(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
更に、前記不適合ピクセルが前記不適合ピクセルリストに追加された回数が所定の閾値よりも多いと決定することに応答して、前記不適合ピクセルを恒久的にマスキングするステップを含む、請求項6に記載の方法。
更に、前記不適合ピクセルに隣接する複数のピクセルからのデータに基づいて、画像データ内の前記不適合ピクセルに関連する画像データを置換するステップを含む、請求項1に記載の方法。
更に、前記不適合ピクセルが前記不適合ピクセルリストに追加された回数が所定の閾値よりも多いとの決定に応答して、前記不適合ピクセルを恒久的にマスキングすることを含む、請求項14に記載の情報処理装置。
更に、前記不適合ピクセルに隣接する複数のピクセルからのデータに基づいて、画像データ内の前記不適合ピクセルに関連する画像データを置換することを含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書の図面において一般的に説明および図示される実施形態の構成要素は、説明される例示的な実施形態に加えて、多種多様な異なる構成で配置および設計され得ることが容易に理解されよう。従って、図面に示される例示的な実施形態の以下のより詳細な説明は、主張されるように実施形態の範囲を限定することを意図するものではなく、単に例示的な実施形態を代表するものである。
【0010】
本明細書全体を通して「一実施形態」または「実施形態」(等)への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書全体を通して様々な箇所における「一実施形態では」または「実施形態では」等の語句の出現は、必ずしも全て同じ実施形態を指しているわけではない。
【0011】
更に、説明される特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。以下の説明では、実施形態を完全に理解するために、多数の特定の詳細が提供されている。しかしながら、当業者であれば、様々な実施形態が1つ以上の特定の詳細なしに、または他の方法、構成要素、材料等を用いて実施可能であることを認識するであろう。他の例では、不明化を避けるために、周知の構造、材料、または操作は詳細に図示または説明されていない。
【0012】
撮像装置のユーザは、しばしば高空間分解能および高エネルギー分解能の画像出力を望んでいる。例えば、高空間分解能および高エネルギー分解能を持つ医療画像では、医師を患者の体内の対象位置に誘導することにより、患者のケアに影響を与える場合がある。多くの撮像装置は、画像を正確に取得するために、撮像される放出タイプに敏感なカメラを使用する。画像を取得するために、カメラ画像は離散領域またはピクセルに分割され、この場合、各ピクセルは、取得された画像内の位置と強度との両方を表し得る。
【0013】
あらゆるデバイスと同様に、誤動作または不適合ピクセル(画素)の可能性が存在する。不適合ピクセルまたは複数のピクセルは、ソースの実際の画像を不適切に表す。この一例として、画像を取得し、その画像に「デッド」ピクセルまたは機能しないピクセルを含む民生用デジタルカメラが挙げられる。「デッド」ピクセルは、写真家の画像内で、黒色、灰色、元の視野では表されない色調等の、画像内のピクセルまたはスポットとして表され得る。これは、イメージプロセッサがピクセルによって覆われた画像部分を正確に表すことができるように、デッドピクセルがイメージプロセッサに信号を提供しないからである。医療現場または保安現場では、これらの不適合、デッド、またはオーバーアクティブピクセルは、ピクセルが実際に撮像されているものの正確な表現を提供しない故に、好ましい結果をもたらす時間、リソース、セキュリティ、および/または患者ケアの損失を表す。本開示では、不適合ピクセルは、デッドピクセル、応答しないピクセル、オーバーアクティブピクセル、ホットピクセル、または撮像システムに必要な性能パラメータに適合しないピクセルを指し得る。
【0014】
現在、不適合ピクセルからの通信を防止するために、人間のオペレータが不適合ピクセルを識別し、不適合ピクセルからの通信が受信されないようにデバイスをプログラムしなければならない。例えば、不適合ピクセルの位置を診断し、不適合ピクセルからの通信を無視するようにデバイスをプログラムするために、サービス技術者を撮像装置の場所まで呼び出すかもしれない。オーバーアクティブまたは「ホット」な不適合ピクセルは、短期間内に多過ぎる通信を提供する。これら全ての通信は、不正確な画像をもたらす可能性があり、例えば、複数のオーバーアクティブピクセルに起因して、画像が患者内に対象となる場所を多く有するように見せる可能性がある。あるいは、オーバーアクティブピクセルが撮像装置の局所領域からの通信を支配し、従って、他の局所ピクセルが適切に通信することを効果的に抑制する場合がある。技術者を呼び出して不適合ピクセルを修正すると、時間と費用がかかるだけでなく、撮像装置が撮像のために使用されなくなり、これは予約のキャンセル、再撮影が必要な不正確な画像等が生じる結果となり得る。
【0015】
従って、一実施形態は、不適合ピクセルを自動的に識別し、撮像装置内の少なくとも1つの不適合ピクセルからの後続の通信イベントをマスキングするシステムおよび方法を提供する。撮像システムは、撮像装置のピクセルに関連する複数の通信イベントを受信してもよく、各通信イベントは、粒子または光子と撮像装置のピクセルとの間の相互作用に対応してもよい。通信イベントは、トリガーイベントまたは単にトリガーとも呼ばれ得る。ピクセルが不適合ピクセルであるか否かを決定するための一手法が、通信イベントに関連する頻度を識別する一実施形態によって提供される。一実施形態は、所定の時間間隔内に発生する通信イベントの数を判定し、所定の時間間隔内に発生する通信イベント間の時間間隔を判定することにより、頻度を識別し得る。一実施形態では、システムおよび方法は、特定された頻度から、ピクセルが不適合ピクセルを含むか否かを判断してもよい。一実施形態では、ピクセルが不適合ピクセルを含む場合、不適合ピクセルからの後続の通信イベントをマスキングすることができる。
【0016】
図示された例示的な実施形態は、図面を参照することにより最もよく理解されるであろう。以下の説明は、単なる例示として意図されており、単に特定の例示的な実施形態を示している。
【0017】
自動化された不適合ピクセルのマスキングの一実施形態は、ピクセル化した光学写真カメラおよびピクセル化画像のディスプレイを遍在的に含むスマートフォンやタブレット等に適用される。様々な他の回路、電気回路またはコンポーネントが情報処理装置において利用され得る一方、スマートフォンおよび/またはタブレット回路100に関して、
図1に示される例は、例えばタブレットまたは他のモバイル・コンピューティング・プラットフォームで見られるシステムオンチップ設計を含む。ソフトウェアおよびプロセッサは、シングルチップ110に結合される。プロセッサは、当技術分野で周知のように、内部演算装置、レジスタ、キャッシュメモリ、バス、I/Oポート等を含む。内部バス等は異なるベンダーに依存するが、基本的に全ての周辺機器(120)はシングルチップ110に取り付けられ得る。回路100は、プロセッサ、メモリ制御、およびI/Oコントローラハブを全てシングルチップ110に結合する。また、このタイプのシステム100は、通常、SATAまたはPCIまたはLPCを使用しない。例えば、共通のインタフェースには、SDIOおよびI2Cが含まれる。
【0018】
例えば、電源(図示せず)への接続によって充電され得る、充電式バッテリ140を介して供給される電力を管理する電力管理チップ130、例えば、バッテリ管理ユニット(BMU)がある。少なくとも1つの設計において、110等のシングルチップを使用して、BIOSのような機能およびDRAMメモリを提供する。
【0019】
システム100は、通常、通信ネットワークおよび無線インターネット装置、例えばアクセスポイント等の様々なネットワークに接続するためのWWANトランシーバ150およびWLANトランシーバ160のうちの1つ以上を含む。更に、例えばカメラ等の画像センサ等のデバイス120が一般的に含まれる。システム100は、多くの場合、データ入力および表示/レンダリングのためのタッチスクリーン170を含む。システム100は、典型的に、例えばフラッシュメモリ180およびSDRAM190等の様々な記憶装置も含む。本明細書で説明されるコンポーネントは、撮像装置での使用に適合されてもよい。
【0020】
図2は、別の例示的な情報処理装置回路、電気回路またはコンポーネントのブロック図を示している。
図2に示される例は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはそのようなデバイスが遍在的に含むピクセル化されたデジタルカメラの自動化された不適合ピクセルのマスキングを具現化し得る他のデバイス等のコンピューティングシステムに対応し得る。本明細書の説明から明白であるように、実施形態は、
図2に示される例の他の特徴または一部の特徴のみを含んでもよい。
【0021】
図2の例は、製造業者(例えば、INTEL、AMD、ARM等)に応じて異なり得るアーキテクチャを備えた、いわゆるチップセット210(集積回路群、または協働するチップ、チップセット(複数))を含む。INTELは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationの登録商標である。AMDは、米国およびその他の国におけるAdvanced Micro Devices,Inc.の登録商標である。ARMは、米国およびその他の国におけるARM Holdings picの未登録商標である。チップセット210のアーキテクチャは、コアおよびメモリコントロールグループ220と、DMI(direct management interface)242またはリンクコントローラ244を介して情報(例えば、データ、信号、コマンド等)を交換するI/Oコントローラハブ250とを含む。
図2では、DMI242はチップ間インタフェース(「ノースブリッジ」と「サウスブリッジ」との間のリンクであると呼ばれる場合もある)である。コアおよびメモリコントロールグループ220は、1つ以上のプロセッサ222(例えば、シングルまたはマルチコア)と、フロントサイドバス(FSB)224を介して情報を交換するメモリコントローラハブ226とを含み、グループ220のコンポーネントは、従来の「ノースブリッジ」スタイルのアーキテクチャに取って代わるチップに統合可能であることに留意されたい。当技術分野で周知のように、1つ以上のプロセッサ222は、内部演算装置、レジスタ、キャッシュメモリ、バス、I/Oポート等を備える。
【0022】
図2において、メモリコントローラハブ226は、(例えば、「システムメモリ」または「メモリ」とも呼ばれ得るRAMのタイプのサポートを提供するため)メモリ240とインタフェースする。メモリコントローラハブ226は、更に、ディスプレイデバイス292(例えば、CRT、フラットパネル、タッチスクリーン等)用の低電圧差動信号(LVDS)インタフェース232を含む。ブロック238は、LVDSインタフェース232(例えば、シリアルデジタルビデオ、HDMI/DVI、ディスプレイポート)を介してサポートされ得るいくつかの技術を含む。メモリコントローラハブ226は、ディスクリートグラフィックス236をサポートし得るPCIエクスプレスインタフェース(PCI-E)234も含む。
【0023】
図2において、I/Oハブコントローラ250は、SATAインタフェース251(例えば、HDD、SDD等、280用)、PCI−Eインタフェース252(例えば、無線接続282用)、USBインタフェース253(例えば、デジタイザ、キーボード、マウス、カメラ、電話、マイク、ストレージ、その他の接続デバイス等のデバイス284)、ネットワークインタフェース254(例えば、LAN)、GPIOインタフェース255、LPCインタフェース270(ASIC271、TPM272、スーパーI/O273、ファームウェアハブ274、BIOSサポート275、並びに、ROM277、フラッシュ278、およびNVRAM279等の多様なタイプのメモリ276)、電源管理インタフェース261、クロックジェネレータインタフェース262、オーディオインタフェース263(例えば、スピーカー294用)、TCOインタフェース264、システムマネジメントバスインタフェース265、およびBIOS268およびブートコード290を含み得るSPIフラッシュ266を含む。I/Oハブコントローラ250は、ギガビットイーサネットサポートを含み得る。
【0024】
システムは、電源投入時に、SPIフラッシュ266内に格納されているように、BIOS268のブートコード290を実行するように構成されてもよく、その後、(例えば、システムメモリ240に格納されている)1つ以上のオペレーティングシステムおよびアプリケーションソフトウェアの制御下でデータを処理する。オペレーティングシステムは、様々な場所のいずれかに格納され、例えば、BIOS268の命令に従ってアクセスされ得る。本明細書で説明されるように、デバイスは、
図2のシステムに示されるよりも少ないまたは多い特徴を含み得る。
【0025】
例えば
図1または
図2に概説される情報処理装置回路をタブレット、スマートフォン、パーソナルコンピュータデバイス等のデバイス、および/または本明細書に記載のシステムにおいてまたはシステムとともにユーザが使用し得る電子デバイスにおいて使用することができる。例えば、
図1に概説される回路は、タブレットまたはスマートフォンの実施形態で実装され得るが、
図2に概説される回路は、パーソナルコンピュータの実施形態で実装され得る。
【0026】
次に、
図3を参照すると、撮像システムの例示的な一実施形態が示されている。一実施形態は、撮像される患者用のベッドを有しており、ベッドは移動可能であり、ガントリ302に配置されてもよい。ガントリは、患者をガントリに挿入することができるように開口部を有してもよい。ガントリ内に患者を配置することにより、患者の身体の対象領域を放出源と受信デバイスとの間に配置することができる。別の実施形態では、撮像手順の前または最中に患者に放出源を注入することができ、その場合、2つ以上の受信デバイス301および302が存在し得る。ガントリは移動可能または回転可能であってもよい。例えば、ガントリおよび関連する放出および受信機器は、患者の周りを360度回転させることができる。ガントリの他の動きも考えられる。ガントリの動きは、手順の撮像ニーズに応じて、滑らかな動き、段階的、繰り返し、またはガントリが静止位置にある場合がある。医療画像は例示的な実施形態であり、他の実施形態も開示されている。
【0027】
一実施形態では、撮像装置は、保安検査のための場所に設置され得る。例えば、デバイスは空港の保安検査場又は手荷物検査場所等にあり得る。一実施形態では、撮像装置は、恒久的に固定されている、可動式である、または完全に携帯可能であってもよい。例えば、撮像装置は、ファーストレスポンダー、セキュリティ、または評価チームが使用するためのハンドヘルドデバイスであってもよい。保安現場以外の用途も考えられ、開示されている。当業者によって理解されるべきであるように、医療画像および保安検査は両方とも単なる例示である。本明細書に記載される技術の他の可能な用途も可能であり、考えられる。
【0028】
一実施形態では、受信機器は、放射線粒子または光子に敏感なセンサを含むことができる。受信機器は、受信機器に配置されたセンサのアレイで通信イベントを記録することができる。アレイ内の各センサは、最終画像のピクセルとして表され得る。画像化の過程で誤動作が発生し、結果的に、画像の作成や分析に使用される適切な通信イベントを撮像かつ送信しない可能性のある不適合ピクセルが発生する場合がある。一実施形態では、1つ以上の不適合ピクセルをマスキングして、1つ以上の不適合ピクセルからの情報の使用を防ぐことができる。一実施形態は、1つ以上の不適合ピクセルをマスキングすることにより、誤ったデータを含まない撮像を可能にする。医療現場では、これにより、医療従事者は手順を中断することなくより良好な画像化を達成することができ、結果的に、治療計画が改善され、医療費を削減し得る。例えば、サービス技術者がデバイスに物理的にアクセスして不適合ピクセルを手動でマスキングすることを要求するのではなく、本明細書に記載されるシステムは、不適合ピクセルを認識し、人間の介入なしにピクセルをマスキングするステップを自動的に実行する。
【0029】
図4は、不適合ピクセルを自動的に識別し、不適合ピクセルをマスキングするための技術を示している。一実施形態では、撮像装置は、401にて撮像装置のピクセルに関連する複数の通信イベントを受信することができる。上述したように、撮像装置の一実施形態は、医療現場、保安検査、製造、または撮像装置を利用可能な任意の用途であり得る。例えば、撮像装置は、(粒子または光子からなる)放射線物質が患者の身体を透過するか、または患者の体内に注入される放射線撮像装置であり得る。別の例には、セキュリティ目的で放射線またはその他の対象物質をスキャンするために使用される空港または港のエントリーデバイスが含まれ得る。撮像装置の別の例は、環境条件および/または場所の安全性を決定するためにファーストレスポンダーによって使用されてもよい。他の用途も考えられ、開示されている。
【0030】
一実施形態では、ピクセル(画素)とは、撮像領域のサブセットのみであり得るイメージングハードウェア表面上の離散的配置を指す。1つ以上のピクセルからのデータまたは通信を使用して、1つ以上のピクセルからの複合体として画像を形成することができる。撮像装置は、ピクセルから通信イベントを検出するために多くの方法を利用し得る。例えば、民生用カメラでは、ピクセルはピクセルによって検出された可視光の波長を表す。別の例として、例えば、がん検診や放射線検出器等にて使用される放射線撮像装置は、ソースから放出され、かつ関連回路を備えたセンサによって測定可能な原子粒子または光子のタイプを使用して、検出された放射線粒子または光子の位置および強度(または計数密度)の両方を提供する。ピクセルからの通信イベントを使用することにより、ピクセルからの通信イベントの位置、強度、およびエネルギー、または波長に基づいて画像を作成することができる。換言すると、一実施形態は、撮像中にピクセルから送信された信号を使用して、信号内に含まれる情報に基づいて画像を作成することができる。複数のピクセルからデータを収集して、より大きな領域の画像を作成することができる。
【0031】
一実施形態では、方法およびシステムは、402にて通信イベントに関連する頻度を識別することができる。頻度の識別は、所定の時間間隔内の通信イベントの数の決定または識別を行うステップを含み得る。例えば、一実施形態は、事前に設定された時間間隔(例えば、5秒、0.5ミリ秒、10ミリ秒等)内にピクセルからいくつの通信イベントが受信されたかを決定し得る。一実施形態では、頻度の識別は、代替的に、連続する通信イベント間の時間間隔または通信イベント間の平均時間間隔を決定するステップを含み得る。一例として、一実施形態は、ピクセルが最後に通信イベントを提供してからどれほど経過したかを決定することができる。換言すると、頻度の決定は、ある時間間隔内に受信された通信イベントの数、または通信イベントがどれほど密集して発生したかを識別するステップを含み得る。密集した多くの通信イベントを提供するピクセルは、ホットピクセルまたはオーバーアクティブピクセルを示し得る。
【0032】
換言すると、一実施形態は、不適合ピクセルを決定するためのアルゴリズムを使用することができ、不適合ピクセルの識別は、少なくとも2つのパラメータ、例えば、上限および下限頻度に基づくことができる。ピクセルが一定時間内に特定の数の通信イベントを送信する場合、多すぎる(上限を超える)かまたは少なすぎる(下限を下回る)かを問わず、ピクセルは不適合と判断され得る。あるいは、通信イベントの頻度は、同じチャネルのトリガー間の時間間隔によって測定されてもよい。頻度が高すぎる(下限より時間間隔が短い)、または開示された閾値によって決定されるほど頻度が十分でない(上限より時間間隔が長い)通信イベントは、ピクセルを不適合としてラベル付けし得る。換言すると、ピクセルが通信を送信すると、例えば時間的スケールでイベントが記録され追跡される。続いて、システムは、記録された通信イベントを使用して、受信した通信イベントの数と、特定のピクセルからの通信イベントの受信頻度とを判断する。
【0033】
説明のために、ピクセルがミーティングの参加者に例えられた場合、頻度の1つの尺度として、所与の参加者がミーティング中に何回話すかを追跡し、別の尺度として、その参加者がミーティング中に最後に話してからの時間を追跡してもよい。
【0034】
通信イベントに関連する頻度に基づいて、システムは、403にてピクセルが不適合ピクセルであるか否かを決定することができる。ピクセルを不適合ピクセルとして識別するステップは、通信イベントの頻度が所定の閾値よりも多いことを識別するステップを含み得る。一実施形態では、ユーザ、ヘルスケア提供者、ファーストレスポンダー、セキュリティチームメンバー、技術者又はプログラマー等は、通信イベントの頻度について所定の閾値を設定してもよい。例えば、ユーザ等は、1分間に1000イベントとして閾値を設定することができる。より良好な最終画像またはデータを取得するために、イメージングセッション中に閾値を「オンザフライ」で調整することもできる。閾値は、動作中にシステムによって決定されてもよく、または動作中に動的に調整されてもよい。ピクセルが選択された閾値を超える通信イベントの頻度に達すると、システムはそのピクセルをオフにする、無視する、またはマスキングし得る。一実施形態では、閾値を下限として設定することもできる。例えば、頻度が設定された閾値を下回った場合にピクセルをマスキングすることができ、これはデッドピクセルであることを示している可能性がある。一実施形態では、上限および下限の両方を選択することにより、特定の範囲または設定された閾値の上限および下限のいずれかでピクセルをマスキングする可能性をもたらすことができる。一実施形態では、一ピクセルからの通信イベントの頻度をその近傍と比較することにより、局所的に閾値を決定することができる。
【0035】
一実施形態では、ピクセルが不適合ピクセルを含むか否かの決定は、ピクセルに関連するスコアを使用して判定されてもよい。例えば、各ピクセルは、ピクセルから受信した通信イベントに基づいて定期的に調整可能な関連スコアを有してもよい。ピクセルからの通信イベントが所定の閾値から外れた場合、スコアが増加する可能性がある。例えば、スコアの更新は、通信イベントの数が所定の時間間隔内の通信イベントの所定の閾値数よりも多い場合に、スコアを増加させるステップを含み得る。ピクセルからの通信イベントが所定の閾値内に収まる場合、スコアは減少するが、ゼロ未満の値にはならない。例えば、スコアの更新は、通信イベントの数が所定の時間間隔内の通信イベントの所定の数より少ない場合い、スコアを減少させるステップを含む。
【0036】
通信イベントがピクセルから受信されると、スコアは、閾値、範囲、または他の比較値に対する通信イベントの順守に基づいて動的に調整され得る。次いで、システムは、ピクセルに関連するスコアが所定の閾値に到達するまたは閾値を超えるときに、ピクセルを不適合ピクセルとして識別することができる。あるいは、ピクセルに関連するスコアが隣接するピクセルと比較して著しく異なる場合、例えば、ピクセルのスコアが隣接するピクセルに関連するスコアよりもはるかに大きい場合、ピクセルを不適合ピクセルとして識別し得る。このタイプのスコアリングモデルを使用することにより、マスキングされているピクセルが実際に不適合ピクセルであることを確実とするための手法が提供される。換言すると、通常の動作中、ピクセルが放射統計(Poisson)に従って正常に機能している場合でさえも、ピクセルは頻度閾値から外れた通信イベントを提供する場合がある。従って、スコアリング手法を使用することにより、これらの通常の統計イベントに備えることができる。
【0037】
一実施形態では、アルゴリズムは他のデータを使用して、ピクセルが不適合であるか否かを決定することができる。例えば、一実施形態は、イベント通信の頻度だけでなく、不適合かを決定するための基準として通信イベントの強度も使用することができる。熱データ、帯域幅又は接続性等の他のシステムパラメータも、ピクセルが不適合か否かを決定するために使用可能である。例えば、ピクセルに関連する要素が過熱し、熱閾値から外れて動作を開始する場合、ピクセルは不適合であり得る。別の例として、ピクセルがイベント通信により多くの帯域幅を使用する場合、ピクセルは不適合であると決定される可能性がある。このシステムおよび方法は、撮像装置によって収集されたあらゆるデータが不適合ピクセルの決定に役立ち得ることを想定している。
【0038】
403にて、システムによりピクセルが不適合ピクセルではない(従ってピクセルは適合している)と判断されると、システムは401にてピクセルから通信イベントを受信し続けることができる。換言すると、システムによりピクセルが閾値内にあると判断された場合、システムは画像化手順の過程でピクセルから情報を受信し続けることができる。適合ピクセルは、画像を生成するために、他の適合ピクセルとともにデータのストリームに通信イベントを提供し続けることができる。
【0039】
しかしながら、403にてピクセルが不適合ピクセルであると判定された場合、システムは404にてピクセルをマスキングすることができる。ピクセルのマスキングは、ピクセルからの通信を防ぐために様々な技術のうちの1つ以上を使用するステップを含むことができる。例えば、ピクセルをマスキングするための1つの手法に、ピクセル通信チャネルから受信した通信イベントをオフにする、または無視するステップを含むことができる。別の例として、ピクセルをマスキングするための1つの手法に、通信イベントを全く提供しないようにピクセルをオフにするステップを含み得る。更に別の技術は、ピクセルから受信したあらゆる通信イベントを無視するステップを含み得る。換言すると、通信イベントは受信されてもよいが、その後、画像の生成に使用する際には無視または破棄されてもよい。
【0040】
一実施形態では、ピクセルは、異なる期間にわたって、または恒久的にさえマスキングされてもよい。例えば、ピクセルが不適合ピクセルとして識別された場合、システムは、例えば、イメージングセッションの期間にわたり、システムのパワーサイクルまで、リセットイベントまで、技術者またはユーザがピクセルをマスキング解除するまで等、不適合ピクセルを非常に短期間マスキングすることもできる。ピクセルは恒久的にマスキングすることもできる。換言すると、ピクセルをマスキングし、パワーサイクルやシステムリセット等の場合でさえもマスキングし続けることができる。恒久的にマスキングされたピクセルをマスク解除する唯一の方法は、技術者または他のユーザが手動でピクセルを復元することである。
【0041】
不適合ピクセルに関して収集されたデータは、オンサイトおよびオフサイトの両方でリアルタイムに追跡されるか、またはシステム、ユーザ、技術者、または製造業者による後の分析のためにログに保存されてもよい。例えば、一実施形態では、不適合ピクセルを含むリストに不適合ピクセルを追加することができる。このリストは、ピクセルがいつ不適合になったか、ピクセルがどれほどの頻度で不適合になるか、画像化の間にピクセルが閾値の範囲からどれほど外れていたか、アレイ内に隣接する不適合ピクセルがどのように実行されたか等を、システムまたはユーザが判断することができる形式にすることができる。リストデータは、不適合ピクセルの履歴およびリアルタイムパフォーマンス、並びにアレイ内の他のピクセルのパフォーマンスを追跡するのに役立ち得る。例えば、特定のピクセルが、例えばリセット後に不適合であると頻繁に判断される場合、そのピクセルを問題のあるピクセルとして示すことができる。頻繁に不適合となるピクセルを、診断、キャリブレーション又は交換等のために識別することができる。
【0042】
更に、リストまたは他の追跡メカニズムを使用して、いつピクセルを恒久的にマスキングすべきかを決定することができる。例えば、ピクセルがリストに追加され続けると、システムはそのピクセルに問題があると判断し、ピクセルを恒久的にマスキングすることができる。ピクセルを恒久的にマスキングすべきとの判断は、リスト追加における閾値に依存してもよい。例えば、ピクセルがリストに3回より多く追加されると、システムはピクセルを恒久的にマスキングすべきであると判断し得る。別の例として、ピクセルが所定の期間内に所定の回数だけリストに追加された場合(例えば、過去2ヶ月で3回、最後の5回の撮像操作で4回、70%の時間等)、システムはピクセルを恒久的にマスキングすべきと判断し得る。恒久的なマスキングを決定するための値、閾値、または頻度は、デフォルト値であるか、ユーザが設定するか、動的に調整されてもよい。あるいは、ピクセルを恒久的にマスキングすべきか否かをシステムにより自動的に決定するのではなく、技術者または他のユーザがその決定を行ってもよい。
【0043】
一実施形態では、ピクセルが不適合であるか否かを決定するプロセスは、画像化中に発生し得る進行中のプロセスであり、ピクセルおよびピクセル通信イベントに関する履歴情報に基づいてもよい。ピクセルが不適合であるか否かの決定は、設定された時間に行われても、または継続的に行われてもよい。例えば、システムは、不適合ピクセルを連続的に、定期的に、画像化の開始時に、手順の終了時に、またはそれらの任意の組み合わせ、または他の時間に検出することができる。一実施形態では、不適合ピクセルの検出時間は、ユーザによって設定されるか、デフォルト値等であってもよい。更に、不適合ピクセルのマスキングは、設定された時間に、またはピクセルが不適合として識別されるたびに実施されてもよい。一実施形態では、マスキングは撮像装置自体にて行われてもよい。付加的または代替的に、マスキングは、撮像装置からデータ通信イベントを受信するデバイス、リモートロケーション、クラウドサーバ又は操作コマンド等のリモートサイトにて実施されてもよい。
【0044】
一実施形態では、不適合ピクセルに関連するデータを画像データと置換することができる。この置換画像データは、他のピクセルに基づいていてもよい。換言すると、ピクセルが不適合であると判断され、更なる通信イベントが不適合ピクセルから受信されない場合、画像上の「穴」または黒い領域が観察され得る。画像内のこの「穴」を修正するために、画像補正技術を使用することができる。一般的な画像補正技術の1つは、隣接するピクセル、または不適合ピクセルに近接する他のピクセルからのデータを使用する。隣接するピクセルは、不適合ピクセルに直接隣接している必要はないことを理解されたい。むしろ、隣接するピクセルには、特定の範囲内のピクセル、または不適合ピクセルに近接するピクセルが含まれ得る。
【0045】
一実施形態では、隣接するピクセルデータを使用して、不適合ピクセルデータを推測、補間等することができる。一画像補正技術では、隣接するピクセルを適合させることによって、不適合データを「埋める」ことができる。例えば、不適合ピクセルに適合する隣接するピクセルがあり、隣接する通信イベントが全て類似している場合、隣接するピクセルからのデータを不適合ピクセルに使用することができる。別の例では、不適合ピクセルに、空間にわたって勾配を示す適合する隣接ピクセルがある場合、不適合ピクセルに、隣接する勾配パターンに適合するその勾配内の値を割り当てることができる。一実施形態では、平均化、中央値、スプライン、補間、加重平均化、イベントヒストグラム、ラスター、又はアレイにわたるパターンにおける通信イベントの検出等の異なる数学的方法を使用して、不適合イベントデータを推測することができる。
【0046】
いくつかの用途では、不適合になる前の時点からの不適合ピクセル自身のデータを使用して、置換ピクセルデータを外挿することができる。一実施形態では、撮像装置は、適合ピクセルが不適合ピクセルに以前に関連付けられた領域を画像化できるように物理的にシフトされてもよい。例えば、ガントリおよび関連する撮像装置は、患者の身体を中心に回転されてもよい。一部の手順では、血管系内を移動する放射性物質のボーラス投与等、画像化される標的が移動している場合がある。標的が動いている場合、この方法は、標的が適合ピクセルから不適合ピクセルを経て適合ピクセルに、アレイにわたって移動するときに、画像化する標的がどこにあり、どの程度の強度であるかを予測することができる。不適合ピクセル通信イベントは、不適合ピクセルにわたる移動の前後にデータを捕捉し得る近隣から推測され得る。
【0047】
次に、
図5を参照すると、様々な実施形態のピクセル検出器は、例えば、ポジトロン断層撮影(PET)イメージングシステム等の核医学(NM)イメージングシステム、単一光子放射コンピュータ断層撮影(SPECT)イメージングシステム、並びに/または、X線イメージングシステムおよびX線コンピュータ断層撮影(CT)イメージングシステム等の異なる種類のイメージングシステムの一部として提供されてもよい。例えば、
図5は、様々な実施形態に従って構築された医療撮像システム510の例示的な実施形態の斜視図であり、この実施形態では、
図3と同様のSPECTイメージングシステムである。システム510は、ガントリ中央ボア532を中心に指向されたロータ514を更に含む統合ガントリ512を含む。ロータ514は、限定されないが、ガンマカメラ、SPECT検出器、多層ピクセル化カメラ(例えば、コンプトンカメラ)、および/またはPET検出器等の1つ以上のNMピクセル化カメラ518(2つのカメラ518が図示されている)を支持するように構成される。医用撮像システム510がCTカメラまたはX線カメラを含む場合、医用撮像システム510は、検出器に向けてX線放射を放出するためのX線管(図示せず)も含むことに留意されたい。様々な実施形態において、カメラ518は、本明細書でより詳細に説明されるように、ピクセル検出器から形成される。ロータ514は、更に、検査軸519を中心に軸方向に回転するように構成される。
【0048】
患者テーブル520は、床に直接結合されている、またはガントリ512に結合されたベース526を介してガントリ512に結合されているベッド支持システム524に摺動可能に結合されたベッド522を含み得る。ベッド522は、ベッド522の上面530に摺動可能に結合されたストレッチャー528を含み得る。患者テーブル520は、検査軸519に実質的に整列されている検査位置への患者(図示せず)の出入りを容易にするように構成されている。イメージングスキャンの間、患者テーブル520を制御して、ベッド522および/またはストレッチャー528を軸方向にボア532内に移動させる、およびボア532の外に移動させることができる。イメージングシステム510の動作および制御は、当技術分野で公知の任意の方法で実行可能である。様々な実施形態は、回転ガントリまたは固定ガントリを含む撮像システムに関連して実施可能であることに留意されたい。
【0049】
次に、
図6は、ガントリに取り付けられた様々な実施形態に従って構成された複数のピクセル化されたイメージング検出器を有するイメージングシステム650を示すブロック図を示している。イメージングシステムは、NM/CTイメージングシステム等のマルチモダリティイメージングシステムであってもよいことに留意されたい。SPECTイメージングシステムとして図示されているイメージングシステム650は、一般に、ガントリ656に取り付けられた複数のピクセル化されたイメージング検出器652および654(2つが図示されている)を含む。更なるイメージング検出器が設けられてもよいことに留意されたい。イメージング検出器652および654は、ガントリ656のボア660内の、患者658に対して複数の位置(例えば、図示のようにLモード構成)に配置される。患者658内の対象構造(例えば、心臓)に特有の放射線または画像データを取得することができるように、患者658は患者テーブル662上で支持される。イメージング検出器652および654は、ガントリ656の可動動作(方位角的に周りを、半径方向で内または外に、軸の周囲を回転的に、及びピボットの周囲を傾斜的に、等)のために構成されているが、いくつかのイメージングシステムでは、イメージング検出器は、ガントリ656に固定的に結合され、静止位置に、例えば、PETイメージングシステム(例えば、イメージング検出器のリング)に固定的に結合されていることに留意されたい。また、イメージング検出器652および654は、本明細書に記載されているように異なる材料から形成されてもよく、かつ平坦または湾曲したパネル等の当技術分野で公知の異なる構成で提供されてもよい。
【0050】
イメージング検出器652および654のうちの1つ以上の放射線検出面(図示せず)の前に1つ以上のコリメータを設けることができる。イメージング検出器652および654は、ピクセルのxおよびy位置と、イメージング検出器652および654の位置とによって定義され得る2D画像を取得する。放射線検出面(図示せず)は、例えば、人間の患者、動物又は空港手荷物等であり得る患者658に指向される。
【0051】
コントローラユニット664は、イメージング検出器652および654に対する患者テーブル662の移動および位置決め、並びに、患者658に対するイメージング検出器652および654の移動および位置決めを制御することで、患者658の所望の解剖学的構造をイメージング検出器652および654の視野(FGVs)内に配置することができ、これは、対象の解剖学的構造の画像を取得する前に実施されてもよい。コントローラユニット664は、それぞれが、処理装置668によって自動的に命令される、オペレータによって手動で制御される、またはそれらを組み合わせた、テーブルコントローラ665およびガントリモータコントローラ667を有してもよい。テーブルコントローラ665は、患者テーブル662を移動させて、イメージング検出器652および654のFOVに対して患者658を位置付けることができる。更に、または任意に、イメージング検出器652および654は、患者658に対して移動、配置または配向する、または、ガントリモータコントローラ667の制御下で患者658を中心に回転させることができる。
【0052】
イメージングデータは、組み合わされて、2D画像、3Dボリューム、または経時的な3Dボリューム(4D)を含み得る画像に再構成され得る。
【0053】
データ取得システム(DAS)670は、イメージング検出器652および654によって生成されたアナログおよび/またはデジタル電気信号データを受信し、本明細書でより詳細に説明されるように後続処理のためにデータをデコードする。画像再構成プロセッサ672は、DAS670からデータを受信し、当技術分野で周知の任意の再構成プロセスを使用して画像を再構成する。DAS670からのデータまたは再構成された画像データを記憶するためにデータ記憶装置674が設けられてもよい。ユーザインプットを受信するためにインプットデバイス676も設けられてもよく、また、再構成された画像を表示するためにディスプレイ678が設けられてもよい。電荷位置決定モジュール680は、ピクセル化されたイメージング検出器652および654との各ガンマ光子の相互作用に対するxおよびy位置を提供し得る。一実施形態では、相互作用深度(depth-of-interaction)z位置が決定され得る。
【0054】
従って、本明細書で説明される様々な実施形態は、画像化される材料に対して高い感度を必要とし得る撮像装置の技術的改善を表す。一実施形態は、不適合であると判定された1つ以上のピクセルの自動検出およびマスキングを可能にする。本明細書に記載の技術を使用して、技術者または他のユーザに不適合ピクセルを手動でマスキングすることを要求するのではなく、システムにより不適合ピクセルを自動的に識別してマスキングすることができる。これにより、イメージングの精度が向上し、デバイスのダウンタイムが減少し、イメージング手順に関連するコストが削減される。
【0055】
当業者によって理解されるように、様々な態様は、システム、方法、またはデバイスプログラム製品として具現化され得る。従って、態様は、完全にハードウェアの実施形態、または本明細書で一般に「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ばれるソフトウェアを含む実施形態の形態をとり得る。更に、態様は、それとともに具現化されるデバイス可読プログラムコードを有する1つ以上のデバイス可読媒体にて具現化されるデバイスプログラム製品の形態をとり得る。
【0056】
本明細書で説明する様々な機能は、プロセッサによって実行される非信号記憶装置等の装置可読記憶媒体に格納された命令を使用して実装可能であることに留意されたい。記憶装置は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、若しくは半導体システム、装置、若しくはデバイス、またはそれらの任意の適切な組み合わせであり得る。記憶媒体のより具体的な例には、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯用コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはそれらの任意の適切な組み合わせが含まれるだろう。本明細書の文脈において、記憶装置は信号ではなく、「非一時的(non-transitory)」には信号媒体を除く全ての媒体が含まれる。
【0057】
記憶媒体上で具現化されるプログラムコードは、限定されないが、無線、有線、光ファイバーケーブル、RF等、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含む、任意の適切な媒体を使用して送信され得る。
【0058】
操作を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。プログラムコードは、完全に単一のデバイスで、一部を単一のデバイスで、スタンド−アローンソフトウェアパッケージとして、一部を単一のデバイスかつ一部を別のデバイスで、または完全に他のデバイスで実行することができる。場合によっては、デバイスは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプの接続若しくはネットワークを介して接続することができ、または、他のデバイスを介して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介して)、例えば近距離通信等の無線接続を介して、またはUSB接続のようなハードウェア接続を介して接続することができる。
【0059】
本明細書では、様々な例示的な実施形態による例示的な方法、デバイス、およびプログラム製品を示す図面を参照して、例示的な実施形態を説明する。動作および機能は、少なくとも部分的にプログラム命令によって実装可能であることが理解されよう。これらのプログラム命令は、デバイスのプロセッサを介して実行される命令が、特定の機能/作用を実行するマシンを生成するように、デバイスのプロセッサ、専用情報処理装置、または他のプログラム可能なデータ処理デバイスに提供される。
【0060】
図面には特定のブロック図が使用されており、ブロックの特定の順序が示されているが、これらは非限定的な例であることは注目に値する。特定の文脈において、2つ以上のブロックを組み合わせる、1つのブロックを2つ以上のブロックに分割する、または特定のブロックを適宜並べ替えあるいは再編成することができる。明示的に図示された実施例は説明のみを目的として使用されており、制限するものとして解釈されるべきではない。
【0061】
本明細書で使用される場合、単数形の「a」および「an」は、特に明記しない限り、複数形「1つ以上」を含むと解釈され得る。
【0062】
本開示は、例示および説明の目的で提示されているが、網羅的または限定的であることを意図するものではない。当業者には多くの修正および変形が明らかであろう。例示的な実施形態は、原理および実際の用途を説明するために選択および説明したものであって、考えられる特定の用途に適するように本開示の多様な実施形態に様々な変更を加えることが可能であることを当業者は理解されよう。
【0063】
従って、例示的な実施形態を添付の図面を参照して本明細書で説明したが、この説明は限定するものではなく、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、当業者によって様々な他の変更および修正が可能であることを理解されたい。