(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6883151
(24)【登録日】2021年5月11日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】加熱素子
(51)【国際特許分類】
H05B 3/14 20060101AFI20210531BHJP
【FI】
H05B3/14 B
【請求項の数】12
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-550173(P2020-550173)
(86)(22)【出願日】2019年3月15日
(65)【公表番号】特表2021-510004(P2021-510004A)
(43)【公表日】2021年4月8日
(86)【国際出願番号】EP2019056627
(87)【国際公開番号】WO2019179903
(87)【国際公開日】20190926
【審査請求日】2021年2月15日
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2018/056777
(32)【優先日】2018年3月18日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507226695
【氏名又は名称】サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ストレーム, エリック
【審査官】
石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2017/108694(WO,A1)
【文献】
特表2005−522401(JP,A)
【文献】
米国特許第3051924(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品から構成される加熱素子であって、
二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つが、90重量%以上の(Mo1−xCrx)Si2を有する二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここでxは0.05から0.25であり;かつ
二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つが、90重量%以上のMo(Si,Al)2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている、加熱素子。
【請求項2】
加熱素子が2つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品からなる、請求項1に記載の加熱素子。
【請求項3】
加熱素子が、3つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品からなり、ここで、2つの部品は、同じ二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、1つの部品は、別の二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている、請求項1に記載の加熱素子。
【請求項4】
2つの部品が、90重量%以上の(Mo1−xCrx)Si2を有する二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここでxは0.05から0.25であり;かつ、1つの部品が、90重量%以上のMo(Si,Al)2を含む、二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている、請求項3に記載の加熱素子。
【請求項5】
加熱素子が、4つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品からなり、ここで、加熱素子の2つの部品は、90重量%以上の(Mo1−xCrx)Si2を有する二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここでxは0.05から0.25であり、加熱素子の2つの部品は、90重量%以上のMo(Si,Al)2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている、請求項1に記載の加熱素子。
【請求項6】
90重量%以上の(Mo1−xCrx)Si2を有する二ケイ化モリブデンをベースとした組成物(xは0.05から0.25である)が、10重量%以下のアルミノケイ酸塩及び/又は1つ以上の無機酸化物も含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の加熱素子。
【請求項7】
xが、0.15から0.20の間など、0.10から0.20の間である、請求項1から6のいずれか一項に記載の加熱素子。
【請求項8】
(Mo1−xCrx)Si2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物が、95重量%以上の(Mo1−xCrx)Si2を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の加熱素子。
【請求項9】
90重量%以上のMo(Si,Al)2に基づく二ケイ化モリブデンをベースとした組成物が、10重量%以下のアルミノケイ酸塩及び/又は1つ以上の無機酸化物を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の加熱素子。
【請求項10】
90重量%以上のMo(Si,Al)2に基づく組成物から構成される少なくとも1つの部品が、それぞれ、Mo(Si,Al)2をベースとしたマトリクス相、並びに最大5体積%のMo5(Si,Al)3及び最大15体積%のAl2O3も含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の加熱素子。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の加熱素子を含む、固定接点。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載の加熱素子を含む、加熱炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、異なる二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいた少なくとも2つの部品から構成される加熱素子に関し、ここで、二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つは、クロム合金をベースとした二ケイ化モリブデン組成物に基づいており、二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つの部品は、90重量%以上のMo(Si,Al)
2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている。本開示はまた、加熱素子の使用及び該加熱素子を含む加熱炉にも関する。
【背景技術】
【0002】
二ケイ化モリブデンをベースとした材料は、加熱炉などの高温用途でよく知られている。これらの材料で作製された加熱素子は、シリカガラスとしても知られる保護二酸化ケイ素(SiO
2)層が形成されることから、空気中、1800℃超などの高温で良好な性能を有する。
【0003】
二ケイ化モリブデンをベースとした材料を空中で加熱すると、モリブデンとシリカの両方が酸化する。モリブデンから形成される酸化物は揮発性になり蒸発し、シリカから形成される酸化物は、加熱素子を腐食及び摩耗劣化にさらされるのを防ぐ保護酸化物層を加熱素子上に形成する。しかしながら、低温(400〜600℃)では、二酸化モリブデンが二酸化ケイ素層に残り、連続的なSiO
2層の形成を妨げる。これは、加熱素子の材料の継続的な消費につながり、「ペスティング」又は「ペスト」として知られる現象である。
【0004】
加熱炉内、とりわけ工業加熱炉では、加熱素子の劣化に関する問題が存在する。工業加熱炉は、高温のゾーン(加熱ゾーン)と低温のゾーン(コールドゾーン)とを有する。加熱ゾーンでは、保護二酸化ケイ素層がすぐに形成されるため、通常、ペスティングは問題ではない。しかしながら、コールドゾーンにある加熱素子の部品は、ペスティングに関する問題を有し、それによってこれらの部品は腐食や摩耗劣化にさらされ、最終的には素子の故障につながる。ペスティングに関するさらに別の問題は、故障した素子からの酸化物フレークの落下に起因する、加熱される材料の汚染である。
【0005】
さらには、MoSi
2含有組成物へのアルミニウムの添加は、それで作られた加熱素子のペスト耐性を劇的に改善することが知られている。しかしながら、アルミニウムに関連する問題は、六方晶系のMo(Si,Al)
2を形成すること、及び、結合に必要とされる高温での2つの材料の強度が異なることから、Mo(Si,Al)
2を含む部品は、MoSi
2を含む部品に溶接することによる結合が非常に難しいことである。また、六方晶系のMo(Si,Al)
2は正方晶系の(Mo,Cr)Si
2よりも高い電気抵抗率を有するため、端子の不必要な加熱に起因する電力損失が増加する。
【0006】
本開示の目的は、上記の問題を排除するか、又は少なくとも軽減することである。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本開示の態様は、工業加熱炉などの加熱炉での使用に適しており、上記の問題に耐えるか、又は少なくとも軽減する加熱要素を提供することである。
【0008】
したがって、本開示は、少なくとも2つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品を含む加熱素子を提供することであり、該部品は、異なる二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここで、二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つは、90重量%以上の(Mo
1−xCr
x)Si
2を有する二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここでxは0.05から0.25であり;かつ、二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つは、90重量%以上のMo(Si,Al)
2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている。
【0009】
得られた加熱素子は、とりわけ加熱炉の始動時に端子の不必要な加熱に起因する電力損失が低くなる。加えて、得られた加熱素子は、ペストに対する高い耐性を有するであろう。
【0010】
90重量%以上のMo(Si,Al)
2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づく加熱素子の(一又は複数の)部品は、好ましくは、加熱素子のホットゾーン、すなわち、600℃を超える温度を有するゾーンで使用されるべきである。
【0011】
さらには、本開示はまた、本明細書で上記又は下記で定義される加熱素子を含む固定接点にも関する。
【0012】
本開示はまた、本明細書で上記又は下記で定義される加熱素子を含む、工業加熱炉などの加熱炉にも関する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2A】Mo(Si,Al)
2をベースとした材料(左側)とCr合金MoSi
2をベースとした材料との結合部を示す図。図の下の部分は、結合部の断面を示している。
【
図2B】Mo(Si,Al)
2をベースとした材料(左側)と(Mo,Cr)Si
2をベースとした材料との結合部を示す走査型電子顕微鏡写真(後方散乱モード)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、少なくとも2つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品を含む加熱素子に関し、該部品は、異なる二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここで、二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つは、90重量%(wt%)以上の(Mo
1−xCr
x)Si
2を有する二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここでxは0.05から0.25であり、二ケイ化モリブデンをベースとした部品の少なくとも1つは、90重量%以上のMo(Si,Al)
2を含む二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている。したがって、1つの部品は、1つの二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、1つの部品は、別の二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている。
【0015】
本発明に係る加熱素子の設計は、該加熱素子が少なくとも2つの部品の組み合わせを有しており、1つの部品は、1つの二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、他方の部品は、別の二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいていることから、加熱ゾーンにおける加熱素子の高温性能を損なうことなく、ペスティングの減少又は排除さえも提供するであろう。したがって、部品は異なる特性を有するであろう。加えて、該加熱素子の設計は、端子の不要な加熱に起因する電力損失を低減するであろう。
【0016】
加熱炉のコールドゾーン(400〜600℃)にさらされる加熱素子の(一又は複数の)部品は、90重量%以上の(Mo
1−xCr
x)Si
2を含む、二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいており、ここでxは0.05から0.25である。組成物の残りは、アルミノケイ酸塩粘土及び/又はSiO
2などの1つ以上の無機酸化物でありうる。一実施形態では、アルミノケイ酸塩粘度は、例えばベントナイトなどのモンモリロナイト型のものである。
【0017】
一実施形態によれば、モリブデン(Mo)の一部がクロム(Cr)で置き換えられた、二ケイ化モリブデンをベースとした組成物は、95重量%以上の(Mo
1−xCr
x)Si
2を含み、残りは、アルミノケイ酸塩粘土及び/又は1つ以上の無機酸化物である。
【0018】
一実施形態によれば、ペスティングをさらに低減するために、xは、0.15から0.20の間など、0.10から0.20の間である。
【0019】
クロム合金化二ケイ化モリブデンをベースとした組成物は、コールドゾーンで酸化モリブデンを形成しないことが示されており、これは、形成された二酸化ケイ素層が連続的であり、したがって腐食及び/又は摩耗による劣化にさらされないことを意味する。本開示では、「(Mo,Cr)Si
2をベースとした材料」及び「(Mo
1−xCr
x)Si
2」及び「クロム合金をベースとした二ケイ化モリブデン」及び「クロム合金化二ケイ化モリブデンをベースとした組成物」という用語は、同じ意味で用いられる。
【0020】
さらには、加熱ゾーン(すなわち600℃超)にさらされる加熱素子の(一又は複数の)部品は、90重量%以上のMo(Si,Al)
2を含む、二ケイ化モリブデンをベースとした組成物に基づいている(該組成物から製造される)。組成物の残りは、アルミノケイ酸塩粘土及び/又はSiO
2などの1つ以上の無機酸化物でありうる。一実施形態では、アルミノケイ酸塩粘度は、例えばベントナイトなどのモンモリロナイト型のものである。
【0021】
驚くべきことに、(Mo
1−xCr
x)Si
2をベースとした部品は、Mo(Si,Al)
2をベースとした部品に容易に結合可能である(接続される)ことがわかっている。理論に縛られるわけではないが、クロムがキーとなる元素であると考えられる。加えて、これら2つの組成物の部品を結合することにより、加熱炉内のペスティングが低減されるだけでなく、(Mo,Cr)Si
2の抵抗率がMo(Si,Al)
2に比べて低いことから、望ましくない発熱量もまた低減されるであろう。したがって、材料の異なる熱膨張に起因して、結合部への影響が少なくなるであろう。
【0022】
部品はまた、上記のように、10重量%(wt%)以下のアルミノケイ酸塩粘土及び/又は例えばSiO
2などの1つ以上の無機酸化物も含みうる。一実施形態では、アルミノケイ酸塩粘土は、例えばベントナイトなどのモンモリロナイト型であり、押出助剤及び/又は焼結助剤として機能する。
【0023】
90重量%以上のMo(Si,Al)
2を含む組成物に基づく少なくとも1つの部品は、それぞれ、Mo(Si,Al)
2をベースとしたマトリクス相、並びに最大5体積%のMo
5(Si,Al)
3及び最大15体積%のAl
2O
3を含みうる。
【0024】
一実施形態によれば、本明細書で上記又は下記で定義される加熱素子は、異なる二ケイ化モリブデンをベースとした組成物の2つの部品を含むか、又は該2つの部品からなる。別の実施形態によれば、本明細書で上記又は下記で定義される加熱素子は、3つの部品を含むか、又は該3つの部品からなり、ここで、該部品のうちの2つは、同じ二ケイ化モリブデンをベースとした組成物で構成される。別の実施形態によれば、本明細書で上記又は下記で定義される加熱素子は、4つの二ケイ化モリブデンをベースとした部品を含むか、又は該部品からなり、ここで、2つの部品は、本明細書で上記又は下記で定義されるクロム合金化二ケイ化モリブデン組成物に基づいている。別の実施形態によれば、加熱素子は、(Mo
1−xCr
x)Si
2組成物に基づく2つの部品及びMo(Si,Al)
2組成物に基づく1つの部品を含むか、又はそれらの部品からなる。
【0025】
図面を参照すると、加熱素子は、(一又は複数の)端子として知られるセクションを含む(
図1を参照)。コールドゾーンは、通常、このセクションに位置している。一実施形態によれば、端子は、好ましくは、クロム合金化二ケイ化モリブデンをベースとした組成物を含む部品に基づいているが、端子の小さいセクションは、加熱ゾーンで用いられる材料から作製することもできる。加熱ゾーンセクションは、好ましくは、他の二ケイ化モリブデン組成物から製造される。端子全体が、クロム合金化二ケイ化モリブデンをベースとした組成物で構成されていてもよい。端子は、加熱ゾーンよりも大きい直径を有しうる。端子はまた、加熱炉壁を通って加熱炉の外側に延び、加熱炉の外側に電気的に接続されるように適合させることができる。
【0026】
図1は、本開示による加熱素子の例を示している。
図1は、加熱素子1を開示している。加熱素子1は端子2を有している。端子の部品3は、クロム合金化二ケイ化モリブデン組成物で構成されており、1つの部品は、ホットゾーン4に適した二ケイ化モリブデンをベースとした組成物から構成される。
【0027】
加熱素子の部品は、拡散溶接などの溶接を使用することによって、又は誘導加熱を使用し、その後に結合部に垂直に外圧を印加することによって、結合させることができる。結合部に電流を流し、同時に結合部に垂直に外圧を印加することも使用されうる。
図2は、Mo(Si,Al)
2をベースとした材料(左側)とCr合金化MoSi
2をベースとした材料との結合部を示しており、該結合は拡散溶接によって行われた。
【0028】
加熱素子のさまざまな部品は、ロッド又は他の形態へと形成することができ、次に接続することができる。さらには、部品は、U要素としてだけでなく、マルチシャンク、らせん、拡散カセット、フラットパネルなどとして成形することもできる。したがって、さまざまな部品はロッドの形態とすることができ、加熱素子の使用目的に応じて曲げても真っ直ぐにしてもよい。ロッドの断面は、通常、円形でありうるが、用途に応じて、楕円形又は長方形などの他の幾何学的形状も可能である。
【0029】
一実施形態では、(Mo,Cr)Si
2をベースとした材料に基づく(一又は複数の)部品は、動作中、400〜600℃の温度範囲を有する(一又は複数の)ゾーンを覆うのに十分に長い。一実施形態では、該(一又は複数の)部品は、1から30mmの直径及び1から40cmの長さを有するロッドの形態をしている。
【0030】
本明細書において、「部品は組成物に基づく」という表現は、部品の少なくとも70重量%がその組成物に基づくことを意味することが意図されている。
【0031】
本開示は、以下の非限定的な実施例によってさらに説明される。
【実施例】
【0032】
モリブデン、ケイ素、及びクロム粉末の2つの混合物を調製し、アルゴン中で加熱して、Mo
0.85Cr
0.15Si
2を形成した。得られた生成物を粉砕し、その後、5重量%のアルミノケイ酸塩(モンモリロナイト型のベントナイト粘度)及び水と混合して、押し出しのためのペーストを形成した。形成されたペーストを直径9mmのロッドに押し出し、その後、乾燥させ、水素中で予備焼結した。次に、完全な密度を達成するための最終焼結を、空気中で抵抗加熱することによって実施した。ロッドの直径端面を研磨した。
【0033】
Mo(Si,Al)
2をベースとした材料の9mmロッドを提供し、ロッドの直径端面を研磨した。
【0034】
ロッドを、誘導コイルを使用して保護ガス下で加熱した。温度が1550〜1650℃に達したときにロッドを押し合わせ、400〜600Nの圧力を15〜60秒間適用した(拡散結合)。結合部の縦断面を走査型電子顕微鏡で分析し、2つの材料間の結合が成功したことを確認した(
図2A及びBを参照)。