【実施例1】
【0015】
(センサの構造)
図1は、本願発明のフレキシブル加速度センサの一例を示す断面図である。また、
図2は
図1で示したフレキシブル加速度センサの電極2−1側からみた図(上面図)である。
図1に示すようにフレキシブル加速度センサ10は、シート状に成形したイオン液体−ポリウレタン(IL−PU)ゲル1の両面に、伸縮性を備えた電極(伸縮性電極)(2−1、2−2)を備える。伸縮性電極2−1、2−2は薄膜であってもよい。
ここで、イオン液体−ポリウレタン(IL−PU)ゲル1は、イオン液体の1−メチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([EMI][TFSI])と高分子材料(PO)のポリウレタン(PU)との混合物(イオン液体ー高分子材料ゲル)である。
【0016】
伸縮性電極(2−1、2−2)は、それぞれが独立してIL−PUゲル1の一方ならびに他方の表面をそれぞれ覆うよう積層される。
図1においては2−1側を正極、2−2側を負極とする。ここで、伸縮性電極(2−1、2−2)は、たとえば、ポリグリセリン(PG)を混合したPEDOT:PSS(Poly(3,4−ethylenedioxythiophene):Poly(4−styrenesulfonic acid))膜(以下PEDOT:PSS−PG膜と称する)である。
【0017】
本実施例においてイオン液体(IL)は、1−メチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([EMI][TFSI])としたが、これに代えて、イミダゾリウム塩、ピペリジニウム塩、ピリジニウム化合物、ピロリジニウム塩等を用いることができる。好ましくは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート([EMI][BF4]:1−Ethyl−3−methylimidazolium Tetrafluoroborate)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート([BMI][BF4]:1−Butyl−3−methylimidazolium Tetrafluoroborate)、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート([HMI][BF4]:1−Hexyl−3−methylimidazolium Tetrafluoroborate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム2−(2−メトキシエトキシ)−エチルスルファート([EMI][MEES]:1−Ethyl−3−methylimidazolium 2−(2−methoxyethoxy)ethyl sulfate)、 1−ブチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスフォニル)イミド([BMP][TFSI]:1−Butyl−1−methylpyrrolidinium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)などが挙げられる。
【0018】
また、ポリウレタン(PU)に代えて、イオン液体を含有できる他の高分子材料を用いることができる。このような高分子材料としては、例えばシリコンを含むエラストマー等であってもよい。シリコンを含むエラストマーとしては、DVPDMS(α,ω−divinyl−polydimethylsiloxane)とPMHS(poly methyl hydrogen siloxane)とを架橋反応させることにより生成されるポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane)を用いることができる。
【0019】
伸縮性電極2−1、2−2は、PEDOT:PSSにポリグリセリン(PG)を含有させたPEDOT:PSS−PG膜としたが、これに代えて単にPEDOT:PSS膜やアルミニウム薄膜を用いることもできる。
【0020】
また、本願発明のフレキシブル加速度センサ10は、
図1のフレキシブル加速度センサ11に示すように、各伸縮性電極2−1、2−2の表面の一部(又な全部)に、各伸縮性電極2−1、2−2と外部の測定系(不図示)とを接続するためのリード線4−1,4−2の接続用端子3−1,3−2を備えるようにしてもよい。
【0021】
(実験)
1.センサの製造
図3は、
図1に示すフレキシブルセンサを構成するIL−PUゲル1の作成フローを示している。IL−PUゲルは、次のように作成される。
【0022】
1−1.IL−PUゲル作製
まず、ポリカーボネート系ポリウレタン(PU)を10wt%で溶媒に溶かし、イオン液体を添加する(ステップ1:S1)。ここで、ポリカーボネート系ポリウレタン(PU)はT−9280、溶媒はN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、イオン液体(IL)は1−メチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([EMI][TFSI])を用いる。
【0023】
次に、ステップ1で作成されたDMAC溶媒に溶かされたPUにILを添加した溶液をガラス基板上にキャスト(成形)する(ステップ2:S2)。
【0024】
その後、キャストされた溶液を50℃で12時間乾燥させる(ステップ3:S3)。この結果
図3のS3に示すようなシート状に成形したIL−PUゲル1が作成される。
【0025】
1−2.伸縮電極の形成
このようにして作成されたIL−PUゲル1の両面に伸縮性を備えた電極膜としてポリグリセリンを混合したPEDOT:PSS(PEDOT:PSS−PG)膜を形成する。具体的には、ホットプレート上にIL−PUをセットし、PEDOT:PSS−PG溶液をエアブラシを用いて塗布し、ホットプレート上で所定の時間熱処理を行うことで伸縮性電極2−1,2−2を形成する。PEDOT:PSS−PG溶液の塗布はIL−PUの両面に対して行う。
【0026】
実験(試作)では、PEDOT:PSS−PG溶液は、PEDOT:PSS水分散液(pH=7,中和剤:アンモニア)と重合度4のポリグリセリン(PG)をPEDOT:PSS:PG=4:6の割合で混合し、固形成分が1wt%になるように調製したPEDOT:PSS−PG溶液を用いた。PEDOT:PSS−PG溶液の塗布にあたってはエアブラシをスタンドに固定し、ホットプレートの温度は160℃とした。また、ホットプレートでの熱処理時間は1時間とした。また、IL−PUゲルの膜厚(
図1のT
IL-PU)は、100umとした。
【0027】
エアブラシによるPEDOT:PSS−PG溶液の塗布時間とPEDOT:PSS−PGによる伸縮性電極の膜厚との関係を
図4に示す。ここで伸縮性電極の膜厚の測定のため、PEDOT:PSS−PG溶液を塗布するIL−PUゲルサンプルの上下にスライドガラスを設置し、スライドガラスも含めてPEDOT:PSS−PG溶液を塗布する。PEDOT:PSS−PG溶液が塗布されたスライドガラス上の伸縮性電極の膜厚をIL−PUゲルサンプルの膜厚として測定した。測定は、触針式段差計(D−100,KLA Tencor)により行った。
【0028】
図4に示すように、伸縮性電極の膜厚(Thickness)(um)はエアブラシによる塗布時間(Spray coating time)(min)によりリニアに変化することがわかった。
【0029】
2.サンプル特性の測定
2−1.延伸−抵抗測定
上述の製造方法を用いて、積層する伸縮性電極の膜厚(Tpedot:pss-pg)を0.2um〜11umと変えた複数のIL−PUゲルサンプルを作成し、サンプルを延伸させて歪(Strain)を与えその抵抗値(Ω)の測定を行った。
図5は伸縮性電極の膜厚ごとのサンプルの歪(%)と抵抗率(Ω)との関係を示した図(結果)であり、
図6はIL−PUゲルサンプルが断線したときの歪(%)と伸縮性電極の膜厚との関係を示した図(結果)である。
図5、
図6では、各サンプルのIL−PUゲルの膜厚はいずれも100umとして伸縮性電極の膜厚を変えた場合の結果である。なお、ここではこの歪は延伸率(%)として示している。また、延伸率(%)は延伸させたサンプルの長さを元の伸縮性電極の長さ(100%)に対する伸びの比率(%)として表している。つまり100%の延伸で元の長さの2倍の長さに相当する。
【0030】
この測定(延伸−抵抗測定)に際しては、引張試験機(EZ−TEST,島津製作所)によって歪を加えていき、ポテンショスタット(HA−30,北斗電工)により電流値を測定した。定電圧1Vを印加した際の電流値をデータ収集ユニット(NR−500,KEYENCE)で読み取り、抵抗値を算出した。引張試験機は試料(サンプル幅2mm、チャック間距離10mm、歪速度10mm/minで設定し、時間とともに歪を加えて測定を行った。また測定は、各IL−PUゲルサンプルが延伸により断線して電流が流れなくなるまで行った。
【0031】
図5に示すように(たとえば歪が0%における抵抗(Ω)と伸縮性電極の膜厚を比較すると)延伸前の抵抗(Ω)は伸縮性電極の膜厚の増加とともに小さくなることがわかる。また、膜厚に関係なく延伸により伸縮性電極の抵抗は増加し、ある歪以上で電流が流れなくなった。この電流がながれなくなった時を断線と定義し、この時の歪(%)を断線歪と定義する。膜厚が薄いと(1umよりも薄い場合)、PEDOT:PSS−PGの塗布量が十分でなく、均一かつ連続な導電パスが形成できず、延伸するとすぐに断線する。その結果、断線歪は小さくなったと考えられる。膜厚を厚くするにつれ導電パスは十分に形成されるが、厚すぎると(1umよりも厚い場合)、PEDOT:PSS−PGフィルム固有の切断伸度に近づくため、延伸時完全に断線する。本実験においては1μmの膜厚において断線歪は最大となった。1umの膜厚では延伸すると、伸縮性電極にクラックが観察されても歪が170%未満では断線に至らなかった。これはクラックが生じてもすべての導電パスが切れているわけではなく一部繋がった状態を保持しており、このため断線歪が大きくなったと考えられる。実際、断線歪は最大170%に達した。
【0032】
2−2.センサ応答の測定
図7は試作した本発明のフレキシブル加速度センサのサンプルのセンサ応答特性を測定する測定装置を示す図である。ここで
図7の(A)はサンプルおよびサンプルホルダを示す図であり、
図7の(B)は実際の測定装置である。試作したフレキシブル加速度センサ10の各サンプルは、
図1に示したようにシート状に成形したイオン液体−ポリウレタン(IL−PU)ゲル1の両面に、伸縮性を備えた電極(伸縮性電極)(2−1、2−2)から構成される。
【0033】
ここで、サンプル及びサンプルホルダは
図7の(B)の30(サンプルおよびサンプルホルダ)に示すようにセッティングされ、30の詳細なセッティングは
図7の(A)に示すようになされる。まず、
図7の(A)(B)に示すようにサンプルのフレキシブル加速度センサ10をPETフィルム35にのせ、サンプルの各々の電極がそれぞれ接続するようにサンプルの一端を金電極31で挟むように測定装置にセッティングする。
【0034】
測定は、引張/圧縮試験機37(EZ−TEST,島津製作所)を用いて他端を押し下げることによりサンプルのセンサを屈曲させ歪を与え、屈曲による歪で発生した電荷をチャージアンプ(NR−CA04)(不図示)により増幅しデータ収集ユニット(NR−500,KEYENCE)(不図示)を用いてリアルタイムに収集して行った。また、収集した測定データをパソコン上のソフトウェアであるWAVEROGGERで解析した。以上によりセンサ特性を評価した。また、引張/圧縮試験機37を用いてサンプルの他端を押し下げる時にかかる加速度をそれぞれ変えて計測した。この時の加速度は引張/圧縮試験機37のヘッドに取り付けた圧電型加速度センサ(共和電業、AS−1GB)により計測した。また、引張/圧縮試験機37を用いてサンプルの他端を押し下げる距離d(
図7の(A)に示す押し下げ量)(mm)を変位(Displacement)とする。
【0035】
図8に測定結果の一例を示す。
図8は、サンプルのフレキシブル加速度センサ10を(A)屈曲時/(B)復元(屈曲した状態から元に戻す)時のセンサの発生電荷の時間応答を表している。なお、
図8はサンプルのIL−PUゲル層1の厚さ(T
IL−PU)は100um、伸縮性電極厚(Tpedot:pss-pg)は1umである。
図8の(A)より明らかなようにサンプルのセンサを屈曲させると(t1〜t3)、急激に電荷を発生することがわかる。また、屈曲を止めると逆電荷を発生する(t3〜t5)ことから、典型的な加速度センサとして機能している。実際、屈曲した状態から元に戻す(復元時)と屈曲時と逆の応答を示した。
【0036】
次に、サンプルに加える加速度を変えた実験を行った。
図9は、サンプルのフレキシブル加速度センサ10を(A)屈曲時/(B)復元(屈曲した状態から元に戻す)時にサンプルにかける加速度を(1)0.19、(2)0.39、(3)0.54、(4)0.67、(5)0.79、(6)0.85、(7)0.91および(8)0.93(いずれも単位はm/s
2)とそれぞれ変えた場合のセンサの発生電荷の時間応答を表している。サンプルにかける加速度は、引張/圧縮試験機37の昇降速度を変化させることで、変化させた。加速度の上昇とともに発生電荷も増加し、約0.9m/s
2で最大8nCの電荷を発生した。
【0037】
図10に加速度と発生電荷との関係(A)および変位(Displacement)(mm)と感度との関係(B)をそれぞれ示す。
図10の(A)に示すように本実験では、加速度と発生電荷(発生した電荷総量)はほぼ直線関係であり、傾きから算出したセンサ感度は
図10の(B)に示すように変位(
図7の(A)のd)によらず5.3nC/(m/s
2)であることがわかった。この値は、代表的な圧電型加速度センサの感度は高くても0.035nC/(m/s
2)であることから、このフレキシブルセンサは3桁以上高感度であることが明らかになった。なお、
図9、
図10も測定に用いたサンプルのIL−PUゲル層1の厚さ(T
IL−PU)は100um、伸縮性電極厚(Tpedot:pss-pg)は1umである。
【0038】
3.考察並びにセンサ動作説明
3−1.ピエゾイオン効果
イオン液体(IL)により電荷を発生するメカニズムはピエゾイオン効果と言われ、一般的な圧電現象とは異なり、イオンが移動することで大きな電荷を発生する。本実施例においては、イオン液体(IL)として、1−メチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([EMI][TFSI])を用いている。非特許文献1にて明らかにされているように、本実施例におけるイオン液体(IL)1−メチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド中のEMI+(カチオン)とTFSI−(アニオン)のイオン体積(Ion volume)は同程度だが、EMI+の方が高い輸率(Transference Number)を示すことがわかっている(表1)。本事例の場合、センサを屈曲させると両面で約1%の歪差を生じる。
【0039】
【表1】
【0040】
図11はセンサの屈曲時の発生電荷の時間応答の結果を模式的に示したものである。
図11においては
図1、
図7、
図12等における電極2−1側を正極と定義し、
図11中の下方向を正の向きとしている。また
図12の(A)〜(K)は動作の考察を説明する図である。
図11のt0の時点では
図12の(A)のようにカチオン21、アニオン22、ポリウレタン23は均一にIL−PUゲル層1に存在しており、電極2−1,2−2には電荷は発生していない。
図11のt1の時点(
図12の(B))よりセンサが屈曲をはじめ内部のバランスが崩れる。
図12の(B)の図のように上に凸の形でセンサが屈曲した場合、電極2−1(便宜上の正極)が伸びそこに向かってカチオンならびにアニオンが移動を開始する(
図12の(C)、t1〜t2)。表1に示すように本実施例においては、カチオンのEMI+のほうがアニオンのTFSI−よりも輸率が大きい。したがって輸率の高いカチオンが先に+極側に移動することで正の電荷を発生する。したがって正の電荷が最大値を取るt2の時点では
図12の(D)のカチオンが正電極2−1側に多く集まった状態となる。一方、アニオンも遅れて移動することから電荷は小さくなる(
図12の(E)、t2〜t3)。これに対し、t3において屈曲が止まると(ポリウレタンの)緩和がおこる(
図12の(F)および(G))。緩和に向け全体を均す方向にカチオンならびにアニオンが移動を開始する(
図12の(H)、t3〜t4)。ここでも、カチオンが先に移動することから結果として負の電荷を発生する。負の電荷が最大値をとるt4の時点で負電極2−2にカチオンが先に集中する(
図12の(I))。遅れてアニオンが負電極2−2に移動してくることによりt4〜t5にかけて電荷集積は小さくなり(
図12の(J))、最終的(t5)にバランスがとれ、カチオン21、アニオン22、ポリウレタン23が均一にIL−PUゲル層1に存在する状態となって電荷はなくなる(
図12の(K))。なお、センサが元の形状に戻る際も同様なメカニズムで電荷を発生すると考えられる。
【0041】
この考えに立てばセンサ感度はイオン液体の種類や濃度に依存することが予想される。したがって、以下の実験を重ねて行った。
【0042】
3−2.IL濃度とセンサ動作
IL濃度の異なるゲルを作製し、同様の測定を行った。
図13はIL濃度(1−メチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([EMI][TFSI])の濃度)を(1)0wt%、(2)10wt%、(3)30wt%、(4)50wt%および(5)70wt%と変えてセンサの応答特性を示したもの(IL濃度とセンサ応答特性を示す図)である。なお、
図13の上段は屈曲時、下段は復元時の応答特性である。
【0043】
図13より明らかなようにILを含まない(0wt%)ポリウレタンだけでは全く応答しないことがわかる。一方、IL濃度が10,30,50,70wt%と増加することにより、より大きな電荷を発生することがわかった。さらに、加速度を変化させた時の実験結果を示す(
図14の(A)(B))。
図14は加速度と電荷の関係(A)およびIL濃度と感度との関係(B)をそれぞれ示している。これら結果より、いずれのIL濃度でも発生電荷は加速度に比例して増加し、その傾きから求めたセンサ感度はIL濃度の増加とともに上昇することが明らかになった。なお、
図13、
図14も測定に用いたサンプルのIL−PUゲル層1の厚さ(T
IL−PU)は100um、伸縮性電極厚(Tpedot:pss-pg)は1umである。
【0044】
3−3.センサの耐久性
本実施例のセンサの耐久性を調べるためサイクル試験を行った。
図15はサイクル試験を1サイクル、5000サイクル、10000サイクルと変えた時のセンサの時間応答である。また
図16は発生する電荷量と屈曲サイクル数との関係を示している。これらより屈曲を10000回繰り返しても波形に変化は見られず、発生する電荷量は一定であることがわかった。このことから、フレキシブルセンサは優れた繰り返し特性を有することが明らかになった。なお、
図15、
図16も測定に用いたサンプルのIL−PUゲル層1の厚さ(T
IL−PU)は100um、伸縮性電極厚(Tpedot:pss-pg)は1umである。