(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内側フィンガ及び外側フィンガのうちの少なくとも一方のフィンガは、前記凹部に向かって延びる遠位フランジを含み、前記作動用部材は、全体が前記凹部内に配置される請求項1に記載のシール。
前記ジャケットはフィラー材料を含み、前記フィラー材料は、ホウ素含有材料、窒素含有材料、チタン含有材料、珪素含有材料、炭素繊維、ガラス繊維、またはこれらの材料の組み合わせを含む請求項1に記載のシール。
前記ジャケットは、前記ジャケットの45〜55重量%の範囲に収まるPTFEを含み、前記ジャケットは、前記ジャケットの30〜50重量%の範囲に収まる炭素繊維フィラーを含み、前記ジャケットは、前記ジャケットの5〜15重量%の範囲に収まるホウ化チタンフィラーを含む請求項1に記載のシール。
前記ジャケットは、前記ジャケットの45〜55重量%の範囲に収まるPTFEを含み、前記ジャケットは、前記ジャケットの30〜50重量%の範囲に収まるガラス繊維フィラーを含み、前記ジャケットは、前記ジャケットの5〜15重量%の範囲に収まるホウ化チタンフィラーを含む請求項1に記載のシール。
【発明を実施するための形態】
【0004】
図と組み合わせた以下の説明は、本明細書において開示される教示を理解し易くするた
めに提供される。以下の説明は、これらの教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当
てている。このように焦点を当てることが、教示を説明し易くしており、これらの教示の
範囲または適用可能性に対する限定と解釈されてはならない。しかしながら、他の実施形
態は、本出願に開示されるこれらの教示に基づいて使用することができる。
【0005】
「comprises(備える)」、「comprising(備えている)」、「i
ncludes(含む)」、「including(含んでいる)」、「has(有する
)」、「having(有している)」という用語、またはこれらの用語の任意の他の変
形は、包括的な包含を意味するものとする。例えば、列挙される特徴を含む方法、物品、
または装置は、必ずしもこれらの特徴にのみ限定される訳ではなく、明示的に列挙されて
いない他の特徴、またはこのような方法、物品、または装置に固有の他の特徴を含むこと
ができる。また、異なることが明示的に示されていない限り、「or(または)」は、包
含的OR(inclusive−or)を指しており、排他的OR(exclusive
−or)を指すものではない。例えば、条件AまたはB(A or B)は、以下のいず
れか1つにより満たされる:Aが真であり(または、存在する)、かつBが偽である(ま
たは、存在しない)、Aが偽であり(または、存在しない)、かつBが真である(または
、存在する)、またはA及びB(A and B)の両方が真である(または、存在する
)。
【0006】
更に、「a」及び「an」を用いて、本明細書において説明される構成部材及び構成要
素を記述する。これは、便宜上行われるにすぎず、本発明の範囲が広い意味を持つために
行われる。この記述は、別段のことが意味されることが明らかな場合を除き、1つを含む
、少なくとも1つを含む、または複数形も含むとして単数形を含む、または逆も同様であ
ると読み取られるべきである。例えば、単一のアイテムが本明細書において説明される場
合、1つよりも多くのアイテムを、単一のアイテムの代わりに使用することができる。同
様に、1つよりも多くのアイテムが本明細書において説明される場合、単一のアイテムを
当該1つよりも多くのアイテムの代わりに用いることができる。
【0007】
別段のことが定義される場合を除き、本明細書において使用される全ての技術用語及び
科学用語は、本発明が属する分野の当業者が一般に理解する意味と同じ意味を有する。材
料、方法、及び例は、例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。本明細書において
説明されていない限りにおいて、特定の材料及び処理作用に関する多くの詳細は、従来通
りであり、シール技術を解説した入門書及び他の情報ソースに見つけ出すことができる。
【0008】
本明細書において説明される実施形態によるシールは普通、凹部を規定するジャケット
と、凹部内に配置される作動用部材と、を含むことができる。特定の実施形態では、ジャ
ケットは、例えば30重量%以上のポリマー材料と、10重量%以上のフィラー材料と、
を含む均一な組成物を含むことができる。フィラー材料をポリマー材料内に埋め込むこと
により、ジャケットの1つ以上の属性を強化することができる。詳細な実施形態では、フ
ィラー材料は、ホウ素含有材料、窒素含有材料、チタン含有材料、珪素含有材料、炭素繊
維、ガラス繊維、またはこれらの材料の組み合わせを含むことができる。
【0009】
図1を参照するに、シール100は普通、ジャケット102及び作動用部材104を含
むことができる。ジャケット102は、凹部110を規定するフィンガ106及び108
を含むことができる。1つの実施形態では、フィンガ106及び108は、直線112に
対して対称とすることができるので、凹部110も対称である。作動用部材104は、凹
部110内に配置することができる、例えば凹部110内に部分的に配置するか、または
凹部110内に全体が配置されるようにすることができる。1つの実施形態では、フィン
ガ106及び108のうちの少なくとも一方のフィンガは、凹部110に向かって延びる
遠位フランジ112を含むことができる。遠位フランジ112は、作動用部材104から
凹部110から外れるのを防止することができる。
【0010】
作動用部材104は、外向き付勢力を、少なくとも1つの外向き方向に、例えばフィン
ガ106及び108のうちの少なくとも一方のフィンガに向かう方向に加えるように適合
させたボディを含むことができる。1つの実施形態では、作動用部材104は、例えば、
螺旋バネまたはO字形断面形状を有するボディからなどのバネからなる。別の実施形態で
は、作動用部材104は、D字形、U字形、またはC字形から選択される断面形状を有す
ることができる。詳細な実施形態では、作動用部材104は、カンチレバー状の形状を有
することができ、作動用部材104の表面は、フィンガ106または108のうちの少な
くとも一方のフィンガに隣接するように延びている。作動用部材104のカンチレバー状
部分は、フィンガ106及び108を互いに離間する方向に外向きに付勢することができ
る。
【0011】
特定の例では、作動用部材104は、包み込み構造を有することができる。例えば、作
動用部材104の内側部分は、作動用部材104の外側部分の材料とは異なる第1材料を
含むことができる。外側部分が内側部分の全部または一の周りを包み込むことができる。
別の例では、作動用部材104は、弓形断面を有するワイヤを含むことができる。ワイヤ
は、螺旋状に巻くか、または巻き付けることにより、略O字形断面を形成することができ
る。更に別の例では、作動用部材104はリボンを含むことができ、リボンを巻いて略O
字形断面を形成することができる。詳細な実施形態では、リボンは、互いに厚みで離間す
る2つの主表面を有することができる。リボンは長さ、幅、及び厚みを規定することがで
き、長さは幅よりも大きく、幅は厚みよりも大きい。リボンを巻いて、隣接するコイルが
、半径方向に互いに部分的に、例えば10%以上、20%以上、または30%以上重なり
合うようにする、または隣接するコイルが半径方向に重なり合わないようにする。取り付
ける前に、作動用部材104は、凹部110の直径よりも大きい直径を規定することがで
きる。すなわち、1つの実施形態では、作動用部材104は、凹部110よりも大きくな
るようにサイズ設定することができる。
【0012】
1つの実施形態では、作動用部材104は、ジャケット102に対して浮遊状態とする
ことができる。更に詳細には、作動用部材104は、凹部110に対して自由に移動する
ことができる。別の実施形態では、作動用部材104は、ジャケット102に連結するこ
とができ、例えば接着剤により、ジャケット102及び作動用部材104の一方または両
方を機械変形させることにより、ネジ付き固定具またはネジ無し固定具により、もしくは
作動用部材104をジャケット102内に少なくとも部分的に埋め込むことにより連結す
ることができる。1つの実施形態では、作動用部材104の両端部をジャケット102内
に包み込んで、作動用部材104がジャケット102から外れるのを防止することができ
る。接着剤を利用する実施形態では、接着剤層(図示せず)を作動用部材104の少なく
とも一部とジャケット102との間に配置することができる。接着剤層は、高温溶融接着
剤を含むことができる。使用することができる接着剤の例として、フルオロポリマー、エ
ポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチル/ポリアミド共重合体、エチレンビニルアセテ
ート、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ETFE共重合体、ペルフルオロ
アルコキシ(PFA)、またはこれらの材料の任意の組み合わせを挙げることができる。
更に、接着剤は、−C=O、−C−O−R、−COH、−COOH、−COOR、−CF
2=CF−ORから選択される少なくとも1つの官能基、またはこれらの官能基の任意の
組み合わせを含むことができ、Rは、1〜20個の炭素原子を含む環状有機基または直鎖
状有機基である。更に、接着剤は共重合体を含むことができる。
【0013】
非限定的な例として、作動用部材104は、ポリマー、金属、合金、またはこれらの材
料の組み合わせを含むことができる。詳細な実施形態では、作動用部材104は金属を含
む。金属の例として、スチール、青銅、銅、モネル(Monel)、インコネル(Inc
onel)、エルジロイ(Elgiloy)、ハステロイ(Hastelloy)、及び
シリコンクロム鋼オイルテンパー線またはクロムバナジウム鋼オイルテンパー線を挙げる
ことができる。1つの実施形態では、作動用部材104は、モリブデン、コバルト、鉄、
クロム、銅、マンガン、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、炭素、タングステン、ま
たはこれらの材料の任意の組み合わせを含むことができる。詳細な実施形態では、作動用
部材104は、301 Stainless Steel(301ステンレススチール)
、302/304 Stainless Steel(302/304ステンレススチー
ル)、316 Stainless Steel(316ステンレススチール)、または
17−7 Stainless Steel(17−7ステンレススチール)のようなス
テンレススチールを含む。
【0014】
1つの実施形態では、1つ以上の耐腐食性コーティング(図示せず)を作動用部材10
4に塗布することができる。耐腐食性コーティングは、1〜50ミクロンの範囲の厚さを
有することができ、例えば5〜20ミクロンの範囲の厚さを有することができる、または
7〜15ミクロンの範囲の厚さを有することもできる。耐腐食性コーティングは、接着促
進層及びエポキシ層を含むことができる。1つの実施形態では、エポキシ層は、作動用部
材104の耐腐食性を高めることができる。例えば、エポキシ層は、水、塩などのような
腐食性要素が、作動用部材104に触れるのをほぼ完全に防止することにより、作動用部
材104の化学的腐食を抑制することができる。
【0015】
特定の実施形態では、ジャケット102は、0.01以上、0.1以上、または0.2
以上の平均表面粗度Raを有することができる。他の実施形態では、Raは、1以下、0
.5以下、または0.4以下とすることができる。詳細な実施形態では、ジャケット10
2は、0.1及び0.7を含む0.1〜0.7の範囲のRaを有することができる。更に
詳細には、Raは、0.2及び0.4を含む0.2〜0.4の範囲とすることができる。
【0016】
ジャケット102は、45以上、50以上、55以上、60以上、65以上、70以上
、または75以上のショアD硬度を有することができる。1つの実施形態では、ジャケッ
ト102は、100以下、90以下、または80以下のショアD硬度を有することができ
る。ジャケット102が、45及び100を含む45〜100の範囲のショアD硬度を有
する材料を含むことにより、ジャケット102が長時間の使用中に、シール100の密閉
性を十分下げることができる状態で破壊するのを防止することができることが望ましい。
【0017】
特定の実施形態では、ジャケット102はポリマー材料を含むことができる。ポリマー
の例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン(F
EP)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(
PCTFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、ペルフルオロアル
コキシアルカン(PFA)、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリア
ミド(PA)、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリウ
レタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、またはこれらの材料の任意の組み合わ
せを挙げることができる。詳細な実施形態によれば、ジャケット102はフルオロポリマ
ーを含むことができる。フルオロポリマーの例として、フッ化エチレンプロピレン(FE
P)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVD
F)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、及びビニリデンフルオライド(THV)からなるターポリマー、ポリクロロト
リフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETF
E)、エチレンクロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、またはこれらの材
料の任意の組み合わせを挙げることができる。PTFEは、可動部品間の界面の摩擦を小
さく保ちながら高い密閉性を示すので、本明細書において説明される詳細な実施形態に従
って使用される。
【0018】
特定の実施形態では、ジャケット102は、30重量%以上のPTFE、35重量%以
上のPTFE、40重量%以上のPTFE、45重量%以上のPTFE、または50重量
%以上のPTFEを含む混合物を含むことができる。他の実施形態では、混合物は、90
重量%以下のPTFE、75重量%以下のPTFE、70重量%以下のPTFE、65重
量%以下のPTFE、60重量%以下のPTFE、または55重量%以下のPTFEとす
ることができる。詳細な実施形態では、ジャケット102は、ジャケットの30重量%及
び90重量%を含む30重量%〜90重量%の範囲に収まるPTFEを含む混合物を含む
ことができる。特定の実施形態では、混合物は、ジャケットの40重量%及び60重量%
を含む40重量%〜60重量%の範囲に収まるPTFEを含むことができる。他の実施形
態では、混合物は、ジャケットの60重量%及び90重量%を含む60重量%〜90重量
%の範囲に収まるPTFEを含むことができる。
【0019】
1つの実施形態では、混合物は更にフィラー材料を含むことができる。フィラー材料は
、ホウ素含有材料、窒素含有材料、チタン含有材料、珪素含有材料、炭素繊維、ガラス繊
維、またはこれらの材料の組み合わせを含むことができる。更に詳細な実施形態では、フ
ィラー材料は、ホウ化チタン、窒化ホウ素、シリコーン粉末、またはこれらの材料の任意
の組み合わせを含むことができる。
【0020】
1つの実施形態では、混合物は、10重量%以上のフィラー材料、15重量%以上のフ
ィラー材料、20重量%以上のフィラー材料、25重量%以上のフィラー材料、30重量
%以上のフィラー材料、35重量%以上のフィラー材料、または40重量%以上のフィラ
ー材料を含むことができる。1つの実施形態では、混合物は、70重量%以下のフィラー
材料、65重量%以下のフィラー材料、60重量%以下のフィラー材料、55重量%以下
のフィラー材料、50重量%以下のフィラー材料、または45重量%以下のフィラー材料
を含むことができる。詳細な実施形態では、フィラー材料は、混合物全体に均一に分散さ
せることができる。均一に分散させることにより、ジャケット102内の摩耗量を容易に
均一にすることができるので、局所的なクラック、または局所的な摩耗のような局所的な
摩耗が発生するのを防止することができる。別の詳細な実施形態では、フィラー材料は、
混合物全体に不均一に分散させるようにしてもよい。このように不均一に分散させる場合
、フィラー材料の重量%は、ジャケット102内の第1位置における重量%と、ジャケッ
ト102内の第2位置における重量%とが異なるように設定することができる。例えば、
フィラー材料は、フィンガ106及び108を接続して合体させるジャケット102のヒ
ール部よりも高密度に、フィンガ106及び108の少なくとも一方のフィンガ内に、例
えばフィンガ106及び108の両方のフィンガ内に堆積させることができる。別の構成
として、ヒール部は、フィンガ106及び108の一方のフィンガ、または両方のフィン
ガよりも高密度のフィラー材料を含むことができる。
【0021】
特定の例では、混合物は、混合物の45重量%及び55重量%を含む45重量%〜55
重量%の範囲に収まるPTFE、混合物の30重量%及び50重量%を含む30重量%〜
50重量%の範囲に収まる炭素繊維、及び混合物の5重量%及び15重量%を含む5重量
%〜15重量%の範囲に収まるホウ化チタンを含むことができる。更に特定の例では、混
合物は、約50重量%のPTFE、約40重量%の炭素繊維、及び約10重量%のホウ化
チタンを含むことができる。
【0022】
別の特定の例では、混合物は、混合物の45重量%及び55重量%を含む45重量%〜
55重量%の範囲に収まるPTFE、混合物の30重量%及び50重量%を含む30重量
%〜50重量%の範囲に収まるガラス繊維、及び混合物の5重量%及び15重量%を含む
5重量%〜15重量%の範囲に収まるホウ化チタンを含むことができる。更に特定の例で
は、ジャケット102は、約50重量%のPTFE、約40重量%のガラス繊維、及び約
10重量%のホウ化チタンを含むことができる。
【0023】
更に別の特定の例では、混合物は、約75重量%のPTFE、及び約25重量%の窒化
ホウ素を含むことができる。
【0024】
更に別の特定の例では、混合物は、約85重量%のPTFE、及び約15重量%のシリ
コーン粉末を含むことができる。
【0025】
詳細な実施形態では、混合物は、上記フィラー材料のうちの任意の1種類以上のフィラ
ー材料をPTFEのようなポリマー材料と組み合わせることにより形成することができる
。混合は、混合物が均一に分散されて、フィラー材料の密度が比較的均一になるまで行な
われる。次に、混合物は、円環体に成形される。詳細な実施形態では、成形は、射出成形
、モールド成形、キャスティング成形、ローリング成形、スタンピング成形、カッティン
グ成形、またはこれらの成形の任意の組み合わせにより行なわれる。特定の実施形態では
、成形後の円環体を1時間以上のような所定の時間を掛けて硬化させることができる。こ
のような時点では、成形後の円環体は凹部110を含むことができる。別の構成として、
成形後の円環体を機械加工して凹部110を形成するようにしてもよい。更に詳細には、
凹部110が適切に形成されるまで、材料を成形後の円環体から除去することができる。
【0026】
1つの実施形態では、作動用部材104は、成形後の円環体を形成した後に、凹部11
0内に配置することができる。別の実施形態では、作動用部材104を成形後の円環体に
対して、混合物が軟性状態、柔軟状態、成形し易い状態、またはその他には、完全には硬
化されていない状態になっている間に配置するようにしてもよい。これは、作動用部材1
04が、ジャケット102内に部分的に、または完全に包み込まれるような適用形態に適
している。
【0027】
特定の実施形態によれば、シール100は、それぞれシャフト及びボアのような内側部
品114と外側部品116との間に使用することができる。更に詳細には、シール100
は、外側部品116のボア内の領域、及び内側部品114の外側表面により形成される円
環体の内部に配置することができる。特定の実施形態では、内側部品114は、外側部品
116に対して長手方向に並進移動する、例えば往復運動することができる。他の実施形
態では、内側部品114は、外側部品116に対して回転することができる。シール10
0は、1種類以上の流体成分がシールの第1側面からシールの反対側の第2側面に流れ込
む、または流れ出すのを防止するか、または低減させることができる。
【0028】
特定の例では、内側部品114及び外側部品116は、耐高温材料で構成されるアセン
ブリの一部とすることができる。すなわち、アセンブリは、高温で動作する、例えば27
5℃以上、300℃以上、325℃以上の温度で動作する、または350℃以上の温度で
も動作することができる。非限定的な実施形態として、アセンブリは、ジェットエンジン
のようなエンジンを含むことができ、シャフトが1つ以上の圧縮機またはタービンに対し
て回転する。シール100は、シャフトと圧縮機及びタービンの少なくとも一方との間に
配置されて、空気漏れ、燃料漏れのような不所望な流体漏れ、またはシールの両側面の圧
力差により生じる圧力漏れを防止するか、または低減することができる。
【0029】
シール100は、高温で長時間使用することができるように適合させることができる。
1つの実施形態では、シールは、350℃で測定される場合に、60,000分間以上、
65,000分間以上、70,000分間以上、75,000分間以上、80,000分
間以上、85,000分間以上、90,000分間以上、95,000分間以上、100
,000分間以上、または120,000分間以上の有効寿命を有することができる。本
明細書において使用されるように、「effective lifespan(有効寿命
)」とは、シールまたはシールを含むアセンブリが、所望の最低限の密閉動作安定性(す
なわち、どのくらい長く、シールまたはアセンブリが、所定の漏れ量で動作するか、また
は所定の漏れ量を下回る漏れ量で動作するか)を示す期間を表わしている。有効寿命は、
静的試験により測定される。静的試験では、シールが円環体内に取り付けられる場合のシ
ール漏れ量を測定する。シールは、101mmの初期内径、及び108mmの初期外径を
有することができる。円環体は、シールを嵌め込むとシールが溝内に取り付けられるよう
な溝を有することができる。15PSIの圧力をシールの一方の側面に、シールの他方の
側面が室温(すなわち、22℃)及び大気圧になっている状態で加える。アセンブリは、
この状態に、所定の温度で或る時間長にわたって保持され、この時間長の間、センサが流
体漏れを監視する。別の実施形態では、シールは、365℃で測定される場合に、60,
000分間以上、65,000分間以上、70,000分間以上、75,000分間以上
、80,000分間以上、85,000分間以上、90,000分間以上、95,000
分間以上、100,000分間以上、または120,000分間以上の有効寿命を有する
ことができる。このような時間が経過した後、シール100は、所定の漏れ量内に収まる
密閉動作安定性を有することができる。
【0030】
詳細な実施形態では、シールは、静的試験を用いて350℃で測定される場合に、10
0立方センチメートル/分(cc/min)未満の漏れ量を有することができる。更に詳
細な実施形態では、シールは、90cc/min未満、80cc/min未満、70cc
/min未満、60cc/min未満、50cc/min未満、40cc/min未満、
30cc/min未満、または20cc/min未満の漏れ量を有することができる。別
の実施形態では、シールは、静的試験を用いて365℃で測定される場合に、100cc
/min未満の漏れ量を有することができる。更に詳細な実施形態では、シールは、90
cc/min未満、80cc/min未満、70cc/min未満、60cc/min未
満、50cc/min未満、40cc/min未満、30cc/min未満、または20
cc/min未満の漏れ量を有することができる。
【0031】
長時間使用した後、ジャケット102には、凹凸または圧痕が、凹部110に沿って、
作動用部材104が凹部に接触して凹部を押圧付勢する箇所に発生する可能性がある。ジ
ャケット102の表面の法線方向に凹凸の最大深さで測定される凹凸深さは大部分が、ジ
ャケット102及び作動用部材104の材料特性に基づいて決定される。1つの実施形態
では、350℃で60,000分間動作した後に測定される凹凸深さは、0.5mm未満
、0.45mm未満、0.4mm未満、0.35mm未満、0.3mm未満、0.25m
m未満、0.2mm未満、0.15mm未満、0.1mm未満、0.05mm未満、また
は0.01mm未満である。凹凸深さは、異なる材料の使用により小さくなるので、シー
ル100の有効寿命が長くなると考えられる。したがって、詳細な実施形態では、凹凸深
さは0.25mm未満である。
【0032】
シールの重量は、高温に長時間曝された後に変化する可能性がある。これは、例えばジ
ャケットが荷重及び熱を受ける状態で熱的に不安定になって材料が劣化することにより生
じる。この点に関して、シール100は、熱に曝される前に測定される場合の初期比重G
I、及び365℃の熱に60,000分間にわたって曝された後に測定される場合の経年
変化後の比重G
Aを有することができる。1つの実施形態では、G
IはG
Aよりも大きく
なり得る。例えば、比G
I/G
Aは、1.4未満、1.35未満、1.3未満、1.25
未満、1.2未満、1.15未満、1.1未満、または1.05未満とすることができる
。別の実施形態では、G
IはG
Aに略等しくなり得る。すなわち、シール100の重量は
、365℃の熱に60,000分間にわたって曝された後に比較的不変のままに保たれる
ので、G
I/G
Aは約1とすることができる。詳細な実施形態では、比G
I/G
Aは、0
.95及び1.25を含む0.95〜1.25の範囲、0.96及び1.2を含む0.9
6〜1.2の範囲、または0.99及び1.16を含む0.99〜1.16の範囲とする
ことができる。
【0033】
1つの実施形態では、ジャケット材料は、高温に曝される前に測定される場合の初期破
断伸びEAB
I、及び高温に曝された後に測定される場合の有効破断伸びEAB
Eを有す
ることができ、EAB
Iは、150%EAB
E以下、145%EAB
E以下、140%E
AB
E以下、135%EAB
E以下、130%EAB
E以下、125%EAB
E以下、1
20%EAB
E以下、115%EAB
E以下、110%EAB
E以下、または105%E
AB
E以下である。1つの実施形態では、比EAB
I/EAB
Eは約1.0とすることが
できる。すなわち、ジャケット102の破断伸びは、高温に曝される前に測定される結果
、及び高温に曝された後に測定される結果と比較的同程度の結果として得られる。これに
より、高温における長い使用期間に概ね関連付けられる摩耗量及び疲労量を低減すること
ができる。更に別の実施形態では、EAB
I/EAB
Eは1.0未満とすることができ、
例えば0.995未満、0.99未満、または0.985未満とすることができる。
【0034】
別の実施形態では、ジャケット材料は、所定の伸びを、引っ張り強度が極大値を示す(
UTS)ときに有することができ、引っ張り強度の極大値は、高温に曝された後も比較的
不変である。例えば、ジャケット102は、高温に曝される前に測定される場合のUTS
I、及び高温に曝された後に測定される場合のUTS
Eを有することができ、比UTS
E
:UTS
Iは、1:5以上、1:4以上、1:3以上、1:2以上、1:1以上、2:1
以上、3:1以上、4:1以上であり、または5:1以上とすることもできる。1つの実
施形態では、UTS
E/UTS
Iは、5未満、4未満、3未満、2未満、1未満、0.9
未満、0.8未満、0.7未満、または0.6未満とすることができる。別の実施形態で
は、UTS
Eは、101%UTS
I以上、105%UTS
I以上、110%UTS
I以上
、115%UTS
I以上、120%UTS
I以上、または125%UTS
I以上とするこ
とができる。
【0035】
多くの異なる態様及び実施形態が想到可能である。これらの態様及び実施形態のうちの
幾つかが、以下に記載される。本明細書を読み取った後、当業者であれば、これらの態様
及び実施形態が例示に過ぎず、本発明の範囲を限定しないことを理解できるであろう。実
施形態は、以下に列挙される複数の実施形態のうちの任意の1つ以上の実施形態に従って
記述することができる。
【0036】
実施形態1
シールであって:
中心軸線を規定する円環体と、前記中心軸線を中心として同心円状に前記円環体の内部
へ延びる凹部と、を含むジャケットであって、前記ジャケットが、30重量%以上のPT
FE、及び10重量%以上のフィラー材料を含み、前記フィラー材料が、ホウ素含有材料
、窒素含有材料、チタン含有材料、珪素含有材料、炭素繊維、ガラス繊維、またはこれら
の材料の組み合わせを含む、前記ジャケットと、
前記凹部内に配置される作動用部材と、を備えるシール。
【0037】
実施形態2
シールであって:
中心軸線を規定する円環体と、前記中心軸線を中心として同心円状に前記円環体の内部
へ延びる凹部と、を含むジャケットと、
前記凹部内に配置される作動用部材と、を備え、
前記シールは、300℃または350℃、もしくは365℃で測定される場合に、60
,000分間以上の有効寿命を有するシール。
【0038】
実施形態3
シールであって:
中心軸線を有する円環体と、前記中心軸線を中心として同心円状に前記円環体の内部へ
延びる凹部を規定する外側表面と、を含むジャケットと、
前記凹部内に配置される作動用部材と、を備え、
前記シールは、静的試験を用いて350℃で測定される場合に、100cc/min未
満の漏れ量を有し、前記ジャケットは、前記作動用部材に接触する前記表面の所定の箇所
で測定される場合に、0.25mm未満の凹凸深さを有するシール。
【0039】
実施形態4
アセンブリであって:
内側部品と、
前記内側部品が配置されるボアを有する外側部品と、
前記内側部品と外側部品との間に配置されるシールと、を備え、前記シールは:
中心軸線を有する円環体と、前記中心軸線を中心として同心円状に前記円環体の内部
へ延びる凹部を規定する外側表面と、を含むジャケットであって、前記ジャケットが、3
0重量%以上のPTFE、及び10重量%以上のフィラー材料を含み、前記フィラー材料
が、ホウ素含有材料、窒素含有材料、チタン含有材料、珪素含有材料、炭素繊維、ガラス
繊維、またはこれらの材料の組み合わせを含む、前記ジャケットと、
前記凹部内に配置される作動用部材と、を備えるアセンブリ。
【0040】
実施形態5
前記作動用部材は、外向き力を、少なくとも1つの外向き方向に加えるように適合させ
たボディを備え、前記作動用部材はバネを備え、前記作動用部材は螺旋バネを備える実施
形態1から4のいずれか一つに記載のシールまたはアセンブリ。
【0041】
実施形態6
前記作動用部材は、D字形、U字形、またはC字形から選択される断面形状を有し、前
記作動用部材はカンチレバー形状を有し、前記作動用部材は包み込み構造を有し、前記作
動用部材は、弓形断面を有するワイヤを含み、前記作動用部材はリボンを含み、前記作動
用部材は前記凹部内で浮遊状態にあり、前記作動用部材は前記ジャケットに連結され、前
記作動用部材は、前記ジャケット内に部分的に埋め込まれる実施形態1から5のいずれか
一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0042】
実施形態7
前記作動用部材はO字形断面形状を有する実施形態1から6のいずれか一つに記載のシ
ールまたはシールアセンブリ。
【0043】
実施形態8
前記作動用部材は、ポリマー、金属、合金、またはこれらの材料の組み合わせを含み、
前記作動用部材はスチールを含み、前記作動用部材は301 Stainless St
eel(301ステンレススチール)を含む実施形態1から7のいずれか一つに記載のシ
ールまたはシールアセンブリ。
【0044】
実施形態9
前記ジャケットは、断面で眺めた場合に、内側フィンガ及び外側フィンガを含み、前記
内側フィンガ及び外側フィンガは線対称であり、前記内側フィンガ及び外側フィンガのう
ちの少なくとも一方のフィンガは、前記凹部に向かって延びる遠位フランジを含み、前記
作動用部材は、全体が前記凹部内に配置される実施形態1から8のいずれか一つに記載の
シールまたはシールアセンブリ。
【0045】
実施形態10
前記ジャケットは、0.01以上、0.1以上、または0.2以上の平均表面粗度Ra
を有し、Raは1以下、0.5以下、または0.4以下であり、Raは、0.1及び0.
7を含む0.1〜0.7の範囲であるか、または0.2及び0.4を含む0.2〜0.4
の範囲である実施形態1から9のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0046】
実施形態11
前記ジャケットは、ショアD硬度で測定される場合に、45以上、50以上、55以上
、60以上、65以上、70以上、または75以上の硬度を有し、ショアDで測定される
前記硬度は、100以下、90以下、または80以下である実施形態1から10のいずれ
か一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0047】
実施形態12
前記ジャケットは、30重量%以上のPTFE、35重量%以上のPTFE、40重量
%以上のPTFE、45重量%以上のPTFE、または50重量%以上のPTFEを含み
、前記ジャケットは、90重量%以下のPTFE、75重量%以下のPTFE、70重量
%以下のPTFE、65重量%以下のPTFE、60重量%以下のPTFE、または55
重量%以下のPTFEを含む実施形態1から11のいずれか一つに記載のシールまたはシ
ールアセンブリ。
【0048】
実施形態13
前記ジャケットは、10重量%以上のフィラー材料、15重量%以上のフィラー材料、
20重量%以上のフィラー材料、25重量%以上のフィラー材料、30重量%以上のフィ
ラー材料、35重量%以上のフィラー材料、または40重量%以上のフィラー材料を含み
、前記ジャケットは、70重量%以下のフィラー材料、65重量%以下のフィラー材料、
60重量%以下のフィラー材料、55重量%以下のフィラー材料、50重量%以下のフィ
ラー材料、または45重量%以下のフィラー材料を含み、前記フィラー材料は、前記ジャ
ケット全体に均一に分散され、前記フィラー材料は、前記ジャケット全体に均一に分散さ
れてはいない実施形態1から12のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ
。
【0049】
実施形態14
前記ジャケットはフィラー材料を含み、前記フィラー材料は、ホウ素含有材料、窒素含
有材料、チタン含有材料、珪素含有材料、炭素繊維、ガラス繊維、またはこれらの材料の
組み合わせを含む実施形態1から13のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセン
ブリ。
【0050】
実施形態15
前記ジャケットは、前記ジャケットの45〜55重量%の範囲に収まるPTFEを含み
、前記ジャケットは、前記ジャケットの30〜50重量%の範囲に収まる炭素繊維フィラ
ーを含み、前記ジャケットは、前記ジャケットの5〜15重量%の範囲に収まるホウ化チ
タンフィラーを含む実施形態1から14のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセ
ンブリ。
【0051】
実施形態16
前記ジャケットは、約50重量%のPTFE、約40重量%の炭素繊維、及び約10重
量%のホウ化チタンを含む実施形態1から15のいずれか一つに記載のシールまたはシー
ルアセンブリ。
【0052】
実施形態17
前記ジャケットは、前記ジャケットの45〜55重量%の範囲に収まるPTFEを含み
、前記ジャケットは、前記ジャケットの30〜50重量%の範囲に収まるガラス繊維フィ
ラーを含み、前記ジャケットは、前記ジャケットの5〜15重量%の範囲に収まるホウ化
チタンフィラーを含む実施形態1から16のいずれか一つに記載のシールまたはシールア
センブリ。
【0053】
実施形態18
前記ジャケットは、約50重量%のPTFE、約40重量%のガラス繊維、及び約10
重量%のホウ化チタンを含む実施形態1から17のいずれか一つに記載のシールまたはシ
ールアセンブリ。
【0054】
実施形態19
前記ジャケットは、約75重量%のPTFE、及び約25重量%の窒化ホウ素を含む実
施形態1から18のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0055】
実施形態20
前記ジャケットは、約85重量%のPTFE、及び約15重量%の珪素粉末を含む実施
形態1から19のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0056】
実施形態21
前記シールは、300℃、または350℃、もしくは365℃で測定される場合に、6
0,000分間以上、65,000分間以上、70,000分間以上、75,000分間
以上、80,000分間以上、85,000分間以上、90,000分間以上、95,0
00分間以上、100,000分間以上、または120,000分間以上の有効寿命を有
する実施形態1から20のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0057】
実施形態22
前記シールは、静的試験を用いて350℃で測定される場合に、100cc/min未
満の漏れ量を有し、前記漏れ量は、90cc/min未満、80cc/min未満、70
cc/min未満、60cc/min未満、50cc/min未満、40cc/min未
満、30cc/min未満、または20cc/min未満である実施形態1から21のい
ずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0058】
実施形態23
前記ジャケットは、60,000分間動作した後に前記作動用部材に接触する表面の所
定の箇所で測定される場合に、0.5mm未満、0.45mm未満、0.4mm未満、0
.35mm未満、0.3mm未満、0.25mm未満、0.2mm未満、0.15mm未
満、0.1mm未満、0.05mm未満、または0.01mm未満の凹凸深さを有する実
施形態1から22のいずれか一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0059】
実施形態24
前記ジャケットは、熱に曝される前に測定される場合の初期比重G
I、及び365℃の
熱に60,000分間にわたって曝された後に測定される場合の経年変化後の比重G
Aを
有し、G
I/G
Aは、1.4未満、1.35未満、1.3未満、1.25未満、1.2未
満、1.15未満、1.1未満、1.05未満、または1.0未満であり、G
I/G
Aは
、0.5以上、0.75以上、または0.95以上である実施形態1から23のいずれか
一つに記載のシールまたはシールアセンブリ。
【0060】
上に説明した特徴の全ての特徴が必要である訳ではなく、特定の特徴の一部が必要であ
る訳ではなく、1つ以上の特徴が、説明されるこれらの特徴の他に提供されることに留意
されたい。更には、特徴が記述される順序は、必ずしもこれらの特徴が現われる順序では
ない。
【0061】
分かり易くするために、個別の実施形態ごとに本明細書において説明される特定の特徴
は、組み合わせることにより単一の実施形態として提供することもできる。これとは異な
り、簡潔性を期して、単一の実施形態として説明される様々な特徴は、別々に提供するこ
ともできる、または任意に細かく組み合わせて提供することもできる。
【0062】
便益、他の利点、及び問題解決策を特定の実施形態に関連して上に説明してきた。しか
しながら、便益、利点、問題解決策、及び任意の便益、利点、または解決策をもたらす、
もしくは一層顕著にする任意の特徴(群)は、任意の請求項もしくは請求項の全ての必須
の特徴、必要な特徴、または本質的な特徴であると解釈されてはならない。
【0063】
本明細書において記載される実施形態の明細及び図面は、様々な実施形態の構造の概要
を理解するために提示される。明細及び図面は、本明細書において記載される構造または
方法を使用する装置及びシステムの構成要素及び特徴の全てに関する網羅的かつ包括的な
記載として役立つために提示されるのではない。個別の実施形態を組み合わせて単一の実
施形態として提供することもでき、それとは異なり、簡潔性を期して、単一の実施形態と
して記載される様々な特徴は、別々に提供することもできる、または任意に細かく組み合
わせて提供することもできる。また、値が範囲に含まれると記載される当該範囲は、記載
される範囲の両端値を含む当該範囲に収まる各値及び全ての値を含む。多くの他の実施形
態が存在し得ることは、当業者には、本明細書を読み取った後にのみ明らかになる。他の
実施形態は、本開示に基づいて使用することができ、かつ想到することができるので、構
造的置き換え、論理的置き換え、または任意の変更は、本開示の範囲から逸脱しない限り
行なうことができる。したがって、本開示は、限定としてではなく、例示として考えられ
るべきである。