【課題を解決するための手段】
【0010】
一様態によれば、この課題は:
人の身体活動に関したデータを測定し表示するための方法において、
‐人によって装着された腕時計内の機械式センサを用いて人の身体活動を示すデータを測定し、
‐アナログインジケータを用いて前記腕時計のダイヤル上にこれらの測定したデータを表示し、
‐携帯型電子機器内のカメラを用いて前記ダイヤルの画像を取り込み、
‐前記アナログインジケータの位置を測定するため、分析した1つ以上のデータを構成する前記位置によって前記画像を分析し、
‐処理された前記身体活動を示すデータを測定するため、前記分析したデータを前記携帯型電子機器内で処理し、
‐当該処理されて作成された身体活動データを電子機器(33)のスクリーン(11)上に表示することによって解決される。
【0011】
アナログインジケータは、例えば、時計の針又は回転ディスクを備えることができる。
【0012】
したがって、方法は、画像分析を用いて機械式時計の画像を取り込み、アナログインジケータの位置を測定するためにこのような方法で測定データを、カメラと電子機器で実行する。
【0013】
携帯型電子機器は、例えば、スマートフォン、タブレット、電子スマートウォッチ(スマートウォッチ)、接続された眼鏡、または個人用機器とすることができ、例えば身体に機器を装着したり、ポケットの中に入れたりして、日常の活動中にユーザによって持ち運ばれることを想定できる。
【0014】
この解決策は、機械式時計における電子部品、コネクタ若しくはアンテナ、且つ電池の必要性を回避する従来技術を超える利点を著しく有する。
【0015】
この目的のために、代表する身体活動データは、時間をゼロに合わせて以降、又は単位時間当たり以後に回転錘が受けた振動の積分により、例えば測定されることができる。
【0016】
時計のダイヤルに表示したデータは、それゆえ、完全に機械式に測定される。機械式な限界に起因して、それらのデータの精度は限定され、且つデータの性質は制限される。
【0017】
精度の限定は、例えば、製造過程、環境要因(温度、重力、衝撃)などに起因した変動性からくる。
【0018】
データの性質に関連した制限は、同時に、機械式手段を用いた複雑な計算を実行する困難さから来る。それにもかかわらず、時計の機械式ディスプレイは、最初の表示として非常に有用であり、電源の不足又は携帯型電子機器が利用できないときでも常に利用可能である。
【0019】
携帯型電子機器によるデータ処理は、バイアスのような予測可能誤差を補正する又は修正し、それらの精度を向上することに使用されることができる。
【0020】
携帯型電子機器によるデータ処理は、代表的な異なる身体活動のデータを表示することに使用されることができ、それは時計に表示したデータではなく、時計により表示したデータから推定される。
【0021】
適用例として、走者は、レース中、機械式手段によって得られた、実行したステップ数の表示を得ることに機械式時計を使用することができる。レース後、自身のスマートフォンを用いて時計のダイヤルに表示したデータを読むことができ、且つ一方でステップ数のより正確な評価(例えば、既知のバイアスや時計特有のバイアスを修正することによって)を得て、他方では追加の処理データ、例えば移動距離、消費カロリー数などを得る。
【0022】
インジケータの位置は、例えば時計の針、参照位置に関連する角度、二つの時計の針の角度などで示した数値、例えば1桁もしくはそれ以上の桁により表されることができる。従って、我々は、データに関して論ずる。
【0023】
画像分析は、時計の針の位置と時計の針が正常に動作していること確認するために、既に実装されている。一例として、特許文献2は、画像分析器を用いて機械式時計のランニング偏差を測定するための方法に関する。同様に、特許文献3は、ダイヤルの画像を取り込むカメラ、且つ時計に表示した時間を測定することでそれらの画像を分析するシステムを用いた、時計の針がある時計のための時間補正システムに関する。これらの解決策は、機械式時計によって示した時間が正確かどうかを確認することだけを可能にし、他のデータを送信するのには使用できない。
【0024】
したがって、時計のアナログインジケータの位置を分析することの必要性は、修正の目的のため、または時計の回転を確認するためだと思われていた。この場合、重点は、時計によって行われる時間の測定を、複雑な電子システムによって行われるより正確な測定と推定されることを比較することである。しかしながら、これらの文書は、必要としないまたは検証されることができない身体活動データを、時計の外部の電子機器へ送信することがいかに有用であるかもしれないかを記載していない。
【0025】
いずれの場合でも、この先行技術は、身体活動の機械式センサを持つ腕時計を示唆していない。通常の身体活動カウンタ、とりわけステップカウンタは従来、例えばMEMS回路に基づいた電気的加速度計を用いる。
【0026】
本願において、代表的な身体活動データは、身体活動中になされた努力について、時計の装着者に知らせることである主な機能が、データとして理解されることを意図されている。データは、人の身体活動のレベルを測定することと、この活動が、例えばトレーニングやフィットネスプログラムの一環として十分であるか、それとも活動を増やす必要があるのか示すことを想定することができる場合に、人の代表的な身体活動になると述べられている。身体的データは、例えば、歩いたステップ数の推定、移動距離、測定の開始以降に消費したエネルギー、又は単位時間当たりのエネルギーを含むかもしれない。
【0027】
本発明において、機械式センサは、その操作がもっぱら機械式であり、したがって電気的若しくは電子的構成要素を必要としないセンサとして理解されることを意図されている。
【0028】
方法は、有利には、以下のステップを含む。個人用にパーソナライズした方法で処理した前記代表する身体活動データを測定するために前記個人固有のパラメータを使用した前記データ処理と共に、メモリ空間に個人固有のパラメータを保存するというステップ。
【0029】
メモリ空間は、携帯型電子機器のメモリ空間、またはデータ処理機器もしくはモジュールによってアクセス可能なメモリ空間とすることができる。
【0030】
したがって、この方法は、機械式腕時計内の機械式センサを用いて完全に機械式な方法で身体的パラメータを測定することが可能になり、それから携帯型電子装置の処理の柔軟性のおかげで使用者に従ってカスタマイズされた表示データを測定することが可能になる。
【0031】
一実施形態では、データは、回転錘の交番または振動に対応する機械式腕時計で測定した。腕時計は、振動数または交番に依存する値、且つ、例えばステップ数に対応するかもしれない値を表示する。携帯型電子装置は、画像分析で示した値を測定し、次いで、例えば移動距離、消費カロリー数、上った階数などと同様に、他の処理データを測定することと表示することのために、例えば、使用者のサイズ、歩幅の平均長さ、体重等と同様に自分の設定に合わせたパラメータに従ってそれを処理する。
【0032】
方法は、有利には、以下のステップを含む。腕時計のための較正した前記代表する身体活動データを測定することを腕時計特有の前記較正パラメータを使用する前記データ処理と共に、メモリ空間に腕時計特有の較正パラメータを保存するというステップ。
【0033】
このように、携帯型電子機器は、腕時計特有のあらゆる測定誤差を修正できる。
【0034】
較正パラメータは、例えば、腕時計で作られた一連の測定値と携帯型電子装置で作られた同等の測定値とを比較することによって測定できる
機械式センサは、おそらく腕時計に統合した機械式モーションセンサである。
【0035】
機械式センサは、振動数をカウントするセンサとすることができる。
【0036】
機械式センサは、振動の数と振動の振幅を考慮するセンサとすることができる。
【0037】
機械式センサは、歩いているときの振動センサとすることができる。
【0038】
モーションセンサは、歩数計とすることができる。次いでデータは、人が歩いた歩数に依存する。
【0039】
方法は、ダイヤルに表示したデータを自動且つ周期的にゼロに合わせるステップを含むことができる。
【0040】
方法は、ダイヤルに表示したデータを手動でゼロに合わせるステップを含むことができる。
【0041】
一つの実施形態では、表示したデータは、装着者の各動き若しくは与えられた方向か方位での装着者の各動きと共にインクリメントされ、且つユーザの自発的な行動によって若しくは定期的に自動的にデクリメントされる。
【0042】
発明は、同様に、代表的な人の身体的活動の測定データと表示データのためのシステム関し、
‐腕時計は、腕時計且つ腕時計のダイヤルにそれらのデータを表示するためのアナログインジケータを装着している間、人の身体活動に関した取り込みデータのための機械式センサを備え、
‐カメラを備える携帯型電子機器と、
‐ダイヤルの画像を含む画像の場合に、ダイヤルに表示したデータの測定のため、前記カメラにより取り込んだ画像の分析のためのモジュールと、
‐画像分析モジュールにより測定した前記データの処理のための処理モジュールと、
‐スクリーンの処理データを表示するためのモジュールとを含む。
【0043】
一様態によれば、同様に発明は電子機器により実行可能なプログラムを含むコンピュータデータ媒体に関する結果、前記機器プロセスと表示データは、人の身体活動に関係し、
‐画像を取り込むためのモジュールと、
‐ダイヤルの画像を含む画像の場合にダイヤルに表示したデータを測定するための、取り込んだ画像を分析するためのモジュールと、
‐画像分析モジュールにより測定した前記データを処理するための、プロセスモジュールと、
‐スクリーンに処理データを表示するためのモジュール、
とを含む前記プログラム。
【0044】
電子装置は、スマートフォン、タブレット、コンピュータ等とすることができる。
【0045】
実施形態は、システムを適応する発明に従った方法と、発明に従ったデータ記憶媒体を適応する発明に従った方法、また逆の場合も、変更すべきところは変更して記載した。
【0046】
本発明の実施例は、添付の図面によって説明する記述において示される。