【課題を解決するための手段】
【0006】
この問題は、独立請求項の特徴部を有する、分析機器のための試薬容器であって液体試薬を保管するように構成された試薬容器、試薬容器の下方部分を製造するための器具、および試薬容器の下方部分を製造するための方法によって解決される。分離した様式で、または任意の組み合わせで、実行され得る、好適な実施形態が、従属請求項に記載されている。
【0007】
以下で使用される場合、用語「有する(have)」、「備える(comprise)」、もしくは「含む(include)」、またはそれらのあらゆる任意の文法的変形は、非排他的に使用される。よって、これらの用語は、これらの用語により紹介される特徴に加え、これに関連して説明される存在物にさらなる特徴部が存在しない状況および1つまたは複数のさらなる特徴部が存在する状況の両方を指し得る。一例として、「AがBを有する」、「AがBを備える」および「AがBを含む」という表現は、Bに加え、他の要素がAには存在しない状況(すなわち、Aが単独で排他的にBからなる状況)、ならびに、Bに加え、要素C、要素CおよびD、もしくは尚更な更なる要素など、1つまたは複数のさらなる要素が存在物Aに存在する状況の両方を指し得る。
【0008】
さらに、ある特徴部または要素が1回または2回以上存在し得ることを示す用語「少なくとも1つの(at least one)」、「1つまたは複数の(one or more)」または類似表現は、それぞれの特徴部または要素を紹介する場合典型的には1回のみ使用されることに注意すべきである。以下では、ほとんどの場合、それぞれの特徴部または要素に言及する際には、それぞれの特徴部または要素が1回または2回以上存在し得るという事実にもかかわらず、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」という表現は繰り返されない。
【0009】
さらに、以下で使用される場合、用語「好ましくは(preferably)」、「さらに好ましくは(more preferably)」、「具体的には(particularly)」、「さらに具体的には(more particularly)」、「具体的に言うと(specifically)」、「さらに具体的に言うと(more specifically)」、または類似用語は、代替的な可能性を制限することなく、オプションの特徴部と共に使用される。よって、これらの用語によって紹介される特徴部は、オプションの特徴部であり、どのような方途であっても特許請求の範囲を制限することは意図されていない。本発明は、当業者であれば認識するように、代替的な特徴部を使用して実行され得る。同様に、「本発明のある実施形態では(in an embodiment of the invention)」または類似表現によって紹介される特徴部は、本発明の代替的な実施形態に関するいかなる制限もなしに、本発明の範囲に関するいかなる制限もなしに、かつこのようにして紹介された特徴部を、本発明の他のオプションの特徴部もしくはオプションでない特徴部と組み合わせる可能性に関するいかなる制限もなしに、オプションの特徴部であることが意図されている。
【0010】
本発明によると、分析機器のための試薬容器が開示される。試薬容器は、液体試薬を保管するように構成される。試薬容器は、カバーおよび下方部分を備える。下方部分は、底壁、前壁、後壁、2つの向かい合った側壁、および少なくとも1つの接続壁を備える。カバー、底壁、前壁、後壁、および2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの液体試薬を保管するための少なくとも1つの内部容積部を画定する。2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの内部容積部内に位置する少なくとも1つの接続壁によって、互いに少なくとも部分的に接続される。接続壁は、底壁から離間している。接続壁および少なくとも2つの向かい合った側壁は、射出成型され、モノリシックに形成される。
【0011】
したがって、接続壁は、内部容積部内に配され、一方の側壁から向かい合ったもう一方の側壁まで延び、これらを接続する。よって、接続壁は、側壁に剛性を与えるか、またはこれらを補強する。よって、側壁が接続壁によってそれらの位置で固定または補強されているため、試薬容器は膨らむことができない。それによって、試薬容器内部の液体の一定の液面が確実とされ、このことは、分析機器によって実行される解析の品質を改善する。
【0012】
本発明の意味において、用語「モノリシックな(monolithical)」および「モノリシックに(monolithically)」は、一体的で分離不可能な構造部材をもたらす形成物として理解されるものである。
【0013】
本明細書で使用される用語「射出成型された(injection-molded)」は、射出成型により作られた形成物または構造を指す。射出成型は、材料をモールドに注入することによって部品を製作するための製造プロセスである。部品の材料は、加熱されたバレル内に供給され、混合され、モールドキャビティに入れられ、モールドキャビティで冷却されて、キャビティの構成に合わせて硬化する。本開示によると、少なくとも2つの向かい合った側壁および少なくとも1つの接続壁は射出成型されるので、これらは、同時に製造され、同じ分子形成を有し、そのため、これらの部品は、分子形成に関して識別することはできないが、これらの構造部材の縁が検出されることなく互いへと移行している。
【0014】
剛性または補強性の提供は、基本的には、試薬容器のそれぞれの壁の材料厚さを増大させることによっても、もたらされ得ることに注意すべきである。しかしながら、このアプローチは、材料厚さの増大に伴い、試薬容器が分析機器により取り扱われるには大きくなりすぎ、また重くなりすぎるので、本発明の分野では受け入れられる解決策をもたらさない。さらに、液体試薬を保管するための使用可能な内部容積部は、試薬容器の外法寸法が分析機器のデザインにより一定である場合には、材料厚さの増大と共に減少する。加えて、壁厚さの増大は、これらが冷却されるのに、また、これらが金型から離型され得るまで、より多くの時間がかかるので、これらの部品の製造時間を著しく長くし、よって、製造コストを著しく増大させる。
【0015】
接続壁が底壁から離間しているので、液体は、接続壁の両側に設けられた液体容積部間で交換され得る。さらに、接続壁および2つの向かい合った側壁はモノリシックに形成されるので、製造コストを減らすために、試薬容器の下方部分を1つの製造工程で製造することが可能である。本発明の意味において、試薬容器の側壁は、最大表面積をもたらす試薬容器の壁であり、したがって試薬容器は通常矩形の箱であることに注意すべきである。
【0016】
好ましくは、下方部分は射出成型された構成要素である。よって、下方部分を形成するすべての部品または部材は、射出成型によって同時に、したがって、1つの製造工程で作られる。それによって、下方部分は、低コストで製造され得、それにもかかわらず、十分な剛性を提供する。
【0017】
下方部分は、2つ以上の接続壁を備え得る。例えば、下方部分は、少なくとも1つの内部容積部内に位置し、底壁から離間しており、2つの向かい合った側壁を接続する2つの接続壁を備え得る。この場合も、2つの接続壁および少なくとも2つの向かい合った側壁は、射出成型され、モノリシックに形成される。このような構造は、剛性をさらに増大させる。さらに、この構造は、下方部分が互いに分離され得る2つの内部容積部を備える場合に使用され得、1つの接続壁が、前述した効果をもたらすように各内部容積部に位置する。
【0018】
2つの接続壁はそれぞれ、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1の距離だけ前壁または後壁から離間し得る。よって、接続壁によりもたらされる剛性増大効果は、側壁に沿って均等に分布し得る。
【0019】
2つの接続壁は、同一距離または異なる距離だけ底壁から離間し得る。
少なくとも1つの接続壁は、カバーおよび/または底壁に垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分が、前壁および/または後壁に垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分より大きくなるように、向けられ得る。言い換えれば、少なくとも1つの接続壁は、カバーおよび/または底壁に垂直な方向を垂直方向、前壁および/または後壁に垂直な方向を水平方向と考えた場合に、水平というよりは垂直に延びるよう特定の様式で向けられる。よって、少なくとも1つの接続壁は、試薬容器の垂直方向に沿って側壁に著しい剛性を提供する。接続壁の伸張部分という用語は、本発明の意味において、接続壁の長さではなく、平面への長さの投影として理解されるものである。例えば、接続壁が、カバーおよび/または底壁に垂直な方向に対して角度βで傾斜していて、接続壁の長さが直角三角形の斜辺に対応する場合、カバーおよび/または底壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分は、隣接する辺に対応し、接続壁の長さ×cos βとして表現され得る。接続壁の長さは、その最も長い辺に平行な寸法であることに注意すべきである。
【0020】
カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、2つの向かい合った側壁に垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分より大きくてよい。言い換えれば、少なくとも1つの接続壁は、水平というよりは垂直に延びる。よって、側壁は、少なくとも1つの接続壁が側壁の高さの方向に沿って接続するので、より高い剛性を与えられている。
【0021】
少なくとも1つの接続壁は、少なくとも1つの接続壁が、向かい合った側壁に実質的に垂直かつカバーおよび/または底壁に実質的に垂直な方向に延びるように、向けられ得る。言い換えれば、少なくとも1つの接続壁の厚さが相当に薄いために、少なくとも1つの接続壁が平面として見られる場合、この平面は、2つの向かい合った側壁ならびにカバーおよび/または底壁に実質的に垂直である。それによって、少なくとも1つの接続壁は、前壁および/または後壁に実質的に平行に向けられる。
【0022】
本開示の意味において、特定の方向における向きに関する用語「実質的に(substantially)」は、15°以下、好ましくは10°以下、最も好ましくは5°以下の、正確な向きからの逸脱を含む。
【0023】
少なくとも1つの接続壁は、2.0mm〜30mm、好ましくは3mm〜20mm、さらに好ましくは4mm〜10mmの距離だけ底壁から離間し得る。この構造は、少なくとも1つの接続壁の両側での容積部間の液体交換を確実にする。
【0024】
少なくとも1つの接続壁は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1〜2分の1の距離だけ前壁または後壁から離間し得る。それによって、少なくとも1つの接続壁は、接続壁によりもたらされる剛性が側壁に実質的に均一にもたらされるように、前壁と後壁との間の距離の中央3分の1に配列される。
【0025】
カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、カバーと底壁との間の距離の50%〜99%、好ましくは75%〜99%である。よって、側壁の相当な部分が、剛性または補強性を備える。
【0026】
少なくとも1つの接続壁は、接続壁がむしろ薄く設計され得るにもかかわらず接続壁が安定して側壁に接続され得るよう、0.5mm〜2.5mm、好ましくは0.7mm〜1.5mmの厚さを備えてよい。
【0027】
カバーは、下方部分に、好ましくは各々の前壁、後壁、および2つの向かい合った側壁に、取り付けられ得る。よって、カバーは、試薬容器の望ましくない開放を防ぐために下方部分に固定され得る。カバーは、接着、溶接、レーザー溶接、超音波溶接、または類似の方法によって、下方部分に取り付けられ得る。
【0028】
少なくとも1つの接続壁は、少なくとも2つの向かい合った側壁の上端部を越えてよい。よって、少なくとも1つの接続壁は、カバーにほぼ接触する。それによって、小さい隙間が、カバーと少なくとも1つの接続壁との間に存在するにすぎない。この小さい隙間は、試薬容器の充填および試薬容器からの排出中に圧力補償をもたらすために、設けられる。さらに、このような伸張した接続壁は、より高い液面まで発泡試薬を充填することを可能にする。それは、発泡効果を引き起こし得る、接続壁を越える液体の流れが妨げられるためである。よって、接続壁がカバーから離間するのが好ましい。
【0029】
少なくとも1つの接続壁は、底壁に面する下端部を備え得る。下端部は、凸状または凹状に形成され得る。
試薬容器は、プラスチック、具体的にはポリプロピレンまたはポリエチレンで作られ得る。このような材料は、カバーがレーザーまたは超音波、好ましくはレーザーによって下方部分に溶接されることを可能にする。
【0030】
本発明によると、分析機器のための試薬容器の下方部分を製造するための器具が開示される。下方部分は、底壁、前壁、後壁、2つの向かい合った側壁、および少なくとも1つの接続壁を備える。器具はモールドを備える。モールドは、モールドキャビティ、第1のモールドコア、第2のモールドコア、および第3のモールドコアを備える。モールドキャビティは、試薬容器の下方部分の形状を定めるように構成され、第2のモールドコアおよび第3のモールドコアは、試薬容器の2つの向かい合った側壁を接続する少なくとも1つの接続壁の形状を定める第1のキャビティ部分を形成する。第1のキャビティ部分は、接続壁が射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成可能であり、かつ底壁から離間するよう形成可能となるように、形成される。第2のモールドコアは、試薬容器の下方部分がモールドから離型可能となるように、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアに対して移動可能である。よって、試薬容器の下方部分全体が、単一の製作工程で製造され得る。
【0031】
第2のモールドコアは、第3のモールドコアから離れるように移動可能である。よって、下方部分は、第2のモールドコアおよび第3のモールドコアが接続壁によって可動性を妨げられないので、離型され得る。
【0032】
第2のモールドコアおよび第3のモールドコアは、試薬容器の下方部分をモーから離型するために下方部分から第1の方向に移動可能であってよい。第2のモールドコアは、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアが下方部分から第1の方向に少なくとも部分的に移動した後で、移動可能であってよい。
【0033】
第2のモールドコアは、第1の方向に移動可能となるように、第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能であってよい。よって、第2のモールドコアは、2つの異なる方向に移動可能である。用語「第2の方向」は、第1の方向の反対ではないが、第1の方向に対して傾斜している方向として理解されるものであることに注意すべきである。
【0034】
第2の方向は、45°〜90°の角度αで第1の方向に対して傾斜し得る。
第1の方向は、モールドキャビティの底部分に垂直であってよい。
第1のモールドコアは、第2のモールドコアを誘導するように構成され得る。
【0035】
第1のモールドコアは、第1の傾斜面を備え得、第2のモールドコアは、第2の傾斜面を備える。第1のモールドコアおよび第2のモールドコアは、第1の傾斜面および第2の傾斜面に沿って互いに対して移動可能であってよい。モールドは、第4のモールドコアを備え得る。第1のモールドコアおよび第4のモールドコアは、下方部分の内部容積部を第1の内部容積部分と第2の内部容積部分とに分ける分割壁の形状を定める第2のキャビティ部分を形成し得る。
【0036】
第1のキャビティ部分は、モールドキャビティの底部分に実質的に垂直な方向に延び得る。
第1のキャビティ部分は、モールドキャビティの2つの向かい合った側面部分に実質的に平行かつ底部分に実質的に垂直な方向に延び得る。
【0037】
第1のキャビティ部分は、1.0mm〜10.0mmの距離だけ底壁から離間するよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成され得る。
第1のキャビティ部分は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1〜2分の1の距離だけ前壁または後壁から離間するよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成され得る。
【0038】
第1のキャビティ部分は、2つの向かい合った側壁の高さの50%〜99%、好ましくは75%〜99%に延びるよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成され得る。第1のキャビティ部分は、0.5mm〜2.5mm、好ましくは0.7mm〜1.5mmの厚さを備えるよう、接続壁を形成するように構成され得る。
【0039】
第1のキャビティ部分は、少なくとも2つの向かい合った側壁の上端部を越えるよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成され得る。
第3のモールドコアおよび第2のモールドコアは、第1のモールドコアと第4のモールドコアとの間に配され得る。
【0040】
第1のモールドコアは、凹部を備え得る。第2のモールドコアは、第1の突出部を備え得る。第1の突出部は、第1のモールドコアに対して移動する際に第2のモールドコアを誘導するように、凹部と係合可能であり得る。
【0041】
凹部は、第1の傾斜面に隣接して配され得る。第1の突出部は、第2の傾斜面に隣接して配され得る。
凹部は、第1の傾斜面の長さ全体に沿って延び得る。第1の突出部は、第2の傾斜面の長さ全体に沿って延び得る。
【0042】
第1のモールドコアは、第1の傾斜先端部を備え得る。第2のモールドコアは、第2の傾斜先端部を備え得る。第1の先端部および第2の先端部は、試薬容器の下方部分の底壁の傾斜部分を形成するように構成されている。
【0043】
第1のモールドコアおよび第2のモールドコアは、実質的に楔形であってよい。
第2のモールドコアは、第3のモールドコアに面する第2の突出部を備え得る。第2の突出部は、第1のキャビティ部分がモールドキャビティの底部分から離間するよう、第3のモールドコアに接触するように構成され得る。
【0044】
器具は、ポリプロピレンまたはポリエチレンなどのプラスチック材料をキャビティに注入するように構成され得る。
第1のキャビティ部分は、試薬容器の2つの向かい合った側壁を接続する第1の接続壁の形状を定めることができる。モールドは、第5のモールドコア、第6のモールドコア、および第7のモールドコアをさらに備えることができる。第6のモールドコアおよび第7のモールドコアは、試薬容器の2つの向かい合った側壁を接続する第2の接続壁の形状を定める第3のキャビティ部分を形成することができる。第1および第3のキャビティ部分は、第1および第2の接続壁が、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成可能であり、かつ底壁から離間するよう形成可能となるように、形成され得る。第6のモールドコアは、試薬容器の下方部分がモールドから離型可能となるように、第5のモールドコアおよび/または第7のモールドコアに対して移動可能であってよい。
【0045】
第1および第3のキャビティ部分は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1の距離だけ前壁または後壁からそれぞれが離間するよう、第1および第2の接続壁を形成するように構成され得る。
【0046】
第5のモールドコアは、第1のモールドコアに対して逆に成形および配列され得る。第6のモールドコアは、第2のモールドコアに対して逆に成形および配列され得る。第7のモールドコアは、第3のモールドコアに対して逆に成形および配列され得る。したがって、2つの鏡像のモールドコア群によって、2つの接続壁が、射出成型により下方部分内部でモノリシックに形成され得る。
【0047】
本発明によると、分析機器のための試薬容器の下方部分を製造するための方法が開示される。下方部分は、底壁、前壁、後壁、2つの向かい合った側壁、および少なくとも1つの接続壁を備える。カバー、底壁、前壁、後壁、および2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの液体試薬を保管するための少なくとも1つの内部容積部を画定する。2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの内部容積部内に位置する少なくとも1つの接続壁によって、互いに少なくとも部分的に接続される。この方法は、以下の工程を、好ましくは記載された順序で、含む:
モールドを提供する工程であって、モールドは、モールドキャビティ、第1のモールドコア、第2のモールドコア、および第3のモールドコアを備え、モールドキャビティは、試薬容器の下方部分の形状を定めるように構成され、第2のモールドコアおよび第3のモールドコアは、試薬容器の下方部分の2つの向かい合った側壁を接続する少なくとも1つの接続壁の形状を定める第1のモールドキャビティ部分を形成する、工程、
プラスチック材料をモールドキャビティに注入する工程であって、少なくとも1つの接続壁は、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成され、底壁から離間している、工程、および、 試薬容器の下方部分をモールドから離型する工程であって、第2のモールドは、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアに対して移動される、工程。
【0048】
第2のモールドコアは、第3のモールドコアから離れるように移動され得る。
試薬容器の下方部分は、第1のモールドコア、第2のモールドコア、および第3のモールドコアを下方部分から第1の方向に移動させることによって、モールドから離型され得る。第2のモールドコアは、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアが下方部分の少なくとも一部で第1の方向に移動された後で、移動される。第2のモールドコアは、第1の方向に移動されるように、第1の方向とは異なる第2の方向に移動される。
【0049】
第2の方向は、45°〜90°の角度αで第1の方向に対して傾斜され得る。
第1の方向は、キャビティの底部モールド部分に垂直であってよい。
第2のモールドコアは、第1のモールドコア上で少なくとも部分的に誘導され得る。
【0050】
モールドは第4のモールドコアを備え得る。第1のモールドコアおよび第4のモールドコアは、内部容積部を第1の内部容積部分と第2の内部容積部分とに分ける分割壁の形状を定める第2のキャビティ部分を形成する。分割壁は、下方部分と共にモノリシックに形成され得る。
【0051】
少なくとも1つの接続壁は、底壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分が、前壁および/または後壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分より大きくなり得るように、形成され得る。
【0052】
カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、2つの向かい合った側壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分より大きくてよい。
少なくとも1つの接続壁は、接続壁が、2つの向かい合った側壁に実質的に平行かつ底壁に実質的に垂直な方向に延びるように、形成され得る。
【0053】
少なくとも1つの接続壁は、2.0mm〜30.0mm、好ましくは3mm〜20mm、さらに好ましくは4mm〜10mmの距離だけ底壁から離間するように形成され得る。
少なくとも1つの接続壁は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1〜2分の1の距離だけ前壁または後壁から離間するように、形成され得る。
【0054】
カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、カバーと底壁との間の距離の50%〜99%、好ましくは75%〜99%であってよい。
少なくとも1つの接続壁は、まず、0.5mm〜2.0mm、好ましくは1.0mm〜2.0mmの厚さを備えるように、形成され得る。少なくとも1つの接続壁は、少なくとも2つの向かい合った側壁の上端部を越えるように形成され得る。
【0055】
プラスチック材料は、ポリプロピレンまたはポリエチレンであってよい。
第1のモールドキャビティは、第1の接続壁の形状を定めることができる。モールドは、第5のモールドコア、第6のモールドコア、および第7のモールドコアをさらに備える。第6のモールドコアおよび第7のモールドコアは、2つの向かい合った側壁を接続する第2の接続壁の形状を定める第3のキャビティ部分を形成し得る。方法は、プラスチック材料をモールドキャビティに注入する工程であって、第1および第3のキャビティ部分は、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成され、底壁から離間するように形成される、工程と、試薬容器の下方部分をモールドから離型する工程と、をさらに含み得る。第6のモールドコアは、試薬容器の下方部分がモールドから離型可能となるように、第5のモールドコアおよび/または第7のモールドコアに対して移動され得る。
【0056】
本発明によると、前述したような方法に従って製造された下方部分を有する試薬容器を備える分析システムが開示される。
本発明の発見をまとめると、以下の実施形態が好ましい:
実施形態1:分析機器のための試薬容器であって、試薬容器は、液体試薬を保管するように構成され、カバーおよび下方部分を備え、下方部分は、底壁、前壁、後壁、2つの向かい合った側壁、および少なくとも1つの接続壁を備え、カバー、底壁、前壁、後壁、および2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの液体試薬を保管するための少なくとも1つの内部容積部を画定し、2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの内部容積部内に位置する少なくとも1つの接続壁によって、互いに少なくとも部分的に接続され、接続壁は、底壁から離間し、接続壁および少なくとも2つの向かい合った側壁は、射出成型され、モノリシックに形成される、試薬容器。
【0057】
実施形態2:少なくとも1つの接続壁は、カバーおよび/または底壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分が、前壁および/または後壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分より大きくなるように、向けられる、実施形態1に記載の試薬容器。
【0058】
実施形態3:カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、2つの向かい合った側壁に垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分より大きい、実施形態1または2に記載の試薬容器。
【0059】
実施形態4:少なくとも1つの接続壁は、少なくとも1つの接続壁が、前壁および/または後壁に実質的に平行かつカバーおよび/または底壁に実質的に垂直な方向に延びるように、向けられる、実施形態1から3のいずれかに記載の試薬容器。
【0060】
実施形態5:少なくとも1つの接続壁は、2.0mm〜30.0mm、好ましくは3.0mm〜20.0mm、さらに好ましくは4mm〜10mmの距離だけ底壁から離間している、実施形態1から4のいずれかに記載の試薬容器。
【0061】
実施形態6:少なくとも1つの接続壁は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1〜2分の1の距離だけ前壁または後壁から離間している、実施形態1から5のいずれかに記載の試薬容器。
【0062】
実施形態7:カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、カバーと底壁との間の距離の50%〜99%、好ましくは75%〜99%である、実施形態1から6のいずれかに記載の試薬容器。
【0063】
実施形態8:少なくとも1つの接続壁は、0.5mm〜2.5mm、好ましくは0.7mm〜1.5mmの厚さを備える、実施形態1から7のいずれかに記載の試薬容器。
実施形態9:カバーは、下方部分に溶接され、好ましくは前壁、後壁、および2つの向かい合った側壁のそれぞれに溶接される、実施形態1から8のいずれかに記載の試薬容器。
【0064】
実施形態10:少なくとも1つの接続壁は、少なくとも2つの向かい合った側壁の上端部を越える、実施形態1から9のいずれかに記載の試薬容器。
実施形態11:少なくとも1つの接続壁は、カバーから離間している、実施形態10に記載の試薬容器。
【0065】
実施形態12:試薬容器は、プラスチック、具体的にはポリプロピレンまたはポリエチレンで作られる、実施形態1から11のいずれかに記載の試薬容器。
実施形態13:下方部分は、射出成型された構成要素である、実施形態1から12のいずれかに記載の試薬容器。
【0066】
実施形態14:下方部分は、少なくとも1つの内部容積部内に位置し、底壁から離間し、かつ側壁を接続する、2つの接続壁を備え、2つの接続壁および少なくとも2つの向かい合った側壁は、射出成型され、モノリシックに形成される、実施形態1から13のいずれかに記載の試薬容器。
【0067】
実施形態15:2つの接続壁はそれぞれ、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1の距離だけ前壁または後壁から離間している、実施形態1から14のいずれかに記載の試薬容器。
【0068】
実施形態16:2つの接続壁は、同一距離または異なる距離だけ底壁から離間している、実施形態1から15のいずれかに記載の試薬容器。
実施形態17:分析機器のための試薬容器の下方部分を製造するための器具であって、下方部分は、底壁、前壁、後壁、2つの向かい合った側壁、および少なくとも1つの接続壁を備え、器具はモールドを備え、モールドは、モールドキャビティ、第1のモールドコア、第2のモールドコア、および第3のモールドコアを備え、モールドキャビティは、試薬容器の下方部分の形状を定めるように構成され、第2のモールドコアおよび第3のモールドコアは、試薬容器の2つの向かい合った側壁を接続する少なくとも1つの接続壁の形状を定める第1のキャビティ部分を形成し、第1のキャビティ部分は、少なくとも接続壁が、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成可能であり、かつ底壁から離間するよう形成可能となるように、形成され、第2のモールドコアは、試薬容器の下方部分がモールドから離型可能となるように、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアに対して移動可能である、器具。
【0069】
実施形態18:第2のモールドコアは、第3のモールドコアから離れるように移動可能である、実施形態17に記載の器具。
実施形態19:第2のモールドコアおよび第3のモールドコアは、試薬容器の下方部分をモールドから離型するために下方部分から第1の方向に移動可能であり、第2のモールドコアは、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアが下方部分から第1の方向に少なくとも部分的に移動した後で、移動可能である、実施形態17または18に記載の器具。
【0070】
実施形態20:第2のモールドコアは、第1の方向に移動可能となる前に、第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能である、実施形態19に記載の器具。
実施形態21:第2の方向は、45°〜90°の角度αで第1の方向に対して傾斜している、実施形態20に記載の器具。
【0071】
実施形態22:第1の方向は、モールドキャビティの底部分に垂直である、実施形態20または21に記載の器具。
実施形態23:第1のモールドコアは、第2のモールドコアを誘導するように構成される、実施形態17から22のいずれかに記載の器具。
【0072】
実施形態24:第1のモールドコアは、第1の傾斜面を備え、第2のモールドコアは、第2の傾斜面を備え、第1のモールドコアおよび第2のモールドコアは、第1の傾斜面および第2の傾斜面に沿って互いに対して移動可能である、実施形態23に記載の器具。
【0073】
実施形態25:モールドは、第4のモールドコアを備え、第1のモールドコアおよび第4のモールドコアは、下方部分の内部容積部を第1の内部容積部分と第2の内部容積部分とに分ける分割壁の形状を定める第2のキャビティ部分を形成する、実施形態17から24のいずれかに記載の器具。
【0074】
実施形態26:第1のキャビティ部分は、モールドキャビティの底部分に実質的に垂直な方向に延びる、実施形態17から25のいずれかに記載の器具。
実施形態27:第1のキャビティ部分は、モールドキャビティの2つの向かい合った側面部分に実質的に垂直かつ底部分に実質的に垂直な方向に延びる、実施形態26に記載の器具。
【0075】
実施形態28:第1のキャビティ部分は、2.0mm〜30.0mm、好ましくは3.0mm〜20.0mm、さらに好ましくは4mm〜10mmの距離だけ底壁から離間するよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成される、実施形態17から27のいずれかに記載の器具。
【0076】
実施形態29:第1のキャビティ部分は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1〜2分の1の距離だけ前壁または後壁から離間するよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成される、実施形態17から28のいずれかに記載の器具。
【0077】
実施形態30:第1のキャビティ部分は、2つの向かい合った側壁の高さの50%〜99%、好ましくは75%〜99%に延びるよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成される、実施形態17から29のいずれかに記載の器具。
【0078】
実施形態31:第1のキャビティ部分は、0.5mm〜2.5mm、好ましくは1.0mm〜2.0mmの厚さを備えるよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成される、実施形態17から30のいずれかに記載の器具。
【0079】
実施形態32:第1のキャビティ部分は、少なくとも2つの向かい合った側壁の上端部を越えるよう、少なくとも1つの接続壁を形成するように構成される、実施形態17から31のいずれかに記載の器具。
【0080】
実施形態33:第1のモールドコアおよび第2のモールドコアは、第3のモールドコアと第4のモールドコアとの間に配される、実施形態25に記載の器具。
実施形態34:第1のモールドコアは、凹部を備え、第2のモールドコアは、第1の突出部を備え、第1の突出部は、第1のモールドコアに対して移動する際に第2のモールドコアを誘導するように、凹部と係合可能である、実施形態24から33のいずれかに記載の器具。
【0081】
実施形態35:凹部は、第1の傾斜面に隣接して配され、第1の突出部は、第2の傾斜面に隣接して配される、実施形態34に記載の器具。
実施形態36:凹部は、第1の傾斜面の長さ全体に沿って延び、第1の突出部は、第2の傾斜面の長さ全体に沿って延びる、実施形態34または35に記載の器具。
【0082】
実施形態37:第1のモールドコアは、第1の傾斜先端部を備え、第2のモールドコアは、第2の傾斜先端部を備え、第1の傾斜先端部および第2の傾斜先端部は、試薬容器の下方部分の底壁の傾斜部分を形成するように構成される、実施形態17から36のいずれかに記載の器具。
【0083】
実施形態38:第1のモールドコアおよび第2のモールドコアは、実質的に楔形である、実施形態17から37のいずれかに記載の器具。
実施形態39:第2のモールドコアは、第3のモールドコアに面する第2の突出部を備え、第2の突出部は、第1のキャビティ部分がモールドキャビティの底部分から離間するよう、第3のモールドコアに接触するように構成される、実施形態17から38のいずれかに記載の器具。
【0084】
実施形態40:第1のキャビティ部分は、2つの向かい合った側壁を接続する第1の接続壁の形状を定め、モールドは、第5のモールドコア、第6のモールドコア、および第7のモールドコアをさらに備え、第6のモールドコアおよび第7のモールドコアは、試薬容器の2つの向かい合った側壁を接続する第2の接続壁の形状を定める第3のキャビティ部分を形成し、第1および第3のキャビティ部分は、第1および第2の接続壁が、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成可能であり、かつ底壁から離間するよう形成可能となるように、形成され、第6のモールドコアは、試薬容器の下方部分がモールドから離型可能となるように、第5のモールドコアおよび/または第7のモールドコアに対して移動可能である、実施形態17から39のいずれかに記載の器具。
【0085】
実施形態41:第1および第3のキャビティ部分は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1の距離だけ前壁または後壁からそれぞれが離間するよう、第1および第2の接続壁を形成するように構成される、実施形態40に記載の器具。
【0086】
実施形態42:器具は、プラスチック材料をキャビティに注入するように構成される、実施形態17から41のいずれかに記載の器具。
実施形態43:分析機器のための試薬容器の下方部分を製造するための方法であって、下方部分は、底壁、前壁、後壁、2つの向かい合った側壁、および少なくとも1つの接続壁を備え、カバー、底壁、前壁、後壁、および2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの液体試薬を保管するための少なくとも1つの内部容積部を画定し、2つの向かい合った側壁は、少なくとも1つの内部容積部内に位置する少なくとも1つの接続壁によって、互いに少なくとも部分的に接続され、前記方法は、
モールドを提供する工程であって、モールドは、モールドキャビティ、第1のモールドコア、第2のモールドコア、および第3のモールドコアを備え、モールドキャビティは、試薬容器の下方部分の形状を定めるように構成され、第2のモールドコアおよび第3のモールドコアは、試薬容器の下方部分の2つの向かい合った側壁を接続する少なくとも1つの接続壁の形状を定める第1のモールドキャビティ部分を形成する、工程と、
プラスチック材料をモールドキャビティに注入する工程であって、少なくとも1つの接続壁は、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成され、底壁から離間するように形成される、工程と、
試薬容器の下方部分をモールドから離型する工程であって、第2のモールドコアは、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアに対して移動される、工程と、
を含む、方法。
【0087】
実施形態44:第2のモールドコアは、第3のコア部分から離れるように移動される、実施形態43に記載の方法。
実施形態45:試薬容器の下方部分は、第1のモールドコア、第2のモールドコア、および第3のモールドコアを下方部分から第1の方向に移動させることによって、モールドから離型され、第2のモールドコアは、第1のモールドコアおよび/または第3のモールドコアが少なくとも部分的に下方部分から第1の方向に移動された後で、移動される、実施形態43または44に記載の方法。
【0088】
実施形態46:第2のモールドコアは、第1の方向に移動される前に、第1の方向とは異なる第2の方向に移動される、実施形態45に記載の方法。
実施形態47:第2の方向は、45°〜90°の角度αで第1の方向に対して傾斜している、実施形態46に記載の方法。
【0089】
実施形態48:第1の方向は、モールドキャビティの底部分に垂直である、実施形態43から47のいずれかに記載の方法。
実施形態49:第2のモールドコアは、第1のモールドコア上で少なくとも部分的に誘導される、実施形態43から48のいずれかに記載の方法。
【0090】
実施形態50:モールドは第4のモールドコアを備え、第1のモールドコアおよび第4のモールドコアは、内部容積部を第1の内部容積部分と第2の内部容積部分とに分ける分割壁の形状を定める第2のキャビティ部分を形成し、分割壁は、下方部分と共にモノリシックに形成される、実施形態43から49のいずれかに記載の方法。
【0091】
実施形態51:少なくとも1つの接続壁は、底壁に垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分が、前壁および/または後壁に垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分より大きくなるように、形成される、実施形態43から50のいずれかに記載の方法。
【0092】
実施形態52:カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、2つの向かい合った側壁に垂直な方向における接続壁の伸張部分より大きい、実施形態43から51のいずれかに記載の方法。
【0093】
実施形態53:少なくとも1つの接続壁は、少なくとも1つの接続壁が、前壁および/または後壁に実質的に平行かつ底壁に実質的に垂直な方向に延びるように、形成される、実施形態43から52のいずれかに記載の方法。
【0094】
実施形態54:少なくとも1つの接続壁は、2.0mm〜30.0mm、好ましくは3.0mm〜20.0mm、さらに好ましくは4.0mm〜10.0mmの距離だけ底壁から離間するように形成される、実施形態43から53のいずれかに記載の方法。
【0095】
実施形態55:少なくとも1つの接続壁は、前壁と後壁との間の距離の実質的に3分の1〜2分の1の距離だけ前壁または後壁から離間するように形成される、実施形態43から54のいずれかに記載の方法。
【0096】
実施形態56:カバーに垂直な方向における少なくとも1つの接続壁の伸張部分は、カバーと底壁との間の距離の50%〜99%、好ましくは75%〜99%である、実施形態43から55のいずれかに記載の方法。
【0097】
実施形態57:少なくとも1つの接続壁は、0.5mm〜2.5mm、好ましくは0.7mm〜1.5mmの厚さを備えるように、形成される、実施形態43から56のいずれかに記載の方法。
【0098】
実施形態58:少なくとも1つの接続壁は、少なくとも2つの向かい合った側壁の上端部を越えるように形成される、実施形態43から57のいずれかに記載の方法。
実施形態59:第1のモールドキャビティは、第1の接続壁の形状を定め、モールドは、第5のモールドコア、第6のモールドコア、および第7のモールドコアをさらに備え、第6のモールドコアおよび第7のモールドコアは、2つの向かい合った側壁を接続する第2の接続壁の形状を定める第3のキャビティ部分を形成し、方法は、プラスチック材料をモールドキャビティに注入する工程であって、第1および第2の接続壁キャビティ部分は、射出成型によって2つの向かい合った側壁と共にモノリシックに形成され、底壁から離間するように形成される、工程と、試薬容器の下方部分をモールドから離型する工程と、をさらに含み、第6のモールドコアは、試薬容器の下方部分がモールドから離型可能となるように、第5のモールドコアおよび/または第7のモールドコアに対して移動される、実施形態43から58のいずれかに記載の方法。
【0099】
実施形態60:プラスチック材料は、ポリプロピレンまたはポリエチレンである、実施形態43から59のいずれかに記載の方法。
実施形態61:実施形態43から60のいずれかに記載の方法に従って製造された下方部分を有する試薬容器を備える分析システム。
【0100】
本発明のさらなる随意的な特徴部および実施形態は、好ましくは従属請求項と併せて、以下の好適な実施形態の説明でさらに詳細に開示される。ここでは、それぞれの随意的な特徴部は、当業者には認識されるように、単独に、また、あらゆる任意の実行できる組み合わせで、実現され得る。本発明の範囲(the scope of the invention)は、好適な実施形態によって制限されるものではない。実施形態は、図面に概略的に描かれている。ここでは、これらの図面中の同一の参照符号は、同一の、または機能的に同等の要素を指す。