【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様では、容器と、容器のための取り外し可能なクロージャとを含む製造品目にマーク付けする方法であって、
容器のための第1のコードを生成するステップと、
クロージャのための第2のコードを生成するステップと、
容器に第1のコードをマーク付けするステップと、
クロージャに第2のコードをマーク付けするステップと、
を含み、第1のコード及び第2のコードは異なるものであるが、第1のコード及び第2のコードの一方の少なくとも一部を第1のコード及び第2のコードの他方から導出できるように互いに関連する方法を提供する。
【0009】
第1のコード及び第2のコードは、異なるコード生成処理を用いて、又は同じコード生成処理において異なる暗号化鍵を用いて、同じ品目固有の識別子から生成することができる。
【0010】
第1のコード又は第2のコードの一部は、第1のコード又は第2のコードの他方に暗号処理を行うことによって導出することができる。暗号処理は、暗号ハッシュ法、鍵ハッシュ法、対称暗号化、非対称暗号化、又はこれらの処理のいずれかの組み合わせを含むことができる。これとは別に、又はこれに加えて、暗号処理は、第1のコード又は第2のコードの他方を秘密情報と組み合わせるステップを含むこともできる。秘密情報は、第1のコード又は第2のコードの少なくとも一部から導出することができる。
【0011】
第1のコード又は第2のコード、或いは第1のコード及び第2のコードの両方は、製造品目の製造詳細情報を符号化することができる。製造詳細情報は、製造品目を製造品目のバッチ内から一意に識別することができる。
【0012】
第1のコード及び第2のコードの一方の少なくとも一部は、第1のコード又は第2のコードの他方に関連するデータを電子データベース内で検索することによって導出することができる。
【0013】
第1のコード及び第2のコードの一方又は両方は、コードの一部が容器上に存在し、コードの別の部分がクロージャ上に存在するように配置することができる。その後、コードは、容器からクロージャが取り外される時に破壊される。
【0014】
この方法は、複数の容器を充填してクロージャで閉じる生産ラインにおいて実行することができる。この方法は、第1のマーク付け手段を用いて容器にマーク付けするステップと、第2のマーク付け手段を用いてクロージャにマーク付けするステップとを含むことができる。この方法は、生産ラインを通じて容器をモニタして、対応する第1及び第2のコードが同じ製造品目に確実に貼り付けられるように第1及び第2のマーク付け手段を制御するステップを含むことができる。換言すれば、第1及び第2のマーク付け手段は、各最終製造品目上の第1及び第2のコードが互いに確実に対応するように制御することができる。クロージャには、クロージャが容器上に配置される前又は後に第2のマーク付け手段によってマーク付けすることができる。
【0015】
詰め替え業者が2つの相互依存コードを複製することは論理的に不可能になり得るので、無許可の詰め替えが検出される。本発明による方法では、第1の充填処理中に、容器を直接オンラインで順番に並べることができる。また、この方法は、サプライチェーン(例えば、法規制の順守、製品回収など)を通じて製品バッチを追跡できるように構成された既存の追尾及び追跡システムに容易に組み込むことができる。この方法は、特別なハードウェア、或いは帯飾りなどの特別なラベルの印刷又は貼り付けを必要としないので、非常に低コストな解決策である。本発明による方法は、標準的な工業印刷及び視覚システムを用いて実装することができ、小中規模のメーカーにとって手頃なものになっている。
【0016】
本発明の方法は、いくつかの別の解決策に比べ、実質的な材料の節約及び環境保全上の利点ももたらす。本発明の方法では、帯飾りの生産、出荷、加工及び照合を行う必要性がなく、すなわち紙の使用が減少し、安全インクで使用されている環境破壊性の化学成分が不要である。
【0017】
第1のコード及び第2のコードの少なくとも一方は、人間可読コードとすることができる。第1のコード及び第2のコードの少なくとも一方は、機械可読コードとすることができる。
【0018】
容器は、ボトルを含むことができ、クロージャは、キャップを含むことができる。
【0019】
本発明の第2の態様では、容器と、容器のための取り外し可能なクロージャと含む、上記請求項のいずれか1項に記載の方法によってマーク付けされた製造品目の認証方法であって、
第1のコード及び第2のコードの一方と、第1のコード及び第2のコードの他方の少なくとも一部とを読み取るステップと、
第1のコード及び第2のコードの一方から、第1のコード及び第2のコードの他方の一部を導出するステップと、
第1のコード及び第2のコードの他方の導出部分を、第1のコード及び第2のコードの他方の読み取った部分と比較するステップと、
第1のコード及び第2のコードの他方の導出部分が、第1のコード及び第2のコードの他方の読み取った部分と同一である場合、製造品目が本物である旨の指標とするステップと、
を含む方法を提供する。
【0020】
本発明の第3の態様では、容器と、容器のための取り外し可能なクロージャとを含む製造品目にマーク付けする装置であって、
容器のための第1のコードと、クロージャのための第2のコードとを生成する1又は2以上のコンピュータプロセッサと、
容器に第1のコードをマーク付けし、クロージャに第2のコードをマーク付けするように構成された少なくとも1つのマーカーと、
を備え、1又は2以上のコンピュータプロセッサは、第1のコード及び第2のコードを生成し、第1のコード及び第2のコードは異なるものであるが、第1のコード及び第2のコードの一方の少なくとも一部を第1のコード及び第2のコードの他方から導出できるように互いに関連するように構成又はプログラムされる。
【0021】
この装置は、複数の容器を充填してクロージャで閉じて製造品目を形成する生産ラインの一部を形成することができる。この装置は、容器にマーク付けする第1のマーク付け手段と、クロージャにマーク付けする第2のマーク付け手段とを含むことができる。この装置は、生産ラインを通じて容器をモニタして、対応する第1及び第2のコードが同じ製造品目に確実に貼り付けられるように第1及び第2のマーク付け手段を制御するように構成されたコントローラ及び1又は2以上のセンサをさらに含むことができる。
【0022】
容器は、ボトルを含むことができ、クロージャは、キャップを含むことができる。
【0023】
第1のコード及び第2のコードは、クロージャ又は容器上に、容器からクロージャを取り外す際に破壊されるように配置することができる。
【0024】
本発明の第4の態様では、容器とクロージャとを含む製造品目であって、容器は、第1のコードをマーク付けされ、クロージャは、第2のコードをマーク付けされ、第1のコード及び第2のコードは異なるものであるが、第1のコード及び第2のコードの一方の少なくとも一部を第1のコード及び第2のコードの他方から導出できるように互いに関連する製造品目を提供する。
【0025】
容器は、ボトルを含むことができ、クロージャは、キャップを含むことができる。
【0026】
第1のコード及び第2のコードは、クロージャ又は容器上に、容器からクロージャを取り外す際に破壊しなければならないように配置することができる。
【0027】
本発明の1つの態様に関連して説明した特徴は、本発明の他の態様に適用することもできる。具体的には、本発明の第3の態様の1又は2以上のコンピュータプロセッサは、本発明の第1の態様による第1のコード及び第2のコードを生成するように構成又はプログラムすることもできる。
【0028】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態をほんの一例として説明する。