(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0007】
図2は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0008】
図3は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0009】
図4は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0010】
図5は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0011】
図6は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0012】
図7は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0013】
図8は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0014】
図9は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの例示的なボディ部の底面図である。
【0015】
図10は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの例示的なボディ部の断面図である。
【0016】
図11は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの2つのウェイトポートを示す図である。
【0017】
図12は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの例示的なウェイト部の平面図である。
【0018】
図13は、
図12に例示したウェイト部の側面図である。
【0019】
図14は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの例示的な打ち出し軌道プロファイルを示す図である。
【0020】
図15は、例示的なウェイト部の第1のウェイト配置を示す図である。
【0021】
図16は、例示的なウェイト部の第2のウェイト配置を示す図である。
【0022】
図17は、例示的なウェイト部の第3のウェイト配置を示す図である。
【0023】
図18は、例示的なウェイト部の第4のウェイト配置を示す図である。
【0024】
図19は、
図18に例示したゴルフクラブヘッドの例示的な打ち出し軌道プロファイルを示す図である。
【0025】
図20は、本明細書で例示したゴルフクラブヘッドを製造する方法の1つを示す図である。
【0026】
図21は、別の例示的なゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0027】
図22は、更に別の例示的なゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0028】
図23は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0029】
図24は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0030】
図25は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0031】
図26は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0032】
図27は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0033】
図28は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0034】
図29は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0035】
図30は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0036】
図31は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0037】
図32は、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図25に示す32−32線に沿った断面図である。
【0038】
図33は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0039】
図34は、
図33に示したゴルフクラブヘッドの
図25に示す32−32線に沿った断面図である。
【0040】
図35は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0041】
図36は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0042】
図37は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0043】
図38は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0044】
図39は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図23に例示したゴルフクラブヘッドの
図29に示す31−31線に沿った断面図である。
【0045】
図40は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する弾性ポリマー挿入物の斜視図である。
【0046】
図41は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0047】
図42は、
図41に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0048】
図43は、
図41に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0049】
図44は、
図41に示したゴルフクラブヘッドの
図43に示す44−44線に沿った上面透視断面図である。
【0050】
図45は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図41に例示したゴルフクラブヘッドの
図43に示す44−44線に沿った上面透視断面図である。
【0051】
図46は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関し、
図41に例示したゴルフクラブヘッドの
図43に示す44−44線に沿った上面透視断面図である。
【0052】
図47は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する弾性ポリマー挿入物の斜視図である。
【0053】
図48は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0054】
図49は、
図48に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0055】
図50は、
図48に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0056】
図51は、
図48に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0057】
図52は、
図48に例示したゴルフクラブヘッドの
図51に示す52−52線に沿った上面透視断面図である。
【0058】
図53は、
図48に例示したゴルフクラブヘッドの
図49に示す53−53線に沿った上面透視断面図である。
【0059】
図54は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する弾性ポリマー挿入物の上面斜視図である。
【0060】
図55は、
図54に示した弾性ポリマー挿入物の側面斜視図である。
【0061】
図56は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0062】
図57は、
図56に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0063】
図58は、
図56に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0064】
図59は、
図56に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0065】
図60は、
図56に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0066】
図61は、
図56に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0067】
図62は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0068】
図63は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0069】
図64は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0070】
図65は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0071】
図66は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0072】
図67は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0073】
図68は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0074】
図69は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0075】
図70は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの
図64に示す70−70線に沿った断面図である。
【0076】
図71は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの
図64に示す71−71線に沿った断面図である。
【0077】
図72は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの
図64に示す72−72線に沿った断面図である。
【0078】
図73は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの
図64に示す73−73線に沿った断面図である。
【0079】
図74は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドのクラウン部を除いた上面図である。
【0080】
図75は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの
図74に示す75−75線に沿った断面図である。
【0081】
図76は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドをフェース部に近接するゴルフボールと共に示す上面図である。
【0082】
図77は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの例示的なクラウン部の
図76に示す77−77線に沿った断面図である。
【0083】
図78は、
図77に例示したクラウン部の一部の拡大図である。
【0084】
図79は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0085】
図80は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0086】
図81は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0087】
図82は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0088】
図83は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0089】
図84は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0090】
図85は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0091】
図86は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0092】
図87は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0093】
図88は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0094】
図89は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0095】
図90は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0096】
図91は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0097】
図92は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0098】
図93は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0099】
図94は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0100】
図95は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0101】
図96は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の上面斜視図である。
【0102】
図97は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の上面斜視図である。
【0103】
図98は、
図80に例示したゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の背面斜視図である。
【0104】
図99は、
図88に例示したゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の背面斜視図である。
【0105】
図100は、例示的なゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0106】
図101は、例示的なゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0107】
図102は、例示的なゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0108】
説明の簡素化及び明確化のために、図面は構造を一般的な方法で示し、周知の機能及び技術の説明及び詳細は本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略される場合がある。更に、図面中の要素は必ずしも一定の縮尺では描かれない場合がある。例えば、図面中の幾つかの要素の寸法は、本開示の実施形態の理解の改善を助けるために他の要素に対して誇張される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0109】
一般に、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法が本明細書に記載される。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図1〜13の例では、ゴルフクラブヘッド100は、ボディ部110と、概ね第1セットのウェイト部210(
図2)及び第2セットのウェイト部220(
図2)として示される、複数のウェイト部120とを含み得る。ボディ部110は、トップ130と、ボトム部140と、トウ部150と、ヒール部160と、フロント部170と、リア部180とを含み得る。ボトム部140は、トップ部130とボトム部140との間に、フロント部170を除き、トウ部150からリア部180を回ってヒール部160に至るゴルフクラブヘッド100の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド100のサイド部として規定されたスカート部190を含み得る。ボトム部140は、推移領域230とウェイトポート領域240とを含み得る。例えば、ウェイトポート領域240は、D字状の領域であり得る。ウェイトポート領域240は、複数のウェイト部120を受けるための複数のウェイトポート900(
図9)を含み得る。フロント部170は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部175を含み得る。ボディ部110はまた、シャフト(不図示)を受けるためのホーゼル部165を含み得る。あるいは、ボディ部110は、ホーゼル部165に代えてボアを含み得る。例えば、ボディ部110は、部分的に又は完全に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は他の適切なタイプの材料で作製され得る。別の例では、ボディ部110は、部分的に又は完全に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は他の適切なタイプの材料などの非金属材料で作製され得る。
【0110】
ゴルフクラブヘッド100は、300立方センチメートル(cm
3又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド100は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド100は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。具体的には、ゴルフクラブヘッド100は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド100のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド100のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図1は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0111】
概ね405、410、415、420、425、430、435(
図4)として示される、第1セットのウェイト部210の各々は、第1質量と関連付けられ得る。概ね440、445、450、455、460、465、470、475、480(
図4)として示される、第2セットのウェイト部220の各々は、第2質量と関連付けられ得る。第1質量は、第2質量より大きくてもよく、又はその逆でもよい。一例では、第1セットのウェイト部210は、タングステン系材料で作製され得る一方で、第2セットのウェイト部220は、アルミニウム系材料で作製され得る。以下に詳細に説明するように、第1セットのウェイト部210及び第2セットのウェイト部220は、それぞれ、種々のウェイト配置を提供することができる(例えば、
図15〜18)。
【0112】
図9〜11を参照すると、例えば、ボディ部110のボトム部140は、複数のウェイトポート900を含み得る。概ね905、910、915、920、925、930、935、940、945、950、955、960、965、970、975、980として示される、複数のウェイトポート900は、ボトム部140のウェイトポート領域240の周縁部に沿って配置され得る。複数のウェイトポート900は、ボトム部140を横断して延在し得る。具体的には、複数のウェイトポート900は、ボトム部140を横断して、トウ部150とヒール部160のそれぞれの間に延在し得る。複数のウェイトポート900はまた、ボトム部140を横断して、フロント部170とリア部180のそれぞれの間に延在し得る。複数のウェイトポート900は、概ねD字状のループを画定する経路に沿ってボトム部140を横断して配置され得る。一例では、複数のウェイトポート900は、ボトム部140を横断して、トウ部150とヒール部160のそれぞれの間の最大トウ−ヒール間距離500の50%以上に延在し得る。ゴルフクラブヘッド100の最大トウ−ヒール間距離500は、トウ部150とヒール部160のそれぞれの間で、トップ部130とボトム部140のそれぞれの間の推移領域から測定され得る。あるいは、最大トウ−ヒール間距離500は、トウ部150とヒール部160のそれぞれの最外点の垂直投影間の水平距離であり得る。例えば、最大トウ−ヒール間距離500は、ゴルフクラブヘッド100が約60度のライ角510である場合に測定され得る。
図5を参照すると、ヒール部160の最外点を容易に規定できない場合には、ヒール部160の最外点は、接地面530(例えば、ゴルフクラブヘッド100が置かれる水平面)の上側の約0.875インチ(22.23ミリメートル)の高さ520に決めてもよい。
図9〜
図11を参照すると、複数のウェイトポート900は、ゴルフクラブヘッド100の最大トウ−ヒール間クラブヘッド距離500の50%以上に延在し得る。具体的には、複数のウェイトポート900は、ゴルフクラブヘッド100の最大トウ−ヒール間クラブヘッド距離500の50%以上である最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離995でトウ部150とヒール部の間に延在し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド100の最大トウ−ヒール間クラブヘッド距離500は、5インチ(127ミリメートル)以上でなくともよい。従って、複数のウェイトポート900は、トウ部150とヒール部160のそれぞれの間の少なくとも2.5インチのウェイトポート最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離に延在し得る。最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離995は、トウ部150から最も遠いウェイトポートのヒール側の境界とヒール部160から最も遠いウェイトポートのトウ側の境界との間の最大距離であり得る。
図9の例では、ウェイトポート最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離995は、ウェイトポート940のヒール側の境界とウェイトポート980のトウ側の境界との間の最大距離であり得る。例えば、最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離995は、約3.7インチであり得る。ゴルフのルールが時々変更される(例えば、ゴルフ標準団体及び/又は運営組織によって、新たな規則が採用され、又は古い規定が撤廃又は修正される)ように、最大トウ−ヒール間クラブヘッド距離500を測定するためのライ角510及び/又は高さ520も変更され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0113】
複数のウェイトポート900の各々は、ポート直径(D
port)(例えば、
図11に1105、1110として示される)と関連付けられ得る。例えば、複数のウェイトポート900の各ウェイトポートのポート直径は、約0.3インチ(7.65ミリメートル)であり得る。あるいは、隣接するウェイトポートのポート直径は、異なってもよい。一例では、ウェイトポート905は、ポート直径1105と関連付けられてもよく、ウェイトポート910は、ポート直径1110と関連付けられてもよい。具体的には、ウェイトポート905のポート直径1105は、ウェイトポート910のポート直径1110より大きくてもよく、又はその逆でもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0114】
ボトム部140はまた、外側面990を含み得る。
図10に示すように、例えば、複数のウェイトポート900は、外側面990によって形成された外側面カーブ1090に関してボトム部140に形成され得る。具体的には、複数のウェイトポート900の各々は、概ね1015、1010、1015として示されるポート軸と関連付けられ得る。ウェイトポートの中心は、ウェイトポートのポート軸を規定し得る。各ポート軸は、ポート軸と外側面カーブ1090との交点で外側面カーブ1090に接する面に対して垂直又は実質的に垂直であり得る。一例では、実質的に垂直とは、垂直から±5°のずれを指すものであり得る。他の例では、実質的に垂直とは、垂直から±3°のずれを指すものであり得る。垂直からのずれは、製造上の公差に依存してもよい。
【0115】
一例では、ポート軸1010は、外側面カーブ1090の接平面1012に対して垂直又は実質的に垂直(すなわち、法線)であり得る。複数の固定具を、種々の位置でのゴルフクラブヘッド100の位置調整によって複数のウェイトポート900を作製するために使用することができる。あるいは、ウェイトポートは、複数のウェイトポート900を形成するために余分な材料を(例えば、水ジェット切断及び/又はレーザー切断による)フライス加工で取り除くよう複数の軸の周りにゴルフクラブヘッドを回転させることが可能な多軸加工プロセスによって作製することができる。別の例では、多軸加工プロセスの工具がゴルフクラブヘッドに対して移動して複数のウェイトポート900を形成する間、ゴルフクラブヘッドは固定位置に留まることができる。フライス工具は表面に対して接線方向に移動できるので、多軸加工プロセスは適切な表面仕上げを提供することができる。従って、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、ボトム部140に複数のウェイトポート900の各々を形成するために多軸加工プロセスを使用することができる。例えば、5軸フライス盤は、複数のウェイトポート900の各々のポート軸1000を外側面カーブ1090に対して垂直又は実質的に垂直となるように、複数のウェイトポート900を形成することができる。5軸フライス盤の工具は、外側面990の外側面カーブ1090に対して接線方向に移動することができる。
【0116】
図11を参照すると、例えば、隣接する2つのウェイトポートは、外側面カーブ1090上の隣接する2つのウェイトポート間の最短距離であるポート距離1100で離間され得る。具体的には、ポート距離1100は、隣接する2つのウェイトポートのうちのいずれかのポート直径以下であり得る。一例では、ウェイトポート905、910間のポート距離1100は、ポート直径1105又はポート直径1110のいずれか以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0117】
複数のウェイト部120は、類似又は異なる物理的特性(例えば、密度、形状、質量、体積、サイズ、色など)を有し得る。一例では、第1セットのウェイト部210は、黒色であり得る一方で、第2セットのウェイト部220は、灰色又は鋼色であり得る。複数のウェイト部120の一部又は全部は、部分的に又は完全に、スチール系材料、タングステン系材料、アルミニウム系材料などの金属材料、それらの任意の組み合わせ又は適切なタイプの材料で作製され得る。あるいは、複数のウェイト部120の一部又は全部は、部分的に又は完全に、非金属材料(例えば、複合材料、プラスチックなど)で作製され得る。
【0118】
図12及び
図13に例を図示するように、複数のウェイト部120の各ウェイト部は、円筒形状(例えば、円形の断面)を有し得る。上記の例は特定の形状を持つウェイト部を記載しているが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他の適切な形状(例えば、球体の一部又は全部、立方体、円錐、円柱、角錐、円錐台、立方体状、角柱、錐台、又は他の適切な幾何学的形状)のウェイト部を含み得る。複数のウェイト部120の各ウェイト部は、直径1200及び高さ1300と関連付けられ得る。一例では、複数のウェイト部120の各ウェイト部は、約0.3インチ(7.62ミリメートル)の直径及び約0.2インチ(5.08ミリメートル)の高さを有し得る。あるいは、第1セットのウェイト部210及び第2セットのウェイト部220は、それぞれ、幅及び/又は高さが異なり得る。
【0119】
他のゴルフクラブヘッドとしてリア−フロント方向に代えて、複数のウェイト部120の各ウェイト部は、ボトム−トップ方向の複数のウェイトポート400の1つに係合させることができる。複数のウェイト部120は、ウェイトポートに固定するためのネジ山を含み得る。例えば、複数のウェイト部120の各ウェイト部は、ネジであり得る。複数のウェイト部120は、工具の有無に関わらず、ボディ部110から容易に取り外し可能でなくともよい。あるいは、複数のウェイト部120は、1つ以上のウェイト部120を相対的に重い又は軽いウェイト部にそれぞれ付け替えることができるように、(例えば、工具を用いて)容易に取り外し可能であってもよい。別の例では、複数のウェイト部120は、複数のウェイト部120を容易に取り外しできないように、エポキシ樹脂又は接着剤でボディ部110のウェイトポートに固定されてもよい。更に別の例では、複数のウェイト部120は、複数のウェイト部120を容易に取り外しできないように、エポキシ樹脂及びネジ山の両方でボディ部110のウェイトポートに固定されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0120】
他のゴルフクラブヘッドとは対照的に、ゴルフクラブヘッド100は、少なくとも4つの異なるタイプのゴルフスイングに対応することができる。
図14に示すように、例えば、各ウェイト配置は、概ね1410、1420、1430として示される、複数の打ち出し軌道プロファイル1400の1つと関連付けられ得る。
図15を参照すると、例えば、第1のウェイト配置1500は、第1セットのウェイトポート1510に関連付けられ得る。第1セットのウェイトポート1510は、フロント部170又はその近傍に配置され得る(例えば、
図9に示すウェイトポート905、910、915、920、925、930、935)。第1のウェイト配置1500では、第1セットのウェイト部は、第1セットのウェイトポート1510の配置に従って、フロント部170に向かって配置され得る一方で、第2セットのウェイト部は、リア部180に向かって配置され得る。具体的には、第1セットのウェイト部は、第1セットのウェイトポート1510の配置に従って、フロント部170又はその近傍でクラスターを形成し得る。ウェイト部405、410、415、420、425、430、435は、第1セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート905、910、915、920、925、930、935に配置することができる。ウェイト部440、445、450、455、460、465、470、475、480は、第2セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート940、945、950、955、960、965、970、975、980に配置することができる。第1のウェイト配置1500は、第1の打ち出し軌道プロファイル1410(
図14)と関連付けられ得る。具体的には、第1のウェイト配置1500は、ゴルフボールのスピンレートを減少させることができる。第1セットのウェイトポート1510の配置に従ってゴルフクラブヘッド100のフロント部170に向かって比較的重いウェイト部(すなわち、第1セットのウェイト部)を配置することで、ゴルフクラブヘッド100の重心(GC)を比較的前方及び下方に移動させて、比較的低い打ち出し及びスピン軌道を提供することができる。その結果、第1の打ち出し軌道プロファイル1410は、比較的大きいロール距離(すなわち、地面に衝突した後の距離)と関連付けることができる。上記の例は、特定のウェイトポートにウェイト部を配置する記述であるが、第1セットのウェイト部210の任意のウェイト部は、第1セットのウェイトポート1510の任意のウェイトポートに配置することができる。
【0121】
図16を参照すると、例えば、第2のウェイト配置1600は、第2セットのウェイトポート1610に関連付けられ得る。第2セットのウェイトポート1610は、リア部180又はその近傍に配置され得る(例えば、
図9に示すウェイトポート945、950、955、960、965、970、975)。第2のウェイト配置1600では、第1セットのウェイト部は、リア部180に向かって配置され得る一方で、第2セットのウェイト部は、フロント部170に向かって配置され得る。具体的には、第1セットのウェイト部は、第2セットのウェイトポート1610の配置に従って、リア部180又はその近傍でクラスター1610を形成し得る。ウェイト部405、410、415、420、425、430、435は、第1セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート945、950、955、960、965、970、975に配置することができる。ウェイト部440、445、450、455、460、465、470、475、480は、第2セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート905、910、915、920、925、930、935、940、980に配置することができる。第2のウェイト配置1600は、第2の打ち出し軌道プロファイル1420(
図14)と関連付けられ得る。具体的には、第2のウェイト配置1600は、ゴルフボールの打ち出し角を増加させ、寛容性を最大にすることができる。第2セットのウェイトポート1610の配置に従ってゴルフクラブヘッド100のリア部180に向かって比較的重いウェイト部(すなわち、第1セットのウェイト部)を配置することで、ゴルフクラブヘッド100の重心(GC)を比較的後方及び上方に移動させて、比較的高い打ち出し及びスピン軌道を提供することができる。更に、ゴルフクラブヘッド100の慣性モーメント(MOI)を、水平軸(フロント−バック軸)と垂直軸(トップ−ボトム軸)の両方で増加させることができ、中心を外れた打撃のより高い寛容性を提供することができる。その結果、第2の打ち出し軌道プロファイル1420は、比較的大きいキャリー距離(すなわち、空中の距離)と関連付けることができる。
【0122】
図17を参照すると、例えば、第3のウェイト配置1700は、第3セットのウェイトポート1710に関連付けられ得る。第3のウェイト配置1700では、第1セットのウェイト部は、ヒール部160に向かって配置され得る一方で、第2セットのウェイト部は、トウ部150に向かって配置され得る。具体的には、第1セットのウェイト部は、第3セットのウェイトポート1710の配置に従って、ヒール部160又はその近傍でクラスターを形成し得る。ウェイト部405、410、415、420、425、430、435は、第1セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート925、930、935、940、945、950、955に配置することができる。ウェイト部440、445、450、455、460、465、470、475、480は、第2セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート905、910、915、920、960、965、970、975、980に配置することができる。第3のウェイト配置1700は、第3の打ち出し軌道プロファイル1430(
図14)と関連付けられ得る。具体的には、第3のウェイト配置1700は、人がゴルフクラブヘッド100を比較的容易にターンオーバーすることを可能にすることができる(すなわち、ゴルフボールに衝撃を与えるためにフェース部175を直角にする)。ゴルフクラブヘッド100のヒール部160に向かって比較的重いウェイト部(すなわち、第1セットのウェイト部)を配置することで、ゴルフクラブヘッド100の重心(GC)をシャフトの軸の比較的近くに移動させることができる。
【0123】
図18を参照すると、例えば、第4のウェイト配置1800は、第4セットのウェイトポート1810に関連付けられ得る。第4のウェイト配置1800では、第1セットのウェイト部は、トウ部150に向かって配置され得る一方で、第2セットのウェイト部は、ヒール部160に向かって配置され得る。具体的には、第1セットのウェイト部は、第4セットのウェイトポート1810の配置に従って、トウ部150又はその近傍でクラスターを形成し得る。ウェイト部405、410、415、420、425、430、435は、第1セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート905、910、915、965、970、975、980に配置することができる。ウェイト部440、445、450、455、460、465、470、475、480は、第2セットのウェイト部を画定してもよく、それぞれ、ウェイトポート920、925、930、935、940、945、950、955、960に配置することができる。第4のウェイト配置1800は、第3の打ち出し軌道プロファイル1430(
図14)と関連付けられ得る。具体的には、第4のウェイト配置1800は、人がゴルフクラブヘッド100をターンオーバーすることを妨げるようにしてもよい(すなわち、フェース部175をゴルフボールに衝撃を与えるためによりオープンにすることができる)。ゴルフクラブヘッド100のトウ部150に向かって比較的重いウェイト部(すなわち、第1セットのウェイト部)を配置することで、ゴルフクラブヘッド100の重心(GC)をシャフトの軸から比較的遠くに移動させることができる。第4のウェイト配置1800は、フェードのゴルフショット(
図19に示すように、例えば、右利きの人にとって、ゴルフボールがターゲット1910の左に向かって進み、ターゲットの右に向かって戻るように曲がる軌道又はボールの飛行)になることがある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0124】
図20は、ゴルフクラブヘッド100を製造することができる方法の1つを示している。
図20の例では、プロセス2000は、複数のウェイト部を供給することで開始され得る(ブロック2010)。複数のウェイト部は、第1セットのウェイト部及び第2セットのウェイト部を含み得る。第1セットのウェイト部の各ウェイト部は、第1質量と関連付けられ得る一方で、第2セットのウェイト部の各ウェイト部は、第2質量と関連付けられ得る。第1質量は、第2質量より大きくてもよい。一例では、第1セットのウェイト部の各ウェイト部は、約2〜5グラム、3.0〜4.5グラム、3.5〜4.25グラム、4グラム、又は2.6グラムの質量のタングステン系材料で作製され得る一方で、第2セットのウェイト部の各ウェイト部は、0.4グラムの質量のアルミニウム系材料で作製され得る。第1セットのウェイト部は、灰色又は鋼色であり得る一方で、第2セットのウェイト部は、黒色であり得る。
【0125】
プロセス2000は、ゴルフクラブヘッドのボディ部を供給することができる(ブロック2020)。ボディ部は、フロント部と、リア部と、トウ部と、ヒール部と、トップ部と、外側面カーブと関連付けられた外側面を持つボトム部と、トップ部とボトム部の間のスカート部とを含み得る。
【0126】
プロセス2000は、ボトム部及びスカート部又はそれらの近傍に位置するウェイトポート領域を形成することができる(ブロック2030)。推移領域は、ウェイトポート領域の周りを取り囲んでもよい。
【0127】
プロセス2000は、ウェイトポート領域の周縁部に沿って複数のウェイトポートを形成することができる(ブロック2040)。複数のウェイトポートの各ウェイトポートは、ポート直径と関連付けられて、複数のウェイト部の少なくとも1つのウェイト部を受けるよう構成され得る。隣接する2つのウェイトポートは、ポート直径以下で離間され得る。更に、複数のウェイトポートの各ウェイトポートは、ポート軸と関連付けられ得る。ポート軸は、ゴルフクラブヘッドのボトム部の外側面カーブの接平面に対して垂直又は実質的に垂直であり得る。
【0128】
図20のプロセス2000の例は、単に、ゴルフクラブヘッド100を製造する方法の1つの例として、
図1〜19と共に提供及び説明している。アクションの特定の順序を
図20に示しているが、これらのアクションは、他の経時的な順番で実行されてもよい。例えば、
図20に示す2以上のアクションは、連続して、同時に、又は一斉に実行され得る。
図20は特定の数のブロックを示すが、プロセスは、1つ以上のブロックを実行しなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0129】
上記の例に示すように、複数のウェイト部120及び複数のウェイトポート900は、概ね
図4に490、995として示すように、2つの弧で形成された概ねD字状のループを画定する経路に沿ってウェイトポート領域240の周縁部に配置され得る。例えば、ウェイト部405、410、415、420、425、430、435(
図4)、及び、ウェイトポート905、910、915、920、925、930、935(
図9)は、第1の弧490を形成し得る。具体的には、第1の弧490は、頭部150とヒール部160のそれぞれの間に、ボトム部140を横断して延在し得る。ウェイト部440、445、450、455、460、465、470、475、480(
図4)、及び、ウェイトポート940、945、950、955、960、965、970、965、980(
図9)は、第2の弧495を形成し得る。第2の弧495は、概ねボディ部110のリア部180の輪郭に従い得る。あるいは、第1及び第2の弧490、495は、ボトム部140を横断して延在する他の形状のループを画定し得る(例えば、概ねO字状のループ)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0130】
上記の例は、特定の幾何学的形状に形成された複数のウェイト部120及び複数のウェイトポート900を記載するが、本明細書に記載の装置、方法、および製造物は、他の幾何学的形状に形成されたウェイト部領域の周縁部に沿って設けられたウェイト部及びウェイトポートを有してもよい。
図21を参照すると、例えば、ゴルフクラブヘッド2100は、ボトム部2110と、複数のウェイトポート2130に配置された複数のウェイト部2120とを含み得る。複数のウェイトポート2130は、ボトム部2110のウェイトポート領域2140の周縁部に沿って配置され得る(すなわち、複数のウェイトポート2130は、トウ部2112とヒール部2114のそれぞれの間にボトム部2110を横断して延在し得る)。複数のウェイト部120及び複数のウェイトポート900(例えば、
図4、9)とは対照的に、複数のウェイトポート2130は、ボトム部2110を横断して延在する、概ね2150、2155として示される、2つの別々の弧を形成し得る。
【0131】
第1の弧2150は、トウ部2112とヒール部2114との間に延在し得る。第1の弧2150は、ゴルフクラブヘッド2100のフロント部2170に向かってカーブし得る(すなわち、フロント部2170に関して凹状である)。
図21の例によれば、第1の弧2150は、トウ部2112の近傍の領域からフロント部2170の近傍の領域、及び、フロント部2170の近傍の領域からヒール部2114の近傍の領域に延在し得る(すなわち、フロント部2170に関して凹状である)。従って、第1の弧2150は、トウ部2112とヒール部2114との間に延在する、ゴルフクラブヘッド2100のリア部2180に向くC字状の弧のように見え得る。第2の弧2155はまた、トウ部2112とヒール部2114との間に設けられ得る。第2の弧2155は、ゴルフクラブヘッド2100のリア部2180に向かってカーブし得る(すなわち、リア部2180に関して凹状である)。従って、第2の弧2155は、トウ部2112とヒール部2114との間に延在する、ゴルフクラブヘッド2100のフロント部2170に向くC字状の弧のように見え得る。更に、第1の弧2150は、第2の弧2155よりフロント部2170に近くてもよい。第1の弧2150及び第2の弧2155は、第1の弧2150及び第2の弧2155のそれぞれがボトム部2110の周縁部に沿って離れて設けられるように、別々であり得る。従って、ボトム部2110は、第1の弧2150のウェイトポート2130と第2の弧2155のウェイトポート2130との間でボトム部2110の周縁部に沿ったギャップ2190、2192を含み得る。ギャップ2190及び/又は2192は、ギャップ2190及び/又は2192に隣接するウェイトポート2130などのウェイトポート2130のいずれかのポート直径以上であり得る。
図21に示す一例によれば、ギャップ2190、2192は、ギャップ2190、2192に隣接するウェイトポート2130の直径より桁違いに大きくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0132】
図21を参照すると、例えば、第1の弧2150は、特定のゴルフクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド及び/又はハイブリッド系ゴルフクラブヘッド)に適するように、第2の弧2155より多くのウェイトポート2130を含み得る。あるいは、第2の弧2155は、第1の弧2150と同じ又はより多くのウェイトポート2130を含み得る。第1の弧2150及び第2の弧2155内の各々のウェイトポート2130の数、各ウェイトポート2130と関連付けられたウェイト部2120、隣接するウェイトポート2130間の間隔は、ゴルフクラブのタイプ、ゴルフクラブヘッド2100の好ましい重量分布、及び/又はゴルフクラブヘッド2100の重心位置に基づいて決定され得る。
【0133】
第1の弧2150及び/又は第2の弧2155のウェイトポート2130は、第1の弧2150及び/又は第2の弧2155のそれぞれに沿って同じ又は略同じ距離で互いに離間され得る。第1の弧2150や第2の弧2155のウェイトポート2130間、又は、本明細書に記載された任意のウェイトポート間の間隔の変化は、製造精度に関連する製造公差及び/又は費用対効果などの、異なる製造上の検討事項に起因し得る。例えば、第1の弧2150及び/又は第2の弧2155のウェイトポート2130間の間隔の変化は、1/16インチから0.001インチの間であり得る。本明細書で説明するように、隣接するウェイトポート2130間の距離(すなわち、ポート距離)は、隣接する2つのウェイトポートのいずれかのポート直径以下であり得る。複数のウェイトポート2130は、ゴルフクラブヘッド2100の最大トウ−ヒール間クラブヘッド距離2195の50%以上である最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離でトウ部2112とヒール部2114との間に延在し得る。最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離は、トウ部2112から最も遠いウェイトポートのヒール側の境界とヒール部2114から最も遠いウェイトポートのトウ側の境界との間の最大距離であり得る。
【0134】
具体的には、ゴルフクラブヘッド2100は、430cc未満の体積を有し得る。例えば、ゴルフクラブヘッド2100は、100ccから400ccの範囲の体積を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド2100は、150ccから350ccの範囲の体積を有し得る。更に別の例では、ゴルフクラブヘッド2100は、200ccから300ccの範囲の体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド2100は、100グラムから350グラムの範囲の質量を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド2100は、150グラムから300グラムの範囲の質量を有し得る。更に別の例では、ゴルフクラブヘッド2100は、200グラムから250グラムの範囲の質量を有し得る。ゴルフクラブヘッド2100は、10°から30°の範囲のロフト角を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド2100は、13°から27°の範囲のロフト角を有し得る。例えば、ゴルフクラブヘッド2100は、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッドであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド2100は、小さめのドライバー系ゴルフクラブヘッドであり得る(例えば、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッドより大きいがドライバー系ゴルフクラブヘッドより小さい)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0135】
図22に示すように、例えば、ゴルフクラブヘッド2200は、ボトム部2210と、複数のウェイトポート2230に配置された複数のウェイト部2220とを含み得る。ウェイトポート領域2240の周縁部に沿って配置された複数のウェイトポート2230は、ボトム部2210を横断して延在する、概ね2250として示される、弧を画定する経路に沿って配置され得る(すなわち、複数のウェイトポート2230は、ボトム部2210を横断してトウ部2212とヒール部2214のそれぞれの間に延在し得る)。弧2250は、ゴルフクラブヘッド2200のリア部2280に向かってカーブし得るすなわち、リア部2280に関して凹状である)。
図22の例によれば、弧2250は、トウ部2212の近傍の領域からリア部2280の近傍の領域、及び、リア部2280の近傍の領域からヒール部2214の近傍の領域に延在し得る(すなわち、リア部2280に関して凹状である)。従って、弧2250は、ヒール部2214の近くからトウ部2212の近くに延在する、ゴルフクラブヘッド2200のフロント部2270に向くC字状の弧のように見え得る。更に、弧2250の曲率は、ゴルフクラブヘッド2200のリア部2280の輪郭と実質的に同様であってもよく、又は概ね従ってもよい。弧2250内のウェイトポート2230の数、各ウェイトポート2230と関連付けられたウェイト部2220、隣接するウェイトポート2230間の間隔は、ゴルフクラブのタイプ、ゴルフクラブヘッド2200の好ましい重量分布、及び/又はゴルフクラブヘッド2200の重心位置に基づいて決定され得る。
【0136】
弧2250のウェイトポート2230は、弧2250に沿って同じ又は略同じ距離で互いに離間され得る(例えば、ウェイトポート2230は、実質的に同様な間隔で互いに離間され得る)。弧2250のウェイトポート2230間、又は、本明細書に記載された任意のウェイトポート間の間隔の変化は、製造精度に関連する製造公差及び/又は費用対効果などの、異なる製造上の検討事項に起因し得る。例えば、弧2250のウェイトポート2230間の間隔の変化は、1/16インチから0.001インチの間であり得る。本明細書で説明するように、隣接するウェイトポート2230間の距離(すなわち、ポート距離)は、隣接する2つのウェイトポートのいずれかのポート直径以下であり得る。複数のウェイトポート2230は、ゴルフクラブヘッド2200の最大トウ−ヒール間クラブヘッド距離2290の50%以上である最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離でトウ部2212とヒール部2214との間に延在し得る。最大トウ−ヒール間ウェイトポート距離は、トウ部2212から最も遠いウェイトポートのヒール側の境界とヒール部2214から最も遠いウェイトポートのトウ側の境界との間の最大距離であり得る。
【0137】
具体的には、ゴルフクラブヘッド2200は、200cc未満の体積を有し得る。例えば、ゴルフクラブヘッド2200は、50ccから150ccの範囲の体積を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド2200は、60ccから120ccの範囲の体積を有し得る。更に別の例では、ゴルフクラブヘッド2200は、70ccから100ccの範囲の体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド2200は、180グラムから275グラムの範囲の質量を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド2200は、200グラムから250グラムの範囲の質量を有し得る。ゴルフクラブヘッド2200は、15°から35°の範囲のロフト角を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド2200は、17°から33°の範囲のロフト角を有し得る。例えば、ゴルフクラブヘッド2200は、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッドであってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0138】
図23〜32の例では、ゴルフクラブヘッド2300は、ボディ部2310と、概ね第1セットのウェイト部2410及び第2セットのウェイト部2420(
図24)として示される、複数のウェイト部2320とを含み得る。ボディ部2310は、トップ部2330と、ボトム部2340と、トウ部2350と、ヒール部2360と、フロント部2370と、リア部2380とを含み得る。ボトム部2340は、トップ部2330とボトム部2340との間に、フロント部2370を除き、トウ部2350からリア部2380を回ってヒール部2360に至るゴルフクラブヘッド2300の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド2300のサイド部として規定されたスカート部2390を含み得る。ボトム部2340は、推移領域2430とウェイトポート領域2440とを含み得る。例えば、ウェイトポート領域2440は、D字状の領域であり得る。ウェイトポート領域2440は、複数のウェイト部2320を受ける複数のウェイトポート2800(
図28)を含み得る。フロント部2370は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部2375を含み得る。ボディ部2310はまた、シャフト(不図示)を受けるホーゼル部2365を含み得る。ホーゼル部2365は、ボディ部2310と一体的な部分でもよく、別体の部分でもよい。例えば、ホーゼル部2365は、一方の端部がシャフトを受けると共に他方の端部がボディ部2310に挿入されるホーゼルスリーブを含んでもよい。あるいは、ボディ部2310は、ホーゼル部2365に代えてボアを含み得る。ゴルフクラブヘッド2300は、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様な材料から構成されてもよく、同様な体積を有してもよく、同じタイプのゴルフクラブヘッドであってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0139】
概ね2605、2610、2615、2620として示される、第1セットのウェイト部2410の各々は、第1質量と関連付けられ得る。概ね2640、2645、2650、2655、2660、2665、2670として示される、第2セットのウェイト部2420の各々は、第2質量と関連付けられ得る。第1質量は、第2質量より大きくてもよく、又はその逆でもよい。第1セットのウェイト部2410及び第2セットのウェイト部2420は、それぞれ、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドに対する種々のウェイト配置と同様であり得る、種々のウェイト配置をゴルフクラブヘッド2300に対して提供することができる。あるいは、第1セット及び第2セットのウェイト部2410、2420の全てのウェイト部は、それぞれ、同じ質量を有し得る。すなわち、第1質量と第2質量は互いに等しくてもよい。複数のウェイト部2320は、類似又は異なる物理的特性(例えば、密度、形状、質量、体積、サイズ、色など)を有し得る。ウェイト部2320は、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのウェイト部120と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0140】
図28を参照し、例えば、ボディ部2310のボトム部2340は、複数のウェイトポート2800を含み得る。概ね2805、2810、2815、2820、2840、2845、2850、2855、2860、2865、2870として示される、複数のウェイトポート2800は、ボトム部2340のウェイトポート領域2440の周縁部に、及び/又はそれに沿って配置され得る。複数のウェイトポート2800の各々は、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの任意のウェイトポートと多くの点(例えば、ポート直径)で類似し得る。更に、複数のウェイトポート2800の各々は、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのウェイトポート900の構成と同様にボトム部2340に形成され得る。また更に、複数のウェイトポート2800は、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのウェイトポート900の配置と同様にボトム部2340を横断して延在し得る。しかしながら、ボトム部2340のウェイトポート2800の配置は、ゴルフクラブヘッド100又は本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのウェイトポート900の配置と異なり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0141】
図23〜32に示す一例では、ボトム部2340は、外側面2342及び内側面2344を含み得る。外側面2342及び内側面2344の各々は、概ね3110、3120、3140として示される、1つ又は複数の支持部を含み得る。外側面2342は、少なくとも1つの外側支持部3110を含んでもよく、内側面2344は、第1セットの内側支持部3120(概ね内側支持部3121、3122、3123、3124、3125、3126、3127、3128、3129、3130、3131、3132、3133として示される)及び第2セットの内側支持部3140(概ね内側支持部3141、3142、3143、3144、3145、3146として示される)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0142】
外側支持部3110は、ボトム部2340及び/又はスカート部2390の、任意のウェイトポート2800の間に及び/又はトウ部2350とヒール部2360とフロント部2370とリア部2380とで画定されるボディ部2310の周縁部に、配置され得る。しかしながら、外側支持部3110は、ゴルフクラブヘッド2300の構造的支持のために、ゴルフクラブヘッド2300の任意の位置に配置されてもよい。
図23〜32の例では、外側支持部3110は、ボトム部2340及び/又はスカート部2390の、ボディ部2310の周縁部に近接してリア部2380からトウ部2350に向かって、及び/又はトウ部2350まで延在する、溝又は刻み目によって画定され得る。外側支持部3110は、任意の構造を有し得る。
図31に示すように、外側支持部3110の幅は、リア部2380からトウ部2350に向かって増大してもよく、更に、外側支持部3110は、リア部2380とトウ部2350の間のボディ部2310の周縁部の輪郭に沿ってもよい。従って、外側支持部3110は、ボトム部2340にある湾曲した三角形の溝に類似し得る。外側支持部3110の深さも、変化し得る。あるいは、外側支持部3110の深さは、一定であり得る。更に、外側支持部3110の深さは、ボトム部2340の厚さとボトム部2340を形成する材料に基づいて決定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0143】
第1セットの内側支持部3120の各内側支持部は、壁、リブ、及び/又はボトム部2340の内側面2344からの任意の突出部を含み得る。第1セットの内側支持部3120の各内側支持部は、各ウェイトポート2800から延在し、隣接するウェイトポート2800又は隣接しない他の1つ以上のウェイトポート2800と接続し得る。
図31に示すように、例えば、内側支持部3121は、ボトム部2340の内側面2344から突出してウェイトポート2805と2810を接続する壁を含み得る。同様に、
図31に示すように、隣接するウェイトポート2810と2815、2815と2820、2820と2840、2840と2845、2845と2850、2850と2855、2855と2860、2860と2865、2865と2870、2870と2805の各ペアは、それぞれ、内側支持部3122、3123、3124、3125、3126、3127、3128、3129、3130、3131によって接続され得る。従って、第1セットの内側支持部3120の内側支持部3121〜3131は、ボトム部2340の内側面2344にループ状支持領域3150を画定することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0144】
更に、内側支持部3132は、ボトム部2340の内側面2344から突出してウェイトポート2805と2855などの隣接しない2つのウェイトポートを接続する壁を含み得る。内側支持部3133は、ボトム部2340の内側面2344から突出してウェイトポート2820と2855などの隣接しない2つのウェイトポートを接続する壁を含み得る。従って、内側支持部3121、3122、3123、3132、3133は、ボトム部2340の内側面2344に、ループ状支持領域3150に部分的に含まれると共にループ状支持領域3150に部分的に重なる三角形支持領域3160を画定し得る。ウェイトポート2805、2820、2855は、三角形支持領域3160の頂点を画定してもよい。第1セットの内側支持部3120は、任意の構造を有してもよく、任意の2以上のウェイトポートを接続してもよく、及び/又は任意の形状を画定し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0145】
第2セットの内側支持部3140の各内側支持部は、壁、リブ、及び/又はボトム部2340の内側面2344の任意の突出部を含み得る。第2セットの内側支持部3140の各内側支持部は、1つ以上のウェイトポート2800から周縁部に向かって、及び/又はボディ部2310のスカート部2390に向かって延在し得る。
図31に示す一例では、内側支持部3141は、ウェイトポート2805に接続されると共に、ウェイトポート2805からトウ部2350に向かって、及び/又はそこまで延在する壁を含み得る。内側支持部3142は、ウェイトポート2870に接続されると共に、ウェイトポート2870からトウ部2350に向かって、及び/又はそこまで延在する壁を含み得る。内側支持部3143は、ウェイトポート2865に接続されると共に、ウェイトポート2865からトウ部2350又はリア部2380に向かって、及び/又はそこまで延在する壁を含み得る。内側支持部3141、3142、3143が、ボトム部2340、スカート部2390、トウ部2350、フロント部2370、及び/又はリア部2380の構造的支持を提供し得るように、又は実質的に提供し得るように、内側支持部3141、3142、3143の各々の長さ、高さ、厚さ、配向角度、及び/又は断面構造を構成することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0146】
図31に示すように、内側支持部3144は、ウェイトポート2855に接続され得ると共に、ウェイトポート2855からリア部2380に向かって、及び/又はそこまで延在し得る壁を含み得る。内側支持部3145は、ウェイトポート2845に接続され得ると共に、ウェイトポート2845からヒール部2360に向かって、及び/又はそこまで延在し得る壁を含み得る。内側支持部3146は、ウェイトポート2820に接続され得ると共に、ウェイトポート2820からヒール部2360に向かって、及び/又はそこまで延在し得る壁を含み得る。内側支持部3144、3145、3146が、ボトム部2340、スカート部2390、ヒール部2360、フロント部2370、及び/又はリア部2380の構造的支持を提供し得るように、又は実質的に提供し得るように、内側支持部3144、3145、3146の各々の長さ、高さ、厚さ、配向角度、及び/又は断面構造を構成することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0147】
第1セットの内側支持部3120は、ゴルフクラブヘッド2300がゴルフボール(不図示)を打つときに、ボトム部2340に与えられる衝撃荷重をボトム部2340に分散させることによって、ボトム部2340を構造的に支持することができる。第2セットの内側支持部3140は、加重衝撃をボトム部2340、スカート部2390、トウ部2350、ヒール部2360、フロント部2370、及び/又はリア部2380に更に分散させることができる。一例では、第2セットの内側支持部3140は、加重衝撃をボディ部2310に更に分散するように、ウェイトポート2840、2850、2860などの任意のウェイトポートに接続される追加の壁、リブ、及び/又は突出部(不図示)を含み得る。上記の例は、特定の数の内側支持部を示しているが、ボトム部2340は、追加の内側支持部(不図示)を含み得る。例えば、ボトム部2340は、隣接しないウェイトポート2800(例えば、ウェイトポート2815と2860)及び/又は第2セットの内側支持部3140を接続する複数の内側支持部(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0148】
第1セットの内側支持部3120及び/又は第2セットの内側支持部3140の内側支持部の幅(すなわち、厚さ)、長さ、高さ、配向角度、及び/又は断面構造は、同様でもよく、変化してもよく、ゴルフクラブヘッド2300の構造的支持を提供するように構成され得る。例えば、ボトム部2340及び/又はボディ部2310を構成し得る材料は、第1セットの内側支持部3120及び/又は第2セットの内側支持部3140の内側支持部の幅、長さ、高さ、配向角度、及び/又は断面構造を決定し得る。例えば、第1セットの内側支持部3120及び/又は第2セットの内側支持部3140の内側支持部は、ウェイトポート2800の深さと同様の高さを持つ矩形断面の壁によって画定され得る。第2セットの内側支持部3140の各内側支持部の長さは、第2セットの内側支持部の1つ以上の内側支持部がボトム部2340からスカート部2390まで延在するに構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0149】
本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、外側支持部及び/又は内側支持部は異なる構成を有してもよく、ゴルフクラブヘッドの任意の部分及び/又は部品のサイズ、厚さ、構成材料、及び/又は他の特性に応じて、ゴルフボールとの衝突時にゴルフクラブヘッドに構造的支持を提供する。外側支持部及び/又は内側支持部の異なる構成は、ゴルフボールを打つときのゴルフクラブヘッドの振動、減衰、及び/又はノイズ特性に影響し得る。更に、外側支持部及び/又は内側支持部の異なる構成は、追加の構造的支持を必要とするゴルフクラブヘッドの部分に構造的支持を提供し得る。例えば、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドは、本明細書に記載の第1セットの内側支持部及び第2セットの内側支持部に追加してより多くの内側支持部を含み得る。例えば、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドは、本明細書に記載の第1セットの内側支持部及び第2セットの内側支持部より少ない内側支持部を含み得る。
【0150】
図33及び
図34は、内側支持部の構成が異なる別のゴルフクラブヘッド2300の例を示している。ボトム部2340の内側面2344は、第1セットの内側支持部3320(概ね内側支持部3323、3324、3325、3326、3327として示される)及び第2セットの内側支持部3340(概ね内側支持部3344、3345、3346、3347、3348として示される)を含み得る。第1セットの内側支持部3320及び第2セットの内側支持部3340は、トウ部2350よりもヒール部2360に近い。例えば、第1セットの内側支持部3320及び第2セットの内側支持部3340は、ボディ部2310の中間点(不図示)とヒール部2360との間のボトム部2340に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0151】
第1セットの内側支持部3320は、
図31に示す第1セットの内側支持部3120の内側支持部などの本明細書に記載の任意の内側支持部と多くの点で類似し得る。
図33及び
図34に示すように、例えば、内側支持部3323は、ボトム部2340の内側面2344から突出してウェイトポート2815と2820を接続する壁を含み得る。同様に、ウェイトポート2815と2820、2820と2840、2840と2845、2845と2850、2850と2815の各ペアは、それぞれ、内側支持部3323、3324、3325、3326、3327によって接続され得る。従って、第1セットの内側支持部3320の内側支持部3323〜3327は、ボトム部2340の内側面2344にループ状支持領域3350を画定し得る。ループ状支持領域3350は、トウ部2350よりもヒール部2360に近くてもよい。ループ状支持領域3350は、ボディ部2310の中間点(不図示)とヒール部2360との間に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0152】
第2セットの内側支持部3340は、
図31に示す第2セットの内側支持部3140などの本明細書に記載の任意の内側支持部と多くの点で類似し得る。
図33及び
図34に示すように、例えば、内側支持部3344は、ウェイトポート2850と接続され、ウェイトポート2850からリア部2380に向かって、及び/又はそこまで延在する壁部を含み得る。内側支持部3345は、ウェイトポート2845と接続され、ウェイトポート2845からヒール部2360及びリア部2380に向かって、及び/又はそこまで延在する壁部を含み得る。内側支持部3346は、ウェイトポート2840と接続され、ウェイトポート2840からヒール部2360に向かって、及び/又はそこまで延在する壁部を含み得る。内側支持部3347は、ウェイトポート2820と接続され、ウェイトポート2820からヒール部2360に向かって、及び/又はそこまで延在する壁部を含み得る。内側支持部3348は、ウェイトポート2815と接続され、ウェイトポート3815からフロント部2370に向かって、及び/又はそこまで延在する壁部を含み得る。内側支持部3344、3345、3346、3347、3348が、ボトム部2340、スカート部2390、ヒール部2360、フロント部2370、及び/又はリア部2380の構造的支持を提供し得るように、又は実質的に提供し得るように、内側支持部3344、3345、3346、3347、3348の各々の長さ、高さ、厚さ、配向角度、及び/又は断面構造を構成することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0153】
図35は、内側支持部の構成が異なる別のゴルフクラブヘッド2300の例を示している。内側面2344は、第1セットの内側支持部3120(概ね内側支持部3121、3122、3123、3124、3125、3126、3127、3128、3129、3130、3131として示される)及び第2セットの内側支持部3140(概ね内側支持部3141、3142、3143、3144、3145、3146として示される)を含み得る。従って、
図43のゴルフクラブヘッド2300は、
図43のゴルフクラブヘッド2300が内側支持部3132、3133を含まないことを除いて、
図31のゴルフクラブヘッド2300と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0154】
本明細書に記載のゴルフクラブヘッドはいずれも、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの外側支持部及び/又は内側支持部の構成の相違に加えて、外側支持部及び/又は内側支持部の構成の相違と組み合わせてウェイト部の構成を異ならせてもよい。ウェイトポートの構成の相違は、ゴルフクラブヘッドの重量分布に影響を及ぼし得る。外側支持部及び/又は内側支持部の構成の相違は、ゴルフボールを打つときのゴルフクラブヘッドの剛性、振動、減衰、及び/又はノイズ特性に影響を及ぼし得る。更に、外側支持部及び/又は内側支持部の構成の相違は、追加の構造的支持を必要とするゴルフクラブヘッドの部分に構造的支持を提供することができる。例えば、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドは、本明細書に記載した幾つかの例示的なゴルフクラブヘッドより多い又は少ないウェイトポートを含み得る。例えば、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドは、本明細書に記載の第1セットの内側支持部及び第2セットの内側支持部に追加してより多くの内側支持部を含み得る。例えば、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドは、本明細書に記載の第1セットの内側支持部及び第2セットの内側支持部より少ない内側支持部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0155】
図36は、ウェイトポートの配置が異なると共に内側支持部の構成が異なる別のゴルフクラブヘッド2300の例を示している。ボトム部2340は、概ね2805、2810、2815、2820、2845、2850、2855、2860、2865として示される、複数のウェイトポート2800を含み得る。従って、
図36のゴルフクラブヘッド2300は、
図36のゴルフクラブヘッド2300がウェイトポート2840、2870を含まないことを除いて、
図31のゴルフクラブヘッド2300と同様であり得る。また、
図36の例では、ボトム部2340の内側面2344は、第1セットの内側支持部3120(概ね内側支持部3121、3122、3123、3126、3127、3128、3129として示される)及び第2セットの内側支持部3140(概ね内側支持部3141、3143、3144、3145、3146として示される)を含み得る。従って、
図36のゴルフクラブヘッド2300は、
図36のゴルフクラブヘッド2300が内側支持部3124、3125、3130、3131、3132、3133、3142を含まないことを除いて、
図31のゴルフクラブヘッド2300と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0156】
図37に示す一例では、ゴルフクラブヘッド2300のボディ部2310の内部の特定の領域は、本明細書において充填材料と称され得る、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を含み得る。充填材料は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド2300の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。一例によれば、三角形支持領域3160は、充填材料で充填され得る。充填材料は、ボトム部2340の内側面2344から内側支持部3122、3132、及び/又は3133のいずれかの高さまで延在し得る。しかしながら、充填材料は、内側支持部3122、3132、及び/又は3133のいずれかの高さより下側又は上側まで延在してもよい。更に、充填材料がボトム部2340の内側面2344から延在する距離として規定され得る、充填材料の厚さは、変化してもよい。一例では、充填材料の厚さは、三角形支持領域3160の中心部の周りの方が、三角形支持領域3160の側面より厚くてもよい。別の例では、充填材料の厚さは、三角形支持領域3160の中心部の周りの方が、三角形支持領域3160の側面より薄くてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0157】
別の例によれば、内側支持部3128、3129、3130、3131、3132によって画定される支持領域3161と、内側支持部3124、3125、3136、3137、3133によって画定される支持領域3162は、充填材料で充填され得る。充填材料は、ボトム部2340の内側面2344から支持領域3161及び/又は3162を画定するいずれかの内側支持部の高さまで延在し得る。しかしながら、充填材料は、支持領域3161、3162を画定するいずれかの内側支持部の高さより下側又は上側まで延在してもよい。更に、重点材料がボトム部2340の内側面2344から延在する距離として規定され得る、充填材料の厚さは、変化してもよい。一例では、充填材料の厚さは、支持領域3161及び/又は支持領域3162の中心部の周りの方が、それぞれ、支持領域3161及び/又は支持領域3162の側面より厚くてもよい。別の例では、充填材料の厚さは、支持領域3161及び/又は支持領域3162の中心部の周りの方が、それぞれ、支持領域3161及び/又は支持領域3162の側面より薄くてもよい。一例によれば、支持領域3160、3161及び/又は3162のいずれか1つ又は組み合わせは、本明細書に記載の充填材料で充填され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0158】
図33に示すゴルフクラブヘッド2300と多くの点で類似する
図38に示す一例では、ゴルフクラブヘッド2300のボディ部2310の内部の特定の領域は、本明細書に記載の弾性ポリマー材料又はエラストマー材料であり得る充填材料を含み得る。充填材料は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド2300の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。一例によれば、支持領域3350は、充填材料で充填され得る。充填材料は、ボトム部2340の内側面2344から内側支持部3323、3324、3325、3326、及び/又は3327のいずれかの高さまで延在し得る。しかしながら、充填材料は、内側支持部3323、3324、3325、3326、及び/又は3327の高さより下側又は上側まで延在してもよい。更に、重点材料がボトム部2340の内側面2344から延在する距離として定義され得る、充填材料の厚さは、変化してもよい。一例では、充填材料の厚さは、支持領域3350の中心部の周りの方が、支持領域3350の側面より厚くてもよい。別の例では、充填材料の厚さは、支持領域3350の中心部の周りの方が、支持領域3350の側面より薄くてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0159】
本明細書に記載のゴルフクラブヘッドはいずれも、上述した充填材料を含み得る1つ以上の内部領域を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッドの1つ以上のポートからゴルフクラブヘッドの領域に注入されて、その領域をカバー又は充填する。充填材料の注入に使用される1つ以上のポートは、本明細書に記載のウェイトポートの1つ以上であり得る。従って、充填材料が注入されてカバー又は充填される領域の形状に、充填材料を成形することができる。あるいは、1つ以上の挿入物を弾性ポリマー材料又はエラストマー材料(すなわち、充填材料)から形成して、ゴルフクラブヘッドの内部の1つ以上の領域に配置してもよい。
図39は、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料から構成され得る挿入物3950を有する
図36のゴルフクラブヘッド2300の例を示している。挿入物3950は、ボトム部2340の内側面2344の領域3954の形状と同様の形状を有するように製造され得る。従って、挿入物3950は、概ね平坦でボトム部2340の内側面2344に接触して配置されるように、領域3954でのボトム部2340の曲率と同様の曲率であってもよく、領域3954に挿入されて領域3954内に概ねフィットするように、領域3954の形状と同様の形状であってもよく、及び/又は、ウェイトポート2800の各々の側壁部の形状及び/又は輪郭に概ねマッチするように、複数の切欠き部3956を有してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0160】
挿入物3950は、いずれかのウェイトポート2800の高さと同様な厚さを有し得る。従って、挿入物3950を領域3954に入れた場合に、ウェイトポート2800又はその近傍の挿入物3950のトップ部は、ウェイトポート2800と同じ高さ、又は実質的に同じ高さとなり得る。しかしながら、挿入物3950の厚さは、一定でもよく、挿入物3950の任意の位置での挿入物3950の厚さが任意のウェイトポート2800の高さより大きく又は小さくなるように変化してもよい。挿入物3950は、ゴルフボール(不図示)を打つときの
図39のゴルフクラブヘッド2300の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0161】
挿入物3950は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドで使用するために製造され得る。
図39に示すように、挿入物3950は、ウェイトポート2800の外側壁部の形状に概ねマッチする複数の切欠き部3956を含み得る。
図39に示す挿入物3950は、切欠き部3958、3959を更に含む。
図35を再び参照すると、
図35のゴルフクラブヘッド2300に挿入物3950を使用する場合に、切欠き部3958、3959は、それぞれ、ウェイトポート2870、2840の外側壁部の形状と概ねマッチし得る。従って、挿入物3950は、
図35のゴルフクラブヘッド2300と
図36のゴルフクラブヘッド2300の両方に使用することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0162】
図31を再び参照すると、挿入物3950は、内側支持部3132、3133をその中に受け入れる大きさ及び形状のチャネル、溝、又はスロット(不図示)を含み得る。従って、挿入物3950は、
図31、33、35、36のゴルフクラブヘッド2300に使用するために、上述したチャネル、溝、又はスロットを設けて製造され得る。あるいは、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドの1つのみにフィットする1つ以上の挿入物が製造されてもよい。例えば、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドの各々は、ゴルフクラブヘッド内の1つ以上の領域にのみフィットする特定の形状を持つ1つ以上の挿入物を含み得る。
図31を再び参照すると、例えば、ゴルフクラブヘッド2300は、支持領域3161にフィットする第1の挿入物(不図示)と、三角形支持領域3160にフィットする第2の挿入物(不図示)と、支持領域3162にフィットする第3の挿入物(不図示)とを含み得る。
図33を再び参照すると、例えば、ゴルフクラブヘッド3300は、支持領域3350にフィットする挿入物(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0163】
本明細書に記載の挿入物はいずれも、一体的な連続部品として弾性ポリマー材料から製造され得る。
図39の例では、挿入物3950は、凹部及び/又は穴部がない一体的な連続部品であり得る。
図40は、挿入物3950と多くの点で類似し得る挿入物4050を示している。従って、一例では、挿入物4050は、
図39のゴルフクラブヘッド2300のボトム部2340の内側面2344の領域3954の形状と同様の形状を有するように製造されてもよく、本明細書に記載の切欠き部3956、3958、3959と同様な複数の切欠き部4056を更に含んでもよい。挿入物4050は、挿入物4050の重量及び/又は挿入物4050の構造に使用される材料の量を減らせる複数の穴部4062を更に含む。挿入物4050は、挿入物4050に任意の構成で配置された任意の数の穴部4062を含み得る。
図40の例では、挿入物4050は、挿入物4050の厚さを貫通すると共にハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物4050に配置された複数の六角形穴部4062を含む。穴部4062は、任意の形状又は間隔を有し得る。上記の例は、特定の形状を有する穴部を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他の適切な形状(例えば、円形、三角形、八角形、又は他の適切な幾何学形状)の穴部を含み得る。更に、穴部4062は、形状、サイズ、及び/又は挿入物4050上の配置が類似してもよく、異なってもよい。一例では、挿入物4050は、複数の丸穴部(不図示)を含み得る。別の例では、挿入物4050は、複数のスロット、溝、及び/又はスリット(不図示)を含み得る。更に別の例では、挿入物4050は、挿入物4050を貫通しない凹部(不図示)を含み得る。
図96の例では、クラウン部をボディ部9610に取り付ける前のゴルフクラブヘッド9600を示している。挿入物9650がゴルフクラブヘッドの内部領域内に設けられる。挿入物9650は、本明細書に記載の弾性ポリマー材料又はエラストマー材料(すなわち、充填材料)から形成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0164】
図97の例では、クラウン部をボディ部9710に取り付ける前のゴルフクラブヘッド9700を示している。挿入物9750は、ゴルフクラブヘッド9700の内部領域内に設けられる。挿入物9750は、ゴルフボールとの衝突に起因するゴルフクラブヘッド9700内の振動を減衰させることができ、人によって知覚される音又は感触を改善することができる。挿入物9750は、本明細書に記載の弾性ポリマー材料又はエラストマー材料(すなわち、充填材料)から形成され得る。挿入物9750は、中央開口部9751を含み得る。中央開口部9751は、ゴルフクラブヘッド内の重量配分を改善することができる。挿入物9750の中央開口部9751のサイズ及び位置は、ゴルフクラブヘッド9600の中央ソール領域の重量を減らすことによって、ゴルフクラブヘッド9700のMOIを増加させることができる。中央開口部9751は、ゴルフクラブヘッドのソール部の総内部表面積9716の約10%以上の面積を有し得る。中央開口部9751は、ゴルフクラブヘッドのソール部の総内部表面積9716の約15%以上の面積を有し得る。中央開口部9751は、ゴルフクラブヘッドのソール部の総内部表面積9716の約20%以上の面積を有し得る。中央開口部9751は、ゴルフクラブヘッドのソール部の総内部表面積9716の約25%以上の面積を有し得る。挿入物9750は、1つ以上のウェイトポート(例えば、9732〜9740)に隣接し得る。挿入物9750は、1つ以上のウェイトポート(例えば、9732〜9740)を取り囲み得る。挿入物9750は、第1セットのウェイトポート(例えば、9738〜9740)を取り囲み得る。挿入物9750は、第2セットのウェイトポート(例えば、9732〜9734)に隣接し得る。挿入物9750は、第3セットのウェイトポート(例えば、9735〜9737)に隣接し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0165】
本明細書に記載の充填材料及び/又は挿入物はいずれも、衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰するように、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は他の適切なタイプの材料であり得る。別の例では、充填材料は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、及び/又は熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体であり得る。
例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPont
TM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPont
TM HPF AD1172、DuPont
TM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPont
TM HPF 2000)に関連するエチレン共重合体のいずれかを含み得る。エチレン共重合体のDuPont
TM HPFファミリーは射出成形可能であり、従来の射出成形装置及び型を使用することができ、低圧縮性及び高反発力を提供する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0166】
本明細書に記載の充填材料から製造され得る任意の挿入物を含む充填材料は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのボディ部と充填材料との間の接着力の改善及び/又は層間剥離の軽減のために、結合部(不図示)によって本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドに結合、連結及び/又は接続され得る。結合部は、結合剤、エポキシ樹脂、結合剤の組み合わせ、結合構造又は連結具、結合構造及び/又は連結具の組み合わせ、及び/又は、1つ以上の結合剤と1つ以上の結合構造及び/又は1つ以上の連結具との組み合わせであり得る。一例では、結合部は、ミシガン州、オーバーンヒルズ、Dow Chemical Company社製のMEGUM
TM、ROBOND
TM、及び/又はTHIXON
TM材料などの低粘度有機溶剤型の溶液及び/又はポリマーと他の反応性化学物質の分散液であり得る。別の例では、結合部は、コネチカット州、ロッキーヒル、Henkel Corporation社製のLOCTITE(登録商標)であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0167】
図41〜
図47の例では、ゴルフクラブヘッド4100は、トップ部4130と、ボトム部4140と、トウ部4150と、ヒール部4160と、フロント部4170と、リア部4180とを持つボディ部4110を含み得る。ボトム部4140は、トップ部4130とボトム部4140との間に、フロント部4170を除き、トウ部4150からリア部4180を回ってヒール部4160に至るゴルフクラブヘッド4100の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド4100のサイド部として規定されたスカート部(不図示)を含み得る。ボトム部4140は、推移領域4230とウェイトポート領域4240とを含み得る。推移領域4230は、ボトム部4140の溝又はチャネルによって画定され得る。更に、推移領域4230は、ウェイトポート領域4240の境界を画定し得る。フロント部4170は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部4175を含み得る。ボディ部4110はまた、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得るホーゼル部4165を含み得る。あるいは、ボディ部4110は、ホーゼル部4165に代えてボア(不図示)を含み得る。ボディ部4110は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は完全に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド4100は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0168】
ボディ部4110は、概ね第1セットのウェイト部4210(概ねウェイト部4405、4410、4415、4420、4425として示される)及び第2セットのウェイト部4220(概ねウェイト部4445、4450、4455、4460、4465として示される)として示される、複数のウェイト部4120(
図42)を含み得る。ウェイトポート領域4240は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのウェイトポート領域と同様の形状を有し得る。ウェイトポート領域4240は、複数のウェイト部4120を受けるように、複数のウェイトポート4600(概ねウェイトポート4605、4610、4615、4620、4625、4645、4650、4655、4660、4665として示される)を含み得る。複数のウェイト部4120の各ウェイト部及び複数のウェイトポート4600の各ウェイトポートの特性(例えば、密度、形状、体積、サイズ、色、寸法、深さ、直径、構成材料、質量、形成方法など)、ゴルフクラブヘッド上の位置(例えば、ゴルフクラブヘッドの周縁部に対する位置、及び/又は、ウェイト部及び/又はウェイトポートに対する位置)、及び/又は任意の他の特性は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの各ウェイト部及びウェイトポートのそれぞれと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0169】
ボトム部4140の外側面4142及び/又は内側面4144は、本明細書に記載に任意の外側部又は内側部と同様な1つ又は複数の支持部を含み得る。外側面4142は、少なくとも1つの外側支持部4310を含み得る。外側支持部4310は、その機能を含めて、ゴルフクラブヘッド2300の外側支持部3110と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0170】
内側面4144は、本明細書では内側壁部4320とも称され得る、内側支持部4320を含み得る。内側支持部4320は、壁、リブ、及び/又はボトム部4140の内側面4144からの任意の突出部を含み得る。内側支持部4320は、ウェイトポート4600を部分的に又は完全に囲むように、ウェイトポート4600の幾つか又は全ての周囲に延在し得る。
図41〜
図47の例では、内側支持部4320は、ウェイトポート4600を完全に取り囲んでいる。従って、内側支持部4320は、ボトム部4140の内側面4144の内側ポート領域4325を画定し得る。内側支持部4320は、ゴルフクラブヘッド4100がゴルフボール(不図示)を打つときに、ボトム部4140に与えられる衝撃荷重をボトム部4140に分散させることによって、ボトム部4140を構造的に支持することができる。上記の例は特定の内側支持部を示しているが、ボトム部4140は、追加の内側支持部及び/又は任意のタイプの支持部(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0171】
内側支持部4320の幅(すなわち、厚さ)、長さ、高さ、配向角度、及び/又は断面構造は、同様でもよく、内側支持部4320の長さに沿って変化してもよく、ゴルフクラブヘッド4100の構造的支持を提供するように構成されてもよい。例えば、ボディ部4110及び/又はボトム部4140を構成する材料を含むボディ部4110及び/又はボトム部4140の特性は、内側支持部4320の長さに沿って内側支持部4320の幅、長さ、高さ、配向角度、及び/又は断面形状を決定し得る。一例では、内側支持部4320は、ウェイト部4600の深さと同様の高さを有する壁によって画定され得る。別の例では、内側支持部4320は、ウェイト部4600の深さより大きい高さを有する壁によって画定され得る。更に別の例では、内側支持部4320は、ウェイト部4600の深さより小さい高さを有する壁によって画定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0172】
図45に示す一例では、ゴルフクラブヘッド4100のボディ部4110の内部の特定の領域は、本明細書では充填材料4510とも称され得る、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を含み得る。充填材料4510は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド4100の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。一例によれば、ボトム部4140の内側面4144と内側支持部4320によって画定され得る内側ポート領域4325は、充填材料4510を部分的に又は完全に含み得る。充填材料4510は、ボトム部4140の内側面4144から内側支持部4320の高さまで延在し得る。しかしながら、充填材料4510は、内側支持部4320より下側又は上側まで延在してもよい。従って、内側支持部4320の高さがウェイトポート4600の深さ以上の場合、ウェイトポート4600は、それぞれ、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド4100の振動を減衰し、ノイズを減衰し、及び/又は良好な感触及び音を提供する充填材料4510によって、取り囲まれ及び/又はカバーされる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0173】
内側ポート領域4325内の充填材料4510の高さ又は厚さは、一定でもよく、変化してもよい。一例では、充填材料4510の厚さは、内側ポート領域4325の中央部の周りの方が、内側ポート領域4325の1つ以上の外周部より厚くてもよい。別の例では、充填材料4510の厚さは、内側ポート領域4325の中央部の周りの方が、内側ポート領域4325の1つ以上の外周部より薄くてもよい。更に別の例では、充填材料4510の厚さは、ウェイトポート4600又はその周囲の方が、内側ポート領域4325の他の場所より厚くてもよい。一例では、内側ポート領域4325の全体は、充填材料4510で充填され得る。別の例では、内側ポート領域4325の一部のみが、充填材料4510で充填され得る。従って、一部のウェイトポート4600は、部分的に又は完全に充填材料4510で取り囲まれ及び/又はカバーされなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0174】
ゴルフクラブヘッド4100を含む、本明細書に記載のゴルフクラブヘッドはいずれも、本明細書に記載の充填材料を含み得る1つ以上の内部領域を有し得る。一例では、充填材料4510は、ウェイトポート4600の1つ以上からボディ部4110の内部ポート領域4325に注入され得る。
図41〜
図47の例では、ウェイトポート4615、4655の各々は、内部ポート領域4325又はボディ部4110の内部に、それぞれ、開口部4616、4656を含み得る。従って、開口部4616、4656を使用して、内部ポート領域4325に充填材料4510を注入することができる。一例では、開口部4616又は4656の1つが、内部ポート領域4325に充填材料4510を注入するために使用され得る一方で、開口部4616、4656の他方が、ボディ部4110に注入された充填材料によって置換された空気を排出するために使用され得る。内側支持部4320は、ボディ部4110に充填材料4510が注入されるときに、充填材料4510の境界又は外周保持を提供し得る。充填材料4510は、充填材料4510の高さが内側支持部4320の高さと同様か、実質的に同様か、又はそれ以上になるまで、内側ポート領域4320に注入され得る。従って、充填材料は、内側ポート領域4325の形状に成形され得る。あるいは、内側ポート領域4320は、充填材料4510で部分的に充填され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0175】
あるいは、1つ以上の挿入物は、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料(例えば、充填材料)から形成されて、ゴルフクラブヘッドの内部の1つ以上の領域に配置され得る。
図46は、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料から構成され得る挿入物4750を有する
図41のゴルフクラブヘッド4100の例を示している。挿入物4750は、内部ポート領域4325の形状と同様な形状を有するように製造され得る。従って、挿入物4750は、概ね平坦でボトム部4140の内側面4144に接触して配置されるように、内部ポート領域4325でのボトム部4140の曲率と同様の曲率を有し得る。挿入物4750は、内部ポート領域4325に挿入されて内部ポート領域4325内に概ねフィットするように、内部ポート領域4325の形状と同様の形状であり得る。更に、挿入物4750は、内側支持部4320に取り囲まれ及び/又は接触し得る。内側支持部4320は、内部ポート領域4325に挿入物を維持することを支援するように、又は内部ポート領域4325に挿入物を維持するように、挿入物4750の外周の全部又は一部と係合し得る。挿入物4750は、ウェイトポート4600の各々の側壁部の形状及び/又は輪郭に概ねマッチするように、複数の切欠き部4756を有し得る。従って、挿入物4750を内部ポート領域4325に配置した場合に、複数のウェイトポート4600の各ポートは、対応する切欠き部4756に受け入れられる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0176】
挿入物4750は、任意のウェイトポート4600の高さと同様、又は実質的に同様な厚さを有し得る。従って、挿入物4750が内部ポート領域4325に入れた場合に、ウェイトポート4600又はその近傍の挿入物4750のトップ部は、ウェイトポート4600と同じ高さ、又は実質的に同じ高さとなり得る。しかしながら、挿入物4750の厚さは、挿入物4750の任意の位置での挿入物4750の厚さが任意のウェイトポート4600の高さより大きく又は小さくなるように変化してもよい。挿入物4750は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド4100の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0177】
本明細書に記載の挿入物はいずれも、一体的な連続部品として弾性ポリマー材料から製造され得る。挿入物4750は、任意の凹部及び/又は穴部がない一体的な連続部品であり得る。
図47に示す例によれば、挿入物4750は、挿入物4750の重量を減らせる複数の穴部4762を含み得る。挿入物4750は、挿入物4750に任意の構成で配置された任意の数の穴部を含み得る。
図47の例では、挿入物4750は、挿入物4750の厚さを貫通すると共にハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物4750に配置された複数の六角形穴部4762を含む。穴部4762は、任意の形状又は間隔を有し得る。上記の例は、特定の形状を有する穴部を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他の適切な形状(例えば、円形、三角形、八角形、又は他の適切な幾何学形状)の穴部を含み得る。更に、開口部は、形状、サイズ、及び/又は挿入物4750上の配置が類似してもよく、異なってもよい。一例では、挿入物4750は、複数の丸穴部(不図示)を含み得る。別の例では、挿入物4750は、複数のスロット、溝、及び/又はスリット(不図示)を含み得る。更に別の例では、挿入物4750は、挿入物4750を貫通しない凹部(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0178】
充填材料4510及び/又は挿入物4750は、本明細書に記載の任意の材料で製造され得る。充填材料4510又は挿入物4750は、ゴルフクラブヘッド4100のボディ部4110と充填材料4510又は挿入物4750との間の接着力の改善及び/又は層間剥離の軽減のために、結合部(不図示)によってボディ部4110に結合、連結及び/又は接続され得る。更に、本明細書に記載のように、内側支持部4320は、内側ポート領域4325に挿入物4750を部分的に又は完全に維持するように、挿入物4750と係合し得る。一例では、挿入物4750は、挿入物4750は、内側支持部4320の摩擦係合によって、及び/又は挿入物4750を内側支持部4320及び/又はボトム部4140の内側面4144に結合する結合部によって、内部ポート領域4325に維持され得る。結合部は、結合剤、エポキシ樹脂、結合剤の組み合わせ、結合構造又は連結具、結合構造及び/又は連結具の組み合わせ、及び/又は、1つ以上の結合剤と1つ以上の結合構造及び/又は1つ以上の連結具との組み合わせなどの、本明細書に記載の任意の結合部であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0179】
図48〜
図55の例では、ゴルフクラブヘッド4800は、クラウン部4835を持つトップ部4830と、ボトム部4840と、トウ部4850と、ヒール部4860と、フロント部4870と、リア部4880とを有するボディ部4810を含み得る。ボトム部4840は、トップ部4830とボトム部4840との間に、フロント部4870を除き、トウ部4850からリア部4880を回ってヒール部4860に至るゴルフクラブヘッド4800の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド4800のサイド部として規定されたスカート部(不図示)を含み得る。フロント部4870は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部4875を含み得る。ボディ部4810はまた、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得るホーゼル部4865を含み得る。あるいは、ボディ部4810は、ホーゼル部4865に代えてボア(不図示)を含み得る。ボディ部4810は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は完全に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド4800は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0180】
クラウン部4835は、トップ部4830に取り付けられ得る、別個に形成された部品であり得る。クラウン部4835は、ボディ部4810とは異なる1つ以上の材料から構成され得る。一例(不図示)では、クラウン部4835は、グラファイト系複合材料などの複合材料から少なくとも部分的に構成され得る。別の例(不図示)では、クラウン部4835は、グラファイトエポキシ複合材料などの複合材料から構成された2つの外側層と、弾性ポリマー材料から構成された内側層とを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0181】
ボトム部4840は、例えば、第1のウェイトポート領域4910、第2のウェイトポート領域4920、及び第3のウェイトポート領域4930として示される、複数のウェイトポート領域を含み得る。第1のウェイトポート領域4910は、ヒール部4860の近傍に、又はトウ部4850よりヒール部4860の近くにあってもよく、第1セットのウェイトポート4911(概ねウェイトポート4912、4914、4916として示される)を含んでもよい。第2のウェイトポート領域4920は、フロント部4870の近傍に、又はリア部4880よりフロント部4870の近くにあってもよく、第2セットのウェイトポート4921(概ねウェイトポート4922、4924、4926として示される)を含んでもよい。第3のウェイトポート領域4930は、リア部4880の近傍に、又はフロント部4870よりリア部4880の近くにあってもよく、第3セットのウェイトポート4931(概ねウェイトポート4932、4934、4936として示される)を含んでもよい。ボトム部は、各ウェイトポート領域が任意の数のウェイトポートを含む、3つより多いウェイトポート領域又は3つより少ないウェイトポート領域を含み得る。ボディ部4810は、第1セットのウェイト部4960(概ねウェイト部4962、4964、4966として示される)と、第2セットのウェイト部4970(概ねウェイト部4972、4974、4976として示される)と、第3セットのウェイト部4980(概ねウェイト部4982、4984、4986として示される)として示される、複数のウェイト部を含み得る。各ウェイトポートは、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様のウェイト部を受けることができる。一例では、1つ以上のウェイトポートは、ウェイト部を含まなくてもよい。複数のウェイト部の各ウェイト部及び複数のウェイトポートの各ウェイトポートの特性(例えば、密度、形状、体積、サイズ、色、寸法、深さ、直径、構成材料、質量、形成方法など)、及び/又は任意の他の特性は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの各ウェイト部及びウェイトポートのそれぞれと多くの点で類似し得る。一例では、
図48〜
図55のゴルフクラブヘッドのウェイトポート及びウェイト部は、それぞれ、本明細書に記載のウェイトポート及び/又はウェイト部のいずれよりも大きい寸法(すなわち、長さ、幅、直径、深さなど)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0182】
第1セットのウェイト部4960、第2セットのウェイト部4970、及び/又は第3セットのウェイト部4980は、類似又は異なる質量を有し得る。一例では、第1セットのウェイト部4960の全体の質量は、第2セットのウェイト部4970及び/又は第3セットのウェイト部4980の全体の質量より大きくてもよい。別の例では、第2セットのウェイト部4970の全体の質量は、第1セットのウェイト部4960及び/又は第3セットのウェイト部4980の全体の質量より大きくてもよい。更に別の例では、第3セットのウェイト部4980の全体の質量は、第2セットのウェイト部4970及び/又は第1セットのウェイト部4960の全体の質量より大きくてもよい。第1セットのウェイト部4960、第2セットのウェイト部4970、及び/又は第3セットのウェイト部4980の各々におけるウェイト部の各質量は、類似してもよく、異なってもよい。従って、ウェイトポート領域4910、4920、及び/又は4930の各々において類似又は異なる質量を有するウェイト部を使用することによって、各ウェイトポート領域における全体の質量及び/又は各ウェイトポート領域における質量分布を調整し、ゴルフクラブヘッド4800を使用する人のためにゴルフクラブヘッドのスイングウェイト、重心、慣性モーメント、及び/又は全体的な感触を概ね最適化及び/又は調整することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0183】
ボトム部4840の外側面4842及び/又は内側面4844は、本明細書に記載の任意の内側支持部及び外側支持部と同様の1つ以上の内側支持部(不図示)及び/又は1つ以上の外側支持部(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0184】
ボディ部4810の内部の特定の領域は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様の弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を含み得る。充填材料は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド4800の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。ゴルフクラブヘッド4800は、本明細書に記載の充填材料を含み得る1つ以上の内部領域を有し得る。一例では、充填材料は、本明細書に記載されるように、1つ以上のウェイトポートからボディ部4810に注入され得る。
図48〜
図55の例では、ウェイトポート4924、4934の各々は、ボディ部4810の内部への開口部4925、4935をそれぞれ含み得る。従って、開口部4925及び/又は4935を使用して、ボディ部4810に充填材料を注入することができる。一例では、開口部4925又は4935の1つが、ボディ部4810に充填材料を注入するために使用され得る一方で、開口部4925又は4935の他方が、それぞれ、ボディ部4810に注入された充填材料によって置換された空気を排出するために使用され得る。充填材料は、充填材料の高さが第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931の1つ以上のウェイトポートの高さと同様か、実質的に同様か、又はそれ以上になるまで、ボディ部4810に注入され得る。従って、充填材料は、ボトム部4840の1つ以上の部分又はボトム部4840の全体の形状に成形され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0185】
あるいは、1つ以上の挿入物は、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料(例えば、充填材料)から形成されて、ゴルフクラブヘッド4800の内部の1つ以上の領域に配置され得る。
図52〜
図55は、弾性ポリマー材料又はエラストマー材料から構成され得る挿入物5450を有する
図48のゴルフクラブヘッド4800の例を示している。挿入物5450は、ボトム部4840の内側面4844の全体又は一部の形状と同様の形状を有するように製造され得る。従って、
図55に示すように、挿入物5450は、概ね平坦でボトム部4840の内側面4844に接触して配置されるように、ボトム部4840の曲率と同様の曲率を有し得る。挿入物5450は、ボディ部4810の内側面4844の任意の内側支持部(不図示)に、部分的に及び/又は完全に取り囲まれてもよく、及び/又は接触してもよい。挿入物5450は、第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931の各ウェイトポートの側壁部の形状及び/又は輪郭に概ねマッチするように、複数の切欠き部5456を有し得る。従って、挿入物5450をボトム部4840の内側面4844に配置した場合に、複数のウェイトポートの各ポートは、対応する切欠き部5456に受け入れられる。対応する切欠き部5456を通って延びる各ウェイトポートは、ボトム部4840の内側面4844における挿入物5450の位置の維持を支援し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0186】
挿入物5450は、ボトム部4840の内側面4844を部分的にカバー、及び/又は完全にカバーし得る。
図52〜
図55の例では、挿入物5450は、フロント部4870からリア部4880まで、及び、ヒール部4860又はその近傍の位置からトウ部4850の近傍のボトム部4840の内側面4844の位置まで延在する。一例では、挿入物5450は、トウ部4850まで延在しなくてもよい。別の例(不図示)では、挿入物5450は、トウ部4850まで延在してもよい。挿入物5450がボトム部4840にあり得る全てのウェイトポートを取り囲み及び/又は接触するように、挿入物5450はボトム部4840の内側面4844の任意の部分をカバーし得る。例えば、
図52に示すように、挿入物5450は、ヒール部4860からウェイトポート4922、4936を通過するまで延在し、第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931の全てのウェイトポートを取り囲み及び/又は接触する。従って、挿入物5450は、ゴルフボール(不図示)を打つときに、第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931の各ウェイトポート又はその周囲での振動を減衰及び/又はノイズを減衰して、ゴルフクラブヘッド4800の良好な感触及び音を提供し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0187】
挿入物5450は、第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931のいずれかのウェイトポートの高さと同様又は実質的に同様の厚さを有し得る。従って、挿入物5450がボトム部4840の内側面4844と接触している場合、第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931のウェイトポート又はその近傍での挿入物5450のトップ部は、第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931のウェイトポートの高さと同じ又は実質的に同じであり得る。しかしながら、挿入物5450の任意の位置での挿入物5450の厚さが第1セットのウェイトポート4911、第2セットのウェイトポート4921、及び/又は第3セットのウェイトポート4931のいずれかのウェイトポートの高さより大きく又は小さくなるように、挿入物5450の厚さは変化し得る。挿入物5450は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッド4800の振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0188】
本明細書に記載の挿入物はいずれも、一体的な連続部品として弾性ポリマー材料から製造され得る。
挿入物5450は、凹部及び/又は穴部がない一体的な連続部品であり得る。
図52〜
図55に示す例によれば、挿入物5450は、挿入物5450の重量を減らせる複数の穴部5462を含み得る。挿入物5450は、挿入物5450に任意の構成で配置された任意の数の穴部5462を含み得る。挿入物5450は、挿入物5450の厚さを貫通すると共にハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物5450に配置された複数の六角形穴部5462を含む。穴部5462は、任意の形状又は間隔を有し得る。上記の例は、特定の形状を有する穴部を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他の適切な形状(例えば、円形、三角形、八角形、又は他の適切な幾何学形状)の穴部を含み得る。更に、開口部は、形状、サイズ、及び/又は挿入物5450上の配置が類似してもよく、異なってもよい。一例では、挿入物5450は、複数の丸穴部(不図示)を含み得る。別の例では、挿入物5450は、複数のスロット、溝、及び/又はスリット(不図示)を含み得る。更に別の例では、挿入物5450は、穴部に代えて挿入物5450を貫通しない凹部(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0189】
充填材料及び/又は挿入物5450は、本明細書に記載の任意の材料で製造され得る。充填材料又は挿入物5450は、ゴルフクラブヘッド4800のボディ部4810と充填材料又は挿入物5450との間の接着力の改善及び/又は層間剥離の軽減のために、結合部(不図示)によってボディ部4810に結合、連結及び/又は接続され得る。結合部は、結合剤、エポキシ樹脂、結合剤の組み合わせ、結合構造又は連結具、結合構造及び/又は連結具の組み合わせ、及び/又は、1つ以上の結合剤と1つ以上の結合構造及び/又は1つ以上の連結具との組み合わせなどの、本明細書に記載の任意の結合部であり得る。更に、1つ以上の内側支持部(不図示)は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様に、挿入物5450の位置を部分的に又は完全に維持するように、挿入物5450と係合し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0190】
図56〜
図61の例では、ゴルフクラブヘッド5600は、クラウン部5635を持つトップ部5630と、ボトム部5640と、トウ部5650と、ヒール部5660と、フロント部5670と、リア部5680とを有するボディ部5610を含み得る。ボトム部5640は、トップ部5630とボトム部5640との間に、フロント部5670を除き、トウ部5650からリア部5680を回ってヒール部5660に至るゴルフクラブヘッド5600の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド5600のサイド部として規定されたスカート部(不図示)を含み得る。フロント部5670は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部5675を含み得る。ボディ部5610はまた、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得るホーゼル部5665を含み得る。あるいは、ボディ部5610は、ホーゼル部5665に代えてボア(不図示)を含み得る。ボディ部5610は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は完全に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド5600は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0191】
クラウン部5635は、トップ部5630に取り付けられ得る別個の部品であり得る。クラウン部5635は、ボディ部5610とは異なる1つ以上の材料から構成され得る。一例(不図示)では、クラウン部5635は、グラファイト系複合材料などの複合材料から少なくとも部分的に構成され得る。別の例(不図示)では、クラウン部5635は、グラファイトエポキシ複合材料などの複合材料から構成された2つの外側層と、弾性ポリマー材料から構成された内側層とを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0192】
ボトム部5640は、例えば、第1のウェイトポート領域5710、第2のウェイトポート領域5720、及び第3のウェイトポート領域5730として示される、複数のウェイトポート領域を含み得る。第1のウェイトポート領域5710は、リア部5680の近傍に、又はフロント部5670よりリア部5680の近くにあってもよく、第1セットのウェイトポート5711(概ねウェイトポート5712、5714、5716として示される)を含んでもよい。第2のウェイトポート領域5720は、トウ部5650の近傍に、又はヒール部5660よりトウ部5650の近くにあってもよく、第3セットのウェイトポート5731(概ねウェイトポート5732、5734、5736として示される)を含んでもよい。
【0193】
第1のウェイトポート領域5710は、リア部5680又はその近傍でのボディ部5610の周縁部から1.25インチ、1.0インチ、0.75インチ、又は0.5インチ以下に完全に配置され得る。第2のウェイトポート領域5720は、トウ部5650又はその近傍でのボディ部5610の周縁部から1.25インチ、1.0インチ、0.75インチ、又は0.5インチ以下に完全に配置され得る。第3のウェイトポート領域5730は、フェース部5675又はその近傍でのボディ部5610の周縁部から1.25インチ、1.0インチ、0.75インチ、又は0.5インチ以下に完全に配置され得る。
【0194】
第1のウェイトポート領域5710は、リア部5680又はその近傍でのボディ部5610の周縁部から1.25インチ、1.0インチ、0.75インチ、又は0.5インチ以下に部分的に配置され得る。第2のウェイトポート領域5720は、トウ部5650又はその近傍でのボディ部5610の周縁部から1.25インチ、1.0インチ、0.75インチ、又は0.5インチ以下に部分的に配置され得る。第3のウェイトポート領域5730は、フェース部5675又はその近傍でのボディ部5610の周縁部から1.25インチ、1.0インチ、0.75インチ、又は0.5インチ以下に部分的に配置され得る。
【0195】
ボトム部5640は、各ウェイトポート領域が任意の数のウェイトポートを含む、3つより多いウェイトポート領域又は3つより少ないウェイトポート領域を含み得る。ボディ部5610は、第1セットのウェイト部5760(概ねウェイト部5762、5764、5766として示される)と、第2セットのウェイト部5770(概ねウェイト部5772、5774、5776として示される)と、第3セットのウェイト部5780(概ねウェイト部5782、5784、5786として示される)として示される、複数のウェイト部を含み得る。各ウェイトポートは、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様のウェイト部を受けることができる。一例では、1つ以上のウェイトポートは、ウェイト部を含まなくてもよい。複数のウェイト部の各ウェイト部及び複数のウェイトポートの各ウェイトポートの特性(例えば、密度、形状、体積、サイズ、色、寸法、深さ、直径、構成材料、質量、形成方法など)、及び/又は任意の他の特性は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの各ウェイト部及びウェイトポートのそれぞれと多くの点で類似し得る。一例では、
図56〜
図61のゴルフクラブヘッドのウェイトポート及びウェイト部は、それぞれ、本明細書に記載のウェイトポート及び/又はウェイト部のいずれよりも大きい寸法(すなわち、長さ、幅、直径、深さなど)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0196】
第1セットのウェイト部5760、第2セットのウェイト部5770、及び/又は第3セットのウェイト部5780は、類似又は異なる質量を有し得る。一例では、第1セットのウェイト部5760の全体の質量は、第2セットのウェイト部5770及び/又は第3セットのウェイト部5780の全体の質量より大きくてもよい。別の例では、第2セットのウェイト部5770の全体の質量は、第1セットのウェイト部5760及び/又は第3セットのウェイト部5780の全体の質量より大きくてもよい。更に別の例では、第3セットのウェイト部5780の全体の質量は、第2セットのウェイト部5770及び/又は第1セットのウェイト部5760の全体の質量より大きくてもよい。第1セットのウェイト部5760、第2セットのウェイト部5770、及び/又は第3セットのウェイト部5780の各々におけるウェイト部の各質量は、類似してもよく、異なってもよい。従って、ウェイトポート領域5710、5720、及び/又は5730の各々において類似又は異なる質量を有するウェイト部を使用することによって、各ウェイトポート領域における全体の質量及び/又は各ウェイトポート領域における質量分布を調整し、ゴルフクラブヘッド5600を使用する人のためにゴルフクラブヘッドのスイングウェイト、重心、慣性モーメント、及び/又は全体的な感触を概ね最適化及び/又は調整することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0197】
後方垂直面5781は、ゴルフクラブヘッド5600のリア部5680の後方境界を画定し得る。前方垂直面5771は、ゴルフクラブヘッド5600のフロント部5670の前方境界を画定し得る。後方垂直面5781は、前方垂直面に実質的に平行で、それからオフセットされ得る。
【0198】
第1セットのウェイト部5760(概ねウェイト部5762、5764、5766として示される)の1つ以上のウェイト部は、第2セットのウェイト部5770(概ねウェイト部5772、5774、5776として示される)の1つ以上のウェイト部に揃えられ、それからオフセットされ得る。第1セットのウェイト部の第1のウェイト部は、第2セットのウェイト部の第1のウェイト部に揃えられ、それからオフセットされ得る。第1セットのウェイト部の第2のウェイト部は、第2セットのウェイト部の第2のウェイト部に揃えられ、それからオフセットされ得る。第1セットのウェイト部の第3のウェイト部は、第2セットのウェイト部の第3のウェイト部に揃えられ、それからオフセットされ得る。
【0199】
ゴルフクラブヘッド5600のボトム部5640の中心部5705は、前方垂直面5771と後方垂直面5781の間で等距離に位置する点として規定され得る。中心部5705は、ゴルフクラブヘッド5600のフェース部5675の中心部と交差する中央垂直面5702に配置されてもよく、中央垂直面5702は、前方垂直面5771及び後方垂直面5781に直交する。中心部5705は、ボトム部5640の外側面5642に配置され得る。
【0200】
第1セットのウェイト部5760のウェイト部5762は、中央垂直面5702の近傍で第1のウェイトポート領域5710内に配置され得る。第3セットのウェイト部5780のウェイト部5784は、中央垂直面5702の近傍で第3のウェイトポート領域5730内に配置され得る。
【0201】
第1セットのウェイトポート5711のウェイトポートは、中央垂直面5702の近傍で第1のウェイトポート領域5710内に配置され得る。第3セットのウェイトポート5731のウェイトポート5734は、中央垂直面5702の近傍で第3のウェイトポート領域5730内に配置され得る。
【0202】
ヒール側垂直面5701は、中央垂直面5702に平行で、それからオフセットされ得る。ヒール側垂直面5701は、中央垂直面5702から約0.25〜0.55インチ、又は0.35〜0.75インチだけオフセットされ得る。第1セットのウェイト部5760のウェイト部5762は、ヒール側垂直面5701に沿って第1のウェイトポート領域5710内に配置され得る。第3セットのウェイト部5780のウェイト部5782は、ヒール側垂直面5701に沿って第3のウェイトポート領域5730内に配置され得る。
【0203】
トウ側垂直面5703は、中央垂直面5702に平行で、それからオフセットされ得る。トウ側垂直面5703は、中央垂直面5702から約0.25〜0.55インチ、又は0.35〜0.75インチだけオフセットされ得る。第1セットのウェイト部5760のウェイト部5766は、トウ側垂直面5703に沿って第1のウェイトポート領域5710内に配置され得る。第3セットのウェイト部5780のウェイト部5786は、トウ側垂直面5703に沿って第3のウェイトポート領域5730内に配置され得る。
【0204】
第2セットのウェイト部5770を含む第2のウェイトポート領域5720は、
図57に示すように、ゴルフクラブヘッド5600の中心部5705と交差する境界線(5708、5709)の間の角度5706によって画定されるボトム領域に配置され得る。角度5706は、約20〜35度、30〜45度、40〜55度、又は50〜65度であり得る。第2セットのウェイト部5770は、ゴルフクラブヘッド5600の重心を中央垂直面5702のトウ側に配置して、ゴルフクラブヘッドをフェード方向に偏らせる。
【0205】
第2セットのウェイト部5770の1つ以上のウェイト部(例えば、5772、5774、5776)は、
図57に示すように、ボトム部5640の中心部から外向きに延びる半径(r)によって画定される弧5708に沿って配置され得る。半径(r)は、約1.25〜2.5インチ、1.25〜1.5インチ、1.4〜1.7インチ、1.6〜1.85インチ、1.75〜1.95インチ、1.8〜2.05インチ、2.0〜2.25インチ、2.1〜2.35インチ、又は2.2〜2.5インチの長さを有し得る。
【0206】
ボトム部5640の外側面5642及び/又は内側面5644は、本明細書に記載の任意の内側支持部及び外側支持部と同様な1つ以上の内側支持部(不図示)及び/又は1つ以上の外側支持部(不図示)を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0207】
図62〜
図75の例では、ゴルフクラブヘッド6200は、トップ部6230と、クラウン部6235と、ボトム部6240と、トウ部6250と、ヒール部6260と、フロント部6270と、リア部6280とを有するボディ部6210を含み得る。ボトム部6240は、トップ部6230とボトム部6240との間に、フロント部6270を除き、トウ部6250からリア部6280を回ってヒール部6260に至るゴルフクラブヘッド6200の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド6200のサイド部として規定されたスカート部6290を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド6200は、スカート部6290を含まなくてもよい。フロント部6270は、ゴルフボール(例えば、その1つが概ね7601として
図76に示される)に当たるフェース部6275を含み得る。フェース部6275は、ボディ部6210と一体であってもよく、フロント部6270の開口部を封止するようにフロント部6270に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部6210はまた、シャフト部(不図示)を受けるように構成されたホーゼル部6275を含み得る。ホーゼル部6275は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部6275は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部6210は、ホーゼル部6265に代えてボアを含み得る。ボディ部6210は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は完全に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド6200は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0208】
トップ部6230は、フロント部6270とクラウン部6235の間に延在するフォワード部6231を含み得る。一例では、フォワード部6231は、フロント−リア方向に少なくとも12mmの距離6234に延在し得る。別の例では、フォワード部6231は、フロント−リア方向に少なくとも16mmの距離6234に延在し得る。更に別の例では、フォワード部6231は、フロント−リア方向に少なくとも20mmの距離6234に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、フロント−リア方向の12mm未満の距離に延在するフォワード部を含み得る。フォワード部6231は、ゴルフクラブヘッド6200の構造的完全性を高め、ゴルフボールとの衝突時にフロント部6270が後方に歪むことに抵抗することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0209】
クラウン部6235は、トップ部6230に取り付けられ得る別個の部品であり得る。クラウン部6235は、トップ部6230の開口部を封止し得る。
図74に示すように、例えば、ゴルフクラブヘッド6200のトップ部6230は、クラウン部6235の取り付け前の開口部を含み得る。クラウン部6235は、1つ以上の材料から構成することができ、それらの材料はボディ部6210の材料と同じでもよく、異なってもよい。一例では、クラウン部6235は、繊維系複合材料などの複合材料から少なくとも部分的に構成され得る。クラウン部6235は、トップ部6230のショルダー部6233に取り付けられ得る。ショルダー部6233は、トップ部6230の開口部に沿って延在し得る。ショルダー部6230は、クラウン部6235を支持し得る。一例では、ショルダー部6233は、トップ部630の開口部に向かう内側に少なくとも2mmの距離7033に延在し得る。別の例では、ショルダー部6233は、少なくとも6mmの距離7033に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部6233は、少なくとも8mmの距離7033に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、トップ部6230の開口部に向かう内側に2mm未満の距離に延在し得るショルダー部6233を含み得る。ショルダー部6233は、トップ部6230の開口部を取り囲む連続部分であり得る。あるいは、ショルダー部6233は、クラウン部6235を支持するように配置された1つ以上の別々のショルダー部を含み得る。別の例では、ショルダー部6233は、クラウン部6235を支持するように配置された複数のタブを含み得る。更に別の例では、ショルダー部6233を省略してもよく、クラウン部6235は、トップ部6230の外側面に接着され得る。更に別の例では、ショルダー部6233を省略してもよく、クラウン部6235は、開口部の外周エッジとの締り嵌めを提供するクラウン部6235のボトム面から延びる突出部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0210】
クラウン部6235は、1つ以上の薄肉部を含んでもよく、その1つが概ね7135として示される。薄肉部7135は、クラウン部6235の重量を減らすことができ、ゴルフクラブヘッド6200のCGを下げることができる。一例では、薄肉部7135は、1.0mm未満の厚さ7136を有し得る。別の例では、薄肉部7135は、0.75mm未満の厚さ7136を有し得る。更に別の例では、薄肉部7135は、0.65mm未満の厚さ7136を有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、1.0mm以上の厚さを有する1つ以上の薄肉部7135を含み得る。1つ以上の薄肉部7135は、1つ以上の比較的厚いクラウン補強領域から延在しもよく、その1つが概ね6236として示される。一例では、薄肉部7135は、クラウン部6235の少なくとも50%を形成し得る。別の例では、薄肉部7135は、クラウン部6235の外部表面積の少なくとも75%を形成し得る。更に別の例では、薄肉部7135は、クラウン部6235の外部表面積の少なくとも85%を形成し得る。更に別の例では、薄肉部7135は、クラウン部6235の外部表面積の少なくとも95%を形成し得る。上記の例は特定のパーセンテージを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、クラウン部6235の外部表面積の75%未満を形成する1つ以上の薄肉部7135を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0211】
クラウン補強部6236は、クラウン部6235の剛性を高め、クラウン部6235の他の場所に比較的剛性の低い部分の存在を補うことができる。クラウン補強部6236は、ゴルフクラブヘッド6200の全体的な剛性を高めることができる。クラウン補強部6236は、ゴルフボールに衝撃を与えるフェース部6275に応じて衝撃力を分散させることができる。クラウン補強部6236は、ゴルフボールに衝撃を与えるフェース部6275に応じてフェース部6275及び/又はトップ部6230のフォワード部6231がリア部6280側に歪むことを制限することができる。クラウン補強部6236は、ゴルフボールに衝撃を与えるフェース部6275に応じてクラウン部6235がフロント−リア方向に物理的に圧縮されることを制限することができ、クラウン部6235が2つ以上の複合材料の層で構成される例では、クラウン部6235の6235の亀裂や層間剥離のリスクを低減することができる。クラウン補強部6236は、隆起部分の一部であり得る。クラウン補強部6236は、輪郭部分の一部であり得る。クラウン補強部6236は、ゴルフショットを揃えるゴルファーのための視覚的位置合わせ補助として機能し得る。クラウン補強部6236は、ゴルフボールに衝撃を与えるフェース部6275に応じてゴルフクラブヘッド6200の音響応答を改善することができる。クラウン補強部6236は、クラウン部6235の平均厚さより大きい厚さを有し得る。クラウン補強部6236は、クラウン部6235と一体、又は、クラウン部6235の表面に接着又は固定されて構造的補強を提供する1つ以上の別個の部品のいずれかであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0212】
上記のように、クラウン部6235は、
図62において概ね第1のクラウン補強部6237、第2のクラウン補強部6238、第3のクラウン補強部6239として示される、1つ以上のクラウン補強部を含み得る。第1のクラウン補強部6237は、トップ部6230のフォワード部6231に隣接して配置され得る。第1のクラウン補強部6237は、クラウン部6235とトップ部6230のフォワード部6131の間に形成された接合部6232に沿って延在し得る。第1のクラウン補強部6237は、クラウン部6235の平均厚さより大きい厚さを有し得る。一例では、第1のクラウン補強部6237は、2mmを超える厚さを有し得る。別の例では、第1のクラウン補強部6237は、2.2mm以上の厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm以下の厚さを有する第1のクラウン補強部6237を含み得る。第1のクラウン補強部6237は、繊維系複合材料7614の2つ以上のプライ(plies)(例えば、3プライ、4プライ、5プライ、6プライ、7プライ、8プライ、又は9プライの繊維系複合材料7614など)を含み得る。一例では、第1のクラウン補強部6237は、少なくとも1.25cmの長さを有し得る。別の例では、第1のクラウン補強部6237は、少なくとも2cmの長さを有し得る。更に別の例では、第1のクラウン補強部6237は、少なくとも3cmの長さを有し得る。更に別の例では、第1のクラウン補強部6237は、少なくとも4cmの長さを有し得る。別の例では、第1のクラウン補強部6237は、4〜4.5cmの間の長さを有し得る。上記の例は特定の長さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、3cm未満の長さを有する第1のクラウン補強部6237を含み得る。第1のクラウン補強部6237は、ゴルフクラブヘッド6200の空気抵抗を低減することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0213】
第2のクラウン補強部6238は、第1のクラウン補強部6237からリア部6280に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部6238は、第1のクラウン補強部6237からリア部6280に向かって及びトウ部6250に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部6238は、第1のクラウン補強部6237のトウ側端部からクラウン部6235のリア側外周まで延在し得る。第2のクラウン補強部6238は、フロント−リア方向に次第に先細くなり得る。第2のクラウン補強部6238は、フォワード部6231とリア部6280の間の支持構造として機能し得る。第2のクラウン補強部6238は、ゴルフボールに衝突するフェース部6275に応じてフォワード部6231の後方に歪むことに対抗することができる。第2のクラウン補強部6238は、クラウン部6235の平均厚さより大きい厚さを有し得る。第2のクラウン補強部6238は、2mmを超える厚さを有し得る。第2のクラウン補強部6238は、2.2mm以上の厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm以下の厚さを有する第2のクラウン補強部6238を含み得る。第2のクラウン補強部6238は、繊維系複合材料7614の2つ以上のプライ(例えば、3プライ、4プライ、5プライ、6プライ、7プライ、8プライ、又は9プライの繊維系複合材料7614など)を含み得る。一例では、第2のクラウン補強部6238は、少なくとも2cmの長さを有し得る。別の例では、第2のクラウン補強部6238は、少なくとも4cmの長さを有し得る。上記の例は特定の長さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2cm未満の長さを有する第2のクラウン補強部6238を含み得る。第2のクラウン補強部6238は、ゴルフクラブヘッドの空気抵抗を低減することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0214】
第3のクラウン補強部6239は、第1のクラウン補強部6237からリア部6280に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部6239は、第1のクラウン補強部6237からリア部6280に向かって及びヒール部6260に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部6239は、第1のクラウン補強部6237のヒール側端部からクラウン部6235のリア側外周まで延在し得る。第3のクラウン補強部6239は、フロント−リア方向に次第に先細くなり得る。第3のクラウン補強部6239は、フォワード部6231とリア部6280の間の支持構造として機能し得る。第3のクラウン補強部6239は、ゴルフボールに衝突するフェース部6275に応じてフォワード部6231の後方に歪むことに対抗することができる。第3のクラウン補強部6239は、クラウン部6235の平均厚さより大きい厚さを有し得る。第3のクラウン補強部6239は、2mmを超える厚さを有し得る。第3のクラウン補強部6239は、2.2mm以上の厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm以下の厚さを有する第3のクラウン補強部6239を含み得る。第3のクラウン補強部6239は、繊維系複合材料7614の2つ以上のプライ(例えば、3プライ、4プライ、5プライ、6プライ、7プライ、8プライ、又は9プライの繊維系複合材料7614など)を含み得る。一例では、第3のクラウン補強部6239は、少なくとも2cmの長さを有し得る。別の例では、第3のクラウン補強部6239は、少なくとも4cmの長さを有し得る。第3のクラウン補強部6239は、ゴルフクラブヘッド6200の空気抵抗を低減することができる。上記の例は特定の数のクラウン補強部を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、より多く又は少ないクラウン補強部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0215】
クラウン部6235は、中央クラウン部6431と、トウ側クラウン部6432と、ヒール側クラウン部6433とを含み得る。中央クラウン部6431は、隆起状中央クラウン部であり得る。隆起状中央クラウン部6431は、ヒール側クラウン部6433とトウ側クラウン部6432の間に配置され得る。隆起状中央クラウン部6431は、トウ側クラウン部6432の最大高さより大きい最大高さを有し得る。隆起状中央クラウン部6431は、ヒール側クラウン部6433の最大高さより大きい最大高さを有し得る。隆起状中央クラウン部6431は、視覚的位置合わせ補助として機能し得る。隆起状中央クラウン部6431は、ゴルフクラブヘッド6200の空力性能を改善することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0216】
中央クラウン部6431は、薄肉部7135を含み得る。トウ側クラウン部6432は、薄肉部7135を含み得る。ヒール側クラウン部6433は、薄肉部7135を含み得る。薄肉部7135は、クラウン部6235の全体的な質量を低減するのに望ましく、ゴルフクラブヘッド6200のCGを下げることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0217】
クラウン部6235は、複数の輪郭付け面を含み得る。複数の輪郭付け面は、ゴルフクラブヘッド6200の空気抵抗を低減することができる。複数の輪郭付け面は、ゴルフクラブヘッド6200の構造的完全性を高めることができる。中央クラウン部6431の外側面は、トウ側クラウン部6432の外側面より高くされ得る。中央クラウン部6431の外側面は、ヒール側クラウン部6433の外側面より高くされ得る。クラウン部6435は、中央クラウン部6431とトウ側クラウン部6432の間に位置する第1の輪郭付け遷移領域6434を含み得る。クラウン部6435は、中央クラウン部6431とヒール側クラウン部6433の間に位置する第2の輪郭付け遷移領域6435を含み得る。第1の輪郭付け遷移領域6434の位置は、第2のクラウン補強部6238の位置と一致し得る。第2の輪郭付け遷移領域6435の位置は、第3のクラウン補強部6239の位置と一致し得る。中央クラウン部6431、トウ側クラウン部6432、ヒール側クラウン部6433、第1の輪郭付け遷移領域6434、及び第2の輪郭付け遷移領域6435は共に、多層クラウン部6235を形成し得る。中央クラウン部6431、トウ側クラウン部6432、ヒール側クラウン部6433、第1の輪郭付け遷移領域6434、及び第2の輪郭付け遷移領域6435は共に、マルチ厚みクラウン部6235を形成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0218】
図73は、
図62に例示したゴルフクラブヘッドの
図64に示す73−73線に沿った断面図を示す。中央クラウン部6431の外側面7331は、トウ側クラウン部6432の外側面より高くされ得る。一例では、中央クラウン部6431の外側面7331は、トウ側クラウン部6432の外側面より0.5mm以上の高さまで高くされ得る。別の例では、中央クラウン部6431の外側面7331は、トウ側クラウン部6432の外側面より1.0mm以上の高さまで高くされ得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の外側面7331は、トウ側クラウン部6432の外側面より2.0mm以上の高さまで高くされ得る。中央クラウン部6431の外側面7331は、ヒール側クラウン部6433の外側面7333より高くされ得る。一例では、中央クラウン部6431の外側面7331は、ヒール側クラウン部6433の外側面7333より0.5mm以上の高さまで高くされ得る。別の例では、中央クラウン部6431の外側面7331は、ヒール側クラウン部6433の外側面7333より1.0mm以上の高さまで高くされ得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の外側面7331は、ヒール側クラウン部6433の外側面7333より2.0mm以上の高さまで高くされ得る。上記の例は特定の高さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、0.5mm未満の高さを有する外側面を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0219】
図72に示すように、ヒール側クラウン部6433の外側面7333は、接合部6232に近接するフォワード部6231より下側に凹み得る。同様に、トウ側クラウン部6432の外側面7332は、接合部6232に近接するフォワード部6231より下側に凹み得る。一例では、ヒール側クラウン部6433の外側面7333は、接合部6232に近接するフォワード部6231より下側に0.5mm以上の距離まで凹み得る。別の例では、ヒール側クラウン部6433の外側面7333は、接合部6232に近接するフォワード部6231より下側に1.0mm以上の距離まで凹み得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の外側面7332は、接合部6232に近接するフォワード部6231より下側に0.5mm以上の距離まで凹み得る。トウ側クラウン部6432の外側面7332は、接合部6232に近接するフォワード部6231より下側に1.0mm以上の距離まで凹み得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、0.5mm未満の距離まで凹んだ外側面を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0220】
中央クラウン部6431は、第1のクラウン補強部6237、第2のクラウン補強部6238、第3のクラウン補強部6239、及びクラウン部6235のリア側外周7151によって境界付けられ得る。中央クラウン部6431の前方部分は、フェース部6275の幾何学的中心6276(例えば、ゴルフクラブヘッド6200の「スイートスポット」又はその近傍)と交差し且つ前方垂直面6815に対して垂直である垂直面(例えば、その1つが概ね7604として示される)に対して対称な形状を有し得る。中央クラウン部6431の前方部分は、フェース部6275の幾何学的中心6276と交差し且つ前方垂直面6815に対して垂直である垂直面7604に対して非対称な形状を有し得る。一例では、
図76に示すように、第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239は、フロント−リア方向に広がり得る。中央クラウン部6431は、不規則な多角形のような形状(例えば、四辺形のような形状)を有し得る。フロント部6270又はその近傍での第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239の間の距離は、リア部6280又はその近傍での第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239の間の距離より小さくてもよい。別の例では、第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239は、フロント−リア方向に狭まり得る。フロント部6270又はその近傍での第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239の間の距離は、リア部6280又はその近傍での第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239の間の距離より大きくてもよい。更に別の例では、第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239は、フロント−リア方向に狭まってから広がり得る(例えば、
図101を参照)。別の例では、第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239は、フロント−リア方向に広がってから狭まり得る(例えば、
図102を参照)。更に別の例では、第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239は、フロント−リア方向に実質的に平行であり得る。フロント部6270又はその近傍での第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239の間の距離は、リア部6280又はその近傍での第2のクラウン補強部6238と第3のクラウン補強部6239の間の距離と等しく、又は実質的に同じであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0221】
一例では、
図62に示すように、中央クラウン部6431は、トウ側クラウン部6432及びヒール側クラウン部6433に対して隆起し得る。別の例では、中央クラウン部6431は、トウ側クラウン部6432及びヒール側クラウン部6433に対して押し下げられ得る。中央クラウン部6431、トウ側クラウン部6432、及びヒール側クラウン部6433の相対的な高さの変化は、ゴルフクラブヘッド6200に関連する抵抗係数の低減により空力性能を改善することができる。中央クラウン部6431、トウ側クラウン部6432、及びヒール側クラウン部6433の相対的な高さの変化は、視覚的位置合わせ補助を提供し得る。中央クラウン部6431、トウ側クラウン部6432、及びヒール側クラウン部6433の相対的な高さの変化は、一体型リブを有する輪郭付け遷移領域と共に、クラウン部6235の構造的完全性を高めることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0222】
クラウン部6235の総表面積は、中央クラウン部6431、トウ側クラウン部6432、ヒール側クラウン部6433、第1の輪郭付け遷移領域6434、及び第2の輪郭付け遷移領域6435の表面積を含み得る。一例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも10%であり得る。別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも20%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも30%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも40%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも50%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも60%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも70%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも80%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部6431の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも90%であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0223】
トウ側クラウン部6432は、第2のクラウン補強部6238、クラウン部6235のトウ側外周7633、及びクラウン部6235のフロント側外周によって境界付けられ得る。一例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも5%であり得る。別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも10%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも15%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも20%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも25%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも30%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも35%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部6432の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも40%であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0224】
ヒール側クラウン部6433は、第3のクラウン補強部6239、クラウン部6235のヒール側外周、及びクラウン部6235のフロント側外周によって境界付けられ得る。一例では、ヒール側クラウン部6433の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも5%であり得る。別の例では、ヒール側クラウン部6433の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも10%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部6433の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも15%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部6433の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも20%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部6433の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも25%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部6433の表面積は、クラウン部6235の総表面積の少なくとも30%であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0225】
一例では、中央クラウン部6431は、クラウン部の総外側表面積の40%以上である外側表面積7331を有してもよく、トウ側クラウン部6432は、クラウン部の総外側表面積の30%以上である外側表面積7332を有してもよく、ヒール側クラウン部6433は、クラウン部の総外側表面積の15%以下である外側表面積7333を有してもよい。別の例では、中央クラウン部6431は、クラウン部の総外側表面積の50%以上である外側表面積7331を有してもよく、トウ側クラウン部6432は、クラウン部の総外側表面積の15%以上である外側表面積7332を有してもよく、ヒール側クラウン部6433は、クラウン部の総外側表面積の5%以上である外側表面積7333を有してもよい。更に別の例では、中央クラウン部6431は、クラウン部の総外側表面積の40%以上である外側表面積7331を有してもよく、トウ側クラウン部6432は、クラウン部の総外側表面積の10%以上である外側表面積7332を有してもよく、ヒール側クラウン部6433は、クラウン部の総外側表面積の5%以上である外側表面積7333を有してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0226】
図76は、
図62に例示したゴルフクラブヘッド6200をフェース部6275に近接するゴルフボール7601と共に示す上面図を示す。ゴルフボール7601は、フェース部6275の幾何学的中心6276に位置合わせされ得る。ゴルフボール7601は、約1.68インチの直径を有し得る。中央平面7604は、ゴルフボール7601とゴルフクラブヘッド6200を二等分する。トウ側平面7605は、ゴルフクラブヘッド6200のトウ側を境界付ける。ヒール側平面7606は、ゴルフクラブヘッド6200のヒール側を境界付ける。トウ側ゴルフボール外周面7602は、ゴルフボール7601のトウ側を境界付ける。ヒール側ゴルフボール外周面7603は、ゴルフボール7601のヒール側を境界付ける。クラウン部6235は、トウ側外周7633、ヒール側外周7631、フロント側外周7632、及びヒール外周7151を含む外周を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0227】
図77は、
図62に例示したゴルフクラブヘッド6200の例示的なクラウン部6235の
図76に示す77−77線に沿った断面図を示す。クラウン部6235は、複合材料の2つ以上の層を含み得る。クラウン部6235は、複合材料の外側層7610と、複合材料の内側層7615とを含み得る。クラウン部6235は、複数の一体型リブを含み得る。各一体型リブは、複合材料の複数の層を含み得る。一体型リブ(例えば、概ね7625、7630として示される)は、複合材料の内側層7615と外側層7610の間に配置され得る。一体型リブ7625、7630は、クラウン補強部6236を形成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0228】
トウ側一体型リブ7625は、クラウン部6235のフロント側外周7632からクラウン部6235のリア側外周7151まで延在し得る。トウ側一体型リブ7625は、
図78に示すように、複合材料7614の複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ7625は、クラウン部の内側層7615と外側層7610の間に配置された複合材料7614の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ7625は、フォワード部6231から後方に延在し得る。トウ側一体型リブ7625は、中央平面7604とトウ側ゴルフボール平面7602の間の開始位置から後方に延在し、トウ側平面7605とトウ側ゴルフボール平面7602の間の終了位置で終端し得る。一例では、トウ側一体型リブ7625は、2.0mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、トウ側一体型リブ7625は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、トウ側一体型リブ7625は、2.2mm以上の最大厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0229】
図78は、
図77に示したクラウン部6235の領域7800の拡大図を示す。クラウン部6235は、複合材料の複数の層を含み得る。クラウン部6235は、複合材料の外側層7610と、複合材料の内側層7615とを含み得る。一例では、複合材料の内側層7615は、ガラス繊維複合材料を含んでもよく、複合材料の外側層7610は、アラミド遷移複合材料を含んでもよい。
【0230】
クラウン部6235は、一体型リブ7625を形成する複合層のスタック(積み重ね)を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の外側層7610と複合材料の内側層7615の間に配置され得る。クラウン部6235は、平行又は実質的に平行な面に配置された複合材料7614の1つ以上の層を含み得る。クラウン部6235は、非平行な面に配置された複合材料7614の1つ以上の層を含み得る。特定の軸に沿って決定されるようなクラウン部6235の引張強度は、非平行(つまり、不均一な向き)な面に配置された複合材料7614の層を有することによって増強され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0231】
一体型リブ(例えば、概ね7625、7630、7635として示される)は、クラウン部6235に埋め込まれた構造的支持を提供し得る。各一体型リブは、1つ以上の薄肉部7135に隣接するクラウン補強領域に配置され得る。クラウン部6235は、一体型リブ7625、7630が存在する薄肉部7135と厚肉クラウン補強部との間に輪郭付け遷移領域(例えば、概ね6434、6435として示される)を有し得る。輪郭付け遷移領域6434、6435は、薄肉部7135と隣接する厚肉部との間の明瞭なエッジ(例えば、6237、6238、6239など)を回避することで、クラウン部6235内の望ましくない応力集中を防止又は軽減することができる。ゴルフクラブヘッド6200の使用中にクラウン部6235の層の亀裂や剥離が生じる可能性があるので、応力集中は望ましくない可能性がある。例えば、クラウン部の内側面又は外側面のいずれかに取り付けられた非一体型リブを有する代替的な実施形態では、非一体型リブとクラウン部6235の表面との間に形成された接合部に明瞭なエッジが存在する可能性があり、そのエッジは望ましくない応力集中をもたらす可能性がある。多数のボールを打った後、応力集中の存在が、非一体型リブに近接するクラウン部6235の層の亀裂や剥離を生じさせる可能性がある。このクラウン部6235の物理的な劣化は、ゴルフクラブヘッド6200の性能に悪影響を与える可能性がある。例えば、クラウン部6235が物理的に劣化するにつれて、ショット間のばらつきが増大する可能性がある。ショット間のばらつきは、ゴルフクラブヘッド6200から一貫した性能を求める人にとって受け入れられない可能性がある。従って、長期の耐久性及び一貫性のために、薄肉部7135と一体型リブ7625、7630の厚肉部の間に輪郭付け遷移領域を有するクラウン部6235を有することが望ましい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0232】
クラウン部6235は、内側構造層7615と外側構造層7610の間に配置された複数の複合層7612を含み得る。本明細書で使用される「複合層」という用語は、任意の適切な1つ以上の形状(例えば、平坦、湾曲、又は複雑な湾曲)及び任意の適切な寸法を有する任意の適切な1つ以上の層を表し得る。複数の複合層7612と内側構造層及び外側構造層(例えば、概ね7610、7615として示される)は共に、ボディ部6210に結合されてトップ部6230の開口部を封止するときにクラウン部6235を形成することができ、ゴルフボールとの衝突時に加わる捩れや圧縮力に耐えるゴルフクラブ6200の能力を改善することができ、これによりパフォーマンスが向上したり、ミスヒットが減少したりする可能性がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0233】
複数の複合層7612は、スタック配置の複合材料の複数の層を含み得る。複合層7612の層は、ある量の樹脂と組み合わされたファブリック(繊維)の層を含み得る。ファブリックは、グラファイトファイバー(一般に「カーボンファイバー」と称される)、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。アラミドファイバーの例には、KEVLAR、TWARON、NOMEX、NEW STAR、TECHNORA、及びTEIJINCONEXの各ファイバーが含まれる。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は不織布(例えば、一方向性)のファブリックとして構成され得る。適切な織布ファブリックの例には、Style 7725 Bi−directional E−Glass(Item No.1094)、 Twill Weave Carbon Fiber Fabric(Item No.1069)、及び、KEVLAR Plain Weave Fabric(Item No.2469)があり、これら全てオハイオ州ブルックビルのFibre Glast Developments Corporation社から入手できる。
【0234】
幾つかの例では、樹脂は、手作業又は注入プロセスのいずれかによって、ラミネーションプロセス中にファブリックに塗布され得る。他の例では、ファブリックは、樹脂が事前に含浸され得る。これらのファブリックは、一般に「プリプレグ(prepreg)」ファブリックと称される。プリプレグファブリックは、樹脂が早期に硬化しないように冷蔵が必要であり得る。製造時、クラウン部6235が樹脂の硬化に連れて望ましい構造的属性となるように、樹脂を完全に硬化(すなわち、重合)させるために、(例えば、オーブン又はオートクレーブで)クラウン部6235を加熱することが必要であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0235】
幾つかの例では、樹脂は、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル樹脂、又は他の適切な樹脂などの熱硬化性樹脂であり得る。樹脂の選択は、少なくとも部分的に、ファブリックの適合性及び複合層の特性に基づき得る。エポキシ樹脂は、寸法的に安定した、強力で軽量な複合クラウン部6235を形成するのに使用できるので、適切である。適切なエポキシ樹脂は、Fibre Glast Developments Corporation社から入手できるSystem 2000 Epoxy Resin(Item No.2000−A)である。
【0236】
エポキシ樹脂は、Fibre Glast Developments Corporation社から入手できる2020 Epoxy Hardener(Item No.2020−A)、2060 Epoxy Hardener(Item No.2060−A)、又は、2120 Epoxy Hardener(Item No.2120−A)などの適切なエポキシ硬化剤と混合され得る。エポキシ硬化剤の選択は、少なくとも部分的に、製造される複合クラウン部6235のサイズ及び複雑さによって決定され得る、所望のポットライフ及び作業時間に基づき得る。エポキシ硬化剤の選択は、所望の硬化温度及び硬化時間に基づき得る。エポキシ硬化剤は、選択された製造温度及び時間に適合するものが選択され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0237】
クラウン部6235は、液体樹脂を繊維で作られたファブリックに散布してファブリックを濡らすウェットレイアップ(満水保かん)プロセスなどの任意の適切なプロセスによって形成され得る。液体樹脂は、手作業、樹脂注入プロセス、又は任意の他の適切なプロセスによって散布され得る。満水保かんプロセスは、剥離プライ層又は離型剤を利用して、真空袋詰めプロセス中に複合クラウン部6235が真空袋詰めフィルムに付着することを防止できる。適切な剥離プライ層の例は、フロリダ州ウェストパームビーチのU.S.Composites,Inc.社から入手できるPeel Ply Release Fabric(Catalog No.VB−P56150)である。
【0238】
レイアッププロセス中、ファブリックは、適切なサイズにトリミングしてから型の上に置かれ得る。次に、ローラーやブラシなどの任意の適切な工具を使用して、樹脂がファブリックの表面に塗布され得る。ラミネーションプロセスを通じて、樹脂がファブリックに含浸するように、樹脂がファブリックに押し入れられ得る。プリプレグファブリックをレイアップに使用する場合、ラミネーションプロセスを容易化するために適切な量の樹脂が既にファブリックに含まれているので、樹脂を塗布するステップを省略できる。剥離プライ層をプリプレグファブリックと真空袋詰めフィルムの間に挿入して、複合カーボンクラウン部6235が真空袋詰めフィルムに付着することを防止できる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0239】
図79は、
図62に示した輪郭付けクラウン部6235を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部6235の各層の分解図を示す。クラウン部6235は、上側の複数の複合層7950と、下側の複数の複合層7955と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部6236とを含み得る。クラウン補強部6236の存在は、
図62に示すように、軽量の薄肉部7135をクラウン補強部6236に隣接して利用することを可能にし得る。クラウン補強部6236及び隣接する薄肉部7135は共に、均一な厚さを有するクラウン部(例えば、その1つが概ね4835として示される)より軽量及び/又は強固なクラウン部6235を生成し得る。薄肉部7135は、クラウン補強部6236を含まないクラウン部6235内の任意の領域であり得る。クラウン補強部6236は、スタック構成で配置された複合材料の複数の層を含み得る。複合材料7614の各層は、樹脂と組み合わされたファブリックの層を含み得る。ファブリックは、カーボンファイバー、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は一方向性ファブリックとして構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0240】
クラウン部6235の製造中、
図79に示すような複数の複合層7614は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部6235を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層7614に加えられ得る。クラウン部6235を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層に加えられ得る。複合層7614を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、
図62に示すように、隆起状中央クラウン部6431と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域(例えば、概ね6434、6435として示される)が生成され得る。隆起状中央クラウン部6431に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域6236を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部6235に滑らかな遷移領域6434、6435を付与することができる。
図79に示す例では、クラウン補強部6236の各複合層は、フロント側幅(W
F )、ヒール側幅(W
H )、トウ側幅(W
T )を有し得る。一例では、クラウン補強部6236内の複合層7614は、クラウン補強部6236内の隣接する複合層7614より少なくとも1%大きい幅(W
F 、W
H 、又はW
T )を有し得る。別の例では、クラウン補強部6236内の複合層7614は、クラウン補強部6236内の隣接する複合層7614より少なくとも5%大きい幅(W
F 、W
H 、又はW
T )を有し得る。更に別の例では、クラウン補強部6236内の複合層7614は、クラウン補強部6236内の隣接する複合層7614より少なくとも10%大きい幅(W
F 、W
H 、又はW
T )を有し得る。更に別の例では、クラウン補強部6236内の複合層7614は、クラウン補強部6236内の隣接する複合層7614より少なくとも15%大きい幅(W
F 、W
H 、又はW
T )を有し得る。更に別の例では、クラウン補強部6236内の複合層7614は、クラウン補強部6236内の隣接する複合層7614より少なくとも30%大きい幅(W
F 、W
H 、又はW
T )を有し得る。上記の例は特定のパーセンテージを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、クラウン補強部6236内の複合層7614がクラウン補強部6236内の隣接する複合層7614の1%未満の幅を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0241】
内側構造層7615は、樹脂と組み合わされたファブリックの層を含み得る。ファブリックは、カーボンファイバー、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は一方向性ファブリックとして構成され得る。一例では、内側構造層7615は、エポキシ樹脂を含浸させたグラスファイバーファブリックの層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0242】
外側構造層7610は、樹脂と組み合わされたファブリックの層を含み得る。ファブリックは、カーボンファイバー、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は一方向性ファブリックとして構成され得る。一例では、外側構造層7610は、エポキシ樹脂を含浸させたKEVLARファイバーファブリックの繊維層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0243】
複数の複合層7612は、スタック構成で配置された複合材料の複数の層を含み得る。一例では、複数の複合層7612は、プリプレグ一方向性ファブリックの2つ以上の層を含み得る。別の例では、複数の複合層7612は、プリプレグ一方向性ファブリックの3つ以上の層を含み得る。更に別の例では、複数の複合層7612は、2つの直交軸に沿って引張強度を高めるように4つの層が0/90/0/90構成で配置された、プリプレグ一方向性ファブリックの4つ以上の層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0244】
クラウン部6235の外側面7611は、アンチグレア(映り込み防止)仕上げされ得る。クラウン部6235の外側面7611は、ゴルフクラブヘッド6200をゴルフボールに位置合わせしてゴルフショットを実行するときに、人の目に向かって上方に反射する光の量が低減するように、中光沢性又は低光沢性の外観を有し得る。相対的な光沢値は、クラウン部6235の外側面7611に一定の強度及び角度で光線を投射し、同じ方向で逆向きに人に向かって上方に反射した光の量を測定することにより決定され得る。測定尺度では、0グロスユニット(GU)の鏡面反射率は、完全にマット(つや消し)な表面に関連付けられ、100GUの鏡面反射率は、高度に研磨された黒いガラス材料に関連付けられる。ゴルフクラブヘッド6200の人によって知覚される注意散漫を低減するように比較的低い鏡面反射率を有するクラウン部6235を提供することが望ましく、これによりミスショットを低減し得る。一例では、クラウン部6235の外側面7611は、55GU未満の鏡面反射率を有し得る。別の例では、クラウン部6235の外側面7611は、40GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、クラウン部6235の外側面7611は、25GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、クラウン部6235の外側面7611は、10GU未満の鏡面反射率を有し得る。上記の例は特定の鏡面反射率を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、55GU以上の鏡面反射率を有するクラウン部6235の外側面7611を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0245】
幾つかの例では、クラウン部6235の外側面は、は、反射防止コーティングを含み得る。一例では、反射防止コーティングは、55GU未満の鏡面反射率を有し得る。別の例では、反射防止コーティングは、40GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、反射防止コーティングは、25GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、反射防止コーティングは、10GU未満の鏡面反射率を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0246】
製造プロセス中に内側構造層7615が隣接する内側複合層7614に接着するよう促すために、内側構造層7615と隣接する複合層との間に樹脂又はフィルム接着層を挿入する必要性があり得る。製造プロセス中に外側構造層7610が隣接する内側複合層7614に接着するよう促すために、外側構造層7610と隣接する複合層との間に樹脂又はフィルム接着層を挿入する必要性があり得る。樹脂又はフィルム接着剤は、エポキシ、エポキシフォーム(発泡体)、液体樹脂、又はドイツのCollano AG社から入手できる任意の適切なフィルム接着剤であり得る。一例では、クラウン部6235は、内側構造層7615と隣接する複合層7614との間に第1のフィルム接着層を含み得る。第1のフィルム接着層は、外側構造層7610を上側の複数の複合層7950内の隣接する複合層7614の上面に接着することができる。クラウン部6235は、内側構造層7615と隣接する複合層7614との間に第2のフィルム接着層を含み得る。第2のフィルム接着層は、内側構造層7615を下側の複数の複合層7955内の隣接する複合層7614の底面に接着することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0247】
図78は、
図77に示した断面図の一部7800の拡大図を示す。クラウン部6235は、内側層7615と外側層7610の間に配置された一体型リブ7625を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料7612の複数の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の2つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、カーボンファイバー複合材料の2つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の3つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の4つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の5つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の6つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の7つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の8つ以上の層を含み得る。一体型リブ7625は、複合材料の9つ以上の層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0248】
一体型リブは、トウ側一体型リブ7625であり得る。トウ側一体型リブ7625は、クラウン部6235のフロント側外周7632からクラウン部6235のリア側外周7151まで延在し得る。トウ側一体型リブ7625は、複合材料7614の複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ7625は、クラウン部6235の内側層7615と外側層7610の間に配置された複合材料の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ7625は、フォワード部6231から後方に延在し得る。トウ側一体型リブ7625は、中央平面7604とトウ側ゴルフボール平面7602の間の開始位置から後方に延在し、トウ側平面7605とトウ側ゴルフボール平面7602の間の終了位置で終端し得る。一例では、トウ側一体型リブ7625は、2mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、トウ側一体型リブ7625は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、トウ側一体型リブ7625は、2.4mm以上の最大厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm未満の最大厚さを有するトウ側一体型リブ7625を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0249】
クラウン部6235は、ヒール側一体型リブ7630を含み得る。ヒール側一体型リブ7630は、クラウン部6235のフロント側外周7632からクラウン部6235のリア側外周7151まで延在し得る。ヒール側一体型リブ7630は、複合材料7614の複数の層を含み得る。ヒール側一体型リブ7630は、クラウン部の内側層7615と外側層7610の間に配置された複合材料の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ7630は、フォワード部6231から後方に延在し得る。ヒール側一体型リブ7630は、中央平面7604とヒール側ゴルフボール平面7603の間の開始位置から後方に延在し、ヒール側平面7606とヒール側ゴルフボール平面7603の間の終了位置で終端し得る。一例では、ヒール側一体型リブ7630は、2.0mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、ヒール側一体型リブ7630は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、ヒール側一体型リブ7630は、2.4mm以上の最大厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm未満の最大厚さを有するヒール側一体型リブ7630を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0250】
クラウン部6235は、中央一体型リブ7635を含み得る。中央一体型リブ7635は、クラウン部6235のフロント側外周7632に沿って延在し得る。中央一体型リブ7635は、トウ側一体型リブ7625からヒール側一体型リブ7630まで延在し得る。ヒール側一体型リブ7630は、トウ側一体型リブ7625の最前端からヒール側一体型リブ7630の最前端まで延在し得る。中央一体型リブ7635は、クラウン部6235のフロント側外周7632とトップ部6230のフォワード部6231の間に形成された接合部6232の横に少なくとも3センチメートルの距離で延在し得る。中央一体型リブ7635は、複合材料7614の複数の層を含み得る。中央一体型リブ7635は、クラウン部6235の内側層7615と外側層7610の間に配置された複合材料の2つ以上の層を含み得る。中央一体型リブ7635は、トウ側ゴルフボール平面7602とヒール側ゴルフボール平面7603の間に配置され得る。一例では、中央一体型リブ7635は、2.0mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、中央一体型リブ7635は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、中央一体型リブ7635は、2.4mm以上の最大厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm未満の最大厚さを有する中央一体型リブ7635を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0251】
一体型リブ(例えば、概ね7625、7630、7635として示される)は、クラウン部6235の曲げ強度を高めることができる。一体型リブ7625、7630、7635は、クラウン部6235の圧縮強度を高めることができる。一体型リブ7625、7630、7635は、ゴルフボールとの衝突時にボディ部6210からクラウン部6235に伝達される衝撃力に応じてクラウン部6235が外側へ歪むこと(例えば、膨らみ)を低減することができる。同様に、一体型リブ7625、7630、7635は、クラウン部6235の外側面に加えられた下向きの力に応じてクラウン部6235がゴルフクラブヘッド6200の内部キャビティの内側に歪むことを低減することができる。内向きの歪みはテスト環境で繰り返し測定することが外向きの歪みよりも簡単な場合があり、内向きの歪みは外向きの歪みと相関する場合がある。内向きの歪みは、クラウン部の外側面に下向きの力を加え、適切な測定器で物理的な歪みを測定することにより測定され得る。一例では、200重量ポンド(lbf)の下向きの力が中央クラウン部6431に加えられたとき、中央クラウン部6431は、0.025インチ未満の歪みが生じ得る。別の例では、200 lbfの下向きの力が中央クラウン部6431に加えられたとき、中央クラウン部6431は、0.015インチ未満の歪みが生じ得る。別の例では、200 lbfの下向きの力が中央クラウン部6431に加えられたとき、中央クラウン部6431は、0.012インチ未満の歪みが生じ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0252】
一体型リブ(例えば、概ね7625、7630、7635として示される)により、クラウン部6235は、一体型リブを有しない同様のクラウン部(例えば、その1つが
図48に概ね4835として示される)より歪みに抵抗することができる。一例では、それぞれのクラウン部に200 lbfの下向きの力を加えたことに応じて、一体型リブを有するクラウン部6235は内側に約0.012インチ歪み得る一方で、一体型リブを有しないクラウン部4835は約0.020インチ歪み得る。別の例では、それぞれのクラウン部に200 lbfの下向きの力を加えたことに応じて、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド8800の一体型リブ(例えば、8815、8816、8817)を有するクラウン部8835は、内側に約0.007インチ歪み得る一方で、同様のゴルフクラブヘッドの一体型リブを有しないクラウン部4835は、約0.013インチ歪み得る。更に別の例では、それぞれのクラウン部に200 lbfの下向きの力を加えたことに応じて、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッド800の一体型リブ(例えば、8015、8016、8017)を有するクラウン部8035は、内側に約0.005インチ歪み得る一方で、同様のゴルフクラブヘッドの一体型リブを有しないクラウン部は、約0.009インチ歪み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0253】
図79の例では、クラウン部6235は、中央一体型リブ7625と、トウ側一体型リブ7625と、ヒール側一体型リブ7630とを含み得る。トウ側一体型リブ7625とヒール側一体型リブ7630は、クラウン部6235に沿ってフロント−リア方向に広がり得る。別の例では、
図100に示すように、トウ側一体型リブ10025とヒール側一体型リブ10030は、クラウン部10030に沿ってフロント−リア方向に広がり得る。更に別の例では、
図101に示すように、トウ側一体型リブ10125とヒール側一体型リブ10130は、クラウン部10135に沿ってフロント−リア方向に狭まってから広がり得る。更に別の例では、
図102に示すように、トウ側一体型リブ10225とヒール側一体型リブ10230は、クラウン部10235に沿ってフロント−リア方向に広がってから狭まり得る。別の例では、トウ側一体型リブとヒール側一体型リブは、クラウン部に沿ってフロント−リア方向に実質的に平行であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0254】
図100は、輪郭付けクラウン部を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部10035の各層10014の分解図を示す。一例では、クラウン部10035は、
図62のゴルフクラブヘッド6200のクラウン部6235を置き換え得る。クラウン部10035は、上側の複数の複合層10050と、下側の複数の複合層10055と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部10036とを含み得る。クラウン補強部10036の存在は、軽量の薄肉部をクラウン補強部10036に隣接して利用することを可能にし、これらは共に、均一な厚さを有するクラウン部(例えば、その1つが
図48に概ね4835として示される)より軽量及び/又は強固なクラウン部10035を提供し得る。薄肉部7135は、クラウン補強部10036を含まないクラウン部10035内の任意の領域であり得る。クラウン補強部10036は、トウ側一体型リブ10025と、ヒール側一体型リブ10030とを含み得る。トウ側一体型リブ10025は、内側層10010と外側層10015の間に配置され得る。トウ側一体型リブ10025は、上側の複数の複合層10050と下側の複数の複合層10055の間に配置され得る。トウ側一体型リブ10025は、複合材料10014の1つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ10025は、複合材料10014の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ10025は、クラウン部10035のフロント部からクラウン部10035のリア部まで延在し得る。トウ側一体型リブ10025は、クラウン部10035のフロント側外周10032又はその近傍の位置からクラウン部10035のリア側外周10051又はその近傍の位置まで延在し得る。トウ側一体型リブ10025は、クラウン部10035のフロント側外周10032又はその近傍の位置からクラウン部10035のトウ側外周10033に向かって延在し得る。ヒール側一体型リブ10030は、内側層10010と外側層10015の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ10030は、上側の複数の複合層10050と下側の複数の複合層10055の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ10030は、複合材料10014の1つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ10030は、複合材料10014の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ10030は、クラウン部10035のフロント部からクラウン部10035のリア部まで延在し得る。ヒール側一体型リブ10030は、クラウン部10035のフロント側外周10032又はその近傍の位置からクラウン部10035のリア側外周10051又はその近傍の位置まで延在し得る。ヒール側一体型リブ10030は、クラウン部10035のフロント側外周10032又はその近傍の位置からクラウン部10035のヒール側外周10031に向かって延在し得る。トウ側一体型リブ10025とヒール側一体型リブ10036は、クラウン部10035においてフロント−リア方向に広がり得る。上側の複数の複合層10050は、本明細書に記載の上側の複数の複合層7950と同様であり得る。下側の複数の複合層10055は、本明細書に記載の下側の複数の複合層7955と同様であり得る。外側層10010は、本明細書に記載の外側層7910と同様であり得る。内側層10015は、本明細書に記載の外側層7915と同様であり得る。クラウン部10035は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドに組み込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0255】
クラウン部10035の製造中、
図100に示すような複数の複合層10014は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部10035を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層10014に加えられ得る。クラウン部10035を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層10014に加えられ得る。複合層10014を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、隆起状中央クラウン部と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域が生成され得る。隆起状中央クラウン部に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域10036を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部10035に滑らかな遷移領域を付与することができる。
図100に示す例では、トウ側一体型リブ10025の各複合層は、トウ側幅(W
T )を有し得る。ヒール側一体型リブ10030の各複合層は、ヒール側幅(W
H )を有し得る。一例では、一体型リブ10025又は10030内の複合層10014は、一体型リブ10025又は10030内の隣接する複合層10014より少なくとも1%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。別の例では、一体型リブ10025又は10030内の複合層10014は、一体型リブ10025又は10030内の隣接する複合層10014より少なくとも5%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10025又は10030内の複合層10014は、一体型リブ10025又は10030内の隣接する複合層10014より少なくとも10%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10025又は10030内の複合層10014は、一体型リブ10025又は10030内の隣接する複合層10014より少なくとも15%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10025又は10030内の複合層10014は、一体型リブ10025又は10030内の隣接する複合層10014より少なくとも30%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0256】
図101は、輪郭付けクラウン部を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部10135の各層の分解図を示す。一例では、クラウン部10135は、
図62のゴルフクラブヘッド6200のクラウン部6235を置き換え得る。クラウン部10135は、上側の複数の複合層10150と、下側の複数の複合層10155と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部10136とを含み得る。クラウン補強部10136の存在は、軽量の薄肉部をクラウン補強部10136に隣接して利用することを可能にし、これらは共に、均一な厚さを有するクラウン部(例えば、その1つが
図48に概ね4835として示される)より軽量及び/又は強固なクラウン部10135を提供し得る。薄肉部は、クラウン補強部10136を含まないクラウン部10135内の任意の領域であり得る。クラウン補強部10136は、トウ側一体型リブ10125と、ヒール側一体型リブ10130とを含み得る。トウ側一体型リブ10125は、内側層10110と外側層10115の間に配置され得る。トウ側一体型リブ10125は、上側の複数の複合層10150と下側の複数の複合層10155の間に配置され得る。トウ側一体型リブ10125は、複合材料10114の1つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ10125は、複合材料10114の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ10125は、クラウン部10135のフロント部からクラウン部10135のリア部まで延在し得る。トウ側一体型リブ10125は、クラウン部10135のフロント側外周10132又はその近傍の位置からクラウン部10135のリア側外周10151又はその近傍の位置まで延在し得る。トウ側一体型リブ10125は、クラウン部10135のフロント側外周10132又はその近傍の位置からクラウン部10135のトウ側外周10133に向かって延在し得る。ヒール側一体型リブ10130は、内側層10110と外側層10115の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ10130は、上側の複数の複合層10150と下側の複数の複合層10155の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ10130は、複合材料10114の1つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ10130は、複合材料10114の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ10130は、クラウン部10135のフロント部からクラウン部10135のリア部まで延在し得る。ヒール側一体型リブ10130は、クラウン部10135のフロント側外周10132又はその近傍の位置からクラウン部10135のリア側外周10151又はその近傍の位置まで延在し得る。ヒール側一体型リブ10130は、クラウン部10135のフロント側外周10132又はその近傍の位置からクラウン部10135のヒール側外周10131に向かって延在し得る。トウ側一体型リブ10125とヒール側一体型リブ10130は、クラウン部10135においてフロント−リア方向に狭まってから広がり得る。トウ側一体型リブ10125は、狭まるフロント部と、広がるリア部とを有し得る。ヒール側一体型リブ10130は、狭まるフロント部と、広がるリア部とを有し得る。上側の複数の複合層10150は、本明細書に記載の上側の複数の複合層7950と同様であり得る。下側の複数の複合層10155は、本明細書に記載の下側の複数の複合層7955と同様であり得る。外側層10110は、本明細書に記載の外側層7910と同様であり得る。内側層10115は、本明細書に記載の外側層7915と同様であり得る。クラウン部10135は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドに組み込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0257】
クラウン部10135の製造中、
図101に示すような複数の複合層10114は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部10135を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層10114に加えられ得る。クラウン部10135を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層10114に加えられ得る。複合層10114を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、隆起状中央クラウン部と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域が生成され得る。隆起状中央クラウン部に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域10136を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部10135に滑らかな遷移領域を付与することができる。
図101に示す例では、トウ側一体型リブ10125の各複合層は、トウ側幅(W
T )を有し得る。ヒール側一体型リブ10130の各複合層は、ヒール側幅(W
H )を有し得る。一例では、一体型リブ10125又は10130内の複合層10114は、一体型リブ10125又は10130内の隣接する複合層10014より少なくとも1%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。別の例では、一体型リブ10125又は10130内の複合層10114は、一体型リブ10125又は10130内の隣接する複合層10114より少なくとも5%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10125又は10130内の複合層10114は、一体型リブ10125又は10130内の隣接する複合層10114より少なくとも10%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10125又は10130内の複合層10114は、一体型リブ10125又は10130内の隣接する複合層10114より少なくとも15%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10125又は10130内の複合層10014は、一体型リブ10125又は10130内の隣接する複合層10014より少なくとも30%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0258】
図102は、輪郭付けクラウン部を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部10235の各層の分解図を示す。一例では、クラウン部10235は、
図62のゴルフクラブヘッド6200のクラウン部6235を置き換え得る。クラウン部10235は、上側の複数の複合層10250と、下側の複数の複合層10255と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部10236とを含み得る。クラウン補強部10236の存在は、軽量の薄肉部をクラウン補強部10236に隣接して利用することを可能にし、これらは共に、均一な厚さを有するクラウン部(例えば、4835)より軽量及び/又は強固なクラウン部10235を提供し得る。薄肉部は、クラウン補強部10236を含まないクラウン部10235内の任意の領域であり得る。クラウン補強部10236は、トウ側一体型リブ10225と、ヒール側一体型リブ10230とを含み得る。トウ側一体型リブ10225は、内側層10210と外側層10215の間に配置され得る。トウ側一体型リブ10225は、上側の複数の複合層10250と下側の複数の複合層10255の間に配置され得る。トウ側一体型リブ10225は、複合材料10214の1つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ10225は、複合材料10214の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ10225は、クラウン部10235のフロント部からクラウン部のリア部まで延在し得る。トウ側一体型リブ10225は、クラウン部10235のフロント側外周10232又はその近傍の位置からクラウン部10235のリア側外周10251又はその近傍の位置まで延在し得る。トウ側一体型リブ10225は、クラウン部10235のフロント側外周10232又はその近傍の位置からクラウン部10235のトウ側外周10233に向かって延在し得る。ヒール側一体型リブ10230は、内側層10210と外側層10215の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ10230は、上側の複数の複合層10250と下側の複数の複合層10255の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ10230は、複合材料10214の1つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ10230は、複合材料10214の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ10230は、クラウン部10235のフロント部からクラウン部のリア部まで延在し得る。ヒール側一体型リブ10230は、クラウン部10235のフロント側外周10232又はその近傍の位置からクラウン部10235のリア側外周10251又はその近傍の位置まで延在し得る。ヒール側一体型リブ10230は、クラウン部10235のフロント側外周10232又はその近傍の位置からクラウン部10235のヒール側外周10231に向かって延在し得る。トウ側一体型リブ10225とヒール側一体型リブ10236は、クラウン部10235においてフロント−リア方向に広がってから狭まり得る。トウ側一体型リブ10225は、広がるフロント部と、狭まるリア部とを有し得る。ヒール側一体型リブ10230は、広がるフロント部と、狭まるリア部とを有し得る。上側の複数の複合層10250は、本明細書に記載の上側の複数の複合層7950と同様であり得る。下側の複数の複合層10255は、本明細書に記載の下側の複数の複合層7955と同様であり得る。外側層10210は、本明細書に記載の外側層7910と同様であり得る。内側層10215は、本明細書に記載の外側層7915と同様であり得る。クラウン部10235は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドに組み込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0259】
クラウン部10235の製造中、
図102に示すような複数の複合層10214は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部10235を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層10214に加えられ得る。クラウン部10135を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層10214に加えられ得る。複合層10214を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、隆起状中央クラウン部と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域が生成され得る。隆起状中央クラウン部に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域10236を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部10235に滑らかな遷移領域を付与することができる。
図102に示す例では、トウ側一体型リブ10225の各複合層は、トウ側幅(W
T )を有し得る。ヒール側一体型リブ10230の各複合層は、ヒール側幅(W
H )を有し得る。一例では、一体型リブ(例えば、10225、10230)内の複合層10214は、一体型リブ内の隣接する複合層10214より少なくとも1%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。別の例では、一体型リブ10225又は10230内の複合層10214は、一体型リブ10225又は10230内の隣接する複合層10214より少なくとも5%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10225又は10230内の複合層10214は、一体型リブ10225又は10230内の隣接する複合層10214より少なくとも10%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10225又は10230内の複合層10214は、一体型リブ10225又は10230内の隣接する複合層7614より少なくとも15%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。更に別の例では、一体型リブ10225又は10230内の複合層10214は、一体型リブ10225又は10230内の隣接する複合層10214より少なくとも30%大きい幅(例えば、W
H 又はW
T )を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0260】
図62〜
図75を再び参照すると、ボディ部6210は、突出部6241を含み得る。突出部6241は、ゴルフクラブヘッド6200のCGを下げるように機能し得る。突出部6241は、フェース部からリア部6280に向かってCGをシフトするように機能し得る。突出部6241は、ボディ部6210のリア部6280の輪郭に沿った弧状の形状を有し得る。突出部6241は、スカート部6290から延在し得る。突出部6241は、ボトム部6240から延在し得る。突出部6241は、リア部6280から延在し得る。突出部6241は、ボトム部6240及びスカート部6290から延在し得る。突出部6241は、リア部6280及びボトム部6240から延在し得る。突出部6240は、リア部6280及びスカート部6290から延在し得る。突出部6240は、ボトム部6240、スカート部6290、及びリア部6280から延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0261】
突出部6241は、
図69に示すように、クラウン部6235のリア外周7151を超えた距離6846で延在し得る。一例では、突出部6241は、クラウン部6235のリア側外周7151を少なくとも2mm超えて後方に延在し得る。別の例では、突出部6241は、クラウン部6235のリア側外周7151を少なくとも3mm超えて後方に延在し得る。更に別の例では、突出部6241は、クラウン部6235のリア側外周7151を少なくとも5mm超えて後方に延在し得る。突出部6241は、ゴルフクラブヘッド6200の後方2分の1に配置され得る。ゴルフクラブヘッド6200の中立軸6806は、
図68に示すように、突出部6241と交差し得る。突出部6241は、ゴルフクラブヘッド6200の後方3分の1に配置され得る。突出部6241は、ゴルフクラブヘッド6200の水平中央平面6805の下側に配置され得る。水平中央平面6805は、接地面6810に平行で且つ垂直方向にオフセットされ、フェース部6275の幾何学的中心6276と交差し得る。幾何学的中心6276は、フェース部6275の中点に対応し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0262】
突出部6241の位置及び質量のために、ゴルフクラブヘッド6200は、他のゴルフクラブヘッドと比較して比較的低いCGを有し得る。CGの高さが低いと、ボールスピンが比較的少なくなる可能性があり、これは一部の人にとって望ましい場合がある。一例では、CGは、ゴルフクラブヘッド6200の中立軸6806に沿って、又はこれに近接して配置され得る。別の例では、CGは、
図68に示すように、中立軸6806の下側に配置され得る。CGは、中立軸6806の下側で0.2インチの範囲内に配置され得る。CGは、中立軸6806の下側の約0.1インチ〜約0.2インチに配置され得る。CGは、中立軸6806の少なくとも0.1インチ下側に配置され得る。CGは、中立軸6806の少なくとも0.15インチ下側に配置され得る。
【0263】
突出部6241は、1つ以上のウェイトポート領域を含んでもよく、各ウェイトポート領域は、1つ以上のウェイトポートを含んでもよい。一例では、突出部6241は、ウェイトポート領域6330を含み得る。ウェイトポート領域6330は、ウェイトポートのセット6331(例えば、概ねウェイトポート6332、6333、6334、6335、6336、6337として示される)を含み得る。一例では、ウェイトポート6331は、弧6345に沿って配置され得る。弧6345は、リア部6280の輪郭に沿っていてもよい。弧6345は、前方垂直面6815に関して凹状であり得る。ゴルフクラブヘッド6200は、ウェイト部のセット6361として示される(概ねウェイト部6362、6363、6364、6365、6366、6367として示される)複数のウェイトを含み得る。ウェイトポートのセット6331のうちの1つ以上のウェイトポートは、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様のウェイト部を受けることができる。一例では、ウェイトポートのセット6331のうちの1つ以上のウェイトポートは、ウェイト部を含まなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0264】
複数のウェイト部の各ウェイト部及び複数のウェイトポートの各ウェイトポートの特性(例えば、密度、形状、体積、サイズ、色、寸法、深さ、直径、構成材料、質量、形成方法など)、及び/又は任意の他の特性は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの各ウェイト部及びウェイトポートのそれぞれと多くの点で類似し得る。一例では、
図62〜
図75のゴルフクラブヘッドのウェイトポート及びウェイト部は、それぞれ、本明細書に記載のウェイトポート及び/又はウェイト部のいずれよりも大きい寸法(例えば、長さ、幅、直径、深さなど)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0265】
ウェイト部のセット6361(例えば、概ねウェイト部6362、6363、6364、6365、6366、6367として示される)は、類似又は異なる質量を有し得る。各ウェイトポートにおいて類似又は異なる質量を有するウェイト部を使用することによって、ウェイトポート領域6330における全体の質量及び/又はウェイトポート領域6330における質量分布を調整し、ゴルフクラブヘッド6200を使用する人のためにゴルフクラブヘッド6200のスイングウェイト、重心、慣性モーメント、及び/又は全体的な感触を概ね最適化及び/又は調整することができる。一例では、ウェイト部のセット6361は、少なくとも8グラムの質量を有し得る。別の例では、ウェイト部のセット6361は、まとめて少なくとも12グラムの質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット6361は、まとめて8グラム〜13グラムの間の質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット6361は、まとめて12グラム〜16グラムの間の質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット6361は、まとめて15グラム〜19グラムの間の質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット6361は、まとめて18グラム〜22グラムの間の質量を有し得る。上記の例は特定の質量を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、8グラム未満の総質量、又は19グラムを超える総質量を有するウェイト部のセット6361を含み得る。更に、突出部6241は、ウェイト部のセット6361と組み合わせて、少なくとも15グラムの質量を有し得る。別の例では、突出部6241は、ウェイト部のセット6361と組み合わせて、少なくとも18グラムの質量を有し得る。更に別の例では、突出部6241は、ウェイト部のセット6361と組み合わせて、少なくとも24グラムの質量を有し得る。上記の例は特定の質量を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、ウェイト部のセット6361と組み合わせて、15グラム未満の総質量を有する突出部6241を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0266】
1つ以上のウェイトポート6331は、垂直の後方に傾斜した軸を有し得る。
図70に例として示すように、ウェイトポート6336は、ある角度7038だけ垂直の後方に傾斜した軸7036を有し得る。ウェイトポート6336の後方傾斜配向は、
図58のゴルフクラブヘッド5600のように、ウェイト部6366を、ウェイトポート6336がボトム部6240に垂直な場合より低く配置することができる。ウェイトポート6336の後方傾斜配向は、ゴルフクラブヘッド6200のCGを低くすることができる。ウェイトポート6336の後方傾斜配向は、ゴルフクラブヘッド6200のCGを後方にシフトさせることができる。一例では、角度7038は、少なくとも5度であり得る。別の例では、角度7038は、少なくとも10度であり得る。更に別の例では、角度7038は、少なくとも15度であり得る。上記の例は特定の角度を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、5度未満の後方傾斜配向を有するウェイトポート6336を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0267】
ボトム部6240の外側面6242及び/又は内側面6244は、本明細書に記載の任意の内側支持部及び外側支持部と同様な1つ以上の内側支持部(不図示)及び/又は1つ以上の外側支持部(不図示)を含み得る。ボトム部6240は、1mm未満の厚さ6245を有し得る。ボトム部6240は、0.7mm未満の厚さ6245を有し得る。ボトム部6240は、0.6mm未満の厚さ6245を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0268】
ゴルフクラブヘッド6200のボディ部2310の内部の特定の領域は、本明細書で充填材料と称され得る弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を含み得る。充填材料は、ゴルフクラブヘッド6200がゴルフボールを打つことに応じて、振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。ゴルフクラブヘッド6200は、本明細書に記載の充填材料を含み得る1つ以上の内部領域を有し得る。一例では、充填材料は、本明細書に記載するように、1つ以上のウェイトポート(例えば、概ねウェイト部6332、6333、6334、6335、6336、6337として示される)からボディ部6210に注入され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0269】
クラウン部6235は、特定の図においてドライバー系ゴルフクラブヘッドと併せて示しているが、これに限定されない。クラウン部6235は、例えば
図80〜
図87に示すようなハイブリッド系ゴルフクラブヘッド、及び、例えば
図88〜
図95に示すようなフェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッドで使用するためにサイズ変更され得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載のクラウン補強部を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の1つ以上の一体型リブを有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載のトウ側クラウン部及びヒール側クラウン部を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の中央クラウン部、トウ側クラウン部、及びヒール側クラウン部を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の1つ以上の輪郭付け遷移領域を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の多層クラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の隆起状クラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の多層複合構造を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0270】
図80〜
図87及び
図98の例では、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッド8000は、トップ部8030と、クラウン部8035と、ボトム部8040と、トウ部8050と、ヒール部8060と、フロント部8070と、リア部8080とを有するボディ部8010を含み得る。ボトム部8040は、トップ部8030とボトム部8040との間に、フロント部8070を除き、トウ部8050からリア部8080を回ってヒール部8060に至るゴルフクラブヘッド8000の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド8000のサイド部として規定されたスカート部8090を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド8000は、スカート部8090を含まなくてもよい。フロント部8070は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部8075を含み得る。フェース部8075は、ボディ部8010と一体であってもよく、フロント部8070の開口部を封止するようにフロント部8070に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部8010はまた、シャフト部を受けるように構成されたホーゼル部8065を含み得る。ホーゼル部8065は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部8065は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部8010は、ホーゼル部8065に代えてボアを含み得る。ボディ部8010は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は完全に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド8000は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0271】
クラウン部8035は、中央クラウン部8031と、トウ側クラウン部8032と、ヒール側クラウン部8033とを含み得る。第1の輪郭付け遷移領域8021は、中央クラウン部8031とトウ側クラウン部8032を分離し得る。第2の輪郭付け遷移領域8022は、中央クラウン部8031とヒール側クラウン部8033を分離し得る。クラウン部8035は、中央一体型リブ8015と、トウ側一体型リブ8016と、ヒール側一体型リブ8017とを含み得る。中央一体型リブ8015は、クラウン部のフロント側外周8033の近傍のクラウン部8035内に配置され得る。トウ側一体型リブ8016は、第1の輪郭付け遷移領域8021の近傍のクラウン部8035内に配置され得る。ヒール側一体型リブ8017は、第2の輪郭付け遷移領域8022の近傍のクラウン部8035内に配置され得る。トウ側クラウン部8032は、クラウン部8035のフロント側外周8003、クラウン部のトウ側外周8001、及び第1の輪郭付け遷移領域8021によって境界付けられ得る。ヒール側クラウン部8033は、フロント側外周8003、クラウン部のヒール側外周8002、及び第2の輪郭付け遷移領域8022によって境界付けられ得る。中央クラウン部8031は、第1の輪郭付け遷移領域8021と第2の輪郭付け遷移領域8022の間に延在し得る。中央クラウン部8031は、クラウン部のリア側外周8004によって境界付けられ得る。一例では、中央クラウン部8031は、2平方インチを超える表面積を有し得る。別の例では、中央クラウン部8031は、2〜4平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部8031は、2.2〜3.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部8031は、2.5〜3.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。一例では、トウ側クラウン部8032は、0.2〜1.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。別の例では、トウ側クラウン部8032は、0.2〜1.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部8032は、0.3〜0.8平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部8032は、0.4〜0.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。上記の例は特定の表面積を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、4平方インチを超える表面積を有するトウ側クラウン部8032を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0272】
図98の例では、クラウン部をボディ部8010に取り付ける前のハイブリッド系ゴルフクラブヘッド8000を示している。挿入物9850は、ゴルフクラブヘッド8000の内部領域内に設けられる。挿入物9850は、ゴルフボールとの衝突に起因するゴルフクラブヘッド8000内の振動を減衰させることができ、人によって知覚される音又は感触を改善することができる。ゴルフクラブヘッド8000は、ゴルフクラブヘッド8000のボトム部8040に配置されたウェイトポートのセット(例えば、8132〜8139)を含み得る。各ウェイトポートは、ウェイト部(例えば、8170)を含み得る。ウェイトポートのセットは、第1セットのウェイトポート8101と、第2セットのウェイトポート8102と、第3セットのウェイトポート8103とを含み得る。第1セットのウェイトポート8101は、リア部8080よりフロント部8070の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート8102は、トウ部8050よりヒール部8060の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート8103は、ヒール部8060よりトウ部8050の近くに配置され得る。第1セットのウェイトポート8101は、約3.5グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第1セットのウェイトポート8101は、約4グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート8102は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート8102は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート8103は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート8103は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。
図98に示すように、挿入物9850は、第1セットのウェイトポート8101からゴルフクラブヘッド8000のリア部8080に向かって延在し得る。挿入物9850は、第1セットのウェイトポート8101からリア部8080まで延在し得る。挿入物9850は、第2セットのウェイトポート8102と第3セットのウェイトポート8103の間に延在し得る。挿入物9850は、第1セットのウェイトポート8101、第2セットのウェイトポート8102、及び第3セットのウェイトポート8103まで延在し得る。挿入物9850は、挿入物9850の厚さを貫通又は部分的に貫通する複数の六角形穴部を含み得る。六角形穴部は、ハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物9850に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0273】
図88〜
図95及び
図99の例では、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド8800は、トップ部8830と、クラウン部8835と、ボトム部8840と、トウ部8850と、ヒール部8860と、フロント部8870と、リア部8880とを有するボディ部8810を含み得る。ボトム部8840は、トップ部8830とボトム部8840との間に、フロント部8870を除き、トウ部8850からリア部8880を回ってヒール部8860に至るゴルフクラブヘッド8800の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド8800のサイド部として規定されたスカート部8890を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド8800は、スカート部8890を含まなくてもよい。フロント部8870は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部8875を含み得る。フェース部8875は、ボディ部8810と一体であってもよく、フロント部8870の開口部を封止するようにフロント部8870に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部8810はまた、シャフト部を受けるように構成されたホーゼル部8865を含み得る。ホーゼル部8865は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部8865は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部8810は、ホーゼル部8865に代えてボアを含み得る。ボディ部8810は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は完全に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド8800は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。一例では、ヒール側クラウン部8833は、0.5平方インチ未満の表面積を有し得る。別の例では、ヒール側クラウン部8833は、0.05〜0.4平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部8833は、0.1〜0.3平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部8833は、0.1〜0.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。上記の例は特定の表面積を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、0.4平方インチを超える表面積を有するヒール側クラウン部8833を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0274】
クラウン部8835は、中央クラウン部8831と、トウ側クラウン部8832と、ヒール側クラウン部8833とを含み得る。第1の輪郭付け遷移領域8821は、中央クラウン部8831とトウ側クラウン部8832を分離し得る。第2の輪郭付け遷移領域8822は、中央クラウン部8831とヒール側クラウン部8833を分離し得る。クラウン部8835は、中央一体型リブ8815と、トウ側一体型リブ8816と、ヒール側一体型リブ8817とを含み得る。中央一体型リブ8815は、クラウン部のフロント側外周8833の近傍のクラウン部8835内に配置され得る。トウ側一体型リブ8816は、第1の輪郭付け遷移領域8821の近傍のクラウン部8835内に配置され得る。ヒール側一体型リブ8817は、第2の輪郭付け遷移領域8822の近傍のクラウン部8835内に配置され得る。トウ側クラウン部8832は、クラウン部8835のフロント側外周8803、クラウン部8835のトウ側外周8801、及び第1の輪郭付け遷移領域8821によって境界付けられ得る。ヒール側クラウン部8833は、クラウン部8835のフロント側外周8803、クラウン部のヒール側外周8802、及び第2の輪郭付け遷移領域8822によって境界付けられ得る。中央クラウン部8831は、第1の輪郭付け遷移領域8821と第2の輪郭付け遷移領域8822の間に延在し得る。中央クラウン部8831は、クラウン部8835のリア側外周8804によって境界付けられ得る。中央クラウン部8831は、トウ側クラウン部8832及びヒール側クラウン部8833に対して隆起し得る。一例では、中央クラウン部8831は、3平方インチを超える表面積を有し得る。別の例では、中央クラウン部8831は、2.5〜6平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部8831は、3.0〜4.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部8831は、3.2〜4.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。一例では、トウ側クラウン部8832は、0.4〜2.3平方インチの範囲の表面積を有し得る。別の例では、トウ側クラウン部8832は、0.8〜1.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部8832は、1.0〜1.4平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部8832は、1.1〜1.3平方インチの範囲の表面積を有し得る。一例では、ヒール側クラウン部8833は、2平方インチ未満の表面積を有し得る。別の例では、ヒール側クラウン部8833は、0.2〜1平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部8833は、0.2〜0.8平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部8833は、0.3〜0.6平方インチの範囲の表面積を有し得る。上記の例は特定の表面積を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、6平方インチを超える表面積を有するヒール側クラウン部8833を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0275】
図99の例では、クラウン部をボディ部8810に取り付ける前のフェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド8800を示している。挿入物9950は、ゴルフクラブヘッド8800の内部領域内に設けられる。挿入物9950は、ゴルフボールとの衝突に起因するゴルフクラブヘッド8800内の振動を減衰させることができ、人によって知覚される音又は感触を改善することができる。ゴルフクラブヘッド8800は、ゴルフクラブヘッド8800のボトム部8840に配置されたウェイトポートのセット(例えば、8832〜8839)を含み得る。各ウェイトポートは、ウェイト部(例えば、8970)を含み得る。ウェイトポートのセットは、第1セットのウェイトポート8801と、第2セットのウェイトポート8802と、第3セットのウェイトポート8803とを含み得る。第1セットのウェイトポート8801は、リア部8880よりフロント部8870の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート8802は、トウ部8850よりヒール部8860の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート8803は、ヒール部8860よりトウ部8850の近くに配置され得る。第1セットのウェイトポート8801は、約3.5グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第1セットのウェイトポート8801は、約4グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート8802は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート8802は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート8803は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート8803は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ以上のウェイト部を含み得る。
図99に示すように、例えば、挿入物9950は、第1セットのウェイトポート8801からゴルフクラブヘッド8800のリア部8880に向かって延在し得る。挿入物9950は、第2セットのウェイトポート8802と第3セットのウェイトポート8803の間に延在し得る。挿入物9950は、第1セットのウェイトポート8801に隣接するフロント面を有し得る。挿入物9950は、第2セットのウェイトポート8802に隣接するヒール側面を有し得る。挿入物9950は、第3セットのウェイトポート8803に隣接するトウ側面を有し得る。挿入物9950は、第2セットのウェイトポート8802と第3セットのウェイトポート8803の間に延在し、ゴルフクラブヘッド8800のリア部8880に関して凹状であるリア側面を有し得る。挿入物9950は、第1セットのウェイトポート8801、第2セットのウェイトポート8802、及び第3セットのウェイトポート8803まで延在し得る。挿入物9950は、挿入物9850の厚さを貫通又は部分的に貫通する複数の六角形穴部を含み得る。六角形穴部は、ハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物9950に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0276】
本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、ゴルフクラブの一部であり得る。ゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドから延びるシャフト(不図示)を含み得る。シャフトは、ゴルフクラブヘッドのホーゼルに取り付けられた第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部とを有し得る。ゴルフクラブは、シャフトの第2の端部又はその近傍にグリップを含み得る。シャフトは、金属材料、複合材料、又は任意の他の適切な材料、又はそれら材料の組み合わせから形成され得る。グリップは、ゴム材料、ポリマー材料、又は他の適切な材料、又はそれら材料の組み合わせから形成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0277】
「and(及び)」及び「or(又は)」という用語は、論理積及び論理和の意味の両方を有し得る。「a」及び「an」という用語は、本開示で別段の指示がない限り、1つ又は複数のものとして定義される。「coupled(結合)」という用語及びその任意の変形は、2つ以上の要素を化学的、機械的、及び/又は他の方法で直接又は間接に接続することを指す。「removably connected(取り外し可能に接続された)」という語句は、「取り外し可能に接続された」2つの要素が、いずれかの要素の有用性を破壊又は損なうことなく互いに分離され得るように定義される。
【0278】
「substantially(実質的に,略、など)」の用語は、要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の説明に使用される場合、要素が提供しようとする特徴、パラメータ、特性、又は値を損なわない偏差又は変動を表し得る。要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の偏差又は変動は、例えば、許容誤差、測定誤差、測定精度限界及び他の要因に基づき得る。「proximate(近接する)」という用語は、「adjacent(隣接する)」、「close(近い)」、「immediate(接近した)」、「nearby(近隣の)」などの用語と同義であり、これらの用語は、本開示に現れるように交換可能に使用され得る。
【0279】
本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、種々の実施形態で実現することができ、これらの実施形態の幾つかの上記説明は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な説明を表すものではない。代わりに、図面の説明、及び図面自体は、少なくとも1つの実施形態を開示し、及び代替の実施形態を開示し得る。
【0280】
ゴルフのルールが時々変更され得る(例えば、USGA(United States Golf Association)、R&A(Ancient Golf Club of St. Andrews)などのゴルフ標準団体及び/又は運営組織によって、新しい規則が採択され得る又は古い規則が撤廃又は変更され得る)ので、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、任意の特定の時点のゴルフのルールに準拠してもよく、準拠しなくてもよい。従って、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、準拠又は非準拠のゴルフ用品として宣伝され、売り出され、及び/又は販売されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0281】
更に、上記の例はゴルフクラブヘッドについて説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、釣り竿、ホッケーのスティック、スキーのポール、テニスのラケットなどの他の適切なタイプのスポーツ用品に適用することができる。
【0282】
特定の例示的な装置、方法、及び製造物が本明細書で説明されたが、本開示の適用範囲はこれに限定されない。それどころか、本開示は、文言通り又は均等論の下で、添付の特許請求の範囲内に適正に収まる全ての装置、方法、及び製造物をカバーする。
ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法の実施形態は、概ね本明細書に記載されている。一例では、ゴルフクラブヘッドは、フロント部と、リア部と、トウ部と、ヒール部と、ボトム部と、トップ部の開口部をカバーするクラウン部とを有するボディ部を含み得る。クラウン部は、上側の複数の複合層と、下側の複数の複合層と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置された1つ以上の一体型リブとを含み得る。他の実施例及び実施形態は、明細書で説明され、特許請求の範囲に記載され得る。