(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6883619
(24)【登録日】2021年5月12日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】レンズモジュール
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20210101AFI20210531BHJP
【FI】
G02B7/02 B
G02B7/02 H
G02B7/02 Z
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-130475(P2019-130475)
(22)【出願日】2019年7月12日
(65)【公開番号】特開2020-21058(P2020-21058A)
(43)【公開日】2020年2月6日
【審査請求日】2019年7月12日
(31)【優先権主張番号】201821245240.8
(32)【優先日】2018年8月3日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】萬 佳
【審査官】
越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−107648(JP,A)
【文献】
特開2005−242319(JP,A)
【文献】
特開2013−218116(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0100934(US,A1)
【文献】
中国実用新案第207352245(CN,U)
【文献】
特開2008−015129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02−7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有する鏡筒と、前記収容空間に収容されるレンズ群と遮光板とを備えるレンズモジュールにおいて、前記レンズ群が第1レンズを備え、前記第1レンズが前記遮光板に隣接するように設けられるレンズモジュールであって、
前記第1レンズは、結像のための第1光学部と、前記第1光学部の周囲を取り囲む第1固定部とを備え、前記レンズモジュールは、前記第1レンズを前記遮光板に固定する第1位置決め構造を更に備え、前記第1位置決め構造は、前記第1固定部と前記遮光板とのうちの一方に設けられる第1位置決め部材と、前記第1固定部と前記遮光板とのうちの他方に設けられる第1固定保持部材とを備え、前記第1固定保持部材は、前記第1位置決め部材を固定保持し、
前記第1位置決め部材は、突起であり、前記第1固定保持部材は、前記突起に互いに係合する凹溝であり、
前記突起は、前記第1固定部に設けられ、前記突起は、前記第1固定部に接続される接続部と、前記接続部の前記第1固定部から離間する端に位置する係止保持部と、前記接続部と前記係止保持部とを接続する中間部とを備え、
前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記接続部の幅と前記係止保持部の幅は、何れも前記中間部の幅より大きいことを特徴とするレンズモジュール。
【請求項2】
収容空間を有する鏡筒と、前記収容空間に収容されるレンズ群と遮光板とを備えるレンズモジュールにおいて、前記レンズ群が第1レンズを備え、前記第1レンズが前記遮光板に隣接するように設けられるレンズモジュールであって、
前記第1レンズは、結像のための第1光学部と、前記第1光学部の周囲を取り囲む第1固定部とを備え、前記レンズモジュールは、前記第1レンズを前記遮光板に固定する第1位置決め構造を更に備え、前記第1位置決め構造は、前記第1固定部と前記遮光板とのうちの一方に設けられる第1位置決め部材と、前記第1固定部と前記遮光板とのうちの他方に設けられる第1固定保持部材とを備え、前記第1固定保持部材は、前記第1位置決め部材を固定保持し、
前記第1位置決め部材は、突起であり、前記第1固定保持部材は、前記突起に互いに係合する凹溝であり、
前記突起は、前記遮光板に設けられ、前記突起は、前記遮光板に接続される接続部と、前記接続部の前記遮光板から離間する端に位置する係止保持部と、前記接続部と前記係止保持部とを接続する中間部とを備え、
前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記接続部の幅と前記係止保持部の幅は、何れも前記中間部の幅より大きいことを特徴とするレンズモジュール。
【請求項3】
前記第1固定部は、前記遮光板に近接する第1表面を備え、前記遮光板は、前記第1表面に対向して設けられる第1遮光面を備え、前記第1位置決め部材は、前記第1遮光面と前記第1表面とのうちの一方に設けられ、前記第1固定保持部材は、前記第1遮光面と前記第1表面とのうちの他方に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズモジュール。
【請求項4】
前記凹溝は、前記遮光板の表面に近接する溝開口部と、前記溝開口部の前記遮光板の表面から離間する端に位置する溝底部と、前記溝開口部と前記溝底部とを接続する溝中部とを備え、前記係止保持部は、前記溝底部に収容され、前記接続部は、前記溝開口部に収容され、前記中間部は、前記溝中部に収容され、
前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記溝底部と前記係止保持部との幅は、何れも前記溝中部の幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項5】
前記凹溝は、前記第1固定部の表面に近接する溝開口部と、前記溝開口部の前記第1固定部の表面から離間する端に位置する溝底部と、前記溝開口部と前記溝底部とを接続する溝中部とを備え、前記係止保持部は、前記溝底部に収容され、前記接続部は、前記溝開口部に収容され、前記中間部は、前記溝中部に収容され、
前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記溝底部と前記係止保持部との幅は、何れも前記溝中部の幅より大きいことを特徴とする請求項2に記載のレンズモジュール。
【請求項6】
前記レンズ群は、第2レンズを更に備え、前記第2レンズと前記第1レンズとは、前記遮光板の両側にそれぞれ位置し、前記第2レンズは、結像のための第2光学部と、前記第2光学部の周囲を取り囲む第2固定部とを備え、前記レンズモジュールは、前記第2レンズを前記遮光板に固定する第2位置決め構造を更に備え、前記第2位置決め構造は、前記第2固定部と前記遮光板とのうちの一方に設けられる第2位置決め部材と、前記第2固定部と前記遮光板とのうちの他方に設けられる第2固定保持部材とを備え、前記第2固定保持部材は、前記第2位置決め部材を固定保持することを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項7】
前記第2固定部は、前記遮光板に近接する第2表面を備え、前記遮光板は、前記第2表面に対向して設けられる第2遮光面を備え、前記第2位置決め部材は、前記第2遮光面と前記第2表面とのうちの一方に設けられ、前記第2固定保持部材は、前記第2遮光面と前記第2表面とのうちの他方に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のレンズモジュール。
【請求項8】
前記第2位置決め部材は、突起であり、前記第2固定保持部材は、前記突起に互いに固定係合する凹溝であることを特徴とする請求項6に記載のレンズモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、光学結像分野に関し、特にレンズモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の継続的な発展に伴い、電子機器は、知能化へ発展しつつあり、デジタルカメラに加えて、タブレットPC、携帯電話などの携帯型電子機器もレンズモジュールが配備されてユーザの随時撮影の要求を満たさせる。しかし、科学技術の発展につれて、レンズモジュールの結像品質に対する利用者の要求もますます高まる。従来技術のレンズモジュールは、一般的にレンズ群および鏡筒の2つの部分を備え、レンズ群が鏡筒内に設けられ、レンズ群におけるレンズとレンズとの間に遮光板が設けられている。
【0003】
本発明者らは、レンズと遮光板の間の固定の安定性および信頼性が直接全レンズモジュールの結像品質に影響を与えることを見出した。しかし、従来技術のレンズモジュールでは、レンズと遮光板とが一般的に押し付けによって固定されるが、このような固定方式により、レンズと遮光板とが相対変位を発生しやすく、レンズと遮光板の間の安定性および信頼性の低下を引き起こしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の目的は、レンズと遮光板の間の安定性および信頼性が強くなるレンズモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決すべく、本発明の実施形態は、レンズモジュールを提供する。当該レンズモジュールは、収容空間を有する鏡筒と、前記収容空間に収容されるレンズ群と遮光板とを備え、前記レンズ群が第1レンズを備え、前記第1レンズが前記遮光板に隣接するように設けられ、前記第1レンズは、結像のための第1光学部と、前記第1光学部の周囲を取り囲む第1固定部とを備え、前記レンズモジュールは、前記第1レンズを前記遮光板に固定する第1位置決め構造を更に備え、前記第1位置決め構造は、前記第1固定部と前記遮光板とのうちの一方に設けられる第1位置決め部材と、前記第1固定部と前記遮光板とのうちの他方に設けられる第1固定保持部材とを備え、前記第1固定保持部材は、前記第1位置決め部材を固定保持する。
【0006】
本発明の実施形態を従来技術に比べると、本発明の実施形態に係るレンズモジュールでは、第1レンズと遮光板との間に第1位置決め構造が設けられ、第1固定部と第2固定部とのそれぞれに第1固定保持部材および第1位置決め部材が設けられ、第1固定保持部材が第1位置決め部材を固定保持することで、第1レンズを遮光板に固定し、第1固定保持部材の固定保持作用により、第1レンズと遮光板との間の安定性および信頼性がより強くなる。
【0007】
また、前記第1固定部は、前記遮光板に近接する第1表面を備え、前記遮光板は、前記第1表面に対向して設けられる第1遮光面を備え、前記第1位置決め部材は、前記第1遮光面と前記第1表面とのうちの一方に設けられ、前記第1固定保持部材は、前記第1遮光面と前記第1表面とのうちの他方に設けられている。
【0008】
また、前記第1位置決め部材は、突起であり、前記第1固定保持部材は、前記突起に互いに係合する凹溝である。位置決め部材および固定保持部材が突起および凹溝として設けられることで、第1固定保持部材が第1位置決め部材を固定保持するため、構造が簡単であり、製造が便利になる。
【0009】
また、前記突起は、前記第1固定部に設けられ、前記突起は、前記第1固定部に接続される接続部と、前記接続部の前記第1固定部から離間する端に位置する係止保持部と、前記接続部と前記係止保持部とを接続する中間部とを備え、前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記係止保持部の幅は、前記中間部の幅より大きい。
【0010】
また、前記凹溝は、前記遮光板の表面に近接する溝開口部と、前記溝開口部の前記遮光板の表面から離間する端に位置する溝底部と、前記溝開口部と前記溝底部とを接続する溝中部とを備え、前記係止保持部は、前記溝底部に収容され、前記接続部は、前記溝開口部に収容され、前記中間部は、前記溝中部に収容され、前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記溝底部と前記係止保持部との幅は、何れも前記溝中部の幅より大きい。係止保持部が溝底部に収容され、中間部が溝中部に収容され、溝底部と係止保持部との幅が何れも前記溝中部の幅より大きいため、固定保持部材による位置決め部材への固定保持がより強固になるとともに、光軸方向に位置決め部材を係止保持可能であり、レンズと押え環との間の安定性および信頼性が更に向上する。
【0011】
また、前記突起は、前記遮光板に設けられ、前記突起は、前記遮光板に接続される接続部と、前記接続部の前記遮光板から離間する端に位置する係止保持部と、前記接続部と前記係止保持部とを接続する中間部とを備え、前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記係止保持部の幅は、前記中間部の幅より大きい。
【0012】
また、前記凹溝は、前記第1固定部の表面に近接する溝開口部と、前記溝開口部の前記第1固定部の表面から離間する端に位置する溝底部と、前記溝開口部と前記溝底部とを接続する溝中部とを備え、前記係止保持部は、前記溝底部に収容され、前記接続部は、前記溝開口部に収容され、前記中間部は、前記溝中部に収容され、前記レンズモジュールの光軸に垂直な方向に、前記溝底部と前記係止保持部との幅は、何れも前記溝中部の幅より大きい。
【0013】
また、前記レンズ群は、第2レンズを更に備え、前記第2レンズと前記第1レンズとは、前記遮光板の両側にそれぞれ位置し、前記第2レンズは、結像のための第2光学部と、前記第2光学部の周囲を取り囲む第2固定部とを備え、前記レンズモジュールは、前記第2レンズを前記遮光板に固定する第2位置決め構造を更に備え、前記第2位置決め構造は、前記第2固定部と前記遮光板とのうちの一方に設けられる第2位置決め部材と、前記第2固定部と前記遮光板とのうちの他方に設けられる第2固定保持部材とを備え、前記第2固定保持部材は、前記第2位置決め部材を固定保持する。第2位置決め構造によって第2レンズを遮光板に固定し、第2固定部と押え環とに第2固定保持部材および第2位置決め部材がそれぞれ設けられ、第2固定保持部材が第2位置決め部材を固定保持することで、第2レンズを押え環に固定するため、第2固定保持部材の固定保持作用により、第2レンズと押え環との間の安定性および信頼性がより強くなる。
【0014】
また、前記第2固定部は、前記遮光板に近接する第2表面を備え、前記遮光板は、前記第2表面に対向して設けられる第2遮光面を備え、前記第2位置決め部材は、前記第2遮光面と前記第2表面とのうちの一方に設けられ、前記第2固定保持部材は、前記第2遮光面と前記第2表面とのうちの他方に設けられている。
【0015】
また、前記第2位置決め部材は、突起であり、前記第2固定保持部材は、前記突起に互いに固定係合する凹溝である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るレンズモジュールの断面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、解決手段およびメリットがより明瞭になるように、以下では、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。本発明の各実施形態において本発明をよりよく理解するために多くの技術的詳細を述べることは、当業者に理解され得る。しかし、これらの技術的詳細および以下の各実施形態に基づく様々な変更および修正がなくても、本発明の各請求項が保護請求する技術案も実現できる。
【0018】
本発明の第1実施形態は、レンズモジュール100に関し、
図1、
図2に示すように、当該レンズモジュール100は、鏡筒11およびレンズ群12を備え、鏡筒11は、収容空間13を有し、レンズ群12は、収容空間13内に収容され、レンズ群12は、第1レンズ121を備え、第1レンズ121の像側には、遮光板14が設けられ、遮光板14は、第1レンズ121に隣接するように設けられ、第1レンズ121は、結像のための第1光学部1211と、第1光学部1211の周囲を取り囲む第1固定部1212とを備え、レンズモジュール100は、第1レンズ121を遮光板14に固定する第1位置決め構造15を更に備え、第1位置決め機構15は、第1位置決め部材151と、第1位置決め部材151を固定保持する第1固定保持部材152とを備え、第1位置決め部材151は、第1固定部1212と遮光板14とのうちの一方に設けられ、第1固定保持部材152は、第1固定部1212と遮光板14とのうちの他方に設けられている。
【0019】
従来技術よりも、本発明の第1実施形態に係るレンズモジュール100では、第1位置決め構造15が設けられ、第1位置決め構造15における第1固定保持部材152によって第1位置決め部材151を固定保持し、第1固定保持部材152と第1位置決め部材151とが単独で第1レンズ121と遮光板14にそれぞれ設けられるため、第1固定保持部材152が第1位置決め部材151を固定保持すると同時に、第1レンズ121も遮光板14に固定保持し、第1固定保持部材152の第1位置決め部材151に対する固定保持作用により、第1レンズ121と遮光板14との間の安定性および信頼性がより強くなる。
【0020】
具体的に、本実施形態では、第1固定部1212は、遮光板14に近接する第1表面121aを備え、遮光板14は、第1表面121aに対向して設けられる第1遮光面141を備え、第1位置決め部材151は、第1表面121aと第1遮光面141とのうちの一方に設けられ、第1固定保持部材152は、第1表面121aと第1遮光面141とのうちの他方に設けられている。
【0021】
更に、本実施形態では、第1位置決め部材151は、突起であり、第1固定保持部材152は、突起に互いに係合する凹溝である。所謂互いに係合するとは、突起と凹溝との形状が同じであり、サイズも同じであり、突起が凹溝内に嵌め込んで安定的に係止可能であることを指す。これにより、第1固定保持部材152と第1位置決め部材151とが相対的に固定され、突起および凹溝のこれらの簡単の構造により、第1固定保持部材152が第1位置決め部材151を固定保持可能であり、構造が簡単であり、製造が便利になる。
【0022】
更更に、本実施形態では、第1位置決め部材151(即ち、突起)は、第1固定部1212に設けられ、第1位置決め部材151は、第1固定部1212に接続される接続部151aと、接続部151aの第1レンズ121から離間する端に位置する係止保持部151bと、係止保持部151bと接続部151aとを接続する中間部151cとを備える。レンズモジュール100の光軸OO’に垂直な方向における係止保持部151bの幅は、光軸OO’に垂直な方向における中間部151cの幅より大きい。
【0023】
また、本実施形態では、第1位置決め部材151は、第1固定部1212に設けられ、第1固定保持部材152は、遮光板14に設けられ、第1固定保持部材152(即ち、凹溝)は、遮光板14の表面に近接する溝開口部152aと、溝開口部152aの遮光板14の表面から離間する端に位置する溝底部152bと、溝開口部152aと溝底部152bとを接続する溝中部152cとを備え、係止保持部151bは、溝底部152bに収容され、接続部151aは、溝開口部152aに収容され、中間部151cは、溝中部152cに収容され、溝底部152bと係止保持部151bとは、両者とも光軸OO’に垂直な方向における幅が何れも溝中部152cの光軸OO’に垂直な方向における幅より大きい。係止保持部151bを溝底部152bに収容し、接続部151aを溝開口部152aに収容し、中間部151cを溝中部152cに収容し、且つ溝底部152bと係止保持部151bとの幅を何れも溝中部152cの幅より大きくすることで、第1固定保持部材152も、光軸OO’方向において第1位置決め部材151を固定保持可能であり、第1レンズ121と遮光板14との光軸OO’方向に沿う相対移動が防止され、第1レンズ121と遮光板14との間の安定性および信頼性が更に向上する。
【0024】
理解できるように、本実施形態において、第1位置決め部材151が第1固定部1212に設けられ、且つ第1固定保持部材152が遮光板14に設けられることは、単に第1位置決め部材151と第1固定保持部材152との一種の設置位置に過ぎず、本発明の他の実施形態において、第1固定保持部材152が第1固定部1212に設けられ、かつ第1位置決め部材151が遮光板14に設けられることも可能であり、第1固定保持部材152と第1位置決め部材151の具体的な構造を変更しないままで、依然として同様な技術的効果を奏することができる。実際の生産過程において、第1位置決め部材151と第1固定保持部材152との具体的な配置位置は、実際の需要に応じて選択されてもよい。
【0025】
本実施形態では、レンズ群12は、第2レンズ122を更に備える。理解できるように、レンズ群12は、他のレンズを備えてもよく、
図1におけるレンズ123、レンズ124に示すように、第2レンズ122と第1レンズ121は、遮光板14の両側にそれぞれ位置し、本実施形態において、第1レンズ121は、遮光板14の物体側に位置し、第2レンズ122は、遮光板14の像側に位置する。説明すべきことは、本発明の他の実施形態において、第1レンズ121が遮光板14の像側に位置し、第2レンズ122が遮光板14の物体側に位置することも可能である。第2レンズ122は、結像のための第2光学部1221と、第2光学部1221の周囲を取り囲む第2固定部1222とを備え、レンズモジュール100は、第2レンズ122を遮光板14に固定する第2位置決め構造16を更に備え、第2位置決め機構16は、第2位置決め部材161と、第2位置決め部材161を固定保持する第2固定保持部材162とを備え、第2位置決め部材161は、第2固定部1222と遮光板14とのうちの一方に設けられ、第2固定保持部材162は、第2固定部1222と遮光板14とのうちの他方に設けられている。第2固定保持部材162による第2位置決め部材161への固定保持作用により、第2レンズ122が遮光板14に固定されるため、第2レンズ122と押え環14との間の安定性および信頼性がより強くなる。
【0026】
具体的に、本実施形態では、第2固定部1222は、遮光板14に近接する第2表面122aを備え、遮光板14は、第2表面122aに対向して設けられる第2遮光面142を備え、第2位置決め部材161は、第2表面122aと第2遮光面142とのうちの一方に設けられ、第2固定保持部材162は、第2表面122aと第2遮光面142とのうちの他方に設けられている。
【0027】
更に、本実施形態では、第2位置決め部材161は、突起であり、第2固定保持部材162は、突起に互いに係合する凹溝である。所謂互いに係合するとは、突起と凹溝との形状が同じであり、サイズも同じであり、突起が凹溝内に嵌め込んで安定的に係止可能であることを指す。これにより、第2固定保持部材162と第2位置決め部材161とが相対的に固定され、突起および凹溝のこれらの簡単の構造により、第2固定保持部材162が第2位置決め部材161を固定保持可能であり、構造が簡単であり、製造が便利になる。
【0028】
説明すべきことは、実際の生産中に、誤差の存在により、絶対の平行と絶対の垂直とがあえて存在しないため、本明細書における平行と垂直等の限定的用語が本発明の技術的効果を奏し得る略平行と略垂直も含む。
【0029】
上記各実施形態が本発明を実施する具体的な実施例であり、実際の応用において本発明の精神および範囲を逸脱せずに形態および詳細について様々な変更を行なうことが可能であることは、当業者に理解され得る。