(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遠隔操作可能な第1の場所に配置され遠隔操作によって対象物を把持するスレーブ部と前記第1の場所とは異なる第2の場所に配置され前記スレーブ部を前記遠隔操作するマスタ部とを有する遠隔作業システムと、管理サーバとを備える管理システムの管理方法であって、
前記マスタ部への操作に基づいて前記スレーブ部を操作する際の前記マスタ部への操作実績を記録すること、
を含み、さらに、
事業者が操作者に前記マスタ部を貸し出して操作させる場合に、前記マスタ部の貸出料金を記録すること、および、前記事業者が前記操作者に前記マスタ部を販売して操作させる場合に、前記マスタ部の販売料金を記録することの少なくとも一方、
を含む管理方法。
遠隔操作可能な第1の場所に配置され遠隔操作によって対象物を把持するスレーブ部と前記第1の場所とは異なる第2の場所に配置され前記スレーブ部を前記遠隔操作するマスタ部とを有する遠隔作業システムと、管理サーバとを備える管理システムのコンピュータに、
前記マスタ部への操作に基づいて前記スレーブ部を操作する際の前記マスタ部への操作実績を記録すること、
を実行させ、さらに、
事業者が操作者に前記マスタ部を貸し出して操作させる場合に、前記マスタ部の貸出料金を記録すること、および、前記事業者が前記操作者に前記マスタ部を販売して操作させる場合に、前記マスタ部の販売料金を記録することの少なくとも一方、
を実行させるプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
(管理システム1の構成)
本発明の第1の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第1の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録するシステムである。管理システム1は、
図1に示すように、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0020】
(スレーブ部10の構成)
スレーブ部10は、マスタ部20とは異なる場所(
図1に示す例では倉庫A)に配置されるロボットであり、マスタ部20からネットワークNWを介して受信する制御信号に従って動作する。操作者Oがあるマスタ部20を操作するとき、複数のスレーブ部10のうちの操作対象となるスレーブ部10とマスタ部20とがネットワークNWを介して接続される。スレーブ部10がマスタ部20から制御信号を受信し、スレーブ部10がその制御信号に従って動作する場合、スレーブ部10とマスタ部20とは、マスタ・スレーブ型の遠隔作業システムを構成する。スレーブ部10は、
図2に示すように、通信部101と、撮影部102と、把持部103と、を備える。
【0021】
通信部101は、ネットワークNWを介してマスタ部20及び管理サーバ30と通信を行う。通信部101がマスタ部20と通信を行いマスタ・スレーブ型の遠隔作業システムを構成するときのスレーブ部10とマスタ部20との組み合わせについての詳細は、後述する。
【0022】
撮影部102は、把持する対象である対象物Iを撮影する。撮影部102が撮影する画像は、物体が立体的に見える立体画像である。撮影部102は、撮影した画像を通信部101を介してマスタ部20に送信する。
【0023】
把持部103は、マスタ部20から通信部101を介して受信した制御信号に従って動作する。把持部103は、例えば、ロボットアームである。
【0024】
(マスタ部20の構成)
マスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図1に示す例では操作者Oの勤務先である操作センタB)に配置され、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。マスタ部20は、
図3に示すように、通信部201と、画像再生部202と、操作入力部203と、を備える。
【0025】
通信部201は、ネットワークNWを介してスレーブ部10及び管理サーバ30と通信を行う。
複数のスレーブ部10のうち通信部201が通信を行うスレーブ部10、すなわち、操作対象となるスレーブ部10は、操作者Oがマスタ部20へ操作入力する際に指定されるものであってよい。この場合、当該指定操作により操作者Oが操作するマスタ部20の識別子と操作対象のスレーブ部10の識別子とが関連づけられて後述する管理サーバ30の記憶部302に記録される。
また、操作対象となるスレーブ部10は、マスタ部20と予め関連付けられたスレーブ部10であってもよい。この場合、操作者Oが操作するマスタ部20の識別子と操作対象のスレーブ部10の識別子とが予め関連づけられて後述する管理サーバ30の記憶部302に記録されている。
また、操作対象となるスレーブ部10は、操作者Oがマスタ部20への操作を開始するときに、所定のルールに従って決定されるものであってもよい。例えば、所定のルールとは、操作者Oがマスタ部20を操作し始めた順番に予め定めたスレーブ部10の順番を割り当てるルールである。この場合、操作者Oがマスタ部20の操作を開始する度にマスタ部20の識別子と操作対象のスレーブ部10の識別子とが順番に関連づけられて後述する管理サーバ30の記憶部302に記録される。
なお、通信を行うマスタ部20とスレーブ部10との組み合わせが後に変更される可能性がある場合、変更された時刻と共にそれぞれの識別子を記憶する。
【0026】
画像再生部202は、通信部201を介して操作対象のスレーブ部10から立体画像を受信する。画像再生部202は、受信した立体画像を表示する。画像再生部202は、例えば、立体画像を仮想現実(Virtual Reality)、拡張現実(Augmented Reality)、または、複合現実(Mixed Reality)と呼ばれる空間において立体画像を表示する。画像再生部202は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display)である。
【0027】
操作入力部203は、操作者Oが行う操作を検出し、検出した操作に応じた制御信号を通信部201を介して操作対象のスレーブ部10及び管理サーバ30に送信する。操作者Oが行う操作は、例えば、画像再生部202が表示する立体画像を見ながら対象物Iを把持し所定の位置まで対象物Iを移動させる操作である。所定の位置とは、例えば、対象物Iを配送するために梱包する工程に移すための位置である。
【0028】
(管理サーバ30の構成)
管理サーバ30は、
図4に示すように、通信部301と、記憶部302と、操作実績管理部303と、を備える。
【0029】
通信部301は、ネットワークNWを介してマスタ部20及びスレーブ部10と通信を行う。
記憶部302は、通信を行うマスタ部20とスレーブ部10との組み合わせをそれぞれの識別子を関連付けて記憶する。なお、通信を行うマスタ部20とスレーブ部10との組み合わせが後に変更される可能性がある場合、記憶部302は、変更された時刻と共にそれぞれの識別子を記憶する。
【0030】
操作実績管理部303は、通信部301を介してマスタ部20から各操作者ごとの操作実績を取得する。
例えば、操作実績とは、制御信号によりスレーブ部10に対象物Iを把持させて、所定の位置まで移動させる回数である。具体的には、対象物Iの把持が成功する確率がほぼ100%とみなせる場合には、操作実績管理部303は、通信部301を介してマスタ部20から対象物Iを把持させ所定の位置まで移動させて対象物Iを置く制御信号を受信した回数を操作実績としてもよい。対象物Iの把持が成功する確率がほぼ100%とみなせる場合とは、例えば、対象物Iを把持する操作の過去の成功率の実績が、成功率がほぼ100%と判定するために設定した確率以上である場合である。また、対象物Iの把持が成功する確率がほぼ100%とみなせる場合とは、例えば、把持の技術レベルが、成功率がほぼ100%と判定するために設定した技術レベル以上である場合である。また、対象物Iを把持できる確率がほぼ100%とみなせない場合には、操作実績管理部303は、スレーブ部10から送信される立体画像を解析して実際に対象物Iを把持して所定の位置まで移動し対象物Iを置いた回数を操作実績としてもよい。対象物Iを把持できる確率がほぼ100%とみなせない場合とは、例えば、対象物Iを把持する操作の過去の成功率の実績が、成功率がほぼ100%と判定するために設定した確率未満である場合である。また、対象物Iの把持が成功する確率がほぼ100%とみなせる場合とは、例えば、把持の技術レベルが、成功率がほぼ100%と判定するために設定した技術レベル未満である場合である。
また、例えば、操作実績とは、制御信号によりスレーブ部10に対象物Iを把持させるなど操作の難易度である。操作の難易度は、例えば、過去の実績、熟練した操作者の意見などにより、対象物Iの種類及び対象物Iが把持されるときの配置と、操作の難易度とを関連付けて記憶部302に記憶しておく。そして、操作実績管理部303は、スレーブ部10が実際に把持するときの対象物Iの種類と同一で配置が類似しているものを記憶部302において特定し、特定した対象物Iの種類及び配置に関連付けて記憶されている操作の難易度を操作実績として特定すればよい。予め実験やシミュレーションなどにより、対象物Iのさまざま配置とその配置における操作の難易度との組み合わせを特定し、記憶部に記憶しておく。操作実績管理部303は、現在の対象物Iの配置に最も近い配置を記憶部が記憶する配置の中から、例えば、画像解析により対象物Iの向き、対象物Iの周囲の物体の形状や向きなどが最も近い配置を特定し、特定した配置に関連付けて記憶されている操作の難易度を操作実績として特定すればよい。
【0031】
(管理システム1の処理)
次に、本発明の第1の実施形態による管理システム1の処理について説明する。
ここでは、
図5に示す本発明の第1の実施形態による管理システム1の処理フローについて説明する。
なお、管理システム1は、事業者が操作者Oを雇いマスタ部20を操作させるシステムである。ここでは、対象物Iの購入希望者がショッピングサイトで対象物Iを購入する手続きを行った際に、対象物Iが倉庫A内で保管されている容器Mがスレーブ部10の位置まで移動するものとして管理システム1の処理フローを説明する。
【0032】
操作者Oは、勤務先である操作センタBにおいて、例えば、操作入力部203に対して操作対象のスレーブ部10を指定する操作を行う。
操作入力部203は、その操作に応じて操作者Oが現在操作しているマスタ部20の識別子と指定したスレーブ部10の識別子とを関連付けて記憶部302に記録する(ステップS1)。これにより、操作者Oは、マスタ部20を操作できる状態となる。
【0033】
このような状態において、対象物Iの購入希望者がショッピングサイトで対象物Iを購入する手続きを行う。対象物Iを購入する手続きに応じて、倉庫Aでは、対象物Iが保管されている容器Mが特定される。特定された容器Mは、倉庫Aにおいて各容器を移動させる機構により、操作者Oが指定したスレーブ部10の位置まで容器Mが移動する。
【0034】
撮影部102は、容器Mにおける対象物Iを撮影する(ステップS2)。撮影部102は、撮影した画像を通信部101を介してマスタ部20及び管理サーバ30に送信する。
【0035】
画像再生部202は、通信部201を介して撮影部102から立体画像を受信する。画像再生部202は、受信した立体画像を表示する(ステップS3)。
操作者Oは、画像再生部202が表示する立体画像を見ながら対象物Iを把持して所定の位置まで移動させる操作を操作入力部203に対して行う。
操作入力部203は、操作者Oによる操作を検出する(ステップS4)。操作入力部203は、検出した操作者Oによる操作に応じた制御信号を生成する(ステップS5)。操作入力部203は、生成した制御信号をスレーブ部10及び管理サーバ30に送信する。なお、操作入力部203は、操作者Oによる操作に応じてリアルタイムで制御信号を生成し、生成した制御信号は生成される度にスレーブ部10及び管理サーバ30に送信される。
【0036】
把持部103は、操作入力部203から制御信号を受信する。把持部103は、受信した制御信号に従って動作する(ステップS6)。把持部103は、例えば、制御信号に従って対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置く動作を行う。
【0037】
操作実績管理部303は、操作入力部203から制御信号を取得すると、操作実績を記録する。
具体的には、操作実績管理部303は、制御信号が対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置くことを示す制御信号であるか否かを判定する(ステップS7)。
具体的には、例えば、操作実績管理部303は、継続的に受信する制御信号(リアルタイムに次々に受信する信号)を解析し、その制御信号が把持を示す信号が連続した後に所定の範囲内の位置まで移動させてはなすことを示す一連の信号となったか否か(すなわち、把持し直すことなく所定の範囲内の位置に対象物Iを置いたことを示す信号となったか否か)を判定する。そして、操作実績管理部303は、制御信号がその一連の信号となったと判定した場合に、操作実績として、マスタ部20がスレーブ部10を1回遠隔操作した、すなわち、操作者Oがマスタ部20に対して操作を1回行ったと判定する。また、操作実績管理部303は、制御信号がその一連の信号とならない場合には、所定の範囲内の位置に対象物Iを置く操作が行われていないと判定する。
また、具体的には、例えば、操作実績管理部303は、スレーブ部10から送信される立体画像を解析して実際に対象物Iを把持して所定の範囲の位置まで移動し対象物Iを置いたか否かを判定する。操作実績管理部303は、立体画像を解析した結果、対象物Iを把持して所定の範囲の位置まで移動し対象物Iを置いたと判定した場合に、操作実績として操作の実施回数を1回カウントする。また、操作実績管理部303は、立体画像を解析した結果、所定の範囲の位置まで移動し対象物Iを置いたと判定する以外の判定の場合には、操作実績としては操作をカウントしない。
【0038】
操作実績管理部303は、制御信号が対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置くことを示す制御信号ではないと判定した場合(ステップS7においてNO)、ステップS2の処理に戻す。
【0039】
操作実績管理部303は、制御信号が対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置くことを示す制御信号であると判定した場合(ステップS7においてYES)、操作実績として、操作の実施回数を1回カウントする(ステップS8)。
また、操作実績管理部303は、操作の実施回数の判定と並行して、スレーブ部10が実際に把持するときの対象物Iの種類と同一で対象物Iの配置が類似しているものを記憶部302において特定し、特定した対象物Iの種類及び配置に関連付けて記憶されている操作の難易度を特定する(ステップS9)。
操作実績管理部303は、操作の実施回数とそれぞれの操作の難易度とを関連付けて、記憶部302に記録する(ステップS10)。管理システム1は、操作者Oが操作を終了させるまでステップS2からステップS10の処理を繰り返す。
【0040】
以上、本発明の第1の実施形態による管理システム1について説明した。
本発明の第1の実施形態による管理システム1は、遠隔操作可能なマスタ部20とスレーブ部10とを有する遠隔作業システムと、管理サーバ30とを備える。管理システム1において、スレーブ部10は、倉庫A(第1の場所)に配置され対象物Iを把持する。マスタ部20は、倉庫Aとは異なる操作センタB(第2の場所)に配置されスレーブ部10を遠隔操作する。管理サーバ30は、マスタ部20への操作に基づいてスレーブ部10を操作する際のマスタ部20への操作実績を記録する操作実績管理部303を備える。
このようにすれば、本発明の第1の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録することができる。ここで、操作実績とは、例えば操作者Oの操作回数及び操作の難易度である。そのため、本発明の第1の実施形態による管理システム1が各操作者Oの操作実績を記録することにより、各操作者Oの報酬を作業実績に基づいて算出することができる。例えば、各操作者Oの報酬は、操作回数に応じた金額に操作の難易度に応じた係数を乗算して算出される。
【0041】
<第2の実施形態>
(管理システム1の構成)
本発明の第2の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第2の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録するシステムである。本発明の第2の実施形態による管理システム1は、本発明の第1の実施形態による管理システム1と同様に、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0042】
ただし、本発明の第2の実施形態における対象物Iは把持しやすいものと仮定する。そのため、本発明の第2の実施形態では、操作の難易度を操作実績として考えない。本発明の第2の実施形態による管理システム1での操作実績は、マスタ部20がスレーブ部10を操作した操作の実施回数である。
【0043】
(管理システム1の処理)
次に、本発明の第2の実施形態による管理システム1の処理について説明する。
ここでは、
図6に示す本発明の第2の実施形態による管理システム1の処理フローについて説明する。
【0044】
把持部103は、操作入力部203から制御信号を受信する。把持部103は、受信した制御信号に従って動作する(ステップS6)。把持部103は、例えば、制御信号に従って対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置く動作を行う。
【0045】
操作実績管理部303は、操作入力部203から制御信号を取得すると、操作実績を記録する。
操作実績管理部303は、制御信号が対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置くことを示す制御信号ではないと判定した場合(ステップS7においてNO)、ステップS2の処理に戻す。
【0046】
操作実績管理部303は、制御信号が対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置くことを示す制御信号であると判定した場合(ステップS7においてYES)、操作の実施回数を1回カウントする(ステップS8)。
操作実績管理部303は、操作の実施回数を記憶部302に記録する(ステップS11)。管理システム1は、操作者Oが操作を終了させるまでステップS2からステップS11の処理を繰り返す。
【0047】
以上、本発明の第2の実施形態による管理システム1について説明した。
本発明の第2の実施形態による管理システム1は、遠隔操作可能なマスタ部20とスレーブ部10とを有する遠隔作業システムと、管理サーバ30とを備える。管理システム1において、スレーブ部10は、倉庫A(第1の場所)に配置され対象物Iを把持する。マスタ部20は、倉庫Aとは異なる操作センタB(第2の場所)に配置されスレーブ部10を遠隔操作する。管理サーバ30は、マスタ部20への操作に基づいてスレーブ部10を操作する際のマスタ部20への操作実績を記録する操作実績管理部303を備える。
このようにすれば、本発明の第2の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録することができる。ここで、操作実績とは、例えば操作者Oの操作回数である。そのため、本発明の第2の実施形態による管理システム1が各操作者Oの操作実績を記録することにより、各操作者Oの報酬を作業実績に基づいて算出することができる。例えば、各操作者Oの報酬は、操作回数に応じた金額と算出される。
【0048】
<第3の実施形態>
(管理システム1の構成)
本発明の第3の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第3の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録するシステムである。本発明の第3の実施形態による管理システム1は、本発明の第1の実施形態による管理システム1と同様に、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0049】
ただし、本発明の第3の実施形態では操作者Oの労働時間は固定であり時給制であるものと仮定する。そのため、本発明の第3の実施形態では、操作回数を操作実績として考えない。本発明の第3の実施形態による管理システム1での操作実績は、マスタ部20がスレーブ部10を操作したときにスレーブ部10が把持する対象物Iに関連付けられた操作の難易度である。
【0050】
(管理システム1の処理)
次に、本発明の第3の実施形態による管理システム1の処理について説明する。
ここでは、
図7に示す本発明の第3の実施形態による管理システム1の処理フローについて説明する。
【0051】
把持部103は、操作入力部203から制御信号を受信する。把持部103は、受信した制御信号に従って動作する(ステップS6)。把持部103は、例えば、制御信号に従って対象物Iを把持し、所定の位置まで移動させて置く動作を行う。
【0052】
操作実績管理部303は、操作入力部203から制御信号を取得すると、操作実績を記録する。
操作実績管理部303は、スレーブ部10が実際に把持するときの対象物Iの種類と同一で対象物Iの配置と類似しているものを記憶部302において特定し、特定した対象物Iの種類及び対象物Iの配置に関連付けて記憶されている操作の難易度を特定する(ステップS9)。
操作実績管理部303は、操作の難易度を記憶部302に記録する(ステップS12)。管理システム1は、操作者Oが操作を終了させるまでステップS2からステップS12の処理を繰り返す。
【0053】
以上、本発明の第3の実施形態による管理システム1について説明した。
本発明の第3の実施形態による管理システム1は、遠隔操作可能なマスタ部20とスレーブ部10とを有する遠隔作業システムと、管理サーバ30とを備える。管理システム1において、スレーブ部10は、倉庫A(第1の場所)に配置され対象物Iを把持する。マスタ部20は、倉庫Aとは異なる操作センタB(第2の場所)に配置されスレーブ部10を遠隔操作する。管理サーバ30は、マスタ部20への操作に基づいてスレーブ部10を操作する際のマスタ部20への操作実績を記録する操作実績管理部303を備える。
このようにすれば、本発明の第1の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録することができる。
【0054】
<第4の実施形態>
(管理システム1の構成)
本発明の第4の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第4の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績を記録するシステムである。本発明の第2の実施形態による管理システム1は、本発明の第1の実施形態による管理システム1と同様に、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0055】
(管理サーバ30の構成)
本発明の第4の実施形態による管理サーバ30は、本発明の第1〜第3の実施形態による管理サーバ30と同様に、通信部301と、記憶部302と、操作実績管理部303と、を備える。
ただし、本発明の第4の実施形態による管理サーバ30は、
図8に示すように、さらに、報酬特定部304と、報酬管理部305と、を備える。
【0056】
報酬特定部304は、事業者が操作者Oを雇いマスタ部20を操作させる場合に、操作実績に基づいて操作者Oへの報酬を特定する。報酬とは、例えば、紙幣や硬貨などの現金、現金の代わりとして使用可能なポイントなどである。報酬特定部304は、例えば、記憶部302が予め記憶する操作実績と報酬との対応関係において、操作実績管理部303が取得した操作実績を特定し、対応する報酬を特定する。
具体的には、報酬特定部304は、記憶部302が予め記憶するさまざまな操作の実施回数とさまざまな操作の難易度とのさまざまな組み合わせと、それぞれの組み合わせに対する報酬との対応関係において、操作実績管理部303が取得した組み合わせを特定し、特定した組み合わせに関連付けられている報酬を特定する。
報酬管理部305は、報酬特定部304が特定した報酬を各操作者Oごとに記録する。
【0057】
(管理システム1の処理)
次に、本発明の第4の実施形態による管理システム1の処理について説明する。
ここでは、
図9に示す本発明の第4の実施形態による管理システム1の処理フローについて説明する。なお、ここで説明する処理フローの処理は、本発明の第1の実施形態による管理システム1の処理に続けて行われる処理である。
【0058】
本発明の第4の実施形態による管理システム1は、ステップS1〜ステップS9の処理を行う。
【0059】
報酬特定部304は、事業者が操作者Oを雇いマスタ部20を操作させる場合に、操作実績に基づいて操作者Oへの報酬を特定する(ステップS10)。
具体的には、報酬特定部304は、記憶部302が予め記憶するさまざまな操作の実施回数とさまざまな操作の難易度とのさまざまな組み合わせと、それぞれの組み合わせに対する報酬との対応関係において、操作実績管理部303が取得した組み合わせを特定し、特定した組み合わせに関連付けられている報酬を特定する。
具体的には、例えば、報酬特定部304は、操作回数に応じた金額に操作の難易度に応じた係数を乗算して各操作者Oの報酬を算出する。
また、具体的には、例えば、記憶部302が操作回数と操作の難易度との組み合わせによって定まる金額を示すデータテーブルを記憶する。報酬特定部304は、操作回数と操作の難易度の実績に一致する操作回数と操作の難易度との組み合わせを記憶部302において特定する。報酬特定部304は、特定した組み合わせに関連付けられている金額を特定する。
報酬特定部304は、特定した報酬の情報を報酬管理部305に出力する。
【0060】
報酬管理部305は、報酬特定部304から報酬の情報を受け取る。
報酬管理部305は、受け取った報酬の情報が示す報酬をマスタ部20の識別子ごと、すなわち、各操作者Oごとに記録する(ステップS13)。
【0061】
以上、本発明の第4の実施形態による管理システム1について説明した。
本発明の第4の実施形態による管理システム1において、報酬特定部304は、事業者が操作者Oを雇いマスタ部20を操作させる場合に、操作実績に基づいて操作者Oへの報酬を特定する。例えば、報酬特定部304は、記憶部302が予め記憶する操作実績と報酬との対応関係において、操作実績管理部303が取得した操作実績を特定し、対応する報酬を特定する。報酬管理部305は、報酬特定部304が特定した報酬を各操作者Oごとに記録する。
このようにすれば、本発明の第4の実施形態による管理システム1は、各操作者O報酬を記録することができる。
【0062】
なお、本発明の第2の実施形態による管理システム1も同様に報酬特定部304及び報酬管理部305を備え、各操作者Oごとに報酬を記録するものであってもよい。
例えば、報酬特定部304は、操作回数に基づいて操作者Oへの報酬を特定する。具体的には、記憶部302が操作回数に関連付けられた金額(報酬)を記憶する。報酬特定部304は、操作回数の実績に一致する操作回数を記憶部302において特定する。報酬特定部304は、特定した操作回数に関連付けられている金額を特定する。
報酬特定部304は、特定した報酬の情報を報酬管理部305に出力する。報酬管理部305は、報酬特定部304から報酬の情報を受け取る。報酬管理部305は、受け取った報酬の情報が示す報酬をマスタ部20の識別子ごと、すなわち、各操作者Oごとに記録する(ステップS13)。
このようにすれば、本発明の第2の実施形態による管理システム1は、各操作者O報酬を記録することができる。
【0063】
また、本発明の第3の実施形態による管理システム1も同様に報酬特定部304及び報酬管理部305を備え、各操作者Oごとに報酬を記録するものであってもよい。
例えば、報酬特定部304は、操作の難易度に基づいて操作者Oへの報酬を特定する。具体的には、報酬特定部304は、時給に労働時間を乗算し、さらに操作の難易度に応じた係数をかけて報酬を算出する。
報酬特定部304は、特定した報酬の情報を報酬管理部305に出力する。報酬管理部305は、報酬特定部304から報酬の情報を受け取る。報酬管理部305は、受け取った報酬の情報が示す報酬をマスタ部20の識別子ごと、すなわち、各操作者Oごとに記録する(ステップS13)。
このようにすれば、本発明の第3の実施形態による管理システム1は、各操作者O報酬を記録することができる。
【0064】
<第5の実施形態>
(管理システム1の構成)
次に、本発明の第5の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第5の実施形態による管理システム1は、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を貸し出して操作させる場合に、マスタ部20の貸出料金と、対象物Iの購入希望者がショッピングサイトで対象物Iを購入した際の購入料金と、ショッピングサイトで購入希望者自身がマスタ部20を操作して対象物Iを把持し、その対象物Iを所定の位置まで移動させた場合のインセンティブとを記録するシステムである。
本発明の第5の実施形態による管理システム1は、
図12に示すように、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0065】
(マスタ部20の構成)
マスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図12に示す例では購入希望者の自宅C)(第2の場所)に配置かれ、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。
【0066】
(管理サーバ30の構成)
管理サーバ30は、
図13に示すように、通信部301と、記憶部302と、操作実績管理部303と、貸出料金管理部306と、購入料金管理部307と、インセンティブ管理部308と、を備える。
【0067】
貸出料金管理部306は、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を貸し出して操作させる場合に、マスタ部20の貸出料金を記録する。例えば、貸出料金管理部306は、購入希望者を識別する識別子と、貸し出したマスタ部20の識別子と、貸出料金(例えば、1年単位)とを関連付けて記憶部302に記録する。
【0068】
インセンティブ管理部308は、購入希望者が対象物Iを購入する際に購入希望者自身がマスタ部20を操作してスレーブ部10が対象物Iを把持して所定の位置まで移動させた場合、その購入希望者にインセンティブを提供し、記憶部302に記憶する。
具体的には、インセンティブ管理部308は、購入希望者が対象物Iを購入する際に購入希望者自身がマスタ部20を操作してスレーブ部10が対象物Iを把持して所定の位置まで移動させた場合、購入希望者を識別する識別子と、貸し出したマスタ部20の識別子と、提供するインセンティブの内容(識別子を含む)とを関連付けて記憶部302に記録する。なお、インセンティブは、例えば、その場で購入料金から所定の値引きを行うこと、購入時に利用可能なポイントまたはクーポンなどを付与することなどである。また、インセンティブの内容とは、識別子、有効期限、所定の値引き(値引き率、値引く料金など)、現在の総ポイントなどである。
【0069】
購入料金管理部307は、対象物Iの購入希望者が対象物Iを購入する際の購入料金を算出する。
具体的には、購入料金管理部307は、購入希望者が指定した対象物Iの購入料金を特定する。購入希望者が複数の対象物Iを指定した場合には、購入料金管理部307は、購入希望者が指定したそれぞれの対象物Iの購入料金を特定し、総額を算出する。購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用する操作を行った場合には、そのインセンティブの内容に応じた購入料金を算出する。例えば、インセンティブが値引きである場合、購入料金管理部307は、所定の位置まで移動させる操作が行われた対象物Iについては値引価格を適用し、その操作が行われなかった対象物Iについては定価を適用して購入料金を算出する。
購入料金管理部307は、算出した対象物Iの購入料金を記憶部302に記録する。
また、インセンティブ管理部308は、購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用する操作を行った場合には、利用されたインセンティブを使用済みに書き替える。
【0070】
以上、本発明の第5の実施形態による管理システム1について説明した。
本発明の第5の実施形態による管理システム1において、貸出料金管理部306は、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を貸し出して操作させる場合に、マスタ部20の貸出料金を記録する。購入料金管理部307は、対象物Iの購入希望者が対象物Iを購入する際の購入料金を算出する。購入料金管理部307は、購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用した場合、そのインセンティブの内容に応じた購入料金を算出する。購入料金管理部307は、算出した対象物Iの購入料金を記憶部302に記録する。インセンティブ管理部308は、購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用する操作を行った場合には、利用されたインセンティブを使用済みに書き替える。
このようにすれば、本発明の第5の実施形態による管理システム1は、マスタ部20の貸出料金と、対象物Iの購入希望者の購入料金とを記録することができる。また、本発明の第5の実施形態による管理システム1は、購入希望者のインセンティブを記録することができる。
【0071】
<第6の実施形態>
(管理システム1の構成)
次に、本発明の第6の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第6の実施形態による管理システム1は、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を販売して操作させる場合に、マスタ部20の販売料金と、対象物Iの購入希望者がショッピングサイトで対象物Iを購入した際の購入料金と、ショッピングサイトで購入希望者自身がマスタ部20を操作して対象物Iを把持し、その対象物Iを所定の位置まで移動させた場合のインセンティブとを記録するシステムである。
本発明の第6の実施形態による管理システム1は、
図12に示した本発明の第5の実施形態による管理システム1と同様に、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0072】
(マスタ部20の構成)
マスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図12に示す例では購入希望者の自宅C)に配置かれ、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。
【0073】
(管理サーバ30の構成)
管理サーバ30は、
図14に示すように、通信部301と、記憶部302と、操作実績管理部303と、購入料金管理部307と、インセンティブ管理部308と、販売料金管理部309と、を備える。
【0074】
販売料金管理部309は、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を販売して操作させる場合に、マスタ部20の販売料金を記録する。例えば、販売料金管理部309は、購入希望者を識別する識別子と、販売したマスタ部20の識別子と、販売料金とを関連付けて記憶部302に記録する。
【0075】
購入料金管理部307は、対象物Iの購入希望者が対象物Iを購入する際の購入料金を算出する。
具体的には、購入料金管理部307は、購入希望者が指定した対象物Iの購入料金を特定する。購入希望者が複数の対象物Iを指定した場合には、購入料金管理部307は、購入希望者が指定したそれぞれの対象物Iの購入料金を特定し、総額を算出する。購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用する操作を行った場合には、そのインセンティブの内容に応じた購入料金を算出する。例えば、インセンティブが値引きである場合、購入料金管理部307は、所定の位置まで移動させる操作が行われた対象物Iについては値引価格を適用し、その操作が行われなかった対象物Iについては定価を適用して購入料金を算出する。
購入料金管理部307は、算出した対象物Iの購入料金を記憶部302に記録する。
また、インセンティブ管理部308は、購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用する操作を行った場合には、利用されたインセンティブを使用済みに書き替える。
【0076】
以上、本発明の第6の実施形態による管理システム1について説明した。
本発明の第6の実施形態による管理システム1において、販売料金管理部309は、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を販売して操作させる場合に、マスタ部20の販売料金を記録する。購入料金管理部307は、対象物Iの購入希望者が対象物Iを購入する際の購入料金を算出する。購入料金管理部307は、購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用した場合、そのインセンティブの内容に応じた購入料金を算出する。購入料金管理部307は、算出した対象物Iの購入料金を記憶部302に記録する。インセンティブ管理部308は、購入希望者が対象物Iを購入する際にインセンティブを利用する操作を行った場合には、利用されたインセンティブを使用済みに書き替える。
このようにすれば、本発明の第6の実施形態による管理システム1は、マスタ部20の貸出料金と、対象物Iの購入希望者の購入料金とを記録することができる。また、本発明の第6の実施形態による管理システム1は、購入希望者のインセンティブを記録することができる。
【0077】
<第7の実施形態>
(管理システム1の構成)
次に、本発明の第7の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第7の実施形態による管理システム1は、本発明の第1〜第4の実施形態による管理システム1と同様に、各操作者Oの操作実績を記録するシステムである。
また、本発明の第7の実施形態による管理システム1は、本発明の第5の実施形態による管理システム1と同様に、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を貸し出して操作させる場合に、マスタ部20の貸出料金と、対象物Iの購入希望者がショッピングサイトで対象物Iを購入した際の購入料金と、ショッピングサイトで購入希望者自身がマスタ部20を操作して対象物Iを把持し、その対象物Iを所定の位置まで移動させた場合のインセンティブとを記録するシステムである。
本発明の第7の実施形態による管理システム1は、
図15に示すように、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0078】
(マスタ部20の構成)
マスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図15に示す例では操作者Oの勤務先である操作センタB)に配置かれ、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。
また、別のマスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図15に示す例では購入希望者の自宅C)に配置かれ、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。
【0079】
(管理サーバ30の構成)
本発明の第7の実施形態による管理サーバ30は、
図16に示すように、通信部301と、記憶部302と、操作実績管理部303と、報酬特定部304と、報酬管理部305と、貸出料金管理部306と、購入料金管理部307と、インセンティブ管理部308と、を備える。
【0080】
なお、管理システム1の処理については、本発明の第1〜第5の実施形態による管理システム1の処理をすべて行うものである。
【0081】
以上、本発明の第7の実施形態による管理システム1について説明した。
このようにすれば、本発明の第7の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績、各操作者Oの報酬、マスタ部20の貸出料金、及び、対象物Iの購入希望者の購入料金を記録することができる。
【0082】
<第8の実施形態>
(管理システム1の構成)
次に、本発明の第8の実施形態による管理システム1の構成について説明する。
本発明の第8の実施形態による管理システム1は、本発明の第1〜第4の実施形態による管理システム1と同様に、各操作者Oの操作実績を記録するシステムである。
また、本発明の第8の実施形態による管理システム1は、本発明の第6の実施形態による管理システム1と同様に、事業者が対象物Iの購入希望者にマスタ部20を販売して操作させる場合に、マスタ部20の販売料金と、対象物Iの購入希望者がショッピングサイトで対象物Iを購入した際の購入料金と、ショッピングサイトで購入希望者自身がマスタ部20を操作して対象物Iを把持し、その対象物Iを所定の位置まで移動させた場合のインセンティブとを記録するシステムである。
本発明の第8の実施形態による管理システム1は、
図15に示した本発明の第7の実施形態による管理システム1と同様に、複数のスレーブ部10と、複数のマスタ部20と、管理サーバ30と、ネットワークNWと、を備える。
【0083】
(マスタ部20の構成)
マスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図15に示す例では操作者Oの勤務先である操作センタB)に配置かれ、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。
また、別のマスタ部20は、スレーブ部10とは異なる場所(
図15に示す例では購入希望者の自宅C)に配置かれ、スレーブ部10を動作させる制御信号を生成し、生成した制御信号をスレーブ部10に送信する。
【0084】
(管理サーバ30の構成)
本発明の第8の実施形態による管理サーバ30は、
図17に示すように、通信部301と、記憶部302と、操作実績管理部303と、報酬特定部304と、報酬管理部305と、購入料金算出部307と、インセンティブ管理部308と、販売料金管理部309と、を備える。
【0085】
なお、管理システム1の処理については、本発明の第1〜第4及び第6の実施形態による管理システム1の処理をすべて行うものである。
【0086】
以上、本発明の第8の実施形態による管理システム1について説明した。
このようにすれば、本発明の第8の実施形態による管理システム1は、各操作者Oの操作実績、各操作者Oの報酬、マスタ部20の貸出料金、及び、対象物Iの購入希望者の購入料金を記録することができる。
【0087】
なお、本発明の各実施形態による管理システム1が行う対象物Iを把持する作業として、倉庫において対象物Iを把持する例を挙げて説明した。しかしながら、本発明の各実施形態による管理システム1が行う対象物Iを把持する作業、倉庫において対象物Iを把持する作業に限定するものではない。本発明の他の実施形態による管理システム1が行う対象物Iを把持する作業は、倉庫内に限らずオフィス、スーパー、病院、図書館、実験室等における対象物Iを把持する作業であってもよく、たねまき、仕分け、開梱や梱包、検品、組立などの他の遠隔作業を行うものであってもよい。
【0088】
なお、本発明の各実施形態によるスレーブ部10のそれぞれは、例えば、
図18に示すように、学習部104を備えてもよい。学習部104は、対象物Iを把持する際にその把持を学習する。
【0089】
なお、本発明の各実施形態によるスレーブ部10のそれぞれは、2つ以上の異なる場所(例えば、倉庫Aと倉庫D)のそれぞれに配置されてもよい。
また、本発明の各実施形態によるマスタ部20のそれぞれは、2つ以上の異なる場所(例えば、操作センタBと操作センタE)のそれぞれに配置されてもよい。
【0090】
なお、本発明の実施形態における管理システム1の処理について、対象物Iが倉庫A内で保管されている容器Mがスレーブ部10の位置まで移動するものとして説明した。しかしながら、スレーブ部10が容器Mの位置まで移動するものであってもよい。また、容器Mとスレーブ部10の両方が移動するものであってもよい。
【0091】
なお、本発明の第1〜第4の実施形態では、例えば、管理システム1を開発した企業が通信販売などを行う事業者に管理システム1を提供する。事業者は操作者を雇う場所を気にせずに労働力を確保することができる。操作者は操作実績に基づく報酬を得ることができる。よって、管理システム1を開発した企業、事業者、操作者のそれぞれが利益を得ることができる、いわゆるWIN−WINの関係を築くことができる。
【0092】
また、本発明の第5〜第6の実施形態では、例えば、管理システム1を開発した企業が事業者にスレーブ部10を提供し、対象物Iの購入希望者にマスタ部20を提供する。この場合、通常は事業者が雇った操作者Oが操作すべき作業を購入希望者が行う。そのため、事業者は人件費を削減することができる。事業者は人件費を削減することによりできた一部の利益を購入希望者が対象物Iを購入した際に値引きして還元する。よって、この場合も管理システム1を開発した企業、事業者、操作者のそれぞれが利益を得ることができる、いわゆるWIN−WINの関係を築くことができる。
【0093】
また、本発明の第7〜第8の実施形態では、例えば、管理システム1を開発した企業が事業者に管理システム1を提供する。これにより、事業者は操作者を雇う場所を気にせずに労働力を確保することができる。操作者は操作実績に基づく報酬を得ることができる。また、管理システム1を開発した企業は、対象物Iの購入希望者にマスタ部20を提供する。操作する作業を購入希望者が行う場合、事業者は人件費を削減することができる。よって、管理システム1を開発した企業、事業者、操作者のそれぞれが利益を得ることができる、いわゆるWIN−WINの関係を築くことができる。
【0094】
なお、本発明における記憶部302、その他の記憶部は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部302、その他の記憶部は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0095】
なお、本発明の実施形態における処理フローは、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0096】
なお、本発明の実施形態について説明したが、上述の管理システム1におけるスレーブ部10、マスタ部20、管理サーバ30のそれぞれは内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0097】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができるものである。