【実施例】
【0104】
使用される測定および試験
サイズ排除クロマトグラフィー
SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)技術により、溶液中の高分子を、多孔ゲルで満たしたカラムに通して、大きさに従って分離することが可能になる。高分子は、流体力学的体積に従って分離され、最も体積の大きいものが最初に溶出する。
絶対法を用いなくても、SECにより、ポリマーのモル質量分布を理解することが可能になる。様々な数平均モル質量(Mn)および質量平均モル質量(Mw)は、商用の標準から判定でき、多分散指数(PI=Mw/Mn)は、「Moore」較正により計算できる。モル質量の対数(logM)と溶出時間(te)を結び付ける較正曲線は、事前に標準を用いて生成し、モデル化する。
エラストマーに関しては、分析前におけるポリマー試料の特定の処理はない。この処理は、溶出溶媒中に、約1g.l
-1の濃度で溶解したのみである。次いで、溶液を、注入前に、孔隙率が0.45μmのフィルタに通して濾過する。
【0105】
使用される装置は、Waters Allianceクロマトグラフィーラインである。溶出溶媒は、テトラヒドロフラン、またはテトラヒドロフラン+1vol%のジイソプロピルアミン+1vol%のトリエチルアミンであり、流量は1ml.分
-1であり、系の温度は35℃であり、分析時間は30分間である。販売名Styragel HT6EであるWaters カラム2本のセットが使用される。注入されたポリマー試料の溶液の体積は、100μlである。検出器は、Waters 2410示差屈折計であり、クロマトグラフィーのデータを使用するソフトウェアは、Waters Empower Systemである。
【0106】
計算した平均モル質量を、以下のミクロ構造を有するSBRに対して生成された較正曲線と比較する:25質量%(ポリマーの質量に対して)のスチレンタイプの単位、23質量%(ブタジエン部に対して)の1,2−タイプの単位および50質量%(ブタジエン部に対して)のtrans−1,4−タイプの単位。
炭化水素系樹脂に関しては、マクロ構造(Mw、Mn、PIおよびMz)が、サイズ排除クロマトグラフィー (SEC)により、標準ISO 16014(サイズ排除クロマトグラフィーを使用した、ポリマーの平均分子質量および分子質量分布の測定)、ASTM D5296(高速サイズ排除クロマトグラフィーによる、ポリスチレンの分子の質量平均および分子の質量分布)およびDIN 55672(サイズ排除クロマトグラフィー)に基づいて判定される。
【0107】
これらの測定に関しては、樹脂試料は、濃度1.5g/lまで非抗酸化テトラヒドロフラン中で溶解する。溶液を、例えば、フィルタに取り付けた使い捨てシリンジを使用して、孔隙率が0.45μmのテフロンフィルタで濾過する。サイズ排除クロマトグラフィーカラムのセットを通して、体積100μlを注入する。移動相を流量1ml/分で溶出させる。カラムは、オーブン中で、35℃にてサーモスタット制御される。検出は、35℃にてサーモスタット制御される屈折計により実行する。カラムの固定相は、孔隙率を制御したポリスチレンジビニルベンゼンゲルをベースとする。ポリマー鎖が溶媒に溶解している場合は、ポリマー鎖が占めている空間に応じて分離する:ポリマー鎖が占める体積が大きいほど、カラムの細孔はポリマー鎖が入りにくくなり、溶出時間は短くなる。
【0108】
樹脂について計算した平均モル質量を、分子分布が狭い(1.1以下の多分散指数PI)ポリスチレン標準に対して生成された較正曲線と比較する。こうした標準のモル質量の範囲は、160から約 70000g/molに及ぶ。こうした標準は、4または5種類の標準の「ファミリー」としてまとめて分類でき、これらは、各ファミリーの間でlogMが約0.55増大する。
【0109】
認証済み(ISO 13885およびDIN 55672)標準キット、例えば、PSSのバイアルキット(polymer standard service、商品番号PSS−pskitr1l−3)、また、Wp=162g/molの追加の標準PS(Interchim、商品番号 178952)が使用され得る。こうしたキットは、ポリスチレン標準のファミリーを適切な量でそれぞれ含有する3つのバイアルの形態である:
黒バイアル: Wp=1220、4850、15500および67500g/mol。
青バイアル: Wp=376、3470、10400、46000g/mol。
黄バイアル: Wp=266、1920、7200、28000g/mol。
PS162: Wp=162g/mol。
【0110】
SEC測定に使用される設備は、ポンプ、脱ガス装置およびインジェクタ;示差屈折計(例えばWaters 2410屈折計)、データの取得および加工用ソフトウェア、例えばWaters Empower ソフトウェア、カラムオーブン、例えばWaters「Columns Heater Module」および以下の順で直列に装着されたカラム4本を含む液体クロマトグラフィーシステム、例えばWaters Alliance 2690システムである:
【0111】
【0112】
一般的にいえば、平均質量およびPIの計算に関して、生成物の溶出の積分限界は、試料の注入に対応するクロマトグラムに対しては定義される。2つの積分限界の間で定義される屈折率シグナルは、毎秒の「遮断」である。これらの「初期遮断」のそれぞれに関して、溶出時間tiおよび検出器からのシグナルの面積Aiが読み取られる。
ここで想起されるのは以下である:PI=Mw/Mn(式中、Mwは質量平均分子量であり、Mnは数平均分子量である)。質量Mw、MnおよびMzは、以下の式
【0113】
【数1】
(式中、Aiは、質量Miおよび溶出時間tiに対応する屈折率検出器からのシグナルの幅である)
に従って計算される平均質量であることも想起される。
【0114】
高分解能サイズ排除クロマトグラフィー
高分解能SEC技術は、ポリマー試料に存在する鎖の様々な集団の質量に対するパーセンテージを判定するために使用される。
分析前におけるポリマー試料の特定の処理はない。この処理は、溶出溶媒中に、約1g.l
-1の濃度で溶解したのみである。次いで、溶液を、注入前に、孔隙率が0.45μmのフィルタに通して濾過する。
【0115】
使用される装置は、Waters Alliance 2695クロマトグラフィーラインである。溶出溶媒はテトラヒドロフランであり、流量は0.2ml.分
-1であり、系の温度は35℃である。直列の同一カラム3本のセットが使用される(Shodex、長さ300mm、直径8mm)。カラムのセットの理論段数の数は22000超である。注入されたポリマー試料の溶液の体積は、50μlである。検出器は、Waters 2414示差屈折計であり、クロマトグラフィーのデータを使用する用途のソフトウェアは、Waters Empowerシステムである。
計算した平均モル質量を、以下のミクロ構造を有するSBRに対して生成された較正曲線と比較する:25質量%のスチレンタイプの単位、23質量%の1,2−タイプの単位および50質量%のtrans−1,4−タイプの単位。
【0116】
Mooney粘度
ポリマーおよびゴム組成物に関しては、Mooney粘度ML
(1+4)100℃を、規格ASTM D−1646に従って測定する。
規格ASTM D−1646に記載されている振動コンシストメータが使用される。以下の原理に従ってMooney可塑性の測定を実行する:生状態(すなわち硬化前)のエラストマーまたは組成物を、100℃に加熱した円筒形チャンバ中で成形する。1分間予熱した後で、ロータを試験標本内で2回/分回転させ、この運動を維持するための作動トルクを4分間回転させた後で測定する。Mooney可塑性ML
(1+4)は、「Mooney単位」(MU、1MU=0.83N.m)で表す。
組成物のMooney粘度とエラストマーのMooney粘度の間の差から、生加工性または加工性を測定することが可能になる。この差が小さいほど、生加工性は良好になる。
【0117】
示差走査熱量測定
エラストマーのガラス転移温度(Tg)は、規格ASTM E1356−08(2014年)に従って、示差熱量計(示差走査熱量計)によって判定される。
近赤外(NIR)分光法
エラストマーのミクロ構造は、近赤外(NIR)分光法の技術により特徴付けられる。
近赤外分光法(NIR)は、エラストマー中のスチレンの質量によって、また、そのミクロ構造(1,2−、trans−1,4−およびcis−1,4−ブタジエン単位の相対的分布)によって、含有量を定量的に判定するために使用される。この方法の原理は、多成分系に対して一般化されたBeer−Lambertの法則に基づく。方法は間接的なので、
13C NMRにより判定される組成を有する標準エラストマーを使用して行われる多変量較正を伴う[Vilmin, F., Dussap, C.and Coste, N., Applied Spectroscopy, 2006, 60, 619-29]。次いで、約730μmの厚さを有するエラストマーフィルムのNIRスペクトルからスチレン含有量およびミクロ構造を計算する。スペクトルは、Peltier効果により冷却したInGaAs検出器を備えたBruker Tensor 37フーリエ変換近赤外分光計を使用して、透過モードで4000から6200cm
-1の間で、2cm
-1の解像度で得られる。
【0118】
固有粘度
25℃でのエラストマーの固有粘度は、以下の原理に従って、0.1g.dl
-1のトルエン中のエラストマー溶液から判定される:
固有粘度は、毛管中のポリマー溶液の流動時間tおよびトルエンの流動時間t
oを測定することにより判定される。
トルエンの流動時間および0.1g.dl
-1のポリマー溶液の流動時間を25±0.1℃にて、サーモスタット制御浴中に入れたUbbelohde管(毛管の直径0.46mm、18から22mlの容量)内で測定する。
以下の関係式:
【0119】
【数2】
(式中、
C:単位g.dl
-1のトルエン中のポリマー溶液の濃度、
t:秒単位のトルエン中のポリマー溶液の流動時間、
t
o:秒単位のトルエンの流動時間、
η
Inh:dl/g
-1で表される固有粘度)
により固有粘度が得られる。
【0120】
低温流(CF
(1+6)100℃)
これは、固定条件下(T=100℃)で、較正したダイを通って、所定の時間(6時間)にわたって押出加工されたエラストマーの質量の測定に関する問題である。ダイは、直径6.35mmおよび厚さ0.5mmを有し、穴が開いた直径52mmの円筒形の皿の底部および中心に位置する。
事前にペレット(厚さ2cmおよび直径52mm)に形成された40±4gのエラストマーを、このデバイスに入れる。1kg(±5g)の重さの較正したピストンを、エラストマーペレットの上に位置させる。このアセンブリを、続いて、100℃±0.5℃でオーブン中に入れる。
【0121】
オーブン中の最初の1時間のうちは、状態が安定化していないので、t=1時間で、押出加工された生成物を切断し、次いで廃棄する。
続いて、測定を6時間±5分続け、その最中、生成物をオーブン中で放置する。6時間の終わりに、押出加工された生成物の試料を切断し、次いで計量する。測定の結果は、計量したエラストマーの質量である。結果は、対照に対してベース100で示される。値が低いほど、エラストマーの流れ抵抗は強くなる。
【0122】
修飾エラストマー単位の分布の判定
用いられる方法は、出願者の名において特許出願国際公開第2015/018599号に既に明記されているモデリング法であり、以下に記載する。
1 − バッチ式撹拌反応器中における官能基化の反応速度モデルの速度定数(K)の比を判定した例
鎖末端における官能基化された鎖、鎖の中央で官能基化されている鎖、および星型分岐状鎖(三型分岐)の質量に対するパーセンテージの実験的測定、ならびに(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン/n−BuLiモル比に応じた粘度の上昇
91.6ml(70.5g)のメチルシクロヘキサン、14.8ml(9.65g)のブタジエンおよび0.49mlのメチルシクロヘキサン中テトラヒドロフルフリルエーテル0.078mol.l
-1溶液を、250mlガラスボトル11本(Steinieボトル)中に導入する。n−ブチルリチウム(n−BuLi)を添加することにより、重合される溶液中で不純物を中和した後で、1.90mlのメチルシクロヘキサン中n−BuLi0.097mol.l
-1を添加する。重合を60℃にて実行する。
15分後、モノマーの転化率は95%に達する。この含有量は、200mmHgの減圧下で140℃にて乾燥させた抽出物を計量することにより判定される。対照ボトル(ボトルno.1)を、リチウムと比較して過剰なメタノールで止めた。「最初の」測定した固有粘度は、0.66dl.g
-1である。0.88mlのメチルシクロヘキサン中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン0.1mol/l
-1溶液を、ボトル2から9に存在するリビングポリマーの溶液(0.48モル等量、対Li)に添加し、0.73mlのこの同一の溶液をボトル10に添加し(0.40モル等量、対Li)、1.83mlのこの同一の溶液をボトル11に添加する(1.0モル等量、対Li)。60℃にて15分間反応させた後で、エラストマー100部(phr)に対して0.4部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール)およびエラストマー100部(phr)に対して0.2部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加することにより溶液を抗酸化させる。このように処理したポリマーを、60℃にて、減圧下および窒素流下で12時間乾燥させることにより溶液から分離する。
【0123】
「最終」固有粘度、「最終」固有粘度と「初期」固有粘度の比と定義される粘度の上昇、また、不活化された鎖(P)、鎖末端で官能基化されている鎖(PA)、鎖の中央で官能基化されている鎖(P
2A)および星型分岐状鎖(P
3A)の質量に対するパーセンテージは、以下の表1で提示されている。
【0124】
【0125】
リビングジエンエラストマーは、反応機構
(式中、
− Aは、官能基化剤を表し、
−PLiは、リビングエラストマー鎖を表し、
− PAは、鎖末端で官能基化されているエラストマーを表し、
− P
2Aは、カップリングしたエラストマーを表し、
− P
3Aは、三分岐型の星型分岐状エラストマーを表し、
− k
iは、反応R
iの速度定数を表す)
に従って官能基化され、反応機構は、以下の速度則
【0126】
(式中
− k
1、k
2およびk
3は、それぞれ、反応R1、R2およびR3の速度定数((m
3/mol).秒
-1で表わされる)であり、
− [PLi]は、リビング鎖の濃度(mol/m
3で表される)であり、
− [A]は、修飾剤 Aの濃度(mol/m
3で表される)であり、
− [PA]は、鎖末端で官能基化されているエラストマーの濃度(mol/m
3で表される)であり、
− [P
2A]は、カップリングしたエラストマーの濃度(mol/m
3で表される)であり、
− [P
3A]は、三分岐型の星型分岐状エラストマーの濃度(mol/m
3で表される)であり、
速度定数Kの比は、
【数3】
が1を超えると定義される)
に従って実行される。
【0127】
当業者に従って組み込まれている、官能基化のための反応速度モデルは、異なる単位の分布を判定することを可能にする、完全撹拌バッチ式反応器モデル(参考文献:Villermeaux, J; Genie de la reaction chimique; 1993)である。さらに、鎖は、重合中および/または官能基化ステップ中に不活化(P)され得る。したがって、最終製品は、不活化された(P)エラストマー、鎖末端で官能基化されている(PA)エラストマー、鎖の中央で官能基化されている(P
2A)エラストマー、および星型分岐状(P
3A)エラストマーの混合物である。
【0128】
上記表1の実験点に関して、これらの実験に使用される反応器を表す完全撹拌バッチ式反応器モデルの説明に従って、K=10
2±1の値を評価した。
官能基化剤/リビングポリマー鎖(PLi)モル比に応じた単位P、PA、P
2AおよびP
3Aの分布は、
図1で表されている:シミュレート値(線)および測定値(点)。
【0129】
2 − バッチ式撹拌反応器における官能基化の動態を測定した例
(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン(約0.5mol等量、対Li)とのカップリング時間に応じた、鎖末端で官能基化されている鎖、鎖の中央で官能基化されている鎖、および星型分岐状(3つに分岐した)鎖の、質量に対するパーセンテージの実験的測定
91.6ml(70.5g)のメチルシクロヘキサン、14.8ml(9.65g)のブタジエンおよび0.49mlのメチルシクロヘキサン中テトラヒドロフルフリルエーテル0.078mol.l
-1溶液を、250mlガラスボトル22本(Steinieボトル)中に導入する。n−ブチルリチウム(n−BuLi)を添加することにより、重合される溶液中で不純物を中和した後で、1.90mlのメチルシクロヘキサン中n−BuLi0.097mol.l
-1を添加する。重合を60℃にて実行する。
【0130】
15分後、モノマーの転化率は95%に達する。この含有量は、200mmHgの減圧下で140℃にて乾燥させた抽出物を計量することにより判定される。0.88mlのメチルシクロヘキサン中(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン0.1mol.l
-1溶液を、残りの21本のボトルに存在するリビングポリマー溶液(0.48モル等量、対Li)に添加する。60℃にて10秒間(ボトル12、13および14)、15秒間(ボトル15、16および17)、20秒間(ボトル18、19および20)、30秒間(ボトル21および22)、2分間(ボトル23)および15分間(ボトル24、25、26、27、28、29、30、31および32)反応させた後で、エラストマー100部(phr)に対して0.4部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール)およびエラストマー100部(phr)に対して0.2部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加することにより溶液を抗酸化させる。このように処理したポリマーを、60℃にて、減圧下および窒素流下で12時間乾燥させることにより溶液から分離する。
不活化された鎖(P)、鎖末端で官能基化されている鎖(PA)、鎖の中央で官能基化されている鎖(P
2A)および星型分岐状鎖(P
3A)の質量に対するパーセンテージは、以下の表2で提示されている。
【0131】
【0132】
先述の例と同一の反応速度モデルおよびK=10
2±1の値を使用することにより、反応速度モデルにおけるk
1[PLi]の値は、10
4±0.2で評価される。シミュレート収率を、
図2の完全撹拌バッチ式反応器における反応時間に応じた測定収率と比較する。
【0133】
3 − 連続構成における官能基化の比速度定数(K)を測定する例
連続官能基化部分を特徴付けるために、完全に撹拌されると想定される連続撹拌重合反応器の流出口で、可変量の官能基化剤をパイロットスケールの連続重合プラントに注入する。官能基化部分は、36の4リットルのエレメントを含むKenics型静的混合器および、完全に撹拌されると想定される、体積が32.5lの連続撹拌反応器で構成される。撹拌反応器における最短滞留時間は、20分である。
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを、以下の比率に従って:当業者によれば完全に撹拌されると想定される32.5リットルの連続撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=2.85kg.時
-1、質量に対するスチレン流量=1.25kg.時
-1、モノマーの質量に対する濃度=11質量%、60ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを連続して導入する。ライン注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を40分にするために、異なる流量を計算する。温度を90℃に維持する。
【0134】
反応器の流出口で取り出した試料で測定した転化率は、92.6%である。
重合反応器の流出口では、官能基化プロセスを特徴付けるために、メチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシランを、異なる量(異なる(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン/PLiモル比)でリビングポリマー溶液に添加する。この溶液を、Kenics KMR型の36の混合エレメントで構成される静的混合器で混合する、次いで、空のパイプを通過させ、パイプ中の合計滞留時間は3分であり(静的混合器+空のパイプ)、当業者によれば完全に撹拌されると想定される32.5リットルの連続撹拌式反応器を、滞留時間40分で通過させる。続いて、ポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0135】
固有粘度上昇(VJ)の測定値は、
図3で提示されている。
上記の官能基化の反応速度モデルは、当業者によれば、管状反応器(Kenics静的混合器の代表例)、続いて完全撹拌連続反応器(撹拌官能基化反応器の代表例)のモデルに組み込まれ(参考文献:Villermeaux, J; Genie de la reaction chimique; 1993)、PLi、P、PA、P
2AおよびP
3A単位の分布を判定することが可能になる。
官能基化の反応速度モデルにより計算される単位PLi、P、PA、P
2AおよびP
3Aの分布と、官能基化の前後の固有粘度の実験比(VJ)を結び付けるために、VJを以下の等式により理論的に計算する。
【0136】
【数4】
[式中:
wP
iAは、単位P
iA、PLiおよびPの質量に対する分画であり;
M
wは、質量平均分子量であり;
aは、MHS(Mark−Houwink−Sakurada)式のパラメータであり、0.75に等しく;
g
i’は、星型分岐状ポリマーの補正、例えば:
【0137】
【数5】
(式中:
bは、0.58に等しい(著作物:Structure and Rheology of Molten Polymers))である]
滞留時間が無限とされるほど十分な長さと想定することにより、実験のVJ、および計算したVJの差を最小限に抑えることで、速度定数Kの比を評価する。Kの値は、
図3で表されている通り10
1±1である。
管状モデルに組み込まれた反応速度モデルおよび完全撹拌連続反応器により計算される単位の分布から、計算したVJを判定する(
図4)。
【0138】
動的性質:
動的性質、詳細にはtanδmaxを、規格ASTM D 5992−96に従って粘度分析器(Metravib VA4000)で測定する。規格ASTM D 1349−99に従って、標準温度条件(23℃)下において10Hzの周波数で、単純な交互正弦せん断応力を施した加硫組成物の試料(厚さ2mmおよび断面79mm
2の円筒状試験標本)の反応を記録する。0.1%から50%のピーク−トゥ−ピーク(アウトワードサイクル)、次いで50%から0.1%までのピーク−トゥ−ピーク(リターンサイクル)で、歪み振幅スイープを実行する。より詳細には使用される結果は、損失係数tanδである。リターンサイクルに関しては、tanδmaxで表される、観察されるtanδの最大値が指し示される。この値は、材料のヒステリシスを表し、この場合には転がり抵抗を表し:tanδmaxの値が小さいほど、転がり抵抗は低下する。この例では、動的性質の結果は、ベース100で示される。この数が高いほど、ヒステリシスは高くなる。
【0139】
摩耗
摩耗による質量損失の測定は、Zwick摩耗メータを使用して、標準NF ISO 4659の指示に従って行う、円筒状標本に、P60グレインの研磨布の作用を施し、10Nの接触圧下で40mにわたって回転ドラムの表面に付着させた。測定した値は、摩損後の物質の体積損失(mm
3単位)であり;値が小さくなるほど、耐摩耗性は良好になる。結果は、対照に対してベース100で示される。この場合、この値は、トレッドとしてそのような材料を含むタイヤ耐損耗性を表し;値が小さいほど、材料の耐摩耗性は良好になり、ひいてはこの材料をトレッド中に含むタイヤの耐損耗性も良好になる。
【0140】
エラストマー調製の例
ポリマーAの調製:本発明による、鎖の中央における官能基であるSBRアミノアルコキシシラン、Tg−88℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=4.013kg.時−1、質量に対するスチレン流量=0.122kg.時−1、質量に対するモノマーの濃度=9.75質量%、15ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を35分にするために、異なる流量を計算する。温度を95℃に維持する。
【0141】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.98dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、90000g.mol
-1であり、多分散指数PIは、1.90である。
【0142】
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとにメチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)440μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.52)。
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
【0143】
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
測定した「最終」固有粘度は、2.52dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.27である。
ポリマーAのMooney粘度は70である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、168600g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.68である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して12.7%である。スチレンの質量に対する含有量は、2.1%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−88℃である。
官能基化後の単位の分散は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が86%であり、そのうち77%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が14%である。
【0144】
ポリマーBの調製:本発明による、鎖の中央における官能基であるBRアミノアルコキシシラン、Tg−91℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=4.135kg.時
-1、質量に対するモノマーの濃度=9.75質量%、15ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を35分にするために、異なる流量を計算する。温度を95℃に維持する。
【0145】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.97dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、88000g.mol
-1であり、多分散指数PIは、1.90である。
【0146】
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとにメチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)442μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.52)。
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0147】
測定した「最終」固有粘度は、2.54dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.27である。
ポリマーBのMooney粘度は69である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、170000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.70である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して12.5%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−91℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が86%であり、そのうち77%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が14%である。
【0148】
ポリマーCの調製:対照の、鎖の中央における官能基であるSBRアミノアルコキシシラン、Tg−49℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=2.874kg.時−1、質量に対するスチレン流量=1.204kg.時−1、質量に対するモノマーの濃度=11質量%、60ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに、870μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を40分にするために、異なる流量を計算する。温度を90℃に維持する。
【0149】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.66dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、94000g.mol
-1であり、多分散指数PIは、1.90である。
【0150】
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとに、メチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)452μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.52)。
【0151】
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
測定した「最終」固有粘度は、2.1dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.30である。
【0152】
ポリマーCのMooney粘度は67である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、141200g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.8である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して24.2%である。スチレンの質量に対する含有量は、26.4%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−49℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が86%であり、そのうち77%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が14%である。
【0153】
ポリマーDの調製:対照の、鎖の中央における官能基であるSBRアミノアルコキシシラン、Tg−88℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=4.013kg.時−1、質量に対するスチレン流量=0.122kg.時−1、質量に対するモノマーの濃度=9.75質量%、15ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を35分にするために、異なる流量を計算する。温度を95℃に維持する。
【0154】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.98dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、90000g.mol
-1であり、多分散指数PIは、1.90である。
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとに、メチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)380μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.45)。
【0155】
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0156】
測定した「最終」固有粘度は、2.67dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.35である。
ポリマーDのMooney粘度は77である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、165000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.70である。
【0157】
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して12.7%である。スチレンの質量に対する含有量は、2.1%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−88℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:鎖の中央における官能基鎖67%であり、星型分岐状鎖が33%である。
【0158】
ポリマーEの調製:本発明による、鎖の中央における官能基であるSBRアミノアルコキシシラン、Tg−88℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=4.013kg.時−1、質量に対するスチレン流量=0.122kg.時−1、質量に対するモノマーの濃度=9.75質量%、15ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を35分にするために、異なる流量を計算する。温度を95℃に維持する。
【0159】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.98dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、90000g.mol
-1であり、多分散指数PIは、1.90である。
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとにメチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)425μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.50)。
【0160】
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0161】
測定した「最終」固有粘度は、2.54dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.30である。
ポリマーEのMooney粘度は71である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、165000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.70である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して12.7%である。スチレンの質量に対する含有量は、2.1%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−88℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が83%であり、そのうち76%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が18%である。
【0162】
ポリマーFの調製:本発明による、鎖の中央における官能基であるSBRエポキシド+アルコキシシラン、Tg−88℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=4.013kg.時−1、質量に対するスチレン流量=0.122kg.時−1、質量に対するモノマーの濃度=9.75質量%、15ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を35分にするために、異なる流量を計算する。温度を95℃に維持する。
【0163】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.95dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、88000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.89である。
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとに、メチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)440μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.52)。
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
【0164】
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
測定した「最終」固有粘度は、2.50dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.28である。
ポリマーFのMooney粘度は71である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、170200g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.66である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して12.7%である。スチレンの質量に対する含有量は、2.1%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−88℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が83%であり、そのうち79%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が17%である。
【0165】
ポリマーGの調製:本発明による、鎖の中央における官能基であるBRエポキシド+アルコキシシラン、Tg−91℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=4.135kg.時
-1、質量に対するモノマーの濃度=9.75質量%、15ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに850μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を35分にするために、異なる流量を計算する。温度を95℃に維持する。
【0166】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.99dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、90000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.91である。
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとに、メチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)440μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.52)。
【0167】
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
測定した「最終」固有粘度は、2.55dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.28である。
【0168】
ポリマーGのMooney粘度は70である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、173000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.71である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して12.5%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−91℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が85%であり、そのうち76%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が15%である。
【0169】
ポリマーHの調製:対照の、鎖の中央における官能基であるSBRエポキシド+アルコキシシラン、Tg−48℃
メチルシクロヘキサン、ブタジエン、スチレンおよびテトラヒドロフルフリルエチルエーテルを以下の比率に従って連続して導入する:当業者によれば完全に撹拌されると想定される、32lの連続供給式撹拌反応器中に、質量に対するブタジエン流量=2.874kg.時−1、質量に対するスチレン流量=1.204kg.時−1、質量に対するモノマーの濃度=11質量%、60ppmのテトラヒドロフルフリルエチルエーテル。第1の反応器の注入口に存在する異なる成分により導入されるプロトン性不純物を中和するために、n−ブチルリチウム(n−BuLi)を十分な量で導入する。反応器の注入口で、100gのモノマーごとに、870μmolのn−BuLiを導入する。
反応器における平均滞留時間を40分にするために、異なる流量を計算する。温度を90℃に維持する。
【0170】
ポリマー溶液の試料を、重合反応器の流出口で取り出す。このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作により溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。測定した「初期」固有粘度は、1.65dl.g
-1である。SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、92000g.mol
-1であり、多分散指数PIは、1.90である。
【0171】
重合反応器の流出口で、100gのモノマーごとに、メチルシクロヘキサン中の溶液中の(3−グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン(カップリング剤および星型分岐剤CA)450μmolを、リビングポリマーの溶液に添加する(CA/Li=0.52)。
Kenics KMRタイプの36の混合エレメントからなる静的混合器、次いで空のパイプからなるピストンタイプの系中で、この溶液を30秒間混合する。続いて、溶液を、完全に撹拌されると想定されている反応器中で35分間混合し、これらの反応器(ピストンタイプの系+完全に撹拌されると想定される混合器)中の温度は、95℃である。
このようにして得られたポリマーに、0.4phrの2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)および0.2phrのN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加して抗酸化処理を施す。
続いて、このように処理したポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0172】
測定した「最終」固有粘度は、2.14dl.g
-1である。前記「最終」粘度と前記「初期」粘度の比と定義される粘度の上昇は、この例では1.30である。
ポリマーHのMooney粘度は68である。
SEC技術により判定される数平均モル質量Mnは、143000g.mol
-1であり、多分散指数PIは1.75である。
このポリマーのミクロ構造は、NIR方法により判定される。1,2−単位の含有量は、ブタジエン単位に対して24.0%である。スチレンの質量に対する含有量は、27.0%である。
このポリマーのガラス転移温度は、−48℃である。
官能基化後の単位の分布は、上記のモデリング法で得られる:官能基鎖が85%であり、そのうち77%が鎖の中央における官能基であり、星型分岐状鎖が15%である。
【0173】
ポリマーIの調製:本発明による、鎖の中央における官能基であるBRメルカプトアルコキシシラン、Tg−91℃
7.5kgのブタジエン、また、313mlのメチルシクロヘキサン中テトラヒドロフラン0.349mol.l
-1溶液を、90リットルの反応器に注入し、43.9kgのメチルシクロヘキサンを含有する約2barの窒素圧力下で維持する。n−ブチルリチウムを添加することにより重合される溶液中の不純物の中和後、1043mlのメチルシクロヘキサン中0.063mol.l
-1 n−ブチルリチウムを添加する。重合を50℃にて実行する。
【0174】
95分後、モノマーの転化率は89%に達する。この含有量を、200mmHgの減圧下で140℃にて乾燥させた抽出物を計量することにより、判定する。528mlのメチルシクロヘキサン中3,3−メトキシ−8,8,9,9−テトラメチル−2−オキサ−7−チア−3,8−ジシラデカン0.020mol.l
-1溶液を、リビングポリマーの溶液に添加する。50℃にて30分間反応させた後で、528mlのメチルシクロヘキサン中3,3−メトキシ−8,8,9,9−テトラメチル−2−オキサ−7−チア−3,8−ジシラデカン0.030mol.l
-1溶液を、続いてこのポリマー溶液に添加する。50℃にて30分間反応させた後で、溶液を、100部のエラストマー(phr)ごとに0.8部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール)および100部のエラストマー(phr)ごとに0.2部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加することにより抗酸化する。このように処理したコポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0175】
このコポリマーのミクロ構造は、NIR法により判定される:1,4−trans単位の質量に対する含有量は、49%であり、1,4−cis単位のものは37%であり、1,2−単位のものは14%である。
このコポリマーのガラス転移温度は、−91℃である。
ポリマーEのMooney粘度は42である。
官能基化後の単位の分布は、高分解能SEC法により示される:鎖の中央における官能基鎖70%、非官能基鎖16%、星型分岐状鎖14%。
【0176】
ポリマーJの調製:対照の、鎖の中央における官能基であるSBRメルカプトアルコキシシラン、Tg−48℃
3.0kgのスチレンおよび4.7kgのブタジエン、また、660mlのメチルシクロヘキサン中テトラヒドロフラン0.59mol.l
-1溶液を、約2barの窒素圧力下で維持し、44.3kgのメチルシクロヘキサンを含有する90リットル反応器に注入する。n−ブチルリチウムを添加することにより重合される溶液中の不純物の中和後、825mlのメチルシクロヘキサン中n−ブチルリチウム0.063mol.l
-1を添加する。重合を50℃にて実行する。
【0177】
45分後、モノマーの転化率は、69%に達する。この含有量を、200mmHgの減圧下で140℃にて乾燥させた抽出物を計量することにより、判定する。412mlのメチルシクロヘキサン中3,3−メトキシ−8,8,9,9−テトラメチル−2−オキサ−7−チア−3,8−ジシラデカン0.020mol.l
-1溶液を、リビングポリマーの溶液に添加する。50℃にて30分間反応させた後で、412mlのメチルシクロヘキサン中3,3−メトキシ−8,8,9,9−テトラメチル−2−オキサ−7−チア−3,8−ジシラデカン0.030mol.l
-1溶液を、続いてこのポリマー溶液に添加する。50℃にて30分間反応させた後で、溶液を、100部のエラストマー(phr)ごとに0.8部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール)および100部のエラストマー(phr)ごとに0.2部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加することにより抗酸化する。このように処理したコポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0178】
このコポリマーのミクロ構造は、NIR法により判定される:1,4−trans単位の質量に対する含有量は、48%であり、1,4−cis単位のものは、28%であり、1,2−単位のものは、24%であり、これら3つの含有量のそれぞれは、ブタジエン単位に対するものである。スチレンの質量に対する含有量は、27.5%である。
このコポリマーのガラス転移温度は、−48℃である。
ポリマーJのMooney粘度は66である。
官能基化後の単位の分布は、高分解能SEC法により示される:鎖の中央における官能基鎖70%、非官能基鎖16%、星型分岐状鎖14%。
【0179】
ポリマーKの調製:対照の、鎖の中央における官能基であるBRメルカプトアルコキシシラン、Tg−91℃
7.5kgのブタジエン、また313mlのメチルシクロヘキサン中テトラヒドロフラン0.349mol.l
-1溶液を、約2barの窒素圧下で維持された、43.9kgのメチルシクロヘキサンを含有する90リットルの反応器に注入する。n−ブチルリチウムを添加することにより重合される溶液中の不純物の中和後、1019mlのメチルシクロヘキサン中n−ブチルリチウム0.063mol.l
-1を添加する。重合を50℃にて実行する。
【0180】
95分後、モノマーの転化率は、88%に達する。この含有量を、200mmHgの減圧下で140℃にて乾燥させた抽出物を計量することにより、判定する。516mlのメチルシクロヘキサン中MeSiCl
3 0.015mol.l
-1溶液を、リビングポリマーの溶液に添加する。50℃にて15分間反応させた後で、590mlのメチルシクロヘキサン中3,3−メトキシ−8,8,9,9−テトラメチル−2−オキサ−7−チア−3,8−ジシラデカン0.035mol.l
-1溶液を、続いてこのポリマー溶液に添加する。50℃にて30分間反応させた後で、溶液を、100部のエラストマー(phr)ごとに0.8部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール)および100部のエラストマー(phr)ごとに0.2部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを添加することにより抗酸化する。このように処理したコポリマーを、水蒸気ストリッピング操作によりその溶液から分離し、次いで100℃にてオープンミルで乾燥させる。
【0181】
このコポリマーのミクロ構造は、NIR法により判定される:1,4−trans単位の質量に対する含有量は、49%であり、1,4−cis単位のものは、36%であり、1,2−単位のものは、15%である。
このコポリマーのガラス転移温度は、−90℃である。
ポリマーKのMooney粘度は61である。
官能基化後の単位の分布は、高分解能SEC法により示される:鎖の中央における官能基鎖51%、非官能基鎖15%および星型分岐状鎖34%。
【0182】
ゴム組成物:
エラストマーAからEは、トレッドタイプのゴム組成物を調製するために使用し、それぞれ、シリカを強化フィラーとして含む。
以下の組成物はそれぞれ、第1のステップで、熱機械的作業により、次いで、第2の仕上げステップで、機械的作業により生成される。
エラストマー、シリカ、ブラック、カップリング剤および油の3分の2、次いで、約1分後、残りの強化フィラー、樹脂、抗酸化剤、ステアリン酸および抗オゾンワックス、次いで、約2分後、酸化亜鉛を、容量が400cm
3で70%まで満たされ、その初期温度が90℃であるBanburyタイプの実験用密閉混合器中に連続して導入した。
熱機械的作業のステップを、最高温度が約160℃に下落するまで4から5分間実行する。
上述の熱機械的作業の第1のステップをこのように実行し、この第1のステップ中のブレードの平均速度は50rpmであることが特定される。
このようにして得られた混合物を回収し、冷却し、次いで、密閉混合器(ホモフィニッシャー)中で、硫黄および促進剤を30℃にて添加し、組み合わせた混合物をさらに3から4分間混合する(上述の機械的作業の第2のステップ)。
【0183】
このようにして得られる組成物は、物理的または機械的性質を測定するために、続いて、ゴムのスラブ(厚さ2から3mmの範囲)もしくは薄シートの形態で、または例えばタイヤ、詳細にはトレッド用の半製品として、望ましい寸法に切った後で、および/もしくは組み立てた後で、直接使用できる形材要素の形態でカレンダ加工する。
架橋を150℃にて40分間実行する。
組成物のそれぞれは、以下の式を有する(phrで表される:100部のエラストマーごとの部):
【0184】
【0185】
【0186】
結果:
以下の表1から3で示されている結果から、本発明によるポリマーを使用すると、損耗の著しい改善、転がり抵抗の改善、良好なレベルのポリマーの流れ抵抗の達成が可能になることが示される。
【0187】
【0188】
【0189】