(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を説明する。
図1に例示のように、車両100は、典型的には自転車である。
車両100は、このほか電動自転車、自動二輪車、一輪車、三輪車のように、主に人の移動のために用いられ、荷物の積載設備を有しない移動手段であって良い。
【0015】
車両100は、人が座るためのサドル120を有する。
図2に示すように、サドル120は、シートポスト121と、座面122と、を有する。シートポスト121は、自転車本体のフレーム140に差し込まれて固定される。
【0016】
ここで、シートポスト121には荷物支持ロッド110が取り付けられる。
荷物支持ロッド110は、取付部111と、アーム112と、を有する。典型的には、取付部111は、シートポスト121を挟み込むための部品を含み、この部品をボルト及びナットで締め付けることによってシートポスト121に固定される。また、取付部111とアーム112とは、ボルト及びナットにより互いに連結される。
【0017】
このとき、取付部111とアーム112との取付角度を任意に調整可能とする機構(角度調整機構)を備えても良い。角度調整機構は、例えば取り付け時に固定的に角度を決定するものであって良い。あるいは、取り付け後であっても角度を変えられるように、例えば幾つかのクリックポイントで取付部111とアーム112とが固定されるような機構であっても良い。
【0018】
なお、例えばシートポスト121と取付部111、あるいは、取付部111とアーム112とは、取り外し不能に予め一体的に固定されていてもよい。この場合、荷物運搬者は、荷物支持ロッド110が固定的に取り付いたサドル120を持ち運び、運搬に使う自転車(例えばシェア自転車)のサドルを交換することで荷物支持ロッドが付いた自転車にすることができる。
【0019】
アーム112は、形状記憶合金などの金属、繊維強化プラスチックなどの樹脂、カーボン等のように軽量で、荷物の荷重に耐えうる強度を有し、かつショックを吸収しうるしなやかさを備えた材料で形成されることが好ましい。
アーム112は、一端が取付部111を介してシートポスト121に固定され、他端は開放される。開放された端部にはフック113が形成されており、フック113に荷物を吊り下げることができるようになっている。典型的には、
図2に示すように荷物900に形成された取っ手(把持部)910などがフック113に引っ掛けられて一点吊りされる。なお、アーム112が複数のフック113を備えていてもよい。
【0020】
なお、荷物900を堅固に固定してしまうのではなく、フック113に吊すようにして、ある程度の自然な揺れは許容するようにしている。従来の二輪車用の荷物ボックスのように堅固に固定してしまうと、外側のボックス(あるいはバッグ)は確かに動かないが、内容物は遠心力等の力を受けて動くので、荷崩れや内容物の漏出が生じやすい。この点、本発明者らの実験から、荷物バッグも内容物と一緒に揺れることを許容した方が内容物が安定することがわかった。自転車宅配で運搬するものとして、例えばお弁当や簡易な蓋が付いたドリンクカップなども想定されるため、荷物バッグのある程度の自然な揺れは許容することで内容物を安定を図ることとした。
【0021】
アーム112は、車両100の側面からみたときにアーチ型となるよう形成されていることが好ましい。これにより、荷物900の荷重やショックを効果的に受け止めることができる。また、
図2に示すようにアーム112が後輪の上方に伸長するように取り付けられた場合、アーム112とサドル120の座面122との干渉を避けつつ、車両100のタイヤからも一定の距離が得られ、荷物900の吊り下げるための空間を作り出すことができる。
【0022】
車両100には、紐、ゴム、ばねなど(以下、単に紐102という)を予め取り付けておいてもよいし、固定具101を利用して紐を車両100に着脱してもよい。この場合、荷物900をアーム112に吊り下げたとき、さらに、この紐102を利用して荷物900が大きく揺れないように、あるいは、フックから外れてしまわないように安定させることができる。
【0023】
第1実施形態によれば、サドル120に取り付け可能な比較的軽量な荷物支持ロッド110に荷物900を吊り下げることが可能になる。
【0024】
(第2実施形態)
第2実施形態を
図3、
図4、
図5を参照しながら説明する。
第2実施形態の主たる特徴は、荷物支持ロッド110をシートポスト121に取り付けるためにサドルカバー200を利用する点にある。
図3は、サドルカバー200を利用して荷物支持ロッド110をシートポスト121に取り付けた状態を示す図である。
図4には、サドル120に取り付いたサドルカバー200を拡大して示す図である。
また、
図5は、サドル120からサドルカバー200および荷物支持ロッド110を分離させた分解斜視図である。
【0025】
サドルカバー200は、カバー本体部210と、ベルト部220、230、240と、を有する。
【0026】
カバー本体部210は、サドル120の座面122にちょうど覆い被さるようにデザインされた三角形のシート体である。カバー本体部210は、おもて地とうら地とで構成されており、縁部がぐるりと一周貼り合わされて、袋状になっている。
ただし、後述のように、ベルトが袋内を通って移動できるように、縁部のうちの2箇所は貼りあわさされずにベルト挿通孔211、212となっている。いま、カバー本体部210のおもて地とうら地とは織物であり、おもて地とうら地とは縁部が一周縫い合わされて袋状になっている。
【0027】
ベルト部としては、前側ループベルト220と、中間ループベルト230と、後側ループベルト240と、が設けられている。
【0028】
カバー本体部210を二等辺三角形とみなして、頂角を挟む2つの等辺を第1辺210A、第2辺210Bとし、底辺を第3辺210Cとする。前側ループベルト220の一端は、第1辺210Aの中央付近に固定的に縫い付けられている。前側ループベルト220の他端は、第2辺210Bの中央付近に設けられた前側ベルト挿通孔211に差し込まれ、カバー本体部210の内側を通って、第3辺210Cに設けられた後側ベルト挿通孔212から出てくる。
【0029】
中間ループベルト230は、第1中間ベルト231と、第2中間ベルト232と、を有する。
第1中間ベルト231は、第1辺210Aの第3辺210C寄りに取り付け固定されている。
第2中間ベルト232は、第2辺210Bの第3辺210C寄りに取り付け固定されている。
第2中間ベルト232の先端には、ベルトコキ233が取り付けられている。
そして、第1中間ベルト231の先端をベルトコキ233の輪っかに通して第1中間ベルト231の先端を引っぱることで、第1中間ベルト231の長さを調整し、かつ、逆戻りしなくなる。つまり、ベルトコキ233に第1中間ベルト231の先端を通して引っ張ることで、中間ループベルト230の輪の大きさを絞り、かつ、緩まないようになっている。
【0030】
後側ループベルト240は、第1後側ベルト241と、第2後側ベルト242と、を有する。
第1後側ベルト241は、第3辺210Cの中央付近であって第1辺210A寄りにある後側ベルト挿通孔212から出ている。つまり、第1後側ベルト241は前側ループベルト220の他端につながっている。第2後側ベルト242は、第3辺210Cの中央付近であって第2辺210B寄りに固定されている。
【0031】
第1後側ベルト241の先端と第2後側ベルト242の先端とはベルトコキ244に通される。
第1後側ベルト241の先端と第2後側ベルト242の先端とをベルトコキ244に通して、第1後側ベルト241の先端と第2後側ベルト242の先端とをそれぞれ引っ張ると、第1後側ベルト241および第2後側ベルト242の長さを調整でき、かつ、逆戻りしないようになっている。つまり、第2後側ベルト242の先端をベルトコキ244に通して引っ張ると、第2後側ベルト242の長さが短くなって後側ループベルト240の輪っかが絞られ、かつ、緩まないようになっている。
また、第1後側ベルト241の先端をベルトコキ244に通して引っ張ると、第1後側ベルト241は前側ループベルト220に繋がっているので、前側ループベルト220の輪っかが絞られ、かつ、緩まないようになっている。つまり、第1後側ベルト241の先端と第2後側ベルト242の先端とをベルトコキ244に通して、第1後側ベルト241の先端と第2後側ベルト242の先端とをそれぞれ引っ張ると、前側ループベルト220の輪っかと後側ループベルト240の輪っかが同時に絞られて、かつ、緩まないようになっている。
【0032】
荷物支持ロッド110の取付部111は、シートポスト121を受け入れるように半割パイプのような凹状に形成されている。
【0033】
サドル120に荷物支持ロッド110を取り付ける手順を説明する。
まず、サドルカバー200の前側ループベルト220をサドル120の前方に引っ掛ける(
図5中の点線矢印A)。
同時に、荷物支持ロッド110を、後側ループベルト240、中間ループベルト230の輪のなかに通し、シートポスト121を取付部111の凹部にはめる(
図5中の点線矢印B)。そして、第1中間ベルト231の先端を引っぱることで中間ループベルト230の輪を絞って、荷物支持ロッド110を仮固定する。さらに、第1後側ベルト241の先端と第2後側ベルト242の先端とを引っ張って、前側ループベルト220の輪っかを絞ると同時に、後側ループベルト240の輪っかも絞る。すると、
図4に示すように、前側ループベルト220によってサドルカバー200がサドル120の座面122に固定され、さらに、中間ループベルト230および後側ループベルト240によって荷物支持ロッド110がサドル120から吊り下げられたようになる。
図3のように、荷物支持ロッド110の荷物フックに荷物を吊り下げると、てこの原理で取付部111はシートポスト121に強く押し付けられ、その位置が固定される。
【0034】
第2実施形態のサドルカバー200を利用すれば、荷物支持ロッド110をサドル120に簡単に着脱できる。
荷物支持ロッド110の取付部111がネジやボルトでシートポストに取り付く構成だと、荷物支持ロッド110をシートポスト121に取り付ける作業自体が面倒であるし時間もかかる。また、シートポスト121の径と取付部111の径とが完全に適合していないと、しっかり固定できない恐れもある。このような問題は、例えば、女性に自転車での荷物運搬を依頼することを考えた場合には無視できない課題となるであろう。
この点、第2実施形態では、サドルカバー200をサドル120に被せて、何回かベルトを引っ張るだけである。荷物支持ロッド110の取付部111はシートポスト121を受け入れる凹部であればよいので、シートポスト121の径の制約もなくなる。
【0035】
第2実施形態の主たる特徴ではないが、荷物フック115について補足しておく。
図3において、荷物フック115は、荷物支持ロッド110の先端において、荷物支持ロッド110とは直角方向に延在するように設けられたフックバー115Aと、フックバー115Aに設けられた2つの引っ掛けリング115Bと、を有する。
引っ掛けリング115Bは、上側の一部が開いたC字状である。荷物900の取っ手(把持部)910が2つの引っ掛けリング115Bの内側にはいるように入れて、荷物900を荷物支持ロッド110の先端に引っ掛けるようにする。上から置くようにして荷物900の取っ手(把持部)910を引っ掛けリング115Bに入れればよいので、荷物900を荷物支持ロッド110に引っ掛けたり、荷物900を荷物支持ロッド110から外したりする作業が簡単である。
【0036】
(第3実施形態)
第3実施形態を
図6に示す。
第3実施形態が第2実施形態と異なる点は、荷物フックである。
第3実施形態では、
図6において、2つのフック116が荷物支持ロッド110の先端において前後に間隔をあけて取り付けられている。
荷物900の取っ手(把持部)910を2つのフック116に引っ掛けて、荷物900を荷物支持ロッド110に引っ掛けるようにする。
【0037】
(第4実施形態)
次に、
図7〜
図10を参照して、第4実施形態を説明する。
第4実施形態の特徴は、荷物900を荷物支持ロッド110に着脱する構造に特徴を有する。
図7は、荷物900を荷物支持ロッド110に取り付けた状態を示す図である。
図8は、荷物900を荷物支持ロッド110から取り外した状態を示す図である。
【0038】
まず、荷物支持ロッド110はパイプ状であって、途中で屈曲して、先端が鉛直上向きになるようにデザインされている。
つまり、荷物支持ロッド110をサドル120に取り付けたときに、荷物支持ロッド110の先端が鉛直上向きになる。
この上向きの先端部を上向き支柱117と称することにする。
【0039】
荷物バッグ900には、3本の吊下げベルト310、310、310と、吊下げプレート320と、が設けられている。
なお、荷物バック900は、やや偏平の直方体形状であって、横の側面に開閉する蓋920が設けられている。
荷物バッグ900の上面には、取付環を介して3本の吊下げベルト310、310、310が取り付けられている。三本の吊下げベルト310、310、310の取り付け位置は、少なくとも一直線上ではなく、好ましくは、例えば120度間隔のように、できる限り互いに離れている方がよい。
【0040】
吊下げプレート320は、平面プレート330と、鉛直ロッド340と、を有する。
鉛直ロッド340は、平面プレート330のほぼ中央から垂下するように取り付けられている。
平面プレート330には、3つのベルト吊下げ孔331、331、331が穿設されており、それぞれのベルト吊下げ孔331、331、331に吊下げベルト310が通される。
つまり、吊下げベルト310の基端が荷物バッグ900の上面に取り付けられ、吊下げベルト310の先端がベルト吊下げ孔331に通され、そして、吊下げベルト310の先端が折り返されて輪っか状に留められる。
この状態で、荷物バッグ900は、3本の吊下げベルト310により吊下げプレート320から吊り下げられた状態になる。
【0041】
ベルト吊下げ孔331の位置は、吊下げベルト310の位置に対応しており、仮に吊下げベルト310が120度間隔で荷物バッグ900に取り付けられていれば、ベルト吊下げ孔331も120度間隔で穿設される。
3つのベルト吊下げ孔331は互いに分離していることが好ましいし、できれば、3つのベルト吊下げ孔331はお互いの距離が離れていた方がよい。
これは、荷物バック900の回転を抑制するためである。3本の吊下げベルト310が一点から吊り下げられたようになってしまって、その一点を中心に荷物バッグ900が回転するようになってしまうと、3本の吊下げベルト310を設ける意味がなくなる。
なお、荷物バッグ900を手で持ち運ぶときには、吊下げプレート320あるいは鉛直ロッド340を持てば、荷物バッグ900を吊り下げた状態で持ち運ぶことができるが、吊下げプレート320に別途に把持部(不図示)を追加してもよい。
【0042】
荷物バッグ900を荷物支持ロッド110に着座させる際には、吊下げプレート320の鉛直ロッド340を荷物支持ロッド110の先端の上向き支柱117に上から差し込めばよい。
(なお、鉛直ロッドが上向き支柱に外嵌してもよいし、鉛直ロッドが上向き支柱の内側に挿入されてもよい。)
このとき、荷物支持ロッド110は、荷物バッグ900を上から吊り下げるというよりは、下から支えるような構造になる。
つまり、荷物支持ロッド110は吊下げプレート320を下から支え、荷物バッグ900は吊下げプレート320から吊下げ支持される。
【0043】
そのため、第4実施形態においては、第1、第2、第3実施形態と比べて、荷物支持ロッド110は上方に大きなアーチを描くような形状ではなく、直線的、あるいは、先端(上向き支柱117)が上方に向けて屈曲していることを考えると、やや下側に凸の形状といってもいいかもしれない。
そして、荷物バッグ900を吊り下げる支持点の位置も、第1、第2、第3実施形態と比べて、できる限り低くなっている(つまり、地面に近くなっている)。
この構成の利点としては次のことがある。
例えば、第1−第3実施形態のように、荷物支持ロッド110が上方にアーチを描いていたり、荷物バッグ900の支持点が地面から高い位置にあったりすると、例えばカーブを曲がるときに自転車が傾斜すると、荷物900が自転車の傾斜とともに大きく振られやすくなる。この点、第4実施形態のように、荷物支持ロッド110を直線的あるいはやや下に凸型にし、さらに、荷物バッグ900を吊り下げる支持点の位置を低くすることができれば、自転車が傾斜するときでも荷物バックの振れが小さくなると期待できる。
【0044】
第4実施形態では、荷物支持ロッド110を折畳み式として携帯に便利にしているので、この点、少し補足しておく。
前述のように、第4実施形態の荷物支持ロッド110は直線に近いので、荷物支持ロッド110を二体以上で構成し、互いを枢軸118で回転自在に枢着しておけば、
図10のように小さく折りたためるので便利である。
また、荷物支持ロッド110の取付部111は、半割パイプのような凹部であってもよいが、
図9や
図10に例示するように、シートポスト121の両サイドを2つの挟持部111A。
111Bで挟み込むようになっていてもよい。
この場合、2つの挟持部111A、111Bの根元は互いにスライド可能で間隔調整かつ留めネジで固定できるようにし、さらに、2つの挟持部111A、111Bの先端同士をスナップレバーに繋がった留め環で留めて、一方(111A)を他方(111B)に引き寄せるようにしてもよい。
この構成により、取付部111をシートポスト121に簡便かつしっかりと取り付けることができる。
【0045】
(第5実施形態)
第5実施形態を
図11に示す。
第5実施形態が第4実施形態と異なる点は、吊下げベルト310ではなく、吊下げシート350によって吊下げプレート320と荷物バッグ900とを連結した点にある。
図11において、吊下げプレート320は、平面プレート330と、鉛直ロッド340と、を有する。
荷物バック900の上面を矩形とみなすと、吊下げシート350の縁が荷物バック900の上面1辺を除いた3辺に取り付けられ、吊下げシート350はフードのように取り付けられている。そして、吊下げプレート320は、フードの内側から吊下げシート350に取り付け固定されている。もちろん、吊下げプレート320と吊下げシート350との締結位置は、吊下げプレート320から吊下げシート350で荷物バッグ900を吊り下げたときに荷物バッグ900が水平を保つようにデザインされている。
第5実施形態によれば、吊り下げベルト310で荷物バッグ900を吊り下げる場合にくらべて、荷物バック900が回転しにくく安定する。
【0046】
(第6実施形態)
第6実施形態を
図12に例示する。
第6実施形態が第4実施形態と異なる点は、荷物支持ロッド110の形状である。
第4実施形態の荷物支持ロッド110は直線に近いとしたが、第6実施形態(
図12)のように、荷物支持ロッド110が山型に屈曲していてもよい。
つまり、荷物支持ロッド110は、頂点110Aで屈曲して一旦下がり、上向き支柱117(あるいは吊下げプレート320)の高さは前記頂点110Aの高さよりも低い位置にある。
このような荷物支持ロッド110の形状により、荷物900が前後にも少し揺れることを許容できる。
荷物900が前後に少し揺れることを許容するとともに、荷物900が荷物支持ロッド110とぶつからなくなり、荷物および内容物が外部衝撃を受けず、安定する。
【0047】
(第7実施形態)
第7実施形態を
図13、14、15に例示する。
第7実施形態が第4あるいは第5実施形態と異なる点は、荷物900と荷物支持ロッド110との連結部分にある。
第4あるいは第5実施形態では、荷物900に吊下げプレート320を取り付け、吊下げプレート320の鉛直ロッド340を荷物支持ロッド110の上向き支柱117に差し込む構成を例示した。
第7実施形態では、
図13、
図14に示すように、荷物支持ロッド110の上向き支柱117の先端に連結プレート119を取り付けておく。
連結プレート119は、荷物支持ロッド110がサドル120のシートポスト121に取り付けられたときに略水平になる角度で荷物支持ロッド110の先端に取り付けられている。
連結プレート119には、磁石と突起部とが配設されている。
ここでは、矩形の連結プレート119において、一の対角線上に3つの磁石119Aが配設され、もう一つの対角にそれぞれ突起部119B、119Bが配設されている。
【0048】
図15に荷物900を例示する。
荷物900の吊下げシート350には、連結プレート119と対になる吊下げプレート320が埋設されている。
吊下げプレート320には磁石と凹部とが設けられており、吊下げシート350には突起部119B、119Bを挿通させる穴が設けられている。
【0049】
この構成によれば、連結プレート119と吊下げプレート320とは簡便に着脱でき、荷物900を荷物支持ロッド110に着けたり外したり作業が楽にできる。
【0050】
上記実施形態では、連結プレート119と吊下げプレート320とは、磁石の磁力、および、突起部と凹部との嵌合、によって着脱自在となっている例を示したが、このほかの係合着脱手段を採用してもよいことはもちろんである。
【0051】
(第8実施形態)
図16、
図17を参照して第8実施形態を説明する。
第8実施形態としては、外バッグとしての荷物バッグ900の内側にインナーバッグ930を入れるようにする。
荷物バッグ900は荷物支持ロッド110に取り付けたままとしておき、配達時には荷物バッグからインナーバッグ930を取り出すようにする。
ここで、インナーバッグ930としては、全体が柔らかい樹脂または織物で構成されてもよいし、さらに、内側にアルミ箔を設けてもよい。
インナーバッグ930としては、内側に抗菌、防臭加工が施されているとなお良い。
【0052】
また、
図17に例示するように、インナーバッグバッグ930の内側にハンガーネット940が設けられていてもよい。
【0053】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、上述の実施の形態では、シートポスト121に荷物支持ロッド110を取り付ける例を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば車両100のフレームの任意の箇所に荷物支持ロッド110を取り付けても良い。
【0054】
また、上述の実施の形態では、アーム112を車両100の後輪の上方に伸長するように取り付けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものでない。
アーム112は、例えばサドル120の前方(車両100の進行方向)に向けて伸長するように取り付けられても良く、あるいは車両100の側方に向けて伸長するように取り付けられても良い。