グルコース計値レベルモジュール674Aは、グルコース測定値(例えば、自己監視式血中グルコース計によって行われた)に関連した離散値を示しており、さらに、目標範囲を上回る最高グルコース値の特定の百分率を示す略円形アイコン674Bおよび674C、目標範囲を下回るグルコース値の特定の百分率を示す略多角形アイコン674Dおよび674Eなどの、グラフィック要素を含み得る。日毎の平均および変動性を、右側に記載することができ、変動性は、2つ以上のグルコース値が所与の日に提供されている場合にのみ、該当日に表示されている。一部の実装では、患者が自己監視式血中グルコース装置および連続的グルコース監視装置を使用しており、それらのデータを分析物プロセッサ490に提供している場合、レポートジェネレータは、連続的グルコースレベルモジュール670Zおよび離散的グルコース計値674Aなどの2種類のレポートを生成する。さらに、分析物プロセッサ490による処理は、分析物プロセッサ490が、データのソースまたは種類に関係なく両方の種類のデータを処理してレポートを生成することができる、という意味において透過的である。
【0187】
図6A−27は、グルコース計値レベルモジュール674AAの別の例を示す。グルコース計値レベルモジュール674AAは、多くの点でグルコース計値レベルモジュール674Aと類似しているが、範囲を上回っているまたは下回っていることを示す矢印を含む。例えば、674ABは、上向き矢印を示し、674ACは下向き矢印を示している。グルコースデータの一日のうちの高い値または低い値を示すのに、他のインジケータを使用してもよい。さらに、マーカーを使用して、示している時間を、朝、午後、夕方および夜などの期間にセグメント化して、提示されたデータを解釈する際にユーザを支援することができる。
【0188】
図6A−28は、レポート凡例687Aを示しており、この凡例は、レポート700の中にモジュールとして入れることができる。一部の実装では、レポート凡例モジュール687Aは、最終モジュールまたはレポートの部分として入れることができ、レポートのさまざまな部分に関する記載および説明を含み得る。
【0189】
図7は、自己監視式血中グルコース検査頻度モジュール700の検査頻度の例を示す。自己監視式血中グルコース検査頻度モジュール700は、週日702および週末704などのエポックおよびそうした期間中の対応する時間間隔706を含む。円は、受容者が測定値をとったことを表している。例えば、円708Aは、受容者が、週702の間に午前1時に血中グルコースを1回以上測定したことを表しており、円708Bは、受容者が、週末704の間に午前1時に血中グルコースを1回以上測定したことを表している。円が大きいほど、対応する期間および間隔により多くの回数の測定が行われている。例えば、円710Bは、円708Bより大きく、よって、円710Bは、受容者が、午前1時と比較して、午前8時により多くの血中グルコース測定を行ったことを表している。レポートジェネレータ420Gは、計算エンジン420Hによって生成されるカウントおよび対応するヒストグラムに基づいて、自己監視式血中グルコース検査頻度モジュール700を生成することができる。
【0190】
図8は、患者質問モジュール899の例を示す。患者質問モジュール899は、臨床医、医師などのユーザが、ユーザインタフェースで提示される患者質問モジュール899を含むレポートにより患者へ質問を行うことを可能にするように構成することができる。質問されると、患者の答えを取り込んでレポートの中に含むことができる。患者質問モジュール899は、デフォルトの質問の標準セット(例えば、ケアマニュアルのアメリカの糖尿病関連基準から取得される)を含むことができ、それらの質問は、ユーザによって、または分析物プロセッサ490によってプログラムを用いて選択される。
【0191】
図9は、同じモジュールの中に患者質問を含む洞察モジュールの別の例を示す(例えば、「多くの数のグルコースチェックは、範囲内である」)。
【0192】
図10は、「着目日」を提供するモジュールの例を示す。着目日モジュールは、所与の時間枠に関する情報を集計する。例えば、30日の期間を通じて、着目日モジュールは、患者のグルコース値が、最も範囲内であった曜日(例えば毎週土曜日)、患者のグルコース値が最も変動的だった曜日(例えば毎週火曜日)、患者のグルコース値が、目標範囲より高かった曜日(例えば毎週日曜日)または低かった曜日(例えば毎週木曜日)を示すことができる。これにより、患者/受容者が、識別された日に何らかの生活様式上の問題があるかどうかを判定することが可能になり、このことは、変動性、高い値などの一因となっている可能性がある。
【0193】
図11は、一部の例示的な実装による、分析物データを処理する工程1100の例を示す。工程1100の記載は、さらに、
図1、
図4A、
図4Bおよび
図5に関連し得る。
【0194】
1110では、一部の例示的な実装によれば、受容者で測定された分析物を表すセンサデータを受信し得る。例えば、分析物プロセッサ490は、表示装置14,16,18,20、センサシステム8、データ検索部465、ユーザインタフェース410Aから410Cなどの1つ以上の装置から、血中グルコースレベルを表す値などのセンサデータを受信し得る。分析物プロセッサ490は、さらに、患者情報、分析物データの測定に関連した時刻などの、分析物データに関連したメタデータを受信(および/または判定)し得る。分析物プロセッサ490は、分析物プロセッサ490の1つ以上の態様(本明細書に開示している認証認可420、データパーサ430B、計算エンジン420H、パターン検出部420I、レポートジェネレータ420Gなど)を使用して、受信したセンサデータおよび/またはメタデータを処理し、リポジトリ475に受信したセンサデータおよび/またはメタデータを記憶し得る。工程1100の記載は、センサデータに関するものであるが、分析物プロセッサ490は、他のタイプのデータも処理し得る。
【0195】
1120では、一部の例示的な実装によれば、分析物プロセッサ490で受信したセンサデータおよび/またはメタデータを、受信したセンサデータおよび/またはメタデータに関連したヒストグラムおよびカウントに基づいて、リポジトリ475に記憶し得る。例えば、1110で受信したセンサデータおよび/またはメタデータは、
図5に関して上述したように、計算エンジン420Hによって処理されて、カウントを形成し得る。さらに、カウントは、次いで、測定に関連した時刻および患者の識別などのメタデータに基づいて、対応するヒストグラム(リポジトリ475に記憶され得る)に追加される。一部の例示的な実装では、カウントは、コホートに関連した他のヒストグラムに追加され得る。リポジトリ475は、8時間、1日、2日、7日、30日またはそれ以上の時間枠の間の、1人以上の患者(受容者とも呼ばれる)に関して受信したセンサデータ、メタデータ、ヒストグラム、および/またはカウントを記憶して、システム400が記憶データを分析し、本明細書に開示されるレポートを生成することを可能にし得る。
【0196】
1130では、一部の例示的な実装によれば、分析物プロセッサ490は、動作を実行する要求を受信することができる。例えば、分析物プロセッサ490は、システム、プロセッサ、および/またはユーザインタフェース(例えばユーザインタフェース410A)から要求を受信することができる。動作は、特定の患者に関するレポートを生成する要求に対応する場合があるが、他の動作が要求されてもよい。要求は、レポートに関する時間枠を指示することもできるが、時間枠を、システム400がプログラムを用いて判定してもよい。要求は、レポートに含まれるモジュールの種類など、要求の他の態様を指示することができる。一部の例示的な実装では、要求は、分析物プロセッサ490での認可、認証、解析などの付加的な処理を施される場合がある。
【0197】
さらに、要求は、分析物プロセッサ490での他の動作に対応する場合もある。動作の例として、センサデータ、メタデータ、および何らかの他の種類のデータをリポジトリ475で記憶すること、センサデータ、メタデータ、および何らかの他の種類のデータをリポジトリ475で読み出すこと、レポートおよび/またはモジュールを構成すること、システム400の態様をカスタマイズすること(例えば、装置を付加すること、レポート、目標グルコース範囲、レポートに関する時間枠をカスタマイズすることなど)が挙げられる。
【0198】
1140では、分析物プロセッサ490および/または論理420は、レポートの時間枠、患者の識別、および患者に関連した他のメタデータ(例えば、装置の数、装置の種類など)を評価し、時間枠に関連したセンサデータの一部を分析することができる。さらに説明すると、論理420は、レポートの時間枠は過去30日であること、患者の識別605A、および患者が1種類の連続的血中グルコース監視装置に関連付けられていることを判定することができる。この例では、論理420Cは、患者に関する過去30日についての記述的測定値(例えば1つ以上の統計)をリポジトリ475に記憶されたデータに基づいて判定することができ、および/または、この30日間にリポジトリ475に記憶された患者のデータに関するパターンを検出するようパターンジェネレータ420Iに求めることができる。一部の例示的な実装では、レポートの時間枠およびレポートのために評価される対応データは、ユーザ(例えば患者、臨床医など)によって選択される、またはシステム400によってプログラムを用いて選択される。
【0199】
1150では、論理420は、1140で実行される分析に基づいて、レポートジェネレータ420Gでレポート生成を開始することができる。例えば、論理420は、レポートの時間枠、患者の識別、および患者に関連する他のメタデータ(例えば装置の数、装置の種類など)を評価し、レポートに含まれるモジュールの種類およびそれらのモジュールの構成を判定することができる。さらに説明すると、論理420は、レポートの時間枠は過去30日であること、患者の識別605A、および患者が1種類の連続的血中グルコース監視装置に関連付けられていることを判定することができる。この例では、論理420Cは、ハイライトモジュール607A、連続的グルコースレベルモジュール670Aなどの連続的血中グルコース監視データに関する、統計およびパターンなどの分析を提示するようにカスタマイズされたモジュールを判定することができる。いくつかの例示的実装では、モジュールは、
図6A−2に関して上述したように動的に選択され得る。モジュールは、
図6A−1のレポート700などの、過去30日にわたる患者のデータを含むレポートを形成するように構成され得るが、他の種類のレポートおよび/またはモジュールを使用してもよい。前の例は、グラフィックレポートとして作成されたレポートに関するものであったが、レポートは、テキストベースのものでもよく、またはマシン同士のデータ交換として生成されてもよい。
【0200】
1160では、作成したレポートを、例えばユーザインタフェース410Aから410Cなどのユーザインタフェース、別の機械など、に提供することができる。
【0201】
図4Aおよび
図4Bを再度参照すると、一部の例示的な実装では、システム400は、健康データを個人情報から切り離して記憶することができ、個人情報は、暗号化される。例えば、システム400は、データがリポジトリ475に記憶されると、暗号化が発生するように、論理層の下にセキュリティ層を含み得る。一部の例示的な実装では、暗号化は、受容者、記憶場所(例えば行列情報)などの、複数因子に基づいている。例えば、高度な暗号化アルゴリズムなどの暗号化アルゴリズムを実施することができる。一部の実装では、暗号化キーは、システム400の別々の部分で(例えば、分析物プロセッサ490、データベース用サーバなどで)、認証用の個別のユーザ証明と共に、分割して記憶することができる。
【0202】
一部の例示的な実装では、リポジトリ475は、分散型である。例えば、リポジトリ475は、複数の永続的記憶装置を備えていてもよく、それらの装置は、分散している。さらに、永続的記憶装置は、関係型データベース、非関係型文書記憶装置、非関係キー値データ記憶装置、階層ファイルシステム状記憶装置(データ記憶装置とも呼ばれる)などのうちの1つ以上を含んでいてもよい。さらに、リポジトリ475を複製して、記憶装置を地理的に分散させることができる。
【0203】
本明細書に記載した主題のさまざまな実装は、デジタル電子回路構成、集積回路構成、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアおよび/またはそれらの組み合わせで実現され得る。回路構成は、プリント回路基板(PCB)などに付けられ、述べているように、さまざまな形態をとることができる。こうしたさまざまな実装は、特殊性を有していても、または多目的であってもよく、記憶システムからデータおよび命令を受信し、かつデータおよび命令を記憶システムに送信するように接続されている少なくとも1つのプログラマブルプロセッサと、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置とを含む、プログラマブルシステム上で実行可能および/または解釈可能である1つ以上のコンピュータプログラムの中に実装を含み得る。
【0204】
こうしたコンピュータプログラム(別称プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーションまたはコード)は、プログラマブルプロセッサ用機械語命令を含んでおり、ハイレベル手続き型プログラミング言語および/またはオブジェクト指向プログラミング言語で、および/またはアセンブリ/機械言語で実行することができる。本明細書において、「機械可読媒体」という用語は、プログラマブルプロセッサに機械語命令および/またはデータを提供するのに使用される、何らかの非一時的コンピュータプログラム製品、機器および/または装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))を指しており、機械語命令を受信する機械可読媒体が含まれる。
【0205】
ユーザとの相互作用を可能にするために、本明細書に記載している主題は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(ブラウン管)またはLCD(液晶表示装置)のモニタ)、およびそれを用いることで、ユーザがコンピュータへ入力することが可能になるキーボードおよびポインティングデバイス(例えばマウスまたはトラックボール)を有するコンピュータ上で実行することができる。ユーザとの相互作用を可能にするのに、他の種類の装置を使用してもよい。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、何らかの形態の感覚的フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバックまたは触覚フィードバック)でもよく、ユーザからの入力は、音響的、話し言葉の、または触覚的入力などの何らかの形態で受信され得る。
【0206】
本明細書に記載している主題は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバとして)を含む、またはミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーションサーバ)を含む、またはフロントエンド構成要素(例えば、グラフィカルユーザインタフェースまたはそれを通じてユーザが本明細書に記載している主題の実装と相互作用し得るウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)、または当該バックエンド構成要素、ミドルウェア構成要素またはフロントエンド構成要素の何らかの組み合わせを含むコンピューティングシステムで実行することができる。システムの構成要素は、デジタルデータ通信の何らかの形態または媒体(例えば通信網)によって相互接続することができる。通信網の例として、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、およびインターネットが含まれる。
【0207】
これまでいくつかの変型例について詳述してきたが、他の修正物も考えられ得る。例えば、本主題の特定の実装についての記載は、分析的な用途について論じているが、本主題は、他の種類のソフトウェアおよびデータサービスアクセスにも適用可能である。さらに、上記記載は、特定の製品に関するものであるが、他の製品を使用してもよい。さらに、添付の図中に示し、本明細書に記載している論理フローは、所望の結果を実現するのに、記載する特定の順序または逐次的順序を必要とするものではない。他の実装も、後続の特許請求の範囲の中に含まれ得る。
【0208】
これまでいくつかの変型例について詳述してきたが、他の修正物も考えられ得る。例えば、本主題の特定の実装についての記載は、分析的な用途について論じているが、本主題は、他の種類のソフトウェアおよびデータサービスアクセスにも適用可能である。さらに、上記記載は、特定の製品に関するものであるが、他の製品を使用してもよい。さらに、添付の図中に示し、本明細書に記載している論理フローは、所望の結果を実現するのに、記載する特定の順序または逐次的順序を必要とするものではない。他の実装も、後続の特許請求の範囲の中に含まれ得る。
【0209】
好適な実装の態様に関連する使用に適する方法および装置は、以下において開示されている。米国特許第4,757,022号、米国特許第4,994,167号、米国特許第6,001,067号、米国特許第6,558,321号、米国特許第6,702,857号、米国特許第6,741,877号、米国特許第6,862,465号、米国特許第6,931,327号、米国特許第7,074,307号、米国特許第7,081,195号、米国特許第7,108,778号、米国特許第7,110,803号、米国特許第7,134,999号、米国特許第7,136,689号、米国特許第7,192,450号、米国特許第7,226,978号、米国特許第7,276,029号、米国特許第7,310,544号、米国特許第7,364,592号、米国特許第7,366,556号、米国特許第7,379,765号、米国特許第7,424,318号、米国特許第7,460,898号、米国特許第7,467,003号、米国特許第7,471,972号、米国特許第7,494,465号、米国特許第7,497,827号、米国特許第7,519,408号、米国特許第7,583,990号、米国特許第7,591,801号、米国特許第7,599,726号、米国特許第7,613,491号、米国特許第7,615,007号、米国特許第7,632,228号、米国特許第7,637,868号、米国特許第7,640,048号、米国特許第7,651,596号、米国特許第7,654,956号、米国特許第7,657,297号、米国特許第7,711,402号、米国特許第7,713,574号、米国特許第7,715,893号、米国特許第7,761,130号、米国特許第7,771,352号、米国特許第7,774,145号、米国特許第7,775,975号、米国特許第7,778,680号、米国特許第7,783,333号、米国特許第7,792,562号、米国特許第7,797,028号、米国特許第7,826,981号、米国特許第7,828,728号、米国特許第7,831,287号、米国特許第7,835,777号、米国特許第7,857,760号、米国特許第7,860,545号、米国特許第7,875,293号、米国特許第7,881,763号、米国特許第7,885,697号、米国特許第7,896,809号、米国特許第7,899,511号、米国特許第7,901,354号、米国特許第7,905,833号、米国特許第7,914,450号、米国特許第7,917,186号、米国特許第7,920,906号、米国特許第7,925,321号、米国特許第7,927,274号、米国特許第7,933,639号、米国特許第7,935,057号、米国特許第7,946,984号、米国特許第7,949,381号、米国特許第7,955,261号、米国特許第7,959,569号、米国特許第7,970,448号、米国特許第7,974,672号、米国特許第7,976,492号、米国特許第7,979,104号、米国特許第7,986,986号、米国特許第7,998,071号、米国特許第8,000,901号、米国特許第8,005,524号、米国特許第8,005,525号、米国特許第8,010,174号、米国特許第8,027,708号、米国特許第8,050,731号、米国特許第8,052,601号、米国特許第8,053,018号、米国特許第8,060,173号、米国特許第8,060,174号、米国特許第8,064,977号、米国特許第8,073,519号、米国特許第8,073,520号、米国特許第8,118,877号、米国特許第8,128,562号、米国特許第8,133,178号、米国特許第8,150,488号、米国特許第8,155,723号、米国特許第8,160,669号、米国特許第8,160,671号、米国特許第8,167,801号、米国特許第8,170,803号、米国特許第8,195,265号、米国特許第8,206,297号、米国特許第8,216,139号、米国特許第8,229,534号、米国特許第8,229,535号、米国特許第8,229,536号、米国特許第8,231,531号、米国特許第8,233,958号、米国特許第8,233,959号、米国特許第8,249,684号、米国特許第8,251,906号、米国特許第8,255,030号、米国特許第8,255,032号、米国特許第8,255,033号、米国特許第8,257,259号、米国特許第8,260,393号、米国特許第8,265,725号、米国特許第8,275,437号、米国特許第8,275,438号、米国特許第8,277,713号、米国特許第8,280,475号、米国特許第8,282,549号、米国特許第8,282,550号、米国特許第8,285,354号、米国特許第8,287,453号、米国特許第8,290,559号、米国特許第8,290,560号、米国特許第8,290,561号、米国特許第8,290,562号、米国特許第8,292,810号、米国特許第8,298,142号、米国特許第8,311,749号、米国特許第8,313,434号、米国特許第8,321,149号、米国特許第8,332,008号、米国特許第8,346,338号、米国特許第8,364,229号、米国特許第8,369,919号、米国特許第8,374,667号、米国特許第8,386,004号、および米国特許第8,394,021号。
【0210】
好適な実装の態様に関連する使用に適する方法および装置は、以下において開示されている。米国特許出願公開第2003−0032874−A1号、米国特許出願公開第2005−0033132−A1号、米国特許出願公開第2005−0051427−A1号、米国特許出願公開第2005−0090607−A1号、米国特許出願公開第2005−0176136−A1号、米国特許出願公開第2005−0245799−A1号、米国特許出願公開第2006−0015020−A1号、米国特許出願公開第2006−0016700−A1号、米国特許出願公開第2006−0020188−A1号、米国特許出願公開第2006−0020190−A1号、米国特許出願公開第2006−0020191−A1号、米国特許出願公開第2006−0020192−A1号、米国特許出願公開第2006−0036140−A1号、米国特許出願公開第2006−0036143−A1号、米国特許出願公開第2006−0040402−A1号、米国特許出願公開第2006−0068208−A1号、米国特許出願公開第2006−0142651−A1号、米国特許出願公開第2006−0155180−A1号、米国特許出願公開第2006−0198864−A1号、米国特許出願公開第2006−0200020−A1号、米国特許出願公開第2006−0200022−A1号、米国特許出願公開第2006−0200970−A1号、米国特許出願公開第2006−0204536−A1号、米国特許出願公開第2006−0224108−A1号、米国特許出願公開第2006−0235285−A1号、米国特許出願公開第2006−0249381−A1号、米国特許出願公開第2006−0252027−A1号、米国特許出願公開第2006−0253012−A1号、米国特許出願公開第2006−0257995−A1号、米国特許出願公開第2006−0258761−A1号、米国特許出願公開第2006−0263763−A1号、米国特許出願公開第2006−0270922−A1号、米国特許出願公開第2006−0270923−A1号、米国特許出願公開第2007−0027370−A1号、米国特許出願公開第2007−0032706−A1号、米国特許出願公開第2007−0032718−A1号、米国特許出願公開第2007−0045902−A1号、米国特許出願公開第2007−0059196−A1号、米国特許出願公開第2007−0066873−A1号、米国特許出願公開第2007−0173709−A1号、米国特許出願公開第2007−0173710−A1号、米国特許出願公開第2007−0208245−A1号、米国特許出願公開第2007−0208246−A1号、米国特許出願公開第2007−0232879−A1号、米国特許出願公開第2008−0045824−A1号、米国特許出願公開第2008−0083617−A1号、米国特許出願公開第2008−0086044−A1号、米国特許出願公開第2008−0108942−A1号、米国特許出願公開第2008−0119703−A1号、米国特許出願公開第2008−0119704−A1号、米国特許出願公開第2008−0119706−A1号、米国特許出願公開第2008−0183061−A1号、米国特許出願公開第2008−0183399−A1号、米国特許出願公開第2008−0188731−A1号、米国特許出願公開第2008−0189051−A1号、米国特許出願公開第2008−0194938−A1号、米国特許出願公開第2008−0197024−A1号、米国特許出願公開第2008−0200788−A1号、米国特許出願公開第2008−0200789−A1号、米国特許出願公開第2008−0200791−A1号、米国特許出願公開第2008−0214915−A1号、米国特許出願公開第2008−0228054−A1号、米国特許出願公開第2008−0242961−A1号、米国特許出願公開第2008−0262469−A1号、米国特許出願公開第2008−0275313−A1号、米国特許出願公開第2008−0287765−A1号、米国特許出願公開第2008−0306368−A1号、米国特許出願公開第2008−0306434−A1号、米国特許出願公開第2008−0306435−A1号、米国特許出願公開第2008−0306444−A1号、米国特許出願公開第2009−0018424−A1号、米国特許出願公開第2009−0030294−A1号、米国特許出願公開第2009−0036758−A1号、米国特許出願公開第2009−0036763−A1号、米国特許出願公開第2009−0043181−A1号、米国特許出願公開第2009−0043182−A1号、米国特許出願公開第2009−0043525−A1号、米国特許出願公開第2009−0045055−A1号、米国特許出願公開第2009−0062633−A1号、米国特許出願公開第2009−0062635−A1号、米国特許出願公開第2009−0076360−A1号、米国特許出願公開第2009−0099436−A1号、米国特許出願公開第2009−0124877−A1号、米国特許出願公開第2009−0124879−A1号、米国特許出願公開第2009−0124964−A1号、米国特許出願公開第2009−0131769−A1号、米国特許出願公開第2009−0131777−A1号、米国特許出願公開第2009−0137886−A1号、米国特許出願公開第2009−0137887−A1号、米国特許出願公開第2009−0143659−A1号、米国特許出願公開第2009−0143660−A1号、米国特許出願公開第2009−0156919−A1号、米国特許出願公開第2009−0163790−A1号、米国特許出願公開第2009−0178459−A1号、米国特許出願公開第2009−0192366−A1号、米国特許出願公開第2009−0192380−A1号、米国特許出願公開第2009−0192722−A1号、米国特許出願公開第2009−0192724−A1号、米国特許出願公開第2009−0192751−A1号、米国特許出願公開第2009−0203981−A1号、米国特許出願公開第2009−0216103−A1号、米国特許出願公開第2009−0240120−A1号、米国特許出願公開第2009−0240193−A1号、米国特許出願公開第2009−0242399−A1号、米国特許出願公開第2009−0242425−A1号、米国特許出願公開第2009−0247855−A1号、米国特許出願公開第2009−0247856−A1号、米国特許出願公開第2009−0287074−A1号、米国特許出願公開第2009−0299155−A1号、米国特許出願公開第2009−0299156−A1号、米国特許出願公開第2009−0299162−A1号、米国特許出願公開第2010−0010331−A1号、米国特許出願公開第2010−0010332−A1号、米国特許出願公開第2010−0016687−A1号、米国特許出願公開第2010−0016698−A1号、米国特許出願公開第2010−0030484−A1号、米国特許出願公開第2010−0036215−A1号、米国特許出願公開第2010−0036225−A1号、米国特許出願公開第2010−0041971−A1号、米国特許出願公開第2010−0045465−A1号、米国特許出願公開第2010−0049024−A1号、米国特許出願公開第2010−0076283−A1号、米国特許出願公開第2010−0081908−A1号、米国特許出願公開第2010−0081910−A1号、米国特許出願公開第2010−0087724−A1号、米国特許出願公開第2010−0096259−A1号、米国特許出願公開第2010−0121169−A1号、米国特許出願公開第2010−0161269−A1号、米国特許出願公開第2010−0168540−A1号、米国特許出願公開第2010−0168541−A1号、米国特許出願公開第2010−0168542−A1号、米国特許出願公開第2010−0168543−A1号、米国特許出願公開第2010−0168544−A1号、米国特許出願公開第2010−0168545−A1号、米国特許出願公開第2010−0168546−A1号、米国特許出願公開第2010−0168657−A1号、米国特許出願公開第2010−0174157−A1号、米国特許出願公開第2010−0174158−A1号、米国特許出願公開第2010−0174163−A1号、米国特許出願公開第2010−0174164−A1号、米国特許出願公開第2010−0174165−A1号、米国特許出願公開第2010−0174166−A1号、米国特許出願公開第2010−0174167−A1号、米国特許出願公開第2010−0179401−A1号、米国特許出願公開第2010−0179402−A1号、米国特許出願公開第2010−0179404−A1号、米国特許出願公開第2010−0179408−A1号、米国特許出願公開第2010−0179409−A1号、米国特許出願公開第2010−0185065−A1号、米国特許出願公開第2010−0185069−A1号、米国特許出願公開第2010−0185070−A1号、米国特許出願公開第2010−0185071−A1号、米国特許出願公開第2010−0185075−A1号、米国特許出願公開第2010−0191082−A1号、米国特許出願公開第2010−0198035−A1号、米国特許出願公開第2010−0198036−A1号、米国特許出願公開第2010−0212583−A1号、米国特許出願公開第2010−0217557−A1号、米国特許出願公開第2010−0223013−A1号、米国特許出願公開第2010−0223022−A1号、米国特許出願公開第2010−0223023−A1号、米国特許出願公開第2010−0228109−A1号、米国特許出願公開第2010−0228497−A1号、米国特許出願公開第2010−0240975−A1号、米国特許出願公開第2010−0240976C1号、米国特許出願公開第2010−0261987−A1号、米国特許出願公開第2010−0274107−A1号、米国特許出願公開第2010−0280341−A1号、米国特許出願公開第2010−0286496−A1号、米国特許出願公開第2010−0298684−A1号、米国特許出願公開第2010−0324403−A1号、米国特許出願公開第2010−0331656−A1号、米国特許出願公開第2010−0331657−A1号、米国特許出願公開第2011−0004085−A1号、米国特許出願公開第2011−0009727−A1号、米国特許出願公開第2011−0024043−A1号、米国特許出願公開第2011−0024307−A1号、米国特許出願公開第2011−0027127−A1号、米国特許出願公開第2011−0027453−A1号、米国特許出願公開第2011−0027458−A1号、米国特許出願公開第2011−0028815−A1号、米国特許出願公開第2011−0028816−A1号、米国特許出願公開第2011−0046467−A1号、米国特許出願公開第2011−0077490−A1号、米国特許出願公開第2011−0118579−A1号、米国特許出願公開第2011−0124992−A1号、米国特許出願公開第2011−0125410−A1号、米国特許出願公開第2011−0130970−A1号、米国特許出願公開第2011−0130971−A1号、米国特許出願公開第2011−0130998−A1号、米国特許出願公開第2011−0144465−A1号、米国特許出願公開第2011−0178378−A1号、米国特許出願公開第2011−0190614−A1号、米国特許出願公開第2011−0201910−A1号、米国特許出願公開第2011−0201911−A1号、米国特許出願公開第
2011−0218414−A1号、米国特許出願公開第2011−0231140−A1号、米国特許出願公開第2011−0231141−A1号、米国特許出願公開第2011−0231142−A1号、米国特許出願公開第2011−0253533−A1号、米国特許出願公開第2011−0263958−A1号、米国特許出願公開第2011−0270062−A1号、米国特許出願公開第2011−0270158−A1号、米国特許出願公開第2011−0275919−A1号、米国特許出願公開第2011−0290645−A1号、米国特許出願公開第2011−0313543−A1号、米国特許出願公開第2011−0320130−A1号、米国特許出願公開第2012−0035445−A1号、米国特許出願公開第2012−0040101−A1号、米国特許出願公開第2012−0046534−A1号、米国特許出願公開第2012−0078071−A1号、米国特許出願公開第2012−0108934−A1号、米国特許出願公開第2012−0130214−A1号、米国特許出願公開第2012−0172691−A1号、米国特許出願公開第2012−0179014−A1号、米国特許出願公開第2012−0186581−A1号、米国特許出願公開第2012−0190953−A1号、米国特許出願公開第2012−0191063−A1号、米国特許出願公開第2012−0203467−A1号、米国特許出願公開第2012−0209098−A1号、米国特許出願公開第2012−0215086−A1号、米国特許出願公開第2012−0215087−A1号、米国特許出願公開第2012−0215201−A1号、米国特許出願公開第2012−0215461−A1号、米国特許出願公開第2012−0215462−A1号、米国特許出願公開第2012−0215496−A1号、米国特許出願公開第2012−0220979−A1号、米国特許出願公開第2012−0226121−A1号、米国特許出願公開第2012−0228134−A1号、米国特許出願公開第2012−0238852−A1号、米国特許出願公開第2012−0245448−A1号、米国特許出願公開第2012−0245855−A1号、米国特許出願公開第2012−0255875−A1号、米国特許出願公開第2012−0258748−A1号、米国特許出願公開第2012−0259191−A1号、米国特許出願公開第2012−0260323−A1号、米国特許出願公開第2012−0262298−A1号、米国特許出願公開第2012−0265035−A1号、米国特許出願公開第2012−0265036−A1号、米国特許出願公開第2012−0265037−A1号、米国特許出願公開第2012−0277562−A1号、米国特許出願公開第2012−0277566−A1号、米国特許出願公開第2012−0283541−A1号、米国特許出願公開第2012−0283543−A1号、米国特許出願公開第2012−0296311−A1号、米国特許出願公開第2012−0302854−A1号、米国特許出願公開第2012−0302855−A1号、米国特許出願公開第2012−0323100−A1号、米国特許出願公開第2013−0012798−A1号、米国特許出願公開第2013−0030273−A1号、米国特許出願公開第2013−0035575−A1号、米国特許出願公開第2013−0035865−A1号、米国特許出願公開第2013−0035871−A1号、米国特許出願公開第2005−0056552−A1号、および米国特許出願公開第2005−0182451−A1号。
【0211】
好適な実装の態様に関連する使用に適する方法および装置は、以下において開示されている。1999年11月22日出願の米国特許出願第09/447,227号「分析物レベルを決定する装置および方法」、2010年7月1日出願の米国特許出願第12/828,967号「血管内センサ用ハウジング」、2012年5月1日出願の米国特許出願第13/461,625号「連続的分析物センサ用デュアル電極システム」、2012年8月24日出願の米国特許出願第13/594,602号「連続的分析物センサ用高分子膜」、2012年8月24日出願の米国特許出願第13/594,734号「連続的分析物センサ用高分子膜」、2012年9月7日出願の米国特許出願第13/607,162号「センサ較正のために分析物センサデータを処理するシステムおよび方法」、2012年9月21日出願の米国特許出願第13/624,727号「センサデータを処理および送信するシステムおよび方法」、2012年9月21日出願の米国特許出願第13/624,808号「センサデータを処理および送信するシステムおよび方法」、2012年9月21日出願の米国特許出願第13/624,812号「センサデータを処理および送信するシステムおよび方法」、2013年1月2日出願の米国特許出願第13/732,848号「非定値ノイズの影響を実質的に受けない信号対雑音比を有する分析物センサ」、2013年1月3日出願の米国特許出願第13/733,742号「分析物センサ用寿命末期検出」、2013年1月3日出願の米国特許出願第13/733,810号「分析物センサ用異常値検出」、2013年1月15日出願の米国特許出願第13/742,178号「センサデータを処理するシステムおよび方法」、2013年1月16日出願の米国特許出願第13/742,694号「高感度かつ特異的アラームを提供するシステムおよび方法」、2013年1月16日出願の米国特許出願第13/742,841号「アラート起動後,受容者の血糖状態を動的かつ知的に監視するシステムおよび方法」、2013年1月23日出願の米国特許出願第13/747,746号「植込み型センサへの温度の影響を補償する装置、システムおよび方法」、2013年2月27日出願の米国特許出願第13/779,607号「連続的センサ用双性イオン表面改質」、2013年2月28日出願の米国特許出願第13/780,808号「植込み型センサへの温度の影響を補償する装置、システムおよび方法」、および2013年3月4日出願の米国特許出願第13/784,523号「基準容量を増加した分析物センサ」。
【0212】
上記説明は、本発明を実行することを想定し、それを製作および使用する態様および方法において最良の形態を、本発明が関係する任意の当業者が、この発明を製作および使用することが可能になるような、完全、明瞭、簡潔かつ的確な表現で提示している。しかし、本発明は、修正および完全に均等な上述のものの代替構造を、受け入れることが可能なものである。したがって、本発明は、開示している特定の実装に限定されない。それどころか、本発明は、本発明の主題を詳細に指し示し、明確に所有権を主張している後続の特許請求の範囲によって全般的に明示される本発明の趣旨および範囲に入る全ての修正および代替の構造を包含するものである。開示内容は、図面および前述の記載において詳細に図示および説明されているが、これらの図例および説明は、解説または例示用のものであり、制限的ではないと考えられるべきである。
【0213】
本明細書の全ての引用文献は、それら全体を本明細書において援用する。参考文献として援用される公開および特許または特許出願が、本明細書に包含される開示内容に相反する範囲において、本件明細書は、任意の当該相反する要素に取って代わるおよび/またはそれに優先するよう意図される。
【0214】
特に定義されない限り、全ての用語(技術用語および科学用語を含む)には、当業者にとって通常用いる、慣例的な意味が付与されており、本明細書において明示的に定義されない限り、特殊なまたは特化された意味に限定されるものではない。開示内容の特定の特徴または態様を説明するときに特殊な専門用語を使用する場合、専門用語は、その専門用語が関連する開示内容の特徴または態様の何らかの特定の特徴を含むように限定されるように、本明細書において再定義されていることを含意すると解釈されるべきではないことに留意されたい。本願で使用している用語および表現およびその変型は、特に添付の請求の範囲において特に明記されない限り、制限的とは対照的に、制約がないものと解釈されるべきである。前述の例として、『含む』という用語は、『限定的ではなくこれを含む』、『これらに限定するわけではないが、含む』ことを意味すると解釈されるべきである。本明細書で用いられる『備えている』という用語は、『含む』『含有する』または『を特徴とする』と同義であり、包括的であるまたは制約がなく、かつ追加的な、列挙されていない要素または方法段階を排除しない。『有する』という用語は、『少なくとも有する』と解釈されるべきである。『含む』という用語は、『これに限定するわけではないが含む』と解釈されるべきである。『例』という用語は、その網羅的または制限的な列挙ではなく、検討項目の典型例を提供するために使用されている。『周知の』、『普通の』、『標準的な』、および類似の意味の用語などの形容詞は、説明している項目を、所与の期間に、または所与の時間に利用可能な項目に限定するものと解釈されるべきではなく、代わりに、現在または未来の何時かに利用可能である、または周知となる可能性のある、周知の、普通の、または標準的な技術を含むように解釈されるべきである。『好ましくは』『好適な』『所望の』または『望ましい』、および類似の意味の言葉などの用語を使用する場合、特定の特徴が、本発明の構造または機能にとって決定的、本質的、またはさらに重要であることを含意していると理解されるべきではない。代わりに、本発明の特定の実装において利用されてもされなくてもよい、代替のまたは付加的な特徴を強調することを単に意図するものである。同様に、接続詞『および』で連結される項目の群は、そうした項目のそれぞれおよび全てが、群の中に存在する必要があると解釈されるべきではなく、むしろ、特に明記されない限り、『および/または』と解釈されるべきである。同様に、接続詞『または』で連結される項目の群は、その群の中で相互的な排他性が必要であると解釈されるべきではなく、むしろ、特に明記されない限り、『および/または』と解釈されるべきである。
【0215】
値域が提供される場合、上限および下限、および範囲の上限と下限の間の介在値のそれぞれは、実装の範囲に含まれることを理解されたい。
【0216】
本願明細書において実質的に何らかの複数の用語および/または単数の用語を使用することに関して、当業者は、複数から単数に、または単数から複数に、文脈および/または適用にふさわしくなるように解釈し得る。さまざまな単数/複数の置換は、明瞭化のために、本明細書では明示的に記載され得る。不定冠詞『a』または『an』は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットは、特許請求の範囲で引用されるいくつかの項目の機能を果たし得る。特定の基準が、相互に異なる従属クレームで引用されているという単なる事実は、こうした基準の組み合わせを、都合よく使用することができないことを示しているわけではない。特許請求の範囲の中のいかなる引用符号も、範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0217】
当業者であれば理解されるように、導入された請求項の記載に特定の数が意図される場合、当該の意図は、その請求項で明示的に記載されるものであり、当該記載がない場合には、当該の意図は存在しない。例えば、理解を助けるものとして、後続の添付する請求の範囲は、請求項の記載を導入するのに、『少なくとも1つ』および『1つ以上』という導入語句の使用を含む場合がある。しかし、当該語句を使用することを、不定冠詞『a』または『an』で請求項記載を導入することは、同じ請求項が、導入句『1つ以上』または『少なくとも1つ』および『a』または『an』などの不定冠詞を含む場合であっても、当該導入された請求項記載を含む任意の特有の請求項を、1つの当該記載のみを含む実装に制限していることを意味するものとして解釈されるべきではない(例えば『a』および/または『an』は、通常、『少なくとも1つ』または『1つ以上』を意味すると解釈されるべきである)。請求項記載を導入するのに使用される定冠詞の使用についても同じことが言える。さらに、導入された請求項の記載の特定の数字が明示的に記載される場合であっても、当業者であれば理解されるように、当該記載は、少なくとも記載された数字を意味していると一般的には解釈されるべきである(例えば、他に修飾語句が付いていない、『2つの記載』という記載そのものは、少なくとも2つの記載または2つ以上の記載を一般的には意味する)。さらにまた、『A、B、およびCなどの少なくとも1つ』に類似した慣例的表現が使用されるような場合には、一般に、そのような構造は、当業者がこの表現を理解するであろうという意味で意図されている(例えば、『A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム』は、例えば、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを共に、AとCとを共に、BとCとを共に、および/またはA、BおよびCをまとめて、有するシステムを含むが、これらに限定するわけではない)。『A、B、またはCなどの少なくとも1つ』に類似した慣例的表現が使用されるような場合には、一般に、そのような構造は、当業者がこの表現を理解するであろうという意味で意図されている(例えば、『A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム』は、例えば、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとを共に、AとCとを共に、BとCとを共に、および/またはA、B、およびCをまとめて、有するシステムを含むが、これらに限定するわけではない)。当業者であればさらに理解されるように、実質的に何らかの選言的単語および/または2つ以上の代替的な用語を提示している語句は、記載、特許請求の範囲、または図面のいずれであれ、用語の1つ、用語のどちらか、または両方の用語を含む可能性を想定するものと理解されるべきである。例えば、『AまたはB』という語句は、『A』または『B』、もしくは『AおよびB』の可能性を含むと理解される。
【0218】
本明細書で使用している成分の量、反応条件などを示す全ての数字は、全ての例において『約』という用語で修正されていると理解されるべきである。したがって、特に明記しない限り、本明細書に記載している数的パラメータは、獲得を目指す所望の特性に応じて変わり得る近似値である。少なくとも、均等の原則の適用を、本願に対する何らかの出願優先権主張のいずれかの特許請求の範囲に制限しようとする試みとしてではなく、各数的パラメータは、有効桁数と、通常の丸め手法とに照らして解釈されなければならない。
【0219】
さらに、前述部は、明瞭性および理解のために、説明および例示目的でかなり詳細に説明してきたが、当業者には明白なように、特定の変更および修正を実行することができるものである。したがって、説明および実例が、本発明の範囲が本明細書に記載している特定の実装および例に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、本発明の正当な範囲および趣旨を備えた全ての変形例および代替物も含むものと解釈されるべきである。