(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6883233
(24)【登録日】2021年5月12日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】発泡器セット
(51)【国際特許分類】
A62C 5/02 20060101AFI20210531BHJP
【FI】
A62C5/02 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-145910(P2017-145910)
(22)【出願日】2017年7月27日
(65)【公開番号】特開2019-24761(P2019-24761A)
(43)【公開日】2019年2月21日
【審査請求日】2020年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000192338
【氏名又は名称】深田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118706
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 陽
(72)【発明者】
【氏名】野村 治己
(72)【発明者】
【氏名】高木 康宏
(72)【発明者】
【氏名】近藤 敏明
(72)【発明者】
【氏名】小川 耕司
【審査官】
村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第102974059(CN,A)
【文献】
特開2012−210326(JP,A)
【文献】
特開2017−047020(JP,A)
【文献】
米国特許第5382389(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 2/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に開口を有する流路筒と、該流路筒の一端側に設けられた噴射ノズルと、該流路筒の他端側の開口を塞ぐ発泡用網状体とを備えた第1の発泡器と、
該第1の発泡器の流路筒内に収容され、両端に開口を有する流路筒と、該流路筒の一端側に設けられた噴射ノズルと、該流路筒の他端側の開口を塞ぐ発泡用網状体とを備えた少なくとも1台の第2の発泡器と、を備え、
前記第1の発泡器の発泡用網状体は開閉可能にされており、該発泡用網状体が開状態において該第2の発泡器が出し入れ可能とされていることを特徴とする発泡器セット。
【請求項2】
前記第1の発泡器の発泡倍率は、前記第2の発泡器の発泡倍率よりも大きくされている請求項1に記載の発泡器セット。
【請求項3】
前記第1の発泡器の流路筒内に、第2の発泡器を着脱可能な接続治具が設置されている請求項1又は2に記載の発泡器セット。
【請求項4】
前記接続治具は前記第1の発泡器の噴射ノズルの配管に取り付けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発泡器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災現場の状況に応じた適切な発泡器を選択することができるとともに、コンパクトに収容することができる発泡器セットに関し、消防車等に搭載する発泡器として好適に用いることができる。
【背景技術】
【0002】
油火災をはじめとする危険物火災の消火においては、泡消火機器が用いられる。泡消火機器とは、泡消火薬剤を一定比率で希釈した泡水溶液を噴射して発泡させ、泡を放出するものであるが、さまざまな種類があり、放出する泡の発泡倍率によって区分されている。例えば、中発泡器では発泡倍率がおよそ20〜100倍であり、高発泡器ではおよそ200〜500倍(あるいはそれ以上)とされる。中発泡器は主に流出油火災や車両火災に対して用いられるのに対し、高発泡器は倉庫や地下室での危険物火災に対して窒息消火をおこなう用途で用いられる。消火に際しては、火災の状況に応じて適切な泡消火機器を選択しなければならない。泡の性状は、消火性能を左右し、適切な泡性状でなければ消火に時間を要するだけでなく消火が困難となる。
【0003】
中発泡器及び高発泡器は、何れも噴射ノズル、発泡用網状体、ホース接続金具及び発泡器本体を備えており、噴射ノズルより泡水溶液が噴射されると、周辺空気を取り込みながら発泡用網状体へ衝突し、発泡して発泡器本体より泡となって放出される構造とされている。中発泡器及び高発泡器の設計においては、噴射される泡の性状(発泡倍率や還元時間)と射程、並びに噴射時の泡の纏まり等の特性が重要となる。これらの特性は、噴射ノズルと発泡用網状体の位置関係、発泡用網状体の形状、発泡器形状、噴射圧力・流量等によって変動するため、中発泡器と高発泡器とを兼ね備えた単独の発泡器とすることは困難であり、それぞれ別個の発泡器を火災現場に運搬する必要がある。
【0004】
一方、近年、危険物火災が多様化及び複雑化しており、これに伴って消防車への搭載資機材が増加しており、それに伴い発泡器のコンパクト化が要請されている。このため、中発泡器や高発泡器を折り畳み式としたり、伸縮式にしたりしてコンパクト化されたものが開発されている(特許文献1〜4)。
【0005】
しかしながら、発泡器を折り畳み式としたり、伸縮式にしたりした場合、組立てに時間を要したり、組み立て方によっては噴射ノズルと発泡用網状体の位置関係が変わり、泡性状や射程、泡の纏まりが悪くなるというおそれがあった。また、消防機器は過酷な現場で用いられるということから、堅牢性も要請されるのに対し、堅牢性に劣るという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−000287号公報
【特許文献2】特開2007−190167号公報
【特許文献3】特開2009−233233号公報
【特許文献4】特開2009−240517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、火災現場の状況に応じた適切な発泡器を選択することができるとともに、コンパクトに収容することができる発泡器セットを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発泡器セットは、両端に開口を有する流路筒と、該流路筒の一端側に設けられた噴射ノズルと、該流路筒の他端側の開口を塞ぐ発泡用網状体とを備えた第1の発泡器と、該第1の発泡器の流路筒内に収容され、両端に開口を有する流路筒と、該流路筒の一端側に設けられた噴射ノズルと、該流路筒の他端側の開口を塞ぐ発泡用網状体とを備えた少なくとも1台の第2の発泡器と、を備え、前記第1の発泡器の発泡用網状体は開閉可能にされており、該発泡用網状体が開状態において該第2の発泡器が出し入れ可能とされていることを特徴とする。
【0009】
本発明の発泡器セットにおける第1の発泡器の流路筒内には第2の発泡器が収容されている。そして、第1の発泡器の発泡用網状体は開閉可能にされており、該発泡用網状体が開状態において該第2の発泡器が出し入れ可能とされている。このため、第1の発泡器の流路筒内に第2の発泡器を収容した状態で火災現場まで運搬することができ、消防車等に積載して運搬する場合に収容のためのスペースを小さくすることができる。そして、さらに、火災現場に到着してから発泡用網状体を開状態とし、第1の発泡器の流路筒内に収容されている第2の発泡器を取り出し、第1の発泡器の噴射ノズルにホースを接続して泡水溶液を送水すれば、噴射ノズルの先端から泡水溶液が噴射され、周辺空気を取り込みながら発泡用網状体へ衝突し、発泡用網状体の網目部分に付着して液膜を形成する。さらにこの液膜に空気が当たって発泡し、流路筒から泡となって放出させることができる。なお、本明細書において発泡用網状体とは、噴射ノズルから泡水溶液が噴射された場合に付着して液膜を形成され、さらにこの液膜に空気が当たって発泡しうるものをいい、例えば金網や、変形自在の樹脂製ネットや、金属板に多数の孔を開けたパンチングメタル等が挙げられる。
【0010】
一方、取り出された第2の発泡器にも流路筒と、該流路筒の一端側に設けられた噴射ノズルと、該流路筒の他端側の開口を塞ぐ発泡用網状体とが備えられているため、同様に泡を放出させることができる。
ここで、第1の発泡器と第2の発泡器の仕様を異なる仕様(例えば異なる発泡倍率や噴射流量等)とすることにより、火災現場に応じた適切な発泡器を選択することができる。
【0011】
したがって、本発明の発泡器セットによれば、火災現場までコンパクトに収容した状態で仕様の異なる複数の発泡器を運搬することができるとともに、火災現場において、状況に応じた適切な発泡器を迅速に選択するができる。
【0012】
本発明の発泡器セットでは、第1の発泡器の発泡倍率が第2の発泡器の発泡倍率よりも大きくされていることが好ましい。一般に、発泡器の発泡倍率が大きいほど大きな流路筒を有する発泡器となるため、大きな流路筒内に発泡倍率の小さい発泡器をコンパクトに収容することができる。
しかし、発泡器のサイズをコンパクトにするほど、空気量が減少して発泡倍率が低下するだけでなく、また、噴霧ノズルの噴霧角度が小さく、かつ、発泡用網状体の面積が小さいほど、起泡することなく流れてしまう泡水溶液の歩留まりも多くなる傾向がある。
そこで、消火に好適な泡を放射するためには、噴霧ノズルの噴霧角度や発泡用網状体の形状、及び噴霧ノズルと発泡用網状体との位置を変化させ、そのたびに泡の性状を確認しながら、消火に好適な泡性状が得られる位置を求める必要がある。
なお、第1の発泡器及び第2の発泡器を使用するためには、泡性状や射程、泡の纏まりといったパラメータを適切な値にしつつ、第2の発泡器を第1の発泡器の流路筒内に収容しなければならない。発明者らは、消火に好適な泡性状を出すため、発泡用網状体の形状や噴霧ノズルの噴霧角度、発泡器の形状等を鋭意研究した結果、第1の発泡器の寸法を高さ300〜600mm、幅600〜1000mm、奥行800〜1500mmの直方体形状とし、第2の発泡器の寸法を直径200〜500mm、奥行600〜1000mmの筒型形状とすれば、第1の発泡器を高発泡性の発泡器として適切なパラメータ値とし、第2の発泡器を中発泡性の発泡器として適切なパラメータ値とすることができ、しかもコンパクトな形状とすることができることを見出した。
【0013】
また、本発明の発泡器セットでは、第1の発泡器の流路筒内に、第2の発泡器を着脱可能な接続治具が固定されていることが好ましい。こうであれば、第2の発泡器を第1の発泡器の流路筒内にしっかり固定することができるとともに、第2の発泡器の取り出しも容易となる。
この場合において、接続治具が第1の発泡器の噴射ノズルの配管に取り付けられていれば、さらなる省スペースが可能となり好適である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施例1の発泡器セットの正面側から見た断面図である。
【
図3】実施例1の発泡器セットの一部破断正面図である。
【
図4】実施例1の発泡器セットにおける第2の発泡器を取り出した状態での側面図である。
【
図7】第2の発泡器の先端側及び後端側の内部構造を示した一部破断正面図である。
【
図8】実施例1の第2変形例を示す発泡器セットの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1の発泡器セットは、消防車等の車両に搭載するための発泡器セットであり、
図1及び
図2に示すように、略直方体形状の高発泡倍率の発泡器100の内部に、略円筒形状の中発泡倍率の発泡器200,300が2台収容されている。高発泡倍率の発泡器100は高さ400mm、幅800mm、奥行き1300mmの直方体形状とされており、規定した圧力範囲内で高倍率の泡が噴射されるように設計されている。なお、高さを300〜600mm、幅を700〜900mm、奥行きを1100〜1600mmの範囲で変更することもできる。一方、中発泡倍率の発泡器200及び発泡器300は同じ構造であって、直径350mm、奥行き900mmの円筒形状とされており、規定した圧力範囲内で中倍率の泡が噴射されるように設計されている。なお、直径を250〜500mm、奥行きを600〜1200mmの範囲で変更することもできる。
【0016】
・発泡器100の構成について
発泡器100は
図3及び
図4に示すように、無底の四角筒型形状の流路筒101の一端側にステンレス配管材からなるノズル取付治具102(
図4参照)が中央の位置で上下に延在して流路筒101の内側面に接続されており、ノズル取付治具102の中央にはホース接続金具103がネジ接続によって取り付けられている。図示しない泡水溶液を挿入するためのホースの一端をホース接続金具103に挿入することにより、ホースがホース接続金具103に接続されるようになっている。ホース接続金具103のホース接続側と反対側には、
図4に示すように、分岐管104が左右に分岐して延在しており、分岐管104の途中及び先端更に上下2か所に分岐しており、それぞれの先端には泡水溶液を噴霧するための噴射ノズル105a,b,c,d,e,f,g,hが均等間隔で8カ所に設けられている。また、ホース接続金具103には圧力計106が立設して取り付けられている
【0017】
また、
図3に示すように、流路筒101の他端側には、ステンレス金網からなり、屏風状に屈曲した発泡用網状体107が流路を閉鎖するように設置されている。なお、ステンレスの金網に替えてパンチングメタルの板を用いることもできる。発泡用網状体107は、流路筒101の先端に嵌められた四角枠108に取り付けられており、四角枠108は、ロック機構109によって着脱可能に取り付けられている。ロック機構109は四角枠108を蝶番で接続し、ばねロックによって流路筒101に固定する構造とされている。また、四角枠108の側面には取手110が取り付けられている。なお、繰り返し発泡用網状体107を脱着できる構造であれば、ロック機構109に替えて、他のロック機構を用いてもよい。
【0018】
さらに、流路筒101の下面側には移動用の車輪111が4か所にとりつけられており、流路筒101の上面側には吊下用の金具112が4か所に取り付けられている。
【0019】
・発泡器200の構成について
一方、発泡器100の内部に収容された中発泡倍率の発泡器200は、
図6に示すように、円柱筒型形状の流路筒201の一端側の周縁の3か所から軸心方向に向かって3本のノズル取付治具202a、b,cが延在して溶接されており、ノズル取付治具202a、b,cの他端にはホース接続金具203がネジ接続によって取り付けられている。図示しない泡水溶液を挿入するためのホースの一端をホース接続金具203に挿入することにより、ホースをホース接続金具203に接続可能とされている。また、
図7に示すように、ホース接続金具203のホース接続側と反対側の先端には、泡水溶液を噴霧するための噴射ノズル205が設けられている。さらに、ホース接続金具203には圧力計206が取り付けられている。また、流路筒201の圧力計206に対面する位置には、圧力計206を視認するための窓206aが設けられている。
一方、流路筒201の他端側には、ステンレス金網からなる円錐形状の発泡用網状体207が流路を閉鎖するように設置されている。また、流路筒201の側面2か所には消防士が発泡器200を手に持って取り扱うための取手210a,bが取り付けられている。取手210a,bは発泡器200を横向きにして載置した時に、転がることなく安定に置くことができるように水平部分を有している。
【0020】
中発泡倍率の発泡器200及び発泡器300の噴霧ノズル205と、発泡用網状体207との距離は500mm(ただし400〜600mmの任意の値とすることもできる)であり、噴霧ノズル205の噴霧角度は、放射圧力0.5MPaにおいて、30°(ただし20〜40°の任意の値とすることもできる)でフルコーン状に放射されるように調整されている。また、発泡用網状体207は円錐状の金網であり、円錐の頂角は60°(ただし45〜75°の任意の値とすることもできる)とされている。これらの条件範囲の組み合わせにより、消火に好適な中発泡倍率の泡を放射することができる。
【0021】
以上のように構成された実施例1の発泡器セットでは、
図1に示すように、高発泡倍率の発泡器100の内部に中発泡倍率の発泡器200を収容した状態で消防車に搭載される。このため、高発泡倍率の発泡器と中発泡倍率の発泡器をそれぞれ単独で積載する場合に比べて、積載のためのスペースを小さくすることができる。火災現場に到着したら、消防士は発泡器100のロック機構109を引き起こして解放状態とし、取手110(
図3参照)を掴んで四角枠108を発泡用網状体107とともに取り外す。そして、内部に収容されていた中発泡倍率の発泡器200を取り出す。さらに、発泡器100を降ろす。この際、発泡器100には車輪111が取り付けてあるため、消防士は容易に発泡器100を移動させることができる。-
【0022】
こうして、発泡器100及び発泡器200を降ろしたら、火災現場における火災状況に応じて高発泡倍率の発泡器100を用いるか、中発泡倍率の発泡器200を用いて消火活動をするか、あるいは両方を用いて消火活動を行うかを迅速に判断する。高発泡倍率の発泡器100は、倉庫や地下室空間での危険物火災に対して窒息消火をおこなう場合に好適に用いることができる。また、中発泡倍率の発泡器200は、流出油火災や車両火災に対して好適に用いることができる。
【0023】
高発泡倍率の発泡器100を用いる場合には、
図3に示すように、発泡用網状体107が取り付けられた四角枠108を再び流路筒101の先端に嵌合させた後、ロック機構109によって四角枠108を固定し、発泡用網状体107が取り付けられた状態とする。そして、図示しないホースをホース接続金具103に挿入して接続し、消防車から泡水溶液を送液する。こうしてホースから供給された泡水溶液は、分岐管104を通り噴射ノズル105a,b,c,d,e,f,g,hから霧状態となって噴霧され、発泡用網状体107に付着し、さらに泡状態となって発泡用網状体107から高発泡倍率の泡が放出される。
【0024】
一方、中発泡倍率の発泡器200を用いる場合には、
図7に示すホース接続金具203にホースを接続し、消防車から泡水溶液を送液する。こうしてホースから供給された泡水溶液は、噴射ノズル205から霧状態となって噴霧され、発泡用網状体207に付着し、さらに泡状態となって発泡用網状体207から中発泡倍率の泡が放出される。発泡器200は小型で軽量であり、取手210a,bを持って、泡を火元に向けて放出させることができる。また、放出される泡は中発泡倍率であるため、射程距離が長いことから、流出油火災や車両火災に対して遠くから安全に消火活動を行うことができる。さらには、圧力計206によって圧力を確認することにより、送液圧力が適切な圧力とされているか否かを判断し、図示しない送液ポンプの出力を制御することができる。
【0025】
なお、上記実施例1において、中発泡倍率の発泡器200及び発泡器300は同じ構造とされていたが、これを異なる2台の発泡器とし、発泡倍率等の特性を異なるものにすることもできる。こうであれば、火災現場において、状況に応じた、より適切な発泡器を選択することができる。また、高発泡倍率の発泡器100の内部に発泡器以外の消火機器(消火用ホースや消火用ノズル等)を収容しておいてもよい。
【0026】
・実施例1の第1変形例
上記実施例1の発泡器セットでは、第1発泡器100の発泡用網状体107や、第2発泡器200の発泡用網状体207の素材をステンレス製の金網としたが、これの替りに樹脂製の網を用いてもよい。こうであれば、取り外した発泡用網状体を折りたたむこともでき、さらなる省スペースが可能となるとともに、取り扱いがさらに容易となる。
【0027】
・実施例1の第2変形例
実施例1の発泡器セットでは、発泡器100の流路筒101内に発泡器200を取手210a,bを下向きにして載置しただけであった。これの替りに、
図8に示すように、発泡器200のホース接続金具203に整合する位置にホース先端金具211を分岐管104に取り付けてもよい。こうであれば、ホース接続金具203をホース先端金具211に挿入することによって発泡器200がしっかりと固定されるとともに、ホース先端金具211からの脱着も容易である。
【0028】
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【符号の説明】
【0029】
100…第1の発泡器
200…第2の発泡器
101,201…流路筒
105a,b,c,d,e,f,g,h,205…噴射ノズル
107,207…発泡用網状体
211…ホース先端金具(接続治具)