(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、検出対象の回転量や移動量等の変位量を検出する検出装置が利用されてきた。この検出装置には検出結果を出力するだけでなく、配線の異常を知らせる機能を有するものもある(例えば特許文献1及び2)。
【0003】
特許文献1に記載の位置検出装置は、検出結果の信頼性を高めるべく第1集積回路と第2集積回路とを備えて構成され、更に第1集積回路と第2集積回路との夫々の出力端子同士の短絡を検出可能に構成される。第1集積回路は、被検出体の位置に応じて線形に増大する電圧を出力する第1線形電圧出力回路、一端側が第1線形電圧出力回路に接続される第1保護抵抗、一端が第1保護抵抗の他端側に接続され他端が電子制御装置に接続される第1出力端子、及び第1保護抵抗の両側の電圧差に基づき第1異常検出信号を出力する第1異常検出回路を有している。また、第2集積回路は、被検出体の位置に応じて線形に減少する電圧を出力する第2線形電圧出力回路、一端側が第2線形電圧出力回路に接続される第2保護抵抗、一端が第2保護抵抗の他端側に接続され他端が電子制御装置に接続される第2出力端子、及び第2保護抵抗の両側の電圧差に基づき第2異常検出信号を出力する第2異常検出回路を有している。
【0004】
特許文献2に記載の検出装置は、検出装置と処理装置とを接続するグランドハーネスや電源ハーネスの断線を検知できるように構成される。検出装置は、検出した物理量に応じた検出信号を出力する検出部と、検出部から出力された検出信号の信号値に応じた制御信号を電流に変換して出力する出力回路と、信号出力端子から出力される出力電圧であって、信号出力端子に流れる電流が外部の負荷抵抗に発生する電圧降下によって決まる出力電圧を帰還抵抗を介して帰還する帰還回路と、検出部から出力される検出信号の信号値及び帰還回路から帰還される帰還電圧の電圧値に基づいて、出力回路に入力する制御信号を生成して出力する負帰還制御回路とを備えて構成される。帰還抵抗の抵抗値は、グランドハーネス又は電源ハーネスの断線時に信号出力端子に流れる電流の電流値が、グランドハーネス又は電源ハーネスの正常時に信号出力端子に流れる電流の下限値未満の電流値になるように設定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の位置検出装置は、第1線形電圧出力回路及び第2線形電圧出力回路の夫々の出力側に保護抵抗や異常検出回路が設けられ、異常検出回路が保護抵抗を流れる電流が異常でないか否かを検出するように構成される。このように特許文献1に記載の位置検出装置では、出力端子同士の短絡異常を検出するために、第1線形電圧出力回路及び第2線形電圧出力回路の他に保護抵抗や異常検出回路が必要となるので、検出装置のサイズが大きくなり、コストアップの要因となる。また、保護抵抗に大電流が流れない場合には、出力端子同士の短絡を検出することもできない。
【0007】
特許文献2に記載の検出装置は、検出装置の信号出力端子にプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗を備えて構成されるが、検出装置の信号出力端子にプルダウン抵抗を備えた場合には、グランドハーネスの内部抵抗の増加に伴う電源電位差の低下異常を検出することができない。グランドハーネスの内部抵抗が増加すると、グランドハーネスにおいて電位差が生じ、処理装置に入力される検出装置の出力電圧が大きくなり、正常出力と判別できなくなり異常が検出できないからである。一方、検出装置の信号出力端子にプルアップ抵抗を備えた場合には、電源ハーネスの内部抵抗の増加に伴う電源電位差の低下異常を検出することができない。電源ハーネスの内部抵抗が増加すると、電源ハーネスにおいて電位差が生じ、処理装置に入力される検出装置の出力電圧が小さくなり、正常出力と判別できなくなり異常が検出できないからである。また、同じ検出装置を2セット備え、電源端子とグランド端子とを共通にした2重系の検出装置で信号出力端子にプルダウン抵抗を接続した場合では、グランドハーネスの内部抵抗の増加に伴う電源電位差の低下異常を検出することができない。電源端子とグランド端子とを共通に接続して信号出力端子にプルダウン抵抗を接続した場合では、グランドハーネスの内部抵抗が増加すると、グランドハーネスにおいて電位差が生じ、処理装置に入力される検出装置の出力電圧が大きくなり、正常出力と判別できなくなり異常が検出できないからである。
【0008】
そこで、検出対象の変位量を検出する検出装置であって、低コストで電源ライン及び接地ラインの異常を検出することが可能な検出装置が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る検出装置の特徴構成は、検出対象の変位量の増加に応じて、電圧値が次第に大きくなる第1信号を出力する第1検出部と、前記検出対象の変位量の増加に応じて、電圧値が次第に小さくなる第2信号を出力する第2検出部と、前記第1検出部及び前記第2検出部に電源電圧を供給し、前記第1信号及び前記第2信号に基づいて、前記検出対象の変位量を算定する信号処理部と、前記第1検出部の出力端子及び前記信号処理部を接続する第1信号線と接地された接地ラインとの間に設けられるプルダウン抵抗と、前記第2検出部の出力端子及び前記信号処理部を接続する第2信号線と前記電源電圧が印加される電源ラインとの間に設けられ
、前記プルダウン抵抗の抵抗値とは異なる抵抗値であるプルアップ抵抗と、を備え
る検出装置であって、前記電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲内である場合は、前記第1検出部及び前記第2検出部は、夫々、前記第1信号の電圧値と前記第2信号の電圧値との和が予め設定された一定値となるように前記第1信号及び前記第2信号を出力し、前記電源電圧値が前記予め設定された範囲の下限値未満となった場合は、前記第1検出部は、
ゼロ電位での電圧値
を前記第1信号
として出力し、前記第2検出部は、
前記電源電圧の電圧値を前記第2信号として出力し、前記第1信号の電圧値と前記第2信号の電圧値との和が
予め設定された電圧値とは異なる電圧値とな
った場合は、異常であると判定する点にある。
【0010】
このような特徴構成とすれば、電源電圧を供給する電源ラインの内部抵抗が増大した場合や、接地電位を印加する接地ラインの内部抵抗が増大した場合に、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が上記予め設定された一定値とならないようにすることができる。したがって、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和と、当該予め設定された一定値とを比較することで、電源ライン及び接地ラインの内部抵抗の増大を検出することができる。また、電源ラインの内部抵抗が増大した場合には電源電圧値が低下するため、第2信号の電圧値が電源電圧値と共に低下し、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が低下する。一方、接地ラインの内部抵抗が増大した場合には接地電位が上昇するため、第1信号の電圧値が接地電位と共に上昇し、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和も上昇する。したがって、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が上記予め設定された一定値とならない場合には、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が低下しているのか上昇しているのかを特定することで、電源ラインの内部抵抗の増大であるのか、接地ラインの内部抵抗の増大であるのかを特定することが可能となる。このように本検出装置によれば、電源ラインや接地ラインの異常を検出することが可能となる。
【0012】
また、本検出装置は、上述したように、第1信号は検出対象の変位量の増加に応じて、電圧値が次第に大きくなる第1信号を出力し、第2信号は検出対象の変位量の増加に応じて、電圧値が次第に小さくなる第2信号を出力する。また、電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲内である場合は、第1検出部及び第2検出部は、夫々、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が予め設定された一定値となるように第1信号及び第2信号を出力する。このため、検出対象の変位量によっては、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値とが同じ値(例えば電源電圧の1/2)となることがある。一方、第1信号線と第2信号線とが短絡した場合には、第1信号の電圧値及び第2信号の電圧値が、プルアップ抵抗とプルダウン抵抗との抵抗比で電源電圧を分圧した値となるため、プルアップ抵抗とプルダウン抵抗とが同じ抵抗値である場合には第1信号及び第2信号の双方が共に電源電圧値の1/2になり、検出装置が正常であるのか異常であるのかを区別することが容易ではない。しかしながら、上記構成とすれば、第1信号線と第2信号線とが短絡した場合には、第1信号の電圧値及び第2信号の電圧値が電源電圧値の1/2にならないため、第1信号の電圧値及び第2信号の電圧値の和により、電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲内である場合において、第1信号線と第2信号線とが短絡されているのか否かを容易に特定することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る検出装置は、検出対象の変位量を検出しつつ、ケーブルに生じた異常も検出する機能を備えて構成される。以下、本実施形態の検出装置1について説明する。
【0015】
図1は、検出装置1の構成を模式的に示した回路図である。本実施形態では、検出装置1は検出ユニット10と電子制御ユニット20とを備えて構成され、検出ユニット10と電子制御ユニット20とは4本のケーブル30で接続される。検出ユニット10は、第1検出部11及び第2検出部12を備え、電子制御ユニット20は信号処理部21を備えている。
【0016】
第1検出部11は、検出対象の変位量の増加に応じて、電圧値が次第に大きくなる第1信号を出力する。例えば第1検出部11が、回転センサである場合には検出対象は回転量が相当し、荷重センサである場合には検出対象は荷重が相当する。第1検出部11の検出対象は特に限定されるものではないが、第1検出部11は検出対象の変位量に比例して電圧値が次第に大きくなる第1信号を出力する。
【0017】
第2検出部12は、検出対象の変位量の増加に応じて、電圧値が次第に小さくなる第2信号を出力する。第2検出部12は、第1検出部11と同じ検出対象の変位量を検出する。しかしながら、第2検出部12は検出対象の変位量に比例して電圧値が次第に小さくなる第2信号を出力する点で上記第1検出部11と異なる。このように第1検出部11及び第2検出部12は、同じ検出対象の変位量に対して、互いに傾きが異なる比例した線形電圧を出力する。
【0018】
信号処理部21は、第1検出部11及び第2検出部12に電源電圧を供給し、第1信号及び第2信号に基づいて、検出対象の変位量を算定する。
図1に示されるように、電子制御ユニット20の電源出力端子22と検出ユニット10の電源入力端子13とが第1ケーブル31で電気的に接続され、電子制御ユニット20の接地端子23と、検出ユニット10の接地端子14とが第2ケーブル32で電気的に接続される。電源入力端子13には、第1検出部11のVDD1端子と第2検出部12のVDD2端子とが接続され、これにより信号処理部21から第1検出部11及び第2検出部12に電源電圧(例えば5V)が供給される。
【0019】
また、電子制御ユニット20の第1信号端子24と、第1検出部11のOUT1端子に接続された検出ユニット10の第1信号出力端子15とが第3ケーブル33で電気的に接続され、電子制御ユニット20の第2信号端子25と、第2検出部12のOUT2端子に接続された検出ユニット10の第2信号出力端子16とが第4ケーブル34で電気的に接続される。これにより第1検出部11及び第2検出部12から信号処理部21に第1信号及び第2信号が入力され、これらの信号(第1信号及び第2信号)に基づき信号処理部21が所定の信号処理を行って検出対象の変位量を算定することが可能となる。
【0020】
なお、検出ユニット10内において、電源入力端子13に接続された電源ラインと接地端子14に接続された接地ラインとに亘ってコンデンサCVが設けられ、第1信号出力端子15に接続された信号ラインと上記接地ラインとに亘ってコンデンサCO1が設けられ、第2信号出力端子16に接続された信号ラインと上記接地ラインとに亘ってコンデンサCO2が設けられる。また、電子制御ユニット20内において、第1信号端子24に接続された信号ラインと接地端子23に接続された接地ラインとに亘ってコンデンサC2が設けられ、第2信号端子25に接続された信号ラインと接地端子23に接続された接地ラインとに亘ってコンデンサC1が設けられる。これにより、電源ライン及び信号ラインで伝達される電源電圧及び信号を平滑することが可能となる。
【0021】
プルダウン抵抗RDは、第1検出部11の出力端子及び信号処理部21を接続する第1信号線と接地された接地ラインとの間に設けられる。第1検出部11の出力端子とは、第1検出部11のOUT1端子である。第1信号線とは、第1信号が伝達される線である。したがって、プルダウン抵抗RDは、OUT1端子と信号処理部21とを接続する第1信号が伝達される線と、接地ラインとに亘って設けられる。本実施形態では、プルダウン抵抗RDは電子制御ユニット20内に設けられる。
【0022】
プルアップ抵抗RUは、第2検出部12の出力端子及び信号処理部21を接続する第2信号線と電源電圧が印加される電源ラインとの間に設けられる。第2検出部12の出力端子とは、第2検出部12のOUT2端子である。第2信号線とは、第2信号が伝達される線である。したがって、プルアップ抵抗RUは、OUT2端子と信号処理部21とを接続する第2信号が伝達される線と、電源ラインとに亘って設けられる。本実施形態では、プルアップ抵抗RUは電子制御ユニット20内に設けられる。
【0023】
次に、検出装置1の出力特性について説明する。
図2には、電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲内である場合の第1検出部11及び第2検出部12の出力特性が示される。「電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲内」とは、信号処理部21から供給される電源電圧の電圧値であって、この電圧値が、第1検出部11及び第2検出部12が適切に検出対象の変位量を検出し、その検出結果を出力することが可能となる電圧範囲である。この場合には、上述したように、第1検出部11が出力する第1信号は、検出対象の変位量の増加に応じて、出力電圧の電圧値が次第に大きくなり、第2検出部12が出力する第2信号は、検出対象の変位量の増加に応じて、出力電圧の電圧値が次第に小さくなる。このように、第1検出部11及び第2検出部12は、検出対象の変位量に対して互いに逆方向に変化するクロス特性を有するように出力特性が設定される。
【0024】
また、電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲内である場合には、第1検出部11及び第2検出部12は、夫々、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が予め設定された一定値となるように第1信号及び第2信号を出力するように構成されている。
【0025】
本実施形態では、プルアップ抵抗RUの抵抗値とプルダウン抵抗RDの抵抗値とは互いに異なる値で設定されている。このため、仮に第3ケーブル33と第4ケーブル34とが短絡された場合には、
図3に示されるように、第1信号の電圧値及び第2信号の電圧値は、電源電圧の電源電圧値をプルアップ抵抗RUの抵抗値とプルダウン抵抗RDの抵抗値との抵抗比で分圧した値となる。また、この場合には、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和は、上記
図2に示した予め設定された一定値とは異なる値(少なくとも当該一定値よりも大きい値、或いは小さい値)となる。したがって、第1信号及び第2信号が伝達された信号処理部21が、第3ケーブル33と第4ケーブル34とが短絡状態であることを特定することが可能となる。
【0026】
このように本検出装置1では、プルアップ抵抗RU及びプルダウン抵抗RDを備えるだけで第3ケーブル33と第4ケーブル34とが短絡しているか否かを特定でき、電子制御ユニット20内に保護抵抗や異常検出回路を不要とすることができる。したがって、検出装置1のコンパクトに構成でき、低コスト化することができる。
【0027】
一方、仮に第1ケーブル31や第2ケーブル32が断線したり、断線に近い状態となった場合には、第1ケーブル31や第2ケーブル32の内部抵抗が増大する。この場合には、第1検出部11及び第2検出部12に供給される電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲の下限値未満となる。このため、第1検出部11及び第2検出部12が適切に検出対象の変位量を検出し、その検出結果を出力することができなくなってしまう。このように、電源電圧の電源電圧値が予め設定された範囲の下限値未満となった場合は、第1検出部11は、所定値以下の電圧値の第1信号を直ちに出力し、第2検出部12は、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が上述した一定値とは異なる電圧値となる第2信号を直ちに出力するように構成されている。
【0028】
図4には、第1ケーブル31の内部抵抗が増大した場合の第1検出部11及び第2検出部12の出力特性が示される。本実施形態では、
図4に示されるように、電源電圧の電源電圧値が、予め設定された範囲の下限値未満(例えば4V)となった場合は、第1検出部11及び第2検出部12は減電圧検知モードになり、第1信号は直ちにゼロ電位(LOWの固定値)となり、第2信号は電源電位(HIGHの固定値)となる。この時、第1ケーブル31の内部抵抗の増大に伴い、電源電位は低下するので、常に第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和は上述した一定値とは異なる電圧値となる。更に、電源電圧値が低下すると(例えば3V)、第1検出部11及び第2検出部12は出力段(出力回路)が高抵抗状態となる。このため、第1信号は接地電位と略同じ電位となり、第2信号は電源電圧とほぼ同じ電位となる。このように第1信号の電圧値及び第2信号の電圧値と、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和とにより、信号処理部21が、第1ケーブル31の内部抵抗が増大していることを特定することが可能となる。
【0029】
図5には、第2ケーブル32の内部抵抗が増大した場合の第1検出部11及び第2検出部12の出力特性が示される。本実施形態では、
図5に示されるように、電源電圧の電源電圧値が、予め設定された範囲の下限値未満となった場合は、第1信号は直ちに第2ケーブル32の電位となり、第2信号は略電源電位となる。この時、第2ケーブル32の内部抵抗の増大に伴い、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和は次第に大きくなり、上述した一定値とは常に異なる電圧値となる。このように第1信号の電圧値及び第2信号の電圧値と、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和とにより、信号処理部21が、第2ケーブル32の内部抵抗が増大していることを特定することが可能となる。
【0030】
以上のように、本検出装置1は、第1検出部11から出力される第1信号及び第2検出部12から出力される第2信号がクロス特性となるように設定され、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が一定値となるように設定されているため、第1信号の電圧値と第2信号の電圧値との和が当該一定値とならない場合には検出装置1が異常であると特定することが可能となる。また、検出ユニット10において、第1検出部11及び第2検出部12の電源ラインと接地ラインとを共通化しても、第3ケーブル33と第4ケーブル34とが短絡しているか否か、更には第1ケーブル31及び第2ケーブル32の内部抵抗が増大しているか否かを特定することができる。したがって、検出装置1のコネクタ端子やハーネスの数を削減でき、低コスト化することができる。
【0031】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、プルアップ抵抗RUの抵抗値とプルダウン抵抗RDの抵抗値とは互いに異なる値であるとして説明したが、プルアップ抵抗RUの抵抗値とプルダウン抵抗RDの抵抗値とは互いに同じ値であっても良い。この場合でも、信号処理部21が第1ケーブル31及び第2ケーブル32の内部抵抗が増大していることを特定することは可能である。
【0032】
上記実施形態では、プルダウン抵抗RD及びプルアップ抵抗RUが電子制御ユニット20内に設けられるとして説明したが、プルダウン抵抗RD及びプルアップ抵抗RUは電子制御ユニット20の外側に設けていても良い。
【0033】
上記実施形態では、第1検出部11及び第2検出部12の検出対象の一例として、回転量や荷重を挙げたが、2つの検出部を備えているものであれば、搭載位置や検出方式に拘らず、他の用途や検出方式の検出装置に適用することが可能である。
【0034】
本発明は、検出対象の変位量を検出する検出装置に用いることが可能である。