(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6882609
(24)【登録日】2021年5月10日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】緊急位置通報装置システム
(51)【国際特許分類】
H04M 11/04 20060101AFI20210524BHJP
H04M 3/51 20060101ALI20210524BHJP
H04W 4/02 20180101ALI20210524BHJP
H04W 76/50 20180101ALI20210524BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20210524BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20210524BHJP
【FI】
H04M11/04
H04M3/51
H04W4/02
H04W76/50
H04W64/00 173
H04W64/00 160
H04W88/06
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-533733(P2020-533733)
(86)(22)【出願日】2018年10月18日
(65)【公表番号】特表2020-537856(P2020-537856A)
(43)【公表日】2020年12月24日
(86)【国際出願番号】CA2018051316
(87)【国際公開番号】WO2019075569
(87)【国際公開日】20190425
【審査請求日】2020年6月17日
(31)【優先権主張番号】15/788,749
(32)【優先日】2017年10月19日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520138380
【氏名又は名称】イーライ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ELI TECHNOLOGY INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ウッドフォード,ピーター
【審査官】
西巻 正臣
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−047033(JP,A)
【文献】
特開2009−302926(JP,A)
【文献】
特開2014−239305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24−7/26
H04M3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
H04W4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆交換電話ネットワーク(PSTN)、セルラーネットワーク及びインターネットプロトコル(IP)ネットワークを介して通信する緊急移動体測位(EMP)サーバと、
前記IPネットワークを介してインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって提供される無線アクセスポイント(AP)の認識された地番及び関連付けられたタグを格納する緊急サービス番号(ESN)データベースサーバと、
非一時的なコンピュータ可読媒体内に格納され、前記ISPに認識された地番における無線アクセスポイント(AP)のプロセッサ上で実行されるEMP−APコンポーネントであって、前記EMP−APコンポーネントは、前記IPネットワークを介して前記ISPとタグ情報を通信し、前記タグ情報は、前記地番に関連付けられていると共に前記ESNデータベースサーバ内に格納されたタグを含み、前記タグは、前記APによって送信される無線周波数(RF)ビーコン信号の一部を形成し、前記EMP−APコンポーネントは、前記ISPによって生成されて、前記IPネットワークを介して前記APへと送信され、前記APの前記非一時的なコンピュータ可読媒体内に格納され、前記EMP−APコンポーネントは、前記タグを前記APによって提供される他のビーコン情報と共に、前記RFビーコン信号のビーコンフレーム内に埋め込むためのコードセグメントを含む、EMP−APコンポーネントと、
オペレーティングシステム(OS)内に組み込まれ、携帯電話のプロセッサ上で実行され、前記APの前記ビーコン信号を監視すると共に前記タグを格納するように動作するEMP−OSコンポーネントであって、前記EMP−OSコンポーネントは、さらに、前記タグを、前記携帯電話から前記EMPサーバへのネットワークを介した緊急呼出内に埋め込むように動作し、かつ、前記EMP−OSコンポーネントは、さらに、全地球測位システム(GPS)情報、補助GPS(AGPS)情報及び統一資源位置指定子(URL)情報のうち少なくとも1つを、前記IPネットワークを介して前記EMPサーバへと送信するように動作する、EMP−OSコンポーネントと
を備えた緊急位置通報装置システムであって、
これにより、前記EMPサーバは前記緊急呼出内に埋め込まれた前記タグを受信し、それによって前記タグに関連付けられた前記地番が前記ESNデータベースサーバから引き出され得、
前記EMPサーバは、前記IPネットワークを介してESNオペレータと通信し、
前記ESNオペレータは、前記関連付けられた地番を取得するために、前記タグを前記ESNデータベースへと提供する、緊急位置通報装置システム。
【請求項2】
前記EMP−OSコンポーネントは、複数のビーコン信号を監視し、複数のタグを格納し、複数のタグを前記緊急呼出内に埋め込む、請求項1に記載の緊急位置通報装置システム。
【請求項3】
公衆交換電話ネットワーク(PSTN)、セルラーネットワーク及びインターネットプロトコル(IP)ネットワークを介して通信する緊急移動体測位(EMP)サーバと、
前記IPネットワークを介してインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって提供される無線アクセスポイント(AP)の認識された地番及び関連付けられたタグを格納する緊急サービス番号(ESN)データベースサーバと、
前記ISPに認識された地番における及び前記ISPに認識された統一資源位置指定子(URL)を備えたアクセスポイント(AP)のプロセッサ上で実行される無線アクセスポイント(AP)EMP−APコンポーネントであって、前記EMP−APコンポーネントは、前記地番に関連付けられていると共に前記ESNデータベースサーバ内に格納された、前記ISPに認識されたタグを提供し、前記タグは、前記APによって提供される他のビーコン情報を備えた無線周波数(RF)ビーコン信号の一部として継続的に送信されるビーコンフレーム内に埋め込まれる、無線アクセスポイント(AP)EMP−APコンポーネントと、
携帯電話のプロセッサ上で実行され、前記APの前記ビーコン信号を監視すると共にタグを引き出して前記携帯電話上に格納するように動作するモバイルオペレーティングシステム(OS)EMP−OSコンポーネントであって、前記EMP−OSコンポーネントは、さらに、格納された前記タグを、前記携帯電話から前記EMPサーバへのネットワークを介した次の緊急呼出内に埋め込むように動作し、かつ、前記EMP−OSコンポーネントは、さらに、全地球測位システム(GPS)情報を前記IPネットワークを介して前記EMPサーバへと送信するように動作する、モバイルオペレーティングシステム(OS)EMP−OSコンポーネントと
を備えた緊急位置通報装置システムであって、
これにより、前記EMPサーバは前記次の緊急呼出内に埋め込まれた前記APの前記タグを受信し、それによって前記APの前記タグに関連付けられた地番が前記ESNデータベースサーバから引き出され得、
前記EMPサーバは、前記IPネットワークを介してESNオペレータと通信し、
前記ESNオペレータは、前記関連付けられた地番を取得するために、前記タグを前記ESNデータベースへと提供する、緊急位置通報装置システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月19日に出願された米国出願第15/788749号からの優先権を主張し、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
従来、電気通信は、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)を介して行われている。PSTN上で動作する、電気通信会社の加入者の地番及び他の位置情報を保持するシステムが、緊急初期対応者に対して地番及び位置を提供するために開発されてきた。電話機の位置は、電話の設置や料金請求の確立等によって電話会社や通信事業者に知られていたため、電気通信会社の加入者の位置を特定することは比較的容易であった。
【0003】
電気通信は、主にモバイル電話産業の発展と成長によって、ここ数年にわたって急速に変化している。その結果、消費者が通信する際の主要な方法が変化して、緊急サービス番号(ESN)サーバによる位置又は地番を電話番号に関連付ける能力が発揮できなくなっている。現在、モバイルデバイスは緊急呼出の70%以上を占めており、既存の位置特定手法では、ESNサーバは、例えば住居又は建物の公の番地のような検証済みの地番ではなく、せいぜい地図上の円で表される推定位置しか提供できない。
【0004】
また、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)を含む電気通信の新しい形式も開発されてきている。新しい形式の電気通信により、加入者は様々な無線アクセスポイントにアクセス可能な無線デバイスを使用して、インターネット等の通信ネットワークを介して通信することができる。例えば、アンライセンスドモバイルアクセス(UMA)は、多くのモバイルキャリアのコアネットワークへのインターネットプロトコル(IP)アクセスを可能にする。UMAアクセスを使用して無線デバイスを特定する主要な方法は、デバイスの全地球測位システム(GPS)機能を使用することによって行うものである。しかしながら、GPSの精度は限られており、特に緊急呼出の発信が多い市街地では限定的である。
【0005】
通信ネットワークに無線アクセスするための一般的なインタフェースの1つは、IEEE802.11通信プロトコルを含んでいる。この通信プロトコルは、一般にWiFiとして、業界内ではアンライセンスドモバイルアクセス(UMA)として知られている。UMAの標準は、モバイル業界とWiFi業界団体の間で確立された。無線デバイスは、加入者がWiFi対応アクセスポイントにアクセスすることを可能にするWiFi通信プロトコルを有するように構成される。多くのWiFi対応無線デバイスは、全地球測位システム(GPS)機能を有しており、この機能によって、WiFi対応デバイスのGPS位置情報(すなわち、緯度及び経度座標)が通信可能になる。GPS位置情報は、推定地理的位置にいる人物の追跡又は位置特定に役立つが、そのような情報は、緊急事態ではさほど役に立たない。緊急事態において、消防士や警察等の緊急救助隊は、緊急事態の緊急救助を行うために、地番(例えば、番地)情報の方をよりよく理解している。
【0006】
公安応答局(PSAP)すなわち緊急呼出センターは、緊急サービスによって使用され、公衆からの呼出に応答して、警察又は消防士等の緊急要員に対して緊急事態に対応するよう通知する。従来、発呼者は911(欧州では112)をダイヤルしてPSAPに連絡し、通話中に位置情報を提供していた。発呼者識別子(つまり、発呼者ID)が導入された際、PSAPには、緊急911呼出を発呼する個人の名前及び電話番号を識別する発呼者IDに対応した電話システムがインストールされた。この発呼者IDの第1バージョンは、タイプI発呼者IDとして知られている。タイプIの発呼者IDは、鳴動時間の間に発呼者の電話番号及び呼出の日時を提供する単一データメッセージフォーマット(SDMF)や複数データメッセージフォーマット(MDMF)にて動作する。第2のタイプ発呼者のIDすなわちタイプII発呼者IDは、被呼者と第1の発呼者との間の呼出が行われている際に、第2の発呼者の名前及び地番情報を被呼者に通信するために後ほど開発された。タイプII発呼者IDは、発呼者の名前、電話番号、日付及び時刻を通信する複数データメッセージフォーマット(MDMF)を使用している。
【0007】
拡張911(E911)は、911緊急呼出システムの北米電話ネットワーク(NATN)機能であって、このシステムは、セルラー電話会社によって提供される逆電話ディレクトリを使用して、発呼者の位置情報を決定する。米国内で動作するE911システムには、フェーズIとフェーズIIの2つのタイプがある。E911フェーズIシステムは、911呼出を受信するセルサイト又は基地局の電話番号、発呼者及び場所をオペレータに提供することが要求される。E911フェーズIIシステムは、自動位置識別(ALI)を使用することが要求される。しかしながら、E911フェーズIIシステムで構成されているのは、全PSAPのうち18%のみである。PSAPの残りの82%はE911フェーズIシステムで構成されており、GPS座標を処理できないため、911緊急呼出にGPS座標を使用する無線電話を所持している加入者は、これらのPSAPによって適切にサービスを受けることができない。発呼者がWiFi対応の無線デバイス等の非セルラー無線デバイスを使用している場合、E911フェーズI機能を備えたPSAPにおけるオペレータは、発呼者から受信したGPS座標に基づいて地番の場所を特定できない。また、WiFi対応の無線デバイスは、セルラーネットワークを介して通信しないため、PSAPに通信するセルサイト又は基地局の位置情報が存在しない。さらに、該デバイスはポータブルであるため、携帯電話(cell phone)に関連付けられた請求先の地番が、必ずしも緊急対応者の送信先とはみなされない。このことは、発呼者の位置特定がより困難になり、法的要件のセットが異なることを意味する。
【0008】
正確かつ自動でのモバイル緊急位置特定は、ESN産業における最大の課題である。上述のように、現在、緊急呼出の約70%がモバイルデバイスからのものである。現在の方法論は全てネットワーク中心であり、セルラーネットワーク上に階層化されている。例えば、大まかな位置は、GPS、補助GPS(AGPS)、セルタワーの三角測量及びセルタワーの信号強度/電力の測定を使用して決定され得る。残念ながら、これらの手法は発呼者の位置の大雑把な見積り(例えば、地図上の円)を提供するだけであって、派遣可能な地番を提供するものではない。
【0009】
米国特許第9,179,280号において、Ray他は、WiFiハンドセットからの緊急911呼出の間に、位置情報を公衆安全応答地点へと提供するシステム及び方法を開示している。WiFiハンドセットのユーザが緊急911呼出を発呼すると、ハンドセットのGPS位置及びそのモバイルディレクトリ番号がネットワークアクセス(WiFi)アクセスポイントにて受信される。WiFiアクセスポイントは、GPSとハンドセットのモバイルディレクトリ番号とに地番情報を追加し、この情報をPSAPへとインターネットを介して送信する。これはWiFiハンドセットのみの解決策であり、WiFiハンドセットがそのセキュリティ層を介してWiFiアクセスポイントにアクセス可能であって、インターネットへの接続が良好であり、PSAPがインターネット呼出を受信及び処理できることを前提としている。
【0010】
上述のRay他による方法論は、WiFi電話では機能し得る一方で、携帯電話はセルラーネットワークを使用して緊急呼出を送信するようにプログラムされている。加えて、WiFi電話はローカルエリアネットワーク(LAN)に特化しており、そのようなLANでは「コントローラ」がWi−Fiハンドセットから通信を受信し、それが緊急呼出であることを認識して、それから位置情報を取得する。これは、管理されたLAN又は制御された環境(例えば、ショッピングモール、大企業又は工場)では効果的であるが、機能的ではないか、広範囲に使用できない。
【0011】
米国特許出願公開第2017/0171754号において、South他は、セキュアなビーコンベースの緊急位置特定方法を開示している。この方法は、ユーザのデバイス上で実行されるアプリを用いて近くのビーコンからの信号を検出することと、アプリ検証情報をビーコンへと送信することとを含み、該ビーコンはその後、アプリ検証情報を含むビーコン検証情報を、ユーザデバイス及び緊急検証サーバの両方へと送信する。この方法はまた、緊急情報サーバを用いてビーコン検証情報を認証してユーザデバイスがビーコンに物理的に近接していることを検証し、ビーコン検証情報が真正である場合は、ビーコンの地理的位置に基づいてユーザデバイスの地理的位置を決定する。この解決策は、アプリがモバイルデバイス上にインストールされ、アクティブ化され、機能しており、モバイルデバイスがセキュリティ層(存在する場合)を介してビーコンにアクセス可能であって、インターネットへの接続が良好であり、全ての検証が満たされていることを前提としている。
【0012】
South他によって記載されたこのシステムは、実装が非常に難しいと考えられている。規制上の問題が多く、ビーコンの展開及び維持に予想されるコストは非常に大きいと考えられる。加えて、公開鍵及び秘密鍵の検証及び/又は利用が複雑であるため、現在の緊急システムに多くの新しい要素を導入することになり、新システムのインストール、メンテナンス、品質管理及びシステム管理に高いコストがかかるため、オペレータが実装に消極的になり得る。
【0013】
従来技術におけるこれらの及び他の制限は、以下の詳細な説明を読解し、図面におけるいくつかの図を検討するに際し、当業者には明らかになるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
限定ではなく例として提示される実施形態では、緊急位置通報装置システムは、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)、セルラーネットワーク及びインターネットプロトコル(IP)ネットワークを介して通信する緊急移動体測位(EMP)サーバと、前記IPネットワークを介してインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって提供される地番及び関連付けられたタグを格納する緊急サービス番号(ESN)データベースサーバと、前記ISPに認識された地番におけるアクセスポイント(AP)のプロセッサ上で実行される無線アクセスポイント(AP)EMP−APコンポーネントであって、前記EMP−APコンポーネントは、前記ISPに認識されたタグであって、前記APによって送信される無線周波数(RF)ビーコン信号の一部を形成するタグを提供する、無線アクセスポイント(AP)EMP−APコンポーネントと、携帯電話のプロセッサ上で実行され、前記APの前記ビーコン信号を監視すると共にタグを格納するように動作するモバイルオペレーティングシステム(OS)EMP−OSコンポーネントであって、前記EMP−OSコンポーネントは、さらに、前記タグを、前記携帯電話から前記EMPサーバへのネットワークを介した緊急呼出内に埋め込むように動作する、モバイルオペレーティングシステム(OS)EMP−OSコンポーネントとを含み、これにより、前記EMPサーバは前記緊急呼出内に埋め込まれた前記タグを受信し、それによって前記タグに関連付けられた地番が前記ESNデータベースサーバから引き出され得る。
【0015】
別の例では、緊急移動体測位サーバは、プロセッサと、前記プロセッサに結合された公衆交換電話ネットワーク(PSTN)インタフェースと、前記プロセッサに結合されたセルラーネットワークインタフェースと、前記プロセッサに結合されたインターネットプロトコル(IP)ネットワークインタフェースと、前記プロセッサに結合されたメモリであって、該メモリは、前記プロセッサによって実行可能な複数のコードセグメントを含み、該複数のコードセグメントは、(a)前記PSTNインタフェース、前記セルラーネットワークインタフェース及び前記IPネットワークインタフェースのうち1つ以上を介して、埋め込みタグを伴った緊急呼出を受信するコードセグメントと、(b)地番情報を取得するために、前記IPネットワークインタフェースを介して、前記タグを用いて緊急サービス番号(ESN)データベースサーバに問い合わせるコードセグメントと、(c)前記埋め込みタグを伴った前記緊急呼出を、前記地番情報に関連付けられた前記緊急呼出センターへと転送するコードセグメントとを含む、メモリとを含んでいる。
【0016】
無線アクセスポイント(AP)のプロセッサ上で実行可能なコードセグメントを備えた非一時的コンピュータ可読媒体の例は、タグ情報を地番におけるAPに結合されたISPと通信するコードセグメントと、前記タグをビーコンフレーム内に埋め込むコードセグメントと、前記ビーコンフレームを無線周波数(RF)ビーコン信号として送信するコードセグメントとを含む。
【0017】
携帯電話のプロセッサ上で実行可能なコードセグメントを備えた非一時的コンピュータ可読媒体の別の例は、地番に関連付けられた無線アクセスポイント(AP)タグに係る無線周波数(RF)ビーコン信号を監視するコードセグメントと、前記APタグを前記携帯電話のメモリ内に格納するコードセグメントと、前記携帯電話によってなされた緊急呼出を検出するコードセグメントと、前記APタグの少なくとも1つを前記緊急呼出内に埋め込むコードセグメントとを含む。
【発明の効果】
【0018】
本明細書に開示される方法及びシステムの利点は、レガシー緊急呼出センターを変更することなく、緊急呼出を行う携帯電話ユーザの位置をより高い精度で決定できることである。
【0019】
本明細書に開示される方法及びシステムの別の利点は、EMP−OSコンポーネントが、緊急呼出を取り扱うための既存のプロトコルを含むモバイルデバイスのOSに埋め込まれることである。
【0020】
本明細書で開示される方法及びシステムのさらに別の利点は、EMP−OSコンポーネントによって緊急呼出ストリーム内に埋め込まれたタグを使用して、個人情報を開示することなく発呼者の位置を決定できることである。
【0021】
本明細書に開示される方法及びシステムのさらなる利点は、アクセスポイントの位置情報が、信頼されたソースによって、例えば、インターネットサービスプロバイダによって提供されることである。
【0022】
これらの及び他の実施形態、特徴及び利点は、以下の詳細な説明を読解し、図面におけるいくつかの図を検討するに際し、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
ここで、いくつかの例示的な実施形態が、図面を参照して説明される。これらの図面では、同様の構成要素には、同様の参照番号が付与されている。これらの例示的な実施形態は、本発明を例示することが意図されているが、限定することは意図されていない。
【0024】
【
図1】
図1は、緊急サービス番号(ESN)システムの図である。
【0025】
【
図2】
図2は、ESNシステムの一部を形成する無線アクセスポイント(AP)のブロック図である。
【0026】
【
図3】
図3は、
図2のAPによって実施されるプロセスのフロー図である。
【0027】
【
図4】
図4は、モバイルアプリを備えた携帯電話のブロック図である。
【0028】
【
図5】
図5は、
図4のモバイルアプリによって実施されるプロセスのフロー図である。
【0029】
【
図6】
図6は、緊急移動体測位(EMP)サーバのブロック図である。
【0030】
【
図7】
図7は、
図6のEMPサーバによって実施されるプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1において、緊急サービス番号(ESN)システム10は、緊急移動体測位(EMP)サーバ12と、緊急サービス番号(ESN)データベース(DB)サーバ14と、無線アクセスポイント(AP)30と、EMP−APコンポーネント16と、セルラー電話(携帯電話)EMP−OSコンポーネント18とを含む、ESN移動体測位サーバ、デバイス及びコンポーネントを備えている。EMP−APコンポーネント16は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)、ソフトウェアデザインキット(SDK)又はその他のものを介して、アクセスポイントのオペレーティングシステム内に組み込まれるコードセグメントを含む。EMP−OSコンポーネント18は、常にアクティブであるように、携帯電話のオペレーティングシステムに統合されるコードセグメントを含む。ESNシステム10はまた、セルラー電話ネットワーク20と、インターネット22と、インターネットサービスプロバイダ24と、ESNオペレータステーション28と、無線アクセスポイント(AP)30(ここでは、例として30A、30B及び30Cと示されている個人)と、携帯電話32とを含む、サードパーティのデバイス、コンポーネント及びシステムをも含む。本明細書で使用される際には、用語「携帯電話」、「モバイルデバイス」、「ハンドセット」及びこれに類するものは、多くの場合、同義に使用される。
【0032】
この例では、3つの住宅R1、R2及びR3があり、それぞれが地番を有し、それぞれがISP24からインターネットサービスを受信する。他の実施形態では、住宅は、異なる又は複数のISPからインターネットサービスを受信し得ることが理解されよう。また、この例では、AP30A、30B及び30Cは、それぞれ住宅R1、R2及びR3内に位置しており、したがって、これらの住宅と同じ地番に関連付けられている。
【0033】
図2において、限定ではなく例として提示されるAP30は、WiFiデバイス34と、Bluetoothデバイス36と、1つ以上の有線イーサネット接続を有するルータ38と、2.4G/5Gフロントエンド40と、5Gフロントエンド42と、2.4Gフロントエンド44と、デュプレクサ46とを含む。当業者には理解されるように、WiFiは、IEEE802.11(及び、後に続く高度な規格を包括する)規格に基づくデバイスとの無線ローカルエリアネットワーキングのための技術である。WiFiは、最も一般的には、2.4ギガヘルツ超高周波(UHF)及び5ギガヘルツ超高周波(SHF)の産業科学医療(ISM)無線バンドを使用する。WiFiデバイス34は、例として、カリフォルニア州サンノゼのBroadcom社製のBCM4352デュアルバンド無線機等の802.11デュアルバンドトランシーバ及びプロセッサであり得る。WiFiデバイス34には、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)48と、水晶(XTAL)50と、直流(DC)−DCコンバータ52とが結合されている。第1のアンテナ接続54はフロントエンド40に結合され、第2のアンテナ接続56はデュプレクサ46に結合される。
【0034】
WiFiデバイス34及びBluetoothデバイス36の両方は、「ビーコン」を送信するようにプログラムされ得る。該ビーコンは、少なくともデバイスの存在に関する情報を定期的にブロードキャストするために使用される。加えて、ビーコンは、多くの場合、ネットワーク構成やタイミングコード等の追加情報を含む。
【0035】
AP等のインフラストラクチャネットワークアクセスポイントは、ビーコンフレームを使用して、定義された間隔(時に、デフォルトの100ミリ秒に設定される)でビーコン信号を送信する。ビーコンフレームは、IEEE802.11ベースのWLANの管理フレームの1つであり、イーサネットヘッダと、本体と、フレームチェックシーケンス(FCS)とを含む。WiFiビーコンフレームのフィールドのいくつかは、以下を含む。
・タイムスタンプ:ビーコンフレームを受信した後、全てのステーションはそれらのローカルクロックをこの時刻に変更する。これは、同期に役立つ。
・ビーコン間隔
・機能情報(16ビット):デバイス/ネットワークの機能。ネットワークのタイプ、ポーリングのサポート、暗号化の詳細等を含む。
・サービスセット識別子(SSID):0〜32オクテットのシーケンスである。これは無線LANの識別子として使用され、特定のエリアで一意になるよう意図されている。多くの場合、ユーザが入力した人間が読解可能な文字列(別名「ネットワーク名」)である。
【0036】
EMP−APコンポーネント16は、AP30のビーコンフレームに「タグ」を埋め込むためのコード及びライブラリを備えている。EMP−APコンポーネント16は、ISP24(又は他のISP)によって生成され、AP30のメモリ(例えば、EEPROM48内)にロードされて、APの既知の地番に関連付けられる。EMP−AP16は、AP16のエッジソフトウェアの一部を備えていてもよく、アクセスポイントのエッジソフトウェアに関連付けられることになるソフトウェア開発キット(SDK)を備えていてもよい。EMP−AP16のコードセグメントは、APのセキュリティ層を通り抜けることができない可能性があるという点において、必ずしもAP16と通信するわけではないことに注意されたい。また、APとの通信が存在する範囲において、そのような通信は制限されている。例えば、そのような通信では、SSIDをユーザが修正することは許可されない。また、EMP−AP16によって生成されたタグは、セキュリティ及びプライバシーの問題のため、モバイルデバイスのユーザによっては変更不可能であることが好ましい。
【0037】
WiFiアクセスポイントはISPに認識された有線インターネットアクセスポイントに接続されているため、WiFiアクセスポイントの地番は認識されている。例えば、インターネットアクセスポイントが設置され、ミネソタ州エニータウンメインストリート123の地番にて1つ以上の統一資源位置指定子(URL)を用いてサービスされた場合に、ISPは、AP30がその地番にあったことについてある程度の確実性を持って認識することになり、その確実性を否定するようなユーザによる著しい措置はなかった。ISPはWiFi APの地番を認識することについての既得権を有するため、ISPは正確な地番情報についての信頼されたサードパーティプロバイダ(「信頼されたソース」)になる。EMP−APコンポーネント16をAP30内に格納することに加えて、ISPの信頼されたソースは、タグ及びタグに関連付けられた地番のデータベースをESN DBサーバ14内に保持する。次に、ESNオペレータ28は、タグを用いてESN DBサーバ14に問い合わせて、該タグに関連付けられた地番を引き出すことができる。
【0038】
図3において、例示的なEMP−APコンポーネントプロセス16は60にて開始し、動作62では、コードセグメントはタグ情報をISPと通信する。タグ情報は、APによって若しくはISPによって、又は、APとISPとによって共同で生成され得る。タグ情報(タグ)は、ISPに認識されたAPの地番に関連付けられている。APはまた、例えばISPによって該APに割り当てられた統一資源位置指定子(URL)によって、ISPにも認識される。次に、動作64では、該タグは、通常はAPによって提供される他のビーコン情報と共に、ビーコンフレーム内に埋め込まれる。最後に、ビーコンフレームは、動作66において、無線周波数(RF)ビーコン信号として定期的に送信される。
【0039】
図4は、限定ではなく例として、メイン回路72と、ディスプレイ74等の入出力(I/O)コンポーネントと、キーパッド76と、スピーカ78と、マイク80と、カメラ82とを含む携帯電話32を示す。メイン回路72は、バッテリ84によって電力供給され、スイッチ86によってオン及びオフにされる。この例示的な実施形態では、メイン回路72は、ユニバーサルシリアルバス(USB)88が設けられている。送信/受信(Tx/Rx)スイッチ90及びBluetooth/GPS(BT/GPS)モジュール92は、アンテナ94をメイン回路72に結合する。
【0040】
携帯電話32のメイン回路72は、アプリケーション(アプリ)を実行可能なプロセッサ(CPU)96と、CPU96に結合された読み出し専用メモリ(ROM)98とを含む。この非限定的な例では、アプリ58はROM98に格納され、ROM98は、例えば、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)又はフラッシュメモリであり得る。他のメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)102と、加入者及びデバイスを識別する取り外し可能な加入者識別モジュール(SIM)100とを含む。メイン回路例72はまた、コーデック104と、ベースバンド処理及びオーディオ/音声処理デジタル信号プロセッサ(DSP)106と、デジタル−アナログ変換器(DAC)及びアナログ−デジタル変換器(ADC)108と、周波数変換、電力増幅等のためのRF部110とを含む。
【0041】
図5は、例示的なEMP−OSコンポーネント18のプロセスのフロー図である。この非限定的な例では、EMP−OSコンポーネント18のコードセグメントは、112にて開始するプロセスを実装しており、動作113では、携帯電話32で緊急呼出が行われているかどうかが決定される。例えば、携帯電話のユーザは、9−1−1をダイヤルしていることがある。緊急呼出が行われていない場合、処理18は、緊急呼出が開始されるまで、動作113にてアイドル状態となる。
【0042】
緊急呼出が行われていることを動作113が検出した後、動作114において、RFビーコン信号が検出されたかどうかが決定される。動作114がRFビーコン信号を検出した場合、動作115は、検出されたRFビーコンがタグを含むかどうかを決定する。EMP−OSコンポーネント18によって検出されたビーコン信号の全てがタグを含むとは限らないことに注意されたい。例えば、それらはISPからのEMP−APコンポーネント16を含まないデバイスからのビーコンである。動作115によってタグが検出された場合、動作116において、タグ情報を含むビーコンフレームパラメータが格納される。次に、動作117は、ビーコンフレームパラメータを引き出し、タグが利用可能な場合、動作118において、1つ以上のタグが緊急呼出ストリーム内に埋め込まれる。また、EMP−OSコンポーネント18の処理は、地番の決定における有用性について分析され得る又は緊急呼出と共にグループとして転送され得るいくつかのタグに関する情報を格納できることにも留意されたい。例えば、複数のタグがある場合、それらのタグは、初期対応者が位置を特定するための第1位、第3位等としてランク付けされ得る。また、複数のタグを用いて、モバイルデバイスの位置が複数のWiFiフットプリント内にてより正確に特定され得る。
【0043】
引き続き
図5を参照し、次に動作119において、セルラーネットワークが利用可能であるかどうかが決定される。セルラーネットワークが利用可能である場合、動作120において、(利用可能であれば)埋め込みタグを伴った緊急呼出ストリームが、セルラーネットワークを介して送信される。セルラーネットワークが利用可能でない場合、動作121は、データネットワークが利用可能かどうかを決定し、データネットワークが利用可能である場合は、動作122において、(利用可能であれば)1つ以上の埋め込みタグを含む緊急呼出ストリームが、データネットワークを介して送信される。データネットワークが利用可能でない場合、動作123において、インターネットが(例えば、WiFiを介して)利用可能かどうかが決定され、インターネットが利用可能である場合には、動作124において、(利用可能であれば)1つ以上の埋め込みタグを伴った緊急呼出ストリームが、インターネットを介して送信される。利用可能なネットワークがない場合、動作125は、緊急呼出が失敗したと決定する。動作120,122,124のいずれかの後、動作126は、携帯電話の位置情報を、インターネットプロトコル(IP)を使用してEMPサーバへと送信する。例えば、携帯電話32は、GPS、AGPS及びWiFi統一資源位置指定子(URL)情報等の位置情報を、インターネットを介してEMPサーバ12へと送信し得る。この非限定的な例では、ネットワークの階層は、第1にセルラー、第2にデータ、第3にインターネットとなっているが、他の実施形態では、階層が異なっていてもよく、1つ以上の埋め込みタグを伴った緊急呼出ストリームが、複数のネットワーク又は発呼者が利用可能な他のネットワークを通じて送信されてもよい。
【0044】
図1をさらに参照して、非限定的な例として、携帯電話32がR2内にある場合、携帯電話32は、AP30Bの範囲内にある可能性が高い。携帯電話32上に常駐するEMP−OSコンポーネント18は、携帯電話ユーザによる緊急電話の開始によりアクティブ化される。EMP−OSコンポーネント18は、タグ(タグ2)をAP30Bによって送信されたビーコンフレームから引き出してローカルメモリ内に格納し、受信され得る任意の他のタグも同様に、例えばAP30A及び/又はAP30Bによって送信されたビーコンフレームから引き出して格納する。次に、EMP−OSコンポーネント18は、適切なネットワークを介して緊急呼出を送信する前に、(利用可能であれば)1つ以上のタグを緊急呼出ストリーム内に埋め込む。加えて、携帯電話32のGPS位置は、インターネットプロトコル(IP)を使用して、EMPサーバ12へとインターネット22を介して送信することもできる。続いて、EMPサーバ12は、ESN DB14に問い合わせて、どのESNポータル(「緊急呼出センター」)に対して該呼出が該タグと共に送信されるべきかを決定する。その後、緊急呼出センターのESNオペレータ28は、ESN DB14を介してユーザの地番を引き出しつつ、携帯電話32のユーザと会話することができる。
【0045】
ビーコンフレームは、IEEE802.11ベースのWLANの管理フレームの1つである。ビーコンフレームは、ネットワークに関する全ての情報を包含する。ビーコンフレームは定期的に送信され、無線LANの存在を通知する。ビーコンフレームは、インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)のアクセスポイント(AP)によって送信される。IBSSネットワークでは、ビーコンの生成はステーション間で分散される。ビーコンフレームには、イーサネットヘッダ、ボディ、フレームチェックシーケンス(FCS)が含まれる。フィールドのいくつかは、以下を含む。
・タイムスタンプ:ビーコンフレームを受信した後、全てのステーションはそれらのローカルクロックをこの時刻に変更する。これは、同期に役立つ。
・ビーコン間隔
・機能情報(16ビット):デバイス/ネットワークの機能。ネットワークのタイプ、ポーリングのサポート、暗号化の詳細等を含む。
・サービスセット識別子(SSID):0〜32オクテットのシーケンスである。これは無線LANの識別子として使用され、特定のエリアで一意になるよう意図されている。多くの場合、ユーザが入力した人間が読解可能な文字列(別名「ネットワーク名」)である。
この例では、EMP−OSコンポーネント18は、SSIDの名所変更が不可能であることが好ましい。
【0046】
図6において、例示的な緊急移動体測位(EMP)サーバ12は、プロセッサ(CPU)127と、PSTNをプロセッサ127に結合する公衆交換電話ネットワーク(PSTN)インタフェース128と、セルネットワークインタフェース129と、IPネットワークをプロセッサ127に結合するIPネットワークインタフェース130とを含む。いくつかの例では、IPネットワークはインターネットを含み、他の例では、IPネットワークは仮想プライベートネットワーク(VPN)である。他のネットワークもまた、それらが現在又は将来的に利用可能である限り、CPU127に結合され得ることに留意されたい。例えば、レガシー入力及びビデオ入力もまた、CPU127に結合され得る。呼出を最適な緊急呼出センターへとルーティングするのに役立つコードセグメント134を含むメモリ132もまた、プロセッサ127に接続されている。
【0047】
図7は、EMPサーバ12のメモリ132に格納されたコードセグメント134によって実装されるプロセスのフロー図である。プロセス134は136にて開始し、動作138において、緊急呼出がPSTNインタフェース128を介して着呼しているかどうかが決定される。着呼していない場合、動作138は、呼出が到達するまでアイドル状態となる。緊急呼出がある場合、IPネットワークインタフェース130に到達する該呼出に関連付けられたGPS情報があるかどうかが決定される。GPS情報がある場合、動作142において、緊急呼出に関連するGPS情報が格納される。EMPサーバ12は、GPS情報が緊急呼出に関連していることを、いくつかの方法にて決定することができる。そのような方法には、GPS情報(及び他の携帯電話から導出された位置情報)を緊急呼出と照合すること、又は、モバイルデバイスの電話番号又は他の識別子(例えば、1つ以上のタグ)を使用して音声呼出と照合することが含まれる。
【0048】
次に、動作144において、動作は、緊急呼出が1つ以上の埋め込みタグを有するかどうかを決定する。埋め込みタグを有さない場合、動作146において、緊急呼出は、利用可能な最良の情報(例えば、利用可能であればGPS)に基づいて緊急呼出センターへと転送され、その後、プロセス制御は動作138に戻る。動作144が1つ以上の埋め込みタグを検出した場合、動作148は選択的に、タグに基づいて、ESN DBサーバ14から地番を引き出し、動作150において、該呼出はESNオペレータ28へと転送される。
【0049】
様々な実施形態が、特定の用語及びデバイスを使用して説明されてきたが、そのような説明は、専ら例示を目的としたものである。使用された単語は、制限ではなく説明のための単語である。変更及び変形は、記載の開示及び図面によってサポートされる様々な発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、当業者によって行われ得ることを理解されたい。さらに、他の様々な実施形態の態様は、全体的に又は部分的に交換可能であることを理解されたい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲に従って、限定又は禁反言なく解釈されることが意図されている。